説明

疲労管理装置、および疲労管理方法

【課題】日々の生活で蓄積されている疲労も考慮して、対象者の疲労度を判定することができる疲労管理装置を提供する。
【解決手段】人は、疲労が蓄積していくにつれて、その疲労が顔にあらわれ、より老けて見える顔になる。また、蓄積している疲労が大きいほど老けた表情になる。疲労管理装置1は、対象者を撮像した撮像画像から、この対象者の年齢を推定する。また、疲労管理装置1は、対象者毎に、推定した年齢(推定年齢)を蓄積的に記憶し、1週間や1カ月等の期間における推定年齢の変化パターンから、その対象者の疲労度を判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、対象者の撮像画像を処理して、この対象者の疲労度を判定する疲労管理装置、および疲労管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、対象者の疲労度を判定する方法として、ATMT法(Advanced Trail Making Test法)が提案されている。このATMT法は、脳機能の変化や行動特性によって、疲労度を判定する方法である。具体的には、
(1)連続する25個の数字をスクリーン上に表示する。
【0003】
(2)被検者に表示されている最小の数字を押させる。
【0004】
(3)被検者が最小の数字を押すと、押された数字を消去する。また、その時点で表示している最大の数字よりも1大きい数字を表示する。さらに、このとき、スクリーン上における数字の配置パターンを変更し、(2)に戻る。
【0005】
そして、連続する2つの数字毎に、これらの数字が押された時間間隔を計測し、計測した時間間隔によって疲労度を判定する。
【0006】
また、コンピュータを操作するオペレータの疲労を和らげる装置が特許文献1で提案されている。この特許文献1では、オペレータがコンピュータを操作している間、このオペレータの顔を継続的に撮像する。また、撮像したオペレータの顔画像から、このオペレータの顔の3Dモデルを作成し、この3Dモデルの時間的変化を解析することによって、目にできた隈や、目の充血等を認識し、オペレータの疲労度を判定する構成である。
【特許文献1】特開2002−42115号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述したATMT法では、対象者が自分の意志で上述したテストを受けなければ、疲労度を判定することはできない。すなわち、対象者の疲労度を判定するには、対象者が時間を割いてテストを受けなければならず、対象者が煩わしく感じるという問題がある。また、対象者が、テストを真剣に受けなければ、疲労度を適正に判定することができない。
【0008】
また、特許文献1は、オペレータがコンピュータの操作開始した時点を基準にし、今回のコンピュータの操作による疲労度を判定するものである。したがって、日々の生活で、オペレータに蓄積している疲労を考慮した疲労度の判定が行えない。
【0009】
この発明の目的は、日々の生活で蓄積している疲労も考慮して、対象者の疲労度を判定することができる疲労管理装置、および疲労管理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明の疲労管理装置は、上記目的を達成するために、以下のように構成している。
【0011】
顔画像検出手段が、撮像画像入力手段に入力されたカメラの撮像画像から、撮像されている対象者の顔画像を検出する。顔画像の検出は、公知のパターンマッチング等の手法で行える。対象者特定手段が、顔画像検出手段が検出した顔画像の対象者を特定する。対象特定手段は、例えば顔画像検出手段が検出した顔画像を用いた顔認証により対象者を特定する構成であってもよいし、対象者が所持しているカード等の媒体から読み取った対象者のIDコードによって対象者を特定する構成であってもよい。
【0012】
