説明

画像編集装置および方法、並びにプログラム

【課題】利用者が退屈するようなことがないようにする。
【解決手段】利用者から提供される情報を含むスタンプに対して、その情報の修正が指示された場合、その修正を施すべき全てのスタンプに対して修正を行うのではなく、修正が指示されたスタンプを含むタブ内のスタンプのみを対象として処理を行う。また、処理を実行している間、利用者に対してはメッセージを表示し、他のスタンプを使用するように促す。他のスタンプを使用することで、退屈になる時間がないようにすることが可能となる。本技術は、写真シール作成装置に適用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像編集装置および方法、並びにプログラムに関し、特に、編集時に変更に応じた処理を反映させるために、利用者が待機しなくてはならない時間をできる限りなくし、編集時に利用者を飽きさせることがないようにする画像編集装置および方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、利用者(被写体)を撮影し、得られた撮影画像に予め用意されている画像を合成したり、文字や線画を重畳させたりする落書き編集処理を行い、シール紙に印刷し、写真シールとして利用者に提供する写真シール作成装置が存在する。
【0003】
この写真シール作成装置は、例えば、ゲームセンタ等の娯楽(遊戯)施設に設置され、主に女子高校生や女子中学生等を中心とする利用者に有料でサービスを提供する。利用者は、写真シールの作成作業をゲームとして楽しむだけでなく、出力される様々なサイズの編集済み画像が印刷されている写真シールを仲間同士で切り分け合って、それぞれの所持品に貼り付けたりしている。
【0004】
写真シール作成のゲームは、被写体の撮影、その撮影画像に対する落書き編集、そして、編集済み画像の写真シールへの出力、という流れで行われる。利用者は、この一連の工程を制限時間内でプレイし、その成果物として作成された写真シールを受け取る。従って、利用者の満足度を向上させるためには、写真シール作成作業のゲームとしての面白さを向上させるとともに、写真シールの出来栄えを向上させることも重要になる。
【0005】
そこで、利用者がより満足する画像の写真シールを提供することができるように、近年の写真シール作成装置においては、落書き編集の機能が充実してきており、ペンやスタンプ、文字などの編集ツールの種類が多種多様となってきている。このような編集ツールは、それぞれの編集ツール毎に、その種類によってジャンル分けされており、利用者は、編集ツール毎に、好みのジャンルを探し、さらに、そのジャンルに含まれる所望の編集ツールを探し出すことで、落書き編集を行うことができる。
【0006】
また利用者の期待感や驚きを高めるために、誕生日スタンプなどと称されるスタンプが提案されている(例えば、特許文献1参照)。誕生日スタンプは、利用者が自己の誕生日の情報を入力することで、その誕生日が表示されるスタンプが生成され、利用者に提供される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009-135734号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1に記載の誕生日スタンプは、入力された誕生日から、入力された日までの生存日数を計算し、その日数を含むスタンプや、誕生日そのものを含むスタンプであるが、字体や枠などが異なるスタンプである。誕生日などは、利用者毎に異なるため、デフォルトでスタンプを生成しておくことができないので、誕生日が入力された時点で、これらの複数のスタンプを生成し、利用者に提供する必要がある。その提供するまでの時間がかかってしまう場合、その間、利用者を待たすことになると、利用者を退屈させてしまうことになり好ましくない。よって、利用者を退屈させないようにすることが望まれている。
【0009】
本技術は、このような状況に鑑みてなされたものであり、スタンプなどを生成しているときに、利用者に他のスタンプなどの使用を促し、利用者が退屈となる時間を少なくすることができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本技術の一側面の画像編集装置は、利用者を被写体として撮影し、得られた画像に対して利用者に落書き編集入力を行わる画像編集装置であって、前記利用者を被写体として撮影し撮影画像を得る撮影手段と、前記落書き編集入力が行われる編集画像を含む編集画面の表示を制御する画面表示制御手段と、前記編集画面に表示された前記編集画像に対する前記落書き編集入力を受け付ける入力受付手段と、受け付けられた前記落書き編集入力に基づいて、前記編集画像を編集する編集手段とを備え、前記編集画面の前記落書き編集を行うためのツールは、カテゴリ毎に分類された複数のタブと、前記タブ毎に複数の合成用画像から構成され、利用者の指示により修正可能な前記合成用画像に対して修正が指示された場合、その合成用画像を含む前記タブ内の合成用画像を修正対象とし、修正を施し、修正後の合成用画像を利用者に提供する。
【0011】
この画像編集装置の、撮影手段は、例えば、撮影処理部により構成され、画面表示制御手段は、例えば、編集画面表示制御部により構成され、入力受付手段は、例えば、入力受付制御部により構成され、編集手段は、例えば、落書き編集処理部により構成され、印刷手段は、例えば、印刷処理部により構成される。
【0012】
本技術の一側面の画像編集装置においては、編集画面の落書き編集を行うためのツールが、カテゴリ毎に分類された複数のタブと、タブ毎に複数の合成用画像から構成され、利用者の指示により修正可能な合成用画像に対して修正が指示された場合、その合成用画像を含むタブ内の合成用画像が修正対象とされ、修正が施され、修正後の合成用画像が利用者に提供される。
【0013】
これにより、複数のタブに存在する合成用画像のうち、修正が指示された合成用画像を含むタブ内の合成用画像のみが修正対象とされ、修正がされるため、修正にかかる時間を短くすることが可能となる。
【0014】
前記修正が行われている間、修正が行われていることを認識させ、他の合成用画像の使用を促すメッセージを表示するようにすることができる。
【0015】
これにより、利用者に修正が行われていることを認識させ、他の合成用画像を使用することで編集作業を維持させることが可能となり、退屈な時間が発生するようなことを防ぐことが可能となる。
【0016】
前記修正対象とされた全ての合成用画像に対して修正が施され、他の合成用画像の使用が終了されたと判断された場合、修正が施された前記合成用画像を含む前記タブに表示を切り換えるようにすることができる。
【0017】
これにより、利用者が使用を所望していた合成用画像を、修正後に、利用者が探し出さなくてはならないといったことをなくし、利用者の編集作業を楽にすることが可能となる。
【0018】
前記修正対象とされた全ての合成用画像に対して修正が施されたとき、そのことを利用者に認識させるメッセージを前記編集画面内に表示し、前記メッセージが操作された場合、修正が施された前記合成用画像を含む前記タブに表示を切り換えるようにすることができる。
【0019】
これにより、利用者が使用を所望していた合成用画像を、修正後に、利用者が探し出さなくてはならないといったことをなくし、利用者の編集作業を楽にすることが可能となる。
【0020】
前記修正対象とされた合成用画像のうち、修正が施された合成用画像から順に利用者に提供するようにすることができる。
【0021】
これにより、利用者が使用を所望していた合成用画像を、修正後に、利用者が探し出さなくてはならないといったことをなくし、利用者の編集作業を楽にすることが可能となる。また、利用者が使用を所望していた合成用画像をできるだけ早く提供することが可能となる。
【0022】
複数の利用者が落書き編集を行っているときであり、1の利用者が前記合成用画像の修正を行っているときには、他の利用者用の前記合成用画像に修正を指示するときに操作されるボタンを、非表示とするようにすることができる。
【0023】
これにより、異なる利用者が、同じタイミングで同じ情報に対して修正を加えるようなことを防ぐことが可能となる。
【0024】
本技術の一側面の写真シール作成方法は、利用者を被写体として撮影し、得られた画像に対して利用者に落書き編集入力を行わせる画像編集装置の画像編集方法であって、前記利用者を被写体として撮影し撮影画像を得る撮影ステップと、前記落書き編集入力が行われる編集画像を含む編集画面の表示を制御する画面表示制御ステップと、前記編集画面に表示された前記編集画像に対する前記落書き編集入力を受け付ける入力受付ステップと、受け付けられた前記落書き編集入力に基づいて、前記編集画像を編集する編集ステップとを含み、前記編集画面の前記落書き編集を行うためのツールは、カテゴリ毎に分類された複数のタブと、前記タブ毎に複数の合成用画像から構成され、利用者の指示により修正可能な前記合成用画像に対して修正が指示された場合、その合成用画像を含む前記タブ内の合成用画像を修正対象とし、修正を施し、修正後の合成用画像を利用者に提供する。
【0025】
本技術の一側面のプログラムは、利用者を被写体として撮影し、得られた画像に対して利用者に落書き編集入力を行わせる処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、前記利用者を被写体として撮影し撮影画像を得る撮影ステップと、前記落書き編集入力が行われる編集画像を含む編集画面の表示を制御する画面表示制御ステップと、前記編集画面に表示された前記編集画像に対する前記落書き編集入力を受け付ける入力受付ステップと、受け付けられた前記落書き編集入力に基づいて、前記編集画像を編集する編集ステップと、編集結果を前記シール紙に印刷する印刷ステップとを含み、前記編集画面の前記落書き編集を行うためのツールは、カテゴリ毎に分類された複数のタブと、前記タブ毎に複数の合成用画像から構成され、利用者の指示により修正可能な前記合成用画像に対して修正が指示された場合、その合成用画像を含む前記タブ内の合成用画像を修正対象とし、修正を施し、修正後の合成用画像を利用者に提供する。
【0026】
このプログラムは、所定の記録媒体に記録されて、例えば、ドライブにより読み出され、画像編集装置にインストールされる。記録媒体は、フロッピ(登録商標)ディスクなどよりなる磁気ディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc)などよりなる光ディスク、MD(Mini Disc)(登録商標)などよりなる光磁気ディスク、または半導体メモリなどのリムーバブルメディアにより構成される。
【発明の効果】
【0027】
本技術の一側面によれば、利用者が退屈となる時間を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本技術を適用した画像編集装置を含む写真シール作成装置の一実施の形態の例を示す斜視図である。
【図2】図1の写真シール作成装置の他の角度からの斜視図である。
【図3】図1の写真シール作成装置の設置例を示す斜視図である。
【図4】利用者の空間移動を説明する図である。
【図5】前方ユニットの正面の構成例を示す図である。
【図6】編集ユニットの側面の構成例を示す図である。
【図7】編集ユニットの他の側面の構成例を示す図である。
【図8】写真シール作成装置の内部の構成例を示すブロック図である。
【図9】制御部の詳細な構成例を示す機能ブロック図である。
【図10】編集処理部の詳細な構成例を示す機能ブロック図である。
【図11】写真シール作成ゲーム処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【図12】編集処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【図13】編集画面の例を示す図である。
【図14】コンテンツパレットの例を示す図である。
【図15】修正に係る処理1について説明するためのフローチャートである。
【図16】修正用のパレットの例を示す図である。
【図17】修正用のパレットの例を示す図である。
【図18】コンテンツパレットの例を示す図である。
【図19】コンテンツパレットの例を示す図である。
【図20】メッセージが表示された編集画面の例を示す図である。
【図21】メッセージが表示された編集画面の例を示す図である。
【図22】編集画面の例を示す図である。
【図23】編集画面の例を示す図である。
【図24】修正に係る処理2について説明するためのフローチャートである。
【図25】編集画面の例を示す図である。
【図26】修正に係る処理3について説明するためのフローチャートである。
【図27】コンテンツパレットの例を示す図である。
【図28】コンテンツパレットの例を示す図である。
【図29】コンテンツパレットの例を示す図である。
【図30】コンテンツパレットの例を示す図である。
【図31】コンテンツパレットの例を示す図である。
【図32】コンテンツパレットの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下に、本技術の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0030】
図1は、本技術を適用した画像編集装置を含む写真シール作成装置の一実施の形態の例を示す図である。図1の写真シール作成装置1は、撮影や編集等の作業の娯楽性を高め、それらの作業を利用者にゲーム(遊戯サービス)として行わせ、撮影画像や編集済み画像を写真シールやデータとして利用者に提供する代わりに、利用者より代金を受け取るゲーム装置(遊戯サービス提供装置)である。
【0031】
この写真シール作成装置1が実行する写真シール作成ゲームにおいて、利用者は、ゲームの代金を投入し、写真シール作成装置1に設けられたカメラを用いて自分自身等を撮影し、その撮影画像に対して背景画像を合成したり、ペン入力やスタンプ入力等の編集機能により合成用画像を加えたりする等の編集(落書き編集)を行い、撮影画像を彩り豊かなものにデザインする。そしてゲーム終了後、利用者は、編集済み画像が印刷された写真シール等を成果物として受け取る。
【0032】
