番組再生装置および番組再生方法
【課題】視聴が制限されている番組の名称の表示が制限された番組再生装置および番組再生方法を提供する。
【解決手段】番組再生装置が、視聴が制限されることを表す視聴制限情報を含む放送信号に基づいて、番組を再生する番組再生装置であって、前記視聴制限情報に対応する番組またはチャンネルの表示を制限することを表す表示制限情報を入力する入力部と、前記表示制限情報に基づいて、前記視聴制限情報に対応する番組またはチャンネルの表示が制限される放送番組表を放送信号から生成する放送番組表生成部と、前記放送番組表を表示する表示部と、前記放送番組表に基づいて選択される番組を再生する再生部と、を具備する。
【解決手段】番組再生装置が、視聴が制限されることを表す視聴制限情報を含む放送信号に基づいて、番組を再生する番組再生装置であって、前記視聴制限情報に対応する番組またはチャンネルの表示を制限することを表す表示制限情報を入力する入力部と、前記表示制限情報に基づいて、前記視聴制限情報に対応する番組またはチャンネルの表示が制限される放送番組表を放送信号から生成する放送番組表生成部と、前記放送番組表を表示する表示部と、前記放送番組表に基づいて選択される番組を再生する再生部と、を具備する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送番組を再生する番組再生装置および番組再生方法に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルテレビ等の放送信号中には、その番組やチャンネルの視聴年齢が制限されることを表す情報が含まれ、この情報に従って受信機側での番組の視聴が制限される。
なお、視聴年齢の制限に対応して、コンテンツのサムネイル画像を処理する技術が公開されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2007−288584号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前述の技術では、番組表での番組名の表示は制限されない。ディジタル放送では、放送信号から放送される番組を表す放送番組表を生成し、表示できる。放送番組表中の番組名から番組の内容が推認され、青少年に良くない影響を与える可能性がある。
上記に鑑み、本発明は、視聴が制限されている番組の名称の表示が制限された番組再生装置および番組再生方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一態様に係る番組再生装置は、視聴が制限されることを表す視聴制限情報を含む放送信号に基づいて、番組を再生する番組再生装置であって、前記視聴制限情報に対応する番組またはチャンネルの表示を制限することを表す表示制限情報を入力する入力部と、前記表示制限情報に基づいて、前記視聴制限情報に対応する番組またはチャンネルの表示が制限される放送番組表を放送信号から生成する放送番組表生成部と、前記放送番組表を表示する表示部と、前記放送番組表に基づいて選択される番組を再生する再生部と、を具備する。
【0005】
本発明の一態様に係る番組再生方法は、視聴が制限されることを表す視聴制限情報を含む放送信号に基づいて、番組を再生する番組再生方法であって、前記視聴制限情報に対応する番組またはチャンネルの表示を制限する表示制限情報を入力するステップと、前記表示制限情報に基づいて、前記視聴制限情報に対応する番組またはチャンネルの表示が制限される放送番組表を放送信号から生成するステップと、前記生成される放送番組表に基づいて、番組を選択するステップと、前記選択される番組を再生するステップと、を具備する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、視聴が制限されている番組の名称の表示が制限された番組再生装置および番組再生方法を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る放送受信装置100を表すブロック図である。放送受信装置100は、録画機能付きのデジタルテレビに対応する。
【0008】
放送受信装置100は、アンテナ101、チューナ・復調部102、デスクランブラ103、多重分離部(DEMUX)104、映像・音声デコーダ105a、OSD部105b、モニタ106、スピーカ107、EPG処理部108、録画処理部109、制御部111、無線受信部112、キー入力部113、記憶部120を有する。
【0009】
アンテナ101は、放送局から送信される放送信号を受信する。チューナ・復調部102は、アンテナ101で受信された放送信号から所望のチャンネルを選局し、復調して、トランスポートストリーム(以下、「TS」と記す)を生成する。生成されたTSはデスクランブラ103に出力される。このTSは、スクランブル化放送信号、SI/PSIを含む多重化された信号である。スクランブル化放送信号は、例えば、MPEG−2の放送信号がスクランブル化されたものである。
【0010】
SI/PSIは、番組配列情報である。SIは、SDT(Service Definition Table)やEIT(Event Information Table)等を含む。SDTは、サービス(編成チャンネル)の詳細情報を記述するものであり、チャンネルの名称、視聴制限情報等を含む。EITは、サービス内の番組の詳細情報を記述するものであり、番組名(番組の名称)、視聴制限情報等を含む。PSIは、多重された複数の番組の構成等を記述したものであり、PAT(Program Association Table)、PMT(Program Map Table)等を含む。
【0011】
視聴制限情報は、視聴を制限するための情報であり、番組あるいはチャンネルに付随する。視聴制限情報の一例として、視聴者の年齢を制限する視聴年齢制限情報がある。視聴年齢制限情報は、その番組の視聴が制限される年齢範囲を表す。また、視聴年齢制限情報として、「一般」(あらゆる年齢層が視聴できる)、「PG-12」(12歳未満(小学生以下)での視聴には成人保護者の同伴が適当)、「R-15」(15歳未満(中学生以下)での視聴の禁止)、「R-18」(18歳未満での視聴の禁止)等の年齢別の取り扱い区分を利用しても良い。
【0012】
デスクランブラ103は、チューナ・復調部102から入力されたTSをデスクランブルして多重分離部104へ出力する。即ち、TS中のスクランブル化放送信号がデスクランブルされて、放送信号が生成される。
【0013】
