説明

異種染色体添加3倍体植物とそれに由来する細胞とその植物の作出方法

【課題】異種植物由来の染色体を有し、この染色体の担う形質を発現し、かつ核相が3倍体を示す植物を提供する。
【解決手段】異種同士の掛け合わせと染色体の倍加、その戻し交配を経て作出され、異種染色体を1本または複数本有する異種染色体添加2倍体植物の染色体を倍加させた異種染色体添加4倍体植物と、通常の染色体構成を有する2倍体植物とを掛け合わせて得られる、異種染色体添加3倍体植物。好適には、前記2倍体植物はユリ科ネギ属であり、前記異種染色体はシャロット由来である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、育種分野において種々の有用な形質を示すことが知られる3倍体植物及びその細胞、さらにはその3倍体植物の作出方法に関し、より詳しくは、通常の染色体構成を有する2倍体植物と、異種由来の染色体を添加した前記2倍体植物の染色体倍加によって得られた4倍体植物との掛け合わせによって得られる、異種染色体添加3倍体植物等に関する。
【背景技術】
【0002】
果物や野菜など有用植物の倍数体、特に通常の2倍体植物と染色体を倍加した4倍体植物との掛け合わせで生じる3倍体植物は、農業分野、特に育種分野において、種なしスイカや種なしブドウなど数多くの有用品種を産み出すために用いられてきた。植物種によって作出の効率に差異があり、これまでにベンジルアデニンやコルヒチンで染色体を倍加させた4倍体に2倍体を掛け合わせることによって種々の植物から3倍体を作出するという通常の方法のほか、混数性(1個体に2以上の倍数性が存在する現象)を利用して2倍体植物から発生する4倍体の不定芽を育成し、これと2倍体とを掛け合わせる方法などが開示されている(特許文献1−3)。
【0003】
しかしながらこれらの方法はいずれも、通常の染色体セットを有する2倍体植物を倍加して4倍体を得、さらにこれと2倍体を掛け合わせるという基本的構成に差は無く、3倍体化することによって得られる効果も、その植物が本来持っている性質を増強する以上のものではなかった。一方で植物に新規な形質を付与する手法としては遺伝子組み換え技術がよく知られるが、食用作物に適用するには社会的な抵抗感も根強いため、遺伝子組み換えなどの手法に頼らず、かつ新しい有用な形質が付与された3倍体植物の開発が待たれていた。
【特許文献1】特開2005−287423 混数性を利用した倍数体植物の作出方法
【特許文献2】特開平6−253698 シクラメン3倍体の作出方法
【特許文献3】特許第2748141号 ステビア3倍体の育成方法
【非特許文献1】Shigyo M.et al.(1996):Genes Genet.Syst.71:363−371.
【非特許文献2】Masuzaki S.,Shigyo M.&Yamauchi N.(2006):Theor.Appl.Genet.112:607−617.
【非特許文献3】Shigyo M.et al.(1995):Jpn.J.Genet.70:399−407.
【非特許文献4】Roe et al.(1948):J.Biol.Chem.174:201−208.
