説明

画像形成装置および記録材処理装置

【課題】搬送途中で停止した記録材を取り除く作業を容易に行うことが可能な画像形成装置および記録材処理装置を提供する。
【解決手段】反転前受け入れ部61と反転後送り出し部64とを反転部62の反転経路で互いに接続する構成において、反転部62の外側部材62aを開けることで、反転部62の反転経路にて停止している用紙を取り除くことが可能になる。また、反転部62を開けて装置本体の内部空間を開放させた後に反転前受け入れ部61の上側部材61aを上方に開放させることで、反転前受け入れ部61にて停止している用紙を取り除くことが可能になる。また、反転部62を開けて装置本体の内部空間を開放させた後に反転後送り出し部64の下側部材64bを下方に開放させることで、反転後送り出し部64にて停止している用紙を取り除くことが可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置および記録材処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1は、用紙搬送経路の方向に対して直交する軸線を中心に用紙を一度反転させる手段と、用紙搬送経路の方向に対して平行な軸線を中心に用紙を一度反転させる横移動反転装置と、更に、用紙搬送経路の方向に対して直交する軸線を中心に用紙を一度反転させる手段とが設けられた自動印刷装置を開示している。
また、特許文献2は、シート材を挟持して中央基準で搬送するローラ対と、前記ローラ対に搬送されているシート材の搬送方向に対して直交する方向の一側端位置を検知するシート材側端位置検知手段とを有したシート材位置ずれ修正装置を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平3−106765号公報
【特許文献2】特開平8−108956号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、記録材が搬送途中で停止した場合に記録材を取り除く作業を容易に行うことができれば、ユーザの使い勝手が良くなる。
【0005】
本発明は、搬送途中で停止した記録材を取り除く作業を容易に行うことが可能な画像形成装置および記録材処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、記録材が搬送される搬送経路を有し、当該搬送経路に沿って移動するように当該記録材を搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送される記録材に画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部により記録材の第1面に画像が形成された当該記録材の第2面に画像が形成される場合に、前記搬送手段により搬送されてくる記録材を受け入れる受け入れ部と、前記受け入れ部にて受け入れられた記録材を前記搬送手段に送り出す送り出し部と、前記受け入れ部にて受け入れられた記録材が前記送り出し部に渡される前に、前記搬送手段により当該記録材が搬送される場合の搬送方向に延びる当該記録材の第1の側辺と当該第1の側辺とは反対側に位置する当該記録材の第2の側辺とが互いに入れ替わるように当該記録材の表裏を反転させるための反転経路が装置本体の前面側に位置すると共に前記受け入れ部および前記送り出し部に対して退避可能に配設された反転部と、を含む画像形成装置である。
請求項2に記載の発明は、前記反転部は、前記反転経路を構成する部材を、当該反転経路にて停止している記録材の取り出しが可能なように移動させる構成を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置である。
請求項3に記載の発明は、前記反転部は、前記装置本体に対して回転自在に当該装置本体に取り付けられ、前記装置本体に対する前記反転部の回転により、当該反転部よりも当該装置本体の奥側に位置する内部空間を覆う閉状態と当該反転部を退避させて当該内部空間を開放する開状態とを相互に変更可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置である。
請求項4に記載の発明は、前記受け入れ部は、前記送り出し部よりも下方に位置し、かつ、上方に開放可能に構成され、前記送り出し部は、下方に開放可能に構成されていることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置である。
請求項5に記載の発明は、前記受け入れ部は、前記反転部の前記閉状態から前記開状態への変更を契機に、当該受け入れ部にて停止している記録材を前記反転部の方向に移動する動作を行い、前記送り出し部は、前記反転部の前記閉状態から前記開状態への変更を契機に、当該送り出し部にて停止している記録材を前記反転部の方向に移動する動作を行うことを特徴とする請求項3または4に記載の画像形成装置である。
請求項6に記載の発明は、前記受け入れ部は、当該受け入れ部にて記録材が停止していることを契機に、当該受け入れ部にて停止している記録材を前記反転部に渡す動作を行い、前記送り出し部は、当該送り出し部にて記録材が停止していることを契機に、当該送り出し部にて停止している記録材を前記反転部に戻す動作を行うことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置である。
