説明

画像読取システム

【課題】 複数のバーコードを連続して読み込んだとしても、データの欠落が生じず、元のデータを確実に復元することができる携帯端末の提供を目的とする。
【解決手段】 画像読取システムは、ディスプレイを有する第1携帯端末と、複数の画像を順次読込む第2携帯端末とで構成され、前記第1携帯端末は、予め表示順序が定まっている複数の画像の1つを前記ディスプレイに表示し、画像を表示している間に特定の音を検知した場合に、前記表示順序における当該1画像の次の画像を表示し、前記第2携帯端末は、前記ディスプレイに表示された画像を1つずつ順次読込み、1つの画像を読込む毎に、所定の音を鳴らす。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスプレイ及びカメラを搭載した携帯端末のデータ通信に関し、特に接近した携帯端末同士のデータ通信の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、いわゆる1次元のバーコードよりも記録できる情報量を格段に増やした2次元のバーコード(以下、「2次元コード」という。)が普及している。
また、携帯電話機などの携帯端末は多機能化が進み、多くの携帯端末はディスプレイ及びカメラを備えるに至っている。
そこで、携帯端末のディスプレイに2次元コードを表示し、表示された2次元コードを他の携帯端末のカメラで読み込むことで、携帯端末同士が直接データ交換を行うことができるようになってきている。例えば、お互いのプロフィールの交換などがなされている。
【0003】
2次元コードは、記録できる情報量が増えたとはいえ、当然に限界があることから、交換したい情報量次第では、複数のバーコードにせざるを得ない場合がある。そこで、連続する複数のバーコードをスムーズに読込むための技術が開発されている(特許文献1参照)。この技術は、同一箇所に、所定時間間隔で連続してバーコードを表示させることで、従来の読取装置を移動させることなく連続するバーコードを順次読み取ることが可能となるものである。
【特許文献1】特開2003−317051号公報(特許第3534250号)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、表示されている所定時間内に読込める保証は無く、正常に読込めなかった場合には、データの欠落により、元のデータを復元することができないという問題が生ずることになる。
そこで、本発明は、複数のバーコードを連続して読み込んだとしても、データの欠落が生じず、元のデータを確実に復元することができる携帯端末の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する為に、本発明の画像読取システムは、ディスプレイを有する第1携帯端末と、複数の画像を順次読込む第2携帯端末とで構成される画像読取システムであって、前記第1携帯端末は、予め表示順序が定まっている複数の画像の1つを前記ディスプレイに表示する画像表示手段と、音を検知する音検知手段とを備え、前記画像表示手段は、1画像を表示している間に前記音検知手段で特定の音を検知した場合に、前記表示順序における当該1画像の次の画像を表示し、前記第2携帯端末は、前記ディスプレイに表示された画像を1つずつ順次読込む画像読込手段と、所定の音を鳴らす発音手段を備え、前記画像読込手段は、1つの画像を読込む毎に、前記発音手段で所定の音を鳴らすことを特徴とする。
【0006】
また、本発明の携帯端末は、ディスプレイを有する携帯端末であって、予め表示順序が定まっている複数の画像の1つを前記ディスプレイに表示する画像表示手段と、音を検知する音検知手段とを備え、前記画像表示手段は、1画像を表示している間に前記音検知手段で特定の音を検知した場合に、前記表示順序における当該1画像の次の画像を表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る携帯端末は、上述の構成を備えることにより、画像を読み込む側の携帯端末は、画像を読み込むことができた場合に特定の音を発して読込めたことを伝えることができるので、画像を表示する側は、読込まれたことを確認してから次の画像を表示することができるようになる。
従って、連続する複数の画像データを読み込む場合に、読み飛ばしが発生することがないので、確実にすべての画像を読み込むことが出来るようになる。
【0008】
ここで、画像とは、写真、絵、文字などのほか、いわゆるバーコードなど、ディスプレイに表示したものをいうものとする。
また、前記第1携帯端末の画像表示手段でディスプレイに表示される画像は、バーコードであり、前記第2携帯端末は、更に、前記画像読込手段で読込んだ画像であるバーコードを解析する解析手段を備えることとしてもよい。
【0009】
