説明

畦塗り機

【課題】土質の変化に対応でき、適切な畦形成作業ができる畦塗り機を提供する。
【解決手段】畦塗り機1は、土を盛り上げるロータリー式の盛土手段3と、盛土手段3による盛土を締め固めて畦を形成する畦形成手段4とを備える。畦形成手段4は、略円錐台状の畦側面形成体32と、略円筒状の畦上面形成体33とを有する。畦塗り機1は、畦上面形成体33の外周面に向けて液体を散布する状態と畦上面形成体33の前方に向けて液体を散布する状態とに選択的に切換可能となっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、土質の変化に対応でき、適切な畦形成作業ができる畦塗り機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば下記の特許文献1に記載された畦塗り機が知られている。この従来の畦塗り機は、土を盛り上げる盛土手段と、盛土手段による盛土を締め固めて畦を形成する畦形成手段と、畦形成手段に向けて水等の液体を散布する散布ノズルとを備えている。
【特許文献1】特開2008−43211号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来の畦塗り機では、例えば粘りが強い土質の場合において畦形成手段の表面に付着した土を散布ノズルからの液体によって除去できるものの、例えば水分が少ない土質の場合には、土をうまく締め固めることができず、適切な畦形成作業ができないおそれがある。
【0004】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、土質の変化に対応でき、適切な畦形成作業ができる畦塗り機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の畦塗り機は、土を盛り上げる盛土手段と、この盛土手段による盛土を締め固めて畦を形成する畦形成手段と、この畦形成手段に向けて液体を散布する状態と前記畦形成手段の前方に向けて液体を散布する状態とに切換可能な散布ノズルとを備えるものである。
【0006】
請求項2記載の畦塗り機は、請求項1記載の畦塗り機において、畦形成手段は、盛土を締め固めて畦上面を形成する畦上面形成体を有し、散布ノズルは、前記畦上面形成体の外周面に向けて液体を散布する状態と前記畦上面形成体の前方に向けて液体を散布する状態とに切換可能となっているものである。
【0007】
請求項3記載の畦塗り機は、請求項1または2記載の畦塗り機において、回動調整可能な回動体と、この回動体に取り付けられ、散布ノズルが装着された配管とを備えるものである。
【0008】
請求項4記載の畦塗り機は、請求項1または2記載の畦塗り機において、略円弧状の案内部に沿ってスライド調整可能なスライド体と、このスライド体に取り付けられ、散布ノズルが回動調整可能に装着された配管とを備えるものである。
【0009】
請求項5記載の畦塗り機は、請求項1または2記載の畦塗り機において、略円弧状の案内部に沿ってスライド調整可能なスライド体と、このスライド体に回動調整可能に取り付けられた回動体と、この回動体に取り付けられ、散布ノズルが装着された配管とを備えるものである。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に係る発明によれば、散布ノズルを畦形成手段に向けて液体を散布する状態と畦形成手段の前方に向けて液体を散布する状態とに切り換えることができるため、土質の変化に対応でき、適切な畦形成作業ができる。
【0011】
請求項2に係る発明によれば、散布ノズルを畦上面形成体の外周面に向けて液体を散布する状態と畦上面形成体の前方に向けて液体を散布する状態とに切り換えることができるため、土質の変化に対応でき、より一層適切な畦形成作業ができる。
【0012】
請求項3に係る発明によれば、回動体を回動調整することにより、散布ノズルの状態を容易に切り換えることができる。
【0013】
請求項4に係る発明によれば、スライド体のスライド調整、散布ノズルの回動調整により、散布ノズルの状態を容易かつ適切に切り換えることができる。
【0014】
請求項5に係る発明によれば、スライド体のスライド調整、回動体の回動調整により、散布ノズルの状態を容易かつ適切に切り換えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の畦塗り機の一実施の形態を図1ないし図4を参照して説明する。
