説明

画像形成装置および画像形成ユニット

【課題】像担持体の端部に残留トナー等の付着物が堆積することを有効に抑える。
【解決手段】トナー像を担持し、周回する感光体ドラム121と、トナーを感光体ドラム121の表面に供給する現像ローラ122aおよびこの現像ローラ122aと感光体ドラム121の表面との間に所定のギャップを形成させるべく当該感光体ドラム121の両端部に当接する一対のギャップコロ122bとを有する現像装置122とを備えてなるものである。そして、感光体ドラム121の両端部におけるギャップコロ122bに対応した部分に専用のクリーニング処理を施す端部クリーニング装置70を備えている。この端部クリーニング装置70は、板バネ片72とこれに付設されるフェルト材73とからなる両用ブレード部材71を備え、このブレード部材71のフェルト材73が、板バネ片72に付勢された状態で感光体ドラム121の表面に当接されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表面にトナー像が形成される像担持体を有する画像形成装置に関するものであり、特に像担持体の表面に付着堆積した付着物により画像形成処理が適正に行われ難くなるような不都合の発生を有効に防止し得る画像形成装置およびこの画像形成装置に適用可能な画像形成ユニットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、読み取ったり、外部のコンピュータ等から伝送されてきたりした画像情報に基づき感光体ドラム(像担持体)の周面に静電潜像を形成させ、この静電潜像に向けて現像装置からトナーを供給して同周面にトナー像を形成させ、このトナー像を用紙に転写処理するように構成された、複写機やプリンタ、さらにはファクシミリ装置として適用される画像形成装置が知られている。
【0003】
かかる画像形成装置においては、用紙への転写処理後に感光体ドラムの周面に残留した残留トナーや、同周面に静電潜像を形成させるに先立って施される高電圧での帯電処理時に生成した窒素酸化物等が付着して適正な画像形成処理を阻害する場合がある。
【0004】
そこで、かかる不都合を解消するべく、ゴム等の弾性材料からなるクリーニングブレードが採用され、このクリーニングブレードの先端縁部を回転している感光体ドラムの周面に摺接させ、これによって感光体ドラムの周面に残留しているトナー等の付着物を掻き取るようになされるのが一般的である。
【0005】
しかしながら、感光体ドラムの軸心方向の両端部については、クリーニングブレードが捲れ上がったりして十分な当接圧を得ることが困難なことから、確実なクリーニング処理を施し得ないという不都合が存在する。
【0006】
ところで、感光体ドラムの両端部は、現像装置の現像ローラの周面と感光体ドラムの周面との間に僅かな隙間(ギャップ)を形成させるべく、ギャップコロが当接される部分である。従って、感光体ドラムの両端部に付着物が堆積すると、感光体ドラムの回転によりギャップコロがこの付着物に対し乗り降りして現像装置が振動するため、現像ローラからの感光体ドラム周面へのトナーの供給状態が不安定になり、これによって安定したトナー像を感光体ドラムの周面に形成し得なくなるという不都合が生じる。
【0007】
かかる不都合を解消するべく、特許文献1に記載のクリーニングブレードにあっては、クリーニングブレードの両端部に厚み寸法を大きくした肉厚部を設け、これによってクリーニングブレードの両端部の捲れ上がりを防止することが行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平5−333753号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、たとえクリーニングブレードの両端部に肉厚部を形成させても、当該肉厚部の側端縁が開放端になっていることから、クリーニングブレードの両端縁の捲れ上がりを確実に抑えることは困難である。従って、たとえクリーニングブレードの両端部に肉厚部を設けても、感光体ドラムの両端部に付着した残留トナー等の付着物を確実に取り除くには不十分であるという問題点を有している。
【0010】
本発明は、上記のような状況に鑑みなされたものであって、像担持体の端部に残留トナー等の付着物が堆積することを有効に抑えることができ、これによって従来にも増して像担持体の表面に常に安定した状態でトナー像を形成させることができるように改良された画像形成装置およびこの画像形成装置に適用可能な画像形成ユニットを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1記載の発明(画像形成装置)は、トナー像を担持し、周回する像担持体と、トナーを前記像担持体の表面に供給する現像ローラと、この現像ローラと前記像担持体の表面との間に所定のギャップを形成させるべく当該像担持体の両端部に当接する一対のギャップコロとを有する現像装置と、前記像担持体の両端部における前記ギャップコロの配置位置に対応した部分にクリーニング処理を施す端部クリーニング装置と、を備え、前記端部クリーニング装置は、板バネとこの板バネに付設されるフェルト材とからなるブレード部材を備え、このブレード部材の前記フェルト材が、前記板バネに付勢された状態で像担持体の表面に当接されていることを特徴とする画像形成装置である。
【0012】
かかる構成によれば、像担持体の両端部のギャップコロに対応した部分にクリーニング処理を施す端部クリーニング装置が採用され、この専用の端部クリーニング装置によって像担持体の両端部にクリーニング処理が施される。このため従来のように、1枚のクリーニングブレードの両端部に肉厚部を形成させるような対策に比較し、専ら像担持体の両端部のクリーニングに処理力を集中させることができる。その結果、像担持体の両端部に残留トナー等の付着物が堆積して適正な画像形成処理が行い得なくなるような不都合の発生を抑制することができる。
【0013】
特にこの構成によれば、像担持体の表面は、板バネの弾性力で押圧された状態のフェルト材によって清拭されるため、像担持体の表面に傷を付けるなどの不都合が生じないようにした上で、像担持体の表面は、繊維が密集したフェルト材による払拭で効果的にクリーニング処理が施される。
【0014】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記像担持体の表面のトナー像が転写される中間転写ベルトを有し、前記板バネは、前記像担持体側に位置する第1面と、前記中間転写ベルト側に位置する第2面とを備え、前記フェルト材は、前記第1および第2面にそれぞれ積層されて、前記像担持体および前記中間転写ベルトの表面に当接されていることを特徴とするものである。
【0015】
かかる構成によれば、像担持体の表面は、板バネの第1面に積層されたフェルト材によってクリーニング処理が施され、中間転写ベルトの表面は、板バネの第2面に積層されたフェルト材によってクリーニング処理が施される。このように、像担持体および中間転写ベルトの双方が端部クリーニング装置によって同時にクリーニング処理が施されるため、それぞれを専用の端部クリーニング装置でクリーニング処理を施す場合に比較し、部品点数の削減、延いては製造コストの低減化に貢献する。
【0016】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記フェルト材は、細長い帯状をなしかつ長手方向の中心線を基準として対称に形成されており、前記板バネの先端を支点として前記中心線の位置で折り曲げられることにより当該板バネの前記各面に積層されていることを特徴とするものです。
【0017】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、前記像担持体を支持するハウジングを備え、前記ハウジングは、前記ブレード部材を固定するための装着ピンを備え、前記ブレード部材は、前記板バネの先端よりも後方側の位置に当該板バネおよびフェルト材を貫通する装着孔を備え、この装着孔に前記装着ピンが貫通するように前記ハウジングに装着されかつ当該装着ピンに抜け止めリングが装着されることで、前記ハウジングに固定されていることを特徴とするものです。
