説明

画像形成装置および一体型プロセスカートリッジの制御装置

【課題】 感光体の寿命を迅速かつ正確に判定することができる画像形成装置および一体型プロセスカートリッジの制御装置を提供する。
【解決手段】 感光体の表面の帯電電位と残留電位との差、あるいは感光体の表面の帯電電位と露光電位との差に応じて、感光体の寿命切れを判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、感光体を備えた画像形成装置および一体型プロセスカートリッジの制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コピー機などの画像形成装置は、原稿台にセッとされた原稿の画像を光学的に読取り、その読取画像に対応する静電潜像を感光体ドラムの表面に形成し、その静電潜像を現像剤(トナーおよびキャリア)により現像(顕像化)してペーパーシーとにプリンとする。感光体ドラム上の静電潜像は、露光ユニットから発せられるレーザビームにより形成される。
【0003】
感光体ドラムの表面には、現像ローラ、現像剤、ペーパーシーと、クリーニングユニットのブレードが接触する。これらの接触のため、感光体ドラムの表面の特性に経時変化が生じ、適正な画像形成が不可能となる。つまり、感光体ドラムには寿命がある。
【0004】
そこで、プリントされたペーパーシーとの枚数などに基づいて感光体ドラムの寿命を判定し、寿命切れとなった感光体ドラムを新しい感光体ドラムと交換する必要がある(例えば、特許文献1,2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平9−190120号公報
【特許文献2】特開平5−100517号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、画像形成には様々な形態がある。このため、プリントされたペーパーシーとの枚数だけでは、正確な寿命判定が困難である。
【0007】
一方、感光体ドラムの寿命を判定する方法として、特開2002−82578号公報に示される例がある。この例では、感光体ドラムが帯電されて露光され、そのときの感光体ドラムの帯電電位および露光電位が検知され、検知された両電位の差が一定となるように帯電電位および露光電位がそれぞれ補正される。これら補正量に基づいて、感光体ドラムの交換時期が予測される。なお、上記公報には、感光体ドラムの動作時間などから交換時期を予測する方法、感光体ドラムに接する現像ローラの動作時間などから交換時期を予測する方法、も示されている。
【0008】
しかしながら、帯電電位および露光電位をそれぞれ補正して交換時期を予測する方法では、補正に長い時間がかかってしまう。このため、感光体ドラムの寿命判定に長い時間がかかるという問題がある。また、画像形成には様々な形態があるため、感光体ドラムや現像ローラの動作時間だけでは、正確な寿命判定が困難である。
【0009】
この発明は、上記の事情を考慮したもので、感光体の寿命を迅速かつ正確に判定することができる画像形成装置および一体型プロセスカートリッジの制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に係る発明の画像形成装置は、感光体と、前記感光体の表面を除電する除電ユニットと、前記除電ユニットにより除電された前記感光体の表面を帯電する帯電ユニットと、前記帯電ユニットにより帯電された前記感光体の表面を露光する露光ユニットと、前記露光ユニットにより露光された前記感光体の表面を現像する現像ユニットと、前記感光体を回転して前記除電ユニットを動作させながら前記帯電ユニットにより前記感光体の所定領域を帯電する処理、あるいは前記感光体を回転して前記除電ユニットを動作させながら前記帯電ユニットにより前記感光体を帯電しその帯電領域を前記露光ユニットにより露光する処理を、前記感光体がセットされた時および定期的に実行する制御手段と、前記除電ユニットにより除電された前記感光体の表面の残留電位、前記帯電ユニットにより帯電された前記感光体の表面の帯電電位、および前記露光ユニットにより露光された前記感光体の表面の露光電位、を検知する電位センサと、前記制御手段による処理の実行時、前記電位センサで検知される帯電電位と前記電位センサで検知される残留電位との差、あるいは前記電位センサで検知される帯電電位と前記電位センサで検知される露光電位との差、を検出する検出手段と、前記感光体がセットされた時の前記制御手段による処理の実行に伴い、前記検出手段で検出された差を初期値として記憶する記憶手段と、前記制御手段による定期的な処理の実行に伴い、前記検出手段で検出された差を前記記憶された初期値から減算する減算手段と、前記減算手段の減算結果が予め定められた設定値未満の場合に、前記感光体が寿命切れであると判定する判定手段と、を備える。
【発明の効果】
【0011】
この発明の画像形成装置および一体型プロセスカートリッジの制御装置によれば、感光体の寿命を迅速かつ正確に判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】各実施形態の内部の構成を示す図。
【図2】各実施形態における感光体ドラムの周辺部の詳細および制御回路を示す図。
【図3】各実施形態における感光体ドラムの表面電位の変化を示す図。
【図4】第1の実施形態の作用を説明するためのフローチャート。
【図5】図4に続くフローチャート。
【図6】第1の実施形態における帯電電位および残留電位の変化を示す図。
【図7】第1の実施形態における帯電電位と残留電位との差の変化を示す図。
【図8】各実施形態における各一定時間の求め方を説明するための図。
【図9】第2の実施形態の作用の要部を説明するためのフローチャート。
【図10】第3の実施形態の作用を説明するためのフローチャート。
【図11】図10に続くフローチャート。
【図12】第4の実施形態の作用の要部を説明するためのフローチャート。
【図13】第5の実施形態の作用を説明するためのフローチャート。
【図14】図13に続くフローチャート。
【図15】第5の実施形態における積算値の変化を示す図。
【図16】第6の実施形態の作用の要部を説明するためのフローチャート。
【図17】第7の実施形態の作用を説明するためのフローチャート。
【図18】図17に続くフローチャート。
【図19】第8の実施形態の作用の要部を説明するためのフローチャート。
【図20】第9の実施形態の作用を説明するためのフローチャート。
【図21】第10の実施形態の作用を説明するためのフローチャート。
【図22】図21に続くフローチャート。
【図23】図21および図22に続くフローチャート。
【図24】第11の実施形態の作用の要部を説明するためのフローチャート。
【図25】第12の実施形態の作用を説明するためのフローチャート。
【図26】図25に続くフローチャート。
【図27】図25および図26に続くフローチャート。
【図28】第13の実施形態の作用の要部を説明するためのフローチャート。
【図29】第14の実施形態の作用を説明するためのフローチャート。
【図30】図29に続くフローチャート。
【図31】図29および図30に続くフローチャート。
【図32】第14の実施形態における帯電電位および露光電位の変化を示す図。
【図33】第15の実施形態の作用の要部を説明するためのフローチャート。
【図34】第16の実施形態の作用を説明するためのフローチャート。
【図35】図34に続くフローチャート。
【図36】図34および図35に続くフローチャート。
【図37】第17の実施形態の作用の要部を説明するためのフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[1]以下、この発明の第1の実施形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、本体1の上面部に原稿載置用の透明の原稿台(ガラス板)2が設けられている。この原稿台2の一側部に、インジケータ3が設けられている。このインジケータ3と原稿台2との段差部が、原稿セッと用の基準位置となっている。
【0014】
原稿台2の下面側にキャリッジ4が設けられ、そのキャリッジ4に露光ランプ5が設けられている。キャリッジ4は、原稿台2の下面に沿って移動(往復動)することができる。キャリッジ4が原稿台2に沿って往動しながら、露光ランプ5が点灯することにより、原稿台2に載置された原稿が露光される。
【0015】
この露光により、原稿からの反射光像が得られ、それが反射ミラー6,7,8および変倍用レンズブロック9によってCCD(Charge Coupled Device)10に投影される。CCD10は、投影された像に対応する画像信号を出力する。
【0016】
CCD10から出力される画像信号はデジタル信号に変換され、そのデジタル信号が露光ユニット28に供給される。露光ユニット28は、入力信号に応じたレーザビームBを発する。
【0017】
上記インジケータ3の近傍に、原稿読取用の窓12が設けられている。これら原稿台2、インジケータ3、および窓12の上に、原稿台カバーを兼ねた自動原稿送り装置(ADF)40が開閉自在に設けられている。自動原稿送り装置40は、原稿載置用のトレイ41を有し、そのトレイ41にセットされる複数枚の原稿Dを1枚ずつ窓12に送り込んでその窓12上を通過させ、通過した原稿Dをトレイ42に排出する。この自動原稿送り装置40が動作するとき、露光ランプ5が窓12と対応する位置で発光し、その光が窓12に照射される。窓12に照射される光は、窓12上の原稿Dに照射される。この照射により、原稿Dからの反射光像が得られ、それが反射ミラー6,7,8および変倍用レンズブロック9によってCCD10に投影される。
【0018】
一方、上記露光ユニット28の近傍に、回転式の感光体たとえば感光体ドラム20が設けられている。この感光体ドラム20の周囲に、除電ユニット21、帯電ユニット22、電位センサ23、現像ユニット24、転写ユニット25、剥離ユニット26、クリーニングユニット27が順次に配設されている。上記露光ユニット28から発せられるレーザビームBは、帯電ユニット22と電位センサ23との間を通り、感光体ドラム20の表面に照射される。
【0019】
上記除電ユニット21は、ランプや発光ダイオードの光を感光体ドラム20に照射することにより、感光体ドラム20の表面に残留している電荷を除去する(除電)。帯電ユニット22は、感光体ドラム20に高レベルの電圧を加えることにより、感光体ドラム20の表面に静電荷を与える。こうして帯電された感光体ドラム20の表面が、露光ユニット28のレーザビームBによって露光されることにより、感光体ドラム20の表面に静電潜像が形成される。なお、帯電ユニット22は、感光体ドラム20に対する帯電出力を調節するためのグリッド22aを有している。
【0020】
電位センサ23は、感光体ドラム20の表面の電位を非接触で検知する。具体的には、電位センサ23は、除電ユニット21により除電された感光体ドラム20の表面に残留する残留電位、帯電ユニット22により帯電された感光体ドラム20の表面の帯電電位、および露光ユニット28により露光された感光体ドラム20の表面の露光電位、をそれぞれ検知する。
【0021】
現像ユニット24は、感光体ドラム20の表面に接して回転する現像ローラ24aを有し、予め収容している現像剤(トナーおよびキャリア)を現像ローラ24aにより感光体ドラム20の表面に与える。これにより、感光体ドラム20の表面における静電潜像が、現像されて可視像となる。転写ユニット25は、後述するレジストローラ33から供給されるペーパーシーとPに対し、感光体ドラム20の表面の可視像を転写する。剥離ユニット26は、転写ユニット25を経たペーパーシーとPを感光体ドラム20から剥離する。クリーニングユニット27は、感光体ドラム20の表面に接するブレード27aを有し、感光体ドラム20の表面に残留している現像剤等を取り除く。
【0022】
なお、感光体ドラム20、除電ユニット21、帯電ユニット22、現像ユニット24、転写ユニット25、剥離ユニット26、クリーニングユニット27、露光ユニット28などにより、一体型プロセスカートリッジが構成されている。
【0023】
本体1の下方部に、複数の用紙カセッと30が設けられている。これら用紙カセッと30には、互いに異なるサイズの多数枚のペーパーシーとPが収容されている。各用紙カセッと30のいずれか1つからペーパーシーとPが1枚ずつ取り出される。この取り出し用として、それぞれピックアップローラ31が設けられている。取り出されたペーパーシーとPは、それぞれ分離ローラ32により用紙カセット30から分離され、レジストローラ33に送られる。レジストローラ33は、感光体ドラム20の回転を考慮したタイミングで、ペーパーシーとPを感光体ドラム20と転写ユニット25との間に送り込む。
【0024】
感光体ドラム20から剥離されたペーパーシーとPは、搬送ベルと34によって定着器35に送られる。定着器35は、ペーパーシーとP上の転写像を熱によって定着させる。定着の済んだペーパーシーとPは、排紙ローラ36によって排出口37に送られ、その排出口37から本体1外のトレイ38に排出される。
【0025】
感光体ドラム20の周辺部の詳細および制御回路を図2に示している。
50はコントローラで、本体1の全体を制御する。このコントローラ50に、モータ駆動回路51、除電ユニット53、帯電ユニット電源回路54、グリッド電源回路55、A/D(アナログ/デジタル)変換ユニット56、現像ユニット電源回路57、転写ユニット電源回路58、剥離ユニット電源回路59、ディスプレイ60、およびネットインターフェイス61が接続されている。
【0026】
モータ駆動回路51は、コントローラ50の指令に応じて、モータ52を駆動する。モータ52は、感光体ドラム20を駆動するとともに、ペーパーシーとPの搬送機構などを駆動する。除電ユニット駆動回路53は、コントローラ50の指令に応じて、モータ除電ユニット21を駆動する。帯電ユニット電源回路54は、帯電用の高レベルの電圧を出力する。この出力が帯電ユニット22に供給される。グリッド電源回路55は、帯電ユニット22の帯電出力を調節するためのグリッドバイアス電圧を出力する。この出力が、帯電ユニット22のグリッド22aに供給される。A/D(アナログ/デジタル)変換ユニット56は、電位センサ23の検知信号をデジタル信号に変換する。現像ユニット電源回路57は、現像ユニット24に対し、現像のためのバイアス電圧いわゆる現像バイアス電圧を出力する。この現像バイアス電圧が、現像ユニット24の現像ローラ24aに供給される。転写ユニット電源回路58は、転写用の高レベルの電圧を出力する。この出力が、転写ユニット25に供給される。剥離ユニット電源回路59は、剥離用の電圧を出力する。この出力が、剥離ユニット26に供給される。ディスプレイ60は、ユーザおよび保守サービス員に知らせるべき情報を表示する。ネットインターフェイス61は、通信ネットワーク62を介して、コントローラ50と外部機器との間のデータ送受信を行う。
【0027】
作用を説明する。
【0028】
図3に、感光体ドラム20の表面電位の特徴的な変化を示している。すなわち、除電ユニット21により除電される感光体ドラム20の表面に残留する電位いわゆる残留電位は、感光体ドラム20の使用が進むに従って徐々に低下していき、感光体ドラム20の寿命切れに伴って急に低下する。帯電ユニット22により帯電される感光体ドラム20の表面の帯電電位は、感光体ドラム20の使用が進むに従って徐々に上昇していく。露光ユニット28により露光される感光体ドラム20の表面の露光電位も、感光体ドラム20の使用が進むに従って徐々に上昇していく。
【0029】
コントローラ50の寿命判定処理を、図4および図5のフローチャートに示している。
【0030】
定期的な寿命判定タイミングにおいて(ステップ101のYES)、感光体ドラム20の回転が開始されるとともに(ステップ102)、除電ユニット21がオンされる(ステップ103)。この除電ユニット21のオンにより、感光体ドラム20の表面に残留する電荷が除去される(除電)。そして、帯電ユニット22がオンされる。この帯電ユニット22のオンにより、除電された感光体ドラム20の表面の所定領域が、帯電される(ステップ104)。この帯電領域における帯電電位L1の検知開始タイミング(ステップ107)、現像バイアス電圧の供給開始タイミング(ステップ109)、および帯電電位L1の検知終了タイミング(ステップ111)をそれぞれ把握するために、帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が計測される(ステップ105)。
【0031】
帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が一定時間VO_S以上となったら(ステップ106のYES)、電位センサ23により、感光体ドラム20の帯電電位L1が検知される(ステップ107)。
【0032】
このように、帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1に基づいて、帯電電位L1の検知開始タイミングを決定することにより、帯電領域の帯電電位L1を正確に検知することができる。
【0033】
帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が一定時間VB_ONに達したら(ステップ108のYES)、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が開始される(ステップ109)。経過時間T1が一定時間VB_ONに達しないうちは(ステップ108のNO)、現像ユニット24に現像バイアス電圧が供給されない。
【0034】
経過時間T1が一定時間VB_ONに達しないうちは、感光体ドラム20の表面の除電領域が現像ユニット24の位置に対応している。この期間は、現像ユニット24に現像バイアス電圧が供給されない。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の除電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0035】
経過時間T1が一定時間VB_ONに達する時点では、感光体ドラム20の表面の帯電領域が現像ユニット24の位置に対応する。このとき、現像ユニット24に現像バイアス電圧が供給される。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の帯電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0036】
帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が一定時間VO_E以上となったら(ステップ110のYES)、電位センサ23による帯電電位L1の検知が終了される(ステップ111)。
【0037】
このように、帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1に基づいて、帯電電位L1の検知終了タイミングを決定することにより、帯電電位L1の検知が確実に完了する。
【0038】
電位センサ23による帯電電位L1の検知が終了したら、帯電ユニット22がオフされる(ステップ112)。そして、残留電位L2の検知開始タイミング(ステップ115)、現像バイアス電圧の供給停止タイミング(ステップ117)、および残留電位L2の検知終了タイミング(ステップ119)をそれぞれ把握するために、帯電ユニット22がオフしてからの経過時間T2が計測される(ステップ113)。
【0039】
経過時間T2が一定時間VE_S以上となったら(ステップ114のYES)、電位センサ23により、感光体ドラム20の残留電位L2が検知される(ステップ115)。
【0040】
このように、帯電ユニット22がオフしてからの経過時間T2に基づいて、残留電位L2の検知開始タイミングが決定されることにより、除電領域の残留電位L2を正確に検知することができる。
【0041】
帯電ユニット22がオフしてからの経過時間T2が一定時間VB_OFFに達したら(ステップ116のYES)、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が停止される(ステップ117)。経過時間T2が一定時間VB_OFFに達しないうちは(ステップ116のNO)、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が継続される。
【0042】
経過時間T2が一定時間VB_OFFに達しないうちは、感光体ドラム20の表面の帯電領域が現像ユニット24の位置に対応している。この期間は、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が継続される。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の帯電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0043】
経過時間T2が一定時間VB_OFFに達する時点では、感光体ドラム20の表面の除電領域が現像ユニット24の位置に対応する。このとき、現像バイアス電圧の供給が停止される。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の除電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0044】
経過時間T2が一定時間VE_E以上となったら(ステップ118のYES)、電位センサ23による残留電位L2の検知が終了される(ステップ119)。
【0045】
このように、帯電ユニット22がオフしてからの経過時間T2に基づいて、残留電位L2の検知終了タイミングが決定されることにより、残留電位L2の検知が確実に完了する。
【0046】
残留電位L2の検知が終了すると、感光体ドラム20の回転が停止されるとともに(ステップ120)、除電ユニット21がオフされる(ステップ121)。
【0047】
そして、上記検知された帯電電位L1と上記検知された残留電位L2との差ΔL(=L1−L2)が算出される(ステップ122)。
【0048】
算出された電位差ΔLが予め定められた設定値ΔLa未満の場合(ステップ123のYES)、感光体ドラム20が寿命切れであると判定されて、その旨がディスプレイ60で表示される(ステップ124)。この表示により、感光体ドラム20の寿命切れがユーザに報知される。ユーザは、保守サービス員に、感光体ドラム20の交換を依頼する。
【0049】
寿命切れの感光体ドラム20が新品と交換されることにより、感光体ドラム20の周辺部への悪影響を回避することができる。たとえば、現像剤(トナーおよびキャリア)が感光体ドラム20に付着する不具合を解消することができる。また、クリーニングユニット27のブレード27aの破損を防ぐことができる。
【0050】
算出された電位差ΔLが設定値ΔLa以上であれば(ステップ123のNO)、感光体ドラム20は寿命切れでないとの判断の下に、何も表示されない。
【0051】
図6に、帯電電位L1および残留電位L2の変化の例を示している。図7に、電位差ΔLの変化の様子を示している。
【0052】
帯電電位L1は、残留電位L2の影響を受けて変動してしまう。このため、帯電電位L1だけでは、感光体ドラム20の寿命を正確に判定することが困難である。そこで、帯電電位L1に影響を及ぼす残留電位L2の変動をキャンセルするべく、帯電電位L1から残留電位L2を減算し、その減算結果ΔL(=L1−L2)を感光体ドラム20の寿命判定に用いている。したがって、感光体ドラム20の寿命を迅速かつ正確に判定することができる。
【0053】
ところで、帯電電位L1の検知開始タイミングを決定するための一定時間VO_S、現像バイアス電圧の供給開始タイミングを決定するための一定時間VB_ON、帯電電位L1の検知終了タイミングを決定するための一定時間VO_E、残留電位L2の検知開始タイミングを決定するための一定時間VE_S、現像バイアス電圧の供給停止タイミングを決定するための一定時間VB_OFF、および残留電位L2の検知終了タイミングを決定するための一定時間VE_Eは、次のように設定される。
【0054】
図8に示すように、感光体ドラム20の半径がR[mm]、感光体ドラム20の回転速度がV[mm/s]、帯電ユニット22の帯電位置と露光ユニット28の露光位置との間の角度がθ1、帯電ユニット22の帯電位置と電位センサ23の検知位置との間の角度がθ2、帯電ユニット22の帯電位置と現像ローラ24aの現像位置との間の角度がθ3、円周率がπであるとする。
【0055】
帯電電位L1の検知開始タイミングを決定するための一定時間VO_Sは、コントローラ50が帯電開始信号を出力してから帯電ユニット22の出力が実際に開始されるまでにかかる時間がΔVG_ONで、電位センサ23の検知応答時間がΔVO_Sである場合に、下式(1)により求められる。
VO_S=2×π×R×(θ2÷360)÷V+ΔVG_ON+ΔVO_S……(1)
現像バイアス電圧の供給開始タイミングを決定するための一定時間VB_ONは、コントローラ50が帯電開始信号を出力してから帯電ユニット22の出力が実際に開始されるまでにかかる時間がΔVG_ONで、コントローラ50が現像バイアス電圧の供給開始信号を出力してから現像ユニット24に現像バイアス電圧が実際に供給されるまでにかかる時間がΔVB_ONである場合に、下式(2)により求められる。
VB_ON=2×π×R×(θ3÷360)÷V+ΔVG_ON+ΔVB_ON……(2)
帯電電位L1の検知終了タイミングを決定するための一定時間VO_Eは、コントローラ50が帯電開始信号を出力してから帯電ユニット22の出力が実際に開始されるまでにかかる時間がΔVG_ONで、電位センサ23の検知応答時間がΔVO_Sで、電位センサ23による帯電電位L1の検知開始から検知終了までにかかる時間がΔVO_Eである場合に、下式(3)により求められる。
VO_E=2×π×R×(θ2÷360)÷V
+ΔVG_ON+ΔVO_S+ΔVO_E
=VO_S+ΔVO_E……(3)
残留電位L2の検知開始タイミングを決定するための一定時間VE_Sは、コントローラ50が帯電停止信号を出力してから帯電ユニット22の出力が実際に停止されるまでにかかる時間がΔVG_OFFで、電位センサ23の検知応答時間がΔVE_Sである場合に、下式(4)により求められる。
VE_S=2×π×R×(θ2÷360)÷V+ΔVG_OFF+ΔVE_S……(4)
現像バイアス電圧の供給停止タイミングを決定するための一定時間VB_OFFは、コントローラ50が帯電停止信号を出力してから帯電ユニット22の出力が実際に停止されるまでにかかる時間がΔVG_OFFで、コントローラ50が現像バイアス電圧の供給停止信号を出力してから現像バイアス電圧の供給が実際に停止されるまでにかかる時間がΔVB_OFFである場合に、下式(5)により求められる。
VB_OFF=2×π×R×(θ3÷360)÷V
+ΔVG_OFF+ΔVB_OFF……(5)
残留電位L2の検知終了タイミングを決定するための一定時間VE_Eは、コントローラ50が帯電停止信号を出力してから帯電ユニット22の出力が実際に停止されるまでにかかる時間がΔVG_OFFで、電位センサ23の検知応答時間がΔVE_Sで、電位センサ23による残留電位L2の検知開始から検知終了までにかかる時間がΔVE_Eである場合に、下式(6)により求められる。
VE_E=2×π×R×(θ2÷360)÷V
+ΔVG_OFF+ΔVE_S+ΔVE_E
=VE_S+ΔVE_E……(6)
[2]この発明の第2の実施形態について説明する。
構成は、第1の実施形態と同じである。
第1の実施形態のステップ123,124の処理に代えて、図9のフローチャートに示すステップ125−131の処理が実行される。他の処理については、第1の実施形態と同じなので、その説明は省略する。
【0056】
すなわち、算出された電位差ΔLが予め定められた設定値ΔLa2以上の場合(ステップ125のNO)、感光体ドラム20は寿命切れでないとの判断の下に、何も表示されない。
【0057】
電位差ΔLが設定値ΔLa2未満の場合(ステップ125のYES)、電位差ΔLと予め定められた設定値ΔLa1(<ΔLa2)とが比較される(ステップ126)。電位差ΔLが設定値ΔLa1以上の場合(ステップ126のNO)、感光体ドラム20の寿命切れが近いと判定されて、その旨がディスプレイ60で表示される(ステップ127)。この表示により、感光体ドラム20の寿命切れが近いことがユーザに報知される。
【0058】
ユーザは、感光体ドラム20が交換時期に近づいていることを事前に認識することができる。これにより、ユーザにとって都合の良いタイミングで、感光体ドラム20の交換を保守サービス員に対し依頼することができる。
【0059】
電位差ΔLが設定値ΔLa1未満の場合には(ステップ126のYES)、感光体ドラム20が寿命切れであると判定されて、その旨がディスプレイ60で表示される(ステップ128)。そして、本体1の動作が停止される(ステップ129)。感光体ドラム20が交換されないうちは(ステップ130のNO)、本体1の動作停止状態が継続される。
【0060】
感光体ドラム20が交換されると(ステップ130のYES)、本体1の動作が可能となる(ステップ131)。
【0061】
[3]この発明の第3の実施形態について説明する。
構成は、第1の実施形態と同じである。
作用を説明する。コントローラ50の寿命判定処理を、図10および図11のフローチャートに示している。
【0062】
定期的な寿命検出タイミングにおいて(ステップ201のYES)、感光体ドラム20の回転が開始されるとともに(ステップ202)、除電ユニット21がオンされる(ステップ203)。
【0063】
この除電ユニット21のオンにより、感光体ドラム20の表面電位に残留する電荷が除去される(除電)。除電された感光体ドラム20の表面の所定領域が、帯電ユニット22により帯電される(ステップ204)。そして、帯電電位L1の検知開始タイミング(ステップ207)、現像バイアス電圧の供給開始タイミング(ステップ209)、および帯電電位L1の検知終了タイミング(ステップ211)をそれぞれ把握するために、帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が計測される(ステップ205)。
【0064】
帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が一定時間VO_S以上となったら(ステップ206のYES)、電位センサ23により、感光体ドラム20の帯電電位L1の検知が開始される(ステップ207)。
【0065】
このように、帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1に基づいて、帯電電位L1の検知開始タイミングを決定することにより、帯電領域の帯電電位L1を正確に検知することができる。
【0066】
帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が一定時間VB_ONに達したら(ステップ208のYES)、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が開始される(ステップ209)。経過時間T1が一定時間VB_ONに達しないうちは(ステップ208のNO)、現像ユニット24に現像バイアス電圧が供給されない。
【0067】
経過時間T1が一定時間VB_ONに達しないうちは、感光体ドラム20の表面の除電領域が現像ユニット24の位置に対応している。この期間は、現像ユニット24に現像バイアス電圧が供給されない。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の除電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0068】
経過時間T1が一定時間VB_ONに達する時点では、感光体ドラム20の表面の帯電領域が現像ユニット24の位置に対応する。このとき、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が開始される。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の帯電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0069】
帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が一定時間VO_E以上となったら(ステップ210のYES)、電位センサ23による帯電電位L1の検知が終了される(ステップ211)。
【0070】
このように、帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1に基づいて、帯電電位L1の検知終了タイミングを決定することにより、帯電電位L1の検知が確実に完了する。
【0071】
コントローラ50から露光ユニット28に露光開始信号LD_ONが供給されることにより、感光体ドラム20の表面の帯電領域が露光される(ステップ212)。そして、この露光領域における露光電位L3の検知開始タイミング(ステップ215)、および露光電位L3の検知終了タイミング(ステップ217)をそれぞれ把握するために、露光開始からの経過時間T3が計測される(ステップ213)。
【0072】
露光開始からの経過時間T3に基づいて、露光電位L3の検知開始タイミングと検知終了タイミングを管理することにより、露光電位L3の検知にかかる時間を必要最小限に抑えることができる。これにより、露光領域の大きさをできるだけ縮小することができる。露光領域の大きさをできるだけ縮小することができるので、露光領域には引き付けられる現像剤の量を低減することができる。したがって、現像剤の無駄な消費を抑制することができる。
【0073】
露光開始からの経過時間T3が一定時間VL_S以上となったら(ステップ214のYES)、感光体ドラム20の露光領域における露光電位L3の検知が開始される(ステップ215)。
【0074】
経過時間T3が一定時間VL_E以上となったら(ステップ216のYES)、露光電位L3の検知が終了される(ステップ217)。そして、コントローラ50から露光ユニット28に対して露光終了信号LD_OFFが供給されて、露光ユニット28による露光が終了する(ステップ218)。さらに、帯電ユニット22がオフされる(ステップ219)。
【0075】
そして、現像バイアス電圧の供給停止タイミング(ステップ222)を把握するために、帯電ユニット22がオフしてからの経過時間T2が計測される(ステップ220)。
