説明

画像処理装置

【課題】
画像の動きや番組ジャンルなどの画像信号の情報に基づいて表示される画像のフレーム数をフレキシブルに変換する。
【解決手段】
本発明に係る画像処理装置は、所定のフレームレートを有する画像信号が入力される入力部(21)と、入力画像信号に関する情報を取得するための情報取得部(24)と、入力画像信号のフレームレートを変換して出力するフレームレート変換部(26)とを備えている。そして、上記フレームレート変換部(26)は、情報取得部(24)で取得された入力画像信号の情報(画像の動き、番組ジャンル等)に基づいて、入力画像信号のフレームレート変換を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像信号のフレームレートを変換する構成を備えた画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、テレビジョン受像機などの画像処理装置で表示される画像のフレームレートは60Hzであるが、これを例えば120Hz等にアップコンバートすると、動画がより滑らかに見える。このようなフレームレートの変換処理については、例えば特許文献1に記載のものが知られている。
【0003】
【特許文献1】特開2005−241787(段落番号0007、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなフレームレートのアップコンバートは、動きの激しいシーンにおいて動きを滑らかに見せる場合に有効であるが、例えば静止画など動きが少ないシーンにおいては効果的ではない。
【0005】
上記特許文献1に記載の技術は、画像の状態、例えば動画か静止画かに関わらずフレームレートのアップコンバート処理を行っている。このため、特許文献1に記載のものは、有効でない信号処理量が大きくなるとともに、常に高周波数で表示デバイス(PDP、LCD等)を駆動することとなり、装置の消費電力が増加される。
【0006】
本発明は、上記課題を鑑みて為されたものであって、その目的は、効率的にフレームレートを変換することが可能な技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明では、所定のフレームレートを有する入力画像信号について、当該入力画像信号に関する情報に基づいてフレームレート変換処理を行うことを特徴とするものである。
【0008】
上記画像信号の情報は、例えば画像の動きであり、動きが大きいシーンについてフレームレートのアップコンバート処理を行うようにすることが好ましい。
【0009】
また、上記画像信号の情報は、例えば入力画像信号に対応する番組のジャンル情報であり、受信番組が特定のジャンル(例えばスポーツ、映画)である場合にフレームレートのアップコンバート処理を行うようにしてもよい。
【0010】
また、上記画像信号の情報は、例えば当該入力画像信号の信号状態に関する情報、例えば受信状態、転送レート、または伝送ビットエラー率であり、これらの少なくとも一つ低い場合にフレームレートを低くするようにしてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、画像の種類(シーン、動き量等)に応じてフレームレートをフレキシブルに変換することができ、効率的にフレームレート変換を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【実施例1】
【0013】
先ず、本実施例の概念について図1を用いて説明する。図1は、本実施例によって処理された画像信号の形態を示している。本実施例では、入力画像信号は、所定のフレームレート、例えば60Hzのフレームレートを有しており、図1において、そのフレーム列は符号11で示されている。そして本実施例は、入力画像信号のフレーム列11のうち、物体12の動きが大きいシーンを含む動き大範囲13のフレームレートを、動きが無いもしくは少ない動き小範囲14よりも大きくすることを特徴とするものである。すなわち、本実施例は、複数のフレーム列からなる画像信号のうち、動きが大きい範囲のフレームレートを局部的に高くするように、入力画像信号のフレームレートを画像の動きに応じてアップコンバートするものである。
【0014】
このようにして、本実施例は、効率的にフレームレート変換を行うことによって省電力化を図るものである。ここで、動き大範囲13のフレームレートは120Hzであり、動き小範囲14のフレームレートは入力画像信号のフレームレートと同じ60Hzとする。
【0015】
次に、上記図1の処理を行うための本実施例に係る画像処理装置の一構成例について、図2を参照しつつ説明する。尚、図2に示される画像処理装置は、例えばPDPやLCD等の表示部28を備えたテレビジョン受像機などの画像表示装置を示している。
【0016】
