画面共有システム及びデータ転送方法
【課題】 ユーザが画面共有システムの共有エリアに対して操作することにより、別々の情報処理装置のメモリ空間の間でデータ転送を可能とする。
【解決手段】 クライアントの画面上にサーバの一部の画面情報を表示する共有エリアを有し、共有エリアに対して発生した入力イベント情報をサーバで再生させ、クライアントからサーバのリモート操作を行う。その際に、クライアントは、共有エリアへのデータ転送の指示を検出し、サーバにデータ転送を要求し、サーバから転送されたデータを受信し、受信したデータをクライアントのメモリ空間に展開する。サーバは、クライアントからデータ転送要求を受信すると、サーバのメモリ空間にあるデータを転送可能な状態に変換し、変換したデータをクライアントに送信する。
【解決手段】 クライアントの画面上にサーバの一部の画面情報を表示する共有エリアを有し、共有エリアに対して発生した入力イベント情報をサーバで再生させ、クライアントからサーバのリモート操作を行う。その際に、クライアントは、共有エリアへのデータ転送の指示を検出し、サーバにデータ転送を要求し、サーバから転送されたデータを受信し、受信したデータをクライアントのメモリ空間に展開する。サーバは、クライアントからデータ転送要求を受信すると、サーバのメモリ空間にあるデータを転送可能な状態に変換し、変換したデータをクライアントに送信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の情報処理装置の間で画面を共有する画面共有システム及びデータ転送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、様々な場面において、複数の情報処理装置で画面を共有する画面共有システムが利用されている。この画面共有システムは、以下のような場合に利用されている。
・遠隔地にある情報処理装置を遠隔操作する場合
・会議において、会議室に持ち込んだノートパソコンなどの情報処理装置の画面をネットワークを介して会議室に設置された大型ディスプレイに表示する場合
また、複数の情報処理装置での画面共有に加えて、ユーザがクライアント情報処理装置の共有画面に対して操作を行うことで、異なる情報処理装置のメモリ空間の間でファイルを転送するものもある。例えば、特許文献1、特許文献2、非特許文献1参照。ここで、共有画面とは、画面共有機能により別の情報処理装置の画面を仮想的に表示している画面である。例えば、クライアント情報処理装置の共有画面には、画面共有機能によりサーバ情報処理装置の表示画面が表示される。
【特許文献1】特許第3715661号
【特許文献2】特開2006−172193
【非特許文献1】アップルコンピュータ株式会社「Apple Remote Desktop 3」
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述の画面共有システムでは、共有画面に対する操作によりデータ転送が行えるのはファイルのみである、という問題が存在する。
【0004】
この問題により、ユーザは、例えば共有画面に対する操作によって、アプリケーションに表示されている画像データをアプリケーションが起動している情報処理装置とは異なる情報処理装置のメモリ空間に転送する、といった使い方ができない。
【0005】
本発明は、ユーザが画面共有システムの共有エリアに対して操作することにより、別々の情報処理装置のメモリ空間の間でデータ転送を可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、ネットワークを介してクライアント装置とサーバ装置とが接続され、前記サーバ装置が少なくとも一部の画面情報をクライアント装置に転送し、前記クライアント装置が転送された画面情報を画面上に共有エリアとして表示し、前記共有エリアに対して発生した入力イベント情報を前記サーバ装置に転送し、前記サーバ装置が転送された入力イベント情報を再生することにより、前記クライアント装置から前記サーバ装置のリモート操作を行う画面共有システムであって、前記クライアント装置は、前記共有エリアからのデータ転送の指示を検出する検出手段と、前記サーバ装置にデータ転送を要求する要求手段と、前記サーバ装置から転送されたデータを受信する受信手段と、前記受信手段で受信したデータをクライアント装置のメモリ空間に展開する展開手段とを備え、前記サーバ装置は、前記クライアント装置からデータ転送の要求を受信すると、前記サーバ装置のメモリ空間にあるデータを転送可能な状態に変換する変換手段と、前記変換手段で変換したデータを前記クライアント装置に送信する送信手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明は、ネットワークを介してクライアント装置とサーバ装置とが接続され、前記サーバ装置が少なくとも一部の画面情報をクライアント装置に転送し、前記クライアント装置が転送された画面情報を画面上に共有エリアとして表示し、前記共有エリアに対して発生した入力イベント情報を前記サーバ装置に転送し、前記サーバ装置が転送された入力イベント情報を再生することにより、前記クライアント装置から前記サーバ装置のリモート操作を行う画面共有システムであって、前記クライアント装置は、前記共有エリアへのデータ転送の指示を検出する検出手段と、前記クライアント装置のメモリ空間にあるデータを転送可能な状態に変換する変換手段と、前記変換手段で変換したデータを前記サーバ装置に送信する送信手段とを備え、前記サーバ装置は、前記クライアント装置から転送されたデータを受信する受信手段と、前記受信手段で受信したデータを前記サーバ装置のメモリ空間に展開する展開手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
更に、本発明は、ネットワークを介してクライアント装置とサーバ装置とが接続され、前記サーバ装置が少なくとも一部の画面情報をクライアント装置に転送し、前記クライアント装置が転送された画面情報を画面上に共有エリアとして表示し、前記共有エリアに対して発生した入力イベント情報を前記サーバ装置に転送し、前記サーバ装置が転送された入力イベント情報を再生することにより、前記クライアント装置から前記サーバ装置のリモート操作を行う画面共有システムであって、前記クライアント装置は、前記サーバ装置の画面を表示する共有エリアから他のサーバ装置の画面を表示する他の共有エリアへのデータ転送の指示を検出する検出手段と、前記サーバ装置に他のサーバ装置へのデータ転送を要求する要求手段とを備え、前記サーバ装置は、前記クライアントからデータ転送の要求を受信すると、前記サーバ装置のメモリ空間にあるデータを転送可能な状態に変換する変換手段と、前記変換手段で変換したデータを他のサーバ装置に送信する送信手段とを備え、他のサーバ装置は、前記サーバ装置から転送されたデータを受信する受信手段と、前記受信手段で受信したデータを他のサーバ装置のメモリ空間に展開する展開手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ユーザが画面共有システムの共有エリアに対して操作することにより、別々の情報処理装置のメモリ空間の間でデータ転送を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
【0011】
図1は、本実施形態による画面共有システムのネットワーク構成を示す図である。図1に示すように、画面共有システムは、それぞれ通信機能を備えている、クライアント情報処理装置101、サーバ情報処理装置102、サーバ情報処理装置103がネットワーク111に接続されているシステムである。
【0012】
図2は、本実施形態による画面共有システムを構成するクライアント情報処理装置及びサーバ情報処理装置のハードウェア構成を示す概略図である。尚、クライアント情報処理装置及びサーバ情報処理装置は共にパーソナルコンピュータなどのコンピュータシステムによって実現されるので、図2では情報処理装置201として説明する。
【0013】
情報処理装置201は、装置全体の制御を司るCPU211、ブートプログラムや固定的なデータなどを記憶しているROM212、メインメモリとして機能すると共にCPU211のワークエリアを提供するRAM213を備える。更に、情報処理装置201は、以下の構成を備える。
【0014】
HDD214はハードディスク装置であり、オペレーティングシステム(OS)221、画面共有アプリケーションプログラム222、文書編集アプリケーションプログラム223などを格納している。VRAM215は表示しようとするイメージデータを展開するメモリであり、イメージデータなどを展開することで表示装置の一例であるディスプレイ231に表示させる。
【0015】
入力装置としてのキーボード232、マウス233、デジタイザ234は、キーボードコントローラ216、マウスコントローラ217、デジタイザコントローラ218にそれぞれ接続され、入力はCPU211に割込み信号として検出される。また、ネットワークインタフェース(I/F)219も設けられ、ネットワーク111に接続可能である。
【0016】
