画像表示装置
【課題】観察者に違和感を与えることなく消費電力を低減する。
【解決手段】画像データを記憶する記憶部12と、前記画像データを表示させるための電圧が印加された場合に前記画像データに基づく画像を表示し、前記電圧の印加が終了した後において前記画像の表示を維持するメモリ性を有する表示部6と、前記表示部を駆動する駆動部24と、前記表示部の表示を省電力で行う指示を入力する入力部20とを備え、前記駆動部は、前記指示の入力が行われた場合、前記表示部の一部の領域に対して前記電圧を印加することにより前記一部の領域における表示内容の切換えを行う。
【解決手段】画像データを記憶する記憶部12と、前記画像データを表示させるための電圧が印加された場合に前記画像データに基づく画像を表示し、前記電圧の印加が終了した後において前記画像の表示を維持するメモリ性を有する表示部6と、前記表示部を駆動する駆動部24と、前記表示部の表示を省電力で行う指示を入力する入力部20とを備え、前記駆動部は、前記指示の入力が行われた場合、前記表示部の一部の領域に対して前記電圧を印加することにより前記一部の領域における表示内容の切換えを行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、表示部において表示されている画像を更新する際の消費電力を低減する電気泳動表示装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この電気泳動表示装置によれば、画像更新時において表示部に対して印加する電圧の値を小さくすることにより、画像更新時の消費電力を低減することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−237273号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述の電気泳動表示装置においては、表示部に対して印加する電圧の値を小さくした場合、表示部に表示される画像の画質が悪くなるという問題があった。
【0005】
本発明の目的は、観察者に違和感を与えることなく消費電力を低減することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の画像表示装置は、画像データを記憶する記憶部と、前記画像データを表示させるための電圧が印加された場合に前記画像データに基づく画像を表示し、前記電圧の印加が終了した後において前記画像の表示を維持するメモリ性を有する表示部と、前記表示部を駆動する駆動部と、前記表示部の表示を省電力で行う指示を入力する入力部とを備え、前記駆動部は、前記指示の入力が行われた場合、前記表示部の一部の領域に対して前記電圧を印加することにより前記一部の領域における表示内容の切換えを行うことを特徴とする。
【0007】
また、本発明の画像表示装置は、画像データを記憶する記憶部と、前記画像データに基づく画像を表示させるための電圧が印加された場合に前記画像を表示し、前記電圧の印加が終了した後において前記画像の表示を維持するメモリ性を有する表示部と、前記表示部を駆動する駆動部と、前記表示部の表示を省電力で行う指示を入力する入力部とを備え、前記駆動部は、前記指示の入力が行われた場合、前記表示部に表示されている画像の切換え方法を変更することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、観察者に違和感を与えることなく消費電力を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】第1の実施の形態に係る画像表示装置の前面を示す斜視図である。
【図2】第1の実施の形態に係る画像表示装置のシステム構成を示すブロック図である。
【図3】第1の実施の形態に係る画像表示装置の表示部における通電領域を示す図である。
【図4】第1の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図5】第1の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図6】第1の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図7】第1の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図8】第1の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図9】第1の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図10】第1の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図11】第1の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図12】第2の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図13】第2の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図14】第2の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図15】第2の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図16】第2の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図17】第2の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図18】第2の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図19】第3の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図20】第3の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図21】第3の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図22】第3の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図23】第3の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図24】第4の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図25】第4の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図26】第4の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図27】第4の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図28】第4の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の第1の実施の形態に係る画像表示装置について説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係る画像表示装置の外観を示す斜視図である。画像表示装置2は、ガラスやプラスチック等からなる装置本体4を備え、装置本体4の前面には、所定の電圧が印加された場合に画像を表示する、メモリ性を有する表示部6(例えば、透明な液体と粒子が封入された複数のマイクロカプセルを含む電気泳動素子により画像を表示する電気泳動型の電子ペーパ等)を備えている。ここで、表示部6はメモリ性を有するため、電圧が印加されない場合においても表示部6に表示されている画像をそのまま表示し続けることができる。
【0011】
装置本体4の上面には、画像表示装置2の電源のオン/オフを切換える電源スイッチ8、表示部6において画像をスライドショー表示させるスライドショーボタン10が設けられている。また、装置本体4の一方の側面には、画像データが記憶されたメモリカード12が挿入されるメモリカードスロット14が設けられている。
【0012】
図2は、第1の実施の形態に係る画像表示装置2のシステム構成を示すブロック図である。画像表示装置2は、画像表示装置2の各部を統括的に制御するCPU20を備えている。CPU20には、上述の電源スイッチ8及びスライドショーボタン10を備える操作部22、表示部6を駆動する駆動部24、表示部6においてスライドショー表示を実行するためのプログラム等を格納するROM28、画像データを一時的に記憶するRAM30、表示部6において表示する画像の画像データを格納するVRAM32、画像データを記憶するメモリカード12を着脱するメモリカードスロット14、バッテリ34から各部への電力の供給を制御する電源制御部36、外部機器との間で画像データ等の送受信を行う無線通信部38が接続されている。
【0013】
図3は、第1の実施の形態に係る画像表示装置2の表示部6において電圧が印加される通電領域を示す図である。表示部6は、通電領域40、通電領域42、通電領域44及び通電領域46の4箇所の通電領域に区分されており、CPU20は、表示部6における表示内容を切換える場合、駆動部24により、表示内容を切換える対象となる通電領域に対して所定の電圧を印加する。例えば、通常のスライドショー表示を行う通常表示モードにおいて表示部6に表示されている画像を次の画像に切換える場合、CPU20は、駆動部24により、全ての通電領域に対して次の画像を表示するための所定の電圧を印加する。また、少ない消費電力でスライドショー表示を行う節電表示モードにおいて表示部6における表示内容を切換える場合、一部の通電領域に対して所定の電圧を印加する。例えば、通電領域40に表示されている画像を次の画像に切換える場合、CPU20は、駆動部24により、通電領域40に対して次の画像を表示するための所定の電圧を印加する。
