説明

画像記録装置

【課題】搬送中の記録媒体の姿勢を安定させる。
【解決手段】画像記録装置10の記録媒体反転部150には、載置部104の上方にファン152とヒータ154とが設けられており、ファン152から吹き出すエアーが、ヒータ154によって加熱され、温風が記録媒体反転部150の載置部104にある印刷用紙Pの記録面に吹き付けられるようになっている。このため、画像記録後の早い段階で、印刷用紙Pを十分に乾燥させることが可能になると共に風圧によって印刷用紙Pを載置部104に押圧することができる。この結果、印刷用紙Pの変形を抑制でき、記録媒体反転部150内での印刷用紙Pの姿勢を安定させることができるようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、インク等の液滴を吐出する液滴吐出ヘッドを備える画像記録装置は、液滴吐出ヘッドの吐出領域へ記録媒体を搬送しながら、入力された印刷情報に含まれる吐出パターンに応じて液滴吐出ヘッドの各ノズルから記録媒体に向かってインク液滴を各々吐出することによって、記録媒体上に画像を記録するものである。
【0003】
このような画像記録装置は、低騒音性にすぐれ、ランニングコストも安く、多種多様な記録媒体に記録可能で、様々な分野で広く利用されている。また、近年では、画像記録装置の高画質化や高速記録化が進んでいる。しかしながら、記録速度が高速化されると、記録媒体上の液滴の未乾燥が発生しやすくなり、強力なヒータ等の乾燥部を用いてインクを短時間に乾燥させる必要がある。また、特許文献1には、記録媒体を反転させて両面に画像を記録する画像記録装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−234076号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、印字後の記録媒体は、インクと記録媒体との伸縮バランスにより、印字後の記録媒体の変形パターンが多種にわたり、記録媒体の内部へ水分が浸透することで記録媒体が大きく変形することがある。特に、特許文献1の構成では、記録媒体を反転させる反転部において搬送中の記録媒体の姿勢が不安定になることが懸念される。
【0006】
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、搬送中の記録媒体の姿勢を安定させることができる画像記録装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1態様に係る画像記録装置は、記録媒体受け入れ部から供給された記録媒体を搬送する第1搬送手段と、前記第1搬送手段によって搬送される前記記録媒体に液滴を吐出する液滴吐出ヘッドを備えた画像記録部と、前記第1搬送手段の上方に設けられ、前記第1搬送手段から送り出された前記記録媒体を搬送する第2搬送手段と、前記第2搬送手段における前記第1搬送手段から画像が形成された前記記録媒体が送り出される位置に設けれ、前記記録媒体の後端を先端として前記第2搬送手段に戻す記録媒体反転部と、前記記録媒体反転部に設けられ、前記記録媒体の画像記録面に温風を吹き付ける送風機構と、を備える。
【0008】
この構成によれば、記録媒体受け入れ部から供給され、第1搬送手段によって搬送された記録媒体が、液滴吐出ヘッドを備えた画像記録部において、液滴を吐出され画像が形成される。その後、記録媒体は、第1搬送手段の上方に設けられ、第1搬送手段から送り出された記録媒体を搬送する第2搬送手段へ送られる。また、第2搬送手段における第1搬送手段から画像が形成された記録媒体が送り出される位置に設けられた記録媒体反転部において、記録媒体の後端を先端として第2搬送手段に戻される。この際、記録媒体反転部に設けられた送風機構から吹き出す温風が、記録媒体反転部にある記録媒体の画像記録面に吹き付けられる。このため、画像記録後の早い段階で、記録媒体を十分に乾燥させることが可能になると共に、温風の風圧によって記録媒体を押圧することができる。この結果、記録媒体の変形を抑制でき、搬送中の記録媒体の姿勢を安定させることができる。
【0009】
本発明の第2態様に係る画像記録装置は、第1態様において、前記送風機構は、前記記録媒体の画像記録面にエアーを吹き付ける第1送風手段と、前記第1送風手段から吹き出すエアーを加熱する加熱手段と、を有する。
【0010】
この構成によれば、送風機構において、第1送風手段から記録媒体の画像記録面に吹き付けるエアーの送風方向下流側、すなわち、記録媒体側に第1送風手段から吹き出すエアーを加熱するため加熱手段を設けることにより、記録媒体の乾燥効率が向上する。
【0011】
本発明の第3態様に係る画像記録装置では、第1態様または第2態様において、前記記録媒体反転部は、前記記録媒体を載置部に載置した後に、前記記録媒体を反転して搬送を開始するバッファー構造を備える。
【0012】
この構成によれば、記録媒体反転部のバッファー構造によって、録媒体は載置部に載置された後に、反転して搬送を開始される。このため、バッファー構造がない場合に比べて、記録媒体に十分に温風が吹き付けられる。この結果、記録媒体内部への水分の浸透をさらに抑制できる。この結果、記録媒体の変形を抑制でき、搬送中の記録媒体の姿勢を安定させることができる。
