画像形成装置、画像形成制御方法、画像形成制御プログラム及び記録媒体
【課題】本発明は、印刷材のセーブを行うか否かによる課金額を明確にする。
【解決手段】画像形成装置Gkは、印刷ジョブの印刷モードに対応させてカウント値をカウントアップし、カウントした各印刷モード毎のカウント値を合計して印刷モード毎合計カウント値を算出して、該印刷モード毎合計カウント値と、該各印刷モードと料金単価及び該各印刷モードのトナーセーブモードでのトナーセーブ料金単価の登録されている料金テーブルと、から各印刷モードでの課金額を加算して小計課金額を算出するとともに、トナーセーブモードが選択されていると、各印刷モード毎のトナーセーブモードのカウント値と料金テーブルから各トナーセーブモードでのトナーセーブ課金額を求めて該各トナーセーブ課金額を加算してトナーセーブ合計課金額を算出して、小計課金額からトナーセーブ合計課金額を減算して合計課金額を算出して、合計課金額を操作表示部に表示する。
【解決手段】画像形成装置Gkは、印刷ジョブの印刷モードに対応させてカウント値をカウントアップし、カウントした各印刷モード毎のカウント値を合計して印刷モード毎合計カウント値を算出して、該印刷モード毎合計カウント値と、該各印刷モードと料金単価及び該各印刷モードのトナーセーブモードでのトナーセーブ料金単価の登録されている料金テーブルと、から各印刷モードでの課金額を加算して小計課金額を算出するとともに、トナーセーブモードが選択されていると、各印刷モード毎のトナーセーブモードのカウント値と料金テーブルから各トナーセーブモードでのトナーセーブ課金額を求めて該各トナーセーブ課金額を加算してトナーセーブ合計課金額を算出して、小計課金額からトナーセーブ合計課金額を減算して合計課金額を算出して、合計課金額を操作表示部に表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、画像形成制御方法、画像形成制御プログラム及び記録媒体に関し、詳細には、1ページ毎の印刷に使用する印刷材のセーブを行うか否かによる課金額を明確にする画像形成装置、画像形成制御方法、画像形成制御プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置においては、印刷枚数(印刷ページ数)に応じた課金を、画像処理装置に直接接続された課金機やネットワークを介した課金機によって行う印刷課金システムがある。
【0003】
このような従来の印刷課金システムは、印刷条件(用紙サイズ、カラー/白黒、集約、両面等)に応じて、印刷1枚(印刷1ページ)あたりの課金料金を設定して課金を行っている。
【0004】
近年、省資源化が要望されてきており、印刷課金システムにおいても、トナー消費量を削減して印刷するトナーセーブモードを設けて、トナーセーブモードでの印刷に対する課金料金を通常印刷に対する課金料金よりも安価に設定することが行われてきている。また、トナーセーブモードにも、トナーセーブの量に応じて複数段階に分かれており、利用者の選択に応じたトナーセーブ段階で印刷して、該トナーセーブ段階に応じた課金を行うことが提案されている(特許文献1、特許文献2頭参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記公報記載の従来技術にあっては、トナー使用量と料金体系が明確に示されておらず、トナーセーブモードを選択すると、課金額がいくら変更になるのかが分からず、利用性が悪いという問題があった。例えば、印刷したい枚数の印刷を行うのに、通常印刷では、いくら必の課金料金が必要で、トナーセーブに変更すると、課金料金がいくら下げることができるのかが明確ではなく、利用性が悪いという問題があった。具体的には、カラー印刷が通常印刷で50円の場合、200円投入して、6ページファイルを印刷しようとすると、課金料金が、300円であるため、投入料金が不足する。この場合、従来技術では、トナーセーブ印刷に変更すると、トナーの使用量に準じた料金が提示されないため、利用者は、200円で6ページ印刷できるのか否かが不明であり、また、トナーセーブ印刷の段階が複数段階ある場合に、どの段階を選択すると、投入金額で印刷ができるのかが不明であって、トナーセーブで印刷を実行してもいいのかどうかが分からず、利用性が悪いという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、設定された印刷条件による印刷材セーブ印刷での課金料金を印刷開始前に明確にする画像形成装置、画像形成制御方法、画像形成制御プログラム及び記録媒体を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記目的を達成するために、印刷対象物のページ毎に印刷モードを判定して、該印刷モードに対応させてカウント値をカウントアップし、カウントされた各印刷モード毎のカウント値をそれぞれ合計して印刷モード毎合計カウント値を算出して、該印刷モード毎合計カウント値と、該各印刷モードと該印刷モードでの1ページ当たりの印刷に必要な料金単価及び該各印刷モードに対して、印刷材を削減する印刷を行う印刷材セーブモードを適用した場合の印刷材セーブ料金単価の登録されている料金テーブルと、から各印刷モードでの課金額を加算して小計課金額を算出するとともに、印刷材セーブモードの適用が選択されていると、該各印刷モード毎の該印刷材セーブモードのカウント値と該料金テーブルから該各印刷材セーブモードでの印刷材セーブ課金額を求めて該各印刷材セーブ課金額を加算して印刷材セーブ合計課金額を算出して、該小計課金額から該印刷材セーブ合計課金額を減算して合計課金額を算出して、該小計課金額と該合計課金額、または、該合計課金額を所定の通知手段により通知することを特徴としている。
【0008】
また、本発明は、入力された支払金の残料金と前記合計課金額とを比較して前記印刷対象物を全て指定の印刷モードで印刷可能か否か判断して、該判断結果を前記通知手段に通知することを特徴としてもよい。
【0009】
さらに、本発明は、前記残料金内で全ての前記印刷対象物を指定の印刷モードで印刷不可能な場合に、前記印刷材セーブモードへの自動移行が設定されていて、前記残料金内で全ての前記印刷対象物を指定の印刷モードで印刷不可能であると、該印刷材セーブモードに移行した場合の前記合計課金額を算出して、該印刷材セーブモードに移行した場合の該合計課金額と前記残料金を比較して前記印刷対象物を全て印刷可能か否か判断して、該判断結果を前記通知手段に通知することを特徴としてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、設定された印刷条件による印刷材セーブ印刷での課金料金を印刷開始前に明確にして、投入料金で印刷対象枚数を印刷条件で印刷可能枚数を明確にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施例を適用した画像形成システムのシステム構成図。
【図2】図1の画像形成装置の要部ブロック構成図。
【図3】印刷設定に応じた課金カウンタテーブルの一例を示す図。
【図4】印刷設定に基づくトナー消費カウンタのカウント処理を示すフローチャート。
【図5】印刷制御処理を示すフローチャート。
【図6】ホストコンピュータ上のドライバ画面の一例を示す図。
【図7】残度数内トナーセーブ移行設定画面の一例を示す図。
【図8】残度数内トナーセーブ処理を示すフローチャート。
【図9】トナー濃度−単位テーブルの一例を示す図。
【図10】残度数追加確認画面の一例を示す図。
【図11】手動トナー濃度設定に基づく残度数内トナーセーブ処理を示すフローチャート。
【図12】自動トナー濃度設定を伴う残度数内トナーセーブ処理を示すフローチャート。
【図13】図12の続きの処理を示すフローチャート。
【図14】重み付け係数テーブルの一例を示す図。
【図15】10ページを1部とする画像データを印刷するときのカウンタ値の例を示す図。
【図16】トナーセーブモードにおける重み付け演算の一例を示す図。
【図17】重み付け係数を用いて演算したカウンタ値の一例を示す図。
【図18】図17のカウンタ値に図14の重み付けテーブルの全ての係数を適用した図。
【図19】画像データ種別対応重み付け係数テーブルの一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施例は、本発明の好適な実施例であるので、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明によって不当に限定されるものではなく、また、本実施の形態で説明される構成の全てが本発明の必須の構成要件ではない。
【実施例1】
【0013】
図1〜図19は、本発明の画像形成装置、画像形成制御方法、画像形成制御プログラム及び記録媒体の一実施例を示す図であり、図1は、本発明の画像形成装置、画像形成制御方法、画像形成制御プログラム及び記録媒体の一実施例を適用した画像形成システム1のシステム構成図である。
【0014】
図1において、画像形成システム1は、インターネット等のネットワークNWを介してホスト装置であるホストコンピュータPcと画像形成装置Gkが接続されており、図1では、ホストコンピュータPc及び画像形成装置Gkがそれぞれ1台ずつ示されているが、それぞれ複数台が接続されていてもよい。
【0015】
ホストコンピュータPcは、ホストコンピュータPcで編集、作成されたり、他の機器から取得した画像データに対して、搭載するアプリケーションから印刷要求が行われると、印刷設定画面をディスプレイに表示し、該印刷設定画面で必要な印刷設定が行われて、画像形成装置Gkを印刷先として印刷実行が指示操作される。ホストコンピュータPcは、印刷指示があると、搭載するプリンタドライバによって印刷データと印刷設定からなる印刷ジョブを生成して、ネットワークNWを介して画像形成装置Gkに送信する。
【0016】
画像形成装置Gkは、そのコントローラ10が、図2に示すようにブロック構成されており、CPU(Central Processing Unit )11、メモリ12、記憶部13、課金カウント部14、エンジンI/F15、印刷制御部16、描画処理部17及びカウンタ演算処理部18等を備えていて、上記各部が、バス19により接続されている。また、画像形成装置Gkは、図示しないが、印刷処理するプリンタエンジン、各種情報を表示する帝都各種命令を入力するキーを備えた操作表示部等を備えている。
【0017】
メモリ12は、RAM(Random Access Memory)等で構成され、CPU11のワークメモリとして利用されるとともに、印刷データから印刷可能なデータ形式に変換された描画データが展開される。
【0018】
記憶部13は、不揮発性メモリで構成され、画像形成装置Gkの基本プログラムや本発明の課金制御処理を伴う画像形成制御方法を実行する画像形成制御プログラム等のプログラム及び必要なデータが格納されている。
【0019】
CPU11は、記憶部13内のプログラムに基づいてメモリ12をワークメモリとして利用して、画像形成装置1の各部を制御して、画像形成装置1としての基本処理を実行するとともに、本発明の課金制御処理を伴う画像形成制御方法を実行する。
【0020】
すなわち、画像形成装置Gkは、ROM、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory )、EPROM、フラッシュメモリ、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory )、CD−RW(Compact Disc Rewritable )、DVD(Digital Versatile Disk)、SD(Secure Digital)カード、MO(Magneto-Optical Disc)等のコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されている本発明の画像形成制御方法を実行する画像形成制御プログラムを読み込んで記憶部13に導入することで、後述する課金制御を伴う画像形成制御方法を実行する画像形成装置Gkとして構築されている。この画像形成制御プログラムは、アセンブラ、C、C++、C#、Java(登録商標)等のレガシープログラミング言語やオブジェクト指向ブログラミング言語等で記述されたコンピュータ実行可能なプログラムであり、上記記録媒体に格納して頒布することができる。
【0021】
カウンタ演算処理部(カウント手段、合計課金額算出手段)18は、印刷設定モード(カラーとモノクロ)とトナーセーブの設定モード(オン/オフ)によって予め、図3に課金カウンタテーブルとして示すような課金カウンタ設定値を記憶しており、印刷設定に応じてカウンタ値を、「0」または「+1」する。例えば、ホストコンピュータPc側の設定が、カラーモードで、トナーセーブモードがONで、カラーデータの場合、画像形成装置Gkのカウンタ演算処理部18は、カラーカウンタを、「+1」カウントアップし、Eco(エコ)カウンタを、「+1」カウントアップする。ホストコンピュータPc側の設定が、カラーモードで、トナーセーブモードがOFFで、カラーデータの場合、画像形成装置Gkのカウンタ演算処理部18は、カラーカウンタを、「+1」カウントアップする。ホストコンピュータPc側の設定が、カラーモードで、トナーセーブモードがONで、白黒データの場合、画像形成装置Gkのカウンタ演算処理部18は、データがモノクロであるとして、モノクロカウンタを、「+1」カウントアップする。また、カウンタ演算処理部18は、上記カラーカウンタ、モノクロカウンタ及びエコカウンタのカウントアップ処理を行うとともに、各カウンタのカウンタ値の合計演算処理を行う。なお、カウンタ演算処理部18は、このカウンタ値の合計演算処理においては、カラーカウンタ及びモノクロカウンタのカウンタ値については、加算処理を行うが、エコカウンタのカウンタ値については、減算処理を行う。
