説明

画像形成装置

【課題】本発明は、廃現像剤容器に廃現像剤が所定量まで溜まった場合に、廃現像剤容器が直ぐに満杯にならないような画像形成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】所定の条件で画質調整を行う画質調整手段と、前記画質調整手段による画質調整のためのパラメータ調整量を記憶する記憶部と、廃現像剤が投入される廃現像剤容器と、前記廃現像剤の量を検出する検出手段と、前記画質調整を禁止する画質調整禁止手段と、を備えた画像形成装置であって、前記画質調整禁止手段は、前記検出手段によって前記廃現像剤容器に所定量の前記廃現像剤が溜まったことが検出されると、以後の前記画質調整を禁止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関し、詳しくは、画像形成で生じた残留現像剤と画質調整処理によって生じたパッチ画像を廃現像剤として廃現像剤容器に回収する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置は、画像形成における転写工程において、感光体から中間転写体へ転写するとき、感光体上に現像剤が残留することがよく知られている。同様に、中間転写体上の現像剤像を記録用紙に転写する2次転写工程においても中間転写体上に残留現像剤が発生する。
【0003】
したがって、画像形成装置には、1次、2次の各転写工程において感光体上及び中間転写体上に残留する残留現像剤を回収するクリーニング装置が設けられるとともにクリーニング装置でクリーニングされた残留現像剤を廃現像剤として回収する現像剤回収装置が設けられている。
【0004】
ところで、画像形成装置は、各プロセス部の使用状況や周囲の環境状況によって、感光体の感度や現像剤の転写効率などの特性が変化する。そして、これらの特性が変化した場合は、形成される画像の濃度が変動し、画質の低下を招いていた。このような画質の低下を防止するためには、画像形成部の各部の調整パラメータ(グリッドバイアス、露光量、現像バイアス、転写バイアス等)を、所定の条件に従って調整し、常に良好な画質が得られるように画質調整を行う必要がある。画質調整は、所定のタイミングでテスト用の濃度パッチ画像(諧調パターン)を中間転写体に形成し、そのテスト用の濃度パッチ画像を濃度検出器にて測定し、測定した値に基づいて上記の調整パラメータを調整することにより行われている。テスト用の濃度パッチ画像を形成する現像剤であるトナーは、用紙に転写されずにクリーニング装置によってそのまま回収されている。よって、画像調整は、通常の画像形成と比較して、廃現像剤が非常に多く発生する。
【0005】
画像形成及び画質調整によって発生した廃現像剤は、画像形成装置に配設された廃現像剤容器に回収される。画像形成装置の廃現像剤容器が満杯になった後は、それ以降も印字処理等を行うと、廃現像剤が容器から溢れて機体内を汚染させるため、印字処理を無効にするような制御を行うのが一般的である。
【0006】
例えば、特許文献1には、廃現像剤容器に廃現像剤が所定量溜まると、表示部に廃現像剤容器の交換時期を示すメッセージが表示され、その後、廃現像剤容器が満杯であると判断されると印字処理を無効にするとともに廃現像剤容器の交換を促すメッセージが表示される画像形成装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−265281
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、廃現像剤が廃現像剤容器の所定量まで溜まっている場合において、画質調整が頻繁に実行されると、廃現像剤容器に回収される廃現像剤が急速に多くなるため、廃現像剤容器が直ぐに満杯となり、表示部に廃現像剤容器の交換時期を示すメッセージが表示されたとしても、替えの廃現像剤容器を用意する前に印刷動作が無効にされ、替えの廃現像剤容器を用意するまで、印字することができないという事態が起こる虞があった。
【0009】
そこで、本発明は、廃現像剤容器に廃現像剤が所定量まで溜まった場合に、廃現像剤容器が直ぐに満杯にならないような画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の第1の技術手段は、所定の条件で画質調整を行う画質調整手段と、前記画質調整手段による画質調整のためのパラメータ調整量を記憶する記憶部と、廃現像剤が投入される廃現像剤容器と、前記廃現像剤の量を検出する検出手段と、前記画質調整を禁止する画質調整禁止手段と、を備えた画像形成装置であって、前記画質調整禁止手段は、前記検出手段によって前記廃現像剤容器に所定量の前記廃現像剤が溜まったことが検出されると、以後の前記画質調整を禁止することを特徴としたものである。
【0011】