【0016】
図1において、1は畦塗り機で、この畦塗り機1は、走行車であるトラクタ(図示せず)の後部に連結されトラクタの走行により前方(図1中、矢印方向)に移動しながら畦形成作業(畦修復作業)をする。
【0017】
畦塗り機1は、図1に示されるように、トラクタの後部の3点リンク(作業機昇降支持装置)に連結される機体2と、機体2の一側前部に回転可能に設けられ田面および元畦の土を耕耘して耕耘土を元畦の畦側面および畦上面に盛り上げるロータリ式の盛土手段3と、機体2の一側後部に回転可能に設けられ盛土手段3の後方で水平な左右方向の回転中心軸線Xを中心として回転しながら盛土手段3による盛土を締め固めて新たな畦(新畦)を形成する畦形成手段4と、盛土手段3の前方で元畦の畦上面を前処理すなわち例えば雑草等の除去のために耕耘して削る回転可能な前処理手段である上面削り手段5とを備えている。
【0018】
機体2は、トラクタの後部の3点リンクに連結される固定機枠7を有している。固定機枠7には回動アーム8の一端部が回動可能に取り付けられ、この回動アーム8の他端部には可動機枠9が回動可能に取り付けられている。可動機枠9には、盛土手段3、畦形成手段4および上面削り手段5がそれぞれ回転可能に設けられている。
【0019】
また、固定機枠7は、軸保持部10を有し、この軸保持部10には略前後方向の入力軸11が回転可能に設けられ、この入力軸11はトラクタのPTO軸にジョイントおよび伝動シャフト等からなる動力伝達手段(図示せず)を介して接続される。一方、可動機枠9は伝動ケースを兼ねたもので、この可動機枠9は軸保持部(図示せず)を有し、この軸保持部には中間入力軸が回転可能に設けられ、この中間入力軸が入力軸11にジョイントおよび伝動シャフト等からなる動力伝達手段を介して接続されている。そして、盛土手段3、畦形成手段4および上面削り手段5は中間入力軸側からの動力で所定方向に駆動回転する。また、可動機枠9には、接地輪13が支持アーム14を介して取り付けられている。なお、盛土手段3、畦形成手段4および上面削り手段5にて、作業部15が構成されている。
【0020】
盛土手段3は、可動機枠9の軸保持部20にて回転可能に保持された水平な前後方向の回転軸21と、この回転軸21の外周面に突設され回転軸21と一体となって回転しながら田面および元畦の土を耕耘して耕耘土を元畦の畦側面および畦上面に盛土として盛り上げる複数の盛土爪22とを有している。複数の盛土爪22の上方部はカバー部材23にて覆われ、複数の盛土爪22の外側方にはサイドカバー部材24が上下動自在に配設されている。盛土手段3の回転軸21は、中間入力軸側からの動力で所定方向に駆動回転する。
【0021】
上面削り手段5は、図示しない水平な前後方向の回転軸と、この回転軸の外周面に突設されこの回転軸と一体となって回転しながら元畦の畦上面を前処理すなわち例えば耕耘して削る複数の削り爪(図示せず)とを有している。複数の削り爪の上方部はカバー部材25にて覆われている。上面削り手段5の回転軸は、盛土手段3の回転軸21側からの動力で所定方向に駆動回転する。
【0022】
畦形成手段4は、図1ないし図4に示されるように、可動機枠9にて回転可能に保持された水平な左右方向の回転軸31と、この回転軸31に取り付けられ回転軸31と一体となって回転中心軸線(回転軸31の軸芯を通る線)Xを中心として回転方向に回転しながら盛土手段3による盛土を締め固めて田面側に向って下り傾斜面状の畦側面を形成する略円錐台状つまり田面側に向って徐々に拡径する略円錐台状をなす回転可能な畦側面形成体(側面ローラ)32と、畦側面形成体32の縮径側端部である外端部に外側方に向って水平状に突設され水平な左右方向に軸方向を有し畦側面形成体32と一体となって回転中心軸線Xを中心として回転方向に回転しながら盛土手段3による盛土を締め固めて水平面状の畦上面を形成する略円筒状の回転可能な畦上面形成体(上面ローラ)33とを有している。なお、この畦形成手段4の回転軸31は中間入力軸側からの動力で所定方向に駆動回転する。
【0023】
畦側面形成体32は、例えば回転方向に並んで位置し盛土手段3による盛土を回転方向後端側で押し込んで締め固めて畦側面を形成する略扇形状でかつやや湾曲面状の複数の作用板部である畦側面形成板部(ディスク)を外周面に有している。回転方向に互いに隣り合う畦側面形成板部間には段差部が形成されている。なお、各畦側面形成板部は、例えばステンレス等の金属板、或いは合成樹脂板等にて形成されている。また、畦上面形成体33は、例えば外周面が略円筒面状に形成された円筒ローラにて構成されている。
