説明

画像管理システム、画像管理プログラム及び画像管理方法

【課題】取得した画像のセキュリティを確保するとともに取得した画像の消失を防止する技術を提供する。
【解決手段】書類を撮影することにより得られ第1記憶部に保存された画像を、取得する取得部101と、取得された画像の判読性を評価し、評価の結果に基づいて判読の可否を判定する判読性判定部203と、判読の可能な画像を第2記憶部に保存する画像保存部205と、判読の可能な画像が第2記憶部に保存された場合、第1記憶部に保存された画像を消去するように指示する消去指示部204とを備える画像管理システム1。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、書類を撮影して取得した画像を管理する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、業務で必要となる書類を端末に搭載されているカメラで撮影して画像を取得する技術が知られている。取得された画像は端末の記憶部に保存されるとともにサーバに送信される。
【0003】
関連する技術として、以下の技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−305292号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、端末が取得した画像を保持し続けている場合、端末の紛失、盗難、ネットワーク経由等により画像が流出する場合がある。また、端末の障害や災害等により画像を消失するおそれもある。
【0006】
また、画像を端末からサーバへ送信する際、送信過程の障害により画像が破損する場合がある。あるいは、有効な画像がサーバに保存される前に、誤操作により端末に保存されている画像を消去してしまうと、再度必要な書類の入手を行わなければならないなど、無用な労力を費やすことになる。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、取得した画像のセキュリティを確保するとともに取得した画像の消失を防止する技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するため、本実施形態の画像管理システムは、取得部と、判読性判定部と、保存部と、消去指示部とを有する。取得部は、書類を撮影することにより得られ第1記憶部に保存された画像を、取得する。判読性判定部は、取得された画像の判読性を評価し、評価の結果に基づいて判読の可否を判定する。画像保存部は判読の可能な画像を第2記憶部に保存する。消去指示部は、判読の可能な画像が第2記憶部に保存された場合、第1記憶部に保存された画像を消去するように指示する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】第1実施形態の画像管理システムのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図2】第1実施形態の画像管理システムの機能構成を示すブロック図である。
【図3】第1実施形態の画像管理システムの動作を示すフローチャートである。
【図4】第1実施形態の画像管理システムの画像取得動作を示すフローチャートである。
【図5】クライアント端末が有するカメラで書類を撮影する様子を示す図である。
【図6】書類のエッジを検出する様子を示す図である。
【図7】保存した書類の画像を示す図である。
【図8】取得した画像を台形補正及びトリミングした後の画像を示す図である。
【図9】第1実施形態の画像管理システムの画像選択動作を示すフローチャートである。
【図10】第2実施形態の画像管理システムの機能構成を示すブロック図である。
【図11】第2実施形態の画像管理システムの動作を示すフローチャートである。
【図12】手続に必要な書類名の一覧を示す図である。
【図13】OCR処理の結果を示す図である。
【図14】書類が判読可能か否か及び適切な書類か否かを判定するための文字列候補を示す図である。
【図15】第3実施形態の画像管理システムの機能構成を示すブロック図である。
【図16】第3実施形態の画像管理システムの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
【0011】
(第1実施形態)
第1実施形態の画像管理システムのハードウェア構成について説明する。
【0012】
図1は、第1実施形態の画像管理システム1のハードウェア構成を示すブロック図である。第1実施形態の画像管理システム1はクライアント端末10とサーバ20とを備える。
