説明

画像形成装置

【課題】画像形成装置と連携した処理を行うためのアプリケーションを端末装置に効率よく取得させることのできる画像形成装置を提供すること。
【解決手段】画像形成装置であって、外部サーバに保持されている1以上のアプリケーションソフトウェアを特定するアプリケーション情報を外部サーバから取得するアプリケーション情報取得部と、アプリケーションソフトウェアを外部サーバから取得するアプリケーション取得部と、取得されたアプリケーションソフトウェアを端末装置に送信するアプリケーション送信部と、端末装置に取得されたアプリケーションソフトウェアに関する情報を示す履歴情報を記憶する記憶部と、履歴情報に対してアプリケーション情報が新たな情報を含んでいるか否かを判断する判断部と、履歴情報に対してアプリケーション情報が新たな情報を含んでいると判断された場合、新たな情報を端末装置に通知する通信部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタ、スキャナ、ファクシミリ装置、または複合機等である画像形成装置であって、端末装置および外部サーバと通信する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタ、スキャナ、およびファクシミリ装置など、原稿から読み取ったデータまたはPC(Personal Computer)などから受信したデータを用いて画像を形成し、形成した画像を印刷またはデータとして出力する画像形成装置が存在する。
【0003】
また、近年、省スペース化を指向して、プリンタ機能、スキャナ機能、ファクシミリ通信機能、およびネットワーク通信機能などを一台で兼ね備えた画像形成装置であるネットワーク複合機(以下、単に「複合機」という。)も存在する。
【0004】
また、画像形成装置は、例えばLAN(Local Area Network)を介してPC等の端末装置と通信を行うことができる。画像形成装置と通信を行う端末装置には、画像形成装置と連携した処理を行うためのアプリケーションソフトウェア(以下、「アプリケーション」という。)がインストールされる。これにより、端末装置と画像形成装置とは、互いに協調して各種の処理を実行することができる。
【0005】
このようなアプリケーションとしては、例えば、端末装置から送信したデータを画像形成装置で印刷するためのプリンタドライバ、および、画像形成装置が読み取った画像データ等を、端末装置で保持および管理するための文書管理ソフトウェアなどがある。
【0006】
また、新規なアプリケーション、およびバージョンアップされたアプリケーションが提供される場合、DVD(Digital Versatile Disk)等の記録媒体、または、インターネット等の通信網を介して提供されることが一般的である。
【0007】
そのため、端末装置のユーザは、当該端末装置に接続された画像形成装置用のアプリケーションについての更新情報等に基づいて、例えば、所定のウェブサイトにアクセスし、所望のアプリケーションを当該端末装置にダウンロードする必要がある。
【0008】
そこで、画像形成装置が、当該画像形成装置に接続された端末装置に対し、アプリケーションの更新の支援をする技術も公開されている(例えば、特許文献1参照)。
【0009】
特許文献1に記載の技術によれば、画像形成装置がウェブサイトで公開されているアプリケーションの更新を監視し、更新があった場合は、予め登録された端末装置に通知することができる。また、当該画像形成装置は、更新されたアプリケーションを自装置が備える記憶装置に取り込んでおき、端末装置からの要求に応じて当該アプリケーションを送信することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2005−107842号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上述のように、従来、画像形成装置が、ネットワークを介して接続された端末装置に対して、当該画像形成装置と連携した処理のためのアプリケーションの更新情報を通知することは可能である。
【0012】
しかしながら、通知を受けた端末装置が、当該通知に示される、更新されたアプリケーションまたは新規なアプリケーションを実際に取得するか否かは、個々の端末装置で決定されることが一般的である。
【0013】
例えば、ある端末装置が、文書管理ソフトウェアの追加また更新の通知を受け、かつ、当該通知の時点では、当該文書管理ソフトウェアを実行する必要がない場合、当該端末装置は当該文書管理ソフトウェアを取得しない。
【0014】
しかしながら、この場合、当該通知の後に当該端末装置が文書管理ソフトウェアを必要とした際に、上記従来の技術では、例えば以下のような問題が生じる。すなわち、上記従来の技術では、例えば当該文書管理ソフトウェアの更新がない限り、当該文書管理ソフトウェアの情報が画像形成装置側から当該端末装置に通知されることはない。そのため、当該端末装置は、当該文書管理ソフトウェアを取得するための検索等の処理が必要となる。
【0015】
もちろん、このような場合を想定し、所定のウェブサイトにおいてアプリケーションの追加または更新があった場合は、所定の期間をおいて複数回、当該追加または更新を示す情報を各端末装置に通知することも考えられる。しかし、この場合は、例えば、通知されたアプリケーションを取得済みの端末装置にも当該通知が送信されることとなり、当該ネットワークにおける通信処理上の無駄が生じる。
【0016】