【0024】
また、畦塗り機1は、畦形成手段4および飛散中の耕耘土等に向けて液体(例えば水)を散布する散水装置である散布手段41を備えている。
【0025】
散布手段41は、機体2の固定機枠7に取り付けられ液体を貯留するタンク42と、タンク42内の液体を吸い込んで高圧にして吐出するポンプと、ポンプを作動させる電動モータ等のアクチュエータと、ポンプの吐出側に基端部が接続された配管43とを有している。
【0026】
そして、配管43の先端部には、少なくとも畦上面形成体33の外周面に向けて液体を噴射散布する状態(真下向き状態)と畦上面形成体33の前方の土、すなわち例えば盛土および飛散中の耕耘土に向けて液体を散布する状態(斜め前下向き状態)とに選択的に切換可能な散布ノズルである第1ノズル46が装着されている。また、配管43の中間部分には、畦側面形成体32の外周面に向けて液体を噴射散布する散布ノズルである第2ノズル47が装着されている。
【0027】
すなわち例えば配管43のうち畦上面形成体33と対向する水平状部分43aの先端には畦上面用の第1ノズル46が装着され、配管43のうち畦側面形成体32と対向し畦側面形成体32に沿って傾斜状に位置する傾斜状部分43bの途中には畦側面用の第2ノズル47が装着されている。各ノズル46,47には、例えば略円形状の散布口である噴射口46a,47aが開口形成されている。
【0028】
ここで、機体2の可動機枠9は、フレーム部51から立上った被取付部である被取付板部52を有し、この被取付板部52の上部には略板状の回動体53が回動調整可能に取り付けられている。すなわち例えば回動板である回動体53は、ボルトおよびナット等からなる取付具50を介して機体2の被取付板部52に対して、回転中心軸線Xの上方にこの回転中心軸線Xと平行に位置する水平な左右方向の回動中心軸線Yを中心として上下方向に回動調整可能に取り付けられている。被取付板部52および回動体53には配管挿通用孔54が貫通して形成され、これら配管挿通用孔54に配管43が挿通され、この配管43の一部が回動体53に固定的に取り付けられている。
【0029】
そして、被取付板部52に対する回動中心軸線Yを中心とする回動体53の一方向(図3中、時計回り)への回動により、各ノズル46,47が配管43とともに回動中心軸線Yを中心として下方に回動し、その結果、第1ノズル46は、斜め前下向き状態から畦上面形成体33の外周面に向けて液体を噴射散布する真下向き状態となる。
【0030】
また、被取付板部52に対する回動中心軸線Yを中心とする回動体53の他方向(図3中、反時計回り)への回動により、各ノズル46,47が配管43とともに回動中心軸線Yを中心として上方に回動し、その結果、第1ノズル46は、真下向き状態から畦上面形成体33の前方に向けて液体を散布する斜め前下向き状態となる。第2ノズル47は、回動体53の回動調整に拘わらず、常に畦側面形成体32の外周面に向けて液体を噴射散布する。
【0031】
なお、回動体(配管43)53の回動調整可能な角度θ、つまり第1ノズル46の任意に回動調整可能な角度θは、例えば略30〜60度である。
【0032】
次に、上記畦塗り機1の作用等を説明する。
【0033】
トラクタの後部の3点リンクに畦塗り機1を連結してトラクタを走行させると、畦塗り機1はトラクタとともに前方に向って移動し、盛土手段3、畦形成手段4および上面削り手段5はそれぞれ所定方向に駆動回転する。なお、畦形成手段4の回転速度はトラクタの車輪の回転速度より速い値に設定されており、畦形成手段4は畦に対してスリップ回転する。
【0034】
そして、上面削り手段5にて元畦の畦上面が前処理され、盛土手段3にて土が元畦の畦側面および畦上面に盛り上げられ、畦形成手段4の畦側面形成体32にて盛土が締め固められて傾斜状の畦側面が形成され、畦形成手段4の畦上面形成体33にて盛土が締め固められて水平状の畦上面が形成される。
【0035】
ここで、このような畦形成作業をするにあたり、例えば粘りが強い土質の場合には、第1ノズル46および第2ノズル47を図3および図4の実線で示す状態である第1状態に設定する。この第1状態に設定すると、第1ノズル46からの液体は畦上面形成体33の外周面の上部に上方から噴射散布され、また第2ノズル47からの液体は畦側面形成体32の外周面の上部に上方から噴射散布される。その結果、畦上面形成体33の外周面および畦側面形成体32の外周面に付着した粘土質の土が液体によって分離除去され、きれいな仕上り面で崩れにくい強固な畦が形成される。
