説明

番組制作管理サーバ、番組端末、番組制作管理プログラム、及び番組制作プログラム

【課題】 番組に関する情報を効率的に取得し高精度な番組を制作する。
【解決手段】 番組端末により制作された番組に関する情報を取得し番組の管理を行う番組制作管理サーバにおいて、番組を制作した番組制作者の連絡先情報を含む番組制作者情報を管理する番組制作者管理手段と、番組視聴者から送られた番組に対するコメント情報を前記連絡先情報に基づいて、前記番組を制作した番組制作者に送信する送信手段と、前記コメント情報を蓄積する蓄積手段とを有することにより、上記課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、番組制作管理サーバ、番組端末、番組制作管理プログラム、及び番組制作プログラムに係り、特に、番組に関する情報を効率的に取得し高精度な番組を制作するための番組制作管理サーバ、番組端末、番組制作管理プログラム、及び番組制作プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、番組制作において、番組を立案する、番組を制作する、制作した番組を蓄積する、蓄積した番組を配信(送信)する、番組をダウンロードして視聴(提示)する等の各分野の技術は、それぞれの分野毎に分かれて提案されている。そのため、番組は制作段階で「番組」としてパッケージ化され、パッケージされた後の段階では、その「番組」に関する情報を様々な手法により流通させるのみであった。
【0003】
更に、番組と称されるコンテンツを制作するコンテンツ制作側においても、視聴者に伝える情報(素材)の設定やその素材を用いた番組の演出の設定等、様々な設定を行う必要があった。
【0004】
なお、近年では、制作した番組を蓄積装置に蓄積する際、素材を基に番組に関するメタデータを自動的に付加することにより、番組視聴側において目的の番組を検索することを可能にし、更に提示する番組を各個人の好みに応じてカスタマイズする手法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2001−24610号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、番組を視聴したユーザから番組制作者(番組クリエータ)に対して、番組の内容についてリクエストしたり、番組に関する意見を述べたり、視聴者が知っているその番組に関連した情報等を容易に通知するための簡単な手段がなかった。そのため、番組制作者は、どんな人が自分の番組を視聴して、視聴後にどのような感想を持ったのかを迅速に知ることができなかった。したがって、番組制作側は知らず、番組視聴者が知っている有益な情報を、その番組に反映させることができなかった。
【0006】
本発明は、上述した問題点に鑑みなされたものであり、番組に関する情報を効率的に取得し高精度な番組を制作するための番組制作管理サーバ、番組端末、番組制作管理プログラム、及び番組制作プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本件発明は、以下の特徴を有する課題を解決するための手段を採用している。
【0008】
請求項1に記載された発明は、番組端末により制作された番組に関する情報を取得し番組の管理を行う番組制作管理サーバにおいて、番組を制作した番組制作者の連絡先情報を含む番組制作者情報を管理する番組制作者管理手段と、番組視聴者から送られた番組に対するコメント情報を前記連絡先情報に基づいて、前記番組を制作した番組制作者に送信する送信手段と、前記コメント情報を蓄積する蓄積手段とを有することを特徴とする。
【0009】
請求項1記載の発明によれば、番組に関する情報を効率的に取得し高精度な番組を制作することができる。つまり、番組制作者は制作した番組についての番組視聴者の反響を迅速に取得することができ、番組制作のモチベーションの向上、番組制作スキルの向上が期待できる。また、番組制作者はコメント情報に基づいて更によい番組に修正(再編集)することができる。
【0010】
請求項2に記載された発明は、前記連絡先情報として前記番組制作者の電子メールアドレスを取得し、前記コメント情報が前記番組視聴者から送られてきた旨を示す情報又はコメント情報を直接メール本文に記載した電子メールを生成するコメント管理手段を有し、前記送信手段は、前記電子メールアドレス宛てに前記電子メールを送信することを特徴とする。
【0011】
請求項2記載の発明によれば、電子メールにより迅速で容易にコメント情報を番組制作者に送信することができる。また、番組制作管理サーバを介して番組制作者に電子メールが送信されるため、番組視聴者及び番組制作者のお互いの匿名性は確保される。
【0012】
請求項3に記載された発明は、前記番組制作者からのコメント情報の詳細情報の取得要求に対して、前記蓄積手段により蓄積された前記コメント情報の詳細情報を送信する要求回答手段を有することを特徴とする。
【0013】
請求項3記載の発明によれば、番組制作者には、最初に番組視聴者から何らかのコメント情報が送られてきた旨の簡単な通知を行い、番組制作者から更に詳細なコメント情報を取得したいと要求されたときにのみ、詳細情報を送信することにより、伝送効率の無駄を防止することができる。
【0014】
請求項4に記載された発明は、前記要求回答手段は、前記番組端末からの番組又はチャンネルの取得要求に対して、前記蓄積手段により対応する情報を抽出し、抽出した情報を要求のあった番組端末に送信することを特徴とする。
【0015】
請求項4記載の発明によれば、番組制作者は、既に存在する番組やチャンネルに用いられる素材等を使用して新たな番組を効率的に制作することができる。
【0016】
請求項5に記載された発明は、番組の制作又は視聴を行う番組端末において、素材及び演出内容を示すデータに基づいて番組を制作する番組制作手段と、前記番組制作手段により得られる番組に関する情報を、通信ネットワークに接続された番組の管理を行う番組制作管理サーバへアップロードするアップロード手段と、前記番組制作管理サーバから送信される番組視聴者からのコメント情報を受信し、前記コメント情報に関する回答を送信する送受信手段とを有することを特徴とする。
【0017】
請求項5記載の発明によれば、番組制作管理サーバを用いて番組の制作、蓄積、配信(送信)、提示を効率的に実現することができ、更に、番組に関する情報を効率的に取得し高精度な番組を制作することができる。つまり、番組制作者は制作した番組についての番組視聴者の反響を迅速に取得することができ、番組制作のモチベーションの向上、番組制作スキルの向上が期待できる。また、番組制作者はコメント情報に基づいて更によい番組に修正(再編集)することができる。
【0018】
請求項6に記載された発明は、前記番組制作管理サーバから得られる前記コメント情報に関する詳細情報を要求する要求手段を有することを特徴とする。
【0019】
請求項6記載の発明によれば、取得したコメント情報に対して更に詳細情報の取得要求があった場合にのみ、詳細情報の受信を行うことにより伝送効率の無駄を防止することができる。
【0020】
請求項7に記載された発明は、前記アップロード手段は、前記コメント情報として、テキストデータ、動画データ、画像データ、及び音声データのうち、少なくとも1つを前記番組制作管理サーバに送信することを特徴とする。
