画像読取り装置及びその製造方法
【課題】画像読取り手段の焦点位置に応じて読取り位置を搬送される原稿面の位置を調整でき、読取り解像度の劣化を極力抑えることのできる画像読取り装置及びその製造方法を得る。
【解決手段】1枚ずつ搬送される原稿Dの画像を密着型イメージセンサ40にて読取り位置Bで読み取る画像読取り装置。センサ40は読取りガラス46と該読取りガラス46に貼着した基準ガイド部材47を有している。基準ガイド部材47はセンサ40の焦点位置に応じた厚さとされ、原稿Dの画像面がセンサ40の焦点深度の範囲内を搬送される。
【解決手段】1枚ずつ搬送される原稿Dの画像を密着型イメージセンサ40にて読取り位置Bで読み取る画像読取り装置。センサ40は読取りガラス46と該読取りガラス46に貼着した基準ガイド部材47を有している。基準ガイド部材47はセンサ40の焦点位置に応じた厚さとされ、原稿Dの画像面がセンサ40の焦点深度の範囲内を搬送される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像読取り装置、特に、1枚ずつ搬送される原稿の画像を搬送途中で光学的に読み取る画像読取り装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
原稿の画像を光学的に読み取る画像読取り装置としては、プラテンガラス上に載置した原稿の画像を読み取るプラテンセット方式と、1枚ずつ搬送される原稿の画像を搬送途中で読み取るシートスルー方式とが、それぞれ単独であるいは併用されていた。シートスルー方式は、装置の小型化、低コスト化、読取りの高速化、ひいては複写機でのプリントの生産性に利点を有している。
【0003】
ところで、シートスルー方式にあっては、搬送される原稿の画像を焦点深度の浅い密着型イメージセンサで読み取るようにしたものが提供されている。密着型イメージセンサを使用する場合、読取り解像度を確保するため原稿面からセンサまでの距離を一定に保つ必要がある。そのために、原稿と密着型イメージセンサとの間に配置されるガラスに原稿を強く接触させると、原稿がガラス面を擦ることによって、ガラス面に傷が発生したり、原稿に付着している粘着物などの異物がガラス面に転写しやすく、読取り画像に筋状のノイズが発生する不具合を生じている。
【0004】
特許文献1では、密着型イメージセンサに突起部を設け、該突起部に搬送されてきた原稿を当接/屈曲させ、ガラス面からは一定の距離を保って読取り位置を通過させるようにした画像読取り装置が記載されている。しかし、これでは、原稿を屈曲させるために、厚紙原稿には対応しにくい。
【0005】
一方、原稿がガラス面に接触しないように搬送するために、読取り位置の上流側に所定厚さの基準ガイド部材を設け、読取り位置に搬送されてきた原稿を基準ガイド部材の厚さだけガラス面から浮かせて搬送することが知られている。しかし、原稿の搬送位置(特に、ガラスと原稿面との間隔)の規制は必ずしも正確ではなく、装置の個体に応じて変動する。基準ガイド部材による非接触搬送の場合、原稿面がガラス面に対して±0.25mm程度変動することが実験で確認されている。
【0006】
また、密着型イメージセンサにおいては、レンズアレイの調整ばらつきや保持筺体の反りなどに起因して焦点深度にばらつきを有しており、焦点深度を±0.25mm以上とすることは歩留まりの確保が困難である。製造上有利なように焦点深度を±0.25mm以下にした場合には、搬送される原稿面の変動によって解像度(MTF)の不良が発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2004−48149号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、本発明の目的は、画像読取り手段の焦点位置に応じて読取り位置を搬送される原稿面の位置を調整でき、読取り解像度の劣化を極力抑えることのできる画像読取り装置及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の形態である画像読取り装置は、
1枚ずつ搬送される原稿の画像を搬送途中の読取り位置で光学的に読み取る読取り手段と、
前記読取り位置を搬送される原稿と前記読取り手段との間に配置された透明部材と、
前記読取り位置を搬送される原稿が接触することで該原稿と前記透明部材との間隔を設定する基準ガイド部材と、
を備え、
前記読取り手段は前記透明部材を透過した位置に焦点を有し、
前記基準ガイド部材は前記読取り手段の焦点位置に応じた厚さであること、
を特徴とする。
【0010】
本発明の第2の形態である製造方法は、
前記画像読取り装置の製造方法であって、
前記読取り手段の焦点位置を測定する工程と、
前記読取り手段の焦点位置を識別する識別手段を前記読取り手段に外部から認識可能に取り付ける工程と、
前記識別手段から認識される焦点位置情報に応じた厚さの前記ガイド部材を前記読取り手段に取り付ける工程と、
前記読取り手段を前記読取り位置に配置する工程と、
を備えたことを特徴とする。
【0011】