【非特許文献5】五訂増補 食品成分表2006 香川芳子監修 女子栄養大学出版部(2005.10)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の現状に鑑み、本発明者は、これまでに育種分野で用いられてきた伝統的な掛け合わせ手法に基づく染色体レベルでの品種改良に取り組み、特にネギを材料として、異種由来の染色体を1本または複数本有する「異種染色体添加2倍体植物」の開発に成功した(非特許文献1,2)。異種染色体添加植物では、添加された染色体の発現する有用な形質が確認されたため、本発明者らはこの異種染色体添加2倍体植物を出発点とし、異種染色体を安定に有した3倍体植物の作出のため検討を重ね、これに成功して本発明を完成させた。
本発明は、異種生物由来の染色体を有し、この染色体の担う形質を発現し、かつ核相が3倍体を示す植物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
すなわち本発明の第1の態様は、少なくとも1本の異種染色体が添加され、核相が3倍性であることを特徴とする異種染色体添加3倍体植物である。
【0006】
本発明の第2の態様は、少なくとも1本の異種染色体が添加された2倍体植物の染色体を倍加して得られた異種染色体添加4倍体植物と、前記2倍体植物とを交配することによって得られることを特徴とする、請求項1に記載の異種染色体添加3倍体植物である。
【0007】
本発明の第3の態様は、前記2倍体植物がユリ科植物であることを特徴とする、請求項2に記載の異種染色体添加3倍体植物である。
【0008】
本発明の第4の態様は、前記2倍体植物がネギ属植物であることを特徴とする、請求項3に記載の異種染色体添加3倍体植物である。
【0009】
本発明の第5の態様は、前記2倍体植物がネギ(Allium fistulosum)であって、添加された前記異種染色体がシャロット(Allium cepa)由来の染色体であることを特徴とする、請求項4に記載の異種染色体添加3倍体植物である。
【0010】
本発明の第6の態様は、添加された前記シャロット由来の染色体が、シャロット第一染色体であることを特徴とする、請求項5に記載の異種染色体添加3倍体植物である。
【0011】
本発明の第7の態様は、異種染色体添加4倍体植物を種子親とし、2倍体植物を花粉親として交配することを特徴とする、請求項1から請求項6のうちいずれか1項に記載の異種染色体添加3倍体植物の作出方法である。
【0012】
本発明の第8の態様は、異種染色体添加4倍体植物を花粉親とし、2倍体植物を種子親として交配することを特徴とする、請求項1から請求項6のうちいずれか1項に記載の異種染色体添加3倍体植物の作出方法である。
【0013】
本発明の第9の態様は、請求項1から請求項6のうちいずれか1項に記載の異種染色体添加3倍体植物に由来することを特徴とする、異種染色体添加3倍体植物細胞である。
【0014】
本発明の第10の態様は、請求項9に記載の異種染色体添加3倍体植物細胞を培養して得られることを特徴とする、異種染色体添加3倍体植物である。
【発明の効果】
【0015】
本発明を利用することにより、異種植物から導入された染色体を安定に保有し、この染色体が示す種々の有用形質が付加された、新規な3倍体植物を提供することが可能となる。すなわち本発明によれば、本来その植物が有する性質とは異なる優れた性質、例えばアスコルビン酸等の有用成分を多く含有する、病原菌耐性を獲得する、あるいは大果(可食部が多い)・豊産(生産性向上)など多くの優れた性質を有し、かつ不稔性であるため農業用作物として極めて効果の高い植物が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に本発明を実施するための最良の形態を示す。本発明の第1の実施の形態は、少なくとも1本の異種染色体を有し、核相が3倍性であることを特徴とする植物を提供する。3倍体植物はこれまでに多くの作物で作出されてきたが、これらのいずれも染色体の倍加による4倍体作出と、この4倍体と2倍体との掛け合わせにより3倍体を作出するというものであり、その植物が本来持っている形質を増強するのにすぎなかった。本発明はこれに対し、異種染色体を添加した4倍体植物を用い、これを2倍体植物に掛け合わせることによって、異種染色体を導入した3倍体植物の作出を可能とした点が極めて新規である。これまでに多くの3倍体植物の作出方法が提案されてきているが、これらの方法のどれを採用した場合においても、3倍体植物に直接異種の染色体を導入することは技術的には不可能に近いほど困難であり、その点において本発明の実施の形態に係る異種染色体添加3倍体植物は極めて高い利用価値を有すると考えられる(本発明の第2の実施の形態)。
