説明

発光制御装置および発光制御システム

【課題】公演での興趣性を高めること。
【解決手段】発光制御システム100は、コンテンツ配信サーバ110と、通信端末120と、発光制御装置130とを備える。コンテンツ配信サーバ110は、複数の演目の上演される順序と各演目に対応づけられた対応色とを定めた情報を配信する。通信端末120は、コンテンツ配信サーバ110から配信される情報を受信し、この情報を発光制御装置130へ送信する。発光制御装置130は、複数の発光色で発光可能な発光部を備えており、コンテンツ配信サーバ110から配信された情報に基づき、発光部が、上演される順序にしたがって各演目の対応色で発光するように制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の発光態様で発光可能な発光部を備える発光制御装置および発光制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンサートなど、会場に集合した多数の観客に対して、各種の演目(たとえば楽曲)を上演する公演が広くおこなわれている。このような公演において、観客は、公演者との一体感を高めて公演をより楽しもうと、様々な小道具を使いつつ、公演を鑑賞したりする。たとえば、観客は、発光するライトスティックを楽曲のリズムに合わせて振りながら鑑賞したりする。
【0003】
このようなライトスティックとしては、円筒形状のプラスチックケースに蓄光顔料塗布シートを丸めて挿入し、この蓄光顔料塗布シートにLEDなどの光源からの光を照射させて、発光させるものが開示されている(たとえば下記特許文献1参照。)。
【0004】
また、近年では、たとえば、上演されている楽曲に合ったイメージカラーで発光させることができるように、光の三原色のそれぞれを発光する少なくとも三個の単色LEDを内蔵して、色ごとのLEDの輝度を切り替え可能なマルチカラーペンライトも開示されている(たとえば下記特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−119212号公報
【特許文献2】特開2009−176697号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記の従来技術のように、複数の発光色で発光する場合、利用者は発光色の設定に手間取って、公演に集中できず、公演を楽しめない場合があった。また、初めて参加した観客は、何色の発光色としてよいのかわからず、周囲の観客を見ながら発光色を設定するために、余計に設定に手間取ってしまうこともあった。さらに、観客が個々に発光色を設定するため、会場全体の発光色に統一感がなく、会場全体の一体感に欠けて、観客が公演を楽しめないこともあった。
【0007】
本発明は、上記の従来技術による問題点を解消するため、利用者を公演に集中させて楽しませることができる発光制御装置および発光制御システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述の課題を解決し、目的を達成するため、本発明は以下の構成を採用した。括弧内の参照符号は、本発明の理解を容易にするために実施の形態との対応関係を示したものであって、本発明の範囲を何ら限定するものではない。本発明にかかる発光制御装置(130)は、複数の発光態様で発光可能な発光部(703)と、複数の演目の上演される順序と各演目に対応づけられた発光態様とを定めた情報を取得する取得手段(701)と、前記取得手段(701)により取得された情報に基づき、前記発光部(703)が、前記順序にしたがって前記各演目に対応づけられた発光態様で発光するように制御する発光制御手段(702)と、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、上記の発明において、利用者の操作を受け付ける受付手段(704)をさらに備え、前記発光制御手段(702)は、前記受付手段(704)により操作を受け付けると、つぎの演目に対応づけられた発光態様で発光するように制御することとしてもよい。
【0010】
また、上記の発明において、前記発光部(703)を発光させてからの経過時間を計時する計時手段(705)をさらに備え、前記発光制御手段(702)は、前記計時手段(705)により計時された経過時間が所定時間となったときに、つぎの演目に対応づけられた発光態様で発光するように制御することとしてもよい。
【0011】
また、本発明にかかる発光制御システム(100)は、複数の演目の上演される順序と各演目に対応づけられた発光態様とを定めた情報を配信するサーバ(110)と、複数の発光態様で発光可能な発光部(703)を備えて、前記サーバ(110)から配信される情報に基づき、前記発光部(703)を発光させる発光制御装置(130)と、を備える発光制御システム(100)であって、前記発光制御装置(130)は、前記発光部(703)と、前記サーバ(110)から配信された情報を取得する取得手段(701)と、前記取得手段(701)により取得された情報に基づき、前記発光部(703)が、前記順序にしたがって前記各演目に対応づけられた発光態様で発光するように制御する発光制御手段(702)と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、発光態様の設定に必要な労力を低減し、利用者を公演に集中させて楽しませることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施の形態1にかかる発光制御システムの概略構成を示す説明図である。
【図2】本実施の形態1の発光制御装置の分解斜視図である。
【図3】コンテンツ配信サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】本実施の形態1の公演データベースの一例を示す説明図である。