図2において、例えばテレビジョン信号、DVDプレーヤもしくはHDDプレーヤで再生された画像信号は入力部21に入力される。ここで、この入力画像信号は、所定のフレームレート、例えば60Hzのフレームレートを有するものとする。入力部21に入力された画像信号は、解像度変換部22に入力され、ここで表示部28の水平・垂直ドット数に合致する画像フォーマットに拡大・縮小処理される。例えば入力画像信号の精細度が640×480で、表示部28のドット数が1920×1080ならば、入力画像信号の精細度を1920×1080に成るように、当該入力画像信号を拡大処理する。上記拡大・縮小処理された画像信号は、画像信号に関する情報を取得するための情報取得部である特徴検出部24と、フレームレート変換部(以下、FRC(Frame Rate Converter)と呼ぶ場合もある)26にそれぞれ入力される。
【0017】
特徴検出部24は、少なくとも2フレーム分の画像信号を記憶する画像メモリ23と接続されており、この画像メモリ23に記憶された内容を用いて入力画像信号の特徴、すなわち画像の動きを検出する。例えば、特徴検出部24は、画像メモリ23に記憶された現在のフレーム画像と1フレーム前の画像との差分を算出し、その結果から動き量を検出する。差分は、例えば次のようにして求められる。まず、現フレーム画像の各画素の輝度信号と、該各画素と空間的に同一位置にある前フレーム画像の各画素の輝度信号同士とを比較して、画素毎に輝度信号の差分を求める。続いて、この輝度信号の差分を1フレームの画素全てについて求め、その積算値を上記フレーム間の差分、すなわち動き量とする。ここでは、1フレームの全ての画素について差分を求めるようにしたが、所定画素数のブロック単位で差分を求めるようにしてもよい。例えば、1フレームを16×16画素のブロックに分割し、現フレーム画像と前フレーム画像の、空間的に同一位置にあるブロック同士の差分を求めるようにしてもよい。また、フレーム画像の中央部のみの画素またはブロックの差分を求めるようにしてもよい。そして徴検出部24は、上記のようにして得られた動き量に対応するフレーム数を算出し、これをフレーム数指定信号25としてFRC26へ出力する。ここで、検出された動き量とフレーム数指定信号25で指定される表示フレーム数(実際に表示部28で表示される画像のフレームレート)との関係について図3を参照して説明する。
【0018】
検出された動き量が第1所定値MT1よりも小さいときは、図3に示されるように表示フレーム数は最低値Fminとなる。ここで、最低値Fminとは、入力画像信号のフレームレートである60Hzと同じ値である。それは、フレームレートが60Hz以下の場合は人間の目はチラツキ(フリッカ)を認識し易くなるためである。従って、本実施例では、表示フレーム数の最低値Fminを60Hzとしており、静止画でも60Hzで表示される。また、検出された動き量が第1所定値MT1よりも大きく第2所定値よりも小さいいときは、図3に示されるように表示フレーム数は120Hzとなる。更に、検出された動き量が第2所定値MT2よりも大きいときは、図3に示されるように表示フレーム数は180Hzとなる。本実施例では、180Hzをフレームレートの最高値Fmaxとしており、これは表示部28の駆動周波数の限界値に対応して設定される。尚、本例では3段階にフレームレートを変換する例を示したが、当然2段階としてもよい。また、図3は、動き量が大きくなるに従い段階的に表示フレーム数が大きくなるような特性を示しているが、直線的な特性としてもよい。
【0019】
また、入力画像信号のフレーム毎にフレーム数指定信号25を出力する構成では、数フレームにのみ動きが発生した場合でもフレームレート変換される可能性がある。このため、例えば第1所定値MT1を越える画像の動きが所定期間、例えば数〜10フレーム程度連続して検出された場合に、フレーム数指定信号25を出力するように構成することが好ましい。
【0020】
図2に戻り、FRC26では、上記特徴検出部24から出力されたフレーム数指定信号25に応じて入力画像信号のフレームレートを変換して出力する。例えば、図1の動き大範囲13の期間においてフレーム数指定信号25が120を示す場合、当該期間においては、FRC26は、入力画像信号のフレームレートを120Hzにアップコンバートして出力する。従って、FRC26からは、ある同一のコンテンツを表す画像信号について、画像の動きに応じた複数のフレームレートを持つ出力信号が出力可能である。また、FRC26は、少なくとも2フレーム分の画像信号を記憶する画像メモリ29と接続されており、この画像メモリ29に記憶された2フレーム分の画像信号から動きベクトルを算出して補間フレームを作成する。そして、この補間フレームを入力画像信号のフレーム列に挿入するフレームレート変換処理することによって、入力画像信号のフレームレートをアップコンバートする。尚、FRC26は、1フレーム前に用いたフレーム数指定信号25を画像メモリ29またはその他のメモリに格納する機能を備えるものとする。
【0021】
このようにして、FRC26でフレームレートが変換された信号は、表示部28の駆動回路と結合されたタイミングコントローラ27に供給される。タイミングコントローラ27では、前記FRC26からのフレームレート変換された画像信号を表示部28に表示するためのタイミング信号を生成して表示部28に供給する。このタイミングコントローラ27の一構成例を図4に示す。本例では、表示部28としては、LCD(液晶パネル)を例としている。