【0017】
本発明の実施の形態に係る異種染色体添加3倍体植物は、原理的には異種染色体を添加した2倍体植物があればどの様な植物にも適用可能であり、植物の種類が発明を限定することは無いが、好ましくは食用作物、花卉類などの品種向上に利用可能であり、更に好ましくはユリ科の作物(第3の実施の形態)、例えばチューリップ属やユリ属など園芸植物を含むユリ亜科、スズラン属やアスパラガス属を含むキジカクシ亜科、ネギやニラなど多くの食用作物を含むネギ亜科などの植物が適している。この中でも特にネギ属の作物(第4の実施の形態)、好ましくはネギ(Allium fistulosum)、ニンニク(Allium sativum)、ニラ(Allium tuberosum)、ラッキョウ(Allium chinese)、チャイブ(Allium schoenoprasum)、アサツキ(Allium schoenoprasum var.foliosum)、ノビル(Allium grayi)、ギョウジャニンニク(Allium victoralis)、リーキ(Allium ampeloprasum)などから選択される食用作物や、花ネギ(Allium giganteum)、コワニー(Allium neapolitanum)、アリウム・アズレウム(Allium azureum)、アリウム・ロゼウム(Allium roseum)、アリウム・スファエロセファルム(Allium sphaerocephalum)、アリウム・トリクエトルム(Allium triquetrum)、アリウム・ディッキンソニイ(Allium dickinsonii)、アリウム・アフラチュネンセ(Allium aflatunense)、アリウム・ディクラミディウム(Allium dichlamydeum)、アリウム・モンゴリクム(Allium mongolicum)などから選択される園芸品種に適用可能である。下記実施例では、ネギ(Alluiium fistulosum)にシャロット(Allium cepa)由来の染色体を添加した異種染色体添加4倍体ネギと、2倍体ネギとの掛け合わせによって、異種染色体を有する3倍体植物を作出している(第5の実施の形態)。シャロット染色体添加ネギにおいて、本発明者らは特に第1染色体添加系統がアスコルビン酸高生産などの有用な形質を示すことを見いだしており、シャロット第1染色体を有する3倍体ネギは好ましい例である(第6の実施の形態)。
【0018】
4倍体植物と2倍体植物との掛け合わせにおいては、種子親、花粉親の組み合わせで2通りの方法がある。4倍体植物を種子親に、2倍体植物を花粉親にする組み合わせは、例えば作出した4倍体植物の花粉稔性が低く、雄性不稔を示す場合などに適用可能であり、また4倍体植物の胚珠由来の果実などが良い形質を示す場合にも、この組み合わせを採用すれば良い(第7の実施の形態)。反対に、4倍体植物を花粉親に、2倍体植物を種子親にする組み合わせは、2倍体植物胚珠由来の果実の方が良い形質を示す場合、異種染色体添加4倍体植物が高い花粉稔性を示す場合、などに適用すれば良い(第8の実施の形態)。異種染色体添加4倍体植物と2倍体植物を掛け合わせて異種染色体を1本または複数本有する3倍体植物を作出するという本質に違いは無いが、どちらを種子親/花粉親にするかによって生じる子孫株の形質に差が出たり、子孫を形成する効率に差が出る可能性があるため、花粉、種子それぞれの形質を考慮に入れつつ育種上有効な組み合わせを採るのが望ましい。本発明の実施の形態はこの両方を包含するものである。
【0019】
本発明の実施の形態が提供する3倍体植物は掛け合わせによって得られるものであるが、その植物に由来する器官または組織あるいは細胞も利用可能である(第9の実施の形態)。3倍体植物はほとんどの場合稔性が無いため、自家受精などによって次世代を得ることが極めて困難であることから、3倍体植物の一部を接ぎ木や挿し木、取り木、むかご、分球等の形で栄養繁殖させたり、組織あるいは細胞を単離して培養し、培養細胞塊(カルス)に発芽誘導、発根誘導をかけて新たな植物体を得たりすることで異種染色体添加3倍体植物を大量に増やすことが可能となる(第10の実施の形態)。栄養繁殖や組織培養、細胞培養などの手法は育種分野等で通常用いられている手法の中から適宜選択すればよく、本発明を限定するものではない。以下に本発明の実施例を示すが、本発明は下記実施例に限定されるものでは無い。