【図5】通信端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図6】通信端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図7】本実施の形態1の発光制御装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図8】本実施の形態1の発光制御システムの動作を示すシーケンス図である。
【図9】本実施の形態1の発光制御装置がおこなう処理を示すフローチャートである。
【図10】本実施の形態2の公演情報データベースの一例を示す説明図(その1)である。
【図11】本実施の形態2のコンテンツ配信サーバがおこなう処理の内容を示すフローチャートである。
【図12】本実施の形態2の公演情報データベースの一例を示す説明図(その2)である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に添付図面を参照して、本発明にかかる発光制御装置および発光制御システムの好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0015】
(実施の形態1)
<発光制御システムの概略構成>
まず、本実施の形態1にかかる発光制御システムの概略構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態1にかかる発光制御システムの概略構成を示す説明図である。図1に示すように、本実施の形態1にかかる発光制御システム100は、コンテンツ配信サーバ110と、通信端末120と、発光制御装置130とを備えて構成される。コンテンツ配信サーバ110と、通信端末120とは、ネットワーク140を介して相互に通信可能となっている。また、通信端末120と、発光制御装置130とは、近距離無線通信(たとえば赤外線通信)150により通信可能となっている。
【0016】
コンテンツ配信サーバ110は、公演データベース111を有している。公演データベース111には、公演ごとに、上演される演目およびこれらの演目の発光態様を示す情報(以下「公演情報」という)が記憶されている(図4参照)。たとえば、ここで、発光態様とは、発光色や発光パターン(たとえば点滅させる間隔)などとすることができる。
【0017】
以下で説明する例では一例として、各演目に対して、当該演目の発光色を定めた対応色を示す情報が公演情報に含まれている。たとえば、対応色は各演目のイメージカラーとして公演の主催者などにより予め定められた任意の発光色とすることができる。
【0018】
コンテンツ配信サーバ110は、ネットワーク140を介して通信端末120から、通信端末120の利用者(発光制御装置130の利用者)が所望する公演に関する公演情報の配信要求を受け付ける。そして、配信要求を受け付けると、公演データベース111から利用者が所望する公演の公演情報を読み出して、この公演情報を、配信要求をおこなった通信端末120に対して送信する。コンテンツ配信サーバ110は、ワークステーションなどのコンピュータ装置によって実現される。
【0019】
通信端末120は、コンテンツ配信サーバ110に公演情報の配信要求をおこなって、コンテンツ配信サーバ110から配信された公演情報を受信する。たとえば、通信端末120は、操作を受け付けるためのキーボードや十字キーなどを備えている。利用者はこれらを操作し、公演情報の配信を所望する公演を指定する。通信端末120は、公演の指定を受け付けると、この公演に関する公演情報の配信要求をコンテンツ配信サーバ110へ送信する。そして、コンテンツ配信サーバ110から配信されてきた公演情報を受信して記憶する。
【0020】
また、通信端末120は、近距離無線通信150により通信端末120に記憶されている公演情報を発光制御装置130に送信することができる。通信端末120は、携帯電話などの移動体通信器や、パーソナル・コンピュータなどのコンピュータ装置によって実現される。
【0021】
発光制御装置130は、近距離無線通信150により通信端末120から送信された公演情報を受信して記憶する。また、発光制御装置130は、複数の発光色で発光可能な発光部を有している。前述したように、公演情報には演目の対応色を示す情報が含まれている。発光制御装置130は、公演情報に基づき、各演目の対応色で発光部を発光させる。たとえば、公演情報の対応色が『赤→緑→青』であった場合、発光制御装置130は発光開始を指示されると『赤→緑→青』と発光部を発光させる。
【0022】
なお、図1では、コンテンツ配信サーバ110に対して1台の通信端末120が接続されている例を示しているが、コンテンツ配信サーバ110には複数の通信端末120を接続することができ、一般的には複数の通信端末120が接続されて用いられる。これらの複数の通信端末120は、それぞれの近距離無線通信などにより複数の発光制御装置130と接続される。
【0023】
<発光制御装置の詳細な構成>
ここで、本実施の形態1の発光制御装置の詳細な構成について説明する。図2は、本実施の形態1の発光制御装置の分解斜視図である。図2に示すように、発光制御装置130は、基台部210と、反射部材220と、発光部カバー230とを備えている。
【0024】
基台部210は、反射部材220および発光部カバー230側に開口部210aが開口形成された略円筒形状を有して、利用者が発光制御装置130を把持する際の「握り」として機能する。反射部材220および発光部カバー230は、開口部210aに少なくともその一部が収容されることで、基台部210により支持される。また、図示および詳細な説明は省略するが、基台部210には、発光制御装置130へ電力を供給するためのバッテリー(たとえば乾電池)と、このバッテリーからの電力を発光制御装置130へ供給するための回路などが搭載されている。
【0025】
基台部210表面の所定位置には、近距離無線通信部211が設けられている。たとえば、近距離無線通信部211は、赤外線受信器などを有しており、外部機器から近距離無線通信により送信された情報を受信することができるようになっている。基台部210の内部には近距離無線通信部211により受信された情報を記憶する記憶部(たとえば後述するフラッシュメモリ605)が設けられている。
