説明

発光装置及び電子機器

【課題】発光素子の温度を正確に検出できる発光装置及び電子機器を提供する。
【解決手段】発光装置2は、第1面と第2面とを有する第1基板36と、第1基板36の第1面と対向して配置される第2基板40と、第1基板36の第1面に設けられており、発光素子12を夫々含む複数の画素部と、第2基板40上における第1基板36と対向する側に設けられ、複数の画素部の間の領域の少なくとも一部と対向する遮光部45と、を備え、遮光部45は、導電体を含み、複数の画素部の温度を検出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光装置及び電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の発光装置の一例である有機EL(Electro-luminescence)パネルの発光素子に用いられる有機EL材料は、使用される環境温度によってその材料特有の温度特性から発光輝度が異なってしまうという問題点があることが知られている。RGB独立発光のパネルでは特にこの材料特有の温特の違いにより、色ずれが起こり表示品質の著しい低下となる。ここでいう「色ずれ」とは、(1)基板面内(特に中心付近の画素と外周付近の画素)で起こり得る温度差に起因したI−L特性(電流−光出力特性)の変化(ずれ)、(2)RGB毎に異なる温度特性に起因したI−L特性の変化(ずれ)、(3)TFT(Thin Film Transistor)や周辺回路(配線)等から発生した熱に起因したI−L特性の変化(ずれ)をいう。
【0003】
このような問題点に関しては、温度検出手段によって、複数の画素部の温度を検出することで、表示領域における温度を検出し、色ずれのない高品質な画像表示を行う技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、有効表示領域内の複数画素を画像表示と温度検出に兼用することで、自発光素子の駆動温度を正確に検出する技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−234447号公報
【特許文献2】特開2008−181008号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、対向基板に温度検出手段を有することが開示されているが具体的な検出方法が記載されていない。また、特許文献2に開示された技術では、画素内に温度検出用配線、スイッチを有するため、レイアウトが困難という問題がある。
発光素子の温度を正確に検出できる発光装置及び電子機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0007】
[適用例1]第1面と第2面とを有する第1基板と、前記第1基板の第1面と対向して配置される第2基板と、前記第1基板の第1面に設けられており、発光素子を夫々含む複数の画素部と、前記第2基板上における前記第1基板と対向する側に設けられ、前記複数の画素部の間の領域の少なくとも一部と対向する遮光部と、を備え、前記遮光部は、導電体を含み、前記複数の画素部の温度を検出する機能を有することを特徴とする発光装置。
【0008】
これによれば、本発明の発光装置は、例えば透明基板からなる第1基板の第1面の、例えば表示領域に複数の画素部が形成される。複数の画素部と対向するように第2基板が配置され、第1及び第2基板が例えば接着部材を介して互いに貼り合わせられることにより形成される。
【0009】
本発明の発光装置によれば、その動作時には、各画素部において、例えば、発光素子に印加電流が印加されることにより、発光素子において例えば有機EL層等の発光層が発光する。この場合、印加電流によって、画素部の輝度が制御される。このような動作時には、例えば、発光素子が発光する際に生じる熱や、画素部に設けられた例えばTFT等の半導体素子、配線抵抗等による発熱のため、画素部の温度が変化してしまうおそれがある。発光素子は、使用される温度が異なると印加電流に対する発光輝度が異なるという温度特性を有する場合が多く、画素部の温度変化に伴い、画素部における輝度も変化してしまうおそれがある。
【0010】
しかるに本発明では、複数の画素部の温度を検出する遮光部が、複数の画素部のうち少なくとも一部に対して平面的に重なるように設けられている。これにより、発光素子の温度を正確に検出することが可能となる。また、発光装置の動作時にも、複数の画素部の温度を検出できる。さらに、従来温度検出用に金属導線を配線していたスペースを省略することができる。
