説明

異なる能力を有するデバイス間における通信を確立するための方法及び装置

【課題】アドホックネットワークにおける異なる能力を有するモバイル通信デバイス間の通信を確立する方法及び装置を提供する。
【解決手段】第1及び第2のデバイスは同じプロトコルをサポートしないため互いの間で直接の通信リンクを形成する能力を有さないが、デバイス能力情報を通信するための通信プロトコルをサポートする。第3のデバイスは、デバイス能力情報を通信するための通信プロトコルに加えて複数のプロトコルをサポートし、通信仲介者として動作することができる。第3のデバイスは、第1及び第2のデバイスの能力情報を受信して(7006)、それぞれとの通信リンクを形成する(7015,7016)。前記通信リンクが確立された時点で、前記第1及び第2のデバイスは、前記第3の通信デバイスを介して通信することができる(7020)。その他のデバイス及びその能力を見つけ出す能力は、アドホックネットワークの構築を容易にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本特許出願は、“METHODS AND APPARATUS FOR USING BEACON SIGNALS FOR IDENTIFICATION, SYNCHRONIZATION OR ACQUISITION IN AN AD HOC WIRELESS NETWORK”(アドホック無線ネットワークにおける識別、同期化又は取得に関してビーコン信号を用いるための方法及び装置)という題名を有する米国仮特許出願一連番号60/758,011(出願日:2006年1月11日)、“METHODS AND APPARATUS FOR FACILITATING IDENTIFICATION, SYNCHRONIZATION OR ACQUISITION USING BEACON SIGNALS”(ビーコン信号を用いて識別、同期化又は取得を容易にするための方法及び装置)という題名を有する米国仮特許出願一連番号60/758,010(出願日:2006年1月11日)、“METHODS AND APPARATUS FOR USING BEACON SIGNALS IN A COGNITIVE RADIO NETWORK”(認知無線ネットワークにおいてビーコン信号を用いるための方法及び装置)という題名を有する米国仮特許出願一連番号60/758,012(出願日:2006年1月11日)、米国仮特許出願一連番号60/863,304(出願日:2006年10月27日)、米国仮特許出願一連番号60/845,052(出願日:2006年9月15日)、及び米国仮特許出願一連番号60/845,051(出願日:2006年9月15日)の利益を主張するものであり、該仮特許出願の各々は、本明細書において参照されることによって本明細書に組み入れられており、さらにすべてが本特許出願の譲受人に対して譲渡されている。
【0002】
様々な実施形態は、無線通信に関する方法及び装置を対象とするものである。
【背景技術】
【0003】
ネットワークインフラが存在しない又は用いられない無線ネットワーク、例えばアドホックネットワーク、においては、端末は、他のピア端末との通信リンクを確立するために一定の難題に対処しなければならない。1つの難題は、どのようなその他のデバイスが地理的地域内に存在するか及び該デバイスがどのような通信能力を有するかを決定することである。他の難題は、異なる能力を有するデバイス間における通信をサポートするネットワークを確立することである。
【0004】
グローバルインターネットに関するプロトコルレイヤリングについて説明することが有用である。インターネットは、リンク層、ネットワーク層、トランスポート層及びアプリケーション層を具備する4層プロトコルスタックを有効に採用した。しかしながら、インターネットレイヤリングの意味は、OSIモデルとは多少異なる。インターネット(インターネットワークの略)は、インターネットプロトコル(IP)に従って無接続のパケット交換トポロジーを通じてデータを交換するために用いられる相互に接続されたコンピュータネットワークから成るネットワークである。従って、インターネットは、“ネットワークのネットワーク”である。ネットワークは、直接に接続されたネットワーク間においてデータを転送する“ルーター”と呼ばれるパケット交換コンピュータによって相互に接続される。各々の個々のネットワークは、IP又はインターネット層の観点からは“サブネットワーク”であると見られる。サブネットワークの性質又は規模には制約がなく、例えば、グローバルにネットワーク化されたGSM(登録商標)システム全体又は単一のより線のイーサネット(登録商標)ケーブルは、各々が、IP層にとってのサブネットワークである。各サブネットワーク技術は、インターネットのプロトコルレイヤリングにおける“リンク層”技術と総称される。従って、インターネットの観点からは、所定のネットワーク技術の7層OSIスタック全体を、トランスポート層及びアプリケーション層のプロトコルを実行するインターネットのネットワーク層であるIP層への1つの形態のリンク層トランスポートであるとみることができる。
【0005】
OSI又はインターネットレイヤリングモデルに従って構築されたネットワーク間における実際上の差違は、後者の場合は、すべてのリンク層技術にわたって永続する単一の均質なネットワーク層プロトコル(すなわちIP)を作りだし、前者の場合は、典型的には、各技術に関して新しいネットワーク層プロトコルを発明することである。インターネット手法は、中間的なネットワーク切り換え要素を通じての通信が、サブネットワークリンク(各々が、それ自体が個々のネットワーク技術)の接続なしトポロジーを通じてのパケット転送を請け負う“ルーター”から成ることを可能にする。OSI手法は、典型的には、ネットワーク間通信を容易にするために個別のネットワーク層間におけるプロトコル変換を要求するプロトコル“ゲートウェイ”として働くことを中間的要素に対して要求する。
【0006】
デバイスは、所定の層において1つ以上のプロトコルを用いることができる。インターネットレイヤリングモデルを基準として用いる場合は、リンク層プロトコルの例は、GSMプロトコルと、CDMAプロトコルと、OFDMプロトコルと、を含む。802.11B及び802.11gは、2つの異なるOFDMに基づくプロトコルの例であり、両プロトコルは、インターネットモデルのリンク層に対応する。ネットワーク層プロトコルの例は、少なくともIP、ICMP、及びIGMPを含む。トランスポート層プロトコルの例は、少なくともTCP及びUDPを含む。アプリケーション層プロトコルは、SIP、HTTP等のプロトコルを含む。
【0007】
デバイスが通信セッションをサポートするために用いるプロトコルの組は、プロトコルスタックとしばしば呼ばれる。デバイスは、1つ以上のプロトコルスタックをサポートする能力を有することができ、所定の時点において複数のスタックをサポートすることができ、さらに、所定の時点においていずれのサポートされたプロトコルスタックを用いるべきかを選択することが必要になることがある。理解できるように、所定の層において幾つかのプロトコルをサポートできることを考慮した場合、通信デバイスは、他のデバイスとの通信を試みるときに選択することができる非常に多くのプロトコルの組合せ、例えばプロトコルスタック、に直面する。
【0008】
相対的に均質なシステムにおいては、ネットワーク内のその他のデバイスの能力を知っていることができるか又は同じネットワークに対応するデバイスが互いに通信することができるように様々なデバイスのプロトコルスタックを予め構成することができる。
【0009】
異質なネットワーク化の状況、例えばアドホックネットワーク状況、においては、通信デバイスは、地域内のその他のデバイスの能力に関して予め決められた知識を有することができない及び/又はデバイス間におけるユーザーデータ、例えば音声、テキスト、画像データ又はその他のアプリケーションデータ、の交換を可能にする予め決められたプロトコルスタックが存在していない状況に直面する可能性がある。通信デバイスが誤ったデバイス構成及び/又はプロトコルスタックを選択した場合は、近隣のデバイスと通信できないことがある及び/又は通信の質が、より良いプロトコルスタック/デバイス構成を選択していれば達成可能であった通信の質よりも低くなる可能性がある。
【0010】
アドホックネットワークが異なる能力を有するデバイスから成る場合においては、幾つかのデバイスは、その制限された能力が原因で、デバイス及び/又はプロトコル上の制限事項に起因してユーザーデータの交換をサポートできないことがある。例えば、現在のシステムにおいては、CDMAはサポートするがGSMはサポートしないモバイルデバイスは、通常は複数の基地局及び可能なプロトコル変換の使用が関わるインフラストラクチャシステムを通じなければ、GSMをサポートするがCDMAはサポートしないモバイルデバイスと通信することができない。
【0011】
従って、アドホックネットワーク又はその他の均質でないネットワーク化状況におけるデバイスが、ユーザーデータの交換をサポートするために及び/又は相対的に高いデータ速度通信をサポートするために必要になる可能性がある適切なプロトコルスタックを選択する能力に留意せずにデバイス能力情報を互いに通信することが可能であれば有益であることが理解されるべきである。デバイス能力情報をその他のデバイスに送信及び受信する能力が望ましい一方で、該情報を通信するための方法及び装置を相対的に単純な方法で、例えば複雑で費用の高い受信機を必要なしに、実装できることが望ましい。
【0012】
デバイス能力情報を通信することに加えて、アドホックネットワーク内のデバイスが、本来であれば通信セッション、例えばユーザーデータを交換するために用いることが可能である通信セッション、をサポートすることができないデバイス間における通信を可能にするためにネットワーク内の異なるデバイスの異なる能力を利用可能であることが望ましい。
【0013】
上記の説明に鑑みて、ユーザーデータを交換するためだけでなく、データ通信に関して同じより低位のプロトコル、例えばより高位の層のユーザーデータの交換をサポートすることができるリンク層プロトコル、をサポートしないデバイス間における通信をサポートするための方法及び装置も必要であることが理解されるべきである。コストの観点からは、同じ組のプロトコル、例えばプロトコルスタック、をサポートしないデバイス間での通信をサポートする方法及び装置を、通常の機能の一部として複数のプロトコル及び/又はプロトコルスタックをサポートする、アドホックネットワーク内に存在するその他のデバイスの存在を利用することによって実装可能であることが望ましい。このことは、通常は相互運用することができない低価格の通信デバイスのユーザー、例えばCDMAデバイスのユーザー及びGSMデバイスのユーザーが、システム内の幾つかのデバイスは複数のプロトコル、例えばGSM及びCDMA、をサポートするという事実を利用することによって互いに通信可能にする。
【発明の概要】
【0014】
アドホックネットワークを容易にする及び/又は実装するために用いることができる及び/又は均質でない通信システムにおいて用いることができる様々な方法及び装置が説明される。いっしょに用いることができる様々な通信プロトコル及び/又は方法が説明される一方で、本明細書において説明される特長及び方法の多くは、互いに独立して又は組み合わせて用いることが可能であることが理解されるべきである。従って、以下の発明の概要は、以下において説明される特長の全部又は大部分を単一の実施形態において用いる必要があることを意味することは意図されていない。事実、多くの実施形態は、以下の発明の概要において説明される特長、要素、方法又はステップのうちの1つのみ又は幾つかを含むことができる。
【0015】
無線通信方法及び装置は、複数の無線通信デバイスを含む通信システムにおいてサポートされる。前記システムにおいては、デバイスは、1つ以上のビーコン信号を用いて低ビットレート通信をサポートする。前記ビーコン信号は、相対的に高い電力のシンボルを含むビーコン信号バーストを含む。前記ビーコンシンボルの前記相対的に高い電力は、前記ビーコンシンボルを検出しやすくする一方で、前記ビーコンシンボルは、平均すると、経時での発生率が相対的に低い及び/又は使用中の帯域幅のうちの非常に少ない量を占める。前記ビーコン信号による利用可能な帯域幅の使用がまばらであることを考慮すると、前記高電力ビーコンシンボルは、その他の通信に対する干渉として働く一方で、相対的に高いビットレート通信をサポートするその他の通信プロトコル、例えばCDMA、Bluetooth(登録商標)、Wifi等の通信プロトコル、に対しては耐えることが可能な量の干渉を発生させる。さらに、ビーコンシンボルは、データシンボルを送信するために用いられる平均シンボル当たり電力と比較して高い電力で送信される一方で、前記高電力ビーコンシンボルは、前記ビットシンボルが相対的に低い頻度で送信されることを考慮した場合、無線通信デバイスの電力に関して過度のドレインを発生させない。
【0016】
様々な実施形態においては、無線通信デバイスがデバイス能力及び/又はその他の基本情報をその他のデバイスに通信しその一方でその存在をエリア内のその他のデバイスにも通知するための基本的な通信方法及び/又はプロトコルとしてビーコンシグナリングが用いられる。従って、他のデバイスとの通信セッションを確立する一部としてデバイス識別子、デバイス能力情報等の事柄を通信するために及び/又は基本的デバイス構成を通信/交渉するためにビーコン信号バーストを用いることができる。ビーコン信号を送信及び受信することができる無線通信デバイスは、例えば、固定位置基地局等の静止デバイスと同様に無線ハンドセット等のモバイル通信デバイスを含むことができる。
【0017】
ビーコン送信機/受信機を用いることによって、異なる高ビットレートプロトコルをサポートするデバイスは、広範なデバイスによって容易にサポートできるより基本的な低ビットレートのビーコンシグナリングを用いて情報を交換することができる。従って、ビーコン信号は、デバイス及びセッション情報を交換するために用いられる基本プロトコルとして用いることができ、その他のより高速のプロトコルは、例えばビーコンシグナリングの使用を通じてのデバイスセットアップ情報の初期通信及び/又は交換後に確立される通信セッションの一部として、ユーザーデータの実際の通信に関して用いられる。様々な実施形態においては、ビーコン信号通信は、主に、情報を通信する上では信号タイミング及び/又は信号周波数に依存する。従って、多くの受信機は、異なる周波数及び異なる受信時間を区別する能力を含むため、ビーコンシグナリングは、OFDM、CDMA及び/又はその他の通信アプリケーションに非常に適する。
【0018】
周波数及びシグナリングタイミング、例えば繰り返されるバースト及び/又はビーコンシンボル送信間のタイミング、の使用は、ビーコンシンボルの検出及び情報復元の実装を、数多くの既存の受信機設計の組合せによるハードウェアの点で相対的に容易かつ安価にする。従って、ビーコン信号受信機及び情報復元モジュールは、相対的に低コストで実装することができる。さらに、何らかの受信機回路をより高いビットレートの通信プロトコル用に設計された受信機間で共有することができない場合においても、ビーコン受信機の単純な性質は、現在の受信機/送信機、例えば既存のOFDM、CDMA及びその他の型の受信機/送信機と組み合わせて非常に低い追加コストで用いることができる低コストのビーコン受信機/送信機設計を考慮している。
【0019】
数多くの、ただし必ずしもすべではない実施形態においては、ビーコンシンボルの位相は、ビーコン信号が使用されるときには情報を通信するために用いられない。このことは、CDMA、WiFi及び/又は位相を用いて少なくとも何らかの情報を通信することに依存しそれによって相対的に高いデータレートを達成させるその他の型の受信機と比較して受信機のコスト及び複雑さを大幅に低下させる。情報を搬送するために位相を用いないビーコン信号の情報スループットは、情報を通信するために位相を用いるシグナリング技術と比較して相対的に低い。従って、ビーコン信号を使用することは、検出を容易にしさらにハードウェアの実装を低コストにする利点を有する一方で、ユーザーデータセッションの通信に関する多くの場合、例えば、大量の音声及び/又はテキスト情報を相対的に短い時間で交換する必要がある場合、には実際的でない。
【0020】
その他の通信プロトコルをサポートするデバイス内にビーコン信号送信機及び受信機を組み込むことによって、本来であれば互いに通信することが不可能なデバイスが、基本構成及びデバイス能力情報を交換することができる。
【0021】
幾つかの実施形態においては、デバイスがその他のデバイスの存在及びその能力を発見する基本的通信方法としてビーコンシグナリングが用いられる。これで、デバイスは、ビーコン信号の使用を通じて入手された情報を送信したデバイスと1つ以上のより高位のプロトコルを用いて通信するのに適する構成、例えばプロトコルスタック、を選択することができる。
【0022】
ビーコンシグナリングが低ビットレートの性質を有することに起因して、複数の異なる組のデバイス能力の組合せ、例えばプロトコルスタックの可能性、をデバイス能力符号によって予め定義及び識別することができる。例えば、符号1は、CDMA、WiFi及びセッション開始プロトコルシグナリングをサポートすることができるデバイスを示すために用いることができる。符号2は、CDMA、及びセッション開始プロトコルシグナリングをサポートすることができるがWiFiをサポートすることができないデバイスを示すために用いることができる。符号3は、WiFi、及びWiFiではなくセッション開始プロトコルをサポートすることができるデバイスを示すために用いることができる。特定のプロトコルの組のいずれのバージョン又はサブバージョンがサポートされるかを示すために用いられる能力符号を予め定義することができる。例えば、WiFiのサポートを単純にシグナリングするのではなく、符号は、PHY、MAC及びリンク層プロトコルの様々な組合せ及びバージョンを示すことができる。この方法により、低ビットレートシグナリングを用いて単純な符号を通信することによって、かなりの量のデバイス能力情報を通信することができる。
【0023】
ビーコン信号を受信するデバイスは、通信セッションに関する好ましいデバイス構成を示すビーコン信号を送信することによって応答することができる。前記ビーコン信号を受信中の前記デバイスは、応答して、自己の構成を提案される構成に変更すること及び/又は送信中のデバイスが自己の構成を変更するか又は異なるデバイス構成/プロトコルスタックを用いることを提案することによって応答することができる。この方法により、デバイスは、セットアップ情報を交換すること及び自己の構成を変更することができ、従って、2つのデバイスが異なる通信プロトコル、例えば、無線通信セッションの一部としてユーザーデータ、例えばテキスト、音声又は画像データ、を交換するために位相を用いるより高位のプロトコル、例えばCDMA、WiFi、GSM、又はその他の何らかのOFDMプロトコル、を用いて通信セッションを続けることができる。
【0024】
ビーコン信号交換は、デバイスセッティングを交渉するために用いることができる一方で、デバイスは、他のデバイスからのビーコン信号内の情報を単純に受信し、受信された信号に基づいて構成を調整し、次に受信された前記ビーコン信号を送信したデバイス又は他のデバイスと通信することができる。
【0025】
少なくとも幾つかのデバイスが異なる能力及び/又は複数の通信方法をサポートするネットワークにおいては、ビーコンシグナリングの使用は、地域内のデバイスがエリア内のその他のデバイス及びそのデバイス能力について学ぶことを考慮する。3つ以上のデバイスが同じ地理上のエリア内に所在するシステムにおいては、同じより高位の通信プロトコルをサポートしない第1及び第2のデバイスは、複数のより高位の通信プロトコルであって、そのうちの少なくとも1つが前記第1のデバイスによってサポートされ、そのうちの他の1つが前記第2のデバイスによってサポートされる通信プロトコル、をサポートする第3のデバイスを通じて通信セッションを確立することができる。ビーコンシグナリングは、前記第1及び第3のデバイスがデバイス能力及び/又は構成情報に関して互いに通信すること及び通信セッションを確立することを可能にし、このため、前記第1及び第2のデバイスは、前記第3の通信デバイスを通信仲介者として用いて通信セッションを確立することができる。従って、ビーコンシグナリングの使用を通じて、デバイス間のアドホックネットワークを確立することができ、ビーコンシグナリングを使用しない場合は通常は相互に運用することができないデバイスが、デバイス能力及びプロトコルが大きく異なる可能性があるエリア及び地域全体における通信を可能にする通信セッション及びアドホックネットワークを確立することができる。
【0026】
例えば、第1のデバイスがビーコンシグナリング及びWiFiをサポートし、第2のデバイスがビーコンシグナリング及びCDMA及びBluetoothをサポートし、第3のデバイスがビーコンシグナリング、WiFi及びCDMAをサポートする地域においては、前記第1及び第2のデバイスは、通信セッションを確立することができ、各々のデバイスは、前記第3のデバイスと通信するためのビーコンシグナリングを個々に用いてより高位の層の通信リンクを構築しており、従って前記第3のデバイスが第1及び第2のデバイス間における通信仲介者として行動することを可能にする。ビーコン信号の前記使用は、前記第3のデバイスが前記第1及び第2のデバイス及びその能力を認識していることを可能にし、従って前記3つのデバイス間における適切なより高位の層の通信リンクを確立することができ、従って、前記第1及び第2のデバイス間におけるエンドツーエンド通信セッションが可能である。従って、このことは、前記第1のデバイスが前記第1及び第3のデバイス間における通信セッションの一部としてWiFiを用いてユーザーデータを通信し、前記第2のデバイスがCDMAを用いて前記第2及び第3のデバイス間において通信し、前記第3のデバイスが前記第1及び第2のデバイスの間における通信セッションに関する通信仲介者として行動する通信セッションを確立する上で十分な通信がデバイス間に存在することを考慮する。ビーコンシグナリングの前記使用は、該ネットワークがアドホック方式で確立されることを可能にする。
【0027】
同じ又は異なる周波数帯域を前記第1、第2及び第3のプロトコルの各々とともに用いることができる。例えば、ビーコンシグナリングは、第1の帯域において生じることができ、他方、OFDM及びCDMAは、第2及び第3の周波数帯域においてそれぞれ生じることができる。その他の実施形態においては、前記ビーコンシグナリングは、前記第2及び/又は第3の通信プロトコルに関して用いられる帯域と同じ帯域において実行される。
【0028】
様々な実施形態においては、デバイスは、協力及び非協力動作モードをサポートする。協力動作モードの場合は、個々のデバイスは、前記個々のデバイスに関する通信性能が結果的に低下する可能性がある形で動作するが、一般的には、システム内における全体的通信性能を向上させる傾向がある。非協力動作モードの場合は、前記デバイスは、通信中でないその他のデバイスに対する、例えば干渉の点での、影響に留意せずに自己の通信性能を最適化する。通信性能は、様々な方法で指定することができる。1つの共通方法は、全体的データスループットに関する方法である。従って、幾つかの実施形態においては、通信デバイスは、非協力モードにあるときにその他のデバイスへの影響に留意せずに自己のデータスループットを最大化する。レーテンシーも性能指標として時々用いられる。幾つかの実施形態においては、通信デバイスは、非協力的モードにおいて動作時にその他のデバイスへの影響に留意せずに自己のレーテンシーを最小にするように動作する。その他のデバイスに留意せずにレーテンシーを最小にすることは、例えば、他のデバイスが自己の送信を完了するまで送信を遅らせるのではなく他方のデバイスによる予想される送信と衝突する可能性があることを知った状態で可能な限り速やかに送信することを含む。
【0029】
協力モード動作は、電力制御及びその他の干渉管理技術を含むことができ、幾つかの場合においては、例えば基地局又は他のコントローラからの資源割り当て命令に応答することを含むことができる。協力モード動作は、幾つかの実施形態においては、セルラー動作モードにおいて動作時に用いられる。非協力モード動作は、幾つかの実施形態においては、ライセンスなしスペクトルにあるときに及び/又は他のキャリヤ又はサービスプロバイダに対応する通信デバイスが存在する状態で動作時に用いられる。幾つかの実施形態においては、第1のデバイスが第1の通信プロトコルを用いて非協力モードにおいて動作中であり、同じく前記第1の通信プロトコルを用いて通信することを求めている第2のデバイスを検出したときに、前記第1のデバイスは、前記第2の通信デバイスによってサポートされていないが前記第2の通信デバイスが用いることを求めている同じ周波数帯域を用いることができる通信プロトコルに切り換わる。従って、前記第1の通信デバイスの信号は、前記第2の通信デバイスにとっての干渉となり、その一方で、前記第1の通信デバイスは前記第2の通信プロトコルに意図的に切り換わっているため、前記第1の通信デバイスは、前記第2の通信デバイスからの前記第1の通信プロトコルに対応する干渉制御信号には応答しない。前記第1の通信デバイスは、前記第2のデバイスがエリアから離れたときに前記第1の通信プロトコルに戻ることができる。幾つかの実施形態における前記第1及び第2の通信プロトコルは、WiFi及びBluetoothである。
【0030】
幾つかの実施形態においては、デバイスは、地域内のデバイスが同じ通信キャリヤに対応するか又は異なる通信キャリヤに対応するかのいずれとして識別されるかに基づいて、協力的な形で動作するか又は非協力的な形で動作するかを決定する。協力的な形で動作するか又は非協力的な形で動作するかの前記決定は、前記地域内の前記デバイスが同じサービスプロバイダ、オーナー又はグループに対応するか又は前記スペクトルを共有することを試みている検出されたデバイスが異なるサービスプロバイダ、オーナー又はグループに対応するかにも基づくことができる。
【0031】
非協力動作モードの場合は、非協力動作モードで動作中のデバイスは、地域内のその他のデバイスに送信及び/又は電力レベルを引き下げさせることを意図する信号を送信することができる。この送信は、その他のデバイスが自己の送信レベルを引き下げるように誘導することを意図する制御信号を送信すること及び/又は情報を通信することを意図していないが地域内の前記その他のデバイスへの干渉であるように思える信号を送信して前記その他のデバイスに自己の送信を引き下げるか又は変更させて前記信号を送信中の前記デバイスのためにスペクトルを解放させることを含むことができる。
【0032】
以下の発明を実施するための最良の形態においては、数多くの追加の特長、利益及び/又は実施形態が詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】様々な実施形態により実装される典型的アドホック通信ネットワークを示した図である。
【図2】共通のタイミング基準が存在しないときのアドホックネットワークにおける典型的ユーザー誤検出問題を示した図である。
【図3】3つの典型的ビーコン信号バーストを含むビーコン信号を通信するために用いられる典型的エアリンク資源を示した図であり、各ビーコン信号バーストは、1つのビーコンシンボルを含む。
【図4】様々な実施形態によるビーコン信号とデータ/制御信号との間における典型的な相対的送信電力レベルを示した図である。
【図5】1つの典型的なビーコン信号バースト送信実施形態を示した図である。
【図6】ビーコン信号バーストを受信することが一定の指定された時間間隔中に生じることができ、その他の時間においては、電力を保存するために受信機の電源が切られる1つの典型的実施形態を示した図である。
【図7】様々な実施形態により実装されるように、2つの端末がビーコン信号バーストを送信及び受信したときにユーザー誤検出問題がどのようにして解決されるかを説明するために用いられる図である。
【図8】端末内において実装された状態図の1つの典型的実施形態を示した図である。
【図9】様々な実施形態により実装される典型的無線端末の詳細な図である。
【図10】様々な実施形態による典型的な携帯無線端末動作方法の流れ図である。
【図11】様々な実施形態による典型的な携帯無線端末動作方法の流れ図である。
【図12】様々な実施形態による、携帯無線端末、例えば電池式モバイルノード、の典型的動作方法の流れ図である。
【図13】様々な実施形態による、携帯無線端末、例えば電池式モバイルノード、の典型的動作方法の流れ図である。
