画像表示装置、遊技機、ファン駆動制御方法、ファン駆動制御プログラムおよび記録媒体
【課題】冷却効果の低下が生じにくい画像表示装置を提供すること。
【解決手段】入力する画像情報に応じた画像を表示する表示手段42と、装置全体を制御する制御基板46と、外部の空気を吸排気する吸気口415Aおよび排気口411Aが形成されたフレーム41と、吸気口415Aから導入した空気を排気口411Aから排出し、かつ、空気の流路に設けられた制御基板46の下流側に配置されるファン43とを備える。制御基板46は、ファン43の回転速度を変化させるファン駆動制御部を有する。従って、ファン駆動制御部によりファン43の回転速度が変化するので、フレーム41内に侵入した異物がフレーム41内の特定箇所に堆積することを抑制することができ、異物の堆積によるファン43の冷却効果の低下を生じにくくすることができる。
【解決手段】入力する画像情報に応じた画像を表示する表示手段42と、装置全体を制御する制御基板46と、外部の空気を吸排気する吸気口415Aおよび排気口411Aが形成されたフレーム41と、吸気口415Aから導入した空気を排気口411Aから排出し、かつ、空気の流路に設けられた制御基板46の下流側に配置されるファン43とを備える。制御基板46は、ファン43の回転速度を変化させるファン駆動制御部を有する。従って、ファン駆動制御部によりファン43の回転速度が変化するので、フレーム41内に侵入した異物がフレーム41内の特定箇所に堆積することを抑制することができ、異物の堆積によるファン43の冷却効果の低下を生じにくくすることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像を表示する画像表示装置、当該画像表示装置を備えた遊技機、当該画像表示装置に用いられ、当該画像表示装置に設けられるファンの駆動を制御するファン駆動制御方法、ファン駆動制御プログラム、および、記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機として、遊技盤に設けられた入賞口に遊技球が入賞すると、当該入賞した遊技球の球数に応じて遊技球を払い出すパチンコ機や、抽選動作を停止させて、所定の絵柄が揃った場合に所定枚数のコインを払い出すパチスロ機等が知られている。このようなパチンコ機として、液晶表示装置などの画像表示装置を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この特許文献1に記載の画像表示装置は、画像表示領域を有する液晶パネルと、バックライトユニットと、制御基板とが筐体内に収納されたユニットとして構成されている。これらのバックライトおよび制御基板は、画像表示装置を使用する際に熱を発生し、筐体内の空気の温度が上昇する。このような場合に、自然対流による換気によって、筐体内部の温度上昇した空気を排熱し切れないと、内部のデバイスの温度が上がり過ぎて、誤動作を起こす可能性がある。このような問題に対して、熱源からの発熱量が所定量より大きい場合には、冷却ファンを設けて筐体内の熱を帯びた空気を排出する強制換気を行う構成が提案されている。
【0004】
【特許文献1】特開2006−122577号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前述の冷却ファンが設けられた画像表示装置では、冷却ファンにより異物(ごみ、粉塵、埃等)が筐体の開口等から内部に吸引されてしまう可能性がある。さらに、一定の回転速度で冷却ファンが駆動される場合には、冷却ファンによる筐体内での空気の流路および流速が一定となるので、筐体内に侵入した異物が特定箇所に堆積してしまう。すなわち、筐体内の部品等の形状に応じて空気の流路が形成されるため、空気の流路および流速が一定の状態では、当該流路上のある位置では異物が運搬され易く、別の位置では異物が堆積し易くなり、特定箇所に異物が溜まり続けてしまう。特に、異物が制御基板やバックライトユニットのような熱を発生する部分に堆積した場合には、異物により放熱が抑制されてしまい、冷却ファンによる冷却効率が大きく低下してしまう可能性がある。
【0006】
このような問題を解決する方法として、画像表示装置の内部を掃除して堆積した異物を除去することが考えられるが、装置内部を製造時の状態に維持するために、筐体内部を開放しにくく構成されている場合、別の手段を設けて堆積した異物を除去する必要があり、画像表示装置が複雑で大きくなってしまうという問題があった。
【0007】
本発明の目的は、冷却効果の低下が生じにくい画像表示装置、遊技機、ファン駆動制御方法、ファン駆動制御プログラムおよび記録媒体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記した目的を達成するために、本発明の画像表示装置は、入力する画像情報に応じた画像を表示する表示手段と、回路素子が実装され、装置全体を制御する制御基板と、前記表示手段および前記制御基板を内部に収納し、かつ、外部の空気を導入する吸気口および内部の空気を排出する排気口が形成された筐体とを備えた画像表示装置であって、前記吸気口から導入した空気を前記排気口から排出し、かつ、前記空気の流路上に設けられた所定の冷却対象の上流側および下流側の少なくともいずれかに配置されるファンを備え、前記制御基板は、前記ファンの回転速度を変化させて当該ファンの駆動を制御するファン駆動制御部を有することを特徴とする。
【0009】
ここで、流路とは、ファンによって筐体内に吸い込まれた空気が筐体内部を流れる経路のことを指す。
この発明によれば、ファンによって吸気口から導入された空気は、回路素子が実装されたことで凹凸を有する制御基板の当該凹凸の形状に沿って流通することで、制御基板や表示手段を冷却することができる。
ここで、ファンが一定の回転速度で駆動された場合には、ファンによる筐体内での空気の流路および流速が一定となるので、筐体内に侵入した異物が特定箇所、例えば、制御基板に実装された回路素子の角部や当該回路素子の陰となる部分等に堆積し、部分的に特徴的な異物の堆積が生じてしまう。この部分的に特徴的な異物の堆積としては、例えば、回路素子の角部の上流側に繊維質状の異物が引っ掛かることにより堆積される異物の堆積、あるいは、回路素子の角部の下流側で異物が運搬されにくい部分に堆積する砂状の異物の堆積等がある。
【0010】
これに対し、本発明では、制御基板のファン駆動制御部が、ファンの回転速度を変化させることにより、ファンによる空気の流路および流速を変化させることができ、これによって異物が堆積し易い部分を変えることができる。例えば、ファンの回転速度が大きい状態では、空気の流速も大きいので、繊維質状の異物等が回路素子の角部に引っ掛かりにくくすることができ、また、ファンの回転速度が小さい状態では、空気の流速が小さいので、回路素子の形状に沿った流路が形状され易くなり、砂上の異物等が回路素子の角部の下流側に堆積しにくくすることができる。このように、ファンの回転速度が変化することで、部分的に特徴的な異物の堆積を抑制することができる。また、異物が堆積するとしても、堆積する量を減少させることができる。従って、制御基板や表示手段のように熱を発生する部分からの放熱が異物によって抑制されることがなくなり、ファンによる筐体内の冷却効果の低下を生じにくくすることができる。
【0011】
本発明の画像表示装置では、前記ファンの駆動時間と、前記ファンの回転速度に係る駆動情報とが関連付けて記憶された記憶手段を備え、前記ファン駆動制御部は、前記ファンの駆動時間を計時する計時部と、前記駆動時間に応じた前記駆動情報を取得する駆動情報取得部とを備え、前記ファン駆動制御部は、取得された前記駆動情報に基づいて、前記ファンの駆動を制御することが好ましい。
【0012】
この発明によれば、計時部がファンの駆動時間を計時し、駆動情報取得部がファンの駆動時間に応じたファンの回転速度に係る駆動情報を記憶手段から取得する。そして、ファン駆動制御部が、取得された駆動情報に基づいて、ファンの駆動を制御する。このようにファン駆動制御部が、ファンの回転速度を変化させるので、ファンによる空気の流路および流速を確実に変化させることができ、特定箇所に異物が堆積することを抑制することができる。従って、異物を除去するための他の手段を設ける必要がなく、異物による冷却効率の低下を防止することができる。また、記憶手段を備えたので、記憶手段の駆動情報を変更することで、ファンの駆動状態を容易に変更することができる。
【0013】
本発明の画像表示装置では、前記ファン駆動制御部は、前記ファンの回転速度を周期的に変化させることが好ましい。
この発明によれば、ファン駆動制御部がファンの回転速度を周期的に変化させることにより、ファンによる空気の流速の早い状態と遅い状態とが規則的に変化し、異物の堆積し易い箇所を確実に変化させることができる。従って、異物が特定の箇所に堆積することを十分に抑制することができる。また、ファンの回転速度を周期的に変化させればよいので、1周期分の回転速度の変化パターンを設定すれば、この変化パターンを繰り返すだけでよいので、ファン駆動制御部の構成を簡略化することができる。
【0014】
また、本発明の画像表示装置では、前記ファン駆動制御部は、前記ファンの回転速度を所定期間毎に変化させることが好ましい。
この発明によれば、ファン駆動制御部がファンの回転速度を所定期間毎に変化させることにより、所定期間内ではファンの回転速度が一定となるので、ファンの回転速度が変化する際に生じるファンの騒音を抑制することができる。また、ファン駆動制御部がファンの回転速度を連続して変化させる場合には、ファンに印加させるファン電圧を常に変更させる制御が必要になるが、本発明では、所定期間内ではファンの回転速度が一定となるので、ファン電圧を常に変更させる必要がなく、ファン駆動制御部の構成をさらに簡略化することができる。
【0015】
本発明の画像表示装置では、前記ファン駆動制御部は、前記ファンの回転速度をランダムに変化させることが好ましい。
この発明によれば、ファン駆動制御部がファンの回転速度をランダムに変化させることにより、異物を特定箇所に堆積することを効果的に抑制することができる。すなわち、ファンの回転速度をランダムに変化させることによって、ファンによる空気の流路および流速の変化に周期性が生じないようにすることができ、ファンの回転速度を周期的に変化させる場合であっても堆積してしまうような僅かな異物をも堆積しにくくすることができる。
【0016】
一方、本発明の遊技機は、前述の画像表示装置を備えることを特徴とする。