また、年齢推定手段が、顔画像検出手段が検出した顔画像を処理して、その対象者の年齢を推定する。年齢推定手段による年齢の推定は、顔画像検出手段が検出した顔画像における、目尻、ほうれい線、口元、顎等の特徴量に基づいて行えばよい。推定結果記憶手段が、年齢推定手段が推定した推定年齢を含む推定結果を対象者毎に分けて蓄積的に記憶する。そして、疲労度判定手段が、対象者の疲労度を、推定結果記憶手段が、その対象者について蓄積的に記憶している推定結果によって判定する。例えば、疲労度判定手段は、対象者の疲労度を、時間経過に対する推定年齢の変化パターンによって判定する。この変化パターンは、最近1週間や、最近1カ月等の期間にすればよい。一般に、人は、疲労が蓄積していくにつれて、その疲労が顔にあらわれ、より老けて見える顔になる。したがって、推定年齢が時間経過に基づいて上昇傾向にある対象者であれば、疲労が蓄積している状況にあると判断できる。また、推定年齢が時間経過に基づいて下降傾向にある対象者であれば、蓄積していた疲労が回復している状況にあると判断できる。これにより、対象者の疲労度が、日々の生活で蓄積されている疲労も考慮して、判定することができる。
【0013】
また、疲労度判定手段を、対象者の実年齢と、推定年齢と、の差も加えて、疲労度を判定する構成としてもよい。このようにすれば、対象者に蓄積している疲労の大きさを考慮した疲労度の判定が、より適正に行える。
【0014】
また、疲労度判定手段を、推定結果記憶手段が蓄積的に記憶している推定結果を、推定時刻に応じて分類し、各分類での時間経過に対する推定年齢の変化パターンによって、対象者の疲労度を判定する構成としてもよい。これにより、対象者の疲労度を、朝方、昼頃、夕方等の時間帯に分けて判定することができる。したがって、日常生活における、疲労の蓄積、回復も考慮した疲労度の判定が行える。
【発明の効果】
【0015】
この発明によれば、日々の生活で蓄積されている疲労も考慮して、対象者の疲労度を判定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、この発明の実施形態である疲労管理装置について説明する。
【0017】
図1は、この発明の実施形態である疲労管理装置の主要部の構成を示す図である。この疲労管理装置1は、対象者の疲労度を判定する装置である。具体的には、疲労管理装置1は、対象者を撮像した撮像画像(顔画像)から、この対象者の年齢を推定する。一般に、人は、疲労が蓄積していくにつれて、その疲労が顔にあらわれ、より老けて見える顔になる。また、蓄積している疲労が大きいほど老けた表情になる。疲労管理装置1は、対象者毎に、推定した年齢(推定年齢)を蓄積的に記憶し、1週間や1カ月等の期間における推定年齢の変化パターンから、その対象者の疲労度を判定する。ここでは、会社で働く社員(この発明で言う対象者)の疲労度を判定する疲労管理装置1を例にして説明する。
【0018】
この疲労管理装置1は、図1に示すように、制御部2と、ID入力部3と、画像入力部4と、画像処理部5と、記憶部6と、操作部7と、出力部8と、を備えている。制御部2は、本体各部の動作を制御し、対象者である社員の疲労度を判定する。この疲労管理装置1には、カード処理装置10、およびカメラ11がそれぞれ複数接続されている。カード処理装置10と、カメラ11と、は1対1で対応付けられている。疲労管理装置1は、カード処理装置10と、カメラ11と、の対応関係を記憶し、管理する。各カメラ11は、この会社の出入口や、会社内の通路等、社員が通行する場所を適当に選び、その場所を通行している社員が撮像できるように設置している。また、カメラ11毎に、対応するカード処理装置10を撮像エリアの近辺に設置している。カード処理装置10は、社員が所持している社員証を受け付け、その社員証に記録されている社員コードを読み取る。社員コードは、社員を特定することができるコードである。社員証は、社員コードを磁気データで記憶した磁気カードであってもよいし、内蔵メモリに記憶したICカードであってもよい。また、社員証は、接触式のICカードであってもよいし、無線通信機能を有する非接触式のICカードであってもよい。カード処理装置10は、使用する社員証から社員コードを読み取り、出力できる構成であればよい。
【0019】
各カード処理装置10は、社員証から読み取った社員コードをID入力部3に入力する。各カメラ11は、撮像画像を画像入力部4に入力する。疲労管理装置1は、カメラ11によって撮像されている社員を、このカメラ11に対応するカード処理装置10から入力された社員コードで特定される社員であると判断する。すなわち、入力された社員コードによって、カメラ10が撮像した社員を特定する。
【0020】