【0007】
請求項7に記載の発明は、記録材が搬送される搬送経路を有し、当該搬送経路に沿って移動するように当該記録材を搬送する搬送手段と、記録材を処理する処理部と、前記搬送手段により前記処理部に搬送されてくる記録材を受け入れる受け入れ部と、前記受け入れ部にて受け入れられた記録材を前記搬送手段に送り出す送り出し部と、前記受け入れ部にて受け入れられた記録材を前記送り出し部に渡す前に、前記搬送手段により当該記録材が搬送される場合の搬送方向に延びる当該記録材の第1の側辺と当該第1の側辺とは反対側に位置する当該記録材の第2の側辺とが互いに入れ替わるように記録材の表裏を反転させるための反転経路が装置本体の前面側に位置すると共に前記受け入れ部および前記送り出し部に対して退避可能に配設された反転部と、を含む記録材処理装置である。
請求項8に記載の発明は、前記反転部は、前記反転経路を構成する部材を、当該反転経路にて停止している記録材の取り出しが可能なように移動させる構成を備えることを特徴とする請求項7に記載の記録材処理装置である。
【発明の効果】
【0008】
請求項1によれば、本発明を採用しない場合に比べて、搬送途中で停止した記録材を取り除く作業を容易に行うことが可能になる。
請求項2によれば、本発明を採用しない場合に比べて、簡易な操作で反転部での記録材の取り除き作業を行うことが可能になる。
請求項3によれば、本発明を採用しない場合に比べて、簡易な操作で受け入れ部および送り出し部に停止した記録材を取り除く作業を行うことが可能になる。
請求項4によれば、本発明を採用しない場合に比べて、装置全体の外形をより小型化することが可能になる。
請求項5によれば、本発明を採用しない場合に比べて、簡易な操作で受け入れ部および送り出し部に停止した記録材を取り除く作業を行うことが可能になる。
請求項6によれば、本発明を採用しない場合に比べて、簡易な操作で受け入れ部および送り出し部に停止した記録材を取り除く作業を行うことが可能になる。
請求項7によれば、本発明を採用しない場合に比べて、搬送途中で停止した記録材を取り除く作業を容易に行うことが可能になる。
請求項8によれば、本発明を採用しない場合に比べて、簡易な操作で反転部での記録材の取り除き作業を行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本実施の形態が適用される画像形成装置をフロント側から眺めた場合の図である。
【図2】反転機構を説明するための図である。
【図3】図2の矢印III方向から反転機構を眺めた場合の図である。
【図4】反転機構の斜視図である。
【図5】反転機構の斜視図である。
【図6】反転機構の斜視図である。
【図7】反転機構の斜視図である。
【図8】反転機構の斜視図である。
【図9】反転機構の斜視図である。
【図10】反転機構の斜視図である。
【図11】反転機構にて停止した用紙を取り除くための構造を簡略化して示す図である。
【図12】制御部が反転機構での紙詰まりにより用紙搬送を停止した場合の処理手順例を示すフローチャートである。
【図13】制御部が反転機構での紙詰まりにより用紙搬送を停止した場合の別の処理手順例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態が適用される画像形成装置100をフロント側から眺めた場合の図である。
同図に示す画像形成装置100は、所謂タンデム型の構成を有するものであって、電子写真方式により各色成分のトナー像を形成する複数の画像形成ユニット10(10Y,10M,10C,10K)を備えている。また、本実施の形態に係る画像形成装置100では、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)などを含んで構成され、画像形成装置100を構成する各装置および各部の動作を制御する制御部80が設けられている。また、表示パネルにより構成され、ユーザから受けた指示を制御部80に出力すると共に制御部80からの情報をユーザに提示するユーザインタフェース部(UI)90が設けられている。さらに、例えばパーソナルコンピュータ(PC)や画像読取装置(スキャナ)等から画像データ等を受信する受信部70が設けられている。
画像形成ユニット10は画像形成部の一例である。
【0011】
また、画像形成装置100は、各画像形成ユニット10にて形成された各色成分トナー像が順次転写(一次転写)されると共にこの各色成分トナー像を保持する中間転写ベルト20と、中間転写ベルト20上の各色成分トナー像を矩形状に形成された用紙Pに一括転写(二次転写)する二次転写装置30と、を備えている。用紙Pは記録材の一例である。
【0012】
また、画像形成装置100には、二次転写装置30に向けて搬送される用紙Pが通過する第1用紙搬送経路R1と、二次転写装置30を通過した後の用紙Pが通過する第2用紙搬送経路R2と、定着装置50(後述)よりも下流側にて第2用紙搬送経路R2から分岐すると共に第1用紙搬送経路R1の下方まで延びる第3用紙搬送経路R3と、が設けられている。第1用紙搬送経路R1,R3は搬送経路の一例である。
