説明

画像読取装置

【課題】画像ムラの無い良好な診断画像を得ることのできる画像読取装置を提供する。
【解決手段】輝尽性蛍光体プレートPに励起光L1を照射して画像情報を読み取る画像読取装置において、輝尽性蛍光体プレートPに光源からの励起光L1を走査しながら照射して輝尽性蛍光体プレートPから発せられる輝尽発光光を集光し光電変換させて画像情報を読み取る光学ユニット1と、本体フレーム8に防振部材4を介して載置されて、光学ユニット1を水平方向に移動可能に支持する支持部材2と、光学ユニット1を移動するリニアモータと、支持部材2に設けられ、光学ユニット1を水平方向に案内する第1のガイドレール31とを備える。また、支持部材2には、光学ユニット1と釣り合い、かつ、この光学ユニット1の移動に連動して相対的に移動するバランサー5が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関し、特に医療分野や印刷分野で用いられると好適な輝尽性蛍光体プレートの走査搬送性に優れた画像読取装置に関する。
【背景技術】
【0002】
X線画像のような放射線画像は、病気診断などに多く用いられている。従来では、このような放射線画像を得るために、被写体を通過したX線を蛍光体層(蛍光スクリーン)に照射し、これにより可視光を生じさせてこの可視光を通常の写真を撮るときと同じように銀塩を使用したフィルムに照射して現像した、いわゆる放射線写真が利用されていた。しかし、近年銀塩を塗布したフィルムを使用しないで蛍光体層から直接画像を取り出す手法が工夫されるようになった。
この手法の一例としては、患者などの被写体を透過した放射線を蛍光体に吸収せしめ、しかる後、この蛍光体を例えば、光又は熱エネルギーで励起することによりこの蛍光体が上記吸収により蓄積している放射線エネルギーを蛍光として放射せしめ、この蛍光を検出して画像化するものがある。支持体上に輝尽性蛍光体層を形成した輝尽性蛍光体プレートを使用するもので、この輝尽性蛍光体プレートの輝尽性蛍光体層に被写体を透過した放射線を当てて、被写体各部の放射線透過度に対応する放射線エネルギーを蓄積させて潜像を形成し、しかる後に、この輝尽性蛍光体層を輝尽励起光で走査することによって、各部の蓄積された放射線エネルギーを放射させて、これを光に変換し、この光の強弱をフォトマルなどの光電変換手段を介して画像信号に変換して、デジタル画像データとして放射線画像を得るものである。
このようなデジタル画像データに基づいて、銀塩フィルムに画像形成が行われ、あるいはCRT等に画像が出力されて可視化される。また、デジタル画像データは、半導体記憶装置、磁気記憶装置、光ディスク記憶装置等の画像記憶装置に格納され、その後、必要に応じてこれら画像記憶装置から取り出されて銀塩フィルム、CRT等を介して可視化されることができる。
【0003】
ところで、輝尽性蛍光体プレートを輝尽励起光で走査する場合に、輝尽性蛍光体プレートに対して画像読取部(光学ユニット)を一定の速度で精密に相対移動させなければならない。すなわち、画像読取部等の搬送体における等速性が要求されており、高性能な速度制御を行うことが必要とされている。
しかし、この画像読取部は、例えば、装置本体内に基台が設けられており、この基台上に載置された箱体内に設けられている。そのため、装置本体に加わる外部振動が基台及び箱体を通じて画像読取部へと伝達されることがあり、画像読取部の移動に影響を及ぼすことがあった。そのため、内部に画像読取部が配される前記箱体を、防振ゴム等の防振手段を介して、基台上に固定する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平11−305362号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のように、箱体内において画像読取部を輝尽性蛍光体プレートの画像読み始め端部から終端部に移動させた場合に、画像読取部の重量によって防振ゴム等に撓みが生じ、画像読取部が傾斜された状態で搬送されることがあった。その結果、搬送中央部を境にして、傾斜の上り、傾斜の下りが一連の動作の中で起こり、リニアモータで搬送する場合に速度変動が生じ、輝尽性蛍光体プレートを輝尽励起光で走査する場合、画像ムラとなり、診断画像に支障を来たすという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、画像ムラの無い良好な診断画像を得ることのできる画像読取装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、輝尽性蛍光体シートもしくは、輝尽性蛍光体シートを添付した板状部材に励起光を照射して画像情報を読み取る画像読取装置において、