【0022】
課金カウント部(合計課金額算出手段)14は、カウンタ演算処理部18のカウンタ値に基づいて、課金料金を算出するとともに、残度数と比較して、残度数内での印刷の可否を判断する。
【0023】
エンジンI/F15には、図示しないプリンタエンジンが接続されており、CPU11からプリンタエンジンへの制御信号やビデオ信号及びプリンタエンジンからCPU11へのステータス信号の授受を行う。
【0024】
プリンタエンジンは、エンジンI/F15を介してCPU11から受け取った描画データおよび制御信号により、所定の印刷方式、例えば、電子写真方式、インク噴射方式により印刷処理を行う。なお、以下の説明では、プリンタエンジンが電子写真方式のプリンタエンジンで印刷処理を行うものとする。プリンタエンジンは、電子写真方式で印刷する場合、電子写真方式で用紙に印刷データを記録出力するのに必要な部品、例えば、感光体、光書込部、現像部、帯電部及びクリーニング部等を備えており、描画データ及び制御信号により光書込部を動作させて感光体上に静電潜像を形成し、現像部によりトナーを感光体上に供給して現像してトナー画像を形成する。プリンタエンジンは、給紙部から用紙を感光体と転写部との間に給紙して、感光体上のトナー画像を用紙に転写させ、トナー画像の転写された用紙を定着部に搬送して、定着部で加熱・加圧して用紙上のトナー画像を定着させることで、画像を形成する。
【0025】
描画処理部17は、ホストコンピュータPcから送られてきた印刷ジョブの印刷データのPJL(プリンタジョブ制御言語)やPDL(プリンタ記述言語)を解釈し、印刷ジョブの印刷モード(印刷条件)を取得して、印刷データから描画データを生成して、メモリ12にページ毎に展開する。
【0026】
印刷制御部16は、描画処理部17で画像処理されたメモリ12上の描画データを、エンジンI/F15を介してプリンタエンジンに送る。
【0027】
次に、本実施例の作用について説明する。本実施例の画像形成システム1は、設定された印刷モードによるトナーセーブ印刷での課金料金を印刷開始前に明確にする。
【0028】
すなわち、画像形成装置Gkは、ネットワークを介してホストコンピュータPcから印刷ジョブが送られてくると、CPU11が、印刷ジョブを解釈して、印刷モード(印刷条件)を取得する。描画処理部17が、印刷データから描画データを生成してメモリ12に展開して、印刷制御部16が、メモリ12の描画データをエンジンI/F15を介してエンジンに送って、エンジンで用紙に印刷出力する。
【0029】
一方、画像形成装置Gkは、カウンタ演算処理部18が、印刷ジョブの印刷設定(カラー/モノクロモード、トナーセーブON/OFF等)及び印刷データがカラーデータであるか白黒データであるかのデータ種別を取得し、これらの印刷設定及び印刷データの種類に基づいて、図4に示すように、カラーカウンタ、モノクロカウンタ及びエコカウンタのカウントアップ処理を行う。
【0030】
すなわち、カウンタ演算処理部18は、印刷データがカラー画像データであるかモノクロであるか判定し(ステップS101)、カラーのときには、トナーセーブを行うトナーセーブモードとなっているか否か判定する(ステップS102)。
【0031】
ステップS102で、NOのとき、すなわち、トナーセーブモードでないときには、カウンタ演算処理部18は、例えば、図3に示した課金カウンタテーブルに示したように、カラーカウンタをカウントアップし、処理を終了する(ステップS103)。
【0032】
ステップS102で、YESのとき、すなわち、トナーセーブモードのときには、カウンタ演算処理部18は、エコ(Eco)カウンタをカウントアップし(ステップS104)、さらに、カラーカウンタをカウントアップして処理を終了する(ステップS105)。
【0033】
ステップS101で、印刷データがモノクロのときには、カウンタ演算処理部18は、トナーセーブモードか否かチェックして(ステップS106)、NOのとき、すなわち、トナーセーブモードでないときには、モノクロカウンタをカウントアップして処理を終了し(ステップS107)、また、ステップS106で、YESのとき、すなわち、トナーセーブモードのときには、モノクロカウンタをカウントアップして処理を終了する(ステップS108)。すなわち、画像データがモノクロの場合には、トナーセーブモードであっても、モノクロカウンタをカウントアップして、モノクロ課金となる。
【0034】
そして、上記カウンタのカウントアップにおいて、カウンタ演算処理部18は、エコカウンタのカウントアップを行うが、カウンタのカウント合計値を演算する際、このエコカウンタのカウント値を、他のカウンタのカウント値に対して減算処理を行う。
【0035】
そして、画像形成装置Gkは、カウンタ演算処理部18が、上記算出した各カウンタのカウント値の合計カウント値から課金金額を算出し、課金カウント部14が、カウンタ演算処理部18の算出した課金金額と、既に、現金またはクレジットカード等によって入力されている入金額(支払金)から既に印刷処理で使用されている金額を減算した残料金(以下、残度数という。)から印刷の可否を、印刷前に判定して印刷を制御する印刷制御処理を実行する。
【0036】
すなわち、課金カウント部14は、図5に示すように、まず、カウンタ演算処理部18が課金金額を算出すると(ステップS201)、残度数を確認し(ステップS202)、課金金額と残度数を比較する(ステップS203)。
【0037】
ステップS203で、残度数が課金額と同じか課金額よりも多い場合には、課金カウント部14は、印刷が可能であると判断して、印刷制御部16及びCPU11に印刷が可能である旨を通知して、印刷処理へと移行し(ステップS204)、ステップS203で、残度数が課金額よりも少ない場合には、印刷が不可であると判断して、印刷制御部16及びCPU11に印刷が不可能である旨を通知して、印刷処理を停止させる(ステップS205)。
【0038】
そして、画像形成装置Gkにおいては、課金額が残度数内に納まらない場合、自動的にトナーセーブモードに移行させるかどうか、また、トナーセーブモードに移行させる場合に、複数備えているトナーセーブモードのどのレベルを選択するかを自動で行わせる自動濃度設定と、手動濃度設定を選択的に行うことができる。
【0039】
このトナーセーブモード自動移行設定は、ホストコンピュータPcにおいて行うことができるようになっていてもよいし、画像形成装置Gkにおいて行うことができるようになっていてもよい。ホストコンピュータPcでトナーセーブ自動移行設定を行う場合には、プリンタドライバが、印刷設定画面をディスプレイに表示する際に、例えば、図6に示すように、印刷設定画面Dgに、残度数内トナーセーブ移行設定欄を表示して、該残度数内トナーセーブ移行設定欄において、濃度レベルを手動で選択設定するか、各濃度レベルのうち、課金金額と残度数に応じて自動的に濃度レベルを選択する自動選択のうち、いずれかを選択する。ホストコンピュータPcは、このトナーセーブ自動移行設定内容を画像形成装置Gkに送信し、画像形成装置Gkは、そのCPU(設定手段)11がこの選択設定を取得して、後述するように、該トナーセーブ自動移行設定の設定内容に応じたトナーセーブ自動設定処理を行う。また、画像形成装置Gkでトナーセーブ自動移行設定を行う場合には、CPU11が、操作表示部のディスプレイ20に、図7に示すような残度数内トナーセーブ移行設定画面G1を表示させ、ユーザがこの残度数内トナーセーブ移行設定画面G1において、濃度レベルを手動で選択設定するか、各濃度レベルのうち、課金金額と残度数に応じて自動的に濃度レベルを選択する自動選択のうち、いずれかを選択する。CPU11は、残度数内トナーセーブ移行設定画面G1での選択設定結果を課金カウント部14に通知する。
【0040】
そして、課金カウント部14は、図8に示すように、残度数内トナーセーブ処理を行う。すなわち、課金カウント部14は、カウンタ演算処理部18が課金金額を算出すると(ステップS301)、残度数を確認し(ステップS302)、課金金額と残度数を比較する(ステップS303)。
【0041】
ステップS303で、残度数が課金額と同じか課金額よりも多い場合には、課金カウント部14は、印刷が可能であると判断して、印刷制御部16及びCPU11に印刷が可能である旨を通知して、印刷処理へと移行する(ステップS304)。
【0042】
ステップS303で、残度数が課金額よりも少ない場合には、課金カウント部14は、残度数内トナーセーブ移行設定を確認し(ステップS305)、残度数内トナーセーブ移行設定が残度数内トナーセーブへの非移行に設定されていると、印刷が不可であると判断して、印刷制御部16及びCPU11に印刷が不可能である旨を通知して、印刷処理を停止させる。
【0043】
ステップS305で、残度数内トナーセーブへの移行が設定されていて、自動濃度計算が選択されていると、課金カウント部14は、まず、最低濃度(すなわち、最低料金)で印刷が可能かチェックし(ステップS306)、YESのとき、すなわち、最低濃度で印刷が可能なときには、残度数が課金額となるようなトナー濃度と課金額を計算するトナー濃度・課金額再計算処理を行う(ステップS307)。
【0044】
課金カウント部14は、再計算されたトナー濃度及び課金額に基づいてトナーセーブ処理を行い(ステップS308)、該トナーセーブ処理結果のトナー濃度によって印刷を行わせる(ステップS304)。
【0045】
そして、上記トナー濃度・課金額再計算処理では、課金カウント部14は、例えば、図9に示すようなトナー濃度−単価テーブル(料金テーブル)Tb1に基づいて残度数が課金額となるようなトナー濃度を課金額を計算する。すなわち、課金カウント部14は、例えば、通常のカラー印刷濃度(100%とする。)及びカラー印刷料金(例えば、1枚当たり50円とする。)を基準として、カラー印刷に最低限度必要なトナー量を、20%、最低基本料金を、モノクロ印刷同等の10円として、トナーセーブ率と料金が、図9にトナー濃度−単価テーブルTb1として示したような比例関係にあるものとして、残度数が課金額となるようなトナー濃度と課金額を計算する。
【0046】
例えば、図9において、Cmin(カラー印刷最低料金)が、10円、Cnormal(カラー印刷通常料金)が、50円、Dmin(最低濃度)が、20%、Dnormal(通常濃度)が、100%とした場合、料金Cと濃度Dとの関係は、比例計数Kが、0.5となって、C=0.5Dとなり、1枚当たり30円で印刷(C=30)する場合、濃度は、60%(D=30/0.5=60%)となる。
【0047】
すなわち、通常カラー印刷が1枚50円である場合、残度数が、300円としたとき、印刷対象のカラー原稿が10枚あると、10枚のうち、トナーセーブモードでないときには、6枚しか印刷することができない。
【0048】
ところが、本実施例の画像形成装置Gkの場合、残度数が、300円でカラー印刷10枚という情報から、カラー印刷の単価料金を30円と決定し、この単価料金からトナーセーブ率60%を決定することで、10枚の印刷を行うことができる。また、このとき、画像形成装置Gkにおいて、最低単価料金や最低トナー濃度を予め決めておくと、必要以上に安い金額や薄すぎる印刷物をユーザに提供することを防止することができる。
【0049】
なお、上記説明では、トナー濃度と単価料金の関係として説明したが、この関係は、後述する重み付け係数と単価料金との関係としても適用することができる。
【0050】
そして、課金カウント部14は、図8のステップS306で、NOのとき、すなわち、最低濃度で印刷が不可能なときには、操作表示部のディスプレイ20に、図10に示すような残度数の追加を確認する残度数追加確認画面G2を表示させ、残度数追加確認画面G2で「追加」ボタンが操作されたか、「キャンセル」ボタンが操作されたかを確認する(ステップS309)。
【0051】
ステップS309で、追加が操作されると、ステップS306に戻って、追加された残度数に基づいて最低濃度で印刷可能かのチェックから上記同様に処理する(ステップS306〜S309)。
【0052】
ステップS309で、残度数の追加が行われず、キャンセルされると、課金カウント部14は、印刷不可と判断して、処理を終了する。
【0053】
そして、画像形成装置Gkは、図6のドライバ画面Dgまたは残度数内トナーセーブ移行設定画面G1で、自動濃度選択ではなく、手動によって適宜のトナー濃度レベルが選択されると、課金カウント部14は、図11に示すように、手動濃度設定に基づく残度数内トナーセーブ処理を行う。なお、図11において、図8と同様の処理ステップには、同一のステップナンバーを付与して、その説明を簡略化する。
【0054】
図11において、課金カウント部14は、カウンタ演算処理部18が課金金額を算出すると(ステップS301)、残度数を確認し(ステップS302)、課金金額と残度数を比較する(ステップS303)。
【0055】