【実施例】
【0020】
(単一異種染色体添加ネギ系統の作出)本発明に係る単一異種染色体添加ネギ系統は、非特許文献1に記載の方法で作出した(Shigyo et al.1996)。作出方法の概要を表1、表2に示す。2倍体のネギ(ゲノム記号FF,2n=16)とシャロット(ゲノム記号AA,2n=16)を掛け合わせ、雑種第一代(AF,n+n=16)を得た。染色体の倍加によりAmphidiploid(4倍体AAFF,2n=32)を得、これに2倍体のネギ(FF)を掛け合わせて次代(AFF,2n+n=24)を得た。更にこれに2倍体のネギ(FF)を掛け合わせると、減数分裂時にシャロットゲノムAに由来する染色体の不均等分配がおこり、この中から染色体1本を含む子孫の系統(Alien monosomic addition line)をそれぞれの染色体(第1〜第8)について作出した(表1)。本実施例ではこのうち、アスコルビン酸含有量の向上、及びネギさび病への抵抗性など有用な形質が見られた第1染色体添加系統について、更なる解析を行った。
【0021】
【表1】

【0022】
【表2】

【0023】
(4倍体植物の作出)本発明の実施例として、前述の方法で作出したシャロット第1染色体を1本持つネギ系統(FF+1A,2n=16+1)を材料に用いた。前記植物体の1ないし2枚の葉原基を含む茎頂部成長点(1mm以下)を切り出し、0.05%(w/v)コルヒチン、2%(w/v)ジメチルスルホキシド、3%ショ糖(w/v)を含むMS固形培地(ジェランガムまたは寒天で固化)に置床して、25℃、暗条件で4日間培養した(染色体倍加処理)。その後、培養した前記組織をホルモンフリーショ糖3%(w/v)MS寒天培地上に無菌的に移し、25℃、16時間日長で3ヶ月間培養して、シャロット第1染色体を1対有する4倍体のネギ単一染色体添加植物細胞(FFFF+1A1A,2n=34)に由来する植物体(再生植物体)を得た。
【0024】
(3倍体植物の作出)シャロットの第1染色体を一対添加した四倍体ネギ(2n=34,FFFF+1A1A)に2倍体ネギ(Allium fistulosum L.’九条細’ 2n=16)を戻し交雑して、戻し交雑第一代(BC1)を得た。交配は、自家受粉を防ぐために4倍体ネギの葯を裂開前に取り除いて、ネギの花粉を4倍体ネギの雌蕊に人工的に受粉させて行った。得られたBC1は染色体1Aに特異的なアイソザイムマーカー(ロイシナミノペプチナーゼ,LAP)により1Aの伝達を推定した後、染色体数を調査した。分析方法はWendel(1983)、Geyt,Smed(1984)、及びShigyo(1995)らの方法(非特許文献3)に従った。得られた果実から成熟し黒化した種子を摘出して、0.4%(w/v)ゲランガムを含むホルモンフリーショ糖3%(w/v)MS固形培地に無菌的に播種し、25℃、暗黒下で発芽させた。発芽後は25℃、8時間日長条件下で育成し、播種3ヶ月後に一週間かけて順化させた。その後、0.1%(w/v)オーソサイドに5分間浸けて殺菌処理を行い、培養土に移植してガラス温室内で栽培した。
【0025】
(染色体調査)5〜10mmに伸長した二次根を採取し、0.05%(w/v)コルヒチン溶液に入れて20℃で約2時間半処理した。その後、処理した根を酢酸とエタノールの混合液(酢酸:エタノール=3:1)に入れ、4℃で一晩放置して固定した。次に、固定した根を1基底の塩酸で60℃、6分間処理して解離・加水分解させた後、塩基性フクシンによるホイルゲン染色−押しつぶし法により染色し、顕微鏡下で根端細胞の染色体数を調査した。
【0026】
(シャロット第1染色体を有する3倍体ネギ)392個のFFFF+1A1Aの小花を用いて交配を行った結果、256粒の種子が得られ、種子形成胚珠率は10.9%であった。最終的に得られた25個体のBC1についてLAPアイソザイム分析を行ったところ、全ての個体がシャロット第1染色体(1A)をもつことが推定された。また、染色体数の調査を行ったところ、2n=24が1個体、25が17個体、26が7個体であった。これらの結果より、4倍体FFFF+1A1Aと2倍体ネギの交配により得られた後代は、全てが添加染色体である1Aをもつ3倍性ネギ(FFF+1A)である事が示された。図1は3倍体ネギ(FFF+1A,3n=24+1)の根端細胞における細胞分裂中期の顕微鏡像の一例を示す。異種染色体添加4倍体ネギ(FFFF+1A1A)と2倍体ネギとの交配により得られた、染色体数25本を示すBC1の根端細胞における体細胞分裂中期の染色体像であり、ネギとシャロットでは、シャロットの方が染色体が大きいため、見分けが容易である。この図の場合、矢頭(Δ)で示してある一番大きい染色体が1Aであり、3つの矢印で示してあるのがネギの第6染色体である。これは、ネギの3倍体のバックグラウンドに染色体1Aが存在することを示している。