【0076】
帯電ユニット22がオフしてからの経過時間T2が一定時間VB_OFFに達したら(ステップ221のYES)、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が停止される(ステップ222)。経過時間T2が一定時間VB_OFFに達しないうちは(ステップ221のNO)、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が継続される。
【0077】
経過時間T2が一定時間VB_OFFに達しないうちは、感光体ドラム20の表面の帯電領域が現像ユニット24の位置に対応している。この期間は、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が継続される。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の帯電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0078】
経過時間T2が一定時間VB_OFFに達する時点では、感光体ドラム20の表面の除電領域が現像ユニット24の位置に対応する。このとき、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が停止される。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の除電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0079】
現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が停止された後、感光体ドラム20の回転が停止されるとともに(ステップ223)、除電ユニット21がオフされる(ステップ224)。
【0080】
そして、上記検知された帯電電位L1と上記検知された露光電位L3との差ΔL(=L1−L3)が算出される(ステップ225)。
【0081】
算出された電位差ΔLが予め定められた設定値ΔLb未満の場合(ステップ226のYES)、感光体ドラム20が寿命切れであると判定されて、その旨がディスプレイ60で表示される(ステップ227)。この表示により、感光体ドラム20の寿命切れがユーザに報知される。ユーザは、保守サービス員に、感光体ドラム20の交換を依頼する。
【0082】
算出された電位差ΔLが設定値ΔLb以上であれば(ステップ226のYES)、感光体ドラム20は寿命切れでないとの判断の下に、何も表示されない。
【0083】
ところで、露光電位L3の検知開始タイミングを決定するための一定時間VL_S、および露光電位L3の検知終了タイミングを決定するための一定時間VL_Eは、次のように設定される。
【0084】
図8に示すように、感光体ドラム20の半径がR[mm]、感光体ドラム20の回転速度がV[mm/s]、帯電ユニット22の帯電位置と露光ユニット28の露光位置との間の角度がθ1、帯電ユニット22の帯電位置と電位センサ23の検知位置との間の角度がθ2、帯電ユニット22の帯電位置と現像ローラ24aの現像位置との間の角度がθ3、円周率がπであるとする。
【0085】
露光電位L3の検知開始タイミングを決定するための一定時間VL_Sは、コントローラ50が露光開始信号LD_ONを出力してから感光体ドラム20が実際に露光されるまでにかかる時間がΔVL_ONで、電位センサ23の検知応答時間がΔVL_Sである場合に、下式(7)により求められる。
VL_S=2×π×R×[(θ2−θ1)÷360]÷V
+ΔVL_ON+ΔVL_S……(7)
露光電位L3の検知終了タイミングを決定するための一定時間VL_Eは、電位センサ23による露光電位L3の検知開始から検知終了までにかかる時間がΔVL_Eで、コントローラ50が露光終了信号LD_OFFを出力してから感光体ドラム20の露光が停止するまでにかかる時間ΔVL_OFFである場合に、下式(8)により求められる。
VL_S=2×π×R×[(θ2−θ1)÷360]÷V
+ΔVL_ON+ΔVL_S+ΔVL_E+ΔVL_OFF
=VL_S+ΔVL_E+ΔVL_OFF……(8)
他の一定時間の求め方については、第1実施形態で説明しているので、その説明は省略する。
【0086】
[4]この発明の第4の実施形態について説明する。
構成は、第1の実施形態と同じである。
第4の実施形態のステップ226,227の処理に代えて、図12のフローチャートに示すステップ228−234の処理が実行される。他の処理については、第4の実施形態と同じなので、その説明は省略する。
【0087】
すなわち、算出された電位差ΔLが予め定められた設定値ΔLb2以上の場合(ステップ228のNO)、感光体ドラム20は寿命切れでないとの判断の下に、何も表示されない。
【0088】
電位差ΔLが設定値ΔLb2未満の場合(ステップ228のYES)、電位差ΔLと予め定められた設定値ΔLb1(<ΔLb2)とが比較される(ステップ229)。電位差ΔLが設定値ΔLb1以上の場合(ステップ229のNO)、感光体ドラム20の寿命切れが近いと判定されて、その旨がディスプレイ60で表示される(ステップ230)。この表示により、感光体ドラム20の寿命切れが近いことがユーザに報知される。
【0089】
ユーザは、感光体ドラム20が交換時期に近づいていることを事前に認識することができる。これにより、ユーザにとって都合の良いタイミングで、感光体ドラム20の交換を保守サービス員に対し依頼することができる。
【0090】
電位差ΔLが設定値ΔLb1未満の場合には(ステップ229のYES)、感光体ドラム20が寿命切れであると判定されて、その旨がディスプレイ60で表示される(ステップ231)。そして、本体1の動作が停止される(ステップ232)。感光体ドラム20が交換されないうちは(ステップ233のNO)、本体1の動作停止状態が継続される。
【0091】
感光体ドラム20が交換されると(ステップ233のYES)、本体1の動作が可能となる(ステップ234)。
【0092】
[5]この発明の第5の実施形態について説明する。
構成は、第1の実施形態と同じである。
作用を説明する。コントローラ50の寿命判定処理を、図13および図14のフローチャートに示している。
【0093】
定期的な寿命判定タイミングにおいて(ステップ301のYES)、感光体ドラム20の回転が開始されるとともに(ステップ302)、除電ユニット21がオンされる(ステップ303)。
【0094】
この除電ユニット21のオンにより、感光体ドラム20の表面に残留する電荷が除去される(除電)。そして、帯電ユニット22がオンされる。この帯電ユニット22のオンにより、除電された感光体ドラム20の表面の所定領域が、帯電される(ステップ304)。この帯電領域の帯電電位L1の検知開始タイミング(ステップ307)、現像バイアス電圧の供給開始タイミング(ステップ309)、および帯電電位L1の検知終了タイミング(ステップ311)をそれぞれ把握するために、帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が計測される(ステップ305)。
【0095】
帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が一定時間VO_S以上となったら(ステップ306のYES)、電位センサ23により、感光体ドラム20の帯電電位L1が検知される(ステップ307)。
【0096】
このように、帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1に基づいて、帯電電位L1の検知開始タイミングを決定することにより、帯電電位L1を正確に検知することができる。
【0097】
帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が一定時間VB_ONに達したら(ステップ308のYES)、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が開始される(ステップ309)。経過時間T1が一定時間VB_ONに達しないうちは(ステップ308のNO)、現像ユニット24に現像バイアス電圧が供給されない。
【0098】
経過時間T1が一定時間VB_ONに達しないうちは、感光体ドラム20の表面の除電領域が現像ユニット24の位置に対応している。この期間は、現像ユニット24に現像バイアス電圧が供給されない。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の除電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0099】
経過時間T1が一定時間VB_ONに達する時点では、感光体ドラム20の表面の帯電領域が現像ユニット24の位置に対応する。このとき、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が開始される。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の帯電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0100】
帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が一定時間VO_E以上となったら(ステップ310のYES)、感光体ドラム20の帯電電位L1の検知が終了される(ステップ311)。
【0101】
このように、帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1に基づいて、帯電電位L1の検知検出タイミングを決定することにより、帯電電位L1の検知が確実に完了する。
【0102】
電位センサ23による帯電電位L1の検知が終了したら、帯電ユニット22がオフされる(ステップ312)。そして、残留電位L2の検知開始タイミング(ステップ315)、現像バイアス電圧の供給停止タイミング(ステップ317)、および残留電位L2の検知終了タイミン(ステップ319)をそれぞれ把握するために、帯電ユニット22がオフしてからの経過時間T2が計測される(ステップ313)。
【0103】
経過時間T2が一定時間VE_S以上となったら(ステップ314のYES)、電位センサ23により、感光体ドラム20の残留電位L2が検知される(ステップ315)。
【0104】
このように、帯電ユニット22がオフしてからの経過時間T2に基づいて、残留電位L2の検知開始タイミングが決定されることにより、除電領域の残留電位L2を正確に検知することができる。
【0105】
帯電ユニット22がオフしてからの経過時間T2が一定時間VB_OFFに達したら(ステップ316のYES)、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が停止される(ステップ317)。経過時間T2が一定時間VB_OFFに達しないうちは(ステップ316のNO)、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が継続される。
【0106】
経過時間T2が一定時間VB_OFFに達しないうちは、感光体ドラム20の表面の帯電領域が現像ユニット24の位置に対応している。この期間は、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が継続される。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の帯電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0107】
経過時間T2が一定時間VB_OFFに達する時点では、感光体ドラム20の表面の除電領域が現像ユニット24の位置に対応する。このとき、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が停止される。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の除電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0108】
経過時間T2が一定時間VE_E以上となったら(ステップ318のYES)、電位センサ23による残留電位L2の検知が終了される(ステップ319)。
【0109】
このように、帯電ユニット22がオフしてからの経過時間T2に基づいて、残留電位L2の検知終了タイミングが決定されることにより、残留電位L2の検知が確実に完了する。
【0110】
残留電位L2の検知が終了すると、感光体ドラム20の回転が停止されるとともに(ステップ320)、除電ユニット21がオフされる(ステップ321)。
【0111】
そして、上記検知された帯電電位L1と上記検知された残留電位L2との差ΔL(=L1−L2)が算出される(ステップ322)。
【0112】
算出された電位差ΔLは積算され(ステップ323)、その積算値と予め定められた設定値Sとが比較される(ステップ324)。積算値が設定値S以上となると(ステップ324のYES)、感光体ドラム20が寿命切れであると判定されて、その旨がディスプレイ60で表示される(ステップ325)。この表示により、感光体ドラム20の寿命切れがユーザに報知される。ユーザは、保守サービス員に、感光体ドラム20の交換を依頼する。
【0113】
積算値が設定値S未満であれば(ステップ324のNO)、感光体ドラム20は寿命切れでないとの判断の下に、何も表示されない。
【0114】
図15に、積算値の変化と設定値との関係を示している。
【0115】
帯電電位L1は、残留電位L2の影響を受けて変動してしまう。このため、帯電電位L1だけでは、感光体ドラム20の寿命を正確に判定することが困難である。そこで、帯電電位L1に影響を及ぼす残留電位L2の変動をキャンセルするべく、帯電電位L1から残留電位L2を減算し、その減算結果ΔL(=L1−L2)の積算値を感光体ドラム20の寿命判定に用いている。減算結果ΔLの積算値は、常に上昇方向に変化する値であり、寿命切れの判定基準である設定値との比較が容易になる。したがって、感光体ドラム20の寿命を迅速かつ正確に判定することができる。
【0116】
[6]この発明の第6の実施形態について説明する。
構成は、第1の実施形態と同じである。
第5の実施形態のステップ324,325の処理に代えて、図16のフローチャートに示すステップ326−327の処理が実行される。他の処理については、第5の実施形態と同じなので、その説明は省略する。
【0117】
すなわち、積算値が予め定められた設定値S1未満の場合(ステップ326のNO)、感光体ドラム20は寿命切れでないとの判断の下に、何も表示されない。
【0118】
積算値が設定値S1以上の場合(ステップ326のYES)、積算値と予め定められた設定値S2(>S1)とが比較される(ステップ327)。積算値が設定値S2未満の場合(ステップ327のNO)、感光体ドラム20の寿命切れが近いと判定されて、その旨がディスプレイ60で表示される(ステップ328)。この表示により、感光体ドラム20の寿命切れが近いことがユーザに報知される。
【0119】
ユーザは、感光体ドラム20が交換時期に近づいていることを事前に認識することができる。これにより、ユーザにとって都合の良いタイミングで、感光体ドラム20の交換を保守サービス員に対し依頼することができる。
【0120】
積算値が設定値S2以上の場合には(ステップ327のYES)、感光体ドラム20が寿命切れであると判定されて、その旨がディスプレイ60で表示される(ステップ329)。そして、本体1の動作が停止される(ステップ330)。感光体ドラム20が交換されないうちは(ステップ331のNO)、本体1の動作停止状態が継続される。
【0121】
感光体ドラム20が交換されると(ステップ331のYES)、本体1の動作が可能となる(ステップ332)。
【0122】
[7]この発明の第7の実施形態について説明する。
構成は、第1の実施形態と同じである。
作用を説明する。コントローラ50の寿命判定処理を、図17および図18のフローチャートに示している。
【0123】
定期的な寿命検出タイミングにおいて(ステップ401のYES)、感光体ドラム20の回転が開始されるとともに(ステップ402)、除電ユニット21がオンされる(ステップ403)。
【0124】
この除電ユニット21のオンにより、感光体ドラム20の表面電位に残留する電荷が除去される(除電)。除電された感光体ドラム20の表面の所定領域が、帯電ユニット22により帯電される(ステップ404)。そして、帯電電位L1の検知開始タイミング(ステップ407)、現像バイアス電圧の供給開始タイミング(ステップ409)、および帯電電位L1の検知終了タイミング(ステップ411)をそれぞれ把握するために、帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が計測される(ステップ405)。
【0125】
帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が一定時間VO_S以上となったら(ステップ406のYES)、電位センサ23により、感光体ドラム20の帯電電位L1の検知が開始される(ステップ407)。