このような写真シール作成装置1は、通常、ゲームセンタや観光地の店舗等に設置される。つまり、写真シール作成装置1は、例えば、メーカや販売会社などから、それらの店舗の経営者に販売される。写真シール作成装置1を購入した経営者は、店舗(例えばゲームセンタ)にその写真シール作成装置1を設置して管理・運営し、女子高校生や女子中学生に代表される一般の利用者に写真シール作成ゲームを有料でプレイさせ、その代金により収益を上げる。
【0033】
従って、店舗の経営者にとって、写真シール作成装置1の収益率の高さが重要となる。つまり、写真シール作成装置1は、単位時間当たりの収益率が高い方が望ましい。また、通常の店舗の場合、床面積や構造等の制限により、写真シール作成装置1の設置場所が限定される。従って、写真シール作成装置1は、単位床面積当たりの収益率が高い方が望ましい。さらに、各店舗の広さや形状は通常同じでなく、かつ、写真シール作成装置1とともに設置される他のゲーム機等も異なるため、設置場所の自由度が高いほど望ましい。
【0034】
収益率を向上させる方法として、例えば、写真シール作成ゲームの回転率を向上させる方法がある。つまり、所定の時間内にプレイされるゲーム数を増加させることにより単位時間当たりの収益率を増加させる方法である。しかしながら、写真シール作成ゲームをプレイする利用者がいなければ収益率は向上しない。したがって、写真シール作成装置1の写真シール作成ゲームに対する、利用者の期待度や満足度を向上させることも重要となる。
【0035】
例えば、写真シール作成装置1は、ゲームをプレイしたことのない利用者が「プレイしてみたい」と思うような期待度の高い機能を設けることにより利用者数を増加させることができる。また、一度プレイした利用者が「楽しかった、もう一度プレイしたい」と思うような満足度の高い機能を設けることにより、写真シール作成装置1は、いわゆるリピータを増加させ、利用者数をさらに増加させることができる。その結果、写真シール作成装置1の収益が向上する。
【0036】
利用者にとって、写真シール作成装置1には、大きく分けて、写真シール作成ゲームをプレイすること(写真シールの作成作業)と、成果物として写真シール用画像や写真シールを得ること(完成した写真シールそのもの)の2つの娯楽性がある。
【0037】
前者の、写真シール作成作業の娯楽性を向上させる方法としては、例えば、撮影機能や、落書き編集等の編集機能の多機能化、操作性の向上、またはプレイ時間や待ち時間の調整等がある。後者の、完成した写真シールそのものの娯楽性を向上させる方法としては、例えば、シール紙の品質向上、高画質印刷、および特殊色印刷等のようなハードウェアの向上や、写真シールの画像に対する利用者の満足度を向上させることなどがある。
【0038】
また、主な利用者層である女子高校生や女子中学生は、得られた写真シールを所有物に貼り付けるだけでなく、その写真シールを交換したり、その写真シールを話題にして会話を行ったりする。従って、例えば、写真シールの画像内容が、派手だったり、面白かったり、希少性が高かったり、目新しさがあったりする場合、その写真シールを利用者自身が気に入ることもあるが、それだけでなく、その写真シールを話題として会話が盛り上がることも考えられる。
【0039】
このようにして、写真シールの娯楽性を向上させることは、単にその利用者の満足度を向上させるだけでなく、他者の期待度を向上させ、評判の広がりによる集客、すなわち、いわゆる口コミによる新規利用者を増やすことも期待することができる。従って、このような写真シールの利用により、写真シール自体が写真シール作成装置1の広告としての役割も果たすこともある。
【0040】
つまり、写真シール作成ゲームにおいて、利用者らが気に入るような画像を作成することができる機能を提供することにより、利用者の写真シール作成ゲームに対する満足度だけでなく、写真シールに対する満足度も向上させることができ、さらに、写真シールの話題性や広告効果等も同時に向上させることができる。
【0041】
写真シール作成装置1は、このような特徴を有するが、その筐体10は、図1に示すように、撮影ユニット12、編集ユニット13、天井ストロボユニット14、および背景カーテンユニット15の4つのユニットに大きく分けられる。
【0042】
撮影ユニット12は、利用者等を被写体として撮影する機能を有しており、後述する内部の撮影空間において被写体の撮影が行われる。この撮影ユニット12は、大きく、前方ユニット12Aと後方ユニット12Bの2つに分けられる。
【0043】
前方ユニット12Aは、撮影空間の前方とされる側のユニットであり、撮影空間の利用者の撮影に関する処理を行ったり、利用者の写真シール作成ゲームに関する操作を受け付けたりする。後方ユニット12Bは、撮影空間の後方とされる側のユニットであり、前方ユニット12Aによる利用者の撮影の際に、背景の役割を果たすユニットである。この後方ユニット12Bの内部は、空洞(空間)となっており、利用者が撮影を行う際に利用される撮影空間の一部として構成される。この後方ユニット12Bの内部には、利用者がポーズをとるために利用するステージ等が設けられるようにしてもよい。また、前方ユニット12Aの側面には、外付けモニタ16、スピーカ17、およびタッチボタン18が設けられているが、その詳細は後述する。
【0044】
編集ユニット13は、利用者が撮影画像に対する落書き編集等を行うための構成(例えば、モニタ、タッチパネル、およびタッチペン等)が設けられている。後述するように1つの筺体からなる編集ユニット13は、2組の利用者が同時に編集作業を行うことができるように、2つの面のそれぞれに、落書き編集等を行うための構成が設けられている。後述するように、写真シール作成装置1は、複数の写真シール作成ゲームを並列的に実行することができる。換言すれば、複数組の利用者が、同時に写真シール作成装置1において写真シール作成ゲームをプレイすることができる。編集ユニット13は、写真シール作成ゲームのプレイの回転率を向上させるために、それらの複数組の利用者が同時に落書き編集を行うことができるように、2つの落書き編集等を行うための構成が設けられている。
【0045】
撮影空間の上方に設けられる天井ストロボユニット14は、撮影タイミングに合わせて撮影空間内に向けてフラッシュ発光するストロボを内蔵する。この天井ストロボユニット14には、さらに内部に蛍光灯が配置されており、撮影空間(撮影空間内の利用者)を常時照らす照明としても機能する。撮影空間は、後述するように簡易的に閉鎖的な空間として構成される。したがって、外部より光が進入しづらく、暗くなりがちで利用者の操作性が低下する恐れがある。そこで、天井ストロボユニット14が、その照明により撮影空間を明るく照らすことにより、そのような恐れを回避し、操作性を向上させることができる。なお、このような照明は前方ユニット12Aにも設けられている。前方ユニット12Aの構成例については、図5を参照して後述する。
【0046】
また、後方ユニット12Bの上部には、例えば、背景に利用する可動式のカーテン(背景カーテン)を備える背景カーテンユニット15が設けられている。この背景カーテンユニット15は、例えば、互いに色または柄の異なる巻き取り式のカーテンが複数吊設されている。例えば、明るい色の単色、外国の絵本のようなお洒落でかわいい柄、彩り豊かなポップで(大衆向けの)お洒落な柄等、主な利用者である女性の若者に人気の高い色や柄が複数揃えられる。
【0047】
背景カーテンユニット15は、前方ユニット12Aに設けられたカメラやストロボ等の撮影機能と連動して動作し、撮影の際に、例えば利用者に選択された色のカーテンを下ろし、その他のカーテンを巻き取る。このように動作することにより、背景カーテンユニット15は、容易に利用者の所望のデザインや、撮影モード等に応じたデザインの背景を提供することができる。これにより、写真シール作成装置1は、画像(写真シール)に対する利用者の満足度を向上させることができる。
【0048】
なお、背景カーテンユニット15が備えるカーテン(背景カーテン)の枚数は任意である。例えば、背景カーテンユニット15に1枚の背景カーテンのみが吊設されるようにしてもよい。また、この場合、写真シール作成装置1が、合成用の背景画像を複数種類用意し、その中から利用者により選択された背景画像を撮影画像に合成するようにしてもよい。このようにすることにより、写真シール作成装置1に設けられる物理的な背景カーテンが1枚のみであっても、写真シール作成装置1は、利用者の多様な好みに対応することができる。
【0049】
外付けモニタ16は、撮影ユニット12内の撮影空間で利用者の撮影が行われている場合には、次に撮影空間を利用しようと待機している利用者や、写真シール作成装置1の傍を通りかかった人に対して、撮影中の利用者のゲームの進行状況を示す映像を出力(表示)したり、写真シール作成ゲームの流れや遊び方等を案内(説明)するコンテンツ(デモンストレーション)、写真シール作成装置1が設置されている店舗や地域の広告等を出力したりする。また、写真シール作成装置1にエラーが発生している場合には、そのエラーの内容を出力する。
【0050】
スピーカ17は、外付けモニタ16によって出力される映像やコンテンツ、広告等に合わせた音声を出力する。
【0051】
タッチボタン18は、機械的に動作する機構を有しない構成とされ、例えば、利用者に所定の操作(タッチ)されることで、そのタッチによる圧力や静電気を感知して、利用者の操作を受け付ける。タッチボタン18が利用者の操作を受け付けると、外付けモニタ16によって出力される映像やコンテンツ、広告等は、適宜、その内容が切り替わるようになされている。また、タッチボタン18は、外付けモニタ16が、その上にタッチパネルが重畳されて構成されている場合には、外付けモニタ16の表示領域の一部に表示されて構成されるようにしてもよいし、機械的に動作する機構を有するプッシュボタンとして構成されるようにしてもよい。
【0052】
また、外付けモニタ16、スピーカ17、およびタッチボタン18は、前方ユニット12Aの側面のいずれか一方に設けられるようになされている。すなわち、図1において図示されない前方ユニット12Aの側面は、図1において外付けモニタ16、スピーカ17、およびタッチボタン18が設けられている前方ユニット12Aの側面に外付けモニタ16、スピーカ17、およびタッチボタン18が設けられない場合に、外付けモニタ16、スピーカ17、およびタッチボタン18が設置可能な構造となっている。
【0053】
図2は、図1の写真シール作成装置1を、編集ユニット13側より見た斜視図である。
【0054】
編集ユニット13は、図2に示すように、前方ユニット12Aの、後方ユニット12B側の面(つまり、撮影空間側の面)と反対の面に隣接して設置される。編集ユニット13の、前方ユニット12Aに直交する2つの側面には、利用者が撮影画像に対する落書き編集等を行うための第1編集インタフェース13Aと第2編集インタフェース13Bがそれぞれ設けられている。つまり、編集ユニット13には、写真シール作成ゲームを行う複数組の利用者が、前方ユニット12Aと後方ユニット12Bを結ぶ方向と直交する向きに、編集ユニット13を挟んで対向する状態で編集作業を行うことができるように、2つの編集インタフェースが設けられている。
【0055】
また、編集ユニット13の、撮影ユニット12と対向する面には、写真シール作成ゲームがプレイされることにより作成された写真シールが排出されて利用者に提供される写真シール排出部13Cが設けられている。
【0056】
図3は、写真シール作成装置1の設置例を示す外観図である。
【0057】
写真シール作成装置1がゲームセンタ等に設置される場合、例えば図3に示されるように、撮影ユニット12や編集ユニット13を囲むように、側面カーテン21が設けられる。この側面カーテン21は、撮影作業が行われる撮影空間や編集作業が行われる編集空間等を簡易的に囲み、各空間の閉鎖性を向上させている。つまり、側面カーテン21は、例えば、各空間内の環境を安定させることにより、高画質な撮影や編集画面の見易さ等に寄与したり、各空間外からの視界を遮断し、利用者が外部からの視線を意識せずに撮影や編集等の作業を行うことができるようにしたりする。
【0058】
この側面カーテン21の外側の面は、通常、広告を掲載する場所として利用され、設置場所において注目度が高まるように、写真シール作成装置1の機種名や機種のイメージを表す派手なデザイン画が印刷される。
【0059】
以上のような写真シール作成装置1は、利用者の各組に対して、それぞれ、写真シール作成ゲームをプレイさせる。写真シール作成装置1は、複数の写真シール作成ゲームを同時に進行させることができる。つまり、写真シール作成装置1は、同時に複数の組に写真シール作成ゲームをプレイさせることができる。このとき、各組の利用者は、写真シール作成装置1に設けられた複数の空間を移動しながら、写真シール作成ゲームの各作業を行い、ゲームを進行させることができる。
【0060】
次に、写真シール作成ゲームの流れと、それに伴う空間の移動について、図4を参照して説明する。
【0061】
図4は、利用者のゲーム中に、写真シール作成装置1を上から見た平面図である。図4に示すように、利用者は、外部(利用者Aまたは利用者A')から、前方ユニット12Aと後方ユニット12Bの間を通って、図中点線で示される、前方ユニット12Aと後方ユニット12Bとの間に形成される、撮影作業を行う撮影空間32に入場し、代金を投入することで写真シール作成ゲームを開始する(利用者B)。もし、前の組の利用者が撮影空間32を使用中であれば(撮影作業中であれば)、利用者は、ユニット外部において待機する(利用者Aまたは利用者A')。なお、図4において、利用者(利用者A)は、外付けモニタ16およびスピーカ17によって出力される、撮影中の利用者のゲームの進行状況を示す映像や写真シール作成ゲームの流れや遊び方等を案内するコンテンツを視聴しながら待機することができる。
【0062】
代金が投入され、写真シール作成ゲームが開始されると、利用者(利用者B)は、前方ユニット12Aの正面に設けられたカメラやモニタを利用して自分自身等を撮影させる撮影作業を行う。
【0063】
撮影作業が終了すると利用者は、得られた撮影画像の中から編集対象画像として保存するものを選択し、表示された移動案内にしたがって、撮影作業を行った撮影空間32から、図中点線で示す、編集作業を行う編集空間へと移動する。
【0064】
