説明

画像形成装置および像担持体の清掃方法

【課題】クリーニング部材の磨耗を軽減するとともに良質なトナーの回収が可能な画像形成装置および像担持体の清掃方法を提供すること。
【解決手段】画像形成装置は,感光体ドラム101の周囲にクリーニング装置108が配置されている。クリーニング装置108は,廃トナーボックス1と,感光体ドラム101に当接するクリーニングブレード2と,クリーニングブレード2の上流に位置し,進行波交番電界(いわゆる電界カーテン)を生じさせる電界カーテン発生部3とを備えている。この画像形成装置は,電界カーテン発生部3によってトナーを回収し,さらにその後にクリーニングブレード2によってトナーを回収する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,電子写真方式にて画像を形成する画像形成装置および像担持体の清掃方法に関する。さらに詳細には,転写後の像担持体上に残留するトナーや外添剤を除去するクリーニング装置を備えた画像形成装置および像担持体の清掃方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置では,像担持体(例えば,感光体ドラム)上にトナー像を形成し,そのトナー像を転写体(例えば,普通紙)に転写している。このトナー像の転写では,トナーの鏡像力や転写電界のばらつき等が原因となり,像担持体上に一部のトナーが残留する。そのため,転写領域の下流にクリーニング部材を設置し,このクリーニング部材によって像担持体の表面を清掃し,像担持体上のトナーを除去している。
【0003】
像担持体を清掃するクリーニング部材としては,例えば特許文献1にクリーニングブレードを像担持体の表面に当接させ,像担持体上のトナーを直接掻き取る方法が開示されている。あるいは,特許文献2には,クリーニング部材を像担持体に対して非接触に保持し,DCバイアスによって電気的に吸引する方法が開示されている。
【特許文献1】特開平8−190261号公報
【特許文献2】特開平8−190330号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら,前記した従来の画像形成装置には,次のような問題があった。すなわち,クリーニング部材を像担持体に当接させて回収する方法では,一般的に残留するトナーの量が多くなることも想定し,クリーニング部材の押圧条件を高く設定(30N/m〜50N/m)している。その結果,クリーニング部材の磨耗量が多くなり,クリーニング部材の寿命に影響を与える。また,像担持体にとっても過度な負荷となるため,像担持体の表面の磨耗も加速し,同じく像担持体の寿命に影響を与える。さらには,これらの負荷は像担持体の駆動源にも影響し,像担持体の駆動トルクの過多,トルク変動等の不具合を併発する。
【0005】
また,クリーニングブレードのエッジによって掻き取られたトナーは凝集状態で回収される。そのため,リサイクルに不向きである。具体的には,トナーの凝集,外添剤の凝集,トナー粒子の破壊などにより帯電量に変化が生じ,トナーかぶり等の画質劣化のおそれがある。
【0006】
また,特許文献1に開示されている画像形成装置のようにDCバイアスによって電気的に吸引すれば像担持体に非接触でトナーを回収することができるため,前述した問題を回避できる。しかしながら,DCバイアスによってトナーを吸引するには,非常に大きなDCバイアス(およそ1.5kV)を印加し続ける必要がある。そのため,像担持体自体が帯電されてしまう。また,転写残トナーの発生にはばらつきがあり,帯電ムラが生じてしまう。
【0007】
本発明は,前記した従来の画像形成装置が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,クリーニング部材の磨耗を軽減するとともに良質なトナーの回収が可能な画像形成装置および像担持体の清掃方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題の解決を目的としてなされた画像形成装置は,トナー像を担持する像担持体と,像担持体上に作像されたトナー像を転写領域で転写体に転写させる転写装置と,転写領域の下流であって帯電領域の上流に位置し,像担持体の表面を清掃するクリーニング装置とを有する画像形成装置であって,クリーニング装置は,像担持体に当接し,像担持体の表面上のトナーを除去する第1クリーニング部材と,第1クリーニング部材よりも像担持体の移動方向の上流側に位置し,像担持体に対峙するように配置され,像担持体との間に電界カーテンを発生させ,像担持体の表面上に浮遊するトナーを像担持体の移動方向の下流側に電気的に搬送する第2クリーニング部材とを備えることを特徴としている。
【0009】
