説明

画像処理装置、絵画調変換方法及び絵画調変換プログラム

【課題】 連写画像や動画構成画像などを絵画調変換する上で、画像処理にかかる時間を短縮可能な画像処理装置を提供する。
【解決手段】 画像処理装置は、合成に用いられる合成用画像群のデータが記憶される合成用画像群記憶手段と、合成用画像群の中から被写体の動作開始、動作中、動作終了の画像を抽出する画像抽出手段と、抽出した画像を合成する抽出画像合成手段と、表示手段及び合成抽出画像を表示させる表示制御手段と、合成抽出画像内における所定の矩形領域を選択するのに用いられる矩形領域入力手段と、ユーザによって選択された矩形領域を印刷用紙のサイズに合った矩形領域に調整する矩形領域調整手段と、矩形領域調整手段によって調整された矩形領域内を合成する矩形領域合成手段と、画像を絵画調に変換する絵画調変換手段と、絵画調画像を印刷用紙に印刷する印刷手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、写真を絵画のように変換させる絵画調変換方法が実現される画像処理装置と、この絵画調変換方法と、絵画調変換プログラムと、に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタル画像に特殊な処理を施す画像処理機能が組み込まれたデジタルカメラやパーソナルコンピュータ、あるいは、デジタル画像を印刷するプリンタなどの画像印刷装置が多々提供されている。
【0003】
画像処理機能の例としては、例えば、本件出願人が先に出願した特許文献1(特開平11−331693号公報)に記載されているような、動きを伴う被写体を撮影した連写画像から動きのある部分のみを抽出、切り出しを行って、切り出した複数の画像を合成するといった画像合成機能がある。
【0004】
また、特許文献2(特開2001−274970号公報)には、連写した複数の画像や動画の複数の画像から、任意の複数画像を重ね合わせて一枚の画像に合成して、時間軸では認識できないものを、合成画像において2次元で表示する画像合成機能が提案されている。
【0005】
さらに、画像処理機能としては、写真を絵画のように変換する絵画調変換機能というものもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平11−331693号公報
【特許文献2】特開2001−274970号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
動きを伴う被写体を撮影した連写画像を絵画調変換機能によって絵画調に変換した場合、二次元の画像でまるで劇画を鑑賞しているような楽しさを得ることができるが、複数枚ある連写画像の全てを絵画調に変換しようとすると画像処理に非常に時間がかかる、あるいは、データが大きすぎるために画像処理を終了することができないことがある。
【0008】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、動きを伴う被写体を撮影した連写画像群や動画から抽出した画像群などを絵画調変換する上で、画像処理にかかる時間を短縮できる画像処理方法を実行可能な画像処理装置と、上記画像処理方法を実現するための絵画調変換プログラムと、を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の画像処理装置は、被写体を撮影して得られる連写画像群や動画を構成する動画構成画像群の中からユーザによって任意に選択された合成に用いられる合成用画像群のデータが記憶される合成用画像群記憶手段と、前記合成用画像群の中から被写体の動作開始の画像、動作中の画像、動作終了の画像を抽出する画像抽出手段と、前記画像抽出手段が抽出した複数の画像を合成する抽出画像合成手段と、画像を表示する表示手段および前記抽出画像合成手段によって合成された合成抽出画像を表示させる表示制御手段と、ユーザによって前記合成抽出画像内における所定の矩形領域を選択するのに用いられる矩形領域入力手段と、ユーザが選択した矩形領域を印刷用紙のサイズに合った矩形領域に調整する矩形領域調整手段と、前記合成用画像群内の画像における前記矩形領域調整手段によって調整された矩形領域内を合成する矩形領域合成手段と、前記矩形領域合成手段が合成して得られる矩形領域合成画像を絵画調に変換する絵画調変換手段と、前記絵画調変換手段によって生成された絵画調画像を前記印刷用紙に印刷する印刷手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の画像処理装置は、前記連写画像群や動画構成画像群の中からユーザが合成に用いる画像を選択する場合に、前記連写画像群や動画構成画像群内の画像を前記表示手段に表示させるための表示用データを生成する表示用データ生成手段を備え、前記表示用データ生成手段は、時間軸と、該時間軸上の所定の位置に位置する時間表示マークと、前記時間軸上における前記時間表示マークが位置する時間に対応した前記連写画像群や動画構成画像群内の画像と、を同時に表示させるための前記表示用データを生成し、前記表示手段に表示された前記時間軸上の所定の範囲をユーザが選択することにより合成に用いる前記合成用画像群を選択可能とされることを特徴とする。
【0011】