【0026】
基台部210において、発光部カバー230側の端部には発光素子が設けられている。本実施の形態1では、発光素子の一例として、赤色に発光するLED(Light Emitting Diode)212Rと、緑色に発光するLED212Gと、青色に発光するLED212Bと、黄色に発光するLED212Yと、紫色に発光するLED212Pとが設けられている。
【0027】
LED212R,212G,212B,212Y,212P(以下「LED212R,G,B,Y,P」と略す)は、LED212R,G,B,Y,Pの発光を制御する発光制御回路と電気的に接続されており、発光制御回路の制御にしたがって各々の発光色で発光する。
【0028】
また、基台部210表面の所定位置には、発光指示ボタン213と、発光切替ボタン214とが設けられている。発光指示ボタン213は、LED212R,G,B,Y,Pへの電力の供給を指示したり、LED212R,G,B,Y,Pへの電力の遮断を指示したりするための操作ボタンとなっている。
【0029】
たとえば、LED212R,G,B,Y,Pのうちの少なくとも一つのLEDに電力が供給されているときに、発光指示ボタン213が押下されると、LED212R,G,B,Y,Pへの電力の供給が遮断される。LED212R,G,B,Y,PのすべてのLEDに電力が供給されていないときに、発光指示ボタン213が押下されると、LED212R,G,B,Y,Pのうちの少なくとも一つのLEDに電力が供給される。
【0030】
発光切替ボタン214は、発光色を切り替えるための操作ボタンとなっている。たとえば、発光制御装置130は、発光切替ボタン214が押下されると、記憶された公演情報に基づき、つぎの演目の対応色へ発光色を切り替える。
【0031】
反射部材220は、その中心部が開口された多面形状(たとえば図示のようにラッパ形状)の反射部材からなっており、反射部材220の表面へ照射された光を、発光部カバー230側に反射させる。
【0032】
発光部カバー230は、光透過性を有するプラスチック材料などを用いて、基台部210および反射部材220側に開口部230aが開口形成された略円筒形状を有している。発光部カバー230の内部には、開口部230a内に入射された光を拡散するための凹凸を形成してもよい。これにより、発光部カバー230は、開口部230aに入射された光を略均一化して発光部カバー230外部に放射することができ、発光時の見栄えをよくすることができる。
【0033】
なお、上記で説明した発光制御装置130の具体的な構成は一例であって、上記の内容に限るものではない。たとえば、発光制御装置130は、LED212R,G,Bの3つのLEDを備えるようにしてもよいし、LEDの代わりに電球などを備えるようにしてもよい。
【0034】
<コンテンツ配信サーバのハードウェア構成>
つぎに、本実施の形態1のコンテンツ配信サーバのハードウェア構成について説明する。図3は、コンテンツ配信サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【0035】
図3において、コンテンツ配信サーバ110は、CPU(Central Processing Unit)301と、ROM(Read Only Memory)302と、RAM(Random Access Memory)303と、HDD(Hard disk drive)304と、HD(Hard Disk)305と、ディスプレイ306と、I/F(Interface)307と、キーボード308と、マウス309とを備えている。また、各構成部301〜309はバス320によってそれぞれ接続されている。
【0036】
ここで、CPU301は、コンテンツ配信サーバ110の全体の制御を司る。ROM302は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM303は、CPU301のワークエリアとして使用される。HDD304は、CPU301の制御にしたがってHD305に対するデータのリード/ライトを制御する。HD305は、HDD304の制御で書き込まれたデータを記憶する。たとえば、HD305には公演データベース111が記憶される。
【0037】
ディスプレイ306は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。ディスプレイ306は、たとえば、液晶ディスプレイ、ブラウン管ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。
【0038】
I/F307は、通信回線を通じてインターネットなどのネットワーク140に接続され、このネットワーク140を介して他のコンピュータ装置(たとえば通信端末120)に接続される。そして、I/F307は、ネットワーク140と内部のインターフェースを司り、外部装置からのデータの入出力を制御する。I/F307には、たとえば、モデムやLANアダプタなどを採用することができる。
【0039】
キーボード308は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを備え、データの入力(たとえば公演情報の入力)をおこなう。また、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよい。マウス309は、カーソルの移動や範囲選択、あるいはウィンドウの移動やサイズの変更などをおこなう。ポインティングデバイスとして同様に機能を備えるものであれば、トラックボールやジョイスティックなどであってもよい。
【0040】
<実施の形態1の公演データベース>
ここで、HD305に記憶される公演データベース111の一例について説明する。図4は、本実施の形態1の公演データベースの一例を示す説明図である。たとえば、公演の主催者(または主催者により依頼された公演データベース111の管理者)は、それぞれの公演前に、公演名と、それぞれの公演で上演される演目と、それぞれの公演で各演目が上演される順番と、それぞれの演目の対応色とを関連づけた公演情報401や公演情報402などを公演データベース111に登録する。
