説明

番組を記録するのに十分な容量が存在するかを示す方法及び装置

【課題】記憶装置の残りの記憶スペースにある番組が完全に記録されることが可能であるかを示すための方法を提供する。
【解決手段】
オンスクリーン表示装置は、第一の軸と第二の軸とを有するグリッド210として構成される。第一の軸は、プログラミングセレクションを識別するためのものであり、第二の軸は、プログラミングセレクションのそれぞれのブロードキャストの時間を識別するためのものである。記憶装置の残りの記憶スペースに完全に記録されるのが現在可能である何れかのプログラミングセレクションは、第一の個別の視覚的な識別子220を使用してグリッドで識別される。記憶装置の残りの記憶スペースに完全に記録されるのが現在不可能である何れかのプログラミングセレクションは、第二の個別の視覚的な識別子を使用してグリッドで識別される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記憶装置全般に関し、より詳細には、特定の番組を完全に記録するために十分な容量が記憶装置に残されているかに関する指示を提供することに関する。
【背景技術】
【0002】
FIREWARE又はi−Linkとしても知られているIEEE1394(以下1394と呼ぶ)は、コピープロテクション、シングルケーブルにわたりオーディオ及びビデオ(あるケースでは電力)の送信、ネットワークコマンドの送信が可能な高速接続である。装置の背後にある2つの1394コネクタにより、1394装置は、1394装置からなるネットワークを形成するため、ハブ又は装置−装置のコンフィギュレーションのいずれかで接続することができる。
【0003】
たとえばRCA DM2CRといった高精細テレビジョン(HDTV)のような表示装置のなかには、通信のために双方向である2つの1394コネクタを有するものがある。すなわち、これらのコネクタは、メディアをHDTVに(外部ソースから)入力すること、メディアをHDTVから(記憶装置のような外部装置に)出力することが可能である。1394を介してオーディオ及びビデオを出力するHDTVへの利益は、HDTVにより受信及び同調されたデジタルテレビジョン番組がデジタルレコーダに出力されるか、記録することができる。本発明が適用される場合があるデジタルレコーダの例は、限定されるものではないが、AVHDD(Audio Video Hard Disk Drive)、DVCR(Digital Video Cassette Recorder)等を含んでいる。(たとえばHAVI(Home Appliance Virtual Interface)のような)他のインタフェースメカニズムは、上述された機能を達成するために使用される場合がある。
【0004】
DM2CR HDTVは1394を介してビデオを出力することができるので、AVHDD(Audio Video Hard Disk Drive)は、DM2CR HDTVに対する理想的なコンパニオンアクセサリをつくる。AVHDDがそれ自身所有のリモート又はそれ自身所有のオンスクリーンディスプレイ(OSD)のいずれも有しないので、TVリモートは、VHDD(たとえば、再生、記録、停止等)を動作するために使用することができる。
【0005】
しかし、HDTV及びAVHDDを含む先のアレンジメントでは、特定の番組を記録するために十分な容量がハードドライブに存在するかをユーザが知ることができるように、AVHDDでの残りの容量をユーザにどのように知らせるかについて問題がある。記憶装置がかかる情報を表示するためにビデオ信号を生成不可能であるため、記録又は表示の間に情報がAVHDDから抽出することができないときに更なる問題がある。これに応じて、その完全な形で番組を記録するための不十分な容量が存在することをその記録の間に確かめるために番組を記録している場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、それ自身が有するオンスクリーンディスプレイ(OSD)を有しないAVHDDに番組を完全に記録するために十分な容量が残されているかに関する指示をユーザに提供するための方法を有することが望まれ、非常に有利である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の態様によれば、AVHDD(Audio Video Hard Disk Drive)のような記憶装置であって、表示装置に結合される記憶装置の残りの容量に番組を完全に記録可能であるかを示すための方法が提供される。