本発明は、上記従来の課題を考慮し、端末装置とネットワークを介して通信する画像形成装置であって、当該画像形成装置と連携した処理を行うためのアプリケーションを当該端末装置に効率よく取得させることのできる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係るデータ収集装置は、端末装置とネットワークを介して通信し、かつ、前記端末装置で実行可能な1以上のアプリケーションソフトウェアを保持する、前記ネットワークの外部のサーバである外部サーバと通信する画像形成装置であって、前記外部サーバに保持されている1以上のアプリケーションソフトウェアを特定する情報であるアプリケーション情報を前記外部サーバから取得するアプリケーション情報取得部と、前記外部サーバに保持されている1以上のアプリケーションソフトウェアのうちの選択したアプリケーションソフトウェアを前記外部サーバから取得するアプリケーション取得部と、前記アプリケーション取得部により取得されたアプリケーションソフトウェアを前記端末装置に送信するアプリケーション送信部と、前記アプリケーション送信部により送信されることで前記端末装置に取得されたアプリケーションソフトウェアに関する情報を示す履歴情報を記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶されている前記履歴情報に対して、前記アプリケーション情報取得部によって取得された前記アプリケーション情報が新たな情報を含んでいるか否かを判断する判断部と、前記判断部により、前記履歴情報に対して前記アプリケーション情報が新たな情報を含んでいると判断された場合、前記新たな情報を前記端末装置に通知する通信部とを備える。
【0018】
この構成によれば、外部サーバから取得されたアプリケーション情報と、端末装置のアプリケーションの取得の履歴を示す履歴情報との比較が行われる。さらに、当該比較の結果、履歴情報に対してアプリケーション情報が新たな情報を含んでいる場合、当該新たな情報が端末装置に通知される。
【0019】
つまり、端末装置が、画像形成装置から過去にどのようなアプリケーションを取得したか、または、取得しなかったかの情報に応じて、画像形成装置からの、アプリケーションの更新情報(追加またはバージョンアップ等を示す情報)の通知の要否が判断される。
【0020】
その結果、端末装置には、例えば、当該端末装置がその通知の時点において保持しているアプリケーション群に対応した適切な内容の更新情報が通知される。そのため、当該端末装置は、効率よく、必要なアプリケーションを取得することができる。
【0021】
また、本発明の一態様に係る画像形成装置において、前記通信部はさらに、前記判断部により、前記履歴情報に対して前記アプリケーション情報が新たな情報を含んでいないと判断された場合、前記新たな情報がない旨を前記端末装置に通知するとしてもよい。
【0022】
この構成によれば、画像形成装置は、端末装置に、アプリケーションの更新が無いことを明示的に示すことができ、これにより、例えば、端末装置に、当該端末装置が保持するアプリケーションのそれぞれが最新であることを知らせることができる。
【0023】
また、本発明の一態様に係る画像形成装置において、前記通信部はさらに、前記端末装置から送信される、前記アプリケーション情報の取得要求を受信し、前記判断部は、前記通信部が取得要求を受信した場合、前記履歴情報に対して前記アプリケーション情報が新たな情報を含んでいるか否かを判断するとしてもよい。
【0024】
この構成によれば、端末装置は、画像形成装置にアプリケーション情報を要求することで、自装置に必要な情報を含む更新情報を取得することができる。つまり、当該画像形成装置は、端末装置からの能動的な要求に対応した適切な処理を行うことができる。
【0025】
また、本発明の一態様に係る画像形成装置において、前記判断部はさらに、前記通信部が取得要求を受信した場合、前記端末装置に対応する履歴情報が前記記憶部に記憶されているか否かを判断し、前記端末装置に対応する履歴情報が前記記憶部に記憶されていると判断した場合に、前記履歴情報に対して前記アプリケーション情報が新たな情報を含んでいるか否かを判断し、前記通信部は、前記判断部により、前記端末装置に対応する履歴情報が前記記憶部に記憶されていないと判断された場合、前記アプリケーション情報を前記端末装置に送信するとしてもよい。
【0026】
この構成によれば、当該端末装置が、当該ネットワークに新たに接続された端末装置である場合に、画像形成装置は、例えば、外部サーバが保持する全てのアプリケーションを示す情報を通知することができる。つまり、新たな端末装置が必要とすると推定されるアプリケーションを、当該新たな端末装置に取得させることができる。
【0027】
また、本発明の一態様に係る画像形成装置において、前記記憶部は、前記外部サーバから取得されたアプリケーションソフトウェアが前記アプリケーション送信部により送信された際に、当該アプリケーションソフトウェアに関する情報を示す履歴情報を記憶するとしてもよい。
【0028】
この構成によれば、アプリケーションソフトウェアが画像形成装置から端末装置に送信されたことを契機として、当該アプリケーションソフトウェアについての履歴情報が記憶される。これにより、例えば、履歴情報の記憶に係る処理が効率的に実行される。
【0029】
また、本発明の一態様に係る画像形成装置において、前記通信部はさらに、前記アプリケーション送信部により送信されたアプリケーションソフトウェアが前記端末装置にインストールされた旨を示す情報を前記端末装置から受信し、前記記憶部は、前記通信部が、当該アプリケーションソフトウェアが前記端末装置にインストールされた旨を示す情報を受信した場合、当該アプリケーションソフトウェアに関する情報を示す履歴情報を記憶するとしてもよい。
【0030】
この構成によれば、アプリケーションソフトウェアが画像形成装置から端末装置に送信され、かつ、当該アプリケーションソフトウェアが端末装置にインストールされたことが確認された後に、当該アプリケーションソフトウェアについての履歴情報が記憶される。
【0031】
これにより、例えば、履歴情報を参照することで、端末装置にどのようなアプリケーションソフトウェアがインストールされているかがより確実に特定される。
【0032】
なお、本発明は、上記いずれかの態様に係る画像形成装置として実現することができるだけでなく、画像形成装置が行う特徴的な処理を含むアプリケーション配布方法として実現することもできる。
【0033】
また、本発明は、上記いずれかの態様に係る画像形成装置が行う特徴的な処理をコンピュータに実行させるプログラムとして実現することもできる。そして、そのようなプログラムは、CD−ROM等の記録媒体およびインターネット等の伝送媒体を介して流通させることができる。