編集ユニット13の、前方ユニット12Aから見て左側(第1編集インタフェース13Aの前方)に第1編集空間33Aが設けられ、右側(第2編集インタフェース13Bの前方)に第2編集空間33Bが設けられている。つまり、この写真シール作成装置1においては、第1編集空間33Aの利用者(利用者C)および第2編集空間33Bの利用者(利用者C')の、合計2組の利用者が同時に編集作業を行うことができる。撮影空間32の利用者(利用者B)は、この2つの編集空間のうち、空いている方に案内される。第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bに移動すると、利用者は、落書き編集作業を行う。以下において、第1編集空間33Aと第2編集空間33Bとを区別する必要の無い場合、編集空間33と称する。
【0065】
その後、落書き編集が終了すると、利用者(利用者Cまたは利用者C')は、次に、印刷設定作業を行い、分割数等の設定を行う。そして印刷が開始されると、利用者は、その印刷中に携帯端末への画像の送信、アンケート入力、ミニゲーム等を行う。そして、印刷が終了すると、写真シール排出部13C前方の印刷物受取領域34に移動し(利用者D)、排出された写真シール紙を受け取り、写真シール作成ゲームを終了する。
【0066】
なお、以上のような写真シール作成ゲームにおいて、撮影空間32の利用者Bが、編集空間33に移動すると、撮影空間32が未使用になるので、写真シール作成装置1は、新たな組の利用者に撮影空間32を使用させることができる。さらに、第1編集空間33Aの利用者C、または、第2編集空間33Bの利用者C'が、印刷物受取領域34に移動すると、その第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bが未使用になるので、写真シール作成装置1は、新たな組の利用者(利用者B)に、その第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bを使用させることができる。なお、第1編集空間33Aおよび第2編集空間33Bがいずれも未使用である場合には、写真シール作成装置1は、利用者(利用者B)に対して、第1編集空間33Aおよび第2編集空間33Bのいずれか一方を使用させるように案内するとともに、利用者が案内された編集空間でない方に移動した場合には、案内された編集空間に利用者を誘導させることができる。
【0067】
つまり、写真シール作成装置1は、写真シール作成ゲームの、単位時間辺りおよび単位床面積辺りの回転率を向上させるために、撮影空間32、第1編集空間33A、第2編集空間33B、および印刷物受取領域34を用いて、同時に、複数組の利用者に、写真シール作成ゲームをプレイさせることができる(多重接客を行うことができる)。
【0068】
なお、このような筐体10の構成は任意であり、上述した以外の構成であってもよい。同様に、多重接客の仕方も任意である。
【0069】
次に、各ユニットの構成について説明する。
【0070】
図5は、前方ユニット12Aの構成例を示す図である。図5の正面12A−1は、撮影空間32内に面する側面であり、撮影作業を行う利用者にとって前方に位置する面である。つまり、利用者は、撮影空間32において、基本的にこの正面12A−1に向かって(前方ユニット12A側を向いて)撮影作業を行う。
【0071】
この正面12A−1の中央付近には、撮影空間32内の被写体を撮影するカメラ51が設けられており、カメラ51の下側にタッチパネルモニタ52が設けられている。タッチパネルモニタ52は、例えば、カメラ51により光電変換されてリアルタイムに(即時)取り込まれている取り込み画像に背景や前景等の画像を合成した合成画像(動画像)を表示するライブビューモニタとしての機能と、各種GUI(Graphical User Interface)画像を表示するとともに、画面上に重畳されたタッチパネルにより利用者の指示を受け付ける機能とを備えている。また、正面12A−1には、曲面または平面で構成される乳白アクリル板53−1乃至乳白アクリル板53−6の背後に、撮影空間32内を照明したり、カメラ51による撮影タイミングに合わせてフラッシュ光を発光したりする照明装置が設置されている他、撮影作業中の利用者の手荷物等を置くための荷物置き場54−1および54−2、並びに、写真シール作成ゲームの代金が投入される硬貨投入返却口55が設けられている。
【0072】
さらに、正面12A−1には、乳白アクリル板53−1乃至乳白アクリル板53−3の裏側であって、撮影空間32の天井付近に、写真シール作成ゲームの撮影作業における案内音声、BGM(Back Ground Music)、効果音等の音声が出力される、図示せぬスピーカ124(図8)が設けられている。なお、スピーカ124の数および設置位置は任意である。
【0073】
カメラ51は、CCD(Charge Coupled Device)を利用した撮像素子等により構成され、写真シール作成ゲームの撮影作業の工程において、撮影空間32内の利用者を撮像し、動画像を取り込み画像として取り込む。カメラ51により取り込まれた取り込み画像は、一部が切り出されたり、背景等の画像が合成されたりして、タッチパネルモニタ52に即時的に表示される。また、所定のタイミングでカメラ51により取り込まれた取り込み画像は、そのタイミングのフレームの画像が抜き出され、撮影画像(静止画像)として保存される。
【0074】
なお、カメラ51として、CCDの代わりに、例えばCMOSセンサを用いたカメラを使用してもよい。もちろん、これら以外にも、利用者を撮影し、デジタル画像データを得られるものであればどのようなカメラを用いるようにしてもよい。また、カメラ51の個数も設置位置も任意である。
【0075】
タッチパネルモニタ52は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等のライブビューモニタ123(図8)と、それに積層された無色透明のタッチパネルとにより構成され、撮影作業中の利用者が撮影結果を確認しながら立ち位置や姿勢を決定することができるようにするために、カメラ51により取り込まれた取り込み画像を即時的に(リアルタイムに)表示する。このとき、タッチパネルモニタ52に表示される取り込み画像は、例えば、背景や前景等、利用者に指定された画像が合成されたり、その画像の画サイズ等に合わせて一部分が切り出されたり(トリミングされたり)する。また、タッチパネルモニタ52は、撮影作業の手順を案内する案内画像等、撮影作業に関する画像を表示し、タッチパネル(例えば、感圧式や電磁誘導式等)が例えば利用者の指等によるタップ操作を受け付けるようになされている。
【0076】
乳白アクリル板53−1乃至乳白アクリル板53−6の背後には、複数の、蛍光灯およびストロボ発光可能な照明装置が設置され、撮影空間32を明るくし、操作性や安全性を確保するために、撮影空間32を常時照らすとともに、撮影画像の画質を向上させるために、撮影タイミングに対応するタイミングでストロボ発光し、撮影される利用者に光を多様な角度から照射する。なお、以下において、乳白アクリル板53−1乃至乳白アクリル板53−6を互いに区別して説明する必要の無い場合、乳白アクリル板53と称する。また、所定の乳白アクリル板53の表面には、ストロボ発光による撮影空間32の明るさを調整するために、図示せぬLED(Light Emitting Diode)を設けるようにしてもよい。
【0077】
荷物置き場54−1,54−2は、撮影時における利用者の手荷物の置き場所として利用する棚である。荷物置き場54−1,54−2は、撮影の邪魔にならないような位置、すなわち、利用者が撮影ポーズをとるのに邪魔にならず、かつ、照明装置(不図示)の光の照射の妨げとならない位置に設けられている。利用者は、手荷物を荷物置き場54−1,54−2に置くことにより、より快適に撮影作業を行うことができる。
【0078】
硬貨投入返却口55は、利用者が写真シール作成ゲームの代金として硬貨を投入したり、投入に失敗した硬貨やお釣りの硬貨を返却したりする利用者インターフェースである。
【0079】
もちろん、前方ユニット12Aの正面12A−1に上述した以外の構成が設けられるようにしてもよい。
【0080】
次に、編集ユニット13の構成について説明する。
【0081】
図6は、編集ユニット13の、撮影ユニット12側から見て左側面の構成例(第1編集空間33A側の構成例)を示す図である。
【0082】
図6において、第1編集インタフェース13Aの上側には、側面カーテン21等で仕切られているために暗くなる第1編集空間33Aを照らすための照明装置61が設けられている。この照明装置61により、写真シール作成装置1は、利用者の編集作業効率の低下を抑制し、第1編集空間33Aの安全性を向上させることができる。なお、図6の例においては、編集ユニット13の、照明装置61が設けられている第1編集インタフェース13Aの上側の部分が、第2編集空間33B側に貫通しており、照明装置61は、第1編集空間33Aと第2編集空間33Bとで共有されている。つまり、照明装置61は、第1編集空間33Aだけでなく第2編集空間33Bも照明し、安全性を向上させる。なお、この照明装置61の設置位置および個数は任意である。
【0083】
第1編集インタフェース13Aには、タブレット内蔵モニタ62、2本のタッチペン63−1およびタッチペン63−2、スピーカ64、並びに追加硬貨投入返却口65が設けられている。
【0084】
タブレット内蔵モニタ62は、タッチペン63−1またはタッチペン63−2により位置情報を入力可能な無色透明のタブレットが、CRTディスプレイやLCD等の、画像を表示可能な表示デバイスの表示画面上に重畳されることにより構成される。したがって、タブレット内蔵モニタ62は、表示デバイスにより単にGUI画像等を表示するだけでなく、タブレットにより利用者からの入力操作を受け付ける。タブレット内蔵モニタ62には、例えば、撮影空間における撮影作業により得られた撮影画像を編集する編集作業用のGUI画像からなる編集画面が表示される。
【0085】
タッチペン63−1とタッチペン63−2は、タブレット内蔵モニタ62の左右近傍に、左右1本ずつ所定のアタッチメントにより編集ユニット13に着脱可能に固定されており、同じ組の2人の利用者が、これらのタッチペンをそれぞれ使用することにより、同時に、写真シール作成作業の編集作業の工程をプレイすることができるようになされている。なお、以下において、タッチペン63−1およびタッチペン63−2を互いに区別して説明する必要のない場合、単にタッチペン63と称する。
【0086】
そのタッチペン63は、編集ユニット13内部に設置されたシステムと有線(または無線)により電気的に接続されている。タッチペン63は、タブレット内蔵モニタ62のタブレットと連携して動作する。利用者がタッチペン63を操作して、タブレットをタップする(タッチペン63とタブレット内蔵モニタ62の表示画面を接触(または近接)させる)ことにより、タブレットは、利用者からの入力を受け付ける入力手段として動作する。なお、タッチペン63の設置本数、設置位置、及び形状等は任意である。
【0087】
スピーカ64は、例えば、案内音声、効果音、またはBGM等、写真シール作成ゲームの編集作業に関する音声を出力する。このスピーカ64は、タブレット内蔵モニタ62の右側に配置される。右利きの利用者は、タッチペン63を右手で持ちながら編集作業を行うため、編集ユニット13に寄りかかりながら編集作業を行う場合であっても、タブレット内蔵モニタ62の右側に寄りかかる可能性は少ない。従って、タブレット内蔵モニタ62の右側にスピーカ64を配置することにより、右利きの利用者が編集ユニット13に寄りかかりながら編集作業を行う場合であっても、利用者がスピーカ64を塞ぎ、音声が聞こえなくなることを防止することができる。なお、スピーカ64の設置個数、デザイン、および形状等は任意である。
【0088】
追加硬貨投入返却口65は、利用者が編集可能時間を延長させたいときや写真シールを複数枚出力するときなどに追加代金としての硬貨を投入したり、お釣り等を返却したりするために設けられている。なお、この追加代金の支払いも硬貨に限定されるものではなく、当然、紙幣でも支払いができるようすることができる。また、実際に流通している現金(硬貨および紙幣)の代わりに、写真シール作成装置1が設置されている遊技施設などで流通されているプリペイドカード、コイン、電子マネーなどでも支払いができるようしてもよい。
【0089】
ただし、編集可能時間の延長は、現在、撮影空間32にて撮影作業が行われていない場合(次の利用者がいない場合)、または、もう一方の編集インタフェース(いまの場合、第2編集インタフェース13B)が空いている場合にのみ可能であり、撮影空間32にて撮影作業が行われており、かつ、もう一方の編集インタフェースが利用されている場合には延長できない。
【0090】
なお、編集ユニット13の第2編集空間33B側の構成も、図6に示す第1編集空間33A側の構成と基本的に同様であるので、その説明については省略する。以下においては、図6に示す構成例は、編集ユニット13の第2編集空間33B側の構成を説明する場合にも適用される。
【0091】
図7は、編集ユニット13の、写真シール排出部13Cの構成例を示す図である。
【0092】
図7に示すように、写真シール排出部13Cには、第1編集空間33Aにおいて編集作業を行った利用者が作成した写真シール(つまり、第1編集インタフェース13Aが操作されて作成された写真シール)と、第2編集空間33Bにおいて編集作業を行った利用者が作成した写真シール(つまり、第2編集インタフェース13Bが操作されて作成された写真シール)が排出される写真シール排出口71が設けられている。
【0093】
編集ユニット13内部には、プリンタが設置されており、第1編集インタフェース13Aまたは第2編集インタフェース13Bが操作されて作成された印刷用の画像は、そのプリンタによりシール紙に印刷される。プリンタより出力された写真シールは、この写真シール排出口71より排出される。
【0094】
また、写真シール排出部13Cには、図示せぬスピーカが設けられるようにもできる。この図示せぬスピーカは、例えば、案内音声、効果音、またはBGM等、写真シールの印刷および排出に関する音声を出力する。
【0095】
次に、写真シール作成装置1の内部の構成例について説明する。
【0096】
図8は、写真シール作成装置1の機能的構成例を示すブロック図である。以上において説明した部分と同じ部分については、同じ番号を付してある。
【0097】