前記画像読取り装置において、原稿は基準ガイド部材に沿って読取り位置を搬送され、透明部材に対しては強く接触することはない。読取り手段は所定の焦点位置を有しており、基準ガイド部材の厚みが焦点位置情報に応じたものであることにより、原稿面は焦点深度の範囲内を搬送され、読取り解像度の劣化が抑制される。一方、読取り手段は焦点深度をそれほど大きくする必要はなく、製造コストの増大を抑えることができ、焦点深度の調整工程が省略可能なため、むしろ安価に製造できる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、画像読取り手段の焦点位置に応じて読取り位置を搬送される原稿面の位置をガイドでき、読取り解像度の劣化を極力抑えることができ、低コスト化も可能である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】一実施例である画像読取り装置の要部を示す概略構成図である。
【図2】前記画像読取り装置における第2読取り位置での構成を示す断面図である。
【図3】密着型イメージセンサの断面図である。
【図4】密着型イメージセンサの焦点位置調整手段を示す分解斜視図である。
【図5】読取り位置における原稿の通紙状態を示す説明図である。
【図6】密着型イメージセンサのMTF特性を示すグラフである。
【図7】密着型イメージセンサのMTF特性のばらつきを示すグラフである。
【図8】密着型イメージセンサに識別マークを貼着した状態を示す斜視図である。
【図9】基準ガイド部材の厚さを変更した場合の原稿の通紙状態を示す説明図である。
【図10】密着型イメージセンサ及び画像読取り装置の製造工程(本発明例)を示すフローチャート図である。
【図11】密着型イメージセンサ及び画像読取り装置の製造工程(従来例)を示すフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明に係る画像読取り装置及びその製造方法の実施例について、添付図面を参照して説明する。
【0015】
(画像読取り装置の概略構成、図1及び図2参照)
画像読取り装置は、図1に示すように、プラテンガラス10上に載置された原稿の画像を読み取るプラテンセット方式と、自動原稿搬送装置20にて搬送される原稿の画像を読み取るシートスルー方式とを備え、読取り光学系30と、密着型イメージセンサ40とを備えている。
【0016】
読取り光学系30は、それ自体周知のものであって、ランプ33と、ミラー34,35,36と、図示しない結像レンズ及び撮像素子(CCD)とで構成されている。プラテンセット方式での原稿画像の読み取りを行うため、ランプ33とミラー34は第1スライダ31に搭載され、ミラー35,36は第2スライダ32に搭載され、それぞれ矢印C方向に移動可能である。シートスルー方式で原稿の第1面(表面)の画像の読取りは、光学系30を図1に示す第1読取り位置Aに静止させた状態で行う。シートスルー方式での原稿の第2面(裏面)の画像の読取りは、密着型イメージセンサ40が第2読取り位置Bで行う。
【0017】
自動原稿搬送装置20は、原稿載置トレイ21と、給紙ローラ22と、さばきローラ23と、レジストローラ24と、搬送ローラ25,26,27とで構成されている。原稿Dは第1面を上に向けてトレイ21上に載置され、給紙ローラ22にて最上層から給紙され、さばきローラ23にて1枚ずつに捌かれ、レジストローラ24を介して搬送ローラ25にて、まず、第1読取り位置Aに搬送され、第1面の画像が前記光学系30にて読み取られる。このとき、図2に示すように、原稿Dは読取りガラス37上に原稿ガイド部材38にガイドされて読取りガラス37とは非接触な状態で搬送され、かつ、第1読取り位置Aで第1面の画像を読み取られる。
【0018】
次に、原稿Dはガイド部材39にすくい上げられて第2読取り位置Bに搬送され、両面読取りモードであれば、第2面の画像が密着型イメージセンサ40にて読み取られる。このとき、原稿Dは密着型イメージセンサ40の読取りガラス46に貼着した基準ガイド部材47にてガイドされて読取りガラス46とはほとんど非接触で搬送される。また、原稿Dの第2面と読取りガラス46との間隔は基準ガイド部材47の厚みによって規制される。原稿Dの第1面はガイド板28によってガイドされる。その後、原稿Dは搬送ローラ26,27にて図示しない排紙トレイに排出される。
【0019】
(密着型イメージセンサ、図3及び図4参照)
密着型イメージセンサ40は、図3に示すように、筺体41内に、一対の光源42、レンズアレイ43、基板44に取り付けたCCDセンサ45を配置したものである。筺体41の開口部には読取りガラス46が設置されている。読取りガラス46は、筺体41内に粉塵などが侵入するのを防止するとともに、原稿Dの搬送路を構成する。また、読取りガラス46の表面であって、第2読取り位置Bよりも原稿搬送方向dの上流側に、基準ガイド部材47が貼着されている。基準ガイド部材47は、所定の厚みを有する樹脂シートあるいはステンレスなどの金属シートからなり、搬送される原稿Dの第2面の通過位置を決め、第2面が密着型イメージセンサ40の焦点位置(焦点深度の範囲内)を通過するようにガイドする。
【0020】
