説明

画像処理装置及び画像処理プログラム。

【課題】文書に情報画像を合成する場合にあって、利用者の選択操作によって第1の情報画像又は第2の情報画像を文書に合成するようにした画像処理装置を提供する。
【解決手段】画像処理装置において、選択受付手段は、情報を表す画像である第1の情報画像又は第2の情報画像のいずれか一方を選択するための利用者の選択操作を受け付け、文書受付手段は、文書を受け付け、合成手段は、前記文書受付手段によって受け付けられた文書に対して、前記選択受付手段によって受け付けられた選択操作によって選択された第1の情報画像又は第2の情報画像のいずれか一方を合成し、出力手段は、前記合成手段によって情報画像が合成された文書を出力し、前記合成手段は、文書に対して第1の情報画像を合成する場合は、該文書の空白領域に貼り付けることによって合成し、文書に対して第2の情報画像を合成する場合は、文書内の画像領域と重ね合わせて合成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置及び画像処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
文書に情報画像を付加して印刷する技術がある。
これに関連する技術として、例えば、特許文献1には、文書の出力から廃棄まで管理可能な出力文書管理システム、出力文書管理サーバ、出力文書管理方法及び出力文書管理プログラムを提供することを課題とし、ネットワークに接続された端末により印刷を指示された文書を、用紙を識別する用紙IDを有する用紙に印刷するプリンタと、当該プリンタが印刷する所定の文書を管理する出力文書管理サーバと、を有する出力文書管理システムを提供し、端末は、出力文書管理サーバが管理する文書の印刷を、文書を識別する文書ID及び印刷枚数と共に該出力文書管理サーバに依頼し、出力文書管理サーバは、所定の文書の印刷を依頼された場合に所定の手順で印刷することをプリンタに指示し、プリンタは、印刷の指示を受け、所定の文書を印刷する用紙の用紙IDを読み取り、読み取った前記用紙IDを出力文書管理サーバに送信し、出力文書管理サーバは、用紙IDを受信し、当該用紙IDと共に文書IDを、印刷した文書の履歴を登録する出力履歴DBに登録することを特徴とすることが開示されている。
【0003】
また、例えば、特許文献2には、元の印字データは残して、電子透かしに別のデジタル情報を追加したり変更したりすることを課題とし、電子透かし入り文書を読み取るスキャナ部と、この読取結果に基づいて電子透かしとして埋め込まれたデータを抽出する電子透かし読み取り部と、この抽出したデータに新たに作成したデータを追加し又はこの抽出したデータを変更して新たな電子透かしを作成し、この作成した電子透かしと印字抽出・改ざん検証部で抽出した印字部分とから電子透かし入り文書を作成する電子透かし入り文書作成部と、この作成した電子透かし入り文書を白紙に印刷する印刷部を備えることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−190365号公報
【特許文献2】特開2006−157229号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、文書に情報画像を合成する場合にあって、利用者の選択操作によって第1の情報画像又は第2の情報画像を文書に合成するようにした画像処理装置及び画像処理プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
請求項1の発明は、情報を表す画像である第1の情報画像又は第2の情報画像のいずれか一方を選択するための利用者の選択操作を受け付ける選択受付手段と、文書を受け付ける文書受付手段と、前記文書受付手段によって受け付けられた文書に対して、前記選択受付手段によって受け付けられた選択操作によって選択された第1の情報画像又は第2の情報画像のいずれか一方を合成する合成手段と、前記合成手段によって情報画像が合成された文書を出力する出力手段を具備し、前記合成手段は、文書に対して第1の情報画像を合成する場合は、該文書の空白領域に貼り付けることによって合成し、文書に対して第2の情報画像を合成する場合は、文書内の画像領域と重ね合わせて合成することを特徴とする画像処理装置である。
【0007】
請求項2の発明は、前記利用者を一意に識別する利用者識別符号を受け付ける利用者識別符号受付手段と、利用者識別符号に対応付けて、該利用者識別符号の利用者の予定項目と該予定項目に参加予定の参加者を一意に識別する参加者識別符号を記憶している予定記憶手段から、前記利用者識別符号受付手段によって受け付けられた利用者識別符号に対応して、今後の直近の予定項目に参加する参加者の参加者識別符号を検索する検索手段と、前記検索手段によって検索された参加者識別符号に対応する情報画像の種類と前記選択受付手段によって受け付けられた選択操作によって選択された情報画像の種類が合致するか否かを判断する判断手段と、前記判断手段によって合致しないと判断された場合は、前記参加者識別符号に対応する情報画像を合成すべき旨の確認を出力する確認出力手段と、前記確認出力手段によって出力された確認に応じた利用者の確認操作を受け付ける確認受付手段を更に具備し、前記合成手段は、前記確認受付手段によって受け付けられた確認操作に基づいて、第1の情報画像又は第2の情報画像のいずれか一方を前記文書に合成することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置である。
【0008】
請求項3の発明は、前記合成手段は、前記判断手段によって合致すると判断された場合は、前記選択受付手段によって受け付けられた選択操作に基づいて、第1の情報画像又は第2の情報画像のいずれか一方を合成することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置である。
【0009】
請求項4の発明は、前記検索手段は、前記選択受付手段によって受け付けられた選択操作によって選択された情報画像が第1の情報画像である場合は、前記予定記憶手段から、前記利用者識別符号受付手段によって受け付けられた利用者識別符号に対応して、今後の直近の予定項目に参加する参加者の参加者識別符号を検索することを特徴とする請求項2又は3に記載の画像処理装置である。
【0010】
請求項5の発明は、前記検索手段は、前記選択受付手段によって受け付けられた選択操作によって選択された情報画像が第1の情報画像である場合は、前記予定記憶手段から、前記利用者識別符号受付手段によって受け付けられた利用者識別符号に対応して、今後であって、予め定められた期間内の予定項目に参加する参加者の参加者識別符号を検索することを特徴とする請求項2又は3に記載の画像処理装置である。
【0011】
請求項6の発明は、前記合成手段は、前記選択受付手段によって受け付けられた選択操作によって選択された情報画像が第2の情報画像である場合は、前記文書受付手段によって受け付けられた文書に対して、第2の情報画像を合成することを特徴とする請求項4又は5に記載の画像処理装置である。
【0012】
請求項7の発明は、前記検索手段は、前記選択受付手段によって受け付けられた選択操作によって選択された情報画像が第1の情報画像である場合は、前記予定記憶手段から、前記利用者識別符号受付手段によって受け付けられた利用者識別符号に対応して、今後の直近の予定項目に参加する参加者の参加者識別符号又は今後の直近であって予め定められた予定項目を検索し、前記判断手段は、前記検索手段によって検索された予め定められた予定項目は、予め定められた期間内にあるか否かを判断し、前記確認出力手段は、前記判断手段によって予め定められた期間内にあると判断された場合は、第2の情報画像を合成すべき旨の確認を出力することを特徴とする請求項2又は3に記載の画像処理装置である。