【0126】
このように、帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1に基づいて、帯電電位L1の検知開始タイミングを決定することにより、帯電領域の帯電電位L1を正確に検知することができる。
【0127】
帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が一定時間VB_ONに達したら(ステップ408のYES)、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が開始される(ステップ409)。経過時間T1が一定時間VB_ONに達しないうちは(ステップ408のNO)、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が開始されない。
【0128】
経過時間T1が一定時間VB_ONに達しないうちは、感光体ドラム20の表面の除電領域が現像ユニット24の位置に対応している。この期間は、現像ユニット24に現像バイアス電圧が供給されない。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の除電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0129】
経過時間T1が一定時間VB_ONに達する時点では、感光体ドラム20の表面の帯電領域が現像ユニット24の位置に対応する。このとき、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が開始される。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の帯電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0130】
帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が一定時間VO_E以上となったら(ステップ410のYES)、電位センサ23による帯電電位L1の検知が終了される(ステップ411)。
【0131】
このように、帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1に基づいて、帯電電位L1の検知終了タイミングを決定することにより、帯電電位L1の検知が確実に完了する。
【0132】
コントローラ50から露光ユニット28に露光開始信号LD_ONが供給されることにより、感光体ドラム20の表面の帯電領域が露光される(ステップ412)。そして、この露光領域における露光電位L3の検知開始タイミング(ステップ415)、および露光電位L3の検知終了タイミング(ステップ417)をそれぞれ把握するために、露光開始からの経過時間T3が計測される(ステップ413)。
【0133】
露光開始からの経過時間T3に基づいて、露光電位L3の検知開始タイミングと検知終了タイミングを管理することにより、露光電位L3の検知にかかる時間を必要最小限に抑えることができる。これにより、露光領域の大きさをできるだけ縮小することができる。露光領域の大きさをできるだけ縮小することができるので、露光領域には引き付けられる現像剤の量を低減することができる。したがって、現像剤の無駄な消費を抑制することができる。
【0134】
露光開始からの経過時間T3が一定時間VL_S以上となったら(ステップ414のYES)、感光体ドラム20の露光領域における露光電位L3の検知が開始される(ステップ415)。
【0135】
経過時間T3が一定時間VL_E以上となったら(ステップ416のYES)、露光電位L3の検知が終了される(ステップ417)。そして、コントローラ50から露光ユニット28に対して露光終了信号LD_OFFが供給されて、露光ユニット28による露光が終了する(ステップ418)。さらに、帯電ユニット22がオフされる(ステップ419)。
【0136】
そして、現像バイアス電圧の供給停止タイミング(ステップ422)を把握するために、帯電ユニット22がオフしてからの経過時間T2が計測される(ステップ420)。
【0137】
帯電ユニット22がオフしてからの経過時間T2が一定時間VB_OFFに達したら(ステップ421のYES)、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が停止される(ステップ422)。経過時間T2が一定時間VB_OFFに達しないうちは(ステップ421のNO)、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が継続される。
【0138】
経過時間T2が一定時間VB_OFFに達しないうちは、感光体ドラム20の表面の帯電領域が現像ユニット24の位置に対応している。この期間は、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が継続される。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の帯電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0139】
経過時間T2が一定時間VB_OFFに達する時点では、感光体ドラム20の表面の除電領域が現像ユニット24の位置に対応する。このとき、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が停止される。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の除電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0140】
現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が停止された後、感光体ドラム20の回転が停止されるとともに(ステップ423)、除電ユニット21がオフされる(ステップ424)。
【0141】
そして、上記検知された帯電電位L1と上記検知された露光電位L3との差ΔL(=L1−L3)が算出される(ステップ425)。
【0142】
算出された電位差ΔLは積算され(ステップ426)、その積算値と予め定められた設定値Sとが比較される(ステップ427)。積算値が設定値S以上となると(ステップ427のYES)、感光体ドラム20が寿命切れであると判定されて、その旨がディスプレイ60で表示される(ステップ428)。この表示により、感光体ドラム20の寿命切れがユーザに報知される。ユーザは、保守サービス員に、感光体ドラム20の交換を依頼する。
【0143】
積算値が設定値S未満であれば(ステップ427のNO)、感光体ドラム20は寿命切れでないとの判断の下に、何も表示されない。
【0144】
帯電電位L1は、残留電位L2の影響を受けて変動してしまう。このため、帯電電位L1だけでは、感光体ドラム20の寿命を正確に判定することが困難である。そこで、帯電電位L1に影響を及ぼす残留電位L2の変動をキャンセルするべく、その残留電位L2に近い値である露光電位L3を帯電電位L1から減算し、その減算結果ΔL(=L1−L3)の積算値を感光体ドラム20の寿命判定に用いている。減算結果ΔLの積算値は、常に上昇方向に変化する値であり、寿命切れの判定基準である設定値との比較が容易になる。したがって、感光体ドラム20の寿命を迅速かつ正確に判定することができる。
【0145】
[8]この発明の第8の実施形態について説明する。
構成は、第1の実施形態と同じである。
第7の実施形態のステップ427,428の処理に代えて、図19のフローチャートに示すステップ429−435の処理が実行される。他の処理については、第7の実施形態と同じなので、その説明は省略する。
【0146】
すなわち、積算値が予め定められた設定値S1未満の場合(ステップ429のNO)、感光体ドラム20は寿命切れでないとの判断の下に、何も表示されない。
【0147】
積算値が設定値S1以上の場合(ステップ429のYES)、積算値と予め定められた設定値S2(>S1)とが比較される(ステップ430)。積算値が設定値S2未満の場合(ステップ430のNO)、感光体ドラム20の寿命切れが近いと判定されて、その旨がディスプレイ60で表示される(ステップ431)。この表示により、感光体ドラム20の寿命切れが近いことがユーザに報知される。
【0148】
ユーザは、感光体ドラム20が交換時期に近づいていることを事前に認識することができる。これにより、ユーザにとって都合の良いタイミングで、感光体ドラム20の交換を保守サービス員に対し依頼することができる。
【0149】
積算値が設定値S2以上の場合には(ステップ430のYES)、感光体ドラム20が寿命切れであると判定されて、その旨がディスプレイ60で表示される(ステップ432)。そして、本体1の動作が停止される(ステップ433)。感光体ドラム20が交換されないうちは(ステップ434のNO)、本体1の動作停止状態が継続される。
【0150】
感光体ドラム20が交換されると(ステップ434のYES)、本体1の動作が可能となる(ステップ435)。
【0151】
[9]この発明の第9の実施形態について説明する。
構成は、第1の実施形態と同じである。
作用を説明する。図20のフローチャートに、コントローラ50の寿命判定処理の一部を示している。
【0152】
プリントが開始されると(ステップ501のYES)、そのプリントが終了するまで(ステップ503のYES)、感光体ドラム20の動作時間が積算される(ステップ502)。この積算時間が予め定められた設定時間以上になると(ステップ504のYES)、第1の実施形態、第2の実施形態、第3の実施形態、第4の実施形態のいずれかの寿命判定が開始される(ステップ505)。
【0153】
この第5の実施形態によれば、感光体ドラム20の寿命切れの心配がない状態での、無駄な寿命判定が防止される。
【0154】
[10]この発明の第10の実施形態について説明する。
構成は、第1の実施形態と同じである。
作用を説明する。コントローラ50の寿命判定処理を、図21、図22、図23のフローチャートに示している。
【0155】
本体1の出荷時あるいは感光体ドラム20の交換時など、本体1に新しい感光体ドラム20がセットされると(ステップ601のYES)、感光体ドラム20の回転が開始されるとともに(ステップ602)、除電ユニット21がオンされる(ステップ603)。
【0156】
この除電ユニット21のオンにより、感光体ドラム20の表面に残留する電荷が除去される(除電)。そして、帯電ユニット22がオンされる。この帯電ユニット22のオンにより、除電された感光体ドラム20の表面の所定領域が、帯電される(ステップ604)。この帯電領域の帯電電位L1の検知開始タイミング(ステップ607)、現像バイアス電圧の供給開始タイミング(ステップ609)、および帯電電位L1の検知終了タイミング(ステップ611)をそれぞれ把握するために、帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が計測される(ステップ605)。
【0157】
帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が一定時間VO_S以上となったら(ステップ606のYES)、電位センサ23により、感光体ドラム20の帯電電位L1が検知される(ステップ607)。
【0158】
このように、帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1に基づいて、帯電電位L1の検知開始タイミングを決定することにより、帯電電位L1を正確に検知することができる。
【0159】
帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が一定時間VB_ONに達したら(ステップ608のYES)、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が開始される(ステップ609)。経過時間T1が一定時間VB_ONに達しないうちは(ステップ608のNO)、現像ユニット24に現像バイアス電圧が供給されない。
【0160】
経過時間T1が一定時間VB_ONに達しないうちは、感光体ドラム20の表面の除電領域が現像ユニット24の位置に対応している。この期間は、現像ユニット24に現像バイアス電圧が供給されない。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の除電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0161】
経過時間T1が一定時間VB_ONに達する時点では、感光体ドラム20の表面の帯電領域が現像ユニット24の位置に対応する。このとき、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が開始される。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の帯電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0162】
帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が一定時間VO_E以上となったら(ステップ610のYES)、感光体ドラム20の帯電電位L1の検知が終了される(ステップ611)。
【0163】
このように、帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1に基づいて、帯電電位L1の検知検出タイミングを決定することにより、帯電電位L1の検知が確実に完了する。
【0164】
電位センサ23による帯電電位L1の検知が終了したら、帯電ユニット22がオフされる(ステップ612)。そして、残留電位L2の検知開始タイミング(ステップ615)、現像バイアス電圧の供給停止タイミング(ステップ617)、および残留電位L2の検知終了タイミン(ステップ619)をそれぞれ把握するために、帯電ユニット22がオフしてからの経過時間T2が計測される(ステップ613)。
【0165】
経過時間T2が一定時間VE_S以上となったら(ステップ614のYES)、電位センサ23により、感光体ドラム20の残留電位L2が検知される(ステップ615)。
【0166】
このように、帯電ユニット22がオフしてからの経過時間T2に基づいて、残留電位L2の検知開始タイミングが決定されることにより、除電領域の残留電位L2を正確に検知することができる。
【0167】
帯電ユニット22がオフしてからの経過時間T2が一定時間VB_OFFに達したら(ステップ616のYES)、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が停止される(ステップ617)。経過時間T2が一定時間VB_OFFに達しないうちは(ステップ616のNO)、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が継続される。
【0168】
経過時間T2が一定時間VB_OFFに達しないうちは、感光体ドラム20の表面の帯電領域が現像ユニット24の位置に対応している。この期間は、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が継続される。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の帯電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0169】
経過時間T2が一定時間VB_OFFに達する時点では、感光体ドラム20の表面の除電領域が現像ユニット24の位置に対応する。このとき、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が停止される。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の除電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0170】
経過時間T2が一定時間VE_E以上となったら(ステップ618のYES)、電位センサ23による残留電位L2の検知が終了される(ステップ619)。
【0171】
このように、帯電ユニット22がオフしてからの経過時間T2に基づいて、残留電位L2の検知終了タイミングが決定されることにより、残留電位L2の検知が確実に完了する。
【0172】
残留電位L2の検知が終了すると、感光体ドラム20の回転が停止されるとともに(ステップ620)、除電ユニット21がオフされる(ステップ621)。
【0173】
そして、上記検知された帯電電位L1と上記検知された残留電位L2との差ΔLx(=L1−L2)が算出される(ステップ622)。
【0174】
算出された電位差ΔLxは、初期値として、コントローラ50の内部メモリに記憶される(ステップ623)。
【0175】
