説明

画像形成装置

【課題】装置側に無駄な回路を配置することなく、装着された拡張ボードに対して適切に電源電圧を供給すること。
【解決手段】省エネモードになると、切替制御部103が電圧変換部102に対して電圧変換を停止させる。電圧変換部102の出力が停止すると、P点の電位が低下し、電圧検出部813の検出電圧も下がる。電圧検出部813の検出電圧が基準電圧以下になると、拡張ボード側切替制御部814はスイッチ815をオフからオンに切り替えさせる。スイッチ815がオンすることで、拡張ボード側電圧変換部812と通信部75との間の送電経路Wが接続状態となり、拡張ボード側電圧変換部812で変換された電圧が通信部75に供給される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装置の消費電力を抑える省エネモードを備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、装置全体に電源電圧が供給される通常モードと、印刷が長時間行われない期間においては所定の回路にのみ電源電圧を供給して、それ以外の回路への電源電圧の供給を停止することにより消費電力を低減させる省エネモードを備えた画像形成装置が多く普及している。このような機能を備えた画像形成装置のうち、ファクシミリやコピー機等、外部機器から画像データが不定期に送信される装置においては、送信された画像データを受信するためのインターフェース回路に対して省エネモード中であっても常時電圧供給をする必要がある。
【0003】
このようなインターフェース回路は拡張ボードとして構成される場合が多く、必要に応じて装置側にある拡張スロットに装着して使用される。そして、インターフェース回路のような省エネモード時であっても電圧供給が必要な回路を搭載した拡張ボードには、省エネモード中であっても装置側からの電圧供給が必要となる。更に、インターフェース回路を搭載した拡張ボードとデータの送受信を行うための装置側の通信回路も、インターフェース回路と同様に省エネモード中でも電圧供給が必要となる。
【0004】
また、特許文献1には、装着されたオプション基板が省エネモード中に動作する必要があるか否かに応じてそのオプション基板に対する電圧供給の実行/停止を切替可能な方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−237734号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1に記載の方法では、オプション回路の装着の有無にかかわらず電圧供給を切り替える為の手段をメイン回路側に配置する必要がある。従って、オプション回路の装着率が低い場合は無駄な手段となり、コスト削減や装置の小型化において問題となっていた。
【0007】
図5及び図6は、装置側に配設される電源回路、省エネモード時は電圧供給の必要がない回路部及び常時電圧供給の必要な拡張スロットを備えた回路部との従来の関係を簡単に示したブロック図である。図中の点線内のブロックは装置内に予め配設されている回路であり、拡張ボード900は拡張スロット961に装着されて動作する。
【0008】
図5は、電源回路91が生成した電圧を電圧変換部93がDC−DC変換してA回路95及びB回路96に供給する場合を示した図である。省エネモード時は切替制御部92による制御によってスイッチ94がオフして、A回路95への電圧供給は停止する。しかし、B回路96へは常時電源電圧が供給され、同時に拡張スロット961に装着された拡張ボード900にも電源電圧が供給なされる。つまり、省エネモード時であってもB回路96及び拡張ボード900上の回路は動作可能である。また、スイッチ94としてはFET(Field Effect Transistor)等の半導体スイッチが用いられる。
【0009】
しかし、図5に示した構成の場合、A回路95が回路規模の大きい(消費電力の大きい)回路である場合、スイッチ94として用いたFETの電圧降下が無視できないものになる。一方、B回路96が回路規模が小さく消費電力が小さい回路である場合、電圧変換部93の電圧変換効率が低下し、省エネモード時であるにもかかわらず省電力効果が落ちるという問題があった。
【0010】
図6は、省エネモード時に停止するA回路95に対応した電圧変換部93と、常時電圧供給が必要なB回路96に対応した電圧変換部97をそれぞれ備えた場合を示した図である。B回路96が消費電力の小さい回路である場合、電圧変換部97は小規模なものでよくなり、図5で示した回路構成と比較して省エネモード時の消費電力を低減させることができる。しかし、拡張ボード900の装着有無に関わらず装置側に電圧変換部97が必要となる。従って、拡張ボード装着率の低い場合は電圧変換部97は無駄な回路となり、コスト面において問題となっていた。