【0011】
尚、遮光部により「検出する」とは、狭義には、直接的に即ち遮光部により検出するあるいは測定する場合の他に、広義には、画素部の温度に関連する他の一又は複数のパラメーターに基づいて、間接的に検出する、算出する、推定する、予測する、予想する、特定する等々の場合を含んでよい。
【0012】
以上説明したように、本発明に係る発光装置によれば、遮光部によって、複数の画素部の温度を検出することができる。
【0013】
[適用例2]上記発光装置であって、前記第1基板の第1面に設けられ、前記遮光部に対応して設けられた外部回路を接続する複数の端子部と、前記第1基板と前記第2基板との間に設けられ、前記各端子部と前記遮光部とを電気的に接続する上下導通部と、を備えたことを特徴とする発光装置。
【0014】
これによれば、外部回路を容易に接続することができる。
【0015】
[適用例3]上記発光装置であって、前記複数の端子部は、互いの近傍に配置されていることを特徴とする発光装置。
【0016】
これによれば、端子部同士が近いので、外付けのFPCの設計がし易く、FPCを小さくできる。
【0017】
[適用例4]上記発光装置であって、前記遮光部によって検出された温度に応じて、前記発光素子が所定の輝度で発光するように、前記発光素子に印加すべき駆動波形を制御する駆動波形制御回路を備えたことを特徴とする発光装置。
【0018】
これによれば、遮光部によって検出された温度に応じた印加電流を発光素子に印加するようにすることで、画素部の輝度が所望の輝度となるように制御できる。即ち、例えば、発光装置の動作中に、例えば所定時間毎に遮光部により温度を検出し、検出された温度に基づいて所望の輝度となるように補正された印加電流を発光素子に印加することで、発光素子の温度変化による発光輝度の変化あるいは所望の輝度からのズレを低減あるいは防止できる。
【0019】
[適用例5]上記発光装置であって、前記発光素子は、R(赤)、G(緑)、及びB(青)の各色のいずれかを発光する発光層を夫々含む3種類の発光素子であり、前記駆動波形制御回路は、前記3種類の発光素子毎に前記駆動波形を制御することを特徴とする発光装置。
【0020】
これによれば、駆動波形制御回路は、R、G、及びBに夫々対応する発光素子に印加すべき駆動波形を独立して制御する。即ち、RGB毎に独立して印加すべき駆動波形を補正する。よって、RGB毎に発光素子の温度特性が異なることに起因して、色ずれが生じてしまうことを低減あるいは防止できる。従って、より一層、高品質な画像表示が可能となる。
【0021】
[適用例6]上記発光装置であって、前記遮光部の形状は、クランク状に繰り返し折れ曲がった線状であることを特徴とする発光装置。
【0022】
これによれば、遮光部の抵抗値が大きくなるので、温度変化に対する検出感度が向上する。
【0023】
[適用例7]上記発光装置であって、前記遮光部は、前記複数の画素部が設けられた表示領域における複数箇所に設けられることを特徴とする発光装置。
【0024】
これによれば、遮光部によって、複数の画素部の温度をきめ細かく検出することができる。
【0025】
[適用例8]上記1〜7のいずれか一項に記載の発光装置を具備してなる電子機器。
【0026】
これによれば、上記した本発明に係る発光装置を具備してなるので、使用される環境の温度変化によらず、高品位の表示が可能な、携帯電話又は電子手帳等の携帯機器、投射型表示装置、ワードプロセッサー、ビューファインダー型又はモニター直視型のビデオテープレコーダー、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネル、DSC、さらには電気光学装置を露光用ヘッドとして用いたプリンター、コピー、ファクシミリ等の画像形成装置などの各種電子機器を実現できる。また、本発明に係る電子機器は、高い信頼性が要求される車載用のカーナビゲーション又はインパネに用いられる表示部に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】第1の実施形態に係る有機EL装置の全体構成を示すブロック図。
【図2】第1の実施形態に係る有機EL装置の遮光部の画像表示領域における配置を示す概略平面図。
【図3】図2のA−A断線に沿う概略断面図。
【図4】図2のB−B断線に沿う概略断面図。
【図5】第1の実施形態に係る有機EL装置のMoの抵抗率を示す図。
【図6】第1の実施形態に係る有機EL装置の駆動方法を示すブロック図。