【0041】
たとえば、公演情報401は、公演名が『ザ・コンサート@2010』となっており、『ザ・コンサート@2010』では、最初(1番目)に『ときめき』が上演(演奏)され、2番目に『私たちの風』、3番目に『GoodDays』が演奏されるようになっている。また、最初に演奏される『ときめき』の対応色は『パープル』となっており、2番目に演奏される『私たちの風』の対応色は『ブルー』、3番目に演奏される『GoodDays』の対応色は『グリーン』となっている。ここで、それぞれの演目に対する対応色は、たとえば公演の主催者の任意によって定めることができる。公演の主催者は、それぞれの演目が有するイメージなどから対応色を定めることが望ましい。
【0042】
また、上記の例で対応色は、発光制御装置130のLED212R,G,B,Y,Pのいずれを点灯させるかを定めているがこれに限らない。たとえば、対応色として、3原色であるLED212R,G,Bを発光させるそれぞれの輝度を定めてもよい。対応色を3原色の輝度により定めることで、上記の例に比べて詳細に発光色を設定することができ、一層と各演目のイメージカラーに合った対応色で発光させることができる。
【0043】
また、各演目の対応色には、点灯時間が定められている。この点灯時間は、各々の対応色で点灯させる期間を定めたもので、発光開始時より点灯時間が経過した場合、発光制御装置130は、自動的につぎの演目の対応色へと発光色を切り替える。たとえば、発光制御装置130は、公演情報401の1番目の『ときめき』の対応色『パープル』により400秒間発光させると、発光色を2番目に演奏される『私たちの風』の対応色『ブルー』へと切り替える。『私たちの風』の対応色『ブルー』により300秒間発光させると、発光色を3番目に演奏される『GoodDays』の対応色『グリーン』へと切り替える。なお、たとえば、連続して上演される演目の対応色が同一色であった場合には、この連続して上演される演目群に対して一つの点灯時間を設定してもよい。
【0044】
また、公演では、公演者が演目の途中に話をしたりパフォーマンス(たとえばダンス)を披露したり、いわゆるMCをおこなうことで、スムーズ(MCなし)に上演した場合よりも演目の上演時間が長引くことが考えられる。このため、点灯時間は、スムーズに上演した場合よりも演目の上演時間よりも長めに設定しておくことが望ましい。
【0045】
<通信端末のハードウェア構成>
つぎに、本実施の形態1の通信端末のハードウェア構成について説明する。図5は、通信端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0046】
図5において、通信端末120は、CPU501と、ROM502と、RAM503と、フラッシュメモリコントローラ504と、フラッシュメモリ505と、リーダ/ライタ506と、メモリーカード507と、ディスプレイ508と、I/F509と、近距離無線通信I/F510と、GPSユニット511と、キーボード512と、十字キー513とを備えている。また、各構成部501〜513はバス520によってそれぞれ接続されている。
【0047】
ここで、CPU501は、通信端末120の全体の制御を司る。ROM502は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される。フラッシュメモリコントローラ504は、CPU501の制御にしたがってフラッシュメモリ505に対するデータのリード/ライトを制御する。フラッシュメモリ505は、フラッシュメモリコントローラ504の制御で書き込まれたデータを記憶する。
【0048】
リーダ/ライタ506は、CPU501の制御にしたがって着脱可能な記録媒体であるメモリーカード507に対するデータのリード/ライトを制御する。メモリーカード507は、リーダ/ライタ506の制御で書き込まれたデータを記憶する。
【0049】
ディスプレイ508は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。ディスプレイ508は、たとえば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどを採用することができる。
【0050】
I/F509は、通信回線を通じてインターネットなどのネットワーク140に接続され、このネットワーク140を介して他のコンピュータ装置(たとえばコンテンツ配信サーバ110)に接続される。そして、I/F509は、ネットワーク140と通信端末120内部のインターフェースを司り、外部装置からのデータの入出力を制御する。I/F509には、たとえば、モデムやLANアダプタなどを採用することができる。
【0051】
近距離無線通信I/F510は、たとえば赤外線通信などの近距離無線通信150を確立することができ、この近距離無線通信150を介して他のコンピュータ装置(たとえば発光制御装置130)に接続される。そして、近距離無線通信I/F510は、近距離無線通信150と通信端末120内部のインターフェースを司り、外部装置からのデータの入出力を制御する。近距離無線通信I/F510には、たとえば、赤外線通信アダプタ、Bluetoothアダプタ(Bluetoothは登録商標)などを採用することができる。
【0052】
GPSユニット511は、公知の技術であるため詳細な説明は省略するが、GPS衛星(不図示)からの電波を受信して、通信端末120の現在位置を示す情報を取得・算出する。ここで、現在位置を示す情報は、緯度・経度、高度などの、地図上の1点を特定する情報とすることができる。GPSユニット511により取得・算出された現在位置を示す情報は、たとえば、CPU501による任意のアプリケーションの実行時などに用いることができる。
【0053】