【0011】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、装置側に無駄な回路を配置することなく装着された拡張ボードに対して適切に電源電圧を供給することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1に記載の発明の画像形成装置は、商用交流電源から電源電圧を生成する電源回路と、前記電源回路から電源電圧が供給される装置側ユニットと、前記装置側ユニットが有する拡張スロットに装着可能な拡張ボードと、を備えた画像形成装置であって、前記装置側ユニットは、前段に接続された前記電源回路から後段に接続された前記装置側ユニットへの電源電圧の供給及び停止を切り替える装置側切替手段と、電源電圧を前記装置側ユニット全体に供給する通常モードと、前記装置側ユニットにおける所定回路のみ電源電圧を供給する省エネモードの何れか一方のモードを設定し、前記通常モードに設定した場合、前記装置側切替手段を電源電圧を供給する側に切り替えさせ、前記省エネモードに設定した場合、前記装置側切替手段を電源電圧の供給を停止する側に切り替えさせる制御を行う装置側切替制御手段と、前記装置側切替手段の後段に接続されて前記電源回路から電源電圧の供給を受け、前記拡張スロットに装着された前記拡張ボードと通信を行う装置側通信手段と、を有し、前記拡張ボードは、前記拡張スロットに装着されることによって前記電源回路から電源電圧が供給されるものであって、前記装置側通信手段と通信を行う拡張ボード側通信手段と、前記拡張ボードに供給された電源電圧を前記装置側通信手段へ送電可能な送電経路と、前記送電経路の接続又は切断を切り替える拡張ボード側切替手段と、前記装置側ユニットの情報に基づいて、前記拡張ボード側切替手段に対して前記送電経路の接続又は切断を切り替えさせる制御を行う拡張ボード側切替制御手段と、を有するものである。
【0013】
拡張ボードは省エネモード時であっても動作する必要があり、この拡張ボードが装置側ユニットに装着されるか否かによって、省エネモード時に電圧供給が必要か否かが決定される回路(つまり、拡張ボードが装着されることによってこの拡張ボードと通信を行う装置側通信手段)を装置側ユニットが有する場合、上記の構成とすることによって省エネモード時の装置側通信手段への電圧供給は拡張ボードを介して行われる。従って、装置側ユニットに省エネモード時に装置側通信手段に電圧供給を行う回路を配置する必要がなく、回路規模の縮小化及びコスト削減を図れる。更に、拡張ボードが装着されていないときは、省エネモード時は装置側通信手段への電圧供給がなされないため、消費電力を低減させることができる。
【0014】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置であって、前記拡張ボードは、前記装置側ユニットの情報として、前記拡張スロットへの装着時に前記装置側切替手段の後段の電圧値を検出する検出手段を更に有し、前記検出手段が検出した電圧値が予め定められた電圧以下であるとき、前記拡張ボード側切替制御手段は前記拡張ボード側切替手段に前記送電経路の接続を行わせ、前記検出手段が検出した電圧値が前記予め定められた電圧より高いとき、前記拡張ボード側切替制御手段は前記拡張ボード切替手段に前記送電経路を切断させるものである。
【0015】
この構成によれば、検出手段が装置側切替手段の後段の電圧を検出することによって、拡張ボード側切替制御手段は装置側切替制御手段が省エネモードに設定したことを簡単に検知することができる。そして、拡張ボード側切替制御手段はこの検知に基づいて、拡張ボード側切替手段に送電経路を接続させることにより省エネモード時であっても拡張ボードを介して装置側通信手段へ電圧供給を行うことができる。
【0016】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像形成装置であって、前記装置側ユニットは、前記装置側切替制御手段が省エネモードに設定して前記装置側切替手段を電源電圧の供給を停止する側に切り替えさせてから、前記拡張ボード側切替制御手段が前記検出手段が検出した電圧値が前記予め定められた電圧以下であることを検知して前記拡張ボード側切替手段に前記送電経路の接続を行わせるまでの間、前記装置側通信手段の駆動電圧を維持するためのコンデンサを有するものである。
【0017】
この構成によれば、省エネモードに設定後、電圧供給が停止してから検出手段が検出した装置側切替手段の後段の電圧値に基づいて拡張ボード側切替制御手段が省エネモードに設定されたことを検知し、拡張ボード側切替手段に送電経路の接続を行わせるまでの間、コンデンサの放電によって装置側通信手段の駆動電圧を維持することができる。
【0018】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置であって、前記拡張ボード側切替制御手段は、前記装置側ユニットの情報として、前記装置側切替制御手段が通常モード及び省エネモードの何れに設定したかを前記装置側通信手段及び前記拡張ボード側通信手段を介して取り込むものであり、前記装置側切替制御手段が省エネモードに設定しているとき、前記拡張ボード側切替制御手段は前記拡張ボード側切替手段に前記送電経路を接続させ、前記装置側切替制御手段が通常モードに設定しているとき、前記拡張ボード側切替制御手段は前記拡張ボード側切替手段に前記送電経路を切断させるものである。
【0019】
この構成によれば、装置側切替制御手段が省エネモードに設定したことを拡張ボード側切替制御手段は簡単に検知することができる。そして、拡張ボード側切替制御手段はこの検知に基づいて、拡張ボード側切替手段に送電経路を接続させることにより省エネモード時であっても装置側通信手段に対して電圧供給を行うことができる。
【発明の効果】
【0020】
この発明によれば、装置側ユニットに省エネモード時であっても装置側通信手段に電圧供給が可能な回路を配置するのではなく、省エネモード時は拡張ボードに供給された電源電圧を送電経路を用いて装置側通信手段に送電することによって、装置側ユニットに無駄な回路を配置する必要がなく、回路規模の縮小化及びコスト削減を図れる。更に、拡張ボードが装着されていないときは、省エネモード時は装置側通信手段への電圧供給がなされないため、消費電力を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の内部構造を示す断面図。