ステップS303で、残度数が課金額と同じか課金額よりも多い場合には、課金カウント部14は、印刷制御部16及びCPU11に印刷が可能である旨を通知して、印刷処理へと移行する(ステップS304)。
【0056】
ステップS303で、残度数が課金額よりも少ない場合には、課金カウント部14は、残度数内トナーセーブ移行設定を確認し(ステップS305)、残度数内トナーセーブ移行設定が残度数内トナーセーブへの移行が非移行に設定されていると、印刷制御部16及びCPU11に印刷が不可能である旨を通知して、印刷処理を停止させる。
【0057】
ステップS305で、残度数内トナーセーブへの移行が設定されていて、手動でトナー濃度が選択されていると、課金カウント部14は、手動設定されているトナー濃度レベルLevelKで印刷が可能かチェックし(ステップS401)、YESのとき、すなわち、トナーレベルLevelKで印刷が可能なときには、手動設定された該トナー濃度レベルLevelKのトナーセーブ処理を行って(ステップS402)、該トナーセーブ処理結果のトナー濃度によって印刷を行わせる(ステップS304)。
【0058】
ステップS401で、手動設定されたトナー濃度レベルLevelKで印刷が不可能な場合には、課金カウント部14は、図10に示した残度数追加確認画面G2をディスプレイ20に表示させて、残度数の追加の有無を確認し(ステップS309)、追加されると、トナー濃度レベルLevelKで印刷可能かの判断処理から上記同様に処理する(ステップS401、S402、S304、S309)。
【0059】
ステップS309で、残度数の追加が行われず、キャンセルされると、課金カウント部14は、印刷不可と判断して、処理を終了する。
【0060】
また、画像形成装置Gkは、図6のドライバ画面Dgまたは残度数内トナーセーブ移行設定画面G1で自動濃度選択された場合、図12及び図13に示すようにトナー濃度の濃いレベルから順次度数内で印刷可能か否かチェックして、印刷可能なトナーセーブレベルを設定してもよい。なお、図12及び図13において、図8と同様の処理ステップには、同一のステップナンバーを付与してその説明を簡略化する。
【0061】
すなわち、課金カウント部14は、図12に示すように、カウンタ演算処理部18が課金金額を算出すると(ステップS301)、残度数を確認し(ステップS302)、課金金額と残度数を比較する(ステップS303)。
【0062】
ステップS303で、残度数が課金額と同じか課金額よりも多い場合には、課金カウント部14は、図13に示すように、印刷が可能であると判断して、印刷制御部16及びCPU11に印刷が可能である旨を通知して、印刷処理へと移行する(ステップS304)。
【0063】
ステップS303で、残度数が課金額よりも少ない場合には、課金カウント部14は、残度数内トナーセーブ移行設定を確認し(ステップS305)、残度数内トナーセーブ移行設定が残度数内トナーセーブへの移行が非移行に設定されていると、図13に示すように、印刷が不可であると判断して、印刷制御部16及びCPU11に印刷が不可能である旨を通知して、印刷処理を停止させる。
【0064】
ステップS305で、残度数内トナーセーブへの移行が自動移行に設定されていて、自動濃度計算が選択されていると、課金カウント部14は、まず、最高濃度のLevel1(すなわち、最高料金)のトナーセーブレベルでの印刷が残度数内において可能かチェックし(ステップS501)、YESのとき、すなわち、Level1のトナーセーブレベルでの印刷が残度数内において可能なときには、該Level1のトナーセーブ処理を行って(ステップS502)、該トナーセーブ処理結果のトナー濃度によって印刷を行わせる(ステップS304)。
【0065】
ステップS501で、NOのとき、すなわち、Level1のトナーセーブレベルでの印刷が残度数内において不可能なときには、課金カウント部14は、Level2のトナーセーブレベルでの印刷が残度数内において可能かチェックし(ステップS503)、YESのとき、すなわち、Level2のトナーセーブレベルでの印刷が残度数内において可能なときには、該Level2のトナーセーブ処理を行って(ステップS504)、該トナーセーブ処理結果のトナー濃度によって印刷を行わせる(ステップS304)。
【0066】
ステップS503で、NOのとき、すなわち、Level2のトナーセーブレベルでの印刷が残度数内において不可能なときには、課金カウント部14は、上記同様に、順次、トナーセーブレベルを下げて、残度数内で印刷が可能であるかチェックして、印刷処理、または、次のレベルのトナーセーブレベルについてチェックする処理を繰り返し行い、図13に示すように、トナー濃度が最低のトナーセーブレベルであるLevelNでの印刷が残度数内において可能であるかチェックする(ステップS505)。
【0067】
ステップS505で、YESのとき、すなわち、LevelNのトナーセーブレベルでの印刷が残度数内において可能なときには、該LevelNのトナーセーブ処理を行って(ステップS506)、該トナーセーブ処理結果のトナー濃度によって印刷を行わせる(ステップS304)。
【0068】
ステップS505で、NOのとき、すなわち、で印刷が不可能な場合には、課金カウント部14は、図10に示した残度数追加確認画面G2をディスプレイ20に表示させて、残度数の追加の有無を確認し(ステップS309)、追加されると、ステップS501に戻って、トナー濃度レベルLevel1で印刷可能かの判断処理から上記同様に処理する(ステップS501〜S506、S304、S309)。
【0069】
ステップS309で、残度数の追加が行われず、キャンセルされると、課金カウント部14は、印刷不可と判断して、処理を終了する。
【0070】
さらに、画像形成装置Gkは、カウンタのカウントにおいて、図14に示すような重み付けテーブルTb2を用いて、例えば、トナー濃度を、80%、60%、50%、40%、20%の5段階に分けた各トナーセーブレベル(印刷モード)毎に、カラー重み付け係数kcとモノクロ重み付け係数kmを設定し、トナーセーブレベルによって、カウンタ演算処理部18によるカウントアップ時の重み付けを行ってもよい。
【0071】
具体例として、例えば、10ページからなる画像データを、カラーモードで1部印刷、モノクロモードで、1部印刷、カラー原稿をトナーセーブで、1部印刷する場合、カウンタ演算処理部18の演算結果のカウンタ値は、図15に示すようになる。すなわち、カラーモードで1部(用紙10枚)印刷することで、カラーカウンタを、+10、モノクロモードで1部印刷することで、モノクロカウンタを、+10、カラー原稿をトナーセーブで1部印刷することで、エコ(Eco)カウンタを、+10して、これらの合計として、カラーカウンタが、+20、モノクロカウンタが、+10、エコカウンタが、+10であることを演算する。
【0072】
そして、カウンタ演算処理部18は、上記演算結果のカウンタ値に対して、図15に示した重み付け係数を乗算してエコ(Eco)カウンタのカウンタ値を求めると、図16に示すようになる。なお、図16は、カラー重み付け係数kcが、0.5、モノクロ重み付け係数kmが、1.0の場合を示している。すなわち、図16において、課金カウンタが、エコ(Eco)カウンタで、カラーアップモードであると、カラー重み付け係数kcが、0.5であるので、カラーカウンタの表示値は、「カラーカウンタ−0.5×エコ(Eco)カウンタ」のカウンタ値となり、モノクロカウンタの表示値は、「モノクロカウンタ」のカウンタ値となる。また、課金カウンタが、エコ(Eco)カウンタで、モノクロアップモードであると、モノクロ重み付け係数kcが、1.0であるので、カラーカウンタの表示値は、「カラーカウンタ−1.0×エコ(Eco)カウンタ」のカウンタ値となり、モノクロカウンタの表示値は、「モノクロカウンタ+1×エコ(Eco)カウンタ」のカウンタ値となる。なお、従来技術では、カウンタの表示値は、トナーセーブによるカウンタ値を考慮しない、元のカラーカウンタ及びモノクロカウンタが表示値となる。
【0073】
そして、図15の具体例のカウンタ値に、図16の演算例を適用すると、カウンタ表示結果は、図17に示すようになる。
【0074】
すなわち、図16において、カラーアップモードでは、モノクロカウンタは、モノクロカウンタ値がそのままであるので、図15のモノクロカウンタの合計カウンタ値である「10」がカウンタ値となり、カラーカウンタは、「カラーカウンタ−0.5×エコカウンタ」であるので、図15のカラーカウンタの合計カウンタ値である「20」から、エコカウンタの合計カウンタ値である「10」に0.5を乗算した値を減算した「15」(15=20(カラーカウンタ)−10(エコカウンタ)×0.5(カラー重み付け係数))がカウンタ値となる。
【0075】
また、図16において、モノクロアップモードでは、モノクロカウンタは、「モノクロカウンタ+1×エコカウンタ」であるので、図15のモノクロカウンタの合計カウンタ値である「10」と、エコカウンタの「10」にモノクロ重み係数kc=1.0を乗算した「10」とを加算した「20」(20=10(モノクロカウンタ)+10(エコカウンタ)×1(モノクロ重み付け係数))がカウンタ値となり、カラーカウンタは、「カラーカウンタ−1×エコカウンタ」であるので、図15のカラーカウンタの合計カウンタ値である「20」から、エコカウンタの合計カウンタ値である「10」にモノクロ重み付け係数1.0を乗算した値を減算した「10」(10=20(カラーカウンタ)−10(エコカウンタ)×1.0(モノクロ重み付け係数))がカウンタ値となる。
【0076】
そして、図17のカウンタ値を、図15に示した重み付けテーブル(料金テーブル)Tb2の全てのレベルのカラー重み付け係数kcとモノクロ重み付け係数kmを適用すると、図18に示すようになる。なお、図18には、トナーセーブによるカウンタ値を考慮しない従来技術におけるカウンタ値も、比較のために表示されている。
【0077】
なお、上記説明においては、図14に示したように、重み付け係数をトナー濃度とトナーセーブレベルに基づいて設定した重み付け係数テーブルを用いるが、図19に示すように、画像データ種別に対応する画像種別対応重み付け係数テーブルを用いてもよい。
【0078】
図19の画像種別対応重み付け係数テーブルでは、文字濃度については、トナーセーブレベルLevel1〜Level5の全てに対して、100%、グラフィック濃度については、トナーセーブレベルLevel1〜Level5に対して、80%、80%、50%、50%、50%、イメージ濃度については、80%、60%、50%、40%、20%としている。
【0079】
この重み付け係数テーブルを用いる場合においても、上記同様に、絵カウンタ演算処理部18によるカウンタ演算処理を行い、課金カウント部14によって残度数と課金料金に関する処理を同様に適用することができる。
【0080】
このように、本実施例の画像形成装置Gkは、印刷対象物である印刷ジョブのページ毎に印刷モード(カラーモード、モノクロモード)を判定して、該印刷モードに対応させてカウント値をカウントアップし、カウントされた各印刷モードのカウント値をそれぞれ合計して印刷モード毎合計カウント値を算出して、該印刷モード毎合計カウント値と、該各印刷モードと該印刷モードでの1ページ当たりの印刷に必要な料金単価及び該各印刷モードに対して、トナーを削減するトナーセーブモード(印刷材セーブモード)を適用した場合のトナーセーブ料金単価(印刷材セーブ料金単価)の登録されている料金テーブルと、から各印刷モードでの課金額を加算して小計課金額を算出するとともに、トナーセーブモードの適用が選択されていると、該各印刷モード毎の該トナーセーブモードのカウント値と該料金テーブルから該各トナーセーブモードでのトナーセーブ課金額を求めて該各トナーセーブ課金額を加算してトナーセーブ合計課金額を算出して、該小計課金額から該トナーセーブ合計課金額を減算して合計課金額を算出して、該合計課金額を操作表示部のディスプレイ(通知手段)20に表示している。
【0081】
したがって、トナーセーブモードが選択されたときに、トナーセーブモードが選択されていないときよりもいくらか課金額が変わるかを印刷前に分かるようにすることができ、利用性を向上させることができる。
【0082】
また、本実施例の画像形成装置Gkは、入力された支払金の残料金である残度数と合計課金額とを比較して印刷対象物である印刷ジョブを全て指定の印刷モードで印刷可能か否か判断して、該判断結果を操作表示部のディスプレイ20に表示している。
【0083】
したがって、印刷開始前に、投入した支払金の残度数で、印刷したい印刷対象物を全て印刷することができるかを分かるようにすることができ、利用性をより一層向上させることができる。
【0084】
さらに、本実施例の画像形成装置Gkは、残度数内で全ての印刷対象物を指定の印刷モードで印刷不可能な場合にトナーセーブモードへ自動移行することが設定されていて、残度数内で全ての該印刷対象物を指定の印刷モードで印刷不可能であると、トナーセーブモードに移行した場合の合計課金額を算出して、該トナーセーブモードに移行した場合の合計課金額と残度数を比較して該印刷対象物を全て印刷可能か否か判断して、該判断結果を操作表示部のディスプレイ20に表示している。
【0085】