【図7】第2の実施形態に係る有機EL装置の遮光部の画像表示領域における配置を示す平面図。
【図8】第2の実施形態に係る有機EL装置の遮光部の画像表示領域における配置を示す平面図。
【図9】第3の実施形態に係る有機EL装置の遮光部の画像表示領域における配置を示す平面図。
【図10】第4の実施形態に係る有機EL装置の遮光部の画像表示領域における配置を示す平面図。
【図11】第4の実施形態に係る有機EL装置の遮光部の画像表示領域における配置を示す平面図。
【図12】第4の実施形態に係る有機EL装置の遮光部の画像表示領域における配置を示す平面図。
【図13】発光装置を適用した電子機器の一例たるパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図。
【図14】発光装置を適用した電子機器の一例たる携帯電話の構成を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下では、本実施形態について図を参照しつつ説明する。以下の実施形態では、発光装置の一例である有機EL装置を例にとる。
(第1の実施形態)
本実施形態に係る有機EL装置について、図1〜図6を参照して説明する。
【0029】
先ず、本実施形態に係る有機EL装置の全体構成について、図1を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る有機EL装置2の全体構成を示すブロック図である。
【0030】
有機EL装置2は、図1に示すように、駆動回路内蔵型のアクティブマトリクス駆動方式で駆動される表示装置であり、有機EL装置2が有する各画素部10は、発光素子としての有機EL素子12を備えている。
【0031】
有機EL装置2の画像表示領域14には、縦横に配線されたデータ線16及び走査線18が設けられており、それらの交点に対応する各画素部10はマトリクス状に配列されている。さらに、画像表示領域14には各データ線16に対して配列された画素部10に対応する電源供給線20が設けられている。
【0032】
画像表示領域14の周辺に位置する周辺領域には、走査線駆動回路22、データ線駆動回路24、及び駆動波形制御回路26が設けられている。走査線駆動回路22は複数の走査線18に走査信号を順次供給する。駆動波形制御回路26は、後述するように、画像表示領域14に設けられた遮光部の抵抗値に係る温度データに基づいて、後述する補正データを生成し、データ線駆動回路24に出力する。
【0033】
データ線駆動回路24は、駆動波形制御回路26からの補正データと表示データとから画素部10を駆動するための駆動波形を生成し、生成した駆動波形を、画像表示領域14に配線されたデータ線16に供給する。尚、走査線駆動回路22の動作とデータ線駆動回路24の動作とは、同期信号線28を介して相互に同期が図られる。電源供給線20には、外部回路から画素駆動用電源が供給される。図1中、一つの画素部10に着目すれば、画素部10には、有機EL素子12が設けられると共に、例えばTFTを用いて構成されるスイッチング用トランジスター30及び駆動用トランジスター32、並びに保持容量34が設けられている。スイッチング用トランジスター30のゲート電極には走査線18が電気的に接続されており、スイッチング用トランジスター30のソース電極にはデータ線16が電気的に接続され、スイッチング用トランジスター30のドレイン電極には駆動用トランジスター32のゲート電極が電気的に接続されている。また、駆動用トランジスター32のドレイン電極には、電源供給線20が電気的に接続されており、駆動用トランジスター32のソース電極には有機EL素子12の陽極が電気的に接続されている。尚、図1に例示した画素回路の構成の他にも、電流プログラム方式の画素回路、電圧プログラム方式の画素回路、電圧比較方式の画素回路、サブフレーム方式の画素回路等の各種方式の画素回路を採用することが可能である。
【0034】
次に、本実施形態に係る有機EL装置2の具体的な構成について、図2〜図4を参照して説明する。
図2は、本実施形態に係る有機EL装置2の遮光部の画像表示領域14における配置を示す概略平面図である。図3は、図2のA−A断線に沿う概略断面図である。図4は、図2のB−B断線に沿う概略断面図である。
【0035】