【0018】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明において、前記ハウジングに位置決め突部が形成される一方、前記板バネに前記各面と平行に延びる一対の係止突片が形成されており、前記ブレード部材は、前記一対の係止突片により前記位置決め突部を両側から挟み込んだ状態で前記ハウジング固定されていることを特徴とするものです。
【0019】
この構成によれば、ブレード部材が装着ピンを支点として回ることを防止して位置決めすることができる。
【0020】
請求項6記載の発明は、請求項4又は5記載の発明において、前記ブレード部材は、前記装着孔が形成される装着部と、この装着部に対して像担持体の内側方向にオフセットされて前記像担持体および前記中間転写ベルトの表面に当接される摺接部とを含み、前記摺接部は、その全幅に亘って前記像担持体に摺接する一方で、前記全幅のうち前記装着孔よりも前記内側方向の部分のみが前記中間転写ベルトに摺接することを特徴とするものです。
【0021】
かかる構成によれば、中間転写ベルトが装着ピンと干渉するのを避けつつ摺接部(フェルト部材)を中間転写ベルトに摺接部させることができる。
【0022】
請求項7記載の発明は、請求項1乃至6の何れかに記載の発明において、前記端部クリーニング装置により像担持体の表面から取り除かれたトナーを回収する回収通路が設けられていることを特徴とするものである。
【0023】
かかる構成によれば、端部クリーニング装置によって像担持体の両端部から取り除かれた残留トナー等の付着物は、回収通路を介して回収されるため、取り除かれた付着物が像担持体の端部周辺に散らかるような不都合が生じることがない。
【0024】
請求項8記載の発明(画像形成ユニット)は、請求項1乃至7の何れかに記載の画像形成装置に適用される画像形成ユニットであって、前記像担持体は、周面に画像形成領域を有する軸心回りに回転可能な感光体ドラムであり、少なくとも前記感光体ドラムと前記クリーニング装置とでユニット化されていることを特徴とするものである。
【0025】
かかる構成によれば、画像形成装置の装置本体に対して画像形成ユニットを着脱することにより、少なくとも感光体ドラムおよびクリーニング装置を一括して着脱することができ、これらを別々に着脱する場合に比較して組み付け作業およびメンテナンス作業が容易になる。
【発明の効果】
【0026】
本発明に係る画像形成装置によれば、像担持体の両端部における現像装置のギャップコロの配置位置に対応した部分にクリーニング処理を施す端部クリーニング装置が設けられているため、従来のように、1枚のクリーニングブレードの両端部に肉厚部を形成させるようなものに比較し、当該専用の端部クリーニング装置によって集中的に像担持体の両端部にクリーニング処理を施すことができ、結果として像担持体の周回によりギャップコロが付着物に対し乗り降りすることによる振動で現像装置からの像担持体へのトナーの供給が不安定になるような不都合が生じることがなく、現像装置の振動に起因した画像不良の発生を有効に防止することができる。
【0027】
本発明に係る画像形成ユニットによれば、画像形成装置の装置本体に対して画像形成ユニットを着脱することにより、少なくとも感光体ドラムおよびクリーニング装置を一括して着脱することができ、これらを別々に着脱する場合に比較して組み付け作業の作業性を向上させることができるとともに、メンテナンス作業を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1に示す画像形成装置の内部構造の一実施形態を示す正面断面視の説明図である。
【図3】ドラムユニットの一実施形態を示す原理図としての一部切り欠き分解斜視図である。
【図4】図3のドラムユニットの組み立て斜視図である。
【図5】図4のV−V線断面図である。
【図6】端部クリーニング装置の一例を説明するためのドラムユニットの一部切り欠き部分拡大斜視図である。
【図7】端部クリーニング装置の一例を説明するためのドラムユニットの一部切り欠き部分拡大斜視図である。
【図8】本発明に係る端部クリーニング装置を示す拡大斜視図であり、(A)は、分解斜視図、(B)は、両用ブレード部材の組み立て斜視図である。
【図9】端部クリーニング装置の、ハウジングの天板への装着手順を説明するための斜視説明図であり、(A)は、両用ブレード部材がハウジングの天板に装着される直前の状態、(B)は、両用ブレード部材が、ハウジングの天板に装着された状態をそれぞれ示している。
【図10】本発明に係る端部クリーニング装置が装着されたドラムユニットを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1は、本発明に係る画像形成装置10の一実施形態を示す斜視図であり、図2は、当該画像形成装置10の内部構造を説明するための正面断面視の説明図である。なお、図1および図2においてX−X方向を左右方向、Y−Y方向を前後方向といい、特に−X方向を左方、+X方向を右方、−Y方向を前方、+Y方向を後方という。
【0030】
まず、図1に示す画像形成装置10は、いわゆる胴内排紙型と称される複写機であり、装置本体11に画像形成部12と、定着部13と、用紙貯留部14と、排紙部15と、画像読取部16と、操作部17とがそれぞれ形成されている。そして、画像読取部16の下部で装置本体11の一部が凹没されることによって前記排紙部15が形成され、これが当該画像形成装置10を胴内排紙型と称される所以である。
【0031】
前記装置本体11は、外観視で直方体状を呈した下部本体111と、この下部本体111の上方に対向配置された扁平な直方体状を呈する上部本体112と、この上部本体112と前記下部本体111との間に介設された連結体113とを備えている。前記連結体113は、下部本体111と上部本体112との間に排紙部15を形成させた状態で両者を互いに連結するための構造物であり、下部本体111の左部から立設されている。前記上部本体112は、その左部がかかる連結体113の上端部に支持されている。
【0032】
そして、前記下部本体111には、画像形成部12、定着部13および用紙貯留部14が内装されているとともに、前記上部本体112には画像読取部16が装着されている。前記操作部17は、本実施形態においては、上部本体112の前縁部から前方に向かって突設されている。
【0033】
前記排紙部15は、下部本体111と上部本体112との間に形成されている。かかる排紙部15は、下部本体111の上面に形成された胴内排紙トレイ151を有し、画像形成部12からのトナー像が転写された用紙Pは、連結体113の下部からこの胴内排紙トレイ151へ向けて排出される。
【0034】
以下、画像形成部12について図2を基に説明する。前記画像形成部12は、用紙貯留部14から給紙された用紙Pにトナー像を形成させるものであり、図2に示すように、上流側(右側)から下流側へ向けて順次配設されたマゼンタ用画像形成部12M、シアン用画像形成部12C、イエロー用画像形成部12Yおよびブラック用画像形成部12Kとを備えている。
【0035】
各画像形成部12M,12C,12Y,12Kには、感光体ドラム(像担持体)121および現像装置122がそれぞれ備えられている。各感光体ドラム121は、図2において反時計方向へ向けて回転しつつ対応した現像装置122からトナーが供給される。各現像装置122には、装置本体11の前面側(図2の紙面の表側)に配設された図略のトナーカートリッジからトナーが補給される。
【0036】
各感光体ドラム121の直下位置には帯電装置123がそれぞれ設けられているとともに、各帯電装置123のさらに下方位置には露光装置124が設けられている。そして、各感光体ドラム121は、前記帯電装置123によって周面が一様に帯電され、画像読取部16で読み取られた画像データに基づく各色に対応したレーザー光が前記各露光装置124から帯電後の感光体ドラム121の周面に照射されることにより、各感光体ドラム121の周面に静電潜像が形成される。かかる静電潜像に現像装置122からトナーが供給されることにより、感光体ドラム121の周面にトナー像が形成される。
