説明

画像記録装置及びその制御方法

【課題】搬送開始時に於ける連続媒体の破断を防止するための特別な機構を設けることなく、連続媒体に対して適正な張力をかけることが可能な画像記録装置及びその制御方法を提供することである。
【解決手段】ロール状の記録媒体を連続的に搬送して回転ドラムに巻回し、巻回された記録媒体に画像を形成する画像記録装置に於いて、搬送開始時にロール状の記録媒体の最大径の時の張力を張力付与機構13により記録媒体に加え、ニップローラ対33による搬送速度を印刷時よりも遅い速度に設定する。そして、搬送速度が一定速度になったならば、前記ロール状の記録媒体の回転数と回転ドラムの回転数から、前記記録媒体の巻き径に基づいた張力を巻き径算出部114が算出する。駆動設定決定部116は、この算出された張力を記録媒体に加えると共に、前記記録媒体の搬送速度を印刷速度に設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば用紙やフィルム等をロール状に巻回した連続状の記録媒体に画像を記録する画像記録装置及びその制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、用紙やフィルム等をロール状に巻回した連続状の記録媒体(連続媒体)に画像記録を行う画像記録装置が知られている。
【0003】
このような画像記録装置では、連続媒体の搬送開始時に連続媒体に過剰な張力が加わり、破断するという問題があった。そこで、例えば、下記特許文献1には、このような問題を解決するための技術が開示されている。すなわち、下記特許文献1は、移動可能な用紙ガイドを有しており、この用紙ガイドは、連続紙の搬送を開始する搬送信号が入力されると連続紙に張力を与えない状態で支持する位置から、所定の張力を与えた状態で支持する位置に、除々に移動する。このように、搬送開始時に連続紙に対して除々に張力を与えることにより連続紙の破断を防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−239328号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記特許文献1に於いては、連続媒体に適正な張力を与えるために、用紙ガイドや該用紙ガイドを移動させる駆動部といった特別な機構を設ける必要がある。そのため、部品点数が多くなるだけでなくコストも上がるという課題を有している。
【0006】
したがって本発明は前記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、搬送開始時に於ける連続媒体の破断を防止するための特別な機構を設けることなく、連続媒体に対して適正な張力をかけることが可能な画像記録装置及びその制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち本発明の画像記録装置は、ロール状に巻き回された記録媒体を回転可能に保持する供給部と、供給部に保持された記録媒体の給送情報を生成する給送情報生成部と、記供給部から供給された記録媒体に対して画像記録を行う画像記録部と、画像記録時に第1の速度で記録媒体を画像記録部へと搬送する駆動部を有する搬送機構と、搬送機構の搬送情報を生成する搬送情報生成部と、記録媒体に対して該記録媒体の搬送方向とは逆方向に張力を加える張力付与機構と、記録媒体の搬送を制御する制御部と、を備え、制御部は、搬送開始時に張力付与機構による記録媒体に加える張力を記録媒体の巻き径が最大時に加える張力と同等、又はそれ以下となるように設定すると共に、駆動部による記録媒体の搬送速度を第1の速度より遅い第2の速度に設定する初期駆動設定部と、搬送速度が第2の速度に到達して一定速度になったならば、給送情報生成部で生成される給送情報、及び搬送情報生成部で生成される搬送情報に基づいて録媒体の巻き径を算出する巻き径算出部と、巻き径算出部で算出された記録媒体の巻き径に基づいて、張力付与機構よる記録媒体に加える張力を決定する駆動設定決定部と、を有することを特徴とする。
【0008】
また本発明の画像記録装置の制御方法は、回転可能に保持されたロール状の記録媒体を搬送し、搬送された記録媒体を回転ドラムに巻回し、巻回された記録媒体に画像を形成する画像記録装置の制御方法であって、搬送開始時に記録媒体の搬送方向と逆方向に加える張力をロール状に保持された記録媒体の巻き径が最大時に加える張力と同等、又はそれ以下となるように設定すると共に、記録媒体の搬送速度を画像記録時の第1の速度より遅い第2の速度に設定し、搬送速度が第2の速度に到達して一定速度になったならば、ロール状に保持された記録媒体の回転数と回転ドラムの回転数からロール状に保持された記録媒体の巻き径を算出し、算出された巻き径に基づいて、記録媒体に加える張力を決定する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、搬送開始時に於ける連続媒体の破断を防止するための特別な機構を設けることなく、連続媒体に対して適正な張力をかけることが可能な画像記録装置及びその制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態に於ける画像記録装置の全体構成を示すもので、画像記録装置の概略側断面図である。