オンスクリーンディスプレイ(OSD)装置は、第一の軸と第二の軸を有するグリッドを生成するために構成される。第一の軸は、番組選択(プログラムングセレクション)を識別するためのものであって、第二の軸は、プログラムングセレクションのそれぞれの放送時間を識別するためのものである。AVHDDの残りの記憶容量に現在完全に記憶可能なプログラミングセレクションは、第一の別々のビジュアル識別子を使用してグリッド上で識別される。AVHDDの残りの記憶容量に現在完全に記憶不可能なプログラミングセレクションは、第二の個別のビジュアル識別子を使用してグリッドで識別される。
【0008】
本発明の別の態様によれば、番組がオンスクリーンディスプレイ(OSD)を持たないAVHDD(Audio Video Hard Disk Drive)であって、OSDを有する高精細テレビジョン(HDTV)に結合されるAVHDDでの残りの記憶容量にある番組が完全に記憶されるかを示すための方法が提供される。HDTVのOSDは、第一の軸と第二の軸とを有するグリッドとして構成される。第一の軸は、プログラミングセレクションを識別するためのものであって、第二の軸は、プログラミングセレクションのそれぞれのブロードキャストタイムを識別するためのものである。高精細及び標準の精細の両者でブロードキャストされるプログラミングセレクションであるが、標準精細度でAVHDDの残りの記憶容量に現在完全に記録されているプログラミングセレクションは、かかる機能を示すための個別のビジュアル識別子を使用してグリッドで識別される。
【0009】
本発明のこれらの態様、特徴及び利点、並びに他の態様、特徴及び利点は、添付図面と共に読まれることとなる、好適な実施の形態に関する以下の詳細な記載から明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の例示的な実施の形態に係る、本発明が適用される場合があるAVHDD(Audio Video Hard Disk Drive)を例示するブロック図である。
【図2】本発明の例示的な実施の形態に係る、オンスクリーンディスプレイ(OSD)をもたないオーディオビデオハードディスクドライブ(Audio Video Hard Disk Drive)であって、OSDを有する高精細テレビジョン(HDTV)に結合されるオーディオビデオハードディスクドライブでの残りの記憶容量にある番組が完全に記録可能であるかを示すための方法を例示するフローチャートである。
【図3】本発明の例示的な実施の形態に係る、オンスクリーンディスプレイ(OSD)をもたないオーディオビデオハードディスクドライブ(Audio Video Hard Disk Drive)であって、OSDを有する高精細テレビジョンに結合されるオーディオビデオハードディスクドライブでの残りの記憶容量にある番組が完全に記録可能であるかを示すための別の方法を例示するフローチャートである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明は、ある特定の番組を記憶装置に完全に記録するため、十分な記憶容量が記憶装置に残されているかを示すことを提供するための方法に向けられる。さらに、本発明により、ユーザは、AVHDDのような記憶装置の残りのスペースに番組を記録することが現在不可能であるときに、特定の番組のついての余地をユーザに与えることを自動的に可能にする。このことは、たとえば、1以上の既存のテレビ番組を削除すること、及び/又は高精細から標準精細にブロードキャストすべき番組をダウンサンプリングすることを含んでいる場合がある。用語「番組“program”」及び「プログラミング“programming selection”」は、本明細書で交換可能に使用されることを理解されたい。
【0012】
本明細書の目的について、用語「記憶装置“storage device”」は、オーディオ及び/又はビデオ情報を記憶可能な装置又はデバイスを言及する。かかる記憶装置は、ハードドライブ、フロッピー(登録商標)ディスク、DVD、コンパクトディスク、ビデオテープレコーダ、フラッシュカード、並びにビデオ及び/又はオーディオ情報を記憶可能な他の媒体である。表示装置は、テレビジョン、モニタ、スクリーン等のようなビデオ情報を表示可能な装置である。