【0014】
次に、図面を参照して第1の実施の形態に係る画像表示装置2の処理について説明する。まず、電源スイッチ8が押下されて電源がオンにされると、CPU20は、電源制御部36を介してバッテリ34の残量の検出を開始し、バッテリ34の残量の値が所定の値(例えば、満充電時の3割)以上であるか否かを判定する。バッテリ34の残量の値が所定の値以上である場合(図4の上段に示す図参照)、CPU20は、画像表示装置2の表示モードを通常表示モードに設定する。
【0015】
ここで、操作者によりスライドショーボタン10が押下されると、CPU20は、メモリカード12に記憶されている画像データの中から最初に表示部6において表示する画像の画像データ、例えば、ファイル名「001」の画像データを読み出して一旦RAM30に記憶し、この画像データをRAM30から読み出してVRAM32に書き込む。次に、CPU20は、駆動部24により、表示部6に対してこの画像データに基づく画像を表示するための所定の電圧を印加し、例えば、図4の下段に示す図のように、ファイル名「001」の画像データに基づく画像50を表示部6において表示する(現在時刻00:00)。ここで、スライドショー表示において一つの画像を表示する単位時間を1分間とする。
【0016】
次に、表示部6において最初に画像が表示された時から単位時間である1分が経過すると(現在時刻01:00、図5参照)、CPU20は、メモリカード12から次に表示する画像の画像データ、例えば、ファイル名「002」の画像データを読み出し、一旦RAM30に記憶した後VRAM32に書き込む。次に、CPU20は、駆動部24により表示部6の全ての通電領域に対してこの画像データを表示するための所定の電圧を印加し、例えば、図5の下段に示す図のように、表示部6において表示している画像50をファイル名「002」の画像データに基づく画像52に切換える。
【0017】
ここで、バッテリ34の残量が低下し、バッテリ34の残量の値が所定の値よりも少なくなった場合(図6の上段に示す図参照)、CPU20は、画像表示装置2の表示モードを通常表示モードから節電表示モードに切換える。
【0018】
次に、通常表示モードにおいて最後に画像の切換えが行われた時(現在時刻01:00、図5参照)から単位時間である1分が経過すると(現在時刻02:00、図7参照)、CPU20は、メモリカード12から表示部6において表示する次の画像データとして、例えば、ファイル名「003」、「004」、「005」、及び「006」の4つの画像データを読み出し、これらの画像データを一旦RAM30に記憶した後VRAM32の所定の領域に書き込む。例えば、ファイル名「003」の画像データをVRAM32における通電領域40(図3参照)に対応する領域に書き込む。同様にして、ファイル名「004」の画像データを通電領域42に対応する領域に、ファイル名「005」の画像データを通電領域44に対応する領域に、ファイル名「006」の画像データを通電領域46に対応する領域にそれぞれ書き込む。
【0019】
次に、CPU20は、駆動部24により、表示部6に対してこれらの複数の画像データに基づく画像を表示するための所定の電圧を印加し、例えば、図7の下段に示す図のように、表示部6において表示している画像52を、画像54、画像56、画像58、及び画像60の4つの画像に切換える。
【0020】
次に、単位時間である1分が経過すると(現在時刻03:00、図8参照)、CPU20は、表示部6において表示されている複数の画像のうちの一つの画像の切換えを行う。例えば、CPU20は、メモリカード12からからファイル名「007」の画像データを読み出して一旦RAM30に記憶した後VRAM32における通電領域40(図3参照)に対応する領域に書き込む。
【0021】
次に、CPU20は、駆動部24により、表示部6の通電領域40に対してこの画像データに基づく画像を表示するための所定の電圧を印加し、例えば、図8の下段に示す図のように、表示部6の通電領域40に表示している画像54をファイル名「007」の画像データに基づく画像62に切換える。ここで、駆動部24は、通電領域42、通電領域44、及び通電領域46(図3参照)に対しては電圧を印加しないため、表示部6の有するメモリ性により、通電領域42に表示されている画像56、通電領域44に表示されている画像58、及び通電領域46に表示されている画像60は、継続して表示される。
【0022】
次に、単位時間である1分が経過すると(現在時刻04:00、図9参照)、CPU20は、通電領域40(図3参照)に隣接する通電領域42において表示されている画像の切換えを行う。例えば、CPU20は、メモリカード12からファイル名「008」の画像データを読み出し、VRAM32における通電領域42に対応する領域に書き込む。
【0023】
次に、CPU20は、駆動部24により、表示部6の通電領域42に対してこの画像データに基づく画像を表示するための所定の電圧を印加し、例えば、図9の下段に示す図のように、表示部6の通電領域42に表示している画像56をファイル名「008」の画像データに基づく画像64に切換える。ここで、CPU20は、通電領域40、通電領域44及び通電領域46(図3参照)に対しては電圧を印加しないため、通電領域40に表示されている画像62、通電領域44に表示されている画像58、及び通電領域46に表示されている画像60は、継続して表示される。
【0024】
その後、バッテリ34が充電され、バッテリ34の残量の値が所定の値以上に回復した場合(図10の上段に示す図参照)、CPU20は、画像表示装置2の表示モードを節電表示モードから通常表示モードに復帰させる。
【0025】
次に、節電表示モードにおいて最後に表示部6において画像が表示された時(現在時刻04:00、図9参照)から単位時間である1分が経過すると(現在時刻05:00、図11参照)、CPU20は、メモリカード12から次に表示する画像の画像データ、例えば、ファイル名「009」の画像データを読み出し、VRAM32に書き込む。
【0026】
次に、CPU20は、駆動部24により、表示部6の全ての通電領域に対してこの画像データを表示するための所定の電圧を印加し、例えば、図11の下段に示す図のように、表示部6において表示している画像62、画像64、画像58、及び画像60をファイル名「009」の画像データに基づく画像66に切換える。
【0027】
この第1の実施の形態に係る画像表示装置2によれば、バッテリ34の残量が低下した場合において、表示部6の一部の通電領域に電圧を印加し、この通電領域に表示されている画像を切換えるため、メモリ性を有する表示部を備えた画像表示装置において、観察者に違和感を与えることなく消費電力を低減することができる。
【0028】
次に、第2の実施の形態に係る画像表示装置の処理について説明する。この第2の実施の形態に係る画像表示装置は、第1の実施の形態の表示部6における複数の通電領域(図3参照)を単一の通電領域としたものである。従って、第2の実施の形態では、第1の実施の形態と異なる部分について詳細に説明し、その他の重複する部分については適宜説明を省略する。
【0029】
まず、電源がオンにされると、CPU20は、電源制御部36を介してバッテリ34の残量の検出を開始し、バッテリ34の残量の値が所定の値以上である場合(図12の上段に示す図参照)、CPU20は、画像表示装置の表示モードを通常表示モードに設定する。なお、通常表示モードにおいては、スライドショー表示において一つの画像を表示する単位時間を30秒間とする。
【0030】
ここで、操作者によりスライドショーボタン10が押下されると、CPU20は、メモリカード12から最初に表示部6において表示する画像の画像データ、例えば、ファイル名「001」の画像データを読み出して一旦RAM30に記憶した後VRAM32に書き込む。
【0031】
次に、CPU20は、駆動部24により表示部6に対してこの画像データを表示するための所定の電圧を印加し、例えば、図12の下段に示す図のように、ファイル名「001」の画像データに基づく画像50を表示する(現在時刻00:00)。
【0032】
次に、単位時間である30秒が経過すると(現在時刻00:30、図13参照)、CPU20は、メモリカード12から次に表示する画像の画像データ、例えば、ファイル名「002」の画像データを読み出してVRAM32に書き込む。次に、CPU20は、駆動部24により表示部6に対してこの画像データを表示するための所定の電圧を印加し、例えば、図13の下段に示す図のように、表示部6において表示している画像50をファイル名「002」の画像データに基づく画像52に切換える。
【0033】
ここで、バッテリ34の残量が低下し、バッテリ34の残量の値が所定の値よりも少なくなった場合(図14の上段に示す図)、CPU20は、画像表示装置の表示モードを通常表示モードから節電表示モードに切換え、スライドショー表示において画像を切換える時間の間隔(即ち単位時間)を30秒間から1分間に変更する。
【0034】
節電表示モードにおいてCPU20は、通常表示モードにおいて最後に画像の切換えが行われた時(現在時刻00:30、図13参照)から通常表示モードの単位時間である30秒を経過しても画像の切換えを行わず(現在時刻01:00、図15参照)、通常表示モードにおいて最後に画像の切換えが行われた時(現在時刻00:30、図13参照)から節電表示モードの単位時間である1分を経過した時(現在時刻01:30、図16参照)に次の画像への切換えを行う。例えば、図16の下段に示す図のように、表示部6において表示している画像52をファイル名「003」の画像データに基づく画像54に切換える。
【0035】