【0013】
本発明の第4態様に係る画像記録装置では、第3態様において、前記バッファー構造は、前記載置部が上下方向へ移動するエレベータ構造である。
【0014】
この構成によれば、バッファー構造が載置部が上下方向へ移動するエレベータ構造であるため、エレベータ構造によって、下方側の第1搬送手段から上方側の第2搬送手段へ記録媒体を移動させることができる。この結果、第2搬送経路の湾曲部を少なくしたり、短縮することが可能となる。
【0015】
本発明の第5態様に係る画像記録装置では、第1態様〜第4態様の何れか1項に記載画像記録装置において、前記第2搬送手段の搬送経路の湾曲搬送部に設けられ、前記記録媒体にエアーを吹き付け、前記記録媒体を前記搬送経路側に押し戻す第2送風手段を有する。
【0016】
この構成によれば、第2搬送手段の搬送経路の湾曲搬送部に設けられた第2送風手段から記録媒体にエアーが吹き付けられ、このエアーによって、記録媒体が搬送経路側に押し戻される。このため、記録媒体が第2搬送経路の湾曲した湾曲搬送部から離間することなく搬送される。この結果、搬送中の記録媒体の姿勢を安定させることができる。
【0017】
本発明の第6態様に係る画像記録装置では、第1態様〜第5態様の何れか1項に記載画像記録装置において、前記記録媒体受け入れ部に設けられ、前記記録媒体にエアーを吹き付け、前記記録媒体を前記記録媒体受け入れ部の搬送手段に押圧する第3送風手段を有する。
【0018】
この構成によれば、記録媒体受け入れ部に設けられた第3送風手段から記録媒体に吹き付けられるエアーによって、記録媒体が記録媒体受け入れ部の搬送手段に押圧される。このため、記録媒体が記録媒体受け入れ部の搬送手段から離間することなく搬送される。この結果、搬送中の記録媒体の姿勢を安定させることができる。また、エアーによって、記録媒体に付着した紙粉や埃を除去することもできる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、搬送中の記録媒体の姿勢を安定させることができる画像記録装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1実施形態に係る画像記録装置の概略を示す側面図である。
【図2】図1に示す画像記録装置の画像記録部及び当該画像記録部の上方を取り除いて示す斜視図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る画像記録装置の概略を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(第1実施形態)
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の第1実施形態に係る画像記録装置について具体的に説明する。なお、図中、同一又は対応する機能を有する部材(構成要素)には同じ符号を付して適宜説明を省略する。
【0022】
−画像記録装置の構成−
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像記録装置10の概略を示す側面図である。また、図2は、図1に示す画像記録装置10の画像記録部18及び当該画像記録部18の上方を取り除いて示す斜視図である。
【0023】
なお、図1及び図2では、図示および説明の都合上、Z軸方向が鉛直方向を表し、XY平面が水平面を表すものとして定義するが、それらは位置関係を把握するために便宜上定義するものであって、以下に説明する各方向を限定するものではない。以下の各図についても同様である。また、図2においては、説明の都合上、カバー部材25を破線で示している。
【0024】
本発明の第1実施形態に係る画像記録装置10は、平面状の主面(表面)を有する複数(ここでは10個)のテーブル12を所定の間隔を設けつつ周回軌道に沿って移動させる第1搬送手段としてのテーブル移動機構14と、記録媒体としての印刷用紙Pをテーブル12に供給する記録媒体受け入れ部としての給紙部16と、移動するテーブル12の表面に保持された印刷用紙Pに液滴を吐出する液滴吐出ヘッドを備え、印刷用紙Pに画像を記録する画像記録部18と、テーブル移動機構14から搬送された画像記録済の印刷用紙Pの後端を先端にしてテーブル移動機構14に再供給する第2搬送手段としてのスイッチバック搬送機構20と、画像が記録された印刷用紙Pを排紙する排出部22と、テーブル移動機構14から搬送された画像記録済の印刷用紙Pをテーブル12から分離して、その行き先をスイッチバック搬送機構20又は排出部22に切替える分離切替機構23と、乾燥部24と、から主に構成される。また、各テーブル12の間には、それらのテーブル12で形成される間隙範囲の全体を覆うように、カバー部材25がそれぞれ連結されている。
【0025】
このような構成を備えた画像記録装置10では、まず給紙部16から送り出された印刷用紙Pがテーブル12上に供給される。印刷用紙Pが供給される段階のテーブル12は、テーブル移動機構14に含まれる無端状搬送機構26の駆動力によって移動している。そして、印刷用紙Pを搭載したテーブル12の走行経路(周回軌道の往路)中には、画像記録のための特定区間(「画像記録区間」又は「吐出領域」とも称する。)が設定されている。