【0013】
本発明は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、特定用途向けプロセッサ又はこれらの組み合わせからなる各種の形態で実現される場合がある。好ましくは、本発明は、ハードウェア及びソフトウェアの組み合わせとして実現される。さらに、ソフトウェアは、プログラム記憶装置に有意に実施されるアプリケーションプログラムとして実現される。アプリケーションプログラムは、適切なアーキテクチャを有するマシンにアップロードされるか、又は該マシンにより実行される場合がある。好ましくは、マシンは、1以上の中央処理ユニット(CPU)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、及び入力/出力(I/O)インタフェースのようなハードウェアを有するコンピュータプラットフォームで実現される。コンピュータプラットフォームは、オペレーティングシステム及びマイクロインストラクションコードをも含んでいる。本実施の形態で記載される各種の処理及び機能は、オペレーティングシステムを介して実行されるマイクロインストラクションの一部、アプリケーションプログラムの一部(又はその一部)である場合がある。さらに、様々な他の周辺装置は、更なるデータ記憶装置及びプリント装置のようなコンピュータプラットフォームに接続される場合がある。
【0014】
添付図面に示される構成のシステムコンポーネント及び方法ステップのうちの幾つかは、ソフトウェアで実現されるのが好ましいため、システムコンポーネント(又はプロセスステップ)間の実際の接続は、本発明がプログラムされる方式に依存して異なる場合がある。本明細書における教示が与えられれば、当業者であれば、本発明のこれらの実現又はコンフィギュレーション、及び他の実現又はコンフィギュレーションを考案することができるであろう。
【0015】
図1は、本発明の例示的な実施の形態に係る、本発明が適用される場合がある記憶装置としてのオーディオビデオハードディスクドライブ(AVHDD: Audio Video Hard Disk Drive)を例示するブロック図である。AVHDD100は、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)102、ハードディスクドライブ(HDD)104、及び少なくとも1つのIEEE1394コネクタ106を含んでいる。DSP102は、オーディオ及びビデオ信号を処理するためのものであり、以下に更に詳細に記載されるようにダウンサンプリングメディアに使用される場合がある。
【0016】
AVHDD100は、少なくとも1つのIEEE1394コネクタ198を有している、表示装置としての高精細テレビジョン(HDTV)199に結合されている。HDTV199のIEEE1394コネクタ198は、AVHDD100のIEEE1394コネクタ106に結合される。AVHDD100に記録されるべきビデオ及びオーディオ信号は、本発明に対応する制御コマンドと同様に、IEEE1394コネクタ106及び108、並びに対応するケーブル197を介して、HDTV199からAVHDD100に提供される。HDTV100は、HDTV100の他の入力(図示せず)に結合される外部ソース(図示せず)からの番組データと同様に、ビデオ及びオーディオ信号を受ける。他の入力は、たとえば、コンポーネントビデオ入力、スーパービデオ(S−video)入力、コンポジットビデオRCAジャック等である場合がある。図1はHDTVに関して図示及び記載されているが、本発明の精神及び範囲を維持しつつ、本発明の様々な態様が標準精細テレビジョン(すなわち非HDTV)に関して実現される場合があることを理解されたい。
【0017】
