説明

画像形成装置

【課題】画像形成装置の設置に必要なスペースを拡大させることなく、長期間にわたって安定してイオンを発生させる機能を持たせることが可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】 複写機1は、筐体2、画像読取部20、画像形成部10、排紙部40、給紙部16、およびイオン発生ユニット60を備える。イオン発生ユニット60は、排紙部40の下方で、かつ、給紙部16の上方に配置される。このイオン発生ユニット60は、筐体2の外部から吸入した空気を、再び筐体2の外部に案内する流路を画定するダクト64と、このダクト内に配置されたイオン発生装置70と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イオン発生機能を有するイオン発生ユニットを搭載した画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機やプリンタ等の画像形成装置は、オフィス等において必要不可欠な機器といっても過言ではなく、実際にほとんどのオフィスにて設置されている。さらには、近年、画像形成装置は、一般家庭や病院等にも普及しつつあり、我々にとって極めて身近な存在となっている。
【0003】
ところで、画像形成装置の中には、画像形成装置の周囲から筐体内部に吸入した空気を、画像形成部や定着部に供給した後に、画像形成装置の外部に排出するものが知られている。そのような画像形成装置の中の1つに、装置外部に放出される気流に含有される有害物質を除去して清浄した上、マイナスイオンを供給し、装置内部で発生した有害物質が装置外部へ排出されることを防止するように構成された空気清浄部を備えた画像形成装置が存在する(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−4144号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の特許文献1に記載の技術では、像形成部の像形成動作によって生じるトナー粉、塵埃、オゾン等を除去する必要上、電極を有するイオン発生部を、像形成部の近傍であって像形成部の周囲に形成される気流の内部に配置することを余儀なくされる。この結果、像形成部の周囲に発生するシリコン等の影響によってイオン発生部のイオン発生効率が早期に低下してしまうという問題が生じることがあった。このため、画像形成装置の使用期間が長くなるにつれて、画像形成装置の周囲の空気を浄化する能力が低下するという問題がある。
【0006】
一方で、イオン発生部と像形成部との距離を大きく取るために空気清浄機能を備えるユニットを画像形成装置の外部に配置する場合には、そのようなユニットを設置するスペースが余計に必要となり、結果的に画像形成装置の設置に必要なスペースが拡大するという問題がある。
【0007】
この発明は、画像形成装置の設置に必要なスペースを拡大させることなく、長期間にわたって安定してイオンを発生させる機能を持たせることが可能な画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る画像形成装置は、イオン発生機能を有しており、筐体、画像形成部、排紙部、給紙部、およびイオン発生ユニットを備える。画像形成部は、供給された画像データに基づいて画像形成処理を実行するように構成される。排紙部は、平面視で筐体の内側に収まるように配置されるとともに、画像形成部にて画像形成処理された用紙を取り出し可能な状態で収容するように構成される。給紙部は、排紙部の下方に配置され、画像形成部に供給される用紙を収容するように構成される。
【0009】
イオン発生ユニットは、排紙部の下方で、かつ、給紙部の上方に配置される。このイオン発生ユニットは、筐体の外部から吸入した空気を、再び筐体の外部に案内する流路を画定するダクトと、このダクト内に配置されたイオン発生装置と、を含む。
【0010】
この構成においては、画像形成装置の内部に格納されているイオン発生ユニットのイオン発生装置がそれぞれの端部が筐体の外側に連通するダクト内に配置されている。このため、イオン発生装置が、筐体内における画像形成部が属する空間とは隔離された空間に位置することになり、画像形成部から発生するシリコン等の影響がイオン発生装置に及ぶことが防止される。
【0011】
また、筐体内部の排紙部と給紙部との間の空いたスペースを有効に利用してイオン発生ユニットが配置されるため、筐体の外部にイオン発生ユニットが突出することがなくなり、その結果、イオン発生ユニットを設置しても画像形成装置の設置に必要なスペースが拡大することがない。
【0012】