キーボード512は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを備え、データの入力(たとえば公演情報の入力)をおこなう。また、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよい。十字キー513は、カーソルの移動などをおこなう。ポインティングデバイスとして同様に機能を備えるものであれば、トラックボールやジョイスティック、マウスなどであってもよい。
【0054】
<発光制御装置のハードウェア構成>
つぎに、本実施の形態1の発光制御装置のハードウェア構成について説明する。図6は、通信端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0055】
図6において、発光制御装置130は、CPU601と、ROM602と、RAM603と、フラッシュメモリコントローラ604と、フラッシュメモリ605と、発光制御回路606と、LED212R,G,B,Y,Pと、近距離無線通信I/F607と、発光指示ボタン213と、発光切替ボタン214とを備えている。また、各構成部601〜606,213,214はバス620によってそれぞれ接続されている。
【0056】
ここで、CPU601は、発光制御装置130の全体の制御を司る。ROM602は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM603は、CPU601のワークエリアとして使用される。フラッシュメモリコントローラ604は、CPU601の制御にしたがってフラッシュメモリ605に対するデータのリード/ライトを制御する。フラッシュメモリ605は、フラッシュメモリコントローラ604の制御で書き込まれたデータを記憶する。
【0057】
発光制御回路606は、CPU601の制御にしたがってLED212R,G,B,Y,Pの発光を制御する。たとえば、発光制御回路606は、CPU601により点灯指示されたLEDに所定の電圧を印加することで、このLEDの発光を制御する。ここで、CPU601は、たとえば、公演情報に基づき、各々の演目の対応色で順次発光させるように点灯指示する。また、発光制御回路606は、CPU601により消灯指示されたLEDに対する電圧の印加を解除することで、このLEDの消灯を制御する。
【0058】
近距離無線通信I/F607は、たとえば赤外線通信などの近距離無線通信150を確立することができ、この近距離無線通信150を介して他のコンピュータ装置(たとえば通信端末120)に接続される。そして、近距離無線通信I/F607は、近距離無線通信150と発光制御装置130内部のインターフェースを司り、外部装置からのデータの入出力を制御する。近距離無線通信I/F607には、たとえば、赤外線通信アダプタ、Bluetoothアダプタ(Bluetoothは登録商標)などを採用することができる。発光指示ボタン213および発光切替ボタン214については前述したためにここでの説明は省略する。
【0059】
また、発光制御装置130は、リーダ/ライタ608およびメモリーカード609を備えてもよい。ここで、リーダ/ライタ608は、CPU601の制御にしたがって着脱可能な記録媒体であるメモリーカード609に対するデータのリード/ライトを制御する。メモリーカード609は、リーダ/ライタ608の制御で書き込まれたデータを記憶する。
【0060】
<発光制御装置の機能的構成>
つぎに、本実施の形態1の発光制御装置の機能的構成について説明する。図7は、本実施の形態1の発光制御装置の機能的構成を示すブロック図である。図7に示すように、発光制御装置130は、取得部701と、発光制御部702と、発光部703とを備えている。
【0061】
取得部701は、複数の演目の上演される順序と各演目に対応づけられた発光態様(たとえば対応色)とを定めた公演情報を取得する機能を有する。たとえば、取得部701は、通信端末120から送信された公演情報を取得する。このほか、取得部701は、たとえば、発光制御装置130が有するカードリーダなどの記録媒体読取装置に挿入されたメモリーカードなどの記録媒体に記憶された公演情報を読み出して、取得することとしてもよい。
【0062】
たとえば、取得部701は、CPU601と、近距離無線通信I/F607とによってその機能を実現することができる。また、CPU601と、リーダ/ライタ608とによってその機能を実現してもよい。
【0063】
発光制御部702は、取得部701により取得された情報に基づき、複数の発光態様(たとえば発光色)で発光可能な発光部703が、各演目が上演される順序にしたがって各演目に対応づけられた発光態様で発光するように制御する。たとえば、発光制御部702は、利用者の操作を受け付ける機能を有する操作受付部704と接続されて、操作受付部704により操作を受け付けると、つぎの演目の対応色で発光するように制御する。
【0064】
また、発光制御部702は、発光部703を発光させてからの経過時間を計時する機能を有する計時部705と接続されて、計時部705により計時された経過時間が所定時間となったときに、つぎの演目の対応色で発光するように制御する。たとえば、発光制御部702は、CPU601と、発光制御回路606とによってその機能を実現することができる。
【0065】
発光部703は、たとえば、LED212R,G,B,Y,Pといったように、複数の発光素子を有しており、一つまたは複数の発光素子を発光させることで、複数の発光色で発光できるようになっている。発光部703は、たとえば、フルカラーLEDなど、複数の発光色で発光可能な一つの発光素子を用いて構成してもよい。たとえば、発光部703は、発光制御回路606と、LED212R,G,B,Y,Pとによってその機能を実現することができる。
【0066】
<発光制御システムの動作>
つぎに、本実施の形態1の発光制御システムの動作について説明する。図8は、本実施の形態1の発光制御システムの動作を示すシーケンス図である。図8に示すように、まず、通信端末120は、キーボード512や十字キー513などにより利用者の操作を受け付けて、公演情報を所望する公演の指定を受け付ける(ステップS801)。公演の指定を受け付けると、通信端末120はこの公演に関する公演情報の配信要求をコンテンツ配信サーバ110へ送信する(ステップS802)。