第2の技術手段は、所定の条件で画質調整を行う画質調整手段と、前記画質調整手段による画質調整のためのパラメータ調整量を記憶する記憶部と、廃現像剤が投入される廃現像剤容器と、前記廃現像剤の量を検出する検出手段と、前記画質調整を禁止する画質調整禁止手段と、を備えた画像形成装置であって、前記画質調整禁止手段は、前記検出手段によって前記廃現像剤容器に所定量の前記廃現像剤が溜まったことが検出されると、直前の前記調整パラメータの調整量を前記記憶部より取得し、前記調整量が規定調整量より小さい場合、以後の前記画質調整を禁止することを特徴としたものである。
【0012】
第3の技術手段は、表示部を更に備えた第1又は第2の技術手段において、前記検出手段によって前記廃現像剤容器に所定量の前記廃現像剤が溜まったことが検出されると、前記表示部は、前記廃現像剤容器に前記所定量の廃現像剤が溜まった旨の情報を表示することを特徴としたものである。
【0013】
第4の技術手段は、第1乃至第3のいずれか1の技術手段において、前記廃現像剤容器は、内部に前記廃現像剤を攪拌する攪拌部材が配設され、前記検出手段は、前記攪拌部材の回転負荷に基づいて、前記廃現像剤容器に前記所定量の廃現像剤が溜まったことを検出することを特徴としたものである。
【0014】
第5の技術手段は、第1乃至第3のいずれか1の技術手段において、前記検出手段は、前記廃現像剤容器の重量に基づいて、前記廃現像剤容器に前記所定量の前記廃現像剤が溜まったことを検出することを特徴としたものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明の画像形成装置によれば、検出手段によって廃現像剤容器に所定量の廃現像剤が溜まったことが検出されると、画質調整禁止手段は、以後の前記画質調整手段を禁止とする。よって、本発明の画像形成装置は、廃現像剤容器が所定量まで溜まった場合に、廃現像剤容器が画質調整によって直ぐに満杯になるのを抑制することができる。これにより、廃現像剤容器が満杯になるまでの印字枚数を多くすることができる。また、替えの廃現像剤容器を用意する時間を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】画像形成装置の構成を示す図である。
【図2】画像形成ユニットの一部を拡大して示す図である。
【図3】現像剤回収装置の構成を示す図である。
【図4】廃現像剤容器の外観を示す斜視図である。
【図5】画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【図6】廃現像剤容器の状態を判定するフローチャート図である。
【図7】廃現像剤カウンタをカウントする処理のフローチャート図である。
【図8】画質調整の実行を禁止するか否かを判定のフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、本発明の実施の一形態である画像形成装置50の構成を示す図である。
画像形成装置50は、静電潜像が形成される感光体61と、感光体61上の静電潜像を現像して現像剤像を形成する現像部64と、を備える複数の画像形成ユニット51と、画像形成ユニット51と中間転写体52と転写部53とを含んで構成される印字処理部41と、感光体クリーニング装置65と、転写体クリーニング装置54と、記録紙を供給する給紙部55と、定着部56と、排紙部57と、装置本体内で記録用紙を搬送する搬送系と、湿度を計測する湿度センサ(不図示)等を含んで構成される。
【0018】
中間転写体52には、画像形成ユニット51の感光体61上に形成される複数の現像剤像が積層して転写され、転写部53は、中間転写体52に転写された現像剤像を被転写媒体である記録紙に一括転写する。
【0019】
感光体クリーニング装置65は、感光体61から中間転写体52に転写されずに感光体61上に残る残留現像剤、又は画質調整によって形成されたパッチ画像をクリーニングする。転写体クリーニング装置54は、中間転写体52から記録紙に転写されずに中間転写体52上に残る残留現像剤、又は画質調整によって形成されたパッチ画像をクリーニングする。感光体クリーニング装置65及び転写体クリーニング装置54によってクリーニングされた現像剤である廃現像剤は、後述する廃現像剤容器に投入される。
定着部56は、記録用紙上に転写された現像剤像を定着する。排紙部57は、現像剤像が定着された記録紙が排出される。
【0020】
以下、画像形成装置50の各部について説明する。
本実施形態の画像形成装置50は、フルカラー画像形成装置である。画像形成ユニット51は、画像情報を色分解して色毎に画像を形成する。そして、画像形成ユニット51は、ブラック(k)、イエロー(y)、マゼンタ(m)、シアン(c)の4つの色相に対応して設けられている。4つの画像形成ユニット51は、色相を異とするのみであり、その構成が同一であるので、ブラック(k)の画像形成ユニット51kで代表して構成を説明し、他の色相の画像形成ユニット51については説明を省略する。なお、本明細書では、各色毎に設けられる画像形成ユニット51、感光体クリーニング装置65等の構成について、個々については参照符号の後に色を表すアルファベットを付与し、総称する場合には参照符号のみで表す。
【0021】