さらに、画像形成装置の設置面とイオン発生ユニットとの間に給紙部が配置されていることから、イオン発生ユニットを地上から離れた高さに配置することが可能となるため、イオン発生ユニットに塵埃等が進入しにくくなる。
【0013】
上述の構成において、さらに、ダクトにおける空気を吸入する側に位置する第1の端部に、ダクトに吸入される空気を浄化するためのフィルタを設けることが好ましい。このようなフィルタを設けることにより、イオン発生装置が塵埃に触れにくくなるため、イオン発生ユニットのさらなる長寿命化が図られる。
【発明の効果】
【0014】
この発明によれば、画像形成装置の設置に必要なスペースを拡大させることなく、長期間にわたって安定してイオンを発生させる機能を持たせることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態に係る複写機の概略を示す図である。
【図2】複写機におけるイオン発生ユニットの取り付け状態を示す図である。
【図3】イオン発生ユニットの概略構成を示す図である。
【図4】複写機におけるイオン発生ユニットの取り付け状態を示す図である。
【図5】イオン発生ユニットのバリエーションを示す図である。
【図6】複写機の筐体の構成のバリエーションを示す図である。
【図7】イオン発生ユニットのバリエーションを示す図である。
【図8】本発明の実施形態に係る複写機の概略を示す図である。
【図9】画像形成装置におけるイオン発生ユニットの取り付け状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1を用いて、本発明の実施形態に係る複写機1の構成を示す図である。同図に示すように、複写機1は、原稿読取部20、画像形成部10、および給紙部16を備えている。
【0017】
原稿読取部20は、透明ガラスからなる原稿台21A、21Bと、原稿台21A、21Bに載置された原稿の画像を読み取るスキャナユニット30と、原稿台21Bへと自動的に原稿を供給搬送するための両面対応自動原稿送り装置(以下、RADFという。)22と、を備えている。
【0018】
原稿台21Aは、固定原稿方式の原稿読取時に使用される一方で、原稿台21Bは、RADF22を用いた原稿送り方式の原稿読取時に使用される。RADF22は、原稿トレイを備えており、この原稿トレイ上にセットされた複数枚の原稿を1枚ずつ自動的に原稿台21B上に搬送する。また、RADF22は、ユーザの選択に応じて原稿の片面または両面をスキャナユニット30に読み取らせるために、片面原稿のための搬送経路、両面原稿のための搬送経路、搬送経路切り換え手段、各部を通過する原稿の状態を把握し管理するセンサ群等を備えている。
【0019】
スキャナユニット30は、第1の走査ユニット31、第2の走査ユニット32、光学レンズ37、および光電変換素子(以下、CCDという。)38を備える。第1の走査ユニット31は、原稿面上を露光するランプリフレクタアセンブリ33および原稿からの反射光像をCCD38に導く第1の反射ミラー34を搭載する。第2の走査ユニット32は、第1の走査ユニット31からの反射光像をCCD38に導くための第2の反射ミラー35および第3反射ミラー36を搭載する。光学レンズ37は、原稿からの反射光像をCCD38上に結像させる。CCD38は、原稿からの反射光像を電気的画像信号に変換する。
【0020】
上述の原稿読取部20の構成により、原稿台21上に載置された原稿の画像を1ライン毎に順次CCD44へと結像させて原稿の画像が読み取られる。スキャナユニット30が読み取った画像データは、図示しない画像処理部に送られて各種の画像処理が施された後、複写機1に備えられた記憶部に一旦記憶され、出力指示に応じて画像形成部10に転送される。
【0021】
画像形成部10には、画像形成処理される用紙が収容される給紙部16から画像形成位置を経由して用紙を胴内排紙型の排紙部40に排出する排紙ローラ17までの間に用紙搬送路が形成されている。排紙部40は、平面視で複写機1の筐体の内側に収まるように配置されるとともに、画像形成部10にて画像形成処理された用紙を筐体の正面から取り出し可能な状態で収容するように構成される。
【0022】
また、画像形成部10は、用紙搬送路に沿って用紙の搬送系、レーザ書き込みユニット11、および画像を形成するための電子写真プロセス部13が設けられている。
【0023】
レーザ書き込みユニット11は、上述の原稿読取部20から供給される画像データ、またはパソコン等の外部機器から転送されてくる画像データに応じてレーザ光を出射する半導体レーザ光源、レーザ光を等角速度偏向するポリゴンミラー、等角速度で偏向されたレーザ光が電子写真プロセス部13における感光体ドラム上で等速度にて走査するように補正するf−θレンズなどを備えている。