多重分離部(DEMUX)104は、デスクランブラ103から入力されたTSから放送信号、SI/PSI等を分離する。また、多重分離部104は、分離した放送信号を映像・音声デコーダ105aへ出力する。また、多重分離部104は、分離した放送信号の良否を判定し、その結果を制御部111に出力する。例えば、放送信号の分離の可否、分離した放送信号のBER(Bit Error Rate)により、放送信号の良否を判定できる。
【0014】
映像・音声デコーダ105aは、多重分離部104から入力された放送信号をデコードして、モニタ106、スピーカ107へと出力する。
OSD(On Screen Display)部105bは、番組と重畳して、設定メニュー、表示制限設定用の画面、番組表(放送番組表、録画予約番組表、録画済番組表)等をモニタ106に表示させる。
モニタ106は、CRT、液晶表示装置等の表示装置である。スピーカ107は、音声出力装置である。
【0015】
EPG処理部108は、多重分離部104で分離されたSIデータから放送番組表(EPG(Electronic Program Guide:電子番組ガイド))を構成し、さらに放送番組表の画像信号を生成する。この画像信号によってモニタ106に放送番組表が表示される。利用者は放送番組表を用いて番組を確認、予約できる。このとき、後述の表示制限テーブルTに基づき、視聴が制限された番組の名称の表示が放送番組表上で制限される。なお、放送番組表は主にEITを用いて作成される。
【0016】
即ち、EPG処理部108は、視聴制限情報に対応する番組またはチャンネルの表示が制限される放送番組表を放送信号から生成する放送番組表生成部として機能する。EPG処理部108は、視聴制限情報に対応する番組またはチャンネルの表示の制限が解除された第2の放送番組表を生成する第2の放送番組表生成部としても機能する。
【0017】
録画処理部109は、多重分離部104、あるいは映像・音声デコーダ105aから出力される放送信号を用いて、放送を録画し、再生する。録画処理部109は、内蔵するメモリ、ハードディスク等の記憶部、あるいは外部の記憶装置や録画装置に放送番組を録画する。この録画の予約に放送番組表を利用できる。
【0018】
制御部111は、CPU(Central Processing Unit:中央演算装置)から構成され、放送受信装置100全体を制御する。制御部111は以下の処理をなす。
【0019】
(1)録画予約番組表、録画済番組表の生成
制御部111は、録画予約番組表、録画済番組表を生成する。録画予約番組表は、録画予約した番組のリストを表す。録画済番組表は、録画された番組のリストを表す。制御部111は、視聴制限情報に対応する番組またはチャンネルの表示が制限される録画予約番組表を生成する録画予約番組表生成部として機能する。制御部111は、視聴制限情報に対応する番組またはチャンネルの表示が制限される録画済番組表を生成する録画済番組表生成部として機能する。
【0020】
(2)表示制限テーブルTの生成
制御部111は、番組表(放送番組表、録画予約番組表、録画済番組表)での番組名等の表示を制限するための表示制限テーブルTを生成し、NVRAM123に記憶させる。
【0021】
図2は、表示制限テーブルTの一例を表す模式図である。暗証番号、表示制限(表示制限情報)、表示制限の解除(制限解除情報)が対応して表される。
【0022】
「暗証番号」は、表示制限テーブルTの書き換えを可能とする利用者を識別するための情報である。表示制限を設定した利用者が入力した暗証番号がこの欄に表される。その後、この欄の暗証番号と同一の暗証番号を入力することで、表示制限テーブルTの書き換え、即ち、表示制限の解除が可能となる。
【0023】
「表示制限」の欄には、番組表(放送番組表、録画予約番組表、録画済番組表)での番組の名称、内容(以下、番組名等という)の表示を制限すること、およびその対象となる利用者の範囲等が表される。「表示制限」の欄に、対象となる利用者の範囲を表す所定の情報が表されていれば、表示制限有りと解釈される。表示制限無しの場合、番組表での番組名等の表示が制限されない。即ち、番組表に番組名等がそのまま表される。表示制限有りの場合、原則として、番組表での番組名等の表示が制限される。即ち、番組表には番組名等が空白または置き換えられて表される。
【0024】
この例では、利用者の範囲を年齢範囲で表している。「年齢範囲」は、番組表での番組名等の表示を制限する視聴者の年齢の範囲を表す。
【0025】
「表示制限の解除」の欄は、解除の有無および解除条件に区分される。「解除の有無」は番組表での番組名等の表示の制限の解除の有無を表す。制限解除無しの場合、表示制限が有効となる。制限解除有りの場合、一定条件(解除条件)を満たせば、番組表での番組名等の表示の制限が解除される。
「解除条件」は、番組表での番組名等の表示の制限を解除するための条件を表す。解除条件の例を次のa.〜c.に示す。
【0026】
a.特定の番組表のみでの制限解除
特定の番組表のみで表示制限を解除する。例えば、表示が制限された放送番組表を表示しているときに、制限解除を設定することで、表示制限が解除された放送番組表が生成、表示される。その放送番組表の表示が停止されると、表示制限状態に復帰する。例えば、表示制限が解除された放送番組表から視聴する番組を選択して視聴した後に、放送番組表を表示させる。このとき、表示が制限された放送番組表が生成、表示される。
【0027】
b.所定時間内のみでの制限解除
制限解除を設定してから所定時間の間、表示制限が解除された番組表が表示される。所定時間が経過すると、表示制限状態に復帰する。即ち、表示が制限された放送番組表が生成、表示される。
【0028】
c.所定対象のみでの制限解除
制限解除の対象を放送番組表、録画予約番組表、録画済番組表のいずれか1つ、あるいは2つに特定する。例えば、放送番組表のみで制限を解除した場合、録画予約番組表、録画済番組表では表示が制限される。
【0029】
解除条件を満たすか否かが制御部111によって判断され、解除条件を満たさなくなると、必要に応じて、表示制限テーブルTが書き換えられる。例えば、特定の番組表のみ、所定時間内のみでの制限解除の場合、「制限解除情報」の「解除の有無」の欄が解除「無し」に書き換えられる。
【0030】
無線受信部112は、リモコン131から無線(例えば、赤外線)で送信されるユーザ操作情報を受信する。リモコン131は、「カーソル」ボタン、「青」ボタン、「赤」ボタン、「決定」ボタン、「戻り」ボタンを有し、ユーザ操作情報の入力が可能である。
【0031】