【図14】様々な実施形態による、携帯無線端末からの典型的ビーコンシグナリングを示した図である。
【図15】幾つかの実施形態における異なる無線端末が、異なるビーコンバースト信号を含む異なるビーコン信号を送信することを示した図である。
【図16】幾つかの実施形態の特長を示す図及び対応する凡例であり、ビーコン信号送信単位は、複数のOFDMシンボル送信単位を含む。
【図17】一連のビーコンバースト信号を具備する典型的ビーコン信号を示すため及び幾つかの実施形態のタイミング関係を示すために用いられる図である。
【図18】一連のビーコンバースト信号を具備する典型的ビーコン信号を示すため及び幾つかの実施形態のタイミング関係を示すために用いられる図である。
【図19】無線端末がビーコン信号を送信する動作モードにある無線端末による典型的エアリンク資源パーティショニングを示した図である。
【図20】無線端末がビーコン信号を送信し、ユーザーデータを受信及び/又は送信することができる典型的無線端末動作モード、例えばアクティブ動作モード、に関するビーコン信号送信以外の用途と関連づけられた典型的エアリンク資源部分を説明する図である。
【図21】無線端末がビーコン信号を送信中である2つの典型的な無線端末動作モード、例えば非アクティブモード及びアクティブモード、を示した図である。
【図22】2つのビーコンバーストを含む典型的な第1の時間間隔中における典型的な無線端末エアリンク資源利用を示した図及び対応する凡例を含む。
【図23】2つのビーコンバーストを含む典型的な第1の時間間隔中における典型的な無線端末エアリンク資源利用を示した図及び対応する凡例を含む。
【図24】様々な実施形態による、ビーコン信号に関する代替の説明的表現を示した図である。
【図25】様々な実施形態による、典型的携帯無線端末、例えばモバイルノード、を示した図である。
【図26】様々な実施形態による、通信デバイス、例えば電池式無線端末、の典型的動作方法の流れ図である。
【図27】様々な実施形態による、典型的な携帯無線端末、例えばモバイルノード、を示した図である。
【図28】互いの存在を認識し、無線端末ビーコン信号の使用を介してタイミング同期化を達成させるアドホックネットワーク内の2つの無線端末に関する典型的タイムライン、一連の事象、及び動作を示した図である。
【図29】典型的実施形態によるビーコン信号に基づく2つの無線端末間の典型的な同期化されたタイミングを示した図である。
【図30】他の典型的実施形態によるビーコン信号に基づく2つの無線端末間の典型的な同期化されたタイミングを示した図である。
【図31】他の典型的実施形態によるビーコン信号に基づく2つの無線端末間の典型的な同期化されたタイミングを示した図である。
【図32】アドホックネットワークを形成する異なる能力を有する複数の無線通信デバイスを含む典型的通信システムを示した図である。
【図33】他のデバイスとの通信セッションを確立する及び参加するために通信デバイスを動作させる方法を示した図である。
【図34】図32に示されるシステムの通信デバイスのうちの1つとして用いることができる典型的通信デバイスを示した図である。
【図35】図35A、35B及び35Cの組合せであり、協力動作モード及び非協力動作モードの両方において動作することができる通信デバイスの動作方法を示した図である。
【図35A】協力動作モード及び非協力動作モードの両方において動作することができる通信デバイスの動作方法を示した図である。
【図35B】協力動作モード及び非協力動作モードの両方において動作することができる通信デバイスの動作方法を示した図である。
【図35C】協力動作モード及び非協力動作モードの両方において動作することができる通信デバイスの動作方法を示した図である。
【図36】図32に示される典型的システムの通信デバイスのうちの1つとして用いることができる他の典型的通信デバイスを示した図である。
【図37】その他のデバイス、例えば図32に示されるアドホックネットワークの第1及び第2の通信デバイス、に関する通信仲介者として働くことができる通信デバイスの動作方法を示した図である。
【図38】図37に示される方法を実装するために用いることができる典型的通信デバイスを示した図である。
【図39】図32に示されるシステムの通信デバイスのうちの1つとして用いることができる典型的通信デバイスを示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
図1は、様々な実施形態により実装される典型的アドホック通信ネットワーク100を示す。2つの典型的無線端末、すなわち第1の無線端末102及び第2の無線端末104は、地理上のエリア106に存在する。何らかのスペクトル帯域を通信目的のために2つの無線端末によって利用可能である。2つの無線端末は、利用可能なスペクトル帯域を用いて互いの間におけるピアツーピア通信リンクを確立する。
【0035】
アドホックネットワークは、ネットワークインフラを有することができないため、無線端末は、共通のタイミング又は周波数基準を有することができない。この結果、アドホックネットワークにおいて幾つかの難題が生じる。精査することを目的として、いずれかの端末がどのようにして他方の端末の存在を検出するかの問題について検討する。
【0036】
説明目的上、以下においては、ある所定の時間に無線端末が送信又は受信できるが両方はできないと仮定する。当業者は、無線端末が送信及び受信の両方を同時に行うことができる事例に対しても同じ原理を適用可能であることが理解される。
【0037】
図2は、2つの無線端末が互いを見つけ出すために用いることができる1つの可能な方式を説明するために用いられる図200を含む。第1の端末は、時間間隔202において何らかの信号を送信し、時間間隔204において信号を受信する。他方、第2の無線端末は、時間間隔206において何らかの信号を送信し、時間間隔208において信号を受信する。第1の無線端末が同時に送信及び受信することができる場合は、時間間隔202及び204は、互いに重なり合うことができる点に注目すること。
【0038】
2つの端末は共通のタイミング基準を有さないため、TX(送信)及びRX(受信)タイミングが同期化されないことに注目すること。特に、図2は、時間間隔204及び206が重なり合わないことを示す。第1の無線端末がリスニング(listening)中のときには、第2の無線端末は送信せず、第2の無線端末が送信中のときには、第1の無線端末はリスニングしない。従って、第1の無線端末は、第2の無線端末の存在を検出しない。同様に、時間間隔202及び208は、重なり合わない。従って、第2の無線端末も同じく第1の無線端末の存在を検出しない。
【0039】
上記の誤検出問題を克服する方法が存在する。例えば、無線端末は、TX及びRX手順が実行される時間間隔をランダム化し、2つの無線端末が経時で確率論的に互いを検出するようにすることができる。しかしながら、その犠牲は、遅延及びその結果としての電池電力の消費である。さらに、電力消費量は、TX及びRX手順における電力要求によっても決まる。例えば、信号の1つの形態を検出することのほうが他の形態を検出するよりも少ない処理電力が要求されることがある。
【0040】
他の端末の存在を検出する遅延を短縮するため及び関連する電力消費量を低減するために新しい信号TX及びRX手順が実装され及び使用されることは様々な実施形態の利点である。
【0041】
様々な実施形態により、無線端末は、利用可能なエアリンク通信資源の総量のうちの小さい割合、例えば幾つかの実施形態においては0.1%以下、を占めるビーコン信号と呼ばれる特別な信号を送信する。幾つかの実施形態においては、エアリンク通信資源は、最小の又は基本的な送信単位、例えばOFDMシステムにおけるOFDMトーンシンボル、に基づいて測定される。幾つかの実施形態においては、エアリンク通信資源は、自由度に基づいて測定することができ、1つの自由度は、通信のために用いることができる資源の最小単位である。例えば、CDMAシステムにおいては、自由度は、拡散符号、シンボル期間に対応する時間、であることができる。一般的には、所定のシステムにおける自由度は、互いに直交である。
【0042】
周波数分割多重化システム、例えばOFDMシステム、の典型的実施形態について検討する。該システムにおいては、情報は、シンボルごとに送信される。シンボル送信期間において、利用可能な総帯域幅が幾つかのトーンに分割され、該トーンの各々は、情報を搬送するために用いることができる。
【0043】
図3は、典型的OFDMシステムにおける利用可能な資源を示す図300を含む。横軸301は、時間を表し、縦軸302は、周波数を表す。縦のカラムは、所定のシンボル期間におけるトーンの各々を表す。各々の小さい四角形304は、トーン−シンボルを表し、該トーン−シンボルは、単一の送信シンボル期間における単一のトーンのエアリンク資源である。OFDMシンボルにおける最小送信単位は、トーン−シンボルである。
【0044】
ビーコン信号は、経時で順次送信される一連のビーコン信号バースト(308、310、312)を含む。ビーコン信号バーストは、少数のビーコンシンボルを含む。この例においては、各ビーコンシンボルバースト(308、310、312)は、1つのビーコンシンボルと、19のヌルと、を含む。この例においては、各ビーコンシンボルは、1つの送信期間全体における単一のトーンである。ビーコン信号バーストは、幾つかの実施形態においては、少数の送信シンボル期間、例えば1つ又は2つのシンボル期間、における同じトーンのビーコンシンボルを含む。図3は、3つの小さい黒の四角形を示し、各々の四角形(306)は、ビーコンシンボルを表す。この場合は、ビーコンシンボルは、1つのトーン−シンボルのエアリンク資源を用いる。すなわち、1つのビーコンシンボル送信単位は、1つのOFDMトーン−シンボルである。他の実施形態においては、ビーコンシンボルは、2つの連続するシンボル期間にわたって送信される1つのトーンを具備し、ビーコンシンボル送信単位は、2つの隣接するOFDMトーン−シンボルを具備する。
【0045】
ビーコン信号は、全最小送信単位のうちの小さい部分を占める。対象となるスペクトルの総トーン数をNとする。例えば1秒又は2秒の合理的に長い時間間隔において、シンボル期間数をTとする。従って、総最小送信単位数は、NTである。様々な実施形態により、時間間隔においてビーコン信号によって占有されるトーン−シンボル数は、NTよりも有意な数だけ少なく、例えば幾つかの実施形態においては、NTの0.1%以下である。
【0046】
ビーコン信号バーストにおけるビーコンシンボルのトーンは、幾つかの実施形態においては、各々のバーストごとに変動(ホップ)する。様々な実施形態により、ビーコンシンボルのトーン−ホッピングパターンは、幾つかの実施形態においては、無線端末の関数であり、端末の識別又は端末が属する型の識別として用いることができ、時々用いられる。一般的には、ビーコン信号内の情報は、いずれの最小送信単位がビーコンシンボルを搬送するかを決定することによって復号することができる。例えば、情報は、トーンホッピングシーケンスに加えて、所定のビーコン信号バーストにおけるビーコンシンボルのトーンの周波数内に、ビーコン信号バーストの継続時間に、及び/又はバースト間間隔に含めることができる。
【0047】
ビーコン信号は、送信電力の観点から特徴付けることも可能である。様々な実施形態により、最小送信単位当たりのビーコン信号の送信電力は、端末送信機が通常のデータセッション中であるときの1つの自由度当たりのデータ及び制御信号の平均送信電力よりもはるかに高く、例えば幾つかの実施形態においては少なくとも10dB高い。幾つかの実施形態により、最小送信単位当たりのビーコン信号の送信電力は、端末送信機が通常のデータセッション中であるときの1つの自由度当たりのデータ及び制御信号の平均送信電力よりも少なくとも16dB高い。例えば、図4の図400は、無線端末がデータセッション中である、例えば無線端末が対象となるスペクトルを用いてデータ及び制御情報を送信中である、例えば1秒又は2秒の合理的に長い時間間隔においてトーン−シンボルの各々において用いられる送信電力を作図したものである。横軸401によって表されるこれらのトーン−シンボルの順序は、この説明の目的上は重要ではない。小さい縦の長方形404は、ユーザーデータ及び/又は制御情報を搬送する個々のトーン−シンボルの電力を表す。比較として、大きい黒の長方形406もビーコントーン−シンボルの電力を示すために含まれている。
【0048】
他の実施形態においては、ビーコン信号は、断続的な期間で送信される一連のビーコン信号バーストを含む。ビーコン信号バーストは、時間−領域インパルスのうちの1つ以上(少数)を含む。時間−領域インパルス信号は、対象となる一定のスペクトル帯域幅における非常に小さい送信継続時間を占める。例えば、利用可能な帯域幅が30kHzである通信システムにおいては、時間−領域インパルス信号は、30kHz帯域幅の有意な部分を短い継続時間の間占める。いずれかの合理的に長い時間間隔、例えば数秒、において、時間−領域インパルスの全体的な継続時間は、小さい割合であり、例えば幾つかの実施形態においては、全継続時間の0.1%以下である。さらに、インパルス信号が送信される時間間隔における1つの自由度当たりの送信電力は、送信機が通常のデータセッション中であるときの1つの自由度当たりの平均送信電力よりもはるかに高く、例えば幾つかの実施形態においては10dB高い。幾つかの実施形態においては、インパルス信号が送信される時間間隔における1つの自由度当たりの送信電力は、送信機が通常のデータセッション中であるときの1つの自由度当たりの平均送信電力よりも少なくとも16dB高い。
【0049】
図4は、送信電力が各々のトーン−シンボルごとに変動する可能性があることを示す。トーン−シンボル当たりの平均送信電力をPavgとする(408)。様々な実施形態により、ビーコン信号のトーン−シンボル当たり送信電力は、Pavgよりもはるかに高く、例えば少なくとも10dB高い。幾つかの実施形態においては、ビーコン信号のトーン−シンボル当たり送信電力は、Pavgよりも少なくとも16dB高い。1つの典型的実施形態においては、ビーコン信号のトーン−シンボル当たり送信電力は、Pavgよりも20dB高い。
【0050】
一実施形態においては、ビーコン信号のトーン−シンボル当たり送信電力は、所定の端末に関して一定である。すなわち、電力は、時間とともに又はトーンとともに変化しない。他の実施形態においては、ビーコン信号のトーン−シンボル当たり送信電力は、ネットワーク内の複数の端末に関して、又は各々の端末に関しても同じである。
【0051】
図5の図500は、ビーコン信号バーストを送信する一実施形態を示す。無線端末は、その他の無線端末が近隣に存在しないと決定した場合でも又はその他の端末を既に検出していて前記その他の端末と通信リンクを確立している場合でも、ビーコン信号バースト、例えばビーコン信号バーストA 502、ビーコン信号バーストB 504、ビーコン信号バーストC 506等を送信し続ける。
【0052】
端末は、2つの連続するビーコン信号バースト間に幾つかのシンボル期間が存在するようにするためにビーコン信号バーストを断続的に(非連続的に)送信する。一般的は、ビーコン信号バーストの継続時間は、L505で表される2つの連続するビーコン信号バースト間におけるシンボル期間数よりもはるかに短く、例えば幾つかの実施形態においては少なくとも50倍短い。一実施形態においては、Lの値は、固定されて一定であり、この場合は、ビーコン信号は周期的である。幾つかの実施形態においては、Lの値は、端末の各々に関して同じで既知である。他の実施形態においては、Lの値は、例えば予め決められた又は疑似ランダムのパターンに従って時間の経過とともに変化する。例えば、前記数は、定数L乃至Lの間で分布された数、例えば乱数、であることができる。
【0053】
図6の図600は、ビーコン信号バーストの受信が一定の指定された時間間隔において生じることが可能であり、他方、その他の時間には電力を保存するために受信機の電源が切られる1つの典型的実施形態を示す。無線端末は、対象となるスペクトルをリッスン(listen)し、異なる端末によって送信可能なビーコン信号の検出を試みる。無線端末は、オン時間と呼ばれる数シンボル期間から成る時間間隔の間連続的にリスニングモードにあることができる。オン時間602は、無線端末が節電モードにあっていずれの信号も受信しないオフ時間606によって後続される。オフ時間においては、無線端末は、幾つかの実施形態においては、受信モジュールを完全にオフにする。オフ時間606が終了した時点で、端末は、オン時間604を再開し、ビーコン信号の検出を再び開始する。上記の手順が繰り返す。
【0054】
好ましいことに、オン時間間隔の長さは、オフ時間間隔の長さよりも短い。一実施形態においては、オン時間間隔は、オフ時間間隔の1/5未満であることができる。一実施形態においては、各々のオン時間間隔の長さは同じであり、各々のオフ時間間隔の長さも同じである。
【0055】
幾つかの実施形態においては、オフ時間間隔の長さは、他の(第2の)無線端末が第1の無線端末の近隣に実際に存在する場合において第1の無線端末が第2の無線端末の存在を検出する上でのレーテンシー要求に依存する。オン時間間隔の長さは、第1の無線端末がオン時間間隔において少なくとも1つのビーコン信号バーストを検出する確率が大きくなるように決定される。一実施形態においては、オン時間間隔の長さは、ビーコン信号バーストの送信継続時間及び連続するビーコン信号バースト間における継続時間のうちの少なくとも1つの関数である。例えば、オン時間間隔の長さは、ビーコン信号バーストの送信継続時間及び連続するビーコン信号バースト間における継続時間の少なくとも和である。
【0056】
図7の図700は、2つの端末が様々な実施形態により実装されたビーコン信号送信及び受信手順を用いるときに端末が第2の端末の存在をどのようにして検出するかを示す。
【0057】
横軸701は、時間を表す。第1の無線端末720は、第2の無線端末724が現れる前にアドホックネットワークに到着する。第1の無線端末720は、送信機722を使用し、一連のビーコン信号バースト710、712、714等を含むビーコン信号の送信を開始する。第2の無線端末724は、第1の無線端末720がバースト710を既に送信後に現れる。受信機726を含む第2の無線端末724は、オン時間間隔702を開始すると仮定すること。オン時間間隔は、ビーコン信号バースト712の送信継続時間及びバースト712と714との間の継続時間を網羅することができる十分な長さであることに注目すること。従って、第2の無線端末724は、第1及び第2の無線端末(720、724)が共通のタイミング基準を有していなくてもオン時間間隔702におけるビーコン信号バースト712の存在を検出することができる。
【0058】
図8は、様々な実施形態により無線端末に実装された典型的状態図800の一実施形態を示す。
【0059】
無線端末は、パワーアップされたときに、802の状態になり、無線端末は、送信されるべき次のビーコン信号バーストの開始時間を決定する。さらに、無線端末は、受信機に関する次のオン時間間隔の開始時間を決定する。無線端末は、開始時間を管理するために送信機タイマー及び受信機タイマーを用いることができ、幾つかの実施形態においては、実際に用いる。無線端末は、いずれかのタイマーが時間切れになるまで待機する。いずれのタイマーも瞬時で時間切れになることができ、無線端末はパワーアップ次第ビーコン信号バーストを送信又は検出することになることを意味する点に注目すること。
【0060】
TXタイマーが時間切れになった時点で、端末は、804の状態になる。無線端末は、バーストによって用いられる周波数トーンを含むバーストの信号形態を決定し、ビーコン信号バーストを送信する。送信がいったん行われた時点で、端末は、802の状態に戻る。
【0061】
RXタイマーが時間切れになった時点で、無線端末は、806の状態になる。無線端末は、リスニングモードにあり、ビーコン信号バーストを探索する。オン時間間隔が終了するときに無線端末がビーコン信号バーストを見つけ出していない場合は、無線端末は、802の状態に戻る。無線端末が新たな無線端末のビーコン信号バーストを検出した場合は、無線端末は、無線端末が新たな端末と通信することを意図する場合は808の状態に進むことができる。808の状態においては、無線端末は、新たな無線端末のタイミング及び/又は周波数を検出されたビーコン信号から導き出し、自己のタイミング及び/又は周波数を新たな無線端末に同期化する。例えば、無線端末は、時間及び/又は周波数におけるビーコン位置を、新たな無線端末のタイミング位相及び/又は周波数を推定するための基礎として用いることができる。この情報は、2つの無線端末を同期化するために用いることができる。
【0062】
同期化がいったん行われた時点で、無線端末は、追加信号を新たな端末に送信して通信リンクを確立することができる(810)。これで、無線端末及び新たな無線端末は、ピアツーピア通信セッションをセットアップすることができる。無線端末が他の端末との通信リンクを確立したときには、無線端末は、その他の端末、例えば新たな無線端末、が無線端末を検出できるようにビーコン信号を断続的に送信し続けるべきである。さらに、無線端末は、幾つかの実施形態においては、新たな無線端末を検出するために周期的にオン時間間隔に入り続ける。
【0063】
図9は、様々な実施形態により実装される典型的無線端末900、例えば携帯モバイルノード、の詳細を示した図である。図9において描かれた典型的無線端末900は、図1において描かれた端末102及び104のうちのいずれか1つとして用いることができる装置を詳細に表したものである。図9の実施形態においては、端末900は、バス906によってまとめて結合されたプロセッサ904と、無線通信インタフェースモジュール930と、ユーザー入力/出力インタフェース940と、メモリ910と、を含む。従って、バス906を介して、端末900の様々な構成要素は、情報、信号及びデータを交換することができる。端末900の構成要素904、906、910、930、940は、ハウジング902内部に配置される。
【0064】
無線通信インタフェースモジュール930は、無線端末900の内部構成要素が外部デバイス及び他の無線端末に信号を送信する/外部デバイス及び他の無線端末から信号を受信することができるメカニズムを提供する。無線通信インタフェースモジュール930は、例えば無線通信チャネルを介して無線端末900をその他の端末に結合するために用いられるアンテナ936を備えたデュプレクサ938と接続された例えば受信機モジュール932及び送信機モジュール934を含む。
【0065】
典型的無線端末900は、ユーザー入力/出力インタフェース940を介してバス906に結合されたユーザー入力デバイス942、例えばキーパッド、と、ユーザー出力デバイス944、例えばディスプレイ、とを含む。従って、ユーザー入力/出力デバイス942、944は、ユーザー入力/出力インタフェース940及びバス906を介して端末900のその他の構成要素と情報、信号及びデータを交換することができる。ユーザー入力/出力インタフェース940及び関連デバイス942、944は、ユーザーが様々なタスクを完遂するように無線端末900を動作させることができるメカニズムを提供する。特に、ユーザー入力デバイス942及びユーザー出力デバイス944は、無線端末900及び無線端末900のメモリ910内において実行するアプリケーション、例えばモジュール、プログラム、ルーチン及び/又は関数、をユーザーが制御することを可能にする機能を提供する。
【0066】
プロセッサ904は、メモリ910に含まれる様々なモジュール、例えばルーチン、の制御下にあり、様々なシグナリング及び処理を実行するために無線端末900の動作を制御する。メモリ910に含まれるモジュールは、立ち上げ時に又はその他のモジュールによって呼び出されたときに実行される。モジュールは、実行されたときにデータ、情報、及び信号を交換することができる。モジュールは、実行されたときにデータ及び情報を共有することもできる。図9の実施形態においては、典型的無線端末900のメモリ910は、シグナリング/制御モジュール912と、シグナリング/制御データ914と、を含む。
【0067】
シグナリング/制御モジュール912は、状態情報の管理、格納、検索、及び処理を目的として、信号、例えばメッセージ、の受信及び送信に関連する処理を制御する。シグナリング/制御データ914は、状態情報、例えば、端末の動作に関連するパラメータ、状態及び/又はその他の情報を含む。特に、シグナリング/制御データ914は、ビーコン信号構成情報916、例えばビーコン信号バーストが送信されるべきシンボル期間、と、使用されるべき周波数トーンを含むビーコン信号バーストの信号形態と、受信機オン時間及びオフ時間情報918、例えばオン時間間隔の開始時間及び終了時間と、を含む。モジュール912は、データ914にアクセスする及び/又は修正する、例えば構成情報916及び918を更新することができる。モジュール912は、ビーコン信号バースト911を生成及び送信するためのモジュールと、ビーコン信号バースト913を検出するためのモジュールと、タイミング及び/又は周波数同期化情報を受信されたビーコン信号情報の関数として決定する及び/又は実装するための同期化モジュール915と、も含む。
【0068】
図10は、様々な実施形態による携帯無線端末の典型的動作方法の流れ図1000である。典型的方法の動作は、ステップ1002において開始し、無線端末に電源が投入されて初期設定され、ステップ1004に進む。ステップ1004において、無線端末が動作され、第1の時間間隔中にビーコン信号及びユーザーデータが送信される。ステップ1004は、サブステップ1006と、サブステップ1008と、を含む。
【0069】
サブステップ1006において、無線端末が動作されて一連のビーコン信号バーストを含むビーコン信号が送信され、各ビーコン信号バーストは、1つ以上のビーコンシンボルを含み、各ビーコンシンボルは、ビーコンシンボル送信単位を占め、1つ以上のビーコンシンボルは、各ビーコン信号バースト中に送信される。様々な実施形態においては、ビーコン信号を送信するために用いられる送信電力は、電池電源からの電力である。幾つかの実施形態においては、ビーコン信号バーストにおけるビーコンシンボル数は、利用可能なビーコンシンボル送信単位の10%未満を占める。幾つかの実施形態においては、一連のビーコン信号バーストにおいて送信されたビーコン信号バーストの各々は、同じ期間を有する。その他の実施形態においては、一連のビーコン信号バーストにおいて送信されたビーコン信号バーストの少なくとも一部は、異なる長さの期間を有する。
【0070】
サブステップ1006は、サブステップ1010を含む。サブステップ1010において、無線端末が動作され、前記ビーコン信号バーストが間隔をおいて送信され、前記一連のビーコン信号バーストにおける2つの隣接するビーコン信号バースト間の期間は、2つの隣接するビーコン信号バーストのうちのいずれかのビーコン信号バーストの継続時間の少なくとも5倍である。幾つかの実施形態においては、第1の期間中に発生するビーコン信号バースト間の時間間隔は一定であり、ビーコン信号バーストは、第1の期間中に周期的に発生する。幾つかの該実施形態においては、前記第1の期間中におけるビーコン信号バーストの継続時間は、一定である。幾つかの実施形態においては、第1の期間中に発生するビーコン信号バースト間の時間間隔は、予め決められたパターンにより第1の期間中に発生するビーコン信号バーストとともに変化する。幾つかの該実施形態においては、前記第1の期間中におけるビーコン信号バーストの継続時間は、一定である。幾つかの実施形態においては、予め決められたパターンは、送信ステップを実行中の無線端末に依存して変化する。様々な実施形態においては、予め決められたパターンは、システム内の全無線端末に関して同じである。幾つかの実施形態においては、パターンは、疑似ランダムパターンである。
【0071】
サブステップ1008において、無線端末が動作されて第1の時間間隔中にユーザーデータが送信され、前記ユーザーデータは、第1の時間間隔中に送信されたビーコンシンボルの平均ビーコンシンボル当たり電力レベルよりも少なくとも50%低い平均ビーコンシンボル当たり電力レベルで送信されたユーザーシンボルを用いて送信される。幾つかの実施形態においては、各ビーコンシンボルの平均ビーコンシンボル当たり送信電力レベルは、第1の期間中にデータを送信するために用いられるシンボルの平均シンボル当たり送信電力レベルよりも少なくとも10dB高い。幾つかの実施形態においては、各ビーコンシンボルの平均シンボル当たり送信電力レベルは、第1の期間中にデータを送信するために用いられたシンボルの平均シンボル当たり送信電力レベルよりも少なくとも16dB高い。
【0072】