これにより、携帯端末同士でバーコードのやり取りがなされるので、意味ある情報をバーコード化して、携帯端末同士でデータ交換を行うことができるようになる。
バーコードには、1次元バーコード、スタック方式やマトリックス方式などの2次元バーコードなど、様々な方式のバーコードが含まれる。例えば、JANバーコード、PDF417、Maxi Code、QR(Quick Response)コード(登録商標)などが含まれる。
【0010】
また、前記携帯端末は、更に、音を記憶する音記憶手段と、前記記憶されている音データと前記音検知手段で検知した音とが同じであるか否かを判断する音判断手段とを備え、前記画像表示手段は、前記音検知手段で検知した音が前記音記憶手段で記憶されている音データと同じであると、前記音判断手段によって判断された場合に限り、前記表示順序における前記1画像の次の画像を表示することとしてもよい。
【0011】
これにより、特定の音のみを画像を読込んだ合図と解釈することができ、確実に、画像を読込んだことが確認できるので、画像が読込まれていなううちに、次の画像を表示することをなくすことができるようになる。
また、前記携帯端末は、更に、外部から音を取得し、取得した音を前記音記憶手段に記憶する音取得手段を備え、前記音判断手段は、外部から取得され記憶されている音と前記音検知手段で検知した音とが同じであるか否かを判断することとしてもよい。
【0012】
これにより、ユーザ任意の音を記憶し、拾った音と照合することができるので、ユーザが好きな音を画像を読込んだ合図とすることができるようになる。
さらに、本発明の携帯端末は、他の端末が表示する複数の画像を順次読込む携帯端末であって、前記画像を1つずつ順次読込む画像読込手段と、所定の音を鳴らす発音手段を備え、前記画像読込手段は、1つの画像を読込む毎に、前記発音手段で所定の音を鳴らし、読込んだ画像が1つ前に読込んだ画像と同じ画像であった場合には、所定の処理を行うことを特徴とする。
【0013】
これにより、読込んだ画像の重複を検知できるので、無駄な画像を処理することをなくすことができるようになる。
また、前記画像は、バーコードであって、前記同じ画像とは、バーコードが同じであることとしてもよい。
これにより、読込んだバーコードの重複が判断できるので、無駄なデータを記憶することをなくすことができるようになる。
【0014】
また、ディスプレイを有する第1携帯端末と、複数の画像を順次読込む第2携帯端末とで構成されるシステムで用いられる画像読取方法は、前記第1携帯端末が、予め表示順序が定まっている複数の画像の1つを前記ディスプレイに表示する画像表示ステップと、音を検知する音検知ステップとを備え、前記画像表示ステップは、1画像を表示している間に前記音検知ステップで特定の音を検知した場合に、前記表示順序における当該1画像の次の画像を表示し、前記第2携帯端末が、前記ディスプレイに表示された画像を1つずつ順次読込む画像読込ステップと、所定の音を鳴らす発音ステップを備え、前記画像読込ステップは、1つの画像を読込む毎に、前記発音ステップで所定の音を鳴らすことを特徴とする。
【0015】
また、ディスプレイを有する携帯端末に画像表示処理を行わせるためのコンピュータプログラムは、予め表示順序が定まっている複数の画像の1つを前記ディスプレイに表示する画像表示ステップと、音を検知する音検知ステップとを備え、 前記画像表示ステップは、1画像を表示している間に前記音検知ステップで特定の音を検知した場合に、前記表示順序における当該1画像の次の画像を表示する
ことを特徴とする。
【0016】
また、他の端末が表示する複数の画像を順次読込む携帯端末に画像処理を行わせる為のコンピュータプログラムは、前記画像を1つずつ順次読込む画像読込ステップと、所定の音を鳴らす発音ステップを備え、前記画像読込ステップは、1つの画像を読込む毎に、前記発音ステップで所定の音を鳴らし、読込んだ画像が1つ前に読込んだ画像と同じ画像であった場合には、所定の処理を行うことを特徴とする。
【0017】
これにより、本発明にかかる画像読取システム及び携帯端末を作成することが容易になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
<概要>
本発明に係る携帯端末のうち、バーコードを表示する側の携帯端末は、読み取り側の携帯端末からバーコードを正常に読込めた旨の合図を受け取ったタイミングで、次のバーコードを表示するものであり、バーコードを読み取る側の携帯端末は、バーコードを正常に読み込めたときに、その旨の合図を送るものである。
【0019】
このように、合図をトリガーとして、次のバーコードを表示することで、読み飛ばし等によるデータの欠落を防ぐことができる。
この合図として、本実施形態では、カメラで撮影した時に発せられるシャッター音を使用する。通常、カメラの撮影時に鳴るものであり、それを本発明に利用したものである。
