説明

画像表示装置

【課題】画像表示装置をコンパクトにして持ち運びを容易にすると共に、使用者が持ち運びしやすいような単純な形状にできる画像表示装置を提供することを目的とする。
【解決手段】画像をスクリーン上に表示するための光学系を収納する光学エンジンユニット13と、光学系を制御する制御基板を収納し光学エンジンユニット13と電気的に接続する制御ユニット14と、光学エンジンユニット13と制御ユニット14とを収容する筐体11と、を備え、光学エンジンユニット13と制御ユニット14とを上下に配置し、筐体11を略直方体状とすることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源に半導体レーザを用いた画像表示装置に関し、特に携帯型の電子機器に接続可能な小型の画像表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、画像表示装置の光源に半導体レーザを用いる技術が注目されている。この半導体レーザは、従来から画像表示装置に多用されてきた水銀ランプと比較して、色再現性がよい点、瞬時点灯が可能である点、長寿命である点、高効率で消費電力を低減することができる点、ならびに小型化が容易である点など、種々の利点を有している。
【0003】
このような半導体レーザを用いた画像表示装置の利点は、とりわけ小型化が容易な点である。例えば、持ち運びに便利なノートブック型のパーソナルコンピュータに画像表示装置を内蔵させて、パーソナルコンピュータで処理したデータをスクリーン上に表示させるようにした技術が知られている(特許文献1参照)。これにより、パーソナルコンピュータと画像表示装置とをケーブル等のラインで接続させることなく使い勝手も良いものとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−328487号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、(特許文献1)記載の技術では、プロジェクタ本体が常にコンピュ−タ本体から飛び出しているために、プロジェクタ本体の持ち運びの点において課題が生じる。また、画像表示装置はコンピュータ本体に内蔵できる形状であると複雑な形状になり、その画像表示装置は単体で簡単に持ち運ぶ方法に適さない。すなわち、使用者が身に着けている服のポケットに収納して持ち運ぶ方法などには適さない。
【0006】
本発明は、このような従来技術の問題点を解消するべく案出されたものであり、その主な目的は、画像表示装置をコンパクトにして持ち運びを容易にすると共に、使用者が持ち運びしやすいような単純な形状にできる画像表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の画像表示装置は、画像をスクリーン上に表示するための光学系を収納する第1ユニットと、光学系を制御する制御基板を収納し第1ユニットと電気的に接続する第2ユニットと、第1ユニットと第2ユニットとを収容する筐体と、を備え、第1ユニットと第2ユニットとを上下に配置し、筐体を略直方体状とすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、画像表示装置を構成する第1ユニットと第2ユニットとを上下に配置するので、画像表示装置の外形を形成する壁面の面積を抑えることができる。また、画像表示装置の筐体を略直方体状にするので、使用者が装置を簡単に持ち運びすることができる。これらの結果、画像表示装置をコンパクトにして持ち運びを容易にすると共に、使用者が持ち運びしやすいような単純な形状にできる画像表示装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の画像表示装置をノート型の情報処理装置に接続した例を示す斜視図
【図2】本発明の画像表示装置を示す斜視図
【図3】本発明の画像表示装置を示す展開図
【図4】光学エンジンユニットの概略構成図
【図5】壁面をスクリーンにして画像を斜め上向きに投射する状況を示す側面図
【図6】天井面をスクリーンにして画像を投射する状況を示す側面図
【図7】壁面をスクリーンにして画像を真横に投射する状況を示す図
【発明を実施するための形態】
【0010】
前記課題を解決するためになされた第1の発明は、画像をスクリーン上に表示するための光学系を収納する第1ユニットと、光学系を制御する制御基板を収納し第1ユニットと電気的に接続する第2ユニットと、第1ユニットと第2ユニットとを収容する筐体と、を備え、第1ユニットと第2ユニットとを上下に配置し、筐体を略直方体状とすることを特徴とする。これにより、画像表示装置を構成する第1ユニットと第2ユニットとを上下に配置するので、画像表示装置1の外形を形成する筐体の壁面の面積を抑えることができる。また、画像表示装置の筐体を略直方体状にするので、使用者が装置を簡単に持ち運びすることができる。これらの結果、画像表示装置をコンパクトにして持ち運びを容易にすると共に、使用者が持ち運びしやすいような単純な形状にできる画像表示装置を実現できる。