図1、図2、図4を参照して、画像形成ユニット51の構成を説明する。図2は、画像形成ユニット51kの拡大図である。図4は、廃現像剤容器の外観を示す斜視図である。画像形成ユニット51kは、感光体61kと、帯電器62kと、露光部63kと、現像部64kと、感光体クリーニング装置65kと、を有している。以下、それぞれを説明する。
【0022】
感光体61kは、ドラム形状を有してその表面に静電潜像が形成される。また感光体61は、交換可能となっている。
帯電器62kは、感光体61kの表面を一様に帯電させるものであり、本実施の形態ではローラ型帯電器が用いられ、感光体61kの外周面に接触するように配置される。なお、帯電器は、ローラ型帯電器に限定されるものではなく、例えば、ブラシ型帯電器、チャージャー型帯電器などが用いられても良い。
【0023】
露光部63kは、一様に帯電された感光体61kの表面を、黒色の色相の画像情報に応じた光で露光し、黒色の静電潜像を形成する。露光部63kは、他の色相に係る露光部63とともに、露光ユニット70の一部を成すものである。露光ユニット70は、画像形成に用いる画像情報に基づいて各色相毎に、各感光体61上にレーザ光を照射して静電潜像を生成させるものである。露光ユニット70は、レーザ照射部71を備えるレーザスキャニングユニット(略称LSU)72、ポリゴンミラー73、各色相毎にレーザ光を反射する第1および第2反射ミラー74,63を含んで構成される。レーザ照射部71から出射されたレーザ光は、ポリゴンミラー73によって色分解された後、第1反射ミラー74および第2反射ミラー63である露光部で反射して、各色相毎にそれぞれの感光体61上に照射される。
【0024】
現像部64kは、感光体61kの表面に形成された静電潜像に黒色の現像剤であるブラックトナーを供給して顕像化する。感光体クリーニング装置65kは、感光体61kの矢符Aで示す回転方向に関して帯電器62kよりも上流側に配置される。現像部64は、交換可能となっている。
【0025】
感光体クリーニング装置65kは、クリーニングブレード66kと、感光体廃現像剤搬送装置67kと、を有している。クリーニングブレード66kは、感光体61kの外周面に当接配置され、中間転写体52に転写されずに残留する現像剤、又は画質調整によって形成されたパッチ画像を感光体61kの表面から掻取るようになっている。感光体廃現像剤搬送装置67kは、クリーニングブレード66kが掻取った現像剤を後述する廃現像剤容器まで搬送する。
【0026】
このように構成される画像形成ユニット51は、本実施形態では、後述する転写部53に含まれる転写ローラ91から最も遠い位置に黒色用の画像形成ユニット51kが配置され、転写ローラ91へ近づく方向にイエロー用の画像形成ユニット51y、マゼンタ用の画像形成ユニット51m、シアン用の画像形成ユニット51cの順に並設される。
【0027】
図1に示す通り、中間転写体52は、画像形成ユニット51の上方であって、感光体61に接するようにして配置される。中間転写体52は、転写ベルト81と、転写ベルト駆動ローラ82と、転写ベルト従動ローラ83と、転写ベルトテンション機構84と、中間転写ローラ85とを有している。中間転写体52は、交換可能である。なお、中間転写ローラ85は、各色相の画像形成ユニット51に対応して4つ(85k,85y,85m,85c)が設けられる。中間転写体52は、感光体61に形成された各色のトナー像を転写ベルト81に順次重ねて転写することによって、転写ベルト81上にフルカラーのトナー像を形成する。
【0028】
転写ベルト81は、その外表面が感光体61の外周面と接触するように、転写ベルト駆動ローラ82と転写ベルト従動ローラ83とに張架され、転写ベルトテンション機構84によって張力を付与されながら、転写ベルト駆動ローラ82の回転駆動力によって副走査方向(図1中の矢符B方向)へ回転駆動するように構成される。
【0029】
転写ベルト駆動ローラ82は、画像形成装置50の筐体58の内部であって一方の端部寄りに配置される。転写ベルト駆動ローラ82は、張架される転写ベルト81を矢符B方向に回転駆動させるとともに、転写ベルト81と記録紙とを重ね合わせた状態で、転写部53の転写ローラ91とで挟み込んで圧接しながら記録紙を搬送することができるように設けられる。
【0030】
転写ベルト従動ローラ83は、筐体58の内部であって他方の端部寄りに配置され、転写ベルト駆動ローラ82とともに、転写ベルト81が張架される。
【0031】
各中間転写ローラ85は、転写ベルト81の内周面に接し、転写ベルト81を介して感光体61に当接するように設けられる。中間転写ローラ85は、直径8〜10mmの金属(たとえば、ステンレス鋼)製の軸を備え、その金属軸の外周面にエチレン−プロピレンゴム(EPDM)、発泡ウレタン等の導電性を有する弾性材が被覆するようにして形成される。このように構成される中間転写ローラ85は、感光体61に形成されたトナー像を、中間転写体52の転写ベルト81に転写するために高電圧の転写バイアス、すなわちトナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧が印加され、弾性材によって転写ベルト81に対して均一に高電圧を印加するように構成される。各感光体61上で各色相に応じて顕像化されトナー像は、中間転写ローラ85によって転写ベルト81上に順次転写されて積層され、形成されるべき所望の画像となる。
