画像表示制御装置ならびにその動作制御方法およびそのプログラム
【目的】操作性を向上させる。
【構成】表示用画像20の所望の箇所41がタッチされると,その箇所41を中心に上下左右に4分割される。さらに,他の箇所61がタッチされると,その箇所61を中心に上下左右に4分割される。これにより第1の領域71から第9の領域79が形成される。第7の領域77から第9の領域79のうち,いずれかの領域が上方向にスクロールされると,第7の領域77から第9の領域79内の画像部分が上方向にスクロールされる。表示用画像20を構成するデータの配列を自在に変えることができる。
【構成】表示用画像20の所望の箇所41がタッチされると,その箇所41を中心に上下左右に4分割される。さらに,他の箇所61がタッチされると,その箇所61を中心に上下左右に4分割される。これにより第1の領域71から第9の領域79が形成される。第7の領域77から第9の領域79のうち,いずれかの領域が上方向にスクロールされると,第7の領域77から第9の領域79内の画像部分が上方向にスクロールされる。表示用画像20を構成するデータの配列を自在に変えることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は,画像表示制御装置ならびにその動作制御方法およびそのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
多くのデータが格納されている表形式のデータを表示画面に表示すると,データが多すぎるために見づらくなることがある。このために,画面を十字状カーソルで分割するものがある(特許文献1)。また,表示画面が比較的狭い場合であっても表示内容を確認するためにするスクロール操作をできるだけ省くものもある(特許文献2)。
【0003】
しかしながら,未だ操作性が向上しているとは考えられない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9-258951号公報
【特許文献2】特開平7-110753号公報
【発明の概要】
【0005】
この発明は,表示画面に画像を表示させた場合に操作性を向上させることを目的とする。
【0006】
この発明による画像表示制御装置は,表示用画像を表示画面に表示する表示装置,上記表示画面上の所望の箇所を指定する指定手段,上記表示画面に表示されている表示用画像を,上記指定手段によって指定された箇所を中心に上下左右の4つの領域に分割する画像分割手段,上記画像分割手段によって分割された領域のうち,いずれか一の領域に左または右方向へのスクロール指令が与えられることにより,その一の領域内の画像ならびにその一の領域の上および下の領域内の画像を左または右方向にスクロールし,いずれか一の領域に上または下方向へのスクロール指令が与えられることにより,その一の領域内の画像ならびにその一の領域の左および右の領域内の画像を上または下方向にスクロールするスクロール手段,ならびに上記指定手段による指定,上記画像分割手段による表示用画像の分割および上記スクロール手段によるスクロールを繰り返すように上記指定手段,上記画像分割手段および上記スクロール手段を制御する分割制御手段を備えていることを特徴とする。
【0007】
この発明は,上記画像表示制御装置に適した動作制御方法も提供している。すなわち,この方法は,表示装置が,表示用画像を表示画面に表示し,指定手段が,上記表示画面上の所望の箇所を指定し,画像分割手段が,上記表示画面に表示されている表示用画像を,上記指定手段によって指定された箇所を中心に上下左右の4つの領域に分割し,スクロール手段が,上記画像分割手段によって分割された領域のうち,いずれか一の領域に左または右方向へのスクロール指令が与えられることにより,その一の領域内の画像ならびにその一の領域の上および下の領域内の画像を左または右方向にスクロールし,いずれか一の領域に上または下方向へのスクロール指令が与えられることにより,その一の領域内の画像ならびにその一の領域の左および右の領域内の画像を上または下方向にスクロールし,制御手段が,上記指定手段による指定,上記画像分割手段による表示用画像の分割および上記スクロール手段によるスクロールを繰り返すように上記指定手段,上記画像分割手段および上記スクロール手段を制御するものである。
【0008】
この発明は,上記画像表示制御装置の動作制御方法を実施するためのコンピュータが読み取り可能なプログラムも提供している。そのようなプログラムを格納した記録媒体を提供するようにしてもよい。
【0009】
この発明によると,表示用画像が表示画面に表示され,表示画面上の所望の箇所が指定される。すると,表示画面に表示されている表示用画像が,指定された箇所を中心に上下左右の4つの領域に分割される。分割された領域のうち,いずれか一の領域に左または右方向へのスクロール指令が与えられると,その一の領域内の画像ならびにその一の領域の上および下の領域内の画像が左または右方向にスクロールされる。同様にいずれか一の領域の上または下方向へのスクロール指令が与えられると,その一の領域内の画像ならびにその一の領域の左および右の領域内の画像が上または下方向にスクロールされる。所望の箇所の指定と表示用画像の分割とが繰り返されるので,表示用画像が4つの領域よりも多い複数の領域に分割される。分割された複数の領域のうち,一の領域にスクロール指令が与えられると,その一の領域内の画像ならびにその一の領域の左および右の領域内の画像またはその一の領域の上および下の領域内の画像がスクロールされる。一の領域へのスクロール指令だけで,多数の領域内の画像のスクロールを実現できる。しかも,表示用画像は4つの領域よりも多い複数の領域に分割されているから,より細かい部分のスクロールを実現でき,操作性が向上する。
【0010】
上記スクロール手段によって,上記一の領域内の画像ならびに上記一の領域の上および下の領域内の画像が左または右方向にスクロールされたことにより空領域が形成されたかどうかを判定する第1の空領域判定手段,上記第1空領域判定手段によって空領域が形成されたと判定されたことに応じて,スクロール前に上記一の領域ならびに上記一の領域の上および下の領域に表示されていた画像を空領域に表示するように上記表示装置を制御する第1の表示制御手段,上記スクロール手段によって,上記一の領域内の画像ならびに上記一の領域の左および右の領域内の画像が上または下方向にスクロールされたことにより空領域が形成されたかどうかを判定する第2の空領域判定手段,ならびに上記第2空領域判定手段によって空領域が形成されたと判定されたことに応じて,スクロール前に上記一の領域ならびに上記一の領域の左および右の領域に表示されていた画像を空領域に表示するように上記表示装置を制御する第2の表示制御手段をさらに備えてもよい。
【0011】
上記スクロール手段は,たとえば,上記表示用画像が表形式の画像の場合には,もっとも左の列を含む領域に左または右方向のスクロール指令が与えられた場合には,そのもっとも左の列をスクロールせずに,その列を除く領域を左または右方向に移動させ,もっとも上の行を含む領域に上または下方向のスクロール指令が与えられた場合には,そのもっとも上の行をスクロールせずに,その行を除く領域を上または下方向に移動させるものである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】携帯電話の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】表示用画像の一例である。
【図3】携帯電話の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】表示用画像の一例である。
【図5】表示用画像の一例である。
【図6】表示用画像の一例である。
【図7】表示用画像の一例である。
【図8】携帯電話の処理手順の一部を示すフローチャートである。
【図9】表示用画像の一例である。
【図10】表示用画像の一例である。
【図11】表示用画像の一例である。
【図12】表示用画像の一例である。
【図13】表示用画像の一例である。
【図14】表示用画像の一例である。
【実施例】
【0013】