【0011】
また、第2の発明は、第1の発明において、第1ユニットは、第2ユニットより上方に位置することを特徴とする。これにより、第1ユニットが第2ユニットより上方に位置するので、第1ユニットを上方に傾ける角度を小さくしても照射範囲を広げることができる。その結果、第1ユニットを傾けるための傾き調整部材の補正量を小さくするので、傾き調整部材を小さくしつつ画像表示装置をコンパクトにできる。
【0012】
また、第3の発明は、第1の発明において、筐体が第1ユニットからの光を外部に導く出射窓を有し、出射窓の反対側に位置する面を平面状として、平面状の面を水平面上に置いて出射窓を上方に位置させることを特徴とする。これにより、出射窓の反対側に位置する面を平面状として、この平面状の面を水平面上に置いて出射窓を上方に位置させるので、画像を天井面に投射すると共に、画像表示装置を安定して設置できる。
【0013】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1を、図面を参照しながら説明する。
【0014】
図1は、本発明の画像表示装置をノート型の情報処理装置に接続した例を示す斜視図である。
【0015】
画像表示装置1の側面にはケーブル301の一方の端部を差し込むための差し込み口が設けられている。また、情報処理装置2の本体にも同様に、ケーブル301の他方の端部を差し込むための差し込み口が設けられている。画像表示装置1を使用する際には、ケーブル301の一方の端部を画像表示装置1の差し込み口に差し込み、ケーブル301の他方の端部を情報処理装置2の差し込み口に差し込む。これにより、画像表示装置1と情報処理装置2とが接続される。ケーブル301は、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)インターフェース等の電力伝達機能と信号伝達機能を兼ね備えた接続手段であり、画像表示装置1は、このケーブル301を通じて情報処理装置2から電力供給を受けると共に画像表示のためのデータ受信を行う。
【0016】
また、画像表示装置1を持ち運ぶ際には、ケーブル301を画像表示装置1と情報処理装置2から取外し、画像表示装置1と情報処理装置2とケーブル301とを独立させて持ち運ぶ。
【0017】
画像表示装置1は、レーザ光をスクリーンSに投射するための光学エンジンユニット(第1ユニット)と、この光学エンジンユニットを制御するための制御ユニット(第2ユニット)とで構成されている。そして、この第1ユニットと第2ユニットは、筐体11に収容されている。
【0018】
この画像表示装置1は、使用時には画像表示装置1の本体を傾けて、光学エンジンユニットからのレーザ光の投射角度を調整することで、レーザ光をスクリーンS上に適切に投射させることができる。
【0019】
図2は、本発明の画像表示装置を示す斜視図であり、図2(a)は画像表示装置を出射窓側から見た図、図2(b)は画像表示装置を出射窓と反対側から見た図である。
【0020】
画像表示装置1の前面1aには、出射窓74が設けられている。この出射窓74は、光学エンジンユニットからのレーザ光を外部に導く窓である。
【0021】
画像表示装置1の上面1bには、操作部81が設けられている。この操作部81には、電源用の操作ボタン82と、輝度切り替え用の操作ボタン83と、台形補正用の2つの操作ボタン84,操作ボタン85とが設けられており、これらのボタンを操作することにより投射する画像表示のオンオフと投射する画像の画質調整を行うことができる。また、画像表示装置1の上面1bには、操作部81の横に外部の空気を取込む吸気口203が設けられ、画像表示装置1の前面1aには、出射窓74の横に内部の空気を排出する排気口202が設けられている。画像表示装置1の内部に取込まれた空気は光学エンジンユニットの内部を循環後、排気口202から排出される。
【0022】
画像表示装置1の一方の側面1cには、ケーブル301の一方の端部を差し込むための差し込み口302が設けられている。この差し込み口302にケーブル301の端部を差し込むことにより、画像表示装置1と情報処理装置2とが電気的に接続される。
【0023】
画像表示装置1の下面には、出射窓74側に傾き調整部材401が2つ設けられている。傾き調整部材401は画像表示装置1の上下方向に棒状であり、この傾き調整部材401を画像表示装置1から引き出し、側面1cに設けられたロック機構402により所望の位置で固定することができる。これにより、画像表示装置1の傾きを調整することができる。例えば、傾き調整部材401の引き出し量が大きい場合には、画像表示装置1の前面(出射窓74が位置する面)が後面(出射窓74が位置する面と反対側の面)に対して上方に位置する量が大きくなり、画像表示装置1の傾き量は大きくなる。また、傾き調整部材401の引き出し量が小さい場合には、画像表示装置1の前面(出射窓74が位置する面)が後面(出射窓74が位置する面と反対側の面)に対して上方に位置する量が小さくなり、画像表示装置1の傾き量は小さくなる。