【図2】本発明の一実施形態に於ける画像記録装置の全体構成を示すもので、図1の画像記録装置1の図示矢印A方向から見たプリンタ部を示す概略的な側面図である。
【図3】図1の給送情報生成部14の構成を示した図である。
【図4】画像記録装置1内の給送制御部の構成を示すブロック図である。
【図5】張力付与機構13の設定テーブルの一例を示した図である。
【図6】本発明の一実施形態に於ける画像記録装置1の記録媒体搬送開始時の動作について説明するためのフローチャートである。
【図7】本発明の一実施形態に於ける画像記録装置1の記録媒体搬送開始時の動作について説明するためのタイミングチャートである。
【図8】図6のフローチャートのステップS6またはステップS9のサブルーチン「巻き径検知処理」の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0012】
尚、以下の説明では、本実施形態の画像記録装置として、インクジェット方式のフルライン型プリンタの場合を例として説明する。
【0013】
図1及び図2は、本発明の一実施形態に於ける画像記録装置の全体構成を示すもので、図1は画像記録装置の概略側断面図であり、図2は図1の画像記録装置1の図示矢印A方向から見たプリンタ部を示す概略的な側面図である。
【0014】
本実施形態に於ける画像記録装置1は、大別すると、アンワインダ部10と、プリンタ部20と、排出部100とを具備している。
【0015】
先ず、図1に示されるアンワインダ部10について説明する。
【0016】
このアンワインダ部10は、スタンド11と、紙管固定シャフト12と、張力付与機構13と、給送情報生成部14と、を有して構成される。
【0017】
前記アンワインダ部10は、紙管固定シャフト12により記録媒体15を回転可能に保持し、この記録媒体15をプリンタ部20に供給する記録媒体供給部である。本実施形態に於いて、アンワインダ部10には、記録媒体として、ロール紙等の連続媒体を使用している。
【0018】
スタンド11は、紙管固定シャフト12を回転可能に支持するものである。紙管固定シャフト12は、図示されない空気注入口より空気を注入することにより、記録媒体15の紙管の内径をチャックする複数の爪部が、その半径方向に突出する。これにより、紙管固定シャフト12の爪部が記録媒体15の紙管の内径に食い込み、当該記録媒体15を強固に保持する。
【0019】
紙管固定シャフト12には、張力付与機構13と給送情報生成部14とが接続されている。張力付与機構13の制動力は、紙管固定シャフト12に伝達される。これにより、記録媒体15には、張力付与機構13によりバックテンションが加えられている。尚、張力付与機構13は、例えば、パウダクラッチによって構成されている。
【0020】
また、給送情報生成部14は、記録媒体15が搬送により巻き出されることで回転する紙管固定シャフト12の回転位置に相当する給送情報としての信号(検出パルス)を生成する。この給送情報生成部14は、例えば、図3に示されるような、簡易なロータリエンコーダで構成されている。給送情報生成部(エンコーダ)14は、例えば、均等な間隔で8個の凸部が形成された遮蔽板17と、該遮蔽板17を検知するためのセンサ18とで構成される。紙管固定シャフト12の回転により、遮蔽板17が回転し、センサ18によって遮蔽・非遮蔽が検知されている。そして、このセンサ18で検知された信号に基づいて、記録媒体15の給送情報が生成されている。
【0021】
続いて、プリンタ部20について説明する。
【0022】
プリンタ部20は、図1及び図2に示されるように、複数のフリーローラ21、22、23、25、26、27、29、30、31、32と、第1ニップローラ対33(33a、33b)、第2ニップローラ対34(34a、34b)と、第1ドラム40と、第2ドラム50から構成される記録媒体15の搬送系と、カット部92と、本体フレーム36と、第1記録部60と、第2記録部70と、第1メンテナンスユニット80と、第2メンテナンスユニット85と、から構成されている。
【0023】
このプリンタ部20は、前述したアンワインダ部10から、図示矢印B方向に示されるように送り出されてくる記録媒体15を導入する。
【0024】
プリンタ部20に導入された記録媒体15は、フリーローラ21、22、23から成る搬送経路を経由して、第1の搬送部としての第1ドラム40に搬送される。フリーローラ21、22、23は、それぞれ本体フレーム36に回転可能に支持されている。前述した搬送経路を経由して第1ドラム40に搬送された記録媒体15は、フリーローラ23及び25によって第1ドラム40に、ほぼ330度の巻き付け角で巻き付けられる。
【0025】