図1は,この発明の実施例を示すもので,いわゆるスマートフォンと呼ばれる携帯電話(携帯型端末装置)の電気的構成を示すブロック図である。
【0014】
携帯電話1の全体の動作は,制御装置2によって統括される。
【0015】
携帯電話1には,他の携帯電話との通信,インターネットへのアクセス等のための通信装置10およびアンテナ11が設けられている。アンテナ11を介して後述する動作を行うプログラム12が携帯電話1にダウンロードされる。ダウンロードされたプログラム12が携帯電話1にインストールされることにより,携帯電話1は後述する動作を行う。もっとも,携帯電話1にメモリ・カード・リーダ(図示略)などが設けられている場合には,メモリ・カードに格納されたプログラムを,メモリ・カード・リーダを用いて読み取り,読み取られたプログラムを携帯電話1にインストールするようにしてもよい。
【0016】
さらに,携帯電話1には,表示画面に文書,画像などを表示するための表示装置3が設けられている。表示装置3の表示画面には,タッチ・パネル4が形成されている。表示画面上に形成されているタッチ・パネル4をタッチすることにより,ユーザは,携帯電話1に様々な指令を与えることができる。携帯電話1に指令が与えられればタッチ・パネル4が必ずしも設けられていなくともよい。たとえば,キーパッドなどから携帯電話1に指令が与えられてもよい。
【0017】
携帯電話1には,プログラム,所定のデータが格納されるメモリ5も含まれている。さらに,携帯電話1には,スピーカ8およびマイクロフォン9も含まれている。音声信号は,増幅回路7によって増幅されてスピーカ8に与えられることによりスピーカ8から音声が出力される。また,マイクロフォン9から入力した音声を表わす音声信号は,増幅回路7によって増幅されて制御装置2に入力する。
【0018】
この実施例では,携帯電話2の表示装置3の表示画面に表示用画像が表示される。表示画面に表示される表示用画像は,画像ファイルによって表わされる画像だけでなく,テキスト・ファイルによって表わされるテキスト,表計算ソフトウエアにもとづいて表わされる表,ワードプロセッサ・ソフトウエアにもとづいて表わされる文書などを含む。表示画面に表示されるものがすべて表示用画像である。
【0019】
また,この実施例では,携帯電話1が利用されているが,表示用画像を表示できる表示装置を備えた装置であれば,携帯電話1以外の装置にも利用できるのはいうまでもない。
【0020】
図2は,表示用画像として表示される評定表20の一例である。
【0021】
評定表20は,表計算ソフトウエアを利用して生成されている。この評定表20は,各教科の成績を生徒の名前ごとに表わすものである。もっとも左の列には教科名が記述されている教科列45が配置されており,もっとも上の行には名前が記述されている名前列46が配置されている。名前列46によって特定される名前と教科列45によって特定される教科との交差した箇所に記述されている数字がその名前の人物の教科の評定である。
【0022】
図3は,携帯電話1の処理手順を示すフローチャートである。
【0023】
まず,携帯電話1の表示装置3の表示画面に表示用画像が表示される(ステップ21)。図2に示す評定表20が表示画面に表示される。すると,携帯電話1はユーザからの操作を待つこととなる。
【0024】
ユーザからの操作があり(ステップ22でYES),その操作が表示画面(タッチ・パネル4)上へのタッチであるとすると,そのタッチされた箇所の座標が記憶される(ステップ23)。さらに,タッチされた箇所を中心として上下左右に表示用画像が4分割される(ステップ24)。図4に示す評定表20が表示画面に表示されているものとする。
【0025】
評定表20の左上の頂点の座標は(x1,y1),右上の頂点の座標は(x2,y2),左下の頂点の座標は(x3,y3),右下の頂点の座標は(x3,y3)によってそれぞれ表わされる。
【0026】
ユーザによって,符号41で示される箇所がタッチされ,符号41の箇所は座標(z5,y5)で表わされるものとする。すると,そのタッチされた符号41の箇所を示す座標(x5,y5)を示すデータが携帯電話1のメモリ5に記憶される。タッチされた符号41の箇所を中心に左右と上下に領域を分ける区切り線42および43が表示され(必ずしも表示されなくともよい),評定表20が4つの領域51,52,53および54に分割される。
【0027】
ユーザからの終了指令が与えられなければ(ステップ25でNO),再びユーザからの操作待ち状態となる(ステップ21,22)。
【0028】
ユーザから分割解除指令が与えられると,記憶されているタッチされた箇所の座標がクリアされる(ステップ26)。たとえば,符号41上を一定時間内に2回以上連続してタッチすることにより分割解除指令が携帯電話1に与えられる。すると,記憶されている符号41で示されている箇所の座標がクリアされる。区切り線42および43も消去され,分割された4つの領域が解除されることとなる。
【0029】
図4に示すように,評定表20が4つの領域51,52,53および54に分割されているものとする。その状態で,スクロール指令が与えられると,スクロール方向が左右または上下のいずれかであるかが判定される(ステップ27)。スクロール方向が左または右であれば,4つの領域51,52,53および54のうち,スクロール指令が与えられた領域内の画像とその領域の上下の領域内の画像が左または右にスクロールされる(ステップ28)。スクロール方向が上または下であれば,4つの領域51,52,53および54のうち,スクロール指令が与えられた領域内の画像とその領域の左右の領域内の画像が上または下にスクロールされる(ステップ29)。
【0030】
図4を参照して,第4の領域54が表示されているタッチ・パネル4上が指,タッチ・ペンなどにより上方向になぞられたものとする(スクロール指令)。すると,携帯電話1には上方向へのスクロール指令が与えられることとなる。第4の領域54と,第4の領域54の左側にある第3の領域53とが上方向にスクロールされる。第1の領域51と第2の領域52とはスクロールしない。すると,表示装置3の表示画面に表示される評定表20は,図5に示すようになる。
【0031】
第4の領域54が上方向にスクロールされることにより,第3の領域53および第4の領域54が上方向にスクロールされる。この結果,図5に示すように,区切りの線42の下にあった「技術家庭」および「音楽」についての評定が表示されなくなる。「技術家庭」および「音楽」の評定が不要の場合には,それらの不要な教科の評定を評定表20から削除できる。
【0032】
区切り線42のY座標はy5なので,図4において第3の領域53および第4の領域54内の画像部分を上方向にシフトしたときに,Y座標がy5未満となる画像部分については表示されないようにマスク処理をすればよい。このようなマスク処理が行われることにより,上述したように図4に示す状態で第3の領域53または第4の領域54に上方向にスクロール指令が与えられると,図5に示すように「理科」および「社会」の教科の評定が表示されなくなる。
【0033】
図6は,評定表20の一例である。
【0034】
符号41で示す箇所へのタッチ後に座標(x6,y6)で示される符号61で示す箇所がタッチされたものとする。すると,符号41で示す箇所を中心として評定表20が上下左右に4分割されることに加えて,符号61で示す箇所を中心として左右に区切り線62が表示され,かつ上下に区切り線63が表示され,評定表20が上下左右にさらに4分割される。この結果,評定表20は,第1の領域71から第9の領域79に9分割される。
【0035】
評定表20が9分割された場合であっても,第1の領域71から第9の領域79のいずれかの領域に左または右へのスクロール指令が与えられると,スクロール指令が与えられた領域内の画像およびその与えられた領域の上下の領域内の画像が左または右にスクロールされる。同様に,第1の領域71から第9の領域79のいずれかの領域に上または下へのスクロール指令が与えられると,スクロール指令が与えられた領域内の画像およびその与えられた領域内の画像の左右の領域が上または下にスクロールされる。
【0036】