画像処理部5は、画像入力部4に入力されたカメラ11の撮像画像を処理し、撮像されている社員等の人物の顔画像を切り出すとともに、切り出した顔画像から目尻、ほうれい線、口元、顎等の特徴量を抽出する。制御部2は、画像処理部5が抽出した目尻、ほうれい線、口元、顎等の特徴量から、この人物の年齢を推定する。撮像した顔画像から年齢を推定する処理については、例えば特開2005−148880号公報に記載されているので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0021】
記憶部6は、社員管理データベース6a(以下、社員管理DB6aと言う。)と、推定年齢データベース6b(以下、推定年齢DB6b)と、を備えている。社員管理DB6aには、この装置で疲労度を判定する社員(この発明で言う対象者)毎に、社員コード、その社員の氏名、年齢、生年月日、連絡先等を対応付けた社員情報が登録されている(図2参照)。社員は、社員コードで特定できる。また、社員管理DB6aに登録されている社員の連絡先は、例えば、その社員が所有する携帯電話の電子メールアドレスである。また、推定年齢DB6bは、社員毎に、年齢を推定したときの推定日時と、推定年齢と、を対応付けた推定結果を蓄積的に記憶するデータベースである(図3参照)。
【0022】
操作部7は、キーボードやマウス等の入力デバイスを有し、オペレータによる入力操作を受け付ける。出力部8は、入力指定された社員について、最近一週間、最近一カ月等の適当な期間における、推定年齢の変化や、この推定年齢の変化から判定した疲労度を、接続されている表示器等の表示デバイスに表示する。また、出力部8は、任意の電子メールアドレスを宛先にして、疲労度の判定結果を電子メールで送信するメール送信機能や、LAN等のネットワークを介して接続されている機器に通知する通信機能も有している。
【0023】
次に、この疲労管理装置1の動作について説明する。この疲労管理装置1は、社員の年齢を推定する年齢推定処理と、この年齢推定処理による推定結果に基づいて社員の疲労度を判定する疲労度判定処理と、を行う。まず、年齢推定処理について詳細に説明する。
【0024】
図4は、年齢推定処理を示すフローチャートである。疲労管理装置1は、ID入力部3において、いずれかのカード処理装置10から社員コードが入力されるのを待つ(s1)。社員は、カード処理装置10が設置されている場所を通行するときに、社員証に記録されている社員コードをカード処理装置10に読み取らせる。カード処理装置10は、社員証から読み取った社員コードを、自装置の識別番号とともに出力する。
【0025】
疲労管理装置1は、ID入力部3において、いずれかのカード処理装置10から社員コードが入力されると、この社員コードとともに入力されたカード処理装置10の識別番号から、対応するカメラ11を判断する(s2)。疲労管理装置1は、s2で判断した対応するカメラ11の撮像画像を、画像入力部4を介して画像処理部5に取り込む(s3)。疲労管理装置1は、画像処理部5において、今回取り込んだ撮像画像に撮像されている社員(すなわち、今回社員コードが入力された社員)の顔画像を検出し、切り出す(s4)。また、画像処理部5は、切り出した顔画像から目尻、ほうれい線、口元、顎等の特徴量を抽出する(s5)。疲労管理装置1は、画像処理部5がs5で抽出した特徴量に基づいて、今回取り込んだ撮像画像に撮像されている社員の年齢を推定する(s6)。疲労管理装置1は、今回の年齢の推定にかかる推定結果を推定年齢DB6bに蓄積記憶し(s7)、s1に戻る。s7では、s1で入力された社員コードに対して、今回の推定日時と、推定年齢と、を対応付けた推定結果を記憶する。
【0026】
このように、この疲労管理装置1は、社員が社員証をカード処理装置10に提示すると、この社員について年齢の推定が行われる。また、社員に対して、社員証をカード処理装置10に提示するのを義務づけておいてもよいが、公知の入退室システム等のように、入退室の際に(通行の際に)、社員証の提示を必用とする構成としてもよい。社員証をカード処理装置10に提示した社員は、年齢の推定結果が推定年齢DB6bに蓄積的に記憶される。
【0027】
次に、任意の社員について疲労度を判定する疲労度判定処理について説明する。ここでは、オペレータが指定した社員について疲労度を判定する場合を例にして説明する。図5は、疲労度判定処理を示すフローチャートである。疲労管理装置1は、オペレータが操作部7を操作して、疲労度を判定する社員の社員コードを入力すると本処理を実行する。疲労管理装置1は、推定年齢DB6bから、入力された社員コードの社員について記憶している推定結果を読み出す(s11)。s11では、予め定めた期間の推定結果を読み出す。この予め定めた期間は、例えば、最近1週間や、最近1カ月である。疲労管理装置1は、時間経過にともなう、推定年齢の変化パターンを判断する(s12)。s12では、