【0021】
請求項7記載の発明によれば、その番組の制作者に様々な情報(素材)を提供することができる。これにより、高精度な番組を制作することができる。
【0022】
請求項8に記載された発明は、前記送受信手段は、前記コメント情報を電子メールにより受信し、前記コメント情報に関する回答を電子メールにより前記番組制作管理サーバに送信することを特徴とする。
【0023】
請求項8記載の発明によれば、電子メールにより迅速で容易にコメント情報の受信と、その内容に関する回答の送信とを行うことができる。また、番組制作管理サーバを介して電子メールが送受信されるため、番組視聴者及び番組制作者のお互いの匿名性は確保される。
【0024】
請求項9に記載された発明は、番組端末により制作された番組に関する情報を取得し番組の管理を行う番組制作管理処理をコンピュータに実行させるための番組制作管理プログラムにおいて、番組を制作した番組制作者の連絡先情報を含む番組制作者情報を管理する番組制作者管理処理と、前記番組視聴者から送られた番組に対するコメント情報を前記連絡先情報に基づいて、前記番組を制作した番組制作者に送信する送信処理とをコンピュータに実行させる。
【0025】
請求項9記載の発明によれば、番組に関する情報を効率的に取得し高精度な番組を制作することができる。また、実行プログラムをコンピュータにインストールすることにより、容易に制作された番組の管理を実現することができる。
【0026】
請求項10に記載された発明は、番組を制作する処理をコンピュータに実行させるための番組制作プログラムにおいて、素材及び演出内容を示すデータに基づいて番組を制作する番組制作処理と、前記番組制作処理により得られる番組に関する情報を、通信ネットワークに接続された番組の管理を行う番組制作管理サーバへアップロードするアップロード処理と、前記番組制作管理サーバから送信される番組視聴者からのコメント情報を受信する受信処理と、前記受信処理により得られる前記コメント情報に関する回答を生成する回答生成処理と、前記回答生成処理により得られる回答を前記番組制作管理サーバに送信する送信処理とをコンピュータに実行させる。
【0027】
請求項10記載の発明によれば、番組制作管理サーバを用いて番組の制作、蓄積、配信(送信)、提示を効率的に実現することができ、更に、番組に関する情報を効率的に取得し高精度な番組を制作することができる。また、実行プログラムをコンピュータにインストールすることにより、容易に番組制作を実現することができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、番組に関する情報を効率的に取得し高精度な番組を制作することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
<本発明の概要>
本発明は、番組視聴側からの情報の発信を可能とし、番組制作側とのコミュニケーションを容易に実現する。具体的には、番組視聴側が番組視聴中や視聴終了後にその番組についての意見や感想、番組の内容に関して知っている情報を入力する手段を構築する。入力された情報は、通信ネットワークを介して番組を蓄積しているサーバに蓄積される。また、番組を制作した人に対して番組に関しての意見等のコメント情報があったことを電子メール等の通知手段により通知する。
【0030】
これにより、番組制作者は、自分が制作した番組に対して意見や関連情報があったことを迅速に把握することができる。なお、電子メールを送信する際、番組視聴者は直接番組制作者に対して電子メールを送信するわけではなく、サーバを介して送信されるため、お互いの匿名性は確保される。
【0031】
また、視聴者から送られてきた質問やその番組に関連する情報に基づいて、視聴者に提示するための番組情報を充実させることができる。更には視聴者からの情報に基づいて既に制作済みの番組を再編集し、より魅力的な番組に修正することができる。
【0032】
<実施形態>
以下に、上述したような特徴を有する本発明における番組制作管理サーバ、番組端末、番組制作管理プログラム、及び番組制作プログラムを好適に実施した形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、本実施形態では、番組の制作、提示等に用いられるスクリプトの一例として、TVML(TV program Marking Language)を用いる。TVMLは、テレビ番組を制作するためのオブジェクトベース記述言語である。TVMLは、テレビ番組の映像と音声を、素材と台本(演出内容)とに分けて記述するものであり、番組台本を記述すれば、パソコン等で動作するソフトウェア等がこれを読取り、即座にテレビ番組として視聴(提示)することができるものである。なお、本発明ではTVMLに限定されるものではなく、TVML以外の表現形式を用いて本発明を適用することもできる。
【0033】
図1は、本発明における番組制作・提供システムの概要構成例を示す図である。図1に示す番組制作・提供システム10は、番組制作管理サーバ11と、少なくとも1つの番組端末12−1,12−2,…,12−nとを有するよう構成されている。また、番組制作管理サーバ11と番組端末12とは、インターネット等の通信ネットワーク13を介してデータの送受信が可能な状態で接続されている。なお、通信ネットワーク13は、有線でも無線でもよい。
【0034】
番組制作管理サーバ11は、番組端末12から送られる素材や番組内容等といった番組を制作することで得られる情報を通信ネットワーク13を介して受信し、受信した各種情報を蓄積、管理する。
【0035】
また、番組端末12は、番組の制作又は番組の視聴を行うための端末である。したがって、番組端末12は、番組制作のために使用する場合には番組制作端末となり、番組視聴のために使用する場合には番組視聴端末となる。また、1つの番組端末12で番組の制作及び視聴を行うこともできる。
【0036】
具体的には、番組端末12は、番組制作者からの指示入力により番組を制作する。なお、番組の内容としては、例えばその番組に設定されたチャンネル及び番組の要約情報をメタデータとして作成する。ここで、要約情報としては、タイトル、概要、番組内で使用する素材等が含まれている。また、本発明では、作成するメタデータとして、RSS(RDF(Resource Description Framework) Site Summary)を用いる。RSSに含まれる項目としては、チャンネルのタイトル、概要、内容、使用言語、制作者、制作日等であり、この他にも、どの番組視聴者がいつ、この番組を視聴したか、又はどの番組制作者が編集のためにこの番組を利用したか等の番組に対するアクセス情報等を蓄積することができる。
【0037】
また、番組端末12は、制作した番組に関するデータを通信ネットワーク13を介して番組制作管理サーバ11に出力する。また、番組端末12は、番組制作者に関する情報も番組制作管理サーバ11に出力する。なお、番組制作者情報の詳細な情報は、予め番組管理サーバ11に登録しておいてもよい。
【0038】
また、番組端末12は、番組を視聴する端末として、番組を再生するために必要なデータを番組制作管理サーバ11からダウンロードして番組を番組視聴者に提示する。