【0032】
転写部53は、転写ローラ91を含む。転写ローラ91は、転写ベルト駆動ローラ82に対して略水平で平行に対向し、転写ベルト駆動ローラ82に巻きまわされる転写ベルト81に対して所定のニップを有して圧接するように配設される。転写ローラ91は、転写ベルト81上に形成されたフルカラーのトナー像を記録用紙上に転写させるための電圧、すなわちトナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧が印加されるように構成される。
【0033】
転写ローラ91の下方には、レジストローラ92が設けられている。レジストローラ92は、後述する給紙部55から供給される記録用紙の先端と転写ベルト81上のトナー像の先端とを同期させて転写ローラ91へ搬送する。転写ベルト81上に形成されたトナー像は、転写ローラ91に印加される高電圧によって、転写ベルト81と転写ローラ91とのニップを通過する記録用紙に転写される。
【0034】
中間転写体52の従動ローラ83が配置される側には、転写体クリーニング装置54が配設されている。転写体クリーニング装置54は、転写ベルト81に当接して設けられる転写体クリーニングブレード93と、転写体クリーニングブレード93が転写ベルト81から掻取った現像剤である廃現像剤を一旦収納するボックス状の現像剤収納部94と、現像剤収納部94内に設けられて収納された廃現像剤を搬送する装置である転写体廃現像剤搬送装置95とを有している。
【0035】
前述のように、感光体61との接触により転写ベルト81に付着したトナー及び/又は転写部53において記録用紙上に転写しきれずに残留したトナーは、次工程におけるトナーの混色の発生を防止するために、転写体クリーニング装置54によって除去・回収される。転写部53においてトナー像が一括転写された記録用紙は、定着部56で定着処理される。
【0036】
定着部56は、転写部53の上方に設けられる。定着部56は、加熱ローラ105と、加圧ローラ106と、を備えている。定着部56におけるトナー像の記録用紙に対する定着は、トナー像が転写された記録用紙を加熱ローラ105と加圧ローラ106とで挟み、回転搬送しながら加熱・加圧することによって行われる。
【0037】
定着部56の上方には排紙ローラ108が設けられ、搬送ローラ107で搬送された記録用紙を、排紙ローラ108によって排紙部57である排紙トレイ上に記録用紙を排出する。
また、定着部56に隣接して、両面印刷用の両面原稿搬送路S3が設けられる。両面原稿搬送路S3は、搬送路上に並設される各一対の第1および第2搬送ローラ109,110によって、記録用紙を反転させた状態で、再び転写ローラ91に向かって搬送するように構成される。
【0038】
次に、転写部53へ記録用紙を供給する給紙部55について説明する。給紙部55は、画像形成ユニット51の下方に設けられる。給紙部55は、画像形成に使用する記録用紙を収容する手差トレイ111および給紙カセット112を備え、手差トレイ111または給紙カセット112から記録用紙を一枚ずつ転写部53に供給する。
【0039】
手差トレイ111は、画像形成装置50の筐体58の一側部に、使用時には外方に拡開され、未使用時には一側部に収納可能に設けられ、操作者が所望する種類の記録用紙を少数枚(必要とする枚数)だけ載置して画像形成装置50の筐体58内部に1枚ずつ取込むものである。手差トレイ111による記録用紙の給紙方向(図1中の矢符C方向)下流側であって、露光ユニット70の下方にピックアップローラ113が設けられ、給紙方向(C)のさらに下流側には、ピックアップローラ113、第3〜第5搬送ローラ114,115,116が設けられ、これらによって記録用紙搬送路S1が構成される。
【0040】
給紙カセット112は、筐体58内の画像形成ユニット51及び露光ユニット70の下方に配設されている。給紙カセットは、記録用紙を収容することができる。給紙カセット112の一端部の上方には、ピックアップローラ117が設けられている。ピックアップローラ117は、給紙カセット112にセットされた記録用紙の最上部にある記録用紙の一端部の表面と接触して、ローラの摩擦抵抗で一枚ずつ確実に繰出して搬送する。搬送された記録用紙は、搬送ローラ118によって、筐体58内の一端部側に形成された記録用紙搬送路S1に沿って上方に向かって転写部53へ搬送する。
【0041】
以上に説明した画像形成装置50は、印字処理が可能なレディ状態と、各部への通電を節減し印字処理が不可能な省エネ状態と、をとることができる。
【0042】
以下、本実施形態の画像形成装置50による画像形成動作について簡単に説明する。
まず、帯電器62によって感光体61の外周面が所定の電位に均一に帯電される。帯電された感光体61は、露光ユニット70から画像情報に応じたレーザ光を照射されることによって、各感光体61に各色毎の静電潜像が生成される。次に、現像部64から感光体61の外周面に現像剤のトナーが供給され、感光体61の外周面に形成された静電潜像がトナーによって顕像化されトナー像が形成される。