その後、バッテリ34が充電され、バッテリ34の残量の値が所定の値以上に回復した場合(図17の上段に示す図)、CPU20は、画像表示装置の表示モードを節電表示モードから通常表示モードに復帰させ、節電表示モードにおいて最後に画像の切換えが行われた時(現在時刻01:30、図16参照)から通常表示モードの単位時間である30秒を経過すると(現在時刻02:00、図18参照)、表示部6において表示している画像を、例えば、図18の下段に示す図のように、画像54から次の画像である画像56に切換える。
【0036】
この第2の実施の形態に係る画像表示装置によれば、バッテリ34の残量が低下した場合において、スライドショー表示において画像を切換える時間の間隔を変更することにより、メモリ性を有する表示部を備えた画像表示装置において、観察者に違和感を与えることなく消費電力を低減することができる。
【0037】
次に、第3の実施の形態に係る画像表示装置の処理について説明する。この第3の実施の形態に係る画像表示装置は、第1の実施の形態の表示部6における複数の通電領域(図3参照)を単一の通電領域としたものである。従って、第3の実施の形態では、第1の実施の形態と異なる部分について詳細に説明し、その他の重複する部分については適宜説明を省略する。
【0038】
まず、バッテリ34の残量の値が所定の値以上である場合において(図19の上段に示す図参照)、スライドショーボタン10が押下されると、CPU20は、画像表示装置の表示モードを通常表示モードに設定する。なお、通常表示モードにおいては、スライドショー表示において一つの画像を表示する単位時間を20秒間とする。
【0039】
ここで、操作者によりスライドショーボタン10が押下されると、CPU20は、メモリカード12から、例えば、ファイル名「011」の画像データを読み出してRAM30に記憶する。
【0040】
次に、CPU20は、RAM30に記憶されたファイル名「011」の画像データに基づいて、画像70(図19の下段左側の図参照)を表示部6において表示するための画像データをVRAM32に書き込む。次に、駆動部24により、表示部6に対して所定の電圧を印加し、ファイル名「011」の画像データに基づく最初の画像70を表示する(現在時刻00:00、図19参照)。
【0041】
次に、単位時間である20秒が経過すると(現在時刻00:20)、CPU20は、RAM30に記憶されているファイル名「011」の画像データに基づいて、画像をズームして表示する画像処理を行うことにより、画像72(図19の下段中の図参照)を表示部6において表示するための画像データを生成する。次に、CPU20は、生成した画像データをVRAM32に書き込み、画像70をファイル名「011」の画像データに基づく次の画像72に切換える。
【0042】
さらに単位時間である20秒が経過すると(現在時刻00:40)、CPU20は、ファイル名「011」の画像データに基づいて、ズーム倍率を上げて画像処理を行うことにより、画像74(図19の下段右の図参照)を表示部6において表示するための画像データを生成する。次に、CPU20は、生成した画像データをVRAM32に書き込み、画像72をファイル名「011」の画像データに基づく最後の画像74に切換える。このように、第3の実施の形態においては、順次ズーム倍率を上げて表示部6において表示されている画像を切換えて行く処理を行う。
【0043】
ここで、図20の上段に示す図のようにバッテリ34の残量の値が所定の値よりも少なくなった場合、CPU20は、画像表示装置の表示モードを通常表示モードから節電表示モードに切換え、前回表示していた画像から今回表示する画像へ表示を切換える際の画像の切換え回数及び切換え時間間隔を変更する。例えば、一つの画像データに基づいて表示部6において表示する画像の数を3つから2つに変更し、一つの画像を表示部6において表示する単位時間を20秒間から30秒間に変更する。
【0044】
節電表示モードが設定された場合、CPU20は、通常表示モードにおいて最後に画像の切換えが行われた時(現在時刻00:40)から節電表示モードの単位時間である30秒が経過すると(現在時刻01:10、図21参照)、次の画像への切換えを行う。例えば、CPU20は、メモリカード12から次の画像データであるファイル名「012」の画像データを読み出してRAM30に記憶し、ファイル名「012」の画像データに基づいて、画像76(図21の下段左側の図参照)を表示部6において表示するための画像データをVRAM32に書き込み、ファイル名「012」の画像データに基づく最初の画像76を表示する。
【0045】
次に、さらに単位時間である30秒が経過すると(現在時刻01:40)、CPU20は、RAM30に記憶されているファイル名「012」の画像データに基づいて、画像をズームして表示する画像処理を行うことにより、画像78(図21の下段右の図参照)を表示部6において表示するための画像データを生成する。次に、CPU20は、生成した画像データをVRAM32に書き込み、画像76をファイル名「012」の画像データに基づく最後の画像78に切換える。なお、節電表示モードが維持されている間、CPU20は、最初の画像を表示部6において表示してから30秒が経過すると、この画像を同じ画像データに基づく最後の画像に切換え、さらに30秒が経過すると次の画像データに基づく最初の画像に切換えるという処理を繰り返す。
【0046】
その後、図22の上段に示す図のようにバッテリ34の残量の値が所定の値以上に回復した場合、CPU20は、表示モードを通常表示モードに復帰させる(図22の下段に示す図参照)。そして、節電表示モードにおいて最後に画像の切換えが行われた時(現在時刻01:40)から通常表示モードの単位時間である20秒を経過すると(現在時刻02:00、図23参照)、CPU20は、表示部6において表示している画像を次の画像へ切換える。例えば、CPU20は、メモリカード12から次の画像データであるファイル名「013」の画像データを読み出してRAM30に記憶し、ファイル名「013」の画像データに基づいて、画像80(図23の下段左側の図参照)を表示部6において表示するための画像データをVRAM32に書き込み、ファイル名「013」の画像データに基づく最初の画像80を表示する。
【0047】
次に、通常表示モードの単位時間である20秒が経過すると(現在時刻02:20)、CPU20は、RAM30に記憶されているファイル名「013」の画像データに基づいて、画像をズームして表示する画像処理を行うことにより、画像82(図23の下段中の図参照)を表示部6において表示するための画像データを生成する。次に、CPU20は、生成した画像データをVRAM32に書き込み、画像80を画像82に切換える。
【0048】
さらに単位時間である20秒が経過すると(現在時刻02:40)、CPU20は、ファイル名「013」の画像データに基づいて、ズーム倍率を上げて画像処理を行うことにより、画像84(図23の下段右の図参照)を表示部6において表示するための画像データを生成する。次に、CPU20は、生成した画像データをVRAM32に書き込み、画像82を画像84に切換える。
【0049】
この第3の実施の形態に係る画像表示装置によれば、バッテリ34の残量が低下した場合において、前回表示していた画像から今回表示する画像へ表示を切換える際の画像の切換え回数及び切換え時間間隔を変更することにより、メモリ性を有する表示部を備えた画像表示装置において、観察者に違和感を与えることなく消費電力を低減することができる。
【0050】
次に、第4の実施の形態に係る画像表示装置の処理について説明する。この第4の実施の形態に係る画像表示装置は、第1の実施の形態の表示部6における複数の通電領域(図3参照)を単一の通電領域としたものである。従って、第4の実施の形態では、第1の実施の形態と異なる部分について詳細に説明し、その他の重複する部分については適宜説明を省略する。
【0051】
まず、バッテリ34の残量の値が所定の値以上である場合において(図24の上段に示す図参照)、スライドショーボタン10が押下されると、CPU20は、画像表示装置の表示モードを通常表示モードに設定する。なお、通常表示モードにおいては、スライドショー表示において一つの画像を表示する単位時間を20秒間とする。
【0052】
ここで、操作者によりスライドショーボタン10が押下されると、CPU20は、メモリカード12から、例えば、ファイル名「020」の画像データ、及びファイル名「021」の画像データを読み出してRAM30に記憶する。
【0053】
次に、CPU20は、RAM30に記憶された、ファイル名「020」の画像データ、及びファイル名「021」の画像データに基づいて、画像90(図24の下段左側の図参照)を表示部6において表示するための画像データをVRAM32に書き込む。次に、駆動部24により、表示部6に対して所定の電圧を印加し、ファイル名「020」の画像データ、及びファイル名「021」の画像データに基づく最初の画像90を表示する(現在時刻00:00、図24参照)。
【0054】
次に、単位時間である20秒が経過すると(現在時刻00:20)、CPU20は、RAM30に記憶されている、ファイル名「020」の画像データ、及びファイル名「021」の画像データに基づいて、画像92(図24の下段中の図参照)を表示部6において表示するための画像データをVRAM32に書き込み、画像90をファイル名「020」の画像データ、及びファイル名「021」の画像データに基づく次の画像92に切換える。
【0055】
さらに単位時間である20秒が経過すると(現在時刻00:40)、CPU20は、ファイル名「021」の画像データに基づいて、画像94(図24の下段右の図参照)を表示部6において表示するための画像データをVRAM32に書き込み、画像92をファイル名「021」の画像データに基づく画像94に切換える。このように、第4の実施の形態においては、表示部6において表示されている画像を側面から段階的に切換えて行く処理を行う。
【0056】