【0024】
また、画像表示装置1は、前面1a、上面1b、側面1c、および下面に操作部や調整部が全て配置され、後面1dには操作部や調整部が配置されない。したがって、後面1dは平面状となっている。
【0025】
図3は、本発明の画像表示装置を示す展開図である。
【0026】
画像表示装置1は、筐体11と、光学エンジンユニット13(第1ユニット)と、制御ユニット14(第2ユニット)とから構成されている。
【0027】
筐体11は、画像表示装置1における前面1a、上面1b、側面1c、後面1dを形成する上側筐体11aと、画像表示装置1における下面を形成する下側筐体11bとから構成される。光学エンジンユニット13と制御ユニット14は、上側筐体11aと下側筐体11bとから上下から包み込むように収容される。また、筐体11は、上側筐体11aと下側筐体11bとを勘合させることにより形成され、略直方体の形状をしている。
【0028】
光学エンジンユニット13は、画像をスクリーン上に表示するための光学系、すなわちレーザ光をスクリーンSに投射するための光学部品を収容する。また、光学エンジンユニット13は、筐体11の上側筐体11a側、すなわち画像表示装置1の上方に位置する。
【0029】
制御ユニット14は、光学エンジンユニット内の光学部品を制御するための制御基板などを収納し光学エンジンユニットと電気的に接続される。また、制御ユニット14は、筐体11の下側筐体11b側、すなわち画像表示装置1の下方に位置する。
【0030】
画像表示装置1は、その内部で光学エンジンユニット13と制御ユニット14とを上下に配置するので、画像表示装置1の外形を形成する筐体11の壁面の面積を抑えることができる。また、画像表示装置1の筐体を略直方体状にするので、使用者が装置を簡単に持ち運びすることができる。これらの結果、画像表示装置1をコンパクトにして持ち運びを容易にすると共に、使用者が持ち運びしやすいような単純な形状にできる画像表示装置1を実現できる。
【0031】
さらに、光学エンジンユニット13と制御ユニット14は、上下に配置されて筐体11に収容されるので、光学エンジンユニット13および制御ユニット14と、筐体11との間に不要なスペースを設けることなく画像表示装置1の厚みを増すことができる。また、光学エンジンユニット13と制御ユニット14とを並べて配置するのに比べて、画像表示装置1をコンパクトにできるので、使用者が身に着けている服のポケットに画像表示装置1を収納して持ち運ぶことも可能になる。
【0032】
また、画像表示装置1を通常使用する際、画像表示装置1の操作部81を上方に向けて配置する。そのため、画像表示装置1がテーブル上に置かれているとき、画像を壁面上方に投射する場合には画像表示装置1を傾ける必要がある。このとき、光学エンジンユニット13が制御ユニット14より上方に位置するので、光学エンジンユニット13が画像表示装置1の上側に配置されることになる。そのため、光学エンジンユニット13を上方に傾ける角度を小さくしても照射範囲を広げることができる。その結果、光学エンジンユニット13を傾けるための傾き調整部材401の補正量を小さくするので、傾き調整部材401を小さくしつつ画像表示装置1をコンパクトにできる。
【0033】
図4は、光学エンジンユニットの概略構成図である。
【0034】
この光学エンジンユニット13は、緑色レーザ光を出力する緑色レーザ光源装置22と、赤色レーザ光を出力する赤色レーザ光源装置23と、青色レーザ光を出力する青色レーザ光源装置24と、映像信号に応じて緑色レーザ光源装置22、赤色レーザ光源装置23、青色レーザ光源装置24からのレーザ光の変調を行う液晶反射型の光変調素子25と、緑色レーザ光源装置22、赤色レーザ光源装置23、青色レーザ光源装置24からのレーザ光を反射させて光変調素子25に照射させると共に光変調素子25から出射された変調レーザ光を透過させる偏光ビームスプリッタ26と、緑色レーザ光源装置22、赤色レーザ光源装置23、青色レーザ光源装置24から出射されるレーザ光を偏光ビームスプリッタ26に導くリレー光学系27と、偏光ビームスプリッタ26を透過した変調レーザ光をスクリーンSに投射する投射光学系28と、を備えている。
【0035】
この光学エンジンユニット13は、いわゆるフィールドシーケンシャル方式でカラー画像を表示するものであり、緑色レーザ光源装置22、赤色レーザ光源装置23、青色レーザ光源装置24から各色のレーザ光が時分割で順次出力され、各色のレーザ光による画像が視覚の残像効果によってカラー画像として認識される。
【0036】