【0043】
感光体61に形成される各色毎のトナー像は、中間転写体52の転写ベルト81上に中間転写ローラ85によって順次積層転写され、フルカラーのトナー像となる。転写ベルト81上に転写されたフルカラーのトナー像は、転写ベルト81が移動し、転写部53まで達したとき、給紙部55の手差トレイ111又は給紙カセット112から供給される記録用紙に対して転写ローラ91で転写バイアスが印加されることによって、記録用紙上に一括転写される。
【0044】
トナー像が転写された記録用紙は、定着部56へ搬送され、定着部56においてトナー像が記録用紙に熱定着される。トナー像が定着された記録用紙は、排紙ローラ108によって排紙部57上に排出される。
【0045】
以下、本実施形態の画像形成装置50による画質調整手段の動作について簡単に説明する。画質調整手段は、以下の手順で行われる。まず感光体61の表面に現像バイアス電圧を連続的に変化させることによって、トナー濃度が連続的に変化した複数のパッチ画像を形成する。これらのパッチ画像のトナー濃度は、トナー濃度検知手段(不図示)によって検知される。
【0046】
そして、制御部36は、トナー濃度が連続的に変化した複数のパッチ画像の濃度と予めメモリ38に記憶された基準トナー濃度とを比較し、基準トナー濃度に最も近いトナー濃度を有するパッチ画像を判定する。そして、このパッチ画像の形成に適用された現像バイアス電圧値を特定する。
そして、この特定された現像バイアス電圧値に基づいて感光体61表面にトナー像を形成する。これにより、基準トナー濃度と同等の濃度を有するトナー像を安定的に形成することができる。
【0047】
なお、画質調整の方法は、感光体61の表面に形成したパッチ画像を計測する方法で説明したが、例えば、中間転写体52に形成したパッチ画像を計測するようにしても良い。また、画質調整のための調整パラメータとして、現像バイアス電圧値を用いた方法で説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、感光体61の帯電電圧値などを変化させることによってトナー濃度を調整しても良い。
【0048】
以上に説明した画像形成の過程においては、感光体61の表面と転写ベルト81の表面に残留トナーが発生する。画質調整の過程においては、感光体61の表面又は転写ベルト81の表面にパッチ画像が発生する。これらは、感光体クリーニング装置65及び転写体クリーニング装置54によって、除去される。感光体61表面及び転写ベルト81表面から除去された残留トナー、パッチ画像は、感光体廃トナー搬送装置67及び転写体現像剤搬送装置95によって、廃現像剤容器2の内部に運ばれる。
【0049】
図3及び図4を参照して、現像剤回収装置1を説明する。図3(A)は、現像剤回収装置1の構成を示す断面図である。図3(B)は、メカニカルスイッチがONになった状態を示す図ある。図4は、廃現像剤容器2の外観を示す斜視図である。
現像剤回収装置1は、廃現像剤容器2と、攪拌部材3と、メカニカルスイッチ9と、攪拌部材3に予め定めた負荷がかかるとメカニカルスイッチ9をONする歯車機構と、歯車機構に動力を与える駆動源26と、で構成されている。
【0050】
廃現像剤容器2は、直方体形状であり内部が中空で内部空間を有している。廃現像剤容器2は、例えば、硬質合成樹脂で形成されている。
廃現像剤容器2には、廃現像剤を内部空間16に取り込むための取り込み口2aが設けられている。感光体の61表面及び転写ベルト81の表面から除去された残留現像剤は、同じ取り込み口2aから回収される。そして、廃現像剤容器2の内部空間16には、撹拌部材3が回転自在に支持されている。攪拌部材3は、内部空間16に収容された廃現像剤を撹拌する。これにより、廃現像剤容器2に回収された廃現像剤の層の高さ位置を均一し、廃現像剤の層の高さ位置が局所的に高くなることを防止している。
【0051】
歯車機構は、駆動力を与える駆動源26と、駆動源26によって回転させられる歯車6と、歯車6の一方面側に配設され歯車6と同軸に回転する2重回転ギヤ7と、2重回転ギヤ7によって回転させられる駆動用カム4と、を備えている。
【0052】
2重回転ギヤ7は、ギヤ7aとギヤ7bとを有している。このギヤ7aとギヤ7bは、同軸上に重なるように配設される。これら2つの回転ギヤ7a、7bは、回転軸方向に離接可能となっている。
ギヤ7bは、歯車6と一体回動するようになっている。そして、ギヤ7bは、回転ギヤ7aとの係合面が凸状に形成されている。ギヤ7aの一方の面には、ギヤ7bと凹凸係合する凹状の係合面が形成されている。ギヤ7aの他方の面には、回転軸から外れた位置から回転軸と平行に突設する係合突起8が形成されている。
ギヤ7bの凸部は、コイルばね10によって、ギヤ7aの凹部に付勢されている。
駆動用カム4は、攪拌部材3に連結され一体に回動するようになっている。駆動用カム4は、回転軸から外れた位置に係合突起8と係合する係合凹部4aが形成されている。