ここで、遊技機としては、パチンコ機、パチスロ機、ピンボール機およびアレンジボール機等を例示することができる。
この発明によれば、前述の画像表示装置と同様の効果を奏することができるほか、以下の効果を奏することができる。
すなわち、遊技機に用いられる画像表示装置では、画像表示装置の筐体内部を開放しにくくなっている場合があり、筐体内部に溜まった異物等を容易に取り除くことができない場合がある。これに対し、前述の画像表示装置を遊技機に採用することにより、ファンの回転速度を変化させて、異物が画像表示装置内の特定の箇所に堆積しにくくすることができる。これにより、異物を除去する他の手段を設ける必要がなくなり、画像表示装置の構造が複雑で大きくなってしまうということを回避することができる。
【0017】
また、遊技機の画像表示装置の構成や表示条件(表示画面の面積や画素数、表示切替速度等)が変更されると、制御基板等の放熱量が増えるため、ファンの寸法や回転速度を大きくして筐体内部に導入する空気の量が増やす必要が生じる。このため、筐体に形成する吸気口の開口面積も大きくする必要が生じ、吸気口から筐体内部に異物が侵入し易くなってしまう。このような場合であっても、前述の画像表示装置を遊技機に採用することにより、ファンの回転速度を変化させて、異物が特定の箇所に堆積しにくくすることができるので、画像表示装置の構成や表示条件を変更しても、異物の堆積による冷却効率の低下などの問題を回避することができる。
【0018】
また、本発明のファン駆動制御方法は、入力する画像情報に応じた画像を表示する表示手段と、回路素子が実装され、装置全体を制御する制御基板と、前記表示手段および前記制御基板を内部に収納し、かつ、外部の空気を導入する吸気口および内部の空気を排出する排気口が形成された筐体と、前記吸気口から導入した空気を前記排気口から排出するファンとを備えた画像表示装置に用いられ、前記ファンの駆動を制御するファン駆動制御方法であって、前記ファンは、前記空気の流路上に設けられた所定の冷却対象の上流側および下流側の少なくともいずれかに配置され、前記ファンの駆動時間と、当該駆動時間に応じて変化する前記ファンの回転速度に係る駆動情報とが関連付けて記憶された記憶手段とを備え、前記ファン駆動制御方法は、前記ファンの駆動時間を計時する計時ステップと、前記ファンの駆動時間に応じた前記駆動情報を、前記記憶手段から取得する駆動情報取得ステップと、取得された前記駆動情報に基づいて前記ファンを駆動するファン駆動ステップとを有することを特徴とする。
【0019】
この発明によれば、前述の記憶手段を備えた画像表示装置と同様の効果を奏することができる。
すなわち、計時ステップにて、ファンの駆動時間を計時し、駆動情報取得ステップにて、ファンの駆動時間に応じて変化するファンの回転速度に係る駆動情報を記憶手段から取得する。そして、ファン駆動ステップにて、取得された駆動情報に基づいて、ファンを駆動する。
これによれば、ファンの回転速度が変化するので、ファンによる空気の流路および流速が変化し、特定箇所に異物が堆積することを抑制することができる。従って、異物を除去するための他の手段を設ける必要がなく、異物による冷却効率の低下が生じにくくすることができる。また、ファンの回転速度は、記憶手段に記憶された駆動情報に基づいて設定されるので、複雑な演算処理を必要とすることなく、ファンの回転速度を容易に設定することができる。
【0020】
また、本発明のファン駆動制御プログラムは、入力する画像情報に応じた画像を表示する表示手段と、回路素子が実装され、装置全体を制御する制御基板と、前記表示手段および前記制御基板を内部に収納し、かつ、外部の空気を導入する吸気口および内部の空気を排出する排気口が形成された筐体と、前記吸気口から導入した空気を前記排気口から排出するファンとを備えた画像表示装置の前記制御基板により実行され、前記ファンの駆動を制御するファン駆動制御プログラムであって、前記ファンは、前記空気の流路上に設けられた所定の冷却対象の上流側および下流側の少なくともいずれかに配置され、前記ファンの駆動時間と、当該駆動時間に応じて変化する前記ファンの回転速度に係る駆動情報とが関連付けて記憶された記憶手段とを備え、前記制御基板に、前記ファンの駆動時間を計時する計時ステップと、前記ファンの駆動時間に応じた前記駆動情報を、前記記憶手段から取得する駆動情報取得ステップと、取得された前記駆動情報に基づいて前記ファンを駆動するファン駆動ステップとを実行させることを特徴とする。
【0021】
この発明によれば、前述のファン駆動制御方法と同様の効果を奏することができる。
すなわち、ファン駆動制御プログラムを実行することにより、計時ステップにて、ファンの駆動時間が計時され、駆動情報取得ステップにて、ファンの駆動時間に応じて変化するファンの回転速度に係る駆動情報が記憶手段から取得される。そして、ファン駆動ステップにて、取得された駆動情報に基づいて、ファンの駆動が行われる。
これによれば、ファンの回転速度が変化するので、ファンによる空気の流路および流速が変化し、特定箇所に異物が堆積することを抑制することができる。従って、異物を除去するための他の手段を設ける必要がなく、異物による冷却効率の低下が生じにくくすることができる。
【0022】
また、本発明の記録媒体は、前述のファン駆動制御プログラムをコンピュータ読取可能に記録したことを特徴とする。
この発明によれば、当該記録媒体に記録されたファン駆動制御プログラムを読み取って実行することにより、前述のファン駆動制御プログラムと同様の効果を奏することができる。
また、記録媒体として、DAT(Digital Audio Tape)等の磁気テープ、FD(Flexible Disc)等の磁気ディスク、CD(Compact Disc)およびDVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスク、光磁気ディスク、ハードディスク装置、および、半導体メモリ等を用いることができ、これらを利用して、前述のファン駆動制御プログラムをインストール、実行および配布することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
〔1.第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
〔パチンコ機1の外観構成〕
図1は、本実施形態のパチンコ機1の外観を示す斜視図である。
本実施形態のパチンコ機1は、本発明の遊技機に相当し、遊技者の操作により、遊技球を遊技盤上に射出して、当該遊技球が遊技盤に設けられた入賞口等に入賞した場合に、所定数の遊技球を払い出すものである。このパチンコ機1は、図1に示すように、枠体2と、当該枠体2内に収納される遊技機本体3とを備えて構成されている。
遊技機本体3は、前面側に取り付けられ、遊技球が落下しつつ移動する遊技盤31と、遊技盤31の全面を覆う透光板を有する前扉32と、遊技球を発射するためのハンドル33とを備えて構成されている。また、遊技機本体3には、当該パチンコ機1全体を制御する制御装置(図示省略)が設けられている。遊技盤31における略中央には、後述する画像表示装置4が露出する横長で略長方形状の開口部31Aが形成されている。
【0024】
〔画像表示装置4の構成〕
図2は、遊技盤31の裏側に取り付けられる画像表示装置4を示す概略斜視図である。また、図3は、画像表示装置4の構成を示す縦断面図であり、図4は、画像表示装置4の構成を示すとともに、当該画像表示装置4の裏側における縦断面で示す斜視図である。
画像表示装置4は、図2に示すように、遊技盤31の開口部31Aに対して遊技盤31の背面側から取り付けられている。
【0025】
この画像表示装置4は、図3および図4に示すように、表示手段42と、ファン43と、画像表示装置4全体を制御する制御基板46と、これらを内部に収納する筐体としての略直方体状のフレーム41とを有して構成されている。
表示手段42は、液晶パネル44と、この液晶パネル44に重ね合わされるように配置されるバックライトユニット45とを有して構成されている。このうち液晶パネル44は、一対の透明ガラス基板に電気光学物質である液晶が密閉封入された構成を有する。そして、液晶パネル44は、バックライトユニット45から射出された放電光を変調して、制御基板46から入力する画像信号に応じた画像を形成表示する。すなわち、本実施形態での画像表示装置4は、液晶表示装置として構成されている。
【0026】
フレーム41には、上面部411、正面部412、背面部413(図4では図示省略)、左右の両側面部414および底面部415が形成されている。正面部412には、液晶パネル44が露出する開口部412A(図3)が形成されている。底面部415には、フレーム41外の空気を導入する2つの横長略矩形状の吸気口415Aが形成されている。上面部411の略中央には、上方に延設されたファン収納部411Bが形成され、ファン収納部411Bの内部にはフレーム41内部の空気を吸引するファン43が収納されている。このファン収納部411Bの上方にはファン43によりフレーム41内の空気を排出する円形状の排気口411Aが形成されている。このようにファン43は、排気口411Aの近傍に設けられている。なお、フレーム41に形成される吸気口415Aおよび排気口411Aのような開口部は、これらの開口部から指または工具などを差し入れて内部を改造しにくいように形成されている。このため、フレーム41は、内部を掃除しにくくなっている。
【0027】
ファン43は、後述するファン駆動制御部53によって駆動を制御される冷却手段であり、制御基板46等の冷却対象の下流側に配置されている。このファン43は、フレーム41に形成された吸気口415Aから導入され、かつ、フレーム41内を流通して冷却対象を冷却した空気を排気口411Aからフレーム41外に排出する。冷却対象としては、制御基板46の他に、バックライトユニット45等が挙げられる。
【0028】
これら液晶パネル44、バックライトユニット45および制御基板46は、遊技盤31に近接する方向、すなわち、遊技者が観察する方向から順に、それぞれがフレーム41内に配置されている。なお、液晶パネル44とバックライトユニット45とは、互いに組み合わさった状態でフレーム41内に取り付けられている。また、フレーム41には、正面部412の開口部412Aを外側から覆うように透光性を有するカバーガラス47が貼り付けられている。
【0029】
〔制御基板46の構成〕