有機EL装置2は、図2に示すように、第1面と第2面とを有する第1基板としての素子基板36、素子基板36の第1面と対向して配置される第2基板としての封止基板40、封止基板40上における素子基板36と対向する側に設けられた遮光部45、素子基板36の第1面に設けられた複数の端子部49、及び素子基板36と封止基板40との間の画像表示領域14の周辺領域に設けられた上下導通部55を備えて構成されている。
遮光部45は、複数の画素部10(図1参照)の間の領域の少なくとも一部と対向している。
端子部49は、遮光部45に対応して設けられている。端子部49には、外部回路(図示せず)が接続される。
上下導通部55は、配線55aを介して、各端子部49と遮光部45とを電気的に接続している。
【0036】
有機EL装置2は、図3に示すように、素子基板36、素子基板36上に形成された有機EL素子12、駆動用トランジスター32、バンク部38、及び封止基板40を備えて構成されている。尚、有機EL素子12は、図中上側に光を出射するトップエミッション型の有機EL素子であるが、ボトムエミッション型の有機EL素子であってもよい。
【0037】
素子基板36は、例えば、ガラス基板等で構成されている。素子基板36は、素子基板36の第1面に有機EL素子12が形成されているだけでなく、図1に示す走査線駆動回路22、データ線駆動回路24、温度検出回路63(図6参照)、及び駆動波形制御回路26等の各種回路を備えている。このような回路は、素子基板36における画像表示領域14の周辺領域に設けられている。
【0038】
有機EL素子12は、有機EL層42、陰極44、及び陽極46を備えて構成されている。有機EL層42は、複数の有機EL層42を互いに隔てるための素子分離部として機能するバンク部38に囲まれた凹部48に有機材料を塗布することによって形成されている。
【0039】
バンク部38は、有機EL層42が形成される凹部48を規定する。バンク部38は、フェノール又はポリイミドなどの絶縁性を有する感光性樹脂からなり、画素部10を構成する陽極46の周囲を一部覆って、複数の陽極46をそれぞれ区画するように設けられている。
【0040】
陽極46は、素子基板36上に順次形成されたゲート絶縁膜52、層間絶縁膜54、平坦化膜50、及びバンク部38のうちバンク部38に埋め込まれるように形成されている。陽極46は、例えば、有機EL層42から図中下側に出射される光を下側に透過するように例えばITO(Indium Tin Oxide)等の透明材料で構成された透明電極である。陽極46は、素子基板36上に形成されたTFT32の3端子のうちの1つに接続しており、例えば、透明電極材料であるITOを厚さ100nm程度に成膜した電極である。また、陽極46の下層(平坦化膜50側)に、絶縁層を介してAl(アルミニウム)からなる反射膜51が設けられている。当該反射膜51は、有機EL層42における発光を封止基板40側に反射するものである。また、当該反射膜51はAlに限定されず、発光を反射する機能(反射面)を有していればよい。例えば、絶縁性の有機材料あるいは無機材料を用いて凹凸を有する反射面を形成する方法、陽極46自体を、反射機能を有する導電材料で構成し、表面層にITO膜を形成する方法などが挙げられる。
【0041】
陰極44は、素子基板36上に形成された各有機EL素子12で共通とされる共通電極である。陰極44は、有機EL層42の上面から各有機EL層42を互いに隔てるバンク部38の上面に渡って形成されている。
【0042】
駆動用トランジスター32のソース電極32sは、図1に示す電源供給線20に電気的に接続されており、ドレイン電極32dは陽極46に電気的に接続されている。駆動用トランジスター32は、図1に示すデータ線16を介してゲート電極56aに供給されるデータ信号に応じてオンオフされ、駆動電流を有機EL素子12に供給する。また、駆動用トランジスター32と同様に図1に示すスイッチング用トランジスター30も素子基板36上に形成されている。
【0043】
半導体層56は、例えば低温ポリシリコン技術を用いて形成された多結晶シリコン層あるいはアモルファスシリコン層である。半導体層56上には、半導体層56を埋め込んで、スイッチング用トランジスター30及び駆動用トランジスター32のゲート絶縁膜52が形成されている。駆動用トランジスター32のゲート電極56a及び図1に示す走査線18は、ゲート絶縁膜52上に形成されている。走査線18の一部は、スイッチング用トランジスター30のゲート電極として形成されている。ゲート電極56a及び走査線18は、Al、W(タングステン)、Ta(タンタル)、Mo(モリブデン)、Ti(チタン)、Cu(銅)、Cr(クロム)等のうち少なくとも一つを含む金属材料を用いて形成されている。