その後、定期的な寿命判定タイミングにおいて(ステップ624のYES)、感光体ドラム20の回転が開始されるとともに(ステップ625)、除電ユニット21がオンされる(ステップ626)。この除電ユニット21のオンにより、感光体ドラム20の表面に残留する電荷が除去される(除電)。そして、帯電ユニット22がオンされる。この帯電ユニット22のオンにより、除電された感光体ドラム20の表面の所定領域が、帯電される(ステップ627)。この帯電領域の帯電電位L1の検知開始タイミング(ステップ630)、現像バイアス電圧の供給開始タイミング(ステップ632)、および帯電電位L1の検知終了タイミング(ステップ634)をそれぞれ把握するために、帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が計測される(ステップ623)。
【0176】
帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が一定時間VO_S以上となったら(ステップ629のYES)、電位センサ23により、感光体ドラム20の帯電電位L1が検知される(ステップ630)。
【0177】
このように、帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1に基づいて、帯電電位L1の検知開始タイミングを決定することにより、帯電電位L1を正確に検知することができる。
【0178】
帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が一定時間VB_ONに達したら(ステップ631のYES)、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が開始される(ステップ632)。経過時間T1が一定時間VB_ONに達しないうちは(ステップ631のNO)、現像ユニット24に現像バイアス電圧が供給されない。
【0179】
経過時間T1が一定時間VB_ONに達しないうちは、感光体ドラム20の表面の除電領域が現像ユニット24の位置に対応している。この期間は、現像ユニット24に現像バイアス電圧が供給されない。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の除電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0180】
経過時間T1が一定時間VB_ONに達する時点では、感光体ドラム20の表面の帯電領域が現像ユニット24の位置に対応する。このとき、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が開始される。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の帯電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0181】
帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が一定時間VO_E以上となったら(ステップ633のYES)、感光体ドラム20の帯電電位L1の検知が終了される(ステップ634)。
【0182】
このように、帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1に基づいて、帯電電位L1の検知検出タイミングを決定することにより、帯電電位L1の検知が確実に完了する。
【0183】
電位センサ23による帯電電位L1の検知が終了したら、帯電ユニット22がオフされる(ステップ635)。そして、残留電位L2の検知開始タイミング(ステップ637)、現像バイアス電圧の供給停止タイミング(ステップ640)、および残留電位L2の検知終了タイミン(ステップ642)をそれぞれ把握するために、帯電ユニット22がオフしてからの経過時間T2が計測される(ステップ636)。
【0184】
経過時間T2が一定時間VE_S以上となったら(ステップ637のYES)、電位センサ23により、感光体ドラム20の残留電位L2が検知される(ステップ638)。
【0185】
このように、帯電ユニット22がオフしてからの経過時間T2に基づいて、残留電位L2の検知開始タイミングが決定されることにより、除電領域の残留電位L2を正確に検知することができる。
【0186】
帯電ユニット22がオフしてからの経過時間T2が一定時間VB_OFFに達したら(ステップ639のYES)、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が停止される(ステップ640)。経過時間T2が一定時間VB_OFFに達しないうちは(ステップ639のNO)、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が継続される。
【0187】
経過時間T2が一定時間VB_OFFに達しないうちは、感光体ドラム20の表面の帯電領域が現像ユニット24の位置に対応している。この期間は、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が継続される。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の帯電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0188】
経過時間T2が一定時間VB_OFFに達する時点では、感光体ドラム20の表面の除電領域が現像ユニット24の位置に対応する。このとき、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が停止される。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の除電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0189】
経過時間T2が一定時間VE_E以上となったら(ステップ641のYES)、電位センサ23による残留電位L2の検知が終了される(ステップ642)。
【0190】
このように、帯電ユニット22がオフしてからの経過時間T2に基づいて、残留電位L2の検知終了タイミングが決定されることにより、残留電位L2の検知が確実に完了する。
【0191】
残留電位L2の検知が終了すると、感光体ドラム20の回転が停止されるとともに(ステップ643)、除電ユニット21がオフされる(ステップ644)。
【0192】
そして、上記ステップ630で検知された帯電電位L1と上記ステップ638で検知された残留電位L2との差ΔLy(=L1−L2)が算出される(ステップ645)。
【0193】
算出された電位差ΔLyは、初期値として記憶されている電位差ΔLxから減算される(ステップ646)。この減算結果ΔLxy(=ΔLx−ΔLy)が予め定められた設定値ΔLz1以上の場合(ステップ647のYES)、感光体ドラム20が寿命きれであると判定されてその旨がディスプレイ60で表示される(ステップ648)。この表示により、感光体ドラム20の寿命切れがユーザに報知される。ユーザは、保守サービス員に、感光体ドラム20の交換を依頼する。
【0194】
減算結果ΔLxyが設定値ΔLz1未満であれば(ステップ647のNO)、感光体ドラム20は寿命切れでないとの判断の下に、何も表示されない。
【0195】
以上のように、新しい感光体ドラム20がセッとされた当初の帯電電位L1と残留電位L2との差ΔLxを初期値として記憶しておき、その後の帯電電位L1と残留電位L2との差ΔLyを初期値ΔLxから減算し、その減算結果ΔLxy(=ΔLx−ΔLy)を感光体ドラム20の寿命判定に用いている。したがって、感光体ドラム20の固体差にかかわらず、感光体ドラム20の寿命を迅速かつ正確に判定することができる。
【0196】
[11]この発明の第11の実施形態について説明する。
構成は、第1の実施形態と同じである。
第10の実施形態のステップ647,638の処理に代えて、図24のフローチャートに示すステップ649−655の処理が実行される。他の処理については、第10の実施形態と同じなので、その説明は省略する。
【0197】
すなわち、減算結果ΔLxyが予め定められた設定値ΔLz11未満の場合(ステップ649のNO)、感光体ドラム20は寿命切れでないとの判断の下に、何も表示されない。
【0198】
減算結果ΔLxyが設定値ΔLz11以上の場合(ステップ649のYES)、減算結果ΔLxyと予め定められた設定値ΔLz12(>ΔLz11)とが比較される(ステップ650)。減算結果ΔLxyが設定値ΔLz12未満の場合(ステップ650のNO)、感光体ドラム20の寿命切れが近いと判定されて、その旨がディスプレイ60で表示される(ステップ651)。この表示により、感光体ドラム20の寿命切れが近いことがユーザに報知される。
【0199】
ユーザは、感光体ドラム20が交換時期に近づいていることを事前に認識することができる。これにより、ユーザにとって都合の良いタイミングで、感光体ドラム20の交換を保守サービス員に対し依頼することができる。
【0200】
減算結果ΔLxyが設定値ΔLz12以上の場合には(ステップ650のYES)、感光体ドラム20が寿命切れであると判定されて、その旨がディスプレイ60で表示される(ステップ652)。そして、本体1の動作が停止される(ステップ653)。感光体ドラム20が交換されないうちは(ステップ654のNO)、本体1の動作停止状態が継続される。
【0201】
感光体ドラム20が交換されると(ステップ654のYES)、本体1の動作が可能となる(ステップ655)。
【0202】
[12]この発明の第12の実施形態について説明する。
構成は、第1の実施形態と同じである。
作用を説明する。コントローラ50の寿命判定処理を、図25、図26、図27のフローチャートに示している。
【0203】
本体1の出荷時あるいは感光体ドラム20の交換時など、本体1に新しい感光体ドラム20がセッとされると(ステップ701のYES)、感光体ドラム20の回転が開始されるとともに(ステップ702)、除電ユニット21がオンされる(ステップ703)。
【0204】
この除電ユニット21のオンにより、感光体ドラム20の表面電位に残留する電荷が除去される(除電)。除電された感光体ドラム20の表面の所定領域が、帯電ユニット22により帯電される(ステップ704)。そして、帯電電位L1の検知開始タイミング(ステップ707)、現像バイアス電圧の供給開始タイミング(ステップ709)、および帯電電位L1の検知終了タイミング(ステップ711)をそれぞれ把握するために、帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が計測される(ステップ705)。
【0205】
帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が一定時間VO_S以上となったら(ステップ706のYES)、電位センサ23により、感光体ドラム20の帯電電位L1の検知が開始される(ステップ707)。
【0206】
このように、帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1に基づいて、帯電電位L1の検知開始タイミングを決定することにより、帯電領域の帯電電位L1を正確に検知することができる。
【0207】
帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が一定時間VB_ONに達したら(ステップ708のYES)、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が開始される(ステップ709)。経過時間T1が一定時間VB_ONに達しないうちは(ステップ708のNO)、現像ユニット24に現像バイアス電圧が供給されない。
【0208】
経過時間T1が一定時間VB_ONに達しないうちは、感光体ドラム20の表面の除電領域が現像ユニット24の位置に対応している。この期間は、現像ユニット24に現像バイアス電圧が供給されない。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の除電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0209】
経過時間T1が一定時間VB_ONに達する時点では、感光体ドラム20の表面の帯電領域が現像ユニット24の位置に対応する。このとき、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が開始される。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の帯電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0210】
帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が一定時間VO_E以上となったら(ステップ710のYES)、電位センサ23による帯電電位L1の検知が終了される(ステップ711)。
【0211】
このように、帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1に基づいて、帯電電位L1の検知終了タイミングを決定することにより、帯電電位L1の検知が確実に完了する。
【0212】
コントローラ50から露光ユニット28に露光開始信号LD_ONが供給されることにより、感光体ドラム20の表面の帯電領域が露光される(ステップ712)。そして、この露光領域における露光電位L3の検知開始タイミング(ステップ715)、および露光電位L3の検知終了タイミング(ステップ717)をそれぞれ把握するために、露光開始からの経過時間T3が計測される(ステップ713)。
【0213】
露光開始からの経過時間T3に基づいて、露光電位L3の検知開始タイミングと検知終了タイミングを管理することにより、露光電位L3の検知にかかる時間を必要最小限に抑えることができる。これにより、露光領域の大きさをできるだけ縮小することができる。露光領域の大きさをできるだけ縮小することができるので、露光領域には引き付けられる現像剤の量を低減することができる。したがって、現像剤の無駄な消費を抑制することができる。
【0214】
露光開始からの経過時間T3が一定時間VL_S以上となったら(ステップ714のYES)、感光体ドラム20の露光領域における露光電位L3の検知が開始される(ステップ715)。
【0215】
経過時間T3が一定時間VL_E以上となったら(ステップ716のYES)、露光電位L3の検知が終了される(ステップ717)。そして、コントローラ50から露光ユニット28に対して露光終了信号LD_OFFが供給されて、露光ユニット28による露光が終了する(ステップ718)。さらに、帯電ユニット22がオフされる(ステップ719)。
【0216】
そして、現像バイアス電圧の供給停止タイミング(ステップ722)を把握するために、帯電ユニット22がオフしてからの経過時間T2が計測される(ステップ720)。
【0217】
帯電ユニット22がオフしてからの経過時間T2が一定時間VB_OFFに達したら(ステップ721のYES)、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が停止される(ステップ722)。経過時間T2が一定時間VB_OFFに達しないうちは(ステップ721のNO)、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が継続される。
【0218】
経過時間T2が一定時間VB_OFFに達しないうちは、感光体ドラム20の表面の帯電領域が現像ユニット24の位置に対応している。この期間は、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が継続される。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の帯電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0219】
経過時間T2が一定時間VB_OFFに達する時点では、感光体ドラム20の表面の除電領域が現像ユニット24の位置に対応する。このとき、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が停止される。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の除電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0220】
現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が停止された後、感光体ドラム20の回転が停止されるとともに(ステップ723)、除電ユニット21がオフされる(ステップ724)。
【0221】
そして、上記検知された帯電電位L1と上記検知された露光電位L3との差ΔLx(=L1−L3)が算出される(ステップ725)。
【0222】
算出された電位差ΔLxは、初期値として、コントローラ50の内部メモリに記憶される(ステップ726)。
【0223】
