画像形成装置、機器連携システム及びプログラム
【課題】マクロを呼び出した時にマクロに登録された機能が使用できなくなった場合、代替の機能を検索しマクロの登録内容を代替の機能先へ更新する画像形成装置等を提供する。
【解決手段】本発明に係る画像形成装置は、印刷条件を入力する印刷条件入力手段と、印刷条件を実行可能な画像形成装置を検索する検索手段と、検索された画像形成装置を表示する表示手段と、画像形成装置が操作されたとき印刷ジョブを生成する印刷ジョブ生成手段と、画像形成装置に対し印刷ジョブを送信する印刷ジョブ送信手段と、印刷ジョブの進捗状況情報を管理する進捗管理手段を有し、記印刷ジョブ生成手段は、第1の画像形成装置に対し印刷ジョブが送信されてから当該印刷ジョブが実行完了するまでの間に第2の画像形成装置が操作されたとき、操作時点での残りの印刷枚数を前記第1の画像形成装置及び前記第2の画像形成装置それぞれに分配して実行させるための印刷ジョブを再生成する。
【解決手段】本発明に係る画像形成装置は、印刷条件を入力する印刷条件入力手段と、印刷条件を実行可能な画像形成装置を検索する検索手段と、検索された画像形成装置を表示する表示手段と、画像形成装置が操作されたとき印刷ジョブを生成する印刷ジョブ生成手段と、画像形成装置に対し印刷ジョブを送信する印刷ジョブ送信手段と、印刷ジョブの進捗状況情報を管理する進捗管理手段を有し、記印刷ジョブ生成手段は、第1の画像形成装置に対し印刷ジョブが送信されてから当該印刷ジョブが実行完了するまでの間に第2の画像形成装置が操作されたとき、操作時点での残りの印刷枚数を前記第1の画像形成装置及び前記第2の画像形成装置それぞれに分配して実行させるための印刷ジョブを再生成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、機器連携システム及びプログラムの分野に関する。
【背景技術】
【0002】
コピー、スキャナ、プリンタ、ファックスなどの複数の機能を一つの筐体内に収納した画像形成装置が知られている。現在の画像形成装置(MFP:Multi-Function Peripheral)は、CPUの性能向上、メモリの大容量化、通信技術の高速化及びデジタル画像技術の高度化等、MFPに関連する技術の進化に伴い、単にデジタル複写機としての機能だけでなく、例えば、ネットワークやファクシミリ等で画像や文書などのデータの送受信を可能とし、ユーザ環境において様々な利用形態や機能を提供するものである。
【0003】
このようなMFPの利用形態の1つに、ネットワーク上に接続される複数のMFPと連携し、処理を分散したり、委託することが可能である(機器連携)。例えば、大量枚数印刷時に1つのMFPの印刷ジョブをネットワーク上の他の複数台のMFPに分散させることにより、短時間で印刷処理を完了させることができる。また例えば、ある特定機能(例えばパンチ、ステープル等)をMFPが非搭載の場合、ネットワーク上にその特定機能を備えるMFPを検索し、検索されたMFPに対しその特定機能を委託し処理させることができる。
【0004】
しかしながら、従来の機器連携技術においては、連携させる連携機器全体に対して印刷開始、停止などを行うことができたものの、機器毎に対する印刷開始、停止など、機器個別の印刷制御を行うことができなかった。例えば連携印刷の途中で1台だけを中断させ他の処理作業を行わせたり、連携印刷の途中から他の機器を参加させるなどの制御を行うことができなかった。
【0005】
これに関する技術として、特許文献1には、ユーザが簡単に連携印刷の変更を操作できるようにする目的で、画像形成装置の操作部画面に、連携印刷における各画像形成装置に対応するアイコンを表示し、それらアイコンに対してドラッグ&ドロップ操作などを行うことで、当該アイコンに対応する画像処理装置のジョブを停止することを特徴とする印刷システムが開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1によれば、パネル上に画像形成装置に対応したアイコンを表示させ、それらアイコンに対してドラッグ&ドロップ操作などを行うことで、当該アイコンに対応する画像処理装置のジョブを個別に停止することができるものの、機器毎に対する印刷開始時などの制御には言及されておらず、機器連携における機器毎の制御に関し、依然として改良の余地がある。
【0007】
そこで本発明では上記のような問題に鑑みて、複数の機器から構成されジョブを複数の機器により連携して実行する機器連携システムにおいて、各連携機器に対するジョブの実行命令の制御を柔軟に可能とする画像形成装置、機器連携システム及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、複数の画像形成装置がネットワークを介し接続され、前記複数の画像形成装置により印刷ジョブを連携して実行する機器連携システムにおける画像形成装置であって、印刷枚数を含む印刷条件を入力する印刷条件入力手段と、前記ネットワーク上から前記印刷条件を実行可能な画像形成装置を検索する検索手段と、前記検索手段により検索された画像形成装置を表示部に表示する表示手段と、前記表示手段により表示された画像形成装置が操作されたとき、前記印刷条件に従って当該画像形成装置に実行させるための印刷ジョブを生成する印刷ジョブ生成手段と、操作された前記画像形成装置に対し前記印刷ジョブを送信する印刷ジョブ送信手段と、前記印刷ジョブの進捗状況情報を管理する進捗管理手段と、を有し、前記印刷ジョブ生成手段は、前記送信手段により第1の画像形成装置に対し前記印刷ジョブが送信されてから当該印刷ジョブが実行完了するまでの間に、前記表示手段により表示された第2の画像形成装置が操作されたとき、前記進捗状況情報に基づく操作時点での残りの印刷枚数を前記第1の画像形成装置及び前記第2の画像形成装置それぞれに分配して実行させるための印刷ジョブを再生成し、前記印刷ジョブ送信手段は、再生成された前記印刷ジョブを前記第1の画像形成装置及び前記第2の画像形成装置に再送信すること、を特徴とする。
【0009】
また上記課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、前記検索手段は、前記ネットワーク上から前記印刷条件を実行不可能な画像形成装置を含めて検索し、前記表示手段は、前記検索手段により検索された前記印刷条件を実行不可能な画像形成装置を、実行不可能な印刷条件に関する情報とともに表示すること、を特徴とする。
【0010】
また上記課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、前記検索手段は、前記ネットワーク上に新たに参加した画像形成装置から参加通知を受信すると、当該画像形成装置が前記印刷条件を実行可能な画像形成装置であるか否かを検索すること、を特徴とする。
【0011】
また上記課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、前記印刷ジョブ生成手段は、残りの印刷枚数を前記第1の画像形成装置及び前記第2の画像形成装置それぞれに分配して実行させるための印刷ジョブを再生成するとき、前記第1の画像形成装置及び前記第2の画像形成装置に対し残りの印刷枚数を均等分に分配すること、を特徴とする。
【0012】
また上記課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、前記印刷ジョブ生成手段は、残りの印刷枚数を前記第1の画像形成装置及び前記第2の画像形成装置それぞれに分配して実行させるための印刷ジョブを再生成するとき、前記第1の画像形成装置及び前記第2の画像形成装置毎に対し予め設定された振り分け枚数又は振り分け比率に応じて残りの印刷枚数を均等分に分配すること、を特徴とする。
【0013】
なお、本発明の構成要素、表現または構成要素の任意の組合せを、方法、装置、システム、コンピュータプログラム、記録媒体、などに適用したものも本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、複数の機器から構成されジョブを複数の機器により連携して実行する機器連携システムにおいて、各連携機器に対するジョブの実行命令の制御を柔軟に可能とする画像形成装置、機器連携システム及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本実施形態に係るシステム構成図である。
【図2】本実施形態に係るMFPのハードウェア構成の一例を示す。
【図3】本実施形態に係るMFPの一実施形態の主要機能を示す機能ブロック図である。
【図4】操作画面例(その1)を示す。
【図5】操作画面例(その2)を示す。
【図6】操作画面例(その3)を示す。
【図7】操作画面例(その4)を示す。
【図8】操作画面例(その5)を示す。
【図9】操作画面例(その6)を示す。
【図10】操作画面例(その7)を示す。
【図11】操作画面例(その8)を示す。
【図12】操作画面例(その9)の変形例を示す。
【図13】本実施形態に係るMFPの処理動作を説明するシーケンス図(その1)である。
【図14】本実施形態に係るMFPの処理動作を説明するシーケンス図(その2)である。
【図15】操作画面例(その10)を示す。
【図16】本実施形態に係るMFPのネットワーク参加時の処理動作を説明するシーケンス図である。
【図17】操作画面例(その11)を示す。
【図18】操作画面例(その12)を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を実施するための最良の形態を各実施形態において図面を用いて説明する。
【0017】
[システム構成]
(全体構成)
はじめに、具体的な発明の内容を説明する前に、本発明を実施するにあたっての全体構成について説明する。図1は、本実施形態に係るシステム構成図である。図に示されるように、MFP1、MFP2、MFP3、MFP5、MFP6(以下全てを称する場合単にMFPという)が、ネットワーク5を介して接続されている。またMFP4は後から追加的にネットワーク5上に接続される(詳細後述)。
【0018】
図中、複数のMFP(Multi-Function Peripheral)は、いずれもコピー、スキャナ、プリンタ、ファックスなどの複数の機能を一つの筐体内に収納した上述の画像形成装置である。
【0019】
また図中、MFPはネットワーク5を介して相互に接続されているが、本実施形態においてはこのネットワークは同一セグメント内のLAN(Local Area Network)であるとする。本システム構成はあくまで一実施形態であり、MFPは、これ以上複数台あってもよく、またネットワーク上相互に接続される限り、如何様に構成され配置されてもよい。またネットワーク5はWAN(Wide Area Network)を含むこともできる。
【0020】
(ハードウェア)
ここで、本実施形態に係るMFPのハードウェア構成について簡単に説明しておく。図2は、本実施形態に係るMFPのハードウェア構成の一例を示す。
【0021】
本実施形態に係るMFPは、操作パネル11と、記憶メディアI/F12と、コントローラ13と、データ通信I/F14と、スキャナ15と、プロッタ16と、HDD(Hard Disk Drive)17とから構成され、それぞれ相互に接続されている。