さらに、本発明の画像処理装置は、合成用画像群内の各画像の透過率に関する選択肢があらかじめ記憶された透過率パターンデータ記憶手段を備えることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の画像処理装置において、前記矩形領域入力手段は、タッチパネルによって構成されており、前記表示手段に前記抽出画像合成手段が合成した画像が前記タッチパネルに表示されている状態でユーザが任意の矩形領域をなぞることにより矩形領域を選択可能とされたことを特徴とする。
【0013】
本発明の画像処理方法は、被写体を撮影して得られる連写画像群や動画を構成する動画構成画像群の中からユーザによって任意に選択された合成に用いられる合成用画像群のデータを記憶する合成用画像群記憶処理と、前記合成用画像群の中から被写体の動作開始の画像、動作中の画像、動作終了の画像を抽出する画像抽出処理と、前記画像抽出処理で抽出された複数の画像を合成する抽出画像合成処理と、前記抽出画像合成処理で合成された合成抽出画像を表示手段に表示させる抽出画像表示処理と、前記抽出画像表示処理で前記合成抽出画像が表示された表示手段上でユーザによって選択された所定の矩形領域を記憶する選択矩形領域記憶処理と、ユーザが選択した矩形領域を印刷用紙のサイズに合った矩形領域に調整する矩形領域調整処理と、前記合成用画像群内の画像における前記矩形領域調整処理で調整された矩形領域内を合成する矩形領域合成処理と、前記矩形領域合成処理で得られる矩形領域合成画像を絵画調に変換する絵画調変換処理と、前記絵画調変換処理で生成された絵画調画像を前記印刷用紙に印刷する印刷処理と、を画像処理装置において実行することを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、前記連写画像群や動画構成画像群の中からユーザが合成に用いる画像を選択する場合に、前記連写画像群や動画構成画像群内の画像を前記表示手段に表示させるための表示用データを生成する表示用データ生成手段を備えた画像処理装置における画像処理方法であって、前記表示用データ生成手段は、時間軸と、該時間軸上の所定の位置に位置する時間表示マークと、前記時間軸上における前記時間表示マークが位置する時間に対応した前記連写画像群や動画構成画像群内の画像と、を同時に表示させるための前記表示用データを生成する表示用データ生成処理を実行し、その後、前記合成用画像群記憶処理が実行されることを特徴とする。
【0015】
本発明のコンピュータで読み取り可能な絵画調変換プログラムは、被写体を撮影して得られる連写画像群や動画を構成する動画構成画像群の中からユーザによって任意に選択された合成に用いられる合成用画像群のデータを記憶する合成用画像群記憶処理と、前記合成用画像群の中から被写体の動作開始の画像、動作中の画像、動作終了の画像を抽出する画像抽出処理と、前記画像抽出処理で抽出された複数の画像を合成する抽出画像合成処理と、前記抽出画像合成処理で合成された合成抽出画像を表示手段に表示させる抽出画像表示処理と、前記抽出画像表示処理で前記合成抽出画像が表示された表示手段上でユーザによって選択された所定の矩形領域を記憶する選択矩形領域記憶処理と、ユーザが選択した矩形領域を印刷用紙のサイズに合った矩形領域に調整する矩形領域調整処理と、前記合成用画像群内の画像における前記矩形領域調整処理で調整された矩形領域内を合成する矩形領域合成処理と、前記矩形領域合成処理で得られる矩形領域合成画像を絵画調に変換する絵画調変換処理と、前記絵画調変換処理で生成された絵画調画像を前記印刷用紙に印刷する印刷処理と、を実行させることを特徴とする。
【0016】
また、本発明は、前記連写画像群や動画構成画像群の中からユーザが合成に用いる画像を選択する場合に、前記連写画像群や動画構成画像群内の画像を前記表示手段に表示させるための表示用データを生成する表示用データ生成手段を備えた電子機器に実行させるためのコンピュータで読み取り可能な絵画調変換プログラムであって、前記表示用データ生成手段は、時間軸と、該時間軸上の所定の位置に位置する時間表示マークと、前記時間軸上における前記時間表示マークが位置する時間に対応した前記連写画像群や動画構成画像群内の画像と、を同時に表示させるための前記表示用データを生成する表示用データ生成処理を実行し、その後、前記合成用画像群記憶処理を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、動きを伴う被写体を撮影した連写画像群や動画から抽出した画像群などを絵画調変換する上で、画像処理にかかる時間を短縮できる画像処理方法を実行可能な画像処理装置と、上記画像処理方法を実現するための絵画調変換プログラムと、を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施形態に係る画像処理装置としての画像印刷装置の斜視図である。
【図2】上記画像印刷装置の断面模式図である。
【図3】本発明の実施形態に係る絵画調変換機能について説明する説明図である。
【図4】上記画像印刷装置の機能ブロック図である。
【図5】画像を合成する場合の透過率の設定に関しての説明図である。
【図6】画像を絵画調に変換する場合の絵画調パターンに関しての説明図である。
【図7】前記絵画調変換機能における制御フローを示すフローチャートである。
【図8】可搬型記憶媒体から連写画像群や動画構成画像群を読み出す状態を示す説明図である。
【図9】上記連写画像群や動画構成画像群をタッチパネルに表示した状態を示す説明図である。