【0067】
コンテンツ配信サーバ110は、通信端末120から送信された配信要求を受信する(ステップS803)。そして、コンテンツ配信サーバ110は受信された配信要求に基づき、公演データベース111から配信する公演情報を特定する(ステップS804)。ステップS804で、たとえば、コンテンツ配信サーバ110は、受信された配信要求に含まれた公演名と一致する公演名を有する公演情報を、公演データベース111からキーワード検索して、検索された公演情報を配信する公演情報として特定する。配信する公演情報を特定すると、コンテンツ配信サーバ110は、特定された公演情報を、配信要求をおこなった通信端末120へ送信する(ステップS805)。
【0068】
通信端末120は、コンテンツ配信サーバ110から送信された公演情報を受信して(ステップS806)、この公演情報を、たとえば、フラッシュメモリ505に記憶する(ステップS807)。そして、通信端末120は、たとえば、利用者により発光制御装置130への公演情報の送信指示を受け付けるなどした場合に、発光制御装置130と近距離無線通信150を確立して、フラッシュメモリ505に記憶された公演情報を、発光制御装置130へ送信する(ステップS808)。
【0069】
発光制御装置130は、通信端末120から送信された公演情報を受信して(ステップS809)、この公演情報を、たとえば、フラッシュメモリ605に記憶する(ステップS810)。
【0070】
<発光制御装置がおこなう処理>
つぎに、公演情報に基づき、各演目の対応色で発光部703を発光させるために発光制御装置130がおこなう処理について説明する。図9は、本実施の形態1の発光制御装置がおこなう処理を示すフローチャートである。図9に示すように、発光制御装置130は、まず、発光指示ボタン213が押下されて、利用者から発光開始指示を受け付けるまで待機する(ステップS901:Noのループ)。
【0071】
発光開始指示を受け付けると(ステップS901:Yes)、発光制御装置130は、フラッシュメモリ605に公演情報が記憶されているかを判定する(ステップS902)。公演情報が記憶されていれば(ステップS902:Yes)、記憶された公演情報を読み込む(ステップS903)。
【0072】
つづいて、発光制御装置130は、カウント値Nを0にリセットして(ステップS904)、読み込んだ公演情報に基づき、カウント値Nの最大値Nendを設定する(ステップS905)。ここで、Nendは、読み出した公演情報の演目の順番の末尾の値とすることができ、たとえば、公演情報401のように演目の順番が1〜9までとなっていた場合、Nend=9となる。
【0073】
つづいて、発光制御装置130は、カウント値Nに「1」加算したものを新たなカウント値Nとして(ステップS906)、新たなカウント値Nに基づき、読み込んだ公演情報で順番がN番目の演目の対応色で発光部703を発光させる(ステップS907)。たとえば、新たなカウント値N=1である場合、発光制御装置130は、公演情報で1番目の演目の対応色(公演情報401ではパープル)で発光部703を発光させる。
【0074】
つづいて、発光制御装置130は、発光切替ボタン214が押下されて、発光色の切り替えが指示されたかを判定する(ステップS908)。発光色の切り替えが指示されれば(ステップS908:Yes)、ステップS910へ移行する。発光色の切り替えが指示されていなければ(ステップS908:No)、現在の発光色で発光を開始してから所定期間(発光中の対応色の点灯時間により定められた期間)が経過したかを判定する(ステップS909)。所定期間が経過していなければ(ステップS909:No)、ステップS908へ移行し、所定期間が経過していれば(ステップS909:Yes)、ステップS910へ移行する。
【0075】
ステップS910で、発光制御装置130は、カウント値Nの値がNendとなっているか(N=Nendか)を判定する(ステップS910)。カウント値Nの値がNendとなっていれば(ステップS910:Yes)、発光を終了して(ステップS911)、一連の処理を終了する。カウント値Nの値がNendとなっていなければ(ステップS910:No)、ステップS906へ移行して上記の処理を繰り返す。
【0076】
一方、ステップS902で公演情報が記憶されていなかった場合(ステップS902:No)、発光制御装置130は、所定色で発光を開始する(ステップS912)。ここで、発光を開始する所定色は発光制御装置130の製造者が任意に定めることができる。たとえば、本実施の形態1では、赤色で点灯を開始する。
【0077】
つづいて、発光制御装置130は、発光切替ボタン214が押下されて、発光色の切り替えが指示されたかを判定する(ステップS913)。発光色の切り替えが指示されていなければ(ステップS913:No)、ステップS915へ移行する。発光色の切り替えが指示されれば(ステップS913:Yes)、発光色を切り替えて(ステップS914)、ステップS915へ移行する。公演情報が記憶されていない場合、たとえば、発光制御装置130は『赤色→緑色→青色→黄色→紫色』といったように、発光切替ボタン214が押下されるごとに、所定順序でつぎの発光色へと切り替えていく。
【0078】
ステップS915で、発光制御装置130は、発光指示ボタン213が押下されて、利用者から発光終了指示を受け付けたかを判定し(ステップS915)、発光終了指示を受け付けた場合には(ステップS915:Yes)、ステップS911へ移行する。電源OFFが指示されていなければ(ステップS915:No)、ステップS913へ移行する。
【0079】
以上に説明したように、発光制御装置130は、公演情報に基づいて上演される演目の対応色で発光部703を発光させていくことができる。これにより、発光制御装置130は、たとえば楽曲などの演目が上演される公演などで、発光制御装置130の利用者が自分で発光色を設定する煩わしさを低減させ、公演に集中させて楽しませることができる。また、発光制御装置130は、公演会場の発光色を統一して公演会場全体の一体感を増させ、公演を盛り上げて楽しませることができる。