密着型イメージセンサ40は所定の焦点距離(焦点深度)を有し、焦点位置はレンズアレイ43のCCDセンサ45に対する高さによって調整される。具体的には、図4に示すように、基板44とレンズアレイ43との両端部間に挿入するスペーサ49の厚さ、枚数によって調整する。調整後、レンズアレイ43は基板44にスペーサ49を含めて樹脂にて固定される。なお、焦点位置調整手段は、このスペーサ49に限定するものではなく、ねじ式などであってもよい。
【0021】
(原稿の通紙状態、図5参照)
原稿Dの第2読取り位置Bにおける通紙状態の詳細について図5を参照して説明する。原稿Dの先端は基準ガイド部材47に当接して矢印d方向にガイドされ、密着型イメージセンサ40にて第2読取り位置Bで第2面の画像を読み取られる。このとき、原稿Dのたわみによって先端部、中央部、後端部において読取り高さに差を生じ、かつ、原稿Dの坪量、硬さ、湿度などの周囲環境条件などによって読取り高さにばらつきを生じる。ここで、基準ガイド部材47の厚さをX、読取りガラス46の表面からの平均読取り高さをY、第2読取り位置Bでのばらつきを±Zとする。換言すれば、読取り高さYはばらつき±Zの中心位置である。
【0022】
(MTF特性、図6及び図7参照)
密着型イメージセンサ40のMTF特性を図6に示し、横軸はガラス面からの距離(平均読取り高さYに相当する)、縦軸はMTF値を示している。MTFの目標値を超える範囲を焦点深度と定義すると、密着型イメージセンサ40の一般的な焦点深度は±0.3mmである。また、MTFの最高値を焦点位置と称する。ここでの焦点位置はガラス面からの距離に相当する。
【0023】
しかし、密着型イメージセンサ40のMTF特性は、図7に示すように、製造上若干のばらつきを有している。製造工程における、筺体41及び基板44の寸法のばらつきや反り、レンズアレイ43の固定位置のばらつき、読取りガラス46の厚みのばらつきなどにより、個々のセンサ40に焦点位置に少なくとも±0.05mm程度のばらつきが発生する。
【0024】
図7に示すように、焦点位置が±0.05mm程度ばらついていると、製造工程の能力を含めて、保証できる焦点深度は±0.2mmとなってしまう。従って、図5で示した原稿Dの読取り高さのばらつき±Zを0.2mm以下にすれば、MTFの目標値を達成できる。しかし、実際上のばらつき±Zは0.25mm程度であるため、個々のセンサ40にあって目標値を達成できない場合が生じる。
【0025】
(読取り高さの調整、図8及び図9参照)
そこで、本実施例では、密着型イメージセンサ40を製造した段階や、その後の検査工程で個々のセンサ40ごとにMTF特性を測定し、それらの焦点位置情報を識別マーク50(図8参照)に色分けして示し、識別マーク50を筺体41の表面であって外部から容易に認識できる位置に貼着した。焦点位置情報とは、個々のセンサ40の焦点位置や焦点深度に基づいて、原稿Dのばらつき±Zを0.25mm程度であることを考慮し、MTFの目標値を達成できる基準ガイド部材47の厚みを意味する。焦点位置情報は色分けではなく、焦点位置やそれに対応する基準ガイド部材47の厚みを数値で表示したものであってもよい。
【0026】
図9に示すように、例えば、基準ガイド部材47の厚みをXからX’に変更すると、読取り高さがYからY’に変化する。即ち、識別マーク50から得た焦点位置情報に基づいて基準ガイド部材47を最適な厚みのものを読取りガラス46に取り付けることにより、密着型イメージセンサ40の製造上の焦点位置のばらつきを相殺し、目標とする解像度を達成することができる。
【0027】
(製造工程、図10及び図11参照)
次に、密着型イメージセンサ及び画像読取り装置の製造工程について説明する。密着型イメージセンサは、図10(A)に示すように、まず、光源ランプやレンズアレイなどの部品を筺体に組み込み、密着型イメージセンサを組み立てる(ステップS1)。組み立てられた個々のセンサで所定のチャートを読み込み、MTF特性を検出する(ステップS2)。MTF特性に基づく焦点位置に応じた識別マークを筺体に貼着する(ステップS3)。その後、筺体内でレンズアレイを固定し(ステップS4)、筺体の密閉処理を行う(ステップS5)。
【0028】
次に、画像読取り装置の製造工程では、図10(B)に示すように、前記識別マークで表示されている焦点位置情報に応じた厚みの基準ガイド部材を読取りガラスの表面に貼着し(ステップS11)、その密着型イメージセンサを第2読取り位置に装着する(ステップS12)。その後、所定のチャートを原稿として通紙し、密着型イメージセンサで読み取った画像を検査し(ステップS13)、解像度が良好であれば(ステップS14でYES)、完成とする。
【0029】
本実施例では、密着型イメージセンサの個々の焦点位置情報に基づいて基準ガイド部材の厚みを設定しているため、通常、解像度は検査しなくても満足する。しかし、センサの装着状態の誤差などにより、解像度を満足しない場合が生じる(ステップS14でNO)。この場合は、基準ガイド部材を厚みの異なるものに交換する(ステップS15)。交換時においては、貼着されている基準ガイド部材の厚みは識別マークによって判明しているため、該識別マークによって判別される厚みの前後の厚みの基準ガイド部材を選択して交換すればよい。
