番組表表示装置、番組表表示方法及び放送受信装置
【課題】 ユーザにとって使い勝手の良い新規な番組表表示装置及び番組表表示方法を提供することを主たる目的とする。
【解決手段】 電子番組表上の各番組セル内に表示された番組情報を参照しながら、カーソルが位置する番組セルをグレイアウト処理するか否かを判断する(ステップ303)。 グレイアウト処理する番組セルが電子番組表上に在る場合(ステップ303のYes)、ユーザはリモートコントローラ117を操作する等してグレイアウト処理の実行を入力する。グレイアウト処理の実行が入力された後、当該選択された番組セルは、番組表作成制御部の制御に基づいて、セル内の例えば文字や背景等の色や輝度が通常から変更された状態となる。ユーザはグレイアウト処理されていない番組の中から好みの番組を素早く発見することが出来る。
【解決手段】 電子番組表上の各番組セル内に表示された番組情報を参照しながら、カーソルが位置する番組セルをグレイアウト処理するか否かを判断する(ステップ303)。 グレイアウト処理する番組セルが電子番組表上に在る場合(ステップ303のYes)、ユーザはリモートコントローラ117を操作する等してグレイアウト処理の実行を入力する。グレイアウト処理の実行が入力された後、当該選択された番組セルは、番組表作成制御部の制御に基づいて、セル内の例えば文字や背景等の色や輝度が通常から変更された状態となる。ユーザはグレイアウト処理されていない番組の中から好みの番組を素早く発見することが出来る。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えばテレビジョン放送受信装置等で使用される番組表表示装置、番組表表示方法及び放送受信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、近年では、テレビジョン放送のデジタル化が推進されている。例えば、日本国内においては、BS(broadcasting satellite)デジタル放送及び110度CS(communication satellite)デジタル放送等の衛星デジタル放送だけでなく、地上デジタル放送も開始されている。
【0003】
そして、このようなデジタルテレビジョン放送を受信する放送受信装置では、放送信号から取得したEPG(electronic program guide)情報に基づいて電子番組表を作成し、画面上に映像表示している。これにより、ユーザは、映像表示された電子番組表から所望の番組を選択して、当該選択された番組の視聴や録画予約等を行なうことができる。
【0004】
特許文献1には、特定のジャンル毎に編集される電子番組表を表示させるようにした技術が開示されている。
【特許文献1】特開2001−238144号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、電子番組表では、多数のチャンネルと番組とがかなり過密に表示されるため、その電子番組表の中からユーザが真に視聴や録画を希望する番組を探し出し、そして選択する(視聴するあるいは録画予約を実行する等)というのは、かなりの時間と労力を要する場合がある。従って、ユーザが電子番組表を容易に使いこなすことが可能となるように電子番組表の表示形態について一層の工夫を施すことが重要となる。
【0006】
そこで本発明は、ユーザにとって使い勝手の良い新規な番組表表示装置及び番組表表示方法を提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その主な特徴は以下のとおりでる。すなわち、本発明の番組表表示装置は、番組情報を取得する取得手段と、前記取得手段で取得された番組情報に基づいて電子番組表を作成する作成手段と、前記電子番組表を表示する表示手段と、前記作成手段で作成された前記電子番組表を構成する任意の番組セルをユーザの指示に基づいて選択する選択手段と、前記選択手段で選択された番組セルの背景及び文字の少なくともいずれか一方のうちの、色及び輝度の少なくもいずれか一方の表示態様を変更する番組セル表示態様変更手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の番組表表示装置は、番組情報を取得する取得手段と、前記取得手段で取得された番組情報に基づいて電子番組表を作成する作成手段と、前記電子番組表を表示する表示手段と、前記作成手段で作成された前記電子番組表を構成する任意の番組セルをユーザの指示に基づいて選択する選択手段と、前記選択手段で選択された番組セルを空欄に変更する番組セル表示態様変更手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の番組表表示装置は、番組情報を取得する取得手段と、前記取得手段で取得された番組情報に基づいて電子番組表を作成する作成手段と、前記電子番組表を表示する表示手段と、前記作成手段で作成された前記電子番組表を構成する任意の番組セルをユーザの指示に基づいて選択する選択手段と、前記選択手段で選択された番組セルのを枠線の表示態様を変更する番組セル表示態様変更手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の番組表表示方法は、番組情報を取得するステップと、任意の番組をユーザの指示に基づいて選択するステップと、前記選択された番組に対応する前記電子番組表上における番組セルの背景及び文字の少なくともいずれか一方のうちの、色及び輝度の少なくもいずれか一方の表示態様を変更するステップと、を有することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の放送受信装置は、任意の番組をユーザの指示に基づいて選択する選択手段と、番組視聴中において所望のチャンネルに切り替えるチャンネル切替手段と、前記チャンネル切替手段による切替先のチャンネルの番組が前記選択手段によって選択されているか否かを検出する検出手段と、前記検出手段によって前記切替先のチャンネルの番組が前記選択手段によって選択されていると検出された場合、当該チャンネルをスキップするよう制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明では、電子番組表上で表示される番組セルのうち任意の番組セルの表示態様を変更することが出来る。従って、ユーザは表示態様が変更された番組セルと変更されていない番組セルを区別し、所望の番組を電子番組表上で容易に見つけることが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、この発明の最良の実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、以下の実施形態で説明するテレビジョン放送受信装置111の外観の一例を概略的に示している。
【0014】
すなわち、テレビジョン放送受信装置111は、主として、薄型のキャビネット112と、このキャビネット112を起立させて支持する支持台113とから構成されている。そして、キャビネット112には、例えば液晶表示パネル等を備えた平面パネル型ディスプレイである映像表示器114、一対のスピーカ115、操作部116、リモートコントローラ117から送信される操作情報を受けるリモコン受光部118等が設置されている。
【0015】
図2は、テレビジョン放送受信装置111の主要な信号処理系の一例を示している。すなわち、BS/CSデジタル放送受信用のアンテナ243で受信した衛星デジタル放送信号は、入力端子244を介して衛星デジタル放送用のチューナ245に供給されることにより、所望のチャンネルの放送信号が選局される。
【0016】
そして、このチューナ245で選局された放送信号は、PSK(Phase Shift Keying)復調器246に供給されてTS(Transport Stream)が復調される。このTSは、TS復号器247に供給されてデジタルの映像信号、音声信号、データ信号等に復号化された後、信号処理部248に出力される。
【0017】
また、地上波放送受信用のアンテナ249で受信した地上デジタルテレビジョン放送信号は、入力端子250を介して地上デジタル放送用のチューナ251に供給されることにより、所望のチャンネルの放送信号が選局される。
【0018】
そして、このチューナ251で選局された放送信号は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)復調器252に供給されてTSが復調される。このTSは、TS復号器253に供給されてデジタルの映像信号、音声信号、データ信号等に復号化された後、上記信号処理部248に出力される。
【0019】
なお、地上波放送受信用のアンテナ249で受信した地上アナログテレビジョン放送信号は、入力端子250を介して地上アナログ放送用のチューナ(不図示)に供給されることにより、所望のチャンネルの放送信号が選局される。そして、このチューナで選局された放送信号は、アナログ復調器(不図示)に供給されてアナログの映像信号及び音声信号に復調された後、上記信号処理部248に出力される。
【0020】
そして、信号処理部248は、テレビ視聴時には、TS復号器247およびTS復号器253からそれぞれ供給されたデジタルの映像信号及び音声信号に対して、選択的に所定のデジタル信号処理を施し、グラフィック処理部254及び音声処理部255に出力している。また、制御部261に含まれるチャンネル情報検出部256には、TS復号器247及びTS復号器253からデータが供給される。チャンネル情報検出部256では、供給されたデータ信号からPSI/SI(Program Specific Information/Service Information)が検出される。