以上の構成において、画面共有アプリケーションプログラム222及び文書編集アプリケーションプログラム223はキーボード232、マウス233、デジタイザ234からの特定の指示イベントに応じて起動される。この起動の際に、画面共有アプリケーションプログラム222及び文書編集アプリケーションプログラム223は、まずRAM213にロードされ、CPU211によって実行される。
【0017】
尚、上述の画面共有アプリケーションプログラム222は、OS221に依存して連動するものでも良い。また、画面共有アプリケーションプログラム222は、後述する画面共有機能を実現するものである。
【0018】
図3は、本実施形態による情報処理装置の機能構成を示す概略図である。図3において、301は図2に示す情報処理装置201に相当する。302は図2に示すディスプレイ231に相当する表示装置である。303は図2に示すキーボード232、マウス233、デジタイザ234に相当する入力装置である。
【0019】
情報処理装置301には、通信部311、データ制御部312、データ記憶部313、出力部314、入力部315が含まれる。通信部311はネットワーク111と接続し、他の情報処理装置などとデータを授受するための情報通信制御処理を行う。データ制御部312は画面共有やデータ転送などの処理を制御する。データ記憶部313は画面共有やデータ転送などで授受されるデータを記憶する。
【0020】
出力部314は表示画面情報を液晶ディスプレイ、リアプロジェクションディスプレイなどに出力する。入力部315は入力装置303が検出した情報を入力し、データ制御部312に伝達する。
【0021】
次に、本実施形態による画面共有システムでのデータ転送について図4〜図9を用いて説明する。まず、クライアント情報処理装置101におけるデータ転送を、図4を用いて説明する。クライアント情報処理装置101の共有画面とローカル画面に対するドラッグ操作(ドラッグ&ドロップ)によるデータ転送を例にとって説明する。
【0022】
ここでローカル画面とは、画面共有機能を使わずに、ローカル環境を表示している画面である。また、ドラッグ操作以外に、共有画面に対するクリップボードによるコピー指示&貼りつけ指示や転送指示によりデータ転送を行った場合も含まれることは言うまでもない。共有画面に対するコピー指示&貼りつけ指示や転送指示としては、以下のような場合である。
【0023】
ファイルやアプリケーションに含まれるオブジェクトなどを選択し表示されたメニューを使って指示する場合、或いはファイルやアプリケーションに含まれるオブジェクトなどをダブルクリックすることで指示する場合などである。
【0024】
図4は、クライアント情報処理装置101でのデータ転送処理を示すフローチャートである。まず、サーバ情報処理装置102、103とクライアント情報処理装置101とで画面共有機能が開始されており、クライアント情報処理装置101はサーバ情報処理装置102、103と画面共有している。この時点におけるクライアント情報処理装置101の表示例を図5に示す。
【0025】
図5において、501はクライアント情報処理装置101の表示画面例であり、502はサーバ情報処理装置102の表示画面例であり、503はサーバ情報処理装置103の表示画面例である。ここで、クライアント情報処理装置101の表示画面例501を説明すると、511はクライアント情報処理装置101で起動した文書編集アプリケーションプログラム223の表示例である。
【0026】
また、512はクライアント情報処理装置101で起動した画面共有アプリケーションプログラム222の表示例(サーバ情報処理装置102の表示画面502を画面共有機能によりクライアント情報処理装置101に表示している)である。
【0027】
更に、513はクライアント情報処理装置101で起動した画面共有アプリケーションプログラム222の表示例(サーバ情報処理装置103の表示画面503を画面共有機能によりクライアント情報処理装置101に表示している)である。
【0028】
次に、クライアント情報処理装置101のデータ制御部312は、ステップS401で、マウス233やデジタイザ234などの入力装置303から入力部315を介して入力された座標情報を取得し、データ記憶部313に記憶する。次に、ステップS402で、クライアント情報処理装置101のデータ制御部312はデータ記憶部313に記憶した座標情報を元に、操作対象の情報処理装置Anを決定する。尚、Anは、現在の操作対象装置を表している。
【0029】
図6は、画面共有アプリケーションプログラム222が管理する操作画面管理テーブルを示す図である。この操作画面管理テーブルはデータ記憶部313に記憶されている。
【0030】
ステップS402では、ステップS401でデータ記憶部313に記憶した座標情報を元に、操作画面管理テーブルから操作対象の情報処理装置を決定する。このとき、クライアント情報処理装置101のデータ制御部312は、操作画面管理テーブルに含まれない領域については“操作対象はクライアント情報処理装置101である”と判断する。
【0031】
次に、ステップS403で、クライアント情報処理装置101のデータ制御部312は、ステップS402で決定した操作対象の情報処理装置Anが操作対象装置フラグの情報処理装置Apと同じであるか否かを判断する。尚、Apは、操作対象装置フラグを表し、後述するステップS406で設定され、データ記憶部313に記憶されている。
【0032】
ステップS403で判断した結果、同じである場合はステップS407へ進み、異なる場合はステップS404へ進む。このステップS404では、クライアント情報処理装置101のデータ制御部312は、データ記憶部313に記憶している操作対象装置フラグの情報処理装置Apで設定されている情報処理装置に転送データを要求する。
【0033】
ここで、転送データとは、文字通り“転送するデータ”のことを指す。また転送データには、ファイルデータや任意のアプリケーションプログラムに含まれる画像データ、動画データ、テキストデータ、オブジェクトデータなどが含まれる。
【0034】
上述のステップS404で、操作対象装置フラグの情報処理装置Apがローカルである場合には、クライアント情報処理装置101のデータ制御部312はデータ記憶部313に記憶されている転送データを取得する。
【0035】
次に、ステップS405で、クライアント情報処理装置101のデータ制御部312は、操作対象の情報処理装置Anへ転送データを送信する。このステップS405で、操作対象の情報処理装置Anがローカルである場合には、クライアント情報処理装置101のデータ制御部312はステップS404で取得したデータを展開して、転送データとしてデータ記憶部313に記憶する。
【0036】
上述したステップS404、S405により、転送データが情報処理装置Anのメモリ空間から操作対象装置フラグの情報処理装置Apのメモリ空間に渡される。
【0037】
次に、ステップS406で、クライアント情報処理装置101のデータ制御部312は、操作対象装置フラグの情報処理装置Apに操作対象の情報処理装置Anを設定し、データ記憶部313に記憶する。
【0038】
次に、ステップS407で、クライアント情報処理装置101のデータ制御部312は、データ記憶部313に記憶している操作対象情報処理装置Anがローカル(この場合、クライアント情報処理装置101である)であるか否かを判断する。操作対象の情報処理装置Anがローカルである場合はステップS409へ進み、操作対象の情報処理装置Anがローカルでない場合はステップS408へ進む。
【0039】
このステップS408では、クライアント情報処理装置101のデータ制御部312は、ステップS401でデータ記憶部313に記憶した入力情報を操作対象の情報処理装置Anに送信して、ステップS401に戻る。
【0040】
一方、ステップS409では、クライアント情報処理装置101のデータ制御部312は、ローカルの操作を継続する。次に、ステップS410で、クライアント情報処理装置101のデータ制御部312は、ユーザが操作を終了するか否か判断する。ここで、操作を終了する場合はこの処理を終了する。また、操作を終了しない場合はステップS401に戻る。
【0041】
尚、ステップS404、S405で転送データを要求、送信した後、ユーザがドロップ操作やペースト操作を行うと、転送データが操作対象のアプリケーションやファイルシステムなどに渡される。即ち、ユーザが画面共有アプリケーションプログラム222の表示画面に対してドロップ操作や貼り付け操作を行うと、転送データはサーバ情報処理装置で起動している任意のアプリケーションやファイルシステムなどに渡される。ここで、表示画面は、サーバ情報処理装置の表示画面を画面共有機能によりクライアント情報処理装置に表示したものである。
【0042】
上述した処理により、図5に示す「A」、「B」、「C」のデータ転送が実現される。ここで、「A」、「B」、「C]は以下のようなデータ転送である。
「A」:クライアント情報処理装置101のメモリ空間からサーバ情報処理装置103のメモリ空間へのデータ転送
「B」:サーバ情報処理装置103のメモリ空間からクライアント情報処理装置101のメモリ空間へのデータ転送
「C」:サーバ情報処理装置103のメモリ空間からサーバ情報処理装置102のメモリ空間へのデータ転送
尚、本実施形態では、「B」のデータ転送を具体例として説明しているが、操作対象の情報処理装置An及び操作対象装置フラグの情報処理装置Apを、「A」や「C」に対応する情報処理装置に読み替えることができる。