【0030】
ここで、比較のために従来の製造工程を説明する。密着型イメージセンサは、図11(A)に示すように、まず、光源ランプやレンズアレイなどの部品を筺体に組み込み、密着型イメージセンサを組み立てる(ステップS21)。組み立てられた個々のセンサで所定のチャートを読み込み、MTF特性を検出する(ステップS2)。検出されたMTF特性が仕様を満足していれば(ステップS23でYES)、筺体内でレンズアレイを固定し(ステップS24)、筺体の密閉処理を行う(ステップS25)。MTF特性が仕様を満足していなければ(ステップS23でNO)、レンズアレイの位置を変更して焦点を調整し(ステップS26)、再度MTF特性を検査する。
【0031】
次に、画像読取り装置の製造工程では、図11(B)に示すように、検査済みの密着型イメージセンサを第2読取り位置に装着する(ステップS31)。その後、所定のチャートを原稿として通紙し、密着型イメージセンサで読み取った画像を検査し(ステップS32)、解像度が良好であれば(ステップS33でYES)、完成とする。仮に、解像度を満足しない場合は(ステップS33でNO)、密着型イメージセンサ自体を交換する(ステップS34)。
【0032】
本実施例と従来例とを比較すると、従来例ではMTF特性の検査後、焦点調整工程(ステップS26)が必須であった。しかし、本実施例ではMTF特性のばらつきは基準ガイド部材の厚みで調整するため、密着型イメージセンサの製造工程において、焦点調整工程は不要になる。また、センサを読取り装置に装着した後において、解像度が満足しない場合、従来例ではセンサ自体を交換することになるが、本実施例では基準ガイド部材を交換することで対処できる。
【0033】
(その他の実施例)
なお、本発明に係る画像読取り装置及びその製造方法は、前記実施例に限定するものではなく、その要旨の範囲内において変更可能である。
【0034】
例えば、画像読取り装置は種々の形態であってもよく、例えば、光学系30に代えて密着型イメージセンサを設置したものであってもよい。また、自動原稿搬送装置の細部は任意の構成を採用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0035】
以上のように、本発明は、画像読取り装置及びその製造方法に有用であり、特に、読取り解像度の劣化を極力抑えることができる点で優れている。
【符号の説明】
【0036】
20…自動原稿搬送装置
40…密着型イメージセンサ
41…筺体
43…レンズアレイ
46…読取りガラス
47…基準ガイド部材
49…スペーサ
50…識別マーク
B…読取り位置
D…原稿
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像読取り装置、特に、1枚ずつ搬送される原稿の画像を搬送途中で光学的に読み取る画像読取り装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
原稿の画像を光学的に読み取る画像読取り装置としては、プラテンガラス上に載置した原稿の画像を読み取るプラテンセット方式と、1枚ずつ搬送される原稿の画像を搬送途中で読み取るシートスルー方式とが、それぞれ単独であるいは併用されていた。シートスルー方式は、装置の小型化、低コスト化、読取りの高速化、ひいては複写機でのプリントの生産性に利点を有している。
【0003】
ところで、シートスルー方式にあっては、搬送される原稿の画像を焦点深度の浅い密着型イメージセンサで読み取るようにしたものが提供されている。密着型イメージセンサを使用する場合、読取り解像度を確保するため原稿面からセンサまでの距離を一定に保つ必要がある。そのために、原稿と密着型イメージセンサとの間に配置されるガラスに原稿を強く接触させると、原稿がガラス面を擦ることによって、ガラス面に傷が発生したり、原稿に付着している粘着物などの異物がガラス面に転写しやすく、読取り画像に筋状のノイズが発生する不具合を生じている。
【0004】
特許文献1では、密着型イメージセンサに突起部を設け、該突起部に搬送されてきた原稿を当接/屈曲させ、ガラス面からは一定の距離を保って読取り位置を通過させるようにした画像読取り装置が記載されている。しかし、これでは、原稿を屈曲させるために、厚紙原稿には対応しにくい。
【0005】
一方、原稿がガラス面に接触しないように搬送するために、読取り位置の上流側に所定厚さの基準ガイド部材を設け、読取り位置に搬送されてきた原稿を基準ガイド部材の厚さだけガラス面から浮かせて搬送することが知られている。しかし、原稿の搬送位置(特に、ガラスと原稿面との間隔)の規制は必ずしも正確ではなく、装置の個体に応じて変動する。基準ガイド部材による非接触搬送の場合、原稿面がガラス面に対して±0.25mm程度変動することが実験で確認されている。
【0006】