前記輝尽性蛍光体シートに光源からの励起光を走査しながら照射して前記輝尽性蛍光体シートから発せられる輝尽発光光を集光し光電変換させて画像情報を読み取る光学ユニットと、
本体フレームに防振部材を介して載置されて、光学ユニットを水平方向に移動可能に支持する支持部材と、
前記光学ユニットを移動するリニアモータと、
前記支持部材に設けられ、前記光学ユニットを水平方向に案内するガイド部材とを備え、
前記支持部材には、前記光学ユニットと釣り合い、かつ、この光学ユニットの移動に連動して相対的に移動するバランサーが設けられていることを特徴とする。
【0006】
請求項1の発明によれば、光学ユニットが、リニアモータによりガイド部材に沿って水平方向に移動し、これに伴って光学ユニットの移動と反対方向にバランサーが移動し、光学ユニットの移動による重心バランスが平衡に保たれる。その結果、従来と異なり、光学ユニットの重量によって防振部材に撓みが生じることもなく、光学ユニットを水平な状態に保持したまま、等速度で移動させることができる。したがって、輝尽性蛍光体プレートを輝尽励起光で走査する場合に、画像ムラの無い良好な診断画像を得ることができる。
また、本体フレームと支持部材との間に防振部材が設けられていることから、この防振部材によって、本体フレームを介して外部から支持部材及び光学ユニットに伝達される振動を防止することができる。よって、光学ユニットを滑らかに移動させることができる。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載の画像読取装置において、
前記光学ユニットと前記バランサーとは、ベルト又はワイヤによって接続されていることを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明によれば、光学ユニットとバランサーとは、ベルト又はワイヤによって接続されているので、単純な構成とすることができ製造が容易となる。また、例えば歯車機構とした場合に比べて、光学ユニットやバランサーの移動による振動発生を抑制することができ、より等速度での移動が可能となる。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の画像読取装置において、
前記ガイド部材には、このガイド部材に案内されて前記光学ユニット又は前記バランサーを支持しながら水平方向に移動可能な被ガイド部材が設けられ、
前記光学ユニットの重心位置が、前記被ガイド部材の移動方向の中心位置と略一致することを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明によれば、光学ユニット又はバランサーの重心位置が、被ガイド部材の移動方向の中心位置と略一致するので、最も安定した状態で光学ユニットを移動させることができ、この点においてもより等速度での移動が可能となる。
【0011】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像読取装置において、
前記光学ユニットと前記バランサーの重量が略等しいことを特徴とする。
【0012】
請求項4の発明によれば、光学ユニットとバランサーの重量が略等しいので、安定した状態で光学ユニットを水平方向に移動させることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る画像読取装置によれば、光学ユニットが、リニアモータによりガイド部材の水平方向に沿って移動し、これに伴って光学ユニットの移動と反対方向にバランサーが移動する。これによって光学ユニットの移動による重心バランスが平衡に保たれる。
したがって、光学ユニットを水平な状態に保持したまま、等速度で移動させることができ、輝尽性蛍光体プレートを輝尽励起光で走査する場合に、画像ムラの無い良好な診断画像を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施の形態の画像読取装置における搬送機構の斜視図、図2は、図1におけるY−Z平面図、図3は図1におけるX−Y平面図、図4は図1におけるX−Z平面図である。
なお、本発明において、輝尽性蛍光体シートは単体では剛性が無く、装置内での取り扱いが難しいため、輝尽性蛍光体シートを単体で扱うことは少なく、多くの場合は金属板や樹脂板などの支持体に貼付したり、カセッテと呼ばれる着脱自在のケースに収納してカセッテ内面に接着するなどして支持している。このように、輝尽性蛍光体シートが上記支持体やカセッテに支持された構成を以下の説明では輝尽性蛍光体プレートと呼ぶこととする。