ここで、図25の上段に示す図のようにバッテリ34の残量の値が所定の値よりも少なくなった場合、CPU20は、画像表示装置の表示モードを通常表示モードから節電表示モードに切換え、前回表示していた画像から今回表示する画像へ表示を切換える際の画像の切換え回数及び切換え時間間隔を変更する。例えば、一つの画像データに基づいて表示部6において表示する画像の数を3つから2つに変更し、一つの画像を表示部6において表示する単位時間を20秒間から30秒間に変更する。
【0057】
節電表示モードが設定された場合、CPU20は、通常表示モードにおいて最後に画像の切換えが行われた時(現在時刻00:40)から節電表示モードの単位時間である30秒が経過すると(現在時刻01:10、図26参照)、次の画像への切換えを行う。例えば、CPU20は、メモリカード12から次の画像データであるファイル名「022」の画像データを読み出してRAM30に記憶し、ファイル名「021」の画像データ、及びファイル名「022」の画像データに基づいて、画像96(図26の下段左側の図参照)を表示部6において表示するための画像データをVRAM32に書き込み、ファイル名「021」の画像データ、及びファイル名「022」の画像データに基づく画像96を表示する。
【0058】
次に、さらに単位時間である30秒が経過すると(現在時刻01:40)、CPU20は、RAM30に記憶されている、ファイル名「022」の画像データに基づいて、画像98(図26の下段右の図参照)を表示部6において表示するための画像データをVRAM32に書き込み、画像96をファイル名「022」の画像データに基づく画像98に切換える。なお、節電表示モードが維持された場合、CPU20は、画像98を表示部6において表示してから30秒が経過すると、画像98をファイル名「022」、及びファイル名「023」の画像データに基づく画像に切換え、さらに30秒が経過すると、この画像をファイル名「023」の画像データに基づく画像に切換えるという処理を継続し、その後も同様の処理を繰り返す。
【0059】
その後、図27の上段に示す図のようにバッテリ34の残量の値が所定の値以上に回復した場合、CPU20は、表示モードを通常表示モードに復帰させる(図27の下段に示す図参照)。そして、節電表示モードにおいて最後に画像の切換えが行われた時(現在時刻01:40)から通常表示モードの単位時間である20秒を経過すると(現在時刻02:00、図28参照)、CPU20は、表示部6において表示している画像を次の画像へ切換える。例えば、CPU20は、メモリカード12から次の画像データであるファイル名「023」の画像データを読み出してRAM30に記憶し、ファイル名「022」の画像データ、及びファイル名「023」の画像データに基づいて、画像100(図28の下段左側の図参照)を表示部6において表示するための画像データをVRAM32に書き込み、画像100を表示する。
【0060】
次に、通常表示モードの単位時間である20秒が経過すると(現在時刻02:20)、CPU20は、RAM30に記憶されている、ファイル名「022」の画像データ、及びファイル名「023」の画像データに基づいて、画像102(図28の下段中の図参照)を表示部6において表示するための画像データをVRAM32に書き込み、画像100を画像102に切換える。
【0061】
さらに単位時間である20秒が経過すると(現在時刻02:40)、CPU20は、ファイル名「023」の画像データに基づいて、画像104(図28の下段右の図参照)を表示部6において表示するための画像データをVRAM32に書き込み、画像102を画像104に切換える。
【0062】
この第4の実施の形態に係る画像表示装置によれば、バッテリ34の残量が低下した場合において、前回表示していた画像から今回表示する画像へ表示を切換える際の画像の切換え回数及び切換え時間間隔を変更することにより、メモリ性を有する表示部を備えた画像表示装置において、観察者に違和感を与えることなく消費電力を低減することができる。
【0063】
また上述の各実施の形態においては、節電表示モードにおける表示態様を通常表示モードにおける表示態様と異ならせることにより操作者にバッテリ残量の減少を知らせることができる。
【0064】
また上述の各実施の形態においては、節電表示モード時においても表示部に対して印加する電圧の値が変わらないため、画質を低下させることなく消費電力を低減することができる。
【0065】
なお、第1の実施の形態の節電表示モードにおいて、図8の下段左側に示すように、通電領域40(図3参照)に画像54、通電領域42に画像56、通電領域44に画像58、通電領域46に画像60がそれぞれ表示され、単位時間が経過した場合、CPU20は、次の4つの画像データである画像62の画像データ、画像64の画像データ、及びそれに続く2つの画像データをRAM30から読み出してVRAM32に上書し、表示部6において画像54が表示されている通電領域40に電圧を印加し、画像54を画像62に切換えるようにしてもよい(図8の下段右側に示す図参照)。ここで、CPU20は、他の通電領域には電圧を印加しないため、表示部6の有するメモリ性により画像56、画像58、及び画像60は継続して表示される。さらに、単位時間が経過した場合、CPU20は、表示部6において画像56が表示されている通電領域42に電圧を印加することにより、画像56を画像64に切換える(図9の下段右側に示す図参照)。以後、同様にして残りの2つの画像を切換える。4つの画像の切換えが終了してから単位時間が経過した場合、CPU20は、次の4つの画像データをRAM30から読み出してVRAM32に上書きし、順次各通電領域において画像を切換える。
【0066】
また、上述の実施の形態においては、バッテリ34の残量の値が所定の値以上であるか否かを判定することにより画像表示装置の表示モードを切換える場合を例に説明しているが、他の方法により表示モードの切換えを行ってもよい。例えば、節電表示モードにおいて画像表示装置にACアダプタが接続され、ACアダプタによりバッテリ34に充電が行われたとする。この場合、CPU20は、ACアダプタからバッテリ34に充電が行われたか否かを検出し、充電が行われた場合に通常表示モードへの切換えを行うようにしてもよい。また、バッテリ34に充電を行う太陽電池を備え、太陽電池が十分発電している場合、例えば、節電表示モードにおいて、太陽電池からバッテリ34に対する単位時間当たりの電力の供給量が、通常表示モードで画像を切換えるために必要とされる単位時間当たりの電力よりも大きい場合に通常表示モードへの切換えを行うようにしてもよい。
【0067】
また、上述の実施の形態において、節電表示モードへの切換えを行う節電表示モードボタンを備え、操作者により節電表示モードボタンが操作された時に節電表示モードへの切換えを行うようにしてもよい。
【0068】
また、第1の実施の形態においては、表示部6の通電領域が4箇所に区分されている場合を例に説明しているが、通電領域は複数であれば4箇所に限定されない。
【0069】
また、上述の実施の形態においては、表示部6において表示する画像の画像データメモリカード12から読み出す場合を例に説明しているが、無線通信部38により外部機器から画像データを受信し、受信した画像データに基づく画像を表示部6において表示するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0070】
2…画像表示装置、4…装置本体、6…表示部、8…電源スイッチ、10…スライドショーボタン、12…メモリカード、14…メモリカードスロット、20…CPU、22…操作部、24…駆動部、28…ROM、30…RAM、32…VRAM、34…バッテリ、36…電源制御部、38…無線通信部
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、表示部において表示されている画像を更新する際の消費電力を低減する電気泳動表示装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この電気泳動表示装置によれば、画像更新時において表示部に対して印加する電圧の値を小さくすることにより、画像更新時の消費電力を低減することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−237273号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述の電気泳動表示装置においては、表示部に対して印加する電圧の値を小さくした場合、表示部に表示される画像の画質が悪くなるという問題があった。
【0005】
本発明の目的は、観察者に違和感を与えることなく消費電力を低減することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の画像表示装置は、画像データを記憶する記憶部と、前記画像データを表示させるための電圧が印加された場合に前記画像データに基づく画像を表示し、前記電圧の印加が終了した後において前記画像の表示を維持するメモリ性を有する表示部と、前記表示部を駆動する駆動部と、前記表示部の表示を省電力で行う指示を入力する入力部とを備え、前記駆動部は、前記指示の入力が行われた場合、前記表示部の一部の領域に対して前記電圧を印加することにより前記一部の領域における表示内容の切換えを行うことを特徴とする。
【0007】
また、本発明の画像表示装置は、画像データを記憶する記憶部と、前記画像データに基づく画像を表示させるための電圧が印加された場合に前記画像を表示し、前記電圧の印加が終了した後において前記画像の表示を維持するメモリ性を有する表示部と、前記表示部を駆動する駆動部と、前記表示部の表示を省電力で行う指示を入力する入力部とを備え、前記駆動部は、前記指示の入力が行われた場合、前記表示部に表示されている画像の切換え方法を変更することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、観察者に違和感を与えることなく消費電力を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】第1の実施の形態に係る画像表示装置の前面を示す斜視図である。