【図2】画像形成装置の電気的構成を示すブロック図。
【図3】第1の実施の形態におけるメイン基板と外部機器インターフェース部のブロック図。
【図4】第2の実施の形態におけるメイン基板と外部機器インターフェース部のブロック図。
【図5】装置側に配設される電源回路、省エネモード時は電圧供給の必要がない回路部及び拡張スロットを備えた回路部との関係を示したブロック図。
【図6】装置側に配設される電源回路、省エネモード時は電圧供給の必要がない回路部及び拡張スロットを備えた回路部との関係を示したブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の内部構造を示す断面図である。ここでは、画像形成装置1としてコピー、プリンター、ファクシミリ等の機能を備えた複合機を例に説明するが、各機能単体の装置であってもよい。更に、画像形成装置1は、商用交流電源から投入された電圧が装置全体に供給される通常モードと、装置の消費電力を抑えるために所定の回路にのみ電圧が供給される省エネモードを備えたものである。
【0023】
画像形成装置1は、略直方体形状の筐体構造を有する装置本体10と、装置本体10上に配置される原稿搬送部20とを備える。装置本体10の内部には、複写する原稿画像を光学的に読み取る原稿読取部25と、用紙に画像形成処理を行う画像形成部30と、画像形成部30へ搬送される用紙を貯留する給紙部40と、用紙を給紙部40から画像形成部30を経由して用紙排出口10Eまで搬送する搬送経路50とが収容されている。
【0024】
原稿搬送部20は、ADF(Automatic Document Feeder)を備え、装置本体10の上面に開閉自在に取り付けられている。原稿搬送部20は、装置本体10における所定の原稿読取位置(第1コンタクトガラス241が組み付けられた位置)に向けて、複写される原稿を自動給送する。一方、ユーザーが手置きで原稿を所定の原稿読取位置(第2コンタクトガラス242の配置位置)に載置する場合は、原稿搬送部20は上方に開けられる。原稿搬送部20は、原稿が載置される原稿トレイ21と、原稿を自動原稿読取位置へ給紙する原稿給紙部22と、読取後の原稿が排出される原稿排出トレイ23とを含む。
【0025】
原稿読取部25は、装置本体10の上面の原稿搬送部20から自動給送される原稿の読取用の第1コンタクトガラス241、又は手置きされる原稿の読取用の第2コンタクトガラス242を通して、原稿の画像を光学的に読み取る。原稿読取部25内には、光源、移動キャリッジ、反射ミラー等を含む走査機構と、撮像素子とが収容されている(図略)。走査機構は、原稿に光を照射し、その反射光を撮像素子に導く。撮像素子は、前記反射光をアナログ電気信号に光電変換する。前記アナログ電気信号は、A/D変換回路でデジタル電気信号に変換された後、画像データとして画像形成部30に入力される。
【0026】
原稿読取部25の前面には、入力操作部6が設けられている。この入力操作部6には、ユーザーが実行指示を入力するためのスタートキー61、印刷部数等を入力するためのテンキー62、各種動作の操作ガイド情報等を表示し、これら各種設定入力用にタッチパネル機能を有する液晶ディスプレイ等からなる表示部63、表示部63で設定された設定内容等をリセットするリセットキー64、実行中の動作を停止させるためのストップキー65、コピー機能、プリンター機能、スキャナ機能及びファクシミリ機能を切り換えるための機能切換キー66等が備えられている。
【0027】
更に、入力操作部6は、ユーザーが画像形成装置1の省エネモード開始/解除を切り替えるための省エネモード設定ボタン67と、省エネモード中であるか否かを点灯又は消灯で示す省エネランプ68を備える。この省エネモード設定ボタン67と省エネランプ68については、後ほど詳しく説明する。
【0028】
画像形成部30は、トナー画像を生成しこれを用紙上に転写する作像部31、前記トナー像を用紙に定着させる定着部36を含む。作像部31は、フルカラーのトナー像を形成するために、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の各トナー像を形成する4つのユニット32Y、32M、32C及び32Kを含む画像形成ユニット32と、該画像形成ユニット32の上に隣接して配置された中間転写ユニット33と、中間転写ユニット33上に配置されたトナー補給部34とを含む。
【0029】
各画像形成ユニット32Y、32M、32C及び32Kは、感光体ドラム321と、この感光体ドラム321の周囲に配置された、帯電器322、露光器323、現像装置324、一次転写ローラー325及びクリーニング装置326とを含む。
【0030】
感光体ドラム321は、その軸回りに回転し、その周面に静電潜像及びトナー像が形成される。帯電器322は、感光体ドラム321の表面を均一に帯電する。露光器323は、レーザー光源とミラーやレンズ等の光学系機器とを有し、感光体ドラム321の周面に、原稿画像の画像データに基づく光を照射して、静電潜像を形成する。
【0031】