このように、第1ドラム40に於ける記録媒体15の巻き付け角を本実施形態のように330度位に広く確保することで、第1ドラム40と記録媒体15との間の摩擦力が大きくなり、第1ドラム40と記録媒体15との間で滑りがなくなる。そして、記録媒体15を第1ドラム40に密着保持させることができる。したがって、正確な用紙搬送とドラムの回転数制御が可能となる。
【0026】
また、第1ドラム40に於ける記録媒体15の巻き付け角を本実施形態のように330度位に広く確保することで、例えば、記録媒体15に記録される画像の解像度を上げるために、記録部を第1ドラム40の円周方向に多数配置することができる。また、記録後の印字品質を検出する印字品質検出装置による安定した検出を行うことができる。更に、UVインク等の場合に必要となるUV硬化ランプを配置し、安定した硬化条件でUV照射ができること等のメリットがある。
【0027】
この第1ドラム40は、例えばアルミニウム製の中空の円筒で構成される。第1ドラム40の回転軸40aは、本体フレーム36に回転可能に支持されている。また、回転軸40aには、後述する第1メンテナンスユニット80を支持する部材の一端が係合されている。第1ドラム40は、記録媒体15の搬送力によって、図示矢印C方向(時計回り方向)に回転する。つまり、第1ドラム40には駆動源はなく、後述するニップローラ対33a、33bによる記録媒体15を搬送する搬送力によって回転する。
【0028】
そして、第1ドラム40に保持された記録媒体15は、第1ドラム40に対向して配置された第1記録部60の直下に搬送される。そして、ここで第1記録部60によって、記録媒体15の表面に記録が行われる。この第1ドラム40の巻き終わり以降では、すなわち第1記録部60により表面に画像が記録された記録媒体15は、フリーローラ25、26、27の搬送経路を経由して、第2の搬送部としての第2ドラム50に搬送される。
【0029】
この第2ドラム50も、前述した第1ドラム40と同様に、例えばアルミニウム製の中空の円筒で構成される。第2ドラム50の回転軸50aは、本体フレーム36に回転可能に支持されている。また、回転軸50aには、後述する第2メンテナンスユニット85を支持する部材の一端が係合されている。尚、フリーローラ25、26、27、29も、本体フレーム36に回転可能に支持されている。
【0030】
また、第2ドラム50に搬送された記録媒体15は、ここでもフリーローラ27及び29により、第2ドラム50にほぼ330度の巻き付け角で巻き付けられる。これにより、第2ドラム50と記録媒体15との間の摩擦カが大きくなることから、第2ドラム50と記録媒体15との間で滑りがなくなり、記録媒体15は第2ドラム50に密着保持される。
【0031】
つまり、第2ドラム50も、前述した第1ドラム40と同様に駆動源はなく、後述するニップローラ対33による記録媒体15を搬送する搬送力によって、図示矢印D方向(反時計回り方向)に回転する。この第2ドラム50の回転によって、第2ドラム50に保持される記録媒体15は、第2ドラム50に対向して配置された第2記録部70の直下に搬送される。
【0032】
第2ドラム50に巻き付けられて保持された記録媒体15は、第1ドラム40に於いて第1記録部60により記録された画像記録面が下向き(第2ドラム50の周面側)になっており、まだ記録されていない裏面が上向き(第2記録部70に対面する向き)になっている。第2ドラム50に巻き付けられて保持され、第2記録部70の直下に搬送された記録媒体15には、第2記録部70により裏面に記録が行われる。これにより、記録媒体15への両面記録が完了する。
【0033】
図2に示されるように、第2ドラム50の回転軸50aには、カップリング53を介して、搬送情報生成部に於けるエンコーダ52が連結されている。このエンコーダ52のハウジングは、断面がL字形状のエンコーダ固定部材51の一端に固定されている。そして、エンコーダ固定部材51の他端は、本体フレーム36の背面に固定されている。
【0034】
このような構成により、エンコーダ52は、第2ドラム50の回転に伴って回転し、第2ドラム50の回転位置に相当する搬送情報としての信号(検出パルス)を出力する。そして、エンコーダ52から出力された検出パルスは、第1記録部60及び第2記録部70の印字ヘッドを駆動させる図示されない駆動基板に入力される。この検出パルスに同期して、駆動基板からの駆動制御により印字ヘッドはインクを吐出する。
【0035】
つまり、記録媒体15は、第1ドラム40及び第2ドラム50上で滑ることなく同速度で搬送されるため、第2ドラム50の回転に伴って出力される検出パルスに基づいて、第1記録部60及び第2記録部70の吐出駆動を制御することができる。また、エンコーダ52で出力された検出パルスは、詳細は後述するが、紙管固定シャフト12に保持された記録媒体15の巻き径を検出するためにも使用される。
【0036】