様々な実施形態においては、ビーコンシンボルは、OFDMトーン−シンボルを用いて送信され、前記ビーコンシンボルは、複数のビーコンシンボルバーストを含む期間中に前記無線端末によって用いられた送信資源のトーン−シンボルの1%未満を占める。幾つかの該実施形態においては、ビーコンシンボルは、前記期間のうちで1つのビーコン信号バースト及び連続的ビーコン信号バースト間の1つの間隔を含む部分におけるトーン−シンボルの0.1%未満を占める。
【0073】
サブステップ1008において、幾つかの実施形態においては、無線端末が動作され、前記第1の期間中に前記無線端末によって用いられた送信資源のトーン−シンボルの少なくとも10%においてユーザーデータが送信される。幾つかの該実施形態においては、前記第1の期間において発生するビーコン信号バースト期間の継続時間は、前記第1の期間中における2つの連続するビーコン信号バースト間において発生する期間よりも少なくとも50倍短い。
【0074】
幾つかの実施形態においては、携帯無線端末は、前記ビーコン信号を送信するOFDM送信機を含み、ビーコン信号は、周波数と時間の組合せである資源を用いて通信される。幾つかの実施形態においては、携帯無線端末は、前記ビーコン信号を送信するCDMA送信機を含み、ビーコン信号は、符号と時間の組合せである資源を用いて通信される。
【0075】
図11は、様々な実施形態による携帯無線端末、例えば電池式モバイルノード、の典型的動作方法の流れ図1100である。動作は、ステップ1102において開始し、携帯無線端末に電源が投入されて初期設定される。動作は、開始ステップ1102からステップ1104に進み、ステップ1104において、携帯無線端末が動作され、一連のビーコン信号バーストを含むビーコン信号が送信され、各ビーコン信号バーストは、1つ以上のビーコンシンボルを含み、各ビーコンシンボルは、ビーコンシンボル送信単位を占め、1つ以上のビーコンシンボルは、各バースト中に送信される。幾つかの該実施形態においては、ビーコンシンボルは、OFDMトーン−シンボルを用いて送信され、ビーコンシンボルは、複数の信号バーストを含む期間中に前記無線端末によって用いられた送信資源のトーン−シンボルの1%未満を占める。動作は、ステップ1104からステップ1106に進む。
【0076】
ステップ1106において、携帯無線端末が動作され、複数の信号バーストを含む期間中に前記無線端末によって用いられるトーン−シンボルの少なくとも10%未満においてユーザーデータが送信される。幾つかの該実施形態においては、前記期間中に発生するビーコン信号バーストの継続時間は、前記期間中に2つの連続するビーコン信号バースト間において発生する期間よりも少なくとも50倍短い。
【0077】
図12は、様々な実施形態による携帯無線端末、例えば電池式モバイルノード、の典型的動作方法の流れ図1200である。動作は、ステップ1201において開始し、無線端末に電源が投入されて初期設定される。動作は、開始ステップ1201からステップ1202に進み、ステップ1202において、無線端末は、無線端末がビーコン信号を送信するかどうかを検査する。無線端末がビーコン信号を送信する、例えば無線端末がビーコン信号を送信する動作モード又は動作状態にあることがステップ1202において決定された場合は、動作は、ステップ1202からステップ1204に進む。その他の場合は、動作は、ビーコン信号が送信されるべきかどうかに関する他の検査を行うためにステップ1202の入力に戻る。
【0078】
ステップ1204において、無線端末は、ビーコン信号バーストを送信する時間であるかどうかを検査する。ビーコン信号バーストを送信する時間であることがステップ1204において決定された場合は、動作は、ステップ1206に進み、ステップ1206において、無線端末は、1つ以上のビーコンシンボルを含むビーコン信号バーストを送信し、各ビーコンシンボルは、ビーコンシンボル送信単位を占める。動作は、ステップ1206からステップ1202に進む。
【0079】
ビーコン信号バーストを送信する時間でないことがステップ1204において決定された場合は、動作は、ステップ1208に進み、ステップ1208において、無線端末は、可能性のあるユーザーデータ送信のための時間であるかどうかを決定する。可能性のあるユーザーデータ送信のために割り当てられた時間であることがステップ1208において決定された場合は、動作は、ステップ1208からステップ1210に進み、その他の場合は、動作は、ステップ1208からステップ1202に進む。
【0080】
ステップ1210において、無線端末は、無線端末がユーザーデータを送信するかどうかを決定する。無線端末がユーザーデータを送信する場合は、動作は、ステップ1210からステップ1212に進み、ステップ1212において、無線端末は、前記無線端末によって送信されたビーコンシンボルの平均ビーコンシンボル当たり電力レベルよりも少なくとも50%低い平均シンボル当たり電力レベルで送信されたユーザーシンボルを用いてユーザーデータを送信する。無線端末がこの時点においてユーザーデータを送信する予定でない、例えば無線端末が送信待ち状態のユーザーデータのバックログを有さない及び/又は無線端末がデータを送信することを希望する相手のピアノードがユーザーデータを受信する準備が整っていないことがステップ1210において決定された場合は、動作は、ステップ1202に戻る。
【0081】
図13は、様々な実施形態による携帯無線端末、例えば電池式モバイルノード、の典型的動作方法の流れ図1300である。動作は、ステップ1302において開始し、無線端末に電源が投入されて初期設定される。動作は、開始ステップ1302からステップ1304、1306、1308、接続ノードA 1310及び接続ノードB 1312に進む。継続的に実行されるステップ1304において、無線端末は、タイミングを追跡し、現時間情報1314を出力する。現時間情報1314は、例えば無線端末によって使用中の反復的タイミング構造におけるインデックス値を識別する。
【0082】
ステップ1306において、無線端末は、無線端末がビーコン信号を送信するかどうかを決定する。無線端末は、無線端末がビーコン信号を送信すべきかどうかを決定する際にモード及び/又は状態情報1316及び/又は優先度情報1318を用いる。無線端末がビーコン信号を送信することを無線端末がステップ1306において決定した場合は、動作は、ステップ1320に進み、ステップ1320において、無線端末は、ビーコンアクティブフラグ1324を設定する。しかしながら、無線端末がビーコン信号を送信しないことを無線端末がステップ1306において決定した場合は、動作は、ステップ1322に進み、ステップ1322において、無線端末は、ビーコンアクティブフラグ1324をクリアする。動作は、ステップ1320又はステップ1322からステップ1306に戻り、ステップ1306において、無線端末は、ビーコン信号が送信されるべきかどうかを再度試験する。
【0083】
ステップ1308において、無線端末は、データ送信のために無線端末がクリアされるかどうかを決定する。無線端末は、データ送信のために無線端末がクリアされるかどうかを決定する際には、モード及び/又は状態情報1326、優先度情報1328、及び/又はピアノード情報1330、例えばピア端末が受信可能であってユーザーデータを受信できるかどうかを示す情報、を用いる。ユーザーデータを送信するために無線端末がクリアされることを無線端末がステップ1308において決定した場合は、動作は、ステップ1332に進み、ステップ1332において、無線端末は、データ送信フラグ1336を設定する。しかしながら、ユーザーデータを送信するために無線端末がクリアされないことを無線端末がステップ1308において決定した場合は、動作は、ステップ1334に進み、ステップ1334において、無線端末は、データ送信フラグ1336をクリアする。動作は、ステップ1332又はステップ1334からステップ1308に戻り、ステップ1308において、無線端末は、ユーザーデータを送信するために無線端末がクリアされるかどうかを再度試験する。
【0084】
接続ノードA 1310に戻り、動作は、接続ノードA 1310からステップ1338に進む。ステップ1338において、無線端末は、現時間情報1314が時間構造情報1340に関するビーコンバースト間隔を示すかどうか及びビーコンアクティブフラグ1324が設定されているかどうかを検査する。ビーコンバースト間隔であること及びビーコンアクティブフラグが設定されていることを時間が示す場合は、動作は、ステップ1338からステップ1342に進み、その他の場合は、動作は、他の条件試験のためにステップ1338の入力に戻る。
【0085】
ステップ1342において、無線端末は、ビーコン信号バーストを生成し、前記ビーコン信号バーストは、1つ以上のビーコンシンボルを含み、各ビーコンシンボルは、ビーコンシンボル送信単位を占める。無線端末は、ビーコン信号バーストを生成する際に現時間情報1314及び格納されたビーコン信号定義情報1344を利用する。ビーコン信号定義情報1344は、例えばバースト信号定義情報及び/又はパターン情報を含む。幾つかの実施形態においては、ビーコン信号バースト情報は、ビーコンシンボルを搬送するために用いることができる可能なOFDMトーン−シンボルの組内の無線端末に関する生成されたビーコンバースト信号に対応するビーコンシンボルを搬送するために用いられるOFDMトーン−シンボルの部分組を識別する情報を含む。幾つかの実施形態においては、1つのビーコン信号バーストに関するトーン部分組は、例えば予め決められたホッピングパターンに従い、同じビーコン信号内における1つのビーコン信号バーストと次のビーコン信号バーストとの間で異なることができ、時々異なる。幾つかの実施形態においては、ビーコン信号情報は、生成されたビーコンバースト信号のビーコントーンシンボルによって搬送される変調シンボル値を識別する情報を含む。幾つかの実施形態においては、例えば特定の無線端末に対応するビーコン信号を定義するために一連のビーコン信号バーストが用いられる。幾つかの実施形態においては、ビーコン信号を定義するために1つのパターンのビーコンシンボル、例えばビーコンバースト信号内の特定のパターンが利用される。
【0086】
動作は、ステップ1342からステップ1346に進み、ステップ1346において、無線端末は、生成されたビーコンバースト信号を送信する。無線端末は、格納されたビーコンシンボル電力レベル情報1348を用いて、送信されたビーコンバースト信号内のビットシンボルの送信電力レベルを決定する。動作は、ステップ1346からステップ1338に進む。
【0087】
接続ノードB 1312に戻り、動作は、接続ノードB 1312からステップ1350に進む。ステップ1350において、無線端末は、現時間情報1314が時間構造情報1340に関するデータ送信間隔を示すかどうか、データ送信フラグ1336が設定されているかどうか、及び無線端末がユーザーバックログ情報1352によって示されるように送信すべきデータを有するかどうかを検査する。データ送信間隔であること、データ送信フラグ1336が設定されていること及び無線端末が送信待ち状態のデータを有することが示される場合は、動作は、ステップ1350からステップ1354に進み、その他の場合は、動作は、他の条件試験のためにステップ1350の入力に戻る。
【0088】
ステップ1354において、無線端末は、ユーザーデータ1356を含む信号を生成する。ユーザーデータ1356は、例えば無線端末のピア用であることが意図されるオーディオ、画像、ファイル、及び/又はテキストデータ/情報を含む。
【0089】
動作は、ステップ1354からステップ1358に進み、ステップ1358において、無線端末は、ユーザーデータを含む生成された信号を送信する。無線端末は、格納されたユーザーデータシンボル電力レベル情報1360を用いて、送信されるべきユーザーデータシンボルの送信電力レベルを決定する。動作は、ステップ1358からステップ1350に進み、ステップ1350において、無線端末は、ユーザーデータ送信に関する検査を行う。
【0090】
幾つかの実施形態においては、ビーコン信号バースト内のビーコンシンボル数は、利用可能なビーコンシンボル送信単位の10%未満を占める。様々な実施形態においては、ユーザーデータシンボルは、送信されたビーコンシンボルの平均ビーコンシンボル当たり電力レベルよりも少なくとも50%低い平均シンボル当たり電力レベルで送信される。
【0091】
図14は、同じビーコンバースト信号、ビーコンバースト1、が非ビーコンバースト間隔の間で繰り返される典型的実施形態による、携帯無線端末からの典型的ビーコンシグナリングを示す図1400を含む。各ビーコン信号バーストは、1つ以上のビーコンシンボルを含み、各ビーコンシンボルは、ビーコンシンボル送信単位を占め、1つ以上のビーコンシンボルは、各ビーコン信号バースト中に送信される。縦軸1402には周波数、例えばOFDMトーン、が作図され、横軸1404には時間が作図される。次の順序が図1400において示される。すなわち、ビーコンバースト1信号1406を含むビーコンバースト1信号間隔、非バースト間隔1408、ビーコンバースト1信号1410を含むビーコンバースト1信号間隔、非バースト間隔1412、ビーコンバースト1信号1414を含むビーコンバースト1信号間隔、非バースト間隔1416、ビーコンバースト1信号1418を含むビーコンバースト1信号間隔、非バースト間隔1420である。この例においては、各ビーコンバースト信号(1406、1410、1414、1418)は、ビーコン信号(1422、1424、1426、1428)に対応する。さらに、この例においては、各ビーコンバースト信号(1422、1424、1426、1428)は、同じであり、各ビーコンバースト信号は、同じビーコンシンボルを含む。
【0092】
図14は、ビーコン信号が一連のビーコンバースト信号を含む合成信号である携帯無線端末からの典型的ビーコンシグナリングを示す図1450も含む。各ビーコン信号バーストは、1つ以上のビーコンシンボルを含み、各ビーコンシンボルは、ビーコンシンボル送信単位を占め、1つ以上のビーコンシンボルは、各ビーコンシンボル送信バースト中に送信される。縦軸1452には周波数、例えばOFDMトーン、が作図され、横軸1454には時間が作図される。次の順序が図1450において示される。すなわち、ビーコンバースト1信号1456を含むビーコンバースト1信号間隔、非バースト間隔1458、ビーコンバースト2信号1460を含むビーコンバースト2信号間隔、非バースト間隔1462、ビーコンバースト3信号1464を含むビーコンバースト3信号間隔、非バースト間隔1466、ビーコンバースト1信号1468を含むビーコンバースト1信号間隔、非バースト間隔1470である。この例においては、ビーコン信号1472は、ビーコンバースト1信号1456と、ビーコンバースト2信号1460と、ビーコンバースト3信号1464と、を含む合成信号である。さらにこの例においては、各ビーコンバースト信号(ビーコンバースト1信号1456、ビーコンバースト2信号1460、ビーコンバースト3信号1464)は異なり、例えば、各ビーコンバースト信号は、その他の2つのビーコンバースト信号に対応するいずれの組にも一致しない一組のビーコンシンボルを含む。
【0093】
幾つかの実施形態においては、ビーコンシンボルは、1つのビーコン信号バースト及び連続するビーコン信号バースト間の1つの間隔を含むエア資源の0.3%未満を占める。幾つかの該実施形態においては、ビーコンシンボルは、1つのビーコン信号バースト及び連続するビーコン信号バースト間の1つの間隔を含むエア資源の0.1%未満を占める。幾つかの実施形態におけるエア資源は、予め決められた時間間隔に関する一組のトーンに対応する一組のOFDMトーン−シンボルを含む。
【0094】
図15は、幾つかの実施形態における異なる無線端末が異なるビーコンバースト信号を含む異なるビーコン信号を送信することを示す。無線端末から送信された異なるビーコン信号は、無線端末の識別のために用いることができ、時々用いられる。例えば、図1500は、無線端末Aと関連づけられたビーコンバースト信号の表現を含み、図1550は、無線端末Bと関連づけられたビーコンバースト信号の表現を含むことを考慮すること。凡例1502は、図1500に対応し、凡例1552は、図1550に対応する。
【0095】
凡例1502は、WT Aに関するビーコンバースト信号に関して、格子形の四角形1510は、ビーコンシンボル送信単位を表し、大文字B1512は、ビーコン送信単位によって搬送されるビーコンシンボルを表すことを示す。図1500において、縦軸1504は、周波数、例えばOFDMトーンインデックス、を表し、横軸1506は、ビーコンバースト信号内のビーコン送信単位時間インデックスを表す。ビーコンバースト信号1508は、100のビーコンシンボル送信単位1510を含む。これらのビーコンシンボル送信単位のうちの2つは、ビーコンシンボルB 1512を搬送する。第1のビーコンシンボルは、周波数インデックス=3及び時間インデックス=0を有し、第2のビーコンシンボルは、周波数インデックス=9及び時間インデックス=6を有する。その他のビーコンシンボル送信単位は、未使用のままである。従って、この例においては、ビーコンバーストの送信資源の2%がビーコンシンボルを搬送するために用いられる。幾つかの実施形態においては、ビーコンシンボルは、ビーコンバーストの送信資源のうちの10%未満を占める。
【0096】
凡例1552は、WT Bに関するビーコンバースト信号に関して、格子形の四角形1510がビーコンシンボル送信単位を表し、大文字B1512がビーコン送信単位によって搬送されるビーコンシンボルを表すことを示す。図1550において、縦軸1504は、周波数、例えばOFDMトーンインデックス、を表し、横軸1556は、ビーコンバースト信号内のビーコン送信単位時間インデックスを表す。ビーコンバースト信号1558は、100のビーコンシンボル送信単位1510を含む。これらのビーコンシンボル送信単位のうちの2つは、ビーコンシンボルB 1512を搬送する。第1のビーコンシンボルは、周波数インデックス=3及び時間インデックス=2を有し、第2のビーコンシンボルは、周波数インデックス=7及び時間インデックス=6を有する。その他のビーコンシンボル送信単位は、未使用のままである。従って、この例においては、ビーコンバーストの送信資源の2%がビーコンシンボルを搬送するために用いられる。
【0097】
図16は、幾つかの実施形態の特長を示す図1600及び対応する凡例1602であり、ビーコンシンボル送信単位は、複数のOFDMシンボル送信単位を含む。この例においては、ビーコンシンボル送信単位は、2つの隣接するOFDMシンボル送信単位を占める。その他の実施形態においては、ビーコンシンボル送信単位は、異なるOFDM送信単位数、例えば3又は4、を占める。ビーコンシンボル送信単位に関して複数のOFDM送信単位を用いるこの特長は、例えば無線端末間における精密なタイミング及び/又は周波数同期化が存在できない場合にビーコン信号の簡単な検出を容易にすることができる。幾つかの実施形態においては、ビーコンシンボルは、最初のビーコンシンボル部分を含み、拡張ビーコンシンボル部分によって後続される。例えば、最初のビーコンシンボル部分は、サイクリックプリフィックス部分を含み、ボディ部分によって後続され、拡張ビーコンシンボル部分は、ボディ部分の連続部である。
【0098】
凡例1602は、典型的ビーコンバースト信号1610に関して、OFDM送信単位が正方形1612によって表され、ビーコンシンボル送信単位が太い境界を有する長方形1614によって表されることを示す。大文字BS 1616は、ビーコン送信単位によって搬送されるビーコンシンボルを表す。
【0099】
図1600において、縦軸1604は、周波数、例えばOFDMトーンインデックス、を表し、横軸1606は、ビーコンバースト信号内のビーコン送信単位時間インデックスを表し、横軸1608は、ビーコンバースト信号内のOFDMシンボル時間間隔インデックスを表す。ビーコンバースト信号1610は、100のOFDMシンボル送信単位1612と、50のビーコンシンボル送信単位1614と、を含む。これらのビーコンシンボル送信単位のうちの2つは、ビーコンシンボルBS 1616を搬送する。第1のビーコンシンボルは、周波数インデックス=3、ビーコン送信単位時間インデックス=0、及びOFDM時間インデックス=0−1を有し、第2のビーコンシンボルは、周波数インデックス=9、ビーコン送信単位時間インデックス=3、及びOFDM時間インデックス=6−7を有する。その他のビーコンシンボル送信単位は、未使用のままである。従って、この例においては、ビーコンバーストの送信資源の4%がビーコンシンボルを搬送するために用いられる。幾つかの実施形態においては、ビーコンシンボルは、ビーコンバーストの送信資源の10%未満を占める。
【0100】
図17は、一連のビーコンバースト信号を具備する典型的ビーコン信号を示すため及び幾つかの実施形態のタイミング関係を示すために用いられる。図1700は、周波数、例えばOFDMトーンインデックス、を表す縦軸1702を含み、横軸1704は、時間を表す。図1700の典型的ビーコン信号は、ビーコンバースト1信号1706と、ビーコンバースト2信号1708と、ビーコンバースト3信号1710と、を含む。図1700の典型的ビーコン信号は、例えば図14の図1450の合成ビーコン信号1472である。
【0101】
ビーコンバースト信号1706は、2つのビーコンシンボル1707を含み、ビーコンバースト信号1708は、2つのビーコンシンボル1709を含み、ビーコンバースト信号1710は、2つのビーコンシンボル1711を含む。この例においては、各バースト内のビーコンシンボルは、時間/周波数格子内の異なるビーコン送信単位位置において発生する。さらにこの例においては、位置の変更は、予め決められたトーンホッピングシーケンスに従う。
【0102】
時間軸1704に沿って、ビーコンバースト1信号1706に対応するビーコンバースト1信号時間間隔TB1 1712が存在し、間のバースト時間間隔TBB1/2 1718によって後続され、ビーコンバースト2信号1708に対応するビーコンバースト2信号時間間隔TB2 1714によって後続され、間のバースト時間間隔TBB2/3 1720によって後続され、ビーコンバースト3信号1710に対応するビーコンバースト3信号時間間隔TB3 1716によって後続される。この例においては、ビーコンバースト間の時間は、隣接バーストの時間よりも少なくとも5倍長い。例えば、TBB1/2≧5TB1及びTBB1/2≧5TB2、TBB2/3≧5TB2及びTBB2/3≧5TB3である。この例においては、ビーコンバースト(1706、1708、1710)の各々は、同じ継続時間を有し、例えばTB1=TB2=TB3である。
【0103】
図18は、一連のビーコンバースト信号を具備する典型的ビーコン信号を示すため及び幾つかの実施形態のタイミング関係を示すために用いられる。図1800は、周波数、例えばOFDMトーンインデックス、を表す縦軸1802を含み、横軸1804は、時間を表す。図1800の典型的ビーコン信号は、ビーコンバースト1信号1806と、ビーコンバースト2信号1808と、ビーコンバースト3信号1810と、を含む。図1800の典型的ビーコン信号は、例えば図14の図1450の合成ビーコン信号1472である。
【0104】
ビーコンバースト信号1806は、2つのビーコンシンボル1807を含み、ビーコンバースト信号1808は、2つのビーコンシンボル1809を含み、ビーコンバースト信号1810は、2つのビーコンシンボル1811を含む。この例においては、各バースト内のビーコンシンボルは、時間/周波数格子内の異なるビーコン送信単位位置において発生する。さらにこの例においては、位置の変更は、予め決められたトーンホッピングシーケンスに従う。
【0105】
時間軸1804に沿って、ビーコンバースト1信号1806に対応するビーコンバースト1信号時間間隔TB1 1812が存在し、間のバースト時間間隔TBB1/2 1818によって後続され、ビーコンバースト2信号1808に対応するビーコンバースト2信号時間間隔TB2 1814によって後続され、間のバースト時間間隔TBB2/3 1820によって後続され、ビーコンバースト3信号1810に対応するビーコンバースト3信号時間間隔TB3 1816によって後続される。この例においては、ビーコンバースト間の時間は、隣接バーストの時間よりも少なくとも5倍大きい。例えば、TBB1/2≧5TB1及びTBB1/2≧5TB2、TBB2/3≧5TB2及びTBB2/3≧5TB3である。この例では、ビーコンバースト(1806、1808、1810)の各々は、異なる継続時間を有し、例えばTB、TB、TB、TBは等しくない。幾つかの実施形態においては、合成ビーコン信号内のビーコンバースト信号のうちの少なくとも2つは、異なる継続時間を有する。
【0106】
図19は、無線端末がビーコン信号を送信する動作モードにおける無線端末による典型的エアリンク資源パーティショニングを示す図1900である。縦軸1902は、周波数、例えばOFDMトーン、を表し、横軸1904は、時間を表す。この例においては、ビーコン送信資源1906が存在し、その他の使用資源(use resource)1908によって後続され、ビーコン送信資源1906’によって後続され、その他の使用資源1908’によって後続され、ビーコン送信資源1906”によって後続され、その他の使用資源1908”によって後続され、ビーコン送信資源1906”’によって後続され、その他の使用資源1908”’によって後続される。図19のビーコン送信資源は、例えば図14のビーコンバーストに対応し、図19のその他の使用資源は、例えば図14の非バースト間隔に対応する。
【0107】
図20は、無線端末がビーコン信号を送信し、ユーザーデータを受信及び/又は送信することができる典型的な無線端末動作モード、例えばアクティブ動作モード、に関する典型的なその他の使用資源、例えば資源2000を説明する。その他の使用資源2000は、非バースト間隔2002中に発生し、ビーコンモニタリング資源2004と、ユーザーデータ送信/受信資源2006と、サイレンス又は未使用資源2008と、を含む。ビーコンモニタリング資源2004は、無線端末が例えばその他の無線端末及び/又は固定位置基準ビーコン信号送信機からのその他のビーコン信号の存在を検出する際のエアリンク資源、例えば周波数と時間の組合せ、を表す。ユーザーデータ資源2006は、無線端末がユーザーデータを送信する及び/又はユーザーデータを受信することができる際のエアリンク資源、例えば周波数と時間の組合せ、を表す。サイレンスエアリンク資源2008は、例えば無線端末が受信も送信もしない場合における未使用のエアリンク資源を表す。サイレンス資源2008中に、無線端末は、エネルギーを保存するために電力消費量が低減されるスリープ状態であることができ、時々スリープ状態である。
【0108】
図21は、無線端末がビーコン信号を送信中である2つの典型的な無線端末動作モード、例えば非アクティブモード及びアクティブモード、を示す。図2100は、典型的な非アクティブ動作モードに対応し、図2150は、アクティブ動作モードに対応する。
【0109】
典型的非アクティブ動作モードにおいては、無線端末は、ユーザーデータを送信も受信もしない。図2100において、無線端末によって用いられるエアリンク資源は、Nのトーン2108を占める。幾つかの実施形態においては、Nは、100よりも大きいか又は100に等しい。図2100においては、対応する継続時間T1inactive2110を有するビーコン送信バースト資源2102が存在し、対応する継続時間T2inactive2112を有するモニター及び受信ビーコン情報資源2104によって後続され、対応する継続時間T3inactive2114を有するサイレンス資源2106によって後続される。様々な実施形態においては、T1inactive<T2inactive<T3inactiveである。幾つかの実施形態においては、T2inactive≧4T1inactiveである。幾つかの実施形態においては、T3inactive≧10T2inactiveである。例えば、1つの典型的実施形態においては、N>100、例えば113であり、T1inactive=50のOFDMシンボル送信時間間隔であり、T2inactive=200のOFDMシンボル送信時間間隔であり、T3inactive=2000のOFDMシンボル送信時間間隔である。該実施形態において、ビーコンシンボルがバーストビーコン信号資源の多くて10%を占めることが許容される場合は、ビーコンシンボルは、総資源の多くて0.22%程度を占める。
【0110】