【0037】
前記感光体ドラム121の上方位置には、当該各感光体ドラム121に当接するように転写ベルト125が設けられている。この転写ベルト125は、図2の左方位置に設けられた駆動ローラ125aと、同右方位置に設けられた従動ローラ125bとの間に掛け回されている。
【0038】
かかる転写ベルト125は、各感光体ドラム121に対応して設けられた転写ローラ125cによって感光体ドラム121の周面に押し付けられた状態で各感光体ドラム121と同期しながら駆動ローラ125aと従動ローラ125bとの間を周回する。
【0039】
従って、転写ベルト125が周回することによりその表面に対しマゼンタ用画像形成部12Mの感光体ドラム121によるマゼンタのトナー像の転写が行なわれ、ついで転写ベルト125の同一位置にシアン用画像形成部12Cの感光体ドラム121によるシアンのトナー像の転写が重ね塗り状態で行なわれ、ついで転写ベルト125の同一位置にイエロー用画像形成部12Yの感光体ドラム121によるイエローのトナー像の転写が重ね塗り状態で行なわれ、最後のブラック用画像形成部12Kの感光体ドラム121によるブラックのトナー像の転写が重ね塗り状態で行なわれる。
【0040】
これらによって転写ベルト125の表面にカラー画像が形成される。この転写ベルト125の表面に形成されたカラー画像が用紙貯留部14から搬送されてきた用紙Pに転写されることになる。
【0041】
そして、各感光体ドラム121の図2における左方位置には当該感光体ドラム121の周面の残留トナーを除去して清浄化するドラムクリーニング装置40がそれぞれ設けられている。ドラムクリーニング装置40によって清浄化処理された感光体ドラム121の周面は、新たな帯電処理のために帯電装置123へ向かうことになる。
【0042】
前記ドラムクリーニング装置40で感光体ドラム121の周面から取り除かれた廃トナーは、所定の経路を通って図略のトナー回収ボトルに回収される。
【0043】
かかる画像形成部12の左方位置には、上下方向に延びる用紙搬送路127が設けられている。この用紙搬送路127には、適所に搬送ローラ対127aが設けられ、用紙貯留部14からの用紙Pがこの搬送ローラ対127aの駆動で駆動ローラ125aに掛け回されている転写ベルト125へ向けて搬送される。
【0044】
かかる用紙搬送路127には、駆動ローラ125aと対向した位置に転写ベルト125の表面と当接した第2転写ローラ128が設けられ、用紙搬送路127を通して搬送されつつある用紙Pが転写ベルト125と第2転写ローラ128とに押圧挟持されることによって転写ベルト125上のトナー像が当該用紙Pに転写される。
【0045】
そして、転写ベルト125の右方には、当該転写ベルト125の表面に残留した残留トナーを除去する図略のベルトクリーニング装置125dが設けられ、用紙Pへの転写処理が完了した転写ベルト125は、表面の残留トナーがこのベルトクリーニング装置125dによって取り除かれ清浄化された状態で次の転写処理へ向けて周回される。
【0046】
前記定着部13は、画像形成部12で転写された用紙P上のトナー像に対し定着処理を施すものであり、内部に加熱源であるハロゲンランプ等の通電発熱体を備えた定着ローラ131と、左方でこの定着ローラ131と対向配置された加圧ローラ132とを備えている。そして、第2転写ローラ128を介して画像形成部12から導出された転写処理済の用紙Pは、これら定着ローラ131および加圧ローラ132間に押圧挟持されつつ定着ローラ131による加熱処理でトナー像が定着され、用紙P上に安定した状態のカラー画像が形成される。
【0047】
定着処理の完了したカラー印刷済みの用紙Pは、定着部13の上部から延設された排紙搬送路129を通り、排出ローラ対152を介して胴内排紙トレイ151へ向けて排出される。
【0048】
前記用紙貯留部14は、装置本体11における露光装置124の下方位置に挿脱自在に装着された給紙トレイ141を有している。給紙トレイ141には用紙束が貯留される。そして、給紙トレイ141に貯留された用紙束からピックアップローラ142の駆動で用紙Pが1枚ずつ繰り出され、用紙搬送路127を通って画像形成部12へ導入される。
【0049】
前記画像読取部16は、前記上部本体112の上面開口に装着された、原稿P1が原稿面を下にして載置されるコンタクトガラス161と、このコンタクトガラス161上に載置された原稿を押さえるための当該コンタクトガラス161に対し開閉自在とされた原稿押さえマット162と、コンタクトガラス161上に載置された原稿P1の原稿画像を読み取るための上部本体112に内装された光学系ユニット163とを備えている。
【0050】
前記光学系ユニット163は、コンタクトガラス161上に載置された原稿が原稿押さえマット162によって押さえられた状態で、下方からコンタクトガラス161を介して原稿画像を光源164の移動による走査で原稿面からの反射光によりCCD(charge coupled device)165により読み取るようになっている。CCD165により読み取られた原稿の画像情報は、ディジタル化処理が施された上で画像形成部12の露光装置124へ向けて出力される。
【0051】
前記操作部17は、画像形成処理に関する各種の項目(用紙サイズや処理部数等)を入力操作するためのものである。かかる操作部17には、図1に示すようにスタートキー171や数値情報を入力するためのテンキー172、さらには現に行われたテンキー172による入力情報やエラーメッセージ等を表示するLCD(Liquid crystal display)173等が設けられている。
【0052】
本実施形態では、このように構成された画像形成装置10において、感光体ドラム121、帯電装置123、ドラムクリーニング装置40および後述する感光体ドラム121の周面の両端部にクリーニング処理を施す端部クリーニング装置50等がユニット化されてなるドラムユニット20が設けられている。以下、かかるドラムユニット20について図3〜図5を基に説明する。
【0053】
ドラムユニット20は、前記各画像形成部12M,12C,12Y,12Kにそれぞれ備えられている。これら4つのドラムユニット20は、採用されるトナーの種類が異なるだけで構造的にはそれぞれ全く同一に構成されている。
【0054】
図3は、ドラムユニット20の一実施形態を示す原理図としての一部切り欠き分解斜視図であり、図4は、その組み立て斜視図である。また、図5は、図4のV−V線断面図である。なお、図3〜図5においてXおよびYによる方向表示は、図1の場合と同様(−X:左方、+X:右方、−Y:前方、+Y:後方)である。
【0055】
これらの図に示すように、ドラムユニット20は、ハウジング30に前記感光体ドラム121、前記帯電装置123、前記ドラムクリーニング装置40および感光体ドラム121の両端部の周面に対してクリーニング処理を施すための端部クリーニング装置が装着されることによって形成されている。端部クリーニング装置としては、図3〜図5に示す端部クリーニング装置50の他に、後述する、図7に示すが端部クリーニング装置60、および図8〜図10に示す端部クリーニング装置70(本発明の端部クリーニング装置)も採用可能である。
【0056】
前記ハウジング30は、−Y方向から見た正面視で上下が逆転した逆L字状を呈する前後方向一対の側板31と、これら一対の側板31間の左面側に架設される架設板32と、一対の側板31間の上面を覆う天板33とを備えている。
【0057】
前記側板31は、上下方向に延びる縦向き板311と、この縦向き板311の略上半分の位置から左方へ向けて延設された横向き板312とからなっている。かかる各側板31の右上の適所には、感光体ドラム121のドラム軸121aを嵌挿するためのドラム軸嵌挿孔313が穿設されている。
【0058】
また、各側板31の各横向き板312の対向面には、互いに対向方向に向けて所定厚み寸法で膨設された肉厚部314が形成されている。これら各肉厚部314には、右縁面から左方に向かって切り込まれて形成された装着凹部315がそれぞれ設けられている。これらの装着凹部315は、後述の可動ブラケット44を左右方向に移動可能に嵌め込むためのものである。