【0034】
さらに、上記いずれかの態様に係る画像形成装置の特徴的な構成要素を含む集積回路として実現することもできる。
【発明の効果】
【0035】
以上の説明から明らかなように、本発明は、端末装置とネットワークを介して通信する画像形成装置であって当該画像形成装置と連携した処理を行うためのアプリケーションを当該端末装置に効率よく取得させることのできる画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】図1は、本発明の実施の形態における通信システムの構成の一例を示す図である。
【図2】図2は、実施の形態の通信システムにおける情報の流れの一例を示す図である。
【図3】図3は、実施の形態における複合機の主要なハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、実施の形態の複合機の基本的な機能構成を示すブロック図である。
【図5】図5は、実施の形態の複合機におけるアプリケーション情報の取得に係る処理の流れの一例を示すフロー図である。
【図6】図6は、実施の形態の複合機おけるアプリケーションの送信に係る処理の流れの一例を示すフロー図である。
【図7】図7は、実施の形態の複合機における更新情報の通知に係る処理の流れの一例を示すフロー図である。
【図8】図8は、実施の形態の複合機における更新情報の通知に係る処理の流れについて具体例を挙げて説明する図である。
【図9】図9は、実施の形態の複合機における更新情報の通知に係る処理の流れの別の一例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示したものではない。
【0038】
また、以下で説明する実施の形態では、本発明の好ましい一具体例が示されている。実施の形態で示される数値、形状、構成要素、構成要素の配置および接続形態などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。本発明は、特許請求の範囲によって限定される。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素は、本発明の課題を達成するのに必ずしも必要ではないが、より好ましい形態を構成する要素として説明される。
【0039】
まず、実施の形態における通信システムの構成概要および基本的な通信内容について、図1および図2を用いて説明する。
【0040】
図1は、本発明の実施の形態における通信システム150の構成の一例を示す図である。
【0041】
図1に示す、実施の形態における通信システム150は、複合機1と、端末装置100および端末装置110と、外部サーバ200と、Local Area Network(LAN)6とを含む。
【0042】
複合機1は、画像形成装置の一例であり、LAN6を介して端末装置100および端末装置110のそれぞれと通信を行うことができる。
【0043】
また、複合機1は、プリンタ機能、スキャナ機能、ファクシミリ通信機能、およびネットワーク通信機能などを備えている。
【0044】
複合機1は、例えば、端末装置100および端末装置110のそれぞれから送信されるデータおよび、スキャナで読み取った原稿を内蔵されるプリンタでプリントアウトすることができる。また、複合機1は、図1に図示しないPublic Switched Telephone Networks(PSTN:公衆電話交換回線網)を介してファクシミリ送信することなどができる。
【0045】
なお、複合機1によるプリントアウト等の処理は、端末装置100および端末装置110のそれぞれに取得された、複合機1と連携した処理を行うためのアプリケーションが実行されることで行われる。
【0046】
なお、このようなアプリケーションとしては、プリンタドライバの他に、複合機1が読み取った画像データ等を、端末装置100(110)で保持および管理するための文書管理ソフトウェアが例示される。また、このようなアプリケーションとして、複合機1のトナー残量等の状態データを、端末装置100(110)が取得し処理するための、状態データ処理用ソフトウェアも例示される。
【0047】
ここで、“端末装置100(110)”とは、本明細書において、端末装置100および端末装置110の少なくとも一方を意味する表現である。
【0048】
端末装置100および端末装置110のそれぞれは、例えばPCであり、複合機1を介して、外部サーバ200が保持するアプリケーションを取得することができる。
【0049】
外部サーバ200は、LAN6の外部のサーバであり、例えば、インターネットを介して、LAN6に接続された複合機1と情報のやり取りを行うことができる。
【0050】
また、外部サーバ200は、上述のように、複合機1と端末装置100(110)との連携した処理を実現するアプリケーションを保持している。また、例えば、外部サーバ200の管理者により、外部サーバ200におけるアプリケーションの追加、削除、およびバージョンアップが行われる。
【0051】
図2は、実施の形態の通信システム150における情報の流れの一例を示す図である。
【0052】
図2を用いて、通信システム150における情報の流れを簡単に説明する。
【0053】
実施の形態の通信システム150において、複合機1は、外部サーバ200に対してアプリケーションの更新状況の確認を行う。また、複合機1は、アプリケーション情報およびアプリケーションを外部サーバ200から取得する。
【0054】
なお、アプリケーション情報とは、外部サーバ200に保持されている1以上のアプリケーションソフトウェアを特定する情報である。例えば、当該1以上のアプリケーションそれぞれの名称およびバージョン等を示す情報である。
【0055】
また、複合機1は、端末装置100(110)から、アプリケーション情報の取得要求を受信する。複合機1は、当該取得要求の応答として、例えばアプリケーションの更新情報を送信する。複合機1はさらに、端末装置100(110)から、アプリケーションの転送要求を受信する。複合機1は、当該転送要求の応答として、当該アプリケーションを送信する。