たとえば,第9の領域79に上方向のスクロール指令が与えられたものとする。すると,評定表20は,図7に示すように,第9の領域79内の画像および第9の領域79の左側の第7の領域77および第8の領域78内の画像が上方向にスクロールされる。「美術」についての評定が表示されなくなる。この場合も上述したのと同様に,第9の領域79の上にある区切り線62のY座標はy6なので,第7の領域77から第9の領域79内の画像のY座標がy6未満(区切り線62より上となると)となると表示されないようなマスク処理が行われればよい。
【0037】
図6において,第9の領域79に上方向のスクロール指令が与えられたので,その第9の領域79の左側にある第7の領域77および第8の領域78内の画像も第9の領域79内の画像と同様にスクロールするが,第7の領域77または第8の領域78に上または下方向へのスクロール指令が与えられた場合にも第7の領域77,第8の領域78および第9の領域79内の画像が上または下方向にスクロールするのはいうまでもない。
【0038】
同様に,図6または図7に示すように9分割されているときに,第1の領域71,第2の領域72または第3の領域73に上または下方向のスクロール指令が与えられると,これらの第1の領域71から第3の領域73の画像が上または下方向にスクロールされる。同様に,第4の領域74,第5の領域75または第6の領域76に上または下方向のスクロール指令が与えられると,これらの第4の領域74,第5の領域75および第6の領域76内の画像が上または下方向にスクロールされる。
【0039】
上述の実施例では,上または下方向へのスクロール指令が与えられているが,左または右方向へのスクロール指令についても同様の処理が行われる。
【0040】
たとえば,図4または図5に示すように4分割されているときに,第1の領域51または第3の領域53に左または右のスクロール指令が与えられると,第1の領域51および第3の領域53内の画像が左または右にスクロールする。同様に,第2の領域52または第4の領域54に左または右のスクロール指令が与えられると,第2の領域52および第4の領域54内の画像が左または右にスクロールする。
【0041】
図6または図7に示すように9分割されているときに,第1の領域71,第4の領域74または第7の領域77に左または右のスクロール指令が与えられると,第1の領域71,第4の領域74および第7の領域77内の画像が左または右にスクロールする。また,第2の領域72,第5の領域75または第8の領域78に左または右のスクロール指令が与えられると,第2の領域72,第5の領域75または第8の領域78内の画像が左または右にスクロールする。さらに,第3の領域73,第6の領域76または第9の領域79に左または右のスクロール指令が与えられると,第3の領域73,第6の領域76および第9の領域79内の画像が左または右にスクロールする。
【0042】
上述の実施例において,区切り線42,43などを挟んでデータが連続している場合において,区切り線42,43などから離れる方向にスクロール指令が与えられた場合にはスクロール指令を無効にしてもよい。たとえば,図4に示すように,第1の領域51,第2の領域52,第3の領域53および第4の領域54が形成されている場合において,区切り線42を挟んでデータは連続しているから(教科「国語」の次に教科「理科」が連続しており,それらの教科の間にデータは最初から存在していない),区切り線42から離れる方向である上方向にスクロール指令が与えられても評定表20にすでに表示されているデータ以上のデータは第1の領域51および第2の領域52には表示されないから(たとえば,図4に示す状態で第1の領域51に上方向のスクロール指令が与えられ,かつスクロール指令が有効であれば,第1の領域51および第2の領域52に,第3の領域53および第4の領域54にすでに表示されている教科「理科」の評定が表示される。),スクロール指令を無効にしてもよい。もっとも,スクロール指令を有効にしてもよいのはいうまでもない。
【0043】
上述の実施例において,教科列45を含む領域(図4および図5であれば第1の領域51および第3の領域53,図6および図7に示す表示用画像20であれば第1の領域71,第4の領域74,第7の領域77)に左右方向のスクロールが与えられた場合には教科列45は移動せずに名前および評定を表わす画像(文字,欄)のみが左右方向に移動し,名前列46を含む領域(図4および図5であれば第1の領域51および第2の領域52,図6および図7に示す表示用画像20であれば第1の領域71から第3の領域73)に上下方向にスクロールが与えられた場合には名前列46は移動せずに強化および評定を表わす画像(文字,欄)のみが上下方向に移動するのはいうまでもない。このように,表形式の画像の場合には,もっとも左の列を含む領域に左右方向のスクロール指令が与えられた場合には,そのもっとも左の列はスクロールせずに,その列を除く領域が左右方向に移動する。同様に,表形式の画像の場合,もっとも上の行を含む領域に上下方向のスクロール指令が与えられた場合には,そのもっとも上の行はスクロールせずに,その行を除く領域が上下方向に移動する。
【0044】
図8および図9は,変形例を示している。
【0045】
図8は,携帯電話1の処理手順の一部を示すフローチャートであり,図3に示す処理手順の一部に対応している。図8において図3に示す処理と同一の処理については同一符号を付している。図9は,評定表20の一例であり,図5に示す評定表20に対応する。
【0046】
図5に示す例では,スクロールしたことによりデータが存在しなくなる欄は空欄となっている。これに対して,図8および図9に示す変形例では,空欄ができた場合には,その空欄に,スクロールにより表示されなくなるデータが挿入される。
【0047】
左または右方向へのスクロール指令が与えられると(ステップ27),上述したのと同様に,スクロール指令が与えられた領域とその上下の領域とが左または右方向にスクロールされる(ステップ28)。スクロールしたことにより空領域ができたかどうかが判断される(第1の空領域判定)(ステップ31)。空領域ができたと判定されると(ステップ31でYES),スクロールにより表示されなくなった画像が空領域に挿入されて表示される(ステップ32)。
【0048】
同様に,上または下方向へのスクロール指令が与えられると(ステップ27),上述したのと同様に,スクロール指令が与えられた領域とその左右の領域とが上または下方向にスクロールされる(ステップ29)。スクロールしたことにより空領域ができたかどうかが判断される(第2の空領域判定)(ステップ33)。空領域ができたと判定されると(ステップ33でYES),スクロールにより表示されなくなった画像が空領域に挿入されて表示される(ステップ34)。
【0049】
図4に示すように第1の領域51,第2の領域52,第3の領域53および第4の領域54の4つの領域に分割されているものとする。第4の領域54が上方向にスクロールされたものとする。すると,図5に示すように下の2行に空領域ができる。この変形例では,図9に示すように,空領域に,スクロールにより表示されなくなったデータ(教科「理科」および「社会」についての評定)が挿入されて表示される。
【0050】
図10から図14は,他の実施例を示すもので,表示用画像80を示している。
【0051】
図10は,表示用画像として,画像ファイルによって表わされる画像80が示されている。画像80は,分りやすくするために多数の区画で区切られている画像部分i1〜i36が図示されている。画像80は,区画で明確に区切られていなくともよいのはいうまでもない。
【0052】
鎖線100で示す範囲が表示装置3の表示画面に対応するものとする。画像80のうち,鎖線100の範囲内の画像部分i1〜i3,i7〜i9,i13〜i15,i19〜i21が表示される。
【0053】
上述したのと同様に,符号81で示す箇所がユーザによってタッチされたものとする。すると,その符号81で示す箇所から左右に区切り線82および上下に区切り線83が表示される。符号81で示す箇所を中心に上下左右に4分割される。これにより第1の領域91から第4の領域94が生成される。区切り線82または83は表示されなくともよいのはいうまでもない。