【0043】
次に、サーバ情報処理装置102、103におけるデータ転送を、図7、図8を用いて説明する。
【0044】
図7は、サーバ情報処理装置102、103でのデータ転送処理を示すフローチャートである。まず、ステップS701で、サーバ情報処理装置102、103のデータ制御部312は、クライアント情報処理装置101から送信されたデータを受信し、データ記憶部313に記憶する。このデータ受信処理は、図4に示すステップS404、S405、S408でクライアント情報処理装置101が行ったサーバ情報処理装置102、103へのデータ送信に対応する処理である。
【0045】
次に、ステップS702で、サーバ情報処理装置102、103のデータ制御部312は、ステップS701で受信したデータを解析し、転送データが要求されているか否かを判断する。判断の結果、転送データが要求されている場合は、ステップS703へ進み、転送データが要求されていない場合は、ステップS705へ進む。
【0046】
このステップS703では、サーバ情報処理装置102、103のデータ制御部312は、転送データ取得処理で取得した転送データを転送可能な状態に変換する。この処理は図8を用いて更に後述する
次に、ステップS704で、サーバ情報処理装置102、103のデータ制御部312は、ステップS703で変換された転送データを要求された転送先に送信し、ステップS701に戻る。
【0047】
一方、ステップS705で、サーバ情報処理装置102、103のデータ制御部312は、ステップS701でデータ記憶部313に記憶したデータが転送データであるか否かを判断する。判断の結果、データが転送データである場合は、ステップS706へ進み、データが転送データでない場合は、ステップS707へ進む。
【0048】
このステップS706では、サーバ情報処理装置102、103のデータ制御部312は、ステップS701でデータ記憶部313に記憶したデータを展開し、転送データとしてデータ記憶部313に記憶し、ステップS701に戻る。
【0049】
一方、ステップS707で、サーバ情報処理装置102、103のデータ制御部312は、ステップS701でデータ記憶部313に記憶したデータを使い、ローカル(サーバ情報処理装置)での操作を行う。例えば、ステップS701でデータ記憶部313に記憶したデータに基づいてローカルのマウスカーソルを移動させる。
【0050】
次に、ステップS708で、サーバ情報処理装置102、103のデータ制御部312は、ユーザが操作を終了するか否かを判断する。ここで、操作を終了する場合は、処理を終了し、操作を終了しない場合は、ステップS701に戻る。
【0051】
尚、本発明に係る画面共有システムのネットワーク構成は、上述したような構成だけでなく、以下のような構成でも良いことは言うまでもない。
・サーバ情報処理装置:複数台、クライアント情報処理装置:1台
・サーバ情報処理装置:1台、クライアント情報処理装置:1台
・サーバ情報処理装置:1台、クライアント情報処理装置:複数台
・サーバ情報処理装置:複数台、クライアント情報処理装置:複数台
次に、図7に示すステップS703の転送データ取得処理を、図8を用いて説明する。ここでは、図9に示す「B]のように、サーバ情報処理装置103からクライアント情報処理装置101へのデータ転送を例に挙げて説明する。
【0052】
図8は、図7のステップS703での転送データ変換処理の詳細を示すフローチャートである。図9は、クライアント情報処理装置101とサーバ情報処理装置102、103の画面表示例を示す図である。図9に示す501〜522は図5と同様である。
【0053】
図9において、901はクライアント情報処理装置101のマウス233のカーソルである。ここで、操作対象装置フラグApに設定されている情報処理装置はサーバ情報処理装置103、クライアント情報処理装置101のデータ制御部312が判断した操作対象の情報処理装置Anはローカル(即ち、クライアント情報処理装置101自身)である。902はサーバ情報処理装置103のマウス233のカーソルであり、図9に示す位置に存在する。
【0054】
まず、ステップS801で、サーバ情報処理装置103のデータ制御部312は、図9に示すカーソル902の下にウィンドウ911を生成する。次に、ステップS802で、サーバ情報処理装置103のデータ制御部312は、マウスイベントを発生する。次に、ステップS803で、サーバ情報処理装置103のデータ制御部312は、ステップS802で発生したマウスイベントをウィンドウ911で処理する。この処理により、サーバ情報処理装置103のデータ記憶部313に記憶している転送データを取得する。そして、ステップS804で、サーバ情報処理装置103のデータ制御部312は、ステップS803で取得した転送データを転送可能な状態に変換し、この処理を終了する。
【0055】
このように、ネットワークを介してサーバの少なくとも一部の画面情報をクライアントに転送し、転送された画面情報をクライアントの画面上に共有エリアとして表示する。そして、クライアントで共有エリアに対して発生した入力イベント情報をサーバに転送し、転送された入力イベント情報をサーバの入力イベント情報として再生する。
【0056】
従って、クライアントからサーバのリモート操作を行う画面共有システムで、ユーザがクライアント情報処理装置で共有画面に対して操作することにより、異なる情報処理装置のメモリ空間の間でデータを転送することができる。
【0057】
尚、本実施形態では、異なる情報処理装置のメモリ空間の間で転送するデータとして、ファイルや任意のアプリケーションに含まれる画像データ、動画データ、テキストデータ、オブジェクトデータを取り上げた。しかし、本発明はそれ以外のデータも扱えることは言うまでもない。
【0058】
尚、本発明は複数の機器(例えば、ホストコンピュータ,インターフェース機器,リーダ,プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ装置など)に適用しても良い。
【0059】
また、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(CPU若しくはMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行する。これによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0060】
この場合、コンピュータ読み取り可能な記録媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0061】
このプログラムコードを供給するための記録媒体として、例えばフレキシブルディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMなどを用いることができる。
【0062】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、次の場合も含まれることは言うまでもない。即ち、プログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理により前述した実施形態の機能が実現される場合である。
【0063】
更に、記録媒体から読出されたプログラムコードがコンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込む。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理により前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本実施形態による画面共有システムのネットワーク構成を示す図である。
【図2】本実施形態による画面共有システムを構成するクライアント情報処理装置及びサーバ情報処理装置のハードウェア構成を示す概略図である。
【図3】本実施形態による情報処理装置の機能構成を示す概略図である。
【図4】クライアント情報処理装置101でのデータ転送処理を示すフローチャートである。
【図5】画面共有機能により画面共有されたクライアント情報処理装置101の表示例を示す図である。
【図6】画面共有アプリケーションプログラム222が管理する操作画面管理テーブルを示す図である。
【図7】サーバ情報処理装置102、103でのデータ転送処理を示すフローチャートである。
【図8】図7のステップS703での転送データ変換処理の詳細を示すフローチャートである。
【図9】クライアント情報処理装置101とサーバ情報処理装置102、103の画面表示例を示す図である。
【符号の説明】
【0065】
101 クライアント情報処理装置
102 サーバ情報処理装置
103 サーバ情報処理装置
201 情報処理装置
211 CPU
212 ROM
213 RAM
214 HDD
215 VRAM
216 キーボードコントローラ
217 マウスコントローラ
218 デジタイザコントローラ
219 ネットワークI/F
221 OS
222 画面共有アプリケーションプログラム
223 文章編集アプリケーションプログラム
231 ディスプレイ