また、密着型イメージセンサにおいては、レンズアレイの調整ばらつきや保持筺体の反りなどに起因して焦点深度にばらつきを有しており、焦点深度を±0.25mm以上とすることは歩留まりの確保が困難である。製造上有利なように焦点深度を±0.25mm以下にした場合には、搬送される原稿面の変動によって解像度(MTF)の不良が発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2004−48149号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、本発明の目的は、画像読取り手段の焦点位置に応じて読取り位置を搬送される原稿面の位置を調整でき、読取り解像度の劣化を極力抑えることのできる画像読取り装置及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の形態である画像読取り装置は、
1枚ずつ搬送される原稿の画像を搬送途中の読取り位置で光学的に読み取る読取り手段と、
前記読取り位置を搬送される原稿と前記読取り手段との間に配置された透明部材と、
前記読取り位置を搬送される原稿が接触することで該原稿と前記透明部材との間隔を設定する基準ガイド部材と、
を備え、
前記読取り手段は前記透明部材を透過した位置に焦点を有し、
前記基準ガイド部材は前記読取り手段の焦点位置に応じた厚さであること、
を特徴とする。
【0010】
本発明の第2の形態である製造方法は、
前記画像読取り装置の製造方法であって、
前記読取り手段の焦点位置を測定する工程と、
前記読取り手段の焦点位置を識別する識別手段を前記読取り手段に外部から認識可能に取り付ける工程と、
前記識別手段から認識される焦点位置情報に応じた厚さの前記ガイド部材を前記読取り手段に取り付ける工程と、
前記読取り手段を前記読取り位置に配置する工程と、
を備えたことを特徴とする。
【0011】
前記画像読取り装置において、原稿は基準ガイド部材に沿って読取り位置を搬送され、透明部材に対しては強く接触することはない。読取り手段は所定の焦点位置を有しており、基準ガイド部材の厚みが焦点位置情報に応じたものであることにより、原稿面は焦点深度の範囲内を搬送され、読取り解像度の劣化が抑制される。一方、読取り手段は焦点深度をそれほど大きくする必要はなく、製造コストの増大を抑えることができ、焦点深度の調整工程が省略可能なため、むしろ安価に製造できる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、画像読取り手段の焦点位置に応じて読取り位置を搬送される原稿面の位置をガイドでき、読取り解像度の劣化を極力抑えることができ、低コスト化も可能である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】一実施例である画像読取り装置の要部を示す概略構成図である。
【図2】前記画像読取り装置における第2読取り位置での構成を示す断面図である。
【図3】密着型イメージセンサの断面図である。
【図4】密着型イメージセンサの焦点位置調整手段を示す分解斜視図である。
【図5】読取り位置における原稿の通紙状態を示す説明図である。
【図6】密着型イメージセンサのMTF特性を示すグラフである。
【図7】密着型イメージセンサのMTF特性のばらつきを示すグラフである。
【図8】密着型イメージセンサに識別マークを貼着した状態を示す斜視図である。
【図9】基準ガイド部材の厚さを変更した場合の原稿の通紙状態を示す説明図である。
【図10】密着型イメージセンサ及び画像読取り装置の製造工程(本発明例)を示すフローチャート図である。
【図11】密着型イメージセンサ及び画像読取り装置の製造工程(従来例)を示すフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明に係る画像読取り装置及びその製造方法の実施例について、添付図面を参照して説明する。
【0015】
(画像読取り装置の概略構成、図1及び図2参照)
画像読取り装置は、図1に示すように、プラテンガラス10上に載置された原稿の画像を読み取るプラテンセット方式と、自動原稿搬送装置20にて搬送される原稿の画像を読み取るシートスルー方式とを備え、読取り光学系30と、密着型イメージセンサ40とを備えている。
【0016】
読取り光学系30は、それ自体周知のものであって、ランプ33と、ミラー34,35,36と、図示しない結像レンズ及び撮像素子(CCD)とで構成されている。プラテンセット方式での原稿画像の読み取りを行うため、ランプ33とミラー34は第1スライダ31に搭載され、ミラー35,36は第2スライダ32に搭載され、それぞれ矢印C方向に移動可能である。シートスルー方式で原稿の第1面(表面)の画像の読取りは、光学系30を図1に示す第1読取り位置Aに静止させた状態で行う。シートスルー方式での原稿の第2面(裏面)の画像の読取りは、密着型イメージセンサ40が第2読取り位置Bで行う。
【0017】
自動原稿搬送装置20は、原稿載置トレイ21と、給紙ローラ22と、さばきローラ23と、レジストローラ24と、搬送ローラ25,26,27とで構成されている。原稿Dは第1面を上に向けてトレイ21上に載置され、給紙ローラ22にて最上層から給紙され、さばきローラ23にて1枚ずつに捌かれ、レジストローラ24を介して搬送ローラ25にて、まず、第1読取り位置Aに搬送され、第1面の画像が前記光学系30にて読み取られる。このとき、図2に示すように、原稿Dは読取りガラス37上に原稿ガイド部材38にガイドされて読取りガラス37とは非接触な状態で搬送され、かつ、第1読取り位置Aで第1面の画像を読み取られる。
