画像形成システム、印刷制御方法、及びプログラム
【課題】くるみ製本で分冊を行うときに、分冊される複数の冊子の関連を明確にし、閲覧性を向上させる。
【解決手段】用紙に印刷を行う印刷手段4と、該印刷手段で印刷された複数枚の本文用紙からなる用紙束に対してくるみ製本を行うくるみ製本手段5とを有する画像形成システムにおいて、前記用紙束の厚みを検知する厚み検知手段と、前記厚み検知手段で検知された前記用紙束の厚みが綴じ厚閾値を越えた場合、前記くるみ製本手段に分冊してくるみ製本を行わせるくるみ製本制御手段3と、前記印刷手段に、前記分冊をくるむ表紙に前記分冊される複数の冊子の関連を示す関連情報を印刷させる関連情報印刷制御手段3とを有する。
【解決手段】用紙に印刷を行う印刷手段4と、該印刷手段で印刷された複数枚の本文用紙からなる用紙束に対してくるみ製本を行うくるみ製本手段5とを有する画像形成システムにおいて、前記用紙束の厚みを検知する厚み検知手段と、前記厚み検知手段で検知された前記用紙束の厚みが綴じ厚閾値を越えた場合、前記くるみ製本手段に分冊してくるみ製本を行わせるくるみ製本制御手段3と、前記印刷手段に、前記分冊をくるむ表紙に前記分冊される複数の冊子の関連を示す関連情報を印刷させる関連情報印刷制御手段3とを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置と、その後処理装置であるくるみ製本装置とから構成される画像形成システム、及びその画像形成システムにおける印刷制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置の後処理装置(フィニッシャー)には、ユーザのニーズに応じた様々な機能を有するものが存在する。それらの中に、本文が印刷された複数枚の用紙を揃えて用紙束とし、その背部に糊を塗布し、用紙束の背部及び表裏を1枚の表紙(表表紙、背表紙、裏表紙)でコの字状にくるみ、用紙束の背部を背表紙内面に糊付けすることにより冊子を形成する所謂くるみ製本装置がある。
【0003】
また特許文献1には、本文の印刷時に併せて表表紙、背表紙、及び裏表紙からなる表紙を生成するようにした画像形成システムにおいて、本文の用紙の厚み及び印刷枚数に応じて、背表紙の幅を計算するとともに、表表紙と裏表紙は本文の用紙と同じサイズとすることが記載されている。
【0004】
このように、くるみ製本において、表紙の用紙のサイズは本文の用紙のサイズの2倍に背表紙の幅を考慮したものが必要になる。逆に言うと、定形の用紙を扱う画像形成装置では、くるみ製本で綴じることのできる厚さは用紙サイズによりかなり制約を受けることになる。
【0005】
例えば特許文献1に記載されているように、最大用紙サイズがA3ノビ(305mm×457mm)の場合、その用紙で形成した表紙でくるむことのできる本文用紙のサイズはA4、B5などに限定されることに加えて、例えばA4の場合、背表紙幅は37mm(457mm−2×210mm)以下に限定される。このため、用紙束の厚さが37mmを越える場合は、ユーザが所望する印刷物を1冊の冊子にできず、複数の冊子に分けて出力すること(以後、「分冊」という)が考えられる。
【0006】
しかしながら、単に分冊を行うだけでは、複数の冊子の関連を外観から識別できないため、閲覧性が悪いという問題がある。
【特許文献1】特開2001−205857号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、その目的は、くるみ製本で分冊を行うときに、分冊される複数の冊子の関連を明確にし、閲覧性を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明における一局面の画像形成システムは、用紙に印刷を行う印刷手段と、該印刷手段で印刷された複数枚の本文用紙からなる用紙束に対してくるみ製本を行うくるみ製本手段とを有する画像形成システムにおいて、前記用紙束の厚みを検知する厚み検知手段と、該厚み検知手段で検知された前記用紙束の厚みが綴じ厚閾値を越えた場合、前記くるみ製本手段に分冊してくるみ製本を行わせるくるみ製本制御手段と、前記印刷手段に、前記分冊をくるむ表紙に前記分冊される複数の冊子の関連を示す関連情報を印刷させる関連情報印刷制御手段とを有することを特徴とする。
【0009】
また、本発明における他の局面の画像形成システムは、オペレータからの操作を受け付ける操作手段を有し、該操作手段により、印字フォーマットとして「章番号+分冊番号」のフォーマットが選択され、かつ章区切りモードが設定された場合、前記ナンバリング印字制御手段は、各冊子が含む章の番号と、章が分かれた場合には章毎の分冊番号を付加して印字させることを特徴とする。
【0010】
また、本発明における他の局面の印刷制御方法は、用紙に印刷を行う印刷手段と、該印刷手段で印刷された複数枚の本文用紙からなる用紙束に対してくるみ製本を行うくるみ製本手段とを有する画像形成システムの印刷制御方法において、前記用紙束の厚みを検知する厚み検知工程と、該厚み検知工程で検知された前記用紙束の厚みが綴じ厚閾値を越えた場合、前記くるみ製本手段で分冊してくるみ製本を行う工程と、前記印刷手段で前記分冊をくるむ表紙に前記分冊される複数の冊子の関連を示す関連情報を印刷する工程とを有することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の画像形成システム及び印刷制御方法は、コンピュータとプログラムにより実現することができ、プログラムを記録した記録媒体をコンピュータに読み取らせて実現することも可能である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、くるみ製本で分冊を行うときに、分冊される複数の冊子の関連を明確にし、閲覧性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【実施例1】
【0014】
図1は本発明の実施例1における画像形成システムの機能ブロック図である。この画像形成システムは、操作手段1、動作条件設定手段2、動作制御手段3、及び印刷手段4を有する画像形成装置と、その後処理装置として、印刷手段4に接続されたくるみ製本手段5とからなる。
【0015】
操作手段1は、画像形成装置の筐体に設けられたタッチパネルや各種操作キーなどからなり、オペレータの操作を受け付ける。動作条件設定手段2は、画像形成装置に内蔵されたCPU及びメモリ(図示せず)などにより実現される手段であり、操作手段1からオペレータにより入力された画像形成装置の動作モード、くるみ製本手段5の動作モードなどの動作条件をメモリに設定する。動作制御手段3は、画像形成装置に内蔵されたCPU及びメモリなどにより実現される手段であり、動作条件設定手段2により設定された動作条件に従って印刷手段4及びくるみ製本手段5の動作を制御する。印刷手段4は、所定のサイズの用紙に文書画像などの本文を印刷する機能、及びくるみ製本手段5にて本文の用紙の束をくるむ表紙に文書のタイトルなどを印字する機能を有する。
【0016】
くるみ製本手段5は図2に示すような公知の構成を有するものであり、集積トレイ11、サブグリッパ12、メイングリッパ13、糊付け部14、カッター15、積載トレイ16、本文搬送路17、及び表紙搬送路18を備えている。
【0017】
集積トレイ11は、印刷手段4で本文が印刷され、搬送されてきた用紙を揃え用紙束とし、それをスタックするためのトレイである。サブグリッパ12は、集積トレイ11にスタックされた用紙束の厚みを検知する。メイングリッパ13は、集積トレイ11にスタックされた用紙束を糊付け部14経由で、用紙束と、表紙とが糊付けされる地点19に搬送する。糊付け部14は、メイングリッパ13により搬送されてきた用紙束の背面に糊付けを行う。カッター15は、表紙搬送路18から搬送されてきた表紙が、本文の用紙束をくるむには幅が広過ぎる場合に、カットして適切な幅にする。集積トレイ16は、くるみ製本された成果物(冊子)を集積するためのトレイである。本文搬送路17はメイングリッパ13により搬送される本文の用紙束の搬送路であり、表紙搬送路18は表紙の搬送路である。
【0018】
以上のように構成された実施例1の画像形成システムの動作を説明する。
【0019】
図3は実施例1の画像形成システムの基本動作を示すシーケンス図である。
【0020】
まず手順S1-1で、オペレータは、操作手段1が提供する仕上げ画面(図4)において、くるみ製本モード設定キーP1-1を押下することで、くるみ製本モード設定を操作手段1に指示する。
【0021】
このとき、オペレータは、おもてうら表紙印字キーP1-2,背表紙印字キーP1-3を押下することで、表表紙、裏表紙,背表紙に様々な情報を印字することができる。例えば、背表紙印字キーP1-3を押下した場合は図5に示す背表紙印字画面が表示される。この画面でスタンプ印字キーP2-2、文字印字キーP2-3、日付印字キーP2-4を押下することで様々な情報を印字することができる。そして、OKキーP2-5を押下することで、背表紙印字の確定を操作手段1に指示する。表表紙、裏表紙についても、同様の操作で指示可能である。OKキーP2-5の押下により仕上げ画面に戻る。オペレータはOKキーP1-4を押下することで、仕上げモードの確定を操作手段1に指示する。
【0022】
手順S1-2で、操作手段1は動作条件設定手段2にくるみ製本モード設定を指示する。手順S1-3で、オペレータはスタートキー(図示せず)を押下することで、コピースタートを操作手段1に指示する。手順S1-4で、操作手段1は動作条件設定手段2にコピースタートを指示する。
【0023】
手順S1-5で、動作条件設定手段2はモードチェックを行って、現在設定されているモードがくるみ製本モードであることを判断し、手順S1-6で、動作制御手段3にくるみ製本の実行を指示する。
【0024】
動作制御手段3は、手順S1-7で印刷手段4に本文及び表紙の印刷指示を行い、次いで手順S1-8でくるみ製本手段5にくるみ製本を指示する。印刷手段4は印刷指示に基づいて、手順S1-9で本文用紙及び表紙に対する印刷を順次に行う。そして、手順S1-10で複数枚の本文用紙を排紙してくるみ製本手段5へ搬送し、手順S1-11で表紙を排紙してくるみ製本手段5へ搬送する。
【0025】
くるみ製本手段5は、くるみ製本の指示に従って、手順S1-12でくるみ製本処理を行う。以上の各手順を全ての用紙が排出されるまで繰り返す。
【0026】
上記S1-1〜S1-12により、図6に示すような成果物(冊子)が得られる。この図のAは冊子の展開図、Bは斜視図である。これらの図に示すように、裏表紙21、背表紙22、表表紙23にはそれぞれ、「期限:2017」、タイトル」である「DR議事録」、タイトル及び日付である「DR議事録」及び「2006/07」が印字されている。
【0027】
以上、基本動作について説明した。次に分冊を作成する場合の動作について説明する。ここで、図3のシーケンス図における手順S1-2〜S1-8は、基本動作も分冊を作成する場合も同じであるため説明は省略し、基本動作と異なる手順であるS1-1、S1-9〜S1-12についてのみ説明する。なお、実施例1では、分冊された複数の冊子の関連を示す関連情報として分冊番号を用いる。
【0028】
手順S1-1で、オペレータは図4に示す仕上げ画面において、分冊ナンバリングキーP2-1を押下することで、図7に示す分冊ナンバリング画面が表示される。次いで、オペレータは、この分冊ナンバリング画面において、分冊ナンバリング印字フォーマットキーP3-1,P3-2を押下することで、様々なフォーマットの分冊番号の印字を操作手段1に指示することができる。ここで、分冊ナンバリング印字フォーマットキーP3-1は、分冊番号のみの印字のためのキーであり、分冊ナンバリング印字フォーマットキーP3-2は、章区切りモード設定時に章番号と分冊番号を印字するためのキーである。
【0029】