リレー光学系27は、緑色レーザ光源装置22、赤色レーザ光源装置23、青色レーザ光源装置24から出射される各色のレーザ光を平行ビームに変換するコリメータレンズ31〜33と、コリメータレンズ31〜33を通過した各色のレーザ光を所要の方向に導く第1および第2のダイクロイックミラー34,35と、ダイクロイックミラー34,35により導かれたレーザ光を拡散させる拡散板36と、拡散板36を通過したレーザ光を収束レーザに変換するフィールドレンズ37と、を備えている。
【0037】
投射光学系28からスクリーンSに向けてレーザ光が出射される側を前側とすると、青色レーザ光源装置24から青色レーザ光が後方に向けて出射され、この青色レーザ光の光軸に対して緑色レーザ光の光軸および赤色レーザ光の光軸が互いに直交するように、緑色レーザ光源装置22および赤色レーザ光源装置23から緑色レーザ光および赤色レーザ光が出射され、この青色レーザ光、赤色レーザ光、および緑色レーザ光が、2つのダイクロイックミラー34,35で同一の光路に導かれる。すなわち、青色レーザ光と緑色レーザ光が第1のダイクロイックミラー34で同一の光路に導かれ、青色レーザ光および緑色レーザ光と赤色レーザ光が第2のダイクロイックミラー35で同一の光路に導かれる。
【0038】
第1および第2のダイクロイックミラー34,35は、表面に所定の波長のレーザ光を透過および反射させるための膜が形成されたものであり、第1のダイクロイックミラー34は、青色レーザ光を透過すると共に緑色レーザ光を反射させる。第2のダイクロイックミラー35は、赤色レーザ光を透過すると共に青色レーザ光および緑色レーザ光を反射させる。
【0039】
これらの各光学部材は、筐体41に支持されている。この筐体41は、緑色レーザ光源装置22、赤色レーザ光源装置23、青色レーザ光源装置24で発生した熱を放熱する放熱体として機能し、アルミニウムや銅などの熱伝導性の高い材料で形成されている。
【0040】
緑色レーザ光源装置22は、側方に向けて突出した状態で筐体41に形成された取付部42に取付けられている。この取付部42は、リレー光学系27の収容スペースの前方と側方にそれぞれ位置する前壁部43と側壁部44とが交わる角部から側壁部44に直交する向きに突出した状態で設けられている。赤色レーザ光源装置23は、ホルダ45に保持された状態で側壁部44の外面側に取付けられている。青色レーザ光源装置24は、ホルダ46に保持された状態で前壁部43の外面側に取付けられている。
【0041】
赤色レーザ光源装置23および青色レーザ光源装置24は、いわゆるCANパッケージで構成され、レーザ光を出力するレーザチップが、ステムに支持された状態で缶状の外装部の中心軸上に光軸が位置するように配置されたものであり、外装部の開口に設けられたガラス窓からレーザ光が出射される。この赤色レーザ光源装置23および青色レーザ光源装置24は、ホルダ45,46に開設された取付孔47,48に圧入するなどしてホルダ45,46に対して固定される。青色レーザ光源装置24および赤色レーザ光源装置23のレーザチップの発熱は、ホルダ45,46を介して筐体41に伝達されて放熱され、各ホルダ45,26は、アルミニウムや銅などの熱伝導率の高い材料で形成されている。
【0042】
緑色レーザ光源装置22は、励起用レーザ光を出力する半導体レーザ51と、半導体レーザ51から出力された励起用レーザ光を集光する集光レンズであるFAC(Fast−Axis Collimator)レンズ52およびロッドレンズ53と、励起用レーザ光により励起されて基本レーザ光(赤外レーザ光)を出力する固体レーザ素子54と、基本レーザ光の波長を変換して半波長レーザ光(緑色レーザ光)を出力する波長変換素子55と、固体レーザ素子54と共に共振器を構成する凹面ミラー56と、励起用レーザ光および基本波長レーザ光の漏洩を阻止するガラスカバー57と、各部を支持する基台58と、各部を覆うカバー体59と、を備えている。
【0043】
この緑色レーザ光源装置22は、基台58を筐体41の取付部42に取付けて固定され、緑色レーザ光源装置22と筐体41の側壁部44との間に所要の幅(例えば0.5mm以下)の間隙が形成される。これにより、緑色レーザ光源装置22の熱が赤色レーザ光源装置23に伝わりにくくなり、赤色レーザ光源装置23の昇温を抑制して、温度特性の悪い赤色レーザ光源装置23を安定的に動作させることができる。また、赤色レーザ光源装置23の所要の光軸調整代(例えば0.3mm程度)を確保するため、緑色レーザ光源装置22と赤色レーザ光源装置23との間に所要の幅(例えば0.3mm以上)の間隙が設けられている。
【0044】
図5は、壁面をスクリーンにして画像を斜め上向きに投射する状況を示す側面図であり、画像表示装置がテーブル上に置かれている様子を示す図である。
【0045】
画像表示装置1は、その下面から傾き調整部材401が引き出されて、所望の位置でロック機構402により保持される。そして、テーブル601の水平面602上に置かれることにより、画像表示装置1を所望の角度で設置できる。このようにすることで、出射窓74から出射された光が壁面501に向かうように画像表示装置1を設置でき、壁面501をスクリーンにして画像を斜め上向きに投射することができる。