【0036】
また、例えば水分が少ない土質の場合には、第1ノズル46および第2ノズル47を図3および図4の2点鎖線で示す状態である第2状態に設定する。この第2状態に設定すると、第1ノズル46からの液体は畦上面形成体33の前方であって盛土手段3にて元畦に盛り上げられた盛土および盛土手段3にて耕耘されて飛散中の耕耘土に上方から噴射散布され、また第2ノズル47からの液体は畦側面形成体32の外周面の前側上部に上方から噴射散布される。その結果、土の含水率が高くなり、畦側面形成体32の外周面および畦上面形成体33の外周面にて土が十分に締め固められ、きれいな仕上り面で崩れにくい強固な畦が形成される。
【0037】
なお、土質によっては、第1ノズル46および第2ノズル47を第1状態と第2状態との中間の状態に設定することも可能であり、この中間状態では、第1ノズル46からの液体の一部が畦上面形成体33の外周面に散布され、液体の残部が畦上面形成体33の前方に位置する土に散布される。
【0038】
このように畦塗り機1によれば、第1ノズル46を畦上面形成体33の外周面に向けて液体を散布する状態と畦上面形成体33の前方に向けて液体を散布する状態とに切り換えることができるため、土質の変化に対応でき、より一層適切な畦形成作業ができ、よって、きれいな仕上り面で崩れにくい強固な畦を形成できる。
【0039】
また、機体2の可動機枠9の被取付板部52に対して回動体53を回動調整することにより、土質の変化に応じて第1ノズル46の状態を容易に切り換えることができる。
【0040】
なお、畦塗り機1は、図5および図6に示す構成でも、上記実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0041】
図5および図6に示す構成においては、機体2の可動機枠9は、フレーム部51から立上った立上板部61を有し、この立上板部61の上端部には案内板部62が設けられている。案内板部62には、回転中心軸線Xを中心とする略円弧状の案内部である案内孔部63が形成されている。そして、機体2の可動機枠9の案内孔部63には、この案内孔部63に沿ってこの案内孔部63に対してスライド調整可能な略板状のスライド体64がボルトおよびナット等からなる取付具65を介して取り付けられている。なお、図中のαは例えば略30度以下の角度であり、図中のβは例えば略60度以下の角度である。
【0042】
また、スライド板であるスライド体64には配管挿通用孔66が貫通して形成され、この配管挿通用孔66および案内孔部63に配管43が挿通され、この配管43の一部がスライド体64の一部に固定的に取り付けられている。
【0043】
そして、配管43の先端部には、少なくとも畦上面形成体33の外周面に向けて液体を噴射散布する状態と畦上面形成体33の前方の土、すなわち例えば盛土および飛散中の耕耘土に向けて液体を散布する状態とに選択的に切換可能な散布ノズルである第1ノズル46が装着されている。つまり、第1ノズル46が配管43の先端部に回転中心軸線Xと平行な回動中心軸線Yを中心として回動調整可能に装着され、この第1ノズル46は回動中心軸線Yを中心とする回動調整により畦上面形成体33の外周面に向けて液体を噴射散布する状態と畦上面形成体33の前方の土に向けて液体を散布する状態とに切換可能となっている。また、配管43の中間部分には、畦側面形成体32の外周面に向けて液体を噴射散布する散布ノズルである第2ノズル47が装着されている。
【0044】
なお、第1ノズル46および第2ノズル47は、機体2の案内孔部63に対するスライド体64のスライド調整により、畦側面形成体32および畦上面形成体33の外周面の前側上部に向けて上方から液体を噴射散布する状態と畦側面形成体32および畦上面形成体33の外周面の後側上部に向けて上方から液体を噴射散布する状態とに選択的に切換可能となっている。
【0045】
また、畦塗り機1は、図7および図8に示す構成でも、上記実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0046】