【0021】
制御部261には、信号処理部248やTS復号器247,253から、番組を取得するための各種データや電子番組ガイド(EPG)情報,番組属性情報(番組ジャンル等),字幕情報等(サービス情報、SIやPSI)が入力されている。制御部261は、これら入力された情報からEPG,字幕を表示するため画像生成処理を行い、この生成した画像情報をグラフィック処理部254へ出力する。
【0022】
グラフィック処理部254は、信号処理部248から供給されるデジタルの映像信号にOSD(On Screen Display)信号生成部257で生成されるOSD信号を重畳して出力する機能を有する。また、このグラフィック処理部254は、信号処理部248の出力映像信号と、OSD信号生成部257の出力OSD信号とを選択的に出力することや、両出力をそれぞれ画面の半分を構成するように組み合わせて出力することができる。
【0023】
グラフィック処理部254から出力されたデジタルの映像信号は、映像処理部258に供給される。この映像処理部258は、入力されたデジタルの映像信号を、前記映像表示器114で表示可能なフォーマットのアナログ映像信号に変換した後、映像表示器114に出力して映像表示させるとともに、出力端子259を介して外部に導出させる。
【0024】
また、上記音声処理部255は、入力されたデジタルの音声信号を、前記スピーカ115で再生可能なフォーマットのアナログ音声信号に変換した後、スピーカ115に出力して音声再生させるとともに、出力端子260を介して外部に導出させる。また、テレビジョン放送受信装置111は、現在時刻を計測する時計280を備えている。
【0025】
ここで、このテレビジョン放送受信装置111は、上記した各種の受信動作を含むその全ての動作を制御部261によって統括的に制御されている。この制御部261は、CPU(Central Processing Unit)等を内蔵しており、前記操作部116からの操作情報を受け、または、リモートコントローラ117から前記受光部118を介して受信した操作情報を受けて、その操作内容が反映されるように各部をそれぞれ制御している。
【0026】
この場合、制御部261は、主として、そのCPUが実行する制御プログラムを格納したROM(Read Only Memory)261aと、該CPUに作業エリアを提供するRAM(Random Access Memory)261bと、オンタイマー時刻や各種の設定情報及び制御情報等が格納される不揮発性メモリ261cとを利用している。
【0027】
また、制御部261は、番組表作成制御部261dを備えている。この番組表作成制御部261dは、映像表示器14に表示される電子番組表の作成を制御するものであって、且つ操作部116やリモートコントローラ117等によるユーザ操作に応じて、電子番組表を構成する所定の番組セルの表示態様を変更するように制御する。詳細は後述する。
【0028】
次に、第1の実施形態に係るテレビジョン放送受信装置111の動作について、図3のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、テレビジョン放送受信装置111にて、信号処理部248やTS複合器247,253から制御部261に、デジタル放送に多重化して含まれる電子番組ガイド(EPG)情報,番組属性情報(番組のジャンル等)等の番組情報が入力される。当該番組情報は、例えば不揮発性メモリ261cに格納され、随時更新される。なお、当該番組情報は、1日分、1週間分あるいは1ヶ月分であってもよく、そのデータ量は任意である。
【0029】
次に、ユーザによる所定の操作(例えば、リモートコントローラ117の番組表呼び出しボタンを押下する)に基づいて、映像表示器114に電子番組表が表示される(ステップ301)。図4は、映像表示器114に表示される電子番組表の一例を示している。この電子番組表は、水平方向にサービス(放送局)に対応する複数(図4の場合は5つ)のチャンネル表示枠を配列したチャンネル軸401と、垂直方向に時系列的に連続した単位時間(図示の場合は1時間)に対応する複数(図4の場合は5時間分)の時間枠を配列した時間軸402とが配列されている。そして、放送が予定されている各番組のタイトルや番組内容等の各種情報(A1〜A5、B1〜B4、C1〜C4、D1〜D4、E1〜E4)が、チャンネル軸401と時間軸402とで指定された各領域(番組セル)に表示されるようになっている。また、この電子番組表では、当該番組表の日時を示す表示がなされている。
【0030】
次に、映像表示器114に表示された電子番組表を参照しながらリモートコントローラ117の所定キーをユーザが操作することで、各番組セル間をカーソル403が上下または左右に移動し、ユーザは現在あるいは将来的に視聴や録画を希望する番組を探すことが出来る(ステップ302)。
【0031】
次にユーザは、各番組セル内に表示された番組情報を参照しながら、カーソル403が位置する番組セルをグレイアウト処理するか否かを判断する(ステップ303)。ここでいうグレイアウト処理とは、番組表作成制御部261dの制御に基づいて、選択された番組セル内の例えば文字や当該文字の背景のいずれか一方または双方の色を薄くしたり、輝度を落とす等して、この選択された番組セルの表示態様を通常状態から変更する処理であり、基本的にはユーザが視聴や録画を希望しない番組セルに対して行うことを想定した処理である。
【0032】
なお、番組表作成制御部261dに基づく当該変更の内容は、カーソル403によって選択された番組セルと非選択の他の番組セルと視覚的に容易に区別することができ、かつ選択された番組セルの方が、非選択の他の番組セルと比べて視覚的に目立たなくなるような表示態様に変更する処理であることが好ましく、その変更内容は限定されない。例えば、選択された番組セル内を全て黒一色と変更することで番組内容を把握出来ないようにすることも可能であるが、その場合にはグレイアウト処理の解除処理を行わない限り内容の再確認が出来なくなるので、内容が微妙に確認出来る程度に文字や背景の色を薄くする等して目立たなくなる処理が好ましい。
【0033】
なお、上記説明では、グレイアウトという表現が用いられているが、これは見た目の状態そのものを示しているのではなく、ユーザが選択したという状態を示すために便宜的に用いている。また、グレイアウト処理の他の例として、選択された番組セルを空欄(文字が無い状態)に変更する処理であってもよいし、番組セルの枠線の表示態様を変更する処理(例えば枠線の太さや色、線の種類:破線や波線等を変更する処理)であってもよい。
【0034】
グレイアウト処理する番組セル(=視聴や録画を希望しない番組セル)が電子番組表上に在る場合(ステップ303のYes)、ユーザはリモートコントローラ117を操作する等してグレイアウト処理の実行を入力する。グレイアウト処理の実行が入力された後、当該選択された番組セルは、番組表作成制御部261dの制御に基づいて、例えば図5のA1やC3に係る番組セルに示すようなグレイアウト表示501となる(ステップ304)。グレイアウト表示501は、上記のとおり、当該番組セル内の例えば文字や背景等の色を薄くしたり、輝度を落とす等することで通常から変更された状態である。
【0035】
なお、グレイアウト処理を実行するための具体的な操作方法は種々考えられる。例えばリモートコントローラ117の操作に基づいて、グレイアウト処理するか否かをユーザが選択できるGUI(Graphic User Interface)を映像表示器114に表示することが好ましい(例えば、図7や図9で示すサブメニュー701)。
【0036】
また、グレイアウト処理は、上記のとおり、電子番組表上でカーソル操作を行っている際に実行の入力が行われる構成であってもよいし、電子番組表が表示されていない状態(例えば番組視聴中)に行われる構成であってもよい。例えば、ある番組を視聴中にグレイアウト処理を実行することで、その後に電子番組表を表示する際に、視聴中にグレイアウト処理を実行した番組に対応する番組セルがグレイアウト処理された状態で表示されるように構成することも可能である。
【0037】
そして、他にグレイアウト処理を望む番組がないとユーザが判断した場合(ステップ305のNo)には終了する。
一方、他にグレイアウト表示する番組セルが在るとユーザが判断した場合(ステップ305のYes)には、ステップ302へと戻り、同様のステップを繰り返す。なお、一旦グレイアウト処理した番組セルを元の状態に戻すには、例えば図7や図9で示すサブメニュー701を参照しながらユーザがリモートコントローラ117を操作し、サブメニュー701内の「グレイアウト処理解除」を選択する操作に応じてグレイアウト処理が解除されるように番組表作成制御部261dが制御する構成であればよい。
【0038】
このように本実施形態対では、ユーザの指示に基づいて選択された番組セルの表示態様(例えば、番組セルの背景や文字の色や輝度)を容易に変更できる。本実施形態で特筆すべきは、ユーザが視聴や録画を希望しない番組セルを選択的にグレイアウト処理している点である。すなわち、グレイアウト処理されていない番組セルはグレイアウト処理された番組セルと比べて相対的に目立つので、ユーザはグレイアウト処理されていない番組の中から好みの番組を素早く発見することが出来る。
【0039】
なお、視聴や録画を希望する番組の番組セルに対して表示態様を変更する処理(例えば希望する番組が目立つようにする処理)を行うことも可能であるが、かかる場合にはどうしても漏れが発生する等、本来視聴や録画を希望していた番組を見逃す可能性が捨て切れない。これに対して、本実施形態に係る構成によれば、ユーザがグレイアウト処理し損なった番組が電子番組表上に残っていたとしても、それは元々ユーザが希望しない番組である。従って、本実施形態に係る構成のほうが、グレイアウト処理されていない番組の中から好みの番組を確実且つ素早く発見することが出来る。