すなわち,本発明の画像形成装置は,電子写真方式の画像形成装置であって,像担持体の表面を清掃するクリーニング装置を有している。このクリーニング装置は,像担持体に当接して像担持体上のトナーを除去する第1クリーニング部材と,電界カーテンを利用してトナーを除去する第2クリーニング部材とを備えている。
【0010】
本発明のクリーニング装置では,まず始めに,像担持体の移動方向の上流側に位置する第2クリーニング部材によって像担持体の清掃が行われる(第1クリーニングステップ)。この第1クリーニングステップでは,第2クリーニング部材に多相交流電圧を印加することにより,像担持体の近傍に進行波交番電界(電界カーテン)を発生させる。この進行波交番電界によって像担持体上に付着するトナー等の一部が剥離し,そのトナー等が第2クリーニング部材と像担持体との間を浮遊することになる。そして,その浮遊したトナー等(以下,「浮遊トナー」とする)は,進行波交番電界によって像担持体の移動方向の下流側に搬送されて回収される。これら電界カーテンによって回収されたトナーは,クリーニングブレードなどの機械的手段によって回収されたトナーと比較して,トナーの凝集やトナー粒子の破壊が少ない。また,AC電圧によってトナーや外添剤を剥離させている,すなわち瞬間的な高電圧によってトナー等を剥離させているため,DC電圧と比較して像担持体への影響は少ない。
【0011】
次に,像担持体の移動方向の下流側に位置する第1クリーニング部材によって像担持体の清掃が行われる(第2クリーニングステップ)。つまり,本発明のクリーニング装置では,少なくとも2段階の清掃が行われる。この第2クリーニングステップは,第1クリーニングステップの後に行われるため,第1クリーニング部材に達するトナー等の量は少ない。そのため,第2クリーニング部材を有しない従来のクリーニング装置と比較して,押圧条件を低く設定することができる。よって,像担持体への負荷を軽減することができる。
【0012】
また,第2クリーニング部材は,像担持体の移動方向の下流側に向かうに従って像担持体との間隔が広くなるように配置されていることとするとよりよい。すなわち,第2クリーニング部材を徐々に像担持体から離すことにより,浮遊トナーを徐々に像担持体から離すことができる。これにより,浮遊トナーの再付着が抑制され,トナーの回収性がより向上する。
【0013】
また,本発明の画像形成装置は,第2クリーニング部材よりも像担持体の移動方向の上流側に位置し,像担持体上のトナーを荷電する荷電部材を備えることとするとよりよい。すなわち,第2クリーニング部材での電気的な回収作業の前に,荷電部材によって像担持体上のトナーの荷電量を調節する(荷電量調節ステップ)。この荷電部材により,像担持体上のトナーの荷電量を均一化することで,トナーの回収ムラを抑制することができる。よって,帯電ムラ等の不具合を抑制することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の画像形成装置では,第2クリーニング部材によって予備的な清掃を行うことで,第1クリーニング部材の押圧力を軽減することができる。そのため,像担持体への負荷が軽減され,クリーニング部材や像担持体の長寿命化を図ることができる。また,多くのトナーおよび外添剤が電気的な回収手段である第2クリーニング部材によって回収されるため,トナーの凝集やトナーの破壊が少ない。よって,本発明によれば,クリーニング部材の磨耗を軽減するとともに良質なトナーの回収が可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下,本発明にかかる画像形成装置を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,電子写真方式のプリンタに本発明を適用したものである。
【0016】
[第1の形態]
第1の形態の画像形成装置は,電子写真方式のレーザプリンタであり,図1に示すように光学系にレーザ発振器102と,ポリゴンミラー103と,反射ミラー104とが配置され,画像プロセス部に感光体ドラム101と,帯電装置105と,現像器106と,転写チャージャ107と,クリーニング装置108とが配置されている。また,搬送部に給紙ローラ109と,排紙ローラ115と,給紙センサ110と,排紙センサ114と,定着装置111等とが配置されている。
【0017】
次に,上記のように構成されたレーザプリンタの動作を簡単に説明する。感光体ドラム101は,図1中矢印方向に回転している。帯電装置105は,接触方式のローラ部材であり,感光体ドラム101に接触して感光体ドラム101の表面を一様に帯電する。また,画像信号に基づいて,レーザ発振器102からレーザ光が変調発光される。このレーザ光は,ポリゴンミラー103により主走査方向に走査され,反射ミラー104により反射されて感光体ドラム101に入射する。これにより,感光体ドラム101上に静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像器106により現像されてトナー像となる。トナー像は,感光体ドラム101に対向して配置された転写チャージャ107により,給紙ローラ109によって給紙された記録紙P上に転写される。その後,トナー像が転写された記録紙Pは,定着装置111において加熱され,その熱によりトナー像が溶融して記録紙P上に定着される。画像定着後,記録紙Pは,排紙ローラ115により装置外に排出される。以上の動作により,1枚分のプリントが行われる。