また、画像を読み取る側の携帯端末では、読込んだ画像が、直前に読込んだ画像と同じか否かをチェックして、同じであれば捨てることとしている。
【0020】
同じ画像が読込めたということは、シャッター音を画像表示側の携帯端末が拾えなかったということであるので、読込んだ画像の重複にかかわらず、画像を読込めたときにはシャッター音を発することとする。
本実施形態では、携帯電話機同士でのデータの交換について説明し、交換する画像データは、2次元コードの一種であるQRコード(登録商標、以下同様)とする。
【0021】
以下、本発明の実施形態に係る画像読取システムについて説明する。
<構成>
図1は、画像読取システムの構成例を表す図である。
携帯電話機1000は、画像を送信する側であり、携帯電話機2000は、画像を受信する側である。
【0022】
簡単に動作を説明すると、携帯電話機1000は、ディスプレイ1710に送信するQRコードを表示しており、携帯電話機2000は、備え付けのカメラ2610で、表示中のQRコードを読む込み、読み込みと同時に、読込完了通知のシャッター音を発する。このシャッター音を携帯電話機1000のマイク1610が拾い、次のQRコードをディスプレイ1710に表示する。
【0023】
この繰り返しによって、複数のQRコードを順次読込んでいく。
図2は、本発明にかかる携帯電話機の構成を示す機能ブロック図である。
まず、画像送信側の携帯電話機1000から説明し、次に画像受信側の携帯電話機2000を説明する。尚、携帯電話機の一般的な機能、例えば、基地局と無線通信を行なう機能部、などは当然備えるが、図示していない。
【0024】
<携帯電話機1000>
携帯電話機1000は、操作部1100、制御部1200、表示制御部1300、QRコード記憶部1400、シャッター音記憶部1500、音声検知部1600及び表示部1700から構成される。
まず、操作部1100は、テンキー等のボタンを含み、それらの押下等の操作を検知し、制御部1200に通知する機能を有する。
【0025】
制御部1200は、図示しないCPU、メモリ等を備え、通信制御等、携帯電話機に必要な一般的な制御処理を行う他、本発明に特有の制御処理を行う。
また、表示部1700は、液晶等のディスプレイ1710を含み、表示制御部1300から依頼された画像等を表示する機能を有する。
表示制御部1300は、QRコード記憶部1400から、次に表示するQRコードを読出し、表示部1700にその表示を依頼する機能を有する。
【0026】
音声検知部1600は、自機外部の音を検知する機能を有する。また、制御部1200の指示に応じて、検知した音をシャッター音記憶部1500に記憶させる機能と、検知した音がシャッター音記憶部1500に記憶されている音と同じか否か判断する機能とを有する。
シャッター音記憶部1500は、次のQRコードを表示する合図となる音を記憶する機能を有する。
【0027】
本実施形態では、予め、携帯電話機2000のシャッター音を音声検知部1600がシャッター記憶部1500に記憶させてあるものとする。
次に、QRコード記憶部1400は、QRコードを記憶している。記憶しているQRコードの詳細を、図4を用いて以下に説明する。
図4は、連続するQRコードの例を表す図である。
【0028】
本実施形態では、交換するデータである文字データ10を、予め、複数のQRコード(30、31〜32)に変換してあるものとする。
ここでは、文字データ10は、1つのQRコードでは収まらない量であるものとする。それを分割して複数の分割データ(20、21〜22)を作成し、その分割データには、その分割の順番を示す情報を付加する。
【0029】
例えば、分割データ20の順番201は「1」番目であり、分割データ21の順番211は「2」番目である等である。
また、最後の分割データ22の順番221には、最後の分割データである旨のコードが入っているものとする。例えば、「END」である。
これらのQRコードの表示順序は、QRコード記憶部1400が管理しているものとする。
【0030】
<携帯電話機2000>
携帯電話機2000は、操作部2100、制御部2200、画像比較部2300、画像記憶部2400、音源部2500及び撮像部2600から構成される。
まず、操作部2100は、テンキー等のボタンを含み、それらの押下等の操作を検知し、制御部2200に通知する機能を有する。
【0031】
制御部2200は、図示しないCPU、メモリ等を備え、通信制御等、携帯電話機に必要な一般的な制御処理を行う他、本発明に特有の制御処理を行う。
画像比較部2300は、読込んだQRコードを逆変換して元のデータに戻す機能と、読込んだQRコードと画像記憶部2400に記憶してある直前に読込んだQRコードとを比較して同じか否かを判断する機能とを有する。
【0032】
判断の方法は、QRコードを元の分割データ(20等)(図4参照)に逆変換し、順番(201等)が、画像記憶部2400に記憶している直前に読込んだQRコードの順番と同じである場合には、QRコードが同じであると判断する。