【0056】
なお、複合機1は、例えばウェブサーバ機能を有しており、外部サーバ200から取得したアプリケーション情報およびアプリケーションを、ウェブサーバ機能を用いて端末装置100(110)に公開することができる。
【0057】
次に、実施の形態の複合機1の基本的な構成を図3および図4を用いて説明する。
【0058】
図3は、実施の形態における複合機1の主要なハードウェア構成を示すブロック図である。
【0059】
複合機1は、図3に示すようにCentral Processing Unit(CPU)10と、Read Only Memory(ROM)11と、Random Access Memory(RAM)12と、モデム13と、Network Control Unit(NCU)14と、操作パネル15と、ディスプレイ16と、スキャナ17と、プリンタ18と、LANインタフェース(LAN I/F)19とを備える。
【0060】
CPU10は、ROM11に格納された制御プログラム21を実行することにより、複合機1の各種の動作を制御する。
【0061】
ROM11は、CPU10が実行する制御プログラム21を保持する読み出し専用メモリである。
【0062】
RAM12は、CPU10が制御プログラム21を実行する際に用いられるワークデータ、およびスキャナ17から得られた原稿データ等を保持する読み書き可能なメモリである。また、RAM12には、端末装置100(110)から受信した印刷データも格納される。
【0063】
モデム13は、RAM12に保持された原稿データ等をファクシミリ信号に変調して送信し、また外部から受信されたファクシミリ信号をラインデータに復調する。モデム13は、例えばG3規格に準拠したファックスモデムである。
【0064】
NCU14は、モデム13とPSTN5との接続を制御する網制御装置である。
【0065】
操作パネル15は、ユーザからの操作を受け付けるパネルである。
【0066】
ディスプレイ16は、ユーザへの操作ガイド、および複合機1の動作状態を表示する表示装置である。ディスプレイ16は、例えばLiquid Crystal Display(LCD:液晶表示装置)である。例えば、外部サーバ200から取得されたアプリケーションの一覧等をディスプレイ16に表示させることも可能である。
【0067】
なお、ディスプレイ16として、画面に表示された画像等を押すことで、複合機1を操作することのできるタッチパネルが採用された場合、ディスプレイ16が、操作パネル15の全部または一部の機能を兼ねることができる。
【0068】
スキャナ17は、画像読み取り装置であり、CPU10の制御下で、Charge Coupled Device Image Sensor(CCD)を用いて原稿を光学的に読み取ることによって原稿データを生成する。
【0069】
プリンタ18は、印刷装置であり、CPU10の制御下で、例えばRAM12に保持された印刷データに示される文字または図形を用紙に印刷し出力する。
【0070】
LAN I/F19は、複合機1とLAN6とを接続する通信アダプタであり、CPU10の制御下で、例えばRAM12に保持された画像データを端末装置100等へ送信する。
【0071】
Hard Disk Drive(HDD)20は、スキャナ17により生成された原稿データ等を蓄積する記憶装置である。なお、HDD20に代えて、フラッシュメモリ等の半導体記憶装置が用いられてもよい。
【0072】
図4は、実施の形態の複合機1の基本的な機能構成を示すブロック図である。
【0073】
複合機1の基本的な機能構成として、アプリケーション情報取得部50と、アプリケーション取得部51と、アプリケーション送信部52と、記憶部53と、判断部55と、通信部56とを備える。
【0074】
アプリケーション情報取得部50は、外部サーバ200に保持されている1以上のアプリケーションソフトウェアを特定する情報であるアプリケーション情報210を取得する。
【0075】
外部サーバ200は、例えば図4に示すように、自装置が保持する1以上のアプリケーション220の名称(APP−a等)とバージョン情報(2.1等)とを含むアプリケーション情報210を記憶している。
【0076】
アプリケーション情報取得部50によって、外部サーバ200からアプリケーション情報210が取得されることで、複合機1は、当該取得の時点で外部サーバ200にどのようなアプリケーションのどのバージョンが保持されているかを知ることができる。
【0077】
アプリケーション取得部51は、外部サーバ200に保持されている1以上のアプリケーションのうちの選択したアプリケーションを外部サーバ200から取得する。
【0078】
なお、アプリケーション取得部51によるアプリケーションの取得のタイミングについて特に限定はなく、例えば、アプリケーションの更新がアプリケーション情報210を参照することで確認されたタイミングで、当該アプリケーションがアプリケーション取得部51によって取得されてもよい。また、例えば、端末装置100(110)からのアプリケーションの転送要求を複合機1が受信したことを契機として、当該アプリケーションがアプリケーション取得部51によって取得されてもよい。
【0079】
アプリケーション送信部52は、アプリケーション取得部51により取得されたアプリケーションを端末装置100(110)に送信する。
【0080】
記憶部53は、アプリケーション送信部52により送信されることで端末装置100(110)に取得されたアプリケーションに関する情報を示す履歴情報54を記憶する。
【0081】
判断部55は、記憶部53に記憶されている履歴情報54に対して、アプリケーション情報取得部50によって取得されたアプリケーション情報210が新たな情報を含んでいるか否かを判断する。
【0082】
つまり、判断部55によって、履歴情報54とアプリケーション情報210との比較が行われる。
【0083】