(a)推定年齢が急激な上昇傾向
(b)推定年齢が緩やかな乗車傾向
(c)推定年齢が一定傾向
(d)推定年齢が緩やかな下降傾向
(e)推定年齢が急激な下降傾向
の5つのパターンのいずれであるかを判断する。
【0028】
なお、この変化パターンは上記5つに限らず、もっと詳細に(6つ以上のパターンで)変化パターンを判断する構成としてもよい。また、急激であるか、緩やかであるかの判断は、予め判断値を設定しておき、この判断値よりもおおきな変化であれば急激な変化と判断し、それ以外の場合に緩やかな変化と判断すればよい。
【0029】
上述したように、人は、蓄積している疲労が顔にあらわれる。このことから、
上記(a)のパターンである社員は、毎日、大きな疲労が蓄積している状況、
上記(b)のパターンである社員は、毎日、少しずつ疲労が蓄積している状況、
上記(c)のパターンである社員は、疲労の蓄積が殆どない状況、
上記(d)のパターンである社員は、毎日、少しずつ疲労が回復している状況、
上記(e)のパターンである社員は、毎日、大きく疲労が回復している状況、
と考えられる。
【0030】
また、疲労管理装置1は、この社員の実年齢と、推定年齢と、の差に基づいて、蓄積している疲労の大きさを判断する(s13)。s13では、
(x)推定年齢と、実年齢と、の差が所定値(例えば、10歳)以上
(y)推定年齢と、実年齢と、の差が所定値(例えば、10歳)未満
(z)推定年齢が実年齢以下
のいずれであるかを判断する。この疲労の大きさについても、上記3つのパターンに限らず、もっと詳細に(4つ以上のパターンで)疲労の大きさを判断する構成としてもよい。このs13にかかる判断は、最新の推定年齢を用いて行ってもよいし、最近数回の推定年齢の平均を用いて行ってもよい。
【0031】
疲労管理装置1は、s12、およびs13の判断結果に基づいて、疲労度を判定する(s14)。疲労管理装置1は、s12で判断した推定年齢の変化パターンに対するポイントと、s13で判断した蓄積している疲労の大きさに対するポイントと、の積を疲労度と判定する。具体的には、予め、上記(a)を5ポイント、(b)を4ポイント、(c)を3ポイント、(d)を2ポイント、(e)を1ポイント、(x)を5ポイント、(y)を3ポイント、(z)を1ポイントに設定している。そして、s12で判断した推定年齢の変化パターンに対するポイントと、s13で判断した蓄積している疲労の大きさに対するポイントと、の積を社員の疲労度と判定する。したがって、日々の生活で蓄積されている疲労も考慮して、社員の疲労度を判定することができる。
【0032】
疲労管理装置1は、s14で疲労度を判定した社員に対して、判定結果を電子メールで送信する(s15)。s15で送信する電子メールの宛先は、該当する社員について、社員管理DB6aに記憶しているアドレスである。また、この電子メールには、判定結果である疲労度だけでなく、社員に対する疲労回復のアドバイスにかかるメッセージを含ませてもよい。このようにすれば、社員に対して、判定した疲労度を通知することができるとともに、疲労回復のアドバイス等も同時に行える。
【0033】
また、疲労度をポイントで判定するので、通知された社員が、自分の疲労度を客観的に判断できる。
【0034】
また、疲労管理装置1は、疲労度が極めて高い社員、例えば疲労度が10ポイント以上である社員、については、健康管理室や、その社員の上司に対して、注意を促す電子メール等を送信する構成としてもよい。
【0035】
また、上記の説明では、s12で判断した推定年齢の変化パターンと、s13で判断した蓄積している疲労の大きさと、によって疲労度を判定するとしたが、s12で判断した推定年齢の変化パターンのみで疲労度を判定する構成としてもよい。
【0036】
また、疲労度を判定する社員をオペレータが操作部7において入力指定するとしたが、一定期間毎(例えば1週間毎)に、各社員の疲労度を自動的に判定する構成としてもよい。
【0037】
また、s12では、s11で読み出した推定結果を、朝方(午前6時〜午前10)、昼頃(午前10時〜午後3時)、夕方(午後3時〜午後7時)等の時間帯に分け、時間帯毎に、推定年齢の変化パターンを判断する構成としてもよい。これにより、対象者の疲労度を、朝方、昼頃、夕方等の時間帯に分けて判定することができる。したがって、日常生活における、疲労の蓄積、回復も考慮した疲労度の判定が行える。