図8において、写真シール作成装置1は、写真シール作成装置1の装置全体を制御する処理部である制御部101を有しており、その制御部101には、記憶部102、通信部103、ドライブ104、ROM(Read Only Memory)106、RAM(Random Access Memory)107、撮影部112、編集部113、プリンタ114、外付けモニタ16、スピーカ17、およびタッチボタン18がそれぞれ所定のバスを介して接続される。
【0098】
記憶部102は、例えばハードディスクやフラッシュメモリ等のような不揮発性の記憶媒体を有しており、制御部101より供給される各種設定情報をその記憶媒体に保存したり、記憶媒体に記録されている設定情報を読み出して制御部101に供給したりする。また記憶部102は、利用者の操作履歴も記憶する。なお、この記憶媒体は、情報を記憶することができるものであれば、どのようなものであってもよい。
【0099】
通信部103は、例えばインターネットや公衆電話回線網等のような外部のネットワーク(図示せず)を介して、または単に通信ケーブル(図示せず)を介して、他の通信装置(図示せず)に接続され、制御部101に制御されて、例えば利用者の携帯型電話機などの携帯端末、利用者のパーソナルコンピュータ、または中央管理サーバ等のような他の通信装置と通信を行う。例えば、通信部103は、制御部101より通信信号として供給される送信信号を他の通信装置に送信したり、他の通信装置より供給された受信信号を通信信号として制御部101に供給したりする。
【0100】
ドライブ104には、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク、および、半導体メモリなどのリムーバブルメディア105が適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムやデータが、必要に応じて制御部101に供給され、記憶部102等に保存されたり、インストールされたりする。
【0101】
ROM106には、制御部101において実行されるプログラムやデータが予め格納されており、ROM106は、制御部101の指示に基づいて、プログラムやデータを制御部101に供給する。RAM107は、制御部101が処理するデータやプログラムを一時的に保持する。
【0102】
撮影部112は、撮影ユニット12に関するブロックであり、硬貨処理部121、背景カーテンユニット15、照明制御部122、カメラ51、タッチパネルモニタ52、およびスピーカ124を有する。
【0103】
硬貨処理部121は、制御部101から入力される起動信号に応じて起動し、硬貨投入返却口55に硬貨が投入されると、利用者による写真シール作成装置1の代金支払いに関する処理(ゲーム参加受け付け等)を行い、起動信号を制御部101に供給する。制御部101は、この起動信号に応じて、課金処理や案内等をタッチパネルモニタ52およびスピーカ124に行わせる。
【0104】
背景カーテンユニット15は、制御部101より供給される背景制御信号に基づいて、提供する背景の選択、すなわち、可動式の背景カーテンの上げ下ろし(展開や収納)等を行う。なお、この背景の選択は利用者が手動で行うようにしてもよい。
【0105】
照明制御部122は、制御部101より供給される照明制御信号に基づいて、乳白アクリル板53の背後に設置されている照明装置を点灯したり、消灯したりする。
【0106】
カメラ51は、制御部101に制御されて、写真シール作成ゲームの撮影作業の工程において、撮影空間32内の利用者等を被写体として撮影を行う。例えば、カメラ51は、制御部101の制御の下、動画像を取りこみ、取り込まれた動画像データを制御部101に供給する。また、カメラ51は、制御部101より供給されるシャッタ制御信号に基づいて、メカシャッタを動作させる等して、撮影画像(静止画像)の取得を行い、取得した静止画像データを記憶部102保存させる。
【0107】
タッチパネルモニタ52は、ライブビューモニタ123を備えて構成される。タッチパネルモニタ52のライブビューモニタ123は、制御部101より供給されるRGB信号に基づく画像(カメラ51によりリアルタイムに取り込まれている画像や、撮影画像を用いて作成された合成画像、GUI画像など)を表示する。また、タッチパネルモニタ52は、利用者が、自分自身の指等を用いてこのタッチパネルモニタ52にタップ(接触または近接)すると、その位置情報を制御部101に供給する。制御部101は、その位置情報を解析し、表示画像に対して利用者が入力した情報や指示を特定し、受け付ける。
【0108】
スピーカ124は、撮影ユニット12の任意の位置に設けられ、例えば、制御部101より供給される音声信号の音声(撮影作業の案内音声、効果音、またはBGM等)を出力する。
【0109】
編集部113は、編集ユニット13に関するブロックであり、第1編集インタフェース13Aに対応する第1編集部113Aと、第2編集インタフェース13Bに対応する第2編集部113Bよりなる。第1編集部113Aおよび第2編集部113Bは互いに同一の構成を有しており、以下の説明は、第1編集部113Aについて行うが、第2編集部113Bにも適用可能である。
【0110】
第1編集部113Aは、図6を参照して説明したように、タブレット内蔵モニタ62、タッチペン63−1およびタッチペン63−2、並びにスピーカ64に加えて、硬貨処理部130を有する。
【0111】
タブレット内蔵モニタ62は、上述したように、CRTディスプレイやLCD等の表示デバイスよりなる編集用モニタ141と、編集用モニタ141の表示画面上に重畳された無色透明のタブレット142により構成される。タブレット内蔵モニタ62は、制御部101より供給されるRGB信号に対応する、編集入力用のGUIや撮像画像等、編集に関する画像を、編集用モニタ141に表示する。また、利用者が、タッチペン63−1またはタッチペン63−2を操作してタブレット142にタップすると、タブレット内蔵モニタ62は、その位置情報を表す信号を入力信号として制御部101に供給する。制御部101は、その入力信号が表す位置情報を解析し、表示画像に対して利用者が入力した情報や指示を特定し、受け付ける。つまり、撮影画像に対する編集入力は、これらの構成を用いて行われる。
【0112】
スピーカ64は、制御部101より供給される音声信号の音声(編集作業の案内音声、効果音、またはBGM等の、写真シール作成ゲームの編集作業の工程に関する音声)を出力する。
【0113】
硬貨処理部130は、制御部101から入力される起動信号に応じて起動し、追加硬貨投入返却口65に硬貨が投入されると、利用者による写真シール作成装置1の代金支払いに関する処理(追加印刷の受け付け)を行い、起動信号を制御部101に供給する。制御部101は、この起動信号に応じて、追加印刷処理をプリンタ114に行わせる。
【0114】
プリンタ114は、編集部113により行われた編集作業結果をシール紙に印刷する。プリンタ114は、制御部101より第1編集部113Aにより行われた編集作業結果を取得すると、シール紙ユニット161よりシール紙162を取得し、編集作業結果をシール紙162に印刷する。プリンタ114は、印刷を終了すると、その印刷されたシール紙162を写真シールとして写真シール排出口71より排出し、利用者に提供する。
【0115】
外付けモニタ16は、制御部101より、撮影ユニット12内の撮影空間32で利用者の撮影が行われている旨の情報を取得すると、次に撮影空間を利用しようと待機している利用者に対して、撮影中の利用者のゲームの進行状況を示す映像を出力する。また、外付けモニタ16は、制御部101より、撮影ユニット12内の撮影空間32で利用者の撮影が行われている旨の情報を取得していない間は、写真シール作成ゲームの流れや遊び方等を案内(説明)するコンテンツ(デモンストレーション)を出力する。スピーカ17は、制御部101の制御の下、外付けモニタ16によって出力される映像やコンテンツに合わせた音声を出力する。
【0116】
また、外付けモニタ16は、制御部101より、タッチボタン18が利用者により操作された旨の情報を取得すると、出力している映像やコンテンツ等の内容を切り替えて出力する。
【0117】
タッチボタン18は、例えば、利用者に所定の操作(タッチ)されると、その操作内容を表す入力信号を制御部101に供給する。制御部101は、その入力信号が表す操作が受け付けられた旨の情報を外付けモニタ16に供給し、外付けモニタ16の表示内容を切り替えるように制御する。
【0118】
次に、制御部101について説明する。図9は、制御部101がROM106などに格納されているプログラムを実行することにより実現される機能ブロックの構成例を示している。
【0119】
制御部101は、写真シール作成ゲームを開始する際に投入される代金(硬貨)に関する処理や、利用者を撮影する等の写真シール作成ゲームの撮影作業の工程に関する処理を行う撮影処理部202、撮影画像に対する落書き編集等の写真シール作成ゲームの編集作業の工程に関する処理を行う編集処理部203、シール紙の印刷等の写真シール作成ゲームの印刷の工程に関する処理を行う印刷処理部204、および、編集作業を終了した利用者を接客する写真シール作成ゲームの事後接客の工程に関する処理を行う事後接客処理部205を有する。
【0120】
つまり、制御部101は、写真シール作成ゲームの各工程に関する処理の制御を行う。
【0121】
図10は、図9の編集処理部203のさらに詳細な構成例を示す機能ブロック図である。
【0122】
編集処理部203は、写真シール作成ゲームの編集作業の工程において、利用者による、撮影作業の工程において得られた撮影画像に対する落書き編集に関する処理や、撮影画像から携帯端末へ送信する画像を作成する処理を行う。
【0123】
例えば、編集処理部203は、各種のGUIを表示したり、利用者による落書き編集入力を受け付けたり、その落書き編集入力に応じた合成用画像を作成し、それを撮影画像に合成したりする。つまり、編集処理部203は、利用者に対して、撮影画像に対する落書き編集機能を提供する。この落書き編集機能として、どのような機能が提供されるようにしてもよいが、例えば、フリーハンドの線等で撮影画像に落書きを行う落書きペン機能や、所定の画像を撮影画像の任意の位置に合成するスタンプ機能等がある。
【0124】
編集処理部203は、進行制御部211、編集準備処理部212、入力受付制御部213、編集画面表示制御部214、および落書き編集処理部215から構成される。
【0125】
進行制御部211は、編集作業の工程の進行を制御する。編集準備処理部212は、編集対象画像の選択等、編集の準備に関する処理を行う。入力受付制御部213は、タブレット142を制御し、編集用モニタ141に表示される各種のGUIに対して利用者により行われる操作入力を受け付ける処理を行う。
【0126】
編集画面表示制御部214は、編集用モニタ141に表示される編集画面の表示や、その編集画面上における各種のGUIの表示に関する処理を行う。落書き編集処理部215は、利用者によるタッチペン63を用いた入力操作に応じて、編集画像に対して落書き編集に関する処理を行う。
【0127】
次に、写真シール作成装置1で行われる写真シール作成ゲームの流れについて、図11のフローチャートを参照して説明する。
【0128】
写真シール作成ゲームを行う利用者は、最初に、前方ユニット12Aの硬貨投入返却口55にコインを投入し、ゲームの代金を支払う。硬貨処理部121は、このような硬貨投入を受け付け、起動信号を制御部101に供給する。制御部101の撮影処理部202は、ステップS1において、その起動信号に基づいて、代金が投入されたか否かを判定し、正当な代金が投入されたと判定した場合、処理をステップS2に進める。
【0129】
ステップS2において、撮影処理部202は、撮影部112の各部を制御し、撮影空間32内において行われる、写真シール作成ゲームの撮影作業に関する処理である撮影処理を実行する。
【0130】
撮影処理において、撮影処理部202は、撮影した被写体の画像に背景または前景として合成表示する画像である合成用画像を利用者に選択させ、撮影した被写体の画像と、利用者により選択された合成用画像とを合成して得られる撮影画像を、編集処理部203に供給する。撮影処理により、例えば、6枚の撮影画像が得られる。
【0131】
撮影作業が終了すると、撮影処理部202は、ステップS3において、撮影作業を終えた撮影空間32内の利用者に対して、画像や音声によって編集空間33(第1編集空間33Aまたは第2編集空間33B)への移動を促す移動案内を行う。
【0132】
編集処理部203は、ステップS4において、編集空間33に移動した利用者に、撮影処理で得られた6枚の撮影画像に対して編集入力を行わせる編集処理を行う。編集処理の詳細については図12などを参照して後述する。
【0133】
編集作業が終了すると、ステップS5において、印刷処理部204は、プリンタ114を制御し、編集作業により得られた編集済み画像を、標準代金に対応する枚数だけシール紙162に印刷する印刷処理を行う。
【0134】
ステップS6において、事後接客処理部205は、印刷終了待機中の利用者に対して、編集済み画像を投稿するミニゲームや携帯端末などに編集済み画像を転送するサービスを提供する事後接客処理を行う。そして事後接客処理が終了すると、ステップS7において、事後接客処理部205は、編集空間33にいる利用者を印刷物受取領域34に移動させる移動案内を行う。また、印刷処理が終了すると、ステップS8において、印刷処理部204は、プリンタ114を制御し、印刷済みのシール紙162を写真シール排出口71より排出させ、写真シール作成ゲーム処理を終了する。
【0135】
以上のような流れにより、写真シール作成ゲームは行われる。
【0136】
次に、図12のフローチャートを参照して、図11のステップS4において実行される編集処理の詳細な流れの例を説明する。なお、この編集処理は、実際には、第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bのうち、写真シール作成ゲームの撮影工程をプレイした利用者が移動した方の編集空間に対して実行されるが、いずれの編集空間に対する場合も同様の処理が実行されるので、以下においては説明の簡略化のため、利用者が第1編集空間33Aに移動したか第2編集空間33Bに移動したかを特に明言せずに、編集空間33に移動したものとして説明する。
【0137】