【0044】
走査線18や駆動用トランジスター32のゲート電極56aを埋め込んで、ゲート絶縁膜52上には図3に示す層間絶縁膜54が形成されている。層間絶縁膜54及びゲート絶縁膜52は、例えばシリコン酸化膜(SiOx)から構成されている。層間絶縁膜54上には、例えばAl又はITOを含む導電材料から夫々構成されるデータ線16及び電源供給線20、さらには駆動用トランジスター32のソース電極32sが形成されている。層間絶縁膜54には、層間絶縁膜54の表面から層間絶縁膜54及びゲート絶縁膜52を貫通して、駆動用トランジスター32の半導体層56に至るコンタクトホール58,60が形成されている。電源供給線20及びドレイン電極32dを構成する導電膜は、コンタクトホール58,60の各々の内壁に沿って半導体層56の表面に至るように連続的に形成されている。層間絶縁膜54上には、電源供給線20及びドレイン電極32dを埋め込んで、平坦化膜50として例えばシリコン窒化膜(SiNx)ないしシリコン酸化膜が形成されている。平坦化膜50上には、例えばシリコン酸化膜よりなるバンク部38が形成される。バンク部38によって、画素部10における有機EL層42の形成領域が規定されている。
【0045】
このような複数の有機EL素子12が設けられた画像表示領域14を少なくとも覆うように層間絶縁膜41が設けられている。
【0046】
層間絶縁膜41は、無機材料からなる例えばSixy(窒化シリコン)膜であり、後述するプラズマCVD装置を用いて透明性を有するように成膜されたものである。
【0047】
封止基板40は、透明なガラス等からなる基板を用いている。有機EL素子12(素子基板36の第1面)に面する側には、画素部10の配置に対応した赤(R)、緑(G)、青(B)、3色のフィルターエレメント43R,43G,43Bとこれを区画する遮光部45が設けられている。
【0048】
有機EL装置2は、いわゆるトップエミッション型の構造となっており、陽極46と陰極44との間に駆動電流を流して有機EL層42で発光した白色光を前述した反射膜51で反射させ、フィルターエレメント43R,43G,43Bを介して封止基板40側から取り出す構成となっている。トップエミッション型の構造であるため、素子基板36は、透明基板及び不透明基板のいずれも用いることができる。不透明基板としては、例えば、アルミナ等のセラミックス、ステンレススチール等の金属シートに表面酸化などの絶縁処理を施したものの他に、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂などが挙げられる。
【0049】
3色のフィルターエレメント43R,43G,43Bとこれを区画する遮光部45上には、平坦化膜53として例えばアクリルなどの絶縁性を有する感光性樹脂が形成されている。
【0050】
画像表示領域14の外側には、図4に示すように、素子基板36と封止基板40との間に、例えばAl又はITOを含む導電材料から夫々構成される、素子基板36の第1面に設けられた電極55cと配線55a、及び封止基板40上における素子基板36と対向する側に設けられた電極55bを介して、各端子部49と遮光部45とを電気的に接続する上下導通部55が設けられている。上下導通部55の導通材は、樹脂中に導電粒子を含有させたものである。すなわち、この導電材は、銀や破砕によって形成したニッケル粒子などの金属粒子、カーボン粒子、さらには樹脂からなるコアにニッケルメッキし、さらに金メッキしてなる粒子、などの導電粒子を、例えばエポキシ等の樹脂に配合し含有させてなる導電性ペーストや、この導電性ペーストをシート状に加工した導電性シートからなるものである。なお、特に樹脂に関しては、常温で接着性を有するものとして、ゴム系やアクリル系のものも好適に用いられる。
【0051】
本実施形態では、図3に示すように、遮光部45が、封止基板40上における素子基板36と対向する側に設けられている。遮光部45は、例えばMoなどの不透明な導電体を形成し、素子基板36の直上となるように構成されており、画像表示領域14における有機EL素子12付近の温度が検出可能となっている。遮光部45は、遮光部45の抵抗率の変化により、画像表示領域14における有機EL素子12付近の温度が検出可能となっている。遮光部45は、抵抗率の変化が検出できるように端子部49(図2参照)が設けられている。
【0052】