【0013】
請求項8の発明は、前記判断手段は、前記検索手段によって検索された予め定められた予定項目がない場合又は該予定項目は予め定められた期間内にない場合であって、前記検索手段によって検索された参加者識別符号に対応する情報画像の種類と前記選択受付手段によって受け付けられた選択操作によって選択された情報画像の種類が合致するか否かを判断し、前記確認出力手段は、前記判断手段によって合致しないと判断された場合は、前記参加者識別符号に対応する情報画像を合成すべき旨の確認を出力することを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置である。
【0014】
請求項9の発明は、コンピュータを、情報を表す画像である第1の情報画像又は第2の情報画像のいずれか一方を選択するための利用者の選択操作を受け付ける選択受付手段と、文書を受け付ける文書受付手段と、前記文書受付手段によって受け付けられた文書に対して、前記選択受付手段によって受け付けられた選択操作によって選択された第1の情報画像又は第2の情報画像のいずれか一方を合成する合成手段と、前記合成手段によって情報画像が合成された文書を出力する出力手段として機能させ、前記合成手段を、文書に対して第1の情報画像を合成する場合は、該文書の空白領域に貼り付けることによって合成し、文書に対して第2の情報画像を合成する場合は、文書内の画像領域と重ね合わせて合成する手段として機能させるための画像処理プログラムである。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の画像処理装置によれば、文書に情報画像を合成する場合にあって、利用者の選択操作によって第1の情報画像又は第2の情報画像を文書に合成することができる。
【0016】
請求項2の画像処理装置によれば、利用者が確認することなしに、今後の直近の予定項目に参加する参加者に応じていない情報画像を合成してしまうことを防ぐことができる。
【0017】
請求項3の画像処理装置によれば、合成しようとする情報画像が今後の直近の予定項目に参加する参加者に応じている場合は、利用者が確認操作することなしに情報画像を合成することができる。
【0018】
請求項4の画像処理装置によれば、第1の情報画像を合成しようとする場合に、利用者が確認することなしに、今後の直近の予定項目に参加する参加者に応じていない情報画像を合成してしまうことを防ぐことができる。
【0019】
請求項5の画像処理装置によれば、第1の情報画像を合成しようとする場合に、利用者が確認することなしに、今後であって、予め定められた期間内の予定項目に参加する参加者に応じていない情報画像を合成してしまうことを防ぐことができる。
【0020】
請求項6の画像処理装置によれば、第2の情報画像を合成しようとする場合に、利用者が確認操作することなしに情報画像を合成することができる。
【0021】
請求項7の画像処理装置によれば、予め定められた予定項目があり、その予定項目が予め定められた期間内にある場合は、利用者が確認することなしに、第1の情報画像を合成してしまうことを防ぐことができる。
【0022】
請求項8の画像処理装置によれば、利用者が確認することなしに、今後の直近の予定項目に参加する参加者に応じていない情報画像を合成してしまうことを防ぐことができる。
【0023】
請求項9の画像処理プログラムによれば、文書に情報画像を合成する場合にあって、利用者の選択操作によって第1の情報画像又は第2の情報画像を文書に合成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図である。
【図2】本実施の形態による処理例を示す説明図である。
【図3】本実施の形態による処理例(1)を示すフローチャートである。
【図4】スケジュール画面の提示例を示す説明図である。
【図5】スケジュールテーブルのデータ構造例を示す説明図である。
【図6】ユーザ・組織テーブルのデータ構造例を示す説明図である。
【図7】対応組織別コードテーブルのデータ構造例を示す説明図である。
【図8】本実施の形態による処理例(2)を示すフローチャートである。
【図9】本実施の形態による処理例(3)を示すフローチャートである。
【図10】本実施の形態による処理例(4)を示すフローチャートである。
【図11】本実施の形態を実現するコンピュータのハードウェア構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面に基づき本発明を実現するにあたっての好適な一実施の形態の例を説明する。
図1は、本実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図を示している。
なお、モジュールとは、一般的に論理的に分離可能なソフトウェア(コンピュータ・プログラム)、ハードウェア等の部品を指す。したがって、本実施の形態におけるモジュールはコンピュータ・プログラムにおけるモジュールのことだけでなく、ハードウェア構成におけるモジュールも指す。それゆえ、本実施の形態は、それらのモジュールとして機能させるためのコンピュータ・プログラム(コンピュータにそれぞれの手順を実行させるためのプログラム、コンピュータをそれぞれの手段として機能させるためのプログラム、コンピュータにそれぞれの機能を実現させるためのプログラム)、システム及び方法の説明をも兼ねている。ただし、説明の都合上、「記憶する」、「記憶させる」、これらと同等の文言を用いるが、これらの文言は、実施の形態がコンピュータ・プログラムの場合は、記憶装置に記憶させる、又は記憶装置に記憶させるように制御するの意である。また、モジュールは機能に一対一に対応していてもよいが、実装においては、1モジュールを1プログラムで構成してもよいし、複数モジュールを1プログラムで構成してもよく、逆に1モジュールを複数プログラムで構成してもよい。また、複数モジュールは1コンピュータによって実行されてもよいし、分散又は並列環境におけるコンピュータによって1モジュールが複数コンピュータで実行されてもよい。なお、1つのモジュールに他のモジュールが含まれていてもよい。また、以下、「接続」とは物理的な接続の他、論理的な接続(データの授受、指示、データ間の参照関係等)の場合にも用いる。
また、システム又は装置とは、複数のコンピュータ、ハードウェア、装置等がネットワーク(一対一対応の通信接続を含む)等の通信手段で接続されて構成されるほか、1つのコンピュータ、ハードウェア、装置等によって実現される場合も含まれる。「装置」と「システム」とは、互いに同義の用語として用いる。もちろんのことながら、「システム」には、人為的な取り決めである社会的な「仕組み」(社会システム)にすぎないものは含まない。
また、各モジュールによる処理毎に又はモジュール内で複数の処理を行う場合はその処理毎に、対象となる情報を記憶装置から読み込み、その処理を行った後に、処理結果を記憶装置に書き出すものである。したがって、処理前の記憶装置からの読み込み、処理後の記憶装置への書き出しについては、説明を省略する場合がある。なお、ここでの記憶装置としては、ハードディスク、RAM(Random Access Memory)、外部記憶媒体、通信回線を介した記憶装置、CPU(Central Processing Unit)内のレジスタ等を含んでいてもよい。