【0018】
次に、原稿Dはガイド部材39にすくい上げられて第2読取り位置Bに搬送され、両面読取りモードであれば、第2面の画像が密着型イメージセンサ40にて読み取られる。このとき、原稿Dは密着型イメージセンサ40の読取りガラス46に貼着した基準ガイド部材47にてガイドされて読取りガラス46とはほとんど非接触で搬送される。また、原稿Dの第2面と読取りガラス46との間隔は基準ガイド部材47の厚みによって規制される。原稿Dの第1面はガイド板28によってガイドされる。その後、原稿Dは搬送ローラ26,27にて図示しない排紙トレイに排出される。
【0019】
(密着型イメージセンサ、図3及び図4参照)
密着型イメージセンサ40は、図3に示すように、筺体41内に、一対の光源42、レンズアレイ43、基板44に取り付けたCCDセンサ45を配置したものである。筺体41の開口部には読取りガラス46が設置されている。読取りガラス46は、筺体41内に粉塵などが侵入するのを防止するとともに、原稿Dの搬送路を構成する。また、読取りガラス46の表面であって、第2読取り位置Bよりも原稿搬送方向dの上流側に、基準ガイド部材47が貼着されている。基準ガイド部材47は、所定の厚みを有する樹脂シートあるいはステンレスなどの金属シートからなり、搬送される原稿Dの第2面の通過位置を決め、第2面が密着型イメージセンサ40の焦点位置(焦点深度の範囲内)を通過するようにガイドする。
【0020】
密着型イメージセンサ40は所定の焦点距離(焦点深度)を有し、焦点位置はレンズアレイ43のCCDセンサ45に対する高さによって調整される。具体的には、図4に示すように、基板44とレンズアレイ43との両端部間に挿入するスペーサ49の厚さ、枚数によって調整する。調整後、レンズアレイ43は基板44にスペーサ49を含めて樹脂にて固定される。なお、焦点位置調整手段は、このスペーサ49に限定するものではなく、ねじ式などであってもよい。
【0021】
(原稿の通紙状態、図5参照)
原稿Dの第2読取り位置Bにおける通紙状態の詳細について図5を参照して説明する。原稿Dの先端は基準ガイド部材47に当接して矢印d方向にガイドされ、密着型イメージセンサ40にて第2読取り位置Bで第2面の画像を読み取られる。このとき、原稿Dのたわみによって先端部、中央部、後端部において読取り高さに差を生じ、かつ、原稿Dの坪量、硬さ、湿度などの周囲環境条件などによって読取り高さにばらつきを生じる。ここで、基準ガイド部材47の厚さをX、読取りガラス46の表面からの平均読取り高さをY、第2読取り位置Bでのばらつきを±Zとする。換言すれば、読取り高さYはばらつき±Zの中心位置である。
【0022】
(MTF特性、図6及び図7参照)
密着型イメージセンサ40のMTF特性を図6に示し、横軸はガラス面からの距離(平均読取り高さYに相当する)、縦軸はMTF値を示している。MTFの目標値を超える範囲を焦点深度と定義すると、密着型イメージセンサ40の一般的な焦点深度は±0.3mmである。また、MTFの最高値を焦点位置と称する。ここでの焦点位置はガラス面からの距離に相当する。
【0023】
しかし、密着型イメージセンサ40のMTF特性は、図7に示すように、製造上若干のばらつきを有している。製造工程における、筺体41及び基板44の寸法のばらつきや反り、レンズアレイ43の固定位置のばらつき、読取りガラス46の厚みのばらつきなどにより、個々のセンサ40に焦点位置に少なくとも±0.05mm程度のばらつきが発生する。
【0024】
図7に示すように、焦点位置が±0.05mm程度ばらついていると、製造工程の能力を含めて、保証できる焦点深度は±0.2mmとなってしまう。従って、図5で示した原稿Dの読取り高さのばらつき±Zを0.2mm以下にすれば、MTFの目標値を達成できる。しかし、実際上のばらつき±Zは0.25mm程度であるため、個々のセンサ40にあって目標値を達成できない場合が生じる。
【0025】
(読取り高さの調整、図8及び図9参照)
そこで、本実施例では、密着型イメージセンサ40を製造した段階や、その後の検査工程で個々のセンサ40ごとにMTF特性を測定し、それらの焦点位置情報を識別マーク50(図8参照)に色分けして示し、識別マーク50を筺体41の表面であって外部から容易に認識できる位置に貼着した。焦点位置情報とは、個々のセンサ40の焦点位置や焦点深度に基づいて、原稿Dのばらつき±Zを0.25mm程度であることを考慮し、MTFの目標値を達成できる基準ガイド部材47の厚みを意味する。焦点位置情報は色分けではなく、焦点位置やそれに対応する基準ガイド部材47の厚みを数値で表示したものであってもよい。
【0026】
図9に示すように、例えば、基準ガイド部材47の厚みをXからX’に変更すると、読取り高さがYからY’に変化する。即ち、識別マーク50から得た焦点位置情報に基づいて基準ガイド部材47を最適な厚みのものを読取りガラス46に取り付けることにより、密着型イメージセンサ40の製造上の焦点位置のばらつきを相殺し、目標とする解像度を達成することができる。