232 キーボード
233 マウス
234 デジタイザ
301 情報処理装置
311 通信部
312 データ制御部
313 データ記憶部
314 出力部
315 入力部
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の情報処理装置の間で画面を共有する画面共有システム及びデータ転送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、様々な場面において、複数の情報処理装置で画面を共有する画面共有システムが利用されている。この画面共有システムは、以下のような場合に利用されている。
・遠隔地にある情報処理装置を遠隔操作する場合
・会議において、会議室に持ち込んだノートパソコンなどの情報処理装置の画面をネットワークを介して会議室に設置された大型ディスプレイに表示する場合
また、複数の情報処理装置での画面共有に加えて、ユーザがクライアント情報処理装置の共有画面に対して操作を行うことで、異なる情報処理装置のメモリ空間の間でファイルを転送するものもある。例えば、特許文献1、特許文献2、非特許文献1参照。ここで、共有画面とは、画面共有機能により別の情報処理装置の画面を仮想的に表示している画面である。例えば、クライアント情報処理装置の共有画面には、画面共有機能によりサーバ情報処理装置の表示画面が表示される。
【特許文献1】特許第3715661号
【特許文献2】特開2006−172193
【非特許文献1】アップルコンピュータ株式会社「Apple Remote Desktop 3」
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述の画面共有システムでは、共有画面に対する操作によりデータ転送が行えるのはファイルのみである、という問題が存在する。
【0004】
この問題により、ユーザは、例えば共有画面に対する操作によって、アプリケーションに表示されている画像データをアプリケーションが起動している情報処理装置とは異なる情報処理装置のメモリ空間に転送する、といった使い方ができない。
【0005】
本発明は、ユーザが画面共有システムの共有エリアに対して操作することにより、別々の情報処理装置のメモリ空間の間でデータ転送を可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、ネットワークを介してクライアント装置とサーバ装置とが接続され、前記サーバ装置が少なくとも一部の画面情報をクライアント装置に転送し、前記クライアント装置が転送された画面情報を画面上に共有エリアとして表示し、前記共有エリアに対して発生した入力イベント情報を前記サーバ装置に転送し、前記サーバ装置が転送された入力イベント情報を再生することにより、前記クライアント装置から前記サーバ装置のリモート操作を行う画面共有システムであって、前記クライアント装置は、前記共有エリアからのデータ転送の指示を検出する検出手段と、前記サーバ装置にデータ転送を要求する要求手段と、前記サーバ装置から転送されたデータを受信する受信手段と、前記受信手段で受信したデータをクライアント装置のメモリ空間に展開する展開手段とを備え、前記サーバ装置は、前記クライアント装置からデータ転送の要求を受信すると、前記サーバ装置のメモリ空間にあるデータを転送可能な状態に変換する変換手段と、前記変換手段で変換したデータを前記クライアント装置に送信する送信手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明は、ネットワークを介してクライアント装置とサーバ装置とが接続され、前記サーバ装置が少なくとも一部の画面情報をクライアント装置に転送し、前記クライアント装置が転送された画面情報を画面上に共有エリアとして表示し、前記共有エリアに対して発生した入力イベント情報を前記サーバ装置に転送し、前記サーバ装置が転送された入力イベント情報を再生することにより、前記クライアント装置から前記サーバ装置のリモート操作を行う画面共有システムであって、前記クライアント装置は、前記共有エリアへのデータ転送の指示を検出する検出手段と、前記クライアント装置のメモリ空間にあるデータを転送可能な状態に変換する変換手段と、前記変換手段で変換したデータを前記サーバ装置に送信する送信手段とを備え、前記サーバ装置は、前記クライアント装置から転送されたデータを受信する受信手段と、前記受信手段で受信したデータを前記サーバ装置のメモリ空間に展開する展開手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
更に、本発明は、ネットワークを介してクライアント装置とサーバ装置とが接続され、前記サーバ装置が少なくとも一部の画面情報をクライアント装置に転送し、前記クライアント装置が転送された画面情報を画面上に共有エリアとして表示し、前記共有エリアに対して発生した入力イベント情報を前記サーバ装置に転送し、前記サーバ装置が転送された入力イベント情報を再生することにより、前記クライアント装置から前記サーバ装置のリモート操作を行う画面共有システムであって、前記クライアント装置は、前記サーバ装置の画面を表示する共有エリアから他のサーバ装置の画面を表示する他の共有エリアへのデータ転送の指示を検出する検出手段と、前記サーバ装置に他のサーバ装置へのデータ転送を要求する要求手段とを備え、前記サーバ装置は、前記クライアントからデータ転送の要求を受信すると、前記サーバ装置のメモリ空間にあるデータを転送可能な状態に変換する変換手段と、前記変換手段で変換したデータを他のサーバ装置に送信する送信手段とを備え、他のサーバ装置は、前記サーバ装置から転送されたデータを受信する受信手段と、前記受信手段で受信したデータを他のサーバ装置のメモリ空間に展開する展開手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ユーザが画面共有システムの共有エリアに対して操作することにより、別々の情報処理装置のメモリ空間の間でデータ転送を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
【0011】
図1は、本実施形態による画面共有システムのネットワーク構成を示す図である。図1に示すように、画面共有システムは、それぞれ通信機能を備えている、クライアント情報処理装置101、サーバ情報処理装置102、サーバ情報処理装置103がネットワーク111に接続されているシステムである。
【0012】
図2は、本実施形態による画面共有システムを構成するクライアント情報処理装置及びサーバ情報処理装置のハードウェア構成を示す概略図である。尚、クライアント情報処理装置及びサーバ情報処理装置は共にパーソナルコンピュータなどのコンピュータシステムによって実現されるので、図2では情報処理装置201として説明する。
【0013】
情報処理装置201は、装置全体の制御を司るCPU211、ブートプログラムや固定的なデータなどを記憶しているROM212、メインメモリとして機能すると共にCPU211のワークエリアを提供するRAM213を備える。更に、情報処理装置201は、以下の構成を備える。
【0014】
HDD214はハードディスク装置であり、オペレーティングシステム(OS)221、画面共有アプリケーションプログラム222、文書編集アプリケーションプログラム223などを格納している。VRAM215は表示しようとするイメージデータを展開するメモリであり、イメージデータなどを展開することで表示装置の一例であるディスプレイ231に表示させる。
【0015】
入力装置としてのキーボード232、マウス233、デジタイザ234は、キーボードコントローラ216、マウスコントローラ217、デジタイザコントローラ218にそれぞれ接続され、入力はCPU211に割込み信号として検出される。また、ネットワークインタフェース(I/F)219も設けられ、ネットワーク111に接続可能である。
【0016】
以上の構成において、画面共有アプリケーションプログラム222及び文書編集アプリケーションプログラム223はキーボード232、マウス233、デジタイザ234からの特定の指示イベントに応じて起動される。この起動の際に、画面共有アプリケーションプログラム222及び文書編集アプリケーションプログラム223は、まずRAM213にロードされ、CPU211によって実行される。
【0017】
尚、上述の画面共有アプリケーションプログラム222は、OS221に依存して連動するものでも良い。また、画面共有アプリケーションプログラム222は、後述する画面共有機能を実現するものである。
【0018】
図3は、本実施形態による情報処理装置の機能構成を示す概略図である。図3において、301は図2に示す情報処理装置201に相当する。302は図2に示すディスプレイ231に相当する表示装置である。303は図2に示すキーボード232、マウス233、デジタイザ234に相当する入力装置である。
【0019】
情報処理装置301には、通信部311、データ制御部312、データ記憶部313、出力部314、入力部315が含まれる。通信部311はネットワーク111と接続し、他の情報処理装置などとデータを授受するための情報通信制御処理を行う。データ制御部312は画面共有やデータ転送などの処理を制御する。データ記憶部313は画面共有やデータ転送などで授受されるデータを記憶する。