【0038】
また、上記の説明では、疲労管理装置1は、社員証から読み取った社員コードによって、社員を特定するとしたが、カメラ11が撮像した社員の顔画像を用いた顔認証により、社員を特定してもよい。また、カード処理装置10を、指紋や、アイリス等で個人を認証する生体認証証装置に置き換え、生体認証で社員を特定する構成としてもよい。
【0039】
また、この発明の疲労管理装置1は、会社で働く社員だけでなく、駅等の自動改札機と組み合わせて、駅構内に入場した利用者や、構内から出場する利用者の疲労度を判定することもできる。この場合、定期券等の乗車券が、上述した社員カードの代わりとして利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】疲労管理装置の主要部の構成を示す図である。
【図2】社員管理DBを示す図である。
【図3】推定年齢DBを示す図である。
【図4】年齢推定処理を示すフローチャートである。
【図5】疲労度判定処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0041】
1−疲労管理装置
2−制御部
3−ID入力部
4−画像入力部
5−画像処理部
6−記憶部
6a−社員管理データベース(社員管理DB)
6b−推定年齢データベース(推定年齢DB)
7−操作部
8−出力部
10(10a、10b)−カード処理装置
11(11a、11b)−カメラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラの撮像画像を入力する撮像画像入力手段と、
前記撮像画像入力手段に入力された撮像画像から、撮像されている対象者の顔画像を検出する顔画像検出手段と、
前記顔画像検出手段が検出した顔画像の対象者を特定する対象者特定手段と、
前記顔画像検出手段が検出した顔画像を処理して、その対象者の年齢を推定する年齢推定手段と、
前記対象者特定手段が特定した対象者に対して、前記年齢推定手段が推定した推定年齢を含む推定結果を蓄積的に記憶する推定結果記憶手段と、
対象者の疲労度を、前記推定結果記憶手段が、その対象者について蓄積的に記憶している推定結果によって判定する疲労度判定手段と、を備えた疲労管理装置。
【請求項2】
前記推定結果記憶手段は、前記年齢推定手段が推定した推定年齢と、この推定を行った推定日時と、を対応付けて記憶する手段であり、
前記疲労度判定手段は、対象者の疲労度を、時間経過に対する推定年齢の変化パターンによって判定する手段である、請求項1に記載の疲労管理装置。
【請求項3】
対象者毎に、実年齢を記憶する実年齢記憶手段を備え、
前記疲労度判定手段は、対象者の実年齢と、推定年齢と、の差も加えて、疲労度を判定する手段である、請求項2に記載の疲労管理装置。
【請求項4】
前記疲労度判定手段は、前記推定結果記憶手段が蓄積的に記憶している推定結果を、推定時刻に応じて分類し、各分類での時間経過に対する推定年齢の変化パターンによって、対象者の疲労度を判定する手段である、請求項2、または3に記載の疲労管理装置。
【請求項5】
前記疲労度判定手段が判定した対象者の疲労度を出力する出力手段を備えた、請求項1〜4のいずれかに記載の疲労管理装置。
【請求項6】
対象者毎に、連絡先を記憶する連絡先記憶手段を備え、
前記出力手段は、前記連絡先記憶手段が記憶している該当する対象者の連絡先に対して、前記疲労度判定手段が判定した対象者の疲労度を通知する手段である、請求項5に記載の疲労管理装置。
【請求項7】
撮像画像入力手段に入力されたカメラの撮像画像から、撮像されている対象者の顔画像を検出する顔画像検出ステップと、
前記顔画像検出ステップで検出した顔画像の対象者を特定する対象者特定ステップと、
前記顔画像検出ステップで検出した顔画像を処理し、対象者の年齢を推定する年齢推定ステップと、
前記対象者特定ステップで特定した対象者毎に対して、前記年齢推定ステップで推定した推定年齢を含む推定結果を推定結果記憶手段に蓄積的に記憶する推定結果記憶ステップと、
対象者の疲労度を、前記推定結果記憶手段が、その対象者について蓄積的に記憶している推定結果によって判定する疲労度判定ステップと、を有する疲労管理方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate