説明

画像読取装置

【課題】 防塵性を維持したまま、原稿面に光を照射するための光源及び読取センサの温度上昇を効率的に抑制することができる画像読取装置を提供する。
【解決手段】 LED光源と、LED光源によって照射された原稿からの反射光を受光するCCDセンサ48と、ファン170と、LED光源、CCDセンサ及びファンを収容するフレーム94、96とを備え、ファンは、フレームが形成する略密閉空間内部で空気を循環させる。これにより、画像読取装置90の防塵性を低下させることなく、画像読取装置内部の温度差を低減し、効率的に外部への放熱を行なうことができ、温度上昇によるCCDセンサの感度変化、結像系の焦点位置のずれ、及び読取位置のずれを抑制することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原稿に光を照射するための光源及び読取センサの温度上昇を抑制することができる画像読取装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、画像読取装置においては、光源が発する光を原稿面に照射し、原稿面からの反射光をレンズ等の光学系を用いて読取センサの撮像面に結像させることにより、原稿の画像の読取を行なっている。
【0003】
このような画像読取装置においては、光源は画像読取期間中に点灯される。このため、画像読取期間中は、光源が発熱し温度が上昇する。通常、光源及び読取センサは、防塵のために略密閉された筐体内部に収容されているので、光源の発熱により画像読取装置の筐体内の温度が上昇し易く、読取センサの温度も上昇する。
【0004】
また、読取センサとしては、一般的にCCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)イメージセンサが使用されるが、画像読取期間中は、CCDイメージセンサを駆動するセンサ駆動回路が動作状態になると共にセンサ駆動回路からクロックがCCDイメージセンサに供給される。このため、画像読取期間中は、読取センサの自己発熱によって、待機中よりも温度が上昇する。
【0005】
読取センサの温度が上昇すると、読取センサの感度が変化したり、読取センサを構成する部材が熱膨張で変形して、結像系の焦点位置がずれたり、読取位置がずれたりする問題が生じる。そこで、従来では、画像読取装置の筐体内に冷却機構を設け、画像読取期間中にのみ、原槁用光源ランプ及び読取センサを冷却することが行なわれている。例えば、下記特許文献1には、筐体の壁面に1つの冷却ファンを配置し、外気を外部から筐体内部に導入して、原稿用光源ランプ及び読取センサを冷却する技術が開示されている。これにより画像読取期間中は、読取センサを含む各部材の温度が一定温度に近づくように維持される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平8−102822号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記したように、原稿を読取る読取部は密閉型として紙粉及び埃等のゴミの侵入を防止し、内部に配置される光学部品等にゴミが付着しないように構成されていることが多い。このように読取部が密閉構造をとる場合、読取部の光源及びその周囲の温度が非常に高温となる。しかし、温度上昇を抑えるために読取部に開放部を設けると、ゴミ等の影響でスキャナ(画像読取装置)内が汚染される問題があった。上記の特許文献1のように、外気を筐体内部に導入して、原稿用光源ランプ及び読取センサを冷却する場合にも、同様にスキャナ内が汚染される問題がある。
【0008】
また、スキャナフレームの壁面にファンを設け、スキャナ内部の高温になった空気を排気することが考えられる。しかし、スキャナ部は略密閉されているのでスキャナ内部の高温の空気を効率的に排気することができず、冷却効果が十分に得られないという問題がある。外部からの空気の流入口を設けると排気効率を上げることができるが、防塵性が低下してしまう問題がある。
【0009】
したがって、本発明は、防塵性を維持したまま、原稿面に光を照射するための光源及び読取センサの温度上昇を効率的に抑制することができる画像読取装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的は、下記によって達成することができる。
【0011】
即ち、本発明に係る画像読取装置は、光を放出する発光部と、発光部によって光が照射された原稿からの反射光を受光する受光部と、吸入した空気を一方向に排出する送風部と、発光部、受光部及び送風部を収容する収容部とを備え、送風部は、収容部により形成される空間内で空気を循環させる。
【0012】
好ましくは、収容部は、送風部の送風による外部からの空気の流入を抑制する略密閉空間を形成する。
【0013】
より好ましくは、送風部は、受光部の近傍に配置される。
【0014】
さらに好ましくは、収容部は、上面と上面に対向する底面と4つの側面とを有する直方体形状であり、送風部は、受光部と収容部の1つの側面との間に配置され、送風部の送風方向は、送風部を間に挟んで受光部と対向する側面に沿う方向である。
【0015】
好ましくは、画像読取装置は、受光部及び発光部の少なくとも一方の温度を検出する温度検出部をさらに備え、送風部は、温度検出部による検出値が所定値よりも大きい場合、送風を行ない、温度検出部による検出値が所定値以下の場合、送風を停止する。
【0016】
より好ましくは、送風部は、発光部が光を放出している場合、送風を行ない、発光部が光を放出していない場合、送風を停止する。