【0046】
図6は、天井面をスクリーンにして画像を投射する状況を示す側面図であり、画像表示装置がテーブル上に置かれている様子を示す図である。
【0047】
画像表示装置1は、後面1dがテーブル601の水平面602上に接触するように置かれる。これにより、出射窓74を上方に位置させて天井面502をスクリーンにして画像を投射できる。このとき、画像表示装置1の後面1dには、操作部や調整部が一切配置されておらず、その表面が平面状であるため、出射窓74を上方に位置させつつ画像表示装置1を安定して設置できる。
【0048】
また、画像表示装置1の筐体11が略直方体であるため、正確に出射窓74を上方に向けることができる。さらに、光学エンジンユニット13と制御ユニット14とを上下に配置して筐体11に収容するので、画像表示装置1の後面1dの面積を大きくでき、画像表示装置1をさらに安定して設置できる。
【0049】
図7は、壁面をスクリーンにして画像を真横に投射する状況を示す図であり、画像表示装置がテーブル上に置かれている様子を示す図である。
【0050】
画像表示装置1には、その下面に三脚取付け用の穴が設けられている。この三脚取付け用の穴を利用して三脚が取付けられている。そして、この三脚をテーブル601上に置くことにより、画像表示装置1をテーブル601の水平面602から遠ざけるように設置できる。このようにして、出射窓74から出射された光が壁面501に向かうように画像表示装置1を設置でき、壁面501をスクリーンにして画像を真横に投射することができる。
【0051】
以上のように、画像表示装置1を構成する光学エンジンユニット13と制御ユニット14とを上下に配置するので、画像表示装置1の外形を形成する筐体11の壁面の面積を抑えることができる。また、画像表示装置1の筐体11を略直方体状にするので、使用者が装置を簡単に持ち運びすることができる。これらの結果、画像表示装置1をコンパクトにして持ち運びを容易にすると共に、使用者が持ち運びしやすいような単純な形状にできる画像表示装置1を実現できる。また、使用者が身に着けている服のポケットに画像表示装置1を収納して持ち運ぶ際にも、コンパクトに収納できる画像表示装置1を実現できる。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明にかかる画像表示装置は、画像表示装置をコンパクトにして持ち運びを容易にすると共に、使用者が持ち運びしやすいような単純な形状にできる効果を有し、特に特に携帯型の電子機器に接続可能な小型の画像表示装置などとして有用である。
【符号の説明】
【0053】
1 画像表示装置
1a 前面
1b 上面
1c 側面
1d 後面
2 情報処理装置
11 筐体
11a 上側筐体
11b 下側筐体
13 光学エンジンユニット(第1のユニット)
14 制御ユニット(第2のユニット)
22 緑色レーザ光源装置
23 赤色レーザ光源装置
24 青色レーザ光源装置
25 光変調素子
26 偏光ビームスプリッタ
27 リレー光学系
28 投射光学系
74 出射窓
81 操作部
82 操作ボタン
83 操作ボタン
84 操作ボタン
85 操作ボタン
202 排気口
203 吸気口
301 ケーブル
302 差し込み口
401 傾き調整部材
402 ロック機構
501 壁面
502 天井面
601 テーブル
602 水平面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像をスクリーン上に表示するための光学系を収納する第1ユニットと、
前記光学系を制御する制御基板を収納し前記第1ユニットと電気的に接続する第2ユニットと、
前記第1ユニットと前記第2ユニットとを収容する筐体と、を備え、
前記第1ユニットと前記第2ユニットとを上下に配置し、前記筐体を略直方体状とすることを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記第1ユニットは、前記第2ユニットより上方に位置することを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記筐体は、
前記第1ユニットからの光を外部に導く出射窓を有し、
前記出射窓の反対側に位置する面を平面状として、前記平面状の面を水平面上に置いて前記出射窓を上方に位置させることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−83735(P2013−83735A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−222487(P2011−222487)
【出願日】平成23年10月7日(2011.10.7)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】