【0059】
また、後方の側板31における前記肉厚部314の装着凹部315内の横向き板312には、左右方向に長尺の長孔316が穿設されている。この長孔316は、後述するローラ軸411を若干左右方向に移動可能に嵌挿するためのものである。
【0060】
また、一対の側板31における各縦向き板311の対向面には、その略下半分の位置に上下方向に延びた装着溝317がそれぞれ凹設されている。これらの装着溝317は、前記帯電装置123の後述する前後一対の凸条123dを嵌め込むためのものである。
【0061】
すなわち、帯電装置123は、上面が開放された長さ寸法が一対の側板31の各縦向き板311間の内寸法より僅かに小さい直方体状のケーシング123aと、上部が若干突出するようにこのケーシング123aに内装された帯電ローラ123bとを備えている。帯電ローラ123bは、ケーシング123aの前後の側板間に架設されたローラ軸123c回りに回転自在に軸支されている。かかる帯電ローラ123bは、図略の電源装置からの電圧が印加され、これによって当該帯電ローラ123bの周面と当接している感光体ドラム121の周面に帯電処理を施すものである。
【0062】
また、ケーシング123aの前後の側板には、ハウジング30の各縦向き板311の対向面にそれぞれ凹設された前記各装着溝317に摺接状態で嵌り込む凸条123dがそれぞれ設けられている。従って、各凸条123dを対応した装着溝317に嵌め込むことにより、帯電装置123は、凸条123dが装着溝317に案内されつつ上下動することができる。
【0063】
そして、ハウジング30の底板321と帯電装置123のケーシング123aの底板との間には所定個数のコイルスプリング123eが圧縮状態で介設される。従って、帯電装置123が前後の側板31間に装着された状態で、コイルスプリング123eの付勢力により帯電ローラ123bの周面が感光体ドラム121の周面に圧接される。
【0064】
前記架設板32は、前記一対の側板31を互いに連結するとともに、一対の側板31間における左面側および下面側を閉止するためのものである。かかる架設板32は、−Y方向から見た正面視で側板31の左縁部および下縁部に沿うように階段状に形成されている。
【0065】
具体的には、側板31の縦向き板311の下縁部に対応した底板321と、底板321の左縁部から立設された縦向き板311における横向き板312より下の部分に対応する下部左方板322と、この下部左方板322の側板31における横向き板312の下縁部に沿って左方へ延設された中段底板323と、この中段底板323の左縁部から側板31における横向き板312の左側の斜めになった部分に沿う傾斜板324と、この傾斜板324の上縁部から上方へ向けて延設された上部左方板325とから架設板32が形成されている。
【0066】
このような架設板32が一対の側板31間における左面側にネジ止め等で固定されるとともに、天板33が一対の側板31における横向き板312の各肉厚部314の上縁部間に架設されてネジ止め等で固定されることにより、図4に示すようなハウジング30が形成される。
【0067】
前記ドラムクリーニング装置40は、用紙Pへの転写処理後に感光体ドラム121の周面に残留した残留トナーや、帯電装置123による感光体ドラム121の周面への高電圧印加時に発生して同周面に付着した窒素酸化物等の付着物を取り除いて感光体ドラム121の周面における画像形成領域に清浄化処理を施すためのものである。
【0068】
かかるドラムクリーニング装置40は、一対の側板31の各肉厚部314間に架設されるクリーニングローラ41と、このクリーニングローラ41の直下位置に設けられるブレード42と、このブレード42と前記架設板32の傾斜板324との間であって、中段底板323の直上位置に配設されるトナー搬送スクリュー43と、後述するローラ軸411の軸受けとして機能する前後方向一対の可動ブラケット44と、各可動ブラケット44の右端縁面に取り付けられるサイドシール部材45と、可動ブラケット44を感光体ドラム121へ向けて付勢するコイルスプリング46とを備えている。
【0069】
前記クリーニングローラ41は、周面が感光体ドラム121の周面と摺接した状態で感光体ドラム121より高速で順回転され、これによって感光体ドラム121の周面に付着している付着物を取り除くものである。かかるクリーニングローラ41は、ローラ軸411と、このローラ軸411に同心で一体回転可能に外嵌されたローラ本体412とを備えている。このようなクリーニングローラ41は、そのローラ軸411の前端が前方の装着凹部315に装着されている前方の可動ブラケット44に支持され、かつ、ローラ軸411の後端が後方の装着凹部315に装着されている後方の可動ブラケット44に貫通され、さらに前記長孔316に貫通された状態でハウジング30に装着されている。
【0070】
そして、クリーニングローラ41は、それぞれ前後の装着凹部315に嵌め込まれた前後一対の可動ブラケット44が後述のコイルスプリング46によって右方に向けて付勢されることにより、ローラ本体412の周面が感光体ドラム121の周面に押圧当接され、これによって感光体ドラム121の周面の付着物はより効果的に取り除かれる。感光体ドラム121の周面から取り除かれた付着物は、一対の側板31の横向き板312、中段底板323、傾斜板324およびブレード42によって囲繞された付着物回収空間34へ回収される。
【0071】
前記ブレード42は、ドラムクリーニング装置40によっても取り除くことができなかった感光体ドラム121の周面における画像形成領域の付着物を掻き落とすためにクリーニングローラ41の直下位置に設けられている。かかるブレード42は、前後方向に長尺に長さ設定され(具体的には、前後の肉厚部314間の内寸法と同一に設定され)、基端縁部が架設板32の中段底板323における右端縁に固定された状態で先端縁部が、図5に示すように、感光体ドラム121の周面に当接するように右方に向かって先上がりに傾斜されている。
【0072】
従って、感光体ドラム121が、ドラム軸121a回りに図5における反時計方向に回転することにより、クリーニングローラ41では取り除き得なかった当該感光体ドラム121の周面の画像形成領域に付着している残留トナーや窒素酸化物等の付着物がブレード42の先端(上端)によって掻き取られ、これによって感光体ドラム121の画像形成領域が清浄化される。感光体ドラム121の周面から掻き取られた付着物は、前記付着物回収空間34へ回収される。
【0073】
前記トナー搬送スクリュー43は、前記付着物回収空間34へ集められた残留トナー等の回収物を外部へ排出するためのものである。かかるトナー搬送スクリュー43は、一対の側板31の各肉厚部314間に貫通架設されたスクリュー軸431と、このスクリュー軸431に同心で一体回転可能に外嵌された、スクリュー軸431回りの回転で回収物を搬出する螺旋状のスクリューフィン432とを備えている。
【0074】
一方、後方の側板31の肉厚部314には、ローラ軸411の後端側を挿通させるための挿通孔318が穿設されているとともに、前方の側板31の肉厚部314には、その外面側(前面側)に回収物を排出するための排出筒体35が設けられている。この排出筒体35には、トナー搬送スクリュー43の前端側が挿入されるとともに、下面の適所に排出口351が設けられている。
【0075】
このような排出筒体35には、シャッタ機構やスプリング等が組み合わされて形成された所定のシャッタ部材36が取り付けられている。そして、ドラムユニット20が装置本体11内に装着されると、前記シャッタ部材36が装置本体11内の所定の部材と干渉して動作することにより排出口351が開放される一方、前記シャッタ部材36が装置本体11から引き出されることによる装置本体11内の所定の部材との干渉解除で排出口351が閉止されるようになされている。
【0076】