図8に章区切りモード設定画面の一例を示す。この画面には、複数の章設定ボタン(001〜010のボタン)が存在し、章設定ボタン毎に、章区切り若しくは章分けの機能設定と、原稿の枚数を入力することができる。図では10個の章設定ボタンしか表示されていないが、タブを切り替えることによって、より多くの章設定が可能となる。また、本文トレイや、章区切り紙トレイの変更も、この画面から可能である。
【0030】
図7の説明に戻る。オペレータはOKキーP3-3を押下することで、分冊ナンバリングの種類確定を操作手段1に指示する。この指示により、背表紙印字画面(図5)が表示される。オペレータはOKキーP2-5を押下することで、背表紙印字の確定を操作手段1に指示する。この指示により、仕上げ画面(図4)が表示される。オペレータはOKキーP1-4を押下することで、仕上げモードの確定を操作手段1に指示する。
【0031】
図9〜図11はくるみ製本の成果物である分冊を示す図である。ここで、図9は背表紙にタイトルである「DR議事録」と、昇順の分冊番号である「1」〜「5」を印字したものであり、図10は用紙束の厚みがタイトル文字印字の閾値以上の分冊の背表紙にはタイトルである「定例報告」、及び昇順の分冊番号「1」〜「4」を印字し、上記閾値未満の分冊にはタイトルを印字せず、分冊番号「5」のみを印字したものである。また、図11は章区切りモード設定時に、冊子が含む章の番号と、章が分冊された場合は章毎の分冊番号も印字したものである。
【0032】
次に図9〜図11に示す分冊を作成するときの動作制御手段3、印刷手段4、及びくるみ製本手段5の処理について、図12〜図15のフローチャートを参照しながら説明する。この処理は図3の手順S1-9〜S1-12の詳細を表している。
【0033】
図12のステップF1-1で、動作制御手段3は分冊番号と章番号を初期化する。初期値はどちらも「1」である。ステップF1-2で、基本動作の場合と同様、くるみ製本手段5に対し紙揃え指示を行う。ステップF1-3で用紙が印刷手段4から排紙されると、ステップF1-4で印刷完了か否かを判断し、印刷完了であれば、ステップF1-6でくるみ製本手段5にくるみ製本指示を行うとともに、表紙を給紙する。印刷完了でない場合は、ステップF1-5に進み、くるみ製本手段5の集積トレイ11に集積された本文の用紙束の厚みが綴じ厚閾値に達したか否かを判断する。そして、達していなければステップF1-3に戻って本文用紙の排紙を行い、達していた場合はステップF1-6に進む。
【0034】
つまり、印刷がすべて完了している(F1-4:Yes)、又は集積トレイ11に溜まった用紙束の厚みが綴じ厚閾値に達した(F1-5:Yes)のいずれかの条件が満たされると、くるみ製本指示と表紙の給紙(F1-6)を行い、満たされなければ本文の用紙の排紙処理が引き続き行われる。
【0035】
くるみ製本指示と表紙の給紙を行った後に、ステップF1-7で、集積トレイ11に溜まった用紙束の厚みがタイトル文字印字のサイズ閾値未満であるか否かを判断し、閾値未満でない場合はステップF1-8でタイトル印字を行う。背表紙に印字するタイトル文字のサイズは、ある程度のサイズが必要であり、分冊番号などのようなナンバリング印字機能により印字される文字のサイズよりも大きい。このため、用紙束の厚みがタイトル文字印字のサイズ閾値未満である場合は、背表紙の幅が狭いため、印字したタイトルが表表紙や裏表紙にもはみ出してしまい、容易に視認できるように印字できない可能性が高いので印字しない(図10の分冊5に相当)。
【0036】
次のステップF1-9では、手順S1-1において、「分冊番号のみの印字」が選ばれたか、「章区切りモード設定時に章番号と分冊番号を印字」が選ばれたかによって、以下の2つの処理に分かれる。
【0037】
分冊番号iのみを印字する場合の処理のフローチャートを図13に示す。
【0038】
ステップF2-1で分冊番号iが1より大きいか否かを判断し、大きい場合は、既に分冊は確定しているので、ステップF2-3で分冊番号iを印字する。一方、分冊番号iが1の場合は印刷が完了しているか否かによって印字するか否かが決まる。印刷が完了していれば分冊はないということなので、分冊番号を印字する必要がない。そこで、ステップF2-2で印刷完了か否かを判断し、完了していればそのまま処理を終える。また、完了していなければ、分冊があるということなので、ステップF2-3で分冊番号を印字し、ステップF2-4で次の分冊用に分冊番号iをインクリメントする。
【0039】
章区切りモード設定時に章番号と分冊番号iを印字する場合の処理のフローチャートを図14に示す。
【0040】
まずステップF3-1で章番号xを印字する。次にステップF3-2で、集積トレイ11に排紙された用紙の総枚数yがx章までの総ページ数P(x)より少ないか否かを判断する。例えばx=2の場合、P(x)=P(2)は、第1章と第2章のページ数の和となる。また、2分冊目が集積トレイ11に排紙されている場合は、yの値は「現在集積トレイ11に排紙されている枚数」と「1分冊目の枚数」の和となる。
【0041】
ステップF3-2の判断の結果(P(x)とyとの大小関係)に応じて以下のように処理を分ける。
【0042】
i)y<P(x)の場合
第x章の用紙の集積トレイ11への排紙はまだ完了していないので、第x章は分冊される。従って、ステップF3-3で分冊番号iを印字した後に、ステップF3-4で第x章の次の分冊用に分冊番号iをインクリメントする。
【0043】
例えば、P(2)=110,y=100,i=1の場合を考えると、第2章の残り10ページ(P(2)−y)は、まだ集積トレイ11へ排紙されておらず、別の冊子として製本されることとなる。つまり、第2章は分冊されることが確定しているので、分冊番号「1」を印字し、次分冊用に分冊番号をインクリメントして「2」にする。
【0044】
ii)y≧P(x)の場合
第x章の用紙の集積トレイ11への排紙は完了しているので、この時点の分冊番号iの値によって分冊番号を印字するか否かが決まる。そこで、ステップF3-5で、分冊番号iが1より大きいか否かを判断し、大きい場合は、既に分冊は確定しているので、ステップF3-6で分冊番号iを印字する。分冊番号iが1の場合は、第x章は一つの冊子に収まったということなので、分冊番号iは印字しない。いずれの場合も第x章の排紙は完了しているので、ステップF3-7で、章番号をインクリメントし、分冊番号は次章用に初期化(初期値=1)する。
【0045】
図12の説明に戻る。ステップF1-7〜F1-9で表紙への印刷が完了したら、ステップF1-10でくるみ製本して積載トレイ16へ排出する。次いでステップF1-10で全ての用紙の印刷が完了しているか否かを判断し、完了していなければステップF1-2へ戻り、完了していれば終了する。
【0046】
ここで、前述した処理をまとめると、手順S1-1で「分冊番号のみの印字」を選択し、ステップF1-9の「分冊番号のみを印字する」の処理を通った場合、成果物は図9に示すものとなる。ただし、ステップF1-7、F1-8を除く。
【0047】
また、手順S1-1で「章区切り設定時に章番号と分冊番号を印字」を選択し、ステップF1-9の「章区切り設定時に章番号と分冊番号を印字する」の処理を通った場合、成果物は図11に示すものとなる。また、ステップF1-7、F1-8の処理を通った場合、成果物は図10に示すものとなる。
【0048】
以下、各章の分冊において、ページ数の少ない冊子が複数作成されることを防止する処理について図15のフローチャートを用いて説明する。
【0049】
まず、以下の変数を定義する。
【0050】
k:現在,綴じ枚数や印字する文字について計算している冊子をk分冊目とする。k−1分冊目までの冊子については、綴じ枚数と印字する文字について確定している。
【0051】
cp(x):第x章のページ数
Max:くるみ製本手段5で綴じることのできる最大綴じ枚数
bp[k]:k分冊目の綴じ枚数
s[k]:k分冊目に印字する文字列
ステップF4-1でx,k,bp[1]の初期化を行い、x=1,k=1,bp[1]=0とする。次にステップF4-2で、「cp(x)÷Max=y・・・z」の計算によって、第x章を最大綴じ枚数で区切った場合に、綴じ枚数がMaxとなる冊子がいくつあるかの情報yと、綴じ枚数がMaxとなる冊子に含まれなかった、余りの枚数zを算出する。
【0052】
ステップF4-3で、k分冊目の冊子に、余りのz枚を追加可能であるか否かを判定する。k分冊目の綴じ枚数は、現在bp[k]であるので、これにzを加えた値が最大綴じ枚数Maxを超えなければ追加可能である。よって、判定式は「bp[k]+z≦ Max ?」となる。
【0053】
ステップF4-3で追加可能と判定したときはステップF4-4に進み、以下の処理を行う。
【0054】
ステップF4-4-1で、bp[k]=0の場合を考えると、bp[k+1]〜bp[k+y−1]まではMaxとなり、bp[k+y]はzとなる。しかし、bp[k]が正の数の場合(前の章の用紙が含まれる場合が該当)、その分後にずれることになる。よって、bp[k+y]=bp[k]+zとなる。
【0055】
ステップF4-4-2で、yが1以上か否かを判定する。ここで、第x章が1つの分冊に丁度収まるか、収まらずにオーバーするページ数の場合に1以上となり、それ以外の場合に1未満となる。
【0056】
1未満の場合は、k分冊目に第x章が収まるので、ステップF4-4-3で、k分冊目に章番号xを追加する。1以上の場合は、ステップF4-4-4、F4-4-5で、k分冊目からk+y−1分冊目までは、最大綴じ枚数分の用紙が入る。k分冊目からk+y分冊目までは、x章が分冊されたものとなるので、ステップF4-4-6で、章番号のxと、分冊番号の1〜y+1がそれぞれ追加される。
【0057】
ステップF4-4-1〜F4-4-6を整理すると以下のようになる。
【0058】
k分冊目には、第x章の用紙を追加できるだけ追加して、残りの用紙をk+1分冊目以降に順次追加していく。よって、bp[k]はMaxとなり、その後y−1個分綴じ枚数Maxの冊子ができる(つまり、bp[k+1]〜bp[k+y−1]=Max)。
【0059】
ここで、もしbp[k]にzのみを追加した場合を考えると、bp[k+y]もMaxになるはずである。しかし、実際はbp[k]がMaxになるまで用紙は追加されたため、Max−(bp[k]+z)分(ただし、bp[k]はk分冊目に第x章が追加される前のもの)だけ、Maxから少ない値がbp[k+y]の値になる。よって、bp[k+y]は以下式により算出される。
【0060】
bp[k+y]=Max−(Max−(bp[k]+z))=bp[k]+z
次に、印字される文字は、第x章が分冊されるか否かによって決定する。ステップF4-3の判定式でk分冊目への追加は確定しているので、yが1以上の場合はk+1分冊目以降に分冊されることとなる。分冊されない場合は、章番号xのみを印字し、分冊される場合は章番号xと分冊番号1〜(y+1)も印字する。
【0061】
以上の処理が終った時点で、k+y−1番目までの冊子については、綴じ枚数と印字する文字について確定するので、現在、綴じ枚数や印字する文字について計算している冊子はk+y番目となり、ステップF4-4-7で、k=k+yとする。
【0062】
ステップF4-3で追加不可能と判定したときはステップF4-5に進み、以下の処理を行う。
【0063】
ステップF4-5-1で、k分冊目には何も追加されないので、k+1〜k+yまではMaxとなる。よって、その次のk+y+1分冊目には余りのzが追加されることとなる。ステップF4-5-2では、ステップF4-4-2と同様な処理を行う。
【0064】
ステップF4-5-2でyが1未満の場合、k+1分冊目に第x章が収まるので、ステップF4-5-3で、k+1分冊目に章番号xを追加する。
【0065】