【0013】
クライアント端末10はCPU(Central Processing Unit)11と、カメラ12と、通信部13と、記憶部14と、表示部15と、入力部16とを有するものであり、例えばslate型PC、携帯電話、デジタルカメラ、PC等が挙げられる。CPU11は記憶部14に格納された書類画像取得アプリケーション等のプログラムに従って動作することによりクライアント端末10の機能を実現するデバイスである。カメラ12は書類等を撮影するデバイスである。通信部13はサーバ20とデータ等を通信するデバイスである。記憶部14はCPU11を動作させるためのプログラムやCPU11から渡された情報を保存するデバイスである。表示部15はCPU11から渡された情報を表示するデバイスであり、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイが挙げられる。入力部16は、ユーザによる操作を検出してCPU11へ渡すデバイスであり、ポインティング・デバイス、キーボード、タッチパネルなどである。
【0014】
サーバ20は、CPU21と、通信部22と、記憶部23とを有する。CPU21は記憶部23に格納されたプログラムに従って動作することによりサーバ20の機能を実現するデバイスである。通信部22はクライアント端末10とデータ等を通信するデバイスである。記憶部23はCPU11を動作させるためのプログラムやCPU21から渡された情報を保存するデバイスである。
【0015】
次に、画像管理システム1の機能構成について説明する。図2は、第1実施形態の画像管理システム1の機能構成を示すブロック図である。第1実施形態の画像管理システム1の機能は、クライアント端末10及びサーバ20が有する。
【0016】
クライアント端末10の機能構成について説明する。クライアント端末10は、取得部101と、選択部102と、通信部103と、画像消去部104(消去部)と、メッセージ表示部105とを有する。
【0017】
取得部101は所定の書類を撮影して得られ記憶部14(第1記憶部)に保存された複数の画像を、取得する。取得部101は、外部の端末が撮影することにより得られ外部の記憶部(第1記憶部)に保存された複数の画像を、ネットワークを介して取得してもよい。選択部102は、取得部101で取得された画像のうちから所定の画像を選択する。通信部103は種々の情報をサーバ20と通信する。画像消去部104は記憶部14に保存された画像を消去する。メッセージ表示部105はクライアント端末10の入力部16にメッセージを表示する。
【0018】
サーバ20の機能構成について説明する。サーバ20は、画像取得開始連携部201(画像取得許可情報送信部)と、通信部202と、判読性判定部203と、メッセージ通知部204(消去指示部)と、画像保存部205とを有する。
【0019】
画像取得開始連携部201(撮影許可情報送信部)は取得部101と連携して書類画像取得アプリケーションを起動する。通信部202は通信部103と同様の機能を有する。判読性判定部203は選択画像の判読性を評価し判読可否を判定する。メッセージ通知部204は、判読性判定部203の判定結果に基づいて画像消去命令や再取得メッセージを、通信部202を介してクライアント端末10に送信する。画像保存部205は選択画像を記憶部23に保存する。
【0020】
次に、第1実施形態の画像管理システム1の動作について説明する。図3は第1実施形態の画像管理システム1の動作を示すフローチャートである。なお、図1及び図2を用いて説明する。
【0021】
まず、取得部101は所定の書類を撮影して得られた複数の画像を取得する(S1)。S1について以下に詳述する。図4は第1実施形態の画像管理システム1の画像取得動作を示すフローチャートである。ここで、取得部101は、図2に示すように、起動処理部101a(識別情報送信部)と、エッジ検出部101bと、理想枠表示部101cと、画像取得部101dと、台形補正部101eとを有する。また、書類画像取得アプリケーションは不正撮影防止機能を有し、起動したのみでは撮影を開始することができないものとする。
【0022】
起動処理部101aはクライアント端末10とサーバ20とを連携することにより、書類画像取得アプリケーションの起動処理を行う(S1a)。起動処理部101aは具体的には以下のような動作を行う。起動処理部101aは、書類画像取得アプリケーションが起動されると、記憶部14に保存されたクライアント端末ID(識別情報)等の情報を、通信部103を介してサーバ20の画像取得開始連携部201に送信する。
