説明

画像形成装置及び画像形成システム

【課題】画像形成装置との間で情報を送受信する端末装置に対して適切に通知を行うことが可能な画像形成システム及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成システムは、画像形成装置と端末装置とを備える。
画像形成装置は、時刻が第2時刻に到達した場合に、第2時刻に到達するまでに受け付けられた処理命令情報それぞれに基づいて処理部が行う予定の処理の開始時刻を推定する推定部と、推定部によって推定された開始時刻のうち第1時刻以後の開始時刻を特定して、特定された開始時刻に対応する処理を特定する特定部と、特定部によって特定された、処理部によって開始される予定の処理に対応する処理命令情報を出力した端末装置に対して所定の通知情報を出力させる通知部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置と、その画像形成装置との間で情報を送受信する端末装置とを備える画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成システムは、画像形成装置と、この画像形成装置との間で情報を送受信する端末装置とを備える。画像形成システムは、例えば、端末装置から画像形成装置に画像データを送信することにより、画像形成装置において画像データに基づく画像を用紙に形成する(印刷する)。このような画像形成システムにおける画像形成装置のメンテナンスを行う場合、メンテナンスを行う作業者は、端末装置のユーザに対してメンテナンスの日時を予め連絡して、メンテナンスの日時に画像形成装置を使用しないよう要請している。
【0003】
ところで、電子部品の生産設備には、運転時間等に基づいて生産設備がメンテナンス時期に到達したか否かを判断し、メンテナンス時期に到達していると判断した場合には、生産設備の運転を強制的に停止すると共に、生産設備の運転を停止させる情報を作業者に通知するものがある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7−56620号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した画像形成システムでは、画像形成装置のメンテナンス日時を予め連絡しているが、メンテナンスの直前になっても画像形成装置を使用し続けるユーザに対して直接に連絡を行っているわけではないため、メンテナンス日時を過ぎた場合でも画像形成装置をユーザが使用し続けることがある。この場合には、メンテナンスを行う作業者は、予定していたメンテナンスの日時通りにメンテナンスを開始することができない。
【0006】
また、上述した生産設備では、メンテナンス時期に到達していると判断した場合に、運転を強制的に停止している。しかしながら、このような生産設備において利用される方法を画像形成システムに適用した場合には、画像形成装置において画像形成されている途中で運転を強制停止すると、画像形成するための画像データが消去されるおそれがある。この場合には、端末装置のユーザは、画像形成装置のメンテナンスが終了した後に、再度、端末装置から画像形成装置に対して画像データを送信して画像形成を行わせる必要があり、手間がかかる。
【0007】
本発明は、画像形成装置との間で情報を送受信する端末装置に対して適切に通知を行うことが可能な画像形成システム及び画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、画像形成装置と、前記画像形成装置に対して処理命令情報を出力可能であると共に前記画像形成装置からの通知情報を受付可能な1又は複数の端末装置とを備える画像形成システムであって、前記画像形成装置は、前記端末装置に対して情報を出力可能な情報出力部と、前記端末装置から出力された前記処理命令情報を受付可能な情報受付部と、前記情報受付部によって受け付けられた前記処理命令情報に基づいて処理を実行する処理部と、時刻の計時を行うと共に計時した時刻を示す時刻情報を出力する計時部と、前記計時部から出力された前記時刻情報を受け付ける時刻情報受付部と、前記時刻情報受付部によって受け付けられた前記時刻情報に基づく時刻が第1時刻よりも所定時間前の第2時刻に到達したか否かを判断する判断部と、前記時刻情報に基づく時刻が前記第2時刻に到達したと前記判断部によって判断された場合に、前記第2時刻に到達するまでに前記情報受付部によって受け付けられた前記処理命令情報それぞれに基づいて前記処理部が行う予定の処理の開始時刻を推定する推定部と、前記推定部によって推定された開始時刻のうち前記第1時刻以後の開始時刻を特定して、特定された開始時刻に対応する処理を特定する特定部と、前記特定部によって特定された処理に対応する処理命令情報を出力した端末装置に対して所定の通知情報を前記情報出力部により出力させる通知部と、を備える画像形成システムに関する。
【0009】