ここで、これら第1用紙搬送経路R1〜第3用紙搬送経路R3では、用紙Pが有する4つの側辺のうちの互いに対向する関係の2つの側辺P1,P2(図2参照)がこれらの用紙搬送経路R1,R2,R3に沿って移動するように用紙Pの搬送が行われる。用紙Pの互いに対向する関係の2つの側辺のうち一の側辺P1は第1の側辺の一例であり、また、一の側辺とは反対側に位置する他方の側辺P2は第2の側辺の一例である。
【0013】
また、本実施の形態では、第3用紙搬送経路R3から第1用紙搬送経路R1へ用紙Pを搬送するとともにこの用紙Pの表裏を反転して第1用紙搬送経路R1へこの用紙Pを供給する反転機構500が設けられている。付言すると、この反転機構500は、第1用紙搬送経路R1における用紙搬送方向および第3用紙搬送経路R3における用紙搬送方向に沿う軸線を中心に用紙Pを反転させるものである。反転機構500の詳細は後述する。
さらに、本実施の形態では、画像形成装置100の筐体101に、開口102が形成されている。なお、画像形成装置100の筐体101を以下、装置本体と呼ぶことがある。筐体101は装置本体の一例である。
ここで、第2用紙搬送経路R2に沿って搬送されてきた用紙Pは、この開口102を通じて筐体101の外部に排出され、不図示の用紙積載部上に積載される。なお、筐体101に隣接させて処理装置(不図示)を設け、開口102から排出されてくる用紙Pに対し穴あけなどの処理をさらに行うこともできる。
【0014】
また、画像形成装置100には、第1用紙搬送経路R1に用紙Pを供給する第1用紙供給装置410が設けられている。また、第1用紙供給装置410よりも用紙Pの搬送方向における上流側に設けられ、第1用紙搬送経路R1に用紙Pを供給する第2用紙供給装置420が設けられている。
なお、第1用紙供給装置410および第2用紙供給装置420は同様に構成されており、第1用紙供給装置410および第2用紙供給装置420の各々には、用紙Pを収容する用紙収容部41と、用紙収容部41に収容された用紙Pを取り出して搬送する取り出しロール42と、が設けられている。
【0015】
また、第1用紙搬送経路R1上であって二次転写装置30の上流側には、第1用紙搬送経路R1上の用紙Pを二次転写装置30に向けて搬送する第1搬送ロール44が設けられている。さらに、第1搬送ロール44に向けて用紙Pを搬送する第2搬送ロール45と、第2搬送ロール45に向けて用紙Pを搬送する第3搬送ロール46と、第3搬送ロール46に向けて用紙Pを搬送する第4搬送ロール47と、が設けられている。
第1搬送ロール44、第2搬送ロール45、第3搬送ロール46および第4搬送ロール47は、搬送手段の一例である。
【0016】
また、これらの搬送ロールの他に、第1用紙搬送経路R1、第2用紙搬送経路R2、および、第3用紙搬送経路R3には、これらの用紙搬送経路上に位置する用紙Pを搬送する搬送ロール48が複数設けられている。
なお、第1搬送ロール44、第2搬送ロール45、第3搬送ロール46、第4搬送ロール47、および搬送ロール48は、回転可能に設けられ互いに押し合う一対のロール状部材によって構成されると共に、いずれか一方のロール状部材が回転駆動されることで用紙Pの搬送を行う。
【0017】
また、本実施の形態では、第2搬送ロール45と第3搬送ロール46との間に、用紙Pの先端部が突き当てられる突き当て部材300が設けられている。本実施の形態では、この突き当て部材300に対して用紙Pの先端部が突き当てられることで、用紙Pのスキュー(搬送方向に対する用紙Pの傾き)が補正されるようになっている。
なお、突き当て部材300により用紙Pのスキューが補正された後、この突き当て部材300は第1用紙搬送経路R1から退避する。また、本実施の形態では、第2用紙搬送経路R2上に、二次転写装置30により用紙P上に二次転写された画像をこの用紙Pに定着させる定着装置50が設けられている。
【0018】
さらに、二次転写装置30と定着装置50との間には、二次転写装置30を通過した用紙Pを定着装置50へ搬送する搬送装置51が設けられている。ここで、この搬送装置51は、周回移動するベルト51Aを有しており、このベルト51Aの上に用紙Pを載せて用紙Pの搬送を行う。また定着装置50には、内蔵されたヒータ(不図示)により加熱される加熱ロール50Aおよび、加熱ロール50Aを押圧する押圧ロール50Bが設けられている。そして、この定着装置50では、加熱ロール50Aと押圧ロール50Bとの間を用紙Pが通過することで、用紙Pが加圧および加熱される。これにより用紙P上の画像が用紙Pに定着される。
【0019】
ここで、画像形成部の一部として機能する画像形成ユニット10の各々は、回転可能に取り付けられた感光体ドラム11を備えている。また、感光体ドラム11の周囲には、感光体ドラム11を帯電する帯電装置12と、感光体ドラム11を露光して静電潜像を書き込む露光装置13と、感光体ドラム11上の静電潜像をトナーにより可視像化する現像装置14と、が設けられている。さらに、感光体ドラム11上に形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト20に転写する一次転写装置15と、感光体ドラム11上の残留トナーを除去するドラム清掃装置16と、が設けられている。
【0020】
中間転写ベルト20は、3本のロール部材21〜23に掛け渡され、回転するように設けられている。これら3本のロール部材21〜23のうち、ロール部材22は、中間転写ベルト20を駆動するようになっている。また、ロール部材23は、中間転写ベルト20を挟んで二次転写ロール31に対向配置されており、これら二次転写ロール31およびロール部材23によって二次転写装置30が構成されている。