制御基板46は、表示手段42およびファン43を制御するものであり、表示手段42と所定幅の隙間を有するようにフレーム41の内部に固定されている。すなわち、図3に示すように、制御基板46は、短柱状の支持部材48を介してフレーム41の背面部413に固定されている。制御基板46の表面にはCPU(Central Processing Unit)等の回路素子462が実装されている。
【0030】
図5は、制御基板46の構成を示すブロック図である。図5に示すように、制御基板46は、パチンコ機1全体の制御装置から入力する制御信号に応じて後述するCGROM52に記憶された画像データを取得し、表示画像に係る画像情報を生成し、当該画像情報を表示手段42に出力する。また、制御基板46は、後述する記憶手段に記憶されたファン駆動情報に基づいてファン43の駆動を制御して、ファン43により吸引される空気によって冷却対象を冷却する。
【0031】
このような制御基板46は、表示手段42の画像表示を制御する表示制御部51と、表示手段42にて表示される画像の画像データを記憶しているCGROM(Character Generator Read Only Memory)52と、ファン43の駆動を制御するファン駆動制御部53と、ファン43の回転速度に関するファン駆動情報を記憶している記憶手段54とを備えて構成され、これらは互いに電気的に接続されている。
【0032】
表示制御部51は、グラフィックスエンジンのようなグラフィックス処理を行うGPU(Graphics Processing Unit)等で構成され、CGROM52に記憶された文字や絵柄等のキャラクタ情報および背景画像情報等の画像データを取得して、これらの画像データを基にして画像情報を生成し、当該画像情報を表示手段42に出力する。
【0033】
図6は、ファン駆動制御部53の構成を示すブロック図である。ファン駆動制御部53は、図6に示すように、計時部531と、駆動情報取得部532と、ファン駆動部533とを備えて構成されている。
計時部531は、ファン43の駆動時間を計時して駆動時間を駆動情報取得部532に出力する計時手段である。
駆動情報取得部532は、計時部531からの駆動時間に基づいて、記憶手段54に記憶されたファン43の回転速度情報(駆動情報)を取得する。なお、詳しくは後述するが、回転速度情報は、ファン43の駆動時間と回転速度情報とが関連付けられたルックアップテーブル(Look Up Table,以下、「LUT」と略す場合がある)として記憶手段54に記憶されているので、駆動時間に対応する回転速度情報を適宜取得することができる。
【0034】
また、駆動情報取得部532は、取得した回転速度情報を当該回転速度情報に対応するファン電圧情報に変換し、このファン電圧情報をファン駆動部533に出力する。
ファン駆動部533は、ファン電圧情報に基づくファン電圧をファン43に印加して、当該ファン43を駆動させる。
【0035】
〔記憶手段54に記憶されたルックアップテーブル〕
次に、記憶手段54に記憶されたファン43の駆動時間と回転速度情報とが関連付けられたルックアップテーブル(LUT)について、図面に基づいて説明する。図7は、LUTをファン43の駆動時間と回転速度との関係を示す線図によって示したものである。
図7に示すように、LUTにおいて、ファン43の回転速度は、ファン43の駆動時間に応じて設定されており、具体的には、ファン43の駆動時間に応じてサインカーブ状に変化するように設定されている。ファン43の平均回転速度は100rpmであり、最大回転速度と最小回転速度との差分は60rpmとなるように設定されている。例えば、駆動時間が90minにおいて、回転速度が最大回転速度130rpmとなり、駆動時間が270minにおいて、回転速度が最小回転速度70rpmとなるように設定されている。
【0036】
〔ファン駆動制御処理〕
次に、画像表示装置4のファン駆動制御処理について説明する。
図8は、ファン駆動制御処理の処理過程を示すフローチャートである。
制御基板46は、使用者により図示しない電源キーが入力され、パチンコ機1の電源がオン状態となると、画像表示を実行するとともに、以下のファン駆動制御処理を実行する。なお、このような処理を実行するプログラムが記憶手段54に記憶されている。
ファン駆動制御処理では、図8に示すように、まず、計時部531がファン43の駆動時間を計時する(計時ステップS1)。
次に、駆動情報取得部532が、記憶手段54のLUTからファン43の駆動時間に応じた回転速度情報を取得し、取得した回転速度情報をファン電圧情報に算出する(駆動情報取得ステップS2)。
次に、ファン駆動部533が、算出されたファン電圧情報に基づくファン電圧をファン43に印加して、ファン43を駆動する(ファン駆動ステップS3)。
このファン駆動制御処理は、パチンコ機1の駆動中は繰り返し実行される。
【0037】
〔フレーム41内の空気の流路〕
次に、画像表示装置4において、ファン43の回転速度を変化させた場合におけるフレーム41内の空気の流路の変化を説明する。図9は、異物Aの堆積状態を説明する模式図である。ここで、異物Aは、ファン43によりフレーム41の開口等から内部に吸引されたごみ、粉塵、埃等を示している。また、図4および図9中の2種類の矢印は、ファン43の回転速度が高く、ファン43による空気の流速が高い場合の第1流路R1(図中、実線で示す矢印)と、ファン43の回転速度が低く、ファン43による空気の流速が低い場合の第2流路R2(図中、一点鎖線で示す矢印)とを示している。
【0038】
図9に示すように、ファン43の回転速度が低い場合に、制御基板46に実装された回路素子462の角部の上流側に繊維質状の異物A1が引っ掛かったとしても、ファン43の回転速度が高い場合に、空気の流速の高い第1流路R1が形成されるので、異物A1が運搬される。
また、ファン43の回転速度が高い場合に、回路素子462の角部の下流側に砂状の異物A2が堆積したとしても、ファン43の回転速度が低い場合に、空気の流速の低い第2流路R2が回路素子462の形状に沿って形成されるので、異物A2が運搬される。
【0039】
また、図4に示すように、第1流路R1は、流速が高いので、回路素子462の表面を乗り越える経路となる。これに対して、第2流路R2は、流速が低いので、回路素子462の側部を迂回する経路となる。
このように、ファン43の回転速度を周期的に変化させることにより、第1流路R1と第2流路R2とが交互に発生するので、制御基板46の回路素子462のような凹凸部に異物A1,A2が堆積することが抑制することができる。また、異物が堆積した場合であっても、図9に示すように、異物Aの堆積量をファンの回転数が一定の場合の異物の堆積量に比べて減少させることができる。
【0040】
上述した本実施形態によれば、次のような効果を奏することができる。
(1)制御基板46にファン43の回転速度を変化させるファン駆動制御部53を設けたので、フレーム41内に異物A1,A2が侵入しても、ファン43により空気の流路が変化し、異物A1,A2がフレーム41内の特定箇所に堆積することを抑制することができる。従って、パチンコ機1に用いられる画像表示装置4のように、画像表示装置4の内部を容易に掃除することができない構造の場合であっても、異物A1,A2の局所的な堆積による冷却効果の低下を生じにくくすることができる。また、異物A1,A2が制御基板46の絶縁物上に堆積した状態が続かないので、異物A1,A2により絶縁物の炭化が誘発されることによる漏電(トラッキング現象)といった電気的な不具合を生じにくくすることができる。
【0041】
(2)ファン駆動制御部53がファン43の回転速度を周期的に変化させるので、ファン43の回転速度の変化に応じて空気の流速の高い第1流路R1と流速の低い第2流路R2とを交互に生じさせることができ、異物A1,A2の堆積を十分に抑制することができる。また、ファン43の回転速度の1周期分の変化パターンを設定するだけでよく、ファン駆動制御部53の構成を簡略化することができる。
【0042】
(3)制御基板46にファン43の回転速度がファン43の駆動時間に関連付けられて設定されている記憶手段54が設けられているので、複雑な演算処理を必要とすることなく、周期的に変化するファンの回転速度を容易に設定することができる。
【0043】
(4)ファン駆動制御部53により1つのファン43の回転速度を変化させて局所的な異物A1,A2の堆積を生じにくくすることができるので、回転速度が一定のファンを複数箇所に設ける場合と比べて、画像表示装置4の構造を簡略化することができ、製造コストを抑えることができる。
【0044】
(5)ファン43がフレーム41の上面部411に配置され、ファン43がフレーム41内の空気を上方に向かって排気するので、内部を冷却して熱を帯びた空気の排出効率を良好にすることができる。
【0045】
〔2.第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態に係るパチンコ機について説明する。
本実施形態のパチンコ機は、前述のパチンコ機1と同様の構成を備えるが、第1実施形態では、記憶手段54に記憶されたLUTにおいて、ファン43の回転速度が、ファン43の駆動時間に応じてサインカーブ状に変化するように設定されていたのに対し、本実施形態のLUTでは、ファン43の回転速度が、ファン43の所定駆動時間毎に変化するように設定されている点において相違する。
なお、本実施形態以降において、前述の第1実施形態で説明する構成部材と同じ構成部材、および同様な機能を有する構成部材には、第1実施形態の構成部材と同じ符号を付し、それらの説明を省略または簡単化する。
【0046】
図10は、本実施形態に係るファン43のLUTをファン43の駆動時間と回転速度との関係を示す線図によって示したものである。
図10に示すように、ファン43は、回転速度が複数の段階で変化するように構成されている。すなわち、ファン43の回転速度は、所定の駆動時間中は一定の回転速度に設定され、所定の駆動時間毎に、増減するように設定されている。ファン43の平均回転速度は100rpmであり、最大回転速度と最小回転速度との差分は、60rpmとなるように設定されている。例えば、駆動時間が30minを経過する毎に、回転速度が10rpm毎増減し、駆動時間が60min〜90minとなる期間において、回転速度が最大回転速度120rpmとなり、駆動時間が210min〜240minにおいて、回転速度が最小回転速度70rpmとなるように設定されている。
【0047】
このような本実施形態によれば、前術と略同様の効果に加えて以下の効果を奏することができる。