また、判断部55は、アプリケーション情報210に更新があるか否かも判断することができる。つまり、外部サーバ200においてアプリケーションの追加またはバージョンアップがあったか否かが判断部55によって確認される。
【0084】
通信部56は、判断部55により、履歴情報54に対してアプリケーション情報210が新たな情報を含んでいると判断された場合、当該新たな情報を端末装置100(110)に通知する。つまり、外部サーバ200に保持されている1以上のアプリケーションについての更新情報が端末装置100(110)に通知される。
【0085】
なお、判断部55による比較処理および通信部56による通知内容の具体例については、図8を用いて後述する。
【0086】
また、上述のアプリケーション情報取得部50、アプリケーション取得部51、アプリケーション送信部52、および通信部56によって実行される情報の送信または受信に係る処理は、例えばCPU10が制御プログラム21を実行することで実現される。またこれら情報の送信または受信は、LAN I/F19を介して行われる。また、記憶部53による、履歴情報54を保持する機能は、例えばHDD20によって実現される。
【0087】
また、判断部55による比較処理は、例えばCPU10が制御プログラム21を実行することで実現される。
【0088】
以上のように構成された複合機1の処理の流れを図5〜図7を用いて説明する。
【0089】
図5は、実施の形態の複合機1におけるアプリケーション情報210の取得に係る処理の流れの一例を示すフロー図である。
【0090】
複合機1のアプリケーション情報取得部50は、外部サーバ200からアプリケーション情報210を取得する(S10)。この取得処理は、例えば定期的に実行される。つまり、定期的に最新のアプリケーション情報210が取得される。
【0091】
判断部55は、アプリケーション情報取得部50に取得されたアプリケーション情報210に更新があるか否かを判断する(S11)。なお、この判断は、例えば記憶部53に記憶されている、過去に取得されたアプリケーション情報210と、最新のアプリケーション情報210との比較により行われる。
【0092】
判断部55によって、当該更新があると判断された場合(S11でYes)、当該更新に対応するアプリケーションがアプリケーション取得部51によって取得され、例えば、記憶部53に格納される(S12)。
【0093】
このようにしてアプリケーション取得部51によって取得されたアプリケーションは、端末装置100(110)からの転送要求に応じて送信される。その結果、当該アプリケーションは、送信先である端末装置100(110)に取得される。
【0094】
また、判断部55によって、当該更新があると判断された場合(S11でYes)、例えば判断部55によって、過去に記憶部53に記憶されたローカルのアプリケーション情報210の一部または全部が書き換えられることで、最新の内容に更新される。
【0095】
なお、更新後のローカルのアプリケーション情報210は、外部サーバ200から取得した最新のアプリケーション情報210と内容的に一致する部分を含んでいればよい。つまり、データの配列順等の形式は、ローカルのアプリケーション情報210と外部サーバ200から取得したアプリケーション情報210とで異なっていてもよい。
【0096】
また、複合機1は、上述のように、アプリケーション情報210に更新があると判断した場合(S11でYes)、当該アプリケーションを取得せず、ローカルのアプリケーション情報210の更新のみを行ってもよい。この場合、複合機1は、例えば端末装置100(110)からの転送要求を契機として当該アプリケーションを取得すればよい。
【0097】
また、外部サーバ200からのアプリケーションの取得を、どのタイミングで行うかについては固定されていなくてもよい。
【0098】
例えば、複合機1は、以下のようなルールに従って、アプリケーションの取得を行ってもよい。すなわち、複合機1は、基本的には、アプリケーション情報210に更新があると判断された時点で、当該更新に対応するアプリケーションを取得する。しかし、例えば複合機1の処理負荷が高いとき、または、LAN6等の通信速度が閾値より遅い場合などは、当該判断の時点ではなく、上記の転送要求を契機として当該アプリケーションを取得する。複合機1は、このようなルールの下でも、端末装置100(110)に、必要なアプリケーションを取得させることができる。
【0099】
図6は、実施の形態の複合機1におけるアプリケーションの送信に係る処理の流れの一例を示すフロー図である。
【0100】
複合機1では、例えばアプリケーション送信部52が、端末装置100(110)からのアプリケーションの転送要求を受信する(S20)。
【0101】
例えば、複合機1のウェブサーバ機能により公開される、更新情報の通知画面(図8を用いて後述する)を介して、端末装置100(110)から転送要求が送信される。つまり、端末装置100(110)に表示された通知画面に示されるアプリケーションの転送を要求する信号が、複合機1に送信される。
【0102】
判断部55は、当該転送要求に対応するアプリケーションが記憶部53に記憶されているか否かを確認する(S21)。
【0103】
つまり、上述のように、当該転送要求が送信された時点では、当該転送要求に対応するアプリケーションが記憶部53に記憶されていない場合もありうる。この場合(S21でNo)、アプリケーション取得部51は、当該アプリケーションを外部サーバ200に要求し取得する(S22)。
【0104】
また、当該アプリケーションが記憶部53に記憶されている場合(S21でYes)、または、当該アプリケーションが外部サーバ200から新たに取得された場合(S22)、当該アプリケーションは端末装置100(110)に送信される(S23)。つまり、当該アプリケーションは、当該転送要求への応答として、アプリケーション送信部52により送信される。
【0105】
このようにアプリケーション送信部52によりアプリケーションが送信された場合、記憶部53の履歴情報54が更新される(S24)。この更新は、例えば、アプリケーション送信部52によって行われる。
【0106】