なお、中間転写ベルト20を挟んでロール部材21と対向する位置には、中間転写ベルト20上の残留トナーを除去するベルト清掃装置24が設けられている。
【0021】
また、本実施の形態に係る画像形成装置100では、第1用紙供給装置410等から供給された用紙Pの第1面に画像を形成することができるのに加え、用紙Pの第2面に画像を形成することができるようになっている。より具体的に説明すると、この画像形成装置100では、定着装置50を通過した用紙Pの表裏が反転機構500によって反転され、表裏が反転された用紙Pが再度二次転写装置30へと搬送される。そして、二次転写装置30にて用紙Pの第2面に対して画像が転写される。その後、この用紙Pは定着装置50を再び通過し、転写されたこの画像は用紙Pに定着される。これにより、用紙Pの第1面のみならず第2面にも画像が形成されるようになる。
【0022】
図2は、反転機構500を説明するための図である。なお、後述の搬送ロール91,93,94の各々は、上述の搬送ロール48と同様、互いに押し合う一対のロール状部材により構成され、また、一対のロール状部材の間に用紙Pが通るように構成されているが(例えば図3の搬送ロール93参照)、図2では、これら一対のロール状部材の両方を図示せず、いずれか一方のみを図示している。
上述したとおり、本実施の形態では、第3用紙搬送経路R3の下流端と第1用紙搬送経路R1の上流端との間に、反転機構500が配設されている。この反転機構500は、第3用紙搬送経路R3により搬送されてくる用紙Pを受け入れる反転前受け入れ部61と、反転前受け入れ部から渡された用紙Pの表裏を反転させる反転部62と、反転部62にて反転された用紙Pを受け取って第1用紙搬送経路R1に送り出す反転後送り出し部64と、を備えている。反転部62は、反転前受け入れ部61および反転後送り出し部64の装置本体の前面側Zに位置する。
なお、反転前受け入れ部61は受け入れ部の一例であり、反転部62は反転部の一例であり、反転後送り出し部64は送り出し部の一例である。
【0023】
本実施の形態では、反転前受け入れ部61と反転後送り出し部64は互いに上下方向の異なる位置に設けられ、かつ、互いに重畳的な位置関係にある。より具体的には、反転前受け入れ部61は、反転後送り出し部64よりも下方に位置している。付言すると、反転前受け入れ部61が反転後送り出し部64よりも上方に位置するように構成する変形例も考えられる。
また、本実施の形態では、第3用紙搬送経路R3および第1用紙搬送経路R1が図1における右側から左側に用紙Pを搬送する個所に反転機構500を配設する構成例を採用しているが、第3用紙搬送経路R3および第1用紙搬送経路R1が図1における上側から下側に用紙Pを搬送する個所に反転機構500を配設する変形例も考えられる。
【0024】
反転前受け入れ部61は、第3用紙搬送経路R3の搬送方向と同じ方向に用紙Pを搬送する複数の搬送ロール48を備えている。この搬送ロール48は、第1用紙搬送経路R1〜第3用紙搬送経路R3に配設されているものと同じである。
また、反転前受け入れ部61は、搬送ロール48による用紙Pの搬送方向と略直交する(交差する方向)に向けて用紙Pを搬送する搬送ロール91を複数備えている。反転前受け入れ部61に受け入れられた用紙Pは、搬送ロール91の作用により反転部62に渡される。付言すると、搬送ロール91は、一対のロール状部材で構成され、第3用紙搬送経路R3の側方に向けて用紙Pを搬送するものである。
【0025】
反転部62は、用紙Pの搬送方向に延びる2つの側辺P1,P2が互いに入れ替わるように用紙Pを反転させるための反転経路63を備えている。この反転経路63は、画像形成装置100を操作するユーザが位置する装置本体の前面側Z(フロント側、OUT側、手前側)に配設されている。すなわち、反転経路63は、装置本体の背面側H(リヤ側、IN側、奥側)に位置していない。ここにいう前面側Zは、図1に示す画像形成装置100の紙面における手前側であり、背面側Hは、図1に示す画像形成装置100の紙面における奥側である。
また、反転部62の反転経路63は、搬送ロール91により搬送された用紙Pが上方に向かって移動するように、また、上方へ移動したこの用紙Pが第1用紙搬送経路R1に向かってさらに移動するように、この用紙Pを案内する案内部材92を備えている。この案内部材92は、平板部材を円弧状に湾曲させた形状である。
また、反転部62の反転経路63は、案内部材92により案内され先端部が上方を向いた用紙Pをニップし、この用紙Pをさらに上方に向けて搬送する搬送ロール93を複数備えている。この搬送ロール93は、一対のロール状部材で構成されている。
反転経路63では、用紙Pの側辺P1と側辺P2とが互いに入れ替わるように用紙Pの表裏が反転する。すなわち、反転経路63では、用紙Pの側片P2が搬送方向の前側に位置し、用紙Pの側片P1は搬送方向の後ろ側に位置している。
このように、反転経路63は、案内部材92および搬送ロール93により構成されている。搬送ロール93は、反転経路を構成する部材の一例である。
【0026】
反転後送り出し部64は、反転経路63にて反転された用紙Pを反転部62から受け取るための搬送ロール94を複数備えている。この搬送ロール94は、一対のロール状部材で構成されている。