【0023】
サーバ20の画像取得開始連携部201は起動処理部101aからクライアント端末IDを受信した場合、受信したクライアント端末IDと、記憶部23に予め保存されているクライアント端末IDとを照合する。また、画像取得開始連携部201は、クライアント端末IDを受信した場合、現在時刻と、記憶部23に予め保存され撮影する予定の時刻の範囲(所定の条件)とを照合する。
【0024】
画像取得開始連携部201は、照合の結果、クライアント端末IDが一致し、且つ現在時刻が撮影する予定の時刻の範囲に含まれると判断した場合、通信部202を介して画像取得許可情報を起動処理部101aに送信する。起動処理部101aは、受信した画像取得許可情報を書類画像取得アプリケーションに読み込ませることにより、書類画像取得アプリケーションの不正撮影防止機能を解除する。書類画像取得アプリケーションは、不正撮影防止機能の解除により一定期間だけ動作し、その期間経過後、不正撮影防止機能により撮影をすることができない設定に戻る。
【0025】
図5はクライアント端末10が有するカメラ12で書類を撮影する様子を示す図である。図6は書類のエッジを検出する様子を示す図である。エッジ検出部101bは、図5に示すようにクライアント端末10のカメラ12の連続撮影が始まると、図6に示すように撮影された画像の輝度勾配から画像のエッジを検索する(S1b)。
【0026】
画像のエッジを検出すると、理想枠表示部101cは、図6に示すように表示部15に理想枠を撮影された画像に重ねて表示させる(S1c)。理想枠は、カメラ12の表示画面に対応する座標の情報に基づいてクライアント端末10の表示部15に表示される。
【0027】
図7は保存した書類の画像を示す図である。図8は取得した画像を台形補正及びトリミングした後の画像を示す図である。画像取得部101dは、クライアント端末10のカメラ12が例えば1秒間に30枚の速さで連続撮影し、撮影された画像が理想枠に入ると画像をn枚取得する(S1d)。画像取得部101dは、連続撮影中、画像取得部101dは表示部15のプレビュー画面に残りの撮影枚数をカウントダウン表示する。このように取得された画像は、図7に示すようにカメラ12の向きにより台形に歪む場合がある。そこで、台形補正部101eは画像取得部101dで撮影して取得された画像を台形補正する(S1e)。このような処理を経て、取得部101は、図8に示す複数の画像を取得する。
【0028】
次に、選択部102は、取得部101により取得された複数の画像のうちから所定の条件を満たす画像を選択する(S2)。S2について以下に詳述する。図9は第1実施形態の画像管理システム1の画像選択動作を示すフローチャートである。ここで、取得部101は、図2に示すように、画像選択部102aと、画像補正部102bと、画像保存部102cとを有する。
【0029】
画像選択部102aは、取得部101で取得された複数の画像のそれぞれについて、隣接する画素毎に輝度の変化率を算出し、画像内の変化率の平均値(シャープネス)を評価値として算出する。画像選択部102aは、算出した評価値が最も高い画像を、撮影時の手ぶれや焦点ズレによるボケの少ない画像として選択する(S2a)。画像補正部102bは、選択された画像についてトリミング・コントラスト補正を行う(S2b)。画像保存部102cはトリミング・コントラスト補正後の補正画像を記憶部14に保存する(S2c)。
【0030】
次に、通信部103は補正画像をサーバ20の通信部202に送信する(S3)。サーバ20の通信部202は補正画像を受信する(S4)。判読性判定部203は補正画像のシャープネスを評価値として算出する。そして、判読性判定部203は、記憶部23に予め保存された閾値を取得し、評価値が閾値より大きいか否か、すなわち判読可能か否かを判定する(S5)。
【0031】
評価値が閾値より大きい場合(S5、yes)、判読性判定部203は判定結果及び補正画像をメッセージ通知部204に渡すとともに、補正画像を画像保存部205に渡す。画像保存部205は補正画像を記憶部23に保存する(S6)。また、メッセージ通知部204は、判定結果に基づいて通信部202を介してクライアント端末10に画像消去命令を送信する(S7)。クライアント端末10の通信部103は画像消去命令を受信する(S8)。画像消去部104は画像消去命令に基づいて記憶部14に保存された補正画像を消去する(S9)。
【0032】