【0054】
第3の領域93(第4の領域94でもよい)に上方向へのスクロール指令が与えられたものとする。これにより,第3の領域93および第4の領域94内の画像が,上方向に移動する。第3の領域93および第4の領域94からはみ出た画像部分は,マスクされ表示されなくなる。
【0055】
図11は,第3の領域93および第4の領域94が上方向にスクロールされた後の表示用画像80を示している。
【0056】
第3の領域93および第4の領域94が上方向にスクロールされることにより,第3の領域93および第4の領域94に含まれていた画像部分i13〜i18が第3の領域93および第4の領域94から含まれなくなる。画像部分i25〜i36が上方向に移動する。たとえば,画像部分i13〜i36が切り取られ,その切り取られた画像部分i13〜i36が上方向に移動する。画像部分i13〜i18は表示されないようにマスク処理が施されるのはいうまでもない。表示画面には鎖線 100で示すように画像部分i1〜i3,i7〜i9,i19〜i21,i25〜i27が表示されるようになる。マスク処理が施された画像部分i13〜i18は,上方向にスクロールされた領域である第3の領域93および第4の領域94の下に付けられてもよい。
【0057】
さらに,図12に示すように,符号111で示す箇所がユーザによってタッチされたものとする。すると,図13で示すように,符号111を中心として左右に区切り線112が表示され,かつ符号111を中心として上下に区切り線113が表示される。これにより,符号111を中心に画像80が4分割される。第1の領域121〜第9の領域129の9つの領域が形成される。
【0058】
図13において,第7の領域127 ,第8の領域128または第9の領域129のうちのいずれかの領域が上方向にスクロールされたものとする。すると,上述したのと同様に,第7の領域127 ,第8の領域128および第9の領域129から画像部分i25〜i30が取り除かれて(マスクされて),画像部分i31〜i36が上方向に移動する。表示画面には,鎖線100内の画像部分i1〜i12,i19〜i24,i31〜i36が表示される。
【0059】
スクロールしたことにより表示用画像80から取り除かれた画像部分i13〜i18,i25〜i30などが画像部分i31〜i36の下に配置されるように画像80が再構成されるようにしてもよい。
【0060】
ユーザは,画像80の画像部分i1〜i36のうち,任意の画像部分を任意の位置に配置することができるようになる。
【0061】
上述の実施例では,分りやすくするために画像部分i1〜i36が区画で区切られているが,必ずしも区画で区切られていなくともよい。また,区切り線82,83,112,113なども必ずしも表示されなくともよい。
【0062】
また,上述の実施例において,上下左右に4分割するためのタッチを異なる箇所で複数回必ず行われるようにしてもよい。複数回のタッチが行われる場合には,タッチされたごとにスクロールしてもよいし,複数回のタッチがされた後にスクロールしてもよい。
【0063】
さらに,上述の実施例では,タッチ箇所がX座標Y座標ともが全く同じとはならない異なる二箇所でタッチされているので,表示用画像20または80が9つの領域に分割されているが,タッチ箇所が全く同じ箇所でなければ,すでにタッチされている箇所のX座標またはY座標のいずれか一方の座標が同じ箇所をタッチしてもよい。4つの領域に分割されている場合において,Y座標(またはX座標)が同じで,X座標(またはY座標)が異なる箇所にタッチされると,9分割の領域ではなく6分割の領域ができるのは理解できよう。さらに,領域分割のためのタッチは2回に限らず3回以上でもよい。
【符号の説明】
【0064】
1 携帯電話(画像表示制御装置)
2 制御装置
3 表示装置
4 タッチ・パネル
20,80 表示用画像
【技術分野】
【0001】
この発明は,画像表示制御装置ならびにその動作制御方法およびそのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
多くのデータが格納されている表形式のデータを表示画面に表示すると,データが多すぎるために見づらくなることがある。このために,画面を十字状カーソルで分割するものがある(特許文献1)。また,表示画面が比較的狭い場合であっても表示内容を確認するためにするスクロール操作をできるだけ省くものもある(特許文献2)。
【0003】
しかしながら,未だ操作性が向上しているとは考えられない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9-258951号公報
【特許文献2】特開平7-110753号公報
【発明の概要】
【0005】
この発明は,表示画面に画像を表示させた場合に操作性を向上させることを目的とする。
【0006】
この発明による画像表示制御装置は,表示用画像を表示画面に表示する表示装置,上記表示画面上の所望の箇所を指定する指定手段,上記表示画面に表示されている表示用画像を,上記指定手段によって指定された箇所を中心に上下左右の4つの領域に分割する画像分割手段,上記画像分割手段によって分割された領域のうち,いずれか一の領域に左または右方向へのスクロール指令が与えられることにより,その一の領域内の画像ならびにその一の領域の上および下の領域内の画像を左または右方向にスクロールし,いずれか一の領域に上または下方向へのスクロール指令が与えられることにより,その一の領域内の画像ならびにその一の領域の左および右の領域内の画像を上または下方向にスクロールするスクロール手段,ならびに上記指定手段による指定,上記画像分割手段による表示用画像の分割および上記スクロール手段によるスクロールを繰り返すように上記指定手段,上記画像分割手段および上記スクロール手段を制御する分割制御手段を備えていることを特徴とする。
【0007】
この発明は,上記画像表示制御装置に適した動作制御方法も提供している。すなわち,この方法は,表示装置が,表示用画像を表示画面に表示し,指定手段が,上記表示画面上の所望の箇所を指定し,画像分割手段が,上記表示画面に表示されている表示用画像を,上記指定手段によって指定された箇所を中心に上下左右の4つの領域に分割し,スクロール手段が,上記画像分割手段によって分割された領域のうち,いずれか一の領域に左または右方向へのスクロール指令が与えられることにより,その一の領域内の画像ならびにその一の領域の上および下の領域内の画像を左または右方向にスクロールし,いずれか一の領域に上または下方向へのスクロール指令が与えられることにより,その一の領域内の画像ならびにその一の領域の左および右の領域内の画像を上または下方向にスクロールし,制御手段が,上記指定手段による指定,上記画像分割手段による表示用画像の分割および上記スクロール手段によるスクロールを繰り返すように上記指定手段,上記画像分割手段および上記スクロール手段を制御するものである。
【0008】
この発明は,上記画像表示制御装置の動作制御方法を実施するためのコンピュータが読み取り可能なプログラムも提供している。そのようなプログラムを格納した記録媒体を提供するようにしてもよい。
【0009】
この発明によると,表示用画像が表示画面に表示され,表示画面上の所望の箇所が指定される。すると,表示画面に表示されている表示用画像が,指定された箇所を中心に上下左右の4つの領域に分割される。分割された領域のうち,いずれか一の領域に左または右方向へのスクロール指令が与えられると,その一の領域内の画像ならびにその一の領域の上および下の領域内の画像が左または右方向にスクロールされる。同様にいずれか一の領域の上または下方向へのスクロール指令が与えられると,その一の領域内の画像ならびにその一の領域の左および右の領域内の画像が上または下方向にスクロールされる。所望の箇所の指定と表示用画像の分割とが繰り返されるので,表示用画像が4つの領域よりも多い複数の領域に分割される。分割された複数の領域のうち,一の領域にスクロール指令が与えられると,その一の領域内の画像ならびにその一の領域の左および右の領域内の画像またはその一の領域の上および下の領域内の画像がスクロールされる。一の領域へのスクロール指令だけで,多数の領域内の画像のスクロールを実現できる。しかも,表示用画像は4つの領域よりも多い複数の領域に分割されているから,より細かい部分のスクロールを実現でき,操作性が向上する。