【0027】
(製造工程、図10及び図11参照)
次に、密着型イメージセンサ及び画像読取り装置の製造工程について説明する。密着型イメージセンサは、図10(A)に示すように、まず、光源ランプやレンズアレイなどの部品を筺体に組み込み、密着型イメージセンサを組み立てる(ステップS1)。組み立てられた個々のセンサで所定のチャートを読み込み、MTF特性を検出する(ステップS2)。MTF特性に基づく焦点位置に応じた識別マークを筺体に貼着する(ステップS3)。その後、筺体内でレンズアレイを固定し(ステップS4)、筺体の密閉処理を行う(ステップS5)。
【0028】
次に、画像読取り装置の製造工程では、図10(B)に示すように、前記識別マークで表示されている焦点位置情報に応じた厚みの基準ガイド部材を読取りガラスの表面に貼着し(ステップS11)、その密着型イメージセンサを第2読取り位置に装着する(ステップS12)。その後、所定のチャートを原稿として通紙し、密着型イメージセンサで読み取った画像を検査し(ステップS13)、解像度が良好であれば(ステップS14でYES)、完成とする。
【0029】
本実施例では、密着型イメージセンサの個々の焦点位置情報に基づいて基準ガイド部材の厚みを設定しているため、通常、解像度は検査しなくても満足する。しかし、センサの装着状態の誤差などにより、解像度を満足しない場合が生じる(ステップS14でNO)。この場合は、基準ガイド部材を厚みの異なるものに交換する(ステップS15)。交換時においては、貼着されている基準ガイド部材の厚みは識別マークによって判明しているため、該識別マークによって判別される厚みの前後の厚みの基準ガイド部材を選択して交換すればよい。
【0030】
ここで、比較のために従来の製造工程を説明する。密着型イメージセンサは、図11(A)に示すように、まず、光源ランプやレンズアレイなどの部品を筺体に組み込み、密着型イメージセンサを組み立てる(ステップS21)。組み立てられた個々のセンサで所定のチャートを読み込み、MTF特性を検出する(ステップS2)。検出されたMTF特性が仕様を満足していれば(ステップS23でYES)、筺体内でレンズアレイを固定し(ステップS24)、筺体の密閉処理を行う(ステップS25)。MTF特性が仕様を満足していなければ(ステップS23でNO)、レンズアレイの位置を変更して焦点を調整し(ステップS26)、再度MTF特性を検査する。
【0031】
次に、画像読取り装置の製造工程では、図11(B)に示すように、検査済みの密着型イメージセンサを第2読取り位置に装着する(ステップS31)。その後、所定のチャートを原稿として通紙し、密着型イメージセンサで読み取った画像を検査し(ステップS32)、解像度が良好であれば(ステップS33でYES)、完成とする。仮に、解像度を満足しない場合は(ステップS33でNO)、密着型イメージセンサ自体を交換する(ステップS34)。
【0032】
本実施例と従来例とを比較すると、従来例ではMTF特性の検査後、焦点調整工程(ステップS26)が必須であった。しかし、本実施例ではMTF特性のばらつきは基準ガイド部材の厚みで調整するため、密着型イメージセンサの製造工程において、焦点調整工程は不要になる。また、センサを読取り装置に装着した後において、解像度が満足しない場合、従来例ではセンサ自体を交換することになるが、本実施例では基準ガイド部材を交換することで対処できる。
【0033】
(その他の実施例)
なお、本発明に係る画像読取り装置及びその製造方法は、前記実施例に限定するものではなく、その要旨の範囲内において変更可能である。
【0034】
例えば、画像読取り装置は種々の形態であってもよく、例えば、光学系30に代えて密着型イメージセンサを設置したものであってもよい。また、自動原稿搬送装置の細部は任意の構成を採用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0035】
以上のように、本発明は、画像読取り装置及びその製造方法に有用であり、特に、読取り解像度の劣化を極力抑えることができる点で優れている。
【符号の説明】
【0036】
20…自動原稿搬送装置
40…密着型イメージセンサ
41…筺体
43…レンズアレイ
46…読取りガラス
47…基準ガイド部材
49…スペーサ
50…識別マーク
B…読取り位置
D…原稿
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1枚ずつ搬送される原稿の画像を搬送途中の読取り位置で光学的に読み取る読取り手段と、
前記読取り位置を搬送される原稿と前記読取り手段との間に配置された透明部材と、
前記読取り位置を搬送される原稿が接触することで該原稿と前記透明部材との間隔を設定する基準ガイド部材と、
を備え、
前記読取り手段は前記透明部材を透過した位置に焦点を有し、
前記基準ガイド部材は前記読取り手段の焦点位置に応じた厚さであること、
を特徴とする画像読取り装置。
【請求項2】
前記読取り手段は密着型イメージセンサであること、を特徴とする請求項1に記載の画像読取り装置。
【請求項3】