したがって、残度数内で印刷ジョブの全てのページを印刷できないときに、ユーザがトナーセーブモードへ移行することを選択していると、トナーセーブモードに移行すると、残度数内で印刷ジョブの全てのページを印刷できるか否かを、印刷前に分かるようにすることができ、利用性をより一層向上させることができる。
【0086】
また、本実施例の画像形成装置Gkは、トナーセーブモードとして、トナー濃度レベルの異なる複数のトナーセーブモードを有しており、トナーセーブモードへの自動移行が設定されていて、残度数内で全ての印刷対象物を指定の印刷モードで印刷不可能であると判断すると、複数のトナーセーブモードのうち、所定のトナーセーブモードに移行した場合の合計課金額を算出して、該トナーセーブモードに移行した場合の合計課金額と残度数を比較して印刷対象物を全て印刷可能なトナーセーブモードを所定の順序で検索している。
【0087】
したがって、トナー濃度レベルの異なるトナーセーブモードが複数ある場合に、残度数で印刷可能なトナーセーブモードを自動的に選択することができ、利用性をより一層向上させることができる。
【0088】
さらに、本実施例の画像形成装置Gkは、トナーセーブモードとして、トナー濃度レベルの異なる複数のトナーセーブモードを有しており、残度数内で全ての印刷対象物を指定の印刷モードで印刷不可能な場合に、トナーセーブモードへ自動移行して印刷するか否か及び該トナーセーブモードへ移行する場合に複数のトナーセーブモードのうちどのトナーセーブモードに移行するかが設定されると、設定されている該トナーセーブモードに移行した場合の合計課金額を算出して、該トナーセーブモードに移行した場合の合計課金額と残度数を比較して印刷対象物を全て印刷可能か否か判断して、該判断結果を操作表示部のディスプレイ20に表示している。
【0089】
したがって、トナー濃度レベルの異なるトナーセーブモードが複数ある場合に、ユーザの設定したトナーセーブモードでの印刷が、残度数内で可能であるか否かを、印刷前に分かるようにすることができ、利用性をより一層向上させることができる。
【0090】
また、本実施例の画像形成装置Gkは、料金テーブルが、各トナーセーブモードのトナー濃度レベルに対応させて重み付け係数が登録されており、各印刷モードにおける料金単価に該印刷モードに対応するトナーセーブモードの該重み付け係数を乗算してトナーセーブ料金単価を算出して、該印刷モードにおける該料金単価に印刷ページ数を乗算した課金額から該トナーセーブ料金単価に印刷ページ数を乗算したトナーセーブ課金額を減算して、該印刷モードにおけるトナーセーブモードを伴なう課金額を算出している。
【0091】
したがって、重み付け係数の設定によって細かくトナーセーブ課金額を調整することができる。
【0092】
さらに、本実施例の画像形成装置Gkは、トナーセーブモードとして、文字、グラフィック及びイメージのデータ種別毎にそれぞれ異なる濃度レベルの複数の印刷材セーブモードを有していて、料金テーブルが、各トナーセーブモードのトナー濃度レベルに対応させて重み付け係数が登録されており、各印刷モードにおける料金単価に該印刷モードに対応するトナーセーブモードの該重み付け係数を乗算してトナーセーブ料金単価を算出して、該印刷モードにおける該料金単価に印刷ページ数を乗算した課金額から該トナーセーブ料金単価に印刷ページ数を乗算したトナーセーブ課金額を減算して、該印刷モードにおけるトナーセーブモードを伴なう課金額を算出している。
【0093】
したがって、印刷データの種別に適したトナーセーブを行うことができるとともに、重み付け係数の設定によって細かくトナーセーブ課金額を調整することができる。
【0094】
また、本実施例の画像形成装置Gkにおいて、最低単価料金や最低トナー濃度を予め決めておくと、上述のように、必要以上に安い金額や薄すぎる印刷物をユーザに提供することを防止することができる。
【0095】
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例で説明したものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0096】
本発明は、印刷材を節約した印刷を行う場合の課金と印刷材節約モードを適切に行うプリンタ装置、複合装置、複写装置等の画像形成装置、画像形成制御方法、画像形成制御プログラム及び記録媒体に利用することができる。
【符号の説明】
【0097】
1 画像形成システム
NW ネットワーク
Pc ホストコンピュータ
Gk 画像形成装置
10 コントローラ
11 CPU
12 メモリ
13 記憶部
14 課金カウント部
15 エンジンI/F
16 印刷制御部
17 描画処理部
18 カウンタ演算処理部
19 バス
G1 残度数内トナーセーブ移行設定画面
G2 残度数追加確認画面
Tb1 トナー濃度−単価テーブル
Tb2 重み付けテーブル
【先行技術文献】
【特許文献】
【0098】
【特許文献1】特開2009−283993号公報
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、画像形成制御方法、画像形成制御プログラム及び記録媒体に関し、詳細には、1ページ毎の印刷に使用する印刷材のセーブを行うか否かによる課金額を明確にする画像形成装置、画像形成制御方法、画像形成制御プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置においては、印刷枚数(印刷ページ数)に応じた課金を、画像処理装置に直接接続された課金機やネットワークを介した課金機によって行う印刷課金システムがある。
【0003】
このような従来の印刷課金システムは、印刷条件(用紙サイズ、カラー/白黒、集約、両面等)に応じて、印刷1枚(印刷1ページ)あたりの課金料金を設定して課金を行っている。
【0004】
近年、省資源化が要望されてきており、印刷課金システムにおいても、トナー消費量を削減して印刷するトナーセーブモードを設けて、トナーセーブモードでの印刷に対する課金料金を通常印刷に対する課金料金よりも安価に設定することが行われてきている。また、トナーセーブモードにも、トナーセーブの量に応じて複数段階に分かれており、利用者の選択に応じたトナーセーブ段階で印刷して、該トナーセーブ段階に応じた課金を行うことが提案されている(特許文献1、特許文献2頭参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記公報記載の従来技術にあっては、トナー使用量と料金体系が明確に示されておらず、トナーセーブモードを選択すると、課金額がいくら変更になるのかが分からず、利用性が悪いという問題があった。例えば、印刷したい枚数の印刷を行うのに、通常印刷では、いくら必の課金料金が必要で、トナーセーブに変更すると、課金料金がいくら下げることができるのかが明確ではなく、利用性が悪いという問題があった。具体的には、カラー印刷が通常印刷で50円の場合、200円投入して、6ページファイルを印刷しようとすると、課金料金が、300円であるため、投入料金が不足する。この場合、従来技術では、トナーセーブ印刷に変更すると、トナーの使用量に準じた料金が提示されないため、利用者は、200円で6ページ印刷できるのか否かが不明であり、また、トナーセーブ印刷の段階が複数段階ある場合に、どの段階を選択すると、投入金額で印刷ができるのかが不明であって、トナーセーブで印刷を実行してもいいのかどうかが分からず、利用性が悪いという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、設定された印刷条件による印刷材セーブ印刷での課金料金を印刷開始前に明確にする画像形成装置、画像形成制御方法、画像形成制御プログラム及び記録媒体を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記目的を達成するために、印刷対象物のページ毎に印刷モードを判定して、該印刷モードに対応させてカウント値をカウントアップし、カウントされた各印刷モード毎のカウント値をそれぞれ合計して印刷モード毎合計カウント値を算出して、該印刷モード毎合計カウント値と、該各印刷モードと該印刷モードでの1ページ当たりの印刷に必要な料金単価及び該各印刷モードに対して、印刷材を削減する印刷を行う印刷材セーブモードを適用した場合の印刷材セーブ料金単価の登録されている料金テーブルと、から各印刷モードでの課金額を加算して小計課金額を算出するとともに、印刷材セーブモードの適用が選択されていると、該各印刷モード毎の該印刷材セーブモードのカウント値と該料金テーブルから該各印刷材セーブモードでの印刷材セーブ課金額を求めて該各印刷材セーブ課金額を加算して印刷材セーブ合計課金額を算出して、該小計課金額から該印刷材セーブ合計課金額を減算して合計課金額を算出して、該小計課金額と該合計課金額、または、該合計課金額を所定の通知手段により通知することを特徴としている。
【0008】
また、本発明は、入力された支払金の残料金と前記合計課金額とを比較して前記印刷対象物を全て指定の印刷モードで印刷可能か否か判断して、該判断結果を前記通知手段に通知することを特徴としてもよい。
【0009】
さらに、本発明は、前記残料金内で全ての前記印刷対象物を指定の印刷モードで印刷不可能な場合に、前記印刷材セーブモードへの自動移行が設定されていて、前記残料金内で全ての前記印刷対象物を指定の印刷モードで印刷不可能であると、該印刷材セーブモードに移行した場合の前記合計課金額を算出して、該印刷材セーブモードに移行した場合の該合計課金額と前記残料金を比較して前記印刷対象物を全て印刷可能か否か判断して、該判断結果を前記通知手段に通知することを特徴としてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、設定された印刷条件による印刷材セーブ印刷での課金料金を印刷開始前に明確にして、投入料金で印刷対象枚数を印刷条件で印刷可能枚数を明確にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施例を適用した画像形成システムのシステム構成図。
【図2】図1の画像形成装置の要部ブロック構成図。
【図3】印刷設定に応じた課金カウンタテーブルの一例を示す図。
【図4】印刷設定に基づくトナー消費カウンタのカウント処理を示すフローチャート。
【図5】印刷制御処理を示すフローチャート。
【図6】ホストコンピュータ上のドライバ画面の一例を示す図。
【図7】残度数内トナーセーブ移行設定画面の一例を示す図。
【図8】残度数内トナーセーブ処理を示すフローチャート。
【図9】トナー濃度−単位テーブルの一例を示す図。
【図10】残度数追加確認画面の一例を示す図。
【図11】手動トナー濃度設定に基づく残度数内トナーセーブ処理を示すフローチャート。
【図12】自動トナー濃度設定を伴う残度数内トナーセーブ処理を示すフローチャート。
【図13】図12の続きの処理を示すフローチャート。
【図14】重み付け係数テーブルの一例を示す図。
【図15】10ページを1部とする画像データを印刷するときのカウンタ値の例を示す図。
【図16】トナーセーブモードにおける重み付け演算の一例を示す図。
【図17】重み付け係数を用いて演算したカウンタ値の一例を示す図。
【図18】図17のカウンタ値に図14の重み付けテーブルの全ての係数を適用した図。
【図19】画像データ種別対応重み付け係数テーブルの一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施例は、本発明の好適な実施例であるので、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明によって不当に限定されるものではなく、また、本実施の形態で説明される構成の全てが本発明の必須の構成要件ではない。
【実施例1】
【0013】
図1〜図19は、本発明の画像形成装置、画像形成制御方法、画像形成制御プログラム及び記録媒体の一実施例を示す図であり、図1は、本発明の画像形成装置、画像形成制御方法、画像形成制御プログラム及び記録媒体の一実施例を適用した画像形成システム1のシステム構成図である。
【0014】
図1において、画像形成システム1は、インターネット等のネットワークNWを介してホスト装置であるホストコンピュータPcと画像形成装置Gkが接続されており、図1では、ホストコンピュータPc及び画像形成装置Gkがそれぞれ1台ずつ示されているが、それぞれ複数台が接続されていてもよい。
【0015】
ホストコンピュータPcは、ホストコンピュータPcで編集、作成されたり、他の機器から取得した画像データに対して、搭載するアプリケーションから印刷要求が行われると、印刷設定画面をディスプレイに表示し、該印刷設定画面で必要な印刷設定が行われて、画像形成装置Gkを印刷先として印刷実行が指示操作される。ホストコンピュータPcは、印刷指示があると、搭載するプリンタドライバによって印刷データと印刷設定からなる印刷ジョブを生成して、ネットワークNWを介して画像形成装置Gkに送信する。
【0016】
画像形成装置Gkは、そのコントローラ10が、図2に示すようにブロック構成されており、CPU(Central Processing Unit )11、メモリ12、記憶部13、課金カウント部14、エンジンI/F15、印刷制御部16、描画処理部17及びカウンタ演算処理部18等を備えていて、上記各部が、バス19により接続されている。また、画像形成装置Gkは、図示しないが、印刷処理するプリンタエンジン、各種情報を表示する帝都各種命令を入力するキーを備えた操作表示部等を備えている。