【0022】
操作パネル11は、入力装置11aと表示装置11bとを有しており、入力装置11aは、ハードキーなどで構成され、装置本体に各操作信号を入力するのに用いられる。また、表示装置11bは、ディスプレイなどで構成され、例えば画像形成動作に関する各種情報を表示する。データ通信I/F14は、インタフェース装置14aを有しており、画像形成装置をネットワークやファックスなどのデータ伝送路に接続するインタフェースである。HDD17は、画像形成装置で取り扱われる受信文書データや読み取り画像データ、各アプリケーションにより利用されるデータなど、各種データを格納している。また、HDD17は、これらの各種データを、所定のファイルシステムやDB(Data Base)により管理している。
【0023】
HDD17に格納される各種データの中には、記録媒体12bから入力されるデータを含む。記録媒体12bは、記憶メディアI/F12が有するドライブ装置12aにセットされ各種データが記録媒体12bからドライブ装置12aを介してHDD17に格納される。
【0024】
コントローラ13は、ROM(Read Only Memory)13a、RAM(Random Access Memory)13b、及びCPU(Central Processing Unit)13cとを有しており、ROM13aは、画像形成装置が起動されるときに実行されるプログラムや各種データを格納している。また、RAM13bは、ROM13aやHDD17から読み出された各種プログラムやデータを一時保持する。更に、CPU13cは、RAM13bが一時保持しているプログラムを実行する。コントローラ13は、例えば、データ通信I/F14を介して印刷データを受信した場合に、ROM13aからRAM13b上に読み出された、PDL(Page Description Language)を解釈可能なプログラム(PDLパーサ)をCPU13cにより実行し、印刷データを解釈してビットマップイメージを生成する。
【0025】
スキャナ15は、画像読取装置15aを有しており、読み取り面に配置された原稿を光学的に読み取り画像データを生成する。プロッタ16は、印刷装置16aを有しており、例えば、電子写真プロセス方式によってビットマップイメージを記録紙に印刷する。
【0026】
このように、本実施形態に係るMFPは、上記ハードウェア構成により、コピー、スキャナ、プリント、ファクシミリなどの少なくとも画像形成に係る基本的な機能を実現している。
【0027】
(機能)
次に、本実施形態に係るMFPの主要機能構成について説明する。図3は、本実施形態に係るMFPの一実施形態の主要機能を示す機能ブロック図である。MFP1は、主要な機能として、検索部101、表示部120、印刷条件入力部103、印刷ジョブ生成部104、印刷ジョブ送信部105、進捗管理部106、印刷ジョブ受信部107、印刷ジョブ実行部108を含み構成される。なおMFP2−6についてもこのMFP1と同様の機能を有する。
【0028】
検索部101は、ネットワーク5上からMFPを検索する機能を有している。検索に際し、ネットワーク5上のMFPを検索するとともに、検索されたMFPの備える機能を検索する。
【0029】
表示部102は、検索部101により検索されたMFPを表示する。本実施形態では検索されたMFP毎にMFPアイコンを表示する。このとき検索されたMFPのうち、ユーザに入力された印刷条件を実行可能なMFPのみを表示することもできる。表示部102は例えば操作パネル11により実現される。
【0030】
印刷条件入力部103は、印刷枚数を含む各種の印刷条件を入力する。印刷条件とは、印刷設定パラメータをいい、例えば印刷枚数、用紙サイズ、変倍率、ステープルの有無、パンチの有無などが挙げられる。印刷条件入力部103は例えば操作パネル11により実現される。なお入力された印刷条件は一時メモリ103−2に保存しておく。
【0031】
印刷ジョブ生成部104は、ユーザが表示部102に表示されたMFPアイコンを操作(印刷実行操作)したときに、ユーザに入力されている印刷条件に従って印刷ジョブを生成する。1のMFPアイコンが操作されたときは、その1のMFP用の印刷ジョブを生成し、複数(又は全て)のMFPアイコンが操作されたときは、その複数(又は全て)のMFPに対する印刷ジョブ(分散印刷ジョブ)を生成する。つまりユーザが操作指定したMFPに応じた印刷ジョブを生成する。
【0032】
また印刷ジョブ生成部104は、ある印刷ジョブの実行中、ユーザが機器連携対象となる他のMFPアイコンを追加操作すると、進捗状況から操作時点での残りの印刷枚数を把握し、残る印刷枚数を機器連携対象のMFPそれぞれに分配して実行させるための印刷ジョブを再生成する。この点後述する。
【0033】
印刷ジョブ送信部105は、ユーザが操作したMFPアイコンに対応するMFPに対し、生成された印刷ジョブを送信する。
【0034】
進捗管理部106は、印刷ジョブの進捗状況情報を管理する。印刷ジョブを送信したMFPから例えば印刷が1枚完了する度に通知を受けるなどして、印刷ジョブの進捗状況を逐一管理、把握している。
【0035】
印刷ジョブ受信部107は、印刷ジョブが送信されてきた際、印刷ジョブを受信する。自装置の印刷ジョブ送信部105から印刷ジョブが送信されてきた場合には、該印刷ジョブは自装置で実行処理すべきものであるので、自装置の印刷ジョブ実行部108にてその印刷ジョブを実行する。一方他装置(他のMFP)の印刷ジョブ送信部105から印刷ジョブが送信されてきた場合には、機器連携によって割り当てられた印刷ジョブである。
【0036】
印刷ジョブ実行部108は、印刷ジョブ受信部107により受信した印刷ジョブを解析し実行する。例えばコントローラ13やプロッタ16により実現される。
【0037】
[操作例]
本実施形態においては、ユーザはMFP1の操作パネル11を操作し、機器連携により複数枚の印刷作業を行うものとする。つまりMFP1、2、3などの他のMFPに印刷ジョブを振り分けて複数のMFPによって印刷ジョブを遂行する。このときユーザが行う操作パネル11の操作例について、具体的な操作画面例を挙げながら以下説明する。
【0038】
図4は、操作画面例(その1)を示す。まずユーザはMFP1の操作パネル11を操作して、「印刷設定」302を押下する。印刷条件を設定するためである。
【0039】
図5は、操作画面例(その2)を示す。ユーザは印刷設定画面において、所望の印刷条件を設定する。ここでは、パンチ:する、ステープル:する、紙サイズ:A4、印刷部数:全体指定、全体部数:20(枚)の印刷条件パラメータが設定されたものとする。設定後ユーザは「OK」401を押下する。
【0040】
図6は、操作画面例(その3)を示す。図に示されるように、「現在の設定」303には、印刷設定が反映されている。続いて機器連携により複数枚の印刷作業を行うため、ユーザはMFP1の操作パネル11を操作して、「連携印刷」301を押下する。なおここで、特段に機器連携を行わず、MFP1単独により印刷作業を行う場合には、「MFP1スタート」304を押下すればよい。
【0041】
図7は、操作画面例(その4)を示す。「連携印刷」301が押下されると、機器連携を行える機器(MFP)がネットワーク5上から検索される。このとき例えば、「機器検索中です。しばらくお待ち下さい。」と表示される。なおここでの検索対象の機器は、印刷条件を実行可能な機器が検索され、実行可能な機器が検索結果として表示されるものとする。
【0042】
図8は、操作画面例(その5)を示す。図に示されるように、機器連携を行える機器(MFP)がネットワーク5上から検索され、その検索結果が表示される。具体的に、印刷条件を実行可能な機器としてMFP2、MFP3が検索された。MFP5、MFP6は例えばステープルに未対応であったり、またもしくは用紙切れなど、指定の印刷条件を何らかの点で満たさないため、検索結果には表示されていない。
【0043】
この検索結果を受け、操作パネル11には、「MFP2スタート」305、「MFP3スタート」306というアイコンが追加されている。また「一括スタート」307なるアイコンもまた追加される。ここで、「MFP1スタート」304が押下されれば、「現在の設定」303の印刷条件に従って、MFP1が単独で印刷を開始する。またもしくは「MFP2スタート」305が押下されれば、「現在の設定」303の印刷条件に従って、MFP2が単独で印刷を開始する。「MFP3スタート」306についても同様である。一方、「一括スタート」307が押下されれば、「現在の設定」303の印刷条件に従って、全てのMFP1、MFP2、MFP3が連携し印刷を開始する。例えば印刷部数20枚を各MFP間で均等分して印刷を行う。
【0044】
ここでまずユーザは「MFP2スタート」305を押下し、「現在の設定」303の印刷条件に従って、MFP2単独で印刷を開始させるとする。このときMFP1は、MFP2に対して印刷ジョブ(部数20)を送信する。
【0045】
図9は、操作画面例(その6)を示す。「MFP2スタート」305が押下され、「現在の設定」303の印刷条件に従って、MFP2が単独で印刷を開始している。図9では、「MFP2スタート」305のアイコンに重畳するように「コピー中です。6部完了」と表示されており、印刷条件の部数20枚のうちこの時点では既に6部の印刷が完了している。なおアイコン上の「ストップ」が押下されると、MFP2は印刷を一時停止し、「印刷キャンセル」が押下されると、印刷ジョブがキャンセルされる。
【0046】
ここで、続けてユーザは「MFP3スタート」306を押下し、「現在の設定」303の印刷条件に従って、MFP3を加えた連携印刷を開始させるとする。
【0047】
図10は、操作画面例(その7)を示す。ユーザが「MFP3スタート」306を押下し、MFP3が印刷を開始した直後の画面例である。「MFP3スタート」306のアイコンに重畳するように「コピー中です。0部完了」と表示されている。以降、部数20枚の印刷ジョブはMFP2及びMFP3により実行されていくことになる。
【0048】
図11は、操作画面例(その8)を示す。図に示されるように、部数20枚の印刷ジョブがMFP2及びMFP3により実行完了され、内訳としてMFP2が13部、MFP3が7部の印刷を行っている。MFP3の印刷開始した時点では、MFP2においては既に6部の印刷が完了しているため、印刷条件の総印刷部数20からすると、残るは14部である。残るは14部をMFP2及びMFP3で分配させるため、MFP1は操作パネル11上から「MFP3スタート」306押下を検知すると、残る14部をMFP2及びMFP3に、例えば半々に分配する制御を行う。つまりMFP2に対しては既存の印刷ジョブ(部数20)から印刷ジョブ(部数13)への変更を指示する制御を行うとともに、MFP3に対しては印刷ジョブ(部数7)を送信する制御を行う。
【0049】