TVリモートからAVHDDへのコマンドは、オーディオビデオコントロール(AV/C)コマンドに「変換」され、TVとAVHDDとの間の1394コネクションを介して送出される。AV/C仕様は、1394トレードアソシエーションによりリリースされている。一組のAV/Cドキュメンテーションは、汎用のAV/C仕様のドキュメント(AV/C Digital Interface Command Set General Specification, 1998 以下“AVC 98a”)、及びそれぞれのタイプのサブユニット(VCR,Tuner,Disc等)のための個別のドキュメントに分離される。一般的な仕様(AVC98a)は、IEEE1394を使用してオーディオ/ビデオ装置を制御するための一組のコマンドを定義する。汎用の仕様(AVC98a)は、IEC61883−1, Consumer Electronic Audio/Video Equipment Digital Interface (1998−02)(以下“IEC61883−1”と呼ぶ)に定義されるファンクションコントロールプロトコル(FCP)に基づいている。AVC98a及びIEC61883−1は、それらの完全な形で本明細書に引用により組み込まれる。
【0018】
本発明の実施の形態によれば、オーディオビデオ/コントロール(AV/C)プロトコルは、AVHDDとHDTVの間でコマンドを送出するために使用される場合があり、ユーザがRECORDを押したとき、HDTVは、以下を示すアラートパネルを表示する。
デジタル記録装置にRECORDING
[残りの記録容量:YGBのX(xx%)]
Yは、AVHDDが記憶することができるギガバイトの全体数であり、Xは残りのギガバイト数であり、xx%は、AVHDDの全体の記憶容量に関するAVHDDの残りの容量のパーセンテージである。1つの例として、AV/Cコマンドは、先行するアラートパネルを得るためにHDTVに属している(それ自身所有のプログラマブルメモリを有する)特にプログラムされたリモートから発せられる。1つの例として、AV/Cコマンドは、先行するアラートパネルを得るためにHDTVに属する(それ自身が有するプログラマブルメモリを有する)特定用途向けにプログラムされたリモートから発生される場合がある。残りの記録スペース(X)又は残りのパーセンテージ(xx%)は、リモートを介してAVHDDに向けられる問合せ又は他の処理を介して決定される場合がある。先行するアラートパネルを得るためのこのアプローチ及び他のアプローチは、本実施の形態で提供される本発明の教示が与えられて場合に、その精神を保持しつつ、本発明に従って実現される場合がある。
【0019】
この先行するアラートパネルは、正弦波のアウェアネス(認識)をユーザに提供し、これによりユーザは、彼/彼女がまさに記録を開始した番組がAVHDDにフィットするために十分な余地を有するかが分かる。番組がフィットすることができない場合、ユーザは、記録を停止して、新たなコンテンツがフィットして次いで記録を再開始するように、幾つかのコンテンツを削除する。代替的に、番組がフィットすることができない場合、現在記録がAVHDDにフィットするのを可能にするために十分なコンテンツを削除しつつ、ユーザは、記録を続けることができる。
【0020】
本発明の別の実施の形態によれば、番組ガイドは、異なるチャネルに表示される利用可能なプログラミングセレクションにより利用可能である(ブロードキャスト、オンデマンド等)。番組ガイドは、第一の軸でプログラミングセレクションを識別し、第二の軸でブロードキャストの時間を識別するグリッドを含んでいる。この情報は、IEEE1394インタフェース又は他の装置制御インタフェースを通して動作可能な装置を制御するために使用される場合がある。
【0021】
ユーザは、グリッドに沿って移動可能な矢印キー又は他の入力メカニズムを使用することで異なるセレクションにわたりスクロールするためのリモートコントロールを使用することで、どのプログラミングを記録するかを選択することができる。電子番組ガイドは、2つの異なる色でプログラミングセレクションを示すことで、特定のセレクションを記録のためにどの位多くの時間が残されているかを示している。セレクションが緑で示されている場合、装置は、十分な記憶スペースの量がハードドライブに残されているため、その番組を記録することができる。セレクションが赤で示されている場合、ハードドライブは、そのセレクションを記録するために十分なスペースを有していない。
【0022】
本発明の1実施の形態によれば、(番組が高精細であるか標準精細であるかに関わらず)AVHDDが一定のビットレートで記録し、番組について必要とされるスペースが番組の時間(たとえば1時間=1GB)から導出されるので、十分なスペースがAVHDDのハードドライブで利用可能であることをTVは判定する。異なる番組及び信号フォーマットはAVHDDに異なる記録ビットレート(たとえば、ATSC,256QAM,64QAM等)を必要とするので、番組の信号フォーマットは、当該番組に関するEPG情報に提供され、EPG情報から抽出され、当該番組がAVHDDにフィットするかをアルゴリズム的に決定するために使用される必要がある。
