説明

画像形成装置

【課題】スリープモードに設定されている場合でも、被画像形成媒体の枚数を計数する画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置は、超音波を送波する超音波送波器111と、収容器に収容される用紙を挟んで超音波送波器111に対向する位置に配置され、超音波を受波する超音波受波器112と、超音波受波器112から受け付けた測定信号に基づいて、収容器に収容される用紙の枚数を計数する枚数計数部113と、を有する枚数管理部110と、枚数計数部113によって計数された枚数に関する情報を記憶する枚数記憶部114と、スリープモードに設定された状態において、収容器が脱離状態から装着状態に状態変化した場合に、枚数管理部110に電力を供給して、枚数管理部110によって収容器に収容される用紙の枚数を計数させると共に、計数した枚数に関する情報を枚数記憶部114に記憶させる枚数管理制御部93とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタやコピー機等の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コピー機やプリンタ等の画像形成装置は、給紙カセットに収容される用紙(被画像形成媒体)を1枚ずつ転写部に供給して、画像形成部において感光体ドラム又は中間転写ベルトに形成されたトナー画像を転写部にて用紙に転写し、定着部においてトナー画像を用紙に定着することにより、画像を用紙に形成する。このような画像形成装置として、例えば、給紙カセットに収容される多数の用紙の下側に配置される超音波送波器と、多数の用紙を介して超音波送波器から発せられた超音波を受波する超音波受波器とを有する超音波センサを備え、その超音波センサが出力する信号に基づいて用紙の枚数を測定する画像形成装置が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−246494号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された画像形成装置は、画像を用紙に形成する際に、超音波センサを利用して給紙カセットに収容される用紙の枚数を測定するものである。すなわち、特許文献1に記載された画像形成装置は、画像形成装置が用紙に画像形成を行うことができる画像形成モードに設定されている場合に、超音波センサを利用して用紙の枚数を測定するものであるため、画像形成装置が用紙に画像形成を行うことができないスリープモードの設定されている場合に、超音波センサを利用して用紙の枚数を測定することができない。
【0005】
本発明は、スリープモードに設定されている場合でも、被画像形成媒体の枚数を計数する画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、画像形成装置本体と、前記画像形成装置本体に収容配置され、被画像形成媒体に画像を形成するエンジン部と、前記画像形成装置本体に着脱可能に取り付けられ、被画像形成媒体を収容する収容器と、前記収容器の着脱を検知する着脱検知部と、枚数管理部であって、超音波を送波する超音波送波器と、前記収容器に収容される被画像形成媒体を挟んで前記超音波送波器に対向する位置に配置され、前記超音波送波器から送波された超音波を受波して、受波した超音波の強度に応じた測定信号を出力する超音波受波器と、前記超音波受波器から受け付けた測定信号に基づいて、前記収容器に収容される被画像形成媒体の枚数を前記計数する枚数計数部と、前記枚数計数部によって計数された枚数に関する情報を記憶する枚数記憶部と、を有する枚数管理部と、電力供給部と、前記電力供給部からの電力供給が制限されず前記エンジン部によって画像を形成することが可能であり且つ前記電力供給部からの電力供給が制限されず前記枚数管理部によって被画像形成媒体の枚数を計数可能な画像形成モードと、前記電力供給部からの電力供給が制限されて前記エンジン部によって画像を形成することができず且つ前記電力供給部からの電力供給が制限されて前記枚数管理部によって被画像形成媒体の枚数を計数できないスリープモードとに状態を設定可能なモード変更部と、前記モード変更部によってスリープモードに設定された状態において、前記着脱検知部によって前記収容器が脱離状態から装着状態に状態変化したことが検知された場合に、前記枚数管理部に電力を供給するよう前記電力供給部を制御して、前記枚数管理部によって前記収容器に収容される被画像形成媒体の枚数を計数させると共に、計数した枚数に関する情報を枚数記憶部に記憶させる枚数管理制御部と、を備える画像形成装置に関する。