典型的なアクティブ動作モードにおいては、無線端末は、ユーザーデータを送信及び受信することができる。図2150においては、無線端末によって用いられるエアリンク資源は、Nのトーン2108を占める。幾つかの実施形態においては、Nは、100よりも大きいか又は100に等しい。図2150においては、対応する継続時間T1active2162を有するビーコン送信バースト資源2152が存在し、対応する継続時間T2active2164を有するモニター及び受信ビーコン情報資源2154によって後続され、対応する継続時間T3active2166を有するユーザーデータ送信/受信資源2156によって後続され、対応する継続時間T4active2168を有するサイレンス資源2158によって後続される。様々な実施形態においては、T1active<T2active<T3activeである。幾つかの実施形態においては、T2active≧4T1activeである。幾つかの実施形態においては、(T3active+T4active)≧10T2inactiveである。様々な実施形態においては、T1inactive=T1activeである。幾つかの実施形態においては、異なる型の間隔の少なくとも一部の間にはガード間隔が存在する。
【0111】
図22は、2つのビーコンバーストを含む典型的な第1の時間間隔2209中における典型的な無線端末エアリンク資源利用を示す図2200及び対応する凡例2202である。凡例2202は、正方形2204がエアリンク資源の基本的な送信単位であるOFDMトーン−シンボルを示すことを示す。凡例2202は、(i)ビーコンシンボルが陰影付きの正方形2206によって示され、平均送信電力レベルPにおいて送信されること、(ii)ユーザーデータシンボルが英字D 2208によって示され、さらにデータシンボルが例えば平均送信電力レベルPを有するように送信されること、及び(iii)P≧2Pであることも示す。
【0112】
この例においては、ビーコン送信資源2210は、20のOFDMトーン−シンボルを含み、ビーコンモニタリング資源2212は、40のOFDMトーン−シンボルを含み、ユーザーデータ送信/受信資源2214は、100のOFDMトーン−シンボルを含み、ビーコン送信資源2216は、20のOFDMトーン−シンボルを含む。
【0113】
ビーコン送信資源2210及び2216は、各々が1つのビーコンシンボル2206を搬送する。このことは、ビーコンバーストシグナリングに関して割り当てられた送信資源の5%を占める。ユーザーデータTX/RX資源2214の100のOFDMシンボルのうちの48は、無線端末によって送信中のユーザーデータシンボルを搬送する。このことは、第1の時間間隔2209中に無線端末によって使用中の48/180のOFDMシンボルを表す。WTは、ユーザーデータ部分の第6のOFDMシンボル送信時間間隔の間に受信するためにTXから切り換わり、次にユーザーデータシンボルが第1の時間間隔中に送信のために無線端末によって用いられる48/90のOFDMトーン−シンボルにおいて送信されると仮定すること。幾つかの実施形態においては、無線端末がユーザーデータを送信するときには、無線端末は、複数のビーコン信号バーストを含む期間中に無線端末によって用いられる送信資源の少なくとも10%においてユーザーデータを送信する。
【0114】
幾つかの実施形態においては、異なる時間において、ユーザーデータ送信/受信資源は、異なる形で、例えばユーザーデータを含む送信専用で、ユーザーデータを含む受信専用で、受信と送信の間において配分されて、例えばタイムシェアリング方式で、用いることができ、時々用いられる。
【0115】
図23は、2つのビーコンバーストを含む典型的な第1の時間間隔2315中における典型的無線端末エアリンク資源利用を示す図2300及び対応する凡例2302である。凡例2302は、正方形2304がエアリンク資源の基本的送信単位であるOFDMトーン−シンボルを示すことを示す。凡例2302は、(i)ビーコンシンボルが大きな垂直矢印2306によって示され、平均送信電力レベルPで送信されること、(ii)ユーザーデータシンボルが、異なる位相(Θ、Θ、Θ、Θ)にそれぞれ対応し例えばQPSKに対応する小さい矢印2308、2310、2312、2314によって示されること、及びデータシンボルは、平均送信電力レベルPを有するように送信されること、及び(iii)P≧2Pであることも示す。
【0116】
この例においては、ビーコン送信資源2316は、20のOFDMトーン−シンボルを含み、ビーコンモニタリング資源2318は、40のOFDMトーン−シンボルを含み、ユーザーデータ送信/受信資源2320は、100のOFDMトーン−シンボルを含み、ビーコン送信資源2322は、20のOFDM資源を含む。
【0117】
ビーコン送信資源2316及び2322は、各々が1つのビーコンシンボル2306を搬送する。この実施形態においては、ビーコンシンボルは、同じ振幅及び位相を有する。このビーコンシンボル量は、ビーコンバーストシグナリングに関して割り当てられた送信資源の5%を占める。ユーザーデータTX/RX資源2320の100のOFDMシンボルのうちの48は、ユーザーデータシンボルを搬送する。この実施形態においては、異なるデータシンボルは、異なる位相を有することができ、時々有する。いくつかの実施形態においては、異なるデータシンボルは、異なる振幅を有することができ、時々有する。このデータシンボル量は、第1の時間間隔2315中に無線端末によって使用中の48/180のOFDMシンボルを表す。WTは、ユーザーデータ部分の第6のOFDMシンボル送信時間間隔の間に受信するためにTXから切り換わり、次にユーザーデータシンボルが第1の時間間隔中に送信のために無線端末によって用いられる48/90のOFDMトーン−シンボルにおいて送信されると仮定すること。幾つかの実施形態においては、無線端末がユーザーデータを送信するときには、無線端末は、複数のビーコン信号バーストを含む期間中に無線端末によって用いられる送信資源の少なくとも10%においてユーザーデータを送信する。
【0118】
幾つかの実施形態においては、異なる時間において、ユーザーデータ送信/受信資源は、異なる形で、例えばユーザーデータを含む送信専用で、ユーザーデータを含む受信専用で、受信と送信の間において配分されて、例えばタイムシェアリング方式で、用いられる。
【0119】
図24は、ビーコン信号に関する代替の説明的表現を示す。図2400及び関連する凡例2402は、様々な実施形態による典型的ビーコン信号を説明するために用いられる。縦軸2412は、周波数、例えばOFDMトーンインデックス、を表し、横軸2414は、ビーコン資源時間インデックスを表す。凡例2402は、ビーコン信号バーストが太い線の長方形2404によって識別され、ビーコンシンボル送信単位が正方形2406によって識別され、ビーコンシンボルが太字B2416によって表されることを識別する。ビーコン信号資源2410は、100のビーコンシンボル送信単位2406を含む。時間インデックス値=0、4、及び8に対応する3つのビーコンバースト信号2404が示される。1つのビーコンシンボル2416は、各ビーコンバースト信号において発生し、ビーコンシンボルの位置は、例えば予め決められたパターン及び/又は方程式に従い、ビーコン信号内の1つのビーコン信号と次のビーコン信号との間で異なる。この実施形態においては、ビーコンシンボル位置は、スロープをたどる。この例においては、ビーコンバーストは、ビーコンバーストの継続時間の3倍だけ互いに分離される。様々な実施形態においては、ビーコンバーストは、ビーコンシンボルの継続時間の少なくとも2倍だけ互いに分離される。幾つかの実施形態においては、ビーコンバーストは、2つ以上の連続するビーコン資源時間間隔を占めることができ、例えば、同じトーンが複数の連続するビーコン時間インデックスに関して用いられる。幾つかの実施形態においては、ビーコンバーストは、複数のビーコンシンボルを含む。幾つかの該実施形態においては、ビーコンシンボルは、ビーコン信号資源の10%以下を占める。
【0120】
図25は、様々な実施形態による典型的な携帯無線端末2500、例えばモバイルノード、の図である。典型的携帯無線端末2500は、図1の無線端末のうちのいずれかであることができる。
【0121】
典型的無線端末2500は、様々な要素がデータ及び情報を交換することができるバス2514を介してまとめて結合された受信機モジュール2502と、送信機モジュール2504と、デュプレックスモジュール2503と、プロセッサ2506と、ユーザーI/Oデバイス2508と、電源モジュール2510と、メモリ2512と、を含む。
【0122】
受信機モジュール2502、例えばOFDM受信機、は、その他の無線端末及び/又は固定位置ビーコン送信機からの信号、例えばビーコン信号及び/又はユーザーデータ信号、を受信する。
【0123】
送信モジュール2504、例えばOFDM送信機は、その他の無線端末に信号を送信し、前記送信された信号は、ビーコン信号と、ユーザーデータ信号と、を含む。ビーコン信号は、一連のビーコン信号バーストを含み、各ビーコン信号バーストは、1つ以上のビーコンシンボルを含み、各ビーコンシンボルは、ビーコンシンボル送信単位を占める。1つ以上のビーコンシンボルは、各送信されたビーコン信号バーストに関して送信モジュール2504によって送信される。
【0124】
様々な実施形態においては、送信モジュール2504は、ビーコン信号を送信するOFDM送信機であり、ビーコン信号は、周波数と時間の組合せである資源を用いて通信される。様々なその他の実施形態においては、送信モジュール2504は、ビーコン信号を送信するCDMA送信機であり、ビーコン信号は、符号と時間の組合せである資源を用いて通信される。
【0125】
デュプレックスモジュール2503は、時分割デュプレックス(TDD)スペクトルシステム実装の一部として、受信機モジュール2502と送信モジュール2504との間でアンテナ2505を切り換える。デュプレックスモジュール2503は、アンテナ2505に結合され、アンテナ2505を介して、無線端末2500は、信号2582を受信し、信号2588を送信する。デュプレックスモジュール2503は、受信された信号2584が搬送されるリンク2501を介して受信機モジュール2502に結合される。信号2584は、幾つかの実施形態においては、信号2582のフィルタリングされた表現である。信号2584は、幾つかの実施形態においては、信号2582と同じであり、例えばモジュール2503は、フィルタリングなしのパススルーデバイスとして機能する。デュプレックスモジュール2503は、送信信号2586が搬送されるリンク2507を介して送信モジュール2504に結合される。信号2588は、幾つかの実施形態においては、信号2586のフィルタリングされた表現である。信号2588は、幾つかの実施形態においては、同じ信号2586であり、例えばデュプレックスモジュール2503は、フィルタリングなしのパススルーデバイスとして機能する。
【0126】
ユーザーI/Oデバイス2508は、例えば、マイク、キーボード、キーパッド、スイッチ、カメラ、スピーカー、ディスプレイ等を含む。ユーザーデバイス2508は、ユーザーがデータ/情報を入力すること、出力データ/情報にアクセスすること、及び無線端末の少なくとも幾つかの動作、例えば、パワーアップ手順を開始する、通信セッションの確立を試みる、通信セッションを終了させる、を制御すること、を可能にする。
【0127】
電源モジュール2510は、携帯無線端末の電源として利用される電池2511を含む。電源モジュール2510の出力は、電力を提供するための電力バス2509を介して様々な構成要素(2502、2503、2504、2506、2508、及び2512)に結合される。従って、送信モジュール2504は、電池電力を用いてビーコン信号を送信する。
【0128】
メモリ2512は、ルーチン2516と、データ/情報2518と、を含む。プロセッサ2506、例えばCPU、は、無線端末2500の動作を制御するため及び方法を実装するためにメモリ2512内のルーチン2516を実行し、データ/情報2518を使用する。ルーチン2516は、ビーコン信号生成モジュール2520と、ユーザーデータ信号生成モジュール2522と、送信電力制御モジュール2524と、ビーコン信号送信制御モジュール2526と、モード制御モジュール2528と、デュプレックス制御モジュール2530と、を含む。
【0129】
ビーコン信号生成モジュール2520は、格納されたビーコン信号特性情報2532を含むメモリ2512内のデータ情報2518を用いてビーコン信号を生成し、ビーコン信号は、一連のビーコン信号バーストを含み、各ビーコン信号バーストは、1つ以上のビーコンシンボルを含む。
【0130】
ユーザーデータ信号生成モジュール2522は、ユーザーデータ特性情報2534及びユーザーデータ2547を含むデータ情報2518を用いてユーザーデータ信号を生成し、前記ユーザーデータ信号は、ユーザーデータシンボルを含む。例えば、ユーザーデータ2547を表す情報ビットは、配置情報2564に従って一組のデータシンボル、例えばOFDMデータ変調シンボル、にマッピングされる。送信電力制御モジュール2524は、ビーコン電力情報2562及びユーザーデータ電力情報2566を含むデータ/情報2518を用いてビーコンシンボル及びデータシンボルの送信電力レベルを制御する。幾つかの実施形態においては、第1の期間中において、送信電力制御モジュール2524は、送信すべきデータシンボルを、送信されたビーコンシンボルの平均ビーコンシンボル当たり電力レベルよりも少なくとも50%低い平均シンボル当たり電力レベルで送信されるようにデータシンボルを制御する。幾つかの実施形態においては、送信電力制御モジュール2524は、第1の期間中に送信される各ビーコンシンボルの平均シンボル当たり送信電力レベルを、第1の期間中にユーザーデータを送信するために用いられるシンボルの平均シンボル当たり送信電力レベルよりも少なくとも10dB高くなるように制御する。幾つかの実施形態においては、送信電力制御モジュール2524は、第1の期間中に送信される各ビーコンシンボルの平均シンボル当たり送信電力レベルを、第1の期間中にユーザーデータを送信するために用いられるシンボルの平均シンボル当たり送信電力レベルよりも少なくとも16dB高くなるように制御する。幾つかの実施形態においては、ビーコンシンボル電力レベル及び1つ以上のデータシンボル電力レベルは、無線端末によって使用中の基準に関して相互に関連づけられ、前記基準は、変化することができ、時々変化する。幾つかの該実施形態においては、第1の期間は、基準レベルが変化しない時間間隔である。
【0131】
ビーコン信号送信制御モジュール2526は、タイミング構造情報2536を含むデータ/情報2518を用いて、間隔をあけてビーコン信号バーストを送信するように送信モジュール2504を制御する。幾つかの実施形態においては、一連のビーコン信号バーストにおける2つの隣接するビーコン信号バースト間の期間は、2つの隣接するビーコン信号バーストのうちのいずれかの継続時間の少なくとも5倍になるように制御される。様々な実施形態においては、少なくとも幾つかの異なるビーコン信号バーストは、異なる長さの期間を有する。
【0132】
モード制御モジュール2528は、無線端末の動作モードを制御し、現在の動作モードは、モード情報2540によって識別される。幾つかの実施形態においては、様々な動作モードは、OFFモードと、受信専用モードと、非アクティブモードと、アクティブモードと、を含む。非アクティブモードにおいては、無線端末は、ビーコン信号を送信及び受信することができるが、ユーザーデータを送信することは許可されない。アクティブモードにおいては、無線端末は、ビーコン信号に加えてユーザーデータ信号を送信及び受信することができる。非アクティブモードにおいては、無線端末は、アクティブ動作モードにおけるよりも長い時間の間、消費電力が少ないサイレンス状態、例えばスリープ状態、にある。
【0133】
デュプレックス制御モジュール2530は、TDDシステムタイミング情報及び/又はユーザーのニーズに応じて受信機モジュール2502と送信モジュール2504との間においてアンテナ接続を切り換えるようにデュプレックスモジュール2503を制御する。例えば、タイミング構造内のユーザーデータ間隔は、幾つかの実施形態においては、受信又は送信のいずれかに関して利用可能であり、前記選択は、無線端末のニーズの関数である。様々な実施形態においては、デュプレックス制御モジュール2530は、電力保存のために、使用中でないときには受信機モジュール2502及び/又は送信モジュール2504内の少なくとも何らかの回路を遮断するために動作する。
【0134】
データ/情報2518は、格納されたビーコン信号特性情報2532と、ユーザーデータ特性情報2534と、タイミング構造情報2536と、エアリンク資源情報2538と、モード情報2540と、生成されたビーコン信号情報2542と、生成されたデータ信号情報2544と、デュプレックス制御信号情報2546と、ユーザーデータ2547と、を含む。格納されたビーコン信号特性情報2532は、1つ以上の組のビーコンバースト情報(ビーコンバースト1情報2548、...、ビーコンバーストN情報2550)と、ビーコンシンボル情報2560と、電力情報2562と、を含む。
【0135】
ビーコンバースト1情報2548は、ビーコンシンボル2556及びビーコンバースト継続時間情報2558を搬送するビーコン送信単位を識別する情報を含む。ビーコンシンボル2556を搬送するビーコン送信単位を識別する情報は、ビーコン信号バースト内のいずれのビーコン送信単位がビーコンシンボルによって占有されるかを識別する際にビーコン信号生成モード情報2520によって用いられる。様々な実施形態においては、ビーコンバーストのその他のビーコン送信単位は、ヌルに設定され、例えば、これらのその他のビーコン送信単位に関して送信電力が加えられない。幾つかの実施形態においては、ビーコン信号バースト内のビーコンシンボル数は、利用可能なビーコンシンボル送信単位の10%未満を占める。幾つかの実施形態においては、ビーコン信号バースト内のビーコンシンボル数は、利用可能なビーコンシンボル送信単位の10%以下を占める。ビーコン信号バースト継続時間情報2558は、ビーコンバースト1の継続時間を定義する情報を含む。幾つかの実施形態においては、ビーコンバーストの各々は同じ継続時間を有し、その他の実施形態においては、同じ合成ビーコン信号内の異なるビーコンバーストは、異なる継続時間を有することができ、時々有する。幾つかの実施形態においては、一連のビーコンバーストにおける1つのビーコンバーストは、異なる継続時間を有し、このことは、同期化目的にとって有用であることができる。
【0136】
ビーコンシンボル情報2560は、ビーコンシンボル、例えばビーコンシンボルの変調値及び/又は特性、を定義する情報を含む。様々な実施形態においては、識別された位置の各々に関して、情報2556においてビーコンシンボルを搬送するために同じビーコンシンボル値が用いられ、例えばビーコンシンボルは、同じ振幅及び位相を有する。様々な実施形態においては、識別された位置の少なくとも一部に関して、情報2556においてビーコンシンボルを搬送するために異なるビーコンシンボル値を用いることができ、時々用いられ、例えば、ビーコンシンボル値は、同じ振幅を有するが、2つの可能な位相のうちの1つを有することができ、従ってビーコン信号を介する追加情報の通信を容易にする。電力情報2562は、例えば、ビーコンシンボル送信に関して用いられる電力利得スケールファクタ情報を含む。
【0137】
ユーザーデータ特性情報2534は、配置情報2564と、電力情報2566と、を含む。配置情報2564は、例えば、QPSK,QAM16、QAM64、及び/又はQAM256等、及び配置と関連づけられた変調シンボル値を識別する。電力情報2566は、例えば、データシンボル送信に関して用いられる電力利得スケールファクタ情報を含む。
【0138】
タイミング構造情報2536は、様々な動作と関連づけられた間隔、例えば、ビーコン送信時間間隔、その他の無線端末及び/又は固定位置ビーコン送信機からのビーコン信号の有無をモニタリングするための間隔、ユーザーデータ間隔、サイレンス、例えばスリープ、間隔等、を識別する情報を含む。タイミング構造情報2536は、ビーコンバースト継続時間情報2574と、ビーコンバーストスペース情報2576と、パターン情報2578と、データシグナリング情報2580と、を含む送信タイミング構造情報2572を含む。
【0139】
幾つかの実施形態においては、ビーコンバースト継続時間情報2574は、ビーコンバーストの継続時間が定数、例えば100の連続するOFDM送信時間間隔、であることを識別する。幾つかの実施形態においては、ビーコンバースト継続時間情報2574は、ビーコンバーストの継続時間が例えばパターン情報2578によって指定された予め決められたパターンに従って変化することを識別する。様々な実施形態においては、予め決められたパターンは、無線端末識別子の関数である。その他の実施形態においては、予め決められたパターンは、システム内の全無線端末に関して同じである。幾つかの実施形態においては、予め決められたパターンは、疑似ランダムパターンである。
【0140】
幾つかの実施形態においては、ビーコンバースト継続時間情報2574及びビーコンバーストスペース情報2576は、ビーコンバーストの継続時間がビーコンバーストの終了から次のビーコンバーストの開始までの時間間隔よりも少なくとも50倍短いことを示す。幾つかの実施形態においては、ビーコンバーストスペース情報2576は、ビーコンバースト間のスペースが一定であり、ビーコンバーストは、無線端末がビーコン信号を送信中である期間中に周期的に発生することを示す。幾つかの実施形態においては、ビーコンバーストスペース情報2576は、無線端末が非アクティブモードにあるか又はアクティブモードにあるかにかかわらず同じ間隔スペースで送信されることを示す。その他の実施形態においては、ビーコンバーストスペース情報2576は、ビーコンバーストが無線端末の動作モードの関数、例えば無線端末が非アクティブモードにあるか又はアクティブモードにあるかの関数、として異なる間隔スペースを用いて送信されることを示す。
【0141】
エアリンク資源情報2538は、ビーコン送信資源情報2568と、その他の使用資源情報2570、とを含む。幾つかの実施形態においては、エアリンク資源は、例えばTDDシステム等の無線通信システムの一部として、周波数時間格子内のOFDMトーン−シンボルに関して定義される。ビーコン送信資源情報2568は、ビーコン信号に関してWT2500に割り当てられたエアリンク資源、例えば少なくとも1つのビーコンシンボルを含むビーコンバーストを送信するために用いられる1つのブロックのOFDMトーン−シンボル、を識別する情報を含む。ビーコン送信資源情報2568は、ビーコン送信単位を識別する情報も含む。幾つかの実施形態においては、ビーコン送信単位は、単一のOFDMトーン−シンボルである。幾つかの実施形態においては、ビーコン送信単位は、一組のOFDM送信単位、例えば一組の隣接するOFDMトーン−シンボル、である。その他の使用資源情報2570は、その他の目的、例えばビーコン信号モニタリング、ユーザーデータの受信/送信等のためにWT2500によって用いられるエアリンク資源を識別する情報を含む。エアリンク資源の一部は、電力を保存するサイレンス状態、例えばスリープ状態、に対応して用いることができず、時々意図的に用いられない。幾つかの実施形態においては、ビーコンシンボルは、OFDMトーン−シンボルのエアリンク資源を用いて送信され、ビーコンシンボルは、複数のビーコン信号バースト及び少なくとも1つのユーザーデータ信号を含む期間中に前記無線端末によって用いられる送信資源のトーン−シンボルの1%未満を占める。様々な実施形態においては、ビーコン信号は、期間の一部分におけるトーン−シンボルの0.3%未満を占め、前記期間の前記一部分は、1つのビーコン信号バースト及び連続するビーコン信号バースト間の1つの間隔を含む。様々な実施形態においては、ビーコン信号は、期間の一部分におけるトーン−シンボルの0.1%未満を占め、前記期間の前記一部分は、1つのビーコン信号バースト及び連続するビーコン信号バースト間の1つの間隔を含む。様々な実施形態においては、少なくとも幾つかの動作モード、例えばアクティブ動作中に、送信モジュール2504は、ユーザーデータを送信することができ、無線端末がユーザーデータを送信するときには、ユーザーデータは、ユーザーデータ信号送信及び2つの隣接するビーコン信号バーストを含む期間中に前記無線端末によって用いられる送信資源のトーン−シンボルの少なくとも10%において送信される。
【0142】
生成されたビーコン信号2542は、ビーコン信号生成モジュール2520の出力であり、生成されたデータ信号2544は、ユーザーデータ信号生成モジュール2522の出力である。生成された信号(2542、2544)は、送信モジュール2504に向けられる。ユーザーデータ2547は、例えば、ユーザーデータ信号生成モジュール2522によって入力として用いられるオーディオ、音声、画像、テキスト及び/又はファイルデータ/情報を含む。デュプレックス制御信号2546は、デュプレックス制御モジュール2530の出力を表し、出力信号2546は、アンテナ切り換えを制御するためにデュプレックスモジュール2503に向けられ及び/又は少なくとも何らかの回路を遮断して電力を保存するために受信機モジュール2502又は送信機モジュール2504に向けられる。
【0143】
図26は、様々な実施形態による、通信デバイス、例えば電池式無線端末、の典型的動作方法の流れ図2600である。動作は、ステップ2602において開始し、ステップ2602において、通信デバイスに電源が投入されて初期設定される。動作は、開始ステップ2602からステップ2604及びステップ2606に進む。
【0144】
継続的に実行されるステップ2604において、通信デバイスは、時間情報を維持する。時間情報2605は、ステップ2604からの出力であり、ステップ2606において用いられる。ステップ2606において、通信デバイスは、期間がビーコン受信期間、ビーコン送信期間、又はサイレンス期間であるかを決定し、前記決定に依存して異なるステップに進む。期間がビーコン受信期間である場合は、動作は、ステップ2606からステップ2610に進み、ステップ2610において、通信デバイスは、ビーコン信号検出動作を実行する。
【0145】
期間がビーコン送信期間である場合は、動作は、ステップ2606からステップ2620に進み、ステップ2620において、通信デバイスは、ビーコン信号の少なくとも一部分を送信し、前記送信された一部分は、少なくとも1つのビーコンシンボルを含む。
【0146】
期間がサイレンス期間である場合は、動作は、ステップ2606からステップ2622に進み、ステップ2622において、通信デバイスは、送信することを控えさらにビーコン信号を検出するために動作することを控える。幾つかの実施形態においては、通信デバイスは、ステップ2622においてサイレンスモード、例えばスリープモード、になり、電池電力を保存する。
【0147】
ステップ2610に戻り、動作は、ステップ2610からステップ2612に進む。ステップ2612において、通信デバイスは、ビーコンが検出されているかどうかを決定する。ビーコンが検出されている場合は、動作は、ステップ2612からステップ2614に進む。しかしながら、ビーコンが検出されなかった場合は、動作は、ステップ2612から接続ノードA 2613を介してステップ2606に進む。ステップ2614において、通信デバイスは、受信された信号の検出された部分に基づいて通信デバイス送信時間を調整する。ステップ2614から得られた調整情報2615は、ステップ2604において通信デバイスに関する時間情報を維持する際に用いられる。幾つかの実施形態においては、タイミング調整は、ビーコン信号を受信するために、受信されたビーコン信号部分を送信したデバイスによって用いられることが知られている期間中に発生するようにビーコン信号送信期間を調整する。動作は、ステップ2614からステップ2616に進み、ステップ2616において、通信デバイスは、調整された通信デバイス送信タイミングに従って信号、例えばビーコン信号、を送信する。次に、ステップ2618において、通信デバイスは、受信されたビーコン信号の検出された部分を送信したデバイスとの通信セッションを確立する。動作は、ステップ2618、2620、又は2622のうちのいずれかから接続ノードA 2613を介してステップ2606に進む。
【0148】