画像記憶部2400は、読込んだQRコードを記憶する機能を有する。ここでは、読込んだQRコードを逆変換した分割データを記憶しておくものとし、また、読込んだ順番は画像記憶部2400が管理しているものとする。
【0033】
また、音源部2500は、制御部2200からの指示により、シャッター音3000を発音する機能を有する。
撮像部2600は、いわゆるカメラであり、制御部2200からの指示により、QRコードの画像4000を撮影し画像比較部2300に渡す機能を有する。
撮像部2600は、通常の写真撮影の指示があった場合には、ユーザがシャッターを押下したときに、その時の画像を保存するが、QRコードの撮影の指示があった場合には、自動でピントを合わせ、右上・左上・左下の3ヶ所にある「切り出しシンボル」等でQRデータを確認後、画像を自動で読み込み、内部の作業領域に保存する。
【0034】
この画像を自動で読み込んだ場合にも、ユーザがシャッターを押した場合と同様に、シャッター音が鳴るものとする。
ここで制御部1100等の各部による各処理の全部または一部は、CPUが各種プログラムを実行することにより実現されるものである。
<動作>
以下、上述した画像読取システムの動作について図3を用いて説明する。
【0035】
図3は、携帯電話機1000と携帯電話機2000の処理を示すフローチャートである。
まず、QRコードを表示する側の携帯電話機1000のユーザは、表示するQRコードを指定し、表示を指示する。QRコードの指定は、例えば、QRコード記憶部1400に記憶されているQRコードの一覧をディスプレイ1710に表示し、カーソルで選択する。
【0036】
操作部1100は、表示するQRコードの指定を受け付け、制御部1200に通知する(ステップS100)。
通知を受取った制御部1200は、表示制御部1300に指定されたQRコードの表示を依頼し、音声検知部1600にシャッター音の検知を依頼する。
QRコードの表示依頼を受けた表示制御部1300は、該当するQRコードの最初のQRコードをQRコード記憶部1400から読出し、表示部1700に表示依頼をする。
【0037】
表示依頼を受けた表示部1700は、ディスプレイに最初のQRコードを表示する(ステップS110)。
一方、QRコードを読み取る側の携帯電話機2000では、ユーザはQRコードの読み取りを指示する。例えば、メニューから「QRコード読取」を選択する等で指示する。
操作部2100は、QRコード読取指示があった旨を制御部2200に通知し(ステップS200)、通知を受けた制御部2200は、撮像部2600にQRコードの撮影を依頼する。
【0038】
QRコードの撮影を依頼された撮像部2600は、撮影される画像がQRコードであると確認できたら画像4000を取り込み、画像比較部2300に送る(ステップS210)。
それと同時に、音源部2500に対して、シャッター音を出すように指示し、指示を受けた音源部2500は、シャッター音3000を発音する(ステップS220)。
【0039】
撮影したQRコードの画像を撮像部2600から受取った画像比較部2300は、逆変換して分割データを作成し、1つ前に撮影して画像記憶部2400に記憶してある分割データと同じか否かを判断する(ステップS230)。
同じであった場合(ステップS230:YES)には、その旨を制御部2200に伝え、制御部2200は、撮像部2600にQRコードの撮影を依頼する(ステップS210)。すなわち、今読込んだQRコードは、直前に読込んだQRコードと同じであったため、保存しない。
【0040】
また、QRコードが異なっていた場合(ステップS230:NO)には、画像比較部2300は、今撮影したQRコードの分割データを画像記憶部2400に記憶する(ステップS240)。
さらに、画像比較部2300は、今撮影したQRコードが最後のQRコードか否かを判断し、制御部2200にその旨を通知する。この判断は、分割データの順番221が「END」である場合に、最後であると判断する。
【0041】
最後のQRコードである旨(ステップS250:無)を通知された制御部2200は、QRコードの読取処理を終了する処理を行う。この終了処理では、記憶されている分割データをつなげて、文字データとする処理などを行う。
また、最後のQRコードではない旨(ステップS250:有)を通知された制御部2200は、撮像部2600にQRコードの撮影を依頼する(ステップS210)。
【0042】
一方、QRコードを表示する側の携帯電話機1000では、制御部1200からシャッター音の検知を依頼された音声検知部1600が、外部で音が鳴るのを待っており、音を拾ったら、その音とシャッター音記憶部1500に記憶されているシャッター音とを比較し、同じ音を拾うまで、待ち続ける(ステップS120:NO)。