例えば、アプリケーション“APP−a”のバージョン“2.1”(図4参照)が複合機1から端末装置100に送信された場合、端末装置100の識別子に対応付けられて“APP−a”および“2.1”を示す情報が履歴情報54の一部として記憶される。
【0107】
これにより、端末装置100は、アプリケーション“APP−a”のバージョン“2.1”を取得済みであることが、複合機1で確認可能となる。
【0108】
なお、履歴情報54の更新(履歴情報54が新規に記録される場合も含む)が行われるタイミングに特に限定はない。例えば、アプリケーション送信部52によりアプリケーションが送信された際に、当該アプリケーションについての履歴情報54が記憶部53に記憶されてもよい。つまり、アプリケーションの送信を契機として履歴情報54の記憶部53への記録が実行されてもよい。この場合、例えば、履歴情報54の記憶に係る処理が効率的に実行される。
【0109】
また、例えば、アプリケーション送信部52により送信されたアプリケーションが端末装置100にインストールされた旨を示す情報を、通信部56が受信した場合に、当該アプリケーションについての履歴情報54が記憶部53に記憶されてもよい。
【0110】
ここで、アプリケーションが端末装置100にインストールされた旨を示す情報は、例えば、端末装置100が当該アプリケーションを実行することで端末装置100から複合機1に送信される信号によって実現される。
【0111】
つまり、アプリケーションが端末装置100にインストールされた旨を示す情報とは、当該インストールの実行を明示的に示す情報でなくてもよく、当該インストールの実行が実質的に証明(確認)できる情報であればよい。
【0112】
このように、アプリケーションが端末装置100にインストールされたことが確認された場合に、当該当該アプリケーションについての履歴情報54が記憶部53に記憶されることで、例えば、履歴情報54の正確さが向上する。つまり、履歴情報54を参照することで、端末装置100にどのようなアプリケーションソフトウェアがインストールされているかがより確実に特定される。
【0113】
図7は、実施の形態の複合機1における更新情報の通知に係る処理の流れの一例を示すフロー図である。
【0114】
図8は、実施の形態の複合機1における更新情報の通知に係る処理の流れについて具体例を挙げて説明する図である。
【0115】
複合機1の通信部56は、端末装置100(110)から、アプリケーション情報210の取得要求を受信する(S30)。
【0116】
判断部55は、通信部56が、アプリケーション情報210の取得要求を受信した場合、履歴情報54に対して、アプリケーション情報210が新たな情報を含んでいるか否かを判断する(S32、S35)。
【0117】
具体的には、判断部55は、例えば記憶部53に記憶されている最新のアプリケーション情報210と、その時点で記憶部53に記憶されている履歴情報54とを比較する(S32)。
【0118】
例えば、最新のアプリケーション情報210、および、その時点で記憶部53に記憶されている履歴情報54が図8の上段に示す内容である場合を想定する。
【0119】
なお、図8の履歴情報54に示す“PC01”は、例えば、端末装置100の識別子である。つまり図8の履歴情報54には、端末装置100におけるアプリケーションの取得状況(どのアプリケーションのどのバージョンが取得されているか)が示されている。
【0120】
この場合、判断部55は、アプリケーション情報210と履歴情報54との比較の結果、外部サーバ200に保持されているアプリケーションと、端末装置100が取得済みのアプリケーションとの関係において、図8の中段に示す判断結果を得ることができる。
【0121】
すなわち、アプリケーション“APP−a”については、バージョンが“2.0”から“2.1”に更新されていること、およびアプリケーション“APP−b”については更新がないことが判断部55によって判断される。
【0122】
さらに、アプリケーション“APP−c”が追加されていること(端末装置100においては“APP−c”は、新規なアプリケーションであること)が判断部55によって判断される。
【0123】
つまり、判断部55は、履歴情報54に対して、アプリケーション情報210が新たな情報を含んでいると判断する(S35でYes)。この判断結果を受けた通信部56は、当該新たな情報を通知する(S36)。
【0124】
なお、判断部55によって、履歴情報54に対してアプリケーション情報210が新たな情報を含んでいないと判断された場合、通信部56は、当該新たな情報がない旨を通知することもできる(S37)。
【0125】
ここで、履歴情報54とアプリケーション情報210との間の実質的な差分の有無は、アプリケーションごとに判断される。そのため、本実施の形態においては、アプリケーションごとの更新情報が、通信部56から端末装置100(110)に送信される。
【0126】
その結果、端末装置100では、例えば、図8の下段に示すような、更新情報の通知画面が表示部101に表示される。
【0127】
図8に示す通知画面では、上述の判断結果のそれぞれが表示されている。すなわち、アプリケーション“APP−a”についてはバージョンアップがあること、アプリケーション“APP−b”については更新がないことが通知画面に表示されている。また、アプリケーション“APP−c”が追加されていることが通知画面に表示されている。
【0128】
なお、図8の通知画面に表示されている、“APP−a”についての“更新あり”等の情報は、端末装置100に通知される“新たな情報”の一例である。また、新たな情報と、図8に示す各種の情報以外の種類の情報が端末装置100に通知されてもよい。例えば、外部サーバ200から削除されたアプリケーションについての情報が端末装置100に通知されてもよい。
【0129】
また、当該通知画面の“APP−a”および“APP−c”の欄には、ダウンロードボタンが配置されている。端末装置100のユーザによる所定の操作により、ダウンロードボタンが選択された場合、当該ダウンロードボタンに対応する“APP−a”または“APP−c”の転送要求が端末装置100から複合機1に送信される。
【0130】
その結果、図6に示す、複合機1におけるアプリケーションの送信に係る一連の処理が実行される。つまり、端末装置100は、複合機1を介して、それぞれが最新のバージョンである“APP−a”のバージョン2.1、および“APP−c”のバージョン1.0を取得することができる。
【0131】
なお、端末装置100が、例えば、この通知画面を介して“APP−a”のバージョン2.1を取得し、“APP−c”のバージョン1.0を取得しなかった場合を想定する。
【0132】
この場合、端末装置100についての履歴情報54には、“APP−a”のバージョン2.1が取得された旨が記録され、“APP−c”ついては取得された旨が記録されない。
【0133】
従って、この一連の処理の終了後に、端末装置100から、複合機1に、アプリケーション情報210の取得要求が送信された場合は、端末装置100に“APP−c”の存在が再度通知される。具体的には、当該取得要求の送信の時点の最新のアプリケーション情報210に、“APP−c”が含まれていれば、端末装置100に、“APP−c”の存在が通知される。
【0134】
つまり、図8に示す更新情報が端末装置100に通知された時点では、端末装置100が“APP−c”を必要としていなかったが、その後に“APP−c”が必要となった場合は、複合機1による上記判断処理により、“APP−c”の存在が通知される。これにより、端末装置100は、“APP−c”を取得することができる。
【0135】
なお、図8では、端末装置100に対する更新情報の通知に係る処理の流れの概要が図示されているが、端末装置110についても、同様に、履歴情報54とアプリケーション情報210との比較処理、および、更新情報の通知等の処理が実行される。
【0136】
具体的には、複合機1によって、外部サーバ200に保持されているアプリケーションと、端末装置110が取得済みのアプリケーションとの関係に応じた、更新情報の内容の決定がなされる。
【0137】
つまり、端末装置100に対する更新情報の内容と、端末装置110に対する更新情報の内容とは互いに独立して決定される。
【0138】
以上のように、本実施の形態の複合機1は、端末装置100(110)が、複合機1から過去にどのようなアプリケーションを取得したか、または、取得しなかったかの情報に応じて、複合機1からの、アプリケーションの更新情報(追加またはバージョンアップ等を示す情報)の通知の要否が判断される。
【0139】
その結果、端末装置100(110)には、例えば、当該端末装置100(110)がその通知の時点において保持しているアプリケーション群に対応した適切な内容の更新情報が通知される。そのため、当該端末装置100(110)、効率よく、必要なアプリケーションを取得することができる。
【0140】
なお、本実施の形態では、通信システム150に既に設置されている端末装置100および端末装置110に対応した各種の処理を説明した。
【0141】
しかしながら、複合機1は、例えば、通信システム150に新たに設置された端末装置に対応した処理を行うこともできる。
【0142】
例えば、上記の端末装置100が、通信システム150に新たに設置された(LAN6に新たに接続された)装置である場合を想定する。
【0143】
この場合、端末装置100は、複合機1と連携した処理を行うためのアプリケーションを保持していない、または、当該アプリケーションを保持しているか否かが不明であると想定される。
【0144】
従って、この場合、複合機1は、端末装置100に対して、アプリケーション情報取得部50によって取得された、最新のアプリケーション情報210を送信してもよい。
【0145】
図9は、実施の形態の複合機1における更新情報の通知に係る処理の流れの別の一例を示すフロー図である。
【0146】
図9に示すフロー図は、図7に示すフロー図の各処理に加え、S31の処理と、S33の処理とが追加されている。
【0147】
具体的には、図9に示すフロー図では、以下の特徴的な処理が示されている。すなわち、通信部56が、端末装置100から、アプリケーション情報210の取得要求を受信した場合(S30)、判断部55は、端末装置100についての履歴情報54が、記憶部53に記憶されているか否かを判断する(S31)。
【0148】
端末装置100についての履歴情報54が、記憶部53に記憶されていないと判断された場合(S31でNo)、通信部56は、例えば、判断部55を介して、記憶部53に記憶されているローカルのアプリケーション情報210を取得する。つまり、通信部56は、最新のアプリケーション情報210を取得する。また、通信部56は、取得したアプリケーション情報210を、端末装置100に送信する(S33)。
【0149】
これにより、端末装置100は、LAN6に最初に接続された後に、端末装置100が複合機1と連携した処理を行うために必要な各種のアプリケーションの存在を知ることができ、かつ、それら各種のアプリケーションを取得することができる。
【0150】
また最新のアプリケーション情報210を端末装置100に送信した結果、端末装置100が複合機1を介して何らかのアプリケーションを取得した場合、当該取得の履歴を示す履歴情報54が記憶部53に記憶される。これにより、端末装置100へは、当該履歴情報54に応じた適切な処理(例えば、図9におけるS31でYes以降の処理)が実行される。
【0151】
このように、本実施の形態の複合機1によれば、複合機1に登録されていない端末装置が通信相手となった場合であっても、適切に、必要なアプリケーションの案内および導入を当該端末装置に対して行うことができる。
【0152】
以上、本発明の一態様に係る画像形成装置について、実施の形態に基づいて説明した。しかしながら、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものも、あるいは、上記説明された複数の構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
【0153】