エンコーダ52には、例えば1回転あたり18000パルスのロータリエンコーダが用いられる。ここで、記録の搬送方向の解像度を300dpiとし、エンコーダ52の1パルス当たり、1ドットの印字を行うものとすると、第2ドラム50の直径は、485mmとなる。
【0037】
また、本実施形態では、第1ドラム40の直径は第2ドラム50の直径と同一としている。この構成により、第1記録部60及び第2記録部70の印字ヘッドは、エンコーダ52の検出パルスに同期してインクを吐出し、搬送方向の解像度300dpiの記録処理を行うことができる。
【0038】
次に、第1記録部60及び第2記録部70について説明する。
【0039】
尚、第2記録部70の構成は第1記録部60の構成と同様であるので、ここでは代表的に第1記録部60について説明する。
【0040】
本実施形態の第1記録部60は、シアン(C)、ブラック(K)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の合計4色の印字ヘッド61を有している。それぞれの印字ヘッド61は、ヘッド保持プレート62上に記録媒体15の幅と同等、またはそれ以上となるように千鳥状に配列され、固定されている。
【0041】
印字ヘッド61に形成されたノズル面は、第1ドラム40の外周面に保持された記録媒体15の印字面に対して対向配置されている。また、印字ヘッド61は、ヘッド保持プレート62によって、第1ドラム40に対する相対位置が位置決めされる。
【0042】
次に、第1メンテナンスユニット80及び第2メンテナンスユニット85について説明する。
【0043】
第1メンテナンスユニット80と第2メンテナンスユニット85は、印字ヘッドのノズルに於ける目詰まり防止の目的として、ワイプ、ノズル吸引等のメンテナンス動作を行う機能を有している。
【0044】
尚、第2メンテナンスユニット85の構成は第1メンテナンスユニット80の構成と同様であるので、ここでは代表的に第1メンテナンスユニット80について説明する。
【0045】
第1メンテナンスユニット80は、第1記録部60の各印字ヘッド61に対応した、図示されない複数の吸引ノズルと、色毎に対応した4つの第1インクパンを備えている。更に、第1メンテナンスユニット80は、前記4つの第1インクパンを覆うように、第1インクパンと一体となっている第2インクパンと、この第2インクパンを保持するメンテナンスユニット保持部材とを備えている。
【0046】
前述した吸引ノズルは、印字ヘッド61からインクを吸引し、印字ヘッド61のノズル面に付着したインクや紙粉等を取り除くものである。
【0047】
第1インクパンは、メンテナンス動作時にパージされたインクを回収する。メンテナンスユニット保持部材は、前述の構成部位(吸引ノズル、第1インクパン、第2インクパン)を第1ドラム40に対して位置決めして保持するために、第1ドラム40の回転軸40aと係合している。
【0048】
メンテナンス動作は、先ず、ヘッド保持プレート62を図示されない退避機構により、第1ドラム40の周面から離れる方向に退避させる。これにより、印字ヘッド61も第1ドラム40の周面から離れる方向に移動し、印字ヘッド61のノズル面と第1ドラム40の周面との間に所定の間隙が形成される。その後、第1メンテナンスユニット80を印字ヘッド61の直下に移動させる。そして、各印字ヘッド61より、インクのパージ動作を行わせる。このパージの際に流出したインクは、各印字ヘッド61に対応した4つの第1インクパンで回収され、図示されない廃液タンクに収集される。
【0049】
そして、印字ヘッド61のノズル面に当接状態にある吸引ノズルが、ノズル列方向に走査される。次いで、この吸引ノズルにより、ノズル面に付着したインクや紙粉などがかき取られながら、ノズル表面に残ったインクが吸引される。
【0050】
メンテナンス動作終了後は、第1メンテナンスユニット80は、例えば、図1に示される待機位置に戻る。この時、第1メンテナンスユニット80は傾いた位置で待機するので、第1インクパンに残ったインクが垂れる虞れがあるため、第2インクパンが設けられている。第2インクパンに収集されたインクは、図示されない廃液タンクへと流れる。この構成により、記録媒体15や第1ドラム40等、装置内をインクで汚すことがなくなる。
【0051】
図1に戻り、前述したように第1記録部60により表面に記録され、第2記録部70により裏面に記録されて両面記録が完了した記録媒体15は、第2ドラム50の巻き終わり部分から、フリーローラ29以降の搬送経路に搬送される。
【0052】
つまり、第2ドラム50の巻き終わり部分以降では、記録媒体15は、フリーローラ29、30、31、32を経由して、第1ニップローラ対33に搬送される。尚、フリーローラ29、30、31、32、第1ニップローラ対33は、本体フレーム36に回転可能に支持されている。
【0053】