【図2】第1の実施の形態に係る画像表示装置のシステム構成を示すブロック図である。
【図3】第1の実施の形態に係る画像表示装置の表示部における通電領域を示す図である。
【図4】第1の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図5】第1の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図6】第1の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図7】第1の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図8】第1の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図9】第1の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図10】第1の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図11】第1の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図12】第2の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図13】第2の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図14】第2の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図15】第2の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図16】第2の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図17】第2の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図18】第2の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図19】第3の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図20】第3の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図21】第3の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図22】第3の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図23】第3の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図24】第4の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図25】第4の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図26】第4の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図27】第4の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【図28】第4の実施の形態に係る画像表示装置におけるバッテリの残量、時刻及び表示部において表示された画像を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の第1の実施の形態に係る画像表示装置について説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係る画像表示装置の外観を示す斜視図である。画像表示装置2は、ガラスやプラスチック等からなる装置本体4を備え、装置本体4の前面には、所定の電圧が印加された場合に画像を表示する、メモリ性を有する表示部6(例えば、透明な液体と粒子が封入された複数のマイクロカプセルを含む電気泳動素子により画像を表示する電気泳動型の電子ペーパ等)を備えている。ここで、表示部6はメモリ性を有するため、電圧が印加されない場合においても表示部6に表示されている画像をそのまま表示し続けることができる。
【0011】
装置本体4の上面には、画像表示装置2の電源のオン/オフを切換える電源スイッチ8、表示部6において画像をスライドショー表示させるスライドショーボタン10が設けられている。また、装置本体4の一方の側面には、画像データが記憶されたメモリカード12が挿入されるメモリカードスロット14が設けられている。
【0012】
図2は、第1の実施の形態に係る画像表示装置2のシステム構成を示すブロック図である。画像表示装置2は、画像表示装置2の各部を統括的に制御するCPU20を備えている。CPU20には、上述の電源スイッチ8及びスライドショーボタン10を備える操作部22、表示部6を駆動する駆動部24、表示部6においてスライドショー表示を実行するためのプログラム等を格納するROM28、画像データを一時的に記憶するRAM30、表示部6において表示する画像の画像データを格納するVRAM32、画像データを記憶するメモリカード12を着脱するメモリカードスロット14、バッテリ34から各部への電力の供給を制御する電源制御部36、外部機器との間で画像データ等の送受信を行う無線通信部38が接続されている。
【0013】
図3は、第1の実施の形態に係る画像表示装置2の表示部6において電圧が印加される通電領域を示す図である。表示部6は、通電領域40、通電領域42、通電領域44及び通電領域46の4箇所の通電領域に区分されており、CPU20は、表示部6における表示内容を切換える場合、駆動部24により、表示内容を切換える対象となる通電領域に対して所定の電圧を印加する。例えば、通常のスライドショー表示を行う通常表示モードにおいて表示部6に表示されている画像を次の画像に切換える場合、CPU20は、駆動部24により、全ての通電領域に対して次の画像を表示するための所定の電圧を印加する。また、少ない消費電力でスライドショー表示を行う節電表示モードにおいて表示部6における表示内容を切換える場合、一部の通電領域に対して所定の電圧を印加する。例えば、通電領域40に表示されている画像を次の画像に切換える場合、CPU20は、駆動部24により、通電領域40に対して次の画像を表示するための所定の電圧を印加する。
【0014】
次に、図面を参照して第1の実施の形態に係る画像表示装置2の処理について説明する。まず、電源スイッチ8が押下されて電源がオンにされると、CPU20は、電源制御部36を介してバッテリ34の残量の検出を開始し、バッテリ34の残量の値が所定の値(例えば、満充電時の3割)以上であるか否かを判定する。バッテリ34の残量の値が所定の値以上である場合(図4の上段に示す図参照)、CPU20は、画像表示装置2の表示モードを通常表示モードに設定する。
【0015】
ここで、操作者によりスライドショーボタン10が押下されると、CPU20は、メモリカード12に記憶されている画像データの中から最初に表示部6において表示する画像の画像データ、例えば、ファイル名「001」の画像データを読み出して一旦RAM30に記憶し、この画像データをRAM30から読み出してVRAM32に書き込む。次に、CPU20は、駆動部24により、表示部6に対してこの画像データに基づく画像を表示するための所定の電圧を印加し、例えば、図4の下段に示す図のように、ファイル名「001」の画像データに基づく画像50を表示部6において表示する(現在時刻00:00)。ここで、スライドショー表示において一つの画像を表示する単位時間を1分間とする。
【0016】
次に、表示部6において最初に画像が表示された時から単位時間である1分が経過すると(現在時刻01:00、図5参照)、CPU20は、メモリカード12から次に表示する画像の画像データ、例えば、ファイル名「002」の画像データを読み出し、一旦RAM30に記憶した後VRAM32に書き込む。次に、CPU20は、駆動部24により表示部6の全ての通電領域に対してこの画像データを表示するための所定の電圧を印加し、例えば、図5の下段に示す図のように、表示部6において表示している画像50をファイル名「002」の画像データに基づく画像52に切換える。
【0017】
ここで、バッテリ34の残量が低下し、バッテリ34の残量の値が所定の値よりも少なくなった場合(図6の上段に示す図参照)、CPU20は、画像表示装置2の表示モードを通常表示モードから節電表示モードに切換える。
【0018】
次に、通常表示モードにおいて最後に画像の切換えが行われた時(現在時刻01:00、図5参照)から単位時間である1分が経過すると(現在時刻02:00、図7参照)、CPU20は、メモリカード12から表示部6において表示する次の画像データとして、例えば、ファイル名「003」、「004」、「005」、及び「006」の4つの画像データを読み出し、これらの画像データを一旦RAM30に記憶した後VRAM32の所定の領域に書き込む。例えば、ファイル名「003」の画像データをVRAM32における通電領域40(図3参照)に対応する領域に書き込む。同様にして、ファイル名「004」の画像データを通電領域42に対応する領域に、ファイル名「005」の画像データを通電領域44に対応する領域に、ファイル名「006」の画像データを通電領域46に対応する領域にそれぞれ書き込む。