【0017】
さらに好ましくは、送風部は、受光部により原稿をスキャンする解像度が高いほど、送風量を大きくする。
【0018】
好ましくは、画像読取装置は、時間の経過を検出するタイマをさらに備え、送風部は、1つのジョブにおいて発光部が固定された状態で光の放出を開始してから所定時間が経過したことがタイマによって検出された場合、送風を開始する。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、画像読取装置内部で空気を循環させることによって、画像読取装置内部の温度差を低減することができ、効率的に外部への放熱を行なうことができる。したがって、読取センサ(受光部)の感度が変化することを抑制することができる。また、読取センサを構成する部材が熱膨張で変形することによる、結像系の焦点位置のずれ、読取位置のずれ等をも抑制することができる。
【0020】
また、収容部が略密閉空間を形成することによって、画像読取装置の防塵性が低下しない。
【0021】
また、送風部(ファン)を受光部の近傍に配置することによって、より効率的に受光部の温度上昇を抑制することができる。
【0022】
また、送風部(ファン)の送風方向を、収容部(フレーム)の側壁に沿う方向にすることによって、外部への熱放射をより効率的に行なうことができる。
【0023】
また、受光部及び発光部の少なくとも一方の温度が所定温度を超える場合に送風を行なうことによって、発光部及び受光部の温度上昇をより効率的に抑制することができ、不要な送風による電力消費を抑制することができる。
【0024】
また、原稿をスキャンする解像度が高いほど送風量を大きくすることによっても、発光部及び受光部の温度上昇をより効率的に抑制することができ、不要な送風による電力消費を抑制することができる。
【0025】
また、発光部が光を放出している間だけ送風することによっても、発光部及び受光部の温度上昇をより効率的に抑制することができ、不要な送風による電力消費を抑制することができる。
【0026】
また、1つのジョブで複数枚の原稿をスキャンする場合において、発光部が光の放出を開始してから所定時間が経過したときに送風を開始することによっても、発光部及び受光部の温度上昇をより効率的に抑制することができ、不要な送風による電力消費を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像読取装置を装備した画像形成装置の概略構成を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る画像読取装置の概略構成を示す断面図である。
【図3】図1の画像形成装置の概略構成を示すブロック図である。
【図4】図2の画像読取装置の概略構成を示す平面図である。
【図5】図2の画像読取装置のファンを制御するプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
【図6】ファンを画像読取装置の側壁に配置した状態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下の実施の形態では、同一の部品には同一の参照番号を付してある。それらの名称及び機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
【0029】
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る画像読取装置90を装備した画像形成装置100は、原稿を読取って生成された画像データに応じて、所定の記録紙に多色又は単色の画像を形成する。画像形成装置100は、本体装置110と、自動原稿処理装置120とにより構成されている。本体装置110は、画像読取装置90、光走査装置1、現像器2、感光体ドラム3、クリーナユニット4、帯電器5、中間転写ベルトユニット6、定着ユニット7、給紙カセット81、及び排紙トレイ91を備えて構成されている。画像形成装置100は、これらの他にも画像形成装置として機能するために必要な構成要素をも備えている。
【0030】
画像読取装置90は、本体装置110の上部に配置されている。画像読取装置90の上部には、原稿が載置される透明ガラス(プラテンガラス)からなる原稿載置台92が設けられている。原稿載置台92の上側には自動原稿処理装置120が取り付けられている。自動原稿処理装置120は、原稿載置台92の上に自動的に原稿を搬送する。自動原稿処理装置120は矢印M方向に回動自在に構成され、原稿載置台92の上を開放することにより原稿を手で置くことができるようになっている。
【0031】
本画像形成装置100において扱われる画像データは、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)の各色を用いたカラー画像データ、即ち、これら4色の成分に分解された画像データである。したがって、現像器2、感光体ドラム3、帯電器5、及びクリーナユニット4は、各色に応じた4種類の潜像を形成するように、それぞれ4個ずつ設けられ、これらによって、ブラック、シアン、マゼンタ、及びイエローを処理する4つの画像ステーションが構成されている。
【0032】
帯電器5は、感光体ドラム3の表面を所定の電位に均一に帯電させるための装置であり、図1に示すようなチャージャ型の他、接触型のローラ型やブラシ型の帯電器が用いられることもある。
【0033】