本発明は、画像形成装置と、前記画像形成装置に対して処理命令情報を出力可能であると共に前記画像形成装置からの通知情報を受付可能な1又は複数の端末装置とを備える画像形成システムに用いられる画像形成装置であって、前記端末装置に対して情報を出力可能な情報出力部と、前記端末装置から出力された前記処理命令情報を受付可能な情報受付部と、前記情報受付部から受け付けられた前記処理命令情報に基づいて処理を実行する処理部と、時刻の計時を行うと共に計時した時刻を示す時刻情報を出力する計時部と、前記計時部によって出力された前記時刻情報を受け付ける時刻情報受付部と、前記時刻情報受付部によって受け付けられた前記時刻情報に基づく時刻が第1時刻よりも所定時間前の第2時刻に到達したか否かを判断する判断部と、前記時刻情報に基づく時刻が前記第2時刻に到達したと前記判断部によって判断された場合に、前記第2時刻に到達するまでに前記情報受付部によって受け付けられた前記処理命令情報それぞれに基づいて前記処理部が行う予定の処理の開始時刻を推定する推定部と、前記推定部によって推定された開始時刻のうち前記第1時刻以後の開始時刻を特定して、特定された開始時刻に対応する処理を特定する特定部と、前記特定部によって特定された処理に対応する前記処理命令情報を出力した端末装置に対して所定の通知情報を前記情報出力部により出力させる通知部と、を備える画像形成装置に関する。
【0010】
また、前記通知部は、前記所定の通知情報として、前記画像形成装置のメンテナンスが行われる旨または前記情報受付部によって受け付けられた前記処理命令情報を取り消すように促す旨を示す情報を前記出力させることが好ましい。
【0011】
また、画像形成装置は、前記処理部によって前記処理命令情報に基づく処理が実行されるまで前記処理命令情報を記憶する記憶部と、前記情報出力部によって所定の通知情報が出力されてから所定の時間経過した場合に、前記記憶部に記憶される前記処理命令情報を消去する制御部と、を備えることが好ましい。
【0012】
また、画像形成装置は、被画像形成媒体に対して画像形成を行うエンジン部を備え、前記制御部は、前記記憶部に記憶される前記処理命令情報を消去した場合に、前記処理命令情報と、当該処理命令情報を出力した端末装置の情報とを示す内容を前記エンジン部によって画像形成させることが好ましい。
【0013】
また、前記制御部は、前記時刻情報に基づく時刻が前記第1時刻に到達し、且つ、前記記憶部に前記処理命令情報が記憶されていない場合には、前記画像形成装置を再起動させるよう制御することが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、画像形成装置との間で情報を送受信する端末装置に対して適切に通知を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】画像形成システムの全体構成を説明するための図である。
【図2】画像形成装置の一実施形態に係る複合機の構成を説明するための図である。
【図3】複合機の機能構成を示すブロック図である。
【図4】画像形成システムの動作について説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明の画像形成システム及びその画像形成システムに用いられる画像形成装置の一実施形態について説明する。図1は、画像形成システム300の全体構成を説明するための図である。図2は、画像形成装置の一実施形態に係る複合機1の構成を説明するための図である。
【0017】
図1に示すように、画像形成システム300は、画像形成装置の一例としてプリンタ機能やコピー機能等を備える複合機1と、端末装置200とを備える。
端末装置200は、複合機1に種々の処理を実行させることが可能なものであり、例えば、パーソナルコンピュータ等により構成される。端末装置200は、ローカルエリアネットワークN等の通信ネットワークを介して複合機1との間で情報の通信を行う。すなわち、端末装置200は、複合機1に対して処理命令情報を出力可能であると共に、複合機1からの通知情報を受付可能である。端末装置200は、画像を表示させることが可能な、例えば液晶ディスプレイ等の表示部201を備える。
【0018】
ここで、複合機1には、図1に示すように2台の端末装置200がローカルエリアネットワークNを介して接続されているが、この例に限定されることはない。すなわち、複合機1には、3台以上の端末装置200がローカルエリアネットワークNを介して接続されてもよく、1台の端末装置200がローカルエリアネットワークNを介して接続されてもよい。
【0019】
複合機1は、画像形成処理に関する複数の機能を実施する。ここで、複数の機能とは、例えば、プリンタ機能やコピー機能等のことである。複合機1は、図2に例示するように、原稿搬送部10と、原稿読取部20と、用紙搬送部30と、画像形成部40と、転写部50と、定着部60とを備える。