【0026】
テーブル12の搬送は、この画像記録区間に進入する段階で、無端状搬送機構26とテーブル12との係合が解除されて、無端状搬送機構26による駆動からリニアモータ機構28による駆動へと切り替わる。この画像記録区間においては、リニアモータ機構28を用いてテーブル12を走行させつつ、画像記録部18によりテーブル12上の印刷用紙Pへの画像の記録が実行される。そしてテーブル12がさらに走行して画像記録区間を離脱する段階で、テーブル12の搬送がリニアモータ機構28による駆動から無端状搬送機構26による駆動へと切り替わり、その後にテーブル12上の印刷用紙Pが分離切替機構23により分離されて排出部22に排出される。
【0027】
すなわち、この装置においては、無端状搬送機構26とテーブル12との連結を解くことができるように構成し、リニアモータ機構28による画像記録区間での精密なテーブル12の搬送が、無端状搬送機構26による他のテーブル12の駆動とは実質的に独立して実行できるように構成されている。このようにして、本発明の第1実施形態に係る画像記録装置10では、高速な画像の記録を高精度に実行することが可能となっている。
【0028】
−テーブル移動機構14−
テーブル移動機構14は、無端状搬送機構26により複数(ここでは、10個)のテーブル12を周回軌道に沿って高速で移動させる。この周回軌道は、上側の往路と下側の復路との直線部分が、両端の略円弧部分でつながった軌道である。また、画像の記録時には、これらのテーブル12を無端状搬送機構26から切り離して、リニアモータ機構28により精度よく一方向に移動させる。なお、テーブル12は、無端状の形状を有するレール30により案内されて、所定の周回軌道に沿って移動可能となっている。
【0029】
無端状搬送機構26は、回転可能な一対のスプロケット32を備えている。一対のスプロケット32は、無端状搬送機構26におけるローラ部材を構成している。このスプロケット32には、チェーン34が巻回されている。
【0030】
このチェーン34は、無端状搬送機構26の索体を構成し、レール30の形状と対応する形状を有している。また、チェーン34は、二対のスプロケット36、38の作用により、途中でその配置の高さ位置が変更されている。すなわち、チェーン34は、テーブル12が画像記録部18と対向する位置において、その位置が相対的に低くなり、その両端側(+X側および−X側)部分においては、位置が相対的に高くなっている。
【0031】
また、一方(図1では+X側)のスプロケット32の側方には、スプロケット40が付設されており、このスプロケット40と、モータの駆動により回転する駆動スプロケット42と、従動スプロケット44とは、チェーン46により連結されている。つまり、チェーン34は、駆動スプロケット42の駆動によって、一対のスプロケット32に巻回された状態で回動する。
【0032】
−リニアモータ機構28−
リニアモータ機構28は、画像記録装置10の下部に配設されている。このリニアモータ機構28では、テーブル12の移動方向に配設された不図示のリニアモータの固定子を磁極変化させることによって、テーブル12と連結可能な不図示のリニアモータの可動子をテーブル12の移動方向およびその逆方向(X軸方向)へ所望の速度で移動させることができる。
【0033】
チェーン34とテーブル12とは、画像の記録前にチェーン34の位置が低くなり、その連結状態が一旦解除され、画像の記録後にチェーン34の位置が高くなり再び連結状態となる。一方、リニアモータ機構28の可動子とテーブル12とは、画像の記録前には開放状態から連結状態となり、画像の記録後には、連結状態から開放状態となる。
【0034】
なお、テーブル12の走行経路の下方には、吸着ファン48が付設されている。また、図示を省略するが、テーブル12は、中空状の構造を有しており、図2に示すように、テーブル12の表面には、テーブル12の中空部と連通する吸着孔60が形成されている。そして、この吸着孔60を介して吸着ファン48から排気を行うことにより、テーブル12の表面に供給された印刷用紙Pをテーブル12上に吸着保持することが可能となっている。
【0035】
−カバー部材25−
カバー部材25は、複数のテーブル12の各テーブル12間の位置に配置されており、各テーブル12間を連結して覆う。カバー部材25は、例えばステンレス材などの液密材料からなる複数の板状部材により構成される。
【0036】
本発明の第1実施形態に係る画像記録装置10では、各テーブル12間の距離は、テーブル12が水平方向に移動する間では、ほぼ一定である。しかし、テーブル12が方向転換する間(垂直方向に移動する間)では、当該距離が一時的に長くなったり、短くなったりする。カバー部材25は、この変化するテーブル12間の距離に応じて、移動方向の長さ幅を2倍以上に変化(伸縮)させることができるように構成されている。
【0037】
−給紙部16−