【0017】
メモリ12は、RAM(Random Access Memory)等で構成され、CPU11のワークメモリとして利用されるとともに、印刷データから印刷可能なデータ形式に変換された描画データが展開される。
【0018】
記憶部13は、不揮発性メモリで構成され、画像形成装置Gkの基本プログラムや本発明の課金制御処理を伴う画像形成制御方法を実行する画像形成制御プログラム等のプログラム及び必要なデータが格納されている。
【0019】
CPU11は、記憶部13内のプログラムに基づいてメモリ12をワークメモリとして利用して、画像形成装置1の各部を制御して、画像形成装置1としての基本処理を実行するとともに、本発明の課金制御処理を伴う画像形成制御方法を実行する。
【0020】
すなわち、画像形成装置Gkは、ROM、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory )、EPROM、フラッシュメモリ、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory )、CD−RW(Compact Disc Rewritable )、DVD(Digital Versatile Disk)、SD(Secure Digital)カード、MO(Magneto-Optical Disc)等のコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されている本発明の画像形成制御方法を実行する画像形成制御プログラムを読み込んで記憶部13に導入することで、後述する課金制御を伴う画像形成制御方法を実行する画像形成装置Gkとして構築されている。この画像形成制御プログラムは、アセンブラ、C、C++、C#、Java(登録商標)等のレガシープログラミング言語やオブジェクト指向ブログラミング言語等で記述されたコンピュータ実行可能なプログラムであり、上記記録媒体に格納して頒布することができる。
【0021】
カウンタ演算処理部(カウント手段、合計課金額算出手段)18は、印刷設定モード(カラーとモノクロ)とトナーセーブの設定モード(オン/オフ)によって予め、図3に課金カウンタテーブルとして示すような課金カウンタ設定値を記憶しており、印刷設定に応じてカウンタ値を、「0」または「+1」する。例えば、ホストコンピュータPc側の設定が、カラーモードで、トナーセーブモードがONで、カラーデータの場合、画像形成装置Gkのカウンタ演算処理部18は、カラーカウンタを、「+1」カウントアップし、Eco(エコ)カウンタを、「+1」カウントアップする。ホストコンピュータPc側の設定が、カラーモードで、トナーセーブモードがOFFで、カラーデータの場合、画像形成装置Gkのカウンタ演算処理部18は、カラーカウンタを、「+1」カウントアップする。ホストコンピュータPc側の設定が、カラーモードで、トナーセーブモードがONで、白黒データの場合、画像形成装置Gkのカウンタ演算処理部18は、データがモノクロであるとして、モノクロカウンタを、「+1」カウントアップする。また、カウンタ演算処理部18は、上記カラーカウンタ、モノクロカウンタ及びエコカウンタのカウントアップ処理を行うとともに、各カウンタのカウンタ値の合計演算処理を行う。なお、カウンタ演算処理部18は、このカウンタ値の合計演算処理においては、カラーカウンタ及びモノクロカウンタのカウンタ値については、加算処理を行うが、エコカウンタのカウンタ値については、減算処理を行う。
【0022】
課金カウント部(合計課金額算出手段)14は、カウンタ演算処理部18のカウンタ値に基づいて、課金料金を算出するとともに、残度数と比較して、残度数内での印刷の可否を判断する。
【0023】
エンジンI/F15には、図示しないプリンタエンジンが接続されており、CPU11からプリンタエンジンへの制御信号やビデオ信号及びプリンタエンジンからCPU11へのステータス信号の授受を行う。
【0024】
プリンタエンジンは、エンジンI/F15を介してCPU11から受け取った描画データおよび制御信号により、所定の印刷方式、例えば、電子写真方式、インク噴射方式により印刷処理を行う。なお、以下の説明では、プリンタエンジンが電子写真方式のプリンタエンジンで印刷処理を行うものとする。プリンタエンジンは、電子写真方式で印刷する場合、電子写真方式で用紙に印刷データを記録出力するのに必要な部品、例えば、感光体、光書込部、現像部、帯電部及びクリーニング部等を備えており、描画データ及び制御信号により光書込部を動作させて感光体上に静電潜像を形成し、現像部によりトナーを感光体上に供給して現像してトナー画像を形成する。プリンタエンジンは、給紙部から用紙を感光体と転写部との間に給紙して、感光体上のトナー画像を用紙に転写させ、トナー画像の転写された用紙を定着部に搬送して、定着部で加熱・加圧して用紙上のトナー画像を定着させることで、画像を形成する。
【0025】
描画処理部17は、ホストコンピュータPcから送られてきた印刷ジョブの印刷データのPJL(プリンタジョブ制御言語)やPDL(プリンタ記述言語)を解釈し、印刷ジョブの印刷モード(印刷条件)を取得して、印刷データから描画データを生成して、メモリ12にページ毎に展開する。
【0026】
印刷制御部16は、描画処理部17で画像処理されたメモリ12上の描画データを、エンジンI/F15を介してプリンタエンジンに送る。
【0027】
次に、本実施例の作用について説明する。本実施例の画像形成システム1は、設定された印刷モードによるトナーセーブ印刷での課金料金を印刷開始前に明確にする。
【0028】
すなわち、画像形成装置Gkは、ネットワークを介してホストコンピュータPcから印刷ジョブが送られてくると、CPU11が、印刷ジョブを解釈して、印刷モード(印刷条件)を取得する。描画処理部17が、印刷データから描画データを生成してメモリ12に展開して、印刷制御部16が、メモリ12の描画データをエンジンI/F15を介してエンジンに送って、エンジンで用紙に印刷出力する。
【0029】
一方、画像形成装置Gkは、カウンタ演算処理部18が、印刷ジョブの印刷設定(カラー/モノクロモード、トナーセーブON/OFF等)及び印刷データがカラーデータであるか白黒データであるかのデータ種別を取得し、これらの印刷設定及び印刷データの種類に基づいて、図4に示すように、カラーカウンタ、モノクロカウンタ及びエコカウンタのカウントアップ処理を行う。
【0030】
すなわち、カウンタ演算処理部18は、印刷データがカラー画像データであるかモノクロであるか判定し(ステップS101)、カラーのときには、トナーセーブを行うトナーセーブモードとなっているか否か判定する(ステップS102)。
【0031】
ステップS102で、NOのとき、すなわち、トナーセーブモードでないときには、カウンタ演算処理部18は、例えば、図3に示した課金カウンタテーブルに示したように、カラーカウンタをカウントアップし、処理を終了する(ステップS103)。
【0032】
ステップS102で、YESのとき、すなわち、トナーセーブモードのときには、カウンタ演算処理部18は、エコ(Eco)カウンタをカウントアップし(ステップS104)、さらに、カラーカウンタをカウントアップして処理を終了する(ステップS105)。
【0033】
ステップS101で、印刷データがモノクロのときには、カウンタ演算処理部18は、トナーセーブモードか否かチェックして(ステップS106)、NOのとき、すなわち、トナーセーブモードでないときには、モノクロカウンタをカウントアップして処理を終了し(ステップS107)、また、ステップS106で、YESのとき、すなわち、トナーセーブモードのときには、モノクロカウンタをカウントアップして処理を終了する(ステップS108)。すなわち、画像データがモノクロの場合には、トナーセーブモードであっても、モノクロカウンタをカウントアップして、モノクロ課金となる。
【0034】
そして、上記カウンタのカウントアップにおいて、カウンタ演算処理部18は、エコカウンタのカウントアップを行うが、カウンタのカウント合計値を演算する際、このエコカウンタのカウント値を、他のカウンタのカウント値に対して減算処理を行う。
【0035】
そして、画像形成装置Gkは、カウンタ演算処理部18が、上記算出した各カウンタのカウント値の合計カウント値から課金金額を算出し、課金カウント部14が、カウンタ演算処理部18の算出した課金金額と、既に、現金またはクレジットカード等によって入力されている入金額(支払金)から既に印刷処理で使用されている金額を減算した残料金(以下、残度数という。)から印刷の可否を、印刷前に判定して印刷を制御する印刷制御処理を実行する。
【0036】
すなわち、課金カウント部14は、図5に示すように、まず、カウンタ演算処理部18が課金金額を算出すると(ステップS201)、残度数を確認し(ステップS202)、課金金額と残度数を比較する(ステップS203)。
【0037】
ステップS203で、残度数が課金額と同じか課金額よりも多い場合には、課金カウント部14は、印刷が可能であると判断して、印刷制御部16及びCPU11に印刷が可能である旨を通知して、印刷処理へと移行し(ステップS204)、ステップS203で、残度数が課金額よりも少ない場合には、印刷が不可であると判断して、印刷制御部16及びCPU11に印刷が不可能である旨を通知して、印刷処理を停止させる(ステップS205)。
【0038】
そして、画像形成装置Gkにおいては、課金額が残度数内に納まらない場合、自動的にトナーセーブモードに移行させるかどうか、また、トナーセーブモードに移行させる場合に、複数備えているトナーセーブモードのどのレベルを選択するかを自動で行わせる自動濃度設定と、手動濃度設定を選択的に行うことができる。
【0039】
このトナーセーブモード自動移行設定は、ホストコンピュータPcにおいて行うことができるようになっていてもよいし、画像形成装置Gkにおいて行うことができるようになっていてもよい。ホストコンピュータPcでトナーセーブ自動移行設定を行う場合には、プリンタドライバが、印刷設定画面をディスプレイに表示する際に、例えば、図6に示すように、印刷設定画面Dgに、残度数内トナーセーブ移行設定欄を表示して、該残度数内トナーセーブ移行設定欄において、濃度レベルを手動で選択設定するか、各濃度レベルのうち、課金金額と残度数に応じて自動的に濃度レベルを選択する自動選択のうち、いずれかを選択する。ホストコンピュータPcは、このトナーセーブ自動移行設定内容を画像形成装置Gkに送信し、画像形成装置Gkは、そのCPU(設定手段)11がこの選択設定を取得して、後述するように、該トナーセーブ自動移行設定の設定内容に応じたトナーセーブ自動設定処理を行う。また、画像形成装置Gkでトナーセーブ自動移行設定を行う場合には、CPU11が、操作表示部のディスプレイ20に、図7に示すような残度数内トナーセーブ移行設定画面G1を表示させ、ユーザがこの残度数内トナーセーブ移行設定画面G1において、濃度レベルを手動で選択設定するか、各濃度レベルのうち、課金金額と残度数に応じて自動的に濃度レベルを選択する自動選択のうち、いずれかを選択する。CPU11は、残度数内トナーセーブ移行設定画面G1での選択設定結果を課金カウント部14に通知する。
【0040】
そして、課金カウント部14は、図8に示すように、残度数内トナーセーブ処理を行う。すなわち、課金カウント部14は、カウンタ演算処理部18が課金金額を算出すると(ステップS301)、残度数を確認し(ステップS302)、課金金額と残度数を比較する(ステップS303)。
【0041】
ステップS303で、残度数が課金額と同じか課金額よりも多い場合には、課金カウント部14は、印刷が可能であると判断して、印刷制御部16及びCPU11に印刷が可能である旨を通知して、印刷処理へと移行する(ステップS304)。
【0042】
ステップS303で、残度数が課金額よりも少ない場合には、課金カウント部14は、残度数内トナーセーブ移行設定を確認し(ステップS305)、残度数内トナーセーブ移行設定が残度数内トナーセーブへの非移行に設定されていると、印刷が不可であると判断して、印刷制御部16及びCPU11に印刷が不可能である旨を通知して、印刷処理を停止させる。
【0043】
ステップS305で、残度数内トナーセーブへの移行が設定されていて、自動濃度計算が選択されていると、課金カウント部14は、まず、最低濃度(すなわち、最低料金)で印刷が可能かチェックし(ステップS306)、YESのとき、すなわち、最低濃度で印刷が可能なときには、残度数が課金額となるようなトナー濃度と課金額を計算するトナー濃度・課金額再計算処理を行う(ステップS307)。
【0044】
課金カウント部14は、再計算されたトナー濃度及び課金額に基づいてトナーセーブ処理を行い(ステップS308)、該トナーセーブ処理結果のトナー濃度によって印刷を行わせる(ステップS304)。
【0045】
そして、上記トナー濃度・課金額再計算処理では、課金カウント部14は、例えば、図9に示すようなトナー濃度−単価テーブル(料金テーブル)Tb1に基づいて残度数が課金額となるようなトナー濃度を課金額を計算する。すなわち、課金カウント部14は、例えば、通常のカラー印刷濃度(100%とする。)及びカラー印刷料金(例えば、1枚当たり50円とする。)を基準として、カラー印刷に最低限度必要なトナー量を、20%、最低基本料金を、モノクロ印刷同等の10円として、トナーセーブ率と料金が、図9にトナー濃度−単価テーブルTb1として示したような比例関係にあるものとして、残度数が課金額となるようなトナー濃度と課金額を計算する。