原稿搬送部10は、ADF(Auto Document Feeder)であり、原稿載置部11と、第1送りローラ12と、ガイド13と、タイミングローラ対14と、原稿排出部15とを備える。第1送りローラ12は、原稿載置部11に載置された原稿Gを1枚ずつ順にタイミングローラ対14に供給する。タイミングローラ対14は、原稿読取部20が原稿Gの画像を読み取るタイミングと、原稿Gの画像が原稿読取部20によって読み取られる位置(ガイド13が配置されている位置)に原稿Gを供給するタイミングとを合わせるために、原稿Gの搬送又は原稿Gの搬送停止を行う。ガイド13は、搬送された原稿Gを後述する第1読取面21aに導く。原稿排出部15は、原稿読取部20によって画像が読み取られた(ガイド13を通過した)原稿Gを複合機本体2の外部に排出する。
原稿排出部15における複合機本体2の外側には、原稿集積部16が形成される。原稿集積部16には、原稿排出部15から排出された原稿Gが積層して集積される。
【0020】
原稿読取部20は、第1読取面21aと、第2読取面22aとを備える。第1読取面21aは、ガイド13に対向して配置された第1コンタクトガラス21の上面に沿って形成され、原稿Gの画像を読み取る面となる。第2読取面22aは、第1読取面21aに隣接して(図2に示す場合では、第1読取面21aの右側の大部分に亘って)配置される。第2読取面22aは、原稿搬送部10を用いずに原稿Gの画像を読み取る場合に用いられる。第2読取面22aは、原稿Gが載置される第2コンタクトガラス22の上面に沿って形成され、原稿Gの画像を読み取る面となる。
【0021】
また、原稿読取部20は、照明部23と、第1ミラー24と、第2ミラー25と、第3ミラー26と、結像レンズ27と、撮像部28とを複合機本体2の内部に備える。照明部23と第1ミラー24とは、それぞれ副走査方向Xに移動する。第2ミラー25と第3ミラー26とは、図2において照明部23及び第1ミラー24の左側に配置される。さらに、第2ミラー25及び第3ミラー26は、第1ミラー24と、第2ミラー25と、第3ミラー26と、結像レンズ27とを介した第1読取面21a又は第2読取面22aから撮像部28までの距離(光路長)を一定に保ちつつ、それぞれ副走査方向Xに移動する。
【0022】
照明部23は、原稿Gに光を照射する光源である。第1ミラー24、第2ミラー25及び第3ミラー26は、光路長を一定に保ちつつ、原稿Gによって反射された光を結像レンズ27に導くためのミラーである。結像レンズ27は、第3ミラー26から入射した光を撮像部28に結像させる。撮像部28は、入射された光を電気信号に変換することにより、結像された光像に基づいて画像データを得るための撮像素子であり、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のイメージセンサである。
【0023】
用紙搬送部30は、第2送りローラ31と、第3送りローラ32と、レジストローラ対33と、用紙排出部34とを備える。第2送りローラ31は、給紙カセット36に収容される用紙T(被画像形成媒体)を転写部50に供給する。第3送りローラ32は、手差しトレイ37に載置される用紙Tを転写部50に供給する。レジストローラ対33は、転写部50にトナー画像が形成されるタイミングと、転写部50に用紙Tを供給するタイミングとを合わせるために、用紙Tの搬送又は用紙Tの搬送停止を行う。また、レジストローラ対33は、用紙Tのスキュー(斜め給紙)補正を行う。用紙排出部34は、トナー画像が定着された用紙Tを複合機本体2の外部に排出する。
用紙排出部34における複合機本体2の外側には、排紙集積部35が形成される。排紙集積部35には、用紙排出部34から排出された用紙Tが積層して集積される。
【0024】
画像形成部40は、感光体ドラム41と、帯電部42と、レーザスキャナユニット43と、現像器44と、クリーニング部45と、トナーカートリッジ46と、1次転写ローラ47と、中間転写ベルト48と、対向ローラ49とを備える。
感光体ドラム41(41a,41b,41c,41d)は、ブラック、シアン、マゼンタ及びイエローそれぞれのトナー画像を形成するために、感光体又は像担持体として機能する。各感光体ドラム41a,41b,41c,41dの周囲には、感光体ドラム41の回転方向に沿って上流側から下流側へ順に、帯電部42と、レーザスキャナユニット43と、現像器44と、クリーニング部45とが配置される。帯電部42は、感光体ドラム41の表面を帯電させる。レーザスキャナユニット43は、感光体ドラム41の表面から離れて配置され、原稿読取部20によって読み取られた原稿Gに関する画像データに基づいて感光体ドラム41の表面を走査露光する。これにより、感光体ドラム41の表面には、露光された部分の電荷が除去されて静電潜像が形成される。現像器44は、感光体ドラム41の表面に形成された静電潜像にトナーを付着させてトナー画像を形成する。クリーニング部45は、除電器(図示せず)によって感光体ドラム41の表面が除電された後のその表面に残るトナー等を除去する。
トナーカートリッジ46は、現像器44に供給される各色のトナーを収容する。トナーカートリッジ46と現像器44とは、トナー供給路(図示せず)により接続されている。
【0025】