現像装置324は、感光体ドラム321上に形成された静電潜像を現像するために、感光体ドラム321の周面にトナーを供給する。一次転写ローラー325は、中間転写ユニット33に備えられている中間転写ベルト331を挟んで感光体ドラム321とニップ部を形成し、感光体ドラム321上のトナー像を中間転写ベルト331上に一次転写する。クリーニング装置326は、クリーニングローラー等を有し、トナー像転写後の感光体ドラム321の周面を清掃する。
【0032】
中間転写ユニット33は、中間転写ベルト331、駆動ローラー332、従動ローラー333及びテンションローラー334を備える。中間転写ベルト331は、これらローラー332、333及び334に架け渡された無端ベルトであって、該中間転写ベルト331の外周面には、複数の感光体ドラム321からトナー像が重ね塗りされる(一次転写)。駆動ローラー332は中間転写ベルト331を周回させるための駆動力が付与されるローラーであり、その周面に対向して二次転写ローラー35が配置されている。駆動ローラー332と二次転写ローラー35とのニップ部は、中間転写ベルト331に重ね塗りされたフルカラーのトナー像を用紙に転写する二次転写部35Aとなる。尚、従動ローラー333は、中間転写ベルト331の周回に応じて従動するローラーであり、テンションローラー334は中間転写ベルト331に所定の張力を付与するローラーである。
【0033】
トナー補給部34は、イエロー用トナーコンテナ34Y、マゼンタ用トナーコンテナ34M、シアン用トナーコンテナ34C及びブラック用トナーコンテナ34Kを含む。これらトナーコンテナ34Y、34C、34M及び34Kは、それぞれ各色のトナーを貯留するものであり、YMCK各色に対応する画像形成ユニット32Y、32M、32C及び32Kの現像装置324に、図略の供給経路を通して各色のトナーを供給する。
【0034】
定着部36は、誘導加熱方式で加熱される定着ベルトを外周に備えた定着ローラー361と、該定着ローラー361に押圧当接されて定着ニップ部を形成する加圧ローラー362とを含む。上記二次転写部35Aにおいてトナー像が二次転写された用紙は、上記定着ニップ部を通過し、加熱及び加圧されることで、トナー像が用紙表面に定着される。
【0035】
給紙部40は、画像形成処理が施される用紙を収容する2段の給紙カセット40A及び40Bを備える。これら給紙カセット40A及び40Bは、装置本体10の前方から手前方向に引出可能である。給紙カセット40A及び40Bは、自動給紙用に設けられたカセットであるが、装置本体10の右側面10Rには、手差し給紙用の給紙トレイ46も設けられている。給紙トレイ46は、その下端部において装置本体10に対して開閉自在に取り付けられている。ユーザーは、手差し給紙を行う場合、図示の通り給紙トレイ46を開き、その上に用紙を載置する。
【0036】
給紙カセット40A(40B)は、複数の用紙が積層されてなる用紙束を収納する用紙収容部41と、前記用紙束を給紙のためにリフトアップするリフト板42とを備える。給紙カセット40A(40B)の右端側の上部には、ピックアップローラー43と、給紙ローラー44とリタードローラー45とのローラー対とが配置されている。ピックアップローラー43及び給紙ローラー44の駆動により、給紙カセット40A内の用紙束の最上層の用紙が1枚ずつ繰り出され、搬送経路50の上流端へ搬入される。一方、給紙トレイ46に載置された用紙は、同様にピックアップローラー461及び給紙ローラー462の駆動によって、搬送経路50へ搬入される。
【0037】
搬送経路50は、給紙部40から作像部31を経由して定着部36の出口まで用紙を搬送する主搬送路50Aと、用紙に対して両面印刷を行う場合に片面印刷された用紙を作像部31に戻すための反転搬送路50Bと、主搬送路50Aの下流端から反転搬送路50Bの上流端へ用紙を向かわせるためのスイッチバック搬送路50Cと、主搬送路50Aの下流端から装置本体10の左側面10Lに設けられた用紙排出口10Eまで用紙を水平方向に搬送する水平搬送路50Dとを含む。
【0038】
主搬送路50Aの、二次転写部35Aよりも上流側には、レジストローラー対51が配置されている。用紙は、レジストローラー対51にて一旦停止され、スキュー矯正が行われた後、画像転写のための所定のタイミングで、二次転写部35Aに送り出される。この他、主搬送路50Aには、用紙を搬送するための搬送ローラー52が複数配置されている。他の搬送路50B、50C、50Dも同様である。
【0039】
搬送経路50の最下流端にある排紙ローラー53は、用紙排出口10Eの下方に設けられた用紙排出トレイに用紙を排出するか、若しくは、装置本体10の左側面10Lに配置される図略の後処理装置に用紙排出口10Eを通して用紙を送り込む。
【0040】
図2は、画像形成装置1の電気的構成を示すブロック図である。画像形成装置1は、制御部71、原稿搬送部20、原稿読取部25、画像形成部30、入力操作部6、記憶部72、画像メモリ73、画像処理部74、通信部75を備えて構成されている。尚、図1を用いて説明した構成要素と同じものには同符号を付して、説明を省略する。
【0041】
記憶部72は、画像形成装置1の備える種々の機能を実現するためのプログラムやデータ等を記憶するものである。画像メモリ73は、原稿読取部25が取得した画像データや通信部75が受信した画像データを一時的に記憶する。画像処理部74は、画像メモリ73が記憶する画像データに対して補正や拡大・縮小等の画像処理を施すものである。
【0042】