この輝尽性蛍光体プレートは、撮影時に被写体を透過した放射線が吸収され、そのエネルギーの一部が輝尽性蛍光体中の放射線画像の情報として蓄積される。本発明に係る画像読取装置は、このような輝尽性蛍光体中に蓄積された放射線画像の情報を読み取る装置である。
【0015】
図1〜図4に示すように、画像読取装置は、輝尽性蛍光体プレートPにレーザ光照射装置(光源)(図示しない)からの励起光を走査しながら照射して輝尽性蛍光体プレートPから発せられる輝尽発光光L2を集光し光電変換させて画像情報を読み取る光学ユニット1と、光学ユニット1を水平方向に移動可能に支持する支持部材2と、光学ユニット1を移動させるリニアモータと、支持部材2に設けられて光学ユニット1を水平方向に案内するガイド部材31、32等を備えている。
【0016】
光学ユニット1は、レーザ光L1を光学ユニット1の移動方向と直交する方向に走査させながら輝尽性蛍光体プレートPに対して照射するレーザ光照射装置と、レーザ光照射装置により輝尽性蛍光体プレートPにレーザ光L1が照射されることで輝尽性蛍光体プレートPから励起された輝尽発光光L2を導く導光板13と、導光板13により導かれた輝尽発光光L2を集光する集光管11と、集光管11により集光された輝尽発光光L2を電気信号に変換するフォトマルチプライヤ等の光電変換器12とを有している。
【0017】
支持部材2は、水平方向に延在する長尺な板状部材であり、画像読取装置内に略水平に設けられた断面視略コ字型の本体フレーム8(図面の関係上、図2にのみ記載)上に防振部材4を介して略水平となるように固定されている。
防振部材4は、図2及び図3に示すように、支持部材2の下面四隅に設けられており、本体フレーム8上面と支持部材2下面との間に介在されて、外部から支持部材2及び光学ユニット1に伝達される振動を吸収するものである。これら防振部材4の材質としては、例えば、ゴム等の弾性材料からなるものが挙げられる。
また、支持部材2の上面と輝尽性蛍光体プレートPのレーザ光照射面とが略垂直となるように輝尽性蛍光体プレートPが保持されている。すなわち、この輝尽性蛍光体プレートPは、図示しない搬送手段により画像読取装置内に搬送された後、その支持体側の面(裏面)が、支持部材2上に取り付けられた固定板14に固定されている。
支持部材2には、その長尺方向(水平方向)に移動可能な光学ユニット1と、光学ユニット1と釣り合うバランサー5とがスチールワイヤ等の連結部材6を介して、支持部材2の上面及び下面で互いに反対方向に移動可能に支持されている。
すなわち、図2に示すように、支持部材2の上面略中央には、光学ユニット1を水平方向に案内する第1ガイドレール(ガイド部材)31が設けられており、下面略中央には、バランサー5を水平方向に案内する第2ガイドレール(ガイド部材)32が設けられている。これら第1ガイドレール31及び第2ガイドレール32は断面視略矩形状の棒状部材である。
【0018】
第1ガイドレール31には、第1ガイドレール31に案内される断面略コ字型状の第1被ガイド部材(被ガイド部材)33が係合している。そして、第1被ガイド部材33は、光学ユニット1の下端面の取付部材35に固定されている。
【0019】
この取付部材35の側方のうち、輝尽性蛍光体プレートPに対向する側には、リニアモータを構成するマグネット部71が支持部材2と一体形成された支持片72に支持されて、水平方向に延在して設けられている。マグネット部71は、断面円形状の永久磁石のN極同士あるいはS極同士を複数連結してシャフト状に形成されている。
【0020】
また、取付部材35の側部には、リニアモータ7を構成する可動コイル73が設けられている。この可動コイル73は、円筒状に形成されたコイルを有しており、このコイルは箱状のカバー部材により覆われている。そして、リニアモータは、可動コイル73の中心をマグネット部71が貫通するように構成されている。
【0021】
さらに、支持部材2の上面で第1ガイドレール31を挟んでマグネット部71と反対側には、光学ユニット1の位置や移動速度を検知するためのエンコーダを構成するリニアスケール74が水平方向に延在して設けられている。また、取付部材35の他方の側部には、リニアスケール74と対向する位置にエンコーダを構成しリニアスケール74を読み取るセンサ部75が設けられている。
【0022】
支持部材2の下面略中央に設けられた第2ガイドレール32には、第2ガイドレール32に案内される断面略コ字型状の第2被ガイド部材(被ガイド部材)34が係合している。そして、第2被ガイド部材34はバランサー5の上端面に取り付けられている。また、バランサー5は本体フレーム8の凹部内に収められている。