1次転写ローラ47(47a,47b,47c,47d)は、中間転写ベルト48における各感光体ドラム41a,41b,41c,41dとは反対側にそれぞれ配置される。中間転写ベルト48は、画像形成部40及び転写部50を通過するベルトである。中間転写ベルト48の一部分は、各感光体ドラム41a,41b,41c,41dと各1次転写ローラ47a,47b,47c,47dとの間に挟み込まれ、各感光体ドラム41a,41b,41c,41dの表面に形成されたトナー画像が1次転写される。対向ローラ49は、環状形状の中間転写ベルト48の内側に配置され、中間転写ベルト48を図2に示す矢印A方向に進行させるための駆動ローラである。
【0026】
転写部50は、2次転写ローラ51を備える。2次転写ローラ51は、中間転写ベルト48における対向ローラ49とは反対側に配置され、中間転写ベルト48の一部分を対向ローラ49との間に挟みこむ。さらに、2次転写ローラ51は、中間転写ベルト48に1次転写されたトナー画像を用紙Tに2次転写させる。
【0027】
定着部60は、加熱回転体61と、加圧回転体62とを備える。加熱回転体61と加圧回転体62とは、トナー画像が2次転写された用紙Tを挟み込んで、トナーを溶融及び加圧し、そのトナーを用紙Tに定着させる。
【0028】
このような複合機1の筐体4には、開閉可能にされた蓋部4aが設けられている(図1参照)。蓋部4aが開状態になる場合には、画像形成部40や転写部50、定着部60等の内部装置が外部に露出するため、複合機1のメンテナンスを行う作業者は、画像形成部40や転写部50等のメンテナンスを行うことが可能になる。
【0029】
次に、複合機1の機能構成について説明する。図3は、複合機1の機能構成を示すブロック図である。
複合機1は、上述した構成要素(原稿搬送部10、原稿読取部20、用紙搬送部30、画像形成部40、転写部50及び定着部60)を備える。用紙搬送部30、画像形成部40、転写部50及び定着部60によりエンジン部3が構成される。さらに、複合機1は、上述した機能構成に加えて、操作部70と、記憶部80と、制御部90と、インターフェース部100と、計時部110とを備える。なお、図2を用いて説明した構成要素については、その説明を省略する。
【0030】
操作部70は、テンキー(図示せず)、タッチパネル(図示せず)及びスタートキー(図示せず)等を備える。テンキーは、印刷部数等の数字を入力するために操作される。タッチパネルは、種々の機能(一例として、印刷倍率の設定機能や、複数のページを1枚の用紙Tに割り付ける機能(2in1等))が割り当てられた複数のキー等を表示する。タッチパネルに表示されたキーは、種々の機能のうちのいずれかを複合機1に実行させるために操作される。スタートキーは、印刷を実行させるために操作される。操作部70は、いずれかのキーが操作されることにより、このキーが操作されたことを表す信号を制御部90に供給する。
【0031】
記憶部80は、例えば、複合機1のメンテナンスを行う日時(第1時刻)等を示す第1時刻情報や、第1時刻よりも所定時間前の第2時刻を設定させるための所定時間を示す所定時間情報を記憶する。また、記憶部80は、処理命令情報に基づく処理が後述する処理部によって実行されるまで、その処理命令情報を記憶する。また、記憶部80は、原稿読取部20によって読み取られた原稿Gに基づく画像データや、インターフェース部100を介して端末装置200から供給された画像データを記憶する。また、記憶部80は、複合機1において利用される制御プログラム、及びこの制御プログラムによって利用されるデータ等を記憶する。このような記憶部80は、ハードディスク又は半導体メモリ等により構成される。
【0032】
インターフェース部(通信部)100は、ローカルエリアネットワークNを介して端末装置200と情報の送受信を行うために通信ケーブルが接続される(図1参照)。そのインターフェース部100は、情報受付部101と、情報出力部102とを備える。情報受付部101は、端末装置200から出力された処理命令情報を受付可能である。情報出力部102は、端末装置200に対して通知情報を出力可能である。
【0033】
計時部110は、時刻の計時を行うと共に計時した時刻を示す時刻情報を出力する。具体例としては、計時部110は、リアルタイムクロック等から構成され、時刻の計時を連続して行う。さらに、計時部110は、計時した時刻を時刻情報として時刻情報受付部91に所定間隔で連続して出力する。
【0034】
制御部90は、原稿搬送部10、原稿読取部20、エンジン部3及び操作部70等を制御する。
なお、制御部90は、エンジン部3及び記憶部80等と共に本発明の処理部を構成する。処理部は、情報受付部101によって受け付けられた処理命令情報に基づいて処理を実行する。例えば、処理部は、処理命令情報に応じて、用紙Tに画像を形成する処理を実行する。
【0035】
また、制御部90は、時刻情報受付部91と、判断部92と、推定部93と、特定部94と、通知部95とを備える。
時刻情報受付部91は、計時部110によって出力された時刻情報の制御部90への入力を受け付ける。
