説明

画像読取転送装置及び画像形成装置

【課題】簡単な構成で、画像データファイルを頁単位で送信しても受信側でメタデータファイルと画像データファイルとを対応付可能にするとともに、受信側で最後の頁であるか否かを容易に確認可能にする。
【解決手段】メタファイル作成部202は、プレメタデータファイル及びポストメタデータファイルを生成し、制御部201はファイル配信装置へ、プレメタデータファイルを送信した後に、画像ファイルを頁単位で送信し、読取画像の全頁分を送信した後に、ポストメタデータファイルを送信する。また、これらのファイルに、送信ファイル名共通部作成部203で作成された共通部を含むファイル名を付加する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像読取転送装置及び画像形成装置に係り、特に、画像読取装置で読み取った画像データのファイルを、ネットワークを介して受信側装置へ転送する画像読取転送装置及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、画像読取装置で読み取った画像データのファイルに、XMLで記述したメタデータファイルを添付して、ネットワークを介しワークフローサーバに送信する構成が開示されている。この構成によれば、ワークフローサーバは、受信したメタデータファイルに基づいて画像ファイルを処理することができる。
【0003】
一方、画像データファイルを頁単位で送信すれば、原稿画像の読み取りと画像データファイルの送信とを並行処理することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−45785号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、画像データファイルを頁単位で送信すると、メタデータファイルとの対応付けが問題となる。また、最後の頁であるか否かをタイマで確認することになり、受信側での全頁に対する処理開始が遅延する。頁毎にメタデータファイルを送信すれば無駄が生ずるとともに、送信側及び受信側での処理が複雑になる。
【0006】
本発明の目的は、このような問題点に鑑み、簡単な構成で、画像データファイルを頁単位で送信しても受信側でメタデータファイルと画像データファイルとを対応付けることができるとともに、受信側で最後の頁であるか否かを容易に確認することができる画像読取転送装置及び画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1態様では、画像読取装置で読み取った画像データのファイルを、ネットワークを介して受信側装置へ転送する画像読取転送装置において、
該画像データファイルを該受信側装置へ転送する前に該画像データファイルの第1メタデータファイルを該受信側装置へ転送し、該画像データファイルを該受信側装置へ転送した後に該画像データファイルの第2メタデータファイルを該受信側装置へ転送し、
該第1及び第2メタデータファイル並びに該画像データファイルの名前は、該受信側装置においてユニークな共通部を含んでいる。
【0008】
本発明による画像読取転送装置の第2態様では、第1態様において、該第2メタデータファイルは、画像読取が正常に終了したか否かを示す情報を含む。
【0009】
本発明による画像読取転送装置の第3態様では、第1又は2態様において、該共通部は、送信元識別符号を含む。
【0010】
本発明による画像読取転送装置の第4態様では、第1乃至3態様のいずれか1つにおいて、該第1メタデータファイルは、該受信側装置を介して該画像データを転送する転送先のアドレスに関する情報を含む。
【0011】
本発明による画像読取転送装置の第5態様では、第4態様において、該第1メタデータファイルは、該画像データの検索キーワードを含む。
【発明の効果】
【0012】
上記第1態様の構成によれば、第1メタデータファイル、画像データファイル及び第2メタデータファイルの順に受信側装置へ転送し、これらファイルの名前が共通部を含んでいるので、画像データファイルを頁単位で複数回送信しても受信側でメタデータファイルと画像データファイルとを対応付けることができるとともに、受信側で最後の頁であるか否かを容易に確認することができるという効果を奏する。
【0013】
上記第2態様の構成によれば、該第2メタデータファイルが、画像読取が正常に終了したか否かを示す情報を含むので、異常終了しても受信側装置において適切に処理することが可能となるという効果を奏する。
【0014】
上記第3態様の構成によれば、該共通部が送信元識別符号を含むので、複数の画像読取転送装置から1つの受信側装置へ頁毎に画像データファイルを送信しても、受信側装置でこれらを適正に仕分けることが可能となるという効果を奏する。
【0015】
上記第4態様の構成によれば、該第1メタデータファイルが、該受信側装置を介して該画像データを転送する転送先のアドレスに関する情報を含むので、転送先アドレスを直接指定しなくても受信側装置で配信先を適正に決定することができるという効果を奏する。