yが1以上の場合はステップF4-5-4に進む。ステップF4-3でk分冊目に余りのzが追加されないと判定されたため、k分冊目には何も追加されない(収まる分だけk分冊目に追加しても、x章が含まれる分冊数が1つ増えるだけであるため)。ステップF4-5-5では、k+1分冊目からk+y分冊目まで、最大綴じ枚数分の用紙が入る。k+1分冊目からk+y+1分冊目までは、x章が分冊されたものとなるので、ステップF4-5-6で、章番号のxと、分冊番号の1〜y+1がそれぞれ追加される。
【0066】
ステップF4-5-1〜F4-5-6を整理すると以下のようになる。
【0067】
bp[k]はそのままの値で確定する。その後y個分綴じ枚数Maxの冊子ができる(つまり、bp[k+1]〜bp[k+y]=Max)。余ったz枚については、その次の冊子に追加される(つまり、bp[k+y+1]=z)。
【0068】
次に、印字される文字は、第x章が分冊されるか否かによって決定する。ステップF4-3の判定式でzはk分冊目に追加されないことが確定しているので、zは0より大きな数であることが分かる。よって、yが1以上の場合は少なくともz枚は分冊されるはずである。分冊されない場合は、章番号xのみを印字し、分冊される場合は章番号xと分冊番号1〜(y+1)も印字する。
【0069】
以上の処理が終った時点で、k+y番目までの冊子については、綴じ枚数と印字する文字について確定するので、現在、綴じ枚数や印字する文字について計算している冊子はk+y+1番目となり、ステップF4-5-7で、k=k+y+1とする。
【0070】
ステップF4-4又はF4-5の後、ステップF4-6でxをインクリメントし、ステップで次章が存在するか否かを判断する。そして、次章が存在するならば、以上の処理を次章についても行い、存在しないならば終了する。
【0071】
上記ステップF4-1〜F4-7の処理によって、分冊された各冊子の綴じ枚数と印字される文字が確定する。よって、決定した綴じ枚数ごとに分冊して製本を行い、決定した印字文字をそのつど印字することで、ページ数の少ない冊子が複数作成されることを防止しながら、複数の冊子の関連性を認識できるよう分冊番号や章番号を印刷することができる。
【実施例2】
【0072】
次に、実施例2における画像形成システムについて説明する。実施例2では、分冊された複数の冊子に関連する関連情報として画像を用いる。以下、画像については、ユーザが背表紙に貼り付けたい(印刷したい)画像を画像形成装置に読み取らせる場合について説明するが、画像形成システムで既に保存している画像を用いてもよいし、ネットワークに接続されている場合は、ネットワーク経由で取得した画像を用いてもよい。
【0073】
実施例2における画像形成システムでは前述したとおり画像処理を行うため、まず画像処理の流れについて説明する。実施例1においても画像処理を行う場合は、以下と同様である。
【0074】
図16は、実施例2における画像処理ユニット(IPU)の内部構成を示すブロック図である。CCDカメラ30は、露光ランプから照射された光の反射を光電変換する。A/Dコンバータ31は、光電変換された信号をデジタル信号に変換する。
【0075】
シェーディング補正部32は、デジタル信号に変換された画像信号に対してシェーディング補正を行う。その後、MTF・γ補正部33は、MTF補正、γ補正などを施し、補正後の画像信号を変倍処理部34に出力する。
【0076】
変倍処理部34は、補正後の画像信号に対し、変倍率に合わせて拡大縮小を行う。セレクタ35は、画像信号の送り先として、書込みγ補正部36又はメモリーコントローラ38の切替を行う。
【0077】
書込みγ補正部36は、画像信号に対し、作像条件に合わせて書込みγ補正を行い、書込みユニット37に出力する。
【0078】
ここで、メモリーコントローラ38とセレクタ35間は、双方向に画像信号を入出力可能な構成となっている。
【0079】
CPU40は、メモリーコントローラ38等への設定や、読み取りや書き込みの制御を行い、ROM41、RAM42は、CPU40を制御するためのプログラムやデータを格納する。また、CPU40は、メモリーコントローラ38を介して、画像メモリー39のデータの書き込み、読み出しを行う。
【0080】
原稿画像でメモリーコントローラ38へ送られた画像は、画像メモリーコントローラ内にある画像圧縮装置によって画像データを圧縮した後、画像メモリー39に送られる。
【0081】
ここで、画像圧縮する理由は、最大画像サイズ分の256階調のデータをそのまま画像メモリー39に書き込むと、1枚の原稿画像で画像メモリー39を大変多く使用してしまうからである。画像圧縮を行うことで限られた画像メモリー39を有効に利用することができる。
【0082】
また、一度に多くの原稿画像データを記憶することができるため、ソート機能を用いて貯えられた原稿画像イメージデータをソートし出力することができる。この場合、画像を出力する際に画像メモリー39のデータをメモリーコントローラ38内の伸長装置で順次伸長しながら出力する。
【0083】
画像メモリー39の画像は、CPU40からアクセス可能な構成となっている。このため画像メモリー39に記憶される画像を加工することが可能であり、例えば、画像の間引き処理、画像の切り出し処理等が行える。加工するために、メモリーコントローラ38のレジスタにデータを書き込むことで画像メモリー39の処理を行うことができる。加工された画像は、再度画像メモリー39に保持される。
【0084】
画像メモリー39は、処理を行う画像データの大きさにより複数のエリアに分割して、画像データの入出力を同時に実行可能な構成をとっている。各分割したエリアに画像データの入力、出力をそれぞれ並行に実行可能とするために、画像メモリー39とメモリーコントローラ38との間は、リード用とライト用の二組のアドレス・データ線で接続されている。これにより、エリア1に画像を入力(ライト)する間にエリア2より画像を出力(リード)する動作が可能になる。
【0085】
図17は、実施例2の画像形成システムの背表紙印字画面を示す図である。図17に示すように、図5に示す背表紙印字画面の選択キーに画像貼り付けキーP2-5が追加されている。以下、オペレータにより画像貼り付けキーP2-5が押下(選択)された場合を説明する。画像貼り付けキーP2-5が選択されると、表示画面は画像貼り付け画面に遷移する。
【0086】
図18は、画像貼り付け画面の一例を示す図である。図18に示すように、画像貼り付け画面において、背表紙に貼り付ける画像原稿のサイズと、画像原稿のセット方向を指定させる。次に、オペレータが読み取りスタートキーを押下すると、背表紙用の画像の読み取りが行われる。
【0087】
次に、画像原稿の読み取りが完了すると、図18に示すように、原稿プレビュー領域に背表紙のイメージと、分冊毎に分割されたイメージとが表示される。このとき、読み取った画像は、画像メモリー39に保存される。
【0088】
背表紙のイメージが決定した後、くるみ製本印刷を実行(くるみ製本印刷の実行については実施例1と同様)すると、読み取られた背表紙用の画像から一部画像を切り出し、背表紙への印刷が行われる。
【0089】
このとき、背表紙に印刷する画像の切り出しは分冊毎に行なわれ、その都度、画像メモリー39から画像の読み出しが行われる。具体的には、1分冊毎に、背表紙の幅の検知を行い、メモリーコントローラ38のレジスタにデータを書き込み、背表紙の画像に対して、検知した幅に相当する画像を切り出し、書き込みユニット37へ切り出された画像データを送信する。書き込みユニット37は、切り出された画像データを背表紙に印刷する。
【0090】
図19は、背表紙に印刷する画像の例を示す図である。図19(a)は、一連の画像を背表紙幅毎に切り出し、各背表紙に貼り付けた(印刷した)例を示す図である。図19(b)は、背表紙に貼り付ける画像の色が徐々に薄く(又は濃く)なる例を示す図である。
【0091】
図19(c)は、背表紙に貼り付ける画像が徐々に小さく(又は大きく)なる例を示す図である。図19(d)は、背表紙に貼り付ける画像の位置が徐々に高く(又は低く)なる例を示す図である。なお、図19(c)と図19(d)については、背表紙幅の検知をする必要はないが、直前の冊子の背表紙に貼り付けた画像の大きさ又は位置を記憶しておく必要がある。
【0092】
図19(b)については、冊子毎に色を変化させる場合と、冊子に関係なく徐々に色を変化させる場合とが考えられるが、両方とも直前の冊子の背表紙に印刷した画像の色を記憶しておく必要がある。
【0093】
図20は、背表紙に画像を貼り付ける処理の一例を示すフローチャートである。図20に示す処理では、画像を読み取り、読み取った画像を背表紙幅に切り出して貼り付ける(印刷する)ことを前提とする。
【0094】
ステップF5-1において、オペレータが図17に示すような背表紙印字画面から画像貼り付けキーP2-5を選択すると、画像読取部(スキャナ装置)に画像を読み取るよう指示を出す。
【0095】
ステップF5-2において、画像読取部は、セットされている画像原稿を読み取る。ステップF5-3において、読み取られた画像は、プレビューとして表示画面に表示される。
【0096】
ステップF5-4において、幅検知部は、分冊された用紙の枚数などから背表紙の幅を検知する。ステップF5-5において、画像切り出し部(動作制御手段3に相当)は、検知された幅に相当する画像を切り出す。
【0097】
ステップF5-6において、印刷手段4は、切り出された画像を背表紙に印刷する。次に、ステップF5-7において、くるみ製本手段5は、分冊が完了したか否かを判断し、完了していなければステップF5-4に戻り、完了していれば背表紙印刷処理を終了する。
【0098】
以上、図20に示す処理を行うことにより、ユーザが所望する画像を背表紙に印刷することで、分冊された冊子の関連性を認識することができる。例えば、冊子が製本された順番に並んでいない場合は、背表紙の一連の画像が正しく並ばないことになり、冊子が正しい順番に並んでいないことを容易に把握することができる。さらに、冊子を正しく並べ替えることも容易に行うことができる。
【0099】
なお、ステップF5-4における背表紙の幅を検知することは、くるみ製本をする都度行ったが、くるみ製本をする前に用紙を分冊しておいて、各冊子の背表紙の幅を記憶しておくようにしてもよい。このとき、ステップF5-3の処理では、検知された全ての背表紙の幅に基づいて分冊された場合の画像イメージをプレビューとして表示するようにしてもよい。
【0100】
また、分冊された場合の画像イメージをプレビューとして表示する場合、背表紙の幅検知を実際に行わなくても、予め決められた綴じ厚閾値(綴じ枚数Max)に基づく幅に分割されるものと仮定して、この幅に基づいて分冊された場合の概ねの画像イメージを表示してもよい。
【0101】
これより、ユーザは実際に分割される画像のイメージを見て、所望のイメージと異なればこの画像をキャンセルし、始めの処理からやり直すことができる。
【0102】
次に、背表紙に画像を印刷する場合のバリエーションについて図21〜図23を用いて説明する。
【0103】
図21は、画像を縮小して背表紙に印刷する例を示す図である。図21(a)は、くるみ製本する用紙が4つに分冊された例を示し、図21(b)は、背表紙に印刷する画像を示している。図21(c)は、縮小された画像を示し、図21(d)は、各冊子の背表紙に縮小された画像が印刷された例を示す。図21に示す例では、用紙を分冊する度にくるみ製本するのではなく、用紙を全て分冊してからくるみ製本することを前提とする。
【0104】
図21(a)(b)に示すように、分冊された各冊子の幅の合計よりも画像の幅の方が大きい場合、このまま画像を切り出して背表紙に印刷すると、画像が途中で途切れてしまうという問題が発生する。
【0105】
よって、この問題を解決するため、図21(c)に示すように、画像の幅が、分冊された各冊子の幅の合計になるよう画像を縮小する。次に、図21(d)に示すように、縮小された画像から各冊子の幅に相当する画像を切り出して、各冊子の背表紙に印刷する。
【0106】