【0040】
なお、第1の実施形態では、グレイアウト処理するか否かをユーザが判断している例を説明したが、制御部261の制御に基づいてテレビジョン放送受信装置111側が自動的に判断してグレイアウト処理する構成であってもよい。例えば、グレイアウト処理の実行の度にその対象となった番組情報(例えばジャンル情報)を記録し、当該された番組情報を基にユーザが視聴を希望しないとの可能性が高いと判断される番組セルについては、制御部261の制御に基づいて自動的にグレイアウト処理する構成であってもよい。
【0041】
なお、上記第1の実施形態では、一度の操作でグレイアウト処理される番組セルは一つであったが、電子番組表上で幾つかの番組セルを予め選択し、その後これらの番組セルに対して一括でグレイアウト処理できる構成であってもよい。
【0042】
次に、第2の実施形態に係るテレビジョン放送受信装置111の動作について説明する。
まず、第2の実施形態に係るテレビジョン放送受信装置111に係る制御部261では、グレイアウト処理を実行すると選択した番組セルと、それ以外の番組セルとの関連性の有無を、取得した番組情報に基づいて検出する。そして、選択した番組セルをグレイアウト処理すると同時に、選択した番組セルと関連性が有る(関連性が高い場合も含む)と検出された番組セルについても同様にグレイアウト処理するように番組表作成制御部261dが制御する。
【0043】
関連性の有無の検出は、取得する番組情報に含まれる例えばジャンル情報(スポーツ,音楽,映画,バラエティ等の大概念のカテゴリーでも良いし、スポーツであれば野球,サッカー,ゴルフ…、音楽であればロック,ポップ,演歌,オペラ,演劇…などの小概念のカテゴリーでも良い)に基づいて行うことが出来る。つまり、選択された番組セルのジャンルが例えばスポーツであるとした場合、番組表作成制御部261dは、取得した番組情報を基にジャンルがスポーツである番組セルを探索する。そして、同一ジャンルであると検出された番組セルは、選択された番組セルをグレイアウト処理すると同時に、同様にグレイアウト処理するように番組表作成制御部261dが制御する。
【0044】
また、選択された番組がいわゆるシリーズ番組(例えば、毎週同チャンネル・同時刻に放送)の場合には、当該シリーズ番組全て(月毎でもよい)をグレイアウト処理することも可能である。この場合、番組情報に含まれる追跡基準(選択した番組の放送曜日と放送時刻)や追跡キーワード(番組名などのキーワード)をもとに次回の番組の有無、つまり選択された番組と他の番組の関連性が制御部261に基づいて検索され、次回の番組が在る場合には、選択された番組セルをグレイアウト処理すると同時に、次回の番組を含めたシリーズ番組全ての番組セルが同様にグレイアウト処理されるように番組表作成制御部261dが制御する。なお、選択した番組がシリーズ番組であるか否かを判断するには、例えば特開2002−354354に開示されたように番組情報に含まれる識別子(シリーズ記述子)を用いてもよい。
【0045】
次に、第2の実施形態に係るテレビジョン放送受信装置111の動作について、図6のフローチャートを参照しながら説明する。なお、第1の実施形態と同様の動作については、その説明を省略するか簡略する。
【0046】
まず、ユーザによるリモートコントローラ117等の操作に基づいて、図4を用いて説明したような電子番組表が映像表示器114に表示される(ステップ601)。
【0047】
次に、映像表示器114に表示された電子番組表を参照しながらユーザがリモートコントローラ117等を操作することで、電子番組表上の各番組セル間をカーソル403が上下または左右に移動し、現在あるいは将来的に視聴希望する番組や録画予約希望する番組を探すことが出来る(ステップ602)。
【0048】
次にユーザは、各番組セルに表示された番組情報を参照しながら、カーソル403が位置する番組セルをグレイアウト処理するか否かを判断する(ステップ603)。グレイアウト処理する番組セルが電子番組表上に在る場合(ステップ603のYes)、ユーザはリモートコントローラ117を操作する等してグレイアウト処理の実行を入力する。
【0049】
例えば、A1に係る番組セルをカーソル403で選択してリモートコントローラ117の決定キーを押下すると、図7に示すように電子番組表に重畳したサブメニュー701が表示される(ステップ604)。サブメニュー701は、カーソル403で選択された番組(図7ではA1)を(1)録画予約するか、(2)当該選択された番組をグレイアウト処理するか、(3)(既にグレイアウト処理されていれば)グレイアウト処理を解除するか、のいずれかの動作を操作するためのメニュー画面である。
【0050】
そして、サブメニュー701の「グレイアウト処理」を選択した場合、更なるサブメニュー702が表示される(ステップ604)。サブメニュー702は、当該選択された番組(図7ではA1)を(1)今回のみグレイアウト処理するか、(2)(シリーズ番組であれば)毎回連続的にグレイアウト処理するか、(3)当該選択された番組と同一ジャンル(図7ではドラマ)に属する番組を全てグレイアウト処理するか、のいずれかの動作を操作するためのメニュー画面である。すなわち、サブメニュー702は、グレイアウト処理の実行パターンを選択するためのメニューである。なお、サブメニュー701,702は、カーソル選択した際に自動的に表示されるいわゆるポップアップメニューであってもよいし、リモートコントローラ117の所定の決定操作が行われること等に基いて表示されるメニューのいずれであってもよい。また、「毎回」や「今回のみ」という表示は、選択した番組(図7ではA1)がシリーズ番組の場合にのみサブメニュー702に表示され、シリーズ番組でない単発の番組のときには表示されないように、番組情報に基づいて番組表作成制御部261が制御する構成であってもよい。
【0051】
次に、サブメニュー702を参照しながらグレイアウト処理の実行パターンを選択する(ステップ605)。サブメニュー702において「今回のみ」を選択した場合には、選択された番組セルのみが図5で示したのと同様にグレイアウト処理される(ステップS606)。
【0052】
サブメニュー702において「毎回」を選択した場合には、番組表作成制御部261dの制御に基づいて、その番組に加えて次回・次々回…といったように当該番組に連続するシリーズ番組が全てグレイアウト処理されて電子番組表に表示されるようになる(ステップ607)。
【0053】
サブメニュー702において「ジャンル」を選択した場合には、番組表作成制御部261dの制御に基づいて、その番組に加えて同一ジャンルの番組が全てグレイアウト処理される(ステップ608)。図8は、選択した番組(A1)に加えて、同一ジャンル(例えばドラマ)の番組セル(A5、C3、D4、E4)がグレイアウト処理された状態の概略を示している。
【0054】
また、図9に示すようなサブメニューを表示させることもできる。すなわち、選択した番組(図9ではB2)が例えばプロ野球の試合の番組の場合、図9のサブメニュー901に示すように、(1)今回のみグレイアウト処理とするか、(2)今回と同じ対戦カードが今後放送される場合に当該試合を連続的にグレイアウト処理するか、(3)プロ野球の試合を全てグレイアウト処理するか、(4)スポーツ全体の番組をグレイアウト処理するか、のいずれかの動作を操作するためのメニュー画面を表示し、いずれかの処理を実行することができる。このグレイアウト処理は、上記したのと同様、例えば取得した番組情報(番組名や番組説明)の中に所定の文字が含まれているか否かを制御部261で判断し、当該取得した番組情報に基づいて番組表作成制御部261dが制御する。また、「今回と同じ対戦カード」や「今回のみ」という表示は、番組情報の中に所定の文字(チームの文字等)が含まれているか否かに基づいて、選択した番組が対戦カードを含むスポーツ番組の場合にのみ表示され、対戦カードを含まない番組のときには表示されないように制御部261が制御する構成であってもよい。このように、サブメニューとして、一度にグレイアウト処理を行う範囲を幾つかのカテゴリーの中から選べるように構成してもよい。
【0055】
そして、他にグレイアウト処理を望む番組がないとユーザが判断した場合(ステップ609のNo)には終了する。
一方、他にグレイアウト処理する番組セルが在るとユーザが判断した場合(ステップ609のYes)には、ステップ602へと戻り、同様のステップを繰り返す。なお、グレイアウト処理した番組セルを元の状態に戻すには、ユーザがリモートコントローラ117を操作し、この操作に応じてグレイアウト処理が個々にあるいは一括で解除されるように番組表作成制御部261dが制御する構成であればよい。
【0056】
このように、第2の実施形態では、取得した番組情報に基づいて、選択した番組と関連の有る番組を同時にグレイアウト処理することが出来る。従って、第1の実施形態で得られる効果に加えて、視聴を望まない番組を一斉にグレイアウト処理でき、ユーザの操作性を更に向上させることができる。
【0057】
次に、第3の実施形態に係るテレビジョン放送受信装置111の動作について、図10のフローチャートを参照しながら説明する。第3の実施形態は、グレイアウト処理が成された後の電子番組表上におけるカーソル操作の制御に主たる特徴を有する。なお、第1または第2の実施形態と同様の動作については、その説明を省略するか簡略する。
【0058】
まず、ユーザによるリモートコントローラ117等の操作に基づいて、図4を用いて説明したような電子番組表が映像表示器114に表示される(ステップ1001)。
【0059】