第1ニップローラ対33は、ローラ33a及び33bから構成されている。このローラ33a及び33bは、本体フレーム36に回転可能に支持されている。また、図2に示されるように、ローラ33bには、カップリング44及びトルクリミッタ43を介して、駆動源に於けるモータ42が連結されている。このモータ42のハウジングは、断面がL字形状のモータ固定部材41の一端に固定されている。そして、モータ固定部材41の他端は、本体フレーム36の背面に固定されている。このように、第1ニップローラ対33は、記録媒体15を挟持して、下流側へと搬送させる搬送駆動部材として機能している。
【0054】
更に、第1ニップローラ対33は、記録媒体15に対して記録媒体15の搬送方向と同一方向に張力を作用させるための張力発生部としての機能も有している。このように、第1ニップローラ対33は、前述した張力付与機構13と協業して記録媒体15を弛ませることなく、下流側へと搬送する搬送力を与えている。
【0055】
第1ニップローラ対33以降では、記録媒体15は、ガイド90を経由して第2ニップローラ対34に搬送される。このニップローラ対34は、ローラ34a及び34bによって構成されている。このローラ34a及び34bは、本体フレーム36に回転可能に支持されている。
【0056】
図2に示されるように、ローラ34bには、カップリング67を介して、駆動源に於けるモータ66が連結されている。このモータ66のハウジングは、断面がL字形状のモータ固定部材65の一端に固定されている。そして、モータ固定部材65の他端は、本体フレーム36の背面に固定されている。この第2ニップローラ対34は、第1ニップローラ対33と同速度で回転するよう制御されている。つまり、第2ニップローラ対34は、第1ニップローラ対33から搬送されてくる記録媒体15を引っ張ることがないため、記録媒体15の搬送には影響を与えずに、排出部100に向けて記録媒体15を搬出する。
【0057】
第2ニップローラ対34以降では、記録媒体15 は、導入ガイド91を経由して、カッター部92に搬送される。前記第2ニップローラ対34とカッター部92間の搬送経路は、できる限り短くなるように構成される。
【0058】
導入ガイド91は、この搬送経路中での記録媒体15の厚み方向の変動を抑制し、記録媒体15をカッター部92に導入する機能を有している。この導入ガイド91は、記録媒体15の幅方向に延在し、該記録媒体15の表裏を覆い、搬送経路を規制するような構成となっている。また、導入ガイド91は、例えば、板金や樹脂成型で作製される部品であるが、これに限られるものではなく、細長いローラ対で構成しても良い。
【0059】
導入ガイド91によりカッター部92に導入された記録媒体15は、カッター部92で所定の長さに裁断されて、シート状記録媒体101となる。カッター部92は、記録媒体15を切断可能に対向配置され、一定の回転数で回転しているカット側回転体としてのカットローラ92a及び受け側回転体としてのアンビルローラ92bを有している。
【0060】
カットローラ92aの外周面にはカッター刃が設けられており、このカッター刃により記録媒体15が切断される。カットローラ92aは、カットローラ駆動モータ(図示せず)を駆動源とするが、該カットローラ駆動モータは、エンコーダ52が生成する搬送情報を制御パルスとして用い、媒体搬送速度とカッター刃の周速との同期を確立している。つまり、カッター刃の周速度を、記録媒体15の搬送速度に同期した一定の速度で回転させることで、カッター刃がアンビルローラ92b側に押し付けられ、記録媒体15が所定のサイズにカットされる。そして、カットされたシート状記録媒体101は、排出ガイド102a、102b、排出部材としての排出ローラ対103を経由して、収納トレイ105へ排出される。
【0061】
尚、導入ガイド91、カッター部92、排出ガイド102a、102b、排出ローラ対103、収納トレイ105により、排出部100を構成している。
【0062】
次に、本実施形態の画像記録装置1に於ける記録媒体搬送開始時の張力を制御する給送制御部について説明する。
【0063】
図4は、画像記録装置1内の給送制御部の構成を示すブロック図である。
【0064】
給送制御部110は、判断部111と、初期駆動設定部112と、回転数監視部113と、巻き径算出部114と、巻き径記憶部115と、駆動設定決定部116と、を有して構成される。
【0065】
前記判断部111は、上位装置(例えば、パーソナルコンピュータ等)120からの通知に基づいて、記録媒体15が交換されてから1回目の搬送か否かの判断を行う。そして、判断部111で1回目の搬送と判断されると、初期駆動設定部112に移行し、それ以外については、巻き径記憶部115に移行する。
【0066】
初期駆動設定部112は、張力付与機構13、ニップローラ対33(モータ42)に対して指令を出す。
【0067】
ここで、本実施形態の張力付与機構13は、図5に示すように記録媒体15の巻き径の直径に応じてバックテンション値(張力設定値)が設定されている。記録媒体15の巻き径の直径が大きい場合は、張力付与機構13による張力設定値が小さく、記録媒体15の巻き径が小さくになるにつれて、張力設定値が大きくなっていく。
【0068】