これより、背表紙に印刷する画像が途中で途切れるということを防止することができ、背表紙に印刷された、各冊子の関連性を示す画像の視認性を高めることができる。
【0107】
図22は、画像を繰り返し背表紙に印刷する例を示す図である。図22(a)は、くるみ製本する用紙が4つに分冊された例を示し、図22(b)は、背表紙に印刷する画像を示し、図22(c)は、各冊子の背表紙に画像が繰り返し印刷された例を示している。
【0108】
図22(a)(b)に示すように、分冊された各冊子の幅の合計よりも画像の幅の方が小さい場合、このまま画像を切り出して印刷すると、画像が途中でなくなり、その後の冊子では、関連性が分からなくなってしまうという問題が発生する。
【0109】
よって、この問題を解決するため、図22(c)に示すように、画像を繰り返し背表紙に印刷する。これより、背表紙に印刷する画像が途中でなくなるということを防止することができ、背表紙に印刷された画像により分冊された各冊子の関連性を把握することができる。
【0110】
図22(a)(b)に示すような場合、画像を繰り返し印刷する以外にも、画像を拡張して印刷する場合が考えられる。この場合、図21で説明した縮小処理を拡張処理に変更して同様の処理を行えばよい。
【0111】
図23は、画像の印刷位置をずらして背表紙を含む表紙に印刷する例を示す図である。図23(a)(b)は、図21(a)(b)と同様である。図23(c)は、1文冊目の用紙束をくるむ表紙の一例を示し、図23(d)は、2文冊目の用紙束をくるむ表紙の一例を示し、図23(e)は、背表紙に画像が印刷された冊子を並べた例を示している。
【0112】
図23(c)(d)に示すように、画像を切り出すのではなく、背表紙に印刷する画像の位置をずらして各冊子の関連性を維持する。ここでは、背表紙の開始位置で印刷された画像における位置を示す印刷位置Pと、直前の冊子の背表紙の幅Wとを記憶する必要がある。
【0113】
図23に示す例では、画像を表紙(表表紙、背表紙、裏表紙を含む全体)に印刷する場合、画像における背表紙の印刷位置Pを、背表紙の幅W分だけ裏表紙方向に移動させ、移動後の印刷位置Pと背表紙の開始位置が一致するようにして画像を表紙に印刷する。このようにして印刷された冊子を並べた場合を図23(e)に示している。
【0114】
図23に示すような処理を行うことにより、画像を切り出さなくても、画像の表紙に対する印刷位置をずらしながら、各冊子の表紙に印刷することで、画像を切り出す場合と同様の効果を得ることができる(図23(e)参照)。
【0115】
また、くるみ製本を複数部行う場合には、1部目に分冊が行われた際の分冊数、各冊子の背表紙の幅、切り出された画像を記憶しておけばよい。これより、2部目では再度背表紙の幅を検知したり、製本の都度画像を切り出したりする処理が不要となる。
【0116】
以上詳細に説明したとおり、本実施例の画像形成システムによれば、下記(1)〜(5)の効果を奏する。
【0117】
(1)分冊された場合、分冊番号を表紙に印字するので、分冊された冊子の関連が認識できる。さらに、背表紙に印字した場合は、本棚に収納され、表表紙、裏表紙が見えない時でも、複数の冊子の関連が認識できるので、閲覧性が向上する。
【0118】
(2)章区切り時には、章番号と分冊番号を表紙に印字するので、章と冊子の関連が認識できる。さらに背表紙に印字した場合は、本棚に収納され、表表紙、裏表紙が見えない時でも、章と冊子の関連が認識できるため、閲覧性が向上する。
【0119】
(3)分冊された冊子の厚さにばらつきがある場合、全ての冊子の背表紙に同じサイズでタイトル文字を印字すると、表表紙や裏表紙にもはみ出してしまう冊子が出てくるという問題がある。本実施例では、印字文字サイズよりも薄い冊子には、背表紙にタイトルの印字を行わないので、上記の問題を解決することができる。
【0120】
(4)各章の分冊において、ページ数の少ない冊子が複数作成されることを防止できるので、章ごとに閲覧する場合に、注目すべき冊子数が減り、章毎の閲覧性を高めることができる。
【0121】
(5)分冊された場合、各冊子の関連(例えば製本順)を示す画像を背表紙に印刷するので、本棚に収納され、表表紙、裏表紙が見えない時でも、複数の冊子の関連が認識できるので、閲覧性が向上する。
【0122】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0123】
なお、実施例において説明した処理内容をプログラムとし、このプログラムをコンピュータに実行させて前述した処理を画像形成システムに実行させることも可能である。また、このプログラムを記録媒体に記録し、このプログラムが記録された記録媒体をコンピュータに読み取らせて、前述した処理を画像形成システムに実行させることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0124】
【図1】実施例1の画像形成システムの機能ブロック図である。
【図2】図1のくるみ製本手段の構成を示す図である。
【図3】実施例1の画像形成システムの基本動作を示すシーケンス図である。
【図4】実施例1の画像形成システムの仕上げ画面を示す図である。
【図5】実施例1の画像形成システムの背表紙印字画面を示す図である。
【図6】実施例1の画像形成システムのくるみ製本手段により得られる冊子の一例を示す図である。
【図7】実施例1の画像形成システムの分冊ナンバリング画面を示す図である。
【図8】実施例1の章区切りモード設定画面を示す図である。
【図9】実施例1の画像形成システムにより背表紙にタイトル及び分冊番号を印字した冊子を示す図である。
【図10】実施例1の画像形成システムにより、薄い分冊の背表紙にはタイトルを印字せず、分冊番号のみを印字した冊子を示す図である。
【図11】実施例1の画像形成システムにより、章区切りモード設定時に冊子が含む章の番号と章が分冊された場合は章毎の分冊番号も印字した冊子を示す図である。
【図12】実施例1の画像形成システムにより分冊を作成するときの処理のフローチャートである。
【図13】図12において分冊番号のみを印字する場合の分冊番号印字処理のフローチャートである。
【図14】図12において章区切りモード設定時に章番号と分冊番号を印字する場合の処理フローチャートである。
【図15】実施例1の画像形成システムにおいて、くるみ製本手段の最大綴じ枚数と、各章のページ数と、並び順とから綴じ枚数閾値を算出し、分冊を作成する処理のフローチャートである。
【図16】実施例2における画像処理ユニット(IPU)の内部構成を示すブロック図である。
【図17】実施例2の画像形成システムの背表紙印字画面を示す図である。
【図18】画像貼り付け画面の一例を示す図である。
【図19】背表紙に印刷する画像の例を示す図である。
【図20】背表紙に画像を貼り付ける処理の一例を示すフローチャートである。
【図21】画像を縮小して背表紙に印刷する例を示す図である。
【図22】画像を繰り返し背表紙に印刷する例を示す図である。
【図23】画像の印刷位置をずらして背表紙に印刷する例を示す図である。
【符号の説明】
【0125】
1 操作手段
2 動作条件設定手段
3 動作制御手段
4 印刷手段
5 くるみ製本手段
12 サブグリッパ
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置と、その後処理装置であるくるみ製本装置とから構成される画像形成システム、及びその画像形成システムにおける印刷制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置の後処理装置(フィニッシャー)には、ユーザのニーズに応じた様々な機能を有するものが存在する。それらの中に、本文が印刷された複数枚の用紙を揃えて用紙束とし、その背部に糊を塗布し、用紙束の背部及び表裏を1枚の表紙(表表紙、背表紙、裏表紙)でコの字状にくるみ、用紙束の背部を背表紙内面に糊付けすることにより冊子を形成する所謂くるみ製本装置がある。
【0003】
また特許文献1には、本文の印刷時に併せて表表紙、背表紙、及び裏表紙からなる表紙を生成するようにした画像形成システムにおいて、本文の用紙の厚み及び印刷枚数に応じて、背表紙の幅を計算するとともに、表表紙と裏表紙は本文の用紙と同じサイズとすることが記載されている。
【0004】
このように、くるみ製本において、表紙の用紙のサイズは本文の用紙のサイズの2倍に背表紙の幅を考慮したものが必要になる。逆に言うと、定形の用紙を扱う画像形成装置では、くるみ製本で綴じることのできる厚さは用紙サイズによりかなり制約を受けることになる。
【0005】
例えば特許文献1に記載されているように、最大用紙サイズがA3ノビ(305mm×457mm)の場合、その用紙で形成した表紙でくるむことのできる本文用紙のサイズはA4、B5などに限定されることに加えて、例えばA4の場合、背表紙幅は37mm(457mm−2×210mm)以下に限定される。このため、用紙束の厚さが37mmを越える場合は、ユーザが所望する印刷物を1冊の冊子にできず、複数の冊子に分けて出力すること(以後、「分冊」という)が考えられる。
【0006】
しかしながら、単に分冊を行うだけでは、複数の冊子の関連を外観から識別できないため、閲覧性が悪いという問題がある。
【特許文献1】特開2001−205857号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、その目的は、くるみ製本で分冊を行うときに、分冊される複数の冊子の関連を明確にし、閲覧性を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明における一局面の画像形成システムは、用紙に印刷を行う印刷手段と、該印刷手段で印刷された複数枚の本文用紙からなる用紙束に対してくるみ製本を行うくるみ製本手段とを有する画像形成システムにおいて、前記用紙束の厚みを検知する厚み検知手段と、該厚み検知手段で検知された前記用紙束の厚みが綴じ厚閾値を越えた場合、前記くるみ製本手段に分冊してくるみ製本を行わせるくるみ製本制御手段と、前記印刷手段に、前記分冊をくるむ表紙に前記分冊される複数の冊子の関連を示す関連情報を印刷させる関連情報印刷制御手段とを有することを特徴とする。
【0009】
また、本発明における他の局面の画像形成システムは、オペレータからの操作を受け付ける操作手段を有し、該操作手段により、印字フォーマットとして「章番号+分冊番号」のフォーマットが選択され、かつ章区切りモードが設定された場合、前記ナンバリング印字制御手段は、各冊子が含む章の番号と、章が分かれた場合には章毎の分冊番号を付加して印字させることを特徴とする。
【0010】
また、本発明における他の局面の印刷制御方法は、用紙に印刷を行う印刷手段と、該印刷手段で印刷された複数枚の本文用紙からなる用紙束に対してくるみ製本を行うくるみ製本手段とを有する画像形成システムの印刷制御方法において、前記用紙束の厚みを検知する厚み検知工程と、該厚み検知工程で検知された前記用紙束の厚みが綴じ厚閾値を越えた場合、前記くるみ製本手段で分冊してくるみ製本を行う工程と、前記印刷手段で前記分冊をくるむ表紙に前記分冊される複数の冊子の関連を示す関連情報を印刷する工程とを有することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の画像形成システム及び印刷制御方法は、コンピュータとプログラムにより実現することができ、プログラムを記録した記録媒体をコンピュータに読み取らせて実現することも可能である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、くるみ製本で分冊を行うときに、分冊される複数の冊子の関連を明確にし、閲覧性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【実施例1】
【0014】