【0016】
上記第5態様の構成によれば、該第1メタデータファイルが、該画像データの検索キーワードを含むので、該画像データに検索キーワードを付加する機能を画像読取転送装置が備えていなくても、受信側装置でこれを付加することが可能となるという効果を奏する。
【0017】
本発明の他の目的、特徴的な構成及び効果は、以下の説明を特許請求の範囲及び図面の記載と関係づけて読むことにより明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施例1に係る画像形成装置に備えられた画像読取転送部の機能ブロック図である。
【図2】図1の制御部による処理の概略フローチャートである。
【図3】(A)及び(B)はそれぞれプレメタデータファイル及びポストメタデータファイルの説明図である。
【図4】ファイル名を受信順に記述した説明図である。
【図5】ファイル配信装置で用いられるファイル振分条件/振分先対応情報の説明図である。
【図6】図7中の画像形成装置のハードウェア概略ブロック図である。
【図7】本発明の実施例1に係るファイル配信システムの概略説明図である。
【実施例1】
【0019】
図7は、本発明の実施例1に係るファイル配信システムの概略説明図である。
【0020】
ファイル送信を仲介するファイル配信装置10は、送信元の画像形成装置20及び20Aと、配信先のPC(パーソナルコンピュータ)30及び30A〜30Nと共に、ネットワーク40に結合されている。画像形成装置20からファイル配信装置10へのファイル送信及びファイル配信装置10からPC30及び30A〜30Nのうちの1つ以上の装置へのファイル配信は、これらのOS(Operating System)に備えられているファイル共有サービスを用いて行う。すなわち、送信先の補助記憶装置に共有フォルダを作成し、送信元でこれを操作可能にして、この共有フォルダへファイルを投入することにより、ファイルを送信する。
【0021】
図6は、図7中の画像形成装置のハードウェア概略ブロック図である。
【0022】
画像形成装置20では、CPU21がインターフェイス22を介してPROM23、DRAM24、ハードディスクドライブ25、ネットワークインターフェイス26、操作パネル27、スキャナ28、プリンタ29、ICカードリーダ2A及びファックスモデム2Bに結合されている。
【0023】
PROM23は、例えばフラッシュメモリであり、BIOS(Basic Input/Output System)、OS、各種ドライバ、及び、画像形成装置として機能させるための各種アプリケーションが格納されている。このアプリケーションには、後述の図2のプログラムが含まれる。DRAM24は、主記憶装置として用いられる。ハードディスクドライブ25には、印刷用データ、スキャナ28で読み取った画像データ及びファクシミリ受信データが保存される。ネットワークインターフェイス26は、ネットワーク40に結合されている。操作パネル27は、キー及び表示パネルを供えている。スキャナ28は、印刷及びファクシミリ送信の入力装置として用いられるとともに、画像ファイル生成のために用いられる。プリンタ29は、プリントエンジン並びに用紙の給紙部、搬送部及び排紙部を備え、DRAM24に生成されたビットマップデータが供給され、このデータに基づいて感光ドラムに静電潜像を形成し、この像をトナーで現像し、トナー像を用紙に転写し定着させ、排紙する。
【0024】
図1は、画像形成装置20に備えられた画像読取転送部200の機能ブロック図である。
【0025】
制御部201、メタファイル作成部202、送信ファイル名共通部作成部203、ユーザインタフェース204及び認証部205は、図6のPROM23に格納されたソフトウェアと、これを実行するCPU21とで構成される。通信部26Aは、図6のネットワークインターフェイス26と、PROM23に格納されたソフトウェアと、これを実行するCPU21とで構成される。
【0026】
制御部201は、全体を制御するものであり、画像読取装置としてのスキャナ28で読取った画像データのファイルと、メタファイル作成部202で作成されたメタデータのファイルとのそれぞれに、送信ファイル名共通部作成部203で作成された共通部を含むファイル名を付けて、通信部26A及びネットワーク40を介しファイル配信装置10へ送信する。制御部201は、ユーザインタフェース204を介して操作パネル27に各種入力画面を表示させ、操作パネル27から入力されたデータを、ユーザインタフェース204を介して取得し、入力データに応じて、スキャナ28の読取解像度、明るさ、サイズ、片面/両面等を設定し、メタファイル作成部202で用いられるメタデータを設定し、ユーザファイル名241を設定する。
【0027】
送信ファイル名共通部作成部203は、それぞれDRAM24内の所定アドレスの内容であるユーザファイル名241、MACアドレス242、日時243及びジョブIDカウンタ244の値に基づいて、送信ファイル名を作成する。MACアドレス242には、ネットワークインターフェイス26が持っているMACアドレスを読み取ったものが書き込まれる。日時243の内容は、CPU21に備えられたタイマからの内部割込にOSが応答して、更新される。ジョブIDカウンタ244の初期値は0である。