【0046】
例えば、図9において、Cmin(カラー印刷最低料金)が、10円、Cnormal(カラー印刷通常料金)が、50円、Dmin(最低濃度)が、20%、Dnormal(通常濃度)が、100%とした場合、料金Cと濃度Dとの関係は、比例計数Kが、0.5となって、C=0.5Dとなり、1枚当たり30円で印刷(C=30)する場合、濃度は、60%(D=30/0.5=60%)となる。
【0047】
すなわち、通常カラー印刷が1枚50円である場合、残度数が、300円としたとき、印刷対象のカラー原稿が10枚あると、10枚のうち、トナーセーブモードでないときには、6枚しか印刷することができない。
【0048】
ところが、本実施例の画像形成装置Gkの場合、残度数が、300円でカラー印刷10枚という情報から、カラー印刷の単価料金を30円と決定し、この単価料金からトナーセーブ率60%を決定することで、10枚の印刷を行うことができる。また、このとき、画像形成装置Gkにおいて、最低単価料金や最低トナー濃度を予め決めておくと、必要以上に安い金額や薄すぎる印刷物をユーザに提供することを防止することができる。
【0049】
なお、上記説明では、トナー濃度と単価料金の関係として説明したが、この関係は、後述する重み付け係数と単価料金との関係としても適用することができる。
【0050】
そして、課金カウント部14は、図8のステップS306で、NOのとき、すなわち、最低濃度で印刷が不可能なときには、操作表示部のディスプレイ20に、図10に示すような残度数の追加を確認する残度数追加確認画面G2を表示させ、残度数追加確認画面G2で「追加」ボタンが操作されたか、「キャンセル」ボタンが操作されたかを確認する(ステップS309)。
【0051】
ステップS309で、追加が操作されると、ステップS306に戻って、追加された残度数に基づいて最低濃度で印刷可能かのチェックから上記同様に処理する(ステップS306〜S309)。
【0052】
ステップS309で、残度数の追加が行われず、キャンセルされると、課金カウント部14は、印刷不可と判断して、処理を終了する。
【0053】
そして、画像形成装置Gkは、図6のドライバ画面Dgまたは残度数内トナーセーブ移行設定画面G1で、自動濃度選択ではなく、手動によって適宜のトナー濃度レベルが選択されると、課金カウント部14は、図11に示すように、手動濃度設定に基づく残度数内トナーセーブ処理を行う。なお、図11において、図8と同様の処理ステップには、同一のステップナンバーを付与して、その説明を簡略化する。
【0054】
図11において、課金カウント部14は、カウンタ演算処理部18が課金金額を算出すると(ステップS301)、残度数を確認し(ステップS302)、課金金額と残度数を比較する(ステップS303)。
【0055】
ステップS303で、残度数が課金額と同じか課金額よりも多い場合には、課金カウント部14は、印刷制御部16及びCPU11に印刷が可能である旨を通知して、印刷処理へと移行する(ステップS304)。
【0056】
ステップS303で、残度数が課金額よりも少ない場合には、課金カウント部14は、残度数内トナーセーブ移行設定を確認し(ステップS305)、残度数内トナーセーブ移行設定が残度数内トナーセーブへの移行が非移行に設定されていると、印刷制御部16及びCPU11に印刷が不可能である旨を通知して、印刷処理を停止させる。
【0057】
ステップS305で、残度数内トナーセーブへの移行が設定されていて、手動でトナー濃度が選択されていると、課金カウント部14は、手動設定されているトナー濃度レベルLevelKで印刷が可能かチェックし(ステップS401)、YESのとき、すなわち、トナーレベルLevelKで印刷が可能なときには、手動設定された該トナー濃度レベルLevelKのトナーセーブ処理を行って(ステップS402)、該トナーセーブ処理結果のトナー濃度によって印刷を行わせる(ステップS304)。
【0058】
ステップS401で、手動設定されたトナー濃度レベルLevelKで印刷が不可能な場合には、課金カウント部14は、図10に示した残度数追加確認画面G2をディスプレイ20に表示させて、残度数の追加の有無を確認し(ステップS309)、追加されると、トナー濃度レベルLevelKで印刷可能かの判断処理から上記同様に処理する(ステップS401、S402、S304、S309)。
【0059】
ステップS309で、残度数の追加が行われず、キャンセルされると、課金カウント部14は、印刷不可と判断して、処理を終了する。
【0060】
また、画像形成装置Gkは、図6のドライバ画面Dgまたは残度数内トナーセーブ移行設定画面G1で自動濃度選択された場合、図12及び図13に示すようにトナー濃度の濃いレベルから順次度数内で印刷可能か否かチェックして、印刷可能なトナーセーブレベルを設定してもよい。なお、図12及び図13において、図8と同様の処理ステップには、同一のステップナンバーを付与してその説明を簡略化する。
【0061】
すなわち、課金カウント部14は、図12に示すように、カウンタ演算処理部18が課金金額を算出すると(ステップS301)、残度数を確認し(ステップS302)、課金金額と残度数を比較する(ステップS303)。
【0062】
ステップS303で、残度数が課金額と同じか課金額よりも多い場合には、課金カウント部14は、図13に示すように、印刷が可能であると判断して、印刷制御部16及びCPU11に印刷が可能である旨を通知して、印刷処理へと移行する(ステップS304)。
【0063】
ステップS303で、残度数が課金額よりも少ない場合には、課金カウント部14は、残度数内トナーセーブ移行設定を確認し(ステップS305)、残度数内トナーセーブ移行設定が残度数内トナーセーブへの移行が非移行に設定されていると、図13に示すように、印刷が不可であると判断して、印刷制御部16及びCPU11に印刷が不可能である旨を通知して、印刷処理を停止させる。
【0064】
ステップS305で、残度数内トナーセーブへの移行が自動移行に設定されていて、自動濃度計算が選択されていると、課金カウント部14は、まず、最高濃度のLevel1(すなわち、最高料金)のトナーセーブレベルでの印刷が残度数内において可能かチェックし(ステップS501)、YESのとき、すなわち、Level1のトナーセーブレベルでの印刷が残度数内において可能なときには、該Level1のトナーセーブ処理を行って(ステップS502)、該トナーセーブ処理結果のトナー濃度によって印刷を行わせる(ステップS304)。
【0065】
ステップS501で、NOのとき、すなわち、Level1のトナーセーブレベルでの印刷が残度数内において不可能なときには、課金カウント部14は、Level2のトナーセーブレベルでの印刷が残度数内において可能かチェックし(ステップS503)、YESのとき、すなわち、Level2のトナーセーブレベルでの印刷が残度数内において可能なときには、該Level2のトナーセーブ処理を行って(ステップS504)、該トナーセーブ処理結果のトナー濃度によって印刷を行わせる(ステップS304)。
【0066】
ステップS503で、NOのとき、すなわち、Level2のトナーセーブレベルでの印刷が残度数内において不可能なときには、課金カウント部14は、上記同様に、順次、トナーセーブレベルを下げて、残度数内で印刷が可能であるかチェックして、印刷処理、または、次のレベルのトナーセーブレベルについてチェックする処理を繰り返し行い、図13に示すように、トナー濃度が最低のトナーセーブレベルであるLevelNでの印刷が残度数内において可能であるかチェックする(ステップS505)。
【0067】
ステップS505で、YESのとき、すなわち、LevelNのトナーセーブレベルでの印刷が残度数内において可能なときには、該LevelNのトナーセーブ処理を行って(ステップS506)、該トナーセーブ処理結果のトナー濃度によって印刷を行わせる(ステップS304)。
【0068】
ステップS505で、NOのとき、すなわち、で印刷が不可能な場合には、課金カウント部14は、図10に示した残度数追加確認画面G2をディスプレイ20に表示させて、残度数の追加の有無を確認し(ステップS309)、追加されると、ステップS501に戻って、トナー濃度レベルLevel1で印刷可能かの判断処理から上記同様に処理する(ステップS501〜S506、S304、S309)。
【0069】
ステップS309で、残度数の追加が行われず、キャンセルされると、課金カウント部14は、印刷不可と判断して、処理を終了する。
【0070】
さらに、画像形成装置Gkは、カウンタのカウントにおいて、図14に示すような重み付けテーブルTb2を用いて、例えば、トナー濃度を、80%、60%、50%、40%、20%の5段階に分けた各トナーセーブレベル(印刷モード)毎に、カラー重み付け係数kcとモノクロ重み付け係数kmを設定し、トナーセーブレベルによって、カウンタ演算処理部18によるカウントアップ時の重み付けを行ってもよい。
【0071】
具体例として、例えば、10ページからなる画像データを、カラーモードで1部印刷、モノクロモードで、1部印刷、カラー原稿をトナーセーブで、1部印刷する場合、カウンタ演算処理部18の演算結果のカウンタ値は、図15に示すようになる。すなわち、カラーモードで1部(用紙10枚)印刷することで、カラーカウンタを、+10、モノクロモードで1部印刷することで、モノクロカウンタを、+10、カラー原稿をトナーセーブで1部印刷することで、エコ(Eco)カウンタを、+10して、これらの合計として、カラーカウンタが、+20、モノクロカウンタが、+10、エコカウンタが、+10であることを演算する。
【0072】
そして、カウンタ演算処理部18は、上記演算結果のカウンタ値に対して、図15に示した重み付け係数を乗算してエコ(Eco)カウンタのカウンタ値を求めると、図16に示すようになる。なお、図16は、カラー重み付け係数kcが、0.5、モノクロ重み付け係数kmが、1.0の場合を示している。すなわち、図16において、課金カウンタが、エコ(Eco)カウンタで、カラーアップモードであると、カラー重み付け係数kcが、0.5であるので、カラーカウンタの表示値は、「カラーカウンタ−0.5×エコ(Eco)カウンタ」のカウンタ値となり、モノクロカウンタの表示値は、「モノクロカウンタ」のカウンタ値となる。また、課金カウンタが、エコ(Eco)カウンタで、モノクロアップモードであると、モノクロ重み付け係数kcが、1.0であるので、カラーカウンタの表示値は、「カラーカウンタ−1.0×エコ(Eco)カウンタ」のカウンタ値となり、モノクロカウンタの表示値は、「モノクロカウンタ+1×エコ(Eco)カウンタ」のカウンタ値となる。なお、従来技術では、カウンタの表示値は、トナーセーブによるカウンタ値を考慮しない、元のカラーカウンタ及びモノクロカウンタが表示値となる。
【0073】
そして、図15の具体例のカウンタ値に、図16の演算例を適用すると、カウンタ表示結果は、図17に示すようになる。
【0074】
すなわち、図16において、カラーアップモードでは、モノクロカウンタは、モノクロカウンタ値がそのままであるので、図15のモノクロカウンタの合計カウンタ値である「10」がカウンタ値となり、カラーカウンタは、「カラーカウンタ−0.5×エコカウンタ」であるので、図15のカラーカウンタの合計カウンタ値である「20」から、エコカウンタの合計カウンタ値である「10」に0.5を乗算した値を減算した「15」(15=20(カラーカウンタ)−10(エコカウンタ)×0.5(カラー重み付け係数))がカウンタ値となる。
【0075】
また、図16において、モノクロアップモードでは、モノクロカウンタは、「モノクロカウンタ+1×エコカウンタ」であるので、図15のモノクロカウンタの合計カウンタ値である「10」と、エコカウンタの「10」にモノクロ重み係数kc=1.0を乗算した「10」とを加算した「20」(20=10(モノクロカウンタ)+10(エコカウンタ)×1(モノクロ重み付け係数))がカウンタ値となり、カラーカウンタは、「カラーカウンタ−1×エコカウンタ」であるので、図15のカラーカウンタの合計カウンタ値である「20」から、エコカウンタの合計カウンタ値である「10」にモノクロ重み付け係数1.0を乗算した値を減算した「10」(10=20(カラーカウンタ)−10(エコカウンタ)×1.0(モノクロ重み付け係数))がカウンタ値となる。
【0076】
そして、図17のカウンタ値を、図15に示した重み付けテーブル(料金テーブル)Tb2の全てのレベルのカラー重み付け係数kcとモノクロ重み付け係数kmを適用すると、図18に示すようになる。なお、図18には、トナーセーブによるカウンタ値を考慮しない従来技術におけるカウンタ値も、比較のために表示されている。
【0077】
なお、上記説明においては、図14に示したように、重み付け係数をトナー濃度とトナーセーブレベルに基づいて設定した重み付け係数テーブルを用いるが、図19に示すように、画像データ種別に対応する画像種別対応重み付け係数テーブルを用いてもよい。
【0078】