拾った音と記憶するシャッター音とが同じであった場合(ステップS120:YES)には、その旨を制御部1200に通知する。
【0043】
通知を受けた制御部1200は、表示制御部1300に次のQRコードの表示を依頼する。
依頼を受けた表示制御部1300は、次のQRコードをQRコード記憶部から読み出して表示部1700に表示依頼を行う(ステップS140:有)。
読み出すQRコードがない場合、すなわち、最後のQRコードまでを表示した場合(ステップS140:無)には、その旨を制御部1200に返し、制御部1200は、QRコードの表示処理を終了する処理を行う。
【0044】
<補足>
以上、本発明に係る画像読取システム及び携帯端末について実施形態に基づいて説明したが、この携帯端末等を部分的に変形することもでき、本発明は上述の実施形態に限られないことは勿論である。即ち、
(1)実施形態では、QRコードを読込んだ旨の合図を、シャッター音としているが、他の音でもよい。例えば、ユーザが好きな音を携帯電話機に登録して、その音を合図としてもよい。
【0045】
この場合は、QRコードの表示側と読取側の携帯電話機が、それぞれ同じ音を記憶しておき、読込時に発音する必要がある。この音を合わせておくことで、他の携帯電話機で読込できるQRコードが、1枚目のみとなるため、特定の相手にのみデータを読み取らせることが出来るようになる利点がある。
(2)実施形態では、文字データをQRコードに変換して、QRコードによりデータ交換を行うこととしているが、文字データに限られない。
【0046】
例えば、画像データをQRコードに変換して、交換してもよい。この場合は、ディスプレイに表示した画像をカメラで撮影する場合に比べ、画像の劣化が少ないという利点がある。
さらに、文字データ等を変換するのはQRコードに限られず、例えば、1次元バーコード、他の2次元バーコードなどでもよい。
(3)実施形態では、表示するQRコードは、予め作成しておくこととしているが、表示する際に、QRコード化を行ってもよい。
(4)実施形態では、携帯電話機のディスプレイにQRコードを表示することとしているが、QRコードを表示できるものであれば何でもよい。例えば、外部のディスプレイ端末や、テレビ画面などに表示してもよい。但し、読取側の機器が発する合図の音を検知して、検知をトリガーとして次の画像を表示できるものである必要がある。また、QRコードの読取側は、携帯電話機に搭載されたカメラで読み込むこととしているが、携帯電話機に限られない。但し、画像を読込んで、読込んだ合図の音を発することができるものである必要がある。
(5)実施形態では、QRコードの読み取りは自動で行うこととしているが、ユーザが手動でシャッターを押してQRコードを撮影することとしてもよい。
(6)実施形態では、情報をコード化したQRコードを交換することとしているが、情報そのものであってもよい。
【0047】
例えば、連続する写真、絵、文章など、分割した写真などを順次読み込むことで情報を交換することとしてもよい。
(7)実施形態で示した携帯電話機の各機能を実現させる為の各制御処理(図2等参照)をCPUに実行させる為のプログラムを、記録媒体に記録し又は各種通信路等を介して、流通させ頒布することもできる。このような記録媒体には、ICカード、光ディスク、フレキシブルディスク、ROM、フラッシュメモリ等がある。流通、頒布されたプログラムは、機器におけるCPUで読み取り可能なメモリ等に格納されることにより利用に供され、そのCPUがそのプログラムを実行することにより実施形態で示した携帯電話機の各機能が実現される。
【産業上の利用可能性】
【0048】
読込順序がきめられている表示データを、連続して読み込む技術として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】画像読取システムの構成例を表す図である。
【図2】本発明にかかる携帯電話機の構成を示す機能ブロック図である。
【図3】携帯電話機1000と携帯電話機2000の処理を示すフローチャートである。
【図4】連続するQRコードの例を表す図である。
【符号の説明】
【0050】
10 文字データ
20、21、22 分割データ
30、31、32 QRコード
1000、2000 携帯電話機
1100、2100 操作部
1200、2200 制御部
1300 表示制御部
1400 QRコード記憶部
1500 シャッター音記憶部
1600 音声検知部
1700 表示部
2300 画像比較部
2400 画像記憶部
2500 音源部
2600 撮像部
3000 シャッター音
4000 画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイを有する第1携帯端末と、複数の画像を順次読込む第2携帯端末とで構成される画像読取システムであって、
前記第1携帯端末は、
予め表示順序が定まっている複数の画像の1つを前記ディスプレイに表示する画像表示手段と、