その後、定期的な寿命検出タイミングにおいて(ステップ727のYES)、感光体ドラム20の回転が開始されるとともに(ステップ728)、除電ユニット21がオンされる(ステップ729)。この除電ユニット21のオンにより、感光体ドラム20の表面電位に残留する電荷が除去される(除電)。除電された感光体ドラム20の表面の所定領域が、帯電ユニット22により帯電される(ステップ730)。そして、帯電電位L1の検知開始タイミング(ステップ733)、現像バイアス電圧の供給開始タイミング(ステップ735)、および帯電電位L1の検知終了タイミング(ステップ737)をそれぞれ把握するために、帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が計測される(ステップ731)。
【0224】
帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が一定時間VO_S以上となったら(ステップ732のYES)、電位センサ23により、感光体ドラム20の帯電電位L1の検知が開始される(ステップ733)。
【0225】
このように、帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1に基づいて、帯電電位L1の検知開始タイミングを決定することにより、帯電領域の帯電電位L1を正確に検知することができる。
【0226】
帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が一定時間VB_ONに達したら(ステップ734のYES)、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が開始される(ステップ735)。経過時間T1が一定時間VB_ONに達しないうちは(ステップ734のNO)、現像ユニット24に現像バイアス電圧が供給されない。
【0227】
経過時間T1が一定時間VB_ONに達しないうちは、感光体ドラム20の表面の除電領域が現像ユニット24の位置に対応している。この期間は、現像ユニット24に現像バイアス電圧が供給されない。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の除電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0228】
経過時間T1が一定時間VB_ONに達する時点では、感光体ドラム20の表面の帯電領域が現像ユニット24の位置に対応する。このとき、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が開始される。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の帯電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0229】
帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が一定時間VO_E以上となったら(ステップ736のYES)、電位センサ23による帯電電位L1の検知が終了される(ステップ737)。
【0230】
このように、帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1に基づいて、帯電電位L1の検知終了タイミングを決定することにより、帯電電位L1の検知が確実に完了する。
【0231】
コントローラ50から露光ユニット28に露光開始信号LD_ONが供給されることにより、感光体ドラム20の表面の帯電領域が露光される(ステップ738)。そして、この露光領域における露光電位L3の検知開始タイミング(ステップ741)、および露光電位L3の検知終了タイミング(ステップ743)をそれぞれ把握するために、露光開始からの経過時間T3が計測される(ステップ739)。
【0232】
露光開始からの経過時間T3に基づいて、露光電位L3の検知開始タイミングと検知終了タイミングを管理することにより、露光電位L3の検知にかかる時間を必要最小限に抑えることができる。これにより、露光領域の大きさをできるだけ縮小することができる。露光領域の大きさをできるだけ縮小することができるので、露光領域には引き付けられる現像剤の量を低減することができる。したがって、現像剤の無駄な消費を抑制することができる。
【0233】
露光開始からの経過時間T3が一定時間VL_S以上となったら(ステップ740のYES)、感光体ドラム20の露光領域における露光電位L3の検知が開始される(ステップ741)。
【0234】
経過時間T3が一定時間VL_E以上となったら(ステップ742のYES)、露光電位L3の検知が終了される(ステップ743)。そして、コントローラ50から露光ユニット28に対して露光終了信号LD_OFFが供給されて、露光ユニット28による露光が終了する(ステップ744)。さらに、帯電ユニット22がオフされる(ステップ745)。
【0235】
そして、現像バイアス電圧の供給停止タイミング(ステップ748)を把握するために、帯電ユニット22がオフしてからの経過時間T2が計測される(ステップ746)。
【0236】
帯電ユニット22がオフしてからの経過時間T2が一定時間VB_OFFに達したら(ステップ747のYES)、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が停止される(ステップ748)。経過時間T2が一定時間VB_OFFに達しないうちは(ステップ747のNO)、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が継続される。
【0237】
経過時間T2が一定時間VB_OFFに達しないうちは、感光体ドラム20の表面の帯電領域が現像ユニット24の位置に対応している。この期間は、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が継続される。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の帯電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0238】
経過時間T2が一定時間VB_OFFに達する時点では、感光体ドラム20の表面の除電領域が現像ユニット24の位置に対応する。このとき、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が停止される。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の除電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0239】
現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が停止された後、感光体ドラム20の回転が停止されるとともに(ステップ749)、除電ユニット21がオフされる(ステップ750)。
【0240】
そして、上記ステップ733で検知された帯電電位L1と上記ステップ741で検知された露光電位L3との差ΔLy(=L1−L3)が算出される(ステップ751)。
【0241】
算出された電位差ΔLyは、初期値として記憶されている電位差ΔLxから減算される(ステップ752)。この減算結果ΔLxy(=ΔLy−ΔLy)が予め定められた設定値ΔLz2以上の場合(ステップ753のYES)、感光体ドラム20が寿命切れであると判定されてその旨がディスプレイ60で表示される(ステップ754)。この表示により、感光体ドラム20の寿命切れがユーザに報知される。ユーザは、保守サービス員に、感光体ドラム20の交換を依頼する。
【0242】
減算結果ΔLxyが、設定値ΔLz2未満であれば(ステップ753のNO)、感光体ドラム20は寿命切れでないとの判断の下に、何も表示されない。
【0243】
以上のように、新しい感光体ドラム20がセッとされた当初の帯電電位L1と露光電位L3との差ΔLxを初期値として記憶しておき、その後の帯電電位L1と露光電位L3との差ΔLyを初期値ΔLxから減算し、その減算結果ΔLxy(=ΔLx−ΔLy)を感光体ドラム20の寿命判定に用いている。したがって、感光体ドラム20の固体差にかかわらず、感光体ドラム20の寿命を迅速かつ正確に判定することができる。
【0244】
[13]この発明の第13の実施形態について説明する。
構成は、第1の実施形態と同じである。
第12の実施形態のステップ753,754の処理に代えて、図28のフローチャートに示すステップ755−761の処理が実行される。他の処理については、第11の実施形態と同じなので、その説明は省略する。
【0245】
すなわち、減算結果ΔLxyが予め定められた設定値ΔLz21未満の場合(ステップ755のNO)、感光体ドラム20は寿命切れでないとの判断の下に、何も表示されない。
【0246】
減算結果ΔLxyが設定値ΔLz21以上の場合(ステップ755のYES)、減算結果ΔLxyと予め定められた設定値ΔLz22(>ΔLz21)とが比較される(ステップ756)。減算結果ΔLxyが設定値ΔLz22未満の場合(ステップ756のNO)、感光体ドラム20の寿命切れが近いと判定されて、その旨がディスプレイ60で表示される(ステップ757)。この表示により、感光体ドラム20の寿命切れが近いことがユーザに報知される。
【0247】
ユーザは、感光体ドラム20が交換時期に近づいていることを事前に認識することができる。これにより、ユーザにとって都合の良いタイミングで、感光体ドラム20の交換を保守サービス員に対し依頼することができる。
【0248】
減算結果ΔLxyが設定値ΔLz22以上の場合には(ステップ756のYES)、感光体ドラム20が寿命切れであると判定されて、その旨がディスプレイ60で表示される(ステップ758)。そして、本体1の動作が停止される(ステップ759)。感光体ドラム20が交換されないうちは(ステップ760のNO)、本体1の動作停止状態が継続される。
【0249】
感光体ドラム20が交換されると(ステップ760のYES)、本体1の動作が可能となる(ステップ761)。
【0250】
[14]この発明の第14の実施形態について説明する。
構成は、第1の実施形態と同じである。
作用を説明する。コントローラ50の寿命判定処理を、図29、図30、図31のフローチャートに示している。
【0251】
本体1の出荷時あるいは感光体ドラム20の交換時など、本体1に新しい感光体ドラム20がセッとされると(ステップ801のYES)、感光体ドラム20の回転が開始されるとともに(ステップ802)、除電ユニット21がオンされる(ステップ803)。この除電ユニット21のオンにより、感光体ドラム20の表面に残留する電荷が除去される(除電)。そして、帯電ユニット22がオンされる。この帯電ユニット22のオンにより、除電された感光体ドラム20の表面の所定領域が、帯電される(ステップ804)。この帯電領域における帯電電位L0の検知開始タイミング(ステップ807)、現像バイアス電圧の供給開始タイミング(ステップ809)、および帯電電位L0の検知終了タイミング(ステップ811)をそれぞれ把握するために、帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が計測される(ステップ805)。
【0252】
帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が一定時間VO_S以上となったら(ステップ806のYES)、電位センサ23により、感光体ドラム20の帯電電位L0が検知される(ステップ807)。
【0253】
このように、帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1に基づいて、帯電電位L0の検知開始タイミングを決定することにより、帯電領域の帯電電位L0を正確に検知することができる。
【0254】
帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が一定時間VB_ONに達したら(ステップ808のYES)、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が開始される(ステップ809)。経過時間T1が一定時間VB_ONに達しないうちは(ステップ808のNO)、現像ユニット24に現像バイアス電圧が供給されない。
【0255】
経過時間T1が一定時間VB_ONに達しないうちは、感光体ドラム20の表面の除電領域が現像ユニット24の位置に対応している。この期間は、現像ユニット24に現像バイアス電圧が供給されない。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の除電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0256】
経過時間T1が一定時間VB_ONに達する時点では、感光体ドラム20の表面の帯電領域が現像ユニット24の位置に対応する。このとき、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が開始される。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の帯電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0257】
帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が一定時間VO_E以上となったら(ステップ810のYES)、電位センサ23による帯電電位L0の検知が終了される(ステップ811)。
【0258】
このように、帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1に基づいて、帯電電位L0の検知終了タイミングを決定することにより、帯電電位L0の検知が確実に完了する。
【0259】
電位センサ23による帯電電位L0の検知が終了したら、帯電ユニット22がオフされる(ステップ812)。そして、現像バイアス電圧の供給停止タイミング(ステップ815)を把握するために、帯電ユニット22がオフしてからの経過時間T2が計測される(ステップ813)。
【0260】
帯電ユニット22がオフしてからの経過時間T2が一定時間VB_OFFに達したら(ステップ814のYES)、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が停止される(ステップ815)。経過時間T2が一定時間VB_OFFに達しないうちは(ステップ814のNO)、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が継続される。
【0261】
経過時間T2が一定時間VB_OFFに達しないうちは、感光体ドラム20の表面の帯電領域が現像ユニット24の位置に対応している。この期間は、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が継続される。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の帯電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0262】
経過時間T2が一定時間VB_OFFに達する時点では、感光体ドラム20の表面の除電領域が現像ユニット24の位置に対応する。このとき、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が停止される。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の除電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0263】
現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が停止された後、感光体ドラム20の回転が停止されるとともに(ステップ816)、除電ユニット21がオフされる(ステップ817)。そして、上記検知された帯電電位L0が、初期値として、コントローラ50の内部メモリに記憶される(ステップ818)。
【0264】
定期的な寿命検出タイミングにおいて(ステップ819のYES)、感光体ドラム20の回転が開始されるとともに(ステップ820)、除電ユニット21がオンされる(ステップ821)。この除電ユニット21のオンにより、感光体ドラム20の表面電位に残留する電荷が除去される(除電)。除電された感光体ドラム20の表面の所定領域が、帯電ユニット22により帯電される(ステップ822)。そして、帯電電位L1の検知開始タイミング(ステップ825)および現像バイアス電圧の供給開始タイミング(ステップ827)をそれぞれ把握するために、帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が計測される(ステップ823)。
【0265】
帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が一定時間VO_S以上となったら(ステップ824のYES)、電位センサ23により、感光体ドラム20の帯電電位L1の検知が開始される(ステップ825)。
【0266】
帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が一定時間VB_ONに達したら(ステップ826のYES)、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が開始される(ステップ827)。経過時間T1が一定時間VB_ONに達しないうちは(ステップ826のNO)、現像ユニット24に現像バイアス電圧が供給されない。
【0267】
経過時間T1が一定時間VB_ONに達しないうちは、感光体ドラム20の表面の除電領域が現像ユニット24の位置に対応している。この期間は、現像ユニット24に現像バイアス電圧が供給されない。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の除電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0268】
経過時間T1が一定時間VB_ONに達する時点では、感光体ドラム20の表面の帯電領域が現像ユニット24の位置に対応する。このとき、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が開始される。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の帯電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0269】
上記検知された帯電電位L1と、上記初期値(帯電電位)L0とが、比較される(ステップ828)。帯電電位L1が初期値L0に一致していなければ(ステップ828のNO)、帯電電位L1が初期値L0となる方向に、帯電ユニット22のグリッド22aに対するグリッドバイアス電圧が制御される(ステップ829)。このグリッドバイアス電圧の制御により、帯電ユニット22の帯電出力が変化する。この帯電出力の変化に伴い、電位センサ23により検知される帯電電位L1が変化する。このグリッドバイアス電圧の制御は、電位センサ23により検知される帯電電位L1が初期値L0に一致するまで、繰り返される。
【0270】
電位センサ23により検知される帯電電位L1が初期値L0に一致すると(ステップ828のYES)、コントローラ50から露光ユニット28に露光開始信号LD_ONが供給されることにより、感光体ドラム20の表面の帯電領域が露光される(ステップ830)。そして、この露光領域における露光電位L3の検知開始タイミング(ステップ833)、および露光電位L3の検知終了タイミング(ステップ835)をそれぞれ把握するために、露光開始からの経過時間T3が計測される(ステップ831)。
【0271】
露光開始からの経過時間T3に基づいて、露光電位L3の検知開始タイミングと検知終了タイミングを管理することにより、露光電位L3の検知にかかる時間を必要最小限に抑えることができる。これにより、露光領域の大きさをできるだけ縮小することができる。露光領域の大きさをできるだけ縮小することができるので、露光領域には引き付けられる現像剤の量を低減することができる。したがって、現像剤の無駄な消費を抑制することができる。
【0272】
露光開始からの経過時間T3が一定時間VL_S以上となったら(ステップ832のYES)、感光体ドラム20の露光領域における露光電位L3の検知が開始される(ステップ833)。
【0273】
経過時間T3が一定時間VL_E以上となったら(ステップ834のYES)、露光電位L3の検知が終了される(ステップ835)。そして、コントローラ50から露光ユニット28に対して露光終了信号LD_OFFが供給されて、露光ユニット28による露光が終了する(ステップ836)。さらに、帯電ユニット22がオフされる(ステップ837)。
【0274】
そして、現像バイアス電圧の供給停止タイミング(ステップ840)を把握するために、帯電ユニット22がオフしてからの経過時間T2が計測される(ステップ838)。
【0275】
帯電ユニット22がオフしてからの経過時間T2が一定時間VB_OFFに達したら(ステップ839のYES)、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が停止される(ステップ840)。経過時間T2が一定時間VB_OFFに達しないうちは(ステップ839のNO)、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が継続される。
【0276】
経過時間T2が一定時間VB_OFFに達しないうちは、感光体ドラム20の表面の帯電領域が現像ユニット24の位置に対応している。この期間は、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が継続される。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の帯電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0277】
経過時間T2が一定時間VB_OFFに達する時点では、感光体ドラム20の表面の除電領域が現像ユニット24の位置に対応する。このとき、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が停止される。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の除電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0278】
現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が停止された後、感光体ドラム20の回転が停止されるとともに(ステップ841)、除電ユニット21がオフされる(ステップ842)。
【0279】
そして、上記検知された露光電位L3と予め定められた設定値Ln3とが比較される(ステップ843)。
【0280】
露光電位L3が設定値Ln3以上の場合(ステップ843のYES)、感光体ドラム20が寿命切れであると判定されてその旨がディスプレイ60で表示される(ステップ844)。この表示により、感光体ドラム20の寿命切れがユーザに報知される。ユーザは、保守サービス員に、感光体ドラム20の交換を依頼する。
【0281】
露光電位L3が設定値Ln3未満であれば(ステップ843のNO)、感光体ドラム20は寿命切れでないとの判断の下に、何も表示されない。
【0282】
帯電電位L1および露光電位L3の変化を図32に示している。L1´は、グリッドバイアス電圧が制御されない場合の帯電電位である。L3´は、グリッドバイアス電圧が制御されない場合の露光電位である。帯電電位L1が初期値L0に制御されるのに伴い、露光電位L3が非制御時の露光電位L3´よりも上昇方向に変化している。
【0283】
以上のように、新しい感光体ドラム20がセッとされた当初の帯電電位L0を初期値として記憶しておき、その後、帯電電位L1が初期値L0となるように帯電ユニット22の帯電出力をフィードバック制御し、そのフィードバック制御の後の露光電位L3を感光体ドラム20の寿命判定に用いている。露光電位L3の値を見るだけで、感光体ドラム20の寿命を迅速かつ正確に判定することができる。
【0284】
[15]この発明の第15の実施形態について説明する。
構成は、第1の実施形態と同じである。
第14の実施形態のステップ843,844の処理に代えて、図33のフローチャートに示すステップ845−851の処理が実行される。他の処理については、第14の実施形態と同じなので、その説明は省略する。
【0285】
すなわち、露光電位L3が予め定められた設定値Ln31未満の場合(ステップ845のNO)、感光体ドラム20は寿命切れでないとの判断の下に、何も表示されない。
【0286】
露光電位L3が設定値Ln31以上の場合(ステップ845のYES)、露光電位L3と予め定められた設定値Ln32(>Ln31)とが比較される(ステップ846)。減算結果ΔLxyが設定値Ln32未満の場合(ステップ846のNO)、感光体ドラム20の寿命切れが近いと判定されて、その旨がディスプレイ60で表示される(ステップ847)。この表示により、感光体ドラム20の寿命切れが近いことがユーザに報知される。
【0287】
ユーザは、感光体ドラム20が交換時期に近づいていることを事前に認識することができる。これにより、ユーザにとって都合の良いタイミングで、感光体ドラム20の交換を保守サービス員に対し依頼することができる。
【0288】
露光電位L3が設定値Ln32以上の場合には(ステップ846のYES)、感光体ドラム20が寿命切れであると判定されて、その旨がディスプレイ60で表示される(ステップ848)。そして、本体1の動作が停止される(ステップ849)。感光体ドラム20が交換されないうちは(ステップ850のNO)、本体1の動作停止状態が継続される。
【0289】
感光体ドラム20が交換されると(ステップ850のYES)、本体1の動作が可能となる(ステップ851)。
【0290】
[16]この発明の第16の実施形態について説明する。
構成は、第1の実施形態と同じである。
作用を説明する。コントローラ50の寿命判定処理を、図34、図35、図36のフローチャートに示している。
【0291】
本体1の出荷時あるいは感光体ドラム20の交換時など、本体1に新しい感光体ドラム20がセッとされると(ステップ901のYES)、感光体ドラム20の回転が開始されるとともに(ステップ902)、除電ユニット21がオンされる(ステップ903)。この除電ユニット21のオンにより、感光体ドラム20の表面に残留する電荷が除去される(除電)。そして、帯電ユニット22がオンされる。この帯電ユニット22のオンにより、除電された感光体ドラム20の表面の所定領域が、帯電される(ステップ904)。この帯電領域における帯電電位L0の検知開始タイミング(ステップ907)、現像バイアス電圧の供給開始タイミング(ステップ909)、および帯電電位L0の検知終了タイミング(ステップ911)をそれぞれ把握するために、帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が計測される(ステップ905)。
【0292】
帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が一定時間VO_S以上となったら(ステップ906のYES)、電位センサ23により、感光体ドラム20の帯電電位L0が検知される(ステップ907)。
【0293】
このように、帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1に基づいて、帯電電位L0の検知開始タイミングを決定することにより、帯電領域の帯電電位L0を正確に検知することができる。
【0294】
帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が一定時間VB_ONに達したら(ステップ908のYES)、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が開始される(ステップ909)。経過時間T1が一定時間VB_ONに達しないうちは(ステップ908のNO)、現像ユニット24に現像バイアス電圧が供給されない。
【0295】
経過時間T1が一定時間VB_ONに達しないうちは、感光体ドラム20の表面の除電領域が現像ユニット24の位置に対応している。この期間は、現像ユニット24に現像バイアス電圧が供給されない。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の除電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0296】
経過時間T1が一定時間VB_ONに達する時点では、感光体ドラム20の表面の帯電領域が現像ユニット24の位置に対応する。このとき、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が開始される。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の帯電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0297】
帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が一定時間VO_E以上となったら(ステップ910のYES)、電位センサ23による帯電電位L0の検知が終了される(ステップ911)。
【0298】
このように、帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1に基づいて、帯電電位L0の検知終了タイミングを決定することにより、帯電電位L0の検知が確実に完了する。
【0299】
電位センサ23による帯電電位L0の検知が終了したら、帯電ユニット22がオフされる(ステップ912)。そして、現像バイアス電圧の供給停止タイミング(ステップ915)を把握するために、帯電ユニット22がオフしてからの経過時間T2が計測される(ステップ913)。
【0300】
帯電ユニット22がオフしてからの経過時間T2が一定時間VB_OFFに達したら(ステップ914のYES)、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が停止される(ステップ915)。経過時間T2が一定時間VB_OFFに達しないうちは(ステップ914のNO)、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が継続される。
【0301】
経過時間T2が一定時間VB_OFFに達しないうちは、感光体ドラム20の表面の帯電領域が現像ユニット24の位置に対応している。この期間は、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が継続される。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の帯電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0302】
経過時間T2が一定時間VB_OFFに達する時点では、感光体ドラム20の表面の除電領域が現像ユニット24の位置に対応する。このとき、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が停止される。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の除電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0303】
現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が停止された後、感光体ドラム20の回転が停止されるとともに(ステップ916)、除電ユニット21がオフされる(ステップ917)。そして、上記検知された帯電電位L0が、初期値として、コントローラ50の内部メモリに記憶される(ステップ918)。
【0304】
定期的な寿命検出タイミングにおいて(ステップ919のYES)、感光体ドラム20の回転が開始されるとともに(ステップ920)、除電ユニット21がオンされる(ステップ921)。この除電ユニット21のオンにより、感光体ドラム20の表面電位に残留する電荷が除去される(除電)。除電された感光体ドラム20の表面の所定領域が、帯電ユニット22により帯電される(ステップ922)。そして、帯電電位L1の検知開始タイミング(ステップ925)および現像バイアス電圧の供給開始タイミング(ステップ927)をそれぞれ把握するために、帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が計測される(ステップ923)。
【0305】
帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が一定時間VO_S以上となったら(ステップ924のYES)、電位センサ23により、感光体ドラム20の帯電電位L1の検知が開始される(ステップ925)。
【0306】
帯電ユニット22がオンしてからの経過時間T1が一定時間VB_ONに達したら(ステップ926のYES)、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が開始される(ステップ927)。経過時間T1が一定時間VB_ONに達しないうちは(ステップ926のNO)、現像ユニット24に現像バイアス電圧が供給されない。
【0307】
経過時間T1が一定時間VB_ONに達しないうちは、感光体ドラム20の表面の除電領域が現像ユニット24の位置に対応している。この期間は、現像ユニット24に現像バイアス電圧が供給されない。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の除電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0308】