キー入力部113は、例えば、放送受信装置100本体の操作ボタンである。また、キー入力部113として、例えば、キーボードのようなユーザ操作情報を入力する入力装置も利用可能である。キー入力部113に、「カーソル」ボタン、カラーボタン(「青」ボタン、「赤」ボタン)、「決定」ボタン、「戻り」ボタンを有し、リモコン131と同様に、ユーザ操作情報の入力も可能である。
【0032】
記憶部120は、ROM(Read Only Memory)121、RAM(Random Access Memory)122、NVRAM(Non Volatile RAM:不揮発性メモリ)123で構成される。ROM121は、制御部111が動作するためのプログラム等を記憶する。RAM122は、制御部111の動作時に利用され、プログラム、データ等が書き込まれる。NVRAM123は、表示制限テーブルTを記憶する。
【0033】
(放送受信装置100の動作)
図3は、放送受信装置100の動作手順の一例を表すフロー図である。この例では、放送番組表を用いて視聴あるいは録画予約する番組を選択している。
【0034】
(1)表示制限の設定(ステップS11)
表示制限情報が入力される。例えば、リモコン131を用いて、モニタ106上に図4の設定メニューを表示させ、「視聴制限設定」を選択することで、図5のような表示制限設定用の画面が表示される。この画面を用いて、表示制限情報および暗証番号を入力する。この例での表示制限情報は、視聴を制限する年齢範囲を表す情報である。暗証番号は表示の制限を解除可能な利用者を特定するために用いられる。入力された表示制限情報、暗証番号に基づいて、表示制限テーブルTが生成され、NVRAM123に記憶される。この表示制限テーブルTの「表示制限の解除」の欄には、「解除無し」と記載される。
【0035】
(2)表示が制限された放送番組表の作成、表示(ステップS12)
モニタ106上への放送番組表の表示が指示されると、表示が制限された放送番組表が作成、表示される。表示が制限されていることから、一部の番組の選択が不能となり、再生、録画も制限される(結果として、番組自体の視聴も制限)。
【0036】
図6は、表示制限無しの放送番組表の例を表す。図7、図8は、表示制限有りの放送番組表の例を表す。図6では、「暴力万歳!」、「血みどろスペシャル!」、「皆殺し!」が番組名として表示される。これに対して、図7では、これらの番組に対応するチャンネルの全体が表示されない。また、図8では、これらの番組名が「有害番組1」〜「有害番組3」に置き換えられて表示される。
【0037】
(3)表示制限の解除(ステップS13)
制限解除情報が入力され、表示制限テーブルTが書き換えられ、表示制限が解除される。このとき、a.全面的制限解除、b.条件付き制限解除の2つがあり得る。
【0038】
a.全面的制限解除
表示制限を全面的に解除することができる。例えば、リモコン131を用いて、モニタ106上に図9の設定メニューを表示させ、全面的制限解除用の「視聴制限解除」を選択することで、図10のような暗証番号入力用の画面が表示される。この画面を用いて、暗証番号を入力する。この結果、表示制限テーブルTが削除され、表示制限が全面的に解除される。
【0039】
b.条件付き制限解除
表示制限を条件付きで解除することができる。例えば、図7、図8のように表示が制限された放送番組表がモニタ106上に表示されているときに、リモコン131を用いて、モニタ106上に簡易設定メニューを放送番組表に重畳して表示させ(図11参照)、「視聴制限解除」を選択することで、暗証番号入力用の画面が表示され(図10参照)、この画面を用いて、暗証番号を入力する。この結果、表示制限テーブルTが書き換えられ、表示制限が条件付きで解除される。この例では、特定の放送番組表のみでの制限解除となる。従って、特定の放送番組表のみにおいて、表示制限された番組の確認、選択が可能となる。
【0040】
一方、後述のように、この放送番組表から通常の放送画面に遷移し、再び放送番組表に戻ってきたときには表示が制限される。このように、再び放送番組表に戻ってきたときに表示が制限されることで、ユーザの操作忘れ等のために、表示制限が解除された状態が続き、青少年等に好ましくない影響を与えることが防止される。
【0041】
(4)表示が制限されない放送番組表の作成、表示(ステップS14)
表示制限が解除された放送番組表が作成、表示される(図6参照)。
【0042】
(5)番組の選択(ステップS15)
放送番組表から番組を選択する。再生、予約録画の対象を選択するためである。放送番組表での表示の制限が解除されているので、視聴制限されている番組をも選択できる。
【0043】
(6)再生、予約録画の選択(ステップS16)
再生、予約録画が選択される。表示制限が解除されていることから、全ての番組の再生、予約録画が可能となる。
【0044】
(7)番組の再生(ステップS17)
再生が選択されると、放送番組表から選択された番組が再生される。
【0045】
(8)表示が制限された放送番組表の作成、表示(ステップS18)
番組の再生後に放送番組表を表示させようとすると、表示制限が解除された放送番組表が作成、表示される。即ち、放送番組表から放送画面へ遷移すると、再び放送番組表に戻ってきたときには番組またはチャンネルの表示が制限される(放送番組表の表示停止により、制限状態に戻る)。
【0046】
(9)録画予約番組表の生成(ステップS21)
放送番組表から番組を選択して録画予約し、録画予約番組表が生成される。表示制限情報の関係で、この録画予約番組表は、番組、チャンネルの表示が制限される。このとき、表示が制限された録画予約番組表が作成、表示される。
【0047】
図12は、表示制限無しの録画予約番組表の例を表す。図13、図14は、表示制限有りの録画予約番組表の例を表す。図12では、「暴力万歳」、「血まみれKids」が番組名として表示される。これに対して、図13では、これらの番組が表示されない。また、図14では、これらの番組名が「ダミー番組1」、「ダミー番組2」に置き換えられて表示される。
【0048】
録画予約番組表は、例えば、表示制限される番組、チャンネルを表す制限対象識別子を含み、この識別子を用いて表示を制限する。表示制限情報、制限解除情報、制限対象識別子によって、録画予約番組表の表示が制御される。制御部111は、これらの情報に基づき、録画予約番組表の表示画面データを生成する。この表示画面データにより、モニタ106上に録画予約番組表が表示される。
【0049】
(10)録画予約番組表の表示制限の解除・表示(ステップS22)