【0039】
次に、図1に示すシステム構成における番組制作管理サーバ11、番組端末12の具体的な機能構成例について図を用いて説明する。
【0040】
<番組制作管理サーバ11>
図2は、本実施形態における番組制作管理サーバの機能構成の一例を示す図である。図2に示す番組制作管理サーバ11は、番組管理手段21と、チャンネル管理手段22と、メタデータ作成手段23と、蓄積手段24と、要求回答手段25と、メール送受信手段26と、番組制作者管理手段27と、コメント管理手段28とを有するよう構成されている。
【0041】
番組管理手段21は、番組端末12から番組制作に関するデータを各番組端末12−1〜12−nから受信し、番組の登録、管理を行う。更に、番組管理手段21は、番組端末12からの番組視聴要求に対して対応する番組の配信(送信)、管理を行う。具体的には、通信ネットワーク13を介して番組端末12から送られてきた番組を制作することで生成される番組に関する情報を蓄積、管理する。
【0042】
ここで、番組に関する情報とは、素材、番組制作エンジン、及び番組内容等からなる。番組制作エンジンは、番組の制作に対して、どのような演出を付加するかが予め用意された雛形であり、具体的には番組に登場するCGキャラクタや番組における1つの動作の単位で「タイトル表示」、「ズームイン」、「CGキャラクタの動作」等のイベントが予め定義されたものである。この番組制作エンジンを用いることにより、効率的に番組制作を実現することができる。また、番組内容とは、どのような素材や番組制作エンジンを使用してどのような番組を生成されているか等、その番組を構成する具体的な内容を有している。番組管理手段21は、上述したような番組に関する情報を蓄積手段24に出力する。
【0043】
チャンネル管理手段22は、番組管理手段21にて管理される個々の番組がどのチャンネルに属するか、又はその番組が新規に開設するチャンネルであるかを判断して、その番組のチャンネルを設定し、チャンネル情報を管理する。具体的には、チャンネルの新規開設、編集、削除の受付等の管理を行う。
【0044】
メタデータ作成手段23は、番組端末12から送られてきた番組に関する情報に対して番組管理手段21やチャンネル管理手段22により管理されるチャンネルや番組の要約情報をメタデータとして作成する。なお、本発明は、メタデータとしてRSSを用いる。しがたって、メタデータ作成手段23は、チャンネルRSSや各チャンネルに含まれる番組のRSS等を作成する。RSSにより、制作した番組に関して、どこにどのような情報(素材)があるかを把握することができる。また、メタデータ作成手段23は、作成したRSSを蓄積手段24に出力する。
【0045】
また、蓄積手段24は、番組情報(スクリプト)31と、番組制作エンジン32と、素材データ33と、RSS34と、コメント情報35を蓄積する。なお、ここでいう素材データ33とは、番組そのものだけでなく、例えば番組で使用するCGキャラクタの音声データや、映像データ、画像データ等も含まれている。また、コメント情報35は、テキストデータ、動画データ、画像データ、及び音声データのうち、少なくとも1つからなる。
【0046】
要求回答手段25は、番組端末12より検索キーワード等で取得要求のあったチャンネルや番組等に対応したRSSや番組制作エンジン等が蓄積手段24に蓄積されているか否かを検索キーワードの文字列を基づいて検索し、対応する情報がある場合には、その情報から回答を生成して要求のあった番組端末12に送信する。また、要求回答手段25は、回答できなかったコメント情報等は、コメント管理手段28に出力する。
また、要求回答手段25は、番組制作者から視聴者のコメント情報の詳細情報を取得したいという要求があった場合に、番組制作者の番組端末12に対して蓄積手段24により蓄積されたコメント情報を閲覧させる。なお、詳細情報を取得する旨の要求があったか否かの判断は、例えば後述するコメント管理手段28により生成される電子メールの本文に、詳細情報の位置情報(URL等のアドレス情報)等を記載しておき、その位置情報にアクセスしてきた場合に詳細情報の要求があったと判断することができる。
【0047】
メール送受信手段26は、番組視聴者から送られた番組に対する意見や質問、番組視聴後の感想等や視聴者のみが知っているような情報等からなるコメント情報を受信する。このコメント情報は、テキストデータ、動画データ、画像データ、及び音声データのうち、少なくとも1つからなる。
【0048】
また、メール送受信手段26は、コメント情報をコメント管理手段28に出力する。また、コメント管理手段28により生成された電子メールを、そのコメント情報に対応する番組を制作した番組制作者の番組端末12に送信する。なお、メール送受信手段26は、番組制作者から送信した電子メールに対応する回答を電子メールで受信することもでき、その内容に基づいて番組情報(スクリプト)の内容を変更したり、修正したりすることもできる。
【0049】
番組制作者管理手段27は、番組制作者の個人情報を蓄積する。番組制作者情報としては、具体的には、氏名、性別、年齢等の一般的な個人情報の他に、電子メールアドレス、住所、電話番号等の連絡先情報を含む。更に、いままで制作した番組履歴、評判の高い番組、代表作等、制作者の番組制作に関する個人情報(プロフィール)等も蓄積されている。
【0050】
コメント管理手段28は、要求回答手段25又はメール送受信手段26により得られたコメント情報を蓄積手段24に蓄積する(コメント情報35)。また、コメント管理手段28は、番組制作者管理手段27から連絡先情報としてコメント情報に対応する番組制作者の電子メールアドレスを取得し、コメント情報が番組視聴者から送られてきた旨を示す情報又はコメント情報を直接メール本文に記載した電子メールを生成する。また、コメント管理手段28は、生成した電子メールをメール送受信手段26から電子メールアドレス宛てに送信する。
【0051】
この場合、送信元は、予め設定された番組制作管理サーバ11の電子メールアドレスとなる。なお、番組制作管理サーバ11の電子メールアドレスは、コメント管理手段28で管理する。
【0052】
このように、電子メールを用いることで、迅速で容易にコメント情報を番組制作者に送信することができる。また、番組制作管理サーバ11を介して番組制作者に電子メールが送信されるため、番組視聴者及び番組制作者のお互いの匿名性は確保される。
【0053】
また、コメント管理手段28は、番組制作者に対して、最初に番組視聴者から何らかのコメント情報が送られてきた旨の簡単な通知を行い、番組制作者から更に詳細なコメント情報を取得したいと要求されたときにのみ、詳細情報を送信するようにしてもよい。そのため、コメント管理手段28は、電子メールを生成する際、上述したようにURL等による詳細情報の位置情報をメール本文に記載して電子メールを送信させる。更に、コメント管理手段28は、番組視聴者からコメント情報として、テキストデータの他に動画データ、画像データ、及び音声データ等のメディアファイルを含む場合には、テキストデータ部分のみをメール本文中に記載して送信し、その詳細情報が必要な場合にメディアファイルを取得させるようにしてもよい。これにより、伝送効率の無駄を防止することができる。
【0054】