給紙部16は、主にストッカー部70と供給部72とで構成される。ストッカー部70は、印刷用紙Pを備蓄する機能を有しており、所定の給紙機構によって備蓄した印刷用紙Pを1枚ずつ供給部72の記録媒体受け入れ部の搬送手段としてのコンベア74上に搬送する。
【0038】
供給部72は、ストッカー部70から供給された印刷用紙Pを、図1中−X方向へ順次送り搬送されるテーブル12上に1枚ずつ供給する。また、供給部72には、第3送風手段としてのファン160、162が設けられている。一方のファン160は、コンベア74の上方に設けられており、印刷用紙Pの一方の面にエアーを吹き付け、印刷用紙Pをコンベア74に押圧すると共に、印刷用紙Pに付着した紙粉や埃を吹き飛ばして取り除くようになっている。このため、印刷用紙Pの厚さによって適宜変更されるが、ファン160の風速は、ファン160の出力によって、一例として30m/s〜100m/sに設定されている。
【0039】
これに対して、他方のファン162は、コンベア74の下方に設けられており、印刷用紙Pの他方の面にエアーを吹き付け、印刷用紙Pの他方の面に付着した紙粉や埃を吹き飛ばして取り除くようになっている。また、ファン162の風圧は、ファン160の風圧より低く設定されており、ファン162の風圧によって、印刷用紙Pがコンベア74から浮かないようになっている。なお、ファン162を設けない構成としてもよい。
【0040】
従って、ファン160から印刷用紙Pにエアーを吹き付けることで、印刷用紙Pがコンベア74から離間することなく搬送され、搬送中の印刷用紙Pの姿勢を安定させることができると共に、ファン160、162から印刷用紙Pにエアーを吹き付けることで、印刷用紙Pに付着した紙粉や埃を除去することもできるようになっている。
【0041】
なお、詳細は省略するが、供給部72は、印刷用紙Pをコンベア74により搬送し、テーブル12の移動方向の前方端に設けられた図示しないテーブル爪まで印刷用紙Pが到達すると、所定のカム機構によりテーブル爪が閉じてテーブル12に対して固定される。
【0042】
また、リニアモータ機構28の駆動によりテーブル12がさらに−X方向へ移動すると、テーブル12上の印刷用紙Pは、図示しないスクイジローラによりテーブル12に圧着されるとともに、テーブル12の下方に設けられた吸着ファン48の作用により吸着される。この状態で、印刷用紙Pは、画像記録部18の領域に搬送される。
【0043】
−画像記録部18−
画像記録部18は、前処理剤塗布ヘッド76と、4個の記録ヘッド78と、スキャナ80とを主に備える。画像記録部18は、テーブル移動機構14により一方向に走行移動するテーブル12の上面に吸着保持させた印刷用紙Pに対し、インクジェット方式で画像を記録する。
【0044】
前処理剤塗布ヘッド76は、記録ヘッド78により画像を記録する前に、あらかじめ印刷用紙Pに透明な所定の前処理剤を塗布する。
【0045】
記録ヘッド78は、ブラック(K)インクを吐出する記録ヘッド78Kと、シアン(C)インクを吐出する記録ヘッド78Cと、マゼンダ(M)インクを吐出する記録ヘッド78Mと、イエロー(Y)インクを吐出する記録ヘッド78Yと、で構成される。これらの記録ヘッド78は、横方向に移動するテーブル12の上方にそれぞれ配設される。なお、記録ヘッド78は、テーブル12の移動方向と直交する方向(図1中、Y軸方向)に列設された多数のインクジェットノズルを備え、これらのインクジェットノズルから印刷用紙P上にインクを吐出して、画像を記録する。
【0046】
スキャナ80は、ライン状のCCDカメラを備え、記録された画像全体(またはその一部)を撮像する。撮像して得た画像データは、図示しないコンピュータなどからなる制御部に送られ、パッチの濃度測定などが実行される。
【0047】
−分離切替機構23−
分離切替機構23は、画像記録部18よりも用紙搬送方向下流側に設けられ、所定の挟持機構により挟持されて搬送される印刷用紙Pをその外周部に巻回してテーブル12から分離する排紙胴82を備える。
【0048】
この排紙胴82は、円筒形の一部から構成され、軸84を中心に回転する。テーブル12の前方端が、排紙胴82の下方の位置まで移動すると、図示しないカム機構により、テーブル爪が開放状態となる。さらに、テーブル12の移動と同期して排紙胴82が回転し、図示しないリンク機構により、排紙胴82の挟持機構にて印刷用紙Pが挟持される。これにより、排紙胴82に印刷用紙Pが巻回され、テーブル12から印刷用紙Pが分離される。
【0049】
なお、吸着ファン48による排気量は、テーブル12が排出部22付近に配置されたときには小さくなるように設定されている。このため、印刷用紙Pの先端をテーブル12から剥離するときには、吸着孔60による印刷用紙Pの吸着保持力が、適切に弱められるよう構成されている。
【0050】
また、分離切替機構23は、画像記録済の印刷用紙Pを排紙胴82から受け取って搬送する第1コンベア86を備える。この第1コンベア86は、一対の軸に巻回された複数のベルトを備える。この第1コンベア86では、排紙胴82から搬送された印刷用紙Pがベルト上に載置されて搬送される。第1コンベア86におけるベルトの傾斜部分と対向する位置には、第1コンベア86により搬送される印刷用紙Pに向けて空気を吹き付ける図示しないファンが配置されており、印刷用紙Pを第1コンベア86のベルトにより確実に搬送することができる。
【0051】
さらに、分離切替機構23は、第1コンベア86のベルトにより搬送される印刷用紙Pの行き先を、スイッチバック搬送機構20、又は排出部22に切替える搬送路の切替部材88を備える。この切替部材88は、軸90を中心に揺動する案内板92を備え、案内板92が、上側の位置に配置された場合、第1コンベア86のベルトにより搬送される印刷用紙Pは、排出部22に搬送される。一方、案内板92が下側の位置に配置された場合、第1コンベア86のベルトにより搬送される印刷用紙Pは、スイッチバック搬送機構20に搬送される。
【0052】
−排出部22−
排出部22は、第1コンベア86のベルト上に載置されて搬送された印刷用紙Pを受け取って搬送する第2コンベア94を備える。
【0053】
この第2コンベア94は、一対の軸に巻回された複数のベルトを備える。この第2コンベア94においては、第2コンベア94のベルト上に載置されて搬送された印刷用紙Pが、ベルト上に載置されて搬送される。第2コンベア94におけるベルトと対向する上方の位置には、第2コンベア94により搬送される印刷用紙Pに向けて空気を吹き付ける図示しないファンが配設されており、印刷用紙Pを第2コンベア94のベルトによって、確実に搬送することができる。
【0054】
また、排出部22は、第2コンベア94から搬送される印刷用紙Pを載置する排紙テーブル96を備える。
【0055】
−スイッチバック搬送機構20−
第2搬送手段としてのスイッチバック搬送機構20は、切替部材88の案内板92が下側の位置に配置されて、第1コンベア86のベルトから搬送される印刷用紙Pを、分岐路100を介して記録ヘッド78よりも上方(図1中+Z軸方向)に搬送する搬送ローラ対102を備えている。
【0056】
また、スイッチバック搬送機構20におけるテーブル移動機構14から画像が形成された印刷用紙Pが送り出される位置には、記録媒体反転部150が設けられている。この記録媒体反転部150は、載置部104と、スイッチバックローラ対108と、を備えており、スイッチバックローラ対108は、搬送ローラ対102により搬送された印刷用紙Pを、搬送ローラ対102と同一の方向に向かって回転することにより載置部104に送り出した後、先の方向とは逆方向に向かって回転することにより印刷用紙Pの後端を先端としてその搬送方向を逆方向に切替えて、その記録面を上に向けつつスイッチバック搬送路106へ搬送する。
【0057】
スイッチバック搬送機構20は、スイッチバック搬送路106上の印刷用紙Pを搬送して乾燥部24を介した後、テーブル移動機構14に再供給する複数の搬送ローラ対110を備えている。
【0058】
−記録媒体反転部150−
記録媒体反転部150には、載置部104の上方に配置され、印刷用紙Pの記録面にエアーを吹き付ける送風機構を構成する第1送風手段としてのファン152が設けられている。また、載置部104の上方には、ファン152から吹き出すエアーを加熱し温風とする送風機構を構成する加熱手段としてのヒータ154が設けられている。なお、ファン152及びヒータ154は1組又は、印刷用紙Pの搬送方向に所定の間隔で複数組、例えば、図示のように2組けれられており、少なくとも1組は、乾燥効率の良いスイッチバックローラ対108の近傍に設けられている。なお、ファン152及びヒータ154は印刷用紙Pの搬送方向に直交する方向に所定の間隔で複数組設けてもよい。
【0059】
従って、記録媒体反転部150に設けられたファン152から吹き出すエアーが、ヒータ154によって加熱され、温風が記録媒体反転部150の載置部104にある印刷用紙Pの記録面に吹き付けられる。このため、画像記録後の早い段階で、印刷用紙Pを十分に乾燥させることが可能となり、印刷用紙P内部への水分の浸透を抑制できると共に、風圧によって印刷用紙Pを載置部104に押圧することができるようになっている。この結果、印刷用紙Pの変形を抑制でき、記録媒体反転部150内での印刷用紙Pの姿勢を安定させることができるようになっている。なお、印刷用紙Pの厚さ及び画像パターン等によって適宜変更されるが、印刷用紙Pの記録面に吹き付けられる加熱されたエアーの温度は、ヒータ154の設定温度によって、一例として40℃〜80℃に設定されている。また、印刷用紙Pの厚さによって適宜変更されるが、ファン152によって印刷用紙Pに作用する風圧は、ファン152の出力によって、一例として0.5kg〜2kgに設定されている。また、載置部104の下方にもヒータ154を配置した構成としてもよい。
【0060】
−乾燥部24−
乾燥部24は、液滴吐出ヘッドの上方に設けられ、スイッチバック搬送路106を搬送中の印刷用紙Pの記録面を乾燥するものである。
【0061】
具体的には、乾燥部24には、当該乾燥部24を暖めて印刷用紙Pの記録面に着滴しているインク中の水分を蒸発させる3つのヒータ112と、3つのうち少なくとも先頭(用紙搬送方向上流側)のヒータ112よりも用紙搬送方向下流側に設けられ、その記録面に風を吹き付けて蒸発した水分を吹き飛ばす2つのファン114と、が設けられている。