【0036】
判断部92は、時刻情報受付部91によって受け付けられた時刻情報に基づく時刻が第1時刻よりも所定時間前の第2時刻に到達したか否かを判断する。第1時刻は、例えば、複合機1のメンテナンスを開始する時刻のことである。第1時刻は、複合機1のメンテナンスを行う作業者等によって設定される。所定時間は、複合機1のメンテナンスを行う作業者等によって適宜設定される。
【0037】
推定部93は、時刻情報に基づく時刻が第2時刻に到達したと判断部92によって判断された場合に、第2時刻に到達するまでに情報受付部101によって受け付けられた処理命令情報それぞれに基づいて処理部が行う予定の処理の開始時刻を推定する。
【0038】
具体例としては、1又は複数の端末装置200からの用紙Tに画像を形成するための複数の処理命令情報が情報受付部101によって受け付けられている場合、推定部93は、処理命令情報に基づいて画像形成処理を開始する時刻をそれぞれ推定する。
【0039】
ここで、用紙Tに画像を形成するための処理命令情報には、画像が形成される用紙Tのサイズを示す情報や画像が形成される用紙Tの枚数を示す情報等が含まれる。一方、複合機1には、1枚の用紙Tに対して画像を形成するのにかかる時間(画像形成時間)が設定されている。画像形成時間は、用紙Tの搬送速度や、用紙Tと用紙Tの間の紙間等に基づいて求めることが可能である。このため、推定部93は、処理命令情報と、複合機1に設定されている画像形成時間を示す情報とに基づいて、1つの処理命令情報に基づいて実行される処理にかかる時間(処理時間)を求めることができる。また、推定部93は、情報受付部101によって処理命令情報を受け付けた順に各処理命令情報に対応する処理時間を加算する。推定部93は、その加算時間と時刻情報受付部91によって受け付けられた時刻情報に基づく現在時刻とに基づいて、各処理命令情報に基づいて実行される処理の開始時刻を推定する。
【0040】
特定部94は、推定部93によって推定された開始時刻のうち第1時刻以後の開始時刻を特定して、特定された開始時刻に対応する処理を特定する。すなわち、特定部94は、推定された開始時刻と第1時刻とをそれぞれ比較し、第1時刻以後の開始時刻を特定する。特定部94は、第1時刻以後の開始時刻が特定された場合には、特定された開始時刻に対応する処理を特定する。
【0041】
通知部95は、特定部94によって特定された、処理部によって開始される予定の処理に対応する処理命令情報を出力した端末装置200に対して所定の通知情報を情報出力部102により出力させる。例えば、通知部95は、所定の通知情報として複合機1のメンテナンスが行われる旨および情報受付部101によって受け付けられた処理命令情報を取り消すように促す旨を示す情報を出力させる(あるいは、いずれか一方のみを示す情報でもよい)。
【0042】
通知部95は、特定部94によって処理が特定された場合、その処理を実行させるための処理命令情報を出力した端末装置200を、処理命令情報に含まれるIPアドレス等に基づいて特定する。また、通知部95は、特定されたIPアドレスに基づいて、さらにメールアドレスを特定することも可能である。通知部95は、特定部94によって特定された端末装置200、すなわち、第1時刻以後に開始予定となっている処理を実行させるための処理命令情報を出力した端末装置200に対して、例えば、電子メールやチャット等の形式の所定の通知情報を情報出力部102によって送信させる。
【0043】
これにより、複合機1は、端末装置200のユーザに対して、第1時刻以後の開始時刻に対応する処理(処理命令情報)を取り消すように促すことができる。さらに、端末装置200のユーザが処理を取り消した後には、作業者は、複合機1の筐体4に設けられた蓋部4aを開けて内部装置(例えば、画像形成部40等)のメンテナンスを開始することが可能になる。
【0044】
なお、情報出力部102によって所定の通知情報を端末装置200に出力した場合でも、端末装置200のユーザによって処理(処理命令情報)の全てが取り消されなかったときには、上述した制御部90は、取り消されていない処理(処理命令情報)を消去することが可能である。すなわち、制御部90は、情報出力部102によって所定の通知情報が出力されてから所定の時間経過した場合に、記憶部80に記憶される前記処理命令情報を消去することが可能である。所定の時間は、ユーザによって適宜設定される時間である。この場合、制御部90は、消去した処理命令情報と、この処理命令情報を出力した端末装置200の情報とを示す内容(履歴レポート)をエンジン部3によって画像形成させることが可能である。
【0045】
また、制御部90は、時刻情報に基づく時刻が第1時刻に到達し、且つ、記憶部80に処理命令情報が記憶されていない場合には、複合機1を再起動させるよう制御することが可能である。
【0046】
次に、画像形成システム300の動作について説明する。図4は、画像形成システム300の動作について説明するためのフローチャートである。
【0047】