【0053】
駆動源26の回転駆動力は、歯車6、2重回転ギヤ7及び係合突起8を通じて駆動用カム4に伝達され、駆動用カム4が回転することで撹拌部材3が回転する。このとき撹拌部材3の回転負荷が増加すると、係合突起8が設けられたギヤ7aの回転負荷が増加し、予め定める負荷を越えるとギヤ7aとギヤ7bの凹凸係合部で滑りが発生する。この滑りと、ギヤ7aとギヤ7bの凹凸形状と、でギヤ7bがコイルばね10のばね力に抗ってギヤ7aから離れる軸方向に離間する。このとき、ギヤ7bが回転軸に沿って動くことになる。ギヤ7bの移動は、歯車6を同じ軸方向(図3(B)の矢印方向)に移動させる。
【0054】
図3(B)に示す通り、撹拌部材の回転負荷の増加によって、ギヤ7b及び歯車6が矢印の方向に移動すると、メカニカルスイッチがONとなる。これにより、撹拌部材3の回転負荷が予め定める負荷を越えたことを検出することができる。
【0055】
撹拌部材3の回転負荷は、廃現像剤容器2に運ばれた廃現像剤の量に相関する。すなわち、廃現像剤量が増加すれば撹拌部材の回転負荷も増加する。従って、検出したい廃現像剤の量が決定したら、そのときに発生する負荷に応じて2重回転ギヤ7に滑りが発生するように歯車機構を調整すれば良い。
【0056】
検出したい廃現像剤の量は、適宜設定される。本実施形態においては、廃現像剤容器2の底から取り込み口2aまでの高さ距離をhと定義し、廃現像剤が廃現像剤容器2の底から高さ距離Hの3分の2まで溜まった状態を検出したい状態とする。この状態を満杯ではないけれども満杯近くまで溜まっているので、ニア(near)満杯と定義する。
【0057】
なお、本実施形態においては、第1の所定量であるニア満杯を攪拌部材の回転負荷によって検出しているが、これに限定されるものではない。例えば、検出したい状態とした廃現像剤入りの廃現像剤容器2の重さを予め量っておき、そして、廃現像剤容器2の載置面が重さを量ることができる構成とし、廃現像材が入った廃現像材容器2の重さによって第1の所定量であるニア満杯と第2の所定量である満杯を判断しても良い。
【0058】
図5を参照して、画質調整を禁止する画質調整禁止手段を説明する。図5は、画像形成装置50の構成を示すブロック図である。
画像形成装置50は、制御部36、廃現像剤量検知センサ35、印字処理枚数検出部42、表示部37、プロセス制御部43などを有している。
【0059】
制御部36は、中央演算処理装置(CPU)などの処理回路によって実現され、記憶部であるメモリ38を有している。制御部36は、画像形成装置50の全動作を制御し、後述する画質調整禁止手段としても機能する。また、制御部36は、画質調整が実行されると画質調整の実行の前後における調整パラメータである現像バイアスと感光体61の帯電電圧値とを、メモリ38に記憶する。そして、制御部36は、ニア満杯から、印字又は画質調整がされるとその回数を所定の方法でカウントする廃現像剤カウンタとしても機能する。また、制御部36は、感光体61、現像部64、中間転写体52のいずれかが交換されると、その旨の通知を受ける。また、制御部36は、所定時間経過しても印字処理がされない場合、レディ状態から省エネ状態へ状態を切り替えるよう制御する。
廃現像剤量検知センサ35は、廃現像剤量を検知するものである。本実施例では、例えば、メカニカルスイッチ9である。
【0060】
印字処理枚数検出手段42は、印字処理された記録紙の枚数をカウントする。印字処理された記録紙の枚数は、例えば、印字処理された記録紙の通過をセンサでカウントすることで実現される。印字処理が行われると制御部36に通知される。
表示部37は、制御部36からの指示により廃現像剤容器2に所定量の前記廃現像剤が溜まった旨を知らせるメッセージ、廃現像剤容器2の交換を促すメッセージ等を表示する。これらのメッセージ情報は、予め、制御部36のメモリ38に記憶されている。表示部37は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)などで実現される。
【0061】
プロセス制御部43は、制御部36によって制御される。そして、プロセス制御部43は、印字処理部41、クリーニング部54,65を制御し、記録紙に印字処理又は画質調整処理を行うとともに印字処理又は画質調整処理に伴って発生する廃現像剤のクリーニング等を実行する各部を統括的に制御する。クリーニング部54,65は、廃トナー搬送装置67,95、廃現像剤容器2の撹拌部材3などを制御する。
【0062】
図6乃至図8のフローチャートを参照して、画質調整禁止手段の動作手順を説明する。図6は、廃現像剤容器の状態を判定するフローチャート図である。図7は、廃現像剤カウンタをカウントする処理のフローチャート図である。図8は、画質調整の実行を禁止するか否かを判定するフローチャート図である。
【0063】
本実施例では、メカニカルスイッチ9のONによって廃現像剤の量が満杯に近いニア満杯であることを検出できるが、ニア満杯よりも多い満杯の状態を検出できないことから、第2の所定位置である満杯状態を推定している。
【0064】