そして、感光体ドラム121,クリーニングローラ41およびトナー搬送スクリュー43は、ドラム軸121a、ローラ軸411およびスクリュー軸431間のそれぞれに設けられた図略のギヤを介して互いに連動し得るように構成されている。
【0077】
従って、図略の駆動モータの駆動力が例えばドラム軸121aに伝達されて感光体ドラム121が図5における反時計方向へむけて回転すると、この回転は、周速が感光体ドラム121のそれより速くなるように設定されたクリーニングローラ41の時計方向へ向かう回転に伝達されるとともに、トナー搬送スクリュー43の所定方向へ向かう回転に伝達される。
【0078】
前記各可動ブラケット44は、それぞれ各側板31の肉厚部314に設けられた装着凹部315に摺接状態で左右方向に向けて移動可能に嵌め込まれる。かかる可動ブラケット44の左縁部と装着凹部315の左奥部との間には、コイルスプリング46が介設されている。可動ブラケット44は、このコイルスプリング46の付勢力で右方に向けて押圧される(図5参照)。
【0079】
従って、可動ブラケット44に支持されたローラ軸411を介してローラ本体412の周面が感光体ドラム121の周面における画像形成領域へ押圧当接されるとともに、可動ブラケット44を介してサイドシール部材45が感光体ドラム121の両端の各周面に押圧当接され、これによって感光体ドラム121の周面から取り除かれたトナーが漏洩するのが防止される。
【0080】
因みにサイドシール部材45は、本実施形態においては、複数枚のアクリルパイルシール材(アクリル樹脂からなるシート状のシール材)が所定の接着剤を介して左右方向に向けて積層された状態で、所定の金型によりプレス処理されつつ裁断されることによって形成されている。かかるサイドシール部材45の右縁面には、感光体ドラム121の周面と面接触で摺接するための円弧縁面が形成されている。
【0081】
前記端部クリーニング装置50は、画像形成領域から外れた感光体ドラム121の両端の周面であって、ギャップコロ122bが当接される部分を対象としてこの部分に特にクリーニング処理を施すためのものである。かかるクリーニング処理が施される理由は以下のとおりである。
【0082】
すなわち、感光体ドラム121の両端部の周面は、画像形成領域から外れており、従って、残留トナーが付着した状態にはなり難いことから、クリーニングローラ41による周面のクリーニング処理が施されない。
【0083】
しかしながら、感光体ドラム121の両端部には、図4および図5に示すように、現像装置122の現像ローラ122aの周面と感光体ドラム121の周面との間に所定の隙間(ギャップ)を形成させるべく設けられたギャップコロ122bがそれぞれ当接されている。従って、他の部分で発生して感光体ドラム121の両端部に飛散してきた残留トナーや窒素酸化物等が当該感光体ドラム121の両端部に付着堆積すると、感光体ドラム121の回転に応じギャップコロ122bがその付着して堆積した付着物に乗り上げたり、その後付着物から降り下がったりして現像装置122が揺動することになる。
【0084】
そして、現像装置122が揺動すると、厳密に寸法設定された感光体ドラム121の周面と現像ローラ122aの周面との間のギャップ寸法が変動する。ギャップ寸法が変動すると、現像ローラ122aの周面から感光体ドラム121の周面に向けてトナーを安定した状態で供給することができなくなり、結果として感光体ドラム121の周面に適正なトナー画像が形成されなくなる、いわゆる画像不良が生じる。
【0085】
そして、本発明においては、このような画像不良を解消させるために、感光体ドラム121の両端部の周面に、特に念入りなクリーニング処理が施され、これによってこの部分にたとえトナーや窒素酸化物等が付着しても直ちに取り除かれて清浄化されるようになされている。
【0086】
以下、図6および必要に応じて他の図面も参照しながら、端部クリーニング装置50について説明する。図6は、端部クリーニング装置50を説明するためのドラムユニット20の一部切り欠き部分拡大斜視図である。なお、図6におけるXおよびYによる方向表示は、図1の場合と同様(−X:左方、+X:右方、−Y:前方、+Y:後方)である。
【0087】
まず、図3に示すように、端部クリーニング装置50は、一対の側板31の横向き板312間に架設されたクリーニング軸51と、このクリーニング軸51の両側部に同心で一体回転可能に植設されたブラシ毛で感光体ドラム121の周面を清拭する円柱状ブラシ部材52と、この円柱状ブラシ部材52を駆動回転させる駆動モータ53と、円柱状ブラシ部材52によって感光体ドラム121の周面から取り除かれたトナー等の付着物を付着物回収空間34へ導く回収通路54とを備えている。
【0088】
一方、前記一対の側板31の各横向き板312におけるドラム軸嵌挿孔313の左上の位置には、クリーニング軸51を貫通させるための貫通孔319がそれぞれ穿設されている。そして、前記クリーニング軸51は、一対の側板31間の外寸法より若干長めに設定され、各側板31を貫通した状態で特に前方の端部が前方の側板31から外部に突出するように長さ設定されている。また、クリーニング軸51が各貫通孔319に挿通された状態で、円柱状ブラシ部材52のブラシ毛の先端が感光体ドラム121の周面に当接するように当該クリーニング軸51の径寸法が設定されている。
【0089】
そして、クリーニング軸51の前端部には、図4に示すように、クリーニングギヤ511が同心で一体回転可能に外嵌されている。このクリーニングギヤ511には、駆動モータ53の駆動力が矢印で示すギヤ機構を介して伝達され、これによって円柱状ブラシ部材52は、クリーニング軸51回りに反時計方向に向けて一体回転し、感光体ドラム121の両端部の周面に清拭処理を施すことができる。
【0090】
前記回収通路54は、図6に示すように、前記天板33の前後の右縁部(なお、図6には前方のもののみ示している)に形成されている。かかる回収通路54は、天板33の前後の右縁部から下方に向けて垂下された外側垂下板541と、各外側垂下板541の内側の位置で天板33の裏面側からそれぞれ垂下された内側垂下板542と、外側垂下板541および内側垂下板542の左縁部間に架設された左面板543(図5)とに囲繞された、感光体ドラム121の周面に沿って上下方向にのびる空間によって形成されている。
【0091】
内側垂下板542には、感光体ドラム121の周面に沿うように円弧状に形成された円弧縁面が設けられているとともに、内側垂下板542にも感光体ドラム121の周面に沿うように円弧状に形成された円弧縁面が設けられている。これら外側垂下板541と内側垂下板542との間の内寸法は、若干の余裕を有して円柱状ブラシ部材52が収納され得るように設定されている。
【0092】
また、外側垂下板541および内側垂下板542には、クリーニング軸51に対応した部分にそれぞれ逃がし溝が設けられ、天板33を上から側板31間に装着するに際し、これらの逃がし溝がクリーニング軸51に外嵌される。
【0093】
かかる回収通路54によれば、円柱状ブラシ部材52の駆動回転によって感光体ドラム121の端部の周面から取り除かれたトナーや窒素酸化物等の付着物は、一旦遠心力で径方向に向けて吹き飛ばされるが、吹き飛ばされた付着物は、外側垂下板541、内側垂下板542および天板33に囲繞された回収通路54によって捕捉され、かつ、当該回収通路54に沿って付着物回収空間34へ誘導されるため、トナー等の付着物が外部に漏洩して汚染するような不都合の発生が有効に防止される。
【0094】
ついで、図7を基に端部クリーニング装置60について説明する。図7は、端部クリーニング装置60を説明するためのドラムユニット20の一部切り欠き部分拡大斜視図である。なお、図7におけるXおよびYによる方向表示は、図1の場合と同様(−X:左方、+X:右方、−Y:前方、+Y:後方)である。
【0095】
図7に示すように、端部クリーニング装置60は、弾性変形した状態で先端縁部が感光体ドラム121の周面に当接する端部専用ブレード部材61と、この端部専用ブレード部材61を前記回収通路54内において天板33に固定するためのビス62とを備えて構成されている。
【0096】