【0018】
一方,転写チャージャ107によって記録紙Pに転写されず,感光体ドラム101上に残ったトナーや外添剤(以下,これらを「転写残トナー等」とする)はクリーニング装置108によって掻き取られて回収される。以下,クリーニング装置108について詳説する。
【0019】
クリーニング装置108は,図2に示すように転写残トナー等を収容する廃トナーボックス1と,感光体ドラム101に当接して転写残トナー等を感光体ドラム101から除去するクリーニングブレード2と,クリーニングブレード2の上流に位置し,進行波交番電界(いわゆる電界カーテン)を生じさせる電界カーテン発生部3とを備えている。
【0020】
クリーニングブレード2は,感光体ドラム101に対しておよそ20N/mの押圧力で当接している。なお,クリーニングブレード2の材質としてはウレタンゴムが適用可能である。クリーニングブレード2では,感光体ドラム101の表面にあるトナーや外添剤を機械的に掻き取る。
【0021】
電界カーテン発生部3は,感光体ドラム101に対峙する複数の電極によって構成される。具体的に電極群を構成する各電極31は,図3に示すように,感光体ドラム101の軸方向(図3中のX方向)に平行であり,さらに感光体ドラム101の回転方向(図3中のY方向)に所定の間隔をもって平行配列されている。さらに,各電極31は,図4に示すように,感光体ドラム101の回転方向の下流に向かうに従って徐々に感光体ドラム101との間隔が広がるように配置されている。この感光体ドラム101と電極31との間隔は,最も狭い部分(最上流部)で40μm,最も広い部分(最下流部)で120μmとなっている。
【0022】
さらに,各電極31には,3相交流電源8の各相の電線が接続され,電極31間を浮遊するトナーを下流側に誘導する交流バイアスが印加される。すなわち,隣り合う電極31間で位相が変化するように各電線が接続され,進行波交番電界を発生させる。具体的に本形態では,感光体ドラム101の表面電位Voを−500Vとして,ピーク間電圧Vpp=1000V,周波数f=1000Hz,Vdc=300VとなるACバイアスを印加した。なお,印加バイアスの条件はこれらに限るものではない。各条件は,感光体ドラム101の表面電位,帯電バイアス,現像バイアス,あるいは転写バイアス等によって異なる。この3相交流電圧の印加により,感光体ドラム101の回転方向の下流向き(図3破線矢印の向き)の電界カーテンが発生する。電界カーテン発生部3では,感光体ドラム101の表面にある残留トナー等をACバイアスによって電気的に剥離させて回収する。
【0023】
なお,各電極31は,感光体ドラム101の回転方向に,厳密に直交配置する必要はない。例えば,図5に示すように,電極31を感光体ドラム101の回転方向(図5中のY方向)に対して斜めになるように配置してもよい。このように配置された電極31に3相交流バイアスを印加すると,図5中の破線矢印の向き,すなわち感光体ドラム101の回転方向に対して斜めの向きに進行波交番電界が発生する。このように電極を感光体ドラム101の軸方向に対して傾斜配置することにより,搬送方向を調節することができる。例えば,進行波交番電界の向きを鉛直線に沿わせることで,廃トナーの回収が容易となる。
【0024】
また,電極31は,例えば図6に示すように,金属ワイヤなどで所定の間隔の空隙をもって配置する。これにより,電極31間を浮遊するトナーがその空隙間を飛翔可能になる。そのためトナーの分散効果が高まり,トナーの再付着を抑制することができる。また,例えば図7に示すように電極をフィルム32などで塞いでもよい。これにより,ハンドリング性が向上し,取り付けが容易になる。
【0025】
続いて,本形態のクリーニング装置108におけるトナーの回収手順について説明する。感光体ドラム101上に付着している転写残トナー4は、その一部が電極群の最上流部の電極31間の吸引力及び反発力を受けて浮遊状態となり往復しつつ飛翔する。そして,進行波交番電界の進行方向に沿って転写残トナー4が搬送される(図4中の実線矢印)。また,下流に向かうに従って電極31が感光体ドラム101から離れるように配置されていることから,転写残トナー4は感光体ドラム101の表面から徐々に離れるように搬送される。そして,浮遊する転写残トナー4が電極群の最下流まで搬送されると,廃トナーボックス1内へ落下する。
【0026】