【0028】
制御部201は、スキャナ28から読取った画像データを、頁単位でファイルとして、通信部26Aを介しこれを送信することにより、処理を簡単化するとともに、スキャナ28からの読取りと、通信部26Aを介した送信とを並行処理することにより、処理速度を向上させている。
【0029】
図7において、画像形成装置20及び20Aのそれぞれでこのような頁単位送信をファイル配信装置10に対して行う場合、ファイル配信装置10では、関連した頁及びその範囲を確認する必要がある。
【0030】
これを容易にするために、図1のメタファイル作成部202は、図3に示すようなプレメタデータファイル2021及びポストメタデータファイル2022を生成し、制御部201はファイル配信装置10へ、プレメタデータファイル2021を送信した後に、画像ファイルを頁単位で送信し、読取画像の全頁分を送信した後に、ポストメタデータファイル2022を送信する。また、これらのファイルに、送信ファイル名共通部作成部203で作成された共通部を含むファイル名を付加する。
【0031】
図3において、プレメタデータファイル2021及びポストメタデータファイル2022の内容は、いずれもXMLで記述されている。
【0032】
プレメタデータファイル2021には、ユーザが操作パネル27を操作して入力したキーワードと、この操作とは無関係に記述される複数の項目とが含まれている。これら項目には、装置情報としての型式名、IPアドレス、ホスト名及びMACアドレスと、ユーザ情報としてのグループID及びユーザIDとがある。
【0033】
一方、ポストメタデータファイル2022には、ユーザによる操作パネル27の操作とは無関係の、ジョブ情報としてのジョブIDとスキャン処理結果の状態とが含まれている。スキャナ28が原稿画像をすべて正常にスキャンした場合、この状態は、「SCAN_COMPLETED」と表記され、スキャン中に紙詰まり等のエラーが生じ、所定時間内にスキャンジョブが完了せずジョブを強制終了した場合には、エラーの種類が表記される。
【0034】
プレメタデータファイル2021及びポストメタデータファイル2022のファイル名は、例えば図4に示すように、それぞれ「@FMU@000001#00005E3A1229#稟議1023.meta_start」及び「@FMU@000001#00005E3A1229#稟議1023.meta_end」であり、本体部は共通である。本体部中の記号「画像読取転送装置及び画像形成装置」及び「#」は、要素の区切り記号である。要素「FMU」は、ファイル配信装置10を介して配信されることを意味している。要素「0000001」は、ジョブIDカウンタ244の内容である。要素「00005E3A1229」は、送信元情報としてのMACアドレス242の内容である。要素「稟議1023」は、ユーザファイル名241の内容である。拡張子「meta_start」及び「meta_end」は、ファイルの種類がそれぞれプレメタデータファイル2021及びポストメタデータファイル2022であることを示している。
【0035】
各ユーザが保持している不図示のICカードには、ユーザIDとパスワードとからなるユーザ認証情報が記憶されている。このICカードをICカードリーダ2Aにかざすと、認証部205はその認証情報を読み出し、これを、登録されている認証情報と比較し、その結果を制御部201に供給する。制御部201は、この結果に基づいて、スキャンジョブ実行の可否を判定する。
【0036】
図2は、制御部201による処理の概略フローチャートである。この処理は、ユーザが操作パネル27上のスキャン機能を選択した後、スタート釦を押下することにより、開始される。図2では、上述のエラーが生じた場合のジョブ強制終了処理を省略している。以下、括弧内は、図2中のステップ識別符号である。
【0037】
(ST0)認証部205による認証がすでに行われており、その結果が登録ユーザであることを示していれば、ステップST2へ進み、そうでなければステップST1へ進む。
【0038】
(ST1)認証されていないことを操作パネル27に表示して、図2の処理を終了する。
【0039】
(ST2)スキャナ28の原稿センサが原稿を検出していればステップSTOへ進み、そうでなければステップST3へ進む。
【0040】
(ST3)スキャン対象の原稿がセットされていないことを操作パネル27に表示して、図2の処理を終了する。
【0041】
(ST4)ジョブIDカウンタ244を1だけインクリメントする。
【0042】
(ST5)メタファイル作成部202を介してプレメタデータファイル2021を作成し、これに送信ファイル名共通部作成部203で作成された共通部を本体部とし、「meta_start」を拡張子とするファイル名を付けて、通信部26Aを介しファイル配信装置10へ送信する。ユーザがファイル名を入力しなかったため、ユーザファイル名241が空文字であっても、送信ファイル名は図7のシステムにおいてユニークであるので、正常なスキャンジョブとみなす。