【0010】
上記スクロール手段によって,上記一の領域内の画像ならびに上記一の領域の上および下の領域内の画像が左または右方向にスクロールされたことにより空領域が形成されたかどうかを判定する第1の空領域判定手段,上記第1空領域判定手段によって空領域が形成されたと判定されたことに応じて,スクロール前に上記一の領域ならびに上記一の領域の上および下の領域に表示されていた画像を空領域に表示するように上記表示装置を制御する第1の表示制御手段,上記スクロール手段によって,上記一の領域内の画像ならびに上記一の領域の左および右の領域内の画像が上または下方向にスクロールされたことにより空領域が形成されたかどうかを判定する第2の空領域判定手段,ならびに上記第2空領域判定手段によって空領域が形成されたと判定されたことに応じて,スクロール前に上記一の領域ならびに上記一の領域の左および右の領域に表示されていた画像を空領域に表示するように上記表示装置を制御する第2の表示制御手段をさらに備えてもよい。
【0011】
上記スクロール手段は,たとえば,上記表示用画像が表形式の画像の場合には,もっとも左の列を含む領域に左または右方向のスクロール指令が与えられた場合には,そのもっとも左の列をスクロールせずに,その列を除く領域を左または右方向に移動させ,もっとも上の行を含む領域に上または下方向のスクロール指令が与えられた場合には,そのもっとも上の行をスクロールせずに,その行を除く領域を上または下方向に移動させるものである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】携帯電話の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】表示用画像の一例である。
【図3】携帯電話の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】表示用画像の一例である。
【図5】表示用画像の一例である。
【図6】表示用画像の一例である。
【図7】表示用画像の一例である。
【図8】携帯電話の処理手順の一部を示すフローチャートである。
【図9】表示用画像の一例である。
【図10】表示用画像の一例である。
【図11】表示用画像の一例である。
【図12】表示用画像の一例である。
【図13】表示用画像の一例である。
【図14】表示用画像の一例である。
【実施例】
【0013】
図1は,この発明の実施例を示すもので,いわゆるスマートフォンと呼ばれる携帯電話(携帯型端末装置)の電気的構成を示すブロック図である。
【0014】
携帯電話1の全体の動作は,制御装置2によって統括される。
【0015】
携帯電話1には,他の携帯電話との通信,インターネットへのアクセス等のための通信装置10およびアンテナ11が設けられている。アンテナ11を介して後述する動作を行うプログラム12が携帯電話1にダウンロードされる。ダウンロードされたプログラム12が携帯電話1にインストールされることにより,携帯電話1は後述する動作を行う。もっとも,携帯電話1にメモリ・カード・リーダ(図示略)などが設けられている場合には,メモリ・カードに格納されたプログラムを,メモリ・カード・リーダを用いて読み取り,読み取られたプログラムを携帯電話1にインストールするようにしてもよい。
【0016】
さらに,携帯電話1には,表示画面に文書,画像などを表示するための表示装置3が設けられている。表示装置3の表示画面には,タッチ・パネル4が形成されている。表示画面上に形成されているタッチ・パネル4をタッチすることにより,ユーザは,携帯電話1に様々な指令を与えることができる。携帯電話1に指令が与えられればタッチ・パネル4が必ずしも設けられていなくともよい。たとえば,キーパッドなどから携帯電話1に指令が与えられてもよい。
【0017】
携帯電話1には,プログラム,所定のデータが格納されるメモリ5も含まれている。さらに,携帯電話1には,スピーカ8およびマイクロフォン9も含まれている。音声信号は,増幅回路7によって増幅されてスピーカ8に与えられることによりスピーカ8から音声が出力される。また,マイクロフォン9から入力した音声を表わす音声信号は,増幅回路7によって増幅されて制御装置2に入力する。
【0018】
この実施例では,携帯電話2の表示装置3の表示画面に表示用画像が表示される。表示画面に表示される表示用画像は,画像ファイルによって表わされる画像だけでなく,テキスト・ファイルによって表わされるテキスト,表計算ソフトウエアにもとづいて表わされる表,ワードプロセッサ・ソフトウエアにもとづいて表わされる文書などを含む。表示画面に表示されるものがすべて表示用画像である。
【0019】
また,この実施例では,携帯電話1が利用されているが,表示用画像を表示できる表示装置を備えた装置であれば,携帯電話1以外の装置にも利用できるのはいうまでもない。
【0020】
図2は,表示用画像として表示される評定表20の一例である。
【0021】
評定表20は,表計算ソフトウエアを利用して生成されている。この評定表20は,各教科の成績を生徒の名前ごとに表わすものである。もっとも左の列には教科名が記述されている教科列45が配置されており,もっとも上の行には名前が記述されている名前列46が配置されている。名前列46によって特定される名前と教科列45によって特定される教科との交差した箇所に記述されている数字がその名前の人物の教科の評定である。
【0022】
図3は,携帯電話1の処理手順を示すフローチャートである。
【0023】
まず,携帯電話1の表示装置3の表示画面に表示用画像が表示される(ステップ21)。図2に示す評定表20が表示画面に表示される。すると,携帯電話1はユーザからの操作を待つこととなる。
【0024】
ユーザからの操作があり(ステップ22でYES),その操作が表示画面(タッチ・パネル4)上へのタッチであるとすると,そのタッチされた箇所の座標が記憶される(ステップ23)。さらに,タッチされた箇所を中心として上下左右に表示用画像が4分割される(ステップ24)。図4に示す評定表20が表示画面に表示されているものとする。
【0025】
評定表20の左上の頂点の座標は(x1,y1),右上の頂点の座標は(x2,y2),左下の頂点の座標は(x3,y3),右下の頂点の座標は(x3,y3)によってそれぞれ表わされる。
【0026】
ユーザによって,符号41で示される箇所がタッチされ,符号41の箇所は座標(z5,y5)で表わされるものとする。すると,そのタッチされた符号41の箇所を示す座標(x5,y5)を示すデータが携帯電話1のメモリ5に記憶される。タッチされた符号41の箇所を中心に左右と上下に領域を分ける区切り線42および43が表示され(必ずしも表示されなくともよい),評定表20が4つの領域51,52,53および54に分割される。
【0027】
ユーザからの終了指令が与えられなければ(ステップ25でNO),再びユーザからの操作待ち状態となる(ステップ21,22)。
【0028】
ユーザから分割解除指令が与えられると,記憶されているタッチされた箇所の座標がクリアされる(ステップ26)。たとえば,符号41上を一定時間内に2回以上連続してタッチすることにより分割解除指令が携帯電話1に与えられる。すると,記憶されている符号41で示されている箇所の座標がクリアされる。区切り線42および43も消去され,分割された4つの領域が解除されることとなる。
【0029】
図4に示すように,評定表20が4つの領域51,52,53および54に分割されているものとする。その状態で,スクロール指令が与えられると,スクロール方向が左右または上下のいずれかであるかが判定される(ステップ27)。スクロール方向が左または右であれば,4つの領域51,52,53および54のうち,スクロール指令が与えられた領域内の画像とその領域の上下の領域内の画像が左または右にスクロールされる(ステップ28)。スクロール方向が上または下であれば,4つの領域51,52,53および54のうち,スクロール指令が与えられた領域内の画像とその領域の左右の領域内の画像が上または下にスクロールされる(ステップ29)。