【0020】
出力部314は表示画面情報を液晶ディスプレイ、リアプロジェクションディスプレイなどに出力する。入力部315は入力装置303が検出した情報を入力し、データ制御部312に伝達する。
【0021】
次に、本実施形態による画面共有システムでのデータ転送について図4〜図9を用いて説明する。まず、クライアント情報処理装置101におけるデータ転送を、図4を用いて説明する。クライアント情報処理装置101の共有画面とローカル画面に対するドラッグ操作(ドラッグ&ドロップ)によるデータ転送を例にとって説明する。
【0022】
ここでローカル画面とは、画面共有機能を使わずに、ローカル環境を表示している画面である。また、ドラッグ操作以外に、共有画面に対するクリップボードによるコピー指示&貼りつけ指示や転送指示によりデータ転送を行った場合も含まれることは言うまでもない。共有画面に対するコピー指示&貼りつけ指示や転送指示としては、以下のような場合である。
【0023】
ファイルやアプリケーションに含まれるオブジェクトなどを選択し表示されたメニューを使って指示する場合、或いはファイルやアプリケーションに含まれるオブジェクトなどをダブルクリックすることで指示する場合などである。
【0024】
図4は、クライアント情報処理装置101でのデータ転送処理を示すフローチャートである。まず、サーバ情報処理装置102、103とクライアント情報処理装置101とで画面共有機能が開始されており、クライアント情報処理装置101はサーバ情報処理装置102、103と画面共有している。この時点におけるクライアント情報処理装置101の表示例を図5に示す。
【0025】
図5において、501はクライアント情報処理装置101の表示画面例であり、502はサーバ情報処理装置102の表示画面例であり、503はサーバ情報処理装置103の表示画面例である。ここで、クライアント情報処理装置101の表示画面例501を説明すると、511はクライアント情報処理装置101で起動した文書編集アプリケーションプログラム223の表示例である。
【0026】
また、512はクライアント情報処理装置101で起動した画面共有アプリケーションプログラム222の表示例(サーバ情報処理装置102の表示画面502を画面共有機能によりクライアント情報処理装置101に表示している)である。
【0027】
更に、513はクライアント情報処理装置101で起動した画面共有アプリケーションプログラム222の表示例(サーバ情報処理装置103の表示画面503を画面共有機能によりクライアント情報処理装置101に表示している)である。
【0028】
次に、クライアント情報処理装置101のデータ制御部312は、ステップS401で、マウス233やデジタイザ234などの入力装置303から入力部315を介して入力された座標情報を取得し、データ記憶部313に記憶する。次に、ステップS402で、クライアント情報処理装置101のデータ制御部312はデータ記憶部313に記憶した座標情報を元に、操作対象の情報処理装置Anを決定する。尚、Anは、現在の操作対象装置を表している。
【0029】
図6は、画面共有アプリケーションプログラム222が管理する操作画面管理テーブルを示す図である。この操作画面管理テーブルはデータ記憶部313に記憶されている。
【0030】
ステップS402では、ステップS401でデータ記憶部313に記憶した座標情報を元に、操作画面管理テーブルから操作対象の情報処理装置を決定する。このとき、クライアント情報処理装置101のデータ制御部312は、操作画面管理テーブルに含まれない領域については“操作対象はクライアント情報処理装置101である”と判断する。
【0031】
次に、ステップS403で、クライアント情報処理装置101のデータ制御部312は、ステップS402で決定した操作対象の情報処理装置Anが操作対象装置フラグの情報処理装置Apと同じであるか否かを判断する。尚、Apは、操作対象装置フラグを表し、後述するステップS406で設定され、データ記憶部313に記憶されている。
【0032】
ステップS403で判断した結果、同じである場合はステップS407へ進み、異なる場合はステップS404へ進む。このステップS404では、クライアント情報処理装置101のデータ制御部312は、データ記憶部313に記憶している操作対象装置フラグの情報処理装置Apで設定されている情報処理装置に転送データを要求する。
【0033】
ここで、転送データとは、文字通り“転送するデータ”のことを指す。また転送データには、ファイルデータや任意のアプリケーションプログラムに含まれる画像データ、動画データ、テキストデータ、オブジェクトデータなどが含まれる。
【0034】
上述のステップS404で、操作対象装置フラグの情報処理装置Apがローカルである場合には、クライアント情報処理装置101のデータ制御部312はデータ記憶部313に記憶されている転送データを取得する。
【0035】
次に、ステップS405で、クライアント情報処理装置101のデータ制御部312は、操作対象の情報処理装置Anへ転送データを送信する。このステップS405で、操作対象の情報処理装置Anがローカルである場合には、クライアント情報処理装置101のデータ制御部312はステップS404で取得したデータを展開して、転送データとしてデータ記憶部313に記憶する。
【0036】
上述したステップS404、S405により、転送データが情報処理装置Anのメモリ空間から操作対象装置フラグの情報処理装置Apのメモリ空間に渡される。
【0037】
次に、ステップS406で、クライアント情報処理装置101のデータ制御部312は、操作対象装置フラグの情報処理装置Apに操作対象の情報処理装置Anを設定し、データ記憶部313に記憶する。
【0038】
次に、ステップS407で、クライアント情報処理装置101のデータ制御部312は、データ記憶部313に記憶している操作対象情報処理装置Anがローカル(この場合、クライアント情報処理装置101である)であるか否かを判断する。操作対象の情報処理装置Anがローカルである場合はステップS409へ進み、操作対象の情報処理装置Anがローカルでない場合はステップS408へ進む。
【0039】
このステップS408では、クライアント情報処理装置101のデータ制御部312は、ステップS401でデータ記憶部313に記憶した入力情報を操作対象の情報処理装置Anに送信して、ステップS401に戻る。
【0040】
一方、ステップS409では、クライアント情報処理装置101のデータ制御部312は、ローカルの操作を継続する。次に、ステップS410で、クライアント情報処理装置101のデータ制御部312は、ユーザが操作を終了するか否か判断する。ここで、操作を終了する場合はこの処理を終了する。また、操作を終了しない場合はステップS401に戻る。
【0041】
尚、ステップS404、S405で転送データを要求、送信した後、ユーザがドロップ操作やペースト操作を行うと、転送データが操作対象のアプリケーションやファイルシステムなどに渡される。即ち、ユーザが画面共有アプリケーションプログラム222の表示画面に対してドロップ操作や貼り付け操作を行うと、転送データはサーバ情報処理装置で起動している任意のアプリケーションやファイルシステムなどに渡される。ここで、表示画面は、サーバ情報処理装置の表示画面を画面共有機能によりクライアント情報処理装置に表示したものである。
【0042】
上述した処理により、図5に示す「A」、「B」、「C」のデータ転送が実現される。ここで、「A」、「B」、「C]は以下のようなデータ転送である。
「A」:クライアント情報処理装置101のメモリ空間からサーバ情報処理装置103のメモリ空間へのデータ転送
「B」:サーバ情報処理装置103のメモリ空間からクライアント情報処理装置101のメモリ空間へのデータ転送
「C」:サーバ情報処理装置103のメモリ空間からサーバ情報処理装置102のメモリ空間へのデータ転送
尚、本実施形態では、「B」のデータ転送を具体例として説明しているが、操作対象の情報処理装置An及び操作対象装置フラグの情報処理装置Apを、「A」や「C」に対応する情報処理装置に読み替えることができる。
【0043】
次に、サーバ情報処理装置102、103におけるデータ転送を、図7、図8を用いて説明する。
【0044】
図7は、サーバ情報処理装置102、103でのデータ転送処理を示すフローチャートである。まず、ステップS701で、サーバ情報処理装置102、103のデータ制御部312は、クライアント情報処理装置101から送信されたデータを受信し、データ記憶部313に記憶する。このデータ受信処理は、図4に示すステップS404、S405、S408でクライアント情報処理装置101が行ったサーバ情報処理装置102、103へのデータ送信に対応する処理である。
【0045】
次に、ステップS702で、サーバ情報処理装置102、103のデータ制御部312は、ステップS701で受信したデータを解析し、転送データが要求されているか否かを判断する。判断の結果、転送データが要求されている場合は、ステップS703へ進み、転送データが要求されていない場合は、ステップS705へ進む。
【0046】