録画予約番組表の表示制限を条件付きで解除することができる。例えば、図13、図14のように表示が制限された録画予約番組表がモニタ106上に表示されているときに、リモコン131を用いて、モニタ106上に簡易設定メニューを録画予約番組表に重畳して表示させ、「視聴制限解除」を選択し、暗証番号を入力する。この結果、表示制限テーブルTが書き換えられ、表示制限が条件付きで解除される。この例では、特定の番組表のみでの制限解除となる。
【0050】
表示制限が解除されていることから、制御部111は、制限対象識別子に対応する番組、チャンネルの名称等が表された録画予約番組表の表示画面データを生成する。この表示画面データにより、モニタ106上に録画予約番組表が表示される。
【0051】
なお、この録画予約番組表の表示を停止し、再表示すると、録画予約番組表上での番組名等の表示が制限される。
【0052】
(11)録画(ステップS23)
録画予約番組表に従って、番組が録画される。
【0053】
(12)録画済番組表の生成(ステップS24)
録画済番組表が生成される。表示制限情報の関係で、この録画済番組は、番組、チャンネルの表示が制限される。
【0054】
(13)録画予約番組表の表示制限の解除・表示(ステップS25)
録画済番組表の表示制限を条件付きで解除することができる。この詳細は、ステップS22と対応するので、詳細な説明を省略する。
【0055】
以上のように、本実施形態では、番組の再生に加えて、番組表での番組の名称や内容説明の表示が制限される。従来は、番組の視聴そのものは制限されていたが、番組の視聴、録画のための番組表上での表示が制限されていなかった。このため、番組表上で、子供等が有害な文言等を目にする可能性があった。本実施形態では、このような可能性を低減できる。
【0056】
(その他の実施形態)
本発明の実施形態は上記の実施形態に限られず拡張、変更可能であり、拡張、変更した実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば、本実施形態の放送受信装置100は、録画機能付きのデジタルテレビに対応する。しかし、本実施形態は、テレビだけでなくハードディスクレコーダ等の録画機器や、チューナなどにも適用できる。
また放送については、電波を使ったテレビ放送以外に、通信ネットワークを通じた放送(いわゆるIP放送)にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の一実施形態に係る放送受信装置100を表すブロック図である。
【図2】表示制限テーブルTの一例を表す模式図である。
【図3】放送受信装置100の動作手順の一例を表すフロー図である。
【図4】設定メニューの一例を表す模式図である。
【図5】表示制限設定用の画面一例を表す模式図である。
【図6】表示制限無しの放送番組表の例を表す模式図である。
【図7】表示制限有りの放送番組表の例を表す模式図である。
【図8】表示制限有りの放送番組表の例を表す模式図である。
【図9】設定メニューの一例を表す模式図である。
【図10】暗証番号入力用の画面の一例を表す模式図である。
【図11】簡易設定メニューの一例を表す模式図である。
【図12】表示制限無しの録画予約番組表の例を表す模式図である。
【図13】表示制限有りの録画予約番組表の例を表す模式図である。
【図14】表示制限有りの録画予約番組表の例模式図である。
【符号の説明】
【0058】
100…放送受信装置、101…アンテナ、102…チューナ・復調部、103…デスクランブラ、104…多重分離部(DEMUX)、105a…映像・音声デコーダ、105b…OSD部、106…モニタ、107…スピーカ、108…EPG処理部、109…録画処理部、111…制御部、112…無線受信部、113…キー入力部、120…記憶部、121…ROM、122…RAM、123…NVRAM、131…リモコン
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送番組を再生する番組再生装置および番組再生方法に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルテレビ等の放送信号中には、その番組やチャンネルの視聴年齢が制限されることを表す情報が含まれ、この情報に従って受信機側での番組の視聴が制限される。
なお、視聴年齢の制限に対応して、コンテンツのサムネイル画像を処理する技術が公開されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2007−288584号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前述の技術では、番組表での番組名の表示は制限されない。ディジタル放送では、放送信号から放送される番組を表す放送番組表を生成し、表示できる。放送番組表中の番組名から番組の内容が推認され、青少年に良くない影響を与える可能性がある。
上記に鑑み、本発明は、視聴が制限されている番組の名称の表示が制限された番組再生装置および番組再生方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一態様に係る番組再生装置は、視聴が制限されることを表す視聴制限情報を含む放送信号に基づいて、番組を再生する番組再生装置であって、前記視聴制限情報に対応する番組またはチャンネルの表示を制限することを表す表示制限情報を入力する入力部と、前記表示制限情報に基づいて、前記視聴制限情報に対応する番組またはチャンネルの表示が制限される放送番組表を放送信号から生成する放送番組表生成部と、前記放送番組表を表示する表示部と、前記放送番組表に基づいて選択される番組を再生する再生部と、を具備する。
【0005】
本発明の一態様に係る番組再生方法は、視聴が制限されることを表す視聴制限情報を含む放送信号に基づいて、番組を再生する番組再生方法であって、前記視聴制限情報に対応する番組またはチャンネルの表示を制限する表示制限情報を入力するステップと、前記表示制限情報に基づいて、前記視聴制限情報に対応する番組またはチャンネルの表示が制限される放送番組表を放送信号から生成するステップと、前記生成される放送番組表に基づいて、番組を選択するステップと、前記選択される番組を再生するステップと、を具備する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、視聴が制限されている番組の名称の表示が制限された番組再生装置および番組再生方法を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る放送受信装置100を表すブロック図である。放送受信装置100は、録画機能付きのデジタルテレビに対応する。