【0007】
また、画像形成装置は、前記モード変更部によってスリープモードに設定された状態において、前記枚数記憶部に記憶された情報に基づく被画像形成媒体の枚数が所定の数以下であるか否かを判断する判断部と、前記判断部によって被画像形成媒体の枚数が前記所定の数以下であると判断された場合に、所定の報知を行う報知部と、をさらに備えることが好ましい。
【0008】
また、前記報知部は、所定の時間間隔で間欠的に所定の報知を行うことが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、スリープモードに設定されている場合でも、被画像形成媒体の枚数を計数する画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】画像形成装置の一実施形態に係るコピー機の全体構成を説明するための図である。
【図2】コピー機の機能構成を示すブロック図である。
【図3】コピー機の動作について説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明の画像形成装置の一実施形態に係るコピー機について説明する。まず、コピー機1の全体構成について説明する。図1は、画像形成装置の一実施形態に係るコピー機1の全体構成を説明するための図である。
【0012】
コピー機1は、原稿搬送部10と、原稿読取部20と、用紙搬送部30と、エンジン部3(図2参照)とを備える。
原稿搬送部10は、ADF(Auto Document Feeder)であり、原稿載置部11と、第1送りローラ12と、ガイド13と、タイミングローラ対14と、原稿排出部15とを備える。第1送りローラ12は、原稿載置部11に載置された原稿Gを1枚ずつ順にタイミングローラ対14に供給する。タイミングローラ対14は、原稿読取部20が原稿Gの画像を読み取るタイミングと、原稿Gの画像が原稿読取部20によって読み取られる位置(ガイド13が配置されている位置)に原稿Gを供給するタイミングとを合わせるために、原稿Gの搬送又は原稿Gの搬送停止を行う。ガイド13は、搬送された原稿Gを後述する第1読取面21aに導く。原稿排出部15は、原稿読取部20によって画像が読み取られた(ガイド13を通過した)原稿Gをコピー機本体2の外部に排出する。
原稿排出部15におけるコピー機本体2の外側には、原稿集積部16が形成される。原稿集積部16には、原稿排出部15から排出された原稿Gが積層して集積される。
【0013】
原稿読取部20は、第1読取面21aと、第2読取面22aとを備える。第1読取面21aは、ガイド13に対向して配置された第1コンタクトガラス21の上面に沿って形成され、原稿Gの画像を読み取る面となる。第2読取面22aは、第1読取面21aに隣接して(図1に示す場合では、第1読取面21aの右側の大部分に亘って)配置される。第2読取面22aは、原稿搬送部10を用いずに原稿Gの画像を読み取る場合に用いられる。第2読取面22aは、原稿Gが載置される第2コンタクトガラス22の上面に沿って形成され、原稿Gの画像を読み取る面となる。
【0014】
また、原稿読取部20は、照明部23と、第1ミラー24と、第2ミラー25と、第3ミラー26と、結像レンズ27と、撮像部28とをコピー機本体2の内部に備える。照明部23と第1ミラー24とは、それぞれ副走査方向Xに移動する。第2ミラー25と第3ミラー26とは、図1において照明部23及び第1ミラー24の左側に配置される。さらに、第2ミラー25及び第3ミラー26は、第1ミラー24と、第2ミラー25と、第3ミラー26と、結像レンズ27とを介した第1読取面21a又は第2読取面22aから撮像部28までの距離(光路長)を一定に保ちつつ、それぞれ副走査方向Xに移動する。
【0015】