【図10】矩形領域を選択する方法に関しての説明図である。
【図11】透過率に関して設定する場合にタッチパネルに表示される表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を実施するための形態について述べる。図1は、本発明の実施形態に係る画像処理装置の一例である画像印刷装置の斜視図であり、図2は、この画像印刷装置の内部構成を示す断面模式図である。なお、図2は、見やすくなるようにハッチングを除いて描いている。
【0020】
本実施形態に係る画像処理装置は、動きを伴う被写体を撮影した複数の連写画像や動画から抽出した複数の画像などを絵画調変換する絵画調変換機能を備えている。以下の説明では画像処理装置として、メモリーカードなどの着脱可能な可搬型記憶媒体に記憶された画像を葉書(100×148mm)やL判(89×127mm)、2L判(178×127mm)などの比較的小さな印刷用紙に印刷を実行する画像印刷装置を例に挙げて述べる。
【0021】
この画像印刷装置は、住所録を作成する機能や、住所録から自動で葉書に宛名書をする機能や、文章を編集する機能、取り込んだ画像と文章とを組み合わせて葉書に印刷する機能などを備えており、パーソナルコンピュータを介することなく可搬型記憶媒体に記憶された画像を取り込んで画像処理を行い印刷を実行するといった処理が可能な電子機器である。
【0022】
また、画像印刷装置1は、図1に示すように、箱形の筐体2を備え、筐体2の前方にはキーボード3が配置されている。このキーボード3は、筐体2の前方下端近傍に回動可能に装着されており、使用状態では図1に示したように前方に倒され、使用しない場合には筐体2の前面と対向した状態で収納されている。
【0023】
筐体2の前面には、印刷が完了した葉書や写真などの印刷用紙10が排出される排紙口5と、可搬型記憶媒体を挿入可能な記憶媒体挿入口6とが形成されている。画像印刷装置1は、この記憶媒体挿入口6を備えることにより、可搬型記憶媒体からデジタルカメラで撮影された写真の画像データなどを取り込み可能であるとともに、画像印刷装置1で編集したデータを保存可能である。
【0024】
筐体2の上面には、タッチパネル8が配置され、筐体2の正面方向に回動可能とされている。また、筐体2の上部には、筐体2の後方側から筐体2の上方までの間を回動可能な取っ手15が装着されている。この取っ手15は、略コ字状に形成され、画像印刷装置1の運搬時などに把持されて使用される。
【0025】
そして、画像印刷装置1は、図2に示すように、筐体2の背面に開口する空腔部16を有し、この空腔部16の開口を塞ぐように給紙トレイ18が配置されている。この給紙トレイ18は、筐体2の後方であって下方近傍位置に軸着されており、前後方向に回動可能とされ、印刷用紙10を複数重ねて収容することができるようになっている。
【0026】
給紙トレイ18の内側であって上方位置には、給紙トレイ18に収容された印刷用紙10を1枚ずつ下方に送り出すピックアップローラ19が配置されている。また、給紙トレイ18の下端近傍には、ピックアップローラ19によって下方に送り出された印刷用紙10を筐体2の排紙口5方向へと搬送する搬送ローラ20a,20bが配置されている。
【0027】
筐体2の内部であって搬送ローラ20a,20bの前方近傍には、印刷手段とされる印刷ヘッド21が配置されている。また、筐体2の内部であって印刷ヘッド21の前方には、印刷を完了した印刷用紙10を排紙口5から排出する排紙ローラ22a,22bが配置されている。この搬送ローラ20aと排紙ローラ22aは、図示しないステッピングモータによって回転を制御されて、所定速度で印刷用紙10を搬送している。
【0028】
そして、給紙トレイ18に収容された印刷用紙10は、ピックアップローラ19によって前方に位置する印刷用紙10から順に下方に送り出され、搬送ローラ20a,20bとの間に挟み込まれた状態で印刷ヘッド21の下方に繰り出され、印刷が完了後、排紙ローラ22a,22bの間に挟み込まれて排紙口5から外部へと排出される。
【0029】
次に、本実施形態における画像印刷装置1が備える絵画調変換機能について具体的に述べる。本実施形態における絵画調変換機能は、動きを伴う被写体を撮影した連写画像群や動画を構成する動画構成画像群などにおける所定の矩形領域内を合成し、合成した画像を絵画調に変換する機能である。例えば、図3(a)に示すような、野球の投手の投球モーションを連写した連写画像群を絵画調変換機能によって絵画調変換する場合、連写画像群の中で動きのある矩形領域のみ、すなわち、投手を囲んだ矩形領域のみを図3(b)に示すように合成し、合成した画像を図3(c)に示すような絵画調に変換するものである。
【0030】
まず、このような絵画調変換機能を実現するための画像印刷装置1の回路構成について述べる。この画像印刷装置1は、図4に示すように、制御部41としてのCPUと、記憶部としてのROM42やRAM43と、キーボード3やタッチパネル8から構成される入力部45と、タッチパネル8である表示部46と、上述した印刷ヘッド21やピックアップローラ19、搬送ローラ20a,20b、排紙ローラ22a,22b、各ローラを回転させるステッピングモータなどによって構成される印刷部48と、スピーカーなどの音声出力部49と、を備えた回路により構成される。
【0031】
制御部41は、入力部45から入力信号に応じて、又は、自動でROM42にあらかじめ記憶されているシステムプログラム、メモリーカードに記憶された制御プログラムなどを起動させ、RAM43をワークメモリとして回路各部の動作を制御する。
【0032】
ROM42は、文書編集時に使用する文字フォントや印刷の字体のデータ、編集する印刷用紙の規格データ、その他の制御プログラムなどが記憶されている。そして、ROM42には、本実施形態における絵画調変換機能を実現するためのプログラムとして、透過率パターンデータ42a、絵画調変換パターンデータ42c、表示用データ生成プログラム42e、画像抽出プログラム42g、抽出画像合成プログラム42h、矩形領域調整プログラム42j、矩形領域合成プログラム42l、絵画調変換プログラム42n、表示制御プログラム42pが記憶されている。なお、ROM42に記憶されたデータやプログラムは、これらのデータやプログラムに限定されるものではなく絵画調変換機能に必要な代表的なものをあげたに過ぎない。他のプログラムとしては、例えば、画像データを印刷データに変換する印刷データ生成プログラムや、印刷データにしたがって印刷ヘッド21などを制御する印刷制御プログラムなどがある。
【0033】
透過率パターンデータ42aとは、同一の被写体を連写して得られる連写画像群や動画構成画像群の中でどの画像を濃くし(透過率を低くし)、どの画像を薄くして(透過率を高くして)合成するかについての複数のパターン情報である。具体的には、ROM42に透過率パターンデータ42aとして4パターンのデータが記憶されている。パターン1は、図5(a)に示すように、動作開始の画像の透過率が高く、すなわち、色が薄く、動作終了の画像にかけて段々と透過率が低く、すなわち、色が濃くなるように連写画像や動画構成画像を合成するパターンである。パターン2は、図5(b)に示すように、動作開始の画像ほど透過率が低く、動作終了の画像ほど透過率が高くなるように連写画像や動画構成画像を合成するパターンである。パターン3は、図5(c)に示すように、動作の中間の画像ほど透過率が低く、動作開始および動作終了の画像ほど透過率が高くなるように連写画像や動画構成画像を合成するパターンである。パターン4は、図5(d)に示すように、動作開始と動作終了の画像ほど透過率が低く、動作の中間の画像ほど透過率が高くなるように連写画像や動画構成画像を合成するパターンである。
【0034】
絵画調変換パターンデータ42cとは、写真画像を絵画調画像に変換するときに色鉛筆調やパステル調など、絵の表現調をどのような風合いの絵に変換するかについてのパターン変換情報である。具体的なこの絵画調変換パターンとして、図6(a)に示すような写真の画像を変換するとき、図6(b)に示すような水彩画調に変換するパターン、図6(c)に示すような色鉛筆調に変換するパターン、図6(d)に示すような油彩調に変換するパターン、図6(e)に示すようなパステル調に変換するパターンなどがある。
【0035】
表示用データ生成プログラム42eとは、可搬型記憶媒体から読み込んだ連写画像群や動画構成画像群を表示部46に表示させるときなどに、ユーザの操作に適した表示形態の表示データを生成するプログラムである。なお、表示用データ生成プログラム42eが生成したデータによる表示形態に関しては後述の制御フローの説明の中で一例を挙げる。
【0036】
画像抽出プログラム42gとは、ユーザが連写画像群や動画構成画像群の中で合成に用いる複数の画像を選択した場合に、選択された画像群の中で動きのある被写体の動作開始の画像、動作中の画像、動作終了の画像を抽出するプログラムである。抽出画像合成プログラム42hは、画像抽出プログラム42gで抽出した複数の画像(本実施例では3枚の画像)を合成するプログラムである。
【0037】
矩形領域調整プログラム42jとは、ユーザが選択した矩形領域を印刷用紙のサイズに合わせてサイズを調整するプログラムである。矩形領域合成プログラム42lは、ユーザが連写画像群や動画構成画像群の中から合成に用いるとして選択した合成用画像群の各画像における矩形領域内を合成するプログラムである。絵画調変換プログラム42nは、絵画調変換パターンデータ42cに記憶されたパターンの中からユーザが指定した絵画調に画像を変換するプログラムである。表示制御プログラム42pは、表示用データ生成プログラム42eで生成された表示用データなどを表示部46に表示させるための制御プログラムである。
【0038】
RAM43は、入力部45で入力された文字などの文書の編集情報やタッチパネル8に表示されるパターンデータ、画像処理中の画像情報などを記憶するワークメモリである。このRAM43には、本実施形態における絵画調変換機能を実現するために、読込画像記憶領域43a、選択画像グループ記憶領域43c、合成用画像群記憶領域43e、矩形領域情報記憶領域43g、設定透過率記憶領域43i、印刷条件記憶領域43k、合成済み画像記憶領域43m、変換済み画像記憶領域43oなどの記憶領域が設けられている。なお、RAM43に設けられたバッファ領域やメモリ領域は、これらの領域に限定されるものではなく代表的なものをあげたに過ぎない。他のバッファ領域やメモリ領域としては、例えば、作成した文書を記憶する編集文書記憶領域、印刷データを記憶する印刷データ記憶領域などがある。
【0039】