また、コメント管理手段28は、送信した電子メールの送信日時又は番組端末12で受信した受信日時を管理しておき、一定の期間内にその電子メールに対する応答等がない場合に催促メールを送信する等の管理を行うこともできる。
【0055】
<番組端末12>
次に、番組端末12について図を用いて説明する。図3は、本実施形態における番組端末の機能構成の一例を示す図である。図3に示す番組端末12は、検索手段41と、番組一覧生成手段42と、番組制作手段43と、入力手段44と、アップロード手段45と、表示手段46と、蓄積手段47と、メール送受信手段48と、要求手段49を有するよう構成されている。
【0056】
検索手段41は、ユーザがキーボードやマウス等からなる入力手段44により入力したキーワード等の検索情報を通信ネットワーク13を介して番組制作管理サーバに問い合わせを行い、対応した結果(RSS等)を受信する。また、番組一覧生成手段42は、番組制作管理サーバ11から取得したRSSに基づいてチャンネル一覧(リスト)や番組一覧(リスト)等を生成する。
【0057】
番組制作手段43は、蓄積手段47により予め蓄積されている番組制作エンジン51や素材データ52に基づいて編集を行い、番組を制作する。また、番組制作手段43は、キーワード等を用いて番組制作管理サーバ11に所望する番組を検索し、番組制作管理サーバ11から配信された番組の素材データや番組制作エンジンを利用して新たな番組を制作したり、配信された番組を再編集したりすることもできる。
【0058】
具体的には、番組制作手段43は、ワードプロセッサ等に代表されるエディタ機能を有し、入力手段44により視聴者に伝えるCGキャラクタの喋る台詞やタイトル等の演出内容をテキストデータとして入力したり、番組内で使用される画像を選択したりすることで番組を制作する。
【0059】
アップロード手段45は、番組制作手段43により制作された番組を構成する素材、番組制作エンジン、及び番組内容を、通信ネットワーク13を介して番組制作管理サーバ11にアップロードする。また、アップロード手段45は、番組視聴時や視聴後に番組に対して入力されたコメント情報等をアップロードする。なお、コメント情報としては、テキストデータに限定されず、例えば動画データ、画像データ、及び音声データ等のメディアファイルのうち、少なくとも1つを有することができる。これにより、その番組の制作者に様々な情報(素材)を提供することができ、高精度な番組を制作することができる。なお、コメント情報としてメディアファイルを送信する場合には、その情報を番組制作者側に使用させるか否かの条件を付加することもできる。
【0060】
表示手段46は、ユーザが番組を制作したり、番組を視聴するための画面を提示する。具体的には、表示手段46は、例えば素材データや番組制作エンジン等から番組を再生するためのTVMLスクリプト等を生成して番組を表示する。また、表示手段46は、音声等の出力も行うことができる。
【0061】
また、蓄積手段47は、番組制作手段43により制作された、又は番組制作管理サーバ11から取得した番組制作エンジン51及び素材データ52を蓄積する。
【0062】
メール送受信手段48は、番組制作管理サーバ11から番組視聴者の意見や回答できない質問があった旨を示すコメント情報が記載された電子メールを受信する。このとき、受信した電子メールの本文には、コメント情報が直接記載されていてもよい。また、コメント情報がある旨の通知情報と、そのコメント情報の詳細情報が格納されているURL等の位置情報が記載されていてもよい。
【0063】
番組制作者は、その電子メールの内容から、コメント情報の詳細情報を取得したい場合には、番組制作管理サーバ11又は詳細情報が蓄積されている通信ネットワーク13に接続された他の端末に対して詳細情報の取得要求を行う。つまり、番組端末12は、詳細情報の取得要求に対して要求手段49により、番組制作管理サーバ11等にアクセスして、そのコメント情報の詳細情報を取得する。
【0064】
また、メール送受信手段48は、番組制作者が電子メールを開封した場合に、その日時情報を番組制作管理サーバ11に出力する。これにより、番組制作管理サーバ11は、番組制作者が電子メールを確認した時間を正確に把握することができる。
【0065】
また、番組端末12は、電子メールに記載されたコメント情報に対する回答を電子メールで返信してもよい。この場合には、要求手段49は、番組制作者が入力手段44を用いて入力される質問等のコメント情報に対する回答をメール本文中に記載した電子メールを生成し、メール送受信手段48により、その電子メールを送信させることで対応することができる。
【0066】
これにより、電子メールにより迅速で容易にコメント情報の受信と、その内容に関する回答の送信とを行うことができる。また、番組制作管理サーバ11を介して電子メールが送受信されるため、番組視聴者及び番組制作者のお互いの匿名性は確保される。
【0067】
なお、電子メールの送受信において、番組に対する質問等の内容毎に識別情報を設定し、メールの件名や本文中に付加しておくことで、番組視聴者からの質問と番組制作者からの回答との関連付けを容易に行うことができる。
【0068】
また、要求手段49は、番組制作者からの詳細情報の取得要求に対して電子メールの本文等に記載された詳細情報の格納位置に基づいて、そのコメント情報の詳細情報を取得する。
【0069】
また、要求手段49は、上述したようにコメント情報に対する回答をメール本文中に記載した電子メールを生成し、メール送受信手段48により、その電子メールを送信させる。
【0070】
上述した番組制作管理サーバ11及び番組端末12における機能構成例により番組制作者は、番組視聴者からのコメント情報を取得後、番組の修正や再編集等を迅速に行うことができる。ここで、修正内容は、番組制作者自身による独自の変更以外に、視聴者からのコメントの中に番組をよりよいものにできる情報が存在しており、かつコメント送信者がその情報を使用してもよいという意思表示をしている場合は、これらの情報を用いて番組を修正して再度公開する。
【0071】
上述した番組制作管理サーバ11及び番組端末12の機能構成により、番組の制作、蓄積、配信、提示等を一括して効率的に実現することができる。更に、番組に関する情報を効率的に取得し高精度な番組を制作することができる。
【0072】
<他の実施形態>
ここで、上述した各装置を適用した他の実施形態について説明する。例えば、ある番組視聴者が特定のシーンについて、より詳細に分かる番組が視聴したいとリクエストし、番組制作者は、そのリクエストに則って再編集した番組をそのリクエストをした番組視聴者に個別に提供するようにすることもできる。これにより、各視聴者個人に特化した番組を、その視聴者だけに提供することができる。これにより、サービス性を向上させることができる。
【0073】
その方法としては、番組制作を行う番組端末12は、番組を制作するまでは上述した番組制作と同様の方法を用いる。その後、制作した番組をリクエスト番組として、誰からのリクエストであるかを明示して番組制作探知サーバ11にアップロードする。次に、番組制作管理サーバ11は、リクエスト者毎のフォルダにこの番組を保存する。番組アップロード後、番組視聴者は、番組視聴を行う番組端末12により番組制作管理サーバ11にアクセスし、自分に割り当てられたアップロード先から該当する番組をダウンロードしてオリジナルの番組を視聴することができる。