このステップS703では、サーバ情報処理装置102、103のデータ制御部312は、転送データ取得処理で取得した転送データを転送可能な状態に変換する。この処理は図8を用いて更に後述する
次に、ステップS704で、サーバ情報処理装置102、103のデータ制御部312は、ステップS703で変換された転送データを要求された転送先に送信し、ステップS701に戻る。
【0047】
一方、ステップS705で、サーバ情報処理装置102、103のデータ制御部312は、ステップS701でデータ記憶部313に記憶したデータが転送データであるか否かを判断する。判断の結果、データが転送データである場合は、ステップS706へ進み、データが転送データでない場合は、ステップS707へ進む。
【0048】
このステップS706では、サーバ情報処理装置102、103のデータ制御部312は、ステップS701でデータ記憶部313に記憶したデータを展開し、転送データとしてデータ記憶部313に記憶し、ステップS701に戻る。
【0049】
一方、ステップS707で、サーバ情報処理装置102、103のデータ制御部312は、ステップS701でデータ記憶部313に記憶したデータを使い、ローカル(サーバ情報処理装置)での操作を行う。例えば、ステップS701でデータ記憶部313に記憶したデータに基づいてローカルのマウスカーソルを移動させる。
【0050】
次に、ステップS708で、サーバ情報処理装置102、103のデータ制御部312は、ユーザが操作を終了するか否かを判断する。ここで、操作を終了する場合は、処理を終了し、操作を終了しない場合は、ステップS701に戻る。
【0051】
尚、本発明に係る画面共有システムのネットワーク構成は、上述したような構成だけでなく、以下のような構成でも良いことは言うまでもない。
・サーバ情報処理装置:複数台、クライアント情報処理装置:1台
・サーバ情報処理装置:1台、クライアント情報処理装置:1台
・サーバ情報処理装置:1台、クライアント情報処理装置:複数台
・サーバ情報処理装置:複数台、クライアント情報処理装置:複数台
次に、図7に示すステップS703の転送データ取得処理を、図8を用いて説明する。ここでは、図9に示す「B]のように、サーバ情報処理装置103からクライアント情報処理装置101へのデータ転送を例に挙げて説明する。
【0052】
図8は、図7のステップS703での転送データ変換処理の詳細を示すフローチャートである。図9は、クライアント情報処理装置101とサーバ情報処理装置102、103の画面表示例を示す図である。図9に示す501〜522は図5と同様である。
【0053】
図9において、901はクライアント情報処理装置101のマウス233のカーソルである。ここで、操作対象装置フラグApに設定されている情報処理装置はサーバ情報処理装置103、クライアント情報処理装置101のデータ制御部312が判断した操作対象の情報処理装置Anはローカル(即ち、クライアント情報処理装置101自身)である。902はサーバ情報処理装置103のマウス233のカーソルであり、図9に示す位置に存在する。
【0054】
まず、ステップS801で、サーバ情報処理装置103のデータ制御部312は、図9に示すカーソル902の下にウィンドウ911を生成する。次に、ステップS802で、サーバ情報処理装置103のデータ制御部312は、マウスイベントを発生する。次に、ステップS803で、サーバ情報処理装置103のデータ制御部312は、ステップS802で発生したマウスイベントをウィンドウ911で処理する。この処理により、サーバ情報処理装置103のデータ記憶部313に記憶している転送データを取得する。そして、ステップS804で、サーバ情報処理装置103のデータ制御部312は、ステップS803で取得した転送データを転送可能な状態に変換し、この処理を終了する。
【0055】
このように、ネットワークを介してサーバの少なくとも一部の画面情報をクライアントに転送し、転送された画面情報をクライアントの画面上に共有エリアとして表示する。そして、クライアントで共有エリアに対して発生した入力イベント情報をサーバに転送し、転送された入力イベント情報をサーバの入力イベント情報として再生する。
【0056】
従って、クライアントからサーバのリモート操作を行う画面共有システムで、ユーザがクライアント情報処理装置で共有画面に対して操作することにより、異なる情報処理装置のメモリ空間の間でデータを転送することができる。
【0057】
尚、本実施形態では、異なる情報処理装置のメモリ空間の間で転送するデータとして、ファイルや任意のアプリケーションに含まれる画像データ、動画データ、テキストデータ、オブジェクトデータを取り上げた。しかし、本発明はそれ以外のデータも扱えることは言うまでもない。
【0058】
尚、本発明は複数の機器(例えば、ホストコンピュータ,インターフェース機器,リーダ,プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ装置など)に適用しても良い。
【0059】
また、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(CPU若しくはMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行する。これによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0060】
この場合、コンピュータ読み取り可能な記録媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0061】
このプログラムコードを供給するための記録媒体として、例えばフレキシブルディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMなどを用いることができる。
【0062】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、次の場合も含まれることは言うまでもない。即ち、プログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理により前述した実施形態の機能が実現される場合である。
【0063】
更に、記録媒体から読出されたプログラムコードがコンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込む。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理により前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本実施形態による画面共有システムのネットワーク構成を示す図である。
【図2】本実施形態による画面共有システムを構成するクライアント情報処理装置及びサーバ情報処理装置のハードウェア構成を示す概略図である。
【図3】本実施形態による情報処理装置の機能構成を示す概略図である。
【図4】クライアント情報処理装置101でのデータ転送処理を示すフローチャートである。
【図5】画面共有機能により画面共有されたクライアント情報処理装置101の表示例を示す図である。
【図6】画面共有アプリケーションプログラム222が管理する操作画面管理テーブルを示す図である。
【図7】サーバ情報処理装置102、103でのデータ転送処理を示すフローチャートである。
【図8】図7のステップS703での転送データ変換処理の詳細を示すフローチャートである。
【図9】クライアント情報処理装置101とサーバ情報処理装置102、103の画面表示例を示す図である。
【符号の説明】
【0065】
101 クライアント情報処理装置
102 サーバ情報処理装置
103 サーバ情報処理装置
201 情報処理装置
211 CPU
212 ROM
213 RAM
214 HDD
215 VRAM
216 キーボードコントローラ
217 マウスコントローラ
218 デジタイザコントローラ
219 ネットワークI/F
221 OS
222 画面共有アプリケーションプログラム
223 文章編集アプリケーションプログラム
231 ディスプレイ
232 キーボード
233 マウス
234 デジタイザ
301 情報処理装置
311 通信部
312 データ制御部
313 データ記憶部
314 出力部
315 入力部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介してクライアント装置とサーバ装置とが接続され、前記サーバ装置が少なくとも一部の画面情報をクライアント装置に転送し、前記クライアント装置が転送された画面情報を画面上に共有エリアとして表示し、前記共有エリアに対して発生した入力イベント情報を前記サーバ装置に転送し、前記サーバ装置が転送された入力イベント情報を再生することにより、前記クライアント装置から前記サーバ装置のリモート操作を行う画面共有システムであって、
前記クライアント装置は、
前記共有エリアからのデータ転送の指示を検出する検出手段と、
前記サーバ装置にデータ転送を要求する要求手段と、
前記サーバ装置から転送されたデータを受信する受信手段と、
前記受信手段で受信したデータをクライアント装置のメモリ空間に展開する展開手段とを備え、
前記サーバ装置は、
前記クライアント装置からデータ転送の要求を受信すると、前記サーバ装置のメモリ空間にあるデータを転送可能な状態に変換する変換手段と、