図19の画像種別対応重み付け係数テーブルでは、文字濃度については、トナーセーブレベルLevel1〜Level5の全てに対して、100%、グラフィック濃度については、トナーセーブレベルLevel1〜Level5に対して、80%、80%、50%、50%、50%、イメージ濃度については、80%、60%、50%、40%、20%としている。
【0079】
この重み付け係数テーブルを用いる場合においても、上記同様に、絵カウンタ演算処理部18によるカウンタ演算処理を行い、課金カウント部14によって残度数と課金料金に関する処理を同様に適用することができる。
【0080】
このように、本実施例の画像形成装置Gkは、印刷対象物である印刷ジョブのページ毎に印刷モード(カラーモード、モノクロモード)を判定して、該印刷モードに対応させてカウント値をカウントアップし、カウントされた各印刷モードのカウント値をそれぞれ合計して印刷モード毎合計カウント値を算出して、該印刷モード毎合計カウント値と、該各印刷モードと該印刷モードでの1ページ当たりの印刷に必要な料金単価及び該各印刷モードに対して、トナーを削減するトナーセーブモード(印刷材セーブモード)を適用した場合のトナーセーブ料金単価(印刷材セーブ料金単価)の登録されている料金テーブルと、から各印刷モードでの課金額を加算して小計課金額を算出するとともに、トナーセーブモードの適用が選択されていると、該各印刷モード毎の該トナーセーブモードのカウント値と該料金テーブルから該各トナーセーブモードでのトナーセーブ課金額を求めて該各トナーセーブ課金額を加算してトナーセーブ合計課金額を算出して、該小計課金額から該トナーセーブ合計課金額を減算して合計課金額を算出して、該合計課金額を操作表示部のディスプレイ(通知手段)20に表示している。
【0081】
したがって、トナーセーブモードが選択されたときに、トナーセーブモードが選択されていないときよりもいくらか課金額が変わるかを印刷前に分かるようにすることができ、利用性を向上させることができる。
【0082】
また、本実施例の画像形成装置Gkは、入力された支払金の残料金である残度数と合計課金額とを比較して印刷対象物である印刷ジョブを全て指定の印刷モードで印刷可能か否か判断して、該判断結果を操作表示部のディスプレイ20に表示している。
【0083】
したがって、印刷開始前に、投入した支払金の残度数で、印刷したい印刷対象物を全て印刷することができるかを分かるようにすることができ、利用性をより一層向上させることができる。
【0084】
さらに、本実施例の画像形成装置Gkは、残度数内で全ての印刷対象物を指定の印刷モードで印刷不可能な場合にトナーセーブモードへ自動移行することが設定されていて、残度数内で全ての該印刷対象物を指定の印刷モードで印刷不可能であると、トナーセーブモードに移行した場合の合計課金額を算出して、該トナーセーブモードに移行した場合の合計課金額と残度数を比較して該印刷対象物を全て印刷可能か否か判断して、該判断結果を操作表示部のディスプレイ20に表示している。
【0085】
したがって、残度数内で印刷ジョブの全てのページを印刷できないときに、ユーザがトナーセーブモードへ移行することを選択していると、トナーセーブモードに移行すると、残度数内で印刷ジョブの全てのページを印刷できるか否かを、印刷前に分かるようにすることができ、利用性をより一層向上させることができる。
【0086】
また、本実施例の画像形成装置Gkは、トナーセーブモードとして、トナー濃度レベルの異なる複数のトナーセーブモードを有しており、トナーセーブモードへの自動移行が設定されていて、残度数内で全ての印刷対象物を指定の印刷モードで印刷不可能であると判断すると、複数のトナーセーブモードのうち、所定のトナーセーブモードに移行した場合の合計課金額を算出して、該トナーセーブモードに移行した場合の合計課金額と残度数を比較して印刷対象物を全て印刷可能なトナーセーブモードを所定の順序で検索している。
【0087】
したがって、トナー濃度レベルの異なるトナーセーブモードが複数ある場合に、残度数で印刷可能なトナーセーブモードを自動的に選択することができ、利用性をより一層向上させることができる。
【0088】
さらに、本実施例の画像形成装置Gkは、トナーセーブモードとして、トナー濃度レベルの異なる複数のトナーセーブモードを有しており、残度数内で全ての印刷対象物を指定の印刷モードで印刷不可能な場合に、トナーセーブモードへ自動移行して印刷するか否か及び該トナーセーブモードへ移行する場合に複数のトナーセーブモードのうちどのトナーセーブモードに移行するかが設定されると、設定されている該トナーセーブモードに移行した場合の合計課金額を算出して、該トナーセーブモードに移行した場合の合計課金額と残度数を比較して印刷対象物を全て印刷可能か否か判断して、該判断結果を操作表示部のディスプレイ20に表示している。
【0089】
したがって、トナー濃度レベルの異なるトナーセーブモードが複数ある場合に、ユーザの設定したトナーセーブモードでの印刷が、残度数内で可能であるか否かを、印刷前に分かるようにすることができ、利用性をより一層向上させることができる。
【0090】
また、本実施例の画像形成装置Gkは、料金テーブルが、各トナーセーブモードのトナー濃度レベルに対応させて重み付け係数が登録されており、各印刷モードにおける料金単価に該印刷モードに対応するトナーセーブモードの該重み付け係数を乗算してトナーセーブ料金単価を算出して、該印刷モードにおける該料金単価に印刷ページ数を乗算した課金額から該トナーセーブ料金単価に印刷ページ数を乗算したトナーセーブ課金額を減算して、該印刷モードにおけるトナーセーブモードを伴なう課金額を算出している。
【0091】
したがって、重み付け係数の設定によって細かくトナーセーブ課金額を調整することができる。
【0092】
さらに、本実施例の画像形成装置Gkは、トナーセーブモードとして、文字、グラフィック及びイメージのデータ種別毎にそれぞれ異なる濃度レベルの複数の印刷材セーブモードを有していて、料金テーブルが、各トナーセーブモードのトナー濃度レベルに対応させて重み付け係数が登録されており、各印刷モードにおける料金単価に該印刷モードに対応するトナーセーブモードの該重み付け係数を乗算してトナーセーブ料金単価を算出して、該印刷モードにおける該料金単価に印刷ページ数を乗算した課金額から該トナーセーブ料金単価に印刷ページ数を乗算したトナーセーブ課金額を減算して、該印刷モードにおけるトナーセーブモードを伴なう課金額を算出している。
【0093】
したがって、印刷データの種別に適したトナーセーブを行うことができるとともに、重み付け係数の設定によって細かくトナーセーブ課金額を調整することができる。
【0094】
また、本実施例の画像形成装置Gkにおいて、最低単価料金や最低トナー濃度を予め決めておくと、上述のように、必要以上に安い金額や薄すぎる印刷物をユーザに提供することを防止することができる。
【0095】
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例で説明したものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0096】
本発明は、印刷材を節約した印刷を行う場合の課金と印刷材節約モードを適切に行うプリンタ装置、複合装置、複写装置等の画像形成装置、画像形成制御方法、画像形成制御プログラム及び記録媒体に利用することができる。
【符号の説明】
【0097】
1 画像形成システム
NW ネットワーク
Pc ホストコンピュータ
Gk 画像形成装置
10 コントローラ
11 CPU
12 メモリ
13 記憶部
14 課金カウント部
15 エンジンI/F
16 印刷制御部
17 描画処理部
18 カウンタ演算処理部
19 バス
G1 残度数内トナーセーブ移行設定画面
G2 残度数追加確認画面
Tb1 トナー濃度−単価テーブル
Tb2 重み付けテーブル
【先行技術文献】
【特許文献】
【0098】
【特許文献1】特開2009−283993号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷モード毎に設けられていて、印刷対象物のページ毎に印刷モードを判定して、該印刷モードに対応させてカウント値をカウントアップするカウント手段と、
印刷材を削減する印刷を行う印刷材セーブモードを適用するか否かを選択する印刷材セーブモード選択手段と、
前記カウント手段のカウントした各印刷モード毎のカウント値をそれぞれ合計して印刷モード毎合計カウント値を算出する合計カウント値算出手段と、
前記各印刷モードと該印刷モードでの1ページ当たりの印刷に必要な料金単価及び前記各印刷モードに対して前記印刷材セーブモードを適用した場合の印刷材セーブ料金単価の登録されている料金テーブルを記憶する記憶手段と、
前記印刷モード毎合計カウント値と前記料金テーブルから該各印刷モードでの課金額を求めて該各印刷モードでの課金額を加算して小計課金額を算出するとともに、前記印刷材セーブモード選択手段で印刷材セーブモードが選択されていると、前記各印刷モード毎の印刷材セーブモードのカウント値と該料金テーブルから各印刷材セーブモードでの印刷材セーブ課金額を求めて該各印刷材セーブ課金額を加算して印刷材セーブ合計課金額を算出して、該小計課金額から該印刷材セーブ合計課金額を減算して合計課金額を算出する合計課金額算出手段と、
所定の通知手段と、
前記小計課金額と前記合計課金額または該合計課金額を前記通知手段により通知させる制御手段と、
を備えていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記画像形成装置は、
前記課金額に対する支払金を入力する支払い手段を備えており、
前記制御手段は、
前記合計課金金額算出手段の算出した前記合計課金額と前記支払い手段で支払われた支払金の残料金を比較して前記印刷対象物を全て指定の印刷モードで印刷可能か否か判断して、該判断結果を前記通知手段に通知させることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記画像形成装置は、
前記残料金内で全ての前記印刷対象物を指定の印刷モードで印刷不可能な場合に、前記印刷材セーブモードへ自動移行して印刷するか否かを設定する設定手段を備えており、
前記制御手段は、
前記設定手段によって前記印刷材セーブモードへの自動移行が設定されていて、前記残料金内で全ての前記印刷対象物を指定の印刷モードで印刷不可能であると判断すると、該印刷材セーブモードに移行した場合の前記合計課金額を前記合計課金額算出手段に算出させ、該印刷材セーブモードに移行した場合の該合計課金額と前記残料金を比較して前記印刷対象物を全て印刷可能か否か判断して、該判断結果を前記通知手段に通知させることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記画像形成装置は、
前記印刷材セーブモードとして、印刷材濃度レベルの異なる複数の印刷材セーブモードを有しており、
前記制御手段は、
前記設定手段によって前記印刷材セーブモードへの自動移行が設定されていて、前記残料金内で全ての前記印刷対象物を指定の印刷モードで印刷不可能であると判断すると、複数の前記印刷材セーブモードのうち所定の該印刷材セーブモードに移行した場合の前記合計課金額を前記合計課金額算出手段に算出させ、該印刷材セーブモードに移行した場合の該合計課金額と前記残料金を比較して前記印刷対象物を全て印刷可能な該印刷材セーブモードを所定の順序で検索することを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記画像形成装置は、
前記印刷材セーブモードとして、印刷材濃度レベルの異なる複数の印刷材セーブモードを有しており、
前記残料金内で全ての前記印刷対象物を指定の印刷モードで印刷不可能な場合に、前記印刷材セーブモードへ自動移行して印刷するか否か及び該印刷材セーブモードへ移行する場合に複数の該印刷材セーブモードのうちどの印刷材セーブモードに移行するかを設定する設定手段を備えており、
前記制御手段は、
前記設定手段によって前記印刷材セーブモードへの自動移行が設定されていて、前記残料金内で全ての前記印刷対象物を指定の印刷モードで印刷不可能であると判断すると、前記設定手段で設定されている前記印刷材セーブモードに移行した場合の前記合計課金額を前記合計課金額算出手段に算出させ、該印刷材セーブモードに移行した場合の該合計課金額と前記残料金を比較して前記印刷対象物を全て印刷可能か否か判断して、該判断結果を前記通知手段に通知させることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記料金テーブルは、
前記各印刷材セーブモードの前記印刷材濃度レベルに対応させて重み付け係数が登録されており、
前記合計課金額算出手段は、
前記各印刷モードにおける前記料金単価に該印刷モードに対応する前記印刷材セーブモードの前記重み付け係数を乗算して印刷材セーブ料金単価を算出し、該印刷モードにおける該料金単価に印刷ページ数を乗算した課金額から該印刷材セーブ料金単価に印刷ページ数を乗算した印刷材セーブ課金額を減算して、該印刷モードにおける印刷材セーブモードを伴なう課金額を算出することを特徴とする請求項4または請求項5記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記画像形成装置は、