また、反転後送り出し部64は、第1用紙搬送経路R1の搬送方向と同じ方向に用紙Pを搬送する複数の搬送ロール48を備えている。この搬送ロール48は、第1用紙搬送経路R1〜第3用紙搬送経路R3に配設されているものと同じである。
【0027】
付言すると、反転後送り出し部64から第1用紙搬送経路R1に送り出される用紙Pの側辺P1,P2は、第3用紙搬送経路R3に受け入れられる用紙Pの側辺P1,P2とは逆になっている。すなわち、反転前受け入れ部61では、装置本体の前面側Zが用紙Pの側辺P2であるが、反転後送り出し部64では、装置本体の前面側Zが用紙Pの側辺P1である。
さらに説明すると、反転前受け入れ部61に受け入れられる用紙Pは、先端部を予め定められた位置まで搬送ロール48により搬送された後に、搬送ロール91により反転部62に渡される。また、反転部62から反転後送り出し部64に受け取られた用紙Pは、先端部すなわち側辺P2が予め定められた位置まで搬送ロール94により搬送された後に、搬送ロール48により第1用紙搬送経路R1に送り出される。
【0028】
搬送ロール91,93,94が備える棒状部材が互いに略平行に延びるように、搬送ロール91,93,94の各々は配設されている。
本実施の形態では、搬送ロール48、搬送ロール91、搬送ロール93および搬送ロール94を回転させる駆動モータ(不図示)が設けられている。この駆動モータは、ステッピングモータで構成されている。
【0029】
また、本実施の形態では、反転前受け入れ部61に配設された搬送ロール48および搬送ロール91と、反転部62に配設された搬送ロール93と、反転後送り出し部64に配設された搬送ロール94および搬送ロール48の各々は、一方のロール状部材が他方のロール状部材から離間できるようになっている。すなわち、本実施の形態では、これら一方のロール状部材を他方のロール状部材から離間させる離間機構(不図示)が設けられている。この離間機構は、モータやカムなど既存の技術により構成される。
【0030】
反転機構500の作用を説明する。
反転機構500により用紙Pの表裏の反転が行われる際には、まず、搬送ロール48により第3用紙搬送経路R3に沿って用紙Pが搬送されてくる。このとき、反転前受け入れ部61に設けられた搬送ロール91のうちの一方のロール状部材が他方のロール状部材から離間している。次いで、反転前受け入れ部61に設けられた搬送ロール48の一方のロール状部材が他方のロール状部材から離間すると共に、搬送ロール91の一方のロール状部材が用紙Pを介して他方のロール状部材に押し付けられる。
【0031】
次いで、搬送ロール91、搬送ロール93、および搬送ロール94が回転駆動され、用紙Pが第1用紙搬送経路R1に向けて搬送される。このとき、反転後送り出し部64に設けられた搬送ロール48の一方のロール状部材が他方のロール状部材から離間している。そして、反転後送り出し部64上の予め定められた箇所まで用紙Pが搬送されると、搬送ロール91、搬送ロール93、および搬送ロール94の回転駆動が停止される。その後、搬送ロール94における一方のロール状部材が他方のロール状部材から離間するとともに、反転後送り出し部64に設けられた搬送ロール48の一方のロール状部材が用紙Pを介して他方のロール状部材に押し付けられる。
【0032】
次いで、反転後送り出し部64の搬送ロール48が回転駆動され、第1用紙搬送経路R1に沿って用紙Pが搬送される。このとき、用紙Pの表裏が既に反転された状態となっている。
ここで、本実施の形態における反転機構500では、用紙Pの搬送方向における先端部と後端部とが入れ替わることなく表裏の反転が行われる。その一方で、本実施の形態における反転機構500では、用紙Pの一方の側辺P1と他方の側辺P2とが入れ替わるようになる。
【0033】
図3は、図2の矢印III方向から反転機構500を眺めた場合の図である。なお、図3では、図2にて示した搬送ロール91および搬送ロール94の図示を省略している。また、図3では、図2にて示した案内部材92の図示も省略している。
【0034】
本実施の形態における反転機構500では、図3に示すように、反転前受け入れ部61と反転後送り出し部64とを互いに接続する反転経路63に、この反転経路63に沿って搬送されてきた用紙Pの先端部(側辺P2)を検知する検知センサFS1が設けられている。
なお、本実施の形態では、第1用紙搬送経路R1〜第3用紙搬送経路R3にて、用紙Pが有する2つの側辺P1,P2がこれらの用紙搬送経路に沿って移動するように用紙Pが搬送されるが、反転経路63では、この2つの側辺P1,P2のうちの一方の側辺P2が先頭となった状態で用紙Pが搬送される。そして、この用紙Pは、第1用紙搬送経路R1の側方から第1用紙搬送経路R1に供給される。
【0035】
また、本実施の形態では、検知センサFS1によって用紙Pの先端部(側辺P2)が検知されてから予め定められたステップ数だけ駆動モータ(不図示)を駆動させる。これにより、上記にて説明したように、反転後送り出し部64上の予め定められた箇所まで用紙Pが搬送されるようになる。
なお、検知センサFS1は、発光素子および受光素子を備えたいわゆる反射型のセンサにより構成することもできるし、反転経路63の一方側に発光素子が配置され他方側に受光素子が配置されたいわゆる透過型のセンサにより構成することもできる。
【0036】