【0026】
本実施の形態である画像処理装置は、情報画像を合成した文書を出力するものであって、図1の例に示すように、ユーザID受付モジュール110、文書受付モジュール115、付与コード選択受付モジュール120、スケジュール記憶モジュール130、スケジュール検索モジュール140、組織情報記憶モジュール150、判断モジュール160、メッセージ出力モジュール170、確認受付モジュール175、合成モジュール180、文書出力モジュール190を有している。
【0027】
ユーザID受付モジュール110は、スケジュール検索モジュール140と接続されており、利用者を一意に識別する利用者識別符号(ユーザID(IDentification)ともいう)を受け付ける。例えば、具体的には、ユーザIDとして、本実施の形態内で、利用者を一意に識別する符号であるならば、社員番号、ユーザ名等であってもよい。また、ユーザID受付モジュール110として、例えば、具体的には、ICカード等に記憶されたユーザIDを読み取るカードリーダーであってもよいし、利用者のキーボード等の操作によってユーザIDを受け付けるようにしてもよいし、この画像処理装置にログインするために利用されたユーザIDを受け付けるようにしてもよい。
【0028】
付与コード選択受付モジュール120は、判断モジュール160と接続されており、情報を表す画像である第1の情報画像(以下、コードAともいう)又は第2の情報画像(以下、コードBともいう)のいずれか一方を選択するための利用者の選択操作を受け付ける。付与コード選択受付モジュール120として、例えば、具体的には、タッチパネルであって、そのタッチパネル上にコードAを選択するためのボタンとコードBを選択するためのボタンを表示し、利用者の操作によっていずれかが選択されたことを検知するようにしてもよい。
【0029】
情報画像とは、機械可読な態様で情報を表すために体系的に作られた画像コードをいう。
第1の情報画像とは、その情報画像の周辺に空白を必要とし、文書内の画像領域(空白のみからなる領域以外の領域をいい、例えば、文字領域、図形領域等のいずれかの領域又はこれらの組み合わせ)と重ならない位置に合成する必要がある情報画像である。具体的には、例えば、1次元バーコード、2次元コード等がある。この場合の合成は、貼り付け合成(情報画像と重なる下地の部分は見えなくなってしまう合成)である。
第2の情報画像とは、その情報画像の周辺に空白を必要とせず、文書内の画像領域と重なる位置に合成し得る情報画像である。具体的には、例えば、角度の異なる斜線でデータを表現するグリフコード(例えば、特開平6−103390号公報、特開平6−75795号公報)等がある。この場合の合成は、論理和合成(合成した後の下地となった文字領域等も見えている合成)である。
したがって、第2の情報画像を合成する面積は、第1の情報画像を合成する面積よりも大きい。例えば、第2の情報画像は文書の一面全体に合成する。
【0030】
第2の情報画像は、第1の情報画像と比較すると、セキュリティの面でより強固な情報画像である。例えば、第1の情報画像が合成されている文書からその第1の情報画像のみを削除することができ得るが、第2の情報画像が合成されている文書からその第2の情報画像のみを削除することは困難である。更に、第1の情報画像の場合は、既に合成されている第1の情報画像が表している情報とは異なる情報を表している情報画像とすることもでき得る(いわゆる付け替え)。
また、第2の情報画像は、不可視又は不可視と同等の情報画像であってもよい。不可視又は不可視と同等の情報画像とは、肉眼ではその情報画像があることを判別できない情報画像又はそれに相当する情報画像のことである。つまり、人に意識されにくい情報画像である。例えば、ある波長の光(例えば、赤外線)でだけ読めるトナーによる印刷等がある。
なお、第1の情報画像と第2の情報画像が表す情報は、同じ情報であってもよいし、異なる情報であってもよい。例えば、情報画像が表す情報として、その文書を一意に識別する文書識別符号、その文書を作成又は印刷指示した利用者のユーザID、その文書を印刷するプリンタを一意に識別するプリンタ識別符号等がある。また、第2の情報画像が表す情報量は、第1の情報画像が表す情報量より多くするようにしてもよい。また、第2の情報画像が表す情報は、第1の情報画像が表す情報を含むようにしてもよい。例えば、第1の情報画像はその文書を一意に識別する文書識別符号を表しており、第2の情報画像は更にその文書を作成又は印刷指示した利用者のユーザID等を表すようにしてもよい。
【0031】
文書受付モジュール115は、合成モジュール180と接続されており、文書を受け付けて、その文書を合成モジュール180へ渡す。この文書を対象として、情報画像が合成される。文書を受け付けるとは、例えば、スキャナ、カメラ等で文書の画像を読み込むこと、ファックス等で通信回線を介して外部機器から文書の画像を受信すること、ハードディスク(コンピュータに内蔵されているものの他に、ネットワークを介して接続されているもの等を含む)等に記憶されている文書を読み出すこと等が含まれる。文書は、2値画像、多値画像(カラー画像)等の画像であってもよいし、テキストデータを主とした電子データ群であってもよいし、場合によっては動画、音声等の電子データが含まれていてもよい。また、画像以外の文書を受け付けた場合は、その文書を画像に変換してもよい。受け付ける文書は、1枚であってもよいし、複数枚であってもよい。文書の内容として、ビジネスに用いられる文書、広告宣伝用のパンフレット等であってもよい。
【0032】
スケジュール記憶モジュール130は、スケジュール検索モジュール140からアクセスされる。ユーザIDに対応付けて、そのユーザIDの利用者の予定項目とその予定項目に参加予定の参加者を一意に識別する参加者識別符号(以下、参加者IDともいう)を記憶している。いわゆるスケジュール管理ツールによって生成されたスケジュールを記憶している
【0033】
図4は、スケジュール画面400の提示例を示す説明図である。スケジュール記憶モジュール130に記憶されているスケジュールテーブル500を利用者のPCのディスプレイに提示した例である。
スケジュール画面400は、利用者毎に提示される。図4の例では、YY年2月からYY年9月までのスケジュールが提示されている。例えば、お客様との打合せ410として、イベント411からイベント417がある。社内メンバーとの打合せ430として、イベント431からイベント446がある。そして、納期450として、イベント451がある。
【0034】
スケジュール記憶モジュール130は、例えば、スケジュールテーブル500を記憶している。図5は、スケジュールテーブル500のデータ構造例を示す説明図である。スケジュールテーブル500は、日時欄510、イベント名欄520、イベントの種類欄530、参加者ID欄540、関連文書欄550を有しており、その利用者におけるいわゆるスケジュールを記憶している。日時欄510は、予定日時を記憶している。年月日だけでなく、時、分までも記憶するようにしてもよい。イベント名欄520は、予定項目であるイベントの名称を記憶している。イベントの種類欄530は、そのイベントの種類を記憶している。参加者ID欄540は、そのイベントに参加予定の参加者を一意に識別する参加者IDを記憶している。一人の参加者IDであってもよいし、複数人の参加者IDを記憶していてもよい。また、イベントの種類によっては、参加者がいない場合がある。関連文書欄550は、そのイベントにおいて送付される可能性のある文書名(文書ID等であってもよい)を記憶している。