【0022】
図4において、タイミングコントローラ27は、駆動周波数判定/タイミング生成部271と、メモリ272とを備えている。駆動周波数判定/タイミング生成部271では、FRC26からの、フレームレート変換された画像信号とともに出力される映像制御信号270により、当該出力信号を駆動するのに必要な駆動周波数を判定する。一方、メモリ272には、上記フレームレート変換された画像信号が一時的に格納される。その後、駆動周波数判定/タイミング生成部271は、各種タイミング信号275を生成し、かつメモリ272に格納された画像信号を読み出す。そして、この読み出された画像信号をデータ信号274として、上記タイミング信号275信号とともに表示部28である液晶パネルへ出力する。FRC26からの出力信号を一旦メモリ272へ格納する理由は、前記判定された駆動周波数に応じた周波数でデータを読み出すためである。すなわち、駆動周波数判定/タイミング生成部271は、判定した駆動周波数のタイミングで、メモリ272から画像信号を読み出す機能を有している。
【0023】
一方、表示部28は、水平ラインを垂直方向に順次スキャンするためのスキャンドライバ281と、表示部28の各画素に画像信号に対応するデータを供給するためのデータドライバ282とを備えている。スキャンドライバ281にはタイミング信号275が入力され、この信号で定められるタイミングに従って表示部28の各水平ラインを垂直方向に順次スキャンする。データドライバ282にはデータ信号が入力され、これを1水平期間保持して表示部28のスキャンされた水平ラインに供給する。データドライバ282のデータ信号は、1水平周期毎に更新される。このように動作することで、スキャンドライバ281でスキャンした表示部28の水平ラインに、データドライバ282からのデータ信号に基づく画像が形成される。これを1フレーム期間にわたって繰り返すことにより、1フレームの画像が表示部28に形成される。
【0024】
尚、駆動周波数判定/タイミング生成部272は、駆動周波数の頻繁な変動を抑圧するため、所定時間にわたって駆動周波数の変化が続いた場合に駆動周波数を切り替えるように動作する時間積分回路を備えてもよい。
【0025】
次に、フレームレート変換部26の詳細について、図5を参照しつつ説明する。図5において、フレーム数比較部31は、特徴検出部24から出力された現在のフレーム数指定信号25と、メモリI/F37を介して画像メモリ29またはその他のメモリに記憶された1フレーム前のフレーム数指定信号39とをそれぞれ取得する。そして、現フレーム数指定信号25と前フレーム数指定信号39とを比較し、その結果に応じて表示フレーム数信号311とレート判定信号312とを出力する。
【0026】
ここで、現フレーム数指定信号25をFP、前フレーム数指定信号39をFBとする。フレーム数比較部31は、FP>FBのとき、レート判定信号312として「1」を出力し、表示フレーム数信号311としてFP(現在のフレーム指定数)を出力する。一方、FP≦FBのときは、レート判定信号312として「0」を出力し、表示フレーム数信号311としてFB(1フレーム前のフレーム指定数)を出力する。
【0027】
動きベクトル検出部33は、レート判定信号312が1の場合に、メモリI/F37を介して、画像メモリ29から現フレーム信号301と1フレーム前信号302とを取得する。そして、動きベクトル検出部33は、この取得された現フレーム信号301と前フレーム信号302とを用いて画像の動きベクトルを検出する。この動きベクトルは、例えば前フレーム信号302のある画素が現フレーム信号301のどこに動いたかを検索することにより求められる。例えば、前フレームのある画素と空間的に同一位置にある現フレームの画素を中心に、例えば7×7画素の検索範囲を現フレームに設定する。そして、前フレームのある画素と、現フレームに設定された検索範囲内の各画素(この例では49個の画素)とを個別に比較する。その結果、最も差分の小さい画素同士を結ぶ直線を上記ある画素の動きベクトルとする。
【0028】
本実施例では、動きベクトルの検出に現フレーム301と前フレーム302の2フレームを用いる構成としているが、これに限られるものではない。例えば、3〜4フレームもしくはそれ以上のフレームを用いて動きベクトルを求める構成としてもよい。また、動きベクトル検出部33を、特徴検出部24内に設けてもよい。
【0029】
動きベクトル検出部33よって検出された動きベクトルは、ベクトル調整部34に入力される。ベクトル調整部34は、ベクトル調整用テーブルが格納されているROM313と接続されている。ベクトル調整部34では、フレーム数比較部31からの表示フレーム数信号311に応じて、ROM313に記憶されたテーブルの内容を参照してベクトル調整を行う。図6に、このベクトル調整の一例を示す。
【0030】