一方、S5において評価値が閾値より小さい場合(S5、no)、メッセージ通知部204は、判定結果に基づいてクライアント端末10に再取得メッセージを送信し(S10)、S1に戻る。この際、メッセージ表示部105はクライアント端末10の表示部15に画像再取得メッセージを表示する。
【0033】
このように、第1実施形態によれば、補正画像をサーバ20で保存した後にクライアント端末10側の補正画像を消去するため、取得した画像のセキュリティを確保するとともに、取得した画像の消失を防止することができる。また、クライアント端末10とサーバ20とが連携しているため、ユーザによる不正撮影を防止することができる。
【0034】
また、第1実施形態によれば、クライアント端末10で取得した複数の画像からボケの少ない画像を選択した後に、サーバ20でシャープネスにより判読性を評価している。このため、画像管理システム1は、サーバ20の画像処理負担を低減することができる。
【0035】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1実施形態のサーバ20にOCR(Optical Character Reader)処理機能が追加されたことを除き第1実施形態と同様の構成で実現できる。
【0036】
第2実施形態の機能構成について説明する。図10は、第2実施形態の画像管理システム2の機能構成を示すブロック図である。第1実施形態と同一の内容については、説明を省略する。
【0037】
第2実施形態は、第1実施形態の機能構成に加え、OCR処理部206と、書類種別確認部207とを有する。OCR処理部206はサーバ20が有するOCR処理機能により補正画像が示す文字列等を読み取る。書類種別確認部207は、補正画像が示す書類の書類種別を確認する。
【0038】
第2実施形態の画像管理システム2の動作について説明する。図11は第2実施形態の画像管理システム2の動作を示すフローチャートである。図12は手続に必要な書類名の一覧を示す図である。図13はOCR処理の結果を示す図である。図14は書類が判読可能か否か及び適切な書類か否かを判定するための文字列候補を示す図である。なお、以下の説明では図1及び図2を用いることがある。
【0039】
まず、ユーザはクライアント端末10の表示部15に表示された画面から、これから取得する書類の書類名を押下する。図12に示すような書類名の一覧の中から、一つの書類名が選択されると、書類画像取得アプリケーションが起動される。この後は第1実施形態と同様に、S1及びS2の動作を行う。通信部103は補正画像に加え、ユーザにより選択され予め記憶部14に保存されていた書類名情報を合わせてサーバ20に送信する(S3)。サーバ20の通信部202はこれらの画像や情報を受信する(S4)。OCR処理部206は補正画像をOCR処理して補正画像の文字列を読み取り、図13に示すようなOCR結果を取得する(S5a)。判読性判定部203は、サーバ20の記憶部23に予め保存されている日本語辞書の情報を取得し、OCR結果が日本語として意味を成す文字列か否かを判定する(S5b)。この際、判読性判定部203は、日本語辞書の代わりに図14に示すように、予め記憶部23に保存されている文字列候補の情報を取得して判断してもよい。
【0040】
日本語として意味を成す文字列である場合(S5b、yes)、書類種別確認部207は、図14に示す保険金支払い業務に関する文字列候補を読み出す。そして、OCR処理の結果に文字列候補が含まれているか否かを確認する(S5c)。ここで、書類種別確認部207は、OCR処理の結果に文字列候補が含まれていない場合であっても、補正画像を90度回転させてOCR処理と文字列候補検索を行う。書類種別確認部207は、これらを3回繰り返す。この結果、文字列候補が含まれている場合には(S5c、yes)、書類種別確認部207は、第1実施形態と同様に補正画像をサーバ20の記憶部23に保存し(S6)、補正画像を消去するように指示するための画像消去命令をクライアント端末10に送信する(S7)。クライアント端末10は、メッセージを受信し(S8)、記憶部14に保存されている補正画像を消去する(S9)。
【0041】
一方、日本語として意味を成す文字列でない場合(S5b、no)、及びOCR処理の結果に文字列候補が含まれていない場合(S5c、no)、メッセージ通知部204は、画像再取得メッセージをクライアント端末10に送信し(S10)、S1に戻る。この際、メッセージ表示部105はクライアント端末10の表示部15に画像再取得メッセージを表示する。なお、処理S5b及びS5cのうちいずれか一つにより判読可否が判定されてもよい。
【0042】