【0080】
さらに、発光制御装置130は、発光切替ボタン214が押下されるごとに、つぎの演目の対応色へと発光を切り替えていくことができる。これにより、発光制御装置130は、たとえば、発光切替ボタン214の押下といった簡易な操作で、つぎの演目の対応色へと切り替えられるため、利用者が自分で発光色を設定する煩わしさを低減させ、利用者を公演に集中させて楽しませることができる。
【0081】
そして、発光制御装置130は、発光部703を発光させてから所定期間が経過したときに、つぎの演目の対応色へと発光を切り替えていくことができる。これにより、発光制御装置130は、利用者が自分で発光色を設定する煩わしさを低減させ、利用者を公演に集中させて楽しませることができる。
【0082】
(実施の形態2)
つぎに、本発明にかかる実施の形態2について説明する。実施の形態2で、通信端末120は、たとえば、通信端末120の現在位置を示す情報を含んだ配信要求をコンテンツ配信サーバ110へ送信する。コンテンツ配信サーバ110は、通信端末120の現在位置を示す情報や現在日時から、利用者が所望する公演情報を特定して、この公演情報を配信する構成とする。
【0083】
たとえば、この場合、コンテンツ配信サーバ110のROM302やHD305には、受信された通信端末120の現在位置を示す情報に基づき、通信端末120の現在位置と各公演会場との距離を算出するための地図情報や算出プログラムなどが予め記憶されている。なお、以下で説明する実施の形態2では、実施の形態1と同一の構成については同一符号を付し、その説明を省略する。
【0084】
<公演情報データベース>
図10は、本実施の形態2の公演情報データベースの一例を示す説明図(その1)である。本実施の形態2において、コンテンツ配信サーバ110のHD305に記憶される公演データベース1000には、公演名と、それぞれの公演で上演される演目と、それぞれの公演で各演目が上演される順番と、それぞれの演目の対応色と、各公演の公演会場の住所(公演会場住所)と、各公演の公演日時とを関連づけた公演情報1001や公演情報1002などが登録される。たとえば、公演情報1001では、公演会場の住所が『東京都港区赤坂1−2−3』となっており、公演日が『2010年12月31日 18:00〜19:30』となっている。
【0085】
<本実施の形態2のコンテンツ配信サーバがおこなう処理>
つぎに、配信する公演情報を特定するために、コンテンツ配信サーバ110がおこなう処理について説明する。図11は、本実施の形態2のコンテンツ配信サーバがおこなう処理の内容を示すフローチャートである。たとえば、コンテンツ配信サーバ110は、コンテンツ配信サーバ110へ電源が供給されて、所定の起動処理が完了すると、図11に示す処理を開始する。
【0086】
図11に示すように、コンテンツ配信サーバ110は、まず、通信端末120から通信端末120の現在位置を示す情報を含んだ配信要求を受信するまで待機する(ステップS1101:Noのループ)。通信端末120の現在位置を示す情報を含む配信要求を受信すると、(ステップS1101:Yes)、配信要求を受信した際の日時(現在日時)を取得する(ステップS1102)。たとえば、ステップS1102において、コンテンツ配信サーバ110は、コンテンツ配信サーバ110自身が備えるクロック機能より日時を取得してもよいし、所定のNTP(Network Time Protocol)サーバへアクセスすることにより日時を取得してもよい。
【0087】
つづいて、コンテンツ配信サーバ110は、取得された現在日時により公演データベース1000から本日おこなわれる公演の絞り込みをおこなう(ステップS1103)。ここでは、日付だけでなく、たとえば、現在の時刻から2時間以内に開始される公演に絞り込むなどしてもよい。
【0088】
つづいて、コンテンツ配信サーバ110は、ステップS1103で絞り込まれた公演に対して、さらに、配信要求を送信した通信端末120の現在位置により絞り込みをおこなう(ステップS1104)。ステップS1104において、たとえば、コンテンツ配信サーバ110は、配信要求をおこなった通信端末120の現在位置を中心として所定範囲内(たとえば半径1km以内)の地点に公演会場がある公演を絞り込む。
【0089】
そして、ステップS1104の絞り込みの結果、複数の公演が検索されたかを判定し(ステップS1105)、1つの公演に特定された場合には(ステップS1105:No)、この公演の公演情報を、配信要求をおこなった通信端末120へ送信して(ステップS1106)、ステップS1101へ復帰し、配信要求を受け付けるごとに以降も同様の処理を繰り返しおこなう。
【0090】
一方、複数の公演が検索された場合には(ステップS1105:Yes)、たとえば、公演名などを含む詳細な配信要求を送信するよう、通信端末120に通知して(ステップS1107)、ステップS1101へ復帰する。なお、通信端末120より詳細な配信要求(一つの公演を特定できる配信要求)を受信した場合、コンテンツ配信サーバ110は詳細な配信要求に基づき、特定された公演の公演情報を送信する。
【0091】
このように、実施の形態2のコンテンツ配信サーバ110は、配信要求をおこなった通信端末120の現在位置や配信要求を受信した日時に基づき、配信する公演情報を特定して、特定された公演情報を配信する。これにより、発光制御システム100は、通信端末120の利用者が公演会場に行った際にその近辺で配信要求をおこなうだけで、利用者の所望する公演情報を配信でき、利用者の公演情報を取得するための労力を削減して、発光制御システム100の利便性を向上させることができる。
【0092】
また、発光制御システム100は、公演名の入力ミスなど、通信端末120の利用者の人為的ミスにより、本来は利用者が所望しない公演情報を配信してしまうことを防止し、利用者が所望する(利用者が参加する)公演の公演情報を配信して、利用者が参加する公演に合った発光色で発光制御装置130を発光させ、利用者に公演を楽しませることができる。