図6(a)に示されるように、前フレーム51の動き画素Aが、現フレーム52では動き画素Bの位置に移動したと考える。この場合、動きベクトル検出部33にて、画素Aと画素Bとの差分が最も小さいとして、これら画素同士を結ぶ直線である動きベクトル57が検出される。ここで、例えば表示フレーム数信号311が120(Hz)の場合、フレームレートは入力画像信号の2倍に変換される。すなわち、図6(b)に示されるように、1枚の補間フレーム55が入力画像信号の各フレーム間に挿入されてフレームレートが2倍にされるため、補間フレーム55を含むフレームの周期は入力画像信号の1/2となる。ROM313には、このフレーム周期に従う調整用係数が、表示フレーム数信号311と対応付けられて記憶されており、例えば「120Hz」に対しては、「1/2」の係数が対応付けられている。
【0031】
ベクトル調整部34では、「120」を示す表示フレーム数信号311に対応する調整用係数として、「1/2」をROM313から引き出す。そして、ベクトル調整部34は、動きベクトル57と引き出された調整用係数を乗算し、図6(b)に示すように、動きベクトル57を1/2した調整動きベクトル58を出力する。このとき、画素Aは、調整動きベクトル58に従い、補間フレーム55において補間画素Cに移動したものとされる。
【0032】
表示フレーム数信号311が180(Hz)の場合、フレームレートは入力画像信号の3倍に変換される。すなわち、図6(c)に示されるように、2枚の補間フレーム55a及び55bが入力画像信号の各フレーム間に挿入されてフレームレートが3倍にされるため、2枚の補間フレーム55a及び55bを含むフレームの周期は入力画像信号の1/3となる。ROM313には、更に、「180Hz」に対して、「1/3」及び「2/3」の係数が対応付けられている。
【0033】
ベクトル調整部34では、「130」を示す表示フレーム数信号311に対応する調整用係数として、「1/3」及び「2/3」をROM313から引き出す。そして、ベクトル調整部34は、動きベクトル57と引き出された調整用係数を乗算し、図6(c)に示すように、動きベクトル57を1/3した調整動きベクトル58aと、動きベクトル57を2/3した調整動きベクトル58bを出力する。このとき、画素Aは、調整動きベクトル58aに従い、補間フレーム55aにおいて補間画素Caに移動したものとされ、更に画素Aは、調整動きベクトル58bに従い、補間フレーム55bにおいて補間画素Cbに移動したものとされる。
【0034】
つまり、表示フレーム数信号311が入力画像信号のフレームレート(60Hz)の整数倍の場合、調整ベクトル(AMV:Adjusted Motion Vector)は、下記数1で示される。
【0035】
AMV(n)=(n/N+1)*MV・・・(数1)
ここで、Nは入力画像信号の隣接する2つのフレーム間に挿入される補間フレームの補間フレーム数であり、表示フレーム数信号311が120の場合は1となり、表示フレーム数信号311が180の場合は2となる。また、MVは動きベクトル検出部33により検出される動きベクトル57。また、nは、1以上の整数であり、入力画像信号の隣接する2つのフレーム間に挿入される補間フレームの番号である。例えば、図6(c)の補間フレーム55aの調整ベクトルを求める際は、n=1が適用され、補間フレーム55bの調整ベクトルを求める際は、n=2が適用される。
【0036】
本実施例では、上記動きベクトルの検出及び調整ベクトルの生成は、1フレーム内の全ての画素について行うものとする。このようにして生成された調整ベクトルは、補間フレーム生成部35に出力される。補間フレーム生成部35では、調整ベクトルと、現フレーム信号及び前フレーム信号を用いて補間フレームを生成する。例えば、図6(b)の例では、画素Aが調整ベクトル58に従い補間画素Cに移動するものとして、補間フレーム55の補間画素Cの位置に、前フレームの画素Aのデータをそのまま適用する。これを、全ての画素に対して行うことにより、補間フレームが作成される。図6(c)の例も同様である。すなわち、画素Aが調整ベクトル58aに従い補間画素Caに移動するものとして、補間フレーム55aの補間画素Caの位置に、前フレームの画素Aのデータをそのまま適用する。また画素Aが調整ベクトル58bに従い補間画素Cbに移動するものとして、補間フレーム55bの補間画素Cbの位置に、前フレームの画素Aのデータをそのまま適用する。
【0037】
次に、表示フレーム数信号311が入力画像信号のフレームレートの整数倍でない場合におけるベクトル調整の一例について、図7を参照しつつ説明する。図7は、表示フレーム数信号311が例えば72(Hz)の場合のベクトル調整の一例を示している。ここでは、入力画像信号のフレーム71の画素Aが、入力画像信号のフレーム72〜75を図7(a)に示されるように移動するものとする。また、各フレーム71〜75間で動きベクトル検出部33により検出された動きベクトルは、それぞれMV1〜MV4とする。
【0038】
フレームレートを60Hzから72Hzにする場合、入力画像信号5フレーム分の時間に、6フレーム分の情報が必要となる。このため、ベクトル調整部34では、図7(b)に示すように、動きベクトルMV1を5/6倍したAMV1、MV2を5/8倍したAMV2、MV3を1/6倍したAMV3、MV4を3/8倍したAMV4を生成する。第1、6フレーム出力用としてベクトル値0のAMV0、AMV6も出力する。