前記印刷材セーブモードとして、文字、グラフィック及びイメージのデータ種別毎にそれぞれ異なる濃度レベルの複数の印刷材セーブモードを有しており、
前記料金テーブルは、
前記各印刷材セーブモードの前記印刷材濃度
前記印刷材濃度レベルに対応させて重み付け係数が登録されており、
前記合計課金額算出手段は、
前記各印刷モードにおける前記料金単価に該印刷モードに対応する前記印刷材セーブモードの前記重み付け係数を乗算して印刷材セーブ料金単価を算出し、該印刷モードにおける該料金単価に印刷ページ数を乗算した課金額から該印刷材セーブ料金単価に印刷ページ数を乗算した印刷材セーブ課金額を減算して、該印刷モードにおける印刷材セーブモードを伴なう課金額を算出することを特徴とする請求項4または請求項5記載の画像形成装置。
【請求項8】
印刷モード毎に設けられていて、印刷対象物のページ毎に該印刷モードを判定して、該印刷モードに対応させてカウント値をカウントアップするカウント処理ステップと、
印刷材を削減する印刷材セーブモードを適用するか否かを選択する印刷材セーブモード選択処理ステップと、
前記カウント処理ステップでカウントされた各印刷モード毎のカウント値をそれぞれ合計して印刷モード毎合計カウント値を算出する合計カウント値算出処理ステップと、
前記印刷モード毎合計カウント値と、該各印刷モードと該印刷モードでの1ページ当たりの印刷に必要な料金単価及び該各印刷モードに対して前記印刷材セーブモードを適用した場合の印刷材セーブ料金単価の登録されている料金テーブルと、から各印刷モードでの課金額を加算して小計課金額を算出するとともに、前記印刷材セーブモード選択処理ステップで印刷材セーブモードが選択されていると、該各印刷モード毎の該印刷材セーブモードのカウント値と該料金テーブルから該各印刷材セーブモードでの印刷材セーブ課金額を求めて該各印刷材セーブ課金額を加算して印刷材セーブ合計課金額を算出して、該小計課金額から該印刷材セーブ合計課金額を減算して合計課金額を算出する合計課金額算出処理ステップと、
前記小計課金額と前記合計課金額または該合計課金額を所定の通知手段により通知させる制御処理ステップと、
を有していることを特徴とする画像形成制御方法。
【請求項9】
コンピュータに、
印刷モード毎に設けられていて、印刷対象物のページ毎に該印刷モードを判定して、該印刷モードに対応させてカウント値をカウントアップするカウント処理と、
印刷材を削減する印刷材セーブモードを適用するか否かを選択する印刷材セーブモード選択処理と、
前記カウント処理でカウントされた各印刷モード毎のカウント値をそれぞれ合計して印刷モード毎合計カウント値を算出する合計カウント値算出処理と、
前記印刷モード毎合計カウント値と、該各印刷モードと該印刷モードでの1ページ当たりの印刷に必要な料金単価及び該各印刷モードに対して前記印刷材セーブモードを適用した場合の印刷材セーブ料金単価の登録されている料金テーブルと、から各印刷モードでの課金額を加算して小計課金額を算出するとともに、前記印刷材セーブモード選択処理で印刷材セーブモードが選択されていると、該各印刷モード毎の該印刷材セーブモードのカウント値と該料金テーブルから該各印刷材セーブモードでの印刷材セーブ課金額を求めて該各印刷材セーブ課金額を加算して印刷材セーブ合計課金額を算出して、該小計課金額から該印刷材セーブ合計課金額を減算して合計課金額を算出する合計課金額算出処理と、
前記小計課金額と前記合計課金額または該合計課金額を所定の通知手段により通知させる制御処理と、
を実行させる画像形成制御プログラム。
【請求項10】
請求項9記載の画像形成制御プログラムを記録したことを特徴とするコンピュータが読み取り可能な記録媒体。
【請求項1】
印刷モード毎に設けられていて、印刷対象物のページ毎に印刷モードを判定して、該印刷モードに対応させてカウント値をカウントアップするカウント手段と、
印刷材を削減する印刷を行う印刷材セーブモードを適用するか否かを選択する印刷材セーブモード選択手段と、
前記カウント手段のカウントした各印刷モード毎のカウント値をそれぞれ合計して印刷モード毎合計カウント値を算出する合計カウント値算出手段と、
前記各印刷モードと該印刷モードでの1ページ当たりの印刷に必要な料金単価及び前記各印刷モードに対して前記印刷材セーブモードを適用した場合の印刷材セーブ料金単価の登録されている料金テーブルを記憶する記憶手段と、
前記印刷モード毎合計カウント値と前記料金テーブルから該各印刷モードでの課金額を求めて該各印刷モードでの課金額を加算して小計課金額を算出するとともに、前記印刷材セーブモード選択手段で印刷材セーブモードが選択されていると、前記各印刷モード毎の印刷材セーブモードのカウント値と該料金テーブルから各印刷材セーブモードでの印刷材セーブ課金額を求めて該各印刷材セーブ課金額を加算して印刷材セーブ合計課金額を算出して、該小計課金額から該印刷材セーブ合計課金額を減算して合計課金額を算出する合計課金額算出手段と、
所定の通知手段と、
前記小計課金額と前記合計課金額または該合計課金額を前記通知手段により通知させる制御手段と、
を備えていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記画像形成装置は、
前記課金額に対する支払金を入力する支払い手段を備えており、
前記制御手段は、
前記合計課金金額算出手段の算出した前記合計課金額と前記支払い手段で支払われた支払金の残料金を比較して前記印刷対象物を全て指定の印刷モードで印刷可能か否か判断して、該判断結果を前記通知手段に通知させることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記画像形成装置は、
前記残料金内で全ての前記印刷対象物を指定の印刷モードで印刷不可能な場合に、前記印刷材セーブモードへ自動移行して印刷するか否かを設定する設定手段を備えており、
前記制御手段は、
前記設定手段によって前記印刷材セーブモードへの自動移行が設定されていて、前記残料金内で全ての前記印刷対象物を指定の印刷モードで印刷不可能であると判断すると、該印刷材セーブモードに移行した場合の前記合計課金額を前記合計課金額算出手段に算出させ、該印刷材セーブモードに移行した場合の該合計課金額と前記残料金を比較して前記印刷対象物を全て印刷可能か否か判断して、該判断結果を前記通知手段に通知させることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記画像形成装置は、
前記印刷材セーブモードとして、印刷材濃度レベルの異なる複数の印刷材セーブモードを有しており、
前記制御手段は、
前記設定手段によって前記印刷材セーブモードへの自動移行が設定されていて、前記残料金内で全ての前記印刷対象物を指定の印刷モードで印刷不可能であると判断すると、複数の前記印刷材セーブモードのうち所定の該印刷材セーブモードに移行した場合の前記合計課金額を前記合計課金額算出手段に算出させ、該印刷材セーブモードに移行した場合の該合計課金額と前記残料金を比較して前記印刷対象物を全て印刷可能な該印刷材セーブモードを所定の順序で検索することを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記画像形成装置は、
前記印刷材セーブモードとして、印刷材濃度レベルの異なる複数の印刷材セーブモードを有しており、
前記残料金内で全ての前記印刷対象物を指定の印刷モードで印刷不可能な場合に、前記印刷材セーブモードへ自動移行して印刷するか否か及び該印刷材セーブモードへ移行する場合に複数の該印刷材セーブモードのうちどの印刷材セーブモードに移行するかを設定する設定手段を備えており、
前記制御手段は、
前記設定手段によって前記印刷材セーブモードへの自動移行が設定されていて、前記残料金内で全ての前記印刷対象物を指定の印刷モードで印刷不可能であると判断すると、前記設定手段で設定されている前記印刷材セーブモードに移行した場合の前記合計課金額を前記合計課金額算出手段に算出させ、該印刷材セーブモードに移行した場合の該合計課金額と前記残料金を比較して前記印刷対象物を全て印刷可能か否か判断して、該判断結果を前記通知手段に通知させることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記料金テーブルは、
前記各印刷材セーブモードの前記印刷材濃度レベルに対応させて重み付け係数が登録されており、
前記合計課金額算出手段は、
前記各印刷モードにおける前記料金単価に該印刷モードに対応する前記印刷材セーブモードの前記重み付け係数を乗算して印刷材セーブ料金単価を算出し、該印刷モードにおける該料金単価に印刷ページ数を乗算した課金額から該印刷材セーブ料金単価に印刷ページ数を乗算した印刷材セーブ課金額を減算して、該印刷モードにおける印刷材セーブモードを伴なう課金額を算出することを特徴とする請求項4または請求項5記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記画像形成装置は、
前記印刷材セーブモードとして、文字、グラフィック及びイメージのデータ種別毎にそれぞれ異なる濃度レベルの複数の印刷材セーブモードを有しており、
前記料金テーブルは、
前記各印刷材セーブモードの前記印刷材濃度
前記印刷材濃度レベルに対応させて重み付け係数が登録されており、
前記合計課金額算出手段は、
前記各印刷モードにおける前記料金単価に該印刷モードに対応する前記印刷材セーブモードの前記重み付け係数を乗算して印刷材セーブ料金単価を算出し、該印刷モードにおける該料金単価に印刷ページ数を乗算した課金額から該印刷材セーブ料金単価に印刷ページ数を乗算した印刷材セーブ課金額を減算して、該印刷モードにおける印刷材セーブモードを伴なう課金額を算出することを特徴とする請求項4または請求項5記載の画像形成装置。
【請求項8】
印刷モード毎に設けられていて、印刷対象物のページ毎に該印刷モードを判定して、該印刷モードに対応させてカウント値をカウントアップするカウント処理ステップと、
印刷材を削減する印刷材セーブモードを適用するか否かを選択する印刷材セーブモード選択処理ステップと、
前記カウント処理ステップでカウントされた各印刷モード毎のカウント値をそれぞれ合計して印刷モード毎合計カウント値を算出する合計カウント値算出処理ステップと、
前記印刷モード毎合計カウント値と、該各印刷モードと該印刷モードでの1ページ当たりの印刷に必要な料金単価及び該各印刷モードに対して前記印刷材セーブモードを適用した場合の印刷材セーブ料金単価の登録されている料金テーブルと、から各印刷モードでの課金額を加算して小計課金額を算出するとともに、前記印刷材セーブモード選択処理ステップで印刷材セーブモードが選択されていると、該各印刷モード毎の該印刷材セーブモードのカウント値と該料金テーブルから該各印刷材セーブモードでの印刷材セーブ課金額を求めて該各印刷材セーブ課金額を加算して印刷材セーブ合計課金額を算出して、該小計課金額から該印刷材セーブ合計課金額を減算して合計課金額を算出する合計課金額算出処理ステップと、
前記小計課金額と前記合計課金額または該合計課金額を所定の通知手段により通知させる制御処理ステップと、
を有していることを特徴とする画像形成制御方法。
【請求項9】
コンピュータに、
印刷モード毎に設けられていて、印刷対象物のページ毎に該印刷モードを判定して、該印刷モードに対応させてカウント値をカウントアップするカウント処理と、
印刷材を削減する印刷材セーブモードを適用するか否かを選択する印刷材セーブモード選択処理と、
前記カウント処理でカウントされた各印刷モード毎のカウント値をそれぞれ合計して印刷モード毎合計カウント値を算出する合計カウント値算出処理と、
前記印刷モード毎合計カウント値と、該各印刷モードと該印刷モードでの1ページ当たりの印刷に必要な料金単価及び該各印刷モードに対して前記印刷材セーブモードを適用した場合の印刷材セーブ料金単価の登録されている料金テーブルと、から各印刷モードでの課金額を加算して小計課金額を算出するとともに、前記印刷材セーブモード選択処理で印刷材セーブモードが選択されていると、該各印刷モード毎の該印刷材セーブモードのカウント値と該料金テーブルから該各印刷材セーブモードでの印刷材セーブ課金額を求めて該各印刷材セーブ課金額を加算して印刷材セーブ合計課金額を算出して、該小計課金額から該印刷材セーブ合計課金額を減算して合計課金額を算出する合計課金額算出処理と、
前記小計課金額と前記合計課金額または該合計課金額を所定の通知手段により通知させる制御処理と、
を実行させる画像形成制御プログラム。
【請求項10】
請求項9記載の画像形成制御プログラムを記録したことを特徴とするコンピュータが読み取り可能な記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2012−40816(P2012−40816A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−185510(P2010−185510)
【出願日】平成22年8月20日(2010.8.20)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月20日(2010.8.20)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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