【0023】
ユーザがプログラミングチョイスを赤で選択した場合、プログラミングガイドは、かかるセレクションが記録された順序で、セレクションを削除するかをユーザに尋ねる。セレクションは、たとえば、ファーストイン、ファーストアウト(FIFO)、ラストイン、ファーストアウト(LIFO)等を使用して削除される場合がある。
【0024】
また、本発明は、黄色のような第三の色でプログラミングセレクションを更に示すオプションを提供し、この場合、プログラミングセレクションは記録されるが、より低い品質である。たとえば、プログラミングガイドは、3時間半のシットコムである3つの番組セレクションを示している。
【0025】
第一のプログラミングチョイスは、標準精細度のテレビジョンで送信されるセレクションに対応している緑で示されている。
【0026】
第二のプログラミングチョイスは、セレクションが記録されるが低い精細度であることを示す黄色で示されている。このケースでは、番組は、高精細度及び標準精細度の両方でブロードキャストされており、記録装置は、より低い精細度で番組を記録する。
【0027】
第三のプログラミングチョイスは、セレクションが記録されない場合があることを示す赤で示されている。このケースでは、セレクションは、高精細度でのみ送信される。任意に、記録装置は、ユーザに提供されるオプションに基づいて、送信をダウンサンプリングする場合がある。
【0028】
他のオプションは、本発明の原理を使用して、ハードドライブ又は記録装置のための記録スペースを節約するために使用される場合がある。たとえば、オーディオ、ビデオ、及び/又は補助データの態様は、その完全な形で記録されない番組が完全に記録されるのを可能にする。かかる態様は、限定されるものではないが、更なるサブチャネル又はマルチキャストの「マイナー」チャネル、更なるオーディオトラック(たとえば、番組のために代替的な言語)、クローズドキャプション(たとえば、プライマリ及び/又は更なるクローズドキャプション「サービス」)、番組及び非番組に関連するデータに関する電子番組ガイドデータを含んでいる場合がある。なお、先に述べたDM2CRといったHDTVにより、ユーザは、全てのデジタルチャネルのサブチャネル(たとえば、8−1,8−2,8−3及び8−4)又はまさに現在チューニングしているサブチャネル(たとえば8−3)を記録するのを望むかについてメニューデフォルトを設定することが可能である。
【0029】
図2は、本発明の例示的な実施の形態に係る、オンスクリーンディスプレイ(OSD)をもたないオーディオビデオハードディスクドライブ(AVHDD)であって、OSDを有する表示装置としての高精細テレビジョン(HDTV)に結合されるAVHDDの残りの記憶スペースに、ある番組が完全に記録可能であるかを示すための方法を例示するフローチャートである。
【0030】
HDTVのOSDは、第一の軸と該第一の軸に実質的に垂直な軸を有するグリッドとして構成される(ステップ210)。第一の軸は、プログラミングセレクションを識別するためのものであって、第二の軸は、プログラミングセレクションのそれぞれの放送時間を識別するためのものである。
【0031】
AVHDDの残りの記憶スペースに完全に記録することが現在可能な何れかのプログラミングセレクションは、第一の色を使用してグリッドで識別される(ステップ220)。AVHDDの残りの記録スペースに完全に記録することが現在不可能な何れかのプログラミングセレクションは、第二の色を使用してグリッドで識別される(ステップ230)。
【0032】
所与の番組セレクションが残りの記憶スペースに完全に記録されることが現在不可能な第二の色によりグリッドで識別されるとき、所与のプログラミングセレクションがAVHDDの残りのスペースに完全に記録される余地をつくるため、AVHDDから1以上の既に記録された番組を削除するためのオプションがユーザに自動的に提供される(ステップ240)。ステップ240は、AVHDDから1以上の既に記録された番組を削除するためのオプションを提供することを含む場合があり、ここでは、1以上の既に記録された番組はAVHDDに記録されている。たとえば、ファーストイン、ファーストアウト(FIFO)、ラストイン、ファーストアウト(LIFO)等に関して削除するためのオプションがユーザに提供されている場合がある。オプションは、装置が最初にインストールされるときにTVメニューでセットアップされるメニューデフォルトを介して実現することができるか、ユーザが番組を記録しようと試みるときに現れる「ダイアログボックス」を介して実現される。