編集処理が開始されると、編集処理部203は、ステップS21において、撮影部112によって得られた撮影画像であって、落書き編集の対象として選択された編集対象画像を、記憶部102から取得する。編集処理部203は、ステップS22において、編集空間33の編集用モニタ141に所定のGUI画面を表示し、移動してきた利用者に対し、事後接客処理のゲームの種類を選択させる。
【0138】
上述したように、事後接客処理部205は、印刷終了待機中の利用者に対してミニゲームや画像転送等のサービスを行う。編集処理部203は、このときに何を行うかを、利用者に対し、予め用意された選択肢の中から選択させる。利用者が事後接客処理の内容を選択すると、編集処理部203は、次に、編集用モニタ141に編集開始ボタンのGUI画像を表示する。利用者は、タッチペン63を操作して、その編集開始ボタンを押下操作する。編集開始ボタンが押下操作されると、編集用モニタ141に編集作業用のGUIである編集画面が表示されるので、利用者は落書き編集作業を開始することができる。
【0139】
編集処理部203は、ステップS23において、タブレット内蔵モニタ62から供給される情報に基づいて、その編集開始ボタンが利用者により操作されたか否かを判定し、操作されたと判定するまで待機する。編集開始ボタンが操作されたと判定された場合、編集処理部203は、処理をステップS24に進め、編集用モニタ141に、図13に示されるような構成の、撮影画像に対する落書き編集を利用者に入力させるGUI画面である編集画面を表示させる。図13に示した編集画面についての説明は後述し、ステップS24以降の処理について先に説明を続ける。
【0140】
編集画面401(図13)が編集用モニタ141に表示されると、編集処理部203は、ステップS25において、編集部113のタブレット142やタッチペン63を制御し、利用者による編集画面401に対する落書き編集入力の受け付けを開始する。
【0141】
編集処理部203は、ステップS26において、タブレット内蔵モニタ62より供給される入力信号(すなわち、タッチペン63およびタブレット142により受け付けられた位置情報)に基づいて、利用者による指示が入力された(GUIに対する操作が行われた)か否かを判定する。利用者等によりタッチペン63が操作され、編集用モニタ141に表示された編集画面401に対して、タブレット142に位置情報が入力されたと判定した場合、編集処理部203は、処理をステップS27に進め、入力座標に基づいて入力された指示内容を把握し、その指示に対応する処理を行う。この処理の一例を、図14のフローチャートを参照し、後述する。
【0142】
入力に対応する処理が終了されると、編集処理部203は、処理をステップS28に進める。なお、ステップS26において指示が入力されていないと判定した場合、編集処理部203は、ステップS27の処理を省略し、ステップS28に処理を進める。
【0143】
ステップS28において、編集処理部203は、所定の時間(制限時間)が経過したか、または、終了ボタンが操作されたか否かを判定し、制限時間にも達しておらず、終了ボタンも操作されていないと判定した場合、編集処理部203は、処理をステップS26に戻し、それ以降の処理を繰り返す。つまり、編集処理部203は、所定の時間が経過した、または、終了ボタンが操作されたと判定されるまで、ステップS26乃至ステップS28の処理を繰り返し、落書き編集入力に対する処理を行う。そして、ステップS28において、所定の時間が経過した、または、終了ボタンが操作されたと判定した場合、編集処理部203は、処理をステップS29に進める。
【0144】
ステップS29において、編集処理部203は、落書き編集が行われた編集画像(落書き編集結果)を印刷用の画像を作成するために、印刷対象画像として保存する。なお、この「保存する」とは、単に編集結果である編集画像を印刷処理に提供することを示すものであり、実際に、データを、RAM107や記憶部102に保存するかしないかは任意である。
【0145】
ステップS30において、編集処理部203は、編集画面の表示を終了し、編集入力の受け付けを終了する。ステップS30の処理を終了すると、編集処理部203は、編集処理を終了し、処理を図11のステップS4に戻し、ステップS5以降の処理を実行させる。
【0146】
以上のような編集処理により編集作業は行われる。
【0147】
[編集画面について]
次に、ステップS24における処理で編集用モニタ141に表示される編集画面401の一例を、図13に示す。図13は、その編集画面401の構成例を示す図である。図13に示されるように、編集画面401は、主な構成が、一部を除き左右に2つずつ設けられている。これは、基本的に同じ組の2名の利用者が同時に落書き編集入力を行うことができるようにするものである。編集用モニタが大きい場合などには、3以上の編集画面401を設け、対応する人数の利用者による同時落書き編集入力を行うことができるようになっていてもよい。
【0148】
編集画面401の上部中央には、利用者が画像や機能を選択するGUIボタン等が設けられている。この上部中央に表示される編集対象選択部411は、編集対象としての、編集画面401において利用者に落書き編集される画像となり得る編集対象画像の中から利用者が落書きを行う編集画像を選択するGUIである。
【0149】
この編集対象画像は、撮影作業により生成され、編集作業において利用者により選択されるキープ画像である。編集対象選択部411には、このキープ画像のサムネイル画像の一覧がGUIとして表示される。
【0150】
利用者が、この編集対象選択部411に表示された編集対象画像のサムネイル画像の中から、所望の編集対象画像のサムネイル画像がタッチペン63で選択されると、その選択された画像が編集画像とされ、編集画面401上に編集画像として大きく表示される。
【0151】
編集対象選択部411には、編集対象の例として、編集画像A乃至Fのサムネイル画像が表示されている。図13の編集画面401では、編集対象選択部411において編集画像Aと編集画像Bのサムネイル画像がそれぞれ選択されており、編集画像表示部412−1には、編集画像Aが表示され、編集画像表示部412−2には、編集画像Bが表示されている。
【0152】
編集画像表示部412−1は、編集用モニタ141に向かって左側に位置する利用者が落書き編集を行う編集画像を表示する作業領域であり、例えば、第1編集インタフェース13Aまたは第2編集インタフェース13Bの左側に設けられたタッチペン63−1が操作されて選択された編集対象画像(選択画像)が編集画像として表示される。編集画像表示部412−1の図中左側には、サンプル画像表示部418−1が表示される。
【0153】
同様に、編集画像表示部412−2は、編集用モニタ141に向かって右側に位置する利用者が落書き編集を行う編集画像を表示する作業領域であり、例えば、第1編集インタフェース13Aまたは第2編集インタフェース13Bの右側に設けられたタッチペン63−2が操作されて選択された編集対象画像(選択画像)が編集画像として表示される。また編集画像表示部412−2の図中右側には、サンプル画像表示部418−2が表示される。
【0154】
以下において、編集画像表示部412−1と編集画像表示部412−2を互いに区別して説明する必要の無い場合、編集画像表示部412と称する。他の部分に関しても同様に記載する。
【0155】
編集画面401の左右の上側にそれぞれ表示される残時間表示部413は、編集作業に予め割り当てられた制限時間の残り時間(残時間)を表示する。この表示により利用者は、落書き編集のペース配分を行うことができる。
【0156】
制御指示受付部414−1は、編集画像表示部412−1に表示される編集画像に対する落書き編集全般に関する制御指示を受け付けるためのGUIである。この制御指示受付部414−1には、例えば、今まで行った落書きを消す消しゴム機能のGUIや、編集作業の「やり直し」や「やり直しのやり直し」を落書き処理単位で指定するGUIなどが表示される。制御指示受付部414−2は、編集画像表示部412−2に表示される編集画像に対する落書き編集全般に関する制御指示を受け付けるためのGUIであり、そのGUIの内容は、制御指示受付部414−1と同様である。
【0157】
編集画面401−1の下部中央に表示される編集ツール選択部415−1は、編集画像表示部412−1に表示されている編集画像の編集に使用する編集ツールを選択するGUIが表示される。同様に、編集画面401−2の下部中央に表示される編集ツール選択部415−1は、編集画像表示部412−2に表示されている編集画像の編集に使用する編集ツールを選択するGUIが表示される。
【0158】
具体的には、編集ツール選択部415は、GUIとしての、例えば、「フレンドスペシャル」ボタン、「ペン」ボタン、「スタンプ」ボタン、「コロコロ」ボタン、「文字、日付」ボタン、「変身」ボタン、および「男のラクガキ」ボタンから構成されており、これらのGUIは編集ツールの大カテゴリ(編集ツールをグループ化したもの)を選択するものである。各大カテゴリには、それぞれ、所定の種類でジャンル分けされた、1つまたは複数の編集ツールが属する。すなわち、各大カテゴリに属する編集ツールは、所定の種類毎のジャンルで区分されており、そのジャンルに属する編集ツールのいずれかが、最終的に利用者によって選択されるようになされている。
【0159】
利用者がタッチペン63を操作して、これらのボタンを押下すると、押下されたボタンの、タッチしたタッチペン63の側に、そのボタンに対応する編集ツールが選択されたことを示す選択アンカが表示される。なお、タッチペン63により押下されたボタンは、その表示色が反転するようにもできる。
【0160】
このように選択された編集ツールが、編集用コンテンツパレット(コンテンツパレット)に表示される。図13の例の場合、編集ツール選択部415−1の左側に表示されるコンテンツパレット416−1には、利用者がタッチペン63−1を操作して選択したカテゴリ(男のラクガキツール)に属する編集ツールを操作するためのGUIが表示されている。これらの編集ツールは、編集画像表示部412−1に表示される編集画像に対する落書きに使用される。カテゴリに複数のジャンルの編集ツールが属する場合、各編集ツールは、コンテンツパレット416−1にジャンル毎のタブで表示される。タブ内には、複数の合成用画像(スタンプなど)が表示される。
【0161】
編集画面401の右側についても同様である。図13の例の場合、編集ツール選択部415−2の左側に表示されるコンテンツパレット416−2には、利用者がタッチペン63−2を操作して選択したカテゴリ(フレンドスペシャルツール)に属する編集ツールを操作するためのGUIが表示されている。これらの編集ツールは、編集画像表示部412−2に表示される編集画像に対する落書きに使用される。カテゴリに複数のジャンルの編集ツールが属する場合、各編集ツールは、コンテンツパレット416−2にジャンル毎のタブで表示される。タブ内には、複数の合成用画像(スタンプなど)が表示される。
【0162】
なお、以上において説明したGUIの表示例は、一例であり、上述した以外の構成であってももちろんよい。また、以上において説明した編集ツールの一部が省略されるようにしてもよいし、上述した以外の編集ツールがさらに用意されるようにしてもよい。さらに、編集画面401の操作方法も上述した以外の方法が適用されるようにしてもよい。
【0163】
[コンテンツパレットについて]
次に、コンテンツパレット416の詳細な説明を、コンテンツパレット416の一例を挙げて説明する。図14は、図13のコンテンツパレット416−1とコンテンツパレット416−2を拡大し、各コンテンツパレット416内に表示される合成用画像(以下、適宜スタンプと称する)を図示した図である。
【0164】
コンテンツパレット416−1は、“男のラクガキ”というツールが選択されたときのパレットであり、その上部には、「お名前&日付」というタブ501−1、「スタンプ」というタブ501−2、「コロコロ」というタブ501−3、「男のセリフ集」というタブ501−4、「メンズグッズ」というタブ501−5、および「ペン」というタブ501−6が設けられている。この“男のラクガキ”というツールは、落書きという編集処理に不慣れな人や、簡単に落書きを行いたい人などに適したツールとして設けられている。
【0165】
同じように、コンテンツパレット416−2には、“フレンドスペシャル”というツールが選択されたときのパレットであり、その上部には、「おなまえ(ヨコ)」というタブ511−1、「おなまえ(正・タテ)」というタブ511−2、「誕生日」というタブ511−3、「予定」というタブ511−4、「オシャレ」というタブ511−5、「おそろいふきだし」というタブ511−6、および「フレンドボード」というタブ511−7が設けられている。
【0166】
このように、コンテンツパレット416には、その時点で選択されているツールに対応した複数のタブが表示される。そして、複数のタブのうち、選択されているタブに対応するスタンプが、コンテンツパレット416内に表示される。例えば、図14に示した画面では、「お名前&日付」というタブ501−1が選択されている状態なので、この選択されているタブに対応するスタンプ531−1乃至531−13がコンテンツパレット416−1内に表示されている。
【0167】
同様に、コンテンツパレット416−2内に表示されたタブ511のうち、「おなまえ(ヨコ)」というタブ511−1が選択されているため、このタブ511−1に対応するスタンプ541−1乃至541−20がコンテンツパレット416−2内に表示されている。
【0168】
図14に図示した、これらのスタンプ531やスタンプ541は、名前や日付に関するスタンプである。名前は、利用者の名前やニックネームといった利用者側から入力される情報である。日付も、誕生日などの記念日などであり利用者側から入力される情報である。これらの名前や日付といった情報は、写真シール作成装置1で落書き編集が開始される前の時点で入力が行われる。
【0169】
このような事前に情報が入力される場合、コンテンツパレット416内に表示される名前や日付に係わるスタンプは、事前に入力された情報に対応したスタンプとされて、利用者側に表示される。また、編集を開始する時点で、これらの情報が入力されなかった場合、デフォルトの情報が含まれるスタンプが利用者側に表示される。
【0170】