光走査装置1は、レーザ出射部及び反射ミラー等を備えたレーザスキャニングユニット(LSU)である。光走査装置1には、レーザビームを走査するポリゴンミラーと、ポリゴンミラーによって反射されたレーザ光を感光体ドラム3に導くためのレンズ及びミラー等の光学要素とが配置されている。光走査装置1としては、このような構成以外に、発光素子をアレイ状に並べた例えばEL又はLED書込みヘッドを用いるものも採用できる。
【0034】
光走査装置1は、帯電された感光体ドラム3を、入力された画像データに応じて露光することにより、その表面に、画像データに応じた静電潜像を形成する。現像器2は、それぞれの感光体ドラム3上に形成された静電潜像を4色(YMCK)のトナーにより顕像化する。クリーナユニット4は、現像及び画像転写後に感光体ドラム3上の表面に残留したトナーを、除去及び回収する。
【0035】
感光体ドラム3の上方に配置されている中間転写ベルトユニット6は、中間転写ベルト61、中間転写ベルト駆動ローラ62、中間転写ベルト従動ローラ63、中間転写ローラ64、及び中間転写ベルトクリーニングユニット65を備えている。中間転写ローラ64は、YMCKの各色に対応して4本設けられている。
【0036】
中間転写ベルト駆動ローラ62、中間転写ベルト従動ローラ63、及び中間転写ローラ64は、中間転写ベルト61を張架して回転駆動させる。各中間転写ローラ64は、対応する感光体ドラム3のトナー像を中間転写ベルト61上に転写するために、後述する転写バイアスを供給する。
【0037】
中間転写ベルト61は、各感光体ドラム3に接触するように設けられている。感光体ドラム3に形成された各色のトナー像を中間転写ベルト61に順次重ねて転写することによって、中間転写ベルト61上にカラーのトナー像(多色トナー像)が形成される。中間転写ベルト61は、例えば厚さ100μm〜150μm程度のフィルムを用いて無端状に形成されている。
【0038】
感光体ドラム3から中間転写ベルト61へのトナー像の転写は、中間転写ベルト61の裏側に接触している中間転写ローラ64によって行なわれる。中間転写ローラ64には、トナー像を転写するために高電圧の転写バイアス(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)が印加されている。中間転写ローラ64は、直径8〜10mmの金属(例えばステンレス)軸をベースとし、その表面が導電性の弾性材(例えばEPDM、発泡ウレタン等)により覆われているローラである。この導電性の弾性材により、中間転写ベルト61に対して均一に高電圧を印加することができる。本実施の形態では転写電極としてローラ形状を使用しているが、それ以外にブラシなどを用いることも可能である。
【0039】
上述のように各感光体ドラム3上で各色相に応じて顕像化された静電像は中間転写ベルト61上で積層される。このように積層された画像情報(トナーの濃淡分布)は、中間転写ベルト61が回転されて、記録紙と中間転写ベルト61との接触位置に配置される転写ローラ10によって記録紙上に転写される。
【0040】
このとき、中間転写ベルト61と転写ローラ10とは所定ニップで圧接されると共に、転写ローラ10にはトナーを記録紙に転写させるための電圧が印加される(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)。さらに、上記ニップを定常的に得るために、転写ローラ10及び中間転写ベルト駆動ローラ62の何れか一方には硬質材料(金属等)が用いられ、他方には弾性ローラ等の軟質材料(弾性ゴムローラ、発泡性樹脂ローラ等)が用いられる。
【0041】
また、上記のように、感光体ドラム3に接触することにより中間転写ベルト61に付着したトナー、又は転写ローラ10によって記録紙上に転写が行なわれずに中間転写ベルト61上に残存したトナーは、次工程でトナーの混色を発生させる原因となるために、中間転写ベルトクリーニングユニット65によって除去されて回収される。中間転写ベルトクリーニングユニット65には、クリーニング部材として、例えば中間転写ベルト61に接触するクリーニングブレードが配置されており、クリーニングブレードが接触する中間転写ベルト61は、裏側から中間転写ベルト従動ローラ63で支持されている。
【0042】
給紙カセット81は、画像形成に使用する記録紙を蓄積しておくためのトレイであり、本体装置110の光走査装置1の下側に設けられている。また手差し給紙カセット82にも画像形成に使用する記録紙を置くことができる。また、本体装置110に設けられている排紙トレイ91は、印刷済みの記録紙をフェイスダウンで、即ち印刷面を下にして集積するためのトレイである。
【0043】
本体装置110には、給紙カセット81及び手差し給紙カセット82の記録紙を、転写ローラ10及び定着ユニット7を経由させて排紙トレイ91に送るために、略鉛直方向に記録紙搬送路Sが形成されている。給紙カセット81又は手差し給紙カセット82から排紙トレイ91までの記録紙搬送路Sの近傍には、ピックアップローラ11a,11b、複数の搬送ローラ12a〜12d、レジストローラ13、転写ローラ10、及び定着ユニット7等が配置されている。
【0044】
搬送ローラ12a〜12dは、記録紙の搬送を促進及び補助するための小型のローラであり、記録紙搬送路Sに沿って複数設けられている。ピックアップローラ11aは、給紙カセット81の端部近傍に配置され、給紙カセット81から記録紙を1枚ずつピックアップして記録紙搬送路Sに供給する。同様に、ピックアップローラ11bは、手差し給紙カセット82の端部近傍に配置され、手差し給紙カセット82から記録紙を1枚ずつピックアップして記録紙搬送路Sに供給する。
【0045】