経過時間T1が一定時間VB_ONに達する時点では、感光体ドラム20の表面の帯電領域が現像ユニット24の位置に対応する。このとき、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が開始される。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の帯電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0309】
上記検知された帯電電位L1と、上記初期値(帯電電位)L0とが、比較される(ステップ928)。帯電電位L1が初期値L0に一致していなければ(ステップ928のNO)、帯電電位L1が初期値L0となる方向に、帯電ユニット22のグリッド22aに対するグリッドバイアス電圧が制御される(ステップ929)。このグリッドバイアス電圧の制御により、帯電ユニット22の帯電出力が変化する。この帯電出力の変化に伴い、電位センサ23により検知される帯電電位L1が変化する。このグリッドバイアス電圧の制御は、電位センサ23により検知される帯電電位L1が初期値L0に一致するまで、繰り返される。
【0310】
電位センサ23により検知される帯電電位L1が初期値L0に一致すると(ステップ928のYES)、帯電電位L1の検知が終了されるとともに(ステップ930)、帯電ユニット22がオフされる(ステップ931)。そして、残留電位L2の検知開始タイミング(ステップ934)、現像バイアス電圧の供給終了タイミング(ステップ936)、および残留電位L2の検知終了タイミング(ステップ938)をそれぞれ把握するために、帯電ユニット22がオフしてからの経過時間T2が計測される(ステップ932)。
【0311】
経過時間T2が一定時間VE_S以上となったら(ステップ933のYES)、電位センサ23により、感光体ドラム20の残留電位L2が検知される(ステップ934)。
【0312】
このように、帯電ユニット22がオフしてからの経過時間T2に基づいて、残留電位L2の検知開始タイミングが決定されることにより、除電領域の残留電位L2を正確に検知することができる。
【0313】
帯電ユニット22がオフしてからの経過時間T2が一定時間VB_OFFに達したら(ステップ935のYES)、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が停止される(ステップ936)。経過時間T2が一定時間VB_OFFに達しないうちは(ステップ935のNO)、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が継続される。
【0314】
経過時間T2が一定時間VB_OFFに達しないうちは、感光体ドラム20の表面の帯電領域が現像ユニット24の位置に対応している。この期間は、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が継続される。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の帯電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0315】
経過時間T2が一定時間VB_OFFに達する時点では、感光体ドラム20の表面の除電領域が現像ユニット24の位置に対応する。このとき、現像ユニット24に対する現像バイアス電圧の供給が停止される。したがって、現像剤(トナーおよびキャリア、特にキャリア)が感光体ドラム20の表面の除電領域に引き付けられない。よって、現像剤による感光体ドラム20の汚れを防ぐことができるとともに、現像剤の無駄な消費を防ぐことができる。
【0316】
経過時間T2が一定時間VE_E以上となったら(ステップ937のYES)、電位センサ23による残留電位L2の検知が終了される(ステップ938)。
【0317】
このように、帯電ユニット22がオフしてからの経過時間T2に基づいて、残留電位L2の検知終了タイミングが決定されることにより、残留電位L2の検知が確実に完了する。
【0318】
残留電位L2の検知が終了すると、感光体ドラム20の回転が停止されるとともに(ステップ939)、除電ユニット21がオフされる(ステップ940)。
【0319】
そして、上記検知された残留電位L2と、予め定められている設定値Ln2とが、比較される(ステップ941)。
【0320】
残留電位L2が設定値Ln2以上の場合(ステップ941のYES)、感光体ドラム20が寿命切れであると判定されて、その旨がディスプレイ60で表示される(ステップ942)。この表示により・感光体ドラム20の寿命切れがユーザに報知される。ユーザは、保守サービス員に、感光体ドラム20の交換を依頼する。
【0321】
残留電位L2が設定値Ln2未満であれば(ステップ941のNO)、感光体ドラム20は寿命切れでないとの判断の下に、何も表示されない。
【0322】
[17]この発明の第17の実施形態について説明する。
構成は、第1の実施形態と同じである。
第16の実施形態のステップ941,942の処理に代えて、図37のフローチャートに示すステップ943−949の処理が実行される。他の処理については、第16の実施形態と同じなので、その説明は省略する。
【0323】
すなわち、残留電位L2が予め定められた設定値Ln21未満の場合(ステップ943のNO)、感光体ドラム20は寿命切れでないとの判断の下に、何も表示されない。
【0324】
残留電位L2が設定値Ln21以上の場合(ステップ943のYES)、残留電位L2と予め定められた設定値Ln22(>Ln21)とが比較される(ステップ944)。残留電位L2が設定値Ln22未満の場合(ステップ944のNO)、感光体ドラム20の寿命切れが近いと判定されて、その旨がディスプレイ60で表示される(ステップ945)。この表示により、感光体ドラム20の寿命切れが近いことがユーザに報知される。
【0325】
ユーザは、感光体ドラム20が交換時期に近づいていることを事前に認識することができる。これにより、ユーザにとって都合の良いタイミングで、感光体ドラム20の交換を保守サービス員に対し依頼することができる。
【0326】
残留電位L2が設定値Ln22以上の場合には(ステップ944のYES)、感光体ドラム20が寿命切れであると判定されて、その旨がディスプレイ60で表示される(ステップ946)。そして、本体1の動作が停止される(ステップ947)。感光体ドラム20が交換されないうちは(ステップ948のNO)、本体1の動作停止状態が継続される。
【0327】
感光体ドラム20が交換されると(ステップ948のYES)、本体1の動作が可能となる(ステップ949)。
【0328】
[18]なお、上記各実施形態では、感光体として感光体ドラム20を用いる場合を例に説明したが、ベルと状の感光体を用いる場合にも同様に実施可能である。
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0329】
1…本体、2…原稿台、4…キャリッジ、5…露光ランプ、10…CCD、20…感光体ドラム、21…除電ユニット、22…帯電ユニット、23…電位センサ、24…現像ユニット、25…転写ユニット、26…剥離ユニット、27…クリーニングユニット、28…露光ユニット、50…コントローラ、51…モータ駆動回路、53…除電ユニット、54…帯電ユニット電源回路、55…グリッド電源回路、56…A/D変換ユニット、57…現像ユニット電源回路、58…転写ユニット電源回路、59…剥離ユニット電源回路、60…ディスプレイ、61…ネットインターフェイス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
感光体と、
前記感光体の表面を除電する除電ユニットと、
前記除電ユニットにより除電された前記感光体の表面を帯電する帯電ユニットと、
前記帯電ユニットにより帯電された前記感光体の表面を露光する露光ユニットと、
前記露光ユニットにより露光された前記感光体の表面を現像する現像ユニットと、
前記感光体を回転して前記除電ユニットを動作させながら前記帯電ユニットにより前記感光体の所定領域を帯電する処理、あるいは前記感光体を回転して前記除電ユニットを動作させながら前記帯電ユニットにより前記感光体を帯電しその帯電領域を前記露光ユニットにより露光する処理を、前記感光体がセットされた時および定期的に実行する制御手段と、
前記除電ユニットにより除電された前記感光体の表面の残留電位、前記帯電ユニットにより帯電された前記感光体の表面の帯電電位、および前記露光ユニットにより露光された前記感光体の表面の露光電位、を検知する電位センサと、
前記制御手段による処理の実行時、前記電位センサで検知される帯電電位と前記電位センサで検知される残留電位との差、あるいは前記電位センサで検知される帯電電位と前記電位センサで検知される露光電位との差、を検出する検出手段と、
前記感光体がセットされた時の前記制御手段による処理の実行に伴い、前記検出手段で検出された差を初期値として記憶する記憶手段と、
前記制御手段による定期的な処理の実行に伴い、前記検出手段で検出された差を前記記憶された初期値から減算する減算手段と、
前記減算手段の減算結果が予め定められた設定値未満の場合に、前記感光体が寿命切れであると判定する判定手段と、
を備えていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記判定手段の判定結果を報知する報知手段、をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記帯電ユニットにより帯電された前記感光体の表面が前記現像ユニットに対応するとき前記現像ユニットに現像のためのバイアス電圧を供給し、前記除電ユニットにより除電された前記感光体の表面が前記現像ユニットに対応するとき前記現像ユニットに現像のためのバイアス電圧を供給しないバイアス制御手段、をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
感光体と、
前記感光体の表面を除電する除電ユニットと、
前記除電ユニットにより除電された前記感光体の表面を帯電するとともに、その帯電出力を調節するためのグリッドを有する帯電ユニットと、
前記帯電ユニットにより帯電された前記感光体の表面を露光する露光ユニットと、
前記露光ユニットにより露光された前記感光体の表面を現像する現像ユニットと、
前記感光体を回転して前記除電ユニットを動作させながら、前記帯電ユニットにより前記感光体を帯電する処理を、前記感光体がセットされた時に実行する第1制御手段と、
前記感光体を回転して前記除電ユニットを動作させながら、前記帯電ユニットにより前記感光体を帯電して、その帯電領域を前記露光ユニットにより露光する処理を、定期的に実行する第2制御手段と、
前記除電ユニットにより除電された前記感光体の表面の残留電位、前記帯電ユニットにより帯電された前記感光体の表面の帯電電位、および前記露光ユニットにより露光された前記感光体の表面の露光電位、を検知する電位センサと、
前記第1制御手段による処理の実行に伴い、前記電位センサで検知される帯電電位を初期値として記憶する記憶手段と、
前記第2制御手段による帯電中に、前記電位センサで検知される帯電電位が前記記憶された初期値となるよう、前記グリッドに対するバイアス電圧を制御する第3制御手段と、
前記第2制御手段による処理の実行後、前記電位センサで検知される特定の電位が予め定められた設定値以上の場合に、前記感光体が寿命切れであると判定する判定手段と、
を備えていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
前記特定の電位は、前記露光電位であることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記特定の電位は、前記残留電位であることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記帯電ユニットにより帯電された前記感光体の表面が前記現像ユニットに対応するとき前記現像ユニットに現像のためのバイアス電圧を供給し、前記除電ユニットにより除電された前記感光体の表面が前記現像ユニットに対応するとき前記現像ユニットに現像のためのバイアス電圧を供給しないバイアス制御手段、をさらに備えていることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項8】
感光体と、
前記感光体の表面を除電する除電ユニットと、
前記除電ユニットにより除電された前記感光体の表面を帯電する帯電ユニットと、
前記帯電ユニットにより帯電された前記感光体の表面を露光する露光ユニットと、
前記露光ユニットにより露光された前記感光体の表面を現像する現像ユニットと、
を備えた一体型プロセスカートリッジにおいて、
前記除電ユニットにより除電された前記感光体の表面の残留電位、前記帯電ユニットにより帯電された前記感光体の表面の帯電電位、および前記露光ユニットにより露光された前記感光体の表面の露光電位、を検知する電位センサと、
前記電位センサで検知される帯電電位と前記電位センサで検知される残留電位との差、あるいは前記電位センサで検知される帯電電位と前記電位センサで検知される露光電位との差、を検出する検出手段と、
前記検出手段で検出される差に応じて、前記感光体の寿命を判定する判定手段と、
を備えていることを特徴とする一体型プロセスカートリッジの制御装置。
【請求項9】
感光体と、
前記感光体の表面を除電する除電ユニットと、
前記除電ユニットにより除電された前記感光体の表面を帯電する帯電ユニットと、
前記帯電ユニットにより帯電された前記感光体の表面を露光する露光ユニットと、
前記露光ユニットにより露光された前記感光体の表面を現像する現像ユニットと、
を備えた一体型プロセスカートリッジにおいて、
前記感光体を回転して前記除電ユニットを動作させながら前記帯電ユニットにより前記感光体の所定領域を帯電する処理、あるいは前記感光体を回転して前記除電ユニットを動作させながら前記帯電ユニットにより前記感光体を帯電しその帯電領域を前記露光ユニットにより露光する処理を、前記感光体がセットされた時および定期的に実行する制御手段と、
前記除電ユニットにより除電された前記感光体の表面の残留電位、前記帯電ユニットにより帯電された前記感光体の表面の帯電電位、および前記露光ユニットにより露光された前記感光体の表面の露光電位、を検知する電位センサと、
前記制御手段による処理の実行時、前記電位センサで検知される帯電電位と前記電位センサで検知される残留電位との差、あるいは前記電位センサで検知される帯電電位と前記電位センサで検知される露光電位との差、を検出する検出手段と、
前記感光体がセットされた時の前記制御手段による処理の実行に伴い、前記検出手段で検出された差を初期値として記憶する記憶手段と、
前記制御手段による定期的な処理の実行に伴い、前記検出手段で検出された差を前記記憶された初期値から減算する減算手段と、
前記減算手段の減算結果が予め定められた設定値未満の場合に、前記感光体が寿命切れであると判定する判定手段と、
を備えていることを特徴とする一体型プロセスカートリッジの制御装置。
【請求項10】
感光体と、
前記感光体の表面を除電する除電ユニットと、
前記除電ユニットにより除電された前記感光体の表面を帯電するとともに、その帯電出力を調節するためのグリッドを有する帯電ユニットと、
前記帯電ユニットにより帯電された前記感光体の表面を露光する露光ユニットと、
前記露光ユニットにより露光された前記感光体の表面を現像する現像ユニットと、
を備えた一体型プロセスカートリッジにおいて、
前記感光体を回転して前記除電ユニットを動作させながら、前記帯電ユニットにより前記感光体を帯電する処理を、前記感光体がセットされた時に実行する第1制御手段と、
前記感光体を回転して前記除電ユニットを動作させながら、前記帯電ユニットにより前記感光体を帯電して、その帯電領域を前記露光ユニットにより露光する処理を、定期的に実行する第2制御手段と、
前記除電ユニットにより除電された前記感光体の表面の残留電位、前記帯電ユニットにより帯電された前記感光体の表面の帯電電位、および前記露光ユニットにより露光された前記感光体の表面の露光電位、を検知する電位センサと、
前記第1制御手段による処理の実行に伴い、前記電位センサで検知される帯電電位を初期値として記憶する記憶手段と、
前記第2制御手段による帯電中に、前記電位センサで検知される帯電電位が前記記憶された初期値となるよう、前記グリッドに対するバイアス電圧を制御する第3制御手段と、
前記第2制御手段による処理の実行後、前記電位センサで検知される特定の電位が予め定められた設定値以上の場合に、前記感光体が寿命切れであると判定する判定手段と、
を備えていることを特徴とする一体型プロセスカートリッジの制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【公開番号】特開2011−133911(P2011−133911A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−82009(P2011−82009)
【出願日】平成23年4月1日(2011.4.1)
【分割の表示】特願2005−308539(P2005−308539)の分割
【原出願日】平成17年10月24日(2005.10.24)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】