そして、初期駆動設定部112は、張力付与機構13に対して、画像記録装置1に装着された記録媒体15の巻き径が不明なため、張力設定値が装置に装着可能な最大巻き径の記録媒体15を搬送する際の値と等価か、それ以下の値となるよう指令を出す。本実施形態では、初期駆動設定部112は、張力付与機構13による張力設定値を最大巻き径の時と同様に20Nmに設定している。
【0069】
また、初期駆動設定部112は、ニップローラ対33に対して、記録時の搬送速度(第1の速度)より遅い搬送速度(第2の速度)で記録媒体15を搬送するよう指令を出す。
【0070】
尚、その他の駆動系(カッター部92、ニップローラ対34(モータ66))に対しては、ニップローラ対33(モータ42)の搬送速度に対応したデータが記憶された、図示されない記憶部を参照することで制御している。
【0071】
初期駆動設定部112で張力付与機構13、ニップローラ対33を駆動させると、回転数監視部113は、エンコーダ52の回転量を監視する。そして、回転数監視部113は、搬送速度が所定の値(第2の速度)で一定になったか否かを監視している。搬送速度が所定の値で一定になると、巻き径算出部114は、エンコーダ52及びエンコーダ14の検出パルスに基づいて、セットされた記録媒体15の巻き径を算出する。そして、駆動設定決定部116は、巻き径算出部114で算出された記録媒体15の巻き径に基づいて、ニップローラ対33(モータ42)、張力付与機構13の設定値を適正な値に設定する。
【0072】
また、巻き径算出部114で算出された記録媒体15の巻き径は、巻き径記憶部115に記憶させておく。尚、判断部111は、記録媒体15が交換されてから1回目の搬送でないと判断した場合は、巻き径記憶部115に記憶されている巻き径を読み出し、駆動設定決定部116により、ニップローラ対33(モータ42)、張力付与機構13の設定値を適正な値に設定する。
【0073】
次に、図6のフローチャート及び図7のタイミングチャートを参照して、本実施形態に於ける画像記録装置1の記録媒体搬送開始時の動作について具体的に説明する。
【0074】
図6は本発明の一実施形態に於ける画像記録装置1の記録媒体搬送開始時の動作について説明するためのフローチャートであり、図7は画像記録装置1の記録媒体搬送開始時の動作について説明するためのタイミングチャートである。
【0075】
上位装置120から記録信号が通知される(t0 )と、ステップS1に於いて、判断部111によって記録媒体15の交換後に於ける1回目の搬送か否かの判断が行われる。ここでは、先ず、1回目の搬送について説明する。
【0076】
記録媒体15の交換後、記録媒体15の1回目の搬送では、セットされた記録媒体15の巻き径が不明であるため、記録媒体15に対して適正な張力をかけることができない。そこで、本実施形態では、ステップS2に於いて、初期駆動設定部112により、前述したようにニップローラ対33の駆動を第1の速度より低速な第2の速度に設定し、張力付与機構13によるバックテンションを装着可能な最大巻き径の記録媒体15を搬送する際の値と等価な値に設定する。
【0077】
このように、記録媒体15を低速に設定することにより、バックテンションが厳密に適正でない場合でも、穏やかに記録媒体15の搬送開始を行うことができる。例えば、バックテンションが弱すぎる場合でも、急激に搬送カが伝搬されることがなく、記録媒体15の弛みを穏やかに解消することができる。
【0078】
次に、ステップS4にて、ニップローラ対33(33a、33b)が第2の速度で駆動されることで、記録媒体15の搬送が開始される(t1 )。これにより、各エンコーダ52、14からは、回転量に応じた検出パルスが出力される。次いで、ステップS5に於いて、回転数監視部113によってエンコーダ52の回転量が監視される。そして、エンコーダ52から出カされる検出パルスが一定間隔となった(第2の速度に到達した)(t2 )ところで、巻き径算出部114へと通知される。つまり、記録媒体15の搬送速度が第2の速度で一定となったところで、ステップS6に移行して、記録媒体15の巻き径を算出しにいく。
【0079】
巻き径算出部114では、エンコーダ52からの検出パルスとエンコーダ14からの検出パルスに基づいて、図8のサブルーチンに従って記録媒体15の巻き径が取得される。
【0080】
図8は、図6のフローチャートのステップS6またはステップS9のサブルーチン「巻き径検知処理」の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。
【0081】
本サブルーチンに入ると、先ず、ステップS21に於いて、紙管固定シャフトに取り付けられた遮蔽板17の最初の立ち上がり信号が検知されたか否かが判断される。ここで、前記立ち上がり信号が検知されたならば、続くステップS22にて、遮蔽区間信号立ち上がりからの所要時間の計測が開始される。
【0082】