【0043】
(ST6)スキャナ28を駆動させて1頁の原稿画像を読取り、そのファイルにファイル名を付けて、通信部26Aを介しファイル配信装置10へ送信する。このファイル名の本体部は、上記共通部にさらに、日時と頁番号、例えば「20100325_233100-1」を付加したものであり、拡張子はファイルの種類を示す「jpg」である。
【0044】
(ST7)原稿センサが原稿を検出していればステップST6へ戻り、そうでなければステップST8へ進む。
【0045】
(ST8)メタファイル作成部202を介してポストメタデータファイル2022を作成し、これに送信ファイル名共通部作成部203で作成された共通部を本体部とし、「meta_end」を拡張子とするファイル名を付けて、通信部26Aを介しファイル配信装置10へ送信する。
【0046】
図4は、ファイル配信装置10の共有フォルダ100に投入されたファイル名を投入順に記述したものであり、画像形成装置20から1回目に受信したファイル群の各ファイル名と、画像形成装置20から2回目に受信したファイル群の各ファイル名と、画像形成装置20Aから1回目に受信したファイル群の各ファイル名とを示している。このようにファイル群間でファイルが入り混じっていても、ファイル名共通部でファイル群を分けることができ、かつ、同一の画像ファイル群がプレメタデータファイル2021とポストメタデータファイル2022の間のみに存在すると判断することができる。したがって、ポストメタデータファイル2022を受信すると直ぐにそのファイル群を配信処理することができる。
【0047】
図5は、ファイル配信装置10で用いられるファイル振分条件/振分先対応情報の説明図である。
【0048】
振分条件は、1つ以上のファイル関連情報の論理式を含み、ファイル配信装置10は、ファイル関連情報がこの論理式を満たす場合、すなわち論理式の値が「真」である場合に、論理式に対応したファイル振分先アドレスを、このファイルの振分先アドレスと決定する。ここにファイル関連情報とは、ファイル名の要素及びメタデータファイル中のメタデータある。図5中の論理式の意味は次の通りである。
【0049】
(1)論理式[KW=稟議]AND[KW=1000〜15000]は、ファイル名中にキーワードKWとして「稟議」が含まれ、且つ、ファイル名中にキーワードKWとして連番が含まれその番号が1000〜15000の範囲に含まれれば(番号が1000〜15000のいずれかという論理和を満たせば)、「真」となる。
【0050】
(2)論理式[UID=Shizue]AND[KW=発注書控]AND[KW=総務課]は、ユーザIDが「Shizue」であり、且つ、ファイル名中にキーワードKWとして「発注書控」及び「総務課」が含まれれば、「真」となる。
【0051】
(3)論理式[KW=???-???-????]において、「?」は任意の1桁の数値であり、論理式[KW=???-???-????]は、ファイル名中にキーワードKWとして任意の3桁、3桁及び4桁の数字が「−」で結合されていれば、「真」となる。
【0052】
(4)論理式[UID=Hanako]AND[MID=KM6235]AND([KW=経理]OR[KW=会計])は、ユーザIDが「Hanako」であり、送信元のホスト名が「KM6235」であり、且つ、ファイル名中にキーワードKWとして「経理」又は「会計」が含まれれば、「真」となる。
【0053】
(5)論理式[UID=Taro]AND[Time<12:00]は、ユーザIDが「Taro」であり、送信ファイル名中の日時の時刻が「12:00」前であれば、「真」となる。
【0054】
(6)論理式[UID=Taro]AND[Time≧12:00]は、ユーザIDが「Taro」であり、ファイルの属性であるファイル作成日時中の時刻が「12:00」以降であれば、「真」となる。
【0055】
(7)論理式[GID=設計]AND[Format=PDF]は、グループIDが「設計」であり、ファイルフォーマットが「PDF」(ファイル拡張子が.pdf)であれば、「真」となる。
【0056】
図5中のファイル振分先アドレスA〜Kはいずれもファイル配信装置10内のフォルダ又はファイル配信装置10外の共有フォルダのURIであって、例えば、A="SMB://192.168.126.162/SCAN/稟議/"、J="Design/"である。
【0057】
上記論理式(1)〜(4)のように論理式の変数としてファイル名中の文字列を含んでいるので、ファイルの内容の種類に応じファイル振分先を自動決定することができる。
【0058】
また、上記論理式(2)、(4)〜(7)のように論理式の変数としてユーザID又は部課等のグループIDを含んでいるので、ファイルの内容の種類が同一であっても、ユーザID又はグループIDに応じファイル振分先を異ならせることができる。
【0059】
上記論理式(5)及び(6)は特に、ファイル受信者が時間帯によって異なる場所に存在する場合に好適である。
【0060】