図7および図8に示す構成では、案内孔部63に沿ってスライド調整可能なスライド体64に略板状の回動体71が回転中心軸線Xと平行な回動中心軸線Yを中心として回動調整可能にボルトおよびナット等からなる取付具72を介して取り付けられている。また、回動体71には配管挿通用孔73が貫通して形成され、配管挿通用孔66,73および案内孔部63に配管43が挿通され、この配管43の一部が回動体71に固定的に取り付けられている。
【0047】
そして、配管43には図3に示すものと同様、第1ノズル46および第2ノズル47が装着されており、第1ノズル46は少なくとも畦上面形成体33の外周面に向けて液体を噴射散布する状態と畦上面形成体33の前方の土、すなわち例えば盛土および飛散中の耕耘土に向けて液体を散布する状態とに選択的に切換可能となっている。また、第1ノズル46および第2ノズル47は、機体2の案内孔部63に対するスライド体64のスライド調整により、畦側面形成体32および畦上面形成体33の外周面の前側上部に向けて上方から液体を噴射散布する状態と畦側面形成体32および畦上面形成体33の外周面の後側上部に向けて上方から液体を噴射散布する状態とに選択的に切換可能となっている。
【0048】
なお、上記各実施の形態では、畦形成手段4の畦上面形成体33の外周面に向けて液体を散布する状態と畦形成手段4の畦上面形成体33の前方に向けて液体を散布する状態とに切換可能な畦上面用の散布ノズル(第1ノズル46)を備えた構成について説明したが、例えば図示しないが、畦形成手段4の畦側面形成体32の外周面に向けて液体を散布する状態と畦形成手段4の畦側面形成体32の前方に向けて液体を散布する状態とに切換可能な畦側面用の散布ノズルを備えた構成や、それら切換可能な畦上面用の散布ノズルおよび畦側面用の散布ノズルの両方を備えた構成等でもよい。
【0049】
また、散布ノズルから散布される液体は、水には限らず、液状の薬剤や、薬剤を含む水等でもよい。
【0050】
さらに、散布ノズルの数は任意であり、1つでも、3つ以上でもよい。
【0051】
また、リモコン等の遠隔操作手段を用いて駆動手段(モータやシリンダ等)を遠隔操作して散布ノズルの状態を切り換えることができるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の一実施の形態に係る畦塗り機の平面図である。
【図2】同上畦塗り機の要部背面図である。
【図3】同上畦塗り機の要部側面図である。
【図4】同上畦塗り機の要部平面図である。
【図5】本発明の他の実施の形態に係る畦塗り機の要部側面図である。
【図6】同上畦塗り機の要部平面図である。
【図7】本発明の他の実施の形態に係る畦塗り機の要部側面図である。
【図8】同上畦塗り機の要部平面図である。
【符号の説明】
【0053】
1 畦塗り機
3 盛土手段
4 畦形成手段
33 畦上面形成体
43 配管
46 散布ノズルである第1ノズル
53 回動体
63 案内部である案内孔部
64 スライド体
71 回動体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
土を盛り上げる盛土手段と、
この盛土手段による盛土を締め固めて畦を形成する畦形成手段と、
この畦形成手段に向けて液体を散布する状態と前記畦形成手段の前方に向けて液体を散布する状態とに切換可能な散布ノズルと
を備えることを特徴とする畦塗り機。
【請求項2】
畦形成手段は、盛土を締め固めて畦上面を形成する畦上面形成体を有し、
散布ノズルは、前記畦上面形成体の外周面に向けて液体を散布する状態と前記畦上面形成体の前方に向けて液体を散布する状態とに切換可能となっている
ことを特徴とする請求項1記載の畦塗り機。
【請求項3】
回動調整可能な回動体と、
この回動体に取り付けられ、散布ノズルが装着された配管とを備える
ことを特徴とする請求項1または2記載の畦塗り機。
【請求項4】
略円弧状の案内部に沿ってスライド調整可能なスライド体と、
このスライド体に取り付けられ、散布ノズルが回動調整可能に装着された配管とを備える
ことを特徴とする請求項1または2記載の畦塗り機。
【請求項5】
略円弧状の案内部に沿ってスライド調整可能なスライド体と、
このスライド体に回動調整可能に取り付けられた回動体と、
この回動体に取り付けられ、散布ノズルが装着された配管とを備える
ことを特徴とする請求項1または2記載の畦塗り機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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