図4に例示したお客様との打合せ410、社内メンバーとの打合せ430、納期450は、イベントの種類欄530の内容によって提示されるものである。
【0035】
スケジュール検索モジュール140は、ユーザID受付モジュール110、スケジュール記憶モジュール130、判断モジュール160と接続されている。ユーザID受付モジュール110によって受け付けられたユーザIDに基づいて、スケジュール記憶モジュール130に記憶されているその利用者の予定を検索し、検索結果を判断モジュール160へ渡す。
スケジュール検索モジュール140は、スケジュール記憶モジュール130から、ユーザID受付モジュール110によって受け付けられたユーザIDに対応して、今後の直近の予定項目に参加する参加者の参加者IDを検索する。
また、スケジュール検索モジュール140は、付与コード選択受付モジュール120によって受け付けられた選択操作によって選択された情報画像がコードAである場合は、スケジュール記憶モジュール130から、ユーザID受付モジュール110によって受け付けられたユーザIDに対応して、今後の直近の予定項目に参加する参加者の参加者IDを検索するようにしてもよい。
【0036】
また、スケジュール検索モジュール140は、付与コード選択受付モジュール120によって受け付けられた選択操作によって選択された情報画像がコードAである場合は、スケジュール記憶モジュール130から、ユーザID受付モジュール110によって受け付けられたユーザIDに対応して、今後であって、予め定められた期間内の予定項目に参加する参加者の参加者IDを検索するようにしてもよい。予め定められた期間とは、例えば、現在から将来へ向けての期間を定めてあってもよいし、予定項目が実施される日時から過去に向けての時間を定めてあってもよい。
また、スケジュール検索モジュール140は、付与コード選択受付モジュール120によって受け付けられた選択操作によって選択された情報画像がコードAである場合は、スケジュール記憶モジュール130から、ユーザID受付モジュール110によって受け付けられたユーザIDに対応して、今後の直近の予定項目に参加する参加者の参加者ID又は今後の直近であって予め定められた予定項目を検索するようにしてもよい。予め定められた予定項目とは、例えば、スケジュールテーブル500内のイベント名欄520に記憶されているイベント名、又はイベントの種類欄530に記憶されているイベントの種類が該当する。より具体的には、イベントの種類として、製品の「納期」等が該当する。一般的には、参加者がない予定項目であるが、送付すべき文書がある予定項目が該当する。この予定項目の場合、その納期の日時まで秘密に扱われるべき文書であるので、コードBが合成されるべきものであることが多い。
【0037】
組織情報記憶モジュール150は、判断モジュール160からアクセスされる。例えば、組織情報記憶モジュール150は、ユーザ・組織テーブル600、対応組織別コードテーブル700を記憶している。
図6は、ユーザ・組織テーブル600のデータ構造例を示す説明図である。ユーザ・組織テーブル600は、ユーザID欄610、組織ID欄620を有しており、利用者がどの組織に所属しているかの情報を記憶している。ユーザID欄610は、ユーザID(ここでは、参加者IDを含む)を記憶している。組織ID欄620は、そのユーザIDの利用者が所属している組織を一意に識別する組織識別符号(以下、組織IDともいう)を記憶している。
図7は、対応組織別コードテーブル700のデータ構造例を示す説明図である。対応組織別コードテーブル700は、送付元組織ID欄710、送付先組織ID欄720、付与コード欄730を有しており、送付元の組織から送付先の組織へ文書を送付する場合に、コードA又はコードBのいずれか一方を付与すべきかの情報を記憶している。送付元組織ID欄710は、送付元の組織の組織IDを記憶している。送付先組織ID欄720は、送付先の組織の組織IDを記憶している。付与コード欄730は、送付元組織ID欄710と送付先組織ID欄720の関係にある場合に、送付する文書に付与すべき情報画像の種類を記憶している。
【0038】
判断モジュール160は、付与コード選択受付モジュール120、スケジュール検索モジュール140、組織情報記憶モジュール150、メッセージ出力モジュール170、確認受付モジュール175、合成モジュール180と接続されている。
判断モジュール160は、スケジュール検索モジュール140によって検索された参加者IDに対応する情報画像の種類と付与コード選択受付モジュール120によって受け付けられた選択操作によって選択された情報画像の種類が合致するか否かを判断する。その予定項目の参加者が複数人いる場合は、一人でも情報画像の種類が合致しない場合は、合致しないと判断するようにしてもよい。また、その予定項目の参加者が複数人いる場合であって、少なくとも一人以上に対応する情報画像の種類がコードBである場合に、付与コード選択受付モジュール120によって受け付けられた選択操作によって選択された情報画像の種類がコードAの種類である場合は、合致しないと判断するようにしてもよい。また、その予定項目の参加者が複数人いる場合であって、コードAに対応する参加者とコードBに対応する参加者が混在する場合に、付与コード選択受付モジュール120によって受け付けられた選択操作によって選択された情報画像の種類がコードBの種類である場合は、合致すると判断するようにしてもよい。
【0039】
判断モジュール160は、組織情報記憶モジュール150内に記憶されている情報を用いて、参加者IDに対応する情報画像の種類を抽出するようにしてもよい。例えば、ユーザ・組織テーブル600を検索することによって、利用者のユーザIDからその利用者が所属している組織ID(A)、参加者のユーザID(参加者ID)からその参加者が所属している組織ID(B)を抽出する。そして、組織ID(A)を送付元組織IDとし、組織ID(B)を送付先組織IDとした組み合わせを対応組織別コードテーブル700から検索し、その場合に送付する文書に付与すべき情報画像の種類を抽出する。例えば、組織Xから組織Yへ文書を送付する場合は、コードAが付与すべき情報画像の種類である。
判断モジュール160は、スケジュール検索モジュール140によって検索された予め定められた予定項目は、予め定められた期間内にあるか否かを判断するようにしてもよい。
判断モジュール160は、スケジュール検索モジュール140によって検索された予め定められた予定項目がない場合又はその予定項目は予め定められた期間内にない場合であって、スケジュール検索モジュール140によって検索された参加者IDに対応する情報画像の種類と付与コード選択受付モジュール120によって受け付けられた選択操作によって選択された情報画像の種類が合致するか否かを判断するようにしてもよい。
【0040】
メッセージ出力モジュール170は、判断モジュール160と接続されている。判断モジュール160によって合致しないと判断された場合は、参加者IDに対応する情報画像を合成すべき旨の確認(以下、メッセージともいう)を出力する。例えば、その参加者にはコードBを付与した文書を送付すべきであるにもかかわらず、付与コード選択受付モジュール120ではコードAが選択された場合、逆にその参加者にはコードAを付与した文書を送付すべきであるにもかかわらず、付与コード選択受付モジュール120ではコードBが選択された場合が該当する。メッセージを出力するとは、例えば、そのメッセージをパッチパネル等のディスプレイに表示すること、スピーカーによって音声で出力すること等が含まれる。
また、メッセージ出力モジュール170は、判断モジュール160によって予め定められた期間内にあると判断された場合は、コードBを合成すべき旨のメッセージを出力するようにしてもよい。
【0041】
確認受付モジュール175は、判断モジュール160と接続されている。メッセージ出力モジュール170によって出力されたメッセージに応じた利用者の確認操作を受け付ける。メッセージ出力モジュール170によってコードA又はコードBを付与すべきであるとのメッセージが出力されるわけであるが、それに対する利用者の確認操作を受け付ける。確認受付モジュール175として、例えば、具体的には、タッチパネルであって、そのタッチパネル上に、そのメッセージに同意する旨の「はい」ボタン、そのメッセージには同意しない旨の「いいえ」ボタンを表示し、利用者の操作によっていずれかが選択されたことを検知するようにしてもよい。
【0042】
合成モジュール180は、文書受付モジュール115、判断モジュール160、文書出力モジュール190と接続されている。
合成モジュール180は、文書受付モジュール115によって受け付けられた文書に対して、付与コード選択受付モジュール120によって受け付けられた選択操作によって選択されたコードA又はコードBのいずれか一方を合成する。前述のように、文書に対してコードAを合成する場合は、その文書内からコードAを貼り付けることができる空白領域を検出し、その空白領域にコードAを貼り付けることによって合成する。文書に対してコードBを合成する場合は、その文書内の画像領域と重ね合わせて論理和合成する。
また、合成モジュール180は、確認受付モジュール175によって受け付けられた確認操作に基づいて、コードA又はコードBのいずれか一方を文書に合成するようにしてもよい。つまり、メッセージ出力モジュール170によって出力されたメッセージに沿った確認操作(例えば、「はい」ボタンの選択)が行われた場合は、そのメッセージが推薦する情報画像を合成する。逆に、メッセージ出力モジュール170によって出力されたメッセージに沿わない確認操作(例えば、「いいえ」ボタンの選択)が行われた場合は、そのメッセージが推薦していない情報画像を合成する。
また、合成モジュール180は、判断モジュール160によって合致すると判断された場合は、付与コード選択受付モジュール120によって受け付けられた選択操作に基づいて、コードA又はコードBのいずれか一方を合成するようにしてもよい。
また、合成モジュール180は、付与コード選択受付モジュール120によって受け付けられた選択操作によって選択された情報画像がコードBである場合は、文書受付モジュール115によって受け付けられた文書に対して、コードBを合成するようにしてもよい。
【0043】
文書出力モジュール190は、合成モジュール180と接続されており、合成モジュール180によって情報画像が合成された文書を出力する。文書を出力するとは、例えば、メモリーカード等の記憶媒体に記憶すること、プリンタ等の印刷装置で印刷すること、ディスプレイ等の表示装置に表示すること、ファックス等の画像送信装置で文書の画像を送信すること、文書データベース等の文書記憶装置へ文書の画像を書き込むこと等が含まれる。
【0044】
図2は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。この例では、社内200で送付される文書にはコードAが合成され、社外250へ送付される文書にはコードBが合成されるようにしている。
プリンタ220は、コード削除モジュール221、付与コード選択受付モジュール120、合成モジュール180を有している。
合成モジュール180は、コードA合成モジュール181、コードB合成モジュール182を有している。
【0045】
例えば、利用者が、PC210を用いて電子文書211をプリンタ220から印刷する場合について説明する。
印刷指示があると、付与コード選択受付モジュール120は、画面121に、コードA付与選択ボタン122、コードB付与選択ボタン123を提示する。付与コード選択受付モジュール120は、プリンタ220のタッチパネルであってもよいし、PC210のディスプレイであってもよい。利用者は、コードA付与選択ボタン122、コードB付与選択ボタン123のいずれか一方を選択する。そして、スケジュール検索モジュール140、判断モジュール160等による処理が行われて、電子文書211に対してコードA又はコードBが合成される。社内200内の社員へ送付される場合は、コードA:204、コードA:206が合成された紙文書B:203、紙文書C:205がコードA合成モジュール181によって生成される。また、社外250であるお客様へ送付される場合には、コードB:208が合成された紙文書D:207がコードB合成モジュール182によって生成される。なお、コードA:204等のコードAは紙文書B:203等の文書の一部分である空白領域に合成され、コードB:208は紙文書D:207の一面全体に合成されている。
【0046】
また、例えば、プリンタ220がスキャナ機能も有している場合(プリンタ220がいわゆる複合機である場合)、利用者の操作に応じて、紙文書A:201内のコードA:202を付け替えて、紙文書B:203、紙文書C:205、紙文書D:207を生成するようにしてもよい。つまり、プリンタ220のスキャナによって、紙文書A:201の画像を読み込み、コード削除モジュール221が紙文書A:201からコードA:202が存在する位置を探索し、コードA:202を削除する(そのコードA:202の領域を下地と同じ色で塗り潰す)。そして、前述のように、付与コード選択受付モジュール120は、画面121に、コードA付与選択ボタン122、コードB付与選択ボタン123を提示する。利用者は、コードA付与選択ボタン122、コードB付与選択ボタン123のいずれか一方を選択する。そして、スケジュール検索モジュール140、判断モジュール160等による処理が行われて、コードA:202が削除された紙文書A:201に対してコードA又はコードBが合成される。
【0047】
図3は、本実施の形態による処理例(1)を示すフローチャートである。ここでは、既に文書受付モジュール115によって文書が受け付けられており、コードA又はコードBも生成されているものとする。図8、図9、図10の例を用いて説明する処理例についても同じである。なお、図3の例に示す処理を行う構成として、図1の例に示した付与コード選択受付モジュール120、判断モジュール160、合成モジュール180、文書出力モジュール190だけの構成であってもよい。
【0048】
ステップS302では、付与コード選択受付モジュール120が、ユーザ操作による付与コードの選択を受け付ける。付与コードA又は付与コードBのいずれか一方が選択される。
ステップS304では、判断モジュール160が、付与コードの種類を判断する。選択された付与コードが付与コードAの場合はステップS306へ進み、付与コードBの場合はステップS308へ進む。
ステップS306では、合成モジュール180が、文書に付与コードAを合成する。
ステップS308では、合成モジュール180が、文書に付与コードBを合成する。
ステップS310では、文書出力モジュール190が、付与コードが合成された文書を出力する。
【0049】
図8は、本実施の形態による処理例(2)を示すフローチャートである。
ステップS802では、ユーザID受付モジュール110が、ユーザIDを受け付ける。
ステップS804では、付与コード選択受付モジュール120が、ユーザ操作による付与コードの選択を受け付ける。付与コードA又は付与コードBのいずれか一方が選択される。