すなわち、本実施形態のようにLUTを設定することによって、ファン駆動制御部53がファン43を所定の駆動時間中は一定の回転速度で駆動するので、ファン43の回転速度が変化する際に生じるファン43の騒音を抑制することができる。また、ファン駆動制御部53がファン43の回転速度を連続して変化させる場合よりも、ファン駆動制御部53を簡単に構成することができる。
【0048】
〔3.第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態に係るパチンコ機について説明する。
本実施形態のパチンコ機は、前述のパチンコ機1と同様の構成を備えるが、本実施形態のLUTでは、ファン43の所定駆動時間中は、ファン43の回転速度が上昇し続け、続けて所定駆動時間中は、回転速度が下降し続けるように設定されている点において相違する。
図11は、本実施形態に係るファン43のLUTをファン43の駆動時間と回転速度との関係を示す線図によって示したものである。
図11に示すように、ファン43の回転速度は、最大回転速度になるまで駆動時間に比例して直線的に増加し、最大回転速度に達した以降、最小回転速度になるまで駆動時間に比例して直線的に減少し、さらに、最大回転速度になるまで駆動時間に比例して増加するという周期を繰り返すように設定されている。ファン43の平均回転速度は100rpmであり、最大回転速度と最小回転速度との差分は、120rpmとなるように設定されている。例えば、駆動時間が60minにおいて、回転速度が最大回転速度160rpmとなり、駆動時間が180minにおいて、回転速度が最小回転速度40rpmとなるように設定されている。
【0049】
〔4.第4実施形態〕
次に、本発明の第4実施形態に係るパチンコ機について説明する。
本実施形態のパチンコ機は、前述のパチンコ機1と同様の構成を備えるが、本実施形態では、ファン43の回転速度がファン43の所定駆動時間毎にランダムに変化するように設定されている点において相違する。
図12は、本実施形態に係るファン43がランダムに変化した場合のファン43の駆動時間と回転速度との関係の一例を示すものである。
図12に示すように、例えば、ファン43の回転速度は、所定の駆動時間中は一定の回転速度に設定され、駆動時間が30minを経過する毎に、異なる回転速度にランダムに変化するように設定されている。なお、回転速度は、最小回転速度70rpmから最大回転速度120rpmまでの範囲において、ランダムに変化するように設定されている。
【0050】
このような本実施形態によれば、前術と略同様の効果に加えて以下の効果を奏することができる。
すなわち、ファン43の回転速度をランダムに変化させることによって、異物A1,A2の堆積をさらに効率的に分散させることができる。すなわち、ファン43の回転速度の変化に周期性が生じないので、ファンの回転速度の変化に周期性がある場合に生じる僅かな異物の堆積も生じないようにすることができる。
【0051】
〔5.本実施形態の変形〕
本発明を実施するための最良の構成などは、以上の記載で開示されているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、前記実施形態は、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
【0052】
前記実施形態では、記憶手段54は、ファン43の駆動時間と、ファン43の回転速度情報とが関連付けて記憶されていたが、これに限らず、記憶手段は、ファンの回転速度情報に代えて、ファンの回転速度に対応したファン電圧情報が記憶されていてもよい。
【0053】
前記実施形態では、ファン駆動制御部53が制御基板46に設けられていたが、これに限らず、ファン駆動制御部が制御基板と独立して設けられていてもよい。また、ファン駆動制御部をアナログ式の電気回路によって構成してもよい。
前記実施形態では、制御基板46は単数の基板で構成されていたが、これに限らず、制御基板は、複数の基板で構成されてもよく、フレーム41内における制御基板の配置位置についての制限はない。また、ファン、吸気口および排気口の設置箇所数および設置位置についての制限はない。
【0054】
前記実施形態では、遊技機としてパチンコ機1を説明したが、これに限らず遊技機としてパチスロ機、ピンボール機およびアレンジボール機等を例示することができる。
前記実施形態では、画像表示装置4は遊技機としてのパチンコ機1に設けられるとしたが、これに限らず、画像表示装置は、遊技機に限らず、画像表示装置単体として用いることができるほか、自動販売機や自動券売機などのような電子機器の表示手段の一部として利用してもよく、画像表示装置を有する電子機器に適用してもよい。ただし、遊技機に用いられる画像表示装置のように、装置内部を容易に掃除できないように構成されている画像表示装置に適用されるのが効果的である。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明は、遊技機、およびその他の画像表示装置を有する電子機器などに利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の第1実施形態に係る遊技機の外観を示す斜視図。
【図2】前記実施形態における画像表示装置を示す概略斜視図。
【図3】前記実施形態における画像表示装置の構成を示す縦断面図。
【図4】前記実施形態における画像表示装置の構成を示す斜視図。
【図5】前記実施形態における画像表示装置の構成を示すブロック図。
【図6】前記実施形態における画像表示装置におけるファン駆動制御部の構成を示すブロック図。
【図7】前記実施形態における画像表示装置のファンの駆動時間と回転速度との関係を示す線図。
【図8】前記実施形態におけるファン駆動制御処理の処理過程を示すフローチャート。
【図9】前記実施形態における異物の堆積状態を説明する模式図。
【図10】本発明の第2実施形態に係るファンの駆動時間と回転速度との関係を示す線図。
【図11】本発明の第3実施形態に係るファンの駆動時間と回転速度との関係を示す線図。
【図12】本発明の第4実施形態に係るファンの駆動時間と回転速度との関係を示す線図。
【符号の説明】
【0057】
1…パチンコ機(遊技機)、4…画像表示装置、41…フレーム(筐体)、42…表示手段、43…ファン、46…制御基板、53…ファン駆動制御部、54…記憶手段、411A…排気口、415A…吸気口、462…回路素子、A,A1,A2…異物、531…計時部、532…駆動情報取得部、S1…計時ステップ、S2…駆動情報取得ステップ、S3…ファン駆動ステップ。
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像を表示する画像表示装置、当該画像表示装置を備えた遊技機、当該画像表示装置に用いられ、当該画像表示装置に設けられるファンの駆動を制御するファン駆動制御方法、ファン駆動制御プログラム、および、記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機として、遊技盤に設けられた入賞口に遊技球が入賞すると、当該入賞した遊技球の球数に応じて遊技球を払い出すパチンコ機や、抽選動作を停止させて、所定の絵柄が揃った場合に所定枚数のコインを払い出すパチスロ機等が知られている。このようなパチンコ機として、液晶表示装置などの画像表示装置を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この特許文献1に記載の画像表示装置は、画像表示領域を有する液晶パネルと、バックライトユニットと、制御基板とが筐体内に収納されたユニットとして構成されている。これらのバックライトおよび制御基板は、画像表示装置を使用する際に熱を発生し、筐体内の空気の温度が上昇する。このような場合に、自然対流による換気によって、筐体内部の温度上昇した空気を排熱し切れないと、内部のデバイスの温度が上がり過ぎて、誤動作を起こす可能性がある。このような問題に対して、熱源からの発熱量が所定量より大きい場合には、冷却ファンを設けて筐体内の熱を帯びた空気を排出する強制換気を行う構成が提案されている。
【0004】
【特許文献1】特開2006−122577号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前述の冷却ファンが設けられた画像表示装置では、冷却ファンにより異物(ごみ、粉塵、埃等)が筐体の開口等から内部に吸引されてしまう可能性がある。さらに、一定の回転速度で冷却ファンが駆動される場合には、冷却ファンによる筐体内での空気の流路および流速が一定となるので、筐体内に侵入した異物が特定箇所に堆積してしまう。すなわち、筐体内の部品等の形状に応じて空気の流路が形成されるため、空気の流路および流速が一定の状態では、当該流路上のある位置では異物が運搬され易く、別の位置では異物が堆積し易くなり、特定箇所に異物が溜まり続けてしまう。特に、異物が制御基板やバックライトユニットのような熱を発生する部分に堆積した場合には、異物により放熱が抑制されてしまい、冷却ファンによる冷却効率が大きく低下してしまう可能性がある。
【0006】
このような問題を解決する方法として、画像表示装置の内部を掃除して堆積した異物を除去することが考えられるが、装置内部を製造時の状態に維持するために、筐体内部を開放しにくく構成されている場合、別の手段を設けて堆積した異物を除去する必要があり、画像表示装置が複雑で大きくなってしまうという問題があった。
【0007】
本発明の目的は、冷却効果の低下が生じにくい画像表示装置、遊技機、ファン駆動制御方法、ファン駆動制御プログラムおよび記録媒体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記した目的を達成するために、本発明の画像表示装置は、入力する画像情報に応じた画像を表示する表示手段と、回路素子が実装され、装置全体を制御する制御基板と、前記表示手段および前記制御基板を内部に収納し、かつ、外部の空気を導入する吸気口および内部の空気を排出する排気口が形成された筐体とを備えた画像表示装置であって、前記吸気口から導入した空気を前記排気口から排出し、かつ、前記空気の流路上に設けられた所定の冷却対象の上流側および下流側の少なくともいずれかに配置されるファンを備え、前記制御基板は、前記ファンの回転速度を変化させて当該ファンの駆動を制御するファン駆動制御部を有することを特徴とする。
【0009】