入力された情報が間違っていたために、利用者が表示されたスタンプを見て、修正したいと所望することがある。また編集開始前に情報を入力しなかったが、自己の情報を含むスタンプを使用したいと所望し、その時点で、自己の情報(名前や誕生日など)を入力したいと所望することがある。
【0171】
また、上述したような入力ミス以外にも、ローマ字表記が利用者の意図する表記でない場合、修正したいと所望することがある。例えば、「りさ」と利用者が入力した場合、通常のローマ字表記では「RISA」と表記されるが、「LISA」と表記させたいときなどに、修正が所望されることがある。
【0172】
また、図14に示した画面は、2人がそれぞれ編集を行える画面であるが、撮影時に、2人以上の、例えば3人が同時に撮影を行ったような場合、2人分の情報は受け付けられ、スタンプに反映されるが、残りの1人の情報はスタンプには反映されない。このようなとき、残りの1人の情報を、既に情報を入力した2人のうちの1人の代わりに入力し、スタンプを生成したいという要望もあると考えられる。このような状況に対応するために、スタンプに反映されている名前や日付を修正するためのボタンがコンテンツパレット416内に表示される。
【0173】
コンテンツパレット416−1には、「なまえ修正」というボタン521が設けられている。同じく、コンテンツパレット416−2にも、「なまえ修正」というボタン522が設けられている。
【0174】
[第1の実施の形態について]
次に、この「なまえ修正」といボタン521またはボタン522が操作されたときの処理について、図15のフローチャートを参照して説明する。この、名前などの情報が修正される際の処理について、ここでは3つの実施の形態を例に挙げて説明する。まず、第1の実施の形態について図15のフローチャートを参照して説明する。
【0175】
以下の説明においては、コンテンツパレット416−1内に設けられているボタン521が操作された場合を例に挙げて説明する。また前提として、図14に示したようなスタンプが、コンテンツパレット416内に表示されている状態のときに、ボタン521が操作された場合を例に挙げて説明をする。
【0176】
ステップS101において、修正ボタン521が操作されたか否かが判断される。修正ボタン521が操作されたと判断されるまで、修正に係わる処理は実行されず、修正ボタン521が操作されたと判断されると、ステップS102に処理が進められる。ステップS102において、修正用のパレットが開かれる(表示される)。修正用のパレットが開かれた状態の一例を図16に示す。
【0177】
図16は、修正用のパレット601が、「なまえ修正」というボタン521が操作された側に表示されている例である。この場合、コンテンツパレット416−1側のボタン521が操作されたため、コンテンツパレット416−1上に、編集用のパレット601が表示される。パレット601には、修正対象とされる名前が表示される欄611、欄612が設けられている。また修正対象となる文字を利用者に認識させるために、欄611または欄612には、アンカ613が表示される。
【0178】
「1つ戻る」というボタン614は、文字を1つ前の文字に戻すときに操作され、「全部けす」というボタン615は、その時点で欄611や欄612に表示されている文字列を全て削除するときに操作され、「ローマ字を修正する」というボタン616は、欄612に表示されているローマ字を修正するときに操作される。欄612の下部には、利用者が名前などの修正に用いる、ひらがなやローマ字(図16ではひらがな)などが表示され文字欄617が表示される。
【0179】
この文字欄617の文字は、アンカ613が欄611上に位置しているときには、ひらがなとされ、アンカ613が欄612上に位置しているときには、ローマ字とされる。また、「ローマ字を修正する」というボタン616が操作されたときに、文字欄617の文字は、ひらがな表示からローマ字表示に切り換えられる。
【0180】
文字欄617下の「決定」というボタン618は、修正を反映して、修正を終わらせるときに操作されるボタンであり、「キャンセル」というボタン619は、修正を反映せずに、修正を終わらせるときに操作されるボタンである。
【0181】
なお、欄611または欄612、換言すれば、ひらがな、またはローマ字の一方が入力されたら、他方も、その入力に合わせて入力されるようにしてもよい。例えば、ひらがなで“なおき”と入力されたら、対応するローマ字である“NAOKI”と入力されるようにしてもよい。
【0182】
また、ここでは、一方が修正されたら、他方も修正されるとして説明を続けるが、修正された方だけが、その修正を反映されるようにしてもよい。例えば、ひらがなの“なおき”が修正された場合、このひらがな、カタカナの“なおき”を含むスタンプは修正対象とされ、修正されるが、ローマ字の“NAOKI”を含むスタンプは修正対象とされずに、修正されないようにする構成とすることも可能である。
【0183】
図14を再度参照する。例えば、カタカナの“ナオキ”との名前が含まれるスタンプ531−5上にアンカ561が位置しているときに、「なまえ修正」というボタン521が操作された場合、図16に示すように、編集用のパレット601の欄611には、ひらがなで“なおき”との文字列が表示され、欄612には、ローマ字で“NAOKI”との文字列が表示される。この“なおき”という情報は、利用者が編集前に入力した情報である。またはデフォルトで“なおき”との表示がされ、利用者が自分の名前に変更したいときに、ボタン521を操作することで、変更される情報とすることも可能である。
【0184】
また、図14を再度参照するに、例えば、“なおき つばさ”といった2人の名前が含まれるスタンプ531−2上にアンカ561が位置しているときに、「なまえ修正」というボタン521が操作された場合、“なおき”という名前に対して修正するのか、“つばさ”という名前に対して修正するのかを選択するためのボタンなどが、パレット601(図16)内に表示されるようにしても良い。
【0185】
図15のフローチャートの説明に戻る。ステップS102において編集用のパレット601が表示されると、ステップS103に処理が進められる。ステップS103において、隣のタブに修正対象となる名前上にアンカがあるか否かが判断される。ステップS103において、隣のタブに修正対象となる名前上にアンカがあると判断された場合、ステップS104に処理が進められ、隣のタブに修正対象となる名前上にアンカはないと判断された場合、ステップS104の処理はスキップされ、ステップS105に処理が進められる。
【0186】
ステップS104において、隣のタブ内の修正ボタンが非表示にされる。図16に示したコンテンツパレット416−2内の「なまえ修正」というボタン522は非表示とされている状態である。このように、隣のタブ内の「なまえ修正」というボタン522を非表示にすることについて説明を加える。
【0187】
図16に示したように、編集対象とされている情報が、“なおき”という名前であった場合であるとする。このとき、図14を再度参照するに、“なおき”といった情報が含まれるスタンプはいくつかあり、例えば、スタンプ541−1には、“NAOKI”といったローマ字表記での情報が含まれ、スタンプ541−3には、“なおき”といったひらがな表記での情報が含まれる。
【0188】
このように、隣のタブ内にも編集対象とされた情報が含まれるスタンプが表示されている場合がある。このような状態のときで、図16に示したように、左側の利用者が、編集用のパレット601を用いて、“なおき”という名前の情報を修正しようとしているときに、右側の利用者のコンテンツパレット416−2内に「なまえ修正」というボタン522が、仮に表示されていたとする。ボタン522が表示されていることにより、このボタン522が操作されると、右側の利用者も、“なおき”という名前の情報に対して修正を加えることができる状態となってしまう。
【0189】
このように、異なる利用者が、同じタイミングで同一の情報に対して修正を加えることができる状態が発生しないように、ステップS103において、隣のタブに修正対象となる名前上にアンカがあるか否かの判断が行われる。そして、隣のタブに修正対象となる名前上にアンカがあると判断された場合には、隣のタブ内にある「なまえ修正」というボタンが操作されないように、非表示とする処理が実行される。このように、「なまえ修正」というボタンを非表示とすることで、修正が行えないため、異なる利用者が、同じタイミングで同一の情報に対して修正を加えることができる状態が発生することを防ぐことが可能となる。
【0190】
一方で、ステップS103において、隣のタブに修正対象となる名前上にアンカはないと判断された場合、ステップS104の処理はスキップされる。すなわちこの場合、「なまえ修正」というボタンは非表示とされずに、表示が維持される。この状況は、図16を参照するに、例えば、“つばさ”という名前の情報のみを含むスタンプ上にアンカが位置する状態である。編集対象とされているのは“なおき”という名前の情報であるため、“なおき”ではない“つばさ”という名前の情報に対しては、修正が仮に加えられたとしても、異なる利用者が、同じタイミングで異なる情報に対して修正を加えることができる状態になるだけである。
【0191】
よって、「なまえ修正」というボタン522の表示は維持され、そのボタン522が操作されたときには、パレット601と同じ構成を有するパレットが、コンテンツパレット416−2上に表示される。
【0192】
図15のフローチャートに戻り、ステップS105において、修正が受け付けられる。すなわち、図16に示したように、パレット601が表示されたことで、利用者は、名前の修正を行える状態となり、利用者がパレット601を操作した場合、その操作に対応する処理が行われることで、修正が受け付けられる。そして、「決定」というボタン618が操作されると、その対応として、処理がステップS106に進められる。なお、「キャンセル」というボタン619が操作されたときには、修正に係わる処理は終了される。
【0193】
例えば、図17に示すように、利用者が“なおき”を“くにひこ”に修正し、「決定」ボタン618を操作したとする。このように「決定」ボタン618が操作されると、ステップS106において、同一タブ内のスタンプの修正が開始される。パレット601は閉じられ(画面上から非表示の状態とされ)、修正された情報をスタンプに反映するための処理が開始される。
【0194】
この場合、“なおき”を“くにひこ”に修正する処理が実行されるわけだが、“なおき”という情報を含むスタンプは、複数のタブに存在する。例えば、再度図14を参照し、修正が行われる前のコンテンツパレット416を確認する。コンテンツパレット416−1は、「男のラクガキ」というツールの「お名前&日付」というタブ501−1が開かれている状態である。このタブ501−1内のスタンプ531のうち、“なおき”という情報が含まれるスタンプ531は、スタンプ531−1、スタンプ531−2、スタンプ531−3、スタンプ531−4、スタンプ531−5、スタンプ531−6、スタンプ531−9、スタンプ531−10の8個がある。
【0195】
同様に、コンテンツパレット416−2は、「フレンドスペシャル」というツールの「お名前(ヨコ)」というタブ511−1が開かれている状態である。このタブ511−1内のスタンプ541のうち、“なおき”という情報が含まれるスタンプ541は、スタンプ541−1、スタンプ541−3、スタンプ541−5、スタンプ541−6、スタンプ541−7、スタンプ541−8、スタンプ541−10、スタンプ541−12、スタンプ541−13、スタンプ541−14、スタンプ541−15、スタンプ541−17、スタンプ541−19の13個がある。
【0196】
また、他のタブ内に存在するスタンプにも、“なおき”という名前の情報を含むスタンプがある。例えば、図18に示したコンテンツパレット416−2は、「フレンドスペシャル」というツールの「お名前(正・タテ)」というタブ511−2が開かれている状態である。図18に示したコンテンツパレット416−2内にも、“なおき”という情報を含むスタンプがある。さらに、図19に他のコンテンツパレット416−2を示す。図19に示したコンテンツパレット416−2は、「変身」というツールの「ほっぺたスタンプ」というタブが開かれている状態である。図19に示したコンテンツパレット416−2内にも、“なおき”という情報を含むスタンプがある。
【0197】
このように、開かれていないタブ内にも、この場合、“なおき”という情報は存在する。また、図18や図19は、コンテンツパレット416−2として説明したが、コンテンツパレット416−1にも同様のタブがあるため、同様に、“なおき”という情報が存在する。これら複数のタブに存在するスタンプの全てに、利用者により加えられた修正を反映し、反映後のスタンプを再表示するためには、所定時間の処理時間が必要となる。この処理時間が、利用者が待つだけの時間となると、長くなれば勿論のこと、短い時間であっても、退屈な時間が発生することになる。
【0198】
そこで、同一のタブ内に存在するスタンプに対してのみ、修正を反映するようにし、処理時間が短縮されるようにする。換言すれば、修正を反映するスタンプ数を限定することで、処理時間を短くする。同一のタブ内とは、上述した処理の流れで修正が行われた場合、例えば、図14に示したコンテンツパレット416−1内の「お名前&日付」というタブ501−1内を意味する。
【0199】
仮に、図14に示した画面において開かれているタブ501−1内とタブ511−1内にしか、“なおき”という情報を含むスタンプがなかったとしても、この2つのタブ内の修正を必要とする全てのスタンプを処理対象とした場合、21個(=8+13)のスタンプが処理対象とされる。一方、同一タブ内のスタンプのみを処理対象とすれば、8個となる。よって、処理対象とされるスタンプの数が少なくなるために、明らかに、処理時間を短くすることができる。
【0200】
しかしながら、多少の処理時間は必要となり、その間、利用者が何の編集も行えないと、なぜ編集が行えないのかと不安になったり、編集が行えないことによる退屈を感じてしまったりすることが考えられる。そこで、ステップS107に処理が進められ、メッセージと他のスタンプの表示が行われる。すなわち、図20に示すような画面が表示される。
【0201】