ステップS806では、スケジュール検索モジュール140が、スケジュール記憶モジュール130内のスケジュールテーブル500を検索して、そのユーザの今後であって直近のスケジュール内のイベントを取得する。
ステップS808では、判断モジュール160が、組織情報記憶モジュール150内のユーザ・組織テーブル600、対応組織別コードテーブル700を検索して、ステップS806で取得されたイベントの参加者の適切付与コード(付与コード欄730内のコード)を取得する。
【0050】
ステップS810では、判断モジュール160が、選択された付与コードの種類と適切付与コードの種類は合致するか否かを判断し、合致する場合はステップS820へ進み、それ以外の場合はステップS812へ進む。例えば、合致する場合として、選択された付与コードがコードAであり、参加者全員の適切付与コードがコードAである場合、選択された付与コードがコードBであり、参加者の一人以上の適切付与コードがコードBである場合がある。合致しない場合として、選択された付与コードがコードAであり、参加者の一人以上の適切付与コードがコードBである場合、選択された付与コードがコードBであり、参加者全員の適切付与コードがコードAである場合がある。
ステップS812では、メッセージ出力モジュール170が、適切付与コードにすべき旨のメッセージを提示する。
ステップS814では、確認受付モジュール175が、ユーザ操作による「はい」/「いいえ」の選択を受け付ける。
【0051】
ステップS816では、判断モジュール160が、ユーザ操作による選択が「はい」か否かを判断し、「はい」の場合はステップS818へ進み、それ以外の場合はステップS820へ進む。
ステップS818では、合成モジュール180が、適切付与コードを合成する。
ステップS820では、合成モジュール180が、選択付与コードを合成する。
ステップS822では、文書出力モジュール190が、付与コードが合成された文書を出力する。
【0052】
図9は、本実施の形態による処理例(3)を示すフローチャートである。
ステップS902では、ユーザID受付モジュール110が、ユーザIDを受け付ける。
ステップS904では、付与コード選択受付モジュール120が、ユーザ操作による付与コードの選択を受け付ける。付与コードA又は付与コードBのいずれか一方が選択される。
ステップS906では、判断モジュール160が、付与コードの種類を判断する。選択された付与コードが付与コードAの場合はステップS908へ進み、付与コードBの場合はステップS922へ進む。
ステップS908では、スケジュール検索モジュール140が、スケジュール記憶モジュール130内のスケジュールテーブル500を検索して、そのユーザの今後であって、予め定められた期間内にあるスケジュール内のイベントを取得する。また、ここでは、スケジュール検索モジュール140が、スケジュール記憶モジュール130内のスケジュールテーブル500を検索して、そのユーザの今後であって、直近にあるスケジュール内のイベントを取得するようにしてもよい。
【0053】
ステップS910では、判断モジュール160が、組織情報記憶モジュール150内のユーザ・組織テーブル600、対応組織別コードテーブル700を検索して、ステップS908で取得されたイベントの参加者の適切付与コード(付与コード欄730内のコード)を取得する。
ステップS912では、判断モジュール160が、選択された付与コードの種類と適切付与コードの種類は合致するか否かを判断し、合致する場合はステップS922へ進み、それ以外の場合はステップS914へ進む。ここでの判断は、図8の例に示したフローチャート内のステップS810と同等のものである。
ステップS914では、メッセージ出力モジュール170が、適切付与コードにすべき旨のメッセージを提示する。
【0054】
ステップS916では、確認受付モジュール175が、ユーザ操作による「はい」/「いいえ」の選択を受け付ける。
ステップS918では、判断モジュール160が、ユーザ操作による選択が「はい」か否かを判断し、「はい」の場合はステップS920へ進み、それ以外の場合はステップS922へ進む。
ステップS920では、合成モジュール180が、適切付与コードを合成する。
ステップS922では、合成モジュール180が、選択付与コードを合成する。
ステップS924では、文書出力モジュール190が、付与コードが合成された文書を出力する。
【0055】
図10は、本実施の形態による処理例(4)を示すフローチャートである。
ステップS1002では、ユーザID受付モジュール110が、ユーザIDを受け付ける。
ステップS1004では、付与コード選択受付モジュール120が、ユーザ操作による付与コードの選択を受け付ける。付与コードA又は付与コードBのいずれか一方が選択される。
ステップS1006では、判断モジュール160が、付与コードの種類を判断する。選択された付与コードが付与コードAの場合はステップS1008へ進み、付与コードBの場合はステップS1024へ進む。
ステップS1008では、スケジュール検索モジュール140が、スケジュール記憶モジュール130内のスケジュールテーブル500を検索して、そのユーザの今後であって直近のスケジュール内のイベントとイベント(納期)を取得する。ここでは、2つのイベントを取得することになる。ただし、前者のイベントはイベントの種類を問わず、又はイベントの種類として納期以外のイベントとしてもよい。後者のイベントはイベントの種類として納期に限定される。
【0056】
ステップS1010では、判断モジュール160が、現在時はイベント(納期)から予め定められた期間内であるか否かを判断し、期間内である場合はステップS1016へ進み、それ以外の場合はステップS1012へ進む。また、イベント(納期)がなかった場合も、ステップS1012へ進むようにしてもよい。なお、ステップS1016へ進む場合は、適切付与コードを、コードBとする。
ステップS1012では、判断モジュール160が、組織情報記憶モジュール150内のユーザ・組織テーブル600、対応組織別コードテーブル700を検索して、ステップS1008で取得された直近にあるイベントの参加者の適切付与コード(付与コード欄730内のコード)を取得する。
ステップS1014では、判断モジュール160が、選択された付与コードの種類と適切付与コードの種類は合致するか否かを判断し、合致する場合はステップS1024へ進み、それ以外の場合はステップS1016へ進む。ここでの判断は、図8の例に示したフローチャート内のステップS810と同等のものである。
【0057】
ステップS1016では、メッセージ出力モジュール170が、適切付与コードにすべき旨のメッセージを提示する。
ステップS1018では、確認受付モジュール175が、ユーザ操作による「はい」/「いいえ」の選択を受け付ける。
ステップS1020では、判断モジュール160が、ユーザ操作による選択が「はい」か否かを判断し、「はい」の場合はステップS1022へ進み、それ以外の場合はステップS1024へ進む。
ステップS1022では、合成モジュール180が、適切付与コードを合成する。
ステップS1024では、合成モジュール180が、選択付与コードを合成する。
ステップS1026では、文書出力モジュール190が、付与コードが合成された文書を出力する。
【0058】
図11を参照して、本実施の形態の画像処理装置のハードウェア構成例について説明する。図11に示す構成は、例えばパーソナルコンピュータ(PC)などによって構成されるものであり、スキャナ等のデータ読み取り部1117と、プリンタなどのデータ出力部1118を備えたハードウェア構成例を示している。