前記変換手段で変換したデータを前記クライアント装置に送信する送信手段とを備えることを特徴とする画面共有システム。
【請求項2】
ネットワークを介してクライアント装置とサーバ装置とが接続され、前記サーバ装置が少なくとも一部の画面情報をクライアント装置に転送し、前記クライアント装置が転送された画面情報を画面上に共有エリアとして表示し、前記共有エリアに対して発生した入力イベント情報を前記サーバ装置に転送し、前記サーバ装置が転送された入力イベント情報を再生することにより、前記クライアント装置から前記サーバ装置のリモート操作を行う画面共有システムであって、
前記クライアント装置は、
前記共有エリアへのデータ転送の指示を検出する検出手段と、
前記クライアント装置のメモリ空間にあるデータを転送可能な状態に変換する変換手段と、
前記変換手段で変換したデータを前記サーバ装置に送信する送信手段とを備え、
前記サーバ装置は、
前記クライアント装置から転送されたデータを受信する受信手段と、
前記受信手段で受信したデータを前記サーバ装置のメモリ空間に展開する展開手段とを備えることを特徴とする画面共有システム。
【請求項3】
ネットワークを介してクライアント装置とサーバ装置とが接続され、前記サーバ装置が少なくとも一部の画面情報をクライアント装置に転送し、前記クライアント装置が転送された画面情報を画面上に共有エリアとして表示し、前記共有エリアに対して発生した入力イベント情報を前記サーバ装置に転送し、前記サーバ装置が転送された入力イベント情報を再生することにより、前記クライアント装置から前記サーバ装置のリモート操作を行う画面共有システムであって、
前記クライアント装置は、
前記サーバ装置の画面を表示する共有エリアから他のサーバ装置の画面を表示する他の共有エリアへのデータ転送の指示を検出する検出手段と、
前記サーバ装置に他のサーバ装置へのデータ転送を要求する要求手段とを備え、
前記サーバ装置は、
前記クライアントからデータ転送の要求を受信すると、前記サーバ装置のメモリ空間にあるデータを転送可能な状態に変換する変換手段と、
前記変換手段で変換したデータを他のサーバ装置に送信する送信手段とを備え、
他のサーバ装置は、
前記サーバ装置から転送されたデータを受信する受信手段と、
前記受信手段で受信したデータを他のサーバ装置のメモリ空間に展開する展開手段とを備えることを特徴とする画面共有システム。
【請求項4】
前記検出手段は、前記共有エリアから、或いは前記共有エリアへのドラッグ操作が行われた場合に、前記データ転送の指示とみなし、
前記展開手段は、前記受信手段で受信したデータをメモリ空間に展開することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画面共有システム。
【請求項5】
前記検出手段は、クリップボードへのコピーが行われた場合に、前記データ転送の指示とみなし、
前記展開手段は、前記受信手段で受信したデータをメモリ空間に展開することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画面共有システム。
【請求項6】
前記検出手段は、オブジェクトに対するダブルクリックが行われた場合に、前記データ転送の指示とみなし、
前記展開手段は、前記受信手段で受信したデータをメモリ空間に展開することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画面共有システム。
【請求項7】
前記検出手段は、オブジェクトに対する選択の操作が行われた場合に、前記データ転送の指示とみなし、
前記展開手段は、前記受信手段で受信したデータをメモリ空間に展開することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画面共有システム。
【請求項8】
前記変換手段は、前記クライアント装置からデータ転送の要求を受信すると、前記サーバ装置でイベントを発生し、そのイベントを処理することにより前記サーバ装置のメモリ空間にあるデータを取得することを特徴とする請求項1に記載の画面共有システム。
【請求項9】
前記変換手段は、前記クライアント装置からデータ転送の要求を受信すると、前記サーバ装置でイベントを発生し、そのイベントを処理することにより前記サーバ装置のメモリ空間にあるデータを取得することを特徴とする請求項3に記載の画面共有システム。
【請求項10】
前記データは、前記サーバ装置でカーソルの下にウィンドウを生成した後、イベントを発生し、生成したウィンドウで、発生したイベントを処理することにより取得されることを特徴とする請求項8又は9に記載の画面共有システム。
【請求項11】
ネットワークを介してクライアント装置とサーバ装置とが接続され、前記サーバ装置が少なくとも一部の画面情報をクライアント装置に転送し、前記クライアント装置が転送された画面情報を画面上に共有エリアとして表示し、前記共有エリアに対して発生した入力イベント情報を前記サーバ装置に転送し、前記サーバ装置が転送された入力イベント情報を再生することにより、前記クライアント装置から前記サーバ装置のリモート操作を行う画面共有システムのデータ転送方法であって、
前記クライアント装置に、
前記共有エリアからのデータ転送の指示を検出する検出工程と、
前記サーバ装置にデータ転送を要求する要求工程と、
前記サーバ装置から転送されたデータを受信する受信工程と、
前記受信工程で受信したデータをクライアント装置のメモリ空間に展開する展開工程とを有し、
前記サーバ装置に、
前記クライアント装置からデータ転送の要求を受信すると、前記サーバ装置のメモリ空間にあるデータを転送可能な状態に変換する変換工程と、
前記変換工程で変換したデータを前記クライアント装置に送信する送信工程とを有することを特徴とするデータ転送方法。
【請求項12】
ネットワークを介してクライアント装置とサーバ装置とが接続され、前記サーバ装置が少なくとも一部の画面情報をクライアント装置に転送し、前記クライアント装置が転送された画面情報を画面上に共有エリアとして表示し、前記共有エリアに対して発生した入力イベント情報を前記サーバ装置に転送し、前記サーバ装置が転送された入力イベント情報を再生することにより、前記クライアント装置から前記サーバ装置のリモート操作を行う画面共有システムのデータ転送方法であって、
前記クライアント装置に、
前記共有エリアへのデータ転送の指示を検出する検出工程と、
前記クライアント装置のメモリ空間にあるデータを転送可能な状態に変換する変換工程と、
前記変換工程で変換したデータを前記サーバ装置に送信する送信工程とを有し、
前記サーバ装置に、
前記クライアント装置から転送されたデータを受信する受信工程と、
前記受信工程で受信したデータを前記サーバ装置のメモリ空間に展開する展開工程とを有することを特徴とするデータ転送方法。
【請求項13】
ネットワークを介してクライアント装置とサーバ装置とが接続され、前記サーバ装置が少なくとも一部の画面情報をクライアント装置に転送し、前記クライアント装置が転送された画面情報を画面上に共有エリアとして表示し、前記共有エリアに対して発生した入力イベント情報を前記サーバ装置に転送し、前記サーバ装置が転送された入力イベント情報を再生することにより、前記クライアント装置から前記サーバ装置のリモート操作を行う画面共有システムのデータ転送方法であって、
前記クライアント装置に、
前記サーバ装置の画面を表示する共有エリアから他のサーバ装置の画面を表示する他の共有エリアへのデータ転送の指示を検出する検出工程と、
前記サーバ装置に他のサーバ装置へのデータ転送を要求する要求工程とを有し、
前記サーバ装置に、
前記クライアントからデータ転送の要求を受信すると、前記サーバ装置のメモリ空間にあるデータを転送可能な状態に変換する変換工程と、
前記変換工程で変換したデータを他のサーバ装置に送信する送信工程とを備え、
他のサーバ装置に、
前記サーバ装置から転送されたデータを受信する受信工程と、
前記受信工程で受信したデータを他のサーバ装置のメモリ空間に展開する展開工程とを有することを特徴とするデータ転送方法。
【請求項14】
請求項11乃至13の何れか1項に記載のデータ転送方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項15】
請求項14に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項1】
ネットワークを介してクライアント装置とサーバ装置とが接続され、前記サーバ装置が少なくとも一部の画面情報をクライアント装置に転送し、前記クライアント装置が転送された画面情報を画面上に共有エリアとして表示し、前記共有エリアに対して発生した入力イベント情報を前記サーバ装置に転送し、前記サーバ装置が転送された入力イベント情報を再生することにより、前記クライアント装置から前記サーバ装置のリモート操作を行う画面共有システムであって、
前記クライアント装置は、
前記共有エリアからのデータ転送の指示を検出する検出手段と、
前記サーバ装置にデータ転送を要求する要求手段と、
前記サーバ装置から転送されたデータを受信する受信手段と、
前記受信手段で受信したデータをクライアント装置のメモリ空間に展開する展開手段とを備え、