ここで、流路とは、ファンによって筐体内に吸い込まれた空気が筐体内部を流れる経路のことを指す。
この発明によれば、ファンによって吸気口から導入された空気は、回路素子が実装されたことで凹凸を有する制御基板の当該凹凸の形状に沿って流通することで、制御基板や表示手段を冷却することができる。
ここで、ファンが一定の回転速度で駆動された場合には、ファンによる筐体内での空気の流路および流速が一定となるので、筐体内に侵入した異物が特定箇所、例えば、制御基板に実装された回路素子の角部や当該回路素子の陰となる部分等に堆積し、部分的に特徴的な異物の堆積が生じてしまう。この部分的に特徴的な異物の堆積としては、例えば、回路素子の角部の上流側に繊維質状の異物が引っ掛かることにより堆積される異物の堆積、あるいは、回路素子の角部の下流側で異物が運搬されにくい部分に堆積する砂状の異物の堆積等がある。
【0010】
これに対し、本発明では、制御基板のファン駆動制御部が、ファンの回転速度を変化させることにより、ファンによる空気の流路および流速を変化させることができ、これによって異物が堆積し易い部分を変えることができる。例えば、ファンの回転速度が大きい状態では、空気の流速も大きいので、繊維質状の異物等が回路素子の角部に引っ掛かりにくくすることができ、また、ファンの回転速度が小さい状態では、空気の流速が小さいので、回路素子の形状に沿った流路が形状され易くなり、砂上の異物等が回路素子の角部の下流側に堆積しにくくすることができる。このように、ファンの回転速度が変化することで、部分的に特徴的な異物の堆積を抑制することができる。また、異物が堆積するとしても、堆積する量を減少させることができる。従って、制御基板や表示手段のように熱を発生する部分からの放熱が異物によって抑制されることがなくなり、ファンによる筐体内の冷却効果の低下を生じにくくすることができる。
【0011】
本発明の画像表示装置では、前記ファンの駆動時間と、前記ファンの回転速度に係る駆動情報とが関連付けて記憶された記憶手段を備え、前記ファン駆動制御部は、前記ファンの駆動時間を計時する計時部と、前記駆動時間に応じた前記駆動情報を取得する駆動情報取得部とを備え、前記ファン駆動制御部は、取得された前記駆動情報に基づいて、前記ファンの駆動を制御することが好ましい。
【0012】
この発明によれば、計時部がファンの駆動時間を計時し、駆動情報取得部がファンの駆動時間に応じたファンの回転速度に係る駆動情報を記憶手段から取得する。そして、ファン駆動制御部が、取得された駆動情報に基づいて、ファンの駆動を制御する。このようにファン駆動制御部が、ファンの回転速度を変化させるので、ファンによる空気の流路および流速を確実に変化させることができ、特定箇所に異物が堆積することを抑制することができる。従って、異物を除去するための他の手段を設ける必要がなく、異物による冷却効率の低下を防止することができる。また、記憶手段を備えたので、記憶手段の駆動情報を変更することで、ファンの駆動状態を容易に変更することができる。
【0013】
本発明の画像表示装置では、前記ファン駆動制御部は、前記ファンの回転速度を周期的に変化させることが好ましい。
この発明によれば、ファン駆動制御部がファンの回転速度を周期的に変化させることにより、ファンによる空気の流速の早い状態と遅い状態とが規則的に変化し、異物の堆積し易い箇所を確実に変化させることができる。従って、異物が特定の箇所に堆積することを十分に抑制することができる。また、ファンの回転速度を周期的に変化させればよいので、1周期分の回転速度の変化パターンを設定すれば、この変化パターンを繰り返すだけでよいので、ファン駆動制御部の構成を簡略化することができる。
【0014】
また、本発明の画像表示装置では、前記ファン駆動制御部は、前記ファンの回転速度を所定期間毎に変化させることが好ましい。
この発明によれば、ファン駆動制御部がファンの回転速度を所定期間毎に変化させることにより、所定期間内ではファンの回転速度が一定となるので、ファンの回転速度が変化する際に生じるファンの騒音を抑制することができる。また、ファン駆動制御部がファンの回転速度を連続して変化させる場合には、ファンに印加させるファン電圧を常に変更させる制御が必要になるが、本発明では、所定期間内ではファンの回転速度が一定となるので、ファン電圧を常に変更させる必要がなく、ファン駆動制御部の構成をさらに簡略化することができる。
【0015】
本発明の画像表示装置では、前記ファン駆動制御部は、前記ファンの回転速度をランダムに変化させることが好ましい。
この発明によれば、ファン駆動制御部がファンの回転速度をランダムに変化させることにより、異物を特定箇所に堆積することを効果的に抑制することができる。すなわち、ファンの回転速度をランダムに変化させることによって、ファンによる空気の流路および流速の変化に周期性が生じないようにすることができ、ファンの回転速度を周期的に変化させる場合であっても堆積してしまうような僅かな異物をも堆積しにくくすることができる。
【0016】
一方、本発明の遊技機は、前述の画像表示装置を備えることを特徴とする。
ここで、遊技機としては、パチンコ機、パチスロ機、ピンボール機およびアレンジボール機等を例示することができる。
この発明によれば、前述の画像表示装置と同様の効果を奏することができるほか、以下の効果を奏することができる。
すなわち、遊技機に用いられる画像表示装置では、画像表示装置の筐体内部を開放しにくくなっている場合があり、筐体内部に溜まった異物等を容易に取り除くことができない場合がある。これに対し、前述の画像表示装置を遊技機に採用することにより、ファンの回転速度を変化させて、異物が画像表示装置内の特定の箇所に堆積しにくくすることができる。これにより、異物を除去する他の手段を設ける必要がなくなり、画像表示装置の構造が複雑で大きくなってしまうということを回避することができる。
【0017】
また、遊技機の画像表示装置の構成や表示条件(表示画面の面積や画素数、表示切替速度等)が変更されると、制御基板等の放熱量が増えるため、ファンの寸法や回転速度を大きくして筐体内部に導入する空気の量が増やす必要が生じる。このため、筐体に形成する吸気口の開口面積も大きくする必要が生じ、吸気口から筐体内部に異物が侵入し易くなってしまう。このような場合であっても、前述の画像表示装置を遊技機に採用することにより、ファンの回転速度を変化させて、異物が特定の箇所に堆積しにくくすることができるので、画像表示装置の構成や表示条件を変更しても、異物の堆積による冷却効率の低下などの問題を回避することができる。
【0018】
また、本発明のファン駆動制御方法は、入力する画像情報に応じた画像を表示する表示手段と、回路素子が実装され、装置全体を制御する制御基板と、前記表示手段および前記制御基板を内部に収納し、かつ、外部の空気を導入する吸気口および内部の空気を排出する排気口が形成された筐体と、前記吸気口から導入した空気を前記排気口から排出するファンとを備えた画像表示装置に用いられ、前記ファンの駆動を制御するファン駆動制御方法であって、前記ファンは、前記空気の流路上に設けられた所定の冷却対象の上流側および下流側の少なくともいずれかに配置され、前記ファンの駆動時間と、当該駆動時間に応じて変化する前記ファンの回転速度に係る駆動情報とが関連付けて記憶された記憶手段とを備え、前記ファン駆動制御方法は、前記ファンの駆動時間を計時する計時ステップと、前記ファンの駆動時間に応じた前記駆動情報を、前記記憶手段から取得する駆動情報取得ステップと、取得された前記駆動情報に基づいて前記ファンを駆動するファン駆動ステップとを有することを特徴とする。
【0019】
この発明によれば、前述の記憶手段を備えた画像表示装置と同様の効果を奏することができる。
すなわち、計時ステップにて、ファンの駆動時間を計時し、駆動情報取得ステップにて、ファンの駆動時間に応じて変化するファンの回転速度に係る駆動情報を記憶手段から取得する。そして、ファン駆動ステップにて、取得された駆動情報に基づいて、ファンを駆動する。
これによれば、ファンの回転速度が変化するので、ファンによる空気の流路および流速が変化し、特定箇所に異物が堆積することを抑制することができる。従って、異物を除去するための他の手段を設ける必要がなく、異物による冷却効率の低下が生じにくくすることができる。また、ファンの回転速度は、記憶手段に記憶された駆動情報に基づいて設定されるので、複雑な演算処理を必要とすることなく、ファンの回転速度を容易に設定することができる。
【0020】
また、本発明のファン駆動制御プログラムは、入力する画像情報に応じた画像を表示する表示手段と、回路素子が実装され、装置全体を制御する制御基板と、前記表示手段および前記制御基板を内部に収納し、かつ、外部の空気を導入する吸気口および内部の空気を排出する排気口が形成された筐体と、前記吸気口から導入した空気を前記排気口から排出するファンとを備えた画像表示装置の前記制御基板により実行され、前記ファンの駆動を制御するファン駆動制御プログラムであって、前記ファンは、前記空気の流路上に設けられた所定の冷却対象の上流側および下流側の少なくともいずれかに配置され、前記ファンの駆動時間と、当該駆動時間に応じて変化する前記ファンの回転速度に係る駆動情報とが関連付けて記憶された記憶手段とを備え、前記制御基板に、前記ファンの駆動時間を計時する計時ステップと、前記ファンの駆動時間に応じた前記駆動情報を、前記記憶手段から取得する駆動情報取得ステップと、取得された前記駆動情報に基づいて前記ファンを駆動するファン駆動ステップとを実行させることを特徴とする。
【0021】
この発明によれば、前述のファン駆動制御方法と同様の効果を奏することができる。
すなわち、ファン駆動制御プログラムを実行することにより、計時ステップにて、ファンの駆動時間が計時され、駆動情報取得ステップにて、ファンの駆動時間に応じて変化するファンの回転速度に係る駆動情報が記憶手段から取得される。そして、ファン駆動ステップにて、取得された駆動情報に基づいて、ファンの駆動が行われる。
これによれば、ファンの回転速度が変化するので、ファンによる空気の流路および流速が変化し、特定箇所に異物が堆積することを抑制することができる。従って、異物を除去するための他の手段を設ける必要がなく、異物による冷却効率の低下が生じにくくすることができる。
【0022】
また、本発明の記録媒体は、前述のファン駆動制御プログラムをコンピュータ読取可能に記録したことを特徴とする。