通信部75は、拡張ボードとして構成された外部機器インターフェース部81が装着可能な拡張スロットを有するものであり、外部機器インターフェース部81を介してパソコン等の外部機器82とデータの送受信を行うものである。外部機器インターフェース部81は、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等のネットワークNを介して外部機器82と通信を行う通信インターフェース回路である。
【0043】
制御部71は、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)等によって構成され、記憶部72に記憶されたプログラムを読み出して処理を実行し、各機能部への指示信号の出力、データ転送等を行って画像形成装置1を統括的に制御するものであり、モード設定部711を有する。モード設定部711は、商用交流電源から投入された電源電圧を装置全体に供給する通常モードと、装置の消費電力を抑えるために所定の回路にのみ電源電圧を供給する省エネモードのうち、何れか一方のモードに設定する。
【0044】
また、制御部71、記憶部72、画像メモリ73、画像処理部74及び通信部75は、例えば1つのメイン基板100上に搭載され、このメイン基板100は工場出荷時から画像形成装置1内に設置されるものである。そして、拡張ボードにて構成される外部機器インターフェース部81は、必要に応じて通信部75の拡張スロットに装着されるものである。このように外部機器インターフェース部81は、拡張スロットに装着されることによって画像形成装置1のメイン基板100と一体的に機能するため、図2では画像形成装置1が外部機器インターフェース部81を含む形で記している。尚、外部機器82とのデータ送受信を行わない場合は、拡張スロットに外部機器インターフェース部81を装着する必要はなく、外部機器インターフェース部81が未装着であっても画像形成装置1はその機能を果たすことができる。
【0045】
次に、メイン基板100と拡張スロットである外部機器インターフェース部81の電気的構成について第1及び第2の実施の形態をもって説明する。尚、一般的にメイン基板100及び外部機器インターフェース部81が有するLSI等の半導体素子に必要な電源電圧は多種存在するため、一般的には電圧変換回路が電圧レベル毎に配置されるが、以下の実施の形態では説明を分かりやすくするためにメイン基板100は1つの電圧変換回路(電圧変換部102)を用いて説明する。
【0046】
〔第1の実施の形態〕
まず、メイン基板100と外部機器インターフェース部81の第1の実施の形態について説明する。図3は、第1の実施の形態におけるメイン基板100と外部機器インターフェース部81の構成を示したブロック図である。メイン基板100には、電源回路101、電圧変換部102、切替制御部103、A回路104、整流部105、通信部75等が配設される。A回路104は、省エネモード時は電圧供給が不要な構成要素群を示す。また図3において、太い矢印線は電圧線、細い矢印線は信号線としている。
【0047】
通信部75は、外部機器インターフェース部81が装着されているときは省エネモード時であっても電圧供給が必要な回路であり、外部機器インターフェース部81が装着されていないときは省エネモード時は電圧供給が不要な回路となる。尚、本実施の形態では、拡張ボードが装着されたときは省エネモード時であっても電圧供給が必要な回路として、通信部75を例に挙げて説明するが、拡張ボードの装着・非装着によって省エネモード時に電圧供給が必要か否かが異なる回路はこれに限らない。
【0048】
電源回路101は、商用交流電源から直流の電源電圧を生成する回路である。電圧変換部102は、電源回路101が生成した電圧をA回路104及び通信部75の駆動に必要な電圧に変換するものであり、切替制御部103からの制御信号に従って後段への電圧の供給及び停止を切り替える。
【0049】
切替制御部103は、モード設定部711が設定したモード(通常モード又は省エネモード)に従って、電圧変換部102に対して電圧の供給及び停止を切り替えさせる制御信号を出力する。例えば、モード設定部711が通常モードに設定しているとき、切替制御部103は電圧変換部102に対して後段への電圧供給を行わせる。一方、モード設定部711が省エネモードに設定しているとき、切替制御部103は電圧変換部102に対して後段への電圧供給を停止させる。尚、本実施の形態では、切替制御部103とモード設定部711を別々の要素として説明するが、モード設定部711と切替制御部103をまとめて1つの要素としてもかまわない。
【0050】
整流部105は、通信部75からの電流の逆流を防止するための回路であり、例えば電圧降下の小さいショットキーバリアダイオードが用いられる。整流部105にショットキーバリアダイオードを用いることで、通信部75に対する整流部105の電圧降下分の影響を小さくすることができる。
【0051】
また、拡張ボードである外部機器インターフェース部81は、拡張ボード側通信部811、拡張ボード側電圧変換部812、電圧検出部813、拡張ボード側切替制御部814、スイッチ815を少なくとも備える。この他、外部機器に対するインターフェース回路等、外部機器インターフェース部81の機能を満たすための要素は他にもあるが、本実施の形態では図示を省略する。また、本実施の形態では、省エネモード中であっても電圧供給な必要な拡張ボードとして外部機器インターフェース部81を例に挙げて説明するが、これに限らない。
【0052】