レジストローラ13は、記録紙搬送路Sを搬送される記録紙を一旦保持する。そして、感光体ドラム3上のトナー像の先端と記録紙の先端とが一致するタイミングで記録紙を転写ローラ10に搬送する。
【0046】
定着ユニット7は、ヒートローラ71及び加圧ローラ72を備えている。ヒートローラ71及び加圧ローラ72は、記録紙を挟んで回転する。また、ヒートローラ71は、温度検出器(図示せず)からの信号に基づいて、制御部によって所定の定着温度に設定されており、加圧ローラ72とともにトナーを記録紙に熱圧着することにより、記録紙に転写された多色トナー像を溶融、混合、及び圧接し、記録紙に対して熱定着させる機能を有している。また、ヒートローラ71を外部から加熱するための外部加熱ベルト73が設けられている。
【0047】
記録紙搬送経路について説明する。上述のように、画像形成装置100には予め記録紙を収納する給紙カセット81、及び手差し給紙カセット82が設けられている。これら給紙カセット81,82から記録紙を給紙するために、各々ピックアップローラ11a,11bが配置され、記録紙を1枚ずつ記録紙搬送路Sに導くようになっている。
【0048】
給紙カセット81,82から搬出される記録紙は、記録紙搬送路Sの搬送ローラ12aによってレジストローラ13まで搬送され、記録紙の先端と中間転写ベルト61上の画像情報の先端とが整合するタイミングで転写ローラ10に投入され、記録紙上に画像情報が書き込まれる。その後、記録紙は定着ユニット7を通過することによって記録紙上の未定着トナーが熱で溶融、及び固着され、記録紙搬送路Sの最後に配置された搬送ローラ12bを経て排紙トレイ91上に排出される。
【0049】
上記の搬送経路は、記録紙に対する片面印字要求のときのものである。両面印字要求のときには、上記のように片面印字が終了し定着ユニット7を通過した記録紙の後端部分が、搬送経路の最終の搬送ローラ12bによって把持されたときに、搬送ローラ12bが逆回転することによって記録紙を搬送ローラ12c,12dに導く。その後記録紙は、レジストローラ13まで搬送され、上記と同様に記録紙裏面に印字が行なわれた後に排紙トレイ91に排出される。
【0050】
画像読取装置90及び自動原稿処理装置120について説明する。図2を参照して、自動原稿処理装置120は、その奥一辺をヒンジ(図示せず)により画像読取装置90の奥一辺に枢支されている。自動原稿処理装置120の手前部分を上下させることにより、画像読取装置90の原稿載置台(プラテンガラス)92が開放され、原稿載置台92上に原稿を載置することができる。
【0051】
画像読取装置90は、原稿載置台92、第1走査ユニット45、第2走査ユニット46、結像レンズ47、及びCCD48等を備えている。
【0052】
第1走査ユニット45は、照明装置51及び第1反射ミラー52を備えている。第1走査ユニット45は、副走査方向Yへと原稿サイズに応じた距離だけ一定速度Vで移動しながら、原稿載置台92上の原稿を照明装置51によって露光し、その反射光を第1反射ミラー52により反射して第2走査ユニット46へと導く。これにより原稿表面の画像(カラー又は白黒の文字、図形、写真などを含む)を副走査方向Yに走査する。第2走査ユニット46は、第2反射ミラー53及び第3反射ミラー54を備えている。第2走査ユニット46は、第1走査ユニット45に追従して速度V/2で移動しつつ、原稿からの反射光を第2反射ミラー53及び第3反射ミラー54により反射して結像レンズ47へと導く。結像レンズ47は、原稿からの反射光をCCD48に集光して、原稿表面の画像をCCD48上に結像させる。CCD48は、原稿の画像を繰返し主走査方向(図2の紙面に垂直な方向)に走査し、1回走査する度に、1主走査ラインのアナログ画像信号を出力する。
【0053】
第1走査ユニット45及び第2走査ユニット46には、それぞれのプーリー(図示せず)が設けられている。これらのプーリーにワイヤー(図示せず)が架け渡され、ワイヤーがステッピングモータにより駆動されることによって、第1走査ユニット45及び第2走査ユニット46が同期して移動する。
【0054】
画像読取装置90は、原稿載置台92上の静止原稿だけでなく、自動原稿処理装置120により搬送される原稿表面の画像を読取ることができる。この場合には、図2に示すように第1走査ユニット45を原稿読取ガラス84下方の読取領域に移動させ、第1走査ユニット45の位置に応じて第2走査ユニット46を配置する。この状態で、自動原稿処理装置120による原稿の搬送を開始する。
【0055】
自動原稿処理装置120では、ピックアップローラ55を原稿トレイ56上の原稿に押し当てた状態で回転させて1枚の原稿を引き込み、搬送し、原稿の先端をレジストローラ85に突き当てて、原稿の先端を揃えてから、原稿を原稿読取ガラス84と読取ガイド板86との間を通過させ、原稿を排紙ローラ58から排紙トレイ49へと排出する。
【0056】
原稿の搬送に際し、第1走査ユニット45の照明装置51により、原稿読取ガラス84を介して原稿表面を照明し、原稿表面からの反射光を第1走査ユニット45及び第2走査ユニット46の各反射ミラーにより結像レンズ47へと導き、原稿表面からの反射光を結像レンズ47によりCCD48に集光させ、原稿表面の画像をCCD48上に結像させる。これにより原稿表面の画像を読取る。
【0057】