この発明によれば、当該記録媒体に記録されたファン駆動制御プログラムを読み取って実行することにより、前述のファン駆動制御プログラムと同様の効果を奏することができる。
また、記録媒体として、DAT(Digital Audio Tape)等の磁気テープ、FD(Flexible Disc)等の磁気ディスク、CD(Compact Disc)およびDVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスク、光磁気ディスク、ハードディスク装置、および、半導体メモリ等を用いることができ、これらを利用して、前述のファン駆動制御プログラムをインストール、実行および配布することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
〔1.第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
〔パチンコ機1の外観構成〕
図1は、本実施形態のパチンコ機1の外観を示す斜視図である。
本実施形態のパチンコ機1は、本発明の遊技機に相当し、遊技者の操作により、遊技球を遊技盤上に射出して、当該遊技球が遊技盤に設けられた入賞口等に入賞した場合に、所定数の遊技球を払い出すものである。このパチンコ機1は、図1に示すように、枠体2と、当該枠体2内に収納される遊技機本体3とを備えて構成されている。
遊技機本体3は、前面側に取り付けられ、遊技球が落下しつつ移動する遊技盤31と、遊技盤31の全面を覆う透光板を有する前扉32と、遊技球を発射するためのハンドル33とを備えて構成されている。また、遊技機本体3には、当該パチンコ機1全体を制御する制御装置(図示省略)が設けられている。遊技盤31における略中央には、後述する画像表示装置4が露出する横長で略長方形状の開口部31Aが形成されている。
【0024】
〔画像表示装置4の構成〕
図2は、遊技盤31の裏側に取り付けられる画像表示装置4を示す概略斜視図である。また、図3は、画像表示装置4の構成を示す縦断面図であり、図4は、画像表示装置4の構成を示すとともに、当該画像表示装置4の裏側における縦断面で示す斜視図である。
画像表示装置4は、図2に示すように、遊技盤31の開口部31Aに対して遊技盤31の背面側から取り付けられている。
【0025】
この画像表示装置4は、図3および図4に示すように、表示手段42と、ファン43と、画像表示装置4全体を制御する制御基板46と、これらを内部に収納する筐体としての略直方体状のフレーム41とを有して構成されている。
表示手段42は、液晶パネル44と、この液晶パネル44に重ね合わされるように配置されるバックライトユニット45とを有して構成されている。このうち液晶パネル44は、一対の透明ガラス基板に電気光学物質である液晶が密閉封入された構成を有する。そして、液晶パネル44は、バックライトユニット45から射出された放電光を変調して、制御基板46から入力する画像信号に応じた画像を形成表示する。すなわち、本実施形態での画像表示装置4は、液晶表示装置として構成されている。
【0026】
フレーム41には、上面部411、正面部412、背面部413(図4では図示省略)、左右の両側面部414および底面部415が形成されている。正面部412には、液晶パネル44が露出する開口部412A(図3)が形成されている。底面部415には、フレーム41外の空気を導入する2つの横長略矩形状の吸気口415Aが形成されている。上面部411の略中央には、上方に延設されたファン収納部411Bが形成され、ファン収納部411Bの内部にはフレーム41内部の空気を吸引するファン43が収納されている。このファン収納部411Bの上方にはファン43によりフレーム41内の空気を排出する円形状の排気口411Aが形成されている。このようにファン43は、排気口411Aの近傍に設けられている。なお、フレーム41に形成される吸気口415Aおよび排気口411Aのような開口部は、これらの開口部から指または工具などを差し入れて内部を改造しにくいように形成されている。このため、フレーム41は、内部を掃除しにくくなっている。
【0027】
ファン43は、後述するファン駆動制御部53によって駆動を制御される冷却手段であり、制御基板46等の冷却対象の下流側に配置されている。このファン43は、フレーム41に形成された吸気口415Aから導入され、かつ、フレーム41内を流通して冷却対象を冷却した空気を排気口411Aからフレーム41外に排出する。冷却対象としては、制御基板46の他に、バックライトユニット45等が挙げられる。
【0028】
これら液晶パネル44、バックライトユニット45および制御基板46は、遊技盤31に近接する方向、すなわち、遊技者が観察する方向から順に、それぞれがフレーム41内に配置されている。なお、液晶パネル44とバックライトユニット45とは、互いに組み合わさった状態でフレーム41内に取り付けられている。また、フレーム41には、正面部412の開口部412Aを外側から覆うように透光性を有するカバーガラス47が貼り付けられている。
【0029】
〔制御基板46の構成〕
制御基板46は、表示手段42およびファン43を制御するものであり、表示手段42と所定幅の隙間を有するようにフレーム41の内部に固定されている。すなわち、図3に示すように、制御基板46は、短柱状の支持部材48を介してフレーム41の背面部413に固定されている。制御基板46の表面にはCPU(Central Processing Unit)等の回路素子462が実装されている。
【0030】
図5は、制御基板46の構成を示すブロック図である。図5に示すように、制御基板46は、パチンコ機1全体の制御装置から入力する制御信号に応じて後述するCGROM52に記憶された画像データを取得し、表示画像に係る画像情報を生成し、当該画像情報を表示手段42に出力する。また、制御基板46は、後述する記憶手段に記憶されたファン駆動情報に基づいてファン43の駆動を制御して、ファン43により吸引される空気によって冷却対象を冷却する。
【0031】
このような制御基板46は、表示手段42の画像表示を制御する表示制御部51と、表示手段42にて表示される画像の画像データを記憶しているCGROM(Character Generator Read Only Memory)52と、ファン43の駆動を制御するファン駆動制御部53と、ファン43の回転速度に関するファン駆動情報を記憶している記憶手段54とを備えて構成され、これらは互いに電気的に接続されている。
【0032】
表示制御部51は、グラフィックスエンジンのようなグラフィックス処理を行うGPU(Graphics Processing Unit)等で構成され、CGROM52に記憶された文字や絵柄等のキャラクタ情報および背景画像情報等の画像データを取得して、これらの画像データを基にして画像情報を生成し、当該画像情報を表示手段42に出力する。
【0033】
図6は、ファン駆動制御部53の構成を示すブロック図である。ファン駆動制御部53は、図6に示すように、計時部531と、駆動情報取得部532と、ファン駆動部533とを備えて構成されている。
計時部531は、ファン43の駆動時間を計時して駆動時間を駆動情報取得部532に出力する計時手段である。
駆動情報取得部532は、計時部531からの駆動時間に基づいて、記憶手段54に記憶されたファン43の回転速度情報(駆動情報)を取得する。なお、詳しくは後述するが、回転速度情報は、ファン43の駆動時間と回転速度情報とが関連付けられたルックアップテーブル(Look Up Table,以下、「LUT」と略す場合がある)として記憶手段54に記憶されているので、駆動時間に対応する回転速度情報を適宜取得することができる。
【0034】
また、駆動情報取得部532は、取得した回転速度情報を当該回転速度情報に対応するファン電圧情報に変換し、このファン電圧情報をファン駆動部533に出力する。
ファン駆動部533は、ファン電圧情報に基づくファン電圧をファン43に印加して、当該ファン43を駆動させる。
【0035】
〔記憶手段54に記憶されたルックアップテーブル〕
次に、記憶手段54に記憶されたファン43の駆動時間と回転速度情報とが関連付けられたルックアップテーブル(LUT)について、図面に基づいて説明する。図7は、LUTをファン43の駆動時間と回転速度との関係を示す線図によって示したものである。
図7に示すように、LUTにおいて、ファン43の回転速度は、ファン43の駆動時間に応じて設定されており、具体的には、ファン43の駆動時間に応じてサインカーブ状に変化するように設定されている。ファン43の平均回転速度は100rpmであり、最大回転速度と最小回転速度との差分は60rpmとなるように設定されている。例えば、駆動時間が90minにおいて、回転速度が最大回転速度130rpmとなり、駆動時間が270minにおいて、回転速度が最小回転速度70rpmとなるように設定されている。
【0036】
〔ファン駆動制御処理〕
次に、画像表示装置4のファン駆動制御処理について説明する。
図8は、ファン駆動制御処理の処理過程を示すフローチャートである。
制御基板46は、使用者により図示しない電源キーが入力され、パチンコ機1の電源がオン状態となると、画像表示を実行するとともに、以下のファン駆動制御処理を実行する。なお、このような処理を実行するプログラムが記憶手段54に記憶されている。
ファン駆動制御処理では、図8に示すように、まず、計時部531がファン43の駆動時間を計時する(計時ステップS1)。
次に、駆動情報取得部532が、記憶手段54のLUTからファン43の駆動時間に応じた回転速度情報を取得し、取得した回転速度情報をファン電圧情報に算出する(駆動情報取得ステップS2)。
次に、ファン駆動部533が、算出されたファン電圧情報に基づくファン電圧をファン43に印加して、ファン43を駆動する(ファン駆動ステップS3)。
このファン駆動制御処理は、パチンコ機1の駆動中は繰り返し実行される。
【0037】
〔フレーム41内の空気の流路〕
次に、画像表示装置4において、ファン43の回転速度を変化させた場合におけるフレーム41内の空気の流路の変化を説明する。図9は、異物Aの堆積状態を説明する模式図である。ここで、異物Aは、ファン43によりフレーム41の開口等から内部に吸引されたごみ、粉塵、埃等を示している。また、図4および図9中の2種類の矢印は、ファン43の回転速度が高く、ファン43による空気の流速が高い場合の第1流路R1(図中、実線で示す矢印)と、ファン43の回転速度が低く、ファン43による空気の流速が低い場合の第2流路R2(図中、一点鎖線で示す矢印)とを示している。