読込画像記憶領域43aは、可搬型記憶媒体から読み込んだ画像を記憶する領域である。選択画像グループ記憶領域43cは、可搬型記憶媒体から読み込んだ複数の連写画像群や動画構成画像群のグループの中からユーザが合成に用いるグループを選択した場合に、選択された画像グループの画像群を記憶する領域である。合成用画像群記憶領域43eは、選択画像グループ記憶領域43cに記憶された画像群の中でユーザによって合成に用いる画像として選択された画像群を記憶する領域である。
【0040】
矩形領域情報記憶領域43gは、ユーザが選択した矩形領域の情報や矩形領域調整プログラム42jに従って調整された矩形領域の情報などを記憶する領域である。設定透過率記憶領域43iは、透過率パターンデータ42aの中からユーザが選択した透過率パターンを記憶する領域である。印刷条件記憶領域43kは、ユーザが設定した印刷用紙情報や、画質の情報などを記憶する領域である。合成済み画像記憶領域43mは、合成用画像群記憶領域43eに記憶された画像群を合成して得られる合成画像を記憶する領域である。変換済み画像記憶領域43oは、絵画調変換した後の画像を記憶する領域である。
【0041】
入力部45は、画像処理における操作や画像選択、印刷実行など画像印刷装置1におけるあらゆる入力に使用され、ユーザの操作を受けて所定の信号を制御部41に送出する。表示部46は、可搬型記憶媒体から読み出した画像や各種メニュー、操作における選択肢、エラーメッセージなどを表示する。印刷部48は、印刷用紙10を搬送しながら用紙に印刷を行う。音声出力部49は、エラー音や操作の音声案内など音声メッセージを出力する。
【0042】
次に、絵画調変換機能の制御フローについて図7に示すフローチャートを用いて述べる。まず、ユーザは、キーボード3やタッチパネル8を操作して絵画調変換モードを選択し、さらに、絵画調変換モードの中で複数枚の画像を合成して絵画調変換を行うモードを選択した後、記憶媒体挿入口6にメモリーカードなどの可搬型記憶媒体を挿入する。可搬型記憶媒体が記憶媒体挿入口6に挿入されると、制御部41は、可搬型記憶媒体を読み込み、可搬型記憶媒体に記憶された複数種類の連写画像群や動画構成画像群のグループ情報をRAM43の読込画像記憶領域43aに記憶させる画像読込抽出処理(ステップS101)を実行する。
【0043】
なお、可搬型記憶媒体70には、図8に示すように、連写画像群や動画構成画像群がグループ毎にまとめられて、すなわち、一度に連写して得られる連写画像群や一つの動画を構成する動画構成画像群は一つのグループとしてまとめられて記憶されており、さらに、連写画像群など以外の通常の写真画像も記憶されている。また、可搬型記憶媒体70には、連写画像群や動画構成画像群のExif情報やfps値(フレームズ・パー・セコンド/一秒間で何枚撮影するかの値)も記憶されている。よって、ステップS101において制御部41は、Exif情報を利用して可搬型記憶媒体70の連写画像群や動画構成画像群のグループ情報を抽出する。なお、グループ情報とは、連写画像群や動画構成画像群のファイル名称や代表画像のデータ、Exif情報、fps値、画像枚数などの情報である。
【0044】
ステップS101の後、制御部41は、ROM42に記憶された表示制御プログラム42pを読み込み、読込画像記憶領域43aに記憶された画像グループの名称、又は、代表画像のサムネイル画像などを選択肢として表示部46に表示させ、ユーザは画調変換する所望の画像グループを選択する(S103)。ステップS103においてユーザが所望の画像グループを選択すると、制御部41は、選択された画像グループ内の画像データを選択画像グループ記憶領域43cに記憶させる。
【0045】
そして、制御部41は、ROM42に記憶された表示用制御プログラム42pを読み込み、選択画像グループ記憶領域43cに記憶された画像グループの中で合成に用いる画像をユーザに選択させる画面を表示部46に表示させるグループ画像表示処理(ステップS105)を行う。
【0046】
このグループ画像表示処理(ステップS105)において表示部46の表示は、図9に示すように、時間軸73と、時間軸73における所定の位置に位置する時間表示マーク74と、時間軸73上における時間表示マーク74が位置する時間に対応する画像75と、が組み合わされた動画を再生するときのような表示となる。なお、図9(a)は画像グループ内の最初の画像であり、図9(b)は10枚目、図9(c)は20枚目、図9(d)は30枚目、図9(e)は40枚目の画像である。そして、ユーザは、タッチパネル8やキーボード3を操作することで時間軸73上の範囲を指定することにより絵画調変換するために合成する合成用画像群を選択する(S107)。S107においてユーザにより合成用画像群が選択されると、制御部41は、合成用画像群のデータをRAM43の合成用画像群記憶領域43eに記憶させる。なお、グループ画像表示処理(ステップS105)における表示部46の表示は、上述した形態に限定されるものではなく、グループ内の画像を所定の順序で表示でき、また、ユーザが合成に用いる画像を容易に選択できる表示であればよい。
【0047】
次に、制御部41は、ROM42に記憶された画像抽出プログラム42gを読み込み、図10(a)に示すような、合成用画像群の中から動きのある被写体の動作開始の画像、動作中の画像、動作終了の画像を抽出する画像抽出処理(ステップS109)を実行する。さらに、制御部41は、ROM42に記憶された抽出画像合成プログラム42hを読み込み、図10(b)に示すように、抽出した3枚の画像を1枚の画像に合成する抽出画像合成処理(ステップS111)を実行し、表示制御プログラム42pを読み込んで合成した合成抽出画像を表示部46に表示させる合成抽出画像表示処理(ステップS113)を実行する。なお、3枚の画像を抽出し1枚の画像に合成するものとしているが、被写体の動きが大きい場合などには3枚以上の画像を抽出して合成してもよい。
【0048】
ユーザは、タッチパネル8に表示された合成抽出画像上で図10(c)に示すようにタッチペンなどで所望の矩形領域を囲むことにより矩形領域を選択する(S115)。すなわち、タッチパネル8が矩形領域入力装置45aとして機能する。ユーザが矩形領域を選択した後、制御部41は、RAM43の矩形領域情報記憶領域43gにユーザが選択した矩形領域の情報を記憶させる選択矩形領域記憶処理(ステップS117)を実行する。
【0049】
矩形領域の選択(S115)が終了すると、制御部41は、矩形領域を表示した状態で合成用画像群内の全画像を表示部46にスライド表示させるスライド表示処理(ステップS121)を実行し、ユーザが選択した矩形領域でよいか否かを確認する画面を表示部46に表示させる矩形領域可否判定処理(ステップS123)を実行する。ステップS123においてユーザがNoを選択した場合、制御部41は、ステップS113の合成抽出画像表示処理に戻る。
【0050】
ステップS123においてユーザがYesを選択した場合、制御部41は、ROM42に記憶された透過率パターンデータ42a(透過印刷モードの情報)を読み出し、図11に示すようなユーザに透過率パターンを選択させる画面を表示部46に表示させ、ユーザに合成時の透過率パターンを選択させる透過率設定処理(ステップS125)を実行する。この透過率設定処理(ステップS125)において表示部46に表示される画面は、図11(a)乃至図11(d)に示すように、図5で示した透過率パターンの画像例と取消や実行のアイコンが表示された画面である。
【0051】
ステップS125の透過率設定処理においてユーザが所望の透過率パターンを選択し、透過率の設定が終了すると、制御部41は、RAM43の設定透過率記憶領域43iに設定した透過率パターンを記憶させる。そして、制御部41は、表示部46に用紙や印刷品質などの印刷条件をユーザに設定させる画面を表示させユーザの入力によって印刷条件を設定する印刷条件設定処理(ステップS127)を実行し、設定した印刷条件をRAM43の印刷条件記憶領域43kに記憶させる。
【0052】
印刷条件記憶領域43kに印刷条件を記憶させた後、制御部41は、ROM42の矩形領域調整プログラム42jを読み込み当該プログラムに従って、矩形領域情報記憶領域43gに記憶された矩形領域情報と印刷条件記憶領域43kに記憶された用紙サイズの情報とを読み出し、ユーザが選択した矩形領域を用紙サイズに合わせて調整する矩形領域調整処理(ステップS131)を実行する。
【0053】
そして、制御部41は、ROM42の矩形領域合成プログラム42lを読み込み、合成用画像群の画像における矩形領域調整処理(ステップS131)で設定した矩形領域内を、設定透過率記憶領域43iに記憶された透過率パターンに従って合成させる矩形領域合成処理(ステップS133)を実行する。そして、合成が終了すると制御部41は合成済みの画像データをRAM43の合成済み画像記憶領域43mに記憶させる。この矩形領域合成処理(ステップS133)において制御部41は、合成用画像群の画像を1枚1枚読み出し、画像の動きのある部分を切り出し、画像の差分方式として2値化したデータを用いて差分が発生している画像に対して合成処理を実行する。
【0054】
ステップS133の矩形領域合成処理が終了すると、制御部41は、ROM42に記憶された絵画調変換パターンデータ42cを読み出し、ユーザに絵画調変換パターンを選択させる画面を表示部46に表示させ、ユーザに絵画調変換時のパターンを選択させる絵画調変換パターン設定処理(ステップS135)を実行する。
【0055】
ステップS135の絵画調変換パターン設定処理において絵画調変換パターンが設定された後、制御部41は、ROM42の絵画調変換プログラム42nに従って、合成済み画像記憶領域43mから合成済み画像を読み出し、絵画調に変換する絵画調変換処理(ステップS137)を実行し、絵画調変換した画像データをRAM43の変換済み画像記憶領域43oに記憶させる。そして、制御部41は、表示部46に印刷を実行するか否かをユーザに確認する画面を表示させ、ユーザが印刷実行の操作をすると、印刷条件記憶領域43kに記憶された条件に従って変換済み画像記憶領域43oに記憶された画像データを印刷する印刷処理(ステップS141)を実行し、終了する。
【0056】
このように本実施形態における絵画調変換は、連写画像群や動画構成画像群のような複数の画像に対して絵画調変換を行う場合に、まずは複数画像の合成を行い、その後絵画調変換することにより、一枚一枚絵画調変換するよりも早く絵画調変換を実行することができる。また、合成前に矩形領域を設定し、矩形領域内のみを合成することにより画像処理を施す画像データが小さくなるため、処理速度を速めることができる。そして、絵画調変換をする場合においても同様に、矩形領域内のみに画像処理を施すため、処理速度を速めることができる。
【0057】