【0074】
<処理プログラム>
ここで、番組制作管理サーバ11における番組の管理や番組端末12における番組制作については、汎用のコンピュータ等を用いて、GUI(グラフィカルユーザインタフェース)を用いた入力フォーム等に入力されたデータに基づいてソフトウェア等により上述の機能を実現することができる。
【0075】
換言すれば、上述したように番組制作管理サーバ11及び番組端末12は、専用の装置構成により本発明における番組の制作、管理、提示を行うこともできるが、各構成における処理をコンピュータに実行させることができる実行プログラムを生成し、例えば、汎用のパーソナルコンピュータ、ワークステーション等にプログラムをインストールすることにより、本発明における番組の制作、管理、提示の各処理を実現することができる。
【0076】
<ハードウェア構成>
ここで、本発明における実行可能なコンピュータのハードウェア構成例について図を用いて説明する。図4は、本発明における番組制作、管理、提示の各処理が実現可能なハードウェア構成の一例を示す図である。なお、図4に示すハードウェア構成は、番組制作管理サーバ11及び番組端末12の両方に適用されるハードウェア構成例である。
【0077】
図4におけるコンピュータ本体には、入力装置61と、出力装置62と、ドライブ装置63と、補助記憶装置64と、メモリ装置65と、各種制御を行うCPU(Central Processing Unit)66と、ネットワーク接続装置67とを有するよう構成されており、これらはシステムバスBで相互に接続されている。
【0078】
入力装置61は、使用者が操作するキーボード及びマウス等のポインティングデバイスを有しており、使用者からのプログラムの実行等、各種操作信号を入力する。出力装置62は、本発明における処理を行うためのコンピュータ本体を操作するのに必要な各種ウィンドウやデータ等を表示するディスプレイを有し、CPU66が有する制御プログラムによりプログラムの実行経過や結果等を表示することができる。
【0079】
ここで、本発明において、コンピュータ本体にインストールされる実行プログラムは、例えば、CD−ROM等の記録媒体68等により提供される。プログラムを記録した記録媒体68は、ドライブ装置63にセット可能であり、記録媒体68に含まれる実行プログラムが、記録媒体68からドライブ装置63を介して補助記憶装置64にインストールされる。
【0080】
補助記憶装置64は、ハードディスク等のストレージ手段であり、本発明における実行プログラムや、コンピュータに設けられた制御プログラム、素材や番組制作エンジン等を蓄積し必要に応じて入出力を行うことができる。
【0081】
CPU66は、OS(Operating System)等の制御プログラム、補助記憶装置64から読み出しメモリ装置65に格納させた実行プログラムに基づいて、各種演算や各ハードウェア構成部とのデータの入出力等、コンピュータ全体の処理を制御して各処理を実現することができる。また、プログラムの実行中に必要な各種情報は、補助記憶装置64から取得することができ、また格納することもできる。
【0082】
ネットワーク接続装置67は、通信ネットワーク等と接続することにより、実行プログラムを通信ネットワークに接続されている他の端末等から取得したり、プログラムを実行することで得られた実行結果又は本発明における実行プログラム自体を他の端末等に提供することができる。
【0083】
上述したようなハードウェア構成により、特別な装置構成を必要とせず、低コストで効率的に番組制作、管理、提示の各処理を実現することができる。また、プログラムをインストールすることにより、容易に番組制作、管理、提示の各処理を実現することができる。
【0084】
<処理手順>
次に、本発明における処理手順についてフローチャートを用いて説明する。なお、本発明における処理手順として番組制作管理サーバ11における処理と、番組端末12における処理とを「番組制作→管理→提示→コメント入力→番組制作(再編集等)」の手順により説明する。
【0085】
<番組端末12:番組制作処理>
図5は、番組端末における番組制作処理手順の一例を示すフローチャートである。まず、番組を制作するために必要なデータ(素材データ、番組制作エンジン等)が既に番組端末に蓄積されているか否かを判断する(S01)。必要なデータが不足している場合(S01において、NO)、キーワード等により不足データを番組制作管理サーバに問い合わせ(取得要求)し(S02)、必要なデータを取得する(S03)。なお、番組制作管理サーバ11より取得したデータは、蓄積手段等により蓄積される。
【0086】
S01において、既に必要なデータが蓄積されている場合(S01において、YES)、又はS03の処理が終了後、蓄積されたデータを編集して番組を制作する(S04)。
【0087】
次に、制作した番組を構成する素材及び番組制作エンジンをXML(eXtensible Markup Language)形式のデータに変換する(S05)。なお、S05の処理で変換されるデータ形式は、XMLに限定されず、番組制作管理サーバ11にて管理が容易となるデータ形式に変換される。
【0088】
次に、制作した番組を参照(プレビュー)するか否かを判断する(S06)。プレビューする場合(S06において、YES)、番組を再生するためのTVMLスクリプトを生成し、番組端末12に設けられているディスプレイ等を用いて番組を表示する(S07)。
【0089】
また、プレビューしない場合(S06において、NO)、又はS07の処理が終了後、制作した番組を再編集するか否かを判断する(S08)。ここで、再編集しない場合(S08において、YES)、素材データ、番組制作エンジン情報、及び番組内容を番組制作管理サーバ11にアップロードする(S09)。なお、この場合には、その番組が誰によって制作されたものであるかを把握するために、番組制作者の識別情報又は連絡先情報等を含む番組制作者情報も送信する。
【0090】
また、S08の処理において、再編集の処理が必要な場合(S08において、NO)、S04に戻り以降の処理を行う。なお、上述した素材データ、番組制作エンジン等は、番組端末12の蓄積手段等に蓄積される。
【0091】
上述した処理手順により、番組端末12は、不足しているデータを番組制作管理サーバ11より取得して効率的に高精度な番組制作を実現することができる。
【0092】
<番組制作管理サーバ11:管理処理>
次に、番組制作管理サーバ11における管理処理手順についてフローチャートを用いて説明する。図6は、番組制作管理サーバにおける管理処理手順の一例を示すフローチャートである。図6において、まず、番組端末12より素材データ、番組制作エンジン、及び番組内容を取得する(S11)。なお、この場合には、新規に生成された番組内容、番組制作エンジン、素材データの他に、後述する視聴者から送られるコメント情報に対応して再編集等がされた番組の素材データ、番組制作エンジン、及び番組内容も含まれ、更に電子メールにより送られたコメント情報に対して電子メールにより返信された回答情報等も含まれる。また、番組制作管理サーバ11は、入力された番組を制作した番組制作者情報を取得し、取得した情報を予め登録されている管理手段により管理する(S12)。