原稿の裏面を読取る場合には、中間トレイ67をその軸69の周りに、1点鎖線で示すように回転させておき、原稿を排紙ローラ58から排紙トレイ49へと排出する途中で、排紙ローラ58を停止させて、原稿を中間トレイ67上に受ける。この状態で、排紙ローラ58を逆回転させて、反転搬送路68を介して原稿をレジストローラ85へと導いて、原稿の表裏を反転させる。原稿表面の画像の読取と同様に、原稿裏面の画像を読取り、中間トレイ67を、実線で示す元の位置に戻して、原稿を排紙ローラ58から排紙トレイ49へと排出する。
【0058】
このようにして、CCD48により読取られた原稿表面の画像は、CCD48からアナログ画像信号として出力され、アナログ画像信号がA/D変換されてデジタル画像信号が生成される。デジタル画像信号は、種々の画像処理を施されてから画像形成装置100の光走査装置(レーザ露光装置)1へと入力され、画像が記録紙に記録され、この記録紙が複写原稿として出力される。
【0059】
なお、原稿載置台92又は原稿読取ガラス84上の原稿を第1走査ユニット45の照明装置51により照明するときには、LEDアレイ77の射出光の殆ど全てが原稿に入射するように、射出光の損失を低減させるのが望ましい。そこで、図2に示した照明装置51では、LEDアレイ77の射出光を原稿側に直接導くと共に、原稿に直接照射できない方向の射出光を反射板79へと導く導光部材78と、導光部材78により導かれた光を原稿側に反射させる反射板79とを備えている。これにより、LEDアレイ77の射出光の損失を低減させて、射出光の殆ど全てを原稿に入射させている。
【0060】
図3を参照して、画像形成装置100は、画像形成装置100全体を制御する制御部(以下、CPUという)130と、プログラム等を記憶するためのROM(Read Only Memory)132と、揮発性の記憶装置であるRAM(Random Access Memory)134と、通電が遮断された場合にもデータを保持する不揮発性記憶装置であるHDD(Hard Disk Drive)136と、バス142とを備えている。ROM132には、画像形成装置100の動作を制御するのに必要なプログラム及びデータが記憶されている。
【0061】
CPU130、ROM132、RAM134、HDD136はバス142に接続されている。各部間のデータ(制御情報を含む)交換は、バス142を介して行なわれる。CPU130は、バス142を介してROM132からプログラムをRAM134上に読出して、RAM134の一部を作業領域としてプログラムを実行する。即ち、CPU130は、ROM132に格納されているプログラムにしたがって画像形成装置100を構成する各部の制御を行ない、画像形成装置100の各機能を実現する。
【0062】
画像形成装置100はさらに、ファン170に電力を供給する電力供給部172、温度センサ174、自動原稿処理装置120、画像読取装置90、画像形成部150、画像処理部152、画像メモリ154、給紙部156、及び操作部160を備えている。これらも、バス142に接続されている。
【0063】
操作部160は、ユーザによる画像形成装置100に対する指示等の入力を受付ける。操作部160は、操作パネル及び操作キー部(何れも図示せず)を備えている。操作パネルは、液晶パネル等で構成された表示パネルと、表示パネルの上に配置され、タッチされた位置を検出するタッチパネルとを含む。画像形成装置100を操作するために、表示パネルにはソフトキーが表示され、操作キー部にはハードキーが配置される。CPU130は、これらのキーに対するユーザの操作を監視する。ユーザはこれらのキーを押下又はタッチして、画像形成装置100に対して、画像形成の指示、画像形成の条件の設定等を入力することができる。表示パネルに表示されたキーの選択は、表示パネルに重ねられたタッチパネル上の該当部分にタッチすることによって行なわれる。
【0064】
ユーザによって操作部160が操作され、画像形成が指示された場合、画像読取装置90によって、上記したように原稿が読取られて生成された画像データは画像メモリ154に一時的に記憶される。画像処理部152は、画像メモリ154に記憶された画像データに対して、種々の画像処理を実行する。画像データは、必要に応じてHDD136に記憶される。
【0065】
給紙部156は、上記の給紙カセット81,82を含み、画像形成用の記録紙を保持する。画像形成部150は、上記した感光体ドラム3、帯電器5、光走査装置1、現像器2、転写ローラ10、定着ユニット7等を含み、画像メモリ154又はHDD136から読出された画像データを、上記したように給紙部156から搬送される記録紙上に形成する。
【0066】
ファン170は、図4に示すように、CCD48を搭載したCCD基板176の近傍に配置される。図4において、ファン170は、CCD基板176の長手方向の端部と画像読取装置のフレーム側壁94との間に配置され、右側から左側に送風する。
【0067】
温度センサ174はCCD基板176上に配置され、CCD基板176の温度を検出する。
【0068】
図4のように、ファン170及び温度センサ174が画像読取装置90内に配置された状態で、画像形成装置の動作時に画像読取装置90内のファン170の動作を制御する機能に関して説明する。
【0069】
図5を参照して、ファン170の動作を制御するプログラムのステップ300において、画像形成装置100の電源がオンされ、ウォームアップが実行される。このとき、CPU130は、ROM132から所定のプログラムを読出して、操作部160の操作パネルに、所定のキーを含む画面を表示して、ユーザの操作を待ち受ける。
【0070】