【0019】
次に、CPU20は、駆動部24により、表示部6に対してこれらの複数の画像データに基づく画像を表示するための所定の電圧を印加し、例えば、図7の下段に示す図のように、表示部6において表示している画像52を、画像54、画像56、画像58、及び画像60の4つの画像に切換える。
【0020】
次に、単位時間である1分が経過すると(現在時刻03:00、図8参照)、CPU20は、表示部6において表示されている複数の画像のうちの一つの画像の切換えを行う。例えば、CPU20は、メモリカード12からからファイル名「007」の画像データを読み出して一旦RAM30に記憶した後VRAM32における通電領域40(図3参照)に対応する領域に書き込む。
【0021】
次に、CPU20は、駆動部24により、表示部6の通電領域40に対してこの画像データに基づく画像を表示するための所定の電圧を印加し、例えば、図8の下段に示す図のように、表示部6の通電領域40に表示している画像54をファイル名「007」の画像データに基づく画像62に切換える。ここで、駆動部24は、通電領域42、通電領域44、及び通電領域46(図3参照)に対しては電圧を印加しないため、表示部6の有するメモリ性により、通電領域42に表示されている画像56、通電領域44に表示されている画像58、及び通電領域46に表示されている画像60は、継続して表示される。
【0022】
次に、単位時間である1分が経過すると(現在時刻04:00、図9参照)、CPU20は、通電領域40(図3参照)に隣接する通電領域42において表示されている画像の切換えを行う。例えば、CPU20は、メモリカード12からファイル名「008」の画像データを読み出し、VRAM32における通電領域42に対応する領域に書き込む。
【0023】
次に、CPU20は、駆動部24により、表示部6の通電領域42に対してこの画像データに基づく画像を表示するための所定の電圧を印加し、例えば、図9の下段に示す図のように、表示部6の通電領域42に表示している画像56をファイル名「008」の画像データに基づく画像64に切換える。ここで、CPU20は、通電領域40、通電領域44及び通電領域46(図3参照)に対しては電圧を印加しないため、通電領域40に表示されている画像62、通電領域44に表示されている画像58、及び通電領域46に表示されている画像60は、継続して表示される。
【0024】
その後、バッテリ34が充電され、バッテリ34の残量の値が所定の値以上に回復した場合(図10の上段に示す図参照)、CPU20は、画像表示装置2の表示モードを節電表示モードから通常表示モードに復帰させる。
【0025】
次に、節電表示モードにおいて最後に表示部6において画像が表示された時(現在時刻04:00、図9参照)から単位時間である1分が経過すると(現在時刻05:00、図11参照)、CPU20は、メモリカード12から次に表示する画像の画像データ、例えば、ファイル名「009」の画像データを読み出し、VRAM32に書き込む。
【0026】
次に、CPU20は、駆動部24により、表示部6の全ての通電領域に対してこの画像データを表示するための所定の電圧を印加し、例えば、図11の下段に示す図のように、表示部6において表示している画像62、画像64、画像58、及び画像60をファイル名「009」の画像データに基づく画像66に切換える。
【0027】
この第1の実施の形態に係る画像表示装置2によれば、バッテリ34の残量が低下した場合において、表示部6の一部の通電領域に電圧を印加し、この通電領域に表示されている画像を切換えるため、メモリ性を有する表示部を備えた画像表示装置において、観察者に違和感を与えることなく消費電力を低減することができる。
【0028】
次に、第2の実施の形態に係る画像表示装置の処理について説明する。この第2の実施の形態に係る画像表示装置は、第1の実施の形態の表示部6における複数の通電領域(図3参照)を単一の通電領域としたものである。従って、第2の実施の形態では、第1の実施の形態と異なる部分について詳細に説明し、その他の重複する部分については適宜説明を省略する。
【0029】
まず、電源がオンにされると、CPU20は、電源制御部36を介してバッテリ34の残量の検出を開始し、バッテリ34の残量の値が所定の値以上である場合(図12の上段に示す図参照)、CPU20は、画像表示装置の表示モードを通常表示モードに設定する。なお、通常表示モードにおいては、スライドショー表示において一つの画像を表示する単位時間を30秒間とする。
【0030】
ここで、操作者によりスライドショーボタン10が押下されると、CPU20は、メモリカード12から最初に表示部6において表示する画像の画像データ、例えば、ファイル名「001」の画像データを読み出して一旦RAM30に記憶した後VRAM32に書き込む。
【0031】
次に、CPU20は、駆動部24により表示部6に対してこの画像データを表示するための所定の電圧を印加し、例えば、図12の下段に示す図のように、ファイル名「001」の画像データに基づく画像50を表示する(現在時刻00:00)。
【0032】
次に、単位時間である30秒が経過すると(現在時刻00:30、図13参照)、CPU20は、メモリカード12から次に表示する画像の画像データ、例えば、ファイル名「002」の画像データを読み出してVRAM32に書き込む。次に、CPU20は、駆動部24により表示部6に対してこの画像データを表示するための所定の電圧を印加し、例えば、図13の下段に示す図のように、表示部6において表示している画像50をファイル名「002」の画像データに基づく画像52に切換える。
【0033】
ここで、バッテリ34の残量が低下し、バッテリ34の残量の値が所定の値よりも少なくなった場合(図14の上段に示す図)、CPU20は、画像表示装置の表示モードを通常表示モードから節電表示モードに切換え、スライドショー表示において画像を切換える時間の間隔(即ち単位時間)を30秒間から1分間に変更する。
【0034】
節電表示モードにおいてCPU20は、通常表示モードにおいて最後に画像の切換えが行われた時(現在時刻00:30、図13参照)から通常表示モードの単位時間である30秒を経過しても画像の切換えを行わず(現在時刻01:00、図15参照)、通常表示モードにおいて最後に画像の切換えが行われた時(現在時刻00:30、図13参照)から節電表示モードの単位時間である1分を経過した時(現在時刻01:30、図16参照)に次の画像への切換えを行う。例えば、図16の下段に示す図のように、表示部6において表示している画像52をファイル名「003」の画像データに基づく画像54に切換える。
【0035】
その後、バッテリ34が充電され、バッテリ34の残量の値が所定の値以上に回復した場合(図17の上段に示す図)、CPU20は、画像表示装置の表示モードを節電表示モードから通常表示モードに復帰させ、節電表示モードにおいて最後に画像の切換えが行われた時(現在時刻01:30、図16参照)から通常表示モードの単位時間である30秒を経過すると(現在時刻02:00、図18参照)、表示部6において表示している画像を、例えば、図18の下段に示す図のように、画像54から次の画像である画像56に切換える。
【0036】
この第2の実施の形態に係る画像表示装置によれば、バッテリ34の残量が低下した場合において、スライドショー表示において画像を切換える時間の間隔を変更することにより、メモリ性を有する表示部を備えた画像表示装置において、観察者に違和感を与えることなく消費電力を低減することができる。
【0037】
次に、第3の実施の形態に係る画像表示装置の処理について説明する。この第3の実施の形態に係る画像表示装置は、第1の実施の形態の表示部6における複数の通電領域(図3参照)を単一の通電領域としたものである。従って、第3の実施の形態では、第1の実施の形態と異なる部分について詳細に説明し、その他の重複する部分については適宜説明を省略する。
【0038】
まず、バッテリ34の残量の値が所定の値以上である場合において(図19の上段に示す図参照)、スライドショーボタン10が押下されると、CPU20は、画像表示装置の表示モードを通常表示モードに設定する。なお、通常表示モードにおいては、スライドショー表示において一つの画像を表示する単位時間を20秒間とする。
【0039】
ここで、操作者によりスライドショーボタン10が押下されると、CPU20は、メモリカード12から、例えば、ファイル名「011」の画像データを読み出してRAM30に記憶する。
【0040】
次に、CPU20は、RAM30に記憶されたファイル名「011」の画像データに基づいて、画像70(図19の下段左側の図参照)を表示部6において表示するための画像データをVRAM32に書き込む。次に、駆動部24により、表示部6に対して所定の電圧を印加し、ファイル名「011」の画像データに基づく最初の画像70を表示する(現在時刻00:00、図19参照)。
【0041】
次に、単位時間である20秒が経過すると(現在時刻00:20)、CPU20は、RAM30に記憶されているファイル名「011」の画像データに基づいて、画像をズームして表示する画像処理を行うことにより、画像72(図19の下段中の図参照)を表示部6において表示するための画像データを生成する。次に、CPU20は、生成した画像データをVRAM32に書き込み、画像70をファイル名「011」の画像データに基づく次の画像72に切換える。
【0042】
さらに単位時間である20秒が経過すると(現在時刻00:40)、CPU20は、ファイル名「011」の画像データに基づいて、ズーム倍率を上げて画像処理を行うことにより、画像74(図19の下段右の図参照)を表示部6において表示するための画像データを生成する。次に、CPU20は、生成した画像データをVRAM32に書き込み、画像72をファイル名「011」の画像データに基づく最後の画像74に切換える。このように、第3の実施の形態においては、順次ズーム倍率を上げて表示部6において表示されている画像を切換えて行く処理を行う。