【0008】
放送受信装置100は、アンテナ101、チューナ・復調部102、デスクランブラ103、多重分離部(DEMUX)104、映像・音声デコーダ105a、OSD部105b、モニタ106、スピーカ107、EPG処理部108、録画処理部109、制御部111、無線受信部112、キー入力部113、記憶部120を有する。
【0009】
アンテナ101は、放送局から送信される放送信号を受信する。チューナ・復調部102は、アンテナ101で受信された放送信号から所望のチャンネルを選局し、復調して、トランスポートストリーム(以下、「TS」と記す)を生成する。生成されたTSはデスクランブラ103に出力される。このTSは、スクランブル化放送信号、SI/PSIを含む多重化された信号である。スクランブル化放送信号は、例えば、MPEG−2の放送信号がスクランブル化されたものである。
【0010】
SI/PSIは、番組配列情報である。SIは、SDT(Service Definition Table)やEIT(Event Information Table)等を含む。SDTは、サービス(編成チャンネル)の詳細情報を記述するものであり、チャンネルの名称、視聴制限情報等を含む。EITは、サービス内の番組の詳細情報を記述するものであり、番組名(番組の名称)、視聴制限情報等を含む。PSIは、多重された複数の番組の構成等を記述したものであり、PAT(Program Association Table)、PMT(Program Map Table)等を含む。
【0011】
視聴制限情報は、視聴を制限するための情報であり、番組あるいはチャンネルに付随する。視聴制限情報の一例として、視聴者の年齢を制限する視聴年齢制限情報がある。視聴年齢制限情報は、その番組の視聴が制限される年齢範囲を表す。また、視聴年齢制限情報として、「一般」(あらゆる年齢層が視聴できる)、「PG-12」(12歳未満(小学生以下)での視聴には成人保護者の同伴が適当)、「R-15」(15歳未満(中学生以下)での視聴の禁止)、「R-18」(18歳未満での視聴の禁止)等の年齢別の取り扱い区分を利用しても良い。
【0012】
デスクランブラ103は、チューナ・復調部102から入力されたTSをデスクランブルして多重分離部104へ出力する。即ち、TS中のスクランブル化放送信号がデスクランブルされて、放送信号が生成される。
【0013】
多重分離部(DEMUX)104は、デスクランブラ103から入力されたTSから放送信号、SI/PSI等を分離する。また、多重分離部104は、分離した放送信号を映像・音声デコーダ105aへ出力する。また、多重分離部104は、分離した放送信号の良否を判定し、その結果を制御部111に出力する。例えば、放送信号の分離の可否、分離した放送信号のBER(Bit Error Rate)により、放送信号の良否を判定できる。
【0014】
映像・音声デコーダ105aは、多重分離部104から入力された放送信号をデコードして、モニタ106、スピーカ107へと出力する。
OSD(On Screen Display)部105bは、番組と重畳して、設定メニュー、表示制限設定用の画面、番組表(放送番組表、録画予約番組表、録画済番組表)等をモニタ106に表示させる。
モニタ106は、CRT、液晶表示装置等の表示装置である。スピーカ107は、音声出力装置である。
【0015】
EPG処理部108は、多重分離部104で分離されたSIデータから放送番組表(EPG(Electronic Program Guide:電子番組ガイド))を構成し、さらに放送番組表の画像信号を生成する。この画像信号によってモニタ106に放送番組表が表示される。利用者は放送番組表を用いて番組を確認、予約できる。このとき、後述の表示制限テーブルTに基づき、視聴が制限された番組の名称の表示が放送番組表上で制限される。なお、放送番組表は主にEITを用いて作成される。
【0016】
即ち、EPG処理部108は、視聴制限情報に対応する番組またはチャンネルの表示が制限される放送番組表を放送信号から生成する放送番組表生成部として機能する。EPG処理部108は、視聴制限情報に対応する番組またはチャンネルの表示の制限が解除された第2の放送番組表を生成する第2の放送番組表生成部としても機能する。
【0017】
録画処理部109は、多重分離部104、あるいは映像・音声デコーダ105aから出力される放送信号を用いて、放送を録画し、再生する。録画処理部109は、内蔵するメモリ、ハードディスク等の記憶部、あるいは外部の記憶装置や録画装置に放送番組を録画する。この録画の予約に放送番組表を利用できる。
【0018】
制御部111は、CPU(Central Processing Unit:中央演算装置)から構成され、放送受信装置100全体を制御する。制御部111は以下の処理をなす。
【0019】
(1)録画予約番組表、録画済番組表の生成
制御部111は、録画予約番組表、録画済番組表を生成する。録画予約番組表は、録画予約した番組のリストを表す。録画済番組表は、録画された番組のリストを表す。制御部111は、視聴制限情報に対応する番組またはチャンネルの表示が制限される録画予約番組表を生成する録画予約番組表生成部として機能する。制御部111は、視聴制限情報に対応する番組またはチャンネルの表示が制限される録画済番組表を生成する録画済番組表生成部として機能する。
【0020】
(2)表示制限テーブルTの生成
制御部111は、番組表(放送番組表、録画予約番組表、録画済番組表)での番組名等の表示を制限するための表示制限テーブルTを生成し、NVRAM123に記憶させる。
【0021】
図2は、表示制限テーブルTの一例を表す模式図である。暗証番号、表示制限(表示制限情報)、表示制限の解除(制限解除情報)が対応して表される。
【0022】
「暗証番号」は、表示制限テーブルTの書き換えを可能とする利用者を識別するための情報である。表示制限を設定した利用者が入力した暗証番号がこの欄に表される。その後、この欄の暗証番号と同一の暗証番号を入力することで、表示制限テーブルTの書き換え、即ち、表示制限の解除が可能となる。
【0023】
「表示制限」の欄には、番組表(放送番組表、録画予約番組表、録画済番組表)での番組の名称、内容(以下、番組名等という)の表示を制限すること、およびその対象となる利用者の範囲等が表される。「表示制限」の欄に、対象となる利用者の範囲を表す所定の情報が表されていれば、表示制限有りと解釈される。表示制限無しの場合、番組表での番組名等の表示が制限されない。即ち、番組表に番組名等がそのまま表される。表示制限有りの場合、原則として、番組表での番組名等の表示が制限される。即ち、番組表には番組名等が空白または置き換えられて表される。