幾つかの実施形態においては、ステップ2604は、サブステップ2608及び2609のうちの少なくとも1つを含む。サブステップ2608において、通信デバイスは、ビーコン送信期間及びビーコン受信期間の反復的シーケンスにおいて前記期間のうちの少なくとも1つの開始を疑似ランダムに調整する。例えば、幾つかの実施形態においては、特定の時間における、例えば電源を入れるか又は新しい地域に入った後における通信デバイスは、その他のいずれの通信デバイスとも同期化することができず、反復的時間構造において限定されたビーコン検出時間間隔を有する一方で他の通信デバイスからのビーコン信号を検出する確率を向上させるためにサブステップ2608を1回以上実行することができる。従って、サブステップ2608は、2つのピア間において相対的タイミングを有効に移行させることができる。サブステップ2609において、通信デバイスは、ビーコン受信及び送信期間が周期的に発生するように設定する。
【0149】
様々な実施形態においては、ビーコン受信期間は、ビーコン送信期間よりも長い。幾つかの実施形態においては、ビーコン受信及び送信期間は、重なり合わず、ビーコン受信期間は、ビーコン送信期間の少なくとも2倍である。幾つかの実施形態においては、サイレンス期間は、ビーコン受信期間とビーコン送信期間との間において発生する。様々な実施形態においては、サイレンス期間は、ビーコン送信期間及びビーコン受信期間のうちの1つの少なくとも2倍である。
【0150】
図27は、様々な実施形態による、携帯無線端末2700、例えばモバイルノード、である典型的通信デバイスを示す。典型的な携帯無線端末2700は、図1の無線端末のうちのいずれかであることができる。典型的無線端末2700は、例えば、モバイルノード間におけるピア−ピア直接通信をサポートする時分割デュプレックス(TDD)直交周波数分割多重化(OFDM)無線通信システムの一部である通信デバイスである。典型的無線端末2700は、ビーコン信号を送信すること及び受信することの両方ができる。典型的無線端末2700は、例えばビーコン信号を送信中のピア無線端末からの及び/又は固定されたビーコン送信機からの検出されたビーコン信号に基づいてタイミング調整を行い、タイミング同期化を確立する。
【0151】
典型的無線端末2700は、様々な要素がデータ及び情報を交換することができるバス2714を介してまとめて結合された受信機モジュール2702と、送信モジュール2704と、デュプレックスモジュール2703と、プロセッサ2706と、ユーザーI/Oデバイス2708と、電源モジュール2710と、メモリ2712と、を含む。
【0152】
受信機モジュール2702、例えばOFDM受信機、は、その他の無線端末及び/又は固定位置ビーコン送信機からの信号、例えばビーコン信号及び/又はユーザーデータ信号、を受信する。
【0153】
送信モジュール2704、例えばOFDM送信機は、その他の無線端末に信号を送信し、前記送信された信号は、ビーコン信号と、ユーザーデータ信号と、を含む。ビーコン信号は、一連のビーコン信号バーストを含み、各ビーコン信号バーストは、1つ以上のビーコンシンボルを含み、各ビーコンシンボルは、ビーコンシンボル送信単位を占める。1つ以上のビーコンシンボルは、各々の送信されたビーコン信号バーストに関して送信モジュール2704によって送信される。送信モジュール2704は、ビーコン送信期間中に、ビーコン信号、例えばビーコンバースト信号、の少なくとも一部分を送信し、前記送信された一部分は、少なくとも1つのビーコンシンボル、例えばユーザーデータシンボルの電力レベルに関する相対的に高い電力トーン、を含む。
【0154】
様々な実施形態においては、送信モジュール2704は、ビーコン信号を送信するOFDM送信機であり、ビーコン信号は、周波数と時間の組合せである資源を用いて通信される。様々なその他の実施形態においては、送信モジュール2704は、ビーコン信号を送信するCDMA送信機であり、ビーコン信号は、符号と時間の組合せである資源を用いて通信される。
【0155】
デュプレックスモジュール2703は、時分割デュプレックス(TDD)実装の一部として、受信機モジュール2702と送信モジュール2704との間でアンテナ2705を切り換える。デュプレックスモジュール2703は、アンテナ2705に結合され、アンテナ2705を介して、無線端末2700は、信号2778を受信し、信号2780を送信する。デュプレックスモジュール2703は、受信された信号2782が搬送されるリンク2701を介して受信機モジュール2702に結合される。信号2782は、幾つかの実施形態においては、信号2778のフィルタリングされた表現である。幾つかの実施形態においては、信号2782は、信号2778と同じであり、例えば、デュプレックスモジュール2703は、フィルタリングなしのパススルーデバイスとして機能する。デュプレックスモジュール2703は、送信信号2784が搬送されるリンク2707を介して送信モジュール2704に結合される。信号2780は、幾つかの実施形態においては、信号2784のフィルタリングされた表現である。幾つかの実施形態においては、信号2780は、信号2784と同じであり、例えば、デュプレックスモジュール2703は、フィルタリングなしのパススルーデバイスとして機能する。
【0156】
ユーザーI/Oデバイス2708は、例えば、マイク、キーボード、キーパッド、スイッチ、カメラ、スピーカー、ディスプレイ等を含む。ユーザーデバイス2708は、ユーザーがデータ/情報を入力すること、出力データ/情報にアクセスすること、及び無線端末の少なくとも幾つかの動作、例えば、パワーアップ手順を開始する、通信セッションの確立を試みる、通信セッションを終了させる、を制御すること、を可能にする。
【0157】
電源モジュール2710は、携帯無線端末の電源として利用される電池2711を含む。電源モジュール2710の出力は、電力を提供するために電力バス2709を介して様々な構成要素(2702、2703、2704、2706、2708、及び2712)に結合される。従って、送信モジュール2704は、電池電力を用いてビーコン信号を送信する。
【0158】
メモリ2712は、ルーチン2716と、データ/情報2718と、を含む。プロセッサ2706、例えばCPU、は、無線端末2700の動作を制御するため及び方法を実装するためにメモリ2712内のルーチン2716を実行し、データ/情報2718を使用する。ルーチン2716は、ビーコン信号検出モジュール2720と、サイレンス状態制御モジュール2722と、送信時間調整モジュール2724と、送信制御モジュール2726と、通信セッション開始モジュール2728と、ビーコン検出制御モジュール2730と、タイミング調整モジュール2732と、モード制御モジュール2734と、ビーコン信号生成モジュール2736と、ユーザーデータ信号生成モジュール2738と、ユーザーデータ復元モジュール2740と、デュプレックス制御モジュール2742と、を含む。
【0159】
ビーコン信号検出モジュール2720は、ビーコン受信期間中にビーコン信号検出動作を行ってビーコン信号の少なくとも一部分の受信を検出する。さらに、ビーコン信号検出モジュール2720は、検出されたビーコン信号部分に応答してビーコン信号部分の受信を示す検出ビーコンフラグ2750を設定する。検出されたビーコン信号部分2754は、ビーコン信号検出モジュール2720の出力である。さらに、ビーコン信号検出モジュール2720は、検出されたビーコン信号部分に応答してビーコン信号部分の受信を示す検出ビーコンフラグ2750を設定する。幾つかの実施形態においては、ビーコン信号検出モジュール2720は、エネルギーレベルの比較の関数として検出を行う。幾つかの実施形態においては、ビーコン信号検出モジュール2720は、例えばビーコンバーストに対応するモニタリングされたエアリンク資源内の検出されたビーコンシンボルパターン情報の関数として検出を行う。幾つかの実施形態におけるビーコン信号検出モジュール2720は、検出されたビーコン信号部分から情報、例えば、ビーコン信号を送信したソース、例えば無線端末、を識別する情報、を復元する。例えば、異なる無線端末は、異なるビーコンバーストパターン及び/又はシグナチャを有することができ、時々有する。
【0160】
サイレンス状態制御モジュール2722は、例えばビーコン受信期間と送信期間との間において発生するサイレンス期間中においてビーコン信号を送信しないように及びビーコン信号を検出する動作をしないように無線端末の動作を制御する。
【0161】
送信時間調整モジュール2724は、受信されたビーコン信号の検出された部分に基づいて通信デバイスの送信時間を調整する。例えば、通信システムが、例えばアドホックネットワークであり、受信されたビーコン信号部分が他の無線端末からのものであることを考慮すること。他の例として、システムが、基準として働いている固定位置ビーコン送信機を含み、検出されたビーコン信号部分が該送信機をソースとすることを考慮した場合は、送信時間調整モジュール2724は、前記基準に関して同期化するように無線端末の送信時間を調整する。代替として、システムが固定位置ビット送信機を含まないか、又は無線端末が現在は該ビーコン信号を検出できず、検出されたビーコン信号部分は他の無線端末からのものであることを考慮すると、送信時間調整モジュール2724は、ビーコン信号を送信していたピア無線端末に関して同期化するように無線端末の送信時間を調整する。固定位置ビーコン及び無線端末ビーコンの両方を含む幾つかの実施形態においては、固定位置ビーコンは、利用可能なときには、粗レベルのシステム同期化を達成するために用いられ、無線端末ビーコンは、ピア間におけるより高度な同期化を達成するために用いられる。検出されたビーコン信号部分2756に基づく検出されたタイミングオフセットは、送信時間調整モジュール2724の出力である。
【0162】
様々な実施形態においては、送信時間調整モジュール2724は、ビーコン信号を受信するために、受信部分を送信したデバイス、例えばその他の無線端末、によって用いられることが知られている期間中に発生するようにビーコン信号送信期間を調整する。次に、送信時間調整モジュール2724は、ピアがビーコンの検出を試みているタイムウィンドーをヒット(hit)することが予想される形で送信されるようにWT2700のビーコンを設定する。
【0163】
送信制御モジュール2726は、調整された通信デバイス送信タイミングに従って、信号、例えばビーコン信号、を送信するように送信モジュール2704を制御する。設定されているセッションアクティブフラグ2760を介して、確立されたセッションが継続中であることを格納された通信セッション状態情報2758が示すときは、送信制御モジュール2726は、ビーコン信号部分送信動作を繰り返すように送信モジュール2704を制御する。幾つかの実施形態においては、送信制御モジュール2726は、非アクティブ及びアクティブの両方の無線端末動作モードにおいてビーコン信号部分送信動作を繰り返すように無線端末を制御する。
【0164】
通信セッション開始モジュール2728は、受信されたビーコン信号を送信した他の無線端末との通信セッションを確立するように動作を制御するために用いられる。例えば、他の無線端末をソースとするビーコン信号の検出に引き続き、無線端末2700が前記他の無線端末との通信セッションを確立することを望む場合は、モジュール2728が起動されて通信セッションを開始させ、例えば、予め決められたプロトコルに従ってハンドシェーキング信号を生成及び処理する。
【0165】
ビーコン検出制御モジュール2730は、ビーコン信号検出モジュール2720の動作を制御する。例えば、設定されているセッションアクティブフラグ2760を介して、確立されたセッションが継続中であることを格納された通信セッション状態情報2758が示すときは、ビーコン検出制御モジュール2730は、検出動作を繰り返すようにビーコン信号検出モジュール2720を制御する。幾つかの実施形態においては、ビーコン検出制御モジュール2730は、非アクティブ及びアクティブの両方の無線端末動作モードにおいてビーコン検出動作を繰り返すように無線端末を制御する。
【0166】
タイミング調整モジュール2732は、ビーコン送信期間及びビーコン受信期間の反復的シーケンスにおいて前記期間のうちの少なくとも1つの開始を疑似ランダムに調整する。疑似ランダムに基づくタイミングオフセット2752は、タイミング調整モジュール2732の出力である。タイミング調整モジュール2732は、幾つかの実施形態においては、例えば無線端末及びピアがビーコン送信及び/又はビーコン検出時間間隔を制限しながら互いの存在を検出できる確率を向上させるために、独立して動作中のその他の無線端末に関して無線端末のタイミング構造をシフトするために用いられる。
【0167】
モード制御モジュール2734は、通信デバイスがビーコン信号を送信する第1及び第2の動作モードにおいて、異なる時間中に動作するように通信デバイスを制御する。例えば、第1の動作モードは、通信デバイスがビーコン信号を送信し、ビーコン信号の有無を検出するがユーザーデータの送信が制限される非アクティブモードである。第2の動作モードは、通信デバイスがビーコン信号を送信し、ビーコン信号の有無を検出し、ユーザーデータを送信することが許可されるアクティブモードである。幾つかの実施形態においては、モード制御モジュール2734が通信デバイスの動作を制御することができる他の動作モードは、無線端末がビーコン信号を探索するが送信することが許可されない探索モードである。
【0168】
ビーコン信号生成モジュール2736は、送信モジュール2704によって送信されるビーコン信号部分2748、例えば少なくとも1つのビーコンシンボルを含むビーコンバースト、を生成する。ユーザーデータ信号生成モジュール2738は、ユーザーデータ信号2774、例えばユーザーデータ、例えば音声データ、その他のオーディオデータ、画像データ、テキストデータ、ファイルデータ等から成るコーディングされたブロックを搬送する信号、を生成する。ユーザーデータ信号生成モジュール2738は、無線端末がアクティブモードにあるときにアクティブであり、生成されたユーザーデータ信号2774は、ユーザーデータ送信/受信信号用に予約された時間間隔中に送信モジュール2704を介して送信される。ユーザーデータ復元モジュール2740は、無線端末2700と通信セッション中のピアから受信された受信ユーザーデータ信号2776からユーザーデータを復元する。受信ユーザーデータ信号2776は、無線端末がユーザーデータ送信/受信信号用に予約された時間間隔中にアクティブ動作モードにある間に受信機モジュール2702を介して受信される。
【0169】
デュプレックス制御モジュール2742は、デュプレックスモジュール2703の動作を制御し、受信時間間隔、例えばビーコンモニタリング時間間隔及びユーザーデータを受信するための間隔、の間受信機モジュール2702に結合されるように、及び送信時間間隔、例えばビーコン送信時間間隔及びユーザーデータを送信するための間隔、の間送信モジュール2704に結合されるようにアンテナ2705を制御する。デュプレックス制御モジュール2742は、一定の時間間隔中にパワーダウンされ、それによって電池電力を保存するように受信機モジュール2702及び送信モジュール2704のうちの少なくとも1つにおける少なくとも何らかの回路も制御する。
【0170】
データ/情報2718は、現モード情報2744と、現時間情報2746と、生成されたビーコン信号部分2748と、検出されたビットフラグ2950と、疑似ランダムに基づくタイミングオフセット2752と、検出されたビーコン信号部分2754と、検出されたビーコン信号部分2756に基づく決定されたタイミングオフセットと、通信セッション状態情報2758と、タイミング構造情報2764と、モード情報2768と、生成されたユーザーデータ信号2774と、受信されたユーザーデータ信号2776と、を含む。
【0171】
現モード情報2744は、無線端末の現在の動作モード、サブモード及び/又は動作状態、例えば、無線端末が受信するが送信しないモードにあるか、無線端末がビーコン信号送信を含むがユーザーデータ送信を許可しない非アクティブモードにあるか、又は無線端末がビーコン信号送信を含みさらにユーザーデータ送信を許可するアクティブモードにあるかを識別する情報を含む。
【0172】
現時間情報2746は、無線端末によって維持されている反復的タイミング構造内における位置に関する無線端末時間、例えば前記構造内におけるインデキシングされたOFDMシンボル送信期間、を識別する情報を含む。現時間情報2746は、他の無線端末の又は固定位置ビーコン送信機の他のタイミング構造に関する無線端末の時間を識別する情報も含む。
【0173】
通信セッション状態情報2758は、セッションアクティブフラグ2760と、ピアノード識別情報2762と、を含む。セッションアクティブフラグ2760は、セッションが依然としてアクティブであるかどうかを示す。例えば、WT2700と通信セッション中のピアノードがパワーダウンし、無線端末2700がピアのビーコン信号を検出するのを停止し、セッションアクティブフラグがクリアされる。ピアノード識別情報2762は、ピアを識別する情報を含む。様々な実施形態においては、ピアノードID情報は、少なくとも一部はビーコン信号を介して搬送される。
【0174】
タイミング構造情報2764は、様々な間隔、例えばビーコン送信間隔、ビーコン検出間隔、ユーザーデータシグナリング間隔及びサイレンス間隔等、の継続時間、順序及びスペースを定義する情報を含む。タイミング構造情報2764は、間隔のタイミング関係情報2766を含む。間隔のタイミング関係情報2766は、例えば、(i)ビーコン受信期間は、ビーコン送信期間よりも長いこと、(ii)ビーコン受信期間及びビーコン送信期間は重なり合わないこと、(iii)ビーコン受信期間は、継続時間の点でビーコン送信期間の少なくとも2倍であること、(iv)サイレンス期間は、ビーコン送信期間及びビーコン受信期間のうちの1つの少なくとも2倍であることを定義する情報を含む。
【0175】
モード情報2768は、初期探索モード情報2769と、非アクティブモード情報2770と、アクティブモード情報2772と、を含む。初期探索モード情報2769は、ビーコン信号に関する初期拡大継続時間探索モードを定義する情報を含む。幾つかの実施形態においては、初期探索の継続時間は、ビーコンバースト信号シーケンスを送信中のその他の無線端末による連続するビーコンバースト送信間の予想間隔を超える。幾つかの実施形態においては、初期探索モード情報2769は、パワーアップ時に初期探索を行うために用いられる。さらに、幾つかの実施形態においては、無線端末は、時折、例えば非アクティブモードにある間にその他のビーコン信号が検出されていない場合及び/又は無線端末が非アクティブモードを用いたときよりも高速及び/又はより徹底的なビーコン探索を行うことを望む場合に、非アクティブモードから初期探索モードになる。非アクティブモード情報2770は、ビーコン信号間隔と、ビーコンモニタリング間隔と、サイレンス間隔と、を含む無線端末非アクティブ動作モードを定義する。非アクティブモードは、無線端末がサイレンスモードにおいてエネルギーを保存し、その一方でビーコン信号によってその存在を示すことができ、及び継続時間が制限されたビーコンモニタリング間隔によってその他の無線端末の存在の状況認識を維持することができる節電モードである。アクティブモード情報2772は、ビーコン信号送信間隔と、ビーコンモニタリング間隔と、ユーザーデータTX/RX間隔と、サイレンス間隔と、を含む無線端末アクティブ動作モードを定義する。
【0176】
図28は、互いの存在を認識しており無線端末ビーコン信号の使用を介してタイミング同期化を達成するアドホックネットワーク内の2つの無線端末に関する典型的タイムライン、一連のイベント、及び動作を示す図2800である。横軸2801は、タイムラインを表す。時間2802において、ブロック2804によって示されるように、無線端末1に電源が投入されてビーコン信号に関する初期モニタリングを開始する。モニタリングは、時間2806まで続き、その時点で、無線端末は、初期探索を完了し、その他の無線端末が見つからなかったという結果を得る。次に、ブロック2808によって示されるように、無線端末1は、無線端末1がビーコン信号バーストを送信するビーコン送信間隔、無線端末がビーコン信号の有無をモニタリングするビーコンモニタリング間隔、及び無線端末が送信も受信もせず従って電力を保存するサイレンス間隔の繰り返しを含む非アクティブ動作モードになる。
【0177】
次に、時間2810において、ブロック2812によって示されるように、無線端末2に電源が投入されて初期ビーコンモニタリングを開始する。次に、時間2814において、ブロック2815によって示されるように、無線端末2は、無線端末1からビーコン信号を検出し、無線端末1との通信セッションの確立を追究することを決定し、無線端末が無線端末1ビーコンモニタリング間隔中に無線端末2からビーコン信号バーストを受信するように時間オフセットを決定する。
【0178】
時間2816において、無線端末2は、ビーコン送信間隔、ビーコンモニタリング間隔、及びユーザーデータ間隔の繰り返しを含むアクティブモードになっており、時間2816において、ブロック2818によって示されるように、無線端末2は、ステップ2815の決定された時間オフセットに従ってビーコン信号を送信する。次に、ブロック2820によって示されるように、無線端末1は、無線端末2からビーコン信号を検出し、アクティブモードに切り換わる。
【0179】
ブロック2822によって示されるように、時間間隔2816と2824との間において、無線端末1及び無線端末2は、通信セッションを確立するために信号を交換し、前記セッションに参加してユーザーデータを交換する。さらに、この時間間隔中において、セッション中に受信されたビーコン信号は、タイミングを更新するため及び同期化を維持するために用いられる。無線端末1及び無線端末2は、通信セッション中に移動していることができるモバイルノードであることができ、時々該モバイルノードである。
【0180】
ブロック2826によって示されるように、時間2824において、無線端末1がパワーダウンする。次に、ブロック2830によって示されるように、時間2828において、無線端末2は、無線端末1から信号が失われていると決定し、非アクティブモードに移行する。信号は、その他の状態、例えば、無線端末1及び2が移動して互いに遠く離れたためセッションを維持する上でのチャネル状態が不十分であったことに起因して失われる可能性もある。
【0181】
一連の矢印2832は、無線端末1ビーコン信号バーストを示し、一連の矢印2834は、無線端末2ビーコン信号バーストを示す。2つの無線端末間のタイミングは、無線端末1からの受信されたビーコン信号の関数として同期化されており、従って無線端末1は、ビーコン信号モニタリング間隔中に無線端末2からのビーコン信号バーストを検出できることに注目すべきである。
【0182】
この例においては、パワーアップしている無線端末は、初期ビーコンモニタリング期間中において、ビーコンが検出されるまで又は初期ビーコンモニタリング期間が終了するまでのうちのいずれか早い方の時点までモニタリングを行う。初期ビーコンモニタリング期間は、例えば、ビーコン送信間隔を含むビーコンモニタリング期間は、例えば、ビーコン送信間隔を含む1回の繰り返しを超える継続時間を有する拡大された継続時間のモニタリング期間である。この例においては、初期ビーコンモニタリング期間は、ビーコン信号が送信されるモードになる前に実行される。幾つかの実施形態においては、ビーコン送信間隔、ビーコンモニタリング間隔及びサイレンス間隔を含む非アクティブモードにある無線端末は、時折、例えば2つの無線端末が偶然同時に始動するコーナーケース(corner case)状態をカバーするために継続時間が長いビーコンモニタリング間隔に入る。
【0183】
幾つかのその他の実施形態においては、無線端末は、非アクティブモードになり、前記非アクティブモードは、パワーオンに引き続くビーコン送信間隔及び継続時間が限定されたビーコンモニタリング間隔を含み、最初は拡大ビーコンモニタリング間隔を有さない。幾つかの該実施形態においては、無線端末は、自己のビーコンモニタリング間隔とその他の無線端末のビーコン送信間隔との間における整合を容易にするためにその他のビーコン信号を探索しながら疑似ランダム時間シフトを行うことができ、時々行う。
【0184】
図29の図2900は、典型的実施形態によるビーコン信号に基づく2つの無線端末間の典型的な同期化されたタイミングを示す。図2902は、無線端末1に関するタイミング構造情報を示し、図2904は、無線端末2に関するタイミング構造情報を含む。図2900は、例えば無線端末2が無線端末1からのビーコン信号を検出することに基づいて無線端末がタイミング同期化された後において図28に対応することができる。図2902は、無線端末1ビーコン送信間隔2906と、無線端末1ビーコン受信時間間隔2908と、無線端末1ユーザーデータTX/RX間隔2910と、WT1サイレンス間隔2912と、を含む。図2904は、無線端末2ビーコン送信間隔2914と、無線端末2ビーコン受信時間間隔2916と、無線端末2ユーザーデータTX/RX間隔2918と、WT2サイレンス間隔2920と、を含む。無線端末2は、WT2ビーコン送信間隔2914中にビーコン信号バーストを送信時にWT1がそのビーコン受信間隔2908中にビーコン信号バーストを受信するような形でタイミングを調整していることに注目すべきである。さらに、ユーザーデータシグナリングに関して用いることができるユーザーデータTX/RX地域2922の重なり合う部分が存在することにも注目すべきである。この手法は、異なる無線端末に関して同じ基本的なタイミング構造を維持し、無線端末のタイミングのうちの1つの決定されたタイミングシフトを用いて同期化を達成する。
【0185】
図30の図3000は、他の典型的実施形態によるビーコン信号に基づく2つの無線端末間の典型的な同期化されたタイミングを示す。図3002は、無線端末1に関するタイミング構造情報を含み、図3004は、無線端末2に関するタイミング構造情報を含む。図3000は、例えば無線端末2が無線端末1からのビーコン信号を検出することに基づいて無線端末がタイミング同期化された後において図28に対応することができる。図3002は、無線端末1ビーコン受信間隔3006と、無線端末1ビーコン送信間隔3008と、無線端末1ビーコン受信時間間隔3010と、無線端末1ユーザーデータTX/RX間隔3012と、WT1サイレンス間隔3014と、を含む。図3004は、無線端末2ビーコン受信間隔3016と、無線端末2ビーコン送信間隔3018と、無線端末2ビーコン受信時間間隔3020と、無線端末2ユーザーデータTX/RX間隔3022と、WT2サイレンス間隔3024と、を含む。無線端末2は、WT2ビーコン送信間隔3018中にビーコン信号バーストを送信時にWT1がそのビーコン受信間隔3010中にビーコン信号バーストを受信するような形でタイミングを調整していることに注目すべきである。さらに、この実施形態においては、無線端末2のタイミング調整に引き続き、無線端末2は、ビーコン受信間隔3016中に無線端末1ビーコン送信間隔3008中に無線端末1によって送信されたビーコンバーストを受信することにも注目することができる。さらに、ユーザーデータシグナリングに関して用いることができるユーザーデータTX/RX地域3026の重なり合う部分が存在することにも注目すべきである。この手法は、異なる無線端末に関して同じ基本的なタイミング構造を維持し、無線端末のタイミングのうちの1つの決定されたタイミングシフトを用いて同期化を達成し、両無線端末は、同期化後継続的に、互いからビーコン信号バーストを受信することができる。
【0186】
図31の図3100は、他の典型的実施形態によるビーコン信号に基づく2つの無線端末間の典型的な同期化されたタイミングを示す。図3102は、無線端末1に関するタイミング構造情報を含み、図3104は、無線端末2に関するタイミング構造情報を含む。図3100は、例えば無線端末2が無線端末1からのビーコン信号を検出することに基づいて無線端末がタイミング同期化された後において図28に対応することができる。図3102は、無線端末1ビーコン送信間隔3106と、無線端末1ビーコン受信時間間隔3108と、無線端末1ユーザーデータTX/RX間隔3110と、WT1サイレンス間隔3112と、を含む。図3104は、無線端末2ビーコン送信間隔3114と、無線端末2ビーコン受信時間間隔3116と、無線端末2ユーザーデータTX/RX間隔3118と、WT2サイレンス間隔3120と、を含む。無線端末2は、WT2ビーコン送信間隔3116中にビーコン信号バーストを送信時にWT1がそのビーコン受信間隔3108中にビーコン信号バーストを受信するような形でタイミングを調整していることに注目すべきである。さらに、この実施形態においては、無線端末2のタイミング調整に引き続き、無線端末2は、ビーコン受信間隔3114中に無線端末1ビーコン送信間隔3106中に無線端末1によって送信されたビーコンバーストを受信することにも注目することができる。さらに、ユーザーデータTX/RX間隔3110、3118は重なり合うことにも注目すべきである。この手法は、2つの無線端末、例えば、他方のビーコンの第1の検出を行った無線端末、に関して異なるタイミング構造を使用し、その内部タイミングを調整し、例えばWT2は、図3104の間隔の順序設定を用いる。幾つかの該事例においては、無線端末2が通信セッションを終了してビーコン信号送信を含む非アクティブ状態になった時点で、無線端末2は、図3102によって表される順序が設定されたタイミングシーケンスに向かう。