【0039】
補間フレーム生成部35では、上述した整数倍の場合と同様に、前記調整ベクトルを用いて、5フレーム分の情報から4つの補間フレーム76〜79を生成する。このようにして得られた調整値をROM313に格納し、表示フレーム数信号311が入力画像信号の整数倍でない場合には、上記格納された調整値を利用してベクトル調整を行ってもよい。
【0040】
補間フレーム生成部35で生成された補間フレーム36は、メモリI/F37を介して画像メモリ23に書き込まれる。メモリI/F37は、表示フレーム数信号311に応じた数のフレームデータを読み出し、FRC変換出力信号38を出力する。表示フレーム数信号311が120の場合は、画像メモリ23から前フレーム信号32と図6(b)の補間フレーム55を読み出し、これらと現フレーム信号31とを組み合わせてFRC変換出力信号38を生成する。このとき、1枚の補間フレーム55が前フレーム信号32と現フレーム信号31との間に挿入されるようにデータの配列が制御される。また、表示フレーム数信号311が180の場合は、画像メモリ23から前フレーム信号32と図6(c)の補間フレーム55a及び55bを読み出し、これらと現フレーム信号31とを組み合わせてFRC変換出力信号38を生成する。このとき、2枚の補間フレーム55a及び55bが前フレーム信号32と現フレーム信号31との間に挿入されるようにデータの配列が制御される。
【0041】
ここで、FRC変換出力信号38には、画像データのほかに、図4において説明した映像制御信号としての、画像データの伝送状態を制御する垂直同期信号、水平同期信号、ドットクロック信号、データイネーブル信号を含むものとする。
【0042】
上記レート判定信号312が0の場合は、上述した動き検出処理及び補間フレームの生成処理は行われずに、FRC変換出力信号38として入力画像信号がそのまま用いられる。
【0043】
このようにして生成されたFRC変換出力信号38は、上述した処理によって表示部28に表示され、動きが大きいシーンについては高いフレームレートで表示される。動きが小さいシーンについては、入力画像信号と同じフレームレートで画像が表示される。
【0044】
上記の例では、動きが小さい場合の表示画像のフレームレートを入力画像信号と同じフレームレートとした。しかしながら、動きが小さい場合は、入力画像信号を、それよりも低いフレームレートに変換して画像を表示してもよい。例えば、特徴検出部24は、動きが小さい場合はフレーム数指定信号25として20(Hz)を出力し、FRC26は、入力画像信号のフレームを1枚おきに間引く処理をしてフレームレートを1/3とする処理を行ってもよい。
【0045】
上記間引きの方法の一例について図8を参照して説明する。図8(a)に示されるように、時間的に連続する第1〜4フレームが入力されるものとする。ここで、例えば表示フレーム数信号311が入力画像信号のフレームレートの1/3を示す場合、図8(b)に示すように、第2フレーム82と第3フレーム83とが間引かれる。表示フレーム数信号311が入力画像信号のフレームレートの2/3を示す場合、図8(c)に示すように、第2フレーム82を間引き、第3フレームの読み出しタイミングを早める。この場合、第3フレーム83を間引いて第2フレームの読み出しタイミングを遅らせるようにしてもよい。また、表示フレーム数信号311が入力画像信号のフレームレートと等しい場合は、そのままのフレームレートで出力する。
【0046】
また、FRC26は、動きの大小に関わらず常にフレームレートを120Hzにアップコンバートし、動きが小さい場合はそのアップコンバートされた信号から間引くようにしてもよい。
【0047】
以上のように本実施例では、入力画像の特徴に応じてフレームレートを可変にし、画像動き量やシーンに適応したフレームレートで映像を視聴することが可能となる。また、動き量に応じてフレームレートを変動させるため、動きのない静止画像を表示する際にはフレームレートを下げることにより、駆動周波数を下げられ、結果的に消費電力を小さくすることが可能となる。
【実施例2】
【0048】
図9は、本発明の第2実施例かかる画像処理装置の一構成例を示すブロック図である。図9において、図2に示した第1実施例の構成要素と同一の構成要素には、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0049】
本実施例が第1の実施例と異なる点は、フレームレートの変換を番組のジャンル情報に応じて行うようにしたことにある。本実施例によれば、スポーツ、ニュース等の番組のジャンルに応じて最適なフレームレートで映像を視聴することができる。
【0050】
BS/CS/地上デジタルテレビ放送では、映像/音声/データ放送以外に、EIT(Event Information Table)と呼ばれる番組情報(例えば番組の名称、番組内容、番組放送日、番組放送開始時間、番組放送継続時間、放送チャンネル、番組ジャンルコードなど)が、テレビジョン放送信号に重畳して送出されている。BS/CS/地上デジタルテレビ放送受信装置では、この放送局から送出されるEITを利用して電子番組表機能をユーザに提供している。
【0051】
本実施例は、上記EITを利用してフレームレート変換を行うことを特徴とするものである。以下、本実施例の第1実施例と異なる部分についてその動作を説明する。図9に示される装置は、テレビジョン信号としての入力画像信号のほかに、EITデータ91が入力される。情報取得部としてのEIT処理部92は、入力されたEITデータ91を用いて入力画像信号に対応する番組のジャンルを判別する。そして、EIT処理部92は、その判別したジャンルに応じたフレーム数指定信号25を生成してFRC26に出力する。
【0052】
具体的には、EITデータ処理部92は、図10に示されるようなテーブルを保持しており、EIT内のコンテント記述子で使用されている1バイトの番組ジャンルコードを用いて番組のジャンルに対応するフレーム数指定信号25を生成する。上記テーブルは、「ニュース」等に対しては、動き量「小」が対応付けられており、「バラエティ」等に対しては、動き量「中」が対応付けられており、番組ジャンルが「スポーツ」等に対しては、動き量「大」が対応付けられている。そしてこのテーブルと、図3に示された特性を参照してフレーム数が決定される。ここで、図10の動き量は「小」は、図3の第1所定値MT1以下の動き量、動き量は「中」は、第1所定値MT1〜第2所定値MT2の動き量、動き量は「大」は、第2所定値MT2以上の動き量とする。
【0053】
例えば、受信したEIT内の番組ジャンルコードが「ニュース」である場合には、その動き量は図10から「小」であり、この例では第1所定値MT1以下であるため、フレーム数指定信号25として図3から60Hzを選択する。同様に、「バラエティ」の場合は、その動き量は図10から「中」であるため、フレーム数指定信号25として図3から120Hzを選択する。「スポーツ」の場合は、その動き量は図10から「大」であるため、フレーム数指定信号25として図3から180Hzを選択する。
【0054】
このように、本実施例では、比較的動きの大きいスポーツ番組や映画の場合はフレームレートを入力画像信号のそれよりも大きくし、比較的動きの小さいニュース番組など場合はフレームレートを入力画像信号のままとすることができる。従って、本実施例によれば、画像のコンテンツに適したフレームレートで番組を視聴できる。
【0055】
尚、図11の例では、動き量を大・中・小の3段階で分類しているが、さらに細かい数値で分類してもよい。また、図11に示されたテーブルの動き量が記述される欄に、フレーム数を直接記述してもよい。その場合は、図3に示される特性を用いる必要は無い。また、図11のテーブルでは、番組ジャンルを13種類に分類しているが、当然これに限るものではない。例えば、銃置き13分類の下に、更にサブ分類を設け、このサブ分類毎に動き量やフレーム数を設定してもよい。
【実施例3】
【0056】
図11は、本発明の第3実施例にかかる画像処理装置の一構成例を示している。本実施例では、画像処理装置として携帯端末装置を例にして説明する。また図8において、図2に示した第1実施例の構成要素と同一の構成要素に関しては、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0057】
近年、1セグ放送と呼ばれる携帯端末用のテレビジョン放送により、携帯電話などの携帯端末でデジタル放送が視聴可能になっている。本実施例は、そのような携帯端末に適用して好適なものである。すなわち本実施例は、無線による画像データ通信において、受信状態が悪く、スループットが低下した場合、または符号化誤り率(伝送ビットエラー率)が大きい場合に、画像のフレームレートを落とすことにより、コンテンツ視聴中の不快感を軽減させるものである。
【0058】
本実施例について、以下、第1実施例と異なる部分についてその動作を説明する。図11において、まずアンテナ101により1セグ放送などの画像信号を含む電波信号を受信する。受信した電波信号はRF部102へ入力される。RF部102では、受信した電波信号をベースバンド信号に変換し、デコーダ104部へ出力する。デコーダ部104は、上記ベースバンド信号を復調して図2に示された解像度変換部22へ出力する。
【0059】
更に本実施例は、情報取得部としての信号状態取得部103を備えており、これにより受信した画像信号の受信状態を示すスループット(転送レート)、または伝送ビットエラー率を算出もしくは取得する。ここで、信号状態としてスループットを用いた場合の本実施例の動作について説明する。
【0060】
信号状態取得部103は、算出したスループットと所定値とを比較し、スループットが所定値よりも小さい場合は、入力画像信号のフレームレートを低下させるためのフレーム数指定信号25を出力する。例えば入力画像信号のフレームレートが60Hzであるならば、スループットが所定値よりも小さい場合、フレームレートを30Hzに変換するためフレーム数指定信号25を出力する。FRC26は、このフレーム数指定信号25に応じたフレームレートへ画像を変換し、タイミングコントローラ27を介して表示部28へ表示する。
【0061】