前記端部専用ブレード部材61は、板バネ材によって形成され、前後幅寸法が回収通路54の前後幅の内寸法より若干小さめに設定されている一方、左右の長さ寸法は回収通路54の上端の左右寸法より若干短めに設定され、これによって平面視で短冊状に形状設定されている。
【0097】
かかる端部専用ブレード部材61は、回収通路54の天面の左端部に固定される基端部611と、この基端部611から右方へ向けて先下がりで延設され、かつ、弾性変形した状態で先端(右端)縁部が感光体ドラム121の周面に当接する弾性変形部612とからなっている。基端部611の中央部にはビス62が螺着されるネジ孔が螺設されている。一方、天板33における前記ネジ孔に対応した部分にはビス62を通す挿通孔が穿設されている。
【0098】
そして、端部専用ブレード部材61は、その基端部611を回収通路54の天面(すなわち天板33の裏面側)の左端部に位置させた状態でビス62を天板33の挿通孔を介して基端部611のネジ孔に螺着し、締結することによって回収通路54内に装着されるようになされている。
【0099】
そして、弾性変形部612は、端部専用ブレード部材61が回収通路54の天面にビス止めされた状態で弾性変形してその右端縁が感光体ドラム121の周面に当接されるように長さ設定されている。
【0100】
この端部クリーニング装置60によれば、弾性変形部612が弾性変形した状態で端部専用ブレード部材61の先端縁部が感光体ドラム121の端部の周面に押圧当接しているため、感光体ドラム121がドラム軸121a回りに回転すると、当該感光体ドラム121の端部の周面に付着していたトナーや窒素酸化物等の付着物が端部専用ブレード部材61の先端縁部によって削ぎ落とされ、これによって感光体ドラム121の端部の周面が清浄化処理される。
【0101】
そして、削ぎ落とされた付着物は、弾性変形部612と回収通路54のとの間の隙間や、弾性変形部612と内側垂下板542との間の隙間を通り、回収通路54に誘導されてドラムユニット20内の付着物回収空間34へ回収される。
【0102】
ついで、図8〜図10を基に、本発明に係る端部クリーニング装置70について説明する。図8は、本発明に係る端部クリーニング装置70を示す拡大斜視図であり、図8(A)は、分解斜視図、図8(B)は、両用ブレード部材71の組み立て斜視図である。
【0103】
また、図9は、端部クリーニング装置70のハウジング30の天板33への装着手順を説明するための斜視説明図であり、図9(A)は、両用ブレード部材71が天板33に装着される直前の状態、図9(B)は、両用ブレード部材71が天板33に装着された状態をそれぞれ示している。
【0104】
さらに図10は、一対の両用ブレード部材71が天板33に装着された状態を示すドラムユニット20の全体斜視図である。
【0105】
なお、図8〜図10におけるXおよびYによる方向表示は、図1の場合と同様(−X:左方、+X:右方、−Y:前方、+Y:後方)である。
【0106】
本発明に係る端部クリーニング装置70は、感光体ドラム121の周面に押圧当接されるとともに、転写ベルト125の表面にも摺接される、感光体ドラム121および転写ベルト125を対象とした両用ブレード部材71が採用されている。
【0107】
かかる端部クリーニング装置70は、図8に示すように、両用ブレード部材71と、この両用ブレード部材71が外嵌される、前記ハウジング30の天板33から上方へ向かって突設された装着ピン74と、両用ブレード部材71が装着ピン74に外嵌された状態で当該装着ピン74を抜け止めする抜け止めリング75と、装着ピン74に外嵌された両用ブレード部材71を回り止めして位置決めする位置決め突片76とを備えている。
【0108】
なお、図8および図9に示す両用ブレード部材71は、ハウジング30の天板33前方位置に装着されるものを示している。この両用ブレード部材71を後方位置に装着するに際しては、図8(B)に示すものが前後反転されて使用される。
【0109】
両用ブレード部材71は、図8(A)に示すように、板バネ片(板バネ)72と、この板バネ片72の表裏面を覆うフェルト材73とを備えて構成されている。板バネ片72は、左右方向の長さが前後方向の長さより若干長めに設定された平面視で矩形状を呈するバネ側装着部721と、このバネ側装着部721の右縁部から若干後方へずれた状態で延設された平面視で矩形状を呈するバネ側摺接部722とを備えている。
【0110】
前記バネ側装着部721は、装着ピン74に外嵌されて天板33に装着される部分であり、バネ側摺接部722は、フェルト材73を介して感光体ドラム121の端部周面および転写ベルト125の幅方向の端部表面にクリーニング処理のために摺接される部分である。バネ側装着部721の中央位置には、装着ピン74に外嵌するためのバネ側装着孔723が穿設されているとともに、バネ側装着部721の左縁部には、左方へ向かって突設された互いに平行な一対の係止突片724が設けられている。これらの係止突片724間に係止隙間724aが形成されている。そしてバネ側装着孔723が装着ピン74に外嵌された板バネ片72は、この係止隙間724aが前記位置決め突片76に外嵌されることによって回り止めされて位置決めされる。
【0111】
天板33の前方側に設けられる両用ブレード部材71は、板バネ片72のバネ側摺接部722がバネ側装着部721より後方へ寄って設けられ、天板33の後方側に設けられる両用ブレード部材71は、バネ側摺接部722がバネ側装着部721より前方へ寄って設けられている。このようにされるのは、両用ブレード部材71が装着ピン74に装着された状態で、転写ベルト125が装着ピン74と干渉するのを避けてフェルト材73を介しバネ側摺接部722に当接させるためである。
【0112】
そして、このような板バネ片72において、その下面(第1面)側に、感光体ドラム121の周面をクリーニングするフェルト材73が貼設される。その上面(第2面)側に、転写ベルト125の表面をクリーニングするフェルト材73が貼設される。
【0113】
前記フェルト材73は、図8(A)に示すように上下方向に延びた状態で、左右方向に延びる中心線Oを基準にして上下対称になるように形状設定されている。かかるフェルト材73は、図8(A)における上下の側部に板バネ片72のバネ側装着部721に対応して形成された一対のフェルト側装着部731と、中心線Oを挟んで直上下の位置にバネ側摺接部722に対応してそれぞれ形成された一対のフェルト側摺接部732とを備えている。
【0114】
このようなフェルト材73の一対のフェルト側装着部731には、板バネ片72のバネ側装着孔723に対応した位置にフェルト側装着孔733がそれぞれ穿設されている。そして、かかるフェルト材73の片面側(図8(A)では左面側)には、粘着剤層734が積層されている。
【0115】
フェルト材73の中心線Oを境にして図8(A)における上下を左方へ向かってそれぞれ折り曲げた状態で、上下のフェルト材73によって板バネ片72が挟持され、フェルト材73は、粘着剤層734を介して板バネ片72の表裏に粘着される。これによって図8(B)に示すような、板バネ片72の上下の面がフェルト材73によって覆われた両用ブレード部材71が完成する。
【0116】
この両用ブレード部材71は、図8(B)に示すように、バネ側装着部721およびフェルト側装着部731が積層されてなる装着部701と、バネ側摺接部722およびフェルト側摺接部732が積層され、かつ、下面側が感光体ドラム121の周面に摺接するとともに、上面側が転写ベルト125の表面に摺接する摺接部702とからなっている。装着部701の中央部には前記バネ側装着孔723および前記フェルト側装着孔733が合わさって形成された装着孔703が形成されている。
【0117】
前記装着ピン74は、ハウジング30の天板33における前後の右角部(図8(A)に示す例では前方右角部)に立設されている。かかる装着ピン74には、天板33から図8(B)に示す両用ブレード部材71の厚み寸法分だけ上方へ離間した位置に、図8(A)に示すように、環状溝741が凹設されている。両用ブレード部材71の装着部701の装着孔703が装着ピン74に外嵌された状態で、環状溝741に前記抜け止めリング75が装着され、これによって両用ブレード部材71は、装着ピン74から抜け出るのが阻止される。