このように、本実施形態に係るMFPにおいては、ネットワーク5上から所望の印刷条件を満たすMFPを検索すると、該当するMFPが操作パネル11上にアイコン表示される(図8)。ユーザは「一括スタート」307を押下することにより全MFPが一括して印刷を開始することができることは勿論のこと、さらに操作パネル11上のMFPアイコンを個別に押下することにより各MFPが個々に印刷を開始することができる。そして1のMFPが印刷中であってもその途中から各MFPが途中参加して印刷を開始する制御(このとき途中参加したMFPを考慮し印刷枚数の再分配を行う)が可能となっている。
【0050】
例えばユーザは当初1台のMFPで印刷を開始したものの印刷部数が膨大であるよう場合、進捗処理情報を見ながら現行のMFPのみによる印刷だけでは印刷完了までにはしばらく時間がかかることを認識し、さらに他のMFPを次々途中参加させることにより、印刷までの時間を短縮させることができる。このように、本実施形態に係るMFPにおいては、印刷の進捗状況を見ながら個々のMFPに対して柔軟に印刷開始に関する制御を行うことができるようになっている。
【0051】
(補足)
図12は、操作画面例(その9)を示す。本操作画面例では、機器連携を行える機器(MFP)がネットワーク5上から検索され、その検索結果が表示されるが、印刷条件を実行可能な機器としてMFP2、MFP3が検索されるとともに、MFP5はステープルが未対応であり、MFP6は用紙切れである旨が付されて操作パネル11上にアイコン表示されている(図8の変形例)。この変形例の場合、ユーザはネットワーク5上の全MFPを認識できるとともに、連携印刷不可の原因を把握できる点で有効である。例えばMFP6については用紙補充を行うことで連携印刷可能になる。
【0052】
[情報処理1]
(機器検索処理)
図13は、本実施形態に係るMFPの処理動作を説明するシーケンス図(その1)である。本シーケンス図では、上述の図7、8に示される場面における機器検索処理を説明する。つまり、MFP1において操作パネル11の「連携印刷」301が押下されると、機器連携を行える機器(MFP2、MFP3等)がネットワーク5上から検索される。
【0053】
S1:ユーザはMFP1の操作パネル11(表示部102)から「連携印刷」301を押下する。複数のMFPを検索し、複数のMFPにより連携印刷を行うためである。
【0054】
S2:操作パネル11は検索部102に対し、検索要求を行う。なおこのとき検索要求には、印刷条件を満たし利用可能な機器のみを検索するか、又は利用可能な機器と利用不可能な機器を含む全機器を検索するかの検索条件を付加できるが、ここでは前者の印刷条件を満たし利用可能な機器のみを検索するものとする。
【0055】
S3:検索部102は一時メモリ103−2に保存されている印刷条件を取得する。印刷条件を加味し、印刷条件でもって利用可能な機器のみを検索するためである。ここでの印刷条件は、部数20、紙A4横、ステープルする、パンチする、である(図5)。
【0056】
S4:検索部102はネットワーク5上に検索パケットを送出する。検索方法は公知の技術によればよく、例えばブロードキャストやマルチキャストパケットにより検索パケットを送出し、応答の有無により機器を検出(発見)することができる。ここでネットワーク5上にはMFP2、MFP3、MFP5、MFP6が接続されているため、それぞれより応答パケットを受信する。
【0057】
S5:検索部102は応答のあった各MFPに対し、機能・状態検索パケットを送信する。例えばSNMPやWebサービス等を利用し、特にMFPに関する機能(印刷機能、ステープル・パンチ機能等)や状態(例えば用紙残の有無等)を各MFPに対し問合せることができる。ここでは、少なくとも以下の情報が応答パケットにより応答されたものとする。
MFP2/印刷OK、ステープルOK、パンチOK、用紙OK
MFP3/印刷OK、ステープルOK、パンチOK、用紙OK
MFP5/印刷OK、ステープルNG、パンチOK、用紙OK
MFP6/印刷OK、ステープルOK、パンチOK、用紙NG
S6:検索部102は各MFPからの応答パケットを解析し、印刷条件を満たす機器を検索結果として決定する。検索結果は操作パネル11に送信する。なおここで印刷条件を満たす機器は、MFP2及びMFP3である。
【0058】
S7:操作パネル11は検索結果を表示する。ここで印刷条件を満たす機器は、MFP2及びMFP3であるため、操作パネル11には、MFP2及びMFP3のアイコンが追加され表示される。再び図8を参照すると、印刷条件を実行可能な機器としてMFP2、MFP3のアイコンが追加表示されている。MFP5ステープルに未対応であり、MFP6は用紙切れのため、指定の印刷条件を実行不可のであるため表示されていない。また上述の如く「一括スタート」307なるアイコンも追加される。
【0059】
なお、S5において、機能・状態検索パケットに問い合わせすべき機能や状態の情報を埋め込むことができるため(例えばSNMPであればOIDを指定)、印刷条件に応じた機能や状態の情報を含む機能・状態検索パケットを送出することも可能である。
【0060】
なおまた、S2において、検索要求に、利用可能な機器と利用不可能な機器を含む全機器を検索するかの検索条件が付加されている場合、S6において検索部102は、各MFPからの応答パケットを解析し、全機器を検索結果として決定する。このとき印刷条件を満たさない機器には、その原因の情報を付しておく。これにより再び図12を参照すると、印刷条件を実行可能な機器としてMFP2、MFP3が検索されるとともに、MFP5はステープルが未対応であり、MFP6は用紙切れである旨が付されて操作パネル11上にアイコン表示される。
【0061】
(印刷処理)
図14は、本実施形態に係るMFPの処理動作を説明するシーケンス図(その2)である。本シーケンス図では、上述の図8−11に示される場面における印刷処理を説明する。つまり、MFP1において操作パネル11の「MFP2スタート」305が押下されると、「現在の設定」303の印刷条件に従って、MFP2が単独で印刷を開始する。その後続けてユーザは「MFP3スタート」306を押下しMFP3を加えた印刷を開始させるものである。
【0062】
S11:ユーザはMFP1の操作パネル11から「MFP2スタート」305を押下する(図8)。まずMFP2から印刷を開始させるためである。
【0063】
S12:操作パネル11は印刷ジョブ生成部104に対し、押下操作されたMFP2に対する印刷開始を要求する。
【0064】
S13:印刷ジョブ生成部104は、一時メモリ103−2から印刷条件を取得する。
【0065】
S14:印刷ジョブ生成部104は、取得した印刷条件に基づいて印刷ジョブ(MFP2用)を生成する。なおこのとき印刷開始の指示を受けているMFPはMFP2のみであるので、この印刷ジョブは、MFP2が1台で印刷ジョブを実行させるもの、つまり印刷部数20、紙A4横、ステープルする、パンチする、という内容が含まれているものである。
【0066】
S15:印刷ジョブ生成部104は印刷ジョブ送信部105を介し、MFP2に印刷ジョブを送信する。
【0067】
S16:MFP2は印刷ジョブを受信するとこれを解釈し、該印刷ジョブの実行を開始する。
【0068】
S17:MFP2は印刷ジョブ実行に伴い、進捗情報をMFP1の進捗管理部106に送信する。進捗情報は印刷ジョブ中の単位完了毎、即ち印刷1枚完了毎に通知される。この進捗情報によりMFP1の進捗管理部106は、印刷ジョブ処理の進捗状況を逐一把握することができる。また進捗管理部106は操作パネル11に進捗情報を送信することで、MFP2アイコン上に現在の印刷進捗状況が表示される(図9)。
【0069】
S18:さてここで、ユーザはMFP1の操作パネル11から「MFP3スタート」306を押下する(図9)。MFP3による印刷を開始させるためである。つまりMFP2及びMFP3による連携印刷を開始させる。
【0070】
S19:操作パネル11は印刷ジョブ生成部104に対し、押下操作されたMFP3に対する印刷開始を要求する。
【0071】
S20:印刷ジョブ生成部104は、印刷ジョブ(MFP2用)と、印刷ジョブ(MFP3用)とを生成する。この時点でMFP2により既に6枚の印刷が完了しており、総印刷部数は20枚であるので、残る印刷部数は14枚である。この残る14枚をMFP2及びMFP3にて連携印刷を行わせるためには、残る14枚をMFP2及びMFP3それぞれに均等分の7枚ずつ振り分ける。
【0072】
MFP3用の印刷ジョブとしては、印刷ジョブは、印刷部数7、紙A4横、ステープルする、パンチする、という内容のものを生成すればよい。
【0073】
MFP2用の印刷ジョブとしては、先の印刷ジョブ(印刷部数20)を変更させるための印刷ジョブを生成する。この印刷ジョブは、例えば、部数変更/印刷部数13という内容のものを生成すればよい。またもしくは先の印刷ジョブ(印刷部数20)を一旦キャンセルし、改めて印刷ジョブを生成することもできる。このときの印刷ジョブは、例えば、印刷部数13、紙A4横、ステープルする、パンチする、という内容のものを生成すればよい。なお印刷部数13とは、既に印刷完了分(6枚)+今回割り振られた印刷分(7枚)を意味するものである。
【0074】
S21:まず印刷ジョブ生成部104は印刷ジョブ送信部105を介し、MFP2に上述の印刷ジョブを送信する。
【0075】
S22:MFP2は印刷ジョブを受信するとこれを解釈し、先の印刷ジョブ(印刷部数20)を印刷ジョブ(印刷部数13)へ変更し、該印刷ジョブの実行を続行する。つまりこの時点でMFP2は既に6枚印刷を完了しているので、印刷部数13枚になるまで印刷を続行する。
【0076】
S23:MFP2は印刷ジョブ実行をMFP1の進捗管理部106に送信する。進捗情報は印刷ジョブ中の単位完了毎、即ち印刷1枚完了毎に通知される。また進捗管理部106は操作パネル11に進捗情報を送信することで、MFP2アイコン上に現在の印刷進捗状況が表示される(図10)。
【0077】
S24:さらに印刷ジョブ生成部104は印刷ジョブ送信部105を介し、MFP3に上述の印刷ジョブを送信する。
【0078】
S25:MFP3の印刷ジョブ受信部107は印刷ジョブを受信するとこれを解釈し、印刷ジョブ実行部108は該印刷ジョブの実行を開始する。
【0079】
S26:MFP3は印刷ジョブ実行をMFP1の進捗管理部106に送信する。また進捗管理部106は操作パネル11に進捗情報を送信することで、MFP2アイコン上に現在の印刷進捗状況が表示される(図10)。
【0080】
S27:MFP1の進捗管理部106は、進捗情報を把握しており、やがて総印刷部数20枚を完了するとこれを確認し、操作パネル11に対し印刷完了通知を送信する。
【0081】
S28:操作パネル11は、印刷完了を表示する(図11)。最終的に本実施形態においては、MFP2は13枚、途中から印刷を開始したMFP3は7枚の印刷を行ったことになる。
【0082】
なお、S20にて、印刷ジョブ生成部104は、印刷ジョブ(MFP2用)と、印刷ジョブ(MFP3用)とを生成するに際し、残る14枚をMFP2及びMFP3それぞれに均等分の7枚ずつ振り分けるものとした。しかしここは必ずしも均等分の振り分けに限られず、具体的な振り分け枚数や振り分け比率を印刷設定しておくことにより任意に変更可能である。各MFPの処理能力差があるような場合、処理能力の高いMFPに多く振り分け、処理能力の低いMFPに少なく振り分け、連携印刷による総印刷部数が同時のタイミングで完了できるように設定するとよい。
【0083】
なおまた、例えば図9において、MFP2アイコン上には「ストップ」ボタンが設けられており、この「ストップ」ボタン押下により、一旦該印刷を停止できる。そしてここで、ユーザにより「MFP3スタート」306が押下されたならば、MFP3用の印刷ジョブには、残る14枚が振り分けられるように印刷ジョブが生成される点に言及しておく。
【0084】
図15は、操作画面例(その10)を示す。図に示されるように、部数20枚の印刷ジョブがMFP2及びMFP3により実行完了され、内訳としてMFP2が6部(途中一旦停止のため)、MFP3が14部の印刷を行っている。
【0085】
[情報処理2]
(機器検索処理)
図16は、本実施形態に係るMFPのネットワーク参加時の処理動作を説明するシーケンス図である。上述の図1のシステム構成図において示したように、MFP4は後から追加的にネットワーク5上に接続されるが、このMFP4がネットワーク上に参加した際の処理動作について説明する。またこのときMFP1の操作パネル11は、図13に示された過程を経て図8に示される状態にあるものとする。
【0086】
S31:まずMFP4はネットワーク5上に接続されると、例えばネットワーク5上にブロードキャストパケットやマルチキャストパケットにより参加通知パケットを送信することにより、自身がネットワーク5上に接続されたことを通知する。
【0087】
S32:MFP1の検索部102は、MFP4からの参加通知を受信すると、MFP4に対し、機能・状態検索パケットを送信する。例えばSNMPやWebサービス等を利用し、特にMFPに関する機能(印刷機能、ステープル・パンチ機能等)や状態(例えば用紙残の有無等)を各MFPに対し問合せることができる。ここでは、少なくとも以下の情報が応答パケットにより応答されたものとする。
MFP4/印刷OK、ステープルOK、パンチOK、用紙OK
S33:検索部102はMFP4からの応答パケットを解析し、印刷条件を満たす機器を検索結果として決定する。検索結果は操作パネル11に送信する。
【0088】
S34:操作パネル11は検索結果を表示する。ここで印刷条件を満たす機器は、MFP2及びMFP3に加え、MFP4であるため、操作パネル11には、MFP2、MFP3及びMFP4のアイコンが表示される。
【0089】
図17は、操作画面例(その11)を示す。図に示されるように、印刷条件を実行可能な機器としてMFP1、MFP2、MFP3に加え、ネットワーク上に新たに参加したMFP4のアイコン「MFP4スタート」308が表示されている。
【0090】
以後の印刷処理については、上述の図14に示したとおりである。つまり、MFP1において操作パネル11の「MFP2スタート」305が押下されると、「現在の設定」303の印刷条件に従って、1のMFP(例えばMFP2)を単独で印刷開始させ、その後続けてユーザは、MFP3やMFP4を加えた印刷を開始することができる。また、連携印刷中に上述の図16に示したネットワーク参加時の処理動作を経てMFP4が検出され場合も同様に、その後続けてユーザは、MFP4を加えた印刷を開始することができる。
【0091】
図18は、操作画面例(その12)を示す。上述の図14の情報処理を経て、図に示されるように、MFP2は7枚の印刷を完了し、MFP3は1枚の印刷を完了している状態において、MFP4が新たに検索された操作パネル11の状態を示している。このとき、「MFP4スタート」308が押下されると、続けてユーザはMFP4を加えた印刷を開始することができる。この時点では連携印刷全体では8枚の印刷が完了されており残り12枚であるためこれを4枚均等分に分配させる印刷ジョブが生成、送信されることになる。具体的に、印刷ジョブ生成部104は、MFP2に対し11枚、MFP3に対し5枚、MFP4に対し4枚の印刷ジョブを生成し、印刷ジョブ送信部105がこれを各MFPに送信する。
【0092】
[総括]
本実施形態に係るMFPにおいては、ネットワーク5上から所望の印刷条件を満たすMFPを検索すると、該当するMFPが操作パネル11上にアイコン表示される。また操作パネル11上のMFPアイコンを個別に押下することにより各MFPが個々に印刷を開始することができる。そして1のMFPが印刷中であってもその途中から各MFPが途中参加して印刷を開始する制御(このとき途中参加したMFPを考慮し印刷枚数の再分配を行う)が可能となっており、個々のMFPに対し柔軟に印刷開始に関する制御を行うことができる。
【0093】
即ち以上の本発明によれば、複数の機器から構成されジョブを複数の機器により連携して実行する機器連携システムにおいて、各連携機器に対するジョブの実行命令の制御を柔軟に可能とする画像形成装置、機器連携システム及びプログラムを提供することが可能となる。
【0094】
なお、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0095】
1−6 MFP
11 操作パネル
11a 入力装置
11b 表示装置
12 記憶メディアI/F
12a ドライブ装置
12b 記録媒体
13 コントローラ
13a ROM
13b RAM
13c CPU
14 データ通信I/F
14a インタフェース装置
15 スキャナ
15a 画像読取装置
16 プロッタ
16a 印刷装置
17 HDD
101 検索部
102 表示部
103 印刷条件入力部
103−2 一時メモリ
104 印刷ジョブ生成部
105 印刷ジョブ送信部
106 進捗管理部
107 印刷ジョブ受信部
108 印刷ジョブ実行部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0096】
【特許文献1】特開2009‐76004号公報
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、機器連携システム及びプログラムの分野に関する。
【背景技術】
【0002】
コピー、スキャナ、プリンタ、ファックスなどの複数の機能を一つの筐体内に収納した画像形成装置が知られている。現在の画像形成装置(MFP:Multi-Function Peripheral)は、CPUの性能向上、メモリの大容量化、通信技術の高速化及びデジタル画像技術の高度化等、MFPに関連する技術の進化に伴い、単にデジタル複写機としての機能だけでなく、例えば、ネットワークやファクシミリ等で画像や文書などのデータの送受信を可能とし、ユーザ環境において様々な利用形態や機能を提供するものである。
【0003】
このようなMFPの利用形態の1つに、ネットワーク上に接続される複数のMFPと連携し、処理を分散したり、委託することが可能である(機器連携)。例えば、大量枚数印刷時に1つのMFPの印刷ジョブをネットワーク上の他の複数台のMFPに分散させることにより、短時間で印刷処理を完了させることができる。また例えば、ある特定機能(例えばパンチ、ステープル等)をMFPが非搭載の場合、ネットワーク上にその特定機能を備えるMFPを検索し、検索されたMFPに対しその特定機能を委託し処理させることができる。
【0004】
しかしながら、従来の機器連携技術においては、連携させる連携機器全体に対して印刷開始、停止などを行うことができたものの、機器毎に対する印刷開始、停止など、機器個別の印刷制御を行うことができなかった。例えば連携印刷の途中で1台だけを中断させ他の処理作業を行わせたり、連携印刷の途中から他の機器を参加させるなどの制御を行うことができなかった。
【0005】
これに関する技術として、特許文献1には、ユーザが簡単に連携印刷の変更を操作できるようにする目的で、画像形成装置の操作部画面に、連携印刷における各画像形成装置に対応するアイコンを表示し、それらアイコンに対してドラッグ&ドロップ操作などを行うことで、当該アイコンに対応する画像処理装置のジョブを停止することを特徴とする印刷システムが開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1によれば、パネル上に画像形成装置に対応したアイコンを表示させ、それらアイコンに対してドラッグ&ドロップ操作などを行うことで、当該アイコンに対応する画像処理装置のジョブを個別に停止することができるものの、機器毎に対する印刷開始時などの制御には言及されておらず、機器連携における機器毎の制御に関し、依然として改良の余地がある。
【0007】
そこで本発明では上記のような問題に鑑みて、複数の機器から構成されジョブを複数の機器により連携して実行する機器連携システムにおいて、各連携機器に対するジョブの実行命令の制御を柔軟に可能とする画像形成装置、機器連携システム及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、複数の画像形成装置がネットワークを介し接続され、前記複数の画像形成装置により印刷ジョブを連携して実行する機器連携システムにおける画像形成装置であって、印刷枚数を含む印刷条件を入力する印刷条件入力手段と、前記ネットワーク上から前記印刷条件を実行可能な画像形成装置を検索する検索手段と、前記検索手段により検索された画像形成装置を表示部に表示する表示手段と、前記表示手段により表示された画像形成装置が操作されたとき、前記印刷条件に従って当該画像形成装置に実行させるための印刷ジョブを生成する印刷ジョブ生成手段と、操作された前記画像形成装置に対し前記印刷ジョブを送信する印刷ジョブ送信手段と、前記印刷ジョブの進捗状況情報を管理する進捗管理手段と、を有し、前記印刷ジョブ生成手段は、前記送信手段により第1の画像形成装置に対し前記印刷ジョブが送信されてから当該印刷ジョブが実行完了するまでの間に、前記表示手段により表示された第2の画像形成装置が操作されたとき、前記進捗状況情報に基づく操作時点での残りの印刷枚数を前記第1の画像形成装置及び前記第2の画像形成装置それぞれに分配して実行させるための印刷ジョブを再生成し、前記印刷ジョブ送信手段は、再生成された前記印刷ジョブを前記第1の画像形成装置及び前記第2の画像形成装置に再送信すること、を特徴とする。
【0009】
また上記課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、前記検索手段は、前記ネットワーク上から前記印刷条件を実行不可能な画像形成装置を含めて検索し、前記表示手段は、前記検索手段により検索された前記印刷条件を実行不可能な画像形成装置を、実行不可能な印刷条件に関する情報とともに表示すること、を特徴とする。
【0010】
また上記課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、前記検索手段は、前記ネットワーク上に新たに参加した画像形成装置から参加通知を受信すると、当該画像形成装置が前記印刷条件を実行可能な画像形成装置であるか否かを検索すること、を特徴とする。
【0011】