【0038】
図9に示すように、ファン43の回転速度が低い場合に、制御基板46に実装された回路素子462の角部の上流側に繊維質状の異物A1が引っ掛かったとしても、ファン43の回転速度が高い場合に、空気の流速の高い第1流路R1が形成されるので、異物A1が運搬される。
また、ファン43の回転速度が高い場合に、回路素子462の角部の下流側に砂状の異物A2が堆積したとしても、ファン43の回転速度が低い場合に、空気の流速の低い第2流路R2が回路素子462の形状に沿って形成されるので、異物A2が運搬される。
【0039】
また、図4に示すように、第1流路R1は、流速が高いので、回路素子462の表面を乗り越える経路となる。これに対して、第2流路R2は、流速が低いので、回路素子462の側部を迂回する経路となる。
このように、ファン43の回転速度を周期的に変化させることにより、第1流路R1と第2流路R2とが交互に発生するので、制御基板46の回路素子462のような凹凸部に異物A1,A2が堆積することが抑制することができる。また、異物が堆積した場合であっても、図9に示すように、異物Aの堆積量をファンの回転数が一定の場合の異物の堆積量に比べて減少させることができる。
【0040】
上述した本実施形態によれば、次のような効果を奏することができる。
(1)制御基板46にファン43の回転速度を変化させるファン駆動制御部53を設けたので、フレーム41内に異物A1,A2が侵入しても、ファン43により空気の流路が変化し、異物A1,A2がフレーム41内の特定箇所に堆積することを抑制することができる。従って、パチンコ機1に用いられる画像表示装置4のように、画像表示装置4の内部を容易に掃除することができない構造の場合であっても、異物A1,A2の局所的な堆積による冷却効果の低下を生じにくくすることができる。また、異物A1,A2が制御基板46の絶縁物上に堆積した状態が続かないので、異物A1,A2により絶縁物の炭化が誘発されることによる漏電(トラッキング現象)といった電気的な不具合を生じにくくすることができる。
【0041】
(2)ファン駆動制御部53がファン43の回転速度を周期的に変化させるので、ファン43の回転速度の変化に応じて空気の流速の高い第1流路R1と流速の低い第2流路R2とを交互に生じさせることができ、異物A1,A2の堆積を十分に抑制することができる。また、ファン43の回転速度の1周期分の変化パターンを設定するだけでよく、ファン駆動制御部53の構成を簡略化することができる。
【0042】
(3)制御基板46にファン43の回転速度がファン43の駆動時間に関連付けられて設定されている記憶手段54が設けられているので、複雑な演算処理を必要とすることなく、周期的に変化するファンの回転速度を容易に設定することができる。
【0043】
(4)ファン駆動制御部53により1つのファン43の回転速度を変化させて局所的な異物A1,A2の堆積を生じにくくすることができるので、回転速度が一定のファンを複数箇所に設ける場合と比べて、画像表示装置4の構造を簡略化することができ、製造コストを抑えることができる。
【0044】
(5)ファン43がフレーム41の上面部411に配置され、ファン43がフレーム41内の空気を上方に向かって排気するので、内部を冷却して熱を帯びた空気の排出効率を良好にすることができる。
【0045】
〔2.第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態に係るパチンコ機について説明する。
本実施形態のパチンコ機は、前述のパチンコ機1と同様の構成を備えるが、第1実施形態では、記憶手段54に記憶されたLUTにおいて、ファン43の回転速度が、ファン43の駆動時間に応じてサインカーブ状に変化するように設定されていたのに対し、本実施形態のLUTでは、ファン43の回転速度が、ファン43の所定駆動時間毎に変化するように設定されている点において相違する。
なお、本実施形態以降において、前述の第1実施形態で説明する構成部材と同じ構成部材、および同様な機能を有する構成部材には、第1実施形態の構成部材と同じ符号を付し、それらの説明を省略または簡単化する。
【0046】
図10は、本実施形態に係るファン43のLUTをファン43の駆動時間と回転速度との関係を示す線図によって示したものである。
図10に示すように、ファン43は、回転速度が複数の段階で変化するように構成されている。すなわち、ファン43の回転速度は、所定の駆動時間中は一定の回転速度に設定され、所定の駆動時間毎に、増減するように設定されている。ファン43の平均回転速度は100rpmであり、最大回転速度と最小回転速度との差分は、60rpmとなるように設定されている。例えば、駆動時間が30minを経過する毎に、回転速度が10rpm毎増減し、駆動時間が60min〜90minとなる期間において、回転速度が最大回転速度120rpmとなり、駆動時間が210min〜240minにおいて、回転速度が最小回転速度70rpmとなるように設定されている。
【0047】
このような本実施形態によれば、前術と略同様の効果に加えて以下の効果を奏することができる。
すなわち、本実施形態のようにLUTを設定することによって、ファン駆動制御部53がファン43を所定の駆動時間中は一定の回転速度で駆動するので、ファン43の回転速度が変化する際に生じるファン43の騒音を抑制することができる。また、ファン駆動制御部53がファン43の回転速度を連続して変化させる場合よりも、ファン駆動制御部53を簡単に構成することができる。
【0048】
〔3.第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態に係るパチンコ機について説明する。
本実施形態のパチンコ機は、前述のパチンコ機1と同様の構成を備えるが、本実施形態のLUTでは、ファン43の所定駆動時間中は、ファン43の回転速度が上昇し続け、続けて所定駆動時間中は、回転速度が下降し続けるように設定されている点において相違する。
図11は、本実施形態に係るファン43のLUTをファン43の駆動時間と回転速度との関係を示す線図によって示したものである。
図11に示すように、ファン43の回転速度は、最大回転速度になるまで駆動時間に比例して直線的に増加し、最大回転速度に達した以降、最小回転速度になるまで駆動時間に比例して直線的に減少し、さらに、最大回転速度になるまで駆動時間に比例して増加するという周期を繰り返すように設定されている。ファン43の平均回転速度は100rpmであり、最大回転速度と最小回転速度との差分は、120rpmとなるように設定されている。例えば、駆動時間が60minにおいて、回転速度が最大回転速度160rpmとなり、駆動時間が180minにおいて、回転速度が最小回転速度40rpmとなるように設定されている。
【0049】
〔4.第4実施形態〕
次に、本発明の第4実施形態に係るパチンコ機について説明する。
本実施形態のパチンコ機は、前述のパチンコ機1と同様の構成を備えるが、本実施形態では、ファン43の回転速度がファン43の所定駆動時間毎にランダムに変化するように設定されている点において相違する。
図12は、本実施形態に係るファン43がランダムに変化した場合のファン43の駆動時間と回転速度との関係の一例を示すものである。
図12に示すように、例えば、ファン43の回転速度は、所定の駆動時間中は一定の回転速度に設定され、駆動時間が30minを経過する毎に、異なる回転速度にランダムに変化するように設定されている。なお、回転速度は、最小回転速度70rpmから最大回転速度120rpmまでの範囲において、ランダムに変化するように設定されている。
【0050】
このような本実施形態によれば、前術と略同様の効果に加えて以下の効果を奏することができる。
すなわち、ファン43の回転速度をランダムに変化させることによって、異物A1,A2の堆積をさらに効率的に分散させることができる。すなわち、ファン43の回転速度の変化に周期性が生じないので、ファンの回転速度の変化に周期性がある場合に生じる僅かな異物の堆積も生じないようにすることができる。
【0051】
〔5.本実施形態の変形〕
本発明を実施するための最良の構成などは、以上の記載で開示されているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、前記実施形態は、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
【0052】
前記実施形態では、記憶手段54は、ファン43の駆動時間と、ファン43の回転速度情報とが関連付けて記憶されていたが、これに限らず、記憶手段は、ファンの回転速度情報に代えて、ファンの回転速度に対応したファン電圧情報が記憶されていてもよい。
【0053】
前記実施形態では、ファン駆動制御部53が制御基板46に設けられていたが、これに限らず、ファン駆動制御部が制御基板と独立して設けられていてもよい。また、ファン駆動制御部をアナログ式の電気回路によって構成してもよい。
前記実施形態では、制御基板46は単数の基板で構成されていたが、これに限らず、制御基板は、複数の基板で構成されてもよく、フレーム41内における制御基板の配置位置についての制限はない。また、ファン、吸気口および排気口の設置箇所数および設置位置についての制限はない。
【0054】
前記実施形態では、遊技機としてパチンコ機1を説明したが、これに限らず遊技機としてパチスロ機、ピンボール機およびアレンジボール機等を例示することができる。
前記実施形態では、画像表示装置4は遊技機としてのパチンコ機1に設けられるとしたが、これに限らず、画像表示装置は、遊技機に限らず、画像表示装置単体として用いることができるほか、自動販売機や自動券売機などのような電子機器の表示手段の一部として利用してもよく、画像表示装置を有する電子機器に適用してもよい。ただし、遊技機に用いられる画像表示装置のように、装置内部を容易に掃除できないように構成されている画像表示装置に適用されるのが効果的である。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明は、遊技機、およびその他の画像表示装置を有する電子機器などに利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の第1実施形態に係る遊技機の外観を示す斜視図。
【図2】前記実施形態における画像表示装置を示す概略斜視図。
【図3】前記実施形態における画像表示装置の構成を示す縦断面図。