拡張ボード側通信部811は、外部機器インターフェース部81がメイン基板100側の拡張スロット751に装着されることによって、通信部75とデータの送受信を行うものである。拡張ボード側電圧変換部812は、電源回路101が生成した電圧を外部機器インターフェース部81の各構成要素や通信部75の駆動に必要な電圧に変換するものである。拡張ボード側電圧変換部812は、変換した電圧を外部機器インターフェース部81の各構成要素に供給する他に、省エネモード時はメイン基板100側の通信部75にも送電経路Wを介して供給する。尚、送電経路W上にはスイッチ815があり、このスイッチ815の接続又は切断によって、拡張ボード側電圧変換部812から通信部75に電圧が供給されるか否かが決定する。
【0053】
電圧検出部813は、メイン基板100の電圧変換部102の出力側であるP点の電圧値を検出するものであり、コンパレーターや基準電圧生成回路等によって構成される。拡張ボード側切替制御部814は、電圧検出部813の検出電圧に基づいてスイッチ815のオン/オフを制御する。スイッチ815は、拡張ボード側切替制御部814の制御によって送電経路Wの接続(オン)又は切断(オフ)を切り替えるものであり、FETや逆流防止のショットキーバリアダイオード等によって構成される。
【0054】
電圧検出部813の検出電圧が予め定められた基準電圧より高い場合、拡張ボード側切替制御部814はスイッチ815をオフにする。つまり送電経路Wはスイッチ815によって切断されるため、拡張ボード側電圧変換部812が変換した電圧は通信部75には供給されない。一方、電圧検出部813の検出電圧が基準電圧以下である場合、拡張ボード側切替制御部814はスイッチ815をオンにする。つまり送電経路Wは接続状態となり、拡張ボード側電圧変換部812が変換した電圧は通信部75に供給される。
【0055】
次に、本実施の形態において、(1)通常モードから省エネモードに切り替わるとき、(2)省エネモードから通常モードに切り替わるとき、の各構成要素の動作の流れと、(3)拡張ボードが装着されないとき、についてそれぞれ説明する。
【0056】
(1)通常モードから省エネモードに切り替わるとき
モード設定部711が通常モードから省エネモードに設定を切り替えると、切替制御部103は電圧変換部102に対して電圧変換を停止させる。つまり、電圧変換部102は出力を停止する。
【0057】
通信部75は、外部機器インターフェース部81が装着されているときは省エネモード時であっても電圧供給が必要である。そのため、電圧変換部102からの電圧供給が停止してから、拡張ボード側電圧変換部812から電圧供給がなされるまでの間は、通信部75と整流部105の間に設けられたコンデンサCの放電によって駆動電圧が維持される。
【0058】
電圧変換部102の出力が停止すると、P点の電位が低下し、電圧検出部813の検出電圧も下がる。拡張ボード側切替制御部814は、電圧検出部813の検出電圧が基準電圧以下になると、スイッチ815をオフからオンに切り替えさせる。スイッチ815がオンすることで、拡張ボード側電圧変換部812と通信部75との間の送電経路Wが接続状態となり、拡張ボード側電圧変換部812で変換された電圧が通信部75に供給される。こうして省エネモード時であっても、通信部75の電源電圧が維持される。こうして、通信部75の電源電圧の供給元が電圧変換部102から拡張ボード側電圧変換部812に切り替わる。
【0059】
(2)省エネモードから通常モードに切り替わるとき
モード設定部711が省エネモードから通常モードに設定を切り替えると、切替制御部103が電圧変換部102に対して電圧変換を実行させる。つまり、電圧変換部102から電圧が出力される。これにより、P点の電位が上昇し、電圧検出部813の検出電圧も上がる。拡張ボード側切替制御部814は、電圧検出部813の検出電圧が基準電圧より高くなると、スイッチ815をオンからオフに切り替えさせる。スイッチ815がオフになると、拡張ボード側電圧変換部812と通信部75との間の送電経路Wが切断状態となり、拡張ボード側電圧変換部812から通信部75への電圧供給が停止する。替わって、通信部75は電圧変換部102から電圧が供給され、引き続き回路動作が可能となる。こうして、通信部75の電源電圧の供給元が拡張ボード側電圧変換部812から電圧変換部102に切り替わる。
【0060】
(3)拡張ボードが装着されていない場合
拡張ボードである外部機器インターフェース部81が拡張スロット75に装着されない場合、通信部75は省エネモード時に動作する必要がない。つまり、モード設定部711が通常モードから省エネモードに設定を切り替えると、切替制御部103が電圧変換部102に対して電圧変換を停止させ、電圧変換部102の出力が停止する。そして、電圧変換部102からA回路104及び通信部75へ供給されていた電源電圧も停止する。
【0061】
〔第2の実施の形態〕
第1の実施の形態は、電圧変換部102の後段のP点の電圧値を、拡張ボード側にある電圧検出部813が検出し、その検出電圧が基準電圧以下であるときに拡張ボード側切替制御部816がスイッチ815に送電経路Wを接続させることによって、省エネモード時は拡張ボード側電圧変換部812から通信部75へ電圧供給がなされる場合について説明した。第2の実施の形態では、メイン基板100側の切替制御部103から通信部75を介して拡張ボード側通信部811にモード設定の内容が通知され、この通知に基づいて拡張ボード側切替制御部816がスイッチ815のオン/オフを制御する場合について説明する。
【0062】