次に、ステップS23に於いて、前記遮蔽板17の2回目の立ち上がり信号が検知されたか否かが判断される。ここで、前記2回目の立ち上がり信号が検知されたならば、ステップS24に移行して、遮蔽区間信号立ち上がりから計測された所要時間の計測が終了する。
【0083】
すると、続くステップS25にて、前記所要時間が8倍されて、エンコーダ14の1回転に相当する所要時間が算出される。そして、エンコーダ14の1回転に相当する所要時間と用紙搬送速度から、1周で巻き出された用紙長が求められる(ロール紙の外周と同じ)。更に、このロール紙の外周の長さを円周率3.14で割り、連続した記録媒体15の巻き径(直径)が求められる。
【0084】
この演算自体は既知のものであるが、記録媒体15を低速で搬送させることで、搬送速度が一定の速度となるのに要する時間が短時間で済む。また、遮蔽板17の回転速度も低速のため、遮蔽板の遮蔽区間信号の立ち上がりを精度よく取得できる。遮蔽板17の遮蔽区間信号の立ち上がり間は給送部の1/8の回転角で得られるため、速度の到達から1/8の回転角搬送時間で初期の記録媒体15の巻き径が演算できる。
【0085】
尚、給送情報生成部14は、アブソリュートエンコーダを用いても良いし、遮蔽と非遮蔽区間のエッジ数を変えても良い。
【0086】
このように、ステップS25にて、巻き径算出部114によって記録媒体15の巻き径が算出されることによって、続くステップS26に於いて、駆動設定決定部116により、記録媒体15の巻き径に基づいて、ニップローラ対33(モータ42)、張力付与機構13の設定値が適正な値に設定される。このようにニップローラ対33(モータ42)、張力付与機構13の設定値が適正な値に設定されると、図6のフローチャートのステップS7に移行する。
【0087】
ステップS7では、ニップローラ対33(モータ42)が通常の印刷速度(第1の速度)となるように駆動される(t3 )。そして、続くステップS8にて回転数監視部113によってエンコーダ52の回転量が監視され、エンコーダ52から出カされる検出パルスが一定間隔となった(第1の速度に到達した)(t4 )ところで、ステップS9に移行する。
【0088】
このステップS9では、前述したステップS6と同様にしてサブルーチン「巻き径検知処理」が行われ、続くステップS10にて、前述した第1記録部60及び第2記録部70によって印刷動作が行われる。そして、ステップS11に於いて、搬送が停止されるまで、前記ステップS9〜S11の処理動作が繰り返される。搬送停止であれば本シーケンスが終了する。
【0089】
尚、巻き径算出部114によって算出された記録媒体15の巻き径は、巻き径記憶部115に記憶される。これにより、2回目以降の搬送については、巻き径記憶部115に記憶された巻き径を読み出し、張力付与機構13による適正なバックテンションの値を設定することができる。
【0090】
すなわち、前記ステップS1に於いて、判断部111で記録媒体15の交換後の1回目の搬送でない場合は、ステップS3に移行して、巻き径記憶部115に記憶された巻き径が読み出される。そして、この巻き径から張力付与機構13によるバックテンションが設定され、ステップS7へと移行する。これによりステップS4〜S6の処理を省略することができる。尚、2回目以降に於いても1回目と同様な制御を行ってもよい。
【0091】
このように、本実施形態に係る画像記録装置1によれば、特別な張力測定手段を用いずに、記録媒体搬送開始時に短時間で適正張力をかけることができ、連続記録媒体搬送開始時の弛みや、過剰張力による破断を回避することができる。
【0092】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述したに限定されるものではなく、実施形態以外にも本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形実施が可能であり、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。
【0093】
更に、前述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適当な組合せにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されてもよく、更には各実施形態の異なる構成要素を適宜組み合わせても良く、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成も発明として抽出され得る。
【産業上の利用可能性】
【0094】
本発明によれば、搬送開始時に於ける連続媒体の破断を防止するための特別な機構を設けることなく、連続媒体に対して適正な張力をかけることが可能な画像記録装置及びその制御方法が得られる。
【符号の説明】
【0095】