照明部23は、原稿Gに光を照射する光源である。第1ミラー24、第2ミラー25及び第3ミラー26は、光路長を一定に保ちつつ、原稿Gによって反射された光を結像レンズ27に導くためのミラーである。結像レンズ27は、第3ミラー26から入射した光を撮像部28に結像させる。撮像部28は、入射された光を電気信号に変換することにより、結像された光像に基づいて画像データを得るための撮像素子であり、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のイメージセンサである。
【0016】
用紙搬送部30は、第2送りローラ31と、第3送りローラ32と、レジストローラ対33と、用紙排出部34とを備える。第2送りローラ31は、後述する収容器としての給紙カセット36に収容される用紙T(被画像形成媒体)を転写部50に供給する。第3送りローラ32は、手差しトレイ37に載置される用紙T(被画像形成媒体)を転写部50に供給する。レジストローラ対33は、転写部50にトナー画像が形成されるタイミングと、転写部50に用紙Tを供給するタイミングとを合わせるために、用紙Tの搬送又は用紙Tの搬送停止を行う。また、レジストローラ対33は、用紙Tのスキュー(斜め給紙)補正を行う。用紙排出部34は、トナー画像が定着された用紙Tをコピー機本体2の外部に排出する。
用紙排出部34におけるコピー機本体2の外側には、排紙集積部35が形成される。排紙集積部35には、用紙排出部34から排出された用紙Tが積層して集積される。
【0017】
給紙カセット36は、コピー機本体2に着脱可能に取り付けられ、用紙Tを収容する。給紙カセット36は、用紙Tが載置され、上下方向に移動する載置板361を備える。給紙カセット36及び載置板361には、対向するそれぞれの位置に孔部36a,361aが設けられている。給紙カセット36の上方には、超音波を送波する超音波送波器111が配置される。一方、給紙カセット36の下方には、超音波送波器111から送波され、各孔部36a,361aを通過した超音波を受波する超音波受波器112が配置される。
【0018】
エンジン部3(図2参照)は、コピー機本体2に収容配置され、用紙Tに画像を形成する。エンジン部3は、画像形成部40と、転写部50と、定着部60とを備える。
【0019】
画像形成部40は、感光体ドラム41と、帯電部42と、レーザスキャナユニット43と、現像器44と、クリーニング部45と、トナーカートリッジ46と、1次転写ローラ47と、中間転写ベルト48と、対向ローラ49とを備える。
感光体ドラム41(41a,41b,41c,41d)は、ブラック、シアン、マゼンタ及びイエローそれぞれのトナー画像を形成するために、感光体又は像担持体として機能する。各感光体ドラム41a,41b,41c,41dの周囲には、感光体ドラム41の回転方向に沿って上流側から下流側へ順に、帯電部42と、レーザスキャナユニット43と、現像器44と、クリーニング部45とが配置される。帯電部42は、感光体ドラム41の表面を帯電させる。レーザスキャナユニット43は、感光体ドラム41の表面から離れて配置され、原稿読取部20によって読み取られた原稿Gに関する画像データに基づいて感光体ドラム41の表面を走査露光する。これにより、感光体ドラム41の表面には、露光された部分の電荷が除去されて静電潜像が形成される。現像器44は、感光体ドラム41の表面に形成された静電潜像にトナーを付着させてトナー画像を形成する。クリーニング部45は、除電器(図示せず)によって感光体ドラム41の表面が除電された後のその表面に残るトナー等を除去する。
トナーカートリッジ46は、現像器44に供給される各色のトナーを収容する。トナーカートリッジ46と現像器44とは、トナー供給路(図示せず)により接続されている。
【0020】
1次転写ローラ47(47a,47b,47c,47d)は、中間転写ベルト48における各感光体ドラム41a,41b,41c,41dとは反対側にそれぞれ配置される。中間転写ベルト48は、画像形成部40及び転写部50を通過するベルトである。中間転写ベルト48の一部分は、各感光体ドラム41a,41b,41c,41dと各1次転写ローラ47a,47b,47c,47dとの間に挟み込まれ、各感光体ドラム41a,41b,41c,41dの表面に形成されたトナー画像が1次転写される。対向ローラ49は、環状形状の中間転写ベルト48の内側に配置され、中間転写ベルト48を図1に示す矢印A方向に進行させるための駆動ローラである。