【0187】
図32は、第1、第2及び第3の無線端末3201、3202及び3203の間で通信地域3200においてそれぞれ形成される典型的アドホックネットワークを示す。無線端末3201、3202及び3203の各々は、第1の通信プロトコル、例えば、デバイスがデバイス能力情報をブロードキャストするために用いることができる低ビットレートプロトコル、をサポートする。幾つかの実施形態においては、第1の通信プロトコルは、ビーコン信号プロトコルである。1つの該実施形態においては、無線端末3201、3202、3203は、デバイス能力情報を通信するために様々な形のダッシュ線を用いて示される信号3220を送信する。幾つかの実装においては、第1のプロトコルは、情報を通信するために信号位相を用いない。第1のプロトコルを用いる受信機は、通信された情報を復元するために用いることができる周波数及び/又は時間の検出と組み合わせてエネルギー検出技術を用いて実装することができるため、信号位相を用いないことは、これらの受信機を実装が相対的に単純で従って低コストにするのを可能にする。従って、第1のプロトコルを用いて通信される情報を復元するために必要なモジュールの性質が単純であることに起因して、第1の通信プロトコルに関するハードウェア及び/又はソフトウェアサポートは、第1の通信プロトコルに関するサポートを含まないデバイスと比較して追加コストがほとんど又はまったくなしで数多くの型の通信デバイス内に組み込むことができる。さらに、送信機を含むデバイスは、追加コストがほとんど又はまったくなしに第1の通信プロトコルをサポートする形で実装することができる。従って、第1の通信プロトコル、例えばビーコン信号に基づくプロトコル、に関するサポートを、異なる能力を有する数多くのデバイス、例えばCDMA、OFDM、GSM及びその他の型のデバイス内に含めることが相対的に安価である。
【0188】
信号は、地域3200内の全デバイスに達するように示されている一方で、地域内の全デバイスに到達できないことがあるが、いずれのプロトコル、複数のプロトコル及び/又はデバイス構成を通信目的のために用いるべきかを決定する際に近隣デバイスにとって有用である。
【0189】
図32の典型的システムにおいては、デバイスは、各々が、第1の通信プロトコルをサポートするが、少なくとも1つの追加のプロトコルもサポートする。第1のプロトコルが低ビットレートの性質を有することを考慮した場合は、様々な実施形態においては、ユーザーデータ、例えばテキスト、画像データ及び/又はオーディオデータを交換するために用いられないことが予想される。従って、図32に示されるシステムにおいては、各無線端末は、第1のプロトコルに加えて、少なくとも1つの追加のプロトコル、例えばユーザーデータの交換に適したより高いビットレートプロトコル、をサポートする。幾つかの実施形態においては、第1の無線端末3201は、第1のプロトコルに加えてCDMAプロトコルをサポートする。1つの該実施形態においては、第2の無線端末は、第1のプロトコル及び第2の、例えばGSM又はOFDM、プロトコルをサポートする。同じ実施形態において、第3の無線端末は、第1の通信プロトコル、例えばCDMA及びOFDM、に加えて複数の物理層プロトコルをサポートする。後述されるように、幾つかの実施形態においては、複数の通信プロトコルをサポートする無線端末は、第1及び第2のデバイスとの通信リンクを確立し、通信仲介者として動作することができる。第3の通信ノードは、通信仲介者として動作する一方で、第1及び第2の通信ノードは、より高位の通信プロトコル、例えば第4のプロトコル、例えば第1、第2及び第3のデバイスの各々によってサポートされるネットワーク層プロトコル、を介してユーザーデータを交換することができる。従って、例えば、第1の無線端末は、IPパケットを通信するために用いられるCDMA信号3200を用いて第3の無線端末3203と通信することができ、IPパケットは、OFDM信号3212を介して第3の無線端末3203を介して中継される。この方法により、ユーザーデータを交換するために要求される同じ物理層の又はその他のより下位の層のプロトコルをサポートしないデバイスは、インフラ基地局が関与する必要がある状態で多プロトコルサポートを有する適合可能な仲介者の援助を受けて相互に動作することができる。
【0190】
図32に示されるアドホックネットワークは、複数のモバイル無線端末、例えば携帯式ハンドヘルド通信デバイス、を用いて実装することができる一方で、システムは、モバイル無線通信端末3201、3203、3202のうちの1つの代わりに基地局を用いて実装することも可能である。
【0191】
後述されるように、例えばビーコン信号から得られたデバイス能力情報を用いて適切なプロトコル、プロトコルスタック又はデバイス構成を決定することに加えて、幾つかの実施形態においては、1つ以上の無線端末3210、3203、3202は、協力及び非協力動作モードから選択することができる。協力及び非協力動作モード間の選択は、幾つかの実施形態においては、他のデバイス、例えば決定を行っている無線端末が通信セッションを有していないデバイス、から受信された信号に基づいて行われる。協力動作モードと非協力動作モードとの間の切り換えに関連する様々な特長が以下の様々な図に関して説明される。
【0192】
図33は、本発明による第1の通信デバイスの典型的動作方法500のステップを示す。第1の通信デバイスは、図32に示されるアドホックネットワークの無線端末のうちの1つであることができる。
【0193】
方法5000は、ステップ5002において開始し、ステップ5004に進み、ステップ5004において、第1の通信デバイスは、第1の通信プロトコルに従って送信されるその他のデバイスからのブロードキャスト信号、例えばビーコン信号、の有無をモニタリングする。動作は、ステップ5004からステップ5006に進む。ステップ5006において、第1の通信デバイスは、第2の通信デバイスからオーバー・ザ・エアで少なくとも何らかのデバイス能力情報を受信する。デバイス能力情報は、ビーコン信号の形態で受信することができる。ステップ5006から、動作は、受信されたデバイス情報を送信した第2のデバイスとの通信セッションを確立するステップであるステップ5008に進む。デバイス能力情報は、第2の通信デバイスによってサポートされる複数の通信プロトコルを含むことができる。幾つかの事例においては、デバイス能力情報は、第2の通信デバイスによってサポートされる少なくとも1つの通信プロトコルの複数の異なるバージョンを示す。
【0194】
ステップ5008内において、様々なその他のステップが通信確立手順の一部として実行される。ステップ5010において、第1の通信デバイスは、例えば第2の通信デバイスとの通信のために使用すべき第2の通信プロトコルを選択する。代替として、その他の図に関して後述されるように、選択は、第2のデバイスによる通信が第1のデバイスに対して有する影響を考慮して行うことができ、その場合、選択ステップは、第2のデバイスとの通信を目的としてではなく、第1のデバイスに対する干渉になる可能性がある第2のデバイスからの信号が存在する状態での通信を容易にするために実行することができる。幾つかの、ただし必ずしもすべてではない実施形態においては、第2の通信プロトコルは、データ、例えばユーザーデータ、を通信する際に信号位相を使用し、第1のプロトコルは、情報を通信するために信号位相を使用しない。
【0195】
幾つかの実施形態においては、第2の通信プロトコルは、GSM、CDMA及びOFDMプロトコルのうちの1つである。様々な実施形態においては、第1のプロトコルは、ビーコン信号に基づくプロトコルである。幾つかの、ただし必ずしもすべてではない実施形態においては、第1のプロトコルは、低ビットレートプロトコル、例えば第2の通信プロトコルによってサポートされる最高ビットレートの1/100よりも小さい最高ビットレートをサポートするプロトコル、である。幾つかの実施形態における第1のプロトコルは、300ビット/秒よりも小さい最高ビットレート、幾つかの実施形態においては100ビット/秒よりも小さい最高ビットレートをサポートするビーコンに基づく信号プロトコルである。これらの実施形態の一部においては、第2の通信プロトコルは、毎秒1000ビット超の送信ビットレートをサポートする。
【0196】
方法は、第2の通信プロトコルに従って第2の通信デバイスによって送信されるユーザーデータシンボルを受信することを含むことができる。幾つかの該実施形態においては、第1の通信プロトコルに従って通信された少なくとも何らかのデバイス能力情報を受信することは、例えば第1のデバイスと第2のデバイスとの間における通信セッション中に、ユーザーデータシンボルが第2のデバイスによって送信される平均シンボル当たり電力レベルの少なくとも100倍である平均ビーコンシンボル当たり送信電力レベルで第2の通信デバイスによって送信されるビーコンシンボルを受信することを含む。従って、幾つかの実施形態においては、ユーザービーコンシンボルは、平均してユーザーデータを通信する第2の通信デバイスから受信されるシンボルの平均電力レベルの少なくとも100倍である平均ビーコンシンボル当たり電力レベルで第2の通信デバイスから受信することができる。
【0197】
幾つかの実施形態においては、第1の通信プロトコルは、所定のシンボル送信期間中にビーコンシンボル送信に関して利用可能なトーンの1/100よりも少ないトーンでビーコンシンボルを送信するのを可能にする。同じ又はその他の実施形態において、第1の通信プロトコルは、ユーザーデータを送信することができる送信期間の1/100よりも短い期間中にビーコンシンボルを送信することを可能にする。
【0198】
ステップ5010の一実施形態においては、ステップ5012として示され、第1の通信デバイスは、同じく第2のデバイスによってサポートされることが受信されたデバイス能力情報によって示される第1の通信デバイスによってサポートされる最高ビットレートプロトコルを選択する。
【0199】
第2の通信プロトコルを選択することに加えて、又はステップ5010のプロトコル選択における代替として、第1の通信デバイスは、第2の通信プロトコルをサポートするデバイス構成を選択する。このことは、使用すべきプロトコルスタックをステップ5016において選択することを含むことができ、前記プロトコルスタックは、第2の通信プロトコルと組み合わせて用いられる少なくとも1つのより低位の通信プロトコルをサポートする。
【0200】
ステップ5010及び/又は5014において行われた選択に引き続き、デバイスは、選択された構成を用いて動作するように構成される。このことは、選択されたプロトコルスタックをデバイスに使用させるソフトウェア及び/又はハードウェアの動作を含むことができる。
【0201】
第1のデバイスは、選択されたプロトコルスタックを単純に用いてより高位の層、例えば、IP、の通信セッションを第2の通信デバイスと確立することに進み、幾つかの実施形態においては、使用すべきプロトコル及び/又はデバイス構成の交渉は、第1の通信プロトコルを用いて生じることができる。しかしながら、該交渉はオプションである。従って、ステップ5020、5022及び5024は、多くの実施形態においては実行されないためダッシュ線で示される。
【0202】
ステップ5020において、使用時に、第1の通信デバイスは、信号、例えばビーコン信号バーストを含むビーコン信号、を送信することによって、受信されたデバイス能力情報に応答し、提案されるデバイス構成を第2の通信デバイスに通信する。この提案される構成は、選択された第2の通信プロトコル、選択された第1のデバイス構成及び/又は第2のデバイスが使用するように第1のデバイスが提案する特定のプロトコルスタックに対応することができる提案されるデバイス構成を通信することができる。
【0203】
動作は、幾つかの実施形態において用いられるステップ5022に進む。ステップ5022において、第1の無線通信デバイスは、提案されるデバイス構成情報への応答の有無をモニタリングする。幾つかの、ただし必ずしもすべてではない実施形態においては、このモニタリングは、第2の通信デバイスによって送信されたビーコン信号の有無のモニタリングを含む。選択された構成と異なる第1のデバイス構成を提案する応答が送信された提案されるデバイス構成情報に応答して受信された場合は、第1のデバイスは、選択された構成から他の構成に自己の構成を変更する。この構成は、第2の通信デバイスによって提案された構成又は例えば第2の通信デバイスからの追加情報又は提案される構成が受け入れ不能であったことの表示に応答して第1の無線通信デバイスによって選択された他の構成であることができる。
【0204】
動作は、ステップ5024からステップ5026に進み、該ステップが実行される。その他の実施形態においては、動作は、ステップ5018から直接ステップ5026に進むことができる。ステップ5026において、第1の通信デバイスは、第2の通信デバイスからユーザーデータを受信し及び/又は例えば確立された通信セッションの一部として第2の通信デバイスにユーザーデータを送信する。ステップ5026において実行されるユーザーデータの受信及び/又は送信と並行して、第1の通信デバイスは、第1の通信プロトコルに従って信号を送信して少なくとも何らかの第1の通信デバイス能力情報を通信する。送信された信号は、デバイス能力情報を通信するために用いられるビーコン信号バーストを含むことができる。この方法により、第1のデバイスは、確立された通信セッションに参加しながらでさえもデバイス能力情報をブロードキャストし続ける。
【0205】
動作は、例えば第1の無線端末がパワーダウンされたときに、ステップ5030において最終的に停止する。第1の通信プロトコルに従ったデバイス能力情報の送信は、通信セッションが継続中であるか又は終了されているかにかかわらず、例えば予め決められた送信スケジュールに従って発生し続けることができる点が理解されるべきである。
【0206】
図34は、図32に示されるアドホックネットワークにおいて用いることができ及び図33に示される方法を実装することができる無線端末を示す。
【0207】
図34は、様々な実施形態による典型的無線端末3400、例えばモバイルノード、の図である。典型的無線端末3400は、様々な要素がデータ及び情報を交換することができるバス3412を介してまとめて結合された受信機モジュール3402と、送信機モジュール3404と、プロセッサ3406と、ユーザーI/Oデバイス3408と、メモリ3410と、を含む。メモリ3410は、ルーチン3414と、データ/情報3416と、を含む。プロセッサ3406、例えばCPU、は、無線端末3400の動作を制御するため及び方法を実装するためにメモリ3410内のルーチン3414を実行し、データ/情報3416を使用する。
【0208】
受信機モジュール3402、例えば受信機、は、受信アンテナ3403に結合され、受信アンテナ3403を介して、無線端末は、その他の無線通信デバイスから信号を受信する。受信機モジュール3402は、情報を通信するために信号周波数及び時間のうちの少なくとも1つを用いるが信号位相は用いない第1の通信プロトコルを用いて第2の通信デバイスからオーバー・ザ・エアで少なくとも何らかのデバイス能力情報を受信する。幾つかの実施形態においては、第1のプロトコルは、ビーコン信号に基づく通信プロトコルである。
【0209】
送信機モジュール3404、例えば送信機、は、送信アンテナ3405に結合され、送信アンテナ3405を介して、無線端末は、その他の通信デバイスに信号を送信する。送信された信号は、デバイス能力情報、例えば送信されるべきデバイス能力情報3452、を通信するために用いられるビーコン信号、例えば生成されたビーコン信号3454、を含む。
【0210】
ユーザーI/Oデバイス3408は、例えば、マイク、キーボード、キーパッド、スイッチ、カメラ、ディスプレイ、スピーカー等を含む。ユーザーI/Oデバイス3408は、無線端末3400のユーザーがデータ/情報を入力すること、出力データ/情報にアクセスすること、及び無線端末3400の少なくとも一部の機能を制御すること、を可能にする。
【0211】
ルーチン3414は、第2の通信プロトコル選択モジュール3418と、デバイス構成モジュール3420と、ユーザーデータ復元モジュール3422と、ビーコンシンボル検出モジュール3424と、ビーコン信号情報復元モジュール3426と、ビーコン信号生成モジュール3428と、を含む。データ/情報3416は、受信されたデバイス能力情報3430と、第1のプロトコル情報、例えばビーコン信号に基づくプロトコル情報3432と、選択された第2の通信プロトコルを識別する情報3434と、選択されたデバイス構成を示す情報3436と、第2のデバイスによってサポートされる通信プロトコル示す情報3438と、GSMプロトコル情報3440と、CDMAプロトコル情報3442と、OFDMプロトコル情報3444と、を含む。データ/情報3416は、検出されたビーコンシンボル3448と、ビーコンシンボルエネルギーレベル検出判定基準3450と、復元されたユーザーデータ3446と、送信されるべきデバイス能力情報と、生成されたビーコン信号3454と、ビーコン信号情報符号化/復号情報3456と、も含む。
【0212】
第2の通信プロトコル選択モジュール3418は、受信されたデバイス能力情報3430に基づいて通信中に用いる第2の通信プロトコル3434を選択し、前記第2の通信プロトコルは、変調方式、送信タイミング、コーディング及びサポートされるビットレートのうちの少なくとも1つにおいて第1の通信プロトコルと異なる。幾つかの実施形態においては、第2の通信プロトコルは、ユーザーデータを通信する際に信号位相を用いる。幾つかの実施形態においては、第2の通信プロトコルは、GSM、CDMA及びOFDMプロトコルのうちの1つである。様々な実施形態においては、第1の通信プロトコル、例えばビーコンに基づくプロトコル、は、第2の通信プロトコルによってサポートされる最高ビットレートの1/100未満の最高ビットレートをサポートする通信プロトコルである。幾つかの実施形態においては、受信されたデバイス能力情報3430は、第2のデバイスによってサポートされる複数の通信プロトコルを含む。幾つかの実施形態においては、受信されたデバイス能力情報は、第2の通信デバイスによってサポートされる少なくとも1つの通信プロトコルの複数の異なるバージョンを示す。
【0213】
デバイス構成モジュール3420は、第2の通信プロトコルをサポートするデバイス構成を選択し、前記デバイス構成選択は、前記第2の通信プロトコルと組み合わせて前記通信デバイスによって用いられる少なくとも1つのより低位の通信プロトコルを含むプロトコルスタック要素の選択を含む。選択されたデバイス構成3436は、モジュール3420の出力である。
【0214】
ユーザーデータ復元モジュール3422は、第2の通信プロトコルを用いて通信された通信信号からユーザーデータを復元する。復元されたユーザーデータ3446は、モジュール3422の出力である。
【0215】
ビーコンシンボル検出モジュール3424は、受信された信号内のビーコンシンボルを検出し、前記ビーコンシンボル検出モジュール3424は、受信された信号エネルギーを用いてビーコンシンボルをユーザーデータシンボルと区別し、前記ビーコンシンボルは、ビーコンシンボルと同じデバイスから受信されたユーザーデータシンボルに関して平均で少なくとも10dBの電力差で受信される。ビーコンシンボル検出モジュール3424は、ビーコンシンボルエネルギーレベル検出判定基準情報3450を使用し、検出されたビーコンシンボルの情報3448を出力する。
【0216】
ビーコン信号情報復元モジュール3426は、検出されたビーコンシンボルの情報3448及びビーコン信号情報符号化/復号情報3456を含むデータ/情報3416を用いて、識別された受信されたビーコンシンボルの時間及び周波数のうちの少なくとも1つによって通信される情報を復元する。
【0217】
ビーコン信号生成モジュール3428は、情報、例えばデバイス能力情報3452、を通信するビーコン信号354を生成し、前記生成されたビーコン信号は、少なくとも1つの高電力ビーコンシンボル及び複数の意図的なヌルを含む。幾つかの実施形態においては、ビーコン信号のうちの少なくとも1つは、少なくとも1つのビーコン信号バーストを含むOFDMビーコン信号であり、前記ビーコン信号バーストは、少なくとも1つのビーコンシンボルを含む。
【0218】
図39は、図32に示されるアドホックネットワークにおいて用いることができ及び図33に示される方法を実装することができる無線端末を示す。
【0219】
図39は、様々な実施形態による典型的無線端末4100、例えばモバイルノード、の図である。典型的無線端末4100は、様々な要素がデータ及び情報を交換することができるバス4112を介してまとめて結合された受信機モジュール4102と、送信機モジュール4104と、プロセッサ4106と、ユーザーI/Oデバイス4108と、メモリ4110と、を含む。メモリ4110は、ルーチン4114と、データ/情報4116と、を含む。プロセッサ4106、例えばCPU、は、無線端末4100の動作を制御するため及び方法を実装するためにメモリ4110内のルーチン4114を実行し、データ/情報4116を使用する。
【0220】
受信機モジュール4102、例えば受信機、は、受信アンテナ4103に結合され、受信アンテナ4103を介して、無線端末は、その他の無線通信デバイスから信号を受信する。受信機モジュール4102は、第1の通信プロトコルを用いる第2のモバイル通信デバイスから少なくとも何らかのデバイス能力情報を含む信号を受信し、前記第1の通信プロトコルは、ビーコン信号バーストを用いてデバイス能力情報を通信する。受信された第2のデバイスビーコン信号情報4118は、該受信された信号に対応する情報を含む。
【0221】
送信機モジュール4104、例えば送信機、は、送信アンテナ4105に結合され、送信アンテナ4105を介して、無線端末は、その他の通信デバイスに信号を送信する。送信された信号は、デバイス能力情報、例えば送信されるべきデバイス能力情報3452、を通信するために用いられるビーコン信号、例えば生成されたビーコン信号3454、を含む。送信機モジュール4104は、選択された第2のプロトコルに従って第2のモバイル通信デバイスに信号を送信する。
【0222】
ユーザーI/Oデバイス4108は、例えば、マイク、キーボード、キーパッド、スイッチ、カメラ、ディスプレイ、スピーカー等を含む。ユーザーI/Oデバイス4108は、無線端末4100のユーザーがデータ/情報を入力すること、出力データ/情報にアクセスすること、及び無線端末4100の少なくとも一部の機能を制御すること、を可能にする。
【0223】
ルーチン4114は、デバイス構成選択モジュール4118と、構成制御モジュール4120と、第2の通信プロトコル処理モジュール4122と、デバイス能力情報復元モジュール4124と、を含む。データ/情報4116は、受信された第2のデバイスビーコン信号情報4118と、選択されたデバイス構成情報4124と、選択された通信プロトコル識別情報4126と、処理されるべき受信信号4128と、処理された信号4130と、ビーコンシグナリングプロトコル情報4132と、複数の組の値及び対応する組のデバイス能力情報(値1 4134及び対応する組のデバイス能力情報4136、...値N4138及び対応する組のデバイス能力情報4140)と、を含む。データ/情報4116は、第2のデバイス能力情報4120、例えば通信された値、と、復元された第2のデバイス能力情報4122と、も含む。データ/情報4116は、代替の第2の通信プロトコルに対応するプロトコル情報4142(型1 OFDMプロトコル情報4144、型nOFDMプロトコル情報4146、型1CDMA情報4148、型N CDMAプロトコル情報4150、型1GSMプロトコル情報4152、型N GSMプロトコル情報4154)も含む。
【0224】
デバイス構成選択モジュール4118は、受信されたデバイス能力情報に基づいて複数の可能なデバイス構成の中から選択し、第1のモバイル通信デバイス構成は、第2の通信デバイスとの通信時に無線端末4100によって用いられ、第2の通信プロトコルは、第1のモバイル通信デバイス構成によって選択され、前記第2の通信プロトコルは、第1の通信プロトコルと異なる。選択されたデバイス構成情報4124及び選択された第2の通信プロトコル識別情報4126は、選択モジュール4118の出力である。
【0225】
構成制御モジュール4120は、選択されたデバイス構成情報4124によって識別された選択されたデバイス構成に従って動作するように無線端末を構成する。第2の通信プロトコル処理モジュール4122は、第2の通信デバイスから無線端末に第2の通信プロトコルに従って通信された受信信号を処理する。第2の通信プロトコル処理モジュール4122は、情報4126によって識別されたプロトコルに従って受信信号4128を処理して処理された信号4130を入手する。選択された第2の通信プロトコル識別情報4126によって識別されたプロトコルは、代替の第2のプロトコル4142に対応するプロトコル情報に含まれる複数のプロトコルのうちの1つである。
【0226】
デバイス能力情報復元モジュール4124は、受信されたビーコン信号から入手された値に対応するデバイス能力情報の組を決定することによって、通信されたデバイス能力情報を復元する。ビーコン信号は、一組のデバイス能力情報に対応する値を搬送する。受信された第2のデバイスビーコン信号情報4118から、第2のデバイス能力を示す通信された値が入手される4120。デバイス情報復元モジュール4124は、デバイス能力マッピング情報((4134、4136)、...、(4138、4140))の値を用いて第2のデバイス能力情報4122を復元する。例えば、ビーコン信号によって搬送される値は、値N4138であり、復元された第2のデバイス能力情報4122は、情報4140である。
【0227】
この典型的実施形態においては、第1の通信プロトコルは、ビーコンに基づくプロトコルであり、格納されたビーコンシグナリングプロトコル情報4132は、このプロトコルに従ってシグナリングに関して用いられ、例えばこのプロトコルを用いた生成及び復元を含む。幾つかの実施形態においては、第1の通信プロトコルは、情報を通信するために信号位相を用いない。例えば、ビーコン信号によって通信される値は、ビーコンシンボルのトーン及びビーコン信号が送信される時間によって通信される。様々な実施形態においては、第1の通信プロトコルは、第2の通信プロトコルよりも低い最高データ速度をサポートする。
【0228】
図35A及び35Bの組合せを具備する図35は、協力及び非協力の両方の動作モード及びモード間の切り換えをサポートする第1の通信デバイスを動作させる典型的方法6000を示す。方法6000は、ステップ6002において開始し、並行して生じることができるステップ6005及び6003に進む。ステップ6004において、第1の通信デバイスは、他の通信デバイス、例えば第2の通信デバイス、から信号を受信する。動作は、ステップ6004からステップ6006に進み、ステップ6006において、受信された信号が検出される。ステップ6006において、第1の通信デバイスは、受信された信号が第1の通信デバイスと通信セッション中でない通信デバイスからであるかどうか、例えば、第1の通信デバイスとの通信セッションに必ずしも参加せずに第1の通信デバイスに対して干渉を生じさせるか又は第1の通信デバイスから干渉を受ける可能性があるデバイスからのものであるかどうかを決定する。受信された信号を送信したデバイスが第1の通信デバイスと通信セッション中でない場合は、動作は、ステップ6006に進み、ステップ6006において、第1のデバイスは、受信された信号を送信したデバイスが第1の通信デバイスに関して協力モードで動作中であるか又は非協力モードで動作中であるかを受信された信号から決定する。
【0229】
ステップ6008は、受信された信号からどのような情報が得られるかに依存して複数の方法で実装することができる。サブステップ6010、6012及び6014は、デバイスが協力動作モードで動作中であるかどうかを決定する代替方法を表し、受信された情報に依存して用いることができる。幾つかの実施形態においては、サブステップ6010、6012、6014のうちの1つのみ又は一部がサポートされる。