【0030】
図4を参照して,第4の領域54が表示されているタッチ・パネル4上が指,タッチ・ペンなどにより上方向になぞられたものとする(スクロール指令)。すると,携帯電話1には上方向へのスクロール指令が与えられることとなる。第4の領域54と,第4の領域54の左側にある第3の領域53とが上方向にスクロールされる。第1の領域51と第2の領域52とはスクロールしない。すると,表示装置3の表示画面に表示される評定表20は,図5に示すようになる。
【0031】
第4の領域54が上方向にスクロールされることにより,第3の領域53および第4の領域54が上方向にスクロールされる。この結果,図5に示すように,区切りの線42の下にあった「技術家庭」および「音楽」についての評定が表示されなくなる。「技術家庭」および「音楽」の評定が不要の場合には,それらの不要な教科の評定を評定表20から削除できる。
【0032】
区切り線42のY座標はy5なので,図4において第3の領域53および第4の領域54内の画像部分を上方向にシフトしたときに,Y座標がy5未満となる画像部分については表示されないようにマスク処理をすればよい。このようなマスク処理が行われることにより,上述したように図4に示す状態で第3の領域53または第4の領域54に上方向にスクロール指令が与えられると,図5に示すように「理科」および「社会」の教科の評定が表示されなくなる。
【0033】
図6は,評定表20の一例である。
【0034】
符号41で示す箇所へのタッチ後に座標(x6,y6)で示される符号61で示す箇所がタッチされたものとする。すると,符号41で示す箇所を中心として評定表20が上下左右に4分割されることに加えて,符号61で示す箇所を中心として左右に区切り線62が表示され,かつ上下に区切り線63が表示され,評定表20が上下左右にさらに4分割される。この結果,評定表20は,第1の領域71から第9の領域79に9分割される。
【0035】
評定表20が9分割された場合であっても,第1の領域71から第9の領域79のいずれかの領域に左または右へのスクロール指令が与えられると,スクロール指令が与えられた領域内の画像およびその与えられた領域の上下の領域内の画像が左または右にスクロールされる。同様に,第1の領域71から第9の領域79のいずれかの領域に上または下へのスクロール指令が与えられると,スクロール指令が与えられた領域内の画像およびその与えられた領域内の画像の左右の領域が上または下にスクロールされる。
【0036】
たとえば,第9の領域79に上方向のスクロール指令が与えられたものとする。すると,評定表20は,図7に示すように,第9の領域79内の画像および第9の領域79の左側の第7の領域77および第8の領域78内の画像が上方向にスクロールされる。「美術」についての評定が表示されなくなる。この場合も上述したのと同様に,第9の領域79の上にある区切り線62のY座標はy6なので,第7の領域77から第9の領域79内の画像のY座標がy6未満(区切り線62より上となると)となると表示されないようなマスク処理が行われればよい。
【0037】
図6において,第9の領域79に上方向のスクロール指令が与えられたので,その第9の領域79の左側にある第7の領域77および第8の領域78内の画像も第9の領域79内の画像と同様にスクロールするが,第7の領域77または第8の領域78に上または下方向へのスクロール指令が与えられた場合にも第7の領域77,第8の領域78および第9の領域79内の画像が上または下方向にスクロールするのはいうまでもない。
【0038】
同様に,図6または図7に示すように9分割されているときに,第1の領域71,第2の領域72または第3の領域73に上または下方向のスクロール指令が与えられると,これらの第1の領域71から第3の領域73の画像が上または下方向にスクロールされる。同様に,第4の領域74,第5の領域75または第6の領域76に上または下方向のスクロール指令が与えられると,これらの第4の領域74,第5の領域75および第6の領域76内の画像が上または下方向にスクロールされる。
【0039】
上述の実施例では,上または下方向へのスクロール指令が与えられているが,左または右方向へのスクロール指令についても同様の処理が行われる。
【0040】
たとえば,図4または図5に示すように4分割されているときに,第1の領域51または第3の領域53に左または右のスクロール指令が与えられると,第1の領域51および第3の領域53内の画像が左または右にスクロールする。同様に,第2の領域52または第4の領域54に左または右のスクロール指令が与えられると,第2の領域52および第4の領域54内の画像が左または右にスクロールする。
【0041】
図6または図7に示すように9分割されているときに,第1の領域71,第4の領域74または第7の領域77に左または右のスクロール指令が与えられると,第1の領域71,第4の領域74および第7の領域77内の画像が左または右にスクロールする。また,第2の領域72,第5の領域75または第8の領域78に左または右のスクロール指令が与えられると,第2の領域72,第5の領域75または第8の領域78内の画像が左または右にスクロールする。さらに,第3の領域73,第6の領域76または第9の領域79に左または右のスクロール指令が与えられると,第3の領域73,第6の領域76および第9の領域79内の画像が左または右にスクロールする。
【0042】
上述の実施例において,区切り線42,43などを挟んでデータが連続している場合において,区切り線42,43などから離れる方向にスクロール指令が与えられた場合にはスクロール指令を無効にしてもよい。たとえば,図4に示すように,第1の領域51,第2の領域52,第3の領域53および第4の領域54が形成されている場合において,区切り線42を挟んでデータは連続しているから(教科「国語」の次に教科「理科」が連続しており,それらの教科の間にデータは最初から存在していない),区切り線42から離れる方向である上方向にスクロール指令が与えられても評定表20にすでに表示されているデータ以上のデータは第1の領域51および第2の領域52には表示されないから(たとえば,図4に示す状態で第1の領域51に上方向のスクロール指令が与えられ,かつスクロール指令が有効であれば,第1の領域51および第2の領域52に,第3の領域53および第4の領域54にすでに表示されている教科「理科」の評定が表示される。),スクロール指令を無効にしてもよい。もっとも,スクロール指令を有効にしてもよいのはいうまでもない。
【0043】
上述の実施例において,教科列45を含む領域(図4および図5であれば第1の領域51および第3の領域53,図6および図7に示す表示用画像20であれば第1の領域71,第4の領域74,第7の領域77)に左右方向のスクロールが与えられた場合には教科列45は移動せずに名前および評定を表わす画像(文字,欄)のみが左右方向に移動し,名前列46を含む領域(図4および図5であれば第1の領域51および第2の領域52,図6および図7に示す表示用画像20であれば第1の領域71から第3の領域73)に上下方向にスクロールが与えられた場合には名前列46は移動せずに強化および評定を表わす画像(文字,欄)のみが上下方向に移動するのはいうまでもない。このように,表形式の画像の場合には,もっとも左の列を含む領域に左右方向のスクロール指令が与えられた場合には,そのもっとも左の列はスクロールせずに,その列を除く領域が左右方向に移動する。同様に,表形式の画像の場合,もっとも上の行を含む領域に上下方向のスクロール指令が与えられた場合には,そのもっとも上の行はスクロールせずに,その行を除く領域が上下方向に移動する。
【0044】
図8および図9は,変形例を示している。
【0045】
図8は,携帯電話1の処理手順の一部を示すフローチャートであり,図3に示す処理手順の一部に対応している。図8において図3に示す処理と同一の処理については同一符号を付している。図9は,評定表20の一例であり,図5に示す評定表20に対応する。
【0046】