また上記課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、前記印刷ジョブ生成手段は、残りの印刷枚数を前記第1の画像形成装置及び前記第2の画像形成装置それぞれに分配して実行させるための印刷ジョブを再生成するとき、前記第1の画像形成装置及び前記第2の画像形成装置に対し残りの印刷枚数を均等分に分配すること、を特徴とする。
【0012】
また上記課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、前記印刷ジョブ生成手段は、残りの印刷枚数を前記第1の画像形成装置及び前記第2の画像形成装置それぞれに分配して実行させるための印刷ジョブを再生成するとき、前記第1の画像形成装置及び前記第2の画像形成装置毎に対し予め設定された振り分け枚数又は振り分け比率に応じて残りの印刷枚数を均等分に分配すること、を特徴とする。
【0013】
なお、本発明の構成要素、表現または構成要素の任意の組合せを、方法、装置、システム、コンピュータプログラム、記録媒体、などに適用したものも本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、複数の機器から構成されジョブを複数の機器により連携して実行する機器連携システムにおいて、各連携機器に対するジョブの実行命令の制御を柔軟に可能とする画像形成装置、機器連携システム及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本実施形態に係るシステム構成図である。
【図2】本実施形態に係るMFPのハードウェア構成の一例を示す。
【図3】本実施形態に係るMFPの一実施形態の主要機能を示す機能ブロック図である。
【図4】操作画面例(その1)を示す。
【図5】操作画面例(その2)を示す。
【図6】操作画面例(その3)を示す。
【図7】操作画面例(その4)を示す。
【図8】操作画面例(その5)を示す。
【図9】操作画面例(その6)を示す。
【図10】操作画面例(その7)を示す。
【図11】操作画面例(その8)を示す。
【図12】操作画面例(その9)の変形例を示す。
【図13】本実施形態に係るMFPの処理動作を説明するシーケンス図(その1)である。
【図14】本実施形態に係るMFPの処理動作を説明するシーケンス図(その2)である。
【図15】操作画面例(その10)を示す。
【図16】本実施形態に係るMFPのネットワーク参加時の処理動作を説明するシーケンス図である。
【図17】操作画面例(その11)を示す。
【図18】操作画面例(その12)を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を実施するための最良の形態を各実施形態において図面を用いて説明する。
【0017】
[システム構成]
(全体構成)
はじめに、具体的な発明の内容を説明する前に、本発明を実施するにあたっての全体構成について説明する。図1は、本実施形態に係るシステム構成図である。図に示されるように、MFP1、MFP2、MFP3、MFP5、MFP6(以下全てを称する場合単にMFPという)が、ネットワーク5を介して接続されている。またMFP4は後から追加的にネットワーク5上に接続される(詳細後述)。
【0018】
図中、複数のMFP(Multi-Function Peripheral)は、いずれもコピー、スキャナ、プリンタ、ファックスなどの複数の機能を一つの筐体内に収納した上述の画像形成装置である。
【0019】
また図中、MFPはネットワーク5を介して相互に接続されているが、本実施形態においてはこのネットワークは同一セグメント内のLAN(Local Area Network)であるとする。本システム構成はあくまで一実施形態であり、MFPは、これ以上複数台あってもよく、またネットワーク上相互に接続される限り、如何様に構成され配置されてもよい。またネットワーク5はWAN(Wide Area Network)を含むこともできる。
【0020】
(ハードウェア)
ここで、本実施形態に係るMFPのハードウェア構成について簡単に説明しておく。図2は、本実施形態に係るMFPのハードウェア構成の一例を示す。
【0021】
本実施形態に係るMFPは、操作パネル11と、記憶メディアI/F12と、コントローラ13と、データ通信I/F14と、スキャナ15と、プロッタ16と、HDD(Hard Disk Drive)17とから構成され、それぞれ相互に接続されている。
【0022】
操作パネル11は、入力装置11aと表示装置11bとを有しており、入力装置11aは、ハードキーなどで構成され、装置本体に各操作信号を入力するのに用いられる。また、表示装置11bは、ディスプレイなどで構成され、例えば画像形成動作に関する各種情報を表示する。データ通信I/F14は、インタフェース装置14aを有しており、画像形成装置をネットワークやファックスなどのデータ伝送路に接続するインタフェースである。HDD17は、画像形成装置で取り扱われる受信文書データや読み取り画像データ、各アプリケーションにより利用されるデータなど、各種データを格納している。また、HDD17は、これらの各種データを、所定のファイルシステムやDB(Data Base)により管理している。
【0023】
HDD17に格納される各種データの中には、記録媒体12bから入力されるデータを含む。記録媒体12bは、記憶メディアI/F12が有するドライブ装置12aにセットされ各種データが記録媒体12bからドライブ装置12aを介してHDD17に格納される。
【0024】
コントローラ13は、ROM(Read Only Memory)13a、RAM(Random Access Memory)13b、及びCPU(Central Processing Unit)13cとを有しており、ROM13aは、画像形成装置が起動されるときに実行されるプログラムや各種データを格納している。また、RAM13bは、ROM13aやHDD17から読み出された各種プログラムやデータを一時保持する。更に、CPU13cは、RAM13bが一時保持しているプログラムを実行する。コントローラ13は、例えば、データ通信I/F14を介して印刷データを受信した場合に、ROM13aからRAM13b上に読み出された、PDL(Page Description Language)を解釈可能なプログラム(PDLパーサ)をCPU13cにより実行し、印刷データを解釈してビットマップイメージを生成する。
【0025】
スキャナ15は、画像読取装置15aを有しており、読み取り面に配置された原稿を光学的に読み取り画像データを生成する。プロッタ16は、印刷装置16aを有しており、例えば、電子写真プロセス方式によってビットマップイメージを記録紙に印刷する。
【0026】
このように、本実施形態に係るMFPは、上記ハードウェア構成により、コピー、スキャナ、プリント、ファクシミリなどの少なくとも画像形成に係る基本的な機能を実現している。
【0027】
(機能)
次に、本実施形態に係るMFPの主要機能構成について説明する。図3は、本実施形態に係るMFPの一実施形態の主要機能を示す機能ブロック図である。MFP1は、主要な機能として、検索部101、表示部120、印刷条件入力部103、印刷ジョブ生成部104、印刷ジョブ送信部105、進捗管理部106、印刷ジョブ受信部107、印刷ジョブ実行部108を含み構成される。なおMFP2−6についてもこのMFP1と同様の機能を有する。
【0028】
検索部101は、ネットワーク5上からMFPを検索する機能を有している。検索に際し、ネットワーク5上のMFPを検索するとともに、検索されたMFPの備える機能を検索する。
【0029】
表示部102は、検索部101により検索されたMFPを表示する。本実施形態では検索されたMFP毎にMFPアイコンを表示する。このとき検索されたMFPのうち、ユーザに入力された印刷条件を実行可能なMFPのみを表示することもできる。表示部102は例えば操作パネル11により実現される。
【0030】
印刷条件入力部103は、印刷枚数を含む各種の印刷条件を入力する。印刷条件とは、印刷設定パラメータをいい、例えば印刷枚数、用紙サイズ、変倍率、ステープルの有無、パンチの有無などが挙げられる。印刷条件入力部103は例えば操作パネル11により実現される。なお入力された印刷条件は一時メモリ103−2に保存しておく。
【0031】
印刷ジョブ生成部104は、ユーザが表示部102に表示されたMFPアイコンを操作(印刷実行操作)したときに、ユーザに入力されている印刷条件に従って印刷ジョブを生成する。1のMFPアイコンが操作されたときは、その1のMFP用の印刷ジョブを生成し、複数(又は全て)のMFPアイコンが操作されたときは、その複数(又は全て)のMFPに対する印刷ジョブ(分散印刷ジョブ)を生成する。つまりユーザが操作指定したMFPに応じた印刷ジョブを生成する。
【0032】
また印刷ジョブ生成部104は、ある印刷ジョブの実行中、ユーザが機器連携対象となる他のMFPアイコンを追加操作すると、進捗状況から操作時点での残りの印刷枚数を把握し、残る印刷枚数を機器連携対象のMFPそれぞれに分配して実行させるための印刷ジョブを再生成する。この点後述する。
【0033】
印刷ジョブ送信部105は、ユーザが操作したMFPアイコンに対応するMFPに対し、生成された印刷ジョブを送信する。
【0034】
進捗管理部106は、印刷ジョブの進捗状況情報を管理する。印刷ジョブを送信したMFPから例えば印刷が1枚完了する度に通知を受けるなどして、印刷ジョブの進捗状況を逐一管理、把握している。
【0035】
印刷ジョブ受信部107は、印刷ジョブが送信されてきた際、印刷ジョブを受信する。自装置の印刷ジョブ送信部105から印刷ジョブが送信されてきた場合には、該印刷ジョブは自装置で実行処理すべきものであるので、自装置の印刷ジョブ実行部108にてその印刷ジョブを実行する。一方他装置(他のMFP)の印刷ジョブ送信部105から印刷ジョブが送信されてきた場合には、機器連携によって割り当てられた印刷ジョブである。
【0036】
印刷ジョブ実行部108は、印刷ジョブ受信部107により受信した印刷ジョブを解析し実行する。例えばコントローラ13やプロッタ16により実現される。
【0037】
[操作例]
本実施形態においては、ユーザはMFP1の操作パネル11を操作し、機器連携により複数枚の印刷作業を行うものとする。つまりMFP1、2、3などの他のMFPに印刷ジョブを振り分けて複数のMFPによって印刷ジョブを遂行する。このときユーザが行う操作パネル11の操作例について、具体的な操作画面例を挙げながら以下説明する。
【0038】
図4は、操作画面例(その1)を示す。まずユーザはMFP1の操作パネル11を操作して、「印刷設定」302を押下する。印刷条件を設定するためである。
【0039】
図5は、操作画面例(その2)を示す。ユーザは印刷設定画面において、所望の印刷条件を設定する。ここでは、パンチ:する、ステープル:する、紙サイズ:A4、印刷部数:全体指定、全体部数:20(枚)の印刷条件パラメータが設定されたものとする。設定後ユーザは「OK」401を押下する。
【0040】
図6は、操作画面例(その3)を示す。図に示されるように、「現在の設定」303には、印刷設定が反映されている。続いて機器連携により複数枚の印刷作業を行うため、ユーザはMFP1の操作パネル11を操作して、「連携印刷」301を押下する。なおここで、特段に機器連携を行わず、MFP1単独により印刷作業を行う場合には、「MFP1スタート」304を押下すればよい。