【図4】前記実施形態における画像表示装置の構成を示す斜視図。
【図5】前記実施形態における画像表示装置の構成を示すブロック図。
【図6】前記実施形態における画像表示装置におけるファン駆動制御部の構成を示すブロック図。
【図7】前記実施形態における画像表示装置のファンの駆動時間と回転速度との関係を示す線図。
【図8】前記実施形態におけるファン駆動制御処理の処理過程を示すフローチャート。
【図9】前記実施形態における異物の堆積状態を説明する模式図。
【図10】本発明の第2実施形態に係るファンの駆動時間と回転速度との関係を示す線図。
【図11】本発明の第3実施形態に係るファンの駆動時間と回転速度との関係を示す線図。
【図12】本発明の第4実施形態に係るファンの駆動時間と回転速度との関係を示す線図。
【符号の説明】
【0057】
1…パチンコ機(遊技機)、4…画像表示装置、41…フレーム(筐体)、42…表示手段、43…ファン、46…制御基板、53…ファン駆動制御部、54…記憶手段、411A…排気口、415A…吸気口、462…回路素子、A,A1,A2…異物、531…計時部、532…駆動情報取得部、S1…計時ステップ、S2…駆動情報取得ステップ、S3…ファン駆動ステップ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力する画像情報に応じた画像を表示する表示手段と、回路素子が実装され、装置全体を制御する制御基板と、前記表示手段および前記制御基板を内部に収納し、かつ、外部の空気を導入する吸気口および内部の空気を排出する排気口が形成された筐体とを備えた画像表示装置であって、
前記吸気口から導入した空気を前記排気口から排出し、かつ、前記空気の流路上に設けられた所定の冷却対象の上流側および下流側の少なくともいずれかに配置されるファンを備え、
前記制御基板は、前記ファンの回転速度を変化させて当該ファンの駆動を制御するファン駆動制御部を有することを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像表示装置において、
前記ファンの駆動時間と、前記ファンの回転速度に係る駆動情報とが関連付けて記憶された記憶手段を備え、
前記ファン駆動制御部は、
前記ファンの駆動時間を計時する計時部と、
前記駆動時間に応じた前記駆動情報を取得する駆動情報取得部とを備え、
前記ファン駆動制御部は、取得された前記駆動情報に基づいて、前記ファンの駆動を制御することを特徴とする画像表示装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の画像表示装置において、
前記ファン駆動制御部は、前記ファンの回転速度を周期的に変化させることを特徴とする画像表示装置。
【請求項4】
請求項3に記載の画像表示装置において、
前記ファン駆動制御部は、前記ファンの回転速度を所定期間毎に変化させることを特徴とする画像表示装置。
【請求項5】
請求項1または請求項2に記載の画像表示装置において、
前記ファン駆動制御部は、前記ファンの回転速度をランダムに変化させることを特徴とする画像表示装置。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の画像表示装置を備えることを特徴とする遊技機。
【請求項7】
入力する画像情報に応じた画像を表示する表示手段と、回路素子が実装され、装置全体を制御する制御基板と、前記表示手段および前記制御基板を内部に収納し、かつ、外部の空気を導入する吸気口および内部の空気を排出する排気口が形成された筐体と、前記吸気口から導入した空気を前記排気口から排出するファンとを備えた画像表示装置に用いられ、前記ファンの駆動を制御するファン駆動制御方法であって、
前記ファンは、前記空気の流路上に設けられた所定の冷却対象の上流側および下流側の少なくともいずれかに配置され、
前記ファンの駆動時間と、当該駆動時間に応じて変化する前記ファンの回転速度に係る駆動情報とが関連付けて記憶された記憶手段とを備え、
前記ファン駆動制御方法は、
前記ファンの駆動時間を計時する計時ステップと、
前記ファンの駆動時間に応じた前記駆動情報を、前記記憶手段から取得する駆動情報取得ステップと、
取得された前記駆動情報に基づいて前記ファンを駆動するファン駆動ステップとを有することを特徴とするファン駆動制御方法。
【請求項8】
入力する画像情報に応じた画像を表示する表示手段と、回路素子が実装され、装置全体を制御する制御基板と、前記表示手段および前記制御基板を内部に収納し、かつ、外部の空気を導入する吸気口および内部の空気を排出する排気口が形成された筐体と、前記吸気口から導入した空気を前記排気口から排出するファンとを備えた画像表示装置の前記制御基板により実行され、前記ファンの駆動を制御するファン駆動制御プログラムであって、
前記ファンは、前記空気の流路上に設けられた所定の冷却対象の上流側および下流側の少なくともいずれかに配置され、
前記ファンの駆動時間と、当該駆動時間に応じて変化する前記ファンの回転速度に係る駆動情報とが関連付けて記憶された記憶手段とを備え、
前記制御基板に、
前記ファンの駆動時間を計時する計時ステップと、
前記ファンの駆動時間に応じた前記駆動情報を、前記記憶手段から取得する駆動情報取得ステップと、
取得された前記駆動情報に基づいて前記ファンを駆動するファン駆動ステップとを実行させることを特徴とするファン駆動制御プログラム。
【請求項9】
請求項8に記載のファン駆動制御プログラムをコンピュータ読取可能に記録したことを特徴とする記録媒体。
【請求項1】
入力する画像情報に応じた画像を表示する表示手段と、回路素子が実装され、装置全体を制御する制御基板と、前記表示手段および前記制御基板を内部に収納し、かつ、外部の空気を導入する吸気口および内部の空気を排出する排気口が形成された筐体とを備えた画像表示装置であって、
前記吸気口から導入した空気を前記排気口から排出し、かつ、前記空気の流路上に設けられた所定の冷却対象の上流側および下流側の少なくともいずれかに配置されるファンを備え、
前記制御基板は、前記ファンの回転速度を変化させて当該ファンの駆動を制御するファン駆動制御部を有することを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像表示装置において、
前記ファンの駆動時間と、前記ファンの回転速度に係る駆動情報とが関連付けて記憶された記憶手段を備え、
前記ファン駆動制御部は、
前記ファンの駆動時間を計時する計時部と、
前記駆動時間に応じた前記駆動情報を取得する駆動情報取得部とを備え、
前記ファン駆動制御部は、取得された前記駆動情報に基づいて、前記ファンの駆動を制御することを特徴とする画像表示装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の画像表示装置において、
前記ファン駆動制御部は、前記ファンの回転速度を周期的に変化させることを特徴とする画像表示装置。
【請求項4】
請求項3に記載の画像表示装置において、
前記ファン駆動制御部は、前記ファンの回転速度を所定期間毎に変化させることを特徴とする画像表示装置。
【請求項5】
請求項1または請求項2に記載の画像表示装置において、
前記ファン駆動制御部は、前記ファンの回転速度をランダムに変化させることを特徴とする画像表示装置。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の画像表示装置を備えることを特徴とする遊技機。
【請求項7】
入力する画像情報に応じた画像を表示する表示手段と、回路素子が実装され、装置全体を制御する制御基板と、前記表示手段および前記制御基板を内部に収納し、かつ、外部の空気を導入する吸気口および内部の空気を排出する排気口が形成された筐体と、前記吸気口から導入した空気を前記排気口から排出するファンとを備えた画像表示装置に用いられ、前記ファンの駆動を制御するファン駆動制御方法であって、
前記ファンは、前記空気の流路上に設けられた所定の冷却対象の上流側および下流側の少なくともいずれかに配置され、
前記ファンの駆動時間と、当該駆動時間に応じて変化する前記ファンの回転速度に係る駆動情報とが関連付けて記憶された記憶手段とを備え、
前記ファン駆動制御方法は、
前記ファンの駆動時間を計時する計時ステップと、
前記ファンの駆動時間に応じた前記駆動情報を、前記記憶手段から取得する駆動情報取得ステップと、
取得された前記駆動情報に基づいて前記ファンを駆動するファン駆動ステップとを有することを特徴とするファン駆動制御方法。
【請求項8】
入力する画像情報に応じた画像を表示する表示手段と、回路素子が実装され、装置全体を制御する制御基板と、前記表示手段および前記制御基板を内部に収納し、かつ、外部の空気を導入する吸気口および内部の空気を排出する排気口が形成された筐体と、前記吸気口から導入した空気を前記排気口から排出するファンとを備えた画像表示装置の前記制御基板により実行され、前記ファンの駆動を制御するファン駆動制御プログラムであって、
前記ファンは、前記空気の流路上に設けられた所定の冷却対象の上流側および下流側の少なくともいずれかに配置され、
前記ファンの駆動時間と、当該駆動時間に応じて変化する前記ファンの回転速度に係る駆動情報とが関連付けて記憶された記憶手段とを備え、
前記制御基板に、
前記ファンの駆動時間を計時する計時ステップと、
前記ファンの駆動時間に応じた前記駆動情報を、前記記憶手段から取得する駆動情報取得ステップと、
取得された前記駆動情報に基づいて前記ファンを駆動するファン駆動ステップとを実行させることを特徴とするファン駆動制御プログラム。
【請求項9】
請求項8に記載のファン駆動制御プログラムをコンピュータ読取可能に記録したことを特徴とする記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2008−167874(P2008−167874A)
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−2881(P2007−2881)
【出願日】平成19年1月10日(2007.1.10)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年1月10日(2007.1.10)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
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