【0059】
CPU(Central Processing Unit)1101は、前述の実施の形態において説明した各種のモジュール、すなわち、スケジュール検索モジュール140、判断モジュール160、合成モジュール180等の各モジュールの実行シーケンスを記述したコンピュータ・プログラムにしたがった処理を実行する制御部である。
【0060】
ROM(Read Only Memory)1102は、CPU1101が使用するプログラムや演算パラメータ等を格納する。RAM(Random Access Memory)1103は、CPU1101の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を格納する。これらはCPUバスなどから構成されるホストバス1104により相互に接続されている。
【0061】
ホストバス1104は、ブリッジ1105を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バス1106に接続されている。
【0062】
キーボード1108、マウス等のポインティングデバイス1109は、操作者により操作される入力デバイスである。ディスプレイ1110は、液晶表示装置又はCRT(Cathode Ray Tube)などがあり、各種情報をテキストやイメージ情報として表示する。
【0063】
HDD(Hard Disk Drive)1111は、ハードディスクを内蔵し、ハードディスクを駆動し、CPU1101によって実行するプログラムや情報を記録又は再生させる。ハードディスクには、受け付けた文書、コードA、コードB、スケジュールテーブル500、ユーザ・組織テーブル600、対応組織別コードテーブル700などが格納される。更に、その他の各種のデータ処理プログラム等、各種コンピュータ・プログラムが格納される。
【0064】
ドライブ1112は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体1113に記録されているデータ又はプログラムを読み出して、そのデータ又はプログラムを、インタフェース1107、外部バス1106、ブリッジ1105、及びホストバス1104を介して接続されているRAM1103に供給する。リムーバブル記録媒体1113も、ハードディスクと同様のデータ記録領域として利用可能である。
【0065】
接続ポート1114は、外部接続機器1115を接続するポートであり、USB、IEEE1394等の接続部を持つ。接続ポート1114は、インタフェース1107、及び外部バス1106、ブリッジ1105、ホストバス1104等を介してCPU1101等に接続されている。通信部1116は、ネットワークに接続され、外部とのデータ通信処理を実行する。データ読み取り部1117は、例えばスキャナであり、ドキュメントの読み取り処理を実行する。データ出力部1118は、例えばプリンタであり、ドキュメントデータの出力処理を実行する。
【0066】
なお、図11に示す画像処理装置のハードウェア構成は、1つの構成例を示すものであり、本実施の形態は、図11に示す構成に限らず、本実施の形態において説明したモジュールを実行可能な構成であればよい。例えば、一部のモジュールを専用のハードウェア(例えば特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)等)で構成してもよく、一部のモジュールは外部のシステム内にあり通信回線で接続しているような形態でもよく、さらに図11に示すシステムが複数互いに通信回線によって接続されていて互いに協調動作するようにしてもよい。また、複写機、ファックス、スキャナ、プリンタ、複合機(スキャナ、プリンタ、複写機、ファックス等のいずれか2つ以上の機能を有している画像処理装置)などに組み込まれていてもよい。
【0067】
なお、前述の実施の形態において、判断モジュール160は、スケジュールテーブル500内の関連文書欄550を用いていなかったが、判断モジュール160は、文書受付モジュール115によって受け付けられた文書が、スケジュールテーブル500内の関連文書欄550に該当するか否かを判断し、該当するものがある場合は、その該当する関連文書欄550に対応する予定項目に対して、前述の処理(例えば、図8ではステップS806、図9ではステップS908、図10ではステップS1008等)を行うようにしてもよい。該当するものがない場合は、予定項目を限定することなく、前述の処理をそのまま行うようにしてもよい。
【0068】
なお、前述の実施の形態では、「参加者識別符号に対応する情報画像の種類」を抽出することの例として、ユーザ・組織テーブル600、対応組織別コードテーブル700を用いた例を示したが、参加者識別符号とその参加者識別符号の参加者に適切な情報画像の種類を対応させたテーブルを用いてもよい。例えば、参加者識別符号が社外の人であることを示す符号であれば、第2の情報画像の種類を対応させ、参加者識別符号が社内の人であることを示す符号であれば、第1の情報画像の種類を対応させたテーブルである。判断モジュール160は、このテーブルを用いて、「参加者識別符号に対応する情報画像の種類」を抽出してもよい。
【0069】
なお、説明したプログラムについては、記録媒体に格納して提供してもよく、また、そのプログラムを通信手段によって提供してもよい。その場合、例えば、前記説明したプログラムについて、「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」の発明として捉えてもよい。
「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、プログラムのインストール、実行、プログラムの流通などのために用いられる、プログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体をいう。
なお、記録媒体としては、例えば、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)であって、DVDフォーラムで策定された規格である「DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM等」、DVD+RWで策定された規格である「DVD+R、DVD+RW等」、コンパクトディスク(CD)であって、読出し専用メモリ(CD−ROM)、CDレコーダブル(CD−R)、CDリライタブル(CD−RW)等、ブルーレイ・ディスク(Blu−ray Disc(登録商標))、光磁気ディスク(MO)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、ハードディスク、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去及び書換可能な読出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュ・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)等が含まれる。
そして、前記のプログラム又はその一部は、前記記録媒体に記録して保存や流通等させてもよい。また、通信によって、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、インターネット、イントラネット、エクストラネット等に用いられる有線ネットワーク、あるいは無線通信ネットワーク、さらにこれらの組み合わせ等の伝送媒体を用いて伝送させてもよく、また、搬送波に乗せて搬送させてもよい。