図20は、図17に示した画面において、パレット601の「決定」ボタン618が操作された後に表示される画面を示している。図20に示したコンテンツパレット416−1内の左側には、“おなまえスタンプ作成中だよ!他のペンやスタンプでらくがきしてちょっと待っててね”といったメッセージが表示されている。また、そのメッセージの右側には、スタンプ531−11乃至531−13が表示されている。このスタンプ531−11乃至531−13は、“なおき”という情報を含まないスタンプであるため、修正の対象とされていないため、表示が維持されている。また、このように表示されているスタンプは操作可能とされている。
【0202】
利用者は、メッセージを見ることで、スタンプ作成中のために、名前に関するスタンプが使えない状態であることを認識することができる。このことにより不安感を取り除くことが可能となる。また、メッセージの“他のペンやスタンプでらくがきしてちょっと待っててね”を読むことで、名前に関するスタンプは使えなくても、それ以外のスタンプは使えることを認識することができる。例えば、スタンプ531−11乃至531−13を使用して編集することができることを認識することができる。また、利用者は、他のタブ5311−2乃至511−6を操作して他のタブ内のスタンプ(編集ツール)を表示させ、そのスタンプ(不図示)を用いることができることを、利用者は認識することができる。よって、他のスタンプなどを用いて落書き編集を続けることができるため、退屈する時間をなくすことが可能となる。
【0203】
このような、メッセージや他のスタンプが表示されている一方で、ステップS108における処理が実行される。ステップS108において、ステップS108において、タブ内のスタンプの修正が終了したか否かが判断される。タブ内のスタンプの修正が終了したと判断されるまで、ステップS108の処理が繰り返される。また、ステップS107の処理も継続して行われているため、図20に示したようなメッセージが表示され続ける。ただし、利用者が、表示されているメッセージを見て、他のタブに切り替えたり、他のツールに切り換えた場合、その指示に従ってコンテンツパレット416−1内の表示が切り替えられる。
【0204】
また、図20に示したような表示状態のときに、コンテンツパレット416−2を使っている利用者からの指示により、コンテンツパレット416−1と同じタブの表示が指示されたとする。編集対象となっている情報を含むタブが、左右のコンテンツパレット416−1とコンテンツパレット416−2で表示される場合、図21に示すようなメッセージが表示される。すなわちこの場合、コンテンツパレット416−2に、“となりの人がおなまえ修正中だよ!ちょっと待っててね”といったメッセージが表示される。
【0205】
また、図20、図21に示したようなメッセージが表示されている状態のときに、そのメッセージを利用者が見て、他のペンやスタンプを用いてらくがき編集を行うと、例えば、図22に示したような画面となる。図22に示した編集画像表示部412−1に表示されている編集画像Aは、図13に示した編集画像表示部412−1に表示されている編集画像Aと比べて、“LOVE”といった文字や,ハートマークなどが落書きされた画像とされている。このように、スタンプの修正を行っているときに、修正を行う必要がないスタンプが用いられて落書きが行われている一方で、ステップS108において、タブ内のスタンプの修正が終了したと判断されると、ステップS109に処理が進められる。
【0206】
ステップS109において、タッチペン63−1が画面から離れたか否かが判断される。上記したように、利用者が情報の修正を指示し、その修正が行われている間もタッチペン63−1を用いて編集を行うことができる。その編集が終了したか否かが、ペンが画面から離れたか否かを判断することで行われる。ステップS109において、ペンが画面から離れていないと判断された場合、換言すれば、利用者は編集を行っていると判断された場合、その編集に対応する処理が継続して行われる。そして、ステップS109において、ペンが画面から離れたと判断された場合、ステップS110に処理が進められる。
【0207】
ステップS110において、修正済のタブに表示が切り替えられる。図22は、修正済のタブが表示された状態を示している。図22を参照するに、コンテンツパレット416−1内のスタンプのうち、“なおき”という情報を含むスタンプは、“くにひこ”という情報を含むスタンプに修正されている。利用者が名前などの情報を修正したということは、そのスタンプを用いたいと所望したと考えられる。そこで、修正が終了した時点で、換言すれば、利用者が使用を所望したスタンプが使える状態となった時点で、利用者に提供することで、使いたかったスタンプを探し出すといったことを行う必要がなくなり、使い勝手を向上させることができる。
【0208】
そして、図22に示したように、修正後のスタンプが表示され、その修正されたスタンプを用いてらくがき編集を行うと、図23に示すような画面となる。図23に示した画面例のうち、編集画像表示部412−1に表示されている編集画像Aには、コンテンツパレット416−1に表示されている修正済のスタンプで、らくがき編集が行われている。このように、修正済のスタンプを用いて、修正を行うことができるようになる。
【0209】
また、図23に示したように、コンテンツパレット416−2内には、“なおき”との情報が含まれるスタンプが存在する。コンテンツパレット416−1とコンテンツパレット416−2は、それぞれ異なるタブが開かれている状態である。上記したように、1つのタブに対して修正が行われるため、コンテンツパレット416−1内のスタンプには修正が施されたスタンプが表示されるが、コンテンツパレット416−2内のスタンプは、図23に示すように、修正が施されていないスタンプ、すなわちこの場合、“なおき”といった情報が含まれるスタンプとされる。
【0210】
このように、1つのタブに対して修正が施されることで、利用者が使用したいと所望したスタンプに対して修正を加える時間を短縮することが可能となる。また、修正を加えている時間に、他のスタンプを使えるようにすることで、利用者が退屈と感じる時間をなくすことが可能となる。
【0211】
上述した実施の形態においては、図16と図17を参照して説明したように、修正用のパレット601が開かれ、修正が行われるとした。この修正対象とされる名前などの情報が、編集が開始される前の時点で入力される場合、また例えば上述したように、左右のコンテンツパレット416で、それぞれ編集できるような写真シール作成装置1の場合、左右のコンテンツパレット416で、それぞれ利用者が情報を入力できる構成とすることが可能である。
【0212】
左右でそれぞれ利用者が情報を入力した場合、例えば、左側に表示されるコンテンツパレット416−1の「なまえ修正」というボタン521が操作されたときには、コンテンツパレット416−1上にパレット601が開かれ、そのパレット601で修正対象とされる情報は、編集開始前に左側の画面で入力された情報とすることができる。同様に、右側に表示されるコンテンツパレット416−2の「なまえ修正」というボタン522が操作されたときには、コンテンツパレット416−2上にパレット601が開かれ、そのパレット601で修正対象とされる情報は、編集開始前に右側の画面で入力された情報とすることができる。
【0213】
すなわち、情報が入力されたときに、編集画面の左右のどちらで入力されたか情報であるのかを判別し、その後の時点で、修正が指示されたときには、修正が指示された側(左側または右側)を判別し、その判別結果に基づき、左右で判別されたいずれかの情報が修正できるように構成することも可能である。
【0214】
また、例えば、左右での判定は、上記した場合と同様に行われ、その判定された利用者の名前が修正された後、判定されていない他方の人の名前も修正できるようにしても良い。例えば、「次の人の名前修正」というボタンが表示されるようにし、そのボタンが操作された場合、判定されていない他方の人の名前が修正できる画面に遷移するようにしても良い。
【0215】
また、1人目の人の名前が修正され、「決定」というボタン618(図17)が操作されると、2人目の人の名前を修正できる画面に遷移するように構成しても良い。さらには、1画面に、左右で判定されている2人の名前を表示し、その画面で2人の名前を修正できるような構成とすることも可能である。
【0216】
さらに別の形態として、「なまえ修正」というボタン521(522)が操作されたときに、アンカが位置するスタンプが、1名分の名前を含むスタンプである場合、その1人の名前を修正できる修正用画面(例えば、パレット601)が表示され、2名分の名前を含むスタンプである場合、その2人の名前を修正できる修正用画面が表示されるように構成することも可能である。また、2人の名前を修正できる修正用画面が表示される場合、上記した場合と同様に、1人目の名前が修正された後、2人目の名前が修正できる画面に、利用者の指示により遷移するようにしても良いし、利用者の指示によらず遷移するようにしても良いし、1画面で2人分の名前が修正できるようにしても良い。
【0217】
[第2の実施の形態について]
次に、第2の実施の形態について説明する。図24は、第2の実施の形態における名前などの修正に係る処理について説明するためのフローチャートである。ステップS131乃至S138の処理は、第1の実施の形態における図15のフローチャートのステップS101乃至S108の処理と同様に行われるため、その説明は省略する。
【0218】
ステップS138において、タブ内のスタンプの修正が終了したと判断されると、ステップS139に処理が進められる。ステップS139において、メッセージが表示される。図25にメッセージが表示されたときの画面例を示す。利用者は、修正した情報が反映されるまで、他のスタンプを利用して編集している。図25に示した例においてコンテンツパレット416−1’は、「ペン」というツールが選択され、「マーカー」というタブが選択され、そのタブ内に表示されているスタンプが用いられて、編集画像Aに対して編集が行われている状態である。
【0219】
このような状態のときに、修正が指示されたスタンプを含むタブ内のスタンプの修正が終了した場合、図25に示すように、コンテンツパレット416−1’の上に、メッセージ701が表示される。図25に示した例では、“お名前スタンプ変更できたよ”というメッセージ701が表示されている。このようなメッセージが表示されることで、利用者は、先程、修正を指示したスタンプの修正が終了し、使える状態になったことを認識することができる。そして、認識後、メッセージ701を操作すると、利用者が修正を指示し、その修正が反映されたスタンプが含まれるタブに表示が切り換えられる。
【0220】
すなわち、ステップS140において、メッセージ701が操作されたか否かが判断され、操作されたと判断されるまで、利用者が指示したことに対する処理が実行され、メッセージ701が操作されたと判断されると、ステップS141に処理が進められ、修正済みのタブの表示に切り換えられる。
【0221】
タブが切り換えられると、例えば、図23に示したように、修正済みのスタンプ、この場合、“くにひこ”という情報を含むスタンプが含まれるタブが開かれる。利用者は、メッセージ701を操作するだけで、所望としていたスタンプを表示させることができるため、所望としていたスタンプを探し出さなくてはならないといったことをなくすことができ、使い勝手を向上させることが可能となる。
【0222】
なお、ここでは、修正を指示した側、この場合、コンテンツパレット416−1側にだけ、メッセージ701が表示されるとして説明をしたが、コンテンツパレット416−2側にもメッセージ701が表示されるようにしてもよい。
【0223】
この第2の実施の形態においても、利用者の指示により修正が指示されたスタンプに対する修正が行われている間、他のスタンプが利用できるようにすることで待ち時間をなくし、退屈な時間が発生することを防ぐことが可能となる。また、1タブ内のスタンプに限定して処理を施すことで、処理時間を短くすることができ、利用者に所望としたスタンプの提供をできるだけ短い時間で行えるようになる。また、メッセージ701を表示させ、操作するだけで、所望としたスタンプが表示されるため、使い勝手を向上させることが可能となる。
【0224】
[第3の実施の形態について]
次に、第3の実施の形態について説明する。図26は、第3の実施の形態における名前などの修正に係る処理について説明するためのフローチャートである。ステップS161乃至S165の処理は、第1の実施の形態における図15のフローチャートのステップS101乃至S105の処理と同様に行われるため、その説明は省略する。
【0225】
ステップS165において修正が受け付けられ、利用者からの情報の修正が指示されると、ステップS166に処理が進められ、スタンプの修正が開始される。第3の実施の形態においては、スタンプの修正は、アンカが位置していたスタンプから修正が開始される。例えば、図14に示したコンテンツパレット416−1内の“ナオキ”とのカタカナ表記のスタンプ531−5上にアンカがあるときに、“なまえ修正”というボタン521が操作された場合、このスタンプ531−5から修正が開始される。
【0226】
利用者は、スタンプ531−5を使用したいと所望したが、情報(名前)が異なるために、自己の情報(名前)に修正を所望したと考えられる。利用者が、表示されている複数のスタンプのうち、スタンプ531−5を使用したと所望したと考えられるので、このスタンプ531−5から修正が開始される。
【0227】
ステップS167において、修正済みのスタンプが順次表示される。この例の場合、スタンプ531−5から修正が開始され、このスタンプ531−5の修正が終了したら、修正済みのスタンプ531−5が表示される。その後は、どのような順番でもよいが、例えば、スタンプ531−5の下側に配置されているスタンプ531−6の修正が行われ、修正が終了すると表示される。このように、1つずつ、順次、修正が行われ表示される。
【0228】
例えば、図27に示すように、まず、アンカが位置していたスタンプ531−5が“ナオキ”から“クニヒコ”に修正され、表示される。修正が終了されたスタンプ、および修正が必要ないスタンプは、その時点で、使用可能なスタンプである。使用可のスタンプは、使用可であることを利用者に認識させるような表示が行われ、使用不可のスタンプは、グレー表示がされる、網掛け表示がされるなどして、使用不可であることを利用者に認識させるような表示が行われる。