【0024】
電子写真プロセス部13は、像担持体としての感光体ドラムの周囲に、感光体ドラムを一様に帯電する帯電器、レーザ書き込みユニット11によって感光体ドラム上に形成された静電潜像に現像剤を供給する現像器、感光体ドラム上の現像剤像を用紙に転写する転写器、感光体ドラムから用紙を剥離する剥離器、感光体ドラムに残留した現像剤を除去するクリーニング器、および感光体ドラム表面を除電する除電器を備えている。
【0025】
また、用紙搬送路における電子写真プロセス部13の上流側には、給紙部16の給紙カセット160に収容されている用紙を電子写真プロセス部13における感光体ドラムと転写機との間の転写位置に用紙を搬送する搬送部15が配置されている。また、用紙搬送路における電子写真プロセス部13の下流側には、用紙に付着した未定着の現像剤像を熱と圧力によって用紙に定着させる定着器12が配置されている。さらに、定着器12の下流側には、定着後の用紙の裏面に再度画像を形成するために用紙を再供給するための再供給経路14が配置されている。そして、定着器12の近傍には、電子写真プロセス部13および定着器12の周囲の気体を複写機1の外部に排出するように構成された排気用ファン18が設けられている。
【0026】
複写機1は、給紙部16の上であって排紙部40の下に、電源ユニット50、およびイオン発生ユニット60を備えている。電源ユニット50は、複写機1の各部に電力を供給するように構成される。
【0027】
イオン発生ユニット60は、空気中の水蒸気をコロナ放電によりイオン化し、略同量のプラスイオンとマイナスイオンとを生成するように構成される。本実施形態において、プラスイオンは、水素イオン(H+)の周囲に複数の水分子が付随しており、H+(H2 O)m(mは自然数)として表される。一方、マイナスイオンは、酸素イオン(O2−)の周囲に複数の水分子が付随しており、O2−(H2 O)n (nは自然数)として表される。これらのプラスイオンおよびマイナスイオンは、複写機1の周囲に浮遊する細菌の表面に付着すると、化学反応して活性種である過酸化水素Hまたは水酸基ラジカル・OHを生成する。これらの過酸化水素H22または水酸基ラジカル・OHは、極めて強力な活性を示すために、空気中の浮遊細菌を殺菌することができる。
【0028】
図2(A)に示すように、筐体2は、イオン発生ユニット60を設置するための第1の開口部202および第2の開口部204を備えている。これらの第1の開口部202および第2の開口部204は、それぞれカバー部材102およびカバー部材104によって覆われている。カバー部材102およびカバー部材104は、筐体2にビス止めされているため、筐体2から任意に取り外すことが可能である。
【0029】
イオン発生ユニット60を複写機1の内部に設置する際には、まず、図2(A)に示すように、複写機1の筐体2の側面および筐体の前面にそれぞれビス止めされているカバー部材102およびカバー部材104がそれぞれ取り外される。そして、図2(B)に示すように第1の開口部202を介して、イオン発生ユニット60が複写機1の筐体2の内部に挿入される。
【0030】
図3に示すように、イオン発生ユニット60は、取り付け板62、ダクト64、フィルタ66、ファン68、およびイオン発生装置70を備える。取り付け板62は、カバー部材102と同じサイズになるように構成されており、第1の開口部202を覆うように複写機1の筐体2にビスを介して取り付け可能に構成される。
【0031】
ダクト64は、空気の流路を画定するように構成されており、取り付け板62に接続されている。具体的には、取り付け板62には、ダクト64の断面積に対応する開口孔63が形成されており、この開口孔63にダクト64に嵌め込まれている。この実施形態では、取り付け板62にダクト64が接着剤等によって固着されているが、取り付け板62とダクト64とが分離可能になるように取り付け板62とダクト64とをビス止め等することも可能である。
【0032】
フィルタ66は、ダクト64における空気吸引側となるべき第1の端部近傍に設けられている。フィルタ66は、ダクト64内に進入しようとする埃、トナー、紙粉等の塵埃を捕捉するように構成される。フィルタ66は、原則として、塵埃を捕捉するための一般的な機能を有するもので足りるが、シリコン吸着機能を有するものを用いることが好ましい。
【0033】
ファン68は、ダクト64におけるフィルタ66とイオン発生装置70の間に設けられている。ファン68は、ダクト64において第1の端部から、空気排出側となるべき第2の端部に向う空気の流れを発生させるように構成される。
【0034】