封止基板40と素子基板36とを貼り合わせて有機EL装置2を構成した際、遮光部45が画素部10(画像表示領域14)のうち少なくとも一部と重なることになるため、従来技術で示した構造と比較して遮光部45と有機EL素子12との距離が近いので、有機EL素子12の温度を正確に検出することができる。
【0053】
温度の検出方法には遮光部45の導電体の抵抗率の温度依存性を利用する。温度依存性の例として、導電体であるMoの抵抗率を図5に示す。これにより、導電体の抵抗率の変化から温度を逆算することができる。導電体のMoの厚さは、例えば150nm程度である。
【0054】
本実施形態では遮光部45を利用するため、有機EL素子12の直上に遮光部45を配置することが可能となる。この特徴から、遮光部45と有機EL素子12との距離が近くなるため、有機EL素子12の温度を正確に検出することができる。
【0055】
導電体の材料は、Mo以外に、例えばAu、Ni、Pt、Ag、Al、W、Ta、Ti、Cu、Cr等のうち少なくとも一つを含む金属材料といった不透明な導電体であってもよい。尚、遮光部45は、不透明な導電体であれば、薄膜状のサーミスターや熱電対等を含んで構成してもよいし、また、有機又は無機EL材料等の発光材料、あるいは、p型又はn型の不純物がドープされたシリコン膜等を夫々含んで構成してもよい。この場合にも、発光材料あるいはシリコン膜の抵抗値等の温度特性の変化を利用して、温度を検出できる。
【0056】
封止基板40は、水分が有機EL装置2の外部から有機EL層42に浸入することを防止する。より具体的には、封止基板40は、素子基板36上に接着剤によって接着されており、有機EL装置2の外気が有機EL素子12に触れないように有機EL素子12を封止する。素子基板36上に封止基板40を接着する接着剤は、熱硬化樹脂あるいは紫外線硬化樹脂を含んでおり、例えば、熱硬化樹脂の一例であるエポキシ樹脂を封止基板40の周縁部にディスペンサー等の塗布手段を用いて塗布される。
【0057】
封止基板40の素子基板36に対向する側の面において、封止基板40の周縁部は中央部に対して凸状となっており、封止基板40がバンク部38の上面に接着された状態で封止基板40の中央部及び有機EL素子12の間に一定の空間が介在する。封止基板40及び有機EL素子12間の空間には、不活性ガス、樹脂あるいはオイル等の充填材47が充填され、この充填材47により装置外部から侵入する水分を低減する。封止基板40は、例えば、ガラス板、又は防湿処理を施したプラスチック板を用いることができる。特に、封止基板40としてガラス基板を用いた場合には、ガラス基板である素子基板36及び封止基板40の熱膨張率が同等であることから、熱膨張率の違いに起因するこれら基板間のひずみを低減することができ、装置全体の信頼性を高めることが可能である。尚、封止基板40は、上述したような凸状となっていなくてもよい、即ち、平板であってもよい。
【0058】
次に、本実施形態に係る有機EL装置2の駆動方法について、図6を参照して説明する。
図6は、本実施形態に係る有機EL装置2の駆動方法を示すブロック図である。
【0059】
有機EL装置2の動作時には、図6に示すように、温度検出回路63は、遮光部45の抵抗値を、例えば所定時間毎に検出し、検出した抵抗値に係る温度データを、駆動波形制御回路26へ出力する。駆動波形制御回路26は、温度検出回路63からの温度データに基づいて、所望の発光輝度が得られるように駆動波形に係る補正データを生成して、データ線駆動回路24へ出力する。ここで「補正データ」は、予め設定された温度に対応して決まる駆動波形と、検出された温度に対応して決まる駆動波形との差が小さくなるように、駆動波形の例えば幅、高さ、形状あるいは突入電流形状等のパラメーターを変更するためのデータである。即ち、例えば、予め設定された温度において所望の発光輝度で有機EL層42を発光させるのに必要な印加電流と、検出された温度において所望の発光輝度で有機EL層42を発光させるのに必要な印加電流との差を小さくする(即ち、補正する)ためのデータである。データ線駆動回路24は、駆動波形制御回路26からの補正データと表示データとから画素部10を駆動するための駆動波形を生成し、生成した駆動波形をデータ線16を介して画素部10に供給する。よって、有機EL素子12には、検出された温度に応じた駆動波形の印加電流が印加される。言い換えれば、温度検出回路63によって検出された温度が、駆動波形制御回路26へフィードバックされることにより、画素部10(あるいは有機EL素子12)の温度に応じて調整された駆動波形の印加電流が、有機EL素子12に印