前記サーバ装置は、
前記クライアント装置からデータ転送の要求を受信すると、前記サーバ装置のメモリ空間にあるデータを転送可能な状態に変換する変換手段と、
前記変換手段で変換したデータを前記クライアント装置に送信する送信手段とを備えることを特徴とする画面共有システム。
【請求項2】
ネットワークを介してクライアント装置とサーバ装置とが接続され、前記サーバ装置が少なくとも一部の画面情報をクライアント装置に転送し、前記クライアント装置が転送された画面情報を画面上に共有エリアとして表示し、前記共有エリアに対して発生した入力イベント情報を前記サーバ装置に転送し、前記サーバ装置が転送された入力イベント情報を再生することにより、前記クライアント装置から前記サーバ装置のリモート操作を行う画面共有システムであって、
前記クライアント装置は、
前記共有エリアへのデータ転送の指示を検出する検出手段と、
前記クライアント装置のメモリ空間にあるデータを転送可能な状態に変換する変換手段と、
前記変換手段で変換したデータを前記サーバ装置に送信する送信手段とを備え、
前記サーバ装置は、
前記クライアント装置から転送されたデータを受信する受信手段と、
前記受信手段で受信したデータを前記サーバ装置のメモリ空間に展開する展開手段とを備えることを特徴とする画面共有システム。
【請求項3】
ネットワークを介してクライアント装置とサーバ装置とが接続され、前記サーバ装置が少なくとも一部の画面情報をクライアント装置に転送し、前記クライアント装置が転送された画面情報を画面上に共有エリアとして表示し、前記共有エリアに対して発生した入力イベント情報を前記サーバ装置に転送し、前記サーバ装置が転送された入力イベント情報を再生することにより、前記クライアント装置から前記サーバ装置のリモート操作を行う画面共有システムであって、
前記クライアント装置は、
前記サーバ装置の画面を表示する共有エリアから他のサーバ装置の画面を表示する他の共有エリアへのデータ転送の指示を検出する検出手段と、
前記サーバ装置に他のサーバ装置へのデータ転送を要求する要求手段とを備え、
前記サーバ装置は、
前記クライアントからデータ転送の要求を受信すると、前記サーバ装置のメモリ空間にあるデータを転送可能な状態に変換する変換手段と、
前記変換手段で変換したデータを他のサーバ装置に送信する送信手段とを備え、
他のサーバ装置は、
前記サーバ装置から転送されたデータを受信する受信手段と、
前記受信手段で受信したデータを他のサーバ装置のメモリ空間に展開する展開手段とを備えることを特徴とする画面共有システム。
【請求項4】
前記検出手段は、前記共有エリアから、或いは前記共有エリアへのドラッグ操作が行われた場合に、前記データ転送の指示とみなし、
前記展開手段は、前記受信手段で受信したデータをメモリ空間に展開することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画面共有システム。
【請求項5】
前記検出手段は、クリップボードへのコピーが行われた場合に、前記データ転送の指示とみなし、
前記展開手段は、前記受信手段で受信したデータをメモリ空間に展開することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画面共有システム。
【請求項6】
前記検出手段は、オブジェクトに対するダブルクリックが行われた場合に、前記データ転送の指示とみなし、
前記展開手段は、前記受信手段で受信したデータをメモリ空間に展開することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画面共有システム。
【請求項7】
前記検出手段は、オブジェクトに対する選択の操作が行われた場合に、前記データ転送の指示とみなし、
前記展開手段は、前記受信手段で受信したデータをメモリ空間に展開することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画面共有システム。
【請求項8】
前記変換手段は、前記クライアント装置からデータ転送の要求を受信すると、前記サーバ装置でイベントを発生し、そのイベントを処理することにより前記サーバ装置のメモリ空間にあるデータを取得することを特徴とする請求項1に記載の画面共有システム。
【請求項9】
前記変換手段は、前記クライアント装置からデータ転送の要求を受信すると、前記サーバ装置でイベントを発生し、そのイベントを処理することにより前記サーバ装置のメモリ空間にあるデータを取得することを特徴とする請求項3に記載の画面共有システム。
【請求項10】
前記データは、前記サーバ装置でカーソルの下にウィンドウを生成した後、イベントを発生し、生成したウィンドウで、発生したイベントを処理することにより取得されることを特徴とする請求項8又は9に記載の画面共有システム。
【請求項11】
ネットワークを介してクライアント装置とサーバ装置とが接続され、前記サーバ装置が少なくとも一部の画面情報をクライアント装置に転送し、前記クライアント装置が転送された画面情報を画面上に共有エリアとして表示し、前記共有エリアに対して発生した入力イベント情報を前記サーバ装置に転送し、前記サーバ装置が転送された入力イベント情報を再生することにより、前記クライアント装置から前記サーバ装置のリモート操作を行う画面共有システムのデータ転送方法であって、
前記クライアント装置に、
前記共有エリアからのデータ転送の指示を検出する検出工程と、
前記サーバ装置にデータ転送を要求する要求工程と、
前記サーバ装置から転送されたデータを受信する受信工程と、
前記受信工程で受信したデータをクライアント装置のメモリ空間に展開する展開工程とを有し、
前記サーバ装置に、
前記クライアント装置からデータ転送の要求を受信すると、前記サーバ装置のメモリ空間にあるデータを転送可能な状態に変換する変換工程と、
前記変換工程で変換したデータを前記クライアント装置に送信する送信工程とを有することを特徴とするデータ転送方法。
【請求項12】
ネットワークを介してクライアント装置とサーバ装置とが接続され、前記サーバ装置が少なくとも一部の画面情報をクライアント装置に転送し、前記クライアント装置が転送された画面情報を画面上に共有エリアとして表示し、前記共有エリアに対して発生した入力イベント情報を前記サーバ装置に転送し、前記サーバ装置が転送された入力イベント情報を再生することにより、前記クライアント装置から前記サーバ装置のリモート操作を行う画面共有システムのデータ転送方法であって、
前記クライアント装置に、
前記共有エリアへのデータ転送の指示を検出する検出工程と、
前記クライアント装置のメモリ空間にあるデータを転送可能な状態に変換する変換工程と、
前記変換工程で変換したデータを前記サーバ装置に送信する送信工程とを有し、
前記サーバ装置に、
前記クライアント装置から転送されたデータを受信する受信工程と、
前記受信工程で受信したデータを前記サーバ装置のメモリ空間に展開する展開工程とを有することを特徴とするデータ転送方法。
【請求項13】
ネットワークを介してクライアント装置とサーバ装置とが接続され、前記サーバ装置が少なくとも一部の画面情報をクライアント装置に転送し、前記クライアント装置が転送された画面情報を画面上に共有エリアとして表示し、前記共有エリアに対して発生した入力イベント情報を前記サーバ装置に転送し、前記サーバ装置が転送された入力イベント情報を再生することにより、前記クライアント装置から前記サーバ装置のリモート操作を行う画面共有システムのデータ転送方法であって、
前記クライアント装置に、
前記サーバ装置の画面を表示する共有エリアから他のサーバ装置の画面を表示する他の共有エリアへのデータ転送の指示を検出する検出工程と、
前記サーバ装置に他のサーバ装置へのデータ転送を要求する要求工程とを有し、
前記サーバ装置に、
前記クライアントからデータ転送の要求を受信すると、前記サーバ装置のメモリ空間にあるデータを転送可能な状態に変換する変換工程と、
前記変換工程で変換したデータを他のサーバ装置に送信する送信工程とを備え、
他のサーバ装置に、
前記サーバ装置から転送されたデータを受信する受信工程と、
前記受信工程で受信したデータを他のサーバ装置のメモリ空間に展開する展開工程とを有することを特徴とするデータ転送方法。
【請求項14】
請求項11乃至13の何れか1項に記載のデータ転送方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項15】
請求項14に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【公開番号】特開2009−122947(P2009−122947A)
【公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−296033(P2007−296033)
【出願日】平成19年11月14日(2007.11.14)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年11月14日(2007.11.14)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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