図1は本発明の実施例1における画像形成システムの機能ブロック図である。この画像形成システムは、操作手段1、動作条件設定手段2、動作制御手段3、及び印刷手段4を有する画像形成装置と、その後処理装置として、印刷手段4に接続されたくるみ製本手段5とからなる。
【0015】
操作手段1は、画像形成装置の筐体に設けられたタッチパネルや各種操作キーなどからなり、オペレータの操作を受け付ける。動作条件設定手段2は、画像形成装置に内蔵されたCPU及びメモリ(図示せず)などにより実現される手段であり、操作手段1からオペレータにより入力された画像形成装置の動作モード、くるみ製本手段5の動作モードなどの動作条件をメモリに設定する。動作制御手段3は、画像形成装置に内蔵されたCPU及びメモリなどにより実現される手段であり、動作条件設定手段2により設定された動作条件に従って印刷手段4及びくるみ製本手段5の動作を制御する。印刷手段4は、所定のサイズの用紙に文書画像などの本文を印刷する機能、及びくるみ製本手段5にて本文の用紙の束をくるむ表紙に文書のタイトルなどを印字する機能を有する。
【0016】
くるみ製本手段5は図2に示すような公知の構成を有するものであり、集積トレイ11、サブグリッパ12、メイングリッパ13、糊付け部14、カッター15、積載トレイ16、本文搬送路17、及び表紙搬送路18を備えている。
【0017】
集積トレイ11は、印刷手段4で本文が印刷され、搬送されてきた用紙を揃え用紙束とし、それをスタックするためのトレイである。サブグリッパ12は、集積トレイ11にスタックされた用紙束の厚みを検知する。メイングリッパ13は、集積トレイ11にスタックされた用紙束を糊付け部14経由で、用紙束と、表紙とが糊付けされる地点19に搬送する。糊付け部14は、メイングリッパ13により搬送されてきた用紙束の背面に糊付けを行う。カッター15は、表紙搬送路18から搬送されてきた表紙が、本文の用紙束をくるむには幅が広過ぎる場合に、カットして適切な幅にする。集積トレイ16は、くるみ製本された成果物(冊子)を集積するためのトレイである。本文搬送路17はメイングリッパ13により搬送される本文の用紙束の搬送路であり、表紙搬送路18は表紙の搬送路である。
【0018】
以上のように構成された実施例1の画像形成システムの動作を説明する。
【0019】
図3は実施例1の画像形成システムの基本動作を示すシーケンス図である。
【0020】
まず手順S1-1で、オペレータは、操作手段1が提供する仕上げ画面(図4)において、くるみ製本モード設定キーP1-1を押下することで、くるみ製本モード設定を操作手段1に指示する。
【0021】
このとき、オペレータは、おもてうら表紙印字キーP1-2,背表紙印字キーP1-3を押下することで、表表紙、裏表紙,背表紙に様々な情報を印字することができる。例えば、背表紙印字キーP1-3を押下した場合は図5に示す背表紙印字画面が表示される。この画面でスタンプ印字キーP2-2、文字印字キーP2-3、日付印字キーP2-4を押下することで様々な情報を印字することができる。そして、OKキーP2-5を押下することで、背表紙印字の確定を操作手段1に指示する。表表紙、裏表紙についても、同様の操作で指示可能である。OKキーP2-5の押下により仕上げ画面に戻る。オペレータはOKキーP1-4を押下することで、仕上げモードの確定を操作手段1に指示する。
【0022】
手順S1-2で、操作手段1は動作条件設定手段2にくるみ製本モード設定を指示する。手順S1-3で、オペレータはスタートキー(図示せず)を押下することで、コピースタートを操作手段1に指示する。手順S1-4で、操作手段1は動作条件設定手段2にコピースタートを指示する。
【0023】
手順S1-5で、動作条件設定手段2はモードチェックを行って、現在設定されているモードがくるみ製本モードであることを判断し、手順S1-6で、動作制御手段3にくるみ製本の実行を指示する。
【0024】
動作制御手段3は、手順S1-7で印刷手段4に本文及び表紙の印刷指示を行い、次いで手順S1-8でくるみ製本手段5にくるみ製本を指示する。印刷手段4は印刷指示に基づいて、手順S1-9で本文用紙及び表紙に対する印刷を順次に行う。そして、手順S1-10で複数枚の本文用紙を排紙してくるみ製本手段5へ搬送し、手順S1-11で表紙を排紙してくるみ製本手段5へ搬送する。
【0025】
くるみ製本手段5は、くるみ製本の指示に従って、手順S1-12でくるみ製本処理を行う。以上の各手順を全ての用紙が排出されるまで繰り返す。
【0026】
上記S1-1〜S1-12により、図6に示すような成果物(冊子)が得られる。この図のAは冊子の展開図、Bは斜視図である。これらの図に示すように、裏表紙21、背表紙22、表表紙23にはそれぞれ、「期限:2017」、タイトル」である「DR議事録」、タイトル及び日付である「DR議事録」及び「2006/07」が印字されている。
【0027】
以上、基本動作について説明した。次に分冊を作成する場合の動作について説明する。ここで、図3のシーケンス図における手順S1-2〜S1-8は、基本動作も分冊を作成する場合も同じであるため説明は省略し、基本動作と異なる手順であるS1-1、S1-9〜S1-12についてのみ説明する。なお、実施例1では、分冊された複数の冊子の関連を示す関連情報として分冊番号を用いる。
【0028】
手順S1-1で、オペレータは図4に示す仕上げ画面において、分冊ナンバリングキーP2-1を押下することで、図7に示す分冊ナンバリング画面が表示される。次いで、オペレータは、この分冊ナンバリング画面において、分冊ナンバリング印字フォーマットキーP3-1,P3-2を押下することで、様々なフォーマットの分冊番号の印字を操作手段1に指示することができる。ここで、分冊ナンバリング印字フォーマットキーP3-1は、分冊番号のみの印字のためのキーであり、分冊ナンバリング印字フォーマットキーP3-2は、章区切りモード設定時に章番号と分冊番号を印字するためのキーである。
【0029】
図8に章区切りモード設定画面の一例を示す。この画面には、複数の章設定ボタン(001〜010のボタン)が存在し、章設定ボタン毎に、章区切り若しくは章分けの機能設定と、原稿の枚数を入力することができる。図では10個の章設定ボタンしか表示されていないが、タブを切り替えることによって、より多くの章設定が可能となる。また、本文トレイや、章区切り紙トレイの変更も、この画面から可能である。
【0030】
図7の説明に戻る。オペレータはOKキーP3-3を押下することで、分冊ナンバリングの種類確定を操作手段1に指示する。この指示により、背表紙印字画面(図5)が表示される。オペレータはOKキーP2-5を押下することで、背表紙印字の確定を操作手段1に指示する。この指示により、仕上げ画面(図4)が表示される。オペレータはOKキーP1-4を押下することで、仕上げモードの確定を操作手段1に指示する。
【0031】
図9〜図11はくるみ製本の成果物である分冊を示す図である。ここで、図9は背表紙にタイトルである「DR議事録」と、昇順の分冊番号である「1」〜「5」を印字したものであり、図10は用紙束の厚みがタイトル文字印字の閾値以上の分冊の背表紙にはタイトルである「定例報告」、及び昇順の分冊番号「1」〜「4」を印字し、上記閾値未満の分冊にはタイトルを印字せず、分冊番号「5」のみを印字したものである。また、図11は章区切りモード設定時に、冊子が含む章の番号と、章が分冊された場合は章毎の分冊番号も印字したものである。
【0032】
次に図9〜図11に示す分冊を作成するときの動作制御手段3、印刷手段4、及びくるみ製本手段5の処理について、図12〜図15のフローチャートを参照しながら説明する。この処理は図3の手順S1-9〜S1-12の詳細を表している。
【0033】
図12のステップF1-1で、動作制御手段3は分冊番号と章番号を初期化する。初期値はどちらも「1」である。ステップF1-2で、基本動作の場合と同様、くるみ製本手段5に対し紙揃え指示を行う。ステップF1-3で用紙が印刷手段4から排紙されると、ステップF1-4で印刷完了か否かを判断し、印刷完了であれば、ステップF1-6でくるみ製本手段5にくるみ製本指示を行うとともに、表紙を給紙する。印刷完了でない場合は、ステップF1-5に進み、くるみ製本手段5の集積トレイ11に集積された本文の用紙束の厚みが綴じ厚閾値に達したか否かを判断する。そして、達していなければステップF1-3に戻って本文用紙の排紙を行い、達していた場合はステップF1-6に進む。
【0034】
つまり、印刷がすべて完了している(F1-4:Yes)、又は集積トレイ11に溜まった用紙束の厚みが綴じ厚閾値に達した(F1-5:Yes)のいずれかの条件が満たされると、くるみ製本指示と表紙の給紙(F1-6)を行い、満たされなければ本文の用紙の排紙処理が引き続き行われる。
【0035】
くるみ製本指示と表紙の給紙を行った後に、ステップF1-7で、集積トレイ11に溜まった用紙束の厚みがタイトル文字印字のサイズ閾値未満であるか否かを判断し、閾値未満でない場合はステップF1-8でタイトル印字を行う。背表紙に印字するタイトル文字のサイズは、ある程度のサイズが必要であり、分冊番号などのようなナンバリング印字機能により印字される文字のサイズよりも大きい。このため、用紙束の厚みがタイトル文字印字のサイズ閾値未満である場合は、背表紙の幅が狭いため、印字したタイトルが表表紙や裏表紙にもはみ出してしまい、容易に視認できるように印字できない可能性が高いので印字しない(図10の分冊5に相当)。
【0036】
次のステップF1-9では、手順S1-1において、「分冊番号のみの印字」が選ばれたか、「章区切りモード設定時に章番号と分冊番号を印字」が選ばれたかによって、以下の2つの処理に分かれる。
【0037】
分冊番号iのみを印字する場合の処理のフローチャートを図13に示す。
【0038】
ステップF2-1で分冊番号iが1より大きいか否かを判断し、大きい場合は、既に分冊は確定しているので、ステップF2-3で分冊番号iを印字する。一方、分冊番号iが1の場合は印刷が完了しているか否かによって印字するか否かが決まる。印刷が完了していれば分冊はないということなので、分冊番号を印字する必要がない。そこで、ステップF2-2で印刷完了か否かを判断し、完了していればそのまま処理を終える。また、完了していなければ、分冊があるということなので、ステップF2-3で分冊番号を印字し、ステップF2-4で次の分冊用に分冊番号iをインクリメントする。
【0039】
章区切りモード設定時に章番号と分冊番号iを印字する場合の処理のフローチャートを図14に示す。
【0040】
まずステップF3-1で章番号xを印字する。次にステップF3-2で、集積トレイ11に排紙された用紙の総枚数yがx章までの総ページ数P(x)より少ないか否かを判断する。例えばx=2の場合、P(x)=P(2)は、第1章と第2章のページ数の和となる。また、2分冊目が集積トレイ11に排紙されている場合は、yの値は「現在集積トレイ11に排紙されている枚数」と「1分冊目の枚数」の和となる。
【0041】
ステップF3-2の判断の結果(P(x)とyとの大小関係)に応じて以下のように処理を分ける。
【0042】
i)y<P(x)の場合
第x章の用紙の集積トレイ11への排紙はまだ完了していないので、第x章は分冊される。従って、ステップF3-3で分冊番号iを印字した後に、ステップF3-4で第x章の次の分冊用に分冊番号iをインクリメントする。
【0043】
例えば、P(2)=110,y=100,i=1の場合を考えると、第2章の残り10ページ(P(2)−y)は、まだ集積トレイ11へ排紙されておらず、別の冊子として製本されることとなる。つまり、第2章は分冊されることが確定しているので、分冊番号「1」を印字し、次分冊用に分冊番号をインクリメントして「2」にする。
【0044】
ii)y≧P(x)の場合