【0093】
次に、番組制作管理サーバ11は、入力された番組に関する情報について、番組の管理を行う(S13)。具体的には、既に蓄積されている番組(コンテンツ)を参照し、番組の新規追加、編集、削除等を行う等の管理を行う。
【0094】
また、番組制作管理サーバ11は、S13の処理対象となった番組が属するチャンネルの設定とその管理を行う(S14)。具体的には、既に蓄積されたチャンネルと比較して、チャンネルを新規開設する必要があるか、又は既存のチャンネルを編集する必要があるか等を判断してチャンネルの設定を行い、最新のチャンネル情報及び番組情報を管理する。
【0095】
次に、チャンネル要約情報や番組要約情報等のRSS(メタデータ)を作成する(S15)。また、上述の処理にて得られるデータを蓄積手段等に蓄積する(S16)。この蓄積されたデータを用いて、番組制作に対する不足データの取得要求や番組を視聴するための取得要求に対応したデータを送信(配信)することができる。
【0096】
ここで、上述したS14にて生成されるRSSの例については、例えば本出願人により出願されている特願2004−133539号に示されているものを用いることができる。なお、RSSは、常に最新の情報に更新されることにより、蓄積されている番組の内容を容易に把握することができる。また、番組端末にRSSを配信することで、効率的に所望する番組を取得させ、提示させることができる。
【0097】
<番組端末12:提示処理>
次に、番組端末12における提示処理手順について、フローチャートを用いて説明する。図7は、番組端末における提示処理手順の一例を示すフローチャートである。まず、番組端末12は、番組を提示するために番組制作管理サーバ11に蓄積されているRSSの取得要求を行い(S21)、番組制作管理サーバよりRSSデータを取得する(S22)。
【0098】
ここで、RSSの取得方法については、キーワード等を用いて所望するRSSのみを取得することもでき、また番組制作管理サーバ11により予め設定された条件、例えば、所定の期間毎に最新のRSSデータを配信する等の条件に基づいて取得することもできる。
【0099】
次に、取得したRSSを用いてチャンネル一覧及び番組一覧等を生成し(S23)、生成したチャンネル、番組一覧を番組端末12に設けられたディスプレイ等を用いて表示する(S24)。
【0100】
ここで、ユーザが取得したい番組が表示されている一覧にある場合、その番組を選択して番組制作管理サーバ11にその番組の素材データ、番組内容の取得要求を行い(S25)、対応する素材データ、番組内容を取得する(S26)。
【0101】
なお、取得した番組に対応する番組制作エンジンが番組端末12にない場合は、番組制作管理サーバ11に番組制作エンジンの取得要求を行い(S27)、対応する番組制作エンジンを取得する(S28)。
【0102】
次に、S26、S28の処理により取得した素材データ、番組内容及び番組制作エンジンにより、番組を再生するTVMLスクリプトを生成して(S29)、生成したTVMLスクリプトに基づいて番組端末12に設けられているディスプレイ等に番組を再生することで提示を行う(S30)。
【0103】
上述した処理手順により、効率的に所望する番組の提示を実現することができる。なお、上述した提示処理のみを実行する実行プログラムを番組端末12にインストールすることにより、視聴者端末として動作させることができる。
【0104】
<番組端末12:コメント入力処理>
次に、番組端末12におけるコメント入力処理手順について、フローチャートを用いて説明する。図8は、番組端末におけるコメント入力処理手順の一例を示すフローチャートである。まず、番組端末12は、ディスプレイ等に番組を提示することにより(S41)、視聴者に番組を視聴させる。
【0105】
ここで、視聴者が番組の視聴中や視聴後に番組についての要望や番組制作者に知らせたい情報等のコメント情報がある場合には、そのコメントが入力される。番組端末12は、コメントが入力されたか否かを判断し(S42)、コメントが入力された場合(S42において、YES)、コメント情報を番組制作管理サーバ11に送信する。
【0106】
なお、コメント情報は、テキストデータ、動画データ、画像データ、及び音声データのうち、少なくとも1つからなる。また、動画データ、画像データ、又は音声データ等のメディアファイルを送信する場合には、例えば番組制作者が番組の再編集等を行う際にそのメディアファイルを利用してもよいか否かを示す情報も付加する。
【0107】
また、S42において、コメントが送信されていない場合(S42において、NO)、処理を終了する。
【0108】
<番組制作管理サーバ11:コメント受信処理>
次に、番組制作管理サーバ11におけるコメント受信処理手順について、フローチャートを用いて説明する。図9は、番組制作管理サーバにおけるコメント受信処理手順の一例を示すフローチャートである。まず、番組制作管理サーバ11は、番組端末からコメント情報を受信する(S51)。次に、そのコメント情報が、予め蓄積されている蓄積されているデータの内容で回答可能であるか否かを判断する(S52)。ここで、簡単な質問事項等、コメント情報に対する回答がすでに蓄積されている蓄積データで対応可能である場合(S52において、YES)、番組制作エンジン、RSS等により回答を生成し(S53)、生成した回答を、コメントを送信した番組端末12に出力する。具体的には、番組制作管理サーバ11は、例えば予め蓄積されるデータとして、コメント情報の中にある文字列が含まれていたら、その文字列に対応する所定の回答を出力するといった情報が蓄積され、その情報に基づいて回答が生成される。
【0109】
また、S52において、感想や要望、視聴者のみが知っている情報等のコメント等、蓄積データで回答可能できない場合(S52において、NO)、対応する番組を制作した番組制作者情報(電子メールアドレス等)を取得し(S55)、視聴者からコメント情報が送られた旨を示す又はコメント情報が直接メール本文に記載された電子メールを生成し(S56)、生成した電子メールを番組制作者の電子メールアドレス宛に送信する(S57)。
【0110】
上述した処理手順により、回答可能なコメント情報には、迅速に対応することができる。また、視聴者からのコメント情報を容易かつ簡単な方法で迅速に番組制作者に通知することができる。なお、番組制作管理サーバを介して電子メールが送信されるため、番組視聴者及び番組制作者のお互いの匿名性は確保される。
【0111】
<番組端末12:メール受信(番組再編集)処理>
次に、番組端末12におけるメール受信(番組再編集)処理手順について、フローチャートを用いて説明する。図10は、番組端末におけるメール受信処理手順の一例を示すフローチャートである。まず、番組端末は、番組制作管理サーバ11から送られる電子メールを受信する(S61)。次に、電子メールの内容を確認した番組制作者は、更にコメント情報の更に詳細な内容を取得する必要があるか否かを判断し取得する必要がある場合には、番組端末12により番組制作管理サーバ11に取得要求を行う。番組端末12は、番組制作者から番組制作管理サーバ11への詳細情報の取得要求があったか否かを判断し(S62)、要求があった場合(S62において、YES)、番組制作管理サーバ11にアクセスして詳細なコメント情報を取得する(S63)。なお、このとき取得するコメント情報は、テキストデータに限定されず、例えば動画データ、画像データ、及び音声データ等のメディアファイルであってもよい。