上記論理式(7)は、論理式の変数としてファイルフォーマットを含んでいるので、ファイルの内容の種類が同一であっても、ファイル形式に応じファイル振分先を異ならせることができる。
【0061】
図5中のファイル名変更の列は、ファイル名を変更してファイルを配信することを意味する。但し、空欄はファイル名変更無しを意味する。例えば、「発注書[Count]」は、文字列「発注書」に、ファイル配信毎に1だけインクリメントされるソフトウェアカウンタ[Count]の値の文字列を付加したものにファイル名を変更することを意味する。FAX[Now]は、文字列「FAX」に、現在の日時[Now]の文字列を付加したものにファイル名を変更することを意味する。
【0062】
図5中の配信時の列は、決められた時刻にファイルを配信することを意味する。但し、空欄は即時配信を意味する。例えば、「毎日10:00」は、その日の時刻10:00までファイルを溜めておき、時刻10:00になったらファイルを配信することを意味する。
【0063】
1つのファイルのファイル関連情報が図5の振分条件/振分先対応情報Info1中の複数行の振分条件を満たす場合、上の行ほど優先順位が高く、上の行から順に振分条件を照合し、最初に「真」となる行が適用される。この規則は、下の行ほど優先順位が高く、上の行から順に振分条件を照合し、最後に「真」となる行が適用されるようにしても、「真」となる行の全てが適用されるようにしても、これらの規則から1つ以上を選択可能にしてもよい。
【0064】
以上において、本発明の好適な実施例を説明したが、本発明には他にも種々の変形例が含まれ、上記実施例で述べた各構成要素の機能を実現する他の構成を用いたもの、当業者であればこれらの構成又は機能から想到するであろう他の構成も、本発明に含まれる。
【0065】
例えば、ファイル管理装置10側で複数頁画像ファイルをマージして1つのファイルにまとめたり、さらにこれに、メタデータファイル内の検索キーワードなどの情報をファイルのヘッダに埋め込んだりすることにより、画像形成装置20、20Aが備えていない機能をファイル管理装置10側で実現する構成であってもよい。
【符号の説明】
【0066】
10 ファイル配信装置
20、20A 画像形成装置
21 CPU
22 インターフェイス
23 PROM
24 DRAM
25 ハードディスクドライブ
26 ネットワークインターフェイス
26A 通信部
27 操作パネル
28 スキャナ
29 プリンタ
2A ICカードリーダ
2B ファックスモデム
30、3A〜3N PC
40 ネットワーク
200 画像読取転送部
201 制御部
202 メタファイル作成部
2021 プレメタデータファイル
2022 ポストメタデータファイル
203 送信ファイル名共通部作成部
204 ユーザインタフェース
205 認証部
241 ユーザファイル名
242 MACアドレス
243 日時
244 ジョブIDカウンタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像読取装置で読み取った画像データのファイルを、ネットワークを介して受信側装置へ転送する画像読取転送装置において、
該画像データファイルを該受信側装置へ転送する前に該画像データファイルの第1メタデータファイルを該受信側装置へ転送し、該画像データファイルを該受信側装置へ転送した後に該画像データファイルの第2メタデータファイルを該受信側装置へ転送し、
該第1及び第2メタデータファイル並びに該画像データファイルの名前は、該受信側装置においてユニークな共通部を含んでいることを特徴とする画像読取転送装置。
【請求項2】
該第2メタデータファイルは、画像読取が正常に終了したか否かを示す情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の画像読取転送装置。
【請求項3】
該共通部は、送信元識別符号を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像読取転送装置。
【請求項4】
該第1メタデータファイルは、該受信側装置を介して該画像データを転送する転送先のアドレスに関する情報を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の画像読取転送装置。
【請求項5】
該第1メタデータファイルは、該画像データの検索キーワードを含むことを特徴とする請求項4に記載の画像読取転送装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1つに記載の画像読取転送装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−234090(P2011−234090A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−102118(P2010−102118)
【出願日】平成22年4月27日(2010.4.27)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】