一方,感光体ドラム101と電極31との間を浮遊せずに感光体ドラム101上に残った転写残トナー4は,感光体ドラム101の回転によってクリーニングブレード2まで搬送される。そして,クリーニングブレード2によって感光体ドラム2から掻き落とされ,廃トナーボックス1内へ落下する。
【0027】
以上詳細に説明したように画像形成装置100は,クリーニングブレード2による転写残トナー4の回収前に,電界カーテン発生部3によって転写残トナー4を回収することとしている。具体的に,電界カーテン発生部3では,ACバイアスの印加によって感光体ドラム101上の転写残トナー4を感光体ドラム101から剥離させている。さらに,感光体ドラム101との間の空隙に形成される進行波交番電界(電界カーテン)によって感光体ドラム101の回転方向の下流側に搬送している。これにより,ACバイアスによって感光体ドラム101から剥離させた転写残トナー4が廃トナーボックス1内に回収される。
【0028】
この電界カーテン発生部3によって回収されたトナーは,クリーニングブレード等の機械的な回収手段によって回収されたトナーと比較してトナーの破壊やトナーの凝集が少ない。よって,リサイクルに好適である。さらに,電界カーテン発生部3では,電気的にトナーを回収している。そのため,クリーニングブレード等の接触部材と比較して感光体ドラム101への負荷が少ない。また,ACバイアスによってトナーを剥離させているため,感光体ドラム101に与える影響がDCバイアスと比較して小さい。
【0029】
また,電界カーテン発生部3にて回収しきれなかった転写残トナー4は,電界カーテン発生部3よりも下流に位置するクリーニングブレード2によって回収される。このクリーニングブレード2による回収では,すでに電界カーテン発生部3にて多くの転写残トナー4が回収されている。そのため,クリーニングブレード2に達するトナーの量は少ない。よって,クリーニングブレード2は,電界カーテン発生部3を有しない従来の形態と比較して押圧力を小さく設定することができる。従って,クリーニングブレード2および感光体ドラム101の寿命を従来の形態と比較して長くなる。また,感光体ドラム101への押圧力が小さいことから,感光体ドラム101に与える負荷も小さい。
【0030】
また,電界カーテン発生部3は,感光体ドラム101の回転方向の下流に向かうに従って感光体ドラム101との間隔を広くすることとしている。これにより,浮遊トナーの回収路が形成され,浮遊トナーの感光体ドラム101への再付着が抑制される。
【0031】
[第2の形態]
第2の形態にかかる画像形成装置200は,図8に示すようなクリーニング装置208を備えている。クリーニング装置208は,廃トナーボックス1と,クリーニングブレード2と,電界カーテン発生部3とを備えている。さらに,画像形成装置200は,クリーニング装置208よりも上流に荷電付与部材5を備え,感光体ドラム上の転写残トナーの荷電量を調節している。
【0032】
電界カーテン発生部3は,各電極31が絶縁フィルムに固定されているもの(図7参照)を使用しているが,電極31間に空隙を設けたもの(図6参照)であってもよい。また,電界カーテン発生部3の一方の端部は,感光体ドラム101と一定の間隔をもって軸方向に平行配置されたシャフト6に巻きつけられており,他方の端部は,感光体ドラム101の移動方向の下流側に位置しその下流側に向かうに従って徐々に感光体ドラム101との間隔が広がるように設置されている。各電極31には,電界カーテンを発生させるACバイアスが印加され,この印加バイアスによって感光体ドラム2上のトナーを飛翔させる。
【0033】
荷電付与部材5は,電界カーテン発生部3よりも上流に位置し,感光体ドラム101上の転写残トナーに電荷を付与する。具体的に荷電付与部材5は,導電性のフィルム部材であり,その材質はETFE(表面抵抗率:108 Ω/□)が適用可能である。なお,この他にも例えばポリイミドフィルムやナイロンフィルムであってもよい。また,表面抵抗率も106 Ω/□〜1012Ω/□の範囲内であればよい。また,フィルム部材に限らず,例えばローラ部材であってもよい。
【0034】
荷電付与部材5には,転写残トナーの荷電量を調節するバイアスが印加される。これにより,例えば逆極性の転写残トナーの帯電極性が正極性にシフトされ,転写残トナーの極性が均一化される。本形態では,Vpp=500V,周波数f=300Hz,Vdc=0VとなるACバイアスを印加した。なお,印加バイアスの条件はこれらに限るものではない。各条件は,帯電バイアス,現像バイアス,あるいは転写バイアス等の条件によって異なる。
【0035】
画像形成装置200では,クリーニング装置208よりも上流の位置に荷電付与部材5を有することとしている。この荷電付与部材5によって電界カーテン発生部3に達する前に転写残トナーの荷電量を均一化することができる。これにより,電界カーテン発生部3でのトナーの回収ムラを抑制することができる。
【0036】