ステップST1において、計時部110は、時刻を計時して、時刻を示す時刻情報を時刻情報受付部91に対して所定間隔で連続して出力する。
ステップST2において、端末装置200は、処理命令情報を複合機1に送信する。
【0048】
ステップST3において、処理部は、情報受付部101によって受け付けられた処理命令情報に応じた処理を実行する。ここで、情報受付部101によって複数の処理命令情報を受け付けた場合には、処理部は、処理命令情報を受け付けた順に処理を実行する。
【0049】
ステップST4において、判断部92は、時刻情報受付部91によって受け付けられた時刻情報に基づく時刻が上述した第2時刻に到達したか否かを判断する。時刻が第2時刻に到達していない場合(No)には、処理は、ステップST5に進む。時刻が第2時刻に到達した場合(Yes)には、処理は、ステップST6に進む。
【0050】
なお、時刻情報に基づく時刻が第2時刻に到達した後においては、複合機1は、処理を実行させるために端末装置200から新たに送信される処理命令情報の受け付けを停止することが可能である。一方、これとは別に、複合機1は、処理命令情報を情報受付部101により受け付けた場合に、その処理命令情報に基づく処理の処理時間が第1時刻を越える可能性があるか否かを判断し、処理時間が第1時刻を越える可能性がある場合には、その処理命令情報に基づく処理の要求を拒否することも可能である。
【0051】
ステップST5において、処理部は、処理命令情報に基づく処理の実行を継続する。ステップST5の処理の後は、処理は、ステップST4に進む。
【0052】
ステップST6において、推定部93は、第2時刻に到達するまでに情報受付部101によって受け付けられた処理命令情報に基づいて処理部が行う予定の処理の開始時刻をそれぞれ推定する。
【0053】
ステップST7において、特定部94は、推定された開始時刻が第1時刻以後か否かを判断する。開始時刻が第1時刻以後ではない場合(No)には、処理は、ステップST8に進む。開始時刻が第1時刻以後である場合(Yes)には、処理は、ステップST10に進む。
【0054】
ステップST8において、処理部は、処理命令情報に基づく処理の実行を継続する。なお、第1時刻よりも前の開始時刻に対応する処理が複数ある場合には、処理部は、その処理を全て実行する。すなわち、第1時刻よりも前の開始時刻であり、且つ、その開始時刻に対応する処理が実行されている途中で第1時刻を越える場合でも、処理部は、処理を実行(継続)する。
【0055】
ステップST9において、処理部は、ステップST8において継続された処理を完了する。なお、第1時刻よりも前の開始時刻に対応する処理が複数ある場合には、処理部は、その処理を全て完了する。
【0056】
ステップST10において、特定部94は、推定された開始時刻のうち第1時刻以後の開始時刻を特定する。さらに、特定部94は、特定された開始時刻に対応する処理を特定する。
【0057】
ステップST11において、通知部95は、ステップST10により特定された処理を実行させるために処理命令情報を送信した端末装置200に対して、所定の通知情報を情報出力部102により出力させる。なお、特定された開始時刻が複数ある場合には、通知部95は、その特定された開始時刻に対応する処理を実行させるために処理命令情報を送信した全ての端末装置200に対して、所定の通知情報を情報出力部102により出力させる。
【0058】
端末装置200は、所定の通知情報を受信した場合、所定の通知情報に基づく所定の通知内容を端末装置200の表示部201に表示させることにより、実行予定の処理を取り消すようにユーザに促すことが可能になる。
【0059】
ステップST12において、端末装置200のユーザは、実行予定の処理を取り消す操作を行う。ユーザによって処理の取り消し操作が行われた場合には、端末装置200は、その処理を取り消すための処理命令取消情報を複合機1に出力する。制御部90は、情報受付部101によって処理命令取消情報を受け付けた場合に、その処理命令取消情報に基づいて取り消されるべき処理命令情報を特定し、記憶部80に一時記憶されているその特定された処理命令情報を消去する。これにより、複合機1は、処理命令情報に基づいて実行される予定の処理を取り消す。
なお、ステップST12では、第1時刻以後に開始される予定の一部の処理のみが取り消される可能性がある。
【0060】
ステップST13において、制御部90は、第1時刻以後に開始される予定の処理(処理命令情報)が全て取り消されているか否か判断する。全ての処理が取り消されていない場合(No)には、処理は、ステップST14に進む。全ての処理が取り消されている場合(Yes)には、処理を終了する。なお、全ての処理が取り消されている状態において、時刻情報に基づく時刻が第1時刻に到達した場合には、制御部90は、複合機1を再起動させるように制御してもよい。
【0061】
ステップST14において、制御部90は、ステップST12によって取り消されずに記憶部80に残る処理命令情報を全て消去する。
【0062】