次にユーザは、電子番組表を参照しながらリモートコントローラ117等を操作することで、電子番組表上においてカーソル403を上下または左右に移動させることが出来る(ステップ1002)。
【0060】
次に、制御部261の制御に基づいて、カーソル403の移動先の番組セルが既にグレイアウト処理されている否かが検出される(ステップ1003)。カーソルの移動先の番組セルが既にグレイアウト処理されている場合(ステップ1003のYes)には、図11の矢印に示すように時間軸に沿って当該番組セル(例えば、A2、A5、C3、D4、E4)をカーソル403がスキップするよう制御部261によってカーソル操作が制御され(ステップ1004)、ステップ1002に戻る。なお、時間軸に沿うのみでなく、チャンネル軸に沿ってスキップするよう制御部261によってカーソル操作が制御されてもよい。
【0061】
また、カーソルの移動先の番組セルがグレーアウトされていない場合(ステップ1003のNo)には、図11の矢印で示したようなスキップ処理は行われないように制御部261によって制御される(ステップ1005)。
【0062】
このように、第3の実施形態では、カーソル操作先の番組セルがグレイアウト処理されているか否かを検出し、グレイアウト処理されている場合には、制御部261の制御に基づいて当該番組セルのスキップ処理を実行する構成となっている。かかる構成によれば、視聴や録画を望まない番組は電子番組表上のカーソル操作においてスキップされるため、所望の番組を短時間で探すことが出来、ユーザの操作性を更に向上させることができる。
【0063】
次に、第4の実施形態に係るテレビジョン放送受信装置111の動作について、図12のフローチャートを参照しながら説明する。第3の実施形態は、グレイアウト処理が成された後の番組視聴中におけるチャンネル切替操作の制御に主たる特徴を有する。なお、第1乃至第3の実施形態と同様の動作については、その説明を省略するか簡略する。
【0064】
まず、ユーザは何らかの番組を視聴していたとし、リモートコントローラ117等の操作に基づいてチャンネル切替操作を行ったとする(ステップ1201)。
次に、制御部261の制御に基づいて、切替先の番組セルが既にグレイアウト処理されている否かが検出される(ステップ1202)。切替先の番組に対して既にグレイアウト処理がされている場合(ステップ1202のYes)には、当該切替先の番組は視聴を希望しないものであるため、当該番組のチャンネルをスキップして次のチャンネルに切り替わるように制御部261に基づいて制御される(ステップ1203)。なお、切替先の更に次のチャンネルの番組もグレイアウト処理がされていれば同様のスキップ処理を行う。
【0065】
また、切替先の番組がグレイアウト処理されていないと検出された場合(ステップ1202のNo)には、スキップ処理は行われないように制御部261によって制御されて、チャンネルが切り替わる(ステップ1204)。
【0066】
このように、第4の実施形態では、チャンネル操作先の番組がグレイアウト処理されているか否かを検出し、グレイアウト処理されている場合には、制御部261の制御に基づいて当該番組のスキップ処理を実行する構成となっている。かかる構成によれば、視聴や録画を望まない番組は番組視聴中のチャンネル切替操作においてスキップされるため、所望の番組をチャンネル切替操作時においても短時間で探すことが出来、ユーザの操作性を更に向上させることができる。また、視聴中の番組が終了して、グレイアウト処理された番組の開始時刻になったことを制御部261が判断し、グレイアウト処理した番組が開始されて、本来視聴を希望しない番組を現在視聴いるという注意をユーザーに促すGUIを映像表示器114に表示するよう制御部261が制御してもよい。あるいは、視聴中の番組が終了して、グレイアウト処理された番組の開始時刻になった際に、別のチャンネルに自動的に切り替えるように制御部261が制御する構成であってもよい。
【0067】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本実施形態に係るテレビジョン放送受信装置の外観を説明するための図である。
【図2】本実施形態に係るテレビジョン放送受信装置の主要な信号処理系を示す図である。
【図3】第1の実施形態に係るテレビジョン放送受信装置の動作を示すフローチャート図である。
【図4】本実施形態に係る電子番組表の表示例を示す図である。
【図5】本実施形態に係るグレイアウト処理の一例を示す図である。
【図6】第2の実施形態に係るテレビジョン放送受信装置の動作を示すフローチャート図である。
【図7】第2の実施形態に係るテレビジョン放送受信装置の動作を示す電子番組表の図である。
【図8】第2の実施形態に係るテレビジョン放送受信装置の動作を示す電子番組表の図である。
【図9】第2の実施形態に係るテレビジョン放送受信装置の動作を示す電子番組表の図である。
【図10】第3の実施形態に係るテレビジョン放送受信装置の動作を示すフローチャート図である。
【図11】第3の実施形態に係るテレビジョン放送受信装置の動作を示す電子番組表の図である。
【図12】第4の実施形態に係るテレビジョン放送受信装置の動作を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
【0069】
111…テレビジョン放送受信装置、112…キャビネット、113…支持台、114…映像表示器、115…スピーカ、116…操作部、117…リモートコントローラ、118…受光部、243…アンテナ、244…入力端子、245…チューナ、246…PSK復調器、247…TS復号器、248…信号処理部、249…アンテナ、250…入力端子、251…チューナ、252…OFDM復調器、253…TS復号器、254…グラフィック処理部、255…音声処理部、256…チャンネル情報検出部、257…OSD信号生成部、258…映像処理部、259…出力端子、260…出力端子、261…制御部、261a…ROM、261b…RAM、261c…不揮発性メモリ、261d・・・番組表作成制御部、401…チャンネル軸、402…時間軸、403…カーソル、701…サブメニュー、702…サブメニュー、901…サブメニュー。
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えばテレビジョン放送受信装置等で使用される番組表表示装置、番組表表示方法及び放送受信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、近年では、テレビジョン放送のデジタル化が推進されている。例えば、日本国内においては、BS(broadcasting satellite)デジタル放送及び110度CS(communication satellite)デジタル放送等の衛星デジタル放送だけでなく、地上デジタル放送も開始されている。
【0003】
そして、このようなデジタルテレビジョン放送を受信する放送受信装置では、放送信号から取得したEPG(electronic program guide)情報に基づいて電子番組表を作成し、画面上に映像表示している。これにより、ユーザは、映像表示された電子番組表から所望の番組を選択して、当該選択された番組の視聴や録画予約等を行なうことができる。
【0004】
特許文献1には、特定のジャンル毎に編集される電子番組表を表示させるようにした技術が開示されている。
【特許文献1】特開2001−238144号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、電子番組表では、多数のチャンネルと番組とがかなり過密に表示されるため、その電子番組表の中からユーザが真に視聴や録画を希望する番組を探し出し、そして選択する(視聴するあるいは録画予約を実行する等)というのは、かなりの時間と労力を要する場合がある。従って、ユーザが電子番組表を容易に使いこなすことが可能となるように電子番組表の表示形態について一層の工夫を施すことが重要となる。
【0006】
そこで本発明は、ユーザにとって使い勝手の良い新規な番組表表示装置及び番組表表示方法を提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その主な特徴は以下のとおりでる。すなわち、本発明の番組表表示装置は、番組情報を取得する取得手段と、前記取得手段で取得された番組情報に基づいて電子番組表を作成する作成手段と、前記電子番組表を表示する表示手段と、前記作成手段で作成された前記電子番組表を構成する任意の番組セルをユーザの指示に基づいて選択する選択手段と、前記選択手段で選択された番組セルの背景及び文字の少なくともいずれか一方のうちの、色及び輝度の少なくもいずれか一方の表示態様を変更する番組セル表示態様変更手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の番組表表示装置は、番組情報を取得する取得手段と、前記取得手段で取得された番組情報に基づいて電子番組表を作成する作成手段と、前記電子番組表を表示する表示手段と、前記作成手段で作成された前記電子番組表を構成する任意の番組セルをユーザの指示に基づいて選択する選択手段と、前記選択手段で選択された番組セルを空欄に変更する番組セル表示態様変更手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の番組表表示装置は、番組情報を取得する取得手段と、前記取得手段で取得された番組情報に基づいて電子番組表を作成する作成手段と、前記電子番組表を表示する表示手段と、前記作成手段で作成された前記電子番組表を構成する任意の番組セルをユーザの指示に基づいて選択する選択手段と、前記選択手段で選択された番組セルのを枠線の表示態様を変更する番組セル表示態様変更手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の番組表表示方法は、番組情報を取得するステップと、任意の番組をユーザの指示に基づいて選択するステップと、前記選択された番組に対応する前記電子番組表上における番組セルの背景及び文字の少なくともいずれか一方のうちの、色及び輝度の少なくもいずれか一方の表示態様を変更するステップと、を有することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の放送受信装置は、任意の番組をユーザの指示に基づいて選択する選択手段と、番組視聴中において所望のチャンネルに切り替えるチャンネル切替手段と、前記チャンネル切替手段による切替先のチャンネルの番組が前記選択手段によって選択されているか否かを検出する検出手段と、前記検出手段によって前記切替先のチャンネルの番組が前記選択手段によって選択されていると検出された場合、当該チャンネルをスキップするよう制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明では、電子番組表上で表示される番組セルのうち任意の番組セルの表示態様を変更することが出来る。