【0118】
前記抜け止めリング75は、内径寸法が装着ピン74の外径寸法よりも若干大きめに設定されている。かかる抜け止めリング75には、そのリング孔751の内周面から孔心へ向かって突設された複数(図8(A)に示す例では4つ)の係止爪片752が設けられている。これらの係止爪片752は、リング孔751の内周面からの突出量が、前記環状溝741に嵌り込んだ上で、当該環状溝741の溝深さより短く設定されている。
【0119】
従って、両用ブレード部材71がバネ側装着孔723を介し装着ピン74に外嵌された状態で、装着ピン74に抜け止めリング75を圧入していくと、当該抜け止めリング75は、各係止爪片752が上方へ向かって折り曲げられた状態で弾性変形しながらバネ側装着孔723が装着ピン74に嵌り込んでいき、係止爪片752が装着ピン74の環状溝741に到達すると、各係止爪片752は、弾性変形が解消されて元の状態に復元する。これによって各係止爪片752の先端が環状溝741へ嵌り込むため、抜け止めリング75は抜け止め状態になる。従って、両用ブレード部材71は、一旦環状溝741に外嵌されて抜け止めリング75で抜止めされると、装着ピン74から外れることはない。
【0120】
前記位置決め突片76は、装着ピン74に装着される両用ブレード部材71の周方向の位置決めを行うとともに、両用ブレード部材71を回り止めするためのものである。かかる位置決め突片76は、バネ側装着孔723の孔心と係止突片724が設けられている縁部との間の距離だけ装着ピン74の軸心から離間した位置に設けられている。
【0121】
かかる位置決め突片76は、前後幅寸法が前記一対の係止突片724間の係止隙間724aの寸法より僅かに小さめに設定されている。従って、両用ブレード部材71を装着ピン74に装着するに際し、その係止突片724間の係止隙間724aを、図9(A)に示すように、位置決め突片76に外嵌することによって、両用ブレード部材71は、位置決めされた状態になる。
【0122】
引き続き、抜け止めリング75を装着ピン74に圧入していき、各係止爪片752を環状溝741へ嵌め込むことによって、両用ブレード部材71は、図9(B)に示すように、装着ピン74に装着された状態になる。
【0123】
そして、両用ブレード部材71が装着ピン74に装着された状態で、その摺接部702は、天板33の右端部から外方に向かって突設され、かつ、下面側が感光体ドラム121の端部の周面に当接するとともに、上面側が転写ベルト125の表面の幅方向の端部に当接するように寸法設定および形状設定されている。
【0124】
このように構成された本発明の端部クリーニング装置70によれば、両用ブレード部材71の摺接部702は、図10に示すように、感光体ドラム121の端部の周面と、転写ベルト125の幅方向の端部の表面とに挟持された状態になるため、感光体ドラム121の端部の周面だけではなく、転写ベルト125の端部の表面をもクリーニング処理することができ、結果として用紙の端の部分がトナーで汚染されるような画像不良の発生を防止することができる。
【0125】
また、両用ブレード部材71の摺接部702は、板バネ片72のバネ側摺接部722の両面にフェルト材73のフェルト側摺接部732が積層されている。従って、バネを感光体ドラム121の周面および転写ベルト125の表面に直接当接させる場合に比べて当たりが柔らかで、かつ、払拭効果も大きいため、感光体ドラム121および転写ベルト125に対する優れたクリーニング効果を得ることができる。
【0126】
以上詳述したように、本発明に係る画像形成装置10は、トナー像を担持し、周回する感光体ドラム121と、トナーを感光体ドラム121の表面に供給する現像ローラ122aおよびこの現像ローラ122aと感光体ドラム121の表面との間に所定のギャップを形成させるべく当該感光体ドラム121の両端部に当接する一対のギャップコロ122bとを有する現像装置122とを備えてなるものである。
【0127】
そして、感光体ドラム121の両端部におけるギャップコロ122bに対応した部分に専用のクリーニング処理を施す端部クリーニング装置50,60,70を備えているため、この専用の端部クリーニング装置50,60,70によって感光体ドラム121の両端部にクリーニング処理を施すことができる。従って、感光体ドラム121の両端部に残留トナー等の付着物が堆積して適正な画像形成処理が行い得なくなるような不都合の発生を有効に抑制することができる。
【0128】
そして、図3〜図6に示す端部クリーニング装置50は、ブラシ毛で感光体ドラム121の表面を清拭する円柱状ブラシ部材52を備えているため、感光体ドラム121の両端部は、円柱状ブラシ部材52を軸心回りに回転させることにより、そのブラシ毛で集中的に清拭され、これによって常に清浄化処理された状態を保持することができる。
【0129】
また、図7に示す端部クリーニング装置60は、弾性変形した状態で先端縁部が感光体ドラム121の表面に当接する弾性体製の端部専用ブレード部材61を備えているため、感光体ドラム121の両端部は、端部専用ブレード部材61の弾性変形した端部専用ブレード部材61によって押圧されつつ集中的に掻き取り処理が施され、これによって常に清浄化処理された状態を保持することができる。
【0130】
また、端部専用ブレード部材61は、板バネからなる非常に簡単な部材であり、これ1つで済ませることができるため、部品コストおよび組み付けコスト等の低減化に貢献することができる。
【0131】
さらに、本発明に係る端部クリーニング装置70は、板バネ片72と、この板バネ片72に付設されたフェルト材73とからなり、フェルト材73は、板バネ片72に付勢された状態で感光体ドラム121の表面に当接されているため、感光体ドラム121の表面は、板バネ片72の弾性力で押圧された状態のフェルト材73によって清拭され、これによって感光体ドラム121の周面に傷を付けるなどの不都合が生じないようにした上で、繊維が密集したフェルト材73による払拭で感光体ドラム121の周面により効果的にクリーニング処理を施すことができる。
【0132】
そして、板バネ片72の下面(第1面)に貼設されたフェルト材73のフェルト側摺接部732によって感光体ドラム121の周面にクリーニング処理を施すとともに、板バネ片72の上面(第2面)によって転写ベルト125の表面にクリーニング処理を施すようにしているため、それぞれを専用の端部クリーニング装置でクリーニング処理を施す場合に比較し、部品点数の削減、延いては製造コストの低減化に貢献することができる。
【0133】
そして、ドラムユニット20のハウジング30内には、端部クリーニング装置50,60,70により感光体ドラム121の表面から取り除かれたトナーを回収する回収通路54が設けられているため、端部クリーニング装置50,60,70によって感光体ドラム121の両端部から取り除かれた残留トナー等の付着物は、回収通路54を介して回収され、取り除かれた付着物が感光体ドラム121の端部周辺に散らかるような不都合の発生を有効に防止することができる。
【0134】
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、以下の内容をも包含するものである。
【0135】
(1)上記の実施形態においては、端部クリーニング装置50,60,70が適用される画像形成装置10として複写機を例に挙げて説明したが、複写機に限らずプリンタであってもよいし、ファクシミリ装置であってもよい。
【0136】
(2)図3〜図6に示す端部クリーニング装置50では、円柱状ブラシ部材52が採用されているが、ブラシが端部クリーニング装置50であることに限定されるものではなく、平板状の基板の一方の面にブラシ毛を植設した通常のブラシを採用してもよい。この場合には、感光体ドラム121の回転によってその周面が通常のブラシにより清拭される。
【0137】