イオン発生装置70は、ダクト64内の空気の水蒸気をコロナ放電によりイオン化し、略同量のプラスイオンとマイナスイオンとを生成するように構成される。ただし、イオン発生装置70の構成は、この実施形態のものに限定されるものではない。
【0035】
以上の構成において、ダクト64内にイオン発生装置70を配置しているため、イオン発生装置70は、図4に示すように、複写機1内部の空気と完全に隔離された空間に設置されることになる。特に、排気用ファン18の吸引作用によって電子写真プロセス部13および定着器12の周囲に生じる気流と混じることがないようにイオン発生装置70が配置されるため、コロナ電極の汚損等によってイオン発生装置70のイオン発生効率が低下することがないため、イオン発生装置70のイオン発生効率が長期間にわたって維持される。
【0036】
また、複写機1の筐体における排気用ファン18が設けられた面とは異なる面にイオン発生ユニット60の吸気口が設けられるため、排気用ファン18から排出された空気をイオン発生ユニット60内に吸入してしまうことが防止される。
【0037】
原則として、イオン発生ユニット60は、電子写真プロセス部13(特に現像ユニット)および定着器12から遠い位置に配置されることが好ましい。例えば、電子写真プロセス部13および定着器12が複写機1の右側に位置する場合は、イオン発生ユニットを複写機1の左側に配置することが好ましい。
【0038】
さらには、ダクト64における空気吸入側には、空気を清浄化するためのフィルタ66が設けられているため、イオン発生装置70のコロナ電極の汚損がより効果的に防止される。このため、複写機1の耐久使用期間の全期間にわたってイオン発生装置70のイオン発生効率を高く維持することが可能になる。
【0039】
続いて、図5(A)および図5(B)を用いて、イオン発生ユニットのバリエーションを説明する。上述のイオン発生ユニット60は、平面視L字状のダクト64を用いたが、図5(A)に示すように、複写機1の奥行き方向の全域に延びる直線状のダクト642を用いることも可能である。このようなダクト642を有するイオン発生装置602を設置する場合には、例えば、複写機1の筐体の背面に空気吸入口を配置し、筐体の前面に空気排気口を配置すると良い。給紙部16と排紙部40の間においては複写機1の奥行き方向の全域にわたる空間が比較的多く存在するため、比較的容易にイオン発生装置602を設置することが可能である。
【0040】
また、上述のイオン発生ユニット60では、空気吸入口および空気排出口がいずれも複写機1の筐体の側面の近傍に配置されていたが、図5(B)に示すように、筐体の側面から離れた位置(例えば、複写機1の幅方向の中央)から空気の排出を行うようにすることが可能である。この場合には、イオン発生ユニット60に換えて、複写機1の幅方向に長く延びるダクト644を有するイオン発生ユニット604を用いると良い。
【0041】
続いて、図6(A)および図6(B)を用いて、空気排気口の構成のバリエーションを説明する。カバー部材104を筐体から取り外してイオン発生ユニット60、602、604の空気排気口を確保していたが、図6(A)に示すように、複写機1の筐体に予め網目状の空気孔を設けるようにしても良い。また、図6(B)に示すように、複写機の筐体に予めルーバーを設けるようにしても良い。図6(A)および図6(B)に記載の構成では、イオン発生ユニット60、602、604を取り付ける際に、カバー部材104を筐体から取り外す必要がなくなる。また、イオン発生ユニット60、602、604を取り付けない場合であっても複写機1の外観性を損ねることがない。
【0042】
また、上述の実施形態では、イオン発生ユニットの吸気および排気を筐体における互いに異なる面にて行っていたが、イオン発生ユニットの吸気および排気を筐体における同一の面にて行うようにすることも可能である。例えば、図7に示すように、平面視U字状を呈するダクト646を有するイオン発生ユニット606を用いると良い。このとき、イオン発生ユニット606は、ダクト646の断面積に対応するサイズの開口孔627が2つ形成された取り付け板626を備えることが好ましい。このように構成することにより、イオン発生ユニット606を複写機1に設置し易くなる。
【0043】
続いて、図8を用いて、本発明の他の実施形態に係る画像形成装置500の構成を簡単に説明する。画像形成装置500は、給紙部536、頂面排紙型の排紙部537、および給紙部536の用紙を排紙部537に案内するための用紙搬送路535を備えている。排紙部537は、平面視で画像形成装置500の筐体の内側に収まるように配置されるとともに、画像形成処理された用紙を筐体の正面から取り出し可能な状態で収容するように構成される。
【0044】