従って、ユーザは表示態様が変更された番組セルと変更されていない番組セルを区別し、所望の番組を電子番組表上で容易に見つけることが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、この発明の最良の実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、以下の実施形態で説明するテレビジョン放送受信装置111の外観の一例を概略的に示している。
【0014】
すなわち、テレビジョン放送受信装置111は、主として、薄型のキャビネット112と、このキャビネット112を起立させて支持する支持台113とから構成されている。そして、キャビネット112には、例えば液晶表示パネル等を備えた平面パネル型ディスプレイである映像表示器114、一対のスピーカ115、操作部116、リモートコントローラ117から送信される操作情報を受けるリモコン受光部118等が設置されている。
【0015】
図2は、テレビジョン放送受信装置111の主要な信号処理系の一例を示している。すなわち、BS/CSデジタル放送受信用のアンテナ243で受信した衛星デジタル放送信号は、入力端子244を介して衛星デジタル放送用のチューナ245に供給されることにより、所望のチャンネルの放送信号が選局される。
【0016】
そして、このチューナ245で選局された放送信号は、PSK(Phase Shift Keying)復調器246に供給されてTS(Transport Stream)が復調される。このTSは、TS復号器247に供給されてデジタルの映像信号、音声信号、データ信号等に復号化された後、信号処理部248に出力される。
【0017】
また、地上波放送受信用のアンテナ249で受信した地上デジタルテレビジョン放送信号は、入力端子250を介して地上デジタル放送用のチューナ251に供給されることにより、所望のチャンネルの放送信号が選局される。
【0018】
そして、このチューナ251で選局された放送信号は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)復調器252に供給されてTSが復調される。このTSは、TS復号器253に供給されてデジタルの映像信号、音声信号、データ信号等に復号化された後、上記信号処理部248に出力される。
【0019】
なお、地上波放送受信用のアンテナ249で受信した地上アナログテレビジョン放送信号は、入力端子250を介して地上アナログ放送用のチューナ(不図示)に供給されることにより、所望のチャンネルの放送信号が選局される。そして、このチューナで選局された放送信号は、アナログ復調器(不図示)に供給されてアナログの映像信号及び音声信号に復調された後、上記信号処理部248に出力される。
【0020】
そして、信号処理部248は、テレビ視聴時には、TS復号器247およびTS復号器253からそれぞれ供給されたデジタルの映像信号及び音声信号に対して、選択的に所定のデジタル信号処理を施し、グラフィック処理部254及び音声処理部255に出力している。また、制御部261に含まれるチャンネル情報検出部256には、TS復号器247及びTS復号器253からデータが供給される。チャンネル情報検出部256では、供給されたデータ信号からPSI/SI(Program Specific Information/Service Information)が検出される。
【0021】
制御部261には、信号処理部248やTS復号器247,253から、番組を取得するための各種データや電子番組ガイド(EPG)情報,番組属性情報(番組ジャンル等),字幕情報等(サービス情報、SIやPSI)が入力されている。制御部261は、これら入力された情報からEPG,字幕を表示するため画像生成処理を行い、この生成した画像情報をグラフィック処理部254へ出力する。
【0022】
グラフィック処理部254は、信号処理部248から供給されるデジタルの映像信号にOSD(On Screen Display)信号生成部257で生成されるOSD信号を重畳して出力する機能を有する。また、このグラフィック処理部254は、信号処理部248の出力映像信号と、OSD信号生成部257の出力OSD信号とを選択的に出力することや、両出力をそれぞれ画面の半分を構成するように組み合わせて出力することができる。
【0023】
グラフィック処理部254から出力されたデジタルの映像信号は、映像処理部258に供給される。この映像処理部258は、入力されたデジタルの映像信号を、前記映像表示器114で表示可能なフォーマットのアナログ映像信号に変換した後、映像表示器114に出力して映像表示させるとともに、出力端子259を介して外部に導出させる。
【0024】
また、上記音声処理部255は、入力されたデジタルの音声信号を、前記スピーカ115で再生可能なフォーマットのアナログ音声信号に変換した後、スピーカ115に出力して音声再生させるとともに、出力端子260を介して外部に導出させる。また、テレビジョン放送受信装置111は、現在時刻を計測する時計280を備えている。
【0025】
ここで、このテレビジョン放送受信装置111は、上記した各種の受信動作を含むその全ての動作を制御部261によって統括的に制御されている。この制御部261は、CPU(Central Processing Unit)等を内蔵しており、前記操作部116からの操作情報を受け、または、リモートコントローラ117から前記受光部118を介して受信した操作情報を受けて、その操作内容が反映されるように各部をそれぞれ制御している。
【0026】
この場合、制御部261は、主として、そのCPUが実行する制御プログラムを格納したROM(Read Only Memory)261aと、該CPUに作業エリアを提供するRAM(Random Access Memory)261bと、オンタイマー時刻や各種の設定情報及び制御情報等が格納される不揮発性メモリ261cとを利用している。
【0027】
また、制御部261は、番組表作成制御部261dを備えている。この番組表作成制御部261dは、映像表示器14に表示される電子番組表の作成を制御するものであって、且つ操作部116やリモートコントローラ117等によるユーザ操作に応じて、電子番組表を構成する所定の番組セルの表示態様を変更するように制御する。詳細は後述する。
【0028】
次に、第1の実施形態に係るテレビジョン放送受信装置111の動作について、図3のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、テレビジョン放送受信装置111にて、信号処理部248やTS複合器247,253から制御部261に、デジタル放送に多重化して含まれる電子番組ガイド(EPG)情報,番組属性情報(番組のジャンル等)等の番組情報が入力される。当該番組情報は、例えば不揮発性メモリ261cに格納され、随時更新される。なお、当該番組情報は、1日分、1週間分あるいは1ヶ月分であってもよく、そのデータ量は任意である。
【0029】
次に、ユーザによる所定の操作(例えば、リモートコントローラ117の番組表呼び出しボタンを押下する)に基づいて、映像表示器114に電子番組表が表示される(ステップ301)。図4は、映像表示器114に表示される電子番組表の一例を示している。この電子番組表は、水平方向にサービス(放送局)に対応する複数(図4の場合は5つ)のチャンネル表示枠を配列したチャンネル軸401と、垂直方向に時系列的に連続した単位時間(図示の場合は1時間)に対応する複数(図4の場合は5時間分)の時間枠を配列した時間軸402とが配列されている。そして、放送が予定されている各番組のタイトルや番組内容等の各種情報(A1〜A5、B1〜B4、C1〜C4、D1〜D4、E1〜E4)が、チャンネル軸401と時間軸402とで指定された各領域(番組セル)に表示されるようになっている。また、この電子番組表では、当該番組表の日時を示す表示がなされている。
【0030】
次に、映像表示器114に表示された電子番組表を参照しながらリモートコントローラ117の所定キーをユーザが操作することで、各番組セル間をカーソル403が上下または左右に移動し、ユーザは現在あるいは将来的に視聴や録画を希望する番組を探すことが出来る(ステップ302)。
【0031】