【0112】
次に、S63の処理が終了後、又は取得要求がなかった場合(S62において、NO)、番組端末12は、番組制作者から再編集指示があったか否かを判断する(S64)。ここで、番組制作者から再編集指示があった場合(S64において、YES)、再編集指示に基づいて素材データ及び番組制作エンジン等の編集を行う(S65)。また、素材、番組制作エンジン情報、及び番組内容を番組制作管理サーバ11にアップロードする(S66)。これにより、視聴者からの意見を迅速に反映されて高精度な番組を制作することができる。なお、番組を制作する際、詳細情報として取得したメディアファイルを利用する際には、そのメディアファイルに付加されている使用の可否条件により、使用可能なメディアファイルを使用することができる。
【0113】
また、再編集指示がない場合(S64において、NO)、回答が必要である旨の指示があったか否かを判断する(S67)。ここで、回答指示は、例えば電子メールの件名、又は本文中に「要回答」等の記載により回答指示があるかどうかを判断する。
【0114】
ここで、回答指示があった場合(S67において、YES)、番組制作者の入力により回答を生成して(S68)、生成した内容を番組制作管理サーバ11に送信する(S69)。また、回答指示がなかった場合(S67において、NO)、そのまま処理を終了する。なお、回答の送信方法は、S61にて受信した電子メールに回答を記載して返信してもよく、また番組制作管理サーバ11にアクセスしてアップロードしてもよい。
【0115】
上述した処理手順により、番組に関する情報を効率的に取得し高精度な番組を制作することができる。
【0116】
なお、上述の番組端末12の処理においては、番組の制作、再編集、アップロード、メールの送受信等を、専用のサブシステム(TVクリエータ)を用いて実行させてもよい。また、番組の視聴についても専用のサブシステム(TVブラウザ)を用いて実行させてもよい。
【0117】
<画面例>
ここで、番組を視聴するための画面例と、視聴者の番組に対するコメントを入力するコメント入力画面例について図を用いて説明する。なお、後述する画面例における各部の配置例は、図に示される配置に限定されるものではなく、例えば各部を複数の画面を用いて表示させてもよい。
【0118】
図11は、番組視聴画面の一例を示す図である。図11に示す番組視聴画面70は、番組選択領域71と、番組表示領域72と、コメントボタン73とを有するよう構成されている。
【0119】
番組選択領域71は、視聴者が番組の視聴を行う際に、チャンネル及び番組の選択をする領域である、リスト表示等により一覧表示される番組名から所望する番組を選択することができる。
【0120】
また、番組選択領域71により選択された番組は、対応した素材や番組制作エンジン等を用いてTVMLスクリプトが生成され、番組表示領域72に出力される。ここで、視聴者から番組に対するコメントを作成する場合には、図11にあるコメントボタン73を選択し、後述するコメント入力画面の所定の領域に情報を入力(設定)することで、コメント情報の送信を容易に行うことができる。
【0121】
つまり、視聴している番組についてのコメントや、番組制作者に知らせたい情報があれば、TVブラウザのGUI(Graphical User Interface)上のコメントボタンを押すことにより、コメントを入力できるGUI画面が起動する。また、このGUIにコメントや番組制作者に知らせたい情報を入力し、番組制作管理サーバ11に対して送信することができる。
【0122】
図12は、コメント入力画面の一例を示す図である。図12に示すコメント入力画面80は、送信者入力領域81と、コメント種別選択領域82と、コメント入力領域83と、詳細情報設定領域84と、ファイル選択領域85と、送信ボタン86と、取り消しボタン87とを有するよう構成されている。
【0123】
送信者入力領域81は、送信者を特定するための入力領域であるが、本名を入力する必要はなく匿名であってもよい。コメント種別選択領域82は、これから送信しようとするコメント情報の具体的な種別を選択する。なお、図12では、「意見・感想」、「情報提供」、「リクエスト」としており、この中から1つを選択する形式を用いているが、本発明においてはこれに限定されず、他のコメント種別を設定してもよい。
【0124】
また、コメント入力領域83は、ユーザの入力により作成されたコメントを表示する。この内容を確認しながら番組視聴者はコメントの編集を行う。また、詳細情報設定領域84は、このコメントに対する詳細情報を設定する。具体的には、例えば画像ファイルや音声ファイル、動画ファイル等の添付ファイルの有無、及びその添付ファイルをコンテンツに利用してもよいかどうかの許諾情報等を設定する。なお、本発明において設定される詳細情報についてはこの限りではない。
【0125】
ファイル選択領域85は、添付するファイルを参照して選択する。なお、ここで選択されるのは複数のファイルであってもよく、またフォルダ単位、ドライブ単位であってもよい。
【0126】
また、送信ボタン86は、上述した各種の設定が終了後、送信ボタン86を選択することで、番組制作管理サーバ11にコメントや添付ファイル(メディアファイル)等のコメント情報の送信を行う。また、取り消しボタン87は、入力した各種情報の送信を取り消す場合に選択する。
【0127】
なお、図12に示すコメント画面において設定されるコメント情報を、通常の電子メールソフトを使用して入力し、予め取得している番組制作管理サーバの特定の電子メールアドレス宛てに送信してもよい。
【0128】
なお、番組を制作するための番組制作画面例については、例えば本出願人により出願されている特願2004−133539号に示されている画面例等を用いることができる。
【0129】
上述したように本発明によれば、番組に関する情報を効率的に取得し高精度な番組を制作することができる。具体的には、番組制作者は制作した番組についての番組視聴者の反響を迅速に取得することができ、番組制作のモチベーションの向上、番組制作スキルの向上が期待できる。また、番組制作者はコメント情報に基づいて更によい番組に修正(再編集)することができる。
【0130】
また、番組制作者は上記の情報を基にしてオリジナルの番組を更に高精度な番組に修正(再編集)することができる。これにより、視聴者は一度見た番組がより品質の高くなった番組として再度視聴することができる。また初めてその番組を視聴する視聴者は、より品質の高い番組を視聴することができる。
【0131】
更に、回答できなかった質問内容を番組制作者にフィードバックし、番組制作者が回答を追加することにより、回答できる質問を増加させることができ、視聴者との対話の自由度を拡大させることができる。
【0132】
また、本発明を適用することで、例えば視聴者個人と番組制作者との契約等により、一般公開されている番組をその視聴者用にカスタマイズされた専用の番組を制作し、視聴させるサービスを提供することができる。これにより、番組提供におけるサービス性を向上させることができる。なお、本発明は、従来からあるTV4U(TV for You)システム等に適用することができる。