【0033】
さらに、残りの記憶スペースに完全に記憶されるのが現在不可能であるとして、所与のプログラミングセレクションが第二の色によりグリッドで識別されたとき、所与の番組セレクションがAVHDDの残りのスペースで完全に記録される余地をつくるため、AVHDDから既に記録された番組に対応するオーディオデータ、ビデオデータ及び/又は補助データの1以上の態様を削除するためのオプションがユーザに自動的に提供される(ステップ250)。
【0034】
さらに、所与のプログラミングセレクションが、残りの記憶スペースで完全に記録されるのが現在不可能であるとして第二の色によりグリッドで識別され、所与のプログラミングセレクションが高精細でブロードキャストされるとき、所与のプログラミングセレクションが、標準精細でAVHDDの残りの記憶スペースに完全に記録することができるように、所与のプログラミングセレクションをダウンサンプリングするためのオプションがユーザに自動的に提供される(ステップ260)。
【0035】
図3は、本発明の例示的な実施の形態に係る、オンスクリーンディスプレイ(OSD)をもたないオーディオビデオハードディスクドライブ(AVHDD)であって、OSDを有する高精細テレビジョン(HDTV)に結合されるオーディオビデオハードディスクドライブの残りの記憶スペースに、ある番組を完全に記録することが可能であるかを示すための別の方法を例示するフローチャートである。
【0036】
HDTVのOSDは、第一の軸と、該第一の軸に実質的に垂直な第二の軸を有するグリッドとして構成される。第一の軸は、プログラミングセレクションを識別するためであり、第二の軸は、プログラミングセレクションのそれぞれのブロードキャストタイムを識別するためのものである。
【0037】
高精細及び標準精細の両者でブロードキャストされるべき何れかのプログラミングセレクションであって、標準精細でAVHDDの残りの記憶スペースに完全に記録されるプログラミングセレクションは、かかる能力を示すためのグリッドでの個別の色で識別される(ステップ320)。
【0038】
ステップ320は、デジタルチャネルが高精細及び標準精細の両方である番組をデジタルでブロードキャストしており、それぞれのバージョンが異なるサブチャネルに現れる(たとえば、チャネル8−1での高精細及びチャネル8−2での標準精細)ケースに向けられる場合があることを理解されたい。また、同じ番組をブロードキャスティングしているブロードキャスタを言及する場合があり、高精細バージョンは8−1でデジタル的にブロードキャストされており、アナログバージョンは、アナログでブロードキャストされている。
【0039】
所与のプログラミングセレクションが、標準精細で完全に記録されるのが現在可能であるとして個別の色でグリッド上に識別されたとき、所与のプログラミングセレクションが高精細で完全に記録される余地をつくるため、AVHDDから1以上の既に記録された番組を削除するためのオプションがユーザに自動的に提供される(ステップ330)。ステップ330は、1以上の既に記録された番組はAVHDDに記録された順序で、AVHDDから1以上の既に記録された番組を削除するためのオプションを提供することを含んでいる場合がある。たとえば、ユーザに提供される場合がある。ファーストイン、ファーストアウト(FIFO)、ラストイン、ファーストアウト(LIFO)等に関して削除するためのオプションがユーザに提供される場合がある。
【0040】
さらに、標準精細で完全に記録されるのが現在可能であるとして個別の色でグリッドに所与のプログラミングセレクションが識別されたとき、少なくとも1つのオーディオデータ、ビデオデータ、及び所与のプログラミングセレクションが高精細でAVHDDの残りのスペースで完全に記録される余地をつくるため、AVHDDから既に記録されたデータに対応する補助データのうちの少なくとも1つの態様を削除するためのオプションが自動的に提供される(ステップ340)。
【0041】