【0062】
この乾燥部24の用紙搬送方向下流側には、印刷用紙Pの記録面を押圧する定着ローラ対116が設けられており、この定着ローラ対116の押圧により、印刷用紙Pの記録面に着滴しているインクの膜面強度が上げられる。また、定着ローラ対116の搬送方向下流側には、湾曲搬送部170が形成されている。
【0063】
−湾曲搬送部170−
湾曲搬送部170は円弧状に湾曲しており、湾曲搬送部170の外周側を通過する印刷用紙Pが、こしの強さによって、搬送経路から離間し易くなっている。また、湾曲搬送部170における円弧形状の外周側となる部位には、第2送風手段としてのファン172が設けられており、このファン172は、印刷用紙Pにエアーを吹き付け、印刷用紙Pを円弧状の搬送経路側に押し付けられるようになっている。このため、印刷用紙Pの厚さによって適宜変更されるが、ファン172によって印刷用紙Pに作用する風圧は、ファン172の出力によって、一例として0.5kg〜2kgに設定されている。
【0064】
従って、ファン172から印刷用紙Pに吹き付けられるエアーによって、印刷用紙Pが湾曲搬送部170に押し付けられる。このため、印刷用紙Pが湾曲搬送部170から離間することなく搬送され、印刷用紙Pの搬送が安定するようになっている。
【0065】
−作用−
以上のような構成を備えた画像記録装置10において、例えば、片面印刷を行う場合、印刷用紙Pは、給紙部16からテーブル移動機構14に給紙された後、当該テーブル移動機構14により記録ヘッド78の画像記録区間(吐出領域)へ横方向(−X軸方向)に搬送される。そして、印刷用紙Pは、画像記録区間(吐出領域)を通過する際に、記録ヘッド78によりその上面(記録面)にインクが吐出されて画像が記録される。インクが着滴した記録済の印刷用紙Pは、分離切替機構23によりテーブル移動機構14から分離されて第1コンベア86に搬送され、その行き先がスイッチバック搬送機構20の分岐路100へ切替えられる。
【0066】
次に、分岐路100へ搬送された印刷用紙Pは、搬送ローラ対102及びスイッチバックローラ対108により分岐路100を介して載置部104に搬送された後、スイッチバックローラ対108により後端を先端としてその搬送方向を逆方向に切替えられ、記録面が上に向きながらスイッチバック搬送路106へ搬送される。
【0067】
そして、スイッチバック搬送路106に搬送された印刷用紙Pは、複数の搬送ローラ対110により乾燥部24方向へ搬送され、当該乾燥部24にてその記録面が乾燥された後、その記録面が反転されてテーブル移動機構14に再供給される。テーブル移動機構14に再供給された印刷用紙Pは、記録ヘッド78によりその上面(反転面又は記録面)にインクが吐出されないまま搬送され、分離切替機構23によりテーブル移動機構14から分離されて第1コンベア86に搬送される。
【0068】
最後に、記録済及び乾燥済の印刷用紙Pは、分離切替機構23により、その行き先が排出部22へ切替えられ、第1コンベア86から第2コンベア94に搬送されて、第2コンベア94から排紙テーブル96へ排紙される。
【0069】
なお、両面印刷の場合では、印刷用紙Pは、上記片面印刷の工程の中で、テーブル移動機構14に反転されて再供給された際に、その反転面に記録ヘッド78によりインクが吐出されて画像が記録される。そして、記録済の印刷用紙Pは、上記片面印刷の工程と同様、スイッチバック搬送機構20により搬送され、乾燥部24にて乾燥された後、テーブル移動機構14に再々供給される。テーブル移動機構14に再々供給された印刷用紙Pは、記録ヘッド78によりその上面にインクが吐出されないまま搬送され、分離切替機構23によりテーブル移動機構14から分離されて第1コンベア86及び第2コンベア94を介して排紙テーブル96へ排紙される。
【0070】
また、本発明の第1実施形態に係る画像記録装置10によれば、スイッチバック搬送機構20におけるテーブル移動機構14から画像が形成された印刷用紙Pが送り出される位置に記録媒体反転部150が設けられており、記録ヘッド78の下流側に接近して設けられた記録媒体反転部150のファン152から吹き出すエアーが、ヒータ154によって加熱され、温風が記録媒体反転部150の載置部104にある印刷用紙Pの記録面に吹き付けられる。このため、画像記録後の早い段階で、印刷用紙Pを十分に乾燥させることが可能となり、印刷用紙P内部への水分の浸透を抑制できると共に、風圧によって印刷用紙Pを載置部104に押圧することができる。この結果、印刷用紙Pの変形を抑制でき、記録媒体反転部150内での印刷用紙Pの姿勢を安定させることができる。従って、搬送中の印刷用紙Pの姿勢を安定させることができる。
また、記録媒体反転部150では、印刷用紙Pの搬送がスイッチバックとなっている。このため、同一長さでスイッチバックとなっていない一方向の搬送部において温風を吹き付ける構成に比べて、印刷用紙Pに2倍の時間エアーを吹き付けることができる。この結果、印刷用紙Pの乾燥効率が向上する。