音を検知する音検知手段とを備え、
前記画像表示手段は、1画像を表示している間に前記音検知手段で特定の音を検知した場合に、前記表示順序における当該1画像の次の画像を表示し、
前記第2携帯端末は、
前記ディスプレイに表示された画像を1つずつ順次読込む画像読込手段と、
所定の音を鳴らす発音手段を備え、
前記画像読込手段は、1つの画像を読込む毎に、前記発音手段で所定の音を鳴らす
ことを特徴とする画像読取システム。
【請求項2】
前記第1携帯端末の画像表示手段でディスプレイに表示される画像は、バーコードであり、
前記第2携帯端末は、更に、前記画像読込手段で読込んだ画像であるバーコードを解析する解析手段を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の画像読取システム。
【請求項3】
ディスプレイを有する携帯端末であって、
予め表示順序が定まっている複数の画像の1つを前記ディスプレイに表示する画像表示手段と、
音を検知する音検知手段とを備え、
前記画像表示手段は、1画像を表示している間に前記音検知手段で特定の音を検知した場合に、前記表示順序における当該1画像の次の画像を表示する
ことを特徴とする携帯端末。
【請求項4】
前記携帯端末は、更に、音を記憶する音記憶手段と、
前記記憶されている音データと前記音検知手段で検知した音とが同じであるか否かを判断する音判断手段とを備え、
前記画像表示手段は、前記音検知手段で検知した音が前記音記憶手段で記憶されている音データと同じであると、前記音判断手段によって判断された場合に限り、前記表示順序における前記1画像の次の画像を表示する
ことを特徴とする請求項3記載の携帯端末。
【請求項5】
前記携帯端末は、更に、外部から音を取得し、取得した音を前記音記憶手段に記憶する音取得手段を備え、
前記音判断手段は、外部から取得され記憶されている音と前記音検知手段で検知した音とが同じであるか否かを判断する
ことを特徴とする請求項4記載の携帯端末。
【請求項6】
他の端末が表示する複数の画像を順次読込む携帯端末であって、
前記画像を1つずつ順次読込む画像読込手段と、
所定の音を鳴らす発音手段を備え、
前記画像読込手段は、1つの画像を読込む毎に、前記発音手段で所定の音を鳴らし、読込んだ画像が1つ前に読込んだ画像と同じ画像であった場合には、所定の処理を行う
ことを特徴とする携帯端末。
【請求項7】
前記画像は、バーコードであって、
前記同じ画像とは、バーコードが同じである
ことを特徴とする請求項6記載の携帯端末。
【請求項8】
ディスプレイを有する第1携帯端末と、複数の画像を順次読込む第2携帯端末とで構成されるシステムで用いられる画像読取方法であって、
前記第1携帯端末は、
予め表示順序が定まっている複数の画像の1つを前記ディスプレイに表示する画像表示ステップと、
音を検知する音検知ステップとを備え、
前記画像表示ステップは、1画像を表示している間に前記音検知ステップで特定の音を検知した場合に、前記表示順序における当該1画像の次の画像を表示し、
前記第2携帯端末は、
前記ディスプレイに表示された画像を1つずつ順次読込む画像読込ステップと、
所定の音を鳴らす発音ステップを備え、
前記画像読込ステップは、1つの画像を読込む毎に、前記発音ステップで所定の音を鳴らす
ことを特徴とする画像読取方法。
【請求項9】
ディスプレイを有する携帯端末に画像表示処理を行わせるためのコンピュータプログラムであって、
予め表示順序が定まっている複数の画像の1つを前記ディスプレイに表示する画像表示ステップと、
音を検知する音検知ステップとを備え、
前記画像表示ステップは、1画像を表示している間に前記音検知ステップで特定の音を検知した場合に、前記表示順序における当該1画像の次の画像を表示する
ことを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項10】
他の端末が表示する複数の画像を順次読込む携帯端末に画像処理を行わせる為のコンピュータプログラムであって、
前記画像を1つずつ順次読込む画像読込ステップと、
所定の音を鳴らす発音ステップを備え、
前記画像読込ステップは、1つの画像を読込む毎に、前記発音ステップで所定の音を鳴らし、読込んだ画像が1つ前に読込んだ画像と同じ画像であった場合には、所定の処理を行う
ことを特徴とするコンピュータプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2007−122351(P2007−122351A)
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−312864(P2005−312864)
【出願日】平成17年10月27日(2005.10.27)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】