図5に示す例では,スクロールしたことによりデータが存在しなくなる欄は空欄となっている。これに対して,図8および図9に示す変形例では,空欄ができた場合には,その空欄に,スクロールにより表示されなくなるデータが挿入される。
【0047】
左または右方向へのスクロール指令が与えられると(ステップ27),上述したのと同様に,スクロール指令が与えられた領域とその上下の領域とが左または右方向にスクロールされる(ステップ28)。スクロールしたことにより空領域ができたかどうかが判断される(第1の空領域判定)(ステップ31)。空領域ができたと判定されると(ステップ31でYES),スクロールにより表示されなくなった画像が空領域に挿入されて表示される(ステップ32)。
【0048】
同様に,上または下方向へのスクロール指令が与えられると(ステップ27),上述したのと同様に,スクロール指令が与えられた領域とその左右の領域とが上または下方向にスクロールされる(ステップ29)。スクロールしたことにより空領域ができたかどうかが判断される(第2の空領域判定)(ステップ33)。空領域ができたと判定されると(ステップ33でYES),スクロールにより表示されなくなった画像が空領域に挿入されて表示される(ステップ34)。
【0049】
図4に示すように第1の領域51,第2の領域52,第3の領域53および第4の領域54の4つの領域に分割されているものとする。第4の領域54が上方向にスクロールされたものとする。すると,図5に示すように下の2行に空領域ができる。この変形例では,図9に示すように,空領域に,スクロールにより表示されなくなったデータ(教科「理科」および「社会」についての評定)が挿入されて表示される。
【0050】
図10から図14は,他の実施例を示すもので,表示用画像80を示している。
【0051】
図10は,表示用画像として,画像ファイルによって表わされる画像80が示されている。画像80は,分りやすくするために多数の区画で区切られている画像部分i1〜i36が図示されている。画像80は,区画で明確に区切られていなくともよいのはいうまでもない。
【0052】
鎖線100で示す範囲が表示装置3の表示画面に対応するものとする。画像80のうち,鎖線100の範囲内の画像部分i1〜i3,i7〜i9,i13〜i15,i19〜i21が表示される。
【0053】
上述したのと同様に,符号81で示す箇所がユーザによってタッチされたものとする。すると,その符号81で示す箇所から左右に区切り線82および上下に区切り線83が表示される。符号81で示す箇所を中心に上下左右に4分割される。これにより第1の領域91から第4の領域94が生成される。区切り線82または83は表示されなくともよいのはいうまでもない。
【0054】
第3の領域93(第4の領域94でもよい)に上方向へのスクロール指令が与えられたものとする。これにより,第3の領域93および第4の領域94内の画像が,上方向に移動する。第3の領域93および第4の領域94からはみ出た画像部分は,マスクされ表示されなくなる。
【0055】
図11は,第3の領域93および第4の領域94が上方向にスクロールされた後の表示用画像80を示している。
【0056】
第3の領域93および第4の領域94が上方向にスクロールされることにより,第3の領域93および第4の領域94に含まれていた画像部分i13〜i18が第3の領域93および第4の領域94から含まれなくなる。画像部分i25〜i36が上方向に移動する。たとえば,画像部分i13〜i36が切り取られ,その切り取られた画像部分i13〜i36が上方向に移動する。画像部分i13〜i18は表示されないようにマスク処理が施されるのはいうまでもない。表示画面には鎖線 100で示すように画像部分i1〜i3,i7〜i9,i19〜i21,i25〜i27が表示されるようになる。マスク処理が施された画像部分i13〜i18は,上方向にスクロールされた領域である第3の領域93および第4の領域94の下に付けられてもよい。
【0057】
さらに,図12に示すように,符号111で示す箇所がユーザによってタッチされたものとする。すると,図13で示すように,符号111を中心として左右に区切り線112が表示され,かつ符号111を中心として上下に区切り線113が表示される。これにより,符号111を中心に画像80が4分割される。第1の領域121〜第9の領域129の9つの領域が形成される。
【0058】
図13において,第7の領域127 ,第8の領域128または第9の領域129のうちのいずれかの領域が上方向にスクロールされたものとする。すると,上述したのと同様に,第7の領域127 ,第8の領域128および第9の領域129から画像部分i25〜i30が取り除かれて(マスクされて),画像部分i31〜i36が上方向に移動する。表示画面には,鎖線100内の画像部分i1〜i12,i19〜i24,i31〜i36が表示される。
【0059】
スクロールしたことにより表示用画像80から取り除かれた画像部分i13〜i18,i25〜i30などが画像部分i31〜i36の下に配置されるように画像80が再構成されるようにしてもよい。
【0060】
ユーザは,画像80の画像部分i1〜i36のうち,任意の画像部分を任意の位置に配置することができるようになる。
【0061】
上述の実施例では,分りやすくするために画像部分i1〜i36が区画で区切られているが,必ずしも区画で区切られていなくともよい。また,区切り線82,83,112,113なども必ずしも表示されなくともよい。
【0062】
また,上述の実施例において,上下左右に4分割するためのタッチを異なる箇所で複数回必ず行われるようにしてもよい。複数回のタッチが行われる場合には,タッチされたごとにスクロールしてもよいし,複数回のタッチがされた後にスクロールしてもよい。
【0063】
さらに,上述の実施例では,タッチ箇所がX座標Y座標ともが全く同じとはならない異なる二箇所でタッチされているので,表示用画像20または80が9つの領域に分割されているが,タッチ箇所が全く同じ箇所でなければ,すでにタッチされている箇所のX座標またはY座標のいずれか一方の座標が同じ箇所をタッチしてもよい。4つの領域に分割されている場合において,Y座標(またはX座標)が同じで,X座標(またはY座標)が異なる箇所にタッチされると,9分割の領域ではなく6分割の領域ができるのは理解できよう。さらに,領域分割のためのタッチは2回に限らず3回以上でもよい。
【符号の説明】
【0064】
1 携帯電話(画像表示制御装置)
2 制御装置
3 表示装置
4 タッチ・パネル
20,80 表示用画像
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示用画像を表示画面に表示する表示装置,
上記表示画面上の所望の箇所を指定する指定手段,
上記表示画面に表示されている表示用画像を,上記指定手段によって指定された箇所を中心に上下左右の4つの領域に分割する画像分割手段,
上記画像分割手段によって分割された領域のうち,いずれか一の領域に左または右方向へのスクロール指令が与えられることにより,その一の領域内の画像ならびにその一の領域の上および下の領域内の画像を左または右方向にスクロールし,いずれか一の領域に上または下方向へのスクロール指令が与えられることにより,その一の領域内の画像ならびにその一の領域の左および右の領域内の画像を上または下方向にスクロールするスクロール手段,ならびに
上記指定手段による指定,上記画像分割手段による表示用画像の分割および上記スクロール手段によるスクロールを繰り返すように上記指定手段,上記画像分割手段および上記スクロール手段を制御する分割制御手段,
を備えた画像表示制御装置。
【請求項2】
上記スクロール手段によって,上記一の領域内の画像ならびに上記一の領域の上および下の領域内の画像が左または右方向にスクロールされたことにより空領域が形成されたかどうかを判定する第1の空領域判定手段,
上記第1空領域判定手段によって空領域が形成されたと判定されたことに応じて,スクロール前に上記一の領域ならびに上記一の領域の上および下の領域に表示されていた画像を空領域に表示するように上記表示装置を制御する第1の表示制御手段,
上記スクロール手段によって,上記一の領域内の画像ならびに上記一の領域の左および右の領域内の画像が上または下方向にスクロールされたことにより空領域が形成されたかどうかを判定する第2の空領域判定手段,ならびに