ステップST15において、制御部90は、ステップST14によって消去した処理命令情報と、この処理命令情報を出力した端末装置200の情報を示す内容(履歴レポート)を用紙Tに印刷する。
【0063】
これにより、複合機1のメンテナンスを行う作業者は、時刻が第1時刻に到達し、且つ、履歴レポートが印刷されている場合には、複合機1に対しての処理要求が存在していないと判断することができ、複合機1のメンテナンスを開始することが可能になる。
【0064】
なお、ステップST15の後においては、制御部90は、時刻情報に基づく時刻が第1時刻に到達した場合、複合機1(例えば、エンジン部3を始めとする内部装置等)を再起動させるように制御してもよい。
【0065】
以上説明したように、本実施形態の画像形成システム300(複合機1)によれば、以下の効果が奏される。
すなわち、画像形成システム300(複合機1)は、第1時刻以後に行われる可能性のある処理の開始時刻を特定して、特定された開始時刻に対応する処理を特定し、その特定された処理を実行させるための処理命令情報を出力した端末装置200に対して所定の通知情報を送信する。端末装置200のユーザは、所定の通知情報に基づく通知内容を知ることができる。その所定の通知内容が複合機1のメンテナンスが行われるため情報受付部101によって受け付けられた処理命令情報を取り消すように促す旨を表すものであれば、端末装置200のユーザは、メンテナンスが開始される第1時刻以後に、処理命令情報に基づく処理が行われる予定であることを知ることができる。さらに、画像形成システム300(複合機1)は、第1時刻に開始される予定の処理を取り消すよう促すことができる。
【0066】
また、画像形成システム300は、処理部によって処理命令情報に基づく処理が実行されるまで処理命令情報を記憶する記憶部80と、情報出力部102によって所定の通知情報が出力されてから所定の時間経過した場合に、記憶部80に記憶される処理命令情報を消去する制御部90とを備えるため、ユーザによって第1時刻以後に開始される処理が取り消されない場合でも、第1時刻以後に新たな処理が開始されないようにすることができる。
【0067】
また、画像形成システム300は、記憶部80に記憶される処理命令情報を消去した場合に、処理命令情報と、この処理命令情報を出力した端末装置200の情報とを示す内容を印刷させるので、処理命令情報を消去したことをユーザ等に知らせることができる。
【0068】
また、画像形成システム300は、時刻情報に基づく時刻が第1時刻に到達し、且つ、記憶部80に処理命令情報が記憶されていない場合には、複合機1を再起動させるので、メンテナンスを実行することができる。
【0069】
本発明は、上述した実施形態に限定されることはなく、種々の形態で実施することができる。
すなわち、上述したステップST11において所定の通知情報を出力させた場合、制御部は、所定の画像形成内容(履歴レポート)を画像形成部40等によって画像形成させることが可能である。所定の画像形成内容は、所定の通知情報が送信された端末装置200と、この端末装置200が送信した処理命令情報とを示す内容である。
【0070】
また、上述した実施形態では、処理部が実行する予定の処理の開始時刻を推定部93によって推定し、推定された開始時刻のうち第1時刻以後の開始時刻を特定部94によって特定し、特定された開始時刻に対応する処理を特定部94によって特定する構成について説明した。しかしながら、特定部94は、判断部92によって時刻情報に基づく時刻が第2時刻に到達したと判断された場合に、情報受付部101によって処理命令情報を受け付けた順番を特定し、特定された順番のうち予め設定された順番(例えば、10番目)以後の処理命令情報を特定する構成であってもよい。この場合、通知部95は、特定された処理命令情報を出力した端末装置200に対して、所定の通知情報を送信させる。
【0071】
また、上記の実施形態では、複合機1のメンテナンスを行う場合において、所定の条件を満たすときに複合機1から端末装置200に通知情報を送信することについて説明した。しかしながら、通知情報を送信するのは、複合機1のメンテナンスを行う場合に限られず、他の場合であってもよい。
【0072】
本実施形態の複合機1は、カラー複合機であるが、この形態に限定されることはなく、モノクロ複合機であってもよい。
また、本実施形態の複合機1は、中間転写ベルト48を介して用紙Tにトナー画像を転写している(間接転写方式)が、この形態に限定されることはなく、感光体ドラムに形成されたトナー画像を直接に用紙Tに転写してもよい(直接転写方式)。
また、本実施形態の複合機1は、用紙Tの片面を印刷する構成であるが、これに限定されることはなく、用紙の両面を印刷する構成であってもよい。
【0073】
また、本発明の画像形成装置によってトナー画像が定着される被画像形成媒体は用紙Tに限定されることはなく、例えば、OHP(オーバヘッドプロジェクタ)シート等のフィルムシートであってもよい。
【符号の説明】
【0074】