バランサー5の材質としては、例えば金属製でも樹脂製でも良く、特に限定するものではない。また、光学ユニット1全体の重量とバランサー5の重量とが略等しいことが好ましい。
さらに、光学ユニット1及びバランサー5は、それぞれ第1被ガイド部材33及び第2被ガイド部材34の移動方向の中心位置と略一致することが好ましい。
【0023】
一方、図1及び図3に示すように、支持部材2の水平方向両端部には、連結部材6が張架されるプーリ61がそれぞれ支持部材2の上面及び下面に2つずつ設けられている。すなわち、支持部材2の水平方向一方の端部において、支持部材2の上面側に上側プーリ61a、下面側に下側プーリ61b、支持部材2の水平方向他方の端部において、支持部材2の上面側に上側プーリ61a、下面側に下側プーリ61bが設けられている。なお、これらプーリ61a、61bは、各プーリ61a、61bの軸部62を保持する保持板63が支持部材2に固定されることによって保持されている。そして、プーリ61a、61bに連結部材6が張架され、支持部材2の上面側において連結部材6に光学ユニット1の取付部材35が締結され、下面側において連結部材6にバランサー5が締結されている。
【0024】
なお、本発明の画像読取装置には、図示しないが光学ユニット1により放射線エネルギーの読取処理がなされた後、輝尽性蛍光体プレートPに残留する放射線エネルギーを放出させるために輝尽性蛍光体プレートPに対して消去光を照射する消去装置が設けられている。
【0025】
次に、上述の構成からなる画像読取装置の動作について説明する。
搬送手段によって輝尽性蛍光体プレートPが画像読取装置の内部に取り込まれて、固定板14に固定される。画像の読取処理を行う際には、まず、リニアモータを駆動させて、光学ユニット1を第1ガイドレール31に沿って移動させる。この光学ユニット1の移動に連動して、光学ユニット1と反対方向にバランサー5が第2ガイドレール32に沿って水平方向に移動する。
これにより、光学ユニット1が輝尽性蛍光体プレートPのレーザ光照射面に対向する位置まで移動され、輝尽性蛍光体プレートPの水平方向に沿って移動しながら、レーザ光照射装置からレーザ光L1が走査される。このときレーザ光L1は光学ユニット1の移動方向と直交する方向に走査させながら照射される。その結果、励起された輝尽発光光L2が導光板13により導かれて集光管11に集光され、光電変換器12によって電気信号に変換される。
【0026】
なお、エンコーダによる検知結果に基づいて、リニアモータの動作が制御されるようになっており、光学ユニット1によるレーザ光L1の走査が正確に行われるように等速度に移動される。
【0027】
輝尽性蛍光体プレートPの一方の端部まで光学ユニット1による読取処理が完了すると、リニアモータを停止させる。
その後、図示しない消去装置によって、輝尽性蛍光体プレートPに対して消去光を照射させ、これにより輝尽性蛍光体プレートPに残存する放射線画像を消去させる。そして、さらに搬送手段によって輝尽性蛍光体プレートPを画像読取装置の外部へと搬送させる。
【0028】
以上、本発明の実施の形態の画像読取装置によれば、光学ユニット1が、リニアモータにより第1ガイドレール31に沿って水平方向に移動し、これに伴って光学ユニット1の移動と反対方向にバランサー5が第2ガイドレール32に沿って水平方向に移動する。これによって光学ユニット1の移動による重心バランスが平衡に保たれて、従来と異なり、光学ユニット1の重量によって防振部材4に撓みが生じることもなく、光学ユニット1を水平な状態に保持したまま、等速度で移動させることができる。したがって、輝尽性蛍光体プレートPをレーザ光L1で走査させる場合に、画像ムラの無い良好な診断画像を得ることができる。
また、本体フレーム8と支持部材2との間に防振部材4が設けられていることから、この防振部材4によって本体フレーム8を介して外部から支持部材2及び光学ユニット1に伝達される振動を防止することができる。よって、光学ユニット1を滑らかに移動させることができる。
また、光学ユニット1とバランサー5とは、ワイヤ6によって接続されているので、単純な構造とすることができ製造が容易である。また、このような構造とすることによって、光学ユニット1やバランサー5の移動による振動発生を抑制することができ、より等速度での移動が可能となる。
さらに、光学ユニット1又はバランサー5の重心位置が、それぞれ第1被ガイド部材33又は第2被ガイド部材34の移動方向の中心位置と略一致するので、最も安定した状態で光学ユニット1又はバランサー5を移動させることができ、この点においてもより等速度での移動が可能となる。