尚、第2の実施の形態の構成要素は、メイン基板100については第1の実施の形態にて図3を用いて説明したものからコンデンサCを削除した構成となっており、外部機器インターフェース部81については電圧検出部813を削除した構成となっている。
【0063】
(4)通常モードから省エネモードに切り替わるとき
モード設定部711が通常モードから省エネモードに設定を切り替えると、切替制御部103は、拡張ボード側通信部811に対して省エネモードを開始することを示す省エネモード開始信号を出力する。そして、拡張ボード側通信部811はこの省エネモード開始信号を拡張ボード側切替制御部816へ送り、拡張ボード側切替制御部816は、この省エネモード開始信号を受けてスイッチ815をオフからオンに切り替えさせる。スイッチ815がオンすることで、拡張ボード側電圧変換部812と通信部75との間の送電経路Wが接続状態となり、拡張ボード側電圧変換部812で変換された電圧が通信部75に供給される。
【0064】
この通信部75への電圧供給と同時に、拡張ボード側電圧変換部812は通信部75に対して通信部75への電圧供給を開始したことを示す電圧供給開始信号を出力する。そして、通信部75は電圧供給開始信号を切替制御部103へ送り、切替制御部103は電圧供給開始信号を受けて電圧変換部102の電圧変換を停止させる。つまり、電圧変換部102の出力が停止する。こうして、通信部75の電源電圧の供給元が電圧変換部102から拡張ボード側電圧変換部812に切り替わる。
【0065】
(5)省エネモードから通常モードに切り替わるとき
モード設定部711が省エネモードから通常モードに設定を切り替えると、切替制御部103が電圧変換部102に対して電圧変換を実行させる。つまり、電圧変換部102から変換された電圧が出力される。
【0066】
この後に、切替制御部103は、拡張ボード側通信部811に対して通常モードを開始したことを示す通常モード開始信号を出力する。拡張ボード側通信部811はこの通常モード開始信号を拡張ボード側切替制御部816へ送り、拡張ボード切替制御部816は、この通常モード開始信号を受けてスイッチ815をオンからオフに切り替えさせる。スイッチ815がオフすることで、送電経路Wが切断され、拡張ボード側電圧変換部812から通信部75への電圧供給が停止する。こうして、通信部75の電源電圧の供給元が拡張ボード側電圧変換部812から電圧変換部102に切り替わる。
【0067】
(6)拡張ボードが装着されていない場合
拡張ボードである外部機器インターフェース部81が拡張スロット75に装着されない場合、当然ながら通信部75は拡張ボードとの通信が成立しない。この通信の不成立を受けて、通信部75は切替制御部103に対して拡張ボードが装着されていないことを通知する。切替制御部103が通信部75から拡張ボードが装着されていない通知を受け、モード設定部711が通常モードから省エネモードに設定を切り替えると、切替制御部103は(5)に記したような省エネモード開始信号や通常モード開始信号を出力することなく、電圧変換部102に対して電圧変換を停止させるのみの制御を行う。この制御によって、電圧変換部102は電圧変換を停止し、電圧変換部102からA回路104及び通信部75へ供給されていた電源電圧も停止する。
【0068】
第1の実施の形態の場合、モード設定部711が省エネモードに設定して電圧変換部102が電圧変換を停止してから、拡張ボード側電圧変換部812から通信部75に対して電圧供給がなされるまでの間、コンデンサCによって通信部75の駆動電圧は維持されるが、P点の電圧低下の検知が遅れるとコンデンサCによる通信部75の駆動電圧の維持ができなくなり、拡張ボード側電圧変換部812が電圧供給を開始するときに通信部75の電源電圧が変動する可能性がある。第2の実施の形態の場合は、モード設定部711が省エネモードに設定した後、切替制御部103は電圧変換部102に対して電圧供給をすぐに停止させず、拡張ボード側切替制御部816が送信した電圧供給開始信号を切替制御部103が受けた後に、切替制御部103が電圧変換部102の電圧供給を停止させるため、通信部75に対して電源電圧を安定的に供給することができる。
【0069】
以上、第1及び第2の実施の形態を挙げて説明したように、メイン基板100に拡張ボード(上記実施の形態では外部機器インターフェース81)が装着されるか否かによって、省エネモード時に電圧供給が必要か否かが異なる回路(上記実施の形態では通信部75)がある場合に、このような回路(通信部75)に対して省エネモード時は拡張ボード側(上記実施の形態では拡張ボード側電圧変換部812)から電圧供給を行うことによって、メイン基板100に無駄な回路を配置する必要がなく、回路規模の縮小化及びコスト削減を図れる。
【0070】
更に、拡張ボードが拡張スロット751に装着されていないときは、省エネモード時は通信部75は動作する必要がないため電圧供給がなされず、消費電力を低減させることができる。
【0071】
また、従来の構成である図5に示したブロック図と比較すると、本実施の形態では消費電力の大きい回路(A回路95)に対応した電流容量の大きいスイッチ94をメイン基板側に配置する必要がなく、通信部75に対応した電流容量の小さなスイッチ815を拡張ボード側に配置するだけでよい。更に、図5に示した電圧変換部93は、消費電力の大きい回路(A回路95)に対応して設計されているため、省エネモード時であっても消費電力を効果的に低減させることができなかったが、本実施の形態で示したように、通信部75の回路規模に応じた電圧変換部(拡張ボード側電圧変換部812)を配置することによって、従来に比べて省エネモード時の消費電力を低減させることができる。