さらに、複数の画像を合成する場合に、各画像の透過率をあらかじめ設定しているため、合成画像において強調したい画像が濃くなり、その他の画像が薄くなるため、二次元でありながら動きを持たせた画像を容易に作成でき、また、作成した画像も合成した画像の枚数が多いために見難くなるということもない。また、ROM42に透過率パターンの選択肢である透過率パターンデータがあらかじめ記憶されているため、ユーザは、複数の選択肢の中から所望の選択肢を選択するだけで透過率パターンを設定でき、操作が容易となる。
【0058】
また、タッチパネル8で矩形領域を選択できるように構成したことにより、ユーザは、タッチパネル8上で所望の矩形領域をなぞる操作をするだけで矩形領域を選択できるため、矩形領域を選択する操作を容易に行うことができることとなる。
【0059】
さらに、ユーザが連写画像群や動画構成画像群の中から合成に使用する画像を選択する場合に、時間表示マーク74を時間軸73上で移動させて、合成する範囲を選択するだけで合成に用いる画像を選択できるため、画像数の多い連写画像群や動画構成画像群内の画像を一枚一枚選択する必要がなく、短時間で簡単に選択できることとなる。また、合成用画像群内の動作開始、途中、終了の3枚の画像を合成して表示部46に表示させる構成としているため、合成用画像郡内の全ての画像を合成する場合よりも処理速度を速めることができる。
【0060】
なお、上述した画像処理について最も重い処理は絵画調変換であるため、複数の画像を合成するときには通常の画像サイズのままで合成を行い、絵画調変換を行う場合に矩形領域を設定する構成としてもよい。
【0061】
また、上述した実施形態における各種処理は、コンピュータに実現させることのできる絵画調変換プログラムとして、例えば磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリなどの記憶媒体に書き込んだ状態で各種装置に適用する、あるいは、通信媒体により伝送して各種装置に適用することも可能である。このように本実施形態で述べた各処理を実行させるための絵画調変換プログラムを他の電子機器などで実行させることにより、上述した画像印刷装置1を用いた場合と同様の作用効果が得られる。なお、コンピュータは、画像印刷装置1に内蔵されたコンピュータに限定されるわけではなく、上記のような絵画調変換プログラムを読み取り可能であって、読み取ったプログラムに従って制御動作を行うCPUなどの演算装置を備えているあらゆる電子機器に組み込まれたコンピュータを含む。
【0062】
さらに、本発明は、以上の実施形態に限定されるものでなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で自由に変更、改良が可能である。
【符号の説明】
【0063】
1 画像印刷装置
2 筐体 3 キーボード
5 排紙口 6 記憶媒体挿入口
8 タッチパネル 10 印刷用紙
15 取っ手 16 空腔部
18 給紙トレイ 19 ピックアップローラ
20a,20b 搬送ローラ
21 印刷ヘッド
22a,22b 排紙ローラ
41 制御部 42 ROM
42a 透過率パターンデータ 42c 絵画調変換パターンデータ
42e 表示用データ生成プログラム 42g 画像抽出プログラム
42h 抽出画像合成プログラム 42j 矩形領域調整プログラム
42l 矩形領域合成プログラム 42n 絵画調変換プログラム
42p 表示制御プログラム
43 RAM
43a 読込画像記憶領域 43c 選択画像グループ記憶領域
43e 合成用画像群記憶領域 43g 矩形領域情報記憶領域
43i 設定透過率記憶領域 43k 印刷条件記憶領域
43m 合成済み画像記憶領域 43o 変換済み画像記憶領域
45 入力部 45a 矩形領域入力装置
46 表示部 48 印刷部
49 音声出力部 70 可搬型記憶媒体
73 時間軸 74 時間表示マーク
75 画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を撮影して得られる連写画像群や動画を構成する動画構成画像群の中からユーザによって任意に選択された合成に用いられる合成用画像群のデータが記憶される合成用画像群記憶手段と、
前記合成用画像群の中から被写体の動作開始の画像、動作中の画像、動作終了の画像を抽出する画像抽出手段と、
前記画像抽出手段が抽出した複数の画像を合成する抽出画像合成手段と、
画像を表示する表示手段および前記抽出画像合成手段によって合成された合成抽出画像を表示させる表示制御手段と、
ユーザによって前記合成抽出画像内における所定の矩形領域を選択するのに用いられる矩形領域入力手段と、
ユーザが選択した矩形領域を印刷用紙のサイズに合った矩形領域に調整する矩形領域調整手段と、
前記合成用画像群内の画像における前記矩形領域調整手段によって調整された矩形領域内を合成する矩形領域合成手段と、
前記矩形領域合成手段が合成して得られる矩形領域合成画像を絵画調に変換する絵画調変換手段と、
前記絵画調変換手段によって生成された絵画調画像を前記印刷用紙に印刷する印刷手段と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記連写画像群や動画構成画像群の中からユーザが合成に用いる画像を選択する場合に、前記連写画像群や動画構成画像群内の画像を前記表示手段に表示させるための表示用データを生成する表示用データ生成手段を備え、