また、本発明の第1実施形態に係る画像記録装置10によれば、湾曲搬送部170に設けたファン172から印刷用紙Pに吹き付けられるエアーによって、印刷用紙Pが湾曲搬送部170側に押し付けられる。このため、印刷用紙Pが湾曲搬送部170から離間することなく搬送され、搬送中の印刷用紙Pの姿勢を安定させることができる。
また、本発明の第1実施形態に係る画像記録装置10によれば、供給部72に設けたファン160によって、印刷用紙Pの一方の面にエアーを吹き付け、印刷用紙Pをコンベア74に押圧すると共に、印刷用紙Pに付着した紙粉や埃を吹き飛ばす。このため、印刷用紙Pがコンベア74から離間することなく搬送され、搬送中の印刷用紙Pの姿勢を安定させることができると共に、印刷用紙Pに付着した紙粉や埃を除去することもできる。また、供給部72に設けたファン162によって、印刷用紙Pの他方の面に付着した紙粉や埃を除去することもできる。
【0071】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る画像記録装置について説明する。
図3は、本発明の第2実施形態に係る画像記録装置200の概略を示す側面図である。
【0072】
−構成−
本発明の第2実施形態に係る画像記録装置200では、第1実施形態に比べて、記録媒体反転部150の構成が異なる。
【0073】
具体的には、本発明の第2実施形態に係る記録媒体反転部150は、印刷用紙Pを載置部104に載置した後(印刷用紙Pを一時的に保持した後)に、印刷用紙Pを反転して搬送を開始する(スイッチバック搬送路106に戻す)バッファー構造となっている。また、本発明の第2実施形態においては、記録媒体反転部150が、印刷用紙Pを載置部104に保持した状態で下方側から上方側へ移動し、その後、載置部104に保持した印刷用紙Pをスイッチバック搬送路106へ戻すエレベータ構造となっている。
【0074】
より具体的に説明すると、記録媒体反転部150は図示を省略した駆動装置によって、上方(図3の矢印A方向)と下方(図3の矢印B方向)とへ移動可能になっており、図3に2点鎖線で示す最下位置で、搬送ローラ対102から印刷用紙Pを受け取るようになっている。また、載置部104は図示を省略した印刷用紙検知センサが設けれており、スイッチバックローラ対108により載置部104に印刷用紙Pが送り出された後、印刷用紙検知センサからの信号に基づいて、スイッチバックローラ対108が停止すると共に、制御装置を介して駆動装置が作動し、記録媒体反転部150が上昇し、図3に1点鎖線で示す中間位置を経由して、図3に実線で示す最上位置へ移動するようになっている。
【0075】
また、載置部104が最上位置へ移動すると、スイッチバックローラ対108が逆回転し、印刷用紙Pをスイッチバック搬送路106へ搬送するようになっている。
【0076】
さらに、スイッチバックローラ対108により印刷用紙Pがスイッチバック搬送路106へ搬送されると、印刷用紙検知センサからの信号に基づいて、制御装置を介して駆動装置が作動し、記録媒体反転部150が下降し、図3に1点鎖線で示す中間位置を経由して、図3に2点鎖線で示す最下位置に戻り、搬送ローラ対102から次の印刷用紙Pを受け取るようになっている。
【0077】
なお、スイッチバックローラ対108と載置部104とが上下方向へ移動し、ファン152とヒータ154とは載置部104の上方に固定されており上下方向へ移動しない構成としてもよい。
【0078】
−作用−
以上、本発明の第2実施形態に係る画像記録装置200においては、ファン152から吹き出すエアーが、ヒータ154によって加熱され、温風が載置部104に保持した印刷用紙Pの記録面に吹き付けられた状態で、記録媒体反転部150が最下位置から最上位置へ移動する。このため、バッファー構造がない第1実施形態に比べて、印刷用紙Pに長い時間にわたって加熱された温風が吹き付けることができる。この結果、印刷用紙P内部への水分の浸透をさらに抑制できる。この結果、印刷用紙Pの変形がさらに抑制され、搬送中の印刷用紙Pの姿勢をより安定させることができる。
【0079】
また、バッファー構造が、印刷用紙Pを載置部104に保持した状態で下方側から上方側へ移動するエレベータ構造となっている。このため、下方側のテーブル移動機構14から上方側のスイッチバック搬送機構20へ印刷用紙Pを移動させることができる。この結果、搬送経路の湾曲部を少なくしたり、短縮することが可能となる。
【0080】
また、バッファー構造は、エレベータ構造に代えて、第1実施形態の記録媒体反転部150の構成のままで、印刷用紙Pを載置部104に載置した後に(一時的に停止させた後に)、第2搬送手段に戻す構成としてもよい。また、バッファー構造は、エレベータ構造に代えて、複数の載置部104を備え、各載置部104が最下位置と最上位置との間を順次回転することで、印刷用紙Pの搬送速度を上げることができる構成(水車構造)等の他のバッファー構造としてもよい。
【0081】
(変形例)
なお、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかであり、例えば上述の複数の実施形態は、適宜、組み合わされて実施可能である。また、以下の変形例同士を、適宜、組み合わせてもよい。
【0082】