次に、反転機構500にて紙詰まりが生じたときにユーザが紙詰まりに対処するための構成について図4、図5、図6、図7、図8、図9、図10および図11を用いて説明する。
図4〜図10の各々は、反転機構500の斜視図であり、図11は、反転機構500にて停止した用紙Pを取り除くための構造を簡略化して示す図である。なお、図4〜図10のうち図4は、反転機構500の外観を示す図である。また、図5は、反転経路63が開放されている状態を示す図であり、図6は、反転部62が開けられた状態を示す図であり、図7および図8は、反転部62が開けられると共に反転経路63が開放されている状態を示す図である。また、図9は、反転部62が開けられると共に反転前受け入れ部61が開放されている状態を示す図であり、図10は、反転部62が開けられると共に反転後送り出し部64が開放されている状態を示す図である。
図4に示すように、反転機構500の反転前受け入れ部61、反転部62および反転後送り出し部64は、フレーム71に保持されている。より具体的に説明すると、反転前受け入れ部61および反転後送り出し部64は、フレーム71に取り付けられている。また、反転部62はサブフレーム72に取り付けられており、サブフレーム72はフレーム71に回転可能に取り付けられている。このため、サブフレーム72は、フレーム71に対して開閉自在である。
上述したように、反転前受け入れ部61は、搬送ロール48および搬送ロール91を備え、また、反転部62は搬送ロール93を備え、また、反転後送り出し部64は、搬送ロール94および搬送ロール48を備える。
【0037】
図4に示すように、反転前受け入れ部61は、搬送ロール91の互いに押し合う一対のロール状部材のうち上側のロール状部材を保持する上側部材61aと、下側のロール状部材を保持する下側部材61bと、を有する。また、反転後送り出し部64は、搬送ロール94の互いに押し合う一対のロール状部材のうち上側のロール状部材を保持する上側部材64aと、下側のロール状部材を保持する下側部材64bと、を有する。
また、図5に示すように、反転部62は、搬送ロール93の互いに押し合う一対のロール状部材のうち外側のロール状部材を保持する外側部材62aと、内側のロール状部材を保持する内側部材62bと、を有する。なお、反転部62の外側部材62aおよび内側部材62bは、上述の案内部材92により構成される。
【0038】
さらに説明すると、反転部62は、搬送ロール93の一対のロール状部材が互いに押し合っている状態(図4参照)と、外側部材62aが内側部材62bから遠ざかって装置本体の前面側Zの方向に傾斜するように回転することで反転経路63が開放される状態(図5参照)と、を相互に切り換え可能である。すなわち、反転部62に配設されたハンドル73をユーザが操作することで、図4の状態から図5の状態へと切り換えることが可能であり、また、反転部62の外側部材62aを装置本体の奥側に押すことで、図5の状態から図4の状態へと切り換えることが可能である。
このような図5に示す反転経路63の開放によって、反転部62に停止している用紙Pを取り除くことが可能になる。
また、反転部62の外側部材62aは、反転経路63の上流側に位置する回転軸を有し、反転経路63の下流側が開放する構成である。
なお、ハンドル73について付言すると、ハンドル73は、フレーム71に延びる連結棒74と、連結棒74の先端に取り付けられた係止部材75と、を備えている。この係止部材75は、フレーム71側と係止可能である。
【0039】
図6に示すように、サブフレーム72の反転部62は、フレーム71に対して回転させることで(同図の矢印参照)、反転前受け入れ部61と反転後送り出し部64の装置本体の前面側Zに位置する反転部62を退避させることが可能である。このような反転部62の退避によって、反転前受け入れ部61と反転後送り出し部64との間の空間が開放される。このような装置本体の内部空間の開放は、レバー(不図示)をユーザが操作することで行われる。
さらに説明すると、図6に示す装置本体の内部空間を開放させた後にハンドル73を操作することで、図7に示すように、反転経路63を開放させることが可能である。
【0040】
また、図8に示すように、反転経路63を開放させたまま、反転部62を退避させて装置本体の内部空間を開放させることが可能である。
反転経路63を開放させる操作は、反転部62の退避の有無にかかわらず、行うことが可能である。言い換えると、反転経路63を開放させる操作と反転部62を退避させる操作とは、互いに連動しておらず、別個独立に行われるものである。
このような図6ないし図8に示す反転部62の退避によって、後述するように、反転前受け入れ部61に停止している用紙Pや、反転後送り出し部64に停止している用紙Pを取り除くことが可能になる。
【0041】
また、図9に示すように、反転前受け入れ部61の上側部材61aと下側部材61bとが互いに離間するように相対移動させることが可能に構成されている。
また、図10に示すように、反転後送り出し部64の上側部材64aと下側部材64bとが互いに離間するように相対移動させることが可能に構成されている。
【0042】
図9および図10についてより具体的に説明する。
本実施の形態では、図9に示すように、反転前受け入れ部61において、下側部材61bは移動することなく上側部材61aが上方に移動することで、搬送ロール48,91の各々の一対のロール状部材が互いに押し合う状態から離れて互いに接触しない状態になる。上側部材61aは、装置本体の背面側Hに回転軸を有し、装置本体の前面側Zが大きく上方に開放する。