ステップ302において、CPU130は、温度センサ174によってCCD基板176の温度を検出し、検出した温度が所定の温度以下であるか否かを判定する。所定の温度以下であれば、制御はステップ306に移行する。そうでなければ制御はステップ304に移行する。所定温度は、例えば約60℃である。なお、本明細書において、温度は、温度センサ174の計測温度ではなく、35℃換算温度である。35℃換算温度は、計測温度及び室温(画像読取装置90が設置されている場所の環境温度)から、35℃換算温度=35℃−室温+計測温度 によって求める。
【0071】
ステップ304において、CPU130は、電力供給部172を制御して、ファン170に所定の電圧を供給し、ファン170を回転させる。既にファン170が回転していれば、その状態が維持される。供給する電圧は、例えばファン170の定格電圧である。その後、制御はステップ308に移行する。
【0072】
ステップ306において、CPU130は、電力供給部172を制御して、ファン170への電圧供給を停止し、ファン170を停止させる。ファン170が回転していなければその状態が維持される。
【0073】
ステップ308において、CPU130は、ユーザによって操作部160が操作され、何らかの指示が入力されたか否かを判定する。操作されたと判定された場合、制御はステップ310に移行する。そうでなければ、制御はステップ302に戻る。
【0074】
ステップ310において、ステップ308での指示が、画像読取装置90を動作させる指示、即ちスキャンを伴うジョブの実行指示であるか否かを判定する。スキャンを伴うジョブの実行指示とは、例えば、原稿のコピー指示である。スキャンを伴うジョブの実行指示であれば、制御はステップ314に移行する。そうでなければ、制御はステップ312に移行する。
【0075】
ステップ312において、CPU130は指示された処理を実行する。例えば、コピーの実行を指示する前に、コピー条件(白黒/カラーの選択、コピー枚数、コピー濃度、スキャンの解像度等)を設定する操作を受けた場合、該当する処理を実行する。
【0076】
ステップ314において、CPU130は、スキャンの解像度が低解像度であるか否かを判定する。ここで、画像形成装置100には、複数のスキャン解像度を設定することができ、低下解像度(例えば300DPI以下)、中解像度(例えば300DPI<中解像度<600DPI)、及び高解像度(例えば600DPI以上)の3種類に分類されているとする。低解像度であると判定された場合、制御はステップ316に移行する。そうでなければ、制御はステップ318に移行する。
【0077】
ステップ316において、CPU130は、電力供給部172を制御し、ファン170を低速で回転させる。ここで、ファン170の回転数は、供給される電圧に依存するとする。電力供給部172からファン170に低電圧が供給される。その後、制御はステップ324に移行する。
【0078】
ステップ318において、CPU130は、スキャンの解像度が高解像度であるか否かを判定する。高解像度であると判定された場合、制御はステップ320に移行する。そうでなければ、制御はステップ322に移行する。
【0079】
ステップ320において、CPU130は、電力供給部172を制御し、ファン170を高速で回転させる。電力供給部172からファン170に高電圧が供給される。その後、制御はステップ324に移行する。
【0080】
ステップ322において、CPU130は、電力供給部172を制御し、ファン170を中速で回転させる。電力供給部172からファン170に中電圧(定電圧<中電圧<高電圧)が供給される。その後、制御はステップ324に移行する。
【0081】
ステップ324において、CPU130は、指定されたジョブを実行する。即ち、CPU130は画像読取装置90を制御して、原稿載置台92の原稿をスキャンし、画像データを画像メモリ154に一時記憶する。自動原稿処理装置120に原稿がセットされている場合には、CPU130は、自動原稿処理装置120を制御して、原稿を原稿載置台92に搬送し、画像読取装置90を制御して原稿のスキャンを行なう。このとき、ステップ316、318又は320で供給される電圧に応じた回転速度でファン170が回転する。一時記憶された画像データは、指定されたジョブに応じて処理される。
【0082】
ステップ326において、CPU130は、ジョブが完了したか否かを判定する。ジョブが完了したと判定された場合、制御はステップ328に移行する。そうでなければ、制御はステップ324に戻り、スキャンを繰返す。したがって、ファン170の回転が維持される。
【0083】
ステップ328において、CPU130は、電力供給部172からの電圧の供給を停止し、ファン170の回転を停止させる。
【0084】
ステップ330において、CPU130は、終了の指示を受けたか否かを判定する。終了の指示を受けたと判定された場合、本プログラムを終了する。そうでなければ、制御はステップ302に戻る。終了の指示は、例えば画像形成装置100の電源オフによってなされる。
【0085】
以上によって、画像読取装置90が稼働するときに光源(LEDアレイ77)による発熱によって、CCD基板176の温度が所定値よりも高くなれば、ファン170を回転させることができる。これによって、図4に矢印で示したように、画像読取装置90内の空気を循環させることができる。即ち、ファン170は、CCD基板176の裏側(CCD48が搭載された面の背面側)の空間の空気を吸込んで、第1走査ユニット45側に排出する。ファン170から排出された空気は、主として第1走査ユニット45の前面(CCD48に対向する面)で反転され、結像レンズ47及びCCD基板176の裏側に向かって流れる。したがって、画像読取装置90のフレームの側壁を介して、効率的に放熱を行なうことができ、画像読取装置90内部、特にCCD48の温度が高温になることを抑制することができる。なお、画像読取装置90のフレームには、外部に通じる特別な開口部を形成することがないので、防塵性能を低下させることがない。