【0024】
この例では、利用者の範囲を年齢範囲で表している。「年齢範囲」は、番組表での番組名等の表示を制限する視聴者の年齢の範囲を表す。
【0025】
「表示制限の解除」の欄は、解除の有無および解除条件に区分される。「解除の有無」は番組表での番組名等の表示の制限の解除の有無を表す。制限解除無しの場合、表示制限が有効となる。制限解除有りの場合、一定条件(解除条件)を満たせば、番組表での番組名等の表示の制限が解除される。
「解除条件」は、番組表での番組名等の表示の制限を解除するための条件を表す。解除条件の例を次のa.〜c.に示す。
【0026】
a.特定の番組表のみでの制限解除
特定の番組表のみで表示制限を解除する。例えば、表示が制限された放送番組表を表示しているときに、制限解除を設定することで、表示制限が解除された放送番組表が生成、表示される。その放送番組表の表示が停止されると、表示制限状態に復帰する。例えば、表示制限が解除された放送番組表から視聴する番組を選択して視聴した後に、放送番組表を表示させる。このとき、表示が制限された放送番組表が生成、表示される。
【0027】
b.所定時間内のみでの制限解除
制限解除を設定してから所定時間の間、表示制限が解除された番組表が表示される。所定時間が経過すると、表示制限状態に復帰する。即ち、表示が制限された放送番組表が生成、表示される。
【0028】
c.所定対象のみでの制限解除
制限解除の対象を放送番組表、録画予約番組表、録画済番組表のいずれか1つ、あるいは2つに特定する。例えば、放送番組表のみで制限を解除した場合、録画予約番組表、録画済番組表では表示が制限される。
【0029】
解除条件を満たすか否かが制御部111によって判断され、解除条件を満たさなくなると、必要に応じて、表示制限テーブルTが書き換えられる。例えば、特定の番組表のみ、所定時間内のみでの制限解除の場合、「制限解除情報」の「解除の有無」の欄が解除「無し」に書き換えられる。
【0030】
無線受信部112は、リモコン131から無線(例えば、赤外線)で送信されるユーザ操作情報を受信する。リモコン131は、「カーソル」ボタン、「青」ボタン、「赤」ボタン、「決定」ボタン、「戻り」ボタンを有し、ユーザ操作情報の入力が可能である。
【0031】
キー入力部113は、例えば、放送受信装置100本体の操作ボタンである。また、キー入力部113として、例えば、キーボードのようなユーザ操作情報を入力する入力装置も利用可能である。キー入力部113に、「カーソル」ボタン、カラーボタン(「青」ボタン、「赤」ボタン)、「決定」ボタン、「戻り」ボタンを有し、リモコン131と同様に、ユーザ操作情報の入力も可能である。
【0032】
記憶部120は、ROM(Read Only Memory)121、RAM(Random Access Memory)122、NVRAM(Non Volatile RAM:不揮発性メモリ)123で構成される。ROM121は、制御部111が動作するためのプログラム等を記憶する。RAM122は、制御部111の動作時に利用され、プログラム、データ等が書き込まれる。NVRAM123は、表示制限テーブルTを記憶する。
【0033】
(放送受信装置100の動作)
図3は、放送受信装置100の動作手順の一例を表すフロー図である。この例では、放送番組表を用いて視聴あるいは録画予約する番組を選択している。
【0034】
(1)表示制限の設定(ステップS11)
表示制限情報が入力される。例えば、リモコン131を用いて、モニタ106上に図4の設定メニューを表示させ、「視聴制限設定」を選択することで、図5のような表示制限設定用の画面が表示される。この画面を用いて、表示制限情報および暗証番号を入力する。この例での表示制限情報は、視聴を制限する年齢範囲を表す情報である。暗証番号は表示の制限を解除可能な利用者を特定するために用いられる。入力された表示制限情報、暗証番号に基づいて、表示制限テーブルTが生成され、NVRAM123に記憶される。この表示制限テーブルTの「表示制限の解除」の欄には、「解除無し」と記載される。
【0035】
(2)表示が制限された放送番組表の作成、表示(ステップS12)
モニタ106上への放送番組表の表示が指示されると、表示が制限された放送番組表が作成、表示される。表示が制限されていることから、一部の番組の選択が不能となり、再生、録画も制限される(結果として、番組自体の視聴も制限)。
【0036】
図6は、表示制限無しの放送番組表の例を表す。図7、図8は、表示制限有りの放送番組表の例を表す。図6では、「暴力万歳!」、「血みどろスペシャル!」、「皆殺し!」が番組名として表示される。これに対して、図7では、これらの番組に対応するチャンネルの全体が表示されない。また、図8では、これらの番組名が「有害番組1」〜「有害番組3」に置き換えられて表示される。
【0037】
(3)表示制限の解除(ステップS13)
制限解除情報が入力され、表示制限テーブルTが書き換えられ、表示制限が解除される。このとき、a.全面的制限解除、b.条件付き制限解除の2つがあり得る。
【0038】
a.全面的制限解除
表示制限を全面的に解除することができる。例えば、リモコン131を用いて、モニタ106上に図9の設定メニューを表示させ、全面的制限解除用の「視聴制限解除」を選択することで、図10のような暗証番号入力用の画面が表示される。この画面を用いて、暗証番号を入力する。この結果、表示制限テーブルTが削除され、表示制限が全面的に解除される。
【0039】
b.条件付き制限解除
表示制限を条件付きで解除することができる。例えば、図7、図8のように表示が制限された放送番組表がモニタ106上に表示されているときに、リモコン131を用いて、モニタ106上に簡易設定メニューを放送番組表に重畳して表示させ(図11参照)、「視聴制限解除」を選択することで、暗証番号入力用の画面が表示され(図10参照)、この画面を用いて、暗証番号を入力する。この結果、表示制限テーブルTが書き換えられ、表示制限が条件付きで解除される。この例では、特定の放送番組表のみでの制限解除となる。従って、特定の放送番組表のみにおいて、表示制限された番組の確認、選択が可能となる。
【0040】
一方、後述のように、この放送番組表から通常の放送画面に遷移し、再び放送番組表に戻ってきたときには表示が制限される。このように、再び放送番組表に戻ってきたときに表示が制限されることで、ユーザの操作忘れ等のために、表示制限が解除された状態が続き、青少年等に好ましくない影響を与えることが防止される。