第x章の用紙の集積トレイ11への排紙は完了しているので、この時点の分冊番号iの値によって分冊番号を印字するか否かが決まる。そこで、ステップF3-5で、分冊番号iが1より大きいか否かを判断し、大きい場合は、既に分冊は確定しているので、ステップF3-6で分冊番号iを印字する。分冊番号iが1の場合は、第x章は一つの冊子に収まったということなので、分冊番号iは印字しない。いずれの場合も第x章の排紙は完了しているので、ステップF3-7で、章番号をインクリメントし、分冊番号は次章用に初期化(初期値=1)する。
【0045】
図12の説明に戻る。ステップF1-7〜F1-9で表紙への印刷が完了したら、ステップF1-10でくるみ製本して積載トレイ16へ排出する。次いでステップF1-10で全ての用紙の印刷が完了しているか否かを判断し、完了していなければステップF1-2へ戻り、完了していれば終了する。
【0046】
ここで、前述した処理をまとめると、手順S1-1で「分冊番号のみの印字」を選択し、ステップF1-9の「分冊番号のみを印字する」の処理を通った場合、成果物は図9に示すものとなる。ただし、ステップF1-7、F1-8を除く。
【0047】
また、手順S1-1で「章区切り設定時に章番号と分冊番号を印字」を選択し、ステップF1-9の「章区切り設定時に章番号と分冊番号を印字する」の処理を通った場合、成果物は図11に示すものとなる。また、ステップF1-7、F1-8の処理を通った場合、成果物は図10に示すものとなる。
【0048】
以下、各章の分冊において、ページ数の少ない冊子が複数作成されることを防止する処理について図15のフローチャートを用いて説明する。
【0049】
まず、以下の変数を定義する。
【0050】
k:現在,綴じ枚数や印字する文字について計算している冊子をk分冊目とする。k−1分冊目までの冊子については、綴じ枚数と印字する文字について確定している。
【0051】
cp(x):第x章のページ数
Max:くるみ製本手段5で綴じることのできる最大綴じ枚数
bp[k]:k分冊目の綴じ枚数
s[k]:k分冊目に印字する文字列
ステップF4-1でx,k,bp[1]の初期化を行い、x=1,k=1,bp[1]=0とする。次にステップF4-2で、「cp(x)÷Max=y・・・z」の計算によって、第x章を最大綴じ枚数で区切った場合に、綴じ枚数がMaxとなる冊子がいくつあるかの情報yと、綴じ枚数がMaxとなる冊子に含まれなかった、余りの枚数zを算出する。
【0052】
ステップF4-3で、k分冊目の冊子に、余りのz枚を追加可能であるか否かを判定する。k分冊目の綴じ枚数は、現在bp[k]であるので、これにzを加えた値が最大綴じ枚数Maxを超えなければ追加可能である。よって、判定式は「bp[k]+z≦ Max ?」となる。
【0053】
ステップF4-3で追加可能と判定したときはステップF4-4に進み、以下の処理を行う。
【0054】
ステップF4-4-1で、bp[k]=0の場合を考えると、bp[k+1]〜bp[k+y−1]まではMaxとなり、bp[k+y]はzとなる。しかし、bp[k]が正の数の場合(前の章の用紙が含まれる場合が該当)、その分後にずれることになる。よって、bp[k+y]=bp[k]+zとなる。
【0055】
ステップF4-4-2で、yが1以上か否かを判定する。ここで、第x章が1つの分冊に丁度収まるか、収まらずにオーバーするページ数の場合に1以上となり、それ以外の場合に1未満となる。
【0056】
1未満の場合は、k分冊目に第x章が収まるので、ステップF4-4-3で、k分冊目に章番号xを追加する。1以上の場合は、ステップF4-4-4、F4-4-5で、k分冊目からk+y−1分冊目までは、最大綴じ枚数分の用紙が入る。k分冊目からk+y分冊目までは、x章が分冊されたものとなるので、ステップF4-4-6で、章番号のxと、分冊番号の1〜y+1がそれぞれ追加される。
【0057】
ステップF4-4-1〜F4-4-6を整理すると以下のようになる。
【0058】
k分冊目には、第x章の用紙を追加できるだけ追加して、残りの用紙をk+1分冊目以降に順次追加していく。よって、bp[k]はMaxとなり、その後y−1個分綴じ枚数Maxの冊子ができる(つまり、bp[k+1]〜bp[k+y−1]=Max)。
【0059】
ここで、もしbp[k]にzのみを追加した場合を考えると、bp[k+y]もMaxになるはずである。しかし、実際はbp[k]がMaxになるまで用紙は追加されたため、Max−(bp[k]+z)分(ただし、bp[k]はk分冊目に第x章が追加される前のもの)だけ、Maxから少ない値がbp[k+y]の値になる。よって、bp[k+y]は以下式により算出される。
【0060】
bp[k+y]=Max−(Max−(bp[k]+z))=bp[k]+z
次に、印字される文字は、第x章が分冊されるか否かによって決定する。ステップF4-3の判定式でk分冊目への追加は確定しているので、yが1以上の場合はk+1分冊目以降に分冊されることとなる。分冊されない場合は、章番号xのみを印字し、分冊される場合は章番号xと分冊番号1〜(y+1)も印字する。
【0061】
以上の処理が終った時点で、k+y−1番目までの冊子については、綴じ枚数と印字する文字について確定するので、現在、綴じ枚数や印字する文字について計算している冊子はk+y番目となり、ステップF4-4-7で、k=k+yとする。
【0062】
ステップF4-3で追加不可能と判定したときはステップF4-5に進み、以下の処理を行う。
【0063】
ステップF4-5-1で、k分冊目には何も追加されないので、k+1〜k+yまではMaxとなる。よって、その次のk+y+1分冊目には余りのzが追加されることとなる。ステップF4-5-2では、ステップF4-4-2と同様な処理を行う。
【0064】
ステップF4-5-2でyが1未満の場合、k+1分冊目に第x章が収まるので、ステップF4-5-3で、k+1分冊目に章番号xを追加する。
【0065】
yが1以上の場合はステップF4-5-4に進む。ステップF4-3でk分冊目に余りのzが追加されないと判定されたため、k分冊目には何も追加されない(収まる分だけk分冊目に追加しても、x章が含まれる分冊数が1つ増えるだけであるため)。ステップF4-5-5では、k+1分冊目からk+y分冊目まで、最大綴じ枚数分の用紙が入る。k+1分冊目からk+y+1分冊目までは、x章が分冊されたものとなるので、ステップF4-5-6で、章番号のxと、分冊番号の1〜y+1がそれぞれ追加される。
【0066】
ステップF4-5-1〜F4-5-6を整理すると以下のようになる。
【0067】
bp[k]はそのままの値で確定する。その後y個分綴じ枚数Maxの冊子ができる(つまり、bp[k+1]〜bp[k+y]=Max)。余ったz枚については、その次の冊子に追加される(つまり、bp[k+y+1]=z)。
【0068】
次に、印字される文字は、第x章が分冊されるか否かによって決定する。ステップF4-3の判定式でzはk分冊目に追加されないことが確定しているので、zは0より大きな数であることが分かる。よって、yが1以上の場合は少なくともz枚は分冊されるはずである。分冊されない場合は、章番号xのみを印字し、分冊される場合は章番号xと分冊番号1〜(y+1)も印字する。
【0069】
以上の処理が終った時点で、k+y番目までの冊子については、綴じ枚数と印字する文字について確定するので、現在、綴じ枚数や印字する文字について計算している冊子はk+y+1番目となり、ステップF4-5-7で、k=k+y+1とする。
【0070】
ステップF4-4又はF4-5の後、ステップF4-6でxをインクリメントし、ステップで次章が存在するか否かを判断する。そして、次章が存在するならば、以上の処理を次章についても行い、存在しないならば終了する。
【0071】
上記ステップF4-1〜F4-7の処理によって、分冊された各冊子の綴じ枚数と印字される文字が確定する。よって、決定した綴じ枚数ごとに分冊して製本を行い、決定した印字文字をそのつど印字することで、ページ数の少ない冊子が複数作成されることを防止しながら、複数の冊子の関連性を認識できるよう分冊番号や章番号を印刷することができる。
【実施例2】
【0072】
次に、実施例2における画像形成システムについて説明する。実施例2では、分冊された複数の冊子に関連する関連情報として画像を用いる。以下、画像については、ユーザが背表紙に貼り付けたい(印刷したい)画像を画像形成装置に読み取らせる場合について説明するが、画像形成システムで既に保存している画像を用いてもよいし、ネットワークに接続されている場合は、ネットワーク経由で取得した画像を用いてもよい。
【0073】
実施例2における画像形成システムでは前述したとおり画像処理を行うため、まず画像処理の流れについて説明する。実施例1においても画像処理を行う場合は、以下と同様である。
【0074】
図16は、実施例2における画像処理ユニット(IPU)の内部構成を示すブロック図である。CCDカメラ30は、露光ランプから照射された光の反射を光電変換する。A/Dコンバータ31は、光電変換された信号をデジタル信号に変換する。
【0075】
シェーディング補正部32は、デジタル信号に変換された画像信号に対してシェーディング補正を行う。その後、MTF・γ補正部33は、MTF補正、γ補正などを施し、補正後の画像信号を変倍処理部34に出力する。
【0076】
変倍処理部34は、補正後の画像信号に対し、変倍率に合わせて拡大縮小を行う。セレクタ35は、画像信号の送り先として、書込みγ補正部36又はメモリーコントローラ38の切替を行う。
【0077】
書込みγ補正部36は、画像信号に対し、作像条件に合わせて書込みγ補正を行い、書込みユニット37に出力する。
【0078】
ここで、メモリーコントローラ38とセレクタ35間は、双方向に画像信号を入出力可能な構成となっている。
【0079】
CPU40は、メモリーコントローラ38等への設定や、読み取りや書き込みの制御を行い、ROM41、RAM42は、CPU40を制御するためのプログラムやデータを格納する。また、CPU40は、メモリーコントローラ38を介して、画像メモリー39のデータの書き込み、読み出しを行う。
【0080】
原稿画像でメモリーコントローラ38へ送られた画像は、画像メモリーコントローラ内にある画像圧縮装置によって画像データを圧縮した後、画像メモリー39に送られる。
【0081】
ここで、画像圧縮する理由は、最大画像サイズ分の256階調のデータをそのまま画像メモリー39に書き込むと、1枚の原稿画像で画像メモリー39を大変多く使用してしまうからである。画像圧縮を行うことで限られた画像メモリー39を有効に利用することができる。
【0082】
また、一度に多くの原稿画像データを記憶することができるため、ソート機能を用いて貯えられた原稿画像イメージデータをソートし出力することができる。この場合、画像を出力する際に画像メモリー39のデータをメモリーコントローラ38内の伸長装置で順次伸長しながら出力する。
【0083】
画像メモリー39の画像は、CPU40からアクセス可能な構成となっている。このため画像メモリー39に記憶される画像を加工することが可能であり、例えば、画像の間引き処理、画像の切り出し処理等が行える。加工するために、メモリーコントローラ38のレジスタにデータを書き込むことで画像メモリー39の処理を行うことができる。加工された画像は、再度画像メモリー39に保持される。
【0084】
画像メモリー39は、処理を行う画像データの大きさにより複数のエリアに分割して、画像データの入出力を同時に実行可能な構成をとっている。各分割したエリアに画像データの入力、出力をそれぞれ並行に実行可能とするために、画像メモリー39とメモリーコントローラ38との間は、リード用とライト用の二組のアドレス・データ線で接続されている。これにより、エリア1に画像を入力(ライト)する間にエリア2より画像を出力(リード)する動作が可能になる。
【0085】
図17は、実施例2の画像形成システムの背表紙印字画面を示す図である。図17に示すように、図5に示す背表紙印字画面の選択キーに画像貼り付けキーP2-5が追加されている。以下、オペレータにより画像貼り付けキーP2-5が押下(選択)された場合を説明する。画像貼り付けキーP2-5が選択されると、表示画面は画像貼り付け画面に遷移する。