【0041】
図7は、操作画面例(その4)を示す。「連携印刷」301が押下されると、機器連携を行える機器(MFP)がネットワーク5上から検索される。このとき例えば、「機器検索中です。しばらくお待ち下さい。」と表示される。なおここでの検索対象の機器は、印刷条件を実行可能な機器が検索され、実行可能な機器が検索結果として表示されるものとする。
【0042】
図8は、操作画面例(その5)を示す。図に示されるように、機器連携を行える機器(MFP)がネットワーク5上から検索され、その検索結果が表示される。具体的に、印刷条件を実行可能な機器としてMFP2、MFP3が検索された。MFP5、MFP6は例えばステープルに未対応であったり、またもしくは用紙切れなど、指定の印刷条件を何らかの点で満たさないため、検索結果には表示されていない。
【0043】
この検索結果を受け、操作パネル11には、「MFP2スタート」305、「MFP3スタート」306というアイコンが追加されている。また「一括スタート」307なるアイコンもまた追加される。ここで、「MFP1スタート」304が押下されれば、「現在の設定」303の印刷条件に従って、MFP1が単独で印刷を開始する。またもしくは「MFP2スタート」305が押下されれば、「現在の設定」303の印刷条件に従って、MFP2が単独で印刷を開始する。「MFP3スタート」306についても同様である。一方、「一括スタート」307が押下されれば、「現在の設定」303の印刷条件に従って、全てのMFP1、MFP2、MFP3が連携し印刷を開始する。例えば印刷部数20枚を各MFP間で均等分して印刷を行う。
【0044】
ここでまずユーザは「MFP2スタート」305を押下し、「現在の設定」303の印刷条件に従って、MFP2単独で印刷を開始させるとする。このときMFP1は、MFP2に対して印刷ジョブ(部数20)を送信する。
【0045】
図9は、操作画面例(その6)を示す。「MFP2スタート」305が押下され、「現在の設定」303の印刷条件に従って、MFP2が単独で印刷を開始している。図9では、「MFP2スタート」305のアイコンに重畳するように「コピー中です。6部完了」と表示されており、印刷条件の部数20枚のうちこの時点では既に6部の印刷が完了している。なおアイコン上の「ストップ」が押下されると、MFP2は印刷を一時停止し、「印刷キャンセル」が押下されると、印刷ジョブがキャンセルされる。
【0046】
ここで、続けてユーザは「MFP3スタート」306を押下し、「現在の設定」303の印刷条件に従って、MFP3を加えた連携印刷を開始させるとする。
【0047】
図10は、操作画面例(その7)を示す。ユーザが「MFP3スタート」306を押下し、MFP3が印刷を開始した直後の画面例である。「MFP3スタート」306のアイコンに重畳するように「コピー中です。0部完了」と表示されている。以降、部数20枚の印刷ジョブはMFP2及びMFP3により実行されていくことになる。
【0048】
図11は、操作画面例(その8)を示す。図に示されるように、部数20枚の印刷ジョブがMFP2及びMFP3により実行完了され、内訳としてMFP2が13部、MFP3が7部の印刷を行っている。MFP3の印刷開始した時点では、MFP2においては既に6部の印刷が完了しているため、印刷条件の総印刷部数20からすると、残るは14部である。残るは14部をMFP2及びMFP3で分配させるため、MFP1は操作パネル11上から「MFP3スタート」306押下を検知すると、残る14部をMFP2及びMFP3に、例えば半々に分配する制御を行う。つまりMFP2に対しては既存の印刷ジョブ(部数20)から印刷ジョブ(部数13)への変更を指示する制御を行うとともに、MFP3に対しては印刷ジョブ(部数7)を送信する制御を行う。
【0049】
このように、本実施形態に係るMFPにおいては、ネットワーク5上から所望の印刷条件を満たすMFPを検索すると、該当するMFPが操作パネル11上にアイコン表示される(図8)。ユーザは「一括スタート」307を押下することにより全MFPが一括して印刷を開始することができることは勿論のこと、さらに操作パネル11上のMFPアイコンを個別に押下することにより各MFPが個々に印刷を開始することができる。そして1のMFPが印刷中であってもその途中から各MFPが途中参加して印刷を開始する制御(このとき途中参加したMFPを考慮し印刷枚数の再分配を行う)が可能となっている。
【0050】
例えばユーザは当初1台のMFPで印刷を開始したものの印刷部数が膨大であるよう場合、進捗処理情報を見ながら現行のMFPのみによる印刷だけでは印刷完了までにはしばらく時間がかかることを認識し、さらに他のMFPを次々途中参加させることにより、印刷までの時間を短縮させることができる。このように、本実施形態に係るMFPにおいては、印刷の進捗状況を見ながら個々のMFPに対して柔軟に印刷開始に関する制御を行うことができるようになっている。
【0051】
(補足)
図12は、操作画面例(その9)を示す。本操作画面例では、機器連携を行える機器(MFP)がネットワーク5上から検索され、その検索結果が表示されるが、印刷条件を実行可能な機器としてMFP2、MFP3が検索されるとともに、MFP5はステープルが未対応であり、MFP6は用紙切れである旨が付されて操作パネル11上にアイコン表示されている(図8の変形例)。この変形例の場合、ユーザはネットワーク5上の全MFPを認識できるとともに、連携印刷不可の原因を把握できる点で有効である。例えばMFP6については用紙補充を行うことで連携印刷可能になる。
【0052】
[情報処理1]
(機器検索処理)
図13は、本実施形態に係るMFPの処理動作を説明するシーケンス図(その1)である。本シーケンス図では、上述の図7、8に示される場面における機器検索処理を説明する。つまり、MFP1において操作パネル11の「連携印刷」301が押下されると、機器連携を行える機器(MFP2、MFP3等)がネットワーク5上から検索される。
【0053】
S1:ユーザはMFP1の操作パネル11(表示部102)から「連携印刷」301を押下する。複数のMFPを検索し、複数のMFPにより連携印刷を行うためである。
【0054】
S2:操作パネル11は検索部102に対し、検索要求を行う。なおこのとき検索要求には、印刷条件を満たし利用可能な機器のみを検索するか、又は利用可能な機器と利用不可能な機器を含む全機器を検索するかの検索条件を付加できるが、ここでは前者の印刷条件を満たし利用可能な機器のみを検索するものとする。
【0055】
S3:検索部102は一時メモリ103−2に保存されている印刷条件を取得する。印刷条件を加味し、印刷条件でもって利用可能な機器のみを検索するためである。ここでの印刷条件は、部数20、紙A4横、ステープルする、パンチする、である(図5)。
【0056】
S4:検索部102はネットワーク5上に検索パケットを送出する。検索方法は公知の技術によればよく、例えばブロードキャストやマルチキャストパケットにより検索パケットを送出し、応答の有無により機器を検出(発見)することができる。ここでネットワーク5上にはMFP2、MFP3、MFP5、MFP6が接続されているため、それぞれより応答パケットを受信する。
【0057】
S5:検索部102は応答のあった各MFPに対し、機能・状態検索パケットを送信する。例えばSNMPやWebサービス等を利用し、特にMFPに関する機能(印刷機能、ステープル・パンチ機能等)や状態(例えば用紙残の有無等)を各MFPに対し問合せることができる。ここでは、少なくとも以下の情報が応答パケットにより応答されたものとする。
MFP2/印刷OK、ステープルOK、パンチOK、用紙OK
MFP3/印刷OK、ステープルOK、パンチOK、用紙OK
MFP5/印刷OK、ステープルNG、パンチOK、用紙OK
MFP6/印刷OK、ステープルOK、パンチOK、用紙NG
S6:検索部102は各MFPからの応答パケットを解析し、印刷条件を満たす機器を検索結果として決定する。検索結果は操作パネル11に送信する。なおここで印刷条件を満たす機器は、MFP2及びMFP3である。
【0058】
S7:操作パネル11は検索結果を表示する。ここで印刷条件を満たす機器は、MFP2及びMFP3であるため、操作パネル11には、MFP2及びMFP3のアイコンが追加され表示される。再び図8を参照すると、印刷条件を実行可能な機器としてMFP2、MFP3のアイコンが追加表示されている。MFP5ステープルに未対応であり、MFP6は用紙切れのため、指定の印刷条件を実行不可のであるため表示されていない。また上述の如く「一括スタート」307なるアイコンも追加される。
【0059】
なお、S5において、機能・状態検索パケットに問い合わせすべき機能や状態の情報を埋め込むことができるため(例えばSNMPであればOIDを指定)、印刷条件に応じた機能や状態の情報を含む機能・状態検索パケットを送出することも可能である。
【0060】
なおまた、S2において、検索要求に、利用可能な機器と利用不可能な機器を含む全機器を検索するかの検索条件が付加されている場合、S6において検索部102は、各MFPからの応答パケットを解析し、全機器を検索結果として決定する。このとき印刷条件を満たさない機器には、その原因の情報を付しておく。これにより再び図12を参照すると、印刷条件を実行可能な機器としてMFP2、MFP3が検索されるとともに、MFP5はステープルが未対応であり、MFP6は用紙切れである旨が付されて操作パネル11上にアイコン表示される。
【0061】
(印刷処理)
図14は、本実施形態に係るMFPの処理動作を説明するシーケンス図(その2)である。本シーケンス図では、上述の図8−11に示される場面における印刷処理を説明する。つまり、MFP1において操作パネル11の「MFP2スタート」305が押下されると、「現在の設定」303の印刷条件に従って、MFP2が単独で印刷を開始する。その後続けてユーザは「MFP3スタート」306を押下しMFP3を加えた印刷を開始させるものである。
【0062】
S11:ユーザはMFP1の操作パネル11から「MFP2スタート」305を押下する(図8)。まずMFP2から印刷を開始させるためである。
【0063】
S12:操作パネル11は印刷ジョブ生成部104に対し、押下操作されたMFP2に対する印刷開始を要求する。
【0064】
S13:印刷ジョブ生成部104は、一時メモリ103−2から印刷条件を取得する。
【0065】
S14:印刷ジョブ生成部104は、取得した印刷条件に基づいて印刷ジョブ(MFP2用)を生成する。なおこのとき印刷開始の指示を受けているMFPはMFP2のみであるので、この印刷ジョブは、MFP2が1台で印刷ジョブを実行させるもの、つまり印刷部数20、紙A4横、ステープルする、パンチする、という内容が含まれているものである。
【0066】
S15:印刷ジョブ生成部104は印刷ジョブ送信部105を介し、MFP2に印刷ジョブを送信する。
【0067】
S16:MFP2は印刷ジョブを受信するとこれを解釈し、該印刷ジョブの実行を開始する。