次に、信号状態として伝送ビットエラー率を用いた場合の本実施例の動作について説明する。信号状態取得部103は、デコーダ部84にて復号されて得られるデータに付加されている誤り訂正符号を用いて、受信した情報の誤り率を算出する。この誤り訂正符号としては、例えばCRC符号、リードソロモン符号が挙げられる。更に信号状態取得部103は、算出した伝送ビットエラー率と所定値とを比較し、伝送ビットエラー率が所定値よりも大きい場合は、入力画像信号のフレームレートを低下させるためのフレーム数指定信号25を出力する。例えば入力画像信号のフレームレートが60Hzであるならば、伝送ビットエラー率が所定値よりも大きい場合、フレームレートを30Hzに変換するためフレーム数指定信号25を出力する。FRC26は、このフレーム数指定信号25に応じたフレームレートへ画像を変換し、タイミングコントローラ27を介して表示部28へ表示する。
【0062】
このように、本実施例では、無線映像データ通信を行っている機器において、その信号状態(スループット、伝送ビットエラー率)に応じてフレームレートを変換している。これにより、画像信号の受信状態が悪く映像がフリーズしてしまうといったユーザへの不快感を軽減することができる。
【0063】
尚、上記では、携帯端末装置を例にして本実施例を説明したが、これに限られるものではない。例えば、無線で画像信号を受信可能な機能を有する画像表示装置でも、本実施例を同様に適用可能である。また、本実施例では画像信号の伝送媒体を無線として説明を行ったが、有線でも適用可能であることは言うまでも無い。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】第1実施例の動作の概念を示す図。
【図2】本発明に係る第1実施例の一構成例を示す図。
【図3】検出した動き量と表示フレーム数との関係を示す図。
【図4】タイミングコントロール27、及び表示部28の一例を示す図。
【図5】第1実施例のFRC26の一具体例を示す図。
【図6】第1実施例に係るベクトル調整の一例を説明する図。
【図7】第1実施例に係るベクトル調整の他の例を説明する図。
【図8】フレームの間引き方法の一例を示す図。
【図9】本発明に係る第2実施例の一構成例を示す図。
【図10】第2実施例に用いられる番組ジャンルと動き量との対応を示すテーブルの一例を示す図。
【図11】本発明に係る第3実施例の一構成例を示す図。
【符号の説明】
【0065】
21…入力部、22…解像度変換部、23…画像メモリ、24…特徴検出部、25…フレーム数指定信号、26…フレームレート変換部、27…タイミングコントローラ、28…表示部。31…フレーム数比較部、33…動きベクトル検出部、34…ベクトル調整部、35…補間フレーム生成部。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像処理装置において、
所定のフレームレートを有する画像信号が入力される入力部と、
前記入力画像信号に関する情報を取得するための情報取得部と、
前記入力画像信号のフレームレートを変換して出力するフレームレート変換部と、
を備え、前記フレームレート変換部は、前記情報取得部で取得された前記入力画像信号の情報に基づいて、前記入力画像信号のフレームレート変換を行うことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像処理装置において、前記フレームレート変換部は、前記入力画像信号のフレーム信号を用いて補間フレームを生成し、該補間フレームを前記入力画像信号のフレーム列に挿入して前記入力画像信号よりも高いフレームレートを持つ出力信号を得るためのフレームレート変換処理を行うことを特徴とする画像処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の画像処理装置において、前記情報取得部は、前記入力画像信号の情報として、前記入力画像信号の動きを検出する動き検出し、
前記フレームレート変換部は、前記検出された動き量が所定値以上のときに、前記フレームレート変換処理を行うことを特徴とする画像処理装置。
【請求項4】
請求項3に記載の画像処理装置において、前記入力画像信号のフレームレートは60Hzであり、前記出力信号のフレームレートは120Hzであることを特徴とする画像処理装置。
【請求項5】
請求項2に記載の画像処理装置において、前記情報取得部は、前記入力画像信号の情報として、前記入力画像信号の動きを検出する動き検出し、
前記フレームレート変換部は、前記検出された動き量が第1所定値以上のときは、前記入力画像信号のフレームレートよりも高い第1フレームレートを持つ出力信号を生成するための第1のフレームレート変換処理を行い、
前記動き検出部で検出した動き量が前記第1所定値よりも大きい第2所定値以上のときは、前記第1フレームレートよりも高い第2フレームレートを持つ出力信号を生成するための第2のフレームレート変換処理を行うことを特徴とする画像処理装置。
【請求項6】
請求項5に記載の画像処理装置において、前記入力画像信号のフレームレートは60Hzであり、前記第1のフレームレートは120Hzであり、前記第2のフレームレートは180Hzであることを特徴とする画像処理装置。