【0072】
また、図6に示したブロック図と比較すると、従来は、拡張ボード900の装着有無に関わらず装置側にB回路96に対応した電圧変換部97を配置していた。このため電圧変換部97は、拡張ボード装着率の低い場合は無駄な回路となり、コスト面において問題となっていた。しかし、本実施の形態では、通信部75は省エネモード時は拡張ボード側の電圧変換部を利用して電圧供給を受けるため、メイン基板側に無駄な回路を配置する必要がなくなる。
【符号の説明】
【0073】
1 画像形成装置
30 画像形成部
71 制御部
711 モード設定部(装置側切替制御手段)
72 記憶部
73 画像メモリ
74 画像処理部
75 通信部(装置側通信手段)
751 拡張スロット
81 外部機器インターフェース部(拡張ボード)
811 拡張ボード側通信部(拡張ボード側通信手段)
812 拡張ボード側電圧変換部
813 電圧検出部(検出手段)
814、816 拡張ボード側切替制御部(拡張ボード側切替制御手段)
815 スイッチ(拡張ボード側切替手段)
82 外部機器
100 メイン基板(装置側ユニット)
101 電源回路
102 電圧変換部(装置側切替手段)
103 切替制御部(装置側切替制御手段)
104 A回路
105 整流部
W 送電経路
C コンデンサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商用交流電源から電源電圧を生成する電源回路と、
前記電源回路から電源電圧が供給される装置側ユニットと、
前記装置側ユニットが有する拡張スロットに装着可能な拡張ボードと、
を備えた画像形成装置であって、前記装置側ユニットは、
前段に接続された前記電源回路から後段に接続された前記装置側ユニットへの電源電圧の供給及び停止を切り替える装置側切替手段と、
電源電圧を前記装置側ユニット全体に供給する通常モードと、前記装置側ユニットにおける所定回路のみ電源電圧を供給する省エネモードの何れか一方のモードを設定し、前記通常モードに設定した場合、前記装置側切替手段を電源電圧を供給する側に切り替えさせ、前記省エネモードに設定した場合、前記装置側切替手段を電源電圧の供給を停止する側に切り替えさせる制御を行う装置側切替制御手段と、
前記装置側切替手段の後段に接続されて前記電源回路から電源電圧の供給を受け、前記拡張スロットに装着された前記拡張ボードと通信を行う装置側通信手段と、
を有し、
前記拡張ボードは、前記拡張スロットに装着されることによって前記電源回路から電源電圧が供給されるものであって、
前記装置側通信手段と通信を行う拡張ボード側通信手段と、
前記拡張ボードに供給された電源電圧を前記装置側通信手段へ送電可能な送電経路と、
前記送電経路の接続又は切断を切り替える拡張ボード側切替手段と、
前記装置側ユニットの情報に基づいて、前記拡張ボード側切替手段に対して前記送電経路の接続又は切断を切り替えさせる制御を行う拡張ボード側切替制御手段と、
を有するものである画像形成装置。
【請求項2】
前記拡張ボードは、前記装置側ユニットの情報として、前記拡張スロットへの装着時に前記装置側切替手段の後段の電圧値を検出する検出手段を更に有し、前記検出手段が検出した電圧値が予め定められた電圧以下であるとき、前記拡張ボード側切替制御手段は前記拡張ボード側切替手段に前記送電経路の接続を行わせ、前記検出手段が検出した電圧値が前記予め定められた電圧より高いとき、前記拡張ボード側切替制御手段は前記拡張ボード切替手段に前記送電経路を切断させるものである請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記装置側ユニットは、前記装置側切替制御手段が省エネモードに設定して前記装置側切替手段を電源電圧の供給を停止する側に切り替えさせてから、前記拡張ボード側切替制御手段が前記検出手段が検出した電圧値が前記予め定められた電圧以下であることを検知して前記拡張ボード側切替手段に前記送電経路の接続を行わせるまでの間、前記装置側通信手段の駆動電圧を維持するためのコンデンサを有するものである請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記拡張ボード側切替制御手段は、前記装置側ユニットの情報として、前記装置側切替制御手段が通常モード及び省エネモードの何れに設定したかを前記装置側通信手段及び前記拡張ボード側通信手段を介して取り込むものであり、前記装置側切替制御手段が省エネモードに設定しているとき、前記拡張ボード側切替制御手段は前記拡張ボード側切替手段に前記送電経路を接続させ、前記装置側切替制御手段が通常モードに設定しているとき、前記拡張ボード側切替制御手段は前記拡張ボード側切替手段に前記送電経路を切断させるものである請求項1に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−249120(P2012−249120A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−119900(P2011−119900)
【出願日】平成23年5月30日(2011.5.30)
【出願人】(000006150)京セラドキュメントソリューションズ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】