また、図10に示すように、反転後送り出し部64において、上側部材64aは移動することなく下側部材64bが下方に移動することで、搬送ロール48,94の各々の一対のロール状部材が互いに押し合う状態から離れて互いに接触しない状態になる。下側部材64bは、装置本体の背面側Hに回転軸を有し、装置本体の前面側Zが大きく上方に開放する。
【0043】
このような反転前受け入れ部61の上側部材61aおよび反転後送り出し部64の下側部材64bの開放機構により、反転前受け入れ部61や反転後送り出し部64に停止している用紙Pをユーザが取り除くことが可能である。
また、反転前受け入れ部61の上側部材61aおよび反転後送り出し部64の下側部材64bの開放は、反転部62よりも装置本体の背面側Hに位置する内部空間を利用して行われることになる。したがって、画像形成装置100の外形をより小型化することが可能になる。
なお、反転機構500は、反転前受け入れ部61の上側部材61を開放させているときには、反転後送り出し部64の下側部材64bを開放させることができず、かつ、反転後送り出し部64の下側部材64bを開放させているときには、反転前受け入れ部61の上側部材61を開放させることができない機構を備えている。このような機構は、画像形成装置100の高さ寸法の抑制に寄与するものである。
【0044】
以上説明した内容をまとめると、図11の(a)に示すように、本実施の形態に係る反転機構500は、反転前受け入れ部61と反転後送り出し部64とを反転部62の反転経路63で互いに接続するように構成されている。そして、図11の(b)に示すように、反転部62の外側部材62aを開けることで、反転部62の反転経路63にて停止している用紙Pを取り除くことが可能になる。また、図11の(c)に示すように、反転部62を退避させた後に反転前受け入れ部61の上側部材61aを上方に開放させることで、反転前受け入れ部61にて停止している用紙Pを取り除くことが可能になる。また、図11の(d)に示すように、反転部62を退避させた後に反転後送り出し部64の下側部材64bを下方に開放させることで、反転後送り出し部64にて停止している用紙Pを取り除くことが可能になる。
【0045】
次に、紙詰まりが発生したときの反転機構500側での対応について説明する。すなわち、制御部80は、用紙搬送に不具合が生じると、第1用紙搬送経路R1〜第3用紙搬送経路R3での用紙Pの搬送をいったん停止した上で、例えばUI90に用紙搬送が停止されたことおよび用紙Pの除去が必要であることを表示する。
図12は、制御部80が反転機構500での紙詰まりにより用紙搬送を停止した場合の処理手順例を示すフローチャートである。
図12に示すフローチャートでは、用紙Pの搬送が停止された状態において、制御部80が例えば検知センサFS1により紙詰まりを検知すると(ステップ101)、制御部80は、反転前受け入れ部61の搬送ロール91を正転方向に駆動し(ステップ102)、また、反転後送り出し部64の搬送ロール94を逆転方向に駆動する(ステップ103)。これにより、反転前受け入れ部61に停止している用紙Pは反転部62に進み、また、反転後送り出し部64に停止している用紙Pは反転部62に戻る。
【0046】
このように、図12に示すフローチャートでは、反転前受け入れ部61に停止している用紙Pおよび反転後送り出し部64に停止している用紙Pを、反転部62の外側部材62aを開けるだけで取り除けるように搬送する。このため、ユーザは、紙詰まりが発生したときには、反転部62の外側部材62aを開けることで反転経路63を開放する操作をした後に反転部62内の用紙Pを取り除くことが可能である。そして、用紙Pを取り除いた後には、外側部材62aを装置本体の奥側に押す操作を行うことで一連の作業が終了する。
すなわち、図12に示すフローチャートによらないと、反転部62を退避させる操作をした後に反転前受け入れ部61の上側部材61aを開放して用紙Pを取り除いて上側部材61aを閉め、また、反転後送り出し部64の下側部材64bを開放して用紙Pを取り除いて下側部材64bを閉め、さらに、反転部62を元に戻すという手間のかかる作業を行うことになる。しかしながら、図12に示すフローチャートによると、上述した簡単な操作で一連の作業が終了する。
なお、上述したステップ102とステップ103とを互いに入れ替えて行う処理手順例も考えられる。
【0047】
図13は、制御部80が反転機構500での紙詰まりにより用紙搬送を停止した場合の別の処理手順例を示すフローチャートである。なお、図13の処理手順例は、図12と共通する内容が含まれるので、共通する内容の説明を省略することがある。
図13に示すフローチャートでは、紙詰まりを検知した後に(ステップ201)、制御部80は、反転部62が退避されていることを検知すると(ステップ202)、制御部80は、反転前受け入れ部61の搬送ロール91を正転方向に駆動して(ステップ203)、反転前受け入れ部61に停止している用紙Pを反転部62の方向に搬送する。また、制御部80は、反転後送り出し部64の搬送ロール94を逆転方向に駆動して(ステップ204)、反転後送り出し部64に停止している用紙Pを反転部62の方向に搬送する。このため、ユーザは、紙詰まりが発生したときには、反転部62を退避させることで、反転前受け入れ部61に停止している用紙Pおよび反転後送り出し部64に停止している用紙Pを取り除くことが可能になる。