【請求項7】
請求項2記載の画像処理装置において、前記フレームレート変換部は、前記入力画像信号の複数のフレームから動きベクトルを検出し、該検出された動きベクトルを用いて前記補間フレーム生成することを特徴とする画像処理装置。
【請求項8】
請求項1記載の画像処理装置において、前記情報取得部は、前記入力画像信号の情報として、前記入力画像信号に対応する番組のジャンル情報を取得するものであり、
前記フレームレート変換部は、該取得された番組のジャンル情報に応じて前記フレームレート変換処理を行うことを特徴とする画像処理装置。
【請求項9】
請求項1記載の画像処理装置において、前記入力画像信号が無線で伝送され、
前記情報取得部は、前記入力画像信号の情報として、該入力画像信号の信号状態に関する情報を取得し、
前記フレームレート変換部は、前記信号状態に関する情報に応じてフレームレート変換を行うことを特徴とする画像処理装置。
【請求項10】
請求項9記載の画像処理装置において、前記信号状態に関する情報は、前記入力映像信号のスループット、または伝送ビットエラー率の情報を含むことを特徴とする画像処理装置。
【請求項11】
請求項10に記載の画像処理装置において、前記信号状態に関する情報が、前記画像処理装置の外部から取得されることを特徴とする画像処理装置。
【請求項12】
請求項1に記載の画像処理装置において、更に、表示部と、前記フレームレート変換部からの出力信号が有するフレームレートに応じて、前記表示部の駆動周波数を切り替える駆動周波数切替部を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項13】
画像処理装置において、
所定のフレームレートを有する画像信号が入力される入力部と、
前記入力画像信号の動きを検出する動き検出部と、
前記入力画像信号のフレーム信号を用いて補間フレームを生成し、該補間フレームを前記入力画像信号のフレーム列に挿入して前記入力画像信号よりも高いフレームレートを持つ出力信号を得るためのフレームレート変換処理を行うフレームレート変換部と、
前記フレームレート変換部からの出力信号に基づき画像の表示を行う表示部と、
を備え、前記フレームレート変換部における前記フレームレート変換処理が、前記動き検出部で検出された画像の動きにより制御されることを特徴とする画像処理装置。
【請求項14】
請求項13に記載の画像処理装置において、前記動き検出部で検出された動きが所定値よりも小さい場合、前記フレームレート変換部は、前記フレームレート変換処理を行わず、
前記動き検出部で検出された動きが所定値よりも大きい場合、前記フレームレート変換部は前記フレームレート変換処理を実行することを特徴とする画像処理装置。
【請求項15】
請求項14に記載の画像処理装置において、前記動き検出部で検出された動きが所定値よりも小さい場合、前記フレームレート変換部は、前記入力画像信号のフレームを間引く処理を行うことを特徴とする画像処理装置。
【請求項16】
画像処理装置において、
番組のジャンル情報を取得する情報取得部と、
前記情報取得部で取得された前記ジャンル情報に基づいて、前記番組に対応する画像信号のフレームレートを変換するフレームレート変換部と、
前記フレームレート変換部からの出力信号に基づき画像の表示を行う表示部と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項17】
請求項16に記載の画像処理装置において、前記情報取得部で取得された前記ジャンル情報が映画またはスポーツ番組を示す場合、前記フレームレート変換部は第1のフレームレートを有する信号を出力し、
前記情報取得部で取得された前記ジャンル情報がニュース番組を示す場合、前記フレームレート変換部は、前記第1のフレームレートよりも低い第2のフレームレートを有する信号を出力することを特徴とする画像処理装置。
【請求項18】
画像処理装置において、
所定のフレームレートを有する画像信号が入力される入力部と、
前記入力画像信号の信号状態に関する情報を取得する情報取得部と、
画像処理装置において、
前記情報取得部で取得された前記信号状態の情報に基づいて、前記入力画像信号のフレームレートを変換するフレームレート変換部と、
前記フレームレート変換部からの出力信号に基づき画像の表示を行う表示部と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項19】
請求項18記載の画像処理装置において、前記信号状態に関する情報は、前記入力映像信号のスループット、または伝送ビットエラー率の情報を含むことを特徴とする画像処理装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−318193(P2007−318193A)
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−142231(P2006−142231)
【出願日】平成18年5月23日(2006.5.23)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】