【0133】
以上本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0134】
【図1】本発明における番組制作・提供システムの概要構成例を示す図である。
【図2】本実施形態における番組制作管理サーバの機能構成の一例を示す図である。
【図3】本実施形態における番組端末の機能構成の一例を示す図である。
【図4】本発明における番組制作、管理、提示の各処理が実現可能なハードウェア構成の一例を示す図である。
【図5】番組端末における番組制作処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図6】番組制作管理サーバにおける管理処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図7】番組端末における提示処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図8】番組端末におけるコメント入力処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図9】番組制作管理サーバにおけるコメント受信処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図10】番組端末におけるメール受信処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図11】番組視聴画面の一例を示す図である。
【図12】コメント入力画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0135】
10 番組制作・提供システム
11 番組制作管理サーバ
12 番組端末
13 通信ネットワーク
21 番組管理手段
22 チャンネル管理手段
23 メタデータ作成手段
24,47 蓄積手段
25 要求回答手段
26,48 メール送受信手段
27 番組制作者管理手段
28 コメント管理手段
31 番組内容
32,51 番組制作エンジン
33,52 素材データ
34 RSS
35 コメント情報
41 検索手段
42 番組一覧生成手段
43 番組制作手段
44 入力手段
45 アップロード手段
46 表示手段
49 要求手段
61 入力装置
62 出力装置
63 ドライブ装置
64 補助記憶装置
65 メモリ装置
66 CPU
67 ネットワーク接続装置
68 記録媒体
70 番組視聴画面
71 番組選択領域
72 番組表示領域
73 コメントボタン
80 コメント入力画面
81 送信者入力領域
82 コメント種別選択領域
83 コメント入力領域
84 詳細情報設定領域
85 ファイル選択領域
86 送信ボタン
87 取り消しボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
番組端末により制作された番組に関する情報を取得し番組の管理を行う番組制作管理サーバにおいて、
番組を制作した番組制作者の連絡先情報を含む番組制作者情報を管理する番組制作者管理手段と、
番組視聴者から送られた番組に対するコメント情報を前記連絡先情報に基づいて、前記番組を制作した番組制作者に送信する送信手段と、
前記コメント情報を蓄積する蓄積手段とを有することを特徴とする番組制作管理サーバ。
【請求項2】
前記連絡先情報として前記番組制作者の電子メールアドレスを取得し、前記コメント情報が前記番組視聴者から送られてきた旨を示す情報又はコメント情報を直接メール本文に記載した電子メールを生成するコメント管理手段を有し、
前記送信手段は、前記電子メールアドレス宛てに前記電子メールを送信することを特徴とする請求項1に記載の番組制作管理サーバ。
【請求項3】
前記番組制作者からのコメント情報の詳細情報の取得要求に対して、前記蓄積手段により蓄積された前記コメント情報の詳細情報を送信する要求回答手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の番組制作管理サーバ。
【請求項4】
前記要求回答手段は、
前記番組端末からの番組又はチャンネルの取得要求に対して、前記蓄積手段により対応する情報を抽出し、抽出した情報を要求のあった番組端末に送信することを特徴とする請求項3に記載の番組制作管理サーバ。
【請求項5】
番組の制作又は視聴を行う番組端末において、
素材及び演出内容を示すデータに基づいて番組を制作する番組制作手段と、
前記番組制作手段により得られる番組に関する情報を、通信ネットワークに接続された番組の管理を行う番組制作管理サーバへアップロードするアップロード手段と、
前記番組制作管理サーバから送信される番組視聴者からのコメント情報を受信し、前記コメント情報に関する回答を送信する送受信手段とを有することを特徴とする番組端末。
【請求項6】
前記番組制作管理サーバから得られる前記コメント情報に関する詳細情報を要求する要求手段を有することを特徴とする請求項5に記載の番組端末。
【請求項7】
前記アップロード手段は、
前記コメント情報として、テキストデータ、動画データ、画像データ、及び音声データのうち、少なくとも1つを前記番組制作管理サーバに送信することを特徴とする請求項5又は6に記載の番組端末。
【請求項8】
前記送受信手段は、
前記コメント情報を電子メールにより受信し、前記コメント情報に関する回答を電子メールにより前記番組制作管理サーバに送信することを特徴とする請求項5乃至7の何れか1項に記載の番組端末。
【請求項9】
番組端末により制作された番組に関する情報を取得し番組の管理を行う番組制作管理処理をコンピュータに実行させるための番組制作管理プログラムにおいて、
番組を制作した番組制作者の連絡先情報を含む番組制作者情報を管理する番組制作者管理処理と、
前記番組視聴者から送られた番組に対するコメント情報を前記連絡先情報に基づいて、前記番組を制作した番組制作者に送信する送信処理とをコンピュータに実行させるための番組制作管理プログラム。
【請求項10】
番組を制作する処理をコンピュータに実行させるための番組制作プログラムにおいて、
素材及び演出内容を示すデータに基づいて番組を制作する番組制作処理と、
前記番組制作処理により得られる番組に関する情報を、通信ネットワークに接続された番組の管理を行う番組制作管理サーバへアップロードするアップロード処理と、
前記番組制作管理サーバから送信される番組視聴者からのコメント情報を受信する受信処理と、
前記受信処理により得られる前記コメント情報に関する回答を生成する回答生成処理と、
前記回答生成処理により得られる回答を前記番組制作管理サーバに送信する送信処理とをコンピュータに実行させるための番組制作プログラム。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2006−345263(P2006−345263A)
【公開日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−169476(P2005−169476)
【出願日】平成17年6月9日(2005.6.9)
【出願人】(000004352)日本放送協会 (2,206)
【Fターム(参考)】