すなわち、図13に示すフローチャートによると、紙詰まりが発生したときには反転部62を退避させる操作により、用紙Pの取り出しを行うことが可能になり、用紙Pを取り出した後には、反転部62を元の位置に戻すことで、一連の作業が終了する。
【符号の説明】
【0048】
48…搬送ロール、61…反転前受け入れ部、62…反転部、63…反転経路、64…反転後送り出し部、91…搬送ロール、92…案内部材、93…搬送ロール、94…搬送ロール、P1,P2…側辺、R1…第1用紙搬送経路、R3…第3用紙搬送経路、P…用紙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録材が搬送される搬送経路を有し、当該搬送経路に沿って移動するように当該記録材を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段により搬送される記録材に画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部により記録材の第1面に画像が形成された当該記録材の第2面に画像が形成される場合に、前記搬送手段により搬送されてくる記録材を受け入れる受け入れ部と、
前記受け入れ部にて受け入れられた記録材を前記搬送手段に送り出す送り出し部と、
前記受け入れ部にて受け入れられた記録材が前記送り出し部に渡される前に、前記搬送手段により当該記録材が搬送される場合の搬送方向に延びる当該記録材の第1の側辺と当該第1の側辺とは反対側に位置する当該記録材の第2の側辺とが互いに入れ替わるように当該記録材の表裏を反転させるための反転経路が装置本体の前面側に位置すると共に前記受け入れ部および前記送り出し部に対して退避可能に配設された反転部と、
を含む画像形成装置。
【請求項2】
前記反転部は、前記反転経路を構成する部材を、当該反転経路にて停止している記録材の取り出しが可能なように移動させる構成を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記反転部は、前記装置本体に対して回転自在に当該装置本体に取り付けられ、
前記装置本体に対する前記反転部の回転により、当該反転部よりも当該装置本体の奥側に位置する内部空間を覆う閉状態と当該反転部を退避させて当該内部空間を開放する開状態とを相互に変更可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記受け入れ部は、前記送り出し部よりも下方に位置し、かつ、上方に開放可能に構成され、
前記送り出し部は、下方に開放可能に構成されていることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記受け入れ部は、前記反転部の前記閉状態から前記開状態への変更を契機に、当該受け入れ部にて停止している記録材を前記反転部の方向に移動する動作を行い、
前記送り出し部は、前記反転部の前記閉状態から前記開状態への変更を契機に、当該送り出し部にて停止している記録材を前記反転部の方向に移動する動作を行うことを特徴とする請求項3または4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記受け入れ部は、当該受け入れ部にて記録材が停止していることを契機に、当該受け入れ部にて停止している記録材を前記反転部に渡す動作を行い、
前記送り出し部は、当該送り出し部にて記録材が停止していることを契機に、当該送り出し部にて停止している記録材を前記反転部に戻す動作を行うことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項7】
記録材が搬送される搬送経路を有し、当該搬送経路に沿って移動するように当該記録材を搬送する搬送手段と、
記録材を処理する処理部と、
前記搬送手段により前記処理部に搬送されてくる記録材を受け入れる受け入れ部と、
前記受け入れ部にて受け入れられた記録材を前記搬送手段に送り出す送り出し部と、
前記受け入れ部にて受け入れられた記録材を前記送り出し部に渡す前に、前記搬送手段により当該記録材が搬送される場合の搬送方向に延びる当該記録材の第1の側辺と当該第1の側辺とは反対側に位置する当該記録材の第2の側辺とが互いに入れ替わるように記録材の表裏を反転させるための反転経路が装置本体の前面側に位置すると共に前記受け入れ部および前記送り出し部に対して退避可能に配設された反転部と、
を含む記録材処理装置。
【請求項8】
前記反転部は、前記反転経路を構成する部材を、当該反転経路にて停止している記録材の取り出しが可能なように移動させる構成を備えることを特徴とする請求項7に記載の記録材処理装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2012−237893(P2012−237893A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−107241(P2011−107241)
【出願日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】