例えば、本実施の形態では、本発明の一態様に係る画像形成装置として複合機1が例示されている。しかし、本発明の一態様に係る画像形成装置は、複合機以外の種類の画像形成装置によって実現されてもよい。
【0154】
例えば、プリンタ、スキャナ、または、ファクシミリ装置が、図4に示す複合機1と同様の機能構成を有することで、本発明の一態様に係る画像形成装置として動作することができる。
【0155】
また、本実施の形態では、複合機1は複数の端末装置(100および200)と接続されているとした、しかしながら、複合機1は、複合機1と連携した処理を行う少なくとも1台の端末装置と接続されていればよい。
【0156】
つまり、本発明の一態様に係る画像形成装置の一例としての複合機1による、上記のアプリケーションの取得の効率向上に係る効果は、1台のみの端末装置に対しても発揮される。
【産業上の利用可能性】
【0157】
本発明は、端末装置とネットワークを介して通信する画像形成装置であって、当該画像形成装置と連携した処理を行うためのアプリケーションを外部サーバから取得し当該端末装置に効率よく取得させることのできる画像形成装置を提供することができる。従って、本発明は、特に、1台以上の端末装置と接続されるプリンタ、スキャナ、ファクシミリ装置、または複合機等の画像形成装置として有用である。
【符号の説明】
【0158】
1 複合機
5 PSTN
6 LAN
10 CPU
11 ROM
12 RAM
13 モデム
14 NCU
15 操作パネル
16 ディスプレイ
17 スキャナ
18 プリンタ
19 LAN I/F
20 HDD
21 制御プログラム
50 アプリケーション情報取得部
51 アプリケーション取得部
52 アプリケーション送信部
53 記憶部
54 履歴情報
55 判断部
56 通信部
100、110 端末装置
101 表示部
150 通信システム
200 外部サーバ
210 アプリケーション情報
220 アプリケーション

【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置とネットワークを介して通信し、かつ、前記端末装置で実行可能な1以上のアプリケーションソフトウェアを保持する、前記ネットワークの外部のサーバである外部サーバと通信する画像形成装置であって、
前記外部サーバに保持されている1以上のアプリケーションソフトウェアを特定する情報であるアプリケーション情報を前記外部サーバから取得するアプリケーション情報取得部と、
前記外部サーバに保持されている1以上のアプリケーションソフトウェアのうちの選択したアプリケーションソフトウェアを前記外部サーバから取得するアプリケーション取得部と、
前記アプリケーション取得部により取得されたアプリケーションソフトウェアを前記端末装置に送信するアプリケーション送信部と、
前記アプリケーション送信部により送信されることで前記端末装置に取得されたアプリケーションソフトウェアに関する情報を示す履歴情報を記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶されている前記履歴情報に対して、前記アプリケーション情報取得部によって取得された前記アプリケーション情報が新たな情報を含んでいるか否かを判断する判断部と、
前記判断部により、前記履歴情報に対して前記アプリケーション情報が新たな情報を含んでいると判断された場合、前記新たな情報を前記端末装置に通知する通信部と
を備える画像形成装置。
【請求項2】
前記通信部はさらに、前記判断部により、前記履歴情報に対して前記アプリケーション情報が新たな情報を含んでいないと判断された場合、前記新たな情報がない旨を前記端末装置に通知する
請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記通信部はさらに、前記端末装置から送信される、前記アプリケーション情報の取得要求を受信し、
前記判断部は、前記通信部が取得要求を受信した場合、前記履歴情報に対して前記アプリケーション情報が新たな情報を含んでいるか否かを判断する
請求項1または2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記判断部はさらに、前記通信部が取得要求を受信した場合、前記端末装置に対応する履歴情報が前記記憶部に記憶されているか否かを判断し、前記端末装置に対応する履歴情報が前記記憶部に記憶されていると判断した場合に、前記履歴情報に対して前記アプリケーション情報が新たな情報を含んでいるか否かを判断し、
前記通信部は、前記判断部により、前記端末装置に対応する履歴情報が前記記憶部に記憶されていないと判断された場合、前記アプリケーション情報を前記端末装置に送信する
請求項3記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記記憶部は、前記外部サーバから取得されたアプリケーションソフトウェアが前記アプリケーション送信部により送信された際に、当該アプリケーションソフトウェアに関する情報を示す履歴情報を記憶する
請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記通信部はさらに、前記アプリケーション送信部により送信されたアプリケーションソフトウェアが前記端末装置にインストールされた旨を示す情報を前記端末装置から受信し、
前記記憶部は、前記通信部が、当該アプリケーションソフトウェアが前記端末装置にインストールされた旨を示す情報を受信した場合、当該アプリケーションソフトウェアに関する情報を示す履歴情報を記憶する
請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−101517(P2013−101517A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−245148(P2011−245148)
【出願日】平成23年11月9日(2011.11.9)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】