前記表示用データ生成手段は、時間軸と、該時間軸上の所定の位置に位置する時間表示マークと、前記時間軸上における前記時間表示マークが位置する時間に対応した前記連写画像群や動画構成画像群内の画像と、を同時に表示させるための前記表示用データを生成し、前記表示手段に表示された前記時間軸上の所定の範囲をユーザが選択することにより合成に用いる前記合成用画像群を選択可能とされることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
合成用画像群内の各画像の透過率に関する選択肢があらかじめ記憶された透過率パターンデータ記憶手段を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記矩形領域入力手段は、タッチパネルによって構成されており、前記表示手段に前記抽出画像合成手段が合成した画像が前記タッチパネルに表示されている状態でユーザが任意の矩形領域をなぞることにより矩形領域を選択可能とされたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項5】
被写体を撮影して得られる連写画像群や動画を構成する動画構成画像群の中からユーザによって任意に選択された合成に用いられる合成用画像群のデータを記憶する合成用画像群記憶処理と、
前記合成用画像群の中から被写体の動作開始の画像、動作中の画像、動作終了の画像を抽出する画像抽出処理と、
前記画像抽出処理で抽出された複数の画像を合成する抽出画像合成処理と、
前記抽出画像合成処理で合成された合成抽出画像を表示手段に表示させる抽出画像表示処理と、
前記抽出画像表示処理で前記合成抽出画像が表示された表示手段上でユーザによって選択された所定の矩形領域を記憶する選択矩形領域記憶処理と、
ユーザが選択した矩形領域を印刷用紙のサイズに合った矩形領域に調整する矩形領域調整処理と、
前記合成用画像群内の画像における前記矩形領域調整処理で調整された矩形領域内を合成する矩形領域合成処理と、
前記矩形領域合成処理で得られる矩形領域合成画像を絵画調に変換する絵画調変換処理と、
前記絵画調変換処理で生成された絵画調画像を前記印刷用紙に印刷する印刷処理と、
を実行することを特徴とする画像処理装置における画像処理方法。
【請求項6】
前記連写画像群や動画構成画像群の中からユーザが合成に用いる画像を選択する場合に、前記連写画像群や動画構成画像群内の画像を前記表示手段に表示させるための表示用データを生成する表示用データ生成手段を備えた画像処理装置における画像処理方法であって、
前記表示用データ生成手段は、時間軸と、該時間軸上の所定の位置に位置する時間表示マークと、前記時間軸上における前記時間表示マークが位置する時間に対応した前記連写画像群や動画構成画像群内の画像と、を同時に表示させるための前記表示用データを生成する表示用データ生成処理を実行し、
その後、前記合成用画像群記憶処理が実行されることを特徴とする請求項5に記載の画像処理方法。
【請求項7】
被写体を撮影して得られる連写画像群や動画を構成する動画構成画像群の中からユーザによって任意に選択された合成に用いられる合成用画像群のデータを記憶する合成用画像群記憶処理と、
前記合成用画像群の中から被写体の動作開始の画像、動作中の画像、動作終了の画像を抽出する画像抽出処理と、
前記画像抽出処理で抽出された複数の画像を合成する抽出画像合成処理と、
前記抽出画像合成処理で合成された合成抽出画像を表示手段に表示させる抽出画像表示処理と、
前記抽出画像表示処理で前記合成抽出画像が表示された表示手段上でユーザによって選択された所定の矩形領域を記憶する選択矩形領域記憶処理と、
ユーザが選択した矩形領域を印刷用紙のサイズに合った矩形領域に調整する矩形領域調整処理と、
前記合成用画像群内の画像における前記矩形領域調整処理で調整された矩形領域内を合成する矩形領域合成処理と、
前記矩形領域合成処理で得られる矩形領域合成画像を絵画調に変換する絵画調変換処理と、
前記絵画調変換処理で生成された絵画調画像を前記印刷用紙に印刷する印刷処理と、
を実行させることを特徴とするコンピュータで読み取り可能な絵画調変換プログラム。
【請求項8】
前記連写画像群や動画構成画像群の中からユーザが合成に用いる画像を選択する場合に、前記連写画像群や動画構成画像群内の画像を前記表示手段に表示させるための表示用データを生成する表示用データ生成手段を備えた電子機器に実行させるための絵画調変換プログラムであって、
前記表示用データ生成手段は、時間軸と、該時間軸上の所定の位置に位置する時間表示マークと、前記時間軸上における前記時間表示マークが位置する時間に対応した前記連写画像群や動画構成画像群内の画像と、を同時に表示させるための前記表示用データを生成する表示用データ生成処理を実行し、その後、前記合成用画像群記憶処理を実行させることを特徴とする請求項7に記載のコンピュータで読み取り可能な絵画調変換プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−129669(P2012−129669A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−277643(P2010−277643)
【出願日】平成22年12月14日(2010.12.14)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】