上記第2空領域判定手段によって空領域が形成されたと判定されたことに応じて,スクロール前に上記一の領域ならびに上記一の領域の左および右の領域に表示されていた画像を空領域に表示するように上記表示装置を制御する第2の表示制御手段,
をさらに備えた請求項1に記載の画像表示制御装置。
【請求項3】
上記スクロール手段は,上記表示用画像が表形式の画像の場合には,もっとも左の列を含む領域に左または右方向のスクロール指令が与えられた場合には,そのもっとも左の列をスクロールせずに,その列を除く領域を左または右方向に移動させ,もっとも上の行を含む領域に上または下方向のスクロール指令が与えられた場合には,そのもっとも上の行をスクロールせずに,その行を除く領域を上または下方向に移動させるものである,
請求項1または2に記載の画像表示制御装置。
【請求項4】
表示装置が,表示用画像を表示画面に表示し,
指定手段が,上記表示画面上の所望の箇所を指定し,
画像分割手段が,上記表示画面に表示されている表示用画像を,上記指定手段によって指定された箇所を中心に上下左右の4つの領域に分割し,
スクロール手段が,上記画像分割手段によって分割された領域のうち,いずれか一の領域に左または右方向へのスクロール指令が与えられることにより,その一の領域内の画像ならびにその一の領域の上および下の領域内の画像を左または右方向にスクロールし,いずれか一の領域に上または下方向へのスクロール指令が与えられることにより,その一の領域内の画像ならびにその一の領域の左および右の領域内の画像を上または下方向にスクロールし,
制御手段が,上記指定手段による指定,上記画像分割手段による表示用画像の分割および上記スクロール手段によるスクロールを繰り返すように上記指定手段,上記画像分割手段および上記スクロール手段を制御する,
画像表示制御装置の動作制御方法。
【請求項5】
表示用画像を表示画面に表示する表示装置を備えた画像表示制御装置のコンピュータを制御するコンピュータが読み取り可能なプログラムであって,
上記表示画面上の所望の箇所を指定させ,
上記表示画面に表示されている表示用画像を,指定された箇所を中心に上下左右の4つの領域に分割させ,
分割された領域のうち,いずれか一の領域に左または右方向へのスクロール指令が与えられることにより,その一の領域内の画像ならびにその一の領域の上および下の領域内の画像を左または右方向にスクロールし,いずれか一の領域に上または下方向へのスクロール指令が与えられることにより,その一の領域内の画像ならびにその一の領域の左および右の領域内の画像を上または下方向にスクロールさせ,
上記所望の箇所の指定,上記指定された箇所を中心に上下左右の4つの領域に分割および上記スクロールを繰り返させるように画像表示制御装置のコンピュータを制御するプログラム。
【請求項1】
表示用画像を表示画面に表示する表示装置,
上記表示画面上の所望の箇所を指定する指定手段,
上記表示画面に表示されている表示用画像を,上記指定手段によって指定された箇所を中心に上下左右の4つの領域に分割する画像分割手段,
上記画像分割手段によって分割された領域のうち,いずれか一の領域に左または右方向へのスクロール指令が与えられることにより,その一の領域内の画像ならびにその一の領域の上および下の領域内の画像を左または右方向にスクロールし,いずれか一の領域に上または下方向へのスクロール指令が与えられることにより,その一の領域内の画像ならびにその一の領域の左および右の領域内の画像を上または下方向にスクロールするスクロール手段,ならびに
上記指定手段による指定,上記画像分割手段による表示用画像の分割および上記スクロール手段によるスクロールを繰り返すように上記指定手段,上記画像分割手段および上記スクロール手段を制御する分割制御手段,
を備えた画像表示制御装置。
【請求項2】
上記スクロール手段によって,上記一の領域内の画像ならびに上記一の領域の上および下の領域内の画像が左または右方向にスクロールされたことにより空領域が形成されたかどうかを判定する第1の空領域判定手段,
上記第1空領域判定手段によって空領域が形成されたと判定されたことに応じて,スクロール前に上記一の領域ならびに上記一の領域の上および下の領域に表示されていた画像を空領域に表示するように上記表示装置を制御する第1の表示制御手段,
上記スクロール手段によって,上記一の領域内の画像ならびに上記一の領域の左および右の領域内の画像が上または下方向にスクロールされたことにより空領域が形成されたかどうかを判定する第2の空領域判定手段,ならびに
上記第2空領域判定手段によって空領域が形成されたと判定されたことに応じて,スクロール前に上記一の領域ならびに上記一の領域の左および右の領域に表示されていた画像を空領域に表示するように上記表示装置を制御する第2の表示制御手段,
をさらに備えた請求項1に記載の画像表示制御装置。
【請求項3】
上記スクロール手段は,上記表示用画像が表形式の画像の場合には,もっとも左の列を含む領域に左または右方向のスクロール指令が与えられた場合には,そのもっとも左の列をスクロールせずに,その列を除く領域を左または右方向に移動させ,もっとも上の行を含む領域に上または下方向のスクロール指令が与えられた場合には,そのもっとも上の行をスクロールせずに,その行を除く領域を上または下方向に移動させるものである,
請求項1または2に記載の画像表示制御装置。
【請求項4】
表示装置が,表示用画像を表示画面に表示し,
指定手段が,上記表示画面上の所望の箇所を指定し,
画像分割手段が,上記表示画面に表示されている表示用画像を,上記指定手段によって指定された箇所を中心に上下左右の4つの領域に分割し,
スクロール手段が,上記画像分割手段によって分割された領域のうち,いずれか一の領域に左または右方向へのスクロール指令が与えられることにより,その一の領域内の画像ならびにその一の領域の上および下の領域内の画像を左または右方向にスクロールし,いずれか一の領域に上または下方向へのスクロール指令が与えられることにより,その一の領域内の画像ならびにその一の領域の左および右の領域内の画像を上または下方向にスクロールし,
制御手段が,上記指定手段による指定,上記画像分割手段による表示用画像の分割および上記スクロール手段によるスクロールを繰り返すように上記指定手段,上記画像分割手段および上記スクロール手段を制御する,
画像表示制御装置の動作制御方法。
【請求項5】
表示用画像を表示画面に表示する表示装置を備えた画像表示制御装置のコンピュータを制御するコンピュータが読み取り可能なプログラムであって,
上記表示画面上の所望の箇所を指定させ,
上記表示画面に表示されている表示用画像を,指定された箇所を中心に上下左右の4つの領域に分割させ,
分割された領域のうち,いずれか一の領域に左または右方向へのスクロール指令が与えられることにより,その一の領域内の画像ならびにその一の領域の上および下の領域内の画像を左または右方向にスクロールし,いずれか一の領域に上または下方向へのスクロール指令が与えられることにより,その一の領域内の画像ならびにその一の領域の左および右の領域内の画像を上または下方向にスクロールさせ,
上記所望の箇所の指定,上記指定された箇所を中心に上下左右の4つの領域に分割および上記スクロールを繰り返させるように画像表示制御装置のコンピュータを制御するプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−123497(P2012−123497A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−272138(P2010−272138)
【出願日】平成22年12月7日(2010.12.7)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月7日(2010.12.7)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
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