また、光学ユニット1とバランサー5の重量が略等しいので、安定した状態で光学ユニット1を水平方向に移動させることができる。しかも、光学ユニット1及びバランサー5は第1ガイドレール31及び第2ガイドレール32とからなる単数個のガイド部材によって移動可能に構成されているので、装置全体の小型化及低コスト化を図ることができる。
【0029】
なお、本発明の実施の形態は、上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を変更しない限り、適宜変更可能である。
上記実施の形態では、光学ユニット1とバランサー5とが支持部材2を挟んで互いに上下面に設けられているものとしたが、支持部材2の同一面上、すなわち、例えば支持部材2の上面にそれぞれ光学ユニット1とバランサー5とを設け、互いに反対方向に移動可能となるように構成しても構わない。この場合、支持部材2の上面に、支持部材2の下面に設けられていた第2ガイドレール32を、第1ガイドレール31と平行に設けて、第2ガイドレール32によってバランサー5を水平方向に移動させるようにすれば良い。
【0030】
また、光学ユニット1及びバランサー5は、第1ガイドレール31及び第2ガイドレール32からなる単数個のガイド部材によって移動可能に構成されていたが、このようなガイド部材を複数個設けて、光学ユニット1及びバランサー5を複数のガイド部材により移動可能に構成するようにしても良い。また、第1、第2ガイドレール31、32や第1、第2被ガイド部材33、34の形状も断面視略矩形状の棒状部材に限らず、断面視略円形状等としても良い。
さらに、上記実施の形態において、連結部材6としてスチールワイヤを使用したが、例えばベルト等を使用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の実施の形態を示すためのもので、画像読取装置における搬送機構の斜視図である。
【図2】図1の搬送機構におけるY−Z平面図である。
【図3】図1の搬送機構におけるX−Y平面図である。
【図4】図1の搬送機構におけるX−Z平面図である。
【符号の説明】
【0032】
1 光学ユニット
2 支持部材
4 防振部材
5 バランサー
6 ワイヤ
8 本体フレーム
31 第1ガイドレール(ガイド部材)
32 第2ガイドレール(ガイド部材)
33 第1被ガイド部材(被ガイド部材)
34 第2被ガイド部材(被ガイド部材)
L1 レーザ光(励起光)
L2 輝尽発光光

【特許請求の範囲】
【請求項1】
輝尽性蛍光体シートもしくは、輝尽性蛍光体シートを添付した板状部材に励起光を照射して画像情報を読み取る画像読取装置において
前記輝尽性蛍光体シートに光源からの励起光を走査しながら照射して前記輝尽性蛍光体シートから発せられる輝尽発光光を集光し光電変換させて画像情報を読み取る光学ユニットと、
本体フレームに防振部材を介して載置されて、光学ユニットを水平方向に移動可能に支持する支持部材と、
前記光学ユニットを移動するリニアモータと、
前記支持部材に設けられ、前記光学ユニットを水平方向に案内するガイド部材とを備え、
前記支持部材には、前記光学ユニットと釣り合い、かつ、前記光学ユニットの移動に連動して相対的に移動するバランサーが設けられていることを特徴とする画像読取装置。
【請求項2】
前記光学ユニットと前記バランサーとは、ベルト又はワイヤによって接続されていることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項3】
前記ガイド部材には、前記ガイド部材に案内されて前記光学ユニット又は前記バランサーを支持しながら水平方向に移動可能な被ガイド部材が設けられ、
前記光学ユニットの重心位置が、前記被ガイド部材の移動方向の中心位置と略一致することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像読取装置。
【請求項4】
前記光学ユニットと前記バランサーの重量が略等しいことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像読取装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−113169(P2006−113169A)
【公開日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−298594(P2004−298594)
【出願日】平成16年10月13日(2004.10.13)
【出願人】(303000420)コニカミノルタエムジー株式会社 (2,950)
【Fターム(参考)】