このように、画像管理システム2はサーバ20における補正画像の判読性をOCR処理することにより評価しているため、直接的且つ迅速に判読の可否を判断することができる。また、書類種別を自動的に判断するため、所望の書類とは全く異なる書類の画像を取得したような場合に、直ちに所望の書類とは異なる書類であることを判断することができる。
【0043】
(第3実施形態)
第3実施形態の画像管理システム3について説明する。第3実施形態の画像管理システム3は、画像管理システム2と同様のハードウェア構成で実現することができる。また、サーバ20の記憶部23には、前述の他、保存された入会手続業務や保険金支払い業務等の業務手続毎に必要となる必要書類情報、顧客訪問日時情報、及び業務手続毎のワークフローが予め関連付けられて保存されている。この他は第2実施形態におけるハードウェア構成と同様の構成である。
【0044】
第3実施形態の機能構成について説明する。図15は第3実施形態の画像管理システム3の機能構成を示すブロック図である。第2実施形態と同一の内容については、説明を省略する。第3実施形態は第2実施形態の機能構成に加え、ワークフロー登録部208と、手続進捗管理部209とを有する。ワークフロー登録部208は、サーバ20の記憶部23に保存されているワークフローを予定表に登録する。ワークフローは、そのワークフローに含まれる複数の手続をする際に必要な作業内容と、各作業内容の作業予定日または作業予定時刻を示す。手続進捗管理部209は、クライアント端末10から受信した情報に基づいて必要な手続を示すワークフローの進捗状況を管理する。サーバ20の記憶部23には、予め、作業予定情報や予定表が保存されている。また、作業内容は作業予定日までにサーバ20の予定表に登録されているものとする。
【0045】
第3実施形態の画像管理システム3の動作について説明する。図16は第3実施形態の画像管理システム3の動作を示すフローチャートである。
【0046】
まず、ワークフロー登録部208は、取得部101による画像の取得の前に、予め、サーバ20の記憶部23に保存されているワークフローを予定表に登録しておく(S0)。そして、画像管理システム2の動作と同様に、ユーザは表示部15に表示された画面からこれから取得する書類の書類名を押下する。この後は第2実施形態と同様に、S1からS5cまでの動作を行う。
【0047】
画像保存部205は補正画像を記憶部23に保存する(S6a)。手続進捗管理部209は補正画像が保存された後、予定表に登録されているワークフローのうち、必要書類取得手続が完了したことを保存することによりワークフローを次の手続へ進捗させ、ワークフローを更新する(S6b)。この後は第2実施形態と同様に、S7からS10までの動作を行い、動作を終了する。
【0048】
このように、画像管理システム3は、顧客からの所望の業務予定に応じて必要なワークフローを管理し、必要書類の取得が終了した後に次の手続にワークフローを進捗させる。このため、画像管理システム3によれば、ユーザが必要な業務手続を自己管理する必要がなく、容易に必要業務を遂行することができるとともに、業務不備を解消することができる。
【0049】
前記第1〜第3実施形態では、画像管理システム1〜3の機能を図2、図10及び図15に示すようにクライアント端末10及びサーバ20が有していたが、クライアント端末10がサーバ20の判読性判定部203を有してもよい。この場合、サーバ20は、クライアント端末10の判読性判定部203で判読性が判定された画像を、記憶部23に保存する。また、特許請求の範囲に記載の画像保存部は、判読可能と判定された画像をサーバ20へ送信する通信部であってもよく、特許請求の範囲に記載の消去指示部は、サーバ20からの消去指示命令を受信して画像消去部104に画像を消去させる通信部であってもよい。従って、画像管理システム1〜3はクライアント端末10に適用されてもよい。一方、サーバ20はクライアント端末10の選択部102を有してもよい。この場合、クライアント端末10は、画像の取得及びその消去をするだけでよい。また、特許請求の範囲に記載の取得部は、クライアント端末10により撮影された画像を受信する通信部であってもよい。従って、画像管理システム1〜3はサーバ20に適用されてもよい。
【0050】
また、画像管理システム1〜3においては、画像取得部101dが撮影を開始した情報を、通信部103を介してサーバ20の画像取得開始連携部201に送信してもよい。画像取得開始連携部201は、撮影許可情報を送信後所定期間経過しても撮影を開始した情報を受信しない場合、業務の管理部門にその旨を通知してもよい。
【0051】