【0021】
転写部50は、2次転写ローラ51を備える。2次転写ローラ51は、中間転写ベルト48における対向ローラ49とは反対側に配置され、中間転写ベルト48の一部分を対向ローラ49との間に挟みこむ。さらに、2次転写ローラ51は、中間転写ベルト48に1次転写されたトナー画像を用紙Tに2次転写させる。
【0022】
定着部60は、加熱回転体61と、加圧回転体62とを備える。加熱回転体61と加圧回転体62とは、トナー画像が2次転写された用紙Tを挟み込んで、トナーを溶融及び加圧し、そのトナーを用紙Tに定着させる。
【0023】
次に、コピー機1の機能構成について説明する。図2は、コピー機1の機能構成を示すブロック図である。
コピー機1は、上述した構成要素(原稿搬送部10、原稿読取部20、用紙搬送部30、画像形成部40、転写部50及び定着部60)を備える。用紙搬送部30、画像形成部40、転写部50及び定着部60によりエンジン部3が構成される。さらに、コピー機1は、上述した機能構成に加えて、操作部70と、記憶部80と、制御部90と、着脱検知部100と、枚数管理部110と、報知部120と、電力供給部130とを備える。なお、図1を用いて説明した構成要素については、その説明を省略する。
【0024】
操作部70は、テンキー(図示せず)、タッチパネル(図示せず)及びスタートキー(図示せず)等を備える。テンキーは、印刷部数等の数字を入力するために操作される。タッチパネルは、種々の機能(一例として、印刷倍率の設定機能や、複数のページを1枚の用紙Tに割り付ける機能(2in1等))が割り当てられた複数のキー等を表示する。タッチパネルに表示されたキーは、種々の機能のうちのいずれかをコピー機1に実行させるために操作される。スタートキーは、印刷を実行させるために操作される。操作部70は、いずれかのキーが操作されることにより、このキーが操作されたことを表す信号を制御部90に供給する。
【0025】
記憶部80は、ハードディスク又は半導体メモリ等から構成される。記憶部80は、原稿読取部20によって読み取られた原稿Gに基づく画像データを記憶する。また、記憶部80は、コピー機1において利用される制御プログラム、及びこの制御プログラムによって利用されるデータ等を記憶する。
【0026】
着脱検知部100は、給紙カセット36のコピー機本体2への着脱を検知する。着脱検知部100は、給紙カセット36がコピー機本体2から取り出されたことを検知する。また、着脱検知部100は、給紙カセット36がコピー機本体2に装着されたことを検知する。したがって、着脱検知部100は、例えば、給紙カセット36がコピー機本体2から取り出された状態(開状態)からコピー機本体2に装着された状態(閉状態)に状態が変化したことを検知する。
【0027】
枚数管理部110は、超音波送波器111と、超音波受波器112と、枚数計数部113と、枚数記憶部114とを備える。
超音波送波器111は、給紙カセット36に収容される用紙Tの上面に向けて超音波を送波する。
超音波受波器112は、給紙カセット36に収容される用紙Tを挟んで超音波送波器111に対向する位置に配置され、超音波送波器111から送波された超音波を受波して、受波した超音波の強度に応じた測定信号を出力する。例えば、超音波受波器112が測定信号として電圧の信号を出力する場合、超音波受波器112は、受信した超音波の強度が強いときには、大きな電圧の測定信号を出力する。一方、超音波受波器112は、受信した超音波の強度が弱いときには、小さな電圧の測定信号を出力する。
【0028】
枚数計数部113は、超音波受波器112から受け付けた測定信号に基づいて、給紙カセット36に収容される用紙Tの枚数を計数する。例えば、測定信号の電圧値に応じた用紙Tの枚数が予め設定されている場合、枚数計数部113は、超音波受波器112から測定信号を受信すると、予め設定された測定信号の電圧値と用紙Tの枚数との関係を参照して、受信した測定信号の電圧値に応じた用紙Tの枚数を求める。なお、枚数計数部113は、超音波送波器111及び超音波受波器112によって用紙Tを複数回(一例として、10回)測定し、超音波受波器112から出力される複数の測定信号を平均化した出力電圧に基づいて、給紙カセット36に収容される用紙Tの枚数を計数してもよい。これにより、枚数計数部113は、ノイズの影響を受け難くなる。