前記読取り手段は前記読取り位置を搬送される原稿の第2面側の画像を読み取るものであること、を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像読取り装置。
【請求項4】
前記読取り手段はその焦点位置に関する情報を外部から認識可能な識別手段を備えていること、を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の画像読取り装置。
【請求項5】
前記識別手段は、カラーマークであり、前記読取り手段の筺体の表面に取り付けられていること、を特徴とする請求項4に記載の画像読取り装置。
【請求項6】
前記基準ガイド部材は前記識別手段から認識される焦点位置情報に応じて厚さが決定されていること、を特徴とする請求項4又は請求項5に記載の画像読取り装置。
【請求項7】
前記読取り手段は焦点位置を調整する手段を備えていること、を特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の画像読取り装置。
【請求項8】
前記基準ガイド部材は前記読取り手段に前記読取り位置よりも原稿搬送方向上流側に配置されていること、を特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の画像読取り装置。
【請求項9】
前記ガイド部材はシート部材であること、を特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の画像読取り装置。
【請求項10】
請求項1に記載の画像読取り装置の製造方法であって、
前記読取り手段の焦点位置を測定する工程と、
前記読取り手段の焦点位置を識別する識別手段を前記読取り手段に外部から認識可能に取り付ける工程と、
前記識別手段から認識される焦点位置情報に応じた厚さの前記ガイド部材を前記読取り手段に取り付ける工程と、
前記読取り手段を前記読取り位置に配置する工程と、
を備えたことを特徴とする画像読取り装置の製造方法。
【請求項1】
1枚ずつ搬送される原稿の画像を搬送途中の読取り位置で光学的に読み取る読取り手段と、
前記読取り位置を搬送される原稿と前記読取り手段との間に配置された透明部材と、
前記読取り位置を搬送される原稿が接触することで該原稿と前記透明部材との間隔を設定する基準ガイド部材と、
を備え、
前記読取り手段は前記透明部材を透過した位置に焦点を有し、
前記基準ガイド部材は前記読取り手段の焦点位置に応じた厚さであること、
を特徴とする画像読取り装置。
【請求項2】
前記読取り手段は密着型イメージセンサであること、を特徴とする請求項1に記載の画像読取り装置。
【請求項3】
前記読取り手段は前記読取り位置を搬送される原稿の第2面側の画像を読み取るものであること、を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像読取り装置。
【請求項4】
前記読取り手段はその焦点位置に関する情報を外部から認識可能な識別手段を備えていること、を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の画像読取り装置。
【請求項5】
前記識別手段は、カラーマークであり、前記読取り手段の筺体の表面に取り付けられていること、を特徴とする請求項4に記載の画像読取り装置。
【請求項6】
前記基準ガイド部材は前記識別手段から認識される焦点位置情報に応じて厚さが決定されていること、を特徴とする請求項4又は請求項5に記載の画像読取り装置。
【請求項7】
前記読取り手段は焦点位置を調整する手段を備えていること、を特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の画像読取り装置。
【請求項8】
前記基準ガイド部材は前記読取り手段に前記読取り位置よりも原稿搬送方向上流側に配置されていること、を特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の画像読取り装置。
【請求項9】
前記ガイド部材はシート部材であること、を特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の画像読取り装置。
【請求項10】
請求項1に記載の画像読取り装置の製造方法であって、
前記読取り手段の焦点位置を測定する工程と、
前記読取り手段の焦点位置を識別する識別手段を前記読取り手段に外部から認識可能に取り付ける工程と、
前記識別手段から認識される焦点位置情報に応じた厚さの前記ガイド部材を前記読取り手段に取り付ける工程と、
前記読取り手段を前記読取り位置に配置する工程と、
を備えたことを特徴とする画像読取り装置の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−166605(P2011−166605A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−29232(P2010−29232)
【出願日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]