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,実施の形態ではプリンタに本発明を適用しているがこれに限るものではない。すなわち,複写機等であっても適用可能である。また,カラー機であっても,モノクロ機であっても適用可能である。
【0037】
また,像担持体としてローラ形状の感光体ドラムを用いているが,ベルト状の感光体ベルトを使用してもよい。また,帯電装置は,ローラ帯電方式のほか,コロナ放電方式の帯電チャージャ,ブレード,ブラシ等を使用してもよい。また,露光装置は,レーザによるものでもLEDによるものでもよい。また,転写装置は,転写ローラのほか,転写チャージャを使用してもよい。あるいは,感光体から用紙へ直接トナー像を転写する方式のほか,中間転写体を備え,2段階以上の転写を行う方式であってもよい。また,クリーニング装置は,クリーニングブレードのほか,クリーニングブラシ,クリーニングローラでもよい。また,定着装置は,定着ローラのほか,定着ベルトを用いてもよいし,非接触方式のものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】第1の形態にかかる画像形成装置の概略構成を示す断面図である。
【図2】第1の形態にかかるクリーニング装置の概略構成を示す図である。
【図3】電極群の配列例を示す図(その1)である。
【図4】電界カーテン発生部の構成および配置を示す図である。
【図5】電極群の配列例を示す図(その2)である。
【図6】電極群の構成例を示す図(その1)である。
【図7】電極群の構成例を示す図(その2)である。
【図8】第2の形態にかかるクリーニング装置の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
【0039】
1 廃トナーボックス
2 クリーニングブレード(第1クリーニング部材)
3 電界カーテン発生部(第2クリーニング部材)
31 電極群
32 フィルム
4 トナー
5 荷電付与部材(荷電部材)
6 シャフト
8 交流電源
100 レーザプリンタ(画像形成装置)
108 クリーニング装置(クリーニング装置)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナー像を担持する像担持体と,前記像担持体上に作像されたトナー像を転写領域で転写体に転写させる転写装置と,転写領域の下流であって帯電領域の上流に位置し,前記像担持体の表面を清掃するクリーニング装置とを有する画像形成装置において,
前記クリーニング装置は,
前記像担持体に当接し,前記像担持体の表面上のトナーを除去する第1クリーニング部材と,
前記第1クリーニング部材よりも前記像担持体の移動方向の上流側に位置し,前記像担持体に対峙するように配置され,前記像担持体との間の空隙に電界カーテンを発生させ,前記像担持体の表面上に浮遊するトナーを前記像担持体の移動方向の下流側に電気的に搬送する第2クリーニング部材とを備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載する画像形成装置において,
前記第2クリーニング部材は,所定の間隔をもって平行配列された複数の電極からなる電極群を備え,その電極群の各電極に多相交流電圧が印加されることを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載する画像形成装置において,
前記第2クリーニング部材は,前記像担持体の移動方向の下流側に向かうに従って前記像担持体との間隔が広くなるように配設されていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1つに記載する画像形成装置において,
前記第2クリーニング部材よりも前記像担持体の移動方向の上流側に位置し,前記像担持体上のトナーを荷電する荷電部材を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
転写体への転写後に,像担持体の表面に付着するトナーを除去する像担持体の清掃方法において,
像担持体の表面上に電界カーテンを発生させ,像担持体の表面上に浮遊したトナーを像担持体の移動方向の下流側に電気的に搬送する第1クリーニングステップと,
前記第1クリーニングステップにて一部のトナーを除去した後に,像担持体に当接するクリーニング部材にて像担持体上のトナーを機械的に除去する第2クリーニングステップとを含むことを特徴とする像担持体の清掃方法。
【請求項6】
請求項5に記載する像担持体の清掃方法において,
前記第1クリーニングステップの前に,像担持体上のトナーを荷電する荷電量調節ステップを含むことを特徴とする像担持体の清掃方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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