【0041】
(4)表示が制限されない放送番組表の作成、表示(ステップS14)
表示制限が解除された放送番組表が作成、表示される(図6参照)。
【0042】
(5)番組の選択(ステップS15)
放送番組表から番組を選択する。再生、予約録画の対象を選択するためである。放送番組表での表示の制限が解除されているので、視聴制限されている番組をも選択できる。
【0043】
(6)再生、予約録画の選択(ステップS16)
再生、予約録画が選択される。表示制限が解除されていることから、全ての番組の再生、予約録画が可能となる。
【0044】
(7)番組の再生(ステップS17)
再生が選択されると、放送番組表から選択された番組が再生される。
【0045】
(8)表示が制限された放送番組表の作成、表示(ステップS18)
番組の再生後に放送番組表を表示させようとすると、表示制限が解除された放送番組表が作成、表示される。即ち、放送番組表から放送画面へ遷移すると、再び放送番組表に戻ってきたときには番組またはチャンネルの表示が制限される(放送番組表の表示停止により、制限状態に戻る)。
【0046】
(9)録画予約番組表の生成(ステップS21)
放送番組表から番組を選択して録画予約し、録画予約番組表が生成される。表示制限情報の関係で、この録画予約番組表は、番組、チャンネルの表示が制限される。このとき、表示が制限された録画予約番組表が作成、表示される。
【0047】
図12は、表示制限無しの録画予約番組表の例を表す。図13、図14は、表示制限有りの録画予約番組表の例を表す。図12では、「暴力万歳」、「血まみれKids」が番組名として表示される。これに対して、図13では、これらの番組が表示されない。また、図14では、これらの番組名が「ダミー番組1」、「ダミー番組2」に置き換えられて表示される。
【0048】
録画予約番組表は、例えば、表示制限される番組、チャンネルを表す制限対象識別子を含み、この識別子を用いて表示を制限する。表示制限情報、制限解除情報、制限対象識別子によって、録画予約番組表の表示が制御される。制御部111は、これらの情報に基づき、録画予約番組表の表示画面データを生成する。この表示画面データにより、モニタ106上に録画予約番組表が表示される。
【0049】
(10)録画予約番組表の表示制限の解除・表示(ステップS22)
録画予約番組表の表示制限を条件付きで解除することができる。例えば、図13、図14のように表示が制限された録画予約番組表がモニタ106上に表示されているときに、リモコン131を用いて、モニタ106上に簡易設定メニューを録画予約番組表に重畳して表示させ、「視聴制限解除」を選択し、暗証番号を入力する。この結果、表示制限テーブルTが書き換えられ、表示制限が条件付きで解除される。この例では、特定の番組表のみでの制限解除となる。
【0050】
表示制限が解除されていることから、制御部111は、制限対象識別子に対応する番組、チャンネルの名称等が表された録画予約番組表の表示画面データを生成する。この表示画面データにより、モニタ106上に録画予約番組表が表示される。
【0051】
なお、この録画予約番組表の表示を停止し、再表示すると、録画予約番組表上での番組名等の表示が制限される。
【0052】
(11)録画(ステップS23)
録画予約番組表に従って、番組が録画される。
【0053】
(12)録画済番組表の生成(ステップS24)
録画済番組表が生成される。表示制限情報の関係で、この録画済番組は、番組、チャンネルの表示が制限される。
【0054】
(13)録画予約番組表の表示制限の解除・表示(ステップS25)
録画済番組表の表示制限を条件付きで解除することができる。この詳細は、ステップS22と対応するので、詳細な説明を省略する。
【0055】
以上のように、本実施形態では、番組の再生に加えて、番組表での番組の名称や内容説明の表示が制限される。従来は、番組の視聴そのものは制限されていたが、番組の視聴、録画のための番組表上での表示が制限されていなかった。このため、番組表上で、子供等が有害な文言等を目にする可能性があった。本実施形態では、このような可能性を低減できる。
【0056】
(その他の実施形態)
本発明の実施形態は上記の実施形態に限られず拡張、変更可能であり、拡張、変更した実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば、本実施形態の放送受信装置100は、録画機能付きのデジタルテレビに対応する。しかし、本実施形態は、テレビだけでなくハードディスクレコーダ等の録画機器や、チューナなどにも適用できる。
また放送については、電波を使ったテレビ放送以外に、通信ネットワークを通じた放送(いわゆるIP放送)にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の一実施形態に係る放送受信装置100を表すブロック図である。
【図2】表示制限テーブルTの一例を表す模式図である。
【図3】放送受信装置100の動作手順の一例を表すフロー図である。
【図4】設定メニューの一例を表す模式図である。
【図5】表示制限設定用の画面一例を表す模式図である。
【図6】表示制限無しの放送番組表の例を表す模式図である。
【図7】表示制限有りの放送番組表の例を表す模式図である。
【図8】表示制限有りの放送番組表の例を表す模式図である。
【図9】設定メニューの一例を表す模式図である。
【図10】暗証番号入力用の画面の一例を表す模式図である。
【図11】簡易設定メニューの一例を表す模式図である。
【図12】表示制限無しの録画予約番組表の例を表す模式図である。
【図13】表示制限有りの録画予約番組表の例を表す模式図である。
【図14】表示制限有りの録画予約番組表の例模式図である。
【符号の説明】
【0058】
100…放送受信装置、101…アンテナ、102…チューナ・復調部、103…デスクランブラ、104…多重分離部(DEMUX)、105a…映像・音声デコーダ、105b…OSD部、106…モニタ、107…スピーカ、108…EPG処理部、109…録画処理部、111…制御部、112…無線受信部、113…キー入力部、120…記憶部、121…ROM、122…RAM、123…NVRAM、131…リモコン
【特許請求の範囲】
【請求項1】
視聴が制限されることを表す視聴制限情報を含む放送信号に基づいて、番組を再生する番組再生装置であって、
前記視聴制限情報に対応する番組またはチャンネルの表示を制限することを表す表示制限情報を入力する入力部と、
前記表示制限情報に基づいて、前記視聴制限情報に対応する番組またはチャンネルの表示が制限される放送番組表を放送信号から生成する放送番組表生成部と、