【0230】
サブステップ6008が用いられるときは、決定6010において、第1のデバイスは、受信された信号内のデバイス情報から、信号を送信したデバイスがセルラー動作モードにあるか又はアドホック動作モードにあるかを決定する。セルラー動作モードは、協力モードを示すと解釈することができ、アドホックモードは、非協力動作モードを示すと解釈することができ、幾つかの場合においてはそのように解釈される。しかしながら、その他の実施形態においては、アドホック動作は、非協力動作モードを必ずしも意味しない。サブステップ6012において、送信デバイスが対応する通信ネットワークは、送信デバイスが第1の通信デバイスに関して協力的に動作中であるか又は非協力的に動作中であるかを決定するために用いられる。受信された信号を送信中のデバイスが第1のデバイスと同じ通信ネットワークに対応する場合は、協力的に動作中であると決定される。他のネットワークに対応すると決定された場合は、受信された信号を送信したデバイスは、サブステップ6012が用いられるときに非協力的に動作中であると決定される。サブステップ6014は、サービスプロバイダ及び/又はユーザーグループ情報を用いてデバイスが協力モードで動作中であるか又は非協力モードで動作中であるかを決定するときに用いられる。サブステップ6014において、第1の通信デバイスは、受信された信号を送信したデバイスが同じ又は異なるサービスプロバイダ又はユーザーグループ及び第1の通信デバイスに対応するかを決定する。この決定は、第1のデバイスのサービスプロバイダ及び/又はユーザーグループを示す格納されたサービスプロバイダ及び/又はユーザーグループ情報を、受信された信号を送信したデバイスに対応する決定されたサービスプロバイダ又はユーザーグループと比較することによって行うことができる。受信された信号を送信したデバイスが同じサービスプロバイダ又はユーザーグループに対応する場合は、協力モードにおいて動作中であると決定される。その他の場合は、非協力モードにおいて動作中であると決定される。信号を送信したデバイスがいずれに対応するかを決定するその他の方法は、送信デバイスサービスプロバイダ又はユーザーグループを非協力的に動作することが知られているサービスプロバイダ及び/又はユーザーグループのリストと比較することを含む。幾つかの実施形態において用いられる、受信された信号を送信中のデバイスがいずれに対応するかを決定するさらに他の方法は、信号の型及び/又は該信号を通信するために用いられたプロトコルを決定し、次に、デバイスが非協力動作モードを示す信号又はプロトコルを使用中であるかどうかをこの情報から決定することである。例えば、電力制御及び/又は干渉制御シグナリングをサポートしない技術又は通信プロトコルに対応する信号を検出することは、非協力動作モードの検出であるとみなすことができる。
【0231】
動作は、ステップ6008からステップ6016に進み、ステップ6016において、例えば他方のデバイスの動作モードに関してステップ6008において行われた決定に基づき、第1の通信デバイスの動作モードが選択される。ステップ6016においてはその他の要因、例えば、受信された信号の強度、受信された信号の継続時間及び/又はその他の要因、例えば受信された信号を送信したデバイスによって用いられている通信プロトコル等、も考慮に入れることができ、その他の通信デバイスが存在することの結果として第1の通信デバイスが被る可能性がある干渉量を決定するか又は推定する際に用いることができる。少なくとも幾つかの実施形態において、及びほとんどの場合は多くの実施形態において、第1の通信デバイスが通信中でないその他のデバイスは第1のデバイスの通信地域内にないと仮定すると、第1の通信デバイスは、受信された信号を送信したデバイスが非協力モードにあると決定されたときには非協力モード、受信された信号を送信したデバイスが協力動作にあるときには協力モードを選択する。
【0232】
ステップ6016において協力動作モードと非協力動作モードとの間の選択後は、動作は、接続ノード6018を介してステップ6040に進む。ステップ6040において、第1の通信デバイスは、選択された動作モードにおいて動作する一方で、1つ以上のその他のデバイス、例えば第3のデバイス、と通信するために用いられるデバイス構成を選択する。幾つかの実施形態においては、サブステップ6042において、非協力動作モードが選択されており、第1の通信デバイスが第1及び第2の両方の通信プロトコルをサポートする第3の通信デバイスと通信セッション中であり、第2の通信プロトコルが第2の通信デバイスによってサポートされていない場合は、第1の通信デバイスは、第2の通信デバイスによってサポートされていないが第1のデバイスが通信中である第3の通信デバイスによってサポートされている通信プロトコルを用いる構成を選択する。幾つかの実施形態においては、デバイスが切り換える第1及び第2のプロトコルは、WiFi及びBluetoothである。第2のデバイスが選択されているプロトコルをサポートしないという事実の結果として、第2のデバイスは、選択されたプロトコルに対応する推測(inference)制御シグナリングを用いて第1のデバイスと第3のデバイスとの間における通信を制御するか又は影響を与えることができない。
【0233】
ステップ6040から、動作は、ステップ6044に進み、ステップ6044において、第1の通信デバイスが選択された動作モードにおいて動作中であり、選択されたデバイス構成及び/又はプロトコルを使用中であるかどうか検査する決定が行われる。使用中の現在の動作モード、構成及びプロトコルが行われた選択と一致する場合は、デバイスの動作変更は必要なく、動作は、ステップ6046に進み、ステップ6046において、第1のデバイスは現在の動作モードにおいて引き続き動作する。しかしながら、選択が第1の通信デバイスの現在の動作状態と一致しない場合は、動作は、ステップ6044からステップ6048に進み、ステップ6048において、ステップ6016及び6040において行われた選択に一致するように動作モード及び/又はデバイス構成が変更される。
【0234】
動作は、ステップ6046及び6048からステップ6050に進む。ステップ6050において、第1の通信デバイスは、選択された動作モード、例えば非協力動作モード又は協力動作モード、において動作する。モードが非協力モードである場合は、幾つかの実施形態においては、サブステップ6052において、第1のデバイスが動作し、他のデバイス、例えば受信された信号を送信したデバイス、による通信に対する影響に留意せずに自己の性能を最大化させる。このことは、例えば高送信電力レベルを用いることによってデータスループットを最大化するように動作すること、及び/又は例えば現在の送信と前回の送信との間に留意せずに速やかに信号を送信することによって送信レーテンシーを最短にすることを含むことができる。協力動作モードにおいては、第1の通信デバイスは、幾つかの実施形態においては、サブステップ6054を実装し、サブステップ6054において、第1の通信デバイスは、干渉制御信号に応答し及び/又は通信セッションの一部として通信中でないデバイスに対する送信の影響を考慮に入れる。
【0235】
ステップ6006において、検出された信号が第1の通信デバイスとの通信セッションに関わっていた通信デバイスから受信されたと決定された場合は、動作は、ステップ6021に進む。動作モードに依存して、第1のデバイスは、通信セッション中において、協力動作モード又は非協力動作モードにおいて動作していることができる。ステップ6021において、受信された信号が干渉制御信号であるかどうかの決定が行われる。信号が干渉制御信号でない場合は、動作は、ステップ6020に進み、ステップ6020において、受信された信号が処理され、例えばユーザーデータが復元され、該当する場合は応答信号が送信され、例えば、受信された信号に応答して確認応答信号を送信すること及び/又はユーザーデータを提供することができる。
【0236】
ステップ6021において、受信された信号が干渉制御信号であると決定された場合は、動作は、ステップ6022に進み、ステップ6022において、第1のデバイスが協力動作モードにおいて動作中であるか又は非協力動作モードにおいて動作中であるかを決定するための検査が行われる。第1のデバイスが非協力動作モードにおいて動作中である場合は、動作は、ステップ6024に進み、ステップ6024において、電力送信制御信号であることができる干渉制御信号が無視される。
【0237】
しかしながら、第1の通信デバイスが協力動作モードにおいて動作中であることがステップ6020において決定された場合は、動作は、ステップ6022からステップ6026に進み、ステップ6026において、第1の通信デバイスは、受信された信号に応答して干渉制御動作を実行する。干渉制御動作は、例えば、ユーザーデータを送信するために用いられるデバイスの送信電力レベルを低下させる等の送信電力レベル制御動作であることができる。ユーザーデータに加えてビーコン信号が第1のデバイスによって送信される場合は、ユーザーシンボルを送信するために用いられる送信電力レベルが低下されるときにビーコンシンボルの平均送信電力レベルを不変のままにすることができる。
【0238】
直前において説明された処理と並行して生じることができる図35Aのステップ6003に再度言及される。ステップ6003において、第1の通信デバイスは、第1の通信デバイスが所在する通信地域からデバイスが出るのを検出するためにモニタリングする。通信地域から出ることは、信号、例えばデバイスの存在及び/又は能力をその他のデバイスに通知するために用いられる通信信号及び/又はビーコン信号、を以前に送信中であったデバイスから信号が受信されなくなっていることを決定することによって検出することができる。デバイスが通信地域から出たことが検出されたときは、動作は、ステップ6003から接続ノード6004を介して図35Cに示されるステップ6060に進む。
【0239】
ステップ6060において、第1の通信デバイスは、第1の通信デバイスに対応する通信地域から出ていることが検出された通信デバイスからの通信信号の存在又は受信に起因して選択されたモードにおいて動作中であるか又は選択された構成を使用中であるかを決定する。モードが地域から出たデバイスに起因しなかった場合は、動作は、ステップ6070に進み、第1の通信デバイスは、ステップ6060を開始時における動作モードにおいて引き続き動作する。しかしながら、動作モードが第2のデバイスの存在又は第2のデバイスからの信号に起因した場合は、動作は、ステップ6062に進む。
【0240】
ステップ6062において、第1の通信デバイスは、現在の状態、例えば該通信デバイスの地域内において協力的又は非協力的に動作中であるその他の通信デバイスが存在する又は存在しない、に基づいて協力動作モード又は非協力動作モードを選択する。協力動作モード又は非協力動作モードの選択が行われた時点で、ステップ6064において、デバイスは、選択された動作モードにおいて動作する一方で1つ以上のその他のデバイス、例えば第3のデバイス、と通信するために用いられる構成を選択する。
【0241】
ステップ6062において、デバイスは、幾つかの実施形態において実装されるサブステップ6066において、第2の通信デバイスが地域内に入る前に用いられていた第1の通信プロトコルに切り換わる。従って、第1の通信デバイスが、例えば第2の通信デバイスから受信された信号に応答して第1のプロトコルから第2の通信デバイスによってサポートされない第2の通信プロトコルに切り換わった場合は、第1の通信デバイスは、第2のデバイスがエリアから出たときに第1の通信プロトコルに戻ることができる。第1の通信プロトコルは、第2のデバイスからの干渉が存在しない場合にはより高速のデータレートを提供するが、第1のデバイスが第2の通信デバイスからの干渉内にあるときには第2の通信デバイスによってサポートされない第2のプロトコルを用いて達成可能なより低速のデータレートを提供することができる。第1及び第2のプロトコルは、WiFi及びBluetooth等のOFDMプロトコルであることができる。代替として、これらのプロトコルは、CSMAプロトコル及びOFDMプロトコル等の非常に異なるプロトコルであることができる。
【0242】
ステップ6064においてデバイス構成選択が行われた後は、動作は、ステップ6008に進み、ステップ6008において、第1の通信デバイスが選択されたモードにおいて既に動作中であって選択されたデバイス構成を有するかどうかの決定が行われる。第1の通信デバイスが選択モード及び構成に従って既に動作中である場合は、動作は、ステップ6070に進み、ステップ6070において、動作モードは不変のままである。しかしながら、第1の通信デバイスがまだ選択された動作モード及び構成にない場合は、動作は、ステップ6072に進む。ステップ6072において、第1の通信デバイスは、選択されたモード及び/又はデバイス構成に切り換わる。
【0243】
動作は、ステップ6070及び6072からステップ6000に進み、ステップ6000において、デバイスは、選択された動作モード、例えばステップ6050に関して既に説明されている協力動作モード6076又は非協力動作モード6078において動作する。
【0244】
図36は、様々な実施形態による典型的無線端末3600、例えばモバイルノード、の図である。典型的無線端末3600は、様々な要素がデータ及び情報を交換することができるバス3612を介してまとめて結合された受信機モジュール3602と、送信機モジュール3604と、プロセッサ3606と、ユーザーI/Oデバイス3608と、メモリ3610と、を含む。メモリ3610は、ルーチン3614と、データ/情報3616と、を含む。プロセッサ3606、例えばCPU、は、無線端末3600の動作を制御するため及び方法を実装するためにメモリ3610内のルーチン3614を実行し、データ/情報3616を使用する。
【0245】
受信機モジュール3602、例えば受信機、は、受信アンテナ3603に結合され、受信アンテナ3603を介して、無線端末は、その他の無線通信デバイスから信号を受信する。受信機モジュール3602は、エアリンクを介して第2の通信デバイスから信号を受信する。
【0246】
送信機モジュール3604、例えば送信機、は、送信アンテナ3605に結合され、送信アンテナ3605を介して、無線端末は、その他の通信デバイスに信号を送信する。例えば、無線端末は、通信セッションの一部として第3の通信デバイスに信号を送信することができる。
【0247】
ユーザーI/Oデバイス3608は、例えば、マイク、キーボード、キーパッド、スイッチ、カメラ、ディスプレイ、スピーカー等を含む。ユーザーI/Oデバイス3608は、無線端末3600のユーザーがデータ/情報を入力すること、出力データ情報にアクセスすること、及び無線端末3600の少なくとも幾つかの機能を制御すること、を可能にする。
【0248】
ルーチン3614は、モード決定モジュール3618と、モード選択モジュール3620と、通信モジュール3622と、データスループット最大化モジュール3624と、干渉制御モジュール3626と、を含む。データ/情報3616は、受信された第2のデバイス信号情報3634と、第2のデバイスに関する決定された関係情報3636、例えば協力関係又は非協力関係、と、第2のデバイスの決定された動作モード3638、例えばセルラー又はアドホック、と、決定された第2のデバイスサービスプロバイダ情報3640と、決定された第2のデバイスユーザーグループ情報3642と、を含む。
【0249】
データ/情報3616は、選択された動作モード、例えば協力通信モード又は非協力通信モード、と、受信された干渉制御信号3644と、第3のデバイス識別情報3648と、も含む。データ/情報3616は、WT3600サービスプロバイダ情報3652と、WT3600ユーザーグループ情報3654と、WT3600非協力サービスプロバイダ情報3656と、WT3600非協力ユーザーグループ情報3658と、も含む。サービスプロバイダ情報3652は、WT3600に関するサービスプロバイダを識別する情報と、協力的であるとみなすことができるその他のパートナーシップサービスプロバイダを識別する情報と、を含む。ユーザーグループ情報3654は、WT3600が協力的であるとみなすユーザーグループを識別する。非協力サービスプロバイダ情報3652は、WT3600と非協力関係にあるとみなされるWT3600に関するサービスプロバイダを識別する情報を含む。ユーザーグループ情報3654は、非協力関係を有するとWT3600がみなすユーザーグループを識別する。幾つかの実施形態においては、情報3656及び/又は3658は含まれず、サービスプロバイダ情報3652及び/又はユーザーグループ情報3654に含まれないことは、非協力関係を有すると分類される上で十分である。
【0250】
モード決定モジュール3618は、受信された信号から、例えば受信された第2のデバイス信号情報3634から、第2の通信デバイスが無線端末と協力的通信関係にあるか又は非協力的通信関係にあるかを決定する。協力関係及び非協力関係のうちの1つを識別する第2のデバイス3636に関する決定された関係情報は、モード決定モジュール3618の出力である。幾つかの実施形態においては、第2の通信デバイスは、前記第2の通信デバイスが無線端末3600に対する第2の通信デバイスのシグナリングの影響に留意せずに自己のデータスループットを最大にするために動作中であるときに非協力動作モードで動作中であるとみなされる。幾つかの実施形態においては、第2の通信デバイスは、送信出力電力が他のデバイスからの制御シグナリングに応答するときに協力関係において動作中であるとみなされる。
【0251】
幾つかの実施形態においては、第2の通信デバイスが協力関係にあるか又は非協力関係にあるかを受信された信号から決定することは、第2の通信デバイスが基地局からの資源割り当て信号に応答するセルラー動作モードにおいて動作中であるか又はアドホック動作モードにおいて動作中であるかを受信された第2のデバイス情報から決定することを含む。決定された第2のデバイスの動作モード、例えば、セルラー又はアドホック3638は、モジュール3618による該決定の出力である。
【0252】
モード決定モジュール3618は、決定の際に第2の通信デバイスからの受信された信号を用いるサービスプロバイダサブモジュール3630と、ユーザーグループサブモジュール3632と、を含む。サービスプロバイダサブモジュール3630は、第2の通信デバイスと関連づけられたサービスプロバイダを決定し、格納されたサービスプロバイダ情報3652及び/又は3656を用いて、第2の通信デバイスが同じサービスプロバイダ又はWT3600自体のサービスプロバイダと協力関係にあるとみなされるサービスプロバイダを使用中であるかどうかを決定する。情報3640は、サブモジュール3630の出力である。ユーザーグループサブモジュール3634は、情報3654を用いて、WT3600が属するユーザーグループ内に第2の通信デバイスが含まれるかどうかを決定する。ユーザーグループサブモジュール3634は、情報3658を用いて、非協力的であるとWT3600がみなすユーザーグループ内に第2の通信デバイスが含まれるかどうかを決定する。決定された第2のユーザーグループ情報3642は、ユーザーグループサブモジュール3632の出力である。
【0253】
モード選択モジュール3620は、モジュール3618の決定に基づいて、協力通信動作モード及び非協力通信動作モードを選択する。選択された動作モードを示す情報3644は、モード選択モジュール3620の出力である。
【0254】
通信モジュール3622は、選択された通信モードで動作している一方で第3の通信デバイスと通信するために用いられる。選択された通信モードは、情報3644によって示される。第3のデバイス識別情報3638は、データ/情報3616に格納される。例えば、無線端末3600は、第2の通信デバイスが干渉を生成するローカルエリア内にある間に第3の通信デバイスとの通信セッションを有する。
【0255】
データスループット最大化モジュール3624は、選択されたモードが非協力動作モードであるときに第2のデバイスによる通信への影響に留意せずに無線端末と第3の通信デバイスとの間におけるデータスループットを最大化する。干渉制御モジュール3626は、選択された動作モードに応答し、前記干渉制御モジュール3626は、選択された動作モードが非協力動作モードであるときには干渉制御信号、例えば受信された干渉制御信号3644、を無視する。幾つかの実施形態においては、干渉制御信号は、送信電力制御信号である。様々な実施形態においては、干渉制御モジュール3626は、選択された動作モードが協力動作モードであるときに干渉制御信号に応答する。
【0256】
次に、第1及び第2のデバイスによってサポートされるプロトコルの相違に起因してユーザーデータを互いに直接交換する能力を有さない第1及び第2のデバイスに関する通信仲介者として動作するために通信デバイス、例えば第3の通信デバイス、を動作させる方法が、図37を参照して説明される。図37の方法は、異なる能力を有する複数のデバイスがアドホックネットワークを確立する図32のアドホックネットワーク等のシステムにおいて用いるのに非常に適する。図37の方法について説明する目的上、第1、第2及び第3のデバイスの各々は、デバイス能力情報を通信するために用いることができる第1のプロトコルをサポートすると仮定される。第1のプロトコルは、低ビットレートに起因して又はユーザーデータ、例えばテキスト、画像データ又はオーディオデータ、を通信する上でのその他の理由で不適切である低ビットレートプロトコルであることができる。幾つかの、ただし必ずしもすべてではない実施形態において、第1のプロトコルは、ビーコン信号に基づくプロトコルである。第1のプロトコルをサポートすることに加えて、第1のデバイスは、ユーザーデータを交換するために用いることができる第2の通信プロトコル、例えばGSM、CDMA又はOFDMプロトコル等の第2の物理層プロトコル、をサポートする。第1のプロトコルをサポートすることに加えて、第2のデバイスは、ユーザーデータを交換するために用いることができるが第2の通信プロトコルと異なる第3の通信プロトコル、例えばGSM、CDMA又はOFDMプロトコル等の第3の物理層プロトコル、をサポートする。第1及び第2のデバイスのうちの少なくとも1つは第2及び第3の両方のプロトコルをサポートするという事実は、2つのデバイス間での直接的なユーザーデータの通信を困難又は不可能にする。
【0257】
図37の例において、第3のデバイスは、第1の通信プロトコルに加えてユーザーデータを交換するために用いることができる第2及び第3の両通信プロトコルをサポートする。従って、第3の通信デバイスは、例えば用いられる信号の物理的相違点及び/又は使用中のプロトコルに従った情報のコーディングの仕方に起因して直接的な相互運用性をサポートしない通信プロトコルをサポートすることができる多プロトコルデバイスである。幾つかの実施形態においては、第3の通信デバイス及び/又はその他の通信デバイスは、ハンドヘルドの携帯通信デバイスである。第1、第2及び第3のプロトコルに加えて、第1、第2及び第3のデバイスのうちの1つ以上は、1つ以上のより高位のプロトコル、例えばネットワーク層プロトコルであることができる第4のプロトコル、をサポートすることができる。幾つかの実施形態においては、第1、第2及び第3のデバイスは、同じネットワーク層プロトコルをサポートする。しかしながら、第1及び第2のデバイスは、第3の通信デバイスによる援助がなければ、より低位のプロトコルの非互換性に起因して相互に運用することができない。
【0258】
次に図37に関して、第3の通信デバイスの動作方法7000がステップ7002において開始してステップ7004に進むことがわかる。ステップ7004において、第3の通信デバイスは、信号、例えば、第3のデバイスが第2及び第3の通信プロトコルをサポートすることの表示を含むデバイス能力情報を通信するために用いられるビーコン信号の一部分、を第1の通信プロトコルに従って送信する。次に、ステップ7006において、第3の通信デバイスは、第1の無線通信デバイス及び第2の無線通信デバイスのうちの少なくとも1つから第1の通信プロトコルを用いて通信されたデバイス能力情報を受信する。ステップ7006及び7004の順序は、重要ではなく、実際には、通信を確立するために両方のデバイスが能力情報を受信する必要はないため常に7004、7006の両ステップを実行する必要はないという点に注目すること。
【0259】
ステップ7006において、第3の通信デバイスは、ステップ7008において、前記第1の通信デバイスが第2の通信プロトコルをサポートできることを示すビーコン信号の少なくとも一部分を受信することができる。さらに、ステップ7006の一部として、第3の通信デバイスは、ステップ7010において、前記第2の通信デバイスが第3の通信プロトコルをサポートできることを示すビーコン信号の少なくとも一部分を受信する。
【0260】
ステップ7006においてデバイス能力情報を受信後、第3の通信デバイスは、ステップ7015において、第2の通信プロトコルを用いて第1のデバイスとの通信リンクを確立する。例えば、この通信リンクは、例えばCDMAリンクであることができる。第3の通信デバイスは、第3の通信プロトコルを用いて第2の通信デバイスとの通信リンクを確立することに進む。この通信リンクは、例えばOFDM又はGSMプロトコルリンクであることができる。第2及び第3のプロトコルをそれぞれ用いて第1及び第2のデバイスとの通信リンクが確立された状態で、第3の通信デバイスは、第1及び第2のデバイスの間における通信仲介者として動作することができる。
【0261】
幾つかの実施形態においては、第1及び第2のデバイスとのリンクが確立された時点で、第3のデバイスは、例えばオプションステップ7018において示されるルーティング更新信号をアドホックネットワーク内の1つ以上のデバイス、例えばルーター及び/又は第1及び第2のデバイスに送信し、第3の通信デバイスが、現時点において、例えばパケット転送及び/又はその他の目的のために第1と第2の通信デバイスとの間における通信の仲介者として使用可能であることをシステム内のその他のデバイスに示す少なくとも何らかの接続性情報を提供する。ステップ7018において送信されるルーティング更新メッセージは、更新されたネットワーク層ルーティング情報を通信するために用いられるネットワーク層ルーティング更新メッセージであることができ、幾つかの実施形態においては、ネットワーク層ルーティング更新メッセージである。
【0262】
動作は、ステップ7018からステップ7020に進み、ステップ7020において、第3の通信デバイスは、第1及び第2の通信デバイス間における通信仲介者として動作する。ステップ7020は、次のステップ、すなわち、第1の通信デバイスから第2の通信デバイスに及び/又は第2の通信デバイスから第1の通信デバイスに信号を中継するステップ7022、ネットワーク接続性、例えばIP接続性、を提供しそれによって第1及び第2のデバイスが第3の通信デバイスを介してネットワーク層信号を交換することを可能にするステップ7024、第1のデバイスと第2のデバイスとの間において信号を転送しながら異なるプロトコル、例えば第2及び第3のプロトコル、の間で変換することによって通信ゲートウェイとして動作するステップ7026、及び第1の通信デバイスと確立された通信リンク及び第2の通信デバイスと確立された第2の通信リンクをブリッジするステップ7028、のうちの1つ以上を含むことができる。
【0263】
第3の通信デバイスが第1デバイスと第2のデバイスとの間の通信仲介者として動作中の期間に引き続き及び/又は前記期間中に、第3の通信デバイスは、ステップ7030において示される第1のプロトコルに従ってデバイス能力情報を送信することもできる。
【0264】
ある時点において、動作は、例えば第3の通信デバイスがパワーダウンされるか又は第3の通信デバイスが動作中である通信地域をその他のデバイスが去ったことを理由にステップ7032において停止する。
【0265】
図37において示される方法を用いることにより、ネットワーク層接続性は、ユーザーデータを交換する上で十分な物理層接続性をサポートしないデバイス間における通信仲介者としてポーティング通信デバイスを用いて達成することができる。従って、アドホックネットワーク内のデバイスのうちのわずかな一部分のみが例えばユーザーデータの交換をサポートすることができる物理層において複数のプロトコルをサポートすることができる一方で、本発明により、これらの多プロトコルデバイスは、相対的に安価なデバイスが互いに通信することができるアドホックネットワークを構築するために用いることができる。
【0266】