【0043】
ここで、図20の上段に示す図のようにバッテリ34の残量の値が所定の値よりも少なくなった場合、CPU20は、画像表示装置の表示モードを通常表示モードから節電表示モードに切換え、前回表示していた画像から今回表示する画像へ表示を切換える際の画像の切換え回数及び切換え時間間隔を変更する。例えば、一つの画像データに基づいて表示部6において表示する画像の数を3つから2つに変更し、一つの画像を表示部6において表示する単位時間を20秒間から30秒間に変更する。
【0044】
節電表示モードが設定された場合、CPU20は、通常表示モードにおいて最後に画像の切換えが行われた時(現在時刻00:40)から節電表示モードの単位時間である30秒が経過すると(現在時刻01:10、図21参照)、次の画像への切換えを行う。例えば、CPU20は、メモリカード12から次の画像データであるファイル名「012」の画像データを読み出してRAM30に記憶し、ファイル名「012」の画像データに基づいて、画像76(図21の下段左側の図参照)を表示部6において表示するための画像データをVRAM32に書き込み、ファイル名「012」の画像データに基づく最初の画像76を表示する。
【0045】
次に、さらに単位時間である30秒が経過すると(現在時刻01:40)、CPU20は、RAM30に記憶されているファイル名「012」の画像データに基づいて、画像をズームして表示する画像処理を行うことにより、画像78(図21の下段右の図参照)を表示部6において表示するための画像データを生成する。次に、CPU20は、生成した画像データをVRAM32に書き込み、画像76をファイル名「012」の画像データに基づく最後の画像78に切換える。なお、節電表示モードが維持されている間、CPU20は、最初の画像を表示部6において表示してから30秒が経過すると、この画像を同じ画像データに基づく最後の画像に切換え、さらに30秒が経過すると次の画像データに基づく最初の画像に切換えるという処理を繰り返す。
【0046】
その後、図22の上段に示す図のようにバッテリ34の残量の値が所定の値以上に回復した場合、CPU20は、表示モードを通常表示モードに復帰させる(図22の下段に示す図参照)。そして、節電表示モードにおいて最後に画像の切換えが行われた時(現在時刻01:40)から通常表示モードの単位時間である20秒を経過すると(現在時刻02:00、図23参照)、CPU20は、表示部6において表示している画像を次の画像へ切換える。例えば、CPU20は、メモリカード12から次の画像データであるファイル名「013」の画像データを読み出してRAM30に記憶し、ファイル名「013」の画像データに基づいて、画像80(図23の下段左側の図参照)を表示部6において表示するための画像データをVRAM32に書き込み、ファイル名「013」の画像データに基づく最初の画像80を表示する。
【0047】
次に、通常表示モードの単位時間である20秒が経過すると(現在時刻02:20)、CPU20は、RAM30に記憶されているファイル名「013」の画像データに基づいて、画像をズームして表示する画像処理を行うことにより、画像82(図23の下段中の図参照)を表示部6において表示するための画像データを生成する。次に、CPU20は、生成した画像データをVRAM32に書き込み、画像80を画像82に切換える。
【0048】
さらに単位時間である20秒が経過すると(現在時刻02:40)、CPU20は、ファイル名「013」の画像データに基づいて、ズーム倍率を上げて画像処理を行うことにより、画像84(図23の下段右の図参照)を表示部6において表示するための画像データを生成する。次に、CPU20は、生成した画像データをVRAM32に書き込み、画像82を画像84に切換える。
【0049】
この第3の実施の形態に係る画像表示装置によれば、バッテリ34の残量が低下した場合において、前回表示していた画像から今回表示する画像へ表示を切換える際の画像の切換え回数及び切換え時間間隔を変更することにより、メモリ性を有する表示部を備えた画像表示装置において、観察者に違和感を与えることなく消費電力を低減することができる。
【0050】
次に、第4の実施の形態に係る画像表示装置の処理について説明する。この第4の実施の形態に係る画像表示装置は、第1の実施の形態の表示部6における複数の通電領域(図3参照)を単一の通電領域としたものである。従って、第4の実施の形態では、第1の実施の形態と異なる部分について詳細に説明し、その他の重複する部分については適宜説明を省略する。
【0051】
まず、バッテリ34の残量の値が所定の値以上である場合において(図24の上段に示す図参照)、スライドショーボタン10が押下されると、CPU20は、画像表示装置の表示モードを通常表示モードに設定する。なお、通常表示モードにおいては、スライドショー表示において一つの画像を表示する単位時間を20秒間とする。
【0052】
ここで、操作者によりスライドショーボタン10が押下されると、CPU20は、メモリカード12から、例えば、ファイル名「020」の画像データ、及びファイル名「021」の画像データを読み出してRAM30に記憶する。
【0053】
次に、CPU20は、RAM30に記憶された、ファイル名「020」の画像データ、及びファイル名「021」の画像データに基づいて、画像90(図24の下段左側の図参照)を表示部6において表示するための画像データをVRAM32に書き込む。次に、駆動部24により、表示部6に対して所定の電圧を印加し、ファイル名「020」の画像データ、及びファイル名「021」の画像データに基づく最初の画像90を表示する(現在時刻00:00、図24参照)。
【0054】
次に、単位時間である20秒が経過すると(現在時刻00:20)、CPU20は、RAM30に記憶されている、ファイル名「020」の画像データ、及びファイル名「021」の画像データに基づいて、画像92(図24の下段中の図参照)を表示部6において表示するための画像データをVRAM32に書き込み、画像90をファイル名「020」の画像データ、及びファイル名「021」の画像データに基づく次の画像92に切換える。
【0055】
さらに単位時間である20秒が経過すると(現在時刻00:40)、CPU20は、ファイル名「021」の画像データに基づいて、画像94(図24の下段右の図参照)を表示部6において表示するための画像データをVRAM32に書き込み、画像92をファイル名「021」の画像データに基づく画像94に切換える。このように、第4の実施の形態においては、表示部6において表示されている画像を側面から段階的に切換えて行く処理を行う。
【0056】
ここで、図25の上段に示す図のようにバッテリ34の残量の値が所定の値よりも少なくなった場合、CPU20は、画像表示装置の表示モードを通常表示モードから節電表示モードに切換え、前回表示していた画像から今回表示する画像へ表示を切換える際の画像の切換え回数及び切換え時間間隔を変更する。例えば、一つの画像データに基づいて表示部6において表示する画像の数を3つから2つに変更し、一つの画像を表示部6において表示する単位時間を20秒間から30秒間に変更する。
【0057】
節電表示モードが設定された場合、CPU20は、通常表示モードにおいて最後に画像の切換えが行われた時(現在時刻00:40)から節電表示モードの単位時間である30秒が経過すると(現在時刻01:10、図26参照)、次の画像への切換えを行う。例えば、CPU20は、メモリカード12から次の画像データであるファイル名「022」の画像データを読み出してRAM30に記憶し、ファイル名「021」の画像データ、及びファイル名「022」の画像データに基づいて、画像96(図26の下段左側の図参照)を表示部6において表示するための画像データをVRAM32に書き込み、ファイル名「021」の画像データ、及びファイル名「022」の画像データに基づく画像96を表示する。
【0058】
次に、さらに単位時間である30秒が経過すると(現在時刻01:40)、CPU20は、RAM30に記憶されている、ファイル名「022」の画像データに基づいて、画像98(図26の下段右の図参照)を表示部6において表示するための画像データをVRAM32に書き込み、画像96をファイル名「022」の画像データに基づく画像98に切換える。なお、節電表示モードが維持された場合、CPU20は、画像98を表示部6において表示してから30秒が経過すると、画像98をファイル名「022」、及びファイル名「023」の画像データに基づく画像に切換え、さらに30秒が経過すると、この画像をファイル名「023」の画像データに基づく画像に切換えるという処理を継続し、その後も同様の処理を繰り返す。
【0059】
その後、図27の上段に示す図のようにバッテリ34の残量の値が所定の値以上に回復した場合、CPU20は、表示モードを通常表示モードに復帰させる(図27の下段に示す図参照)。そして、節電表示モードにおいて最後に画像の切換えが行われた時(現在時刻01:40)から通常表示モードの単位時間である20秒を経過すると(現在時刻02:00、図28参照)、CPU20は、表示部6において表示している画像を次の画像へ切換える。例えば、CPU20は、メモリカード12から次の画像データであるファイル名「023」の画像データを読み出してRAM30に記憶し、ファイル名「022」の画像データ、及びファイル名「023」の画像データに基づいて、画像100(図28の下段左側の図参照)を表示部6において表示するための画像データをVRAM32に書き込み、画像100を表示する。
【0060】
次に、通常表示モードの単位時間である20秒が経過すると(現在時刻02:20)、CPU20は、RAM30に記憶されている、ファイル名「022」の画像データ、及びファイル名「023」の画像データに基づいて、画像102(図28の下段中の図参照)を表示部6において表示するための画像データをVRAM32に書き込み、画像100を画像102に切換える。