次にユーザは、各番組セル内に表示された番組情報を参照しながら、カーソル403が位置する番組セルをグレイアウト処理するか否かを判断する(ステップ303)。ここでいうグレイアウト処理とは、番組表作成制御部261dの制御に基づいて、選択された番組セル内の例えば文字や当該文字の背景のいずれか一方または双方の色を薄くしたり、輝度を落とす等して、この選択された番組セルの表示態様を通常状態から変更する処理であり、基本的にはユーザが視聴や録画を希望しない番組セルに対して行うことを想定した処理である。
【0032】
なお、番組表作成制御部261dに基づく当該変更の内容は、カーソル403によって選択された番組セルと非選択の他の番組セルと視覚的に容易に区別することができ、かつ選択された番組セルの方が、非選択の他の番組セルと比べて視覚的に目立たなくなるような表示態様に変更する処理であることが好ましく、その変更内容は限定されない。例えば、選択された番組セル内を全て黒一色と変更することで番組内容を把握出来ないようにすることも可能であるが、その場合にはグレイアウト処理の解除処理を行わない限り内容の再確認が出来なくなるので、内容が微妙に確認出来る程度に文字や背景の色を薄くする等して目立たなくなる処理が好ましい。
【0033】
なお、上記説明では、グレイアウトという表現が用いられているが、これは見た目の状態そのものを示しているのではなく、ユーザが選択したという状態を示すために便宜的に用いている。また、グレイアウト処理の他の例として、選択された番組セルを空欄(文字が無い状態)に変更する処理であってもよいし、番組セルの枠線の表示態様を変更する処理(例えば枠線の太さや色、線の種類:破線や波線等を変更する処理)であってもよい。
【0034】
グレイアウト処理する番組セル(=視聴や録画を希望しない番組セル)が電子番組表上に在る場合(ステップ303のYes)、ユーザはリモートコントローラ117を操作する等してグレイアウト処理の実行を入力する。グレイアウト処理の実行が入力された後、当該選択された番組セルは、番組表作成制御部261dの制御に基づいて、例えば図5のA1やC3に係る番組セルに示すようなグレイアウト表示501となる(ステップ304)。グレイアウト表示501は、上記のとおり、当該番組セル内の例えば文字や背景等の色を薄くしたり、輝度を落とす等することで通常から変更された状態である。
【0035】
なお、グレイアウト処理を実行するための具体的な操作方法は種々考えられる。例えばリモートコントローラ117の操作に基づいて、グレイアウト処理するか否かをユーザが選択できるGUI(Graphic User Interface)を映像表示器114に表示することが好ましい(例えば、図7や図9で示すサブメニュー701)。
【0036】
また、グレイアウト処理は、上記のとおり、電子番組表上でカーソル操作を行っている際に実行の入力が行われる構成であってもよいし、電子番組表が表示されていない状態(例えば番組視聴中)に行われる構成であってもよい。例えば、ある番組を視聴中にグレイアウト処理を実行することで、その後に電子番組表を表示する際に、視聴中にグレイアウト処理を実行した番組に対応する番組セルがグレイアウト処理された状態で表示されるように構成することも可能である。
【0037】
そして、他にグレイアウト処理を望む番組がないとユーザが判断した場合(ステップ305のNo)には終了する。
一方、他にグレイアウト表示する番組セルが在るとユーザが判断した場合(ステップ305のYes)には、ステップ302へと戻り、同様のステップを繰り返す。なお、一旦グレイアウト処理した番組セルを元の状態に戻すには、例えば図7や図9で示すサブメニュー701を参照しながらユーザがリモートコントローラ117を操作し、サブメニュー701内の「グレイアウト処理解除」を選択する操作に応じてグレイアウト処理が解除されるように番組表作成制御部261dが制御する構成であればよい。
【0038】
このように本実施形態対では、ユーザの指示に基づいて選択された番組セルの表示態様(例えば、番組セルの背景や文字の色や輝度)を容易に変更できる。本実施形態で特筆すべきは、ユーザが視聴や録画を希望しない番組セルを選択的にグレイアウト処理している点である。すなわち、グレイアウト処理されていない番組セルはグレイアウト処理された番組セルと比べて相対的に目立つので、ユーザはグレイアウト処理されていない番組の中から好みの番組を素早く発見することが出来る。
【0039】
なお、視聴や録画を希望する番組の番組セルに対して表示態様を変更する処理(例えば希望する番組が目立つようにする処理)を行うことも可能であるが、かかる場合にはどうしても漏れが発生する等、本来視聴や録画を希望していた番組を見逃す可能性が捨て切れない。これに対して、本実施形態に係る構成によれば、ユーザがグレイアウト処理し損なった番組が電子番組表上に残っていたとしても、それは元々ユーザが希望しない番組である。従って、本実施形態に係る構成のほうが、グレイアウト処理されていない番組の中から好みの番組を確実且つ素早く発見することが出来る。
【0040】
なお、第1の実施形態では、グレイアウト処理するか否かをユーザが判断している例を説明したが、制御部261の制御に基づいてテレビジョン放送受信装置111側が自動的に判断してグレイアウト処理する構成であってもよい。例えば、グレイアウト処理の実行の度にその対象となった番組情報(例えばジャンル情報)を記録し、当該された番組情報を基にユーザが視聴を希望しないとの可能性が高いと判断される番組セルについては、制御部261の制御に基づいて自動的にグレイアウト処理する構成であってもよい。
【0041】
なお、上記第1の実施形態では、一度の操作でグレイアウト処理される番組セルは一つであったが、電子番組表上で幾つかの番組セルを予め選択し、その後これらの番組セルに対して一括でグレイアウト処理できる構成であってもよい。
【0042】
次に、第2の実施形態に係るテレビジョン放送受信装置111の動作について説明する。
まず、第2の実施形態に係るテレビジョン放送受信装置111に係る制御部261では、グレイアウト処理を実行すると選択した番組セルと、それ以外の番組セルとの関連性の有無を、取得した番組情報に基づいて検出する。そして、選択した番組セルをグレイアウト処理すると同時に、選択した番組セルと関連性が有る(関連性が高い場合も含む)と検出された番組セルについても同様にグレイアウト処理するように番組表作成制御部261dが制御する。
【0043】
関連性の有無の検出は、取得する番組情報に含まれる例えばジャンル情報(スポーツ,音楽,映画,バラエティ等の大概念のカテゴリーでも良いし、スポーツであれば野球,サッカー,ゴルフ…、音楽であればロック,ポップ,演歌,オペラ,演劇…などの小概念のカテゴリーでも良い)に基づいて行うことが出来る。つまり、選択された番組セルのジャンルが例えばスポーツであるとした場合、番組表作成制御部261dは、取得した番組情報を基にジャンルがスポーツである番組セルを探索する。そして、同一ジャンルであると検出された番組セルは、選択された番組セルをグレイアウト処理すると同時に、同様にグレイアウト処理するように番組表作成制御部261dが制御する。
【0044】
また、選択された番組がいわゆるシリーズ番組(例えば、毎週同チャンネル・同時刻に放送)の場合には、当該シリーズ番組全て(月毎でもよい)をグレイアウト処理することも可能である。この場合、番組情報に含まれる追跡基準(選択した番組の放送曜日と放送時刻)や追跡キーワード(番組名などのキーワード)をもとに次回の番組の有無、つまり選択された番組と他の番組の関連性が制御部261に基づいて検索され、次回の番組が在る場合には、選択された番組セルをグレイアウト処理すると同時に、次回の番組を含めたシリーズ番組全ての番組セルが同様にグレイアウト処理されるように番組表作成制御部261dが制御する。なお、選択した番組がシリーズ番組であるか否かを判断するには、例えば特開2002−354354に開示されたように番組情報に含まれる識別子(シリーズ記述子)を用いてもよい。
【0045】
次に、第2の実施形態に係るテレビジョン放送受信装置111の動作について、図6のフローチャートを参照しながら説明する。なお、第1の実施形態と同様の動作については、その説明を省略するか簡略する。
【0046】
まず、ユーザによるリモートコントローラ117等の操作に基づいて、図4を用いて説明したような電子番組表が映像表示器114に表示される(ステップ601)。
【0047】
次に、映像表示器114に表示された電子番組表を参照しながらユーザがリモートコントローラ117等を操作することで、電子番組表上の各番組セル間をカーソル403が上下または左右に移動し、現在あるいは将来的に視聴希望する番組や録画予約希望する番組を探すことが出来る(ステップ602)。
【0048】
次にユーザは、各番組セルに表示された番組情報を参照しながら、カーソル403が位置する番組セルをグレイアウト処理するか否かを判断する(ステップ603)。グレイアウト処理する番組セルが電子番組表上に在る場合(ステップ603のYes)、ユーザはリモートコントローラ117を操作する等してグレイアウト処理の実行を入力する。
【0049】
例えば、A1に係る番組セルをカーソル403で選択してリモートコントローラ117の決定キーを押下すると、図7に示すように電子番組表に重畳したサブメニュー701が表示される(ステップ604)。サブメニュー701は、カーソル403で選択された番組(図7ではA1)を(1)録画予約するか、(2)当該選択された番組をグレイアウト処理するか、(3)(既にグレイアウト処理されていれば)グレイアウト処理を解除するか、のいずれかの動作を操作するためのメニュー画面である。
【0050】