幾つかの実施形態においては、通信仲介者として働く無線端末は、サービスを提供する相手であるデバイスの追跡を維持する。この情報は、中央のアカウンティングデバイス又はサービスに報告することができ、仲介者は、提供されたサービスに関して、例えば仲介デバイスに提供されたサービスに関する減額サービス料として又はサービスの利益を得た第1及び第2のデバイスの所有者に請求される補償金として補償することができる。該追跡・信用付与(crediting)手法は、基地局及び/又はその他のインフラ構成要素が通信に直接関わることができない場合でもスペクトル内において動作する権利に関してスペクトルライセンス取得者に個々のユーザーが支払うことができるライセンス付きスペクトルにおいてアドレスホックネットワークが用いられる場合において非常に適する。
【0267】
図38は、様々な実施形態による典型的無線端末4000、例えばモバイルノード、の図である。幾つかの実施形態においては、無線端末4000は、モバイルハンドセットである。典型的無線端末4000は、少なくとも第1の通信プロトコル、第2の通信プロトコル、及び第3の通信プロトコルをサポートし、前記第1、第2及び第3の通信プロトコルは異なる。典型的無線端末4000は、様々な要素がデータ及び情報を交換することができるバス4012を介してまとめて結合された受信機モジュール4002と、送信機モジュール4004と、プロセッサ4006と、ユーザーI/Oデバイス4008と、メモリ4010と、を含む。メモリ4610は、ルーチン4014と、データ/情報4016と、を含む。プロセッサ4006、例えばCPU、は、無線端末4000の動作を制御するため及び方法を実装するためにメモリ4010内のルーチン4014を実行し、データ/情報4016を使用する。
【0268】
受信機モジュール4002、例えば受信機、は、受信アンテナ4003に結合され、受信アンテナ4003を介して、無線端末は、その他の無線通信デバイスから信号を受信する。受信機モジュール4002は、第1の通信デバイス及び第2の通信のうちの少なくとも1つからデバイス能力情報を受信し、前記デバイス能力情報は、第1の通信プロトコルを用いて通信される。情報4038は、第1の通信プロトコルに対応し、第1及び第2のデバイスに対応する受信されたデバイス能力情報は、それぞれ情報(4034、4036)である。
【0269】
送信モジュール4004、例えば送信機、は、送信アンテナ4005に結合され、送信アンテナ4005を介して、無線端末は、その他の無線端末に信号を送信する。送信モジュール4004は、デバイス能力情報をその他の通信デバイスに通信するために用いられるビーコン信号を送信するために用いられ、前記デバイス能力情報は、無線端末4000が第2及び第3の通信プロトコルをサポートすることができる。情報4070を搬送する生成されたビーコン信号4072は、送信モジュール4004によって送信される。送信モジュール4004は、同じく、処理された信号4068、例えばプロトコル変換された信号、を第1の通信デバイスに、及び処理された信号4068、例えばプロトコル変換された信号、を第2の通信デバイスに送信する。
【0270】
ユーザーI/Oデバイス4008は、例えば、マイク、キーボード、キーパッド、スイッチ、カメラ、ディスプレイ、スピーカー等を含む。ユーザーI/Oデバイス4008は、無線端末3600のユーザーがデータ/情報を入力すること、出力データ/情報にアクセスすること、及び無線端末4000の少なくとも一部の機能を制御すること、を可能にする。
【0271】
ルーチン4014は、通信転送モジュール4018と、ネットワーク層接続性モード情報4020と、第2の通信プロトコルモジュール4022と、第3の通信プロトコルモジュール4024と、第1の物理層通信プロトコルモジュール4026と、第2の物理層通信プロトコルモジュール4028と、第3の物理層通信プロトコルモジュール4030と、中継追跡モジュール4032と、を含む。
【0272】
データ/情報4016は、デバイス1に対応する受信されたデバイス能力情報4034と、デバイス2に対応する受信されたデバイス能力情報4036と、WT4000デバイス能力に対応する格納されたデバイス能力情報4070と、を含む。データ/情報4016は、第1の通信プロトコル情報4038と、第2の通信プロトコル情報と、第3の通信プロトコル情報4041と、も含む。様々な実施形態においては、第1の通信プロトコルは、ビーコンに基づくプロトコルである。第2の通信プロトコル情報4039は、WT4000と第1の通信デバイスとの間で用いられる情報識別プロトコルを含む。第3の通信プロトコル情報4041は、WT4000と第2の通信デバイスとの間で用いられる情報識別プロトコルを含む。データ/情報4016は、異なるMAC層プロトコルをサポートするための複数の組の情報(MAC層プロトコル1情報4044、...、MAC層プロトコルn情報)と、異なるネットワーク層プロトコルをサポートする複数の組の情報(ネットワーク層プロトコル1情報4048、...、ネットワーク層プロトコルM情報4050)と、異なる物理層プロトコルをサポートする複数の層(物理層プロトコル1情報4040、...、物理層プロトコルm情報4042)と、より高位のプロトコルをサポートするための複数の組の情報(より高位のプロトコル1情報4052、...、より高位のプロトコルN情報4054)と、も含む。
【0273】
データ/情報4016は、無線端末4000と通信時に通信デバイス1によって使用中のプロトコルを識別するデバイス1プロトコル使用情報4056と、無線端末4000と通信時に通信デバイス2によって使用中のプロトコルを識別するデバイス2プロトコル使用情報4058と、を含む。データ/情報4016は、デバイス1/デバイス2プロトコル変換情報4060と、デバイス2を対象とするデバイス1受信信号情報4062と、デバイス2を対象とする処理されたデバイス1受信情報4064と、デバイス1を対象とするデバイス2受信信号情報4066と、デバイス1を対象とする処理されたデバイス2受信情報4068と、を含む。データ/情報4016は、WT400デバイス能力情報4070を搬送する生成されたビーコン信号4072も含む。データ/情報4016には、中継サービス提供情報4074の累積量も含まれる。
【0274】
通信転送モジュール4018は、第1及び第2の通信デバイス間での通信を中継し、第1の通信デバイスは、第1及び第2の通信プロトコルをサポートし、第2の通信デバイスは、第1及び第3の通信プロトコルをサポートする。幾つかの実施形態においては、第1の通信プロトコルは、第1及び第2の通信プロトコルのいずれかによってサポートされるビットレートの1/1000よりも小さい最大ビットレートをサポートする低ビットレートプロトコルである。様々な実施形態においては、第1の通信プロトコルは、ビーコンに基づく通信プロトコルである。
【0275】
幾つかの実施形態においては、幾つかの第1及び第2の通信デバイスに関して、無線端末4000、第1の通信デバイス及び第2の通信デバイスは、第4のプロトコルをサポートし、前記第4のプロトコルは、前記第2及び第3のプロトコルが対応する通信層よりも高位の通信層に対応する。幾つかの実施形態においては、幾つかの時において、第2及び第3のプロトコルは、同じ通信層に対応する。
【0276】
ネットワーク層接続性モジュール4020は、ネットワーク層信号を通信するために第1及び第2の通信リンクを用いて第1及び第2の通信デバイス間におけるネットワーク層接続性を提供する。
【0277】
第2の通信プロトコルモジュール4022は、第1の通信デバイスと通信するために用いられる第1のMAC層プロトコルをサポートする。第3の通信プロトコルモジュール4024は、第2の通信デバイスと通信するために用いられる第2のMAC層プロトコルをサポートし、前記第1及び第2のMAC層プロトコルは異なる。
【0278】
第1の物理層通信プロトコルモジュール4026は、第1の通信プロトコル、例えばビーコンに基づくプロトコル、をサポートする動作を行う。第2の物理層通信プロトコルモジュール4028は、第1の通信デバイスと通信するために用いられる第2の物理層プロトコルをサポートするためのものである。第3の物理層通信プロトコルモジュール4030は、第2の通信デバイスと通信するために用いられる第3の物理層プロトコルをサポートするためのものである。
【0279】
中継追跡モジュール4032は、その他の無線通信デバイスに提供される通信中継サービスを追跡する。中継追跡モジュール4032は、中継サービス提供情報4072の累積量を維持する。幾つかの実施形態においては、サービスプロバイダは、無線端末が中継器として働くためのインセンティブを提供する。例えば、サービスプロバイダは、幾つかの実施形態においては、無線端末が通常であれば電源が投入されない時間中に電源が投入されて中継器及び/又はプロトコル変換デバイスとして働くためのインセンティブを提供する。インセンティブは、例えば、追加のエアタイム分数、引き下げられた動作料金、課金額の減額、無料の拡張機能及び/又はダウンロード等を含む。
【0280】
様々な実施形態の方法及び装置は、OFDM TDDシステムに関して説明される一方で、数多くの非OFDMシステム、数多くの非TDDシステム、及び/又は数多くの非セルラーシステムを含む広範な通信システムに対しても適用可能である。
【0281】
様々な実施形態においては、本明細書において説明されるノードは、1つ以上の方法に対応するステップ、例えば、ビーコン信号を生成する、ビーコン信号を送信する、ビーコン信号を受信する、ビーコン信号の有無をモニタリングする、受信されたビーコン信号から情報を復元する、タイミング調整を決定する、タイミング調整を実装する、動作モードを変更する、通信セッションを開始する等、を実行するための1つ以上のモジュールを用いて実装される。幾つかの実施形態においては、様々な特長がモジュールを用いて実装される。該モジュールは、ソフトウェア、ハードウェア又はソフトウェアとハードウェアの組合せを用いて実装することができる。上述される方法又は方法ステップの多くは、上述される方法の全部又は一部を例えば1つ以上のノード内に実装するために、機械、例えば追加のハードウェアを有する又は有さない汎用コンピュータ、を制御するための、メモリデバイス、例えばRAM、フロッピー(登録商標)ディスク等の機械によって読み取り可能な媒体、に含まれている機械によって実行可能な命令、例えばソフトウェア、を用いて実装することができる。従って、とりわけ、様々な実施形態は、機械、例えばプロセッサ及び関連するハードウェア、に上述される方法のステップのうちの1つ以上を実行させるための機械によって実行可能な命令を含む機械によって読み取り可能な媒体を対象とする。上記の説明に鑑みて、上述される方法及び装置に関する数多くの追加の変形が当業者にとって明確になるであろう。該変形は、適用範囲内にあるとみなされるべきである。様々な実施形態の方法及び装置は、CDMA、直交周波数分割多重化(OFDM)、及び/又はアクセスノードとモバイルノードとの間において無線通信リンクを提供するために用いることができる様々なその他の型の通信技術とともに用いることができ、様々な実施形態において用いられている。幾つかの実施形態においては、アクセスノードは、OFDM及び/又はCDMAを用いてモバイルノードとの通信リンクを構築する基地局として実装される。様々な実施形態においては、モバイルノードは、様々な実施形態の方法を実装するための、受信機/送信機回路及び論理及び/又はルーチンを含むノート型コンピュータ、パーソナルデータアシスタント(PDA)、又はその他のポータブルデバイスとして実装される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の通信プロトコル、第2の通信プロトコル及び第3の通信プロトコルをサポートする第3の無線通信デバイスを動作させる方法であって、前記第1、第2及び第3の通信プロトコルは異なり、
第1の無線通信デバイス及び第2の無線通信デバイスのうちの少なくとも1つからデバイス能力情報を受信することであって、前記デバイス能力情報は、前記第1の通信プロトコルを用いて通信されることと、
前記第1及び第2の無線通信デバイスの間における通信に関する通信仲介者として動作することであって、前記第1の無線通信デバイスは、前記第1及び第2の通信プロトコルをサポートし、前記第2の無線通信デバイスは、前記第1及び第3の通信プロトコルをサポートすること、とを具備する、方法。
【請求項2】
前記第1の通信プロトコルは、前記第1及び第2の通信プロトコルのうちのいずれかによってサポートされるビットレートの1/1000未満である最高ビットレートをサポートする低ビットレートプロトコルである請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の通信プロトコルは、ビーコン信号に基づく通信プロトコルである請求項1に記載の方法。
【請求項4】
通信仲介者として動作する前に、デバイス能力情報をその他の通信デバイスに通信するために用いられるビーコン信号を送信することであって、前記通信されたデバイス能力情報は、前記第3の無線通信デバイスが前記第2及び第3の通信プロトコルをサポートできることを示すことをさらに具備する請求項1に記載の方法。
【請求項5】
デバイス能力情報を受信することは、
前記第1の通信デバイスが前記第2の通信プロトコルをサポートできることを示すビーコン信号の少なくとも一部分を前記第1の通信デバイスから受信することを含む請求項4に記載の方法。
【請求項6】
デバイス能力情報を受信することは、
前記第2の通信デバイスが前記第3の通信プロトコルをサポートできることを示すビーコン信号の少なくとも一部分を前記第2の通信デバイスから受信することをさらに含む請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第2の通信プロトコルを用いて前記第1の無線通信デバイスと前記第3の無線通信デバイスとの間において通信リンクを確立することと、
前記第3の通信プロトコルを用いて前記第2の無線通信デバイスと前記第3の通信デバイスとの間において通信リンクを確立すること、とをさらに具備する請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記第1、第2及び第3の通信デバイスは、第4のプロトコルをサポートし、前記第4のプロトコルは、前記第2及び第3の通信プロトコルが対応する通信層よりも高い通信層に対応するプロトコルであり、前記第2及び第3の通信プロトコルは、同じ通信層に対応する請求項7に記載の方法。
【請求項9】
通信仲介者として動作することは、ネットワーク層信号を通信するために前記第1及び第2の通信リンクを用いて前記第1と第2の通信デバイスとの間においてネットワーク層接続性を提供することを含む請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記第1、第2及び第3の通信デバイスは、第4のプロトコルをサポートし、前記第4のプロトコルは、前記ネットワーク層信号を通信するために使用中のネットワーク層プロトコルである請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第2及び第3の通信プロトコルは、MAC層プロトコル及び物理層プロトコルのうちの1つである請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記第4のプロトコルは、IPプロトコルである請求項8に記載の方法。
【請求項13】
通信仲介者として動作する一方で、
デバイス能力情報をその他の通信デバイスに通信するために用いられる追加のビーコンシンボルバーストを送信することであって、前記通信されたデバイス能力情報は、前記第3のデバイスが前記第2及び第3の通信プロトコルをサポートできることを示すことをさらに具備する請求項4に記載の方法。
【請求項14】
通信仲介者として動作することは、
前記第1及び第2のデバイスの間でユーザーデータを中継する一方で前記第2及び第3のプロトコルの間で変換することによって通信ゲートウェイとして動作することを含む請求項4に記載の方法。
【請求項15】
前記第2及び第3の通信プロトコルは、CDMAプロトコル、GSMプロトコル、及びOFDMプロトコルを含むプロトコルグループからの2つの異なるプロトコルである請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記第2及び第3の通信プロトコルは、2つの異なるOFDMプロトコルである請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記第1、第2及び第3の無線通信デバイスは、アドホックネットワークの一部であり、
前記第1、第2及び第3の無線通信デバイスの各々は、ハンドセットであり、前記第1及び第2の無線通信デバイスは、前記第1のデバイスが前記第3の通信プロトコルに関するサポートを有さず、前記第2のデバイスが前記第2の通信プロトコルに関するサポートを有さないことに起因して前記第1のデバイスと第2のデバイスとの間における高ビットレート通信を直接サポートする能力を有さない請求項4に記載の方法。
【請求項18】
第1の通信プロトコル、第2の通信プロトコル及び第3の通信プロトコルをサポートする第3の無線通信デバイスであって、前記第1、第2及び第3の通信プロトコルは異なり、
第1の無線通信デバイス及び第2の無線通信デバイスのうちの少なくとも1つからデバイス能力情報を受信するための受信機であって、前記デバイス能力情報は、前記第1の通信プロトコルを用いて通信される受信機と、
前記第1及び第2の無線通信デバイスの間における通信を中継するための通信転送モジュールであって、前記第1の無線通信デバイスは、前記第1及び第2の通信プロトコルをサポートし、前記第2の無線通信デバイスは、前記第1及び第3の通信プロトコルをサポートする通信転送モジュールと、を具備する、第3の無線通信デバイス。
【請求項19】
前記第1の通信プロトコルは、前記第1及び第2の通信プロトコルのうちのいずれかによってサポートされる前記ビットレートの1/1000未満の最高ビットレートをサポートする低ビットレートプロトコルである請求項18に記載の第3の無線通信デバイス。
【請求項20】
前記第1の通信プロトコルは、ビーコン信号に基づく通信プロトコルである請求項18に記載の第3の無線通信デバイス。
【請求項21】
格納されたデバイス能力情報を含む格納モジュールと、
デバイス能力情報をその他の通信デバイスに通信するために用いられるビーコン信号を送信するための送信モジュールであって、前記通信されたデバイス能力情報は、前記第3の無線通信デバイスが前記第2及び第3の通信プロトコルをサポートできることを示す送信モジュールと、をさらに具備する請求項18に記載の第3の無線通信デバイス。
【請求項22】
前記格納されたデバイス能力情報は、受信された信号から入手された前記第1及び第2の無線デバイスに関するデバイス能力情報を含む請求項21に記載の第3の無線通信デバイス。
【請求項23】
前記第1、第2及び第3の通信デバイスは、第4のプロトコルをサポートし、前記第4のプロトコルは、前記第2及び第3の通信プロトコルが対応する通信層よりも高い通信層に対応するプロトコルであり、前記第2及び第3の通信プロトコルは、同じ通信層に対応する請求項21に記載の第3の無線通信デバイス。
【請求項24】
ネットワーク層信号を通信するために第1及び第2の通信リンクを用いて前記第1と第2の通信デバイスとの間におけるネットワーク層接続性を提供するためのネットワーク層接続性モジュールをさらに具備する請求項21に記載の第3の無線通信デバイス。
【請求項25】
前記第1の無線デバイスと通信するために用いられる第1のMAC層プロトコルをサポートするための第2の通信プロトコルモジュールと、
前記第2の無線デバイスと通信するために用いられる第2のMAC層プロトコルをサポートするための第3の通信プロトコルモジュールであって、前記第1及び第2のMAC層プロトコルは異なる第3の通信プロトコルモジュールと、をさらに具備する請求項24に記載の第3の無線通信デバイス。
【請求項26】
前記第1の通信プロトコルをサポートするための第1の物理層通信プロトコルモジュールと、
前記第1の無線デバイスと通信するために用いられる第2の物理層プロトコルをサポートするための第2の物理層通信プロトコルモジュールと、
前記第2の無線デバイスと通信するために用いられる第3の物理層プロトコルをサポートするための第3の物理層通信プロトコルモジュールであって、前記第1、第2及び第3の物理層プロトコルは異なる第3の物理層通信プロトコルモジュールと、をさらに具備する請求項24に記載の第3の無線通信デバイス。
【請求項27】
前記無線通信デバイスは、モバイルハンドセットである請求項20に記載の無線通信デバイス。
【請求項28】
その他の無線通信デバイスに提供される通信中継サービスを追跡するための中継追跡モジュールをさらに具備する請求項20に記載の無線通信デバイス。
【請求項29】
第1の通信プロトコル、第2の通信プロトコル及び第3の通信プロトコルをサポートする無線通信デバイスであって、前記第1、第2及び第3の通信プロトコルは異なり、
第2の無線通信デバイス及び第3の無線通信デバイスのうちの少なくとも1つからデバイス能力情報を受信するための受信機手段であって、前記デバイス能力情報は、前記第1の通信プロトコルを用いて通信される受信機手段と、
前記第2及び第3の無線通信デバイスの間における通信を中継するための通信転送手段であって、前記第2の無線通信デバイスは、前記第1及び第2の通信プロトコルをサポートし、前記第3の無線通信デバイスは、前記第1及び第3の通信プロトコルをサポートする通信転送手段と、を具備する、無線通信デバイス。
【請求項30】
前記第1の通信プロトコルは、ビーコン信号に基づく通信プロトコルである請求項29に記載の無線通信デバイス。
【請求項31】
格納されたデバイス能力情報を含む格納手段と、
デバイス能力情報をその他の通信デバイスに通信するために用いられるビーコン信号を送信するための送信手段であって、前記通信されたデバイス能力情報は、前記無線通信デバイスが前記第2及び第3の通信プロトコルをサポートできることを示す送信手段と、をさらに具備する請求項29に記載の無線通信デバイス。
【請求項32】
前記格納されたデバイス能力情報は、受信された信号から入手された前記第2及び第3の無線デバイスに関するデバイス能力情報を含む請求項31に記載の無線通信デバイス。
【請求項33】
ネットワーク層信号を通信するために前記第1及び第2の通信リンクを用いて前記第2及び第3の通信デバイスの間におけるネットワーク層接続性を提供するためのネットワーク層接続性手段をさらに具備する請求項31に記載の無線通信デバイス。
【請求項34】
他の通信デバイスと通信する方法を実装するために、第1の通信プロトコル、第2の通信プロトコル及び第3の通信プロトコルをサポートする第3の無線通信デバイスを制御するための機械によって実行可能な命令を具体化したコンピュータによって読み取り可能な媒体であって、前記第1、第2及び第3の通信プロトコルは異なり、前記方法は、
第1の無線通信デバイス及び第2の無線通信デバイスのうちの少なくとも1つからデバイス能力情報を受信することであって、前記デバイス能力情報は、前記第1の通信プロトコルを用いて通信されることと、
前記第1及び第2の無線通信デバイスの間における通信に関する通信仲介者として動作することであって、前記第1の無線通信デバイスは、前記第1及び第2の通信プロトコルをサポートし、前記第2の無線通信デバイスは、前記第1及び第3の通信プロトコルをサポートすること、とを具備する、コンピュータによって読み取り可能な媒体。
【請求項35】
前記第1の通信プロトコルは、ビーコン信号に基づく通信プロトコルである請求項34に記載のコンピュータによって読み取り可能な媒体。
【請求項36】
通信仲介者として動作する前に、デバイス能力情報をその他の通信デバイスに通信するために用いられるビーコン信号を送信するための機械によって実行可能な命令であって、前記通信されたデバイス能力情報は、前記第3のデバイスが前記第2及び第3の通信プロトコルをサポートできることを示す機械によって実行可能な命令、をさらに具体化した請求項34に記載のコンピュータによって読み取り可能な媒体。
【請求項37】
デバイス能力情報を受信するための前記命令は、
前記第1の通信デバイスが前記第2の通信プロトコルをサポートできることを示すビーコン信号の少なくとも一部分を前記第1の通信デバイスから受信するための機械によって実行可能な命令をさらに具体化した請求項36に記載のコンピュータによって読み取り可能な媒体。
【請求項38】
通信仲介者として動作する一方で、デバイス能力情報をその他の通信デバイスに通信するために用いられる追加のビーコンシンボルバーストを送信するための機械によって実行可能な命令であって、前記通信されたデバイス能力情報は、前記第3のデバイスが前記第2及び第3の通信プロトコルをサポートできることを示す機械によって実行可能な命令、をさらに具体化した請求項36に記載のコンピュータによって読み取り可能な媒体。
【請求項39】
通信仲介者として動作するための前記命令は、
前記第1及び第2のデバイスの間でユーザーデータを中継する一方で前記第2及び第3のプロトコルの間で変換することによって通信ゲートウェイとして動作するための機械によって実行可能な命令をさらに具体化した請求項36に記載のコンピュータによって読み取り可能な媒体。
【請求項40】
装置であって、
第1の通信プロトコル、第2の通信プロトコル及び第3の通信プロトコルをサポートするように構成されたモバイル通信デバイスプロセッサであって、前記第1、第2及び第3の通信プロトコルは異なり、
第1の無線通信デバイス及び第2の無線通信デバイスのうちの少なくとも1つからデバイス能力情報を受信し、
前記第1及び第2の無線通信デバイスの間における通信に関する通信仲介者として動作するように前記装置を制御するようにさらに構成され、前記デバイス能力情報は、前記第1の通信プロトコルを用いて通信され、前記第1の無線通信デバイスは、前記第1及び第2の通信プロトコルをサポートし、前記第2の無線通信デバイスは、前記第1及び第3の通信プロトコルをサポートするモバイル通信デバイスプロセッサ、を具備する、装置。
【請求項41】
前記第1の通信プロトコルは、ビーコン信号に基づく通信プロトコルである請求項40に記載の装置。
【請求項42】
前記プロセッサは、通信仲介者として動作する前に、デバイス能力情報をその他の通信デバイスに通信するために用いられるビーコン信号の送信を制御するようにさらに構成され、前記通信されたデバイス能力情報は、前記装置が前記第2及び第3の通信プロトコルをサポートできることを示す請求項40に記載の装置。
【請求項43】
前記プロセッサは、前記第1の通信デバイスが前記第2の通信プロトコルをサポートできることを示すビーコン信号の少なくとも一部分を前記第1の通信デバイスから受信するようにさらに構成される請求項42に記載の装置。
【請求項44】
前記装置は、通信仲介者として動作し、前記第3の無線通信デバイスプロセッサは、
デバイス能力情報をその他の通信デバイスに通信するために用いられる追加のビーコンシンボルバーストの送信を制御するようにさらに構成され、前記通信されたデバイス能力情報は、前記装置が前記第2及び第3の通信プロトコルをサポートできることを示す請求項42に記載の装置。
【請求項45】
前記装置は、モバイルハンドヘルド通信デバイスであり、
前記装置が通信仲介者として動作中であるときは、前記プロセッサは、前記第1及び第2のデバイスの間でユーザーデータを中継する一方で前記第2及び第3のプロトコルの間で変換することによって通信ゲートウェイとして動作するように前記装置を制御するようにさらに構成される請求項42に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図35A】
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【図35B】
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【図35C】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【公開番号】特開2012−239190(P2012−239190A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−152616(P2012−152616)
【出願日】平成24年7月6日(2012.7.6)
【分割の表示】特願2008−550406(P2008−550406)の分割
【原出願日】平成19年1月10日(2007.1.10)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】