以下、図6、図7を参照して、現像剤容器2の状態を判断する処理と、廃現像剤カウンタのカウント方法を説明する。
図6に示す通り、制御部36は、メカニカルスイッチがONされているか否かを判断する(ステップS11)。メカニカルスイッチがONされていると廃現像剤カウンタのカウンタ値が規定数を超えているか否かを判断する(ステップS12)。
【0065】
ここで、廃現像剤カウンタは、図7に示すフローで廃現像剤カウンタの値をカウントしている。図7を参照して、廃現像剤カウンタのカウント方法を説明する。制御部36は、メカニカルスイッチがONされると、廃現像剤カウンタのカウントを開始する。まず、制御部36は、用紙の排出であるか否かの判断をし(ステップS21)、用紙が排出されると、廃現像剤カウンタを1増加させ(ステップS22)、ステップS21へ戻る。用紙が排出されない場合は、制御部36が画質調整の実行であるか否かを判断する(ステップS23)。画質調整の実行がされる場合は、制御部36が廃現像剤カウンタを10増加させ(ステップS24)、ステップ21へ戻る。画質調整が実行されない場合は、廃現像剤カウンタの値をそのままにしてステップS21へ戻る。なお、ここでは、画質調整の実行が、通常の印字処理と比較して、廃現像剤が非常に多く発生するため、廃現像剤カウンタの値を10増加させている。なお、この値は、使用される環境等に応じて適宜、最適な数値が設定される。
【0066】
図6のステップS12に戻って、廃現像剤カウンタが規定数を超えている場合は、制御部36によって廃現像剤容器2が満杯であると判断される(ステップS13)。廃現像剤カウンタが規定数以下の場合は、廃現像剤容器2がニア満杯であると判断される(ステップS14)。また、ステップS11においてメカニカルスイッチがONでない場合は、制御部がメモリ38に記憶されている廃現像剤カウンタを0にする(ステップS15)。ここで、規定数とは、例えば、400である。なお、この数値は、実機に応じて最適な値が設定される。また、廃現像剤容器2の状態は、制御部36のメモリ38に記憶される。
【0067】
次に図8を参照して、画質調整を禁止するか否かの判定を行うフローを説明する。まず、制御部36は、廃現像剤容器2が満杯状態であるか否かを判断する(ステップS1)。廃現像剤容器2が満杯状態である場合は、廃現像剤が廃現像剤容器2から溢れないように印字処理部41を無効にし(ステップS2)。さらに、廃現像剤容器2が交換されたか否かを判断する(ステップS3)。そして、ステップS3において、廃現像剤容器2が交換されると、制御部36は、印字処理ができるように印字処理部41を有効にし(ステップS4)、ステップS1に戻る。
【0068】
ステップ1において、廃現像剤容器2が満杯状態でない場合は、画質調整の実行条件が成立しているか否かを判断する(ステップS5)。
ここで、画質調整の実行条件が成立する場合は、例えば、以下の条件1〜5までの少なくともひとつを満たす場合があてはまる。
条件1は、電源ON時に定着温度が60℃未満の場合、
条件2は、連続12時間以上レディ状態が継続している場合、
条件3は、前回の画質調整の実行から2時間以上経過し、前回の画質調整の実行時の湿度と現在の湿度とが20%以上の差異がある場合、
条件4は、感光体61、現像部64、中間転写体52のいずれかの交換が行われたことを検知した場合、
条件5は、前回実施の画質調整の実行から24時間以上経過しても条件1〜4に不該当な場合である。
【0069】
ステップS5において、画質調整処理手段の実行条件が成立している場合は、廃現像剤容器2がニア満杯であるか否かが判断される(ステップS6)。廃現像剤容器2がニア満杯でない場合は、画質調整を実行する(ステップS8)。このとき、制御部36は、画質調整の実行の前後における調整パラメータである現像バイアス電圧値をメモリ38に記憶する。
【0070】
制御部36は、画質調整が実行されると、画質調整前の現像バイアス電圧値と画質調整後の現像バイアス電圧値とを比較しその調整量を計算し、その調整量が規定調整量より小さいか否かを判断する(ステップS9)。そして、調整量が規定調整量より小さい場合は、制御部36が画質調整禁止フラグをメモリ38上にセットし(ステップS10)、再びステップ1へ戻る。また、調整量が規定調整量以上の場合は、制御部36がメモリ38上の画質調整禁止フラグをリセットし(ステップS11)、再びステップ1へ戻る。ここで、規定調整量とは、例えば、50Vである。画質調整禁止フラグがセットされると、廃現像剤容器2がニア満杯状態において、以後、画質調整は不実行となる。
【0071】
ステップS6に戻って、廃現像剤容器2がニア満杯である場合は、画質調整禁止フラグがメモリ38上にセットされているか否かを判断する(ステップS7)。画質調整禁止フラグがセットされている場合は、ステップ1に戻る。ステップ1では、印字要求が来ると通常の印字処理を行う。従って、ステップS7で画質調整禁止フラグがセットされている場合は、画質調整実行条件を満たしていても画質調整が実行されない。このため、廃現像剤の発生を抑制する処理が行われることとなる。