さらに、画像形成装置500は、ブラック、シアン、マゼンタ、およびイエローの各色相に対応した画像データを用いて電子写真方式の画像形成処理をそれぞれ行うように構成された4つの画像形成ステーション521〜524を備えている。画像形成ステーション521〜524の上方には、中間転写ベルトユニット531が設けられている。中間転写ベルトユニット531の上方であって排紙部537の下方には、イオン発生ユニット60および複数のトナー補給容器541〜544が設けられる。
【0045】
一方で、用紙搬送路535を挟んで中間転写ベルトユニット531の反対側には、2次転写ベルト533が設けられる。そして、用紙搬送路535における2次転写ベルト533の下流には、定着ユニット534が設けられる。
【0046】
この実施形態では、排紙部537の下方であってトナー補給容器541〜544の横の空いたスペースを利用してイオン発生ユニット60を配置している。なお、イオン発生ユニット60の基本構成は前の実施形態のものと同一であるため説明を省略する。
【0047】
このように、イオン発生ユニット60を排紙部537の下方の空いたスペースに効率的に配置することにより、装置を大型化することなくイオン発生ユニット60を設置することが可能になる。また、図9に示すように、画像形成装置500においても、イオン発生ユニット60のイオン発生装置70が画像形成装置500の内部空間と隔離された状態で配置されているため、イオン発生装置70のイオン発生効率が長期間にわたって高く維持される。
【0048】
なお、ここでは画像形成装置500の上方に画像読取装置を設けていない構成を説明したが、画像形成装置500の上方に画像読取装置を設けた場合であっても、この発明を好適に実施することが可能である。
【0049】
上述の実施形態では、ダクト64、642、644、646の断面形状が長方形を呈しているが、断面形状が円形やその他の形状を呈するダクトを用いることも可能である。
【0050】
上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0051】
1−複写機
16−給紙部
18−排気用ファン
40−排紙部
60−イオン発生ユニット
62−取り付け板
64−ダクト
66−フィルタ
68−ファン
70−イオン発生装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
イオン発生機能を有する画像形成装置であって、
筐体と、
供給された画像データに基づいて画像形成処理を実行するように構成された画像形成部と、
平面視で前記筐体の内側に収まるように配置されるとともに、前記画像形成部にて画像形成処理された用紙を取り出し可能な状態で収容するように構成された排紙部と、
前記排紙部の下方に配置され、前記画像形成部に供給される用紙を収容するように構成された給紙部と、
前記排紙部の下方で、かつ、前記給紙部の上方に配置されるとともに、イオン発生機能を有するイオン発生ユニットと、
を備え、
前記イオン発生ユニットは、
前記筐体の外部から吸入した空気を、再び前記筐体の外部に案内する流路を画定するように構成されたダクトと、
前記ダクト内に配置されたイオン発生装置と、を含む
画像形成装置。
【請求項2】
前記ダクトにおける空気を吸入する側に位置する第1の端部に、前記ダクトに吸入される空気を浄化するためのフィルタを設けた請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記ダクトにおける前記第1の端部が、前記筐体における前記画像形成部用の排気部とは異なる面に配置された請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記画像形成部が前記筐体における第1の側端部に配置されており、前記イオン発生ユニットが前記第1の側端部の反対に位置する第2の側端部に配置された請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記筐体の側面に第1の開口部が設けられるとともに前記筐体の前面に第2の開口部が設けられており、
前記ダクトが、前記第1の開口部および前記第2の開口部にそれぞれ連通するように構成された請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−107461(P2011−107461A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−263039(P2009−263039)
【出願日】平成21年11月18日(2009.11.18)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】