【0086】
図18は、画像貼り付け画面の一例を示す図である。図18に示すように、画像貼り付け画面において、背表紙に貼り付ける画像原稿のサイズと、画像原稿のセット方向を指定させる。次に、オペレータが読み取りスタートキーを押下すると、背表紙用の画像の読み取りが行われる。
【0087】
次に、画像原稿の読み取りが完了すると、図18に示すように、原稿プレビュー領域に背表紙のイメージと、分冊毎に分割されたイメージとが表示される。このとき、読み取った画像は、画像メモリー39に保存される。
【0088】
背表紙のイメージが決定した後、くるみ製本印刷を実行(くるみ製本印刷の実行については実施例1と同様)すると、読み取られた背表紙用の画像から一部画像を切り出し、背表紙への印刷が行われる。
【0089】
このとき、背表紙に印刷する画像の切り出しは分冊毎に行なわれ、その都度、画像メモリー39から画像の読み出しが行われる。具体的には、1分冊毎に、背表紙の幅の検知を行い、メモリーコントローラ38のレジスタにデータを書き込み、背表紙の画像に対して、検知した幅に相当する画像を切り出し、書き込みユニット37へ切り出された画像データを送信する。書き込みユニット37は、切り出された画像データを背表紙に印刷する。
【0090】
図19は、背表紙に印刷する画像の例を示す図である。図19(a)は、一連の画像を背表紙幅毎に切り出し、各背表紙に貼り付けた(印刷した)例を示す図である。図19(b)は、背表紙に貼り付ける画像の色が徐々に薄く(又は濃く)なる例を示す図である。
【0091】
図19(c)は、背表紙に貼り付ける画像が徐々に小さく(又は大きく)なる例を示す図である。図19(d)は、背表紙に貼り付ける画像の位置が徐々に高く(又は低く)なる例を示す図である。なお、図19(c)と図19(d)については、背表紙幅の検知をする必要はないが、直前の冊子の背表紙に貼り付けた画像の大きさ又は位置を記憶しておく必要がある。
【0092】
図19(b)については、冊子毎に色を変化させる場合と、冊子に関係なく徐々に色を変化させる場合とが考えられるが、両方とも直前の冊子の背表紙に印刷した画像の色を記憶しておく必要がある。
【0093】
図20は、背表紙に画像を貼り付ける処理の一例を示すフローチャートである。図20に示す処理では、画像を読み取り、読み取った画像を背表紙幅に切り出して貼り付ける(印刷する)ことを前提とする。
【0094】
ステップF5-1において、オペレータが図17に示すような背表紙印字画面から画像貼り付けキーP2-5を選択すると、画像読取部(スキャナ装置)に画像を読み取るよう指示を出す。
【0095】
ステップF5-2において、画像読取部は、セットされている画像原稿を読み取る。ステップF5-3において、読み取られた画像は、プレビューとして表示画面に表示される。
【0096】
ステップF5-4において、幅検知部は、分冊された用紙の枚数などから背表紙の幅を検知する。ステップF5-5において、画像切り出し部(動作制御手段3に相当)は、検知された幅に相当する画像を切り出す。
【0097】
ステップF5-6において、印刷手段4は、切り出された画像を背表紙に印刷する。次に、ステップF5-7において、くるみ製本手段5は、分冊が完了したか否かを判断し、完了していなければステップF5-4に戻り、完了していれば背表紙印刷処理を終了する。
【0098】
以上、図20に示す処理を行うことにより、ユーザが所望する画像を背表紙に印刷することで、分冊された冊子の関連性を認識することができる。例えば、冊子が製本された順番に並んでいない場合は、背表紙の一連の画像が正しく並ばないことになり、冊子が正しい順番に並んでいないことを容易に把握することができる。さらに、冊子を正しく並べ替えることも容易に行うことができる。
【0099】
なお、ステップF5-4における背表紙の幅を検知することは、くるみ製本をする都度行ったが、くるみ製本をする前に用紙を分冊しておいて、各冊子の背表紙の幅を記憶しておくようにしてもよい。このとき、ステップF5-3の処理では、検知された全ての背表紙の幅に基づいて分冊された場合の画像イメージをプレビューとして表示するようにしてもよい。
【0100】
また、分冊された場合の画像イメージをプレビューとして表示する場合、背表紙の幅検知を実際に行わなくても、予め決められた綴じ厚閾値(綴じ枚数Max)に基づく幅に分割されるものと仮定して、この幅に基づいて分冊された場合の概ねの画像イメージを表示してもよい。
【0101】
これより、ユーザは実際に分割される画像のイメージを見て、所望のイメージと異なればこの画像をキャンセルし、始めの処理からやり直すことができる。
【0102】
次に、背表紙に画像を印刷する場合のバリエーションについて図21〜図23を用いて説明する。
【0103】
図21は、画像を縮小して背表紙に印刷する例を示す図である。図21(a)は、くるみ製本する用紙が4つに分冊された例を示し、図21(b)は、背表紙に印刷する画像を示している。図21(c)は、縮小された画像を示し、図21(d)は、各冊子の背表紙に縮小された画像が印刷された例を示す。図21に示す例では、用紙を分冊する度にくるみ製本するのではなく、用紙を全て分冊してからくるみ製本することを前提とする。
【0104】
図21(a)(b)に示すように、分冊された各冊子の幅の合計よりも画像の幅の方が大きい場合、このまま画像を切り出して背表紙に印刷すると、画像が途中で途切れてしまうという問題が発生する。
【0105】
よって、この問題を解決するため、図21(c)に示すように、画像の幅が、分冊された各冊子の幅の合計になるよう画像を縮小する。次に、図21(d)に示すように、縮小された画像から各冊子の幅に相当する画像を切り出して、各冊子の背表紙に印刷する。
【0106】
これより、背表紙に印刷する画像が途中で途切れるということを防止することができ、背表紙に印刷された、各冊子の関連性を示す画像の視認性を高めることができる。
【0107】
図22は、画像を繰り返し背表紙に印刷する例を示す図である。図22(a)は、くるみ製本する用紙が4つに分冊された例を示し、図22(b)は、背表紙に印刷する画像を示し、図22(c)は、各冊子の背表紙に画像が繰り返し印刷された例を示している。
【0108】
図22(a)(b)に示すように、分冊された各冊子の幅の合計よりも画像の幅の方が小さい場合、このまま画像を切り出して印刷すると、画像が途中でなくなり、その後の冊子では、関連性が分からなくなってしまうという問題が発生する。
【0109】
よって、この問題を解決するため、図22(c)に示すように、画像を繰り返し背表紙に印刷する。これより、背表紙に印刷する画像が途中でなくなるということを防止することができ、背表紙に印刷された画像により分冊された各冊子の関連性を把握することができる。
【0110】
図22(a)(b)に示すような場合、画像を繰り返し印刷する以外にも、画像を拡張して印刷する場合が考えられる。この場合、図21で説明した縮小処理を拡張処理に変更して同様の処理を行えばよい。
【0111】
図23は、画像の印刷位置をずらして背表紙を含む表紙に印刷する例を示す図である。図23(a)(b)は、図21(a)(b)と同様である。図23(c)は、1文冊目の用紙束をくるむ表紙の一例を示し、図23(d)は、2文冊目の用紙束をくるむ表紙の一例を示し、図23(e)は、背表紙に画像が印刷された冊子を並べた例を示している。
【0112】
図23(c)(d)に示すように、画像を切り出すのではなく、背表紙に印刷する画像の位置をずらして各冊子の関連性を維持する。ここでは、背表紙の開始位置で印刷された画像における位置を示す印刷位置Pと、直前の冊子の背表紙の幅Wとを記憶する必要がある。
【0113】
図23に示す例では、画像を表紙(表表紙、背表紙、裏表紙を含む全体)に印刷する場合、画像における背表紙の印刷位置Pを、背表紙の幅W分だけ裏表紙方向に移動させ、移動後の印刷位置Pと背表紙の開始位置が一致するようにして画像を表紙に印刷する。このようにして印刷された冊子を並べた場合を図23(e)に示している。
【0114】
図23に示すような処理を行うことにより、画像を切り出さなくても、画像の表紙に対する印刷位置をずらしながら、各冊子の表紙に印刷することで、画像を切り出す場合と同様の効果を得ることができる(図23(e)参照)。
【0115】
また、くるみ製本を複数部行う場合には、1部目に分冊が行われた際の分冊数、各冊子の背表紙の幅、切り出された画像を記憶しておけばよい。これより、2部目では再度背表紙の幅を検知したり、製本の都度画像を切り出したりする処理が不要となる。
【0116】
以上詳細に説明したとおり、本実施例の画像形成システムによれば、下記(1)〜(5)の効果を奏する。
【0117】
(1)分冊された場合、分冊番号を表紙に印字するので、分冊された冊子の関連が認識できる。さらに、背表紙に印字した場合は、本棚に収納され、表表紙、裏表紙が見えない時でも、複数の冊子の関連が認識できるので、閲覧性が向上する。
【0118】
(2)章区切り時には、章番号と分冊番号を表紙に印字するので、章と冊子の関連が認識できる。さらに背表紙に印字した場合は、本棚に収納され、表表紙、裏表紙が見えない時でも、章と冊子の関連が認識できるため、閲覧性が向上する。
【0119】
(3)分冊された冊子の厚さにばらつきがある場合、全ての冊子の背表紙に同じサイズでタイトル文字を印字すると、表表紙や裏表紙にもはみ出してしまう冊子が出てくるという問題がある。本実施例では、印字文字サイズよりも薄い冊子には、背表紙にタイトルの印字を行わないので、上記の問題を解決することができる。
【0120】
(4)各章の分冊において、ページ数の少ない冊子が複数作成されることを防止できるので、章ごとに閲覧する場合に、注目すべき冊子数が減り、章毎の閲覧性を高めることができる。
【0121】
(5)分冊された場合、各冊子の関連(例えば製本順)を示す画像を背表紙に印刷するので、本棚に収納され、表表紙、裏表紙が見えない時でも、複数の冊子の関連が認識できるので、閲覧性が向上する。
【0122】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0123】
なお、実施例において説明した処理内容をプログラムとし、このプログラムをコンピュータに実行させて前述した処理を画像形成システムに実行させることも可能である。また、このプログラムを記録媒体に記録し、このプログラムが記録された記録媒体をコンピュータに読み取らせて、前述した処理を画像形成システムに実行させることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0124】
【図1】実施例1の画像形成システムの機能ブロック図である。
【図2】図1のくるみ製本手段の構成を示す図である。
【図3】実施例1の画像形成システムの基本動作を示すシーケンス図である。
【図4】実施例1の画像形成システムの仕上げ画面を示す図である。
【図5】実施例1の画像形成システムの背表紙印字画面を示す図である。
【図6】実施例1の画像形成システムのくるみ製本手段により得られる冊子の一例を示す図である。
【図7】実施例1の画像形成システムの分冊ナンバリング画面を示す図である。
【図8】実施例1の章区切りモード設定画面を示す図である。
【図9】実施例1の画像形成システムにより背表紙にタイトル及び分冊番号を印字した冊子を示す図である。
【図10】実施例1の画像形成システムにより、薄い分冊の背表紙にはタイトルを印字せず、分冊番号のみを印字した冊子を示す図である。
【図11】実施例1の画像形成システムにより、章区切りモード設定時に冊子が含む章の番号と章が分冊された場合は章毎の分冊番号も印字した冊子を示す図である。
【図12】実施例1の画像形成システムにより分冊を作成するときの処理のフローチャートである。