【0029】
枚数記憶部114は、枚数計数部113によって計数された枚数に関する情報を記憶する。枚数記憶部114は、ハードディスク又は半導体メモリ等から構成される。
【0030】
電力供給部130は、コピー機1の各部、例えば、原稿搬送部10や原稿読取部20、エンジン部3、操作部70、記憶部80、制御部90、着脱検知部100、枚数管理部110、報知部120に電力を供給する。
【0031】
制御部90は、原稿搬送部10、原稿読取部20、エンジン部3及び操作部70等を制御する。
また、制御部90は、モード変更部91と、判断部92と、枚数管理制御部93とを備える。
【0032】
モード変更部91は、画像形成モードとスリープモードとに状態を設定可能である。画像形成モードは、電力供給部130からの電力供給が制限されずエンジン部3によって画像を形成することが可能であり、且つ、電力供給部130からの電力供給が制限されず枚数管理部110によって用紙Tの枚数を計数可能なモードである。スリープモードは、電力供給部130からの電力供給が制限されてエンジン部3によって画像を形成することができず、且つ、電力供給部130からの電力供給が制限されて枚数管理部110によって用紙Tの枚数を計数できないモードである。
【0033】
判断部92は、モード変更部91によってスリープモードに設定された状態において、枚数記憶部114に記憶された情報に基づく用紙Tの枚数が所定の数以下であるか否かを判断する。すなわち、判断部92は、モード変更部91によってスリープモードに設定されたとき、又は、スリープモードに設定されたときから所定の時間が経過した後に、枚数記憶部114に記憶される用紙Tの枚数に関する情報を読み出す。判断部92は、読み出した情報に基づく用紙Tの枚数が、所定の枚数以下であるか否かを判断する。
【0034】
枚数管理制御部93は、モード変更部91によってスリープモードに設定された状態において、着脱検知部100によって給紙カセット36が脱離状態から装着状態に状態変化したことが検知された場合に、枚数管理部110に電力を供給するよう電力供給部130を制御して、枚数管理部110によって給紙カセット36に収容される用紙Tの枚数を計数させると共に、計数した枚数に関する情報を枚数記憶部114に記憶させる。
【0035】
すなわち、モード変更部91によってコピー機1がスリープモードに設定されている場合に、給紙カセット36がコピー機本体2に装着されている状態(閉状態)から引き出された状態(開状態)に状態変化し、その後、給紙カセット36がコピー機本体2に装着された状態(閉状態)に状態変化したときには、枚数管理制御部93は、給紙カセット36に用紙Tが補給された可能性があるとして、給紙カセット36に収容される用紙Tの枚数を計数するために、枚数管理部110に電力を供給させる。枚数管理部110は、電力が供給された場合に、超音波送波器111、超音波受波器112及び枚数計数部113によって、給紙カセット36に収容される用紙Tの枚数を計数させ、計数結果である用紙Tの枚数に関する情報を枚数記憶部114に新たに記憶させる。枚数記憶部114は、新たに記憶される用紙Tの枚数に関する情報を、既に記憶されている用紙Tの枚数に関する情報とは別に記憶してもよい。または、枚数記憶部114は、新たに記憶される用紙Tの枚数に関する情報を、既に記憶されている用紙Tの枚数に関する情報に上書きしてもよい。
【0036】
報知部120は、判断部92によって用紙Tの数量が所定の数量以下であると判断された場合に、所定の報知を行う。報知部120は、例えば、スピーカ又は発光部を含んで構成される。報知部120がスピーカを含んで構成される場合には、スピーカは、所定の報知として音を出力する。また、報知部120が発光部(一例として、発光ダイオード)を含んで構成される場合には、発光部は、所定の報知として点灯又は点滅する。また、報知部120は、所定の時間間隔で間欠的に所定の報知を行うことが可能である。すなわち、報知部120は、所定の時間、報知を行うことと、報知を停止することとを、所定の間隔で交互に行うことが可能である。