【0068】
S17:MFP2は印刷ジョブ実行に伴い、進捗情報をMFP1の進捗管理部106に送信する。進捗情報は印刷ジョブ中の単位完了毎、即ち印刷1枚完了毎に通知される。この進捗情報によりMFP1の進捗管理部106は、印刷ジョブ処理の進捗状況を逐一把握することができる。また進捗管理部106は操作パネル11に進捗情報を送信することで、MFP2アイコン上に現在の印刷進捗状況が表示される(図9)。
【0069】
S18:さてここで、ユーザはMFP1の操作パネル11から「MFP3スタート」306を押下する(図9)。MFP3による印刷を開始させるためである。つまりMFP2及びMFP3による連携印刷を開始させる。
【0070】
S19:操作パネル11は印刷ジョブ生成部104に対し、押下操作されたMFP3に対する印刷開始を要求する。
【0071】
S20:印刷ジョブ生成部104は、印刷ジョブ(MFP2用)と、印刷ジョブ(MFP3用)とを生成する。この時点でMFP2により既に6枚の印刷が完了しており、総印刷部数は20枚であるので、残る印刷部数は14枚である。この残る14枚をMFP2及びMFP3にて連携印刷を行わせるためには、残る14枚をMFP2及びMFP3それぞれに均等分の7枚ずつ振り分ける。
【0072】
MFP3用の印刷ジョブとしては、印刷ジョブは、印刷部数7、紙A4横、ステープルする、パンチする、という内容のものを生成すればよい。
【0073】
MFP2用の印刷ジョブとしては、先の印刷ジョブ(印刷部数20)を変更させるための印刷ジョブを生成する。この印刷ジョブは、例えば、部数変更/印刷部数13という内容のものを生成すればよい。またもしくは先の印刷ジョブ(印刷部数20)を一旦キャンセルし、改めて印刷ジョブを生成することもできる。このときの印刷ジョブは、例えば、印刷部数13、紙A4横、ステープルする、パンチする、という内容のものを生成すればよい。なお印刷部数13とは、既に印刷完了分(6枚)+今回割り振られた印刷分(7枚)を意味するものである。
【0074】
S21:まず印刷ジョブ生成部104は印刷ジョブ送信部105を介し、MFP2に上述の印刷ジョブを送信する。
【0075】
S22:MFP2は印刷ジョブを受信するとこれを解釈し、先の印刷ジョブ(印刷部数20)を印刷ジョブ(印刷部数13)へ変更し、該印刷ジョブの実行を続行する。つまりこの時点でMFP2は既に6枚印刷を完了しているので、印刷部数13枚になるまで印刷を続行する。
【0076】
S23:MFP2は印刷ジョブ実行をMFP1の進捗管理部106に送信する。進捗情報は印刷ジョブ中の単位完了毎、即ち印刷1枚完了毎に通知される。また進捗管理部106は操作パネル11に進捗情報を送信することで、MFP2アイコン上に現在の印刷進捗状況が表示される(図10)。
【0077】
S24:さらに印刷ジョブ生成部104は印刷ジョブ送信部105を介し、MFP3に上述の印刷ジョブを送信する。
【0078】
S25:MFP3の印刷ジョブ受信部107は印刷ジョブを受信するとこれを解釈し、印刷ジョブ実行部108は該印刷ジョブの実行を開始する。
【0079】
S26:MFP3は印刷ジョブ実行をMFP1の進捗管理部106に送信する。また進捗管理部106は操作パネル11に進捗情報を送信することで、MFP2アイコン上に現在の印刷進捗状況が表示される(図10)。
【0080】
S27:MFP1の進捗管理部106は、進捗情報を把握しており、やがて総印刷部数20枚を完了するとこれを確認し、操作パネル11に対し印刷完了通知を送信する。
【0081】
S28:操作パネル11は、印刷完了を表示する(図11)。最終的に本実施形態においては、MFP2は13枚、途中から印刷を開始したMFP3は7枚の印刷を行ったことになる。
【0082】
なお、S20にて、印刷ジョブ生成部104は、印刷ジョブ(MFP2用)と、印刷ジョブ(MFP3用)とを生成するに際し、残る14枚をMFP2及びMFP3それぞれに均等分の7枚ずつ振り分けるものとした。しかしここは必ずしも均等分の振り分けに限られず、具体的な振り分け枚数や振り分け比率を印刷設定しておくことにより任意に変更可能である。各MFPの処理能力差があるような場合、処理能力の高いMFPに多く振り分け、処理能力の低いMFPに少なく振り分け、連携印刷による総印刷部数が同時のタイミングで完了できるように設定するとよい。
【0083】
なおまた、例えば図9において、MFP2アイコン上には「ストップ」ボタンが設けられており、この「ストップ」ボタン押下により、一旦該印刷を停止できる。そしてここで、ユーザにより「MFP3スタート」306が押下されたならば、MFP3用の印刷ジョブには、残る14枚が振り分けられるように印刷ジョブが生成される点に言及しておく。
【0084】
図15は、操作画面例(その10)を示す。図に示されるように、部数20枚の印刷ジョブがMFP2及びMFP3により実行完了され、内訳としてMFP2が6部(途中一旦停止のため)、MFP3が14部の印刷を行っている。
【0085】
[情報処理2]
(機器検索処理)
図16は、本実施形態に係るMFPのネットワーク参加時の処理動作を説明するシーケンス図である。上述の図1のシステム構成図において示したように、MFP4は後から追加的にネットワーク5上に接続されるが、このMFP4がネットワーク上に参加した際の処理動作について説明する。またこのときMFP1の操作パネル11は、図13に示された過程を経て図8に示される状態にあるものとする。
【0086】
S31:まずMFP4はネットワーク5上に接続されると、例えばネットワーク5上にブロードキャストパケットやマルチキャストパケットにより参加通知パケットを送信することにより、自身がネットワーク5上に接続されたことを通知する。
【0087】
S32:MFP1の検索部102は、MFP4からの参加通知を受信すると、MFP4に対し、機能・状態検索パケットを送信する。例えばSNMPやWebサービス等を利用し、特にMFPに関する機能(印刷機能、ステープル・パンチ機能等)や状態(例えば用紙残の有無等)を各MFPに対し問合せることができる。ここでは、少なくとも以下の情報が応答パケットにより応答されたものとする。
MFP4/印刷OK、ステープルOK、パンチOK、用紙OK
S33:検索部102はMFP4からの応答パケットを解析し、印刷条件を満たす機器を検索結果として決定する。検索結果は操作パネル11に送信する。
【0088】
S34:操作パネル11は検索結果を表示する。ここで印刷条件を満たす機器は、MFP2及びMFP3に加え、MFP4であるため、操作パネル11には、MFP2、MFP3及びMFP4のアイコンが表示される。
【0089】
図17は、操作画面例(その11)を示す。図に示されるように、印刷条件を実行可能な機器としてMFP1、MFP2、MFP3に加え、ネットワーク上に新たに参加したMFP4のアイコン「MFP4スタート」308が表示されている。
【0090】
以後の印刷処理については、上述の図14に示したとおりである。つまり、MFP1において操作パネル11の「MFP2スタート」305が押下されると、「現在の設定」303の印刷条件に従って、1のMFP(例えばMFP2)を単独で印刷開始させ、その後続けてユーザは、MFP3やMFP4を加えた印刷を開始することができる。また、連携印刷中に上述の図16に示したネットワーク参加時の処理動作を経てMFP4が検出され場合も同様に、その後続けてユーザは、MFP4を加えた印刷を開始することができる。
【0091】
図18は、操作画面例(その12)を示す。上述の図14の情報処理を経て、図に示されるように、MFP2は7枚の印刷を完了し、MFP3は1枚の印刷を完了している状態において、MFP4が新たに検索された操作パネル11の状態を示している。このとき、「MFP4スタート」308が押下されると、続けてユーザはMFP4を加えた印刷を開始することができる。この時点では連携印刷全体では8枚の印刷が完了されており残り12枚であるためこれを4枚均等分に分配させる印刷ジョブが生成、送信されることになる。具体的に、印刷ジョブ生成部104は、MFP2に対し11枚、MFP3に対し5枚、MFP4に対し4枚の印刷ジョブを生成し、印刷ジョブ送信部105がこれを各MFPに送信する。
【0092】
[総括]
本実施形態に係るMFPにおいては、ネットワーク5上から所望の印刷条件を満たすMFPを検索すると、該当するMFPが操作パネル11上にアイコン表示される。また操作パネル11上のMFPアイコンを個別に押下することにより各MFPが個々に印刷を開始することができる。そして1のMFPが印刷中であってもその途中から各MFPが途中参加して印刷を開始する制御(このとき途中参加したMFPを考慮し印刷枚数の再分配を行う)が可能となっており、個々のMFPに対し柔軟に印刷開始に関する制御を行うことができる。
【0093】
即ち以上の本発明によれば、複数の機器から構成されジョブを複数の機器により連携して実行する機器連携システムにおいて、各連携機器に対するジョブの実行命令の制御を柔軟に可能とする画像形成装置、機器連携システム及びプログラムを提供することが可能となる。
【0094】
なお、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0095】
1−6 MFP
11 操作パネル
11a 入力装置
11b 表示装置
12 記憶メディアI/F
12a ドライブ装置
12b 記録媒体
13 コントローラ
13a ROM
13b RAM
13c CPU
14 データ通信I/F
14a インタフェース装置
15 スキャナ
15a 画像読取装置
16 プロッタ
16a 印刷装置
17 HDD
101 検索部
102 表示部
103 印刷条件入力部
103−2 一時メモリ
104 印刷ジョブ生成部
105 印刷ジョブ送信部
106 進捗管理部
107 印刷ジョブ受信部
108 印刷ジョブ実行部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0096】
【特許文献1】特開2009‐76004号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画像形成装置がネットワークを介し接続され、前記複数の画像形成装置により印刷ジョブを連携して実行する機器連携システムにおける画像形成装置であって、
印刷枚数を含む印刷条件を入力する印刷条件入力手段と、
前記ネットワーク上から前記印刷条件を実行可能な画像形成装置を検索する検索手段と、
前記検索手段により検索された画像形成装置を表示部に表示する表示手段と、
前記表示手段により表示された画像形成装置が操作されたとき、前記印刷条件に従って当該画像形成装置に実行させるための印刷ジョブを生成する印刷ジョブ生成手段と、
操作された前記画像形成装置に対し前記印刷ジョブを送信する印刷ジョブ送信手段と、
前記印刷ジョブの進捗状況情報を管理する進捗管理手段と、
を有し、
前記印刷ジョブ生成手段は、前記送信手段により第1の画像形成装置に対し前記印刷ジョブが送信されてから当該印刷ジョブが実行完了するまでの間に、前記表示手段により表示された第2の画像形成装置が操作されたとき、前記進捗状況情報に基づく操作時点での残りの印刷枚数を前記第1の画像形成装置及び前記第2の画像形成装置それぞれに分配して実行させるための印刷ジョブを再生成し、