なお、本発明の精神を維持しつつ、図2及び図3の方法が互いに実施することができることを理解されたい。たとえば、両方法が互いに使用されるケースでは、図3のステップ320に関して記載される個別の色は、図2に関して記載された第一及び第二の色とは異なる第三の色である。このように、完全に記録することができる番組が、AVHDDの残りのスペースに完全に記録することができない番組と合わせて識別されるだけでなく、標準精細で完全に記録されるが高精細では記録されない番組は、ある特定の番組が高精細及び標準精細の両者でブロードキャストされる必要があるときに識別される場合がある。
【0042】
さらに、当業者であれば、番組が記憶装置にフィットすることができるかに関する事実は、色以外に個別の識別子を使用して示されることを理解されるであろう。たとえば、かかるビジュアル識別子は、限定されるものではないが、番組「セル」又は「グリッド」それ自身に現れるか、若しくは番組がハイライト表示されるときにEPGにおける何処かに現れるアイコン、番組セルの形状(たとえば、セルは実線の代わりに破線からなる)、異なるサイズ又はフォントタイプ又は幾つかのやり方で強調される番組名のテキスト(たとえば、ボールド、アンダーライン、イタリック)、若しくは番組セル又はEPGの他の視覚的に個別の特性を含んでいる場合がある。すなわち、本実施の形態で提供された本発明の教示が与えられた場合、当業者であれば、本発明の精神を維持しつつ、ある番組がAVHDDにフィットすることができるかを示すため、これらのやり方又は他の様々なやり方を考案されるであろう。
【0043】
AVHDD、TV、表示装置、若しくは何れか記憶装置が先に記載されたグリッドを発生可能なOSDを有する場合があることを理解されるであろう。グリッドは、高精細、標準精細、及びテレビ番組を記録するために使用される他のフォーマットのような様々な記録フォーマットで記憶装置に番組が記録される表示である。また、記憶装置及び表示装置は、単一のユニットに結合される場合があり、ユニットは、本発明の原理に従って動作する。
【0044】
例示的な実施の形態は、添付図面を参照して記載されたが、本発明はこれら正確な実施の形態に制限されるものではなく、様々な他の変形及び変更が本発明の範囲又は精神を逸脱することなしに、当業者により影響される場合がある。かかる変更及び変形は、特許請求の範囲に定義された本発明の範囲に含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0045】
100:AVHDD
102:DSP
104:HDD
106:IEEE1394コネクタ
197:ケーブル
198:IEEE1394コネクタ
199:HDTV

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置のために記憶装置の残りの記憶容量に番組を完全に記録することが可能であるかを示すための方法であって、
番組選択を識別するための第一の軸と、前記番組選択のそれぞれのブロードキャストの時間を識別するための第二の軸とを有するグリッドとしてオンスクリーンディスプレイを構成するステップを備え、
前記記憶装置の残りの記憶容量に完全に記録されるのが現在可能である番組選択は、第一の個別の視覚的な識別子を使用して前記グリッドで識別され、前記記憶装置の残りの記憶容量に完全に記録されるのが現在不可能である番組選択は、第二の個別の視覚的な識別子を使用して前記グリッドで識別される、
ことを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−166621(P2010−166621A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−94246(P2010−94246)
【出願日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【分割の表示】特願2006−514274(P2006−514274)の分割
【原出願日】平成16年5月4日(2004.5.4)
【出願人】(501263810)トムソン ライセンシング (2,848)
【氏名又は名称原語表記】Thomson Licensing 
【住所又は居所原語表記】1−5, rue Jeanne d’Arc, 92130 ISSY LES MOULINEAUX, France
【Fターム(参考)】