【0037】
次に、コピー機1の動作について説明する。図3は、コピー機1の動作について説明するためのフローチャートである。
ステップST1において、モード変更部91は、コピー機1をスリープモードに設定する。
【0038】
ステップST2において、判断部92は、枚数記憶部114に記憶された情報に基づく用紙Tの枚数が所定の枚数以下であるか否かを判断する。用紙Tの枚数が所定の枚数以下である場合には、処理は、ステップST3に進む。用紙Tの枚数が所定の枚数以下ではない場合には、処理は終了する。
【0039】
ステップST3において、報知部120は、給紙カセット36に用紙Tを補給するよう促すための報知を行う。
【0040】
ステップST4において、着脱検知部100は、給紙カセット36がコピー機本体2に着脱されたことを検知したか否かを判断する。すなわち、着脱検知部100は、給紙カセット36がコピー機本体2から引き出された状態から装着された状態に状態変化したことを検知したか否かを判断する。給紙カセット36の着脱を検知しない場合(No)には、処理は、ステップST3に戻る。給紙カセット36の着脱を検知した場合(Yes)には、処理は、ステップST5に進む。
【0041】
ステップST5において、枚数管理制御部93は、枚数管理部110に電力を供給するよう電力供給部130を制御する。
【0042】
ステップST6において、枚数管理部110は、超音波送波器111、超音波受波器112及び枚数計数部113によって給紙カセット36に収容された用紙Tの枚数を計数させる。
【0043】
ステップST7において、枚数管理部110は、ステップST6にて計数された用紙Tの枚数に関する情報を枚数記憶部114に記憶させる。
【0044】
ステップST8において、判断部92は、ステップST7にて枚数記憶部114に記憶された情報に基づく用紙Tの枚数が所定の枚数以下であるか否かを判断する。用紙Tの枚数が所定の枚数以下である場合には、処理は、ステップST3に進む。用紙Tの枚数が所定の枚数以下ではない場合には、処理は終了する。
【0045】
以上説明したように、本実施形態のコピー機1によれば、以下の効果が奏される。
すなわち、コピー機1は、モード変更部91によってスリープモードに設定された状態において、着脱検知部100によって給紙カセット36が脱離状態から装着状態に状態変化したことが検知された場合に、枚数管理部110に電力を供給するよう電力供給部130を制御して、枚数管理部110によって給紙カセット36に収容される被画像形成媒体の枚数を計数させると共に、計数した枚数に関する情報を枚数記憶部114に記憶させる。これにより、コピー機1は、スリープモードに設定されている場合でも、枚数記憶部114に記憶される用紙Tの枚数に関する情報を更新することができる。
【0046】
また、コピー機1は、報知部120によって所定の時間且つ所定の間隔で所定の報知を行う。これにより、コピー機1は、スリープモードに設定されている状態に適した報知を行うことができる。
【0047】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されることはなく、種々の形態で実施することができる。
すなわち、上述した給紙カセット36に配置される載置板361は、全体が上下方向に移動する形態となっているが、本発明はこの形態に限定されることはない。すなわち、載置板は、一方の端部が給紙カセット36の底面に回動自在に配置され、他方の端部(用紙T搬送方向の端部)が上下方向に移動するようになっていてもよい。
【0048】
また、上述した実施形態では、枚数記憶部114と記憶部80とが別々に配置される例について説明した。しかしながら、本発明はこの形態に限定されることはなく、枚数記憶部114と記憶部80とが1つの記憶部から構成されていてもよい。
【0049】
本実施形態のコピー機1は、カラーコピー機であるが、この形態に限定されることはなく、モノクロコピー機であってもよい。