【0027】
(アスコルビン酸量の測定)本発明で得られたシャロット第1染色体を有する3倍体ネギの有用成分として、葉身に含まれるアスコルビン酸(ビタミンC)量に着目し、30cm長まで生育した異種染色体を1本有する3倍体ネギ(FFF+1A)の葉身を採集してアスコルビン酸含有量を測定し、この含有量を一般的な2倍体ネギとの間で比較した。アスコルビン酸量の測定はRoeらの方法(非特許文献4)に従い、葉身100g(湿重量)あたりに含まれるアスコルビン酸の重量(=mg/100g Fresh Weight(FW))として算出した。
シャロット第1染色体を有する3倍体ネギのアスコルビン酸量の測定値は、16個体の平均値で91.3mg/100gFWであった。一般的な2倍体ネギに含まれるアスコルビン酸量は、いわゆる長ネギで11mg/100gFW、葉ネギで31mg/100gFWであり、本発明の提供するシャロット第1染色体を1本有する3倍体ネギは、一般的なネギの約3倍〜8倍ものアスコルビン酸を含有するという予測し得ない優良な性質を持っていることが示された。なお、一般的な2倍体ネギのアスコルビン酸量は、「5訂増補 食品成分表2006(非特許文献5)」を参照・引用した。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】3倍体ネギ(FFF+1A,3n=24+1)の根端細胞における細胞分裂中期の像を示す写真である。前記3倍体ネギは、異種染色体添加4倍体ネギ(FFFF+1A1A)と2倍体ネギ(FF)との交配により得られた、染色体数25本を示すBC1であり、体細胞分裂中期の根端細胞を染色した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1本の異種染色体が添加され、核相が3倍性であることを特徴とする異種染色体添加3倍体植物。
【請求項2】
少なくとも1本の異種染色体が添加された2倍体植物の染色体を倍加して得られた異種染色体添加4倍体植物と、前記2倍体植物とを交配することによって得られることを特徴とする、請求項1に記載の異種染色体添加3倍体植物。
【請求項3】
前記2倍体植物がユリ科植物であることを特徴とする、請求項2に記載の異種染色体添加3倍体植物。
【請求項4】
前記2倍体植物がネギ属植物であることを特徴とする、請求項3に記載の異種染色体添加3倍体植物。
【請求項5】
前記2倍体植物がネギ(Allium fistulosum)であって、添加された前記異種染色体がシャロット(Allium cepa)由来の染色体であることを特徴とする、請求項4に記載の異種染色体添加3倍体植物。
【請求項6】
添加された前記シャロット由来の染色体が、シャロット第一染色体であることを特徴とする、請求項5に記載の異種染色体添加3倍体植物。
【請求項7】
異種染色体添加4倍体植物を種子親とし、2倍体植物を花粉親として交配することを特徴とする、請求項1から請求項6のうちいずれか1項に記載の異種染色体添加3倍体植物の作出方法。
【請求項8】
異種染色体添加4倍体植物を花粉親とし、2倍体植物を種子親として交配することを特徴とする、請求項1から請求項6のうちいずれか1項に記載の異種染色体添加3倍体植物の作出方法。
【請求項9】
請求項1から請求項6のうちいずれか1項に記載の異種染色体添加3倍体植物に由来することを特徴とする、異種染色体添加3倍体植物細胞。
【請求項10】
請求項9に記載の異種染色体添加3倍体植物細胞を培養して得られることを特徴とする、異種染色体添加3倍体植物。

【図1】
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【公開番号】特開2008−104460(P2008−104460A)
【公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−253692(P2007−253692)
【出願日】平成19年9月28日(2007.9.28)
【出願人】(304020177)国立大学法人山口大学 (579)
【Fターム(参考)】