画質調整禁止フラグがセットされていない場合は、ステップ8へ移り、画質調整を実行する。従って、この場合は、高画質な印字を優先させた処理が行われることになる。
【0072】
以上により、本発明の画像形成装置50は、廃現像剤容器がニア満杯まで溜まった場合において、直前の画質調整の実行による制御パラメータの調整量が規定調整量より小さい場合、以後の画質調整が実行されなくなる。画質調整が実行されないことにより、廃現像剤容器が画質調整によって直ぐに満杯になるのを抑制することができる。これにより、廃現像剤容器2が満杯になるまでの印字枚数を多くすることができる。また、替えの廃現像剤容器2を用意する時間を確保することができる。
【0073】
なお、調整パラメータを現像バイアス電圧値で説明したがこれに限定されるものではなく、例えば、調整パラメータは、感光体61の帯電電圧値でも良い。
【符号の説明】
【0074】
1…現像剤回収装置、2…廃現像剤容器、3…攪拌部材、4…駆動用カム、6…歯車、7…2重回転ギヤ、8…係合突起、9…メカニカルスイッチ、10…コイルばね、35…廃現像材量検知センサ、36…制御部、37…表示部、38…メモリ、41…印字処理部、42…印字処理枚数検出手段、43…プロセス制御部、50…画像形成装置、51…画像形成ユニット、52…中間転写体、53…転写部、54…転写体クリーニング装置、55…給紙部、56…定着部、57…排紙部、58…筐体、61…感光体、62…帯電器、63…露光部、64…現像部、65…感光体クリーニング装置、66…クリーニングブレード、67…感光体廃現像剤搬送装置、70…露光ユニット、71…レーザ照射部71、72…レーザスキャニングユニット、73…ポリゴンミラー、74…第1反射ミラー、81…転写ベルト、82…転写ベルト駆動ローラ、83…転写ベルト従動ローラ、84…転写ベルトテンション機構、85…中間転写ローラ、91…転写ローラ、92…レジストローラ、93…転写体クリーニングブレー、94…現像剤収納部、95…転写体廃現像剤搬送装置、105…加熱ローラ、106…加圧ローラ、107…搬送ローラ、108…排紙ローラ、109…第1搬送ローラ、110…第2搬送ローラ、111…手差トレイ、112…給紙カセット、ピックアップローラ113、第3搬送ローラ114、第4搬送ローラ115、第5搬送ローラ116、117…ピックアップローラ、118…搬送ローラ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の条件で画質調整を行う画質調整手段と、
前記画質調整手段による画質調整のためのパラメータ調整量を記憶する記憶部と、
廃現像剤が投入される廃現像剤容器と、
前記廃現像剤の量を検出する検出手段と、
前記画質調整を禁止する画質調整禁止手段と、を備えた画像形成装置であって、
前記画質調整禁止手段は、前記検出手段によって前記廃現像剤容器に所定量の前記廃現像剤が溜まったことが検出されると、以後の前記画質調整を禁止することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
所定の条件で画質調整を行う画質調整手段と、
前記画質調整手段による画質調整のためのパラメータ調整量を記憶する記憶部と、
廃現像剤が投入される廃現像剤容器と、
前記廃現像剤の量を検出する検出手段と、
前記画質調整を禁止する画質調整禁止手段と、を備えた画像形成装置であって、
前記画質調整禁止手段は、前記検出手段によって前記廃現像剤容器に所定量の前記廃現像剤が溜まったことが検出されると、直前の前記調整パラメータの調整量を前記記憶部より取得し、前記調整量が規定調整量より小さい場合、以後の前記画質調整を禁止することを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
表示部を更に備え、
前記検出手段によって前記廃現像剤容器に前記所定量の前記廃現像剤が溜まったことが検出されると、前記表示部は、前記廃現像剤容器に前記所定量の前記廃現像剤が溜まった旨の情報を表示することを特徴とする請求項1又2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記廃現像剤容器は、内部に前記廃現像剤を攪拌する攪拌部材が配設され、
前記検出手段は、前記攪拌部材の回転負荷に基づいて、前記廃現像剤容器に前記所定量の廃現像剤が溜まったことを検出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記検出手段は、前記廃現像剤容器の重量に基づいて、前記廃現像剤容器に前記所定量の前記廃現像剤が溜まったことを検出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−253088(P2011−253088A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−127614(P2010−127614)
【出願日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】