また、本実施形態のコピー機1は、中間転写ベルト48を介して用紙Tにトナー画像を転写している(間接転写方式)が、この形態に限定されることはなく、感光体ドラムに形成されたトナー画像を直接に用紙Tに転写してもよい(直接転写方式)。
また、本実施形態のコピー機1は、用紙Tの片面を印刷する構成であるが、これに限定されることはなく、用紙の両面を印刷する構成であってもよい。
【0050】
また、本発明の画像形成装置は、上述したコピー機1に限定されることはない。すなわち、本発明の画像形成装置は、コピー機能、ファクシミリ機能、プリンタ機能及びスキャナ機能を備える複合機であってもよく、ファクシミリやプリンタであってもよい。
また、本発明の画像形成装置によってトナー画像が定着される被画像形成媒体は用紙Tに限定されることはなく、例えば、OHP(オーバヘッドプロジェクタ)シート等のフィルムシートであってもよい。
【符号の説明】
【0051】
1…コピー機(画像形成装置)、2…コピー機本体(画像形成装置本体)、3…エンジン部、36…給紙カセット(収容器)、91…モード変更部、92…判断部、93…枚数管理部制御部、100…着脱検知部、110…枚数管理部、111…超音波送波器、112…超音波受波器、113…枚数計数部、114…枚数記憶部、130…電力供給部、120…報知部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置本体と、
前記画像形成装置本体に収容配置され、被画像形成媒体に画像を形成するエンジン部と、
前記画像形成装置本体に着脱可能に取り付けられ、被画像形成媒体を収容する収容器と、
前記収容器の着脱を検知する着脱検知部と、
枚数管理部であって、
超音波を送波する超音波送波器と、
前記収容器に収容される被画像形成媒体を挟んで前記超音波送波器に対向する位置に配置され、前記超音波送波器から送波された超音波を受波して、受波した超音波の強度に応じた測定信号を出力する超音波受波器と、
前記超音波受波器から受け付けた測定信号に基づいて、前記収容器に収容される被画像形成媒体の枚数を前記計数する枚数計数部と、
前記枚数計数部によって計数された枚数に関する情報を記憶する枚数記憶部と、を有する枚数管理部と、
電力供給部と、
前記電力供給部からの電力供給が制限されず前記エンジン部によって画像を形成することが可能であり且つ前記電力供給部からの電力供給が制限されず前記枚数管理部によって被画像形成媒体の枚数を計数可能な画像形成モードと、前記電力供給部からの電力供給が制限されて前記エンジン部によって画像を形成することができず且つ前記電力供給部からの電力供給が制限されて前記枚数管理部によって被画像形成媒体の枚数を計数できないスリープモードとに状態を設定可能なモード変更部と、
前記モード変更部によってスリープモードに設定された状態において、前記着脱検知部によって前記収容器が脱離状態から装着状態に状態変化したことが検知された場合に、前記枚数管理部に電力を供給するよう前記電力供給部を制御して、前記枚数管理部によって前記収容器に収容される被画像形成媒体の枚数を計数させると共に、計数した枚数に関する情報を枚数記憶部に記憶させる枚数管理制御部と、
を備える画像形成装置。
【請求項2】
前記モード変更部によってスリープモードに設定された状態において、前記枚数記憶部に記憶された情報に基づく被画像形成媒体の枚数が所定の数以下であるか否かを判断する判断部と、
前記判断部によって被画像形成媒体の枚数が前記所定の数以下であると判断された場合に、所定の報知を行う報知部と、
をさらに備える請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記報知部は、所定の時間間隔で間欠的に所定の報知を行う
請求項2に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−53129(P2012−53129A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−193533(P2010−193533)
【出願日】平成22年8月31日(2010.8.31)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】