また、画像管理システム1〜3の選択部102では、選択画像を選択した後に画像補正部102bで選択画像を補正したが、この順番に限られない。すなわち、選択部102が、取得部101で取得した複数の画像の全てを画像補正部102bでトリミング・コントラスト補正した後、画像選択部102aで評価値の高い画像を選択してもよい。この場合、取得部101で取得された画像のうちからブレやボケの少ない画像を確実に選択することができる。
【0052】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0053】
1〜3 画像管理システム、10 クライアント端末、11及び21 CPU、12 カメラ、13及び22 通信部、14及び23 記憶部、15 表示部、16 入力部、20 サーバ、101 取得部、101a 起動処理部、102 選択部、103及び202 通信部、104 画像消去部、105 メッセージ表示部、201 画像取得開始連携部、203 判読性判定部、204 メッセージ通知部、205 画像保存部、206 OCR処理部、207 書類種別確認部、208 ワークフロー登録部、209 手続進捗管理部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
書類を撮影することにより得られ第1記憶部に保存された画像を、取得する取得部と、
前記取得された画像の判読性を評価し、前記評価の結果に基づいて判読の可否を判定する判読性判定部と、
前記判読の可能な画像を第2記憶部に保存する画像保存部と、
前記判読の可能な画像が前記第2記憶部に保存された場合、前記第1記憶部に保存された画像を消去するように指示する消去指示部と
を備える画像管理システム。
【請求項2】
前記評価は、前記取得部により取得された画像のシャープネスに基づいて評価する請求項1に記載の画像管理システム。
【請求項3】
前記評価は、OCR処理により前記取得部により取得された画像が示す文字列を認識することにより評価する請求項1に記載の画像管理システム。
【請求項4】
所定の書類に関連する文字列候補と前記文字列とに基づいて、前記撮影された書類の種別を確認する書類種別確認部を有する請求項3に記載の画像管理システム。
【請求項5】
所定の手続をする際に必要な作業内容を示すワークフローを登録するワークフロー登録部と、
前記判読の可能な画像が前記第2記憶部に保存された後、前記作業内容のうち、前記書類の画像を取得する作業が完了したことを保存するワークフロー管理部と
を備える請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像管理システム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像管理システムは、クライアント端末とサーバとを有し、
前記クライアント端末は前記取得部を備え、
前記サーバは前記判読性判定部と、前記画像保存部と、前記消去指示部とを備える画像管理システム。
【請求項7】
前記クライアント端末は、更に前記クライアント端末の識別情報を送信する識別情報送信部を備え、
前記サーバは、更に前記クライアント端末から受信した前記識別情報と予め保存された識別情報とを照合し、現在の時刻と撮影予定時刻を示す所定の条件とを照合する照合部と、前記照合した結果が一致する場合、画像取得許可情報を前記クライアントに送信する画像取得許可情報送信部とを備え、
前記取得部は前記撮影許可情報を受信した場合、前記撮影を開始する請求項6に記載の画像管理システム。
【請求項8】
書類を撮影することにより得られ第1記憶部に保存された画像を、取得し、
前記取得された画像の判読性を評価し、前記評価の結果に基づいて判読の可否を判定し、
前記判読の可能な画像を第2記憶部に保存し、
前記判読の可能な画像が前記第2記憶部に保存された場合、前記第1記憶部に保存された画像を消去するように指示する
ことをコンピュータに実行させる画像管理プログラム。
【請求項9】
書類を撮影することにより得られ第1記憶部に保存された画像を、取得し、
前記取得された画像の判読性を評価し、前記評価の結果に基づいて判読の可否を判定し、
前記判読の可能な画像を第2記憶部に保存し、
前記判読の可能な画像が前記第2記憶部に保存された場合、前記第1記憶部に保存された画像を消去するように指示する
画像管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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