そして、サブメニュー701の「グレイアウト処理」を選択した場合、更なるサブメニュー702が表示される(ステップ604)。サブメニュー702は、当該選択された番組(図7ではA1)を(1)今回のみグレイアウト処理するか、(2)(シリーズ番組であれば)毎回連続的にグレイアウト処理するか、(3)当該選択された番組と同一ジャンル(図7ではドラマ)に属する番組を全てグレイアウト処理するか、のいずれかの動作を操作するためのメニュー画面である。すなわち、サブメニュー702は、グレイアウト処理の実行パターンを選択するためのメニューである。なお、サブメニュー701,702は、カーソル選択した際に自動的に表示されるいわゆるポップアップメニューであってもよいし、リモートコントローラ117の所定の決定操作が行われること等に基いて表示されるメニューのいずれであってもよい。また、「毎回」や「今回のみ」という表示は、選択した番組(図7ではA1)がシリーズ番組の場合にのみサブメニュー702に表示され、シリーズ番組でない単発の番組のときには表示されないように、番組情報に基づいて番組表作成制御部261が制御する構成であってもよい。
【0051】
次に、サブメニュー702を参照しながらグレイアウト処理の実行パターンを選択する(ステップ605)。サブメニュー702において「今回のみ」を選択した場合には、選択された番組セルのみが図5で示したのと同様にグレイアウト処理される(ステップS606)。
【0052】
サブメニュー702において「毎回」を選択した場合には、番組表作成制御部261dの制御に基づいて、その番組に加えて次回・次々回…といったように当該番組に連続するシリーズ番組が全てグレイアウト処理されて電子番組表に表示されるようになる(ステップ607)。
【0053】
サブメニュー702において「ジャンル」を選択した場合には、番組表作成制御部261dの制御に基づいて、その番組に加えて同一ジャンルの番組が全てグレイアウト処理される(ステップ608)。図8は、選択した番組(A1)に加えて、同一ジャンル(例えばドラマ)の番組セル(A5、C3、D4、E4)がグレイアウト処理された状態の概略を示している。
【0054】
また、図9に示すようなサブメニューを表示させることもできる。すなわち、選択した番組(図9ではB2)が例えばプロ野球の試合の番組の場合、図9のサブメニュー901に示すように、(1)今回のみグレイアウト処理とするか、(2)今回と同じ対戦カードが今後放送される場合に当該試合を連続的にグレイアウト処理するか、(3)プロ野球の試合を全てグレイアウト処理するか、(4)スポーツ全体の番組をグレイアウト処理するか、のいずれかの動作を操作するためのメニュー画面を表示し、いずれかの処理を実行することができる。このグレイアウト処理は、上記したのと同様、例えば取得した番組情報(番組名や番組説明)の中に所定の文字が含まれているか否かを制御部261で判断し、当該取得した番組情報に基づいて番組表作成制御部261dが制御する。また、「今回と同じ対戦カード」や「今回のみ」という表示は、番組情報の中に所定の文字(チームの文字等)が含まれているか否かに基づいて、選択した番組が対戦カードを含むスポーツ番組の場合にのみ表示され、対戦カードを含まない番組のときには表示されないように制御部261が制御する構成であってもよい。このように、サブメニューとして、一度にグレイアウト処理を行う範囲を幾つかのカテゴリーの中から選べるように構成してもよい。
【0055】
そして、他にグレイアウト処理を望む番組がないとユーザが判断した場合(ステップ609のNo)には終了する。
一方、他にグレイアウト処理する番組セルが在るとユーザが判断した場合(ステップ609のYes)には、ステップ602へと戻り、同様のステップを繰り返す。なお、グレイアウト処理した番組セルを元の状態に戻すには、ユーザがリモートコントローラ117を操作し、この操作に応じてグレイアウト処理が個々にあるいは一括で解除されるように番組表作成制御部261dが制御する構成であればよい。
【0056】
このように、第2の実施形態では、取得した番組情報に基づいて、選択した番組と関連の有る番組を同時にグレイアウト処理することが出来る。従って、第1の実施形態で得られる効果に加えて、視聴を望まない番組を一斉にグレイアウト処理でき、ユーザの操作性を更に向上させることができる。
【0057】
次に、第3の実施形態に係るテレビジョン放送受信装置111の動作について、図10のフローチャートを参照しながら説明する。第3の実施形態は、グレイアウト処理が成された後の電子番組表上におけるカーソル操作の制御に主たる特徴を有する。なお、第1または第2の実施形態と同様の動作については、その説明を省略するか簡略する。
【0058】
まず、ユーザによるリモートコントローラ117等の操作に基づいて、図4を用いて説明したような電子番組表が映像表示器114に表示される(ステップ1001)。
【0059】
次にユーザは、電子番組表を参照しながらリモートコントローラ117等を操作することで、電子番組表上においてカーソル403を上下または左右に移動させることが出来る(ステップ1002)。
【0060】
次に、制御部261の制御に基づいて、カーソル403の移動先の番組セルが既にグレイアウト処理されている否かが検出される(ステップ1003)。カーソルの移動先の番組セルが既にグレイアウト処理されている場合(ステップ1003のYes)には、図11の矢印に示すように時間軸に沿って当該番組セル(例えば、A2、A5、C3、D4、E4)をカーソル403がスキップするよう制御部261によってカーソル操作が制御され(ステップ1004)、ステップ1002に戻る。なお、時間軸に沿うのみでなく、チャンネル軸に沿ってスキップするよう制御部261によってカーソル操作が制御されてもよい。
【0061】
また、カーソルの移動先の番組セルがグレーアウトされていない場合(ステップ1003のNo)には、図11の矢印で示したようなスキップ処理は行われないように制御部261によって制御される(ステップ1005)。
【0062】
このように、第3の実施形態では、カーソル操作先の番組セルがグレイアウト処理されているか否かを検出し、グレイアウト処理されている場合には、制御部261の制御に基づいて当該番組セルのスキップ処理を実行する構成となっている。かかる構成によれば、視聴や録画を望まない番組は電子番組表上のカーソル操作においてスキップされるため、所望の番組を短時間で探すことが出来、ユーザの操作性を更に向上させることができる。
【0063】
次に、第4の実施形態に係るテレビジョン放送受信装置111の動作について、図12のフローチャートを参照しながら説明する。第3の実施形態は、グレイアウト処理が成された後の番組視聴中におけるチャンネル切替操作の制御に主たる特徴を有する。なお、第1乃至第3の実施形態と同様の動作については、その説明を省略するか簡略する。
【0064】
まず、ユーザは何らかの番組を視聴していたとし、リモートコントローラ117等の操作に基づいてチャンネル切替操作を行ったとする(ステップ1201)。
次に、制御部261の制御に基づいて、切替先の番組セルが既にグレイアウト処理されている否かが検出される(ステップ1202)。切替先の番組に対して既にグレイアウト処理がされている場合(ステップ1202のYes)には、当該切替先の番組は視聴を希望しないものであるため、当該番組のチャンネルをスキップして次のチャンネルに切り替わるように制御部261に基づいて制御される(ステップ1203)。なお、切替先の更に次のチャンネルの番組もグレイアウト処理がされていれば同様のスキップ処理を行う。
【0065】
また、切替先の番組がグレイアウト処理されていないと検出された場合(ステップ1202のNo)には、スキップ処理は行われないように制御部261によって制御されて、チャンネルが切り替わる(ステップ1204)。
【0066】
このように、第4の実施形態では、チャンネル操作先の番組がグレイアウト処理されているか否かを検出し、グレイアウト処理されている場合には、制御部261の制御に基づいて当該番組のスキップ処理を実行する構成となっている。かかる構成によれば、視聴や録画を望まない番組は番組視聴中のチャンネル切替操作においてスキップされるため、所望の番組をチャンネル切替操作時においても短時間で探すことが出来、ユーザの操作性を更に向上させることができる。また、視聴中の番組が終了して、グレイアウト処理された番組の開始時刻になったことを制御部261が判断し、グレイアウト処理した番組が開始されて、本来視聴を希望しない番組を現在視聴いるという注意をユーザーに促すGUIを映像表示器114に表示するよう制御部261が制御してもよい。あるいは、視聴中の番組が終了して、グレイアウト処理された番組の開始時刻になった際に、別のチャンネルに自動的に切り替えるように制御部261が制御する構成であってもよい。
【0067】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本実施形態に係るテレビジョン放送受信装置の外観を説明するための図である。
【図2】本実施形態に係るテレビジョン放送受信装置の主要な信号処理系を示す図である。
【図3】第1の実施形態に係るテレビジョン放送受信装置の動作を示すフローチャート図である。
【図4】本実施形態に係る電子番組表の表示例を示す図である。
【図5】本実施形態に係るグレイアウト処理の一例を示す図である。
【図6】第2の実施形態に係るテレビジョン放送受信装置の動作を示すフローチャート図である。
【図7】第2の実施形態に係るテレビジョン放送受信装置の動作を示す電子番組表の図である。
【図8】第2の実施形態に係るテレビジョン放送受信装置の動作を示す電子番組表の図である。
【図9】第2の実施形態に係るテレビジョン放送受信装置の動作を示す電子番組表の図である。
【図10】第3の実施形態に係るテレビジョン放送受信装置の動作を示すフローチャート図である。
【図11】第3の実施形態に係るテレビジョン放送受信装置の動作を示す電子番組表の図である。