【0093】
なお、以上で説明した実施の形態1および実施の形態2では、通信端末120から近距離無線通信150を用いて発光制御装置130へ公演情報を送信する例を示したが、これに限るものではない。メモリーカードなどの着脱可能な記録媒体を介して、通信端末120から発光制御装置130へ公演情報を移してもよい。
【0094】
また、たとえば、以上で説明した実施の形態1および実施の形態2では、コンテンツ配信サーバ110により各演目に対して予め対応色が定められた公演情報を配信することとしたがこれに限らない。たとえば、コンテンツ配信サーバ110は公演の演目名が列挙された演目リストを配信して、通信端末120はこの演目リストを受信する。そして、通信端末120は予め用意されたプログラムを実行することで、たとえば、演目名などから演目リストの各演目に対応色を設定し、演目リストと各演目の対応色とを対応づけた情報を発光制御装置130へ送信する構成としてもよい。
【0095】
また、以上で説明した実施の形態1および実施の形態2では、各演目に対して対応色が設定された公演情報を配信して、発光制御装置130は対応色にしたがって発光させるようにしたがこれに限らない。各演目には発光パターンを対応づけて、色に限らず発光の仕方(たとえば点滅の仕方)などを定めてもよい。
【0096】
図12は、本実施の形態2の公演情報データベースの一例を示す説明図(その2)である。コンテンツ配信サーバ110のHD305に記憶される公演データベース1200には、公演名と、それぞれの公演で上演される演目と、それぞれの公演で各演目が上演される順番と、それぞれの演目の対応色と、それぞれの演目での発光パターン(対応発光パターン)とを対応づけた公演情報1201や公演情報1202が登録される。
【0097】
たとえば、公演情報1201において、最初(1番目)の『ときめき』の対応発光パターンは『高速点滅(1秒間隔で点滅)』となっており、2番目の『私たちの風』の対応発光パターンは『中速点滅(5秒間隔で点滅)』となっている。また、3番目の『GoodDays』の対応発光パターンは『低速点滅(10秒間隔で点滅)』となっている。
【0098】
発光制御装置130は、公演情報1201に基づいて発光部703を発光させる場合、まず、最初の『ときめき』ではLED212Pを1秒間隔で点滅させる。つづいて、2番目の『私たちの風』では、LED212Bを5秒間隔で点滅させる。そして、3番目の『GoodDays』では、LED212Gを10秒間隔で点滅させることになる。
【0099】
このように、公演情報において発光パターンを定めておくことにより、たとえばアップテンポな楽曲では高速に点滅させてローテンポな楽曲では低速に点滅させるなど、演目に合った発光をおこなうことができ、利用者と公演者との一体感を一層と高めて、利用者に公演を一層と楽しませることができる。
【0100】
なお、本実施の形態で説明した発光制御方法やコンテンツ配信方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータ、ワークステーション、端末端末(携帯電話)、マイクロコンピュータなどのコンピュータ装置で実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な媒体であってもよい。
【0101】
以上に説明したように、本発明にかかる発光制御装置、発光制御システムによれば、利用者を公演に集中させて楽しませることができる。
【符号の説明】
【0102】
100 発光制御システム
110 コンテンツ配信サーバ
111、1000、1200 公演データベース
120 通信端末
130 発光制御装置
140 ネットワーク
150 近距離無線通信
210 基台部
211 近距離無線通信部
212R,212G,212B,212Y,212P LED
213 発光指示ボタン
214 発光切替ボタン
220 反射部材
230 発光部カバー
401,402,1001,1002,1201 公演情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の発光態様で発光可能な発光部と、
複数の演目の上演される順序と各演目に対応づけられた発光態様とを定めた情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された情報に基づき、前記発光部が、前記順序にしたがって前記各演目に対応づけられた発光態様で発光するように制御する発光制御手段と、
を備えることを特徴とする発光制御装置。
【請求項2】
利用者の操作を受け付ける受付手段をさらに備え、
前記発光制御手段は、前記受付手段により操作を受け付けると、つぎの演目に対応づけられた発光態様で発光するように制御することを特徴とする請求項1に記載の発光制御装置。
【請求項3】
前記発光部を発光させてからの経過時間を計時する計時手段をさらに備え、
前記発光制御手段は、前記計時手段により計時された経過時間が所定時間となったときに、つぎの演目に対応づけられた発光態様で発光するように制御することを特徴とする請求項1または2に記載の発光制御装置。
【請求項4】
複数の演目の上演される順序と各演目に対応づけられた発光態様とを定めた情報を配信するサーバと、
複数の発光態様で発光可能な発光部を備えて、前記サーバから配信される情報に基づき、前記発光部を発光させる発光制御装置と、を備える発光制御システムであって、
前記発光制御装置は、
前記発光部と、
前記サーバから配信された情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された情報に基づき、前記発光部が、前記順序にしたがって前記各演目に対応づけられた発光態様で発光するように制御する発光制御手段と、
を備えることを特徴とする発光制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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