前記放送番組表に基づいて選択される番組を再生する再生部と、
を具備することを特徴とする番組再生装置。
【請求項2】
前記放送番組表および前記表示制限情報に基づいて、前記視聴制限情報に対応する番組またはチャンネルの表示が制限される録画予約番組表を生成する録画予約番組表生成部と、
前記録画予約番組表に基づいて、番組を録画する録画部と、
前記表示制限情報に基づいて、前記視聴制限情報に対応する番組またはチャンネルの表示が制限される録画済番組表を生成する録画済番組表生成部と、
をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の番組再生装置。
【請求項3】
視聴制限情報に対応する番組またはチャンネルの表示の制限を所定の条件下で解除することを表す制限解除情報を入力する第2の入力部と、
前記制限解除情報に基づいて、前記視聴制限情報に対応する番組またはチャンネルの表示の制限が解除された第2の放送番組表を生成する第2の放送番組表生成部と、
をさらに具備することを特徴とする請求項1または2に記載の番組再生装置。
【請求項4】
前記第2の放送番組表の表示の停止によって、前記制限解除情報に基づく表示の制限の解除が解消される
ことを特徴とする請求項3に記載の番組再生装置。
【請求項5】
所定時間の経過によって、前記制限解除情報に基づく表示の制限の解除が解消される
ことを特徴とする請求項3に記載の番組再生装置。
【請求項6】
前記制限解除情報に基づき、前記放送番組表、前記録画予約番組表、前記録画済番組表のいずれかについて、表示の制限が解除される
ことを特徴とする請求項3に記載の番組再生装置。
【請求項7】
前記放送番組表、前記録画予約番組表、または前記録画済番組表上で、前記視聴制限情報に対応する番組またはチャンネルの名称が表示されないか、他の文字、記号に置き換えられて表示される
ことを特徴とする請求項2乃至6のいずれか1項に記載の番組再生装置。
【請求項8】
前記放送番組表、前記録画予約番組表、または前記録画済番組表を表示する表示部
をさらに具備することを特徴とする請求項2乃至7のいずれか1項に記載の番組再生装置。
【請求項9】
視聴が制限されることを表す視聴制限情報を含む放送信号に基づいて、番組を再生する番組再生方法であって、
前記視聴制限情報に対応する番組またはチャンネルの表示を制限する表示制限情報を入力するステップと、
前記表示制限情報に基づいて、前記視聴制限情報に対応する番組またはチャンネルの表示が制限される放送番組表を放送信号から生成するステップと、
前記生成される放送番組表に基づいて、番組を選択するステップと、
前記選択される番組を再生するステップと、
を具備することを特徴とする番組再生方法。
【請求項1】
視聴が制限されることを表す視聴制限情報を含む放送信号に基づいて、番組を再生する番組再生装置であって、
前記視聴制限情報に対応する番組またはチャンネルの表示を制限することを表す表示制限情報を入力する入力部と、
前記表示制限情報に基づいて、前記視聴制限情報に対応する番組またはチャンネルの表示が制限される放送番組表を放送信号から生成する放送番組表生成部と、
前記放送番組表に基づいて選択される番組を再生する再生部と、
を具備することを特徴とする番組再生装置。
【請求項2】
前記放送番組表および前記表示制限情報に基づいて、前記視聴制限情報に対応する番組またはチャンネルの表示が制限される録画予約番組表を生成する録画予約番組表生成部と、
前記録画予約番組表に基づいて、番組を録画する録画部と、
前記表示制限情報に基づいて、前記視聴制限情報に対応する番組またはチャンネルの表示が制限される録画済番組表を生成する録画済番組表生成部と、
をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の番組再生装置。
【請求項3】
視聴制限情報に対応する番組またはチャンネルの表示の制限を所定の条件下で解除することを表す制限解除情報を入力する第2の入力部と、
前記制限解除情報に基づいて、前記視聴制限情報に対応する番組またはチャンネルの表示の制限が解除された第2の放送番組表を生成する第2の放送番組表生成部と、
をさらに具備することを特徴とする請求項1または2に記載の番組再生装置。
【請求項4】
前記第2の放送番組表の表示の停止によって、前記制限解除情報に基づく表示の制限の解除が解消される
ことを特徴とする請求項3に記載の番組再生装置。
【請求項5】
所定時間の経過によって、前記制限解除情報に基づく表示の制限の解除が解消される
ことを特徴とする請求項3に記載の番組再生装置。
【請求項6】
前記制限解除情報に基づき、前記放送番組表、前記録画予約番組表、前記録画済番組表のいずれかについて、表示の制限が解除される
ことを特徴とする請求項3に記載の番組再生装置。
【請求項7】
前記放送番組表、前記録画予約番組表、または前記録画済番組表上で、前記視聴制限情報に対応する番組またはチャンネルの名称が表示されないか、他の文字、記号に置き換えられて表示される
ことを特徴とする請求項2乃至6のいずれか1項に記載の番組再生装置。
【請求項8】
前記放送番組表、前記録画予約番組表、または前記録画済番組表を表示する表示部
をさらに具備することを特徴とする請求項2乃至7のいずれか1項に記載の番組再生装置。
【請求項9】
視聴が制限されることを表す視聴制限情報を含む放送信号に基づいて、番組を再生する番組再生方法であって、
前記視聴制限情報に対応する番組またはチャンネルの表示を制限する表示制限情報を入力するステップと、
前記表示制限情報に基づいて、前記視聴制限情報に対応する番組またはチャンネルの表示が制限される放送番組表を放送信号から生成するステップと、
前記生成される放送番組表に基づいて、番組を選択するステップと、
前記選択される番組を再生するステップと、
を具備することを特徴とする番組再生方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2009−201040(P2009−201040A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−43148(P2008−43148)
【出願日】平成20年2月25日(2008.2.25)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年2月25日(2008.2.25)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]