【0061】
さらに単位時間である20秒が経過すると(現在時刻02:40)、CPU20は、ファイル名「023」の画像データに基づいて、画像104(図28の下段右の図参照)を表示部6において表示するための画像データをVRAM32に書き込み、画像102を画像104に切換える。
【0062】
この第4の実施の形態に係る画像表示装置によれば、バッテリ34の残量が低下した場合において、前回表示していた画像から今回表示する画像へ表示を切換える際の画像の切換え回数及び切換え時間間隔を変更することにより、メモリ性を有する表示部を備えた画像表示装置において、観察者に違和感を与えることなく消費電力を低減することができる。
【0063】
また上述の各実施の形態においては、節電表示モードにおける表示態様を通常表示モードにおける表示態様と異ならせることにより操作者にバッテリ残量の減少を知らせることができる。
【0064】
また上述の各実施の形態においては、節電表示モード時においても表示部に対して印加する電圧の値が変わらないため、画質を低下させることなく消費電力を低減することができる。
【0065】
なお、第1の実施の形態の節電表示モードにおいて、図8の下段左側に示すように、通電領域40(図3参照)に画像54、通電領域42に画像56、通電領域44に画像58、通電領域46に画像60がそれぞれ表示され、単位時間が経過した場合、CPU20は、次の4つの画像データである画像62の画像データ、画像64の画像データ、及びそれに続く2つの画像データをRAM30から読み出してVRAM32に上書し、表示部6において画像54が表示されている通電領域40に電圧を印加し、画像54を画像62に切換えるようにしてもよい(図8の下段右側に示す図参照)。ここで、CPU20は、他の通電領域には電圧を印加しないため、表示部6の有するメモリ性により画像56、画像58、及び画像60は継続して表示される。さらに、単位時間が経過した場合、CPU20は、表示部6において画像56が表示されている通電領域42に電圧を印加することにより、画像56を画像64に切換える(図9の下段右側に示す図参照)。以後、同様にして残りの2つの画像を切換える。4つの画像の切換えが終了してから単位時間が経過した場合、CPU20は、次の4つの画像データをRAM30から読み出してVRAM32に上書きし、順次各通電領域において画像を切換える。
【0066】
また、上述の実施の形態においては、バッテリ34の残量の値が所定の値以上であるか否かを判定することにより画像表示装置の表示モードを切換える場合を例に説明しているが、他の方法により表示モードの切換えを行ってもよい。例えば、節電表示モードにおいて画像表示装置にACアダプタが接続され、ACアダプタによりバッテリ34に充電が行われたとする。この場合、CPU20は、ACアダプタからバッテリ34に充電が行われたか否かを検出し、充電が行われた場合に通常表示モードへの切換えを行うようにしてもよい。また、バッテリ34に充電を行う太陽電池を備え、太陽電池が十分発電している場合、例えば、節電表示モードにおいて、太陽電池からバッテリ34に対する単位時間当たりの電力の供給量が、通常表示モードで画像を切換えるために必要とされる単位時間当たりの電力よりも大きい場合に通常表示モードへの切換えを行うようにしてもよい。
【0067】
また、上述の実施の形態において、節電表示モードへの切換えを行う節電表示モードボタンを備え、操作者により節電表示モードボタンが操作された時に節電表示モードへの切換えを行うようにしてもよい。
【0068】
また、第1の実施の形態においては、表示部6の通電領域が4箇所に区分されている場合を例に説明しているが、通電領域は複数であれば4箇所に限定されない。
【0069】
また、上述の実施の形態においては、表示部6において表示する画像の画像データメモリカード12から読み出す場合を例に説明しているが、無線通信部38により外部機器から画像データを受信し、受信した画像データに基づく画像を表示部6において表示するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0070】
2…画像表示装置、4…装置本体、6…表示部、8…電源スイッチ、10…スライドショーボタン、12…メモリカード、14…メモリカードスロット、20…CPU、22…操作部、24…駆動部、28…ROM、30…RAM、32…VRAM、34…バッテリ、36…電源制御部、38…無線通信部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データを記憶する記憶部と、
前記画像データに基づく画像を表示させるための電圧が印加された場合に前記画像を表示し、前記電圧の印加が終了した後において前記画像の表示を維持するメモリ性を有する表示部と、
前記表示部を駆動する駆動部と、
前記表示部の表示を省電力で行う指示を入力する入力部と
を備え、
前記駆動部は、前記指示の入力が行われた場合、前記表示部の一部の領域に対して前記電圧を印加することにより前記一部の領域における表示内容の切換えを行うことを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
画像データを記憶する記憶部と、
前記画像データに基づく画像を表示させるための電圧が印加された場合に前記画像を表示し、前記電圧の印加が終了した後において前記画像の表示を維持するメモリ性を有する表示部と、
前記表示部を駆動する駆動部と、
前記表示部の表示を省電力で行う指示を入力する入力部と
を備え、
前記駆動部は、前記指示の入力が行われた場合、前記表示部に表示されている画像の切換え方法を変更することを特徴とする画像表示装置。
【請求項3】
前記駆動部は、前記画像の切換え時間の間隔を変更することを特徴とする請求項2記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記駆動部は、前記画像の切換え回数を変更することを特徴とする請求項2記載の画像表示装置。
【請求項5】
バッテリと、
前記バッテリに関する情報を検出する検出部と
を備え、
前記入力部は、前記検出部における検出結果に基づいて前記指示を入力することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の画像表示装置。
【請求項6】
前記検出部は、前記バッテリの残量を検出し、
前記入力部は、前記検出部において検出した前記バッテリの残量の値が所定の値よりも少ない場合に前記指示を入力することを特徴とする請求項5記載の画像表示装置。
【請求項7】
前記バッテリに対して電力を供給する給電部を備え、
前記検出部は、前記給電部から前記バッテリへの給電状況を検出し、
前記入力部は、前記給電状況に基づいて前記指示を入力することを特徴とする請求項5記載の画像表示装置。
【請求項8】
前記給電部は、外部電源又は太陽電池であることを特徴とする請求項7記載の画像表示装置。
【請求項1】
画像データを記憶する記憶部と、
前記画像データに基づく画像を表示させるための電圧が印加された場合に前記画像を表示し、前記電圧の印加が終了した後において前記画像の表示を維持するメモリ性を有する表示部と、
前記表示部を駆動する駆動部と、
前記表示部の表示を省電力で行う指示を入力する入力部と
を備え、
前記駆動部は、前記指示の入力が行われた場合、前記表示部の一部の領域に対して前記電圧を印加することにより前記一部の領域における表示内容の切換えを行うことを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
画像データを記憶する記憶部と、
前記画像データに基づく画像を表示させるための電圧が印加された場合に前記画像を表示し、前記電圧の印加が終了した後において前記画像の表示を維持するメモリ性を有する表示部と、
前記表示部を駆動する駆動部と、
前記表示部の表示を省電力で行う指示を入力する入力部と
を備え、
前記駆動部は、前記指示の入力が行われた場合、前記表示部に表示されている画像の切換え方法を変更することを特徴とする画像表示装置。
【請求項3】
前記駆動部は、前記画像の切換え時間の間隔を変更することを特徴とする請求項2記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記駆動部は、前記画像の切換え回数を変更することを特徴とする請求項2記載の画像表示装置。
【請求項5】
バッテリと、
前記バッテリに関する情報を検出する検出部と
を備え、
前記入力部は、前記検出部における検出結果に基づいて前記指示を入力することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の画像表示装置。
【請求項6】
前記検出部は、前記バッテリの残量を検出し、
前記入力部は、前記検出部において検出した前記バッテリの残量の値が所定の値よりも少ない場合に前記指示を入力することを特徴とする請求項5記載の画像表示装置。
【請求項7】
前記バッテリに対して電力を供給する給電部を備え、
前記検出部は、前記給電部から前記バッテリへの給電状況を検出し、
前記入力部は、前記給電状況に基づいて前記指示を入力することを特徴とする請求項5記載の画像表示装置。
【請求項8】
前記給電部は、外部電源又は太陽電池であることを特徴とする請求項7記載の画像表示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【公開番号】特開2012−233934(P2012−233934A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−100345(P2011−100345)
【出願日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]