1…画像記録装置、10…アンワインダ、11…スタンド、12…紙管固定シャフト、13…張力付与機構、14…給送情報生成部(エンコーダ)、15…記録媒体、17…遮蔽板、18…センサ、20…プリンタ部、21、22、23、25、26、27、29、30、31、32、33a、33b、34a、34b…フリーローラ、33…第1ニップローラ対、34…第2ニップローラ対、36…本体フレーム、40…第1ドラム、41、65…モータ固定部材、42、66…モータ、43…トルクリミッタ、44、53、67…カップリング、50…第2ドラム、51…固定部材、52…エンコーダ、60…第1記録部、61…印字ヘッド、62…ヘッド保持プレート、70…第2記録部、80…第1メンテナンスユニット、85…第2メンテナンスユニット、91…導入ガイド、92…カッター部、92a…カットローラ、92b…アンビルローラ、100…排出部、101…シート状記録媒体、102a、102b…排出ガイド、103…排出ローラ対、105…収納トレイ、110…給送制御部、111…判断部、112…初期駆動設定部、113…回転数監視部、114…巻き径算出部、115…巻き径記憶部、116…駆動設定決定部、120…上位装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロール状に巻き回された記録媒体を回転可能に保持する供給部と、
前記供給部に保持された前記記録媒体の給送情報を生成する給送情報生成部と、
前記供給部から供給された前記記録媒体に対して画像記録を行う画像記録部と、
前記画像記録時に第1の速度で前記記録媒体を前記画像記録部へと搬送する駆動部を有する搬送機構と、
前記搬送機構の搬送情報を生成する搬送情報生成部と、
前記記録媒体に対して該記録媒体の搬送方向とは逆方向に張力を加える張力付与機構と、
前記記録媒体の搬送を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
搬送開始時に前記張力付与機構による前記記録媒体に加える張力を前記記録媒体の巻き径が最大時に加える張力と同等、又はそれ以下となるように設定すると共に、前記駆動部による前記記録媒体の搬送速度を前記第1の速度より遅い第2の速度に設定する初期駆動設定部と、
前記搬送速度が前記第2の速度に到達して一定速度になったならば、前記給送情報生成部で生成される前記給送情報、及び前記搬送情報生成部で生成される前記搬送情報に基づいて前記録媒体の巻き径を算出する巻き径算出部と、
前記巻き径算出部で算出された前記記録媒体の巻き径に基づいて、前記張力付与機構よる前記記録媒体に加える張力を決定する駆動設定決定部と、
を有することを特徴とする画像記録装置。
【請求項2】
前記搬送機構は、前記記録媒体を巻き付けて搬送する回転ドラムを有し、
前記給送情報生成部は、前記供給部に保持された前記記録媒体の回転に応じた信号を出力し、前記搬送情報生成部は、前記回転ドラムの回転に応じた信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
【請求項3】
前記搬送機構は、前記記録媒体を巻き付けて搬送する回転ドラムを有し、
前記搬送情報生成部は、前記回転ドラムの回転に応じた信号を出力し、当該出力される信号の間隔が一定になった時に、前記録媒体の巻き径を算出することを特徴とする請求項1、又は2に記載の画像記録装置。
【請求項4】
前記巻き径算出部は、前記記録媒体の搬送速度が前記第1の速度に設定されている間、前記記録媒体の巻き径を算出し続けることを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
【請求項5】
前記張力付与機構は、前記搬送速度が前記第1の速度に設定されている間、前記巻き径算出部で算出された前記巻き径に基づいて決定された張力を前記記録媒体に加えることを特徴とする請求項4に記載の画像記録装置。
【請求項6】
回転可能に保持されたロール状の記録媒体を搬送し、搬送された前記記録媒体を回転ドラムに巻回し、前記巻回された記録媒体に画像を形成する画像記録装置の制御方法であって、
搬送開始時に前記記録媒体の搬送方向と逆方向に加える張力を前記ロール状に保持された前記記録媒体の巻き径が最大時に加える張力と同等、又はそれ以下となるように設定すると共に、前記記録媒体の搬送速度を画像記録時の第1の速度より遅い第2の速度に設定し、
前記搬送速度が前記第2の速度に到達して一定速度になったならば、前記ロール状に保持された前記記録媒体の回転数と前記回転ドラムの回転数から前記ロール状に保持された前記記録媒体の巻き径を算出し、
前記算出された巻き径に基づいて、前記記録媒体に加える張力を決定する、
ことを特徴とする画像記録装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−168194(P2010−168194A)
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−13617(P2009−13617)
【出願日】平成21年1月23日(2009.1.23)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】