【0086】
特に、ステップ314〜322によって、スキャンの解像度に応じてファン170の回転速度を制御するので、ファン170による電力消費を適正化することができる。高解像度でスキャンする場合には、光源がオンしている時間が長く光源の発熱量が多いので、CCD48が高温になることを抑制するためには、ファン170を高速で回転させることが好ましい。これに対して、低解像度でスキャンする場合には、光源がオンしている時間が短く光源の発熱量が少ないので、ファン170を低速で回転させることによって、不要な電力消費を抑制することができる。
【0087】
図4には示していないが、CCD基板176を部分的に覆うカバーが配置される場合がある。その場合には、カバーによってファン170による送風が遮られず、CCD基板176の近傍に空気の流れが形成されるように、カバーの形状が設計されることが好ましい。
【0088】
上記では、CCD基板176に温度センサ174を配置する場合を説明したが、温度センサの配置はこれに限定されない。温度センサの配置は、CCD48の温度を評価することができればよく、任意である。CCD48の温度を直接測定できるように配置してもよい。また、スキャン用の光源(LEDアレイ77)の近傍に温度センサを配置して、その温度が所定の温度以下か否かを判定し、所定の温度を超えればファンを回転させてもよい。CCD基板176及び光源の近傍(例えば第1走査ユニット45)のそれぞれに温度センサを配置して、それらの検出温度が所定温度以下であるか否かを判定してもよい。光源の温度を直接測定できるように配置してもよい。
【0089】
ファン170の配置は、図4に示した位置に限定されない。第1走査ユニット45の可動範囲外であり、画像読取装置90内で空気を循環させることができれば(より好ましくは、画像読取装置90のフレーム側壁に沿って空気を循環させることができれば)、ファン170の配置は任意である。例えば、図4において、温度センサ174が配置された側にファンを配置してもよい。また、CCD基板176の裏面とフレーム側壁96との間にファンを配置してもよい。その場合、CCD基板176の裏面に沿って空気が流れるように送風方向を決めればよい。ファンの台数も任意である。1台で所定の風量を得られない場合には、2台以上のファンを配置してもよい。
【0090】
また、スキャン解像度に応じてファンの回転数を制御する場合、上記した3種類に分類する場合に限定されない。少なくとも2種類に分類すればよく、4種類以上に分類してファンの回転数を制御してもよい。
【0091】
また、上記では、スキャン解像度に応じてファンの回転速度を制御する場合を説明したが、これに代えて又はこれに加えて、光源のオン/オフと連動させてファンを間欠的に回転させてもよい。例えば、光源がオンしている間(発光状態)だけファンを回転させ、光源がオフしている間(消光状態)はファンの回転を停止する。これによって、さらに不要な電力消費を抑制することができる。
【0092】
また、複数枚の原稿を自動原稿処理装置120にセットして、1つのジョブでスキャンを実行する場合、上記したように、第1走査ユニット45は図2に示した位置(原稿読取ガラス84下方の読取領域)に固定された状態で、スキャンが実行される。原稿枚数が少なく短い時間でスキャンが完了する場合には、ファンを回転させる必要はないが、大量の原稿をスキャンする場合、光源が高温になるので、ファンを回転させることが好ましい。したがって、例えば、自動原稿処理装置120に原稿がセットされてスキャンが開始(光源が発光開始)してから所定時間が経過した場合に、ファンを回転させるようにすることが好ましい。所定時間を適切に設定すれば、温度センサを使用しなくてもCCD48が高温になることを抑制することができる。
【0093】
ファンによる振動が光学系(結像レンズ47等)及びCCD48に影響しないように、ファン170と画像読取装置90の底面との間に、ファン170の振動を吸収する弾性部材(例えばゴム)を配置することが好ましい。
【0094】
上記では、画像形成装置のコピー機能(記録紙への印刷)を主として説明したが、画像形成装置は、コピー機能以外の機能をも有する複合機であってもよい。即ち、本発明は、原稿をスキャンして得られた画像データをFAX送信する機能、電子メールに添付して送信する機能、サーバ等のコンピュータに転送する機能等を有する複合機に装備された画像読取装置に適用することもできる。
【0095】
以上、実施の形態を説明することにより本発明を説明したが、上記した実施の形態は例示であって、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、種々変更して実施することができる。
【実施例1】
【0096】
以下に実験結果を示し、本発明の有効性を示す。図4に示したように、ファンを配置して画像読取装置内の空気を循環させて、CCD及びLED光源の温度を測定した。また、比較実験として、図6のように、画像読取装置90の側壁にファン178を取り付けて、画像読取装置90内の空気を排気しながら、同様にCCD及びLED光源の温度を測定した。
【0097】