1…複写機(画像形成装置)、40…画像形成部、90…制御部、91…時刻情報受付部、92…判断部、93…推定部、94…特定部、95…通知部、101…情報受付部、102…情報出力部、110…計時部、200…端末装置、300…画像形成システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置と、前記画像形成装置に対して処理命令情報を出力可能であると共に前記画像形成装置からの通知情報を受付可能な1又は複数の端末装置とを備える画像形成システムであって、
前記画像形成装置は、
前記端末装置に対して情報を出力可能な情報出力部と、
前記端末装置から出力された前記処理命令情報を受付可能な情報受付部と、
前記情報受付部によって受け付けられた前記処理命令情報に基づいて処理を実行する処理部と、
時刻の計時を行うと共に計時した時刻を示す時刻情報を出力する計時部と、
前記計時部から出力された前記時刻情報を受け付ける時刻情報受付部と、
前記時刻情報受付部によって受け付けられた前記時刻情報に基づく時刻が第1時刻よりも所定時間前の第2時刻に到達したか否かを判断する判断部と、
前記時刻情報に基づく時刻が前記第2時刻に到達したと前記判断部によって判断された場合に、前記第2時刻に到達するまでに前記情報受付部によって受け付けられた前記処理命令情報それぞれに基づいて前記処理部が行う予定の処理の開始時刻を推定する推定部と、
前記推定部によって推定された開始時刻のうち前記第1時刻以後の開始時刻を特定して、特定された開始時刻に対応する処理を特定する特定部と、
前記特定部によって特定された処理に対応する処理命令情報を出力した端末装置に対して所定の通知情報を前記情報出力部により出力させる通知部と、
を備える画像形成システム。
【請求項2】
画像形成装置と、前記画像形成装置に対して処理命令情報を出力可能であると共に前記画像形成装置からの通知情報を受付可能な1又は複数の端末装置とを備える画像形成システムに用いられる画像形成装置であって、
前記端末装置に対して情報を出力可能な情報出力部と、
前記端末装置から出力された前記処理命令情報を受付可能な情報受付部と、
前記情報受付部によって受け付けられた前記処理命令情報に基づいて処理を実行する処理部と、
時刻の計時を行うと共に計時した時刻を示す時刻情報を出力する計時部と、
前記計時部から出力された前記時刻情報を受け付ける時刻情報受付部と、
前記時刻情報受付部によって受け付けられた前記時刻情報に基づく時刻が第1時刻よりも所定時間前の第2時刻に到達したか否かを判断する判断部と、
前記時刻情報に基づく時刻が前記第2時刻に到達したと前記判断部によって判断された場合に、前記第2時刻に到達するまでに前記情報受付部によって受け付けられた前記処理命令情報それぞれに基づいて前記処理部が行う予定の処理の開始時刻を推定する推定部と、
前記推定部によって推定された開始時刻のうち前記第1時刻以後の開始時刻を特定して、特定された開始時刻に対応する処理を特定する特定部と、
前記特定部によって特定された処理に対応する前記処理命令情報を出力した端末装置に対して所定の通知情報を前記情報出力部により出力させる通知部と、
を備える画像形成装置。
【請求項3】
前記通知部は、前記所定の通知情報として、前記画像形成装置のメンテナンスが行われる旨または前記情報受付部によって受け付けられた前記処理命令情報を取り消すように促す旨を示す情報を前記出力させる
請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記処理部によって前記処理命令情報に基づく処理が実行されるまで前記処理命令情報を記憶する記憶部と、
前記情報出力部によって所定の通知情報が出力されてから所定の時間経過した場合に、前記記憶部に記憶される前記処理命令情報を消去する制御部と、
を備える請求項2又は3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
被画像形成媒体に対して画像形成を行うエンジン部を備え、
前記制御部は、前記記憶部に記憶される前記処理命令情報を消去した場合に、前記処理命令情報と、当該処理命令情報を出力した端末装置の情報とを示す内容を前記エンジン部によって画像形成させる
請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記時刻情報に基づく時刻が前記第1時刻に到達し、且つ、前記記憶部に前記処理命令情報が記憶されていない場合には、前記画像形成装置を再起動させるよう制御する
請求項4又は5に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−30459(P2012−30459A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−171354(P2010−171354)
【出願日】平成22年7月30日(2010.7.30)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】