例えば、上記各実施形態では、記録媒体反転部150の送風機構を、第1送風手段としてのファン152と加熱手段のヒータ154である場合を説明したが、送風機構はこれらに限定されない。例えば、赤外線装置等の他の送風機構を使用してもよい。また、赤外線装置を使用する場合には赤外線装置をオンさせる数を調整して温風の温度を変化させてもよい。
【0083】
また、スイッチバック搬送機構20は、複数の搬送ローラ対110により印刷用紙Pを搬送する場合を説明したが、ベルト搬送であってもよい。同様に、テーブル移動機構14も、ローラ搬送やベルト搬送の機構に置き換えることができる。
【0084】
また、上記実施形態では、リニアモータ機構28によって、テーブル12を搬送した状態で、印刷用紙Pに画像記録を行うとしているが、リニアモータ機構28の代わりに、ボールネジを利用した直動機構を設けることによって、テーブル12の搬送を行う構成としてもよい。
【0085】
なお、本願において、「画像記録装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラス
チック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像記録を行う装置を意
味し、また、「画像記録」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与する
ことだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与すること(単に液滴を媒
体に着弾させること)をも意味する。また、「液滴」とは、インクと称されるものに限るものではなく、吐出されるときに液体となるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、DNA試料、レジスト、パターン材料なども含まれる。
【0086】
また、「記録媒体」は、印刷用紙Pに限定するものではなく、OHPなどを含み、インク滴、その他の液体などが付着可能なものも含まれる。
【符号の説明】
【0087】
10 画像記録装置
14 テーブル移動機構(第1搬送手段)
16 給紙部(記録媒体受け入れ部)
17 湾曲搬送部
18 画像記録部(画像記録部)
20 スイッチバック搬送機構(第2搬送手段)
22 排出部
24 乾燥部
72 供給部
74 コンベア(記録媒体受け入れ部の搬送手段)
78 記録ヘッド(液滴吐出ヘッド)
88 切替部材
96 排紙テーブル
102 搬送ローラ対
104 載置部
106 スイッチバック搬送路
108 スイッチバックローラ対
116 定着ローラ対(定着部)
150 記録媒体反転部
152 ファン(第1送風手段、送風機構)
154 ヒータ(加熱手段、送風機構)
160 ファン(第3送風手段)
162 ファン(第3送風手段)
170 湾曲搬送部
172 ファン(第2送風手段)
200 画像記録装置
P 印刷用紙(記録媒体)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体受け入れ部から供給された記録媒体を搬送する第1搬送手段と、
前記第1搬送手段によって搬送される前記記録媒体に液滴を吐出する液滴吐出ヘッドを備えた画像記録部と、
前記第1搬送手段の上方に設けられ、前記第1搬送手段から送り出された前記記録媒体を搬送する第2搬送手段と、
前記第2搬送手段における前記第1搬送手段から画像が形成された前記記録媒体が送り出される位置に設けれ、前記記録媒体の後端を先端として前記第2搬送手段に戻す記録媒体反転部と、
前記記録媒体反転部に設けられ、前記記録媒体の画像記録面に温風を吹き付ける送風機構と、
を備える画像記録装置。
【請求項2】
前記送風機構は、前記記録媒体の画像記録面にエアーを吹き付ける第1送風手段と、前記第1送風手段から吹き出すエアーを加熱する加熱手段と、を有する
請求項1に記載の画像記録装置。
【請求項3】
前記記録媒体反転部は、前記記録媒体を載置部に載置した後に、前記記録媒体を反転して搬送を開始するバッファー構造を備える
請求項1または請求項2に記載の画像記録装置。
【請求項4】
前記バッファー構造は、前記載置部が上下方向へ移動するエレベータ構造である
請求項3に記載の画像記録装置。
【請求項5】
前記第2搬送手段の搬送経路の湾曲搬送部に設けられ、前記記録媒体にエアーを吹き付け、前記記録媒体を前記搬送経路側に押し戻す第2送風手段を有する
請求項1〜請求項4の何れか1項に記載画像記録装置。
【請求項6】
前記記録媒体受け入れ部に設けられ、前記記録媒体にエアーを吹き付け、前記記録媒体を前記記録媒体受け入れ部の搬送手段に押圧する第3送風手段を有する
請求項1〜請求項5の何れか1項に記載画像記録装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−192685(P2012−192685A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−59618(P2011−59618)
【出願日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】