何れの場合も、自動原稿処理装置120としてDSPF(Duplex Single Pass Feeder)を搭載した画像形成装置を用い、LED光源及びCCDによる発熱量が多くなる両面コピーモードで実験を行なった。具体的には、スキャン解像度400DPIに対応する走査速度372mm/秒、及びDSPFの通紙速度75枚/分で、約2時間コピーを実行した。
【0098】
また、ファンには、NMB Technologies Corporation製の小型DCファン(品番:1608KL‐05W‐B59‐L00)を使用した。このファンの仕様は、定格電圧24V、電力1.92W、縦40mm×高さ40mm(送風面)、奥行20mm(送風方向)、気流9.5立方フィート/分(0.27m/分)である。図4のようにファンを配置した場合、ファンに電圧12Vを、コピー開始から連続的に供給した。図6のようにファンを配置した場合、ファンに電圧24Vを、コピー開始から連続的に供給した。
【0099】
実験結果を表1に示す。表1において、測定条件Aは、図4のようにファンを配置した場合であり、測定条件Bは図6のようにファンを配置した場合である。温度は、何れも35℃換算温度である。なお、外気温は何れの場合も25℃(実測値)であった。
【0100】
【表1】

【0101】
表1から分かるように、画像読取装置内の雰囲気を表すフレーム底面の温度は測定条件A及びBでほぼ等しいにも拘わらず、CCD基板の温度及びLED基板の温度は、測定条件Aの方が低い。したがって、CCD基板の温度及びLED基板の温度上昇を抑制するためには、図4のようにファンを配置して画像読取装置内部で空気を循環する方が、図6のようにフレーム側壁にファンを配置して外部に排気するよりも好ましい。さらに、測定条件Aでは、測定条件Bよりもファンの回転速度が低い(供給電圧が低い)ことを考慮すれば、図4の配置が非常に有効であると言える。
【符号の説明】
【0102】
45 第1走査ユニット
46 第2走査ユニット
47 結像レンズ
48 CCD
51 照明装置
52 第1反射ミラー
53 第2反射ミラー
54 第3反射ミラー
77 LEDアレイ
78 導光部材
79 反射板
84 原稿読取ガラス
90 画像読取装置
92 原稿載置台
94、96 フレーム側壁
100 画像形成装置
110 本体装置
120 自動原稿処理装置
170、178 ファン
172 電力供給部
174 温度センサ
176 CCD基板


【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を放出する発光手段と、
前記発光手段によって光が照射された原稿からの反射光を受光する受光手段と、
吸入した空気を一方向に排出する送風手段と、
前記発光手段、前記受光手段及び前記送風手段を収容する収容手段とを備え、
前記送風手段は、前記収容手段により形成される空間内で空気を循環させることを特徴とする画像読取装置。
【請求項2】
前記収容手段は、前記送風手段の送風による外部からの空気の流入を抑制する略密閉空間を形成することを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項3】
前記送風手段は、前記受光手段の近傍に配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像読取装置。
【請求項4】
前記収容手段は、上面と該上面に対向する底面と4つの側面とを有する直方体形状であり、
前記送風手段は、前記受光手段と前記収容手段の1つの側面との間に配置され、
前記送風手段の送風方向は、前記送風手段を間に挟んで前記受光手段と対向する前記側面に沿う方向であることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の画像読取装置。
【請求項5】
前記受光手段及び前記発光手段の少なくとも一方の温度を検出する温度検出手段をさらに備え、
前記送風手段は、前記温度検出手段による検出値が所定値よりも大きい場合、送風を行ない、前記温度検出手段による検出値が前記所定値以下の場合、送風を停止することを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の画像読取装置。
【請求項6】
前記送風手段は、前記発光手段が光を放出している場合、送風を行ない、前記発光手段が光を放出していない場合、送風を停止することを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の画像読取装置。
【請求項7】
前記送風手段は、前記受光手段により原稿をスキャンする解像度が高いほど、送風量を大きくすることを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の画像読取装置。
【請求項8】
時間の経過を検出するタイマをさらに備え、
前記送風手段は、1つのジョブにおいて前記発光手段が固定された状態で光の放出を開始してから所定時間が経過したことが前記タイマによって検出された場合、送風を開始することを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の画像読取装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−98762(P2013−98762A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−240035(P2011−240035)
【出願日】平成23年11月1日(2011.11.1)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】