【図12】第4の実施形態に係るテレビジョン放送受信装置の動作を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
【0069】
111…テレビジョン放送受信装置、112…キャビネット、113…支持台、114…映像表示器、115…スピーカ、116…操作部、117…リモートコントローラ、118…受光部、243…アンテナ、244…入力端子、245…チューナ、246…PSK復調器、247…TS復号器、248…信号処理部、249…アンテナ、250…入力端子、251…チューナ、252…OFDM復調器、253…TS復号器、254…グラフィック処理部、255…音声処理部、256…チャンネル情報検出部、257…OSD信号生成部、258…映像処理部、259…出力端子、260…出力端子、261…制御部、261a…ROM、261b…RAM、261c…不揮発性メモリ、261d・・・番組表作成制御部、401…チャンネル軸、402…時間軸、403…カーソル、701…サブメニュー、702…サブメニュー、901…サブメニュー。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
番組情報を取得する取得手段と、
前記取得手段で取得された番組情報に基づいて電子番組表を作成する作成手段と、
前記電子番組表を表示する表示手段と、
前記作成手段で作成された前記電子番組表を構成する任意の番組セルをユーザの指示に基づいて選択する選択手段と、
前記選択手段で選択された番組セルの背景及び文字の少なくともいずれか一方のうちの、色及び輝度の少なくもいずれか一方の表示態様を変更する番組セル表示態様変更手段と、
を備えることを特徴とする番組表表示装置。
【請求項2】
前記選択手段で選択された番組セルとその他の番組セルとの関連性の有無を、前記取得手段で取得した前記番組情報に基づいて検出する検出手段を備え、
前記番組セル表示態様変更手段は、前記選択手段で選択された番組セルの表示態様を変更するとともに、前記検出手段によって関連性有りと検出された番組セルについても表示態様を変更することを特徴とする請求項1に記載の番組表表示装置。
【請求項3】
前記番組セル表示態様変更手段は、前記選択手段で選択された番組セルの表示態様を変更するとともに、当該選択された番組セルと同一ジャンルまたは同一シリーズの番組セルについても表示態様を変更することを特徴とする請求項1に記載の番組表表示装置。
【請求項4】
番組情報を取得する取得手段と、
前記取得手段で取得された番組情報に基づいて電子番組表を作成する作成手段と、
任意の番組をユーザの指示に基づいて選択する選択手段と、
前記選択手段で選択された番組に対応する前記電子番組表上における番組セルの背景及び文字の少なくともいずれか一方のうちの、色及び輝度の少なくもいずれか一方の表示態様を変更する番組セル表示態様変更手段と、
を備えることを特徴とする番組表表示装置。
【請求項5】
さらに、前記電子番組表上でカーソル操作を行う操作手段を備え、
前記操作手段は、前記番組セル表示態様変更手段によって表示態様が変更された番組セルをスキップすることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の番組表示装置。
【請求項6】
任意の番組をユーザの指示に基づいて選択する選択手段と、
番組視聴中において所望のチャンネルに切り替えるチャンネル切替手段と、
前記チャンネル切替手段による切替先のチャンネルの番組が前記選択手段によって選択されているか否かを検出する検出手段と、
前記検出手段によって前記切替先のチャンネルの番組が前記選択手段によって選択されていると検出された場合、当該チャンネルをスキップするよう制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする放送受信装置。
【請求項7】
番組情報を取得するステップと、
任意の番組をユーザの指示に基づいて選択するステップと、
前記選択された番組に対応する前記電子番組表上における番組セルの背景及び文字の少なくともいずれか一方のうちの、色及び輝度の少なくもいずれか一方の表示態様を変更するステップと、
を有することを特徴とする番組表表示方法。
【請求項8】
番組情報を取得する取得手段と、
前記取得手段で取得された番組情報に基づいて電子番組表を作成する作成手段と、
前記電子番組表を表示する表示手段と、
前記作成手段で作成された前記電子番組表を構成する任意の番組セルをユーザの指示に基づいて選択する選択手段と、
前記選択手段で選択された番組セルを空欄に変更する番組セル表示態様変更手段と、
を備えることを特徴とする番組表表示装置。
【請求項9】
番組情報を取得する取得手段と、
前記取得手段で取得された番組情報に基づいて電子番組表を作成する作成手段と、
前記電子番組表を表示する表示手段と、
前記作成手段で作成された前記電子番組表を構成する任意の番組セルをユーザの指示に基づいて選択する選択手段と、
前記選択手段で選択された番組セルのを枠線の表示態様を変更する番組セル表示態様変更手段と、
を備えることを特徴とする番組表表示装置。
【請求項1】
番組情報を取得する取得手段と、
前記取得手段で取得された番組情報に基づいて電子番組表を作成する作成手段と、
前記電子番組表を表示する表示手段と、
前記作成手段で作成された前記電子番組表を構成する任意の番組セルをユーザの指示に基づいて選択する選択手段と、
前記選択手段で選択された番組セルの背景及び文字の少なくともいずれか一方のうちの、色及び輝度の少なくもいずれか一方の表示態様を変更する番組セル表示態様変更手段と、
を備えることを特徴とする番組表表示装置。
【請求項2】
前記選択手段で選択された番組セルとその他の番組セルとの関連性の有無を、前記取得手段で取得した前記番組情報に基づいて検出する検出手段を備え、
前記番組セル表示態様変更手段は、前記選択手段で選択された番組セルの表示態様を変更するとともに、前記検出手段によって関連性有りと検出された番組セルについても表示態様を変更することを特徴とする請求項1に記載の番組表表示装置。
【請求項3】
前記番組セル表示態様変更手段は、前記選択手段で選択された番組セルの表示態様を変更するとともに、当該選択された番組セルと同一ジャンルまたは同一シリーズの番組セルについても表示態様を変更することを特徴とする請求項1に記載の番組表表示装置。
【請求項4】
番組情報を取得する取得手段と、
前記取得手段で取得された番組情報に基づいて電子番組表を作成する作成手段と、
任意の番組をユーザの指示に基づいて選択する選択手段と、
前記選択手段で選択された番組に対応する前記電子番組表上における番組セルの背景及び文字の少なくともいずれか一方のうちの、色及び輝度の少なくもいずれか一方の表示態様を変更する番組セル表示態様変更手段と、
を備えることを特徴とする番組表表示装置。
【請求項5】
さらに、前記電子番組表上でカーソル操作を行う操作手段を備え、
前記操作手段は、前記番組セル表示態様変更手段によって表示態様が変更された番組セルをスキップすることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の番組表示装置。
【請求項6】
任意の番組をユーザの指示に基づいて選択する選択手段と、
番組視聴中において所望のチャンネルに切り替えるチャンネル切替手段と、
前記チャンネル切替手段による切替先のチャンネルの番組が前記選択手段によって選択されているか否かを検出する検出手段と、
前記検出手段によって前記切替先のチャンネルの番組が前記選択手段によって選択されていると検出された場合、当該チャンネルをスキップするよう制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする放送受信装置。
【請求項7】
番組情報を取得するステップと、
任意の番組をユーザの指示に基づいて選択するステップと、
前記選択された番組に対応する前記電子番組表上における番組セルの背景及び文字の少なくともいずれか一方のうちの、色及び輝度の少なくもいずれか一方の表示態様を変更するステップと、
を有することを特徴とする番組表表示方法。
【請求項8】
番組情報を取得する取得手段と、
前記取得手段で取得された番組情報に基づいて電子番組表を作成する作成手段と、
前記電子番組表を表示する表示手段と、
前記作成手段で作成された前記電子番組表を構成する任意の番組セルをユーザの指示に基づいて選択する選択手段と、
前記選択手段で選択された番組セルを空欄に変更する番組セル表示態様変更手段と、
を備えることを特徴とする番組表表示装置。
【請求項9】
番組情報を取得する取得手段と、
前記取得手段で取得された番組情報に基づいて電子番組表を作成する作成手段と、
前記電子番組表を表示する表示手段と、
前記作成手段で作成された前記電子番組表を構成する任意の番組セルをユーザの指示に基づいて選択する選択手段と、
前記選択手段で選択された番組セルのを枠線の表示態様を変更する番組セル表示態様変更手段と、
を備えることを特徴とする番組表表示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−284437(P2009−284437A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−137098(P2008−137098)
【出願日】平成20年5月26日(2008.5.26)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年5月26日(2008.5.26)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
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