(3)上記の実施形態においては、像担持体として感光体ドラム121を例に挙げて説明したが、本発明は、像担持体が感光体ドラム121であることに限定されるものではなく、一対のローラ間に周回可能に張設され、その表面にトナー像が形成される、上記の実施形態における転写ベルト125とは別の無端ベルトを像担持体として採用してもよい。
【0138】
(4)上記の実施形態おいては、サイドシール部材45をアクリルパイルシール材によって形成したが、アクリルパイルシール材に代えて例えば不織布やスポンジ、さらにはフェルト材や発泡性合成樹脂等を採用してもよい。
【0139】
(5)上記の実施形態において、サイドシール部材45を可動ブラケット44に装着しているが、こうする代わりにブレード42の両端部に装着してもよい。
【0140】
(6)上記の実施形態においては、帯電装置123として帯電ローラ123bを用いたものが採用されているが、これに代えて帯電ワイヤからのコロナ放電で感光体ドラム121の周面に帯電処理を施すようにしてもよい。
【符号の説明】
【0141】
10 画像形成装置 11 装置本体
111 下部本体 112 上部本体
113 連結体 12 画像形成部
12M マゼンタ用画像形成部 12C シアン用画像形成部
12Y イエロー用画像形成部 12K ブラック用画像形成部
121 感光体ドラム(像担持体)
121a ドラム軸 122 現像装置
122a 現像ローラ 122b ギャップコロ
123 帯電装置 123a ケーシング
123b 帯電ローラ 123c ローラ軸
123d 凸条 123e コイルスプリング
124 露光装置 125 転写ベルト
125a 駆動ローラ 125b 従動ローラ
125c 転写ローラ 125d ベルトクリーニング装置
127 用紙搬送路 127a 搬送ローラ対
128 転写ローラ 129 排紙搬送路
13 定着部 131 定着ローラ
132 加圧ローラ 14 用紙貯留部
141 給紙トレイ 142 ピックアップローラ
15 排紙部 151 胴内排紙トレイ
152 排出ローラ対 16 画像読取部
161 コンタクトガラス 162 原稿押さえマット
163 光学系ユニット 164 光源
17 操作部 171 スタートキー
172 テンキー 20 ドラムユニット
30 ハウジング 31 側板
311 縦向き板 312 横向き板
313 ドラム軸嵌挿孔 314 肉厚部
315 装着凹部 316 長孔
317 装着溝 318 挿通孔
319 貫通孔 32 架設板
321 底板 322 下部左方板
323 中段底板 324 傾斜板
325 上部左方板 33 天板
34 付着物回収空間 35 排出筒体
351 排出口 36 シャッタ部材
40 ドラムクリーニング装置 41 クリーニングローラ
411 ローラ軸 412 ローラ本体
42 ブレード 43 トナー搬送スクリュー
431 スクリュー軸 432 スクリューフィン
44 可動ブラケット 45 サイドシール部材
46 コイルスプリング 50 端部クリーニング装置
51 クリーニング軸 511 クリーニングギヤ
52 円柱状ブラシ部材 53 駆動モータ
54 回収通路 541 外側垂下板
542 内側垂下板 543 左面板
60 端部クリーニング装置
61 端部専用ブレード部材 611 基端部
612 弾性変形部 62 ビス
70 端部クリーニング装置 71 両用ブレード部材
701 装着部 702 摺接部
72 板バネ片(板バネ)72 721 バネ側装着部
722 バネ側摺接部 723 バネ側装着孔
724 係止突片 724a 係止隙間
73 フェルト材 731 フェルト側装着部
732 フェルト側摺接部 733 フェルト側装着孔
734 粘着剤層 74 装着ピン
741 環状溝 75 抜け止めリング
751 リング孔 752係止爪片
76 位置決め突片 P 用紙
P1 原稿 O 中心線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナー像を担持し、周回する像担持体と、
トナーを前記像担持体の表面に供給する現像ローラと、この現像ローラと前記像担持体の表面との間に所定のギャップを形成させるべく当該像担持体の両端部に当接する一対のギャップコロとを有する現像装置と、
前記像担持体の両端部における前記ギャップコロの配置位置に対応した部分にクリーニング処理を施す端部クリーニング装置と、を備え、
前記端部クリーニング装置は、板バネとこの板バネに付設されるフェルト材とからなるブレード部材を備え、このブレード部材の前記フェルト材が、前記板バネに付勢された状態で像担持体の表面に当接されていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記像担持体の表面のトナー像が転写される中間転写ベルトを有し、
前記板バネは、前記像担持体側に位置する第1面と、前記中間転写ベルト側に位置する第2面とを備え、前記フェルト材は、前記第1および第2面にそれぞれ積層されて、前記像担持体および前記中間転写ベルトの表面に当接されていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記フェルト材は、細長い帯状をなしかつ長手方向の中心線を基準として対称に形成されており、前記板バネの先端を支点として前記中心線の位置で折り曲げられることにより当該板バネの前記各面に積層されていることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記像担持体を支持するハウジングを備え、
前記ハウジングは、前記ブレード部材を固定するための装着ピンを備え、
前記ブレード部材は、前記板バネの先端よりも後方側の位置に当該板バネおよびフェルト材を貫通する装着孔を備え、この装着孔に前記装着ピンが貫通するように前記ハウジングに装着されかつ当該装着ピンに抜け止めリングが装着されることで、前記ハウジングに固定されていることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記ハウジングに位置決め突部が形成される一方、前記板バネに前記各面と平行に延びる一対の係止突片が形成されており、前記ブレード部材は、前記一対の係止突片により前記位置決め突部を両側から挟み込んだ状態で前記ハウジング固定されていることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記ブレード部材は、前記装着孔が形成される装着部と、この装着部に対して像担持体の内側方向にオフセットされて前記像担持体および前記中間転写ベルトの表面に当接される摺接部とを含み、前記摺接部は、その全幅に亘って前記像担持体に摺接する一方で、前記全幅のうち前記装着孔よりも前記内側方向の部分のみが前記中間転写ベルトに摺接することを特徴とする請求項4又は5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記端部クリーニング装置により像担持体の表面から取り除かれたトナーを回収する回収通路が設けられていることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
請求項1乃至7の何れかに記載の画像形成装置に適用される画像形成ユニットであって、
前記像担持体は、周面に画像形成領域を有する軸心回りに回転可能な感光体ドラムであり、少なくとも前記感光体ドラムと前記クリーニング装置とでユニット化されていることを特徴とする画像形成ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−29857(P2013−29857A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−222179(P2012−222179)
【出願日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【分割の表示】特願2009−9907(P2009−9907)の分割
【原出願日】平成21年1月20日(2009.1.20)
【出願人】(000006150)京セラドキュメントソリューションズ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】