【0229】
そして、さらにスタンプ531−6に対する修正が終了されると、図28に示すように、使用可能な状態の表示に切り換えられる。このように、順次、修正が終了したスタンプが使用可能な表示へと切り換えられる。
【0230】
図26のフローチャートの説明に戻り、ステップS167において、修正済みのスタンプが順次表示されるとともに、ステップS168において、操作されたのは修正済みのスタンプであるか否かが判断される。利用者は、修正済みのスタンプや、修正の対象となっていないスタンプ、他のツールなど、使用することが可能である。このような状態のときに、操作されたスタンプは、修正済みのスタンプであるのか否かが判断される。
【0231】
なお、ここでは、修正済みのスタンプであるのか否かが判断されるとして説明をするが、修正済みおよび修正済みではないスタンプ以外のスタンプや、ツールが操作されたときには、その操作されたスタンプやツールに対応する処理が行われる。
【0232】
ステップS168において、操作されたのは、修正済みのスタンプではないと判断された場合、換言すれば、修正対象となっているスタンプであり、まだ修正が終了されていないために、使用不可の表示がなされているスタンプが操作されたと判断された場合、ステップS169に処理が進められる。ステップS169において、メッセージが表示される。このメッセージは、第1の実施の形態や第2の実施の形態と同じく、利用者に修正中であることを認識させ、他のスタンプの利用を促すメッセージである。例えば、図20に示したようなメッセージで良い。
【0233】
一方、ステップS168において、操作されたのは修正済みのスタンプであると判断された場合、ステップS170に処理が進められる。ステップS170において、操作されたスタンプで編集が行われる。このように、修正済みのスタンプであれば、操作された時点で編集を行うことが可能となる。利用者が使用を所望したであろうスタンプから、順次修正を行うことで、そのような利用者が使用したいスタンプを、即座に修正し、使用可能な状態にすることができる。また、仮に、即座に修正されたスタンプが、利用者が使用したいスタンプと異なっていても、修正済みのスタンプや他のスタンプを使用できるため、利用者が退屈するようなことを防ぐことが可能となる。
【0234】
そして、このような処理が行われている一方で、ステップS171において、タブ内のスタンプの修正が終了したか否かが判断される。タブ内のスタンプの修正が終了したと判断されるまで、ステップS168に処理が戻され、それ以降の処理が繰り返される。そして、タブ内のスタンプの修正が終了したと判断されると、図26に示したフローチャートの処理は終了される。
【0235】
この第3の実施の形態においても、利用者の指示により修正が指示されたスタンプに対する修正が行われている間、他のスタンプが利用できるようにすることで待ち時間をなくし、退屈な時間が発生することを防ぐことが可能となる。また、その使用できるスタンプ内に、修正済みのスタンプを順次加えることで、利用者に所望としたスタンプの提供をできるだけ短い時間で行えるようになる。また、修正済みのスタンプを順次表示させるため、所望としたスタンプを探し出す必要がなくなり、使い勝手を向上させることが可能となる。
【0236】
[他のコンテンツパレットについて]
上述した実施の形態においては、名前に関する情報が修正された場合を例に挙げて説明した。しかしながら、名前以外にも利用者に期待や驚きなどを提供するために、利用者の情報により、利用者だけのスタンプが用意されており、それらの利用者の情報に基づいて生成されるスタンプに対しても、上述した実施の形態が適用できる。
【0237】
以下にいくつか例をあげる。図29は、誕生日に関する情報が含まれるスタンプの一例である。図29に示したコンテンツパレット416は、フレンドコースが選択されているときの「誕生日」というタブが開かれているときの一例である。コンテンツパレット416内の左側には、誕生日を入力するための欄801と、誕生日を入力するための数字が表示される数字表示部802が表示されている。コンテンツパレット416内の右側には、誕生日の情報を含む複数のスタンプが表示されている。
【0238】
同様に図30も、誕生日に関する情報が含まれるスタンプの一例である。図30に示したコンテンツパレット416は、カップルコースが選択されているときの「記念日」というタブが開かれているときの一例である。コンテンツパレット416内の左側には、記念日の日付を入力するための欄821と、記念日の日付を入力するための数字が表示される数字表示部822が表示されている。コンテンツパレット416内の右側には、記念日の情報を含む複数のスタンプが表示されている。
【0239】
このような誕生日や記念日などは、利用者毎に異なり、利用者が情報を入力した時点で、スタンプを生成する必要がある。よって、上述した名前の場合と同じく、このような誕生日や記念日などの情報に関するスタンプに対して修正が加えられた場合には、上述した実施の形態が適用され、利用者が退屈しないように、編集作業が継続できるように構成される。
【0240】
また、他の例として、図31に示すようなコンテンツパレット416がある。図31に示したコンテンツパレット416は、言葉に関する情報が含まれるスタンプの一例である。図31に示したコンテンツパレット416は、フレンドコースが選択されているときの「おそろいふきだし」というタブが開かれているときの一例である。コンテンツパレット416上側には、「文字修正」というボタン841が表示されている。コンテンツパレット416の下側には、言葉に関する情報を含む複数のスタンプが表示されている。
【0241】
同様に図32も、言葉に関する情報が含まれるスタンプの一例である。図32に示したコンテンツパレット416は、カップルコースが選択されているときの「おそろいふきだし」というタブが開かれているときの一例である。コンテンツパレット416上側には、「文字修正」というボタン861が表示されている。コンテンツパレット416の下側には、言葉に関する情報を含む複数のスタンプが表示されている。
【0242】
図31、図32に示した言葉に関する情報が含まれるスタンプは、ふきだしと称される所定の枠内に好きな言葉を入れられるスタンプであり、デフォルトで入れられている言葉のスタンプを用いることもできるが、「文字修正」というボタン841またはボタン861が操作されると、例えば、図16に示したパレット601のような修正用のパレットが開かれ、所定の吹き出しに表示される言葉が修正できる。そして、修正されたスタンプが利用者に提供される。
【0243】
吹き出しに入れたい言葉などは、利用者毎に異なり、利用者が情報を入力した時点で、スタンプを生成する必要がある。よって、上述した名前の場合と同じく、このような言葉などの情報に関するスタンプに対して修正が加えられた場合には、上述した実施の形態が適用され、利用者が退屈しないように、編集作業が継続できるように構成される。
【0244】
なお、図示はしないが、上述した以外にも、年齢、星座、干支などのスタンプ画像が生成され、利用者側に提供される場合にも、本技術を適用することはできる。
【0245】
このように、本技術によれば、利用者が退屈するような時間をなくすことができる。
【0246】
上述した実施の形態は、写真シール作成装置に本技術を適用した場合を例に挙げて説明した。しかしながら、本技術は、写真シールとして成果物を利用者に提供する装置に適用が限定されるわけではない。例えば、編集が施された画像を、利用者に携帯電話機やパーソナルコンピュータなどに送信することで、成果物を利用者に提供するような装置であっても、本技術を適用することができる。
【0247】
ところで、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。上述した一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
【0248】
この記録媒体は、例えば、図8に示されるように、装置本体とは別に、写真シール作成装置1の管理者にプログラムを配信するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROMおよびDVDを含む)、光磁気ディスク(MDを含む)、もしくは半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア105により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態で管理者に配信される、プログラムが記録されているROM106や、記憶部102に含まれるハードディスクなどで構成される。
【0249】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0250】
以上において、印刷媒体は、シール紙や写真紙に限られるものではなく、例えば、所定のサイズの紙やフィルム、ポスター用の紙、テレホンカードなどのカード、あるいは、Tシャツなどの布地などに印刷するようにしてもよい。
【0251】
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。なお、以上において、1つの装置として説明した構成を分割し、複数の装置として構成するようにしてもよい。逆に、以上において複数の装置として説明した構成をまとめて1つの装置として構成されるようにしてもよい。また、各装置の構成に上述した以外の構成を付加するようにしてももちろんよい。さらに、システム全体としての構成や動作が実質的に同じであれば、ある装置の構成の一部を他の装置の構成に含めるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0252】
1 写真シール作成装置
12 撮影ユニット
13 編集ユニット
101 制御部
112 撮影部
113 編集部
202 撮影処理部
203 編集処理部
204 印刷処理部
205 事後接客処理部
213 入力受付制御部
214 編集画面表示制御部
215 落書き編集処理部
416 コンテンツパレット
431 スタンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者を被写体として撮影し、得られた画像に対して利用者に落書き編集入力を行わせる画像編集装置であって、
前記利用者を被写体として撮影し撮影画像を得る撮影手段と、
前記落書き編集入力が行われる編集画像を含む編集画面の表示を制御する画面表示制御手段と、
前記編集画面に表示された前記編集画像に対する前記落書き編集入力を受け付ける入力受付手段と、
受け付けられた前記落書き編集入力に基づいて、前記編集画像を編集する編集手段と
を備え、
前記編集画面の前記落書き編集を行うためのツールは、カテゴリ毎に分類された複数のタブと、前記タブ毎に複数の合成用画像から構成され、
利用者の指示により修正可能な前記合成用画像に対して修正が指示された場合、その合成用画像を含む前記タブ内の合成用画像を修正対象とし、修正を施し、修正後の合成用画像を利用者に提供する
画像編集装置。
【請求項2】
前記修正が行われている間、修正が行われていることを認識させ、他の合成用画像の使用を促すメッセージを表示する
請求項1に記載の画像編集装置。
【請求項3】
前記修正対象とされた全ての合成用画像に対して修正が施され、他の合成用画像の使用が終了されたと判断された場合、修正が施された前記合成用画像を含む前記タブに表示を切り換える
請求項1乃至2に記載の画像編集装置。
【請求項4】
前記修正対象とされた全ての合成用画像に対して修正が施されたとき、そのことを利用者に認識させるメッセージを前記編集画面内に表示し、
前記メッセージが操作された場合、修正が施された前記合成用画像を含む前記タブに表示を切り換える
請求項1に記載の画像編集装置。
【請求項5】
前記修正対象とされた合成用画像のうち、修正が施された合成用画像から順に利用者に提供する
請求項1に記載の画像編集装置。
【請求項6】
複数の利用者が落書き編集を行っているときであり、1の利用者が前記合成用画像の修正を行っているときには、他の利用者用の前記合成用画像に修正を指示するときに操作されるボタンを、非表示とする
請求項1に記載の画像編集装置。
【請求項7】
利用者を被写体として撮影し、得られた画像に対して利用者に落書き編集入力を行わる画像編集装置の画像編集方法であって、
前記利用者を被写体として撮影し撮影画像を得る撮影ステップと、
前記落書き編集入力が行われる編集画像を含む編集画面の表示を制御する画面表示制御ステップと、
前記編集画面に表示された前記編集画像に対する前記落書き編集入力を受け付ける入力受付ステップと、
受け付けられた前記落書き編集入力に基づいて、前記編集画像を編集する編集ステップと
を含み、
前記編集画面の前記落書き編集を行うためのツールは、カテゴリ毎に分類された複数のタブと、前記タブ毎に複数の合成用画像から構成され、
利用者の指示により修正可能な前記合成用画像に対して修正が指示された場合、その合成用画像を含む前記タブ内の合成用画像を修正対象とし、修正を施し、修正後の合成用画像を利用者に提供する
画像編集方法。
【請求項8】
利用者を被写体として撮影し、得られた画像に対して利用者に落書き編集入力を行わせる処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記利用者を被写体として撮影し撮影画像を得る撮影ステップと、
前記落書き編集入力が行われる編集画像を含む編集画面の表示を制御する画面表示制御ステップと、
前記編集画面に表示された前記編集画像に対する前記落書き編集入力を受け付ける入力受付ステップと、
受け付けられた前記落書き編集入力に基づいて、前記編集画像を編集する編集ステップと
を含み、
前記編集画面の前記落書き編集を行うためのツールは、カテゴリ毎に分類された複数のタブと、前記タブ毎に複数の合成用画像から構成され、
利用者の指示により修正可能な前記合成用画像に対して修正が指示された場合、その合成用画像を含む前記タブ内の合成用画像を修正対象とし、修正を施し、修正後の合成用画像を利用者に提供する
プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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