前記印刷ジョブ送信手段は、再生成された前記印刷ジョブを前記第1の画像形成装置及び前記第2の画像形成装置に再送信すること、
を特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記検索手段は、前記ネットワーク上から前記印刷条件を実行不可能な画像形成装置を含めて検索し、
前記表示手段は、前記検索手段により検索された前記印刷条件を実行不可能な画像形成装置を、実行不可能な印刷条件に関する情報とともに表示すること、
を特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記検索手段は、前記ネットワーク上に新たに参加した画像形成装置から参加通知を受信すると、当該画像形成装置が前記印刷条件を実行可能な画像形成装置であるか否かを検索すること、
を特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記印刷ジョブ生成手段は、残りの印刷枚数を前記第1の画像形成装置及び前記第2の画像形成装置それぞれに分配して実行させるための印刷ジョブを再生成するとき、前記第1の画像形成装置及び前記第2の画像形成装置に対し残りの印刷枚数を均等分に分配すること、
を特徴とする請求項1ないし3何れか一項記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記印刷ジョブ生成手段は、残りの印刷枚数を前記第1の画像形成装置及び前記第2の画像形成装置それぞれに分配して実行させるための印刷ジョブを再生成するとき、前記第1の画像形成装置及び前記第2の画像形成装置毎に対し予め設定された振り分け枚数又は振り分け比率に応じて残りの印刷枚数を均等分に分配すること、
を特徴とする請求項1ないし3何れか一項記載の画像形成装置。
【請求項6】
複数の画像形成装置がネットワークを介し接続され、前記複数の画像形成装置により印刷ジョブを連携して実行する機器連携システムであって、
前記画像形成装置は、
印刷枚数を含む印刷条件を入力する印刷条件入力手段と、
前記ネットワーク上から前記印刷条件を実行可能な画像形成装置を検索する検索手段と、
前記検索手段により検索された画像形成装置を表示部に表示する表示手段と、
前記表示手段により表示された画像形成装置が操作されたとき、前記印刷条件に従って当該画像形成装置に実行させるための印刷ジョブを生成する印刷ジョブ生成手段と、
操作された前記画像形成装置に対し前記印刷ジョブを送信する印刷ジョブ送信手段と、
前記印刷ジョブの進捗状況情報を管理する進捗管理手段と、
を有し、
前記印刷ジョブ生成手段は、前記送信手段により第1の画像形成装置に対し前記印刷ジョブが送信されてから当該印刷ジョブが実行完了するまでの間に、前記表示手段により表示された第2の画像形成装置が操作されたとき、前記進捗状況情報に基づく操作時点での残りの印刷枚数を前記第1の画像形成装置及び前記第2の画像形成装置それぞれに分配して実行させるための印刷ジョブを再生成し、
前記印刷ジョブ送信手段は、再生成された前記印刷ジョブを前記第1の画像形成装置及び前記第2の画像形成装置に再送信すること、
を特徴とする機器連携システム。
【請求項7】
複数の画像形成装置がネットワークを介し接続され、前記複数の画像形成装置により印刷ジョブを連携して実行する機器連携システムにおける画像形成装置を、
印刷枚数を含む印刷条件を入力する印刷条件入力手段と、
前記ネットワーク上から前記印刷条件を実行可能な画像形成装置を検索する検索手段と、
前記検索手段により検索された画像形成装置を表示部に表示する表示手段と、
前記表示手段により表示された画像形成装置が操作されたとき、前記印刷条件に従って当該画像形成装置に実行させるための印刷ジョブを生成する印刷ジョブ生成手段と、
操作された前記画像形成装置に対し前記印刷ジョブを送信する印刷ジョブ送信手段と、
前記印刷ジョブの進捗状況情報を管理する進捗管理手段として機能させるためのプログラムであって、
前記印刷ジョブ生成手段は、前記送信手段により第1の画像形成装置に対し前記印刷ジョブが送信されてから当該印刷ジョブが実行完了するまでの間に、前記表示手段により表示された第2の画像形成装置が操作されたとき、前記進捗状況情報に基づく操作時点での残りの印刷枚数を前記第1の画像形成装置及び前記第2の画像形成装置それぞれに分配して実行させるための印刷ジョブを再生成し、
前記印刷ジョブ送信手段は、再生成された前記印刷ジョブを前記第1の画像形成装置及び前記第2の画像形成装置に再送信すること、
を特徴とするプログラム。
【請求項1】
複数の画像形成装置がネットワークを介し接続され、前記複数の画像形成装置により印刷ジョブを連携して実行する機器連携システムにおける画像形成装置であって、
印刷枚数を含む印刷条件を入力する印刷条件入力手段と、
前記ネットワーク上から前記印刷条件を実行可能な画像形成装置を検索する検索手段と、
前記検索手段により検索された画像形成装置を表示部に表示する表示手段と、
前記表示手段により表示された画像形成装置が操作されたとき、前記印刷条件に従って当該画像形成装置に実行させるための印刷ジョブを生成する印刷ジョブ生成手段と、
操作された前記画像形成装置に対し前記印刷ジョブを送信する印刷ジョブ送信手段と、
前記印刷ジョブの進捗状況情報を管理する進捗管理手段と、
を有し、
前記印刷ジョブ生成手段は、前記送信手段により第1の画像形成装置に対し前記印刷ジョブが送信されてから当該印刷ジョブが実行完了するまでの間に、前記表示手段により表示された第2の画像形成装置が操作されたとき、前記進捗状況情報に基づく操作時点での残りの印刷枚数を前記第1の画像形成装置及び前記第2の画像形成装置それぞれに分配して実行させるための印刷ジョブを再生成し、
前記印刷ジョブ送信手段は、再生成された前記印刷ジョブを前記第1の画像形成装置及び前記第2の画像形成装置に再送信すること、
を特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記検索手段は、前記ネットワーク上から前記印刷条件を実行不可能な画像形成装置を含めて検索し、
前記表示手段は、前記検索手段により検索された前記印刷条件を実行不可能な画像形成装置を、実行不可能な印刷条件に関する情報とともに表示すること、
を特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記検索手段は、前記ネットワーク上に新たに参加した画像形成装置から参加通知を受信すると、当該画像形成装置が前記印刷条件を実行可能な画像形成装置であるか否かを検索すること、
を特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記印刷ジョブ生成手段は、残りの印刷枚数を前記第1の画像形成装置及び前記第2の画像形成装置それぞれに分配して実行させるための印刷ジョブを再生成するとき、前記第1の画像形成装置及び前記第2の画像形成装置に対し残りの印刷枚数を均等分に分配すること、
を特徴とする請求項1ないし3何れか一項記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記印刷ジョブ生成手段は、残りの印刷枚数を前記第1の画像形成装置及び前記第2の画像形成装置それぞれに分配して実行させるための印刷ジョブを再生成するとき、前記第1の画像形成装置及び前記第2の画像形成装置毎に対し予め設定された振り分け枚数又は振り分け比率に応じて残りの印刷枚数を均等分に分配すること、
を特徴とする請求項1ないし3何れか一項記載の画像形成装置。
【請求項6】
複数の画像形成装置がネットワークを介し接続され、前記複数の画像形成装置により印刷ジョブを連携して実行する機器連携システムであって、
前記画像形成装置は、
印刷枚数を含む印刷条件を入力する印刷条件入力手段と、
前記ネットワーク上から前記印刷条件を実行可能な画像形成装置を検索する検索手段と、
前記検索手段により検索された画像形成装置を表示部に表示する表示手段と、
前記表示手段により表示された画像形成装置が操作されたとき、前記印刷条件に従って当該画像形成装置に実行させるための印刷ジョブを生成する印刷ジョブ生成手段と、
操作された前記画像形成装置に対し前記印刷ジョブを送信する印刷ジョブ送信手段と、
前記印刷ジョブの進捗状況情報を管理する進捗管理手段と、
を有し、
前記印刷ジョブ生成手段は、前記送信手段により第1の画像形成装置に対し前記印刷ジョブが送信されてから当該印刷ジョブが実行完了するまでの間に、前記表示手段により表示された第2の画像形成装置が操作されたとき、前記進捗状況情報に基づく操作時点での残りの印刷枚数を前記第1の画像形成装置及び前記第2の画像形成装置それぞれに分配して実行させるための印刷ジョブを再生成し、
前記印刷ジョブ送信手段は、再生成された前記印刷ジョブを前記第1の画像形成装置及び前記第2の画像形成装置に再送信すること、
を特徴とする機器連携システム。
【請求項7】
複数の画像形成装置がネットワークを介し接続され、前記複数の画像形成装置により印刷ジョブを連携して実行する機器連携システムにおける画像形成装置を、
印刷枚数を含む印刷条件を入力する印刷条件入力手段と、
前記ネットワーク上から前記印刷条件を実行可能な画像形成装置を検索する検索手段と、
前記検索手段により検索された画像形成装置を表示部に表示する表示手段と、
前記表示手段により表示された画像形成装置が操作されたとき、前記印刷条件に従って当該画像形成装置に実行させるための印刷ジョブを生成する印刷ジョブ生成手段と、
操作された前記画像形成装置に対し前記印刷ジョブを送信する印刷ジョブ送信手段と、
前記印刷ジョブの進捗状況情報を管理する進捗管理手段として機能させるためのプログラムであって、
前記印刷ジョブ生成手段は、前記送信手段により第1の画像形成装置に対し前記印刷ジョブが送信されてから当該印刷ジョブが実行完了するまでの間に、前記表示手段により表示された第2の画像形成装置が操作されたとき、前記進捗状況情報に基づく操作時点での残りの印刷枚数を前記第1の画像形成装置及び前記第2の画像形成装置それぞれに分配して実行させるための印刷ジョブを再生成し、
前記印刷ジョブ送信手段は、再生成された前記印刷ジョブを前記第1の画像形成装置及び前記第2の画像形成装置に再送信すること、
を特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2012−101381(P2012−101381A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−249483(P2010−249483)
【出願日】平成22年11月8日(2010.11.8)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年11月8日(2010.11.8)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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