更に、前記のプログラムは、他のプログラムの一部分であってもよく、あるいは別個のプログラムと共に記録媒体に記録されていてもよい。また、複数の記録媒体に分割して
記録されていてもよい。また、圧縮や暗号化など、復元可能であればどのような態様で記録されていてもよい。
【符号の説明】
【0070】
110…ユーザID受付モジュール
115…文書受付モジュール
120…付与コード選択受付モジュール
121…画面
122…コードA付与選択ボタン
123…コードB付与選択ボタン
130…スケジュール記憶モジュール
140…スケジュール検索モジュール
150…組織情報記憶モジュール
160…判断モジュール
170…メッセージ出力モジュール
175…確認受付モジュール
180…合成モジュール
181…コードA合成モジュール
182…コードB合成モジュール
190…文書出力モジュール
210…PC
220…プリンタ
221…コード削除モジュール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を表す画像である第1の情報画像又は第2の情報画像のいずれか一方を選択するための利用者の選択操作を受け付ける選択受付手段と、
文書を受け付ける文書受付手段と、
前記文書受付手段によって受け付けられた文書に対して、前記選択受付手段によって受け付けられた選択操作によって選択された第1の情報画像又は第2の情報画像のいずれか一方を合成する合成手段と、
前記合成手段によって情報画像が合成された文書を出力する出力手段
を具備し、
前記合成手段は、文書に対して第1の情報画像を合成する場合は、該文書の空白領域に貼り付けることによって合成し、文書に対して第2の情報画像を合成する場合は、文書内の画像領域と重ね合わせて合成する
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記利用者を一意に識別する利用者識別符号を受け付ける利用者識別符号受付手段と、
利用者識別符号に対応付けて、該利用者識別符号の利用者の予定項目と該予定項目に参加予定の参加者を一意に識別する参加者識別符号を記憶している予定記憶手段から、前記利用者識別符号受付手段によって受け付けられた利用者識別符号に対応して、今後の直近の予定項目に参加する参加者の参加者識別符号を検索する検索手段と、
前記検索手段によって検索された参加者識別符号に対応する情報画像の種類と前記選択受付手段によって受け付けられた選択操作によって選択された情報画像の種類が合致するか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段によって合致しないと判断された場合は、前記参加者識別符号に対応する情報画像を合成すべき旨の確認を出力する確認出力手段と、
前記確認出力手段によって出力された確認に応じた利用者の確認操作を受け付ける確認受付手段
を更に具備し、
前記合成手段は、前記確認受付手段によって受け付けられた確認操作に基づいて、第1の情報画像又は第2の情報画像のいずれか一方を前記文書に合成する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記合成手段は、前記判断手段によって合致すると判断された場合は、前記選択受付手段によって受け付けられた選択操作に基づいて、第1の情報画像又は第2の情報画像のいずれか一方を合成する
ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記検索手段は、前記選択受付手段によって受け付けられた選択操作によって選択された情報画像が第1の情報画像である場合は、前記予定記憶手段から、前記利用者識別符号受付手段によって受け付けられた利用者識別符号に対応して、今後の直近の予定項目に参加する参加者の参加者識別符号を検索する
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記検索手段は、前記選択受付手段によって受け付けられた選択操作によって選択された情報画像が第1の情報画像である場合は、前記予定記憶手段から、前記利用者識別符号受付手段によって受け付けられた利用者識別符号に対応して、今後であって、予め定められた期間内の予定項目に参加する参加者の参加者識別符号を検索する
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記合成手段は、前記選択受付手段によって受け付けられた選択操作によって選択された情報画像が第2の情報画像である場合は、前記文書受付手段によって受け付けられた文書に対して、第2の情報画像を合成する
ことを特徴とする請求項4又は5に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記検索手段は、前記選択受付手段によって受け付けられた選択操作によって選択された情報画像が第1の情報画像である場合は、前記予定記憶手段から、前記利用者識別符号受付手段によって受け付けられた利用者識別符号に対応して、今後の直近の予定項目に参加する参加者の参加者識別符号又は今後の直近であって予め定められた予定項目を検索し、
前記判断手段は、前記検索手段によって検索された予め定められた予定項目は、予め定められた期間内にあるか否かを判断し、
前記確認出力手段は、前記判断手段によって予め定められた期間内にあると判断された場合は、第2の情報画像を合成すべき旨の確認を出力する
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記判断手段は、前記検索手段によって検索された予め定められた予定項目がない場合又は該予定項目は予め定められた期間内にない場合であって、前記検索手段によって検索された参加者識別符号に対応する情報画像の種類と前記選択受付手段によって受け付けられた選択操作によって選択された情報画像の種類が合致するか否かを判断し、
前記確認出力手段は、前記判断手段によって合致しないと判断された場合は、前記参加者識別符号に対応する情報画像を合成すべき旨の確認を出力する
ことを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
【請求項9】
コンピュータを、
情報を表す画像である第1の情報画像又は第2の情報画像のいずれか一方を選択するための利用者の選択操作を受け付ける選択受付手段と、
文書を受け付ける文書受付手段と、
前記文書受付手段によって受け付けられた文書に対して、前記選択受付手段によって受け付けられた選択操作によって選択された第1の情報画像又は第2の情報画像のいずれか一方を合成する合成手段と、
前記合成手段によって情報画像が合成された文書を出力する出力手段
として機能させ、
前記合成手段を、文書に対して第1の情報画像を合成する場合は、該文書の空白領域に貼り付けることによって合成し、文書に対して第2の情報画像を合成する場合は、文書内の画像領域と重ね合わせて合成する手段
として機能させるための画像処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−3448(P2012−3448A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−136888(P2010−136888)
【出願日】平成22年6月16日(2010.6.16)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】