【図13】図12において分冊番号のみを印字する場合の分冊番号印字処理のフローチャートである。
【図14】図12において章区切りモード設定時に章番号と分冊番号を印字する場合の処理フローチャートである。
【図15】実施例1の画像形成システムにおいて、くるみ製本手段の最大綴じ枚数と、各章のページ数と、並び順とから綴じ枚数閾値を算出し、分冊を作成する処理のフローチャートである。
【図16】実施例2における画像処理ユニット(IPU)の内部構成を示すブロック図である。
【図17】実施例2の画像形成システムの背表紙印字画面を示す図である。
【図18】画像貼り付け画面の一例を示す図である。
【図19】背表紙に印刷する画像の例を示す図である。
【図20】背表紙に画像を貼り付ける処理の一例を示すフローチャートである。
【図21】画像を縮小して背表紙に印刷する例を示す図である。
【図22】画像を繰り返し背表紙に印刷する例を示す図である。
【図23】画像の印刷位置をずらして背表紙に印刷する例を示す図である。
【符号の説明】
【0125】
1 操作手段
2 動作条件設定手段
3 動作制御手段
4 印刷手段
5 くるみ製本手段
12 サブグリッパ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
用紙に印刷を行う印刷手段と、該印刷手段で印刷された複数枚の本文用紙からなる用紙束に対してくるみ製本を行うくるみ製本手段とを有する画像形成システムにおいて、
前記用紙束の厚みを検知する厚み検知手段と、
前記厚み検知手段で検知された前記用紙束の厚みが綴じ厚閾値を越えた場合、前記くるみ製本手段に分冊してくるみ製本を行わせるくるみ製本制御手段と、
前記印刷手段に、前記分冊をくるむ表紙に前記分冊される複数の冊子の関連を示す関連情報を印刷させる関連情報印刷制御手段と
を有することを特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
前記関連情報印刷制御手段は、
前記関連情報として分冊番号を、前記分冊をくるむ表紙に印字させるナンバリング印字制御手段であることを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
【請求項3】
オペレータからの操作を受け付ける操作手段を有し、該操作手段により、印字フォーマットとして「章番号+分冊番号」のフォーマットが選択され、かつ章区切りモードが設定された場合、前記ナンバリング印字制御手段は、各冊子が含む章の番号と、章が分かれた場合には章毎の分冊番号を付加して印字させることを特徴とする請求項2記載の画像形成システム。
【請求項4】
前記印刷手段に、前記分冊をくるむ表紙の背表紙にタイトルを印字させるタイトル印字制御手段を有し、該タイトル印字制御手段は、前記厚み検知手段で検知された前記用紙束の厚みがタイトル文字印字の閾値を下回った冊子についてはタイトルを印字させないことを特徴とする請求項2記載の画像形成システム。
【請求項5】
前記操作手段により、印字フォーマットとして「章番号+分冊番号」のフォーマットが選択され、かつ章区切りモードが設定された場合、前記くるみ製本手段の最大綴じ枚数と、各章のページ数とを用いて前記分冊の余り枚数を算出する算出手段と、
前記算出手段により算出された余り枚数を前章の最後の冊子に追加可能であるか否かを判断する判断手段と
を有することを特徴とする請求項3記載の画像形成システム。
【請求項6】
前記関連情報印刷制御手段は、
前記関連情報として分冊順を示す画像を、前記分冊をくるむ表紙に印刷させる画像印刷制御手段であることを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
【請求項7】
前記分冊をくるむ表紙の背表紙の幅を検知する幅検知手段を有し、
前記画像印刷制御手段は、
前記幅検知手段により検知された背表紙の幅に相当する画像を前記画像から切り出して、前記背表紙に印刷させることを特徴とする請求項6記載の画像形成システム。
【請求項8】
オペレータからの操作を受け付ける操作手段を有し、
前記画像印刷制御手段は、
前記操作手段により、章区切りモードが設定された場合、章に含まれる各冊子の背表紙の合計幅が、前記画像の幅より大きいとき、前記画像を繰り返し印刷させることを特徴とする請求項7記載の画像形成システム。
【請求項9】
前記画像印刷制御手段は、
前記合計幅が、前記画像の幅より小さいとき、前記合計幅になるよう前記画像を縮小し、縮小した画像から前記背表紙の幅に相当する画像を切り出して印刷させることを特徴とする請求項8記載の画像形成システム。
【請求項10】
前記分冊をくるむ表紙の背表紙の幅を検知する幅検知手段と、
前記幅検知手段により検知された背表紙の幅と、前記背表紙の開始位置で印刷された前記画像における位置を示す背表紙印刷位置とを記憶する記憶手段とを有し、
前記画像印刷制御手段は、
前記記憶手段に記憶された背表紙の幅分だけ前記背表紙印刷位置を裏表紙方向に移動させ、移動後の前記背表紙印刷位置と前記背表紙の開始位置とを一致させて前記分冊をくるむ表紙に前記画像を印刷させることを特徴とする請求項6記載の画像形成システム。
【請求項11】
用紙に印刷を行う印刷手段と、該印刷手段で印刷された複数枚の本文用紙からなる用紙束に対してくるみ製本を行うくるみ製本手段とを有する画像形成システムにおける印刷制御方法において、
前記用紙束の厚みを検知する厚み検知工程と、
前記厚み検知工程で検知された前記用紙束の厚みが綴じ厚閾値を越えた場合、前記くるみ製本手段で分冊してくるみ製本を行う工程と、
前記印刷手段で前記分冊をくるむ表紙に前記分冊される複数の冊子の関連を示す関連情報を印刷する工程とを有することを特徴とする印刷制御方法。
【請求項12】
用紙に印刷を行う印刷手段と、該印刷手段で印刷された複数枚の本文用紙からなる用紙束に対して、くるみ製本を行うくるみ製本手段とを有する画像形成システムのコンピュータを、前記用紙束の厚みが綴じ厚閾値を越えた場合、前記くるみ製本手段に分冊してくるみ製本を行わせるくるみ製本制御手段と、前記印刷手段に、前記分冊をくるむ表紙に前記分冊される複数の冊子の関連を示す関連情報を印刷させる関連情報印刷制御手段として機能させるためのプログラム。
【請求項1】
用紙に印刷を行う印刷手段と、該印刷手段で印刷された複数枚の本文用紙からなる用紙束に対してくるみ製本を行うくるみ製本手段とを有する画像形成システムにおいて、
前記用紙束の厚みを検知する厚み検知手段と、
前記厚み検知手段で検知された前記用紙束の厚みが綴じ厚閾値を越えた場合、前記くるみ製本手段に分冊してくるみ製本を行わせるくるみ製本制御手段と、
前記印刷手段に、前記分冊をくるむ表紙に前記分冊される複数の冊子の関連を示す関連情報を印刷させる関連情報印刷制御手段と
を有することを特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
前記関連情報印刷制御手段は、
前記関連情報として分冊番号を、前記分冊をくるむ表紙に印字させるナンバリング印字制御手段であることを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
【請求項3】
オペレータからの操作を受け付ける操作手段を有し、該操作手段により、印字フォーマットとして「章番号+分冊番号」のフォーマットが選択され、かつ章区切りモードが設定された場合、前記ナンバリング印字制御手段は、各冊子が含む章の番号と、章が分かれた場合には章毎の分冊番号を付加して印字させることを特徴とする請求項2記載の画像形成システム。
【請求項4】
前記印刷手段に、前記分冊をくるむ表紙の背表紙にタイトルを印字させるタイトル印字制御手段を有し、該タイトル印字制御手段は、前記厚み検知手段で検知された前記用紙束の厚みがタイトル文字印字の閾値を下回った冊子についてはタイトルを印字させないことを特徴とする請求項2記載の画像形成システム。
【請求項5】
前記操作手段により、印字フォーマットとして「章番号+分冊番号」のフォーマットが選択され、かつ章区切りモードが設定された場合、前記くるみ製本手段の最大綴じ枚数と、各章のページ数とを用いて前記分冊の余り枚数を算出する算出手段と、
前記算出手段により算出された余り枚数を前章の最後の冊子に追加可能であるか否かを判断する判断手段と
を有することを特徴とする請求項3記載の画像形成システム。
【請求項6】
前記関連情報印刷制御手段は、
前記関連情報として分冊順を示す画像を、前記分冊をくるむ表紙に印刷させる画像印刷制御手段であることを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
【請求項7】
前記分冊をくるむ表紙の背表紙の幅を検知する幅検知手段を有し、
前記画像印刷制御手段は、
前記幅検知手段により検知された背表紙の幅に相当する画像を前記画像から切り出して、前記背表紙に印刷させることを特徴とする請求項6記載の画像形成システム。
【請求項8】
オペレータからの操作を受け付ける操作手段を有し、
前記画像印刷制御手段は、
前記操作手段により、章区切りモードが設定された場合、章に含まれる各冊子の背表紙の合計幅が、前記画像の幅より大きいとき、前記画像を繰り返し印刷させることを特徴とする請求項7記載の画像形成システム。
【請求項9】
前記画像印刷制御手段は、
前記合計幅が、前記画像の幅より小さいとき、前記合計幅になるよう前記画像を縮小し、縮小した画像から前記背表紙の幅に相当する画像を切り出して印刷させることを特徴とする請求項8記載の画像形成システム。
【請求項10】
前記分冊をくるむ表紙の背表紙の幅を検知する幅検知手段と、
前記幅検知手段により検知された背表紙の幅と、前記背表紙の開始位置で印刷された前記画像における位置を示す背表紙印刷位置とを記憶する記憶手段とを有し、
前記画像印刷制御手段は、
前記記憶手段に記憶された背表紙の幅分だけ前記背表紙印刷位置を裏表紙方向に移動させ、移動後の前記背表紙印刷位置と前記背表紙の開始位置とを一致させて前記分冊をくるむ表紙に前記画像を印刷させることを特徴とする請求項6記載の画像形成システム。
【請求項11】
用紙に印刷を行う印刷手段と、該印刷手段で印刷された複数枚の本文用紙からなる用紙束に対してくるみ製本を行うくるみ製本手段とを有する画像形成システムにおける印刷制御方法において、
前記用紙束の厚みを検知する厚み検知工程と、
前記厚み検知工程で検知された前記用紙束の厚みが綴じ厚閾値を越えた場合、前記くるみ製本手段で分冊してくるみ製本を行う工程と、
前記印刷手段で前記分冊をくるむ表紙に前記分冊される複数の冊子の関連を示す関連情報を印刷する工程とを有することを特徴とする印刷制御方法。
【請求項12】
用紙に印刷を行う印刷手段と、該印刷手段で印刷された複数枚の本文用紙からなる用紙束に対して、くるみ製本を行うくるみ製本手段とを有する画像形成システムのコンピュータを、前記用紙束の厚みが綴じ厚閾値を越えた場合、前記くるみ製本手段に分冊してくるみ製本を行わせるくるみ製本制御手段と、前記印刷手段に、前記分冊をくるむ表紙に前記分冊される複数の冊子の関連を示す関連情報を印刷させる関連情報印刷制御手段として機能させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【公開番号】特開2009−113473(P2009−113473A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−237131(P2008−237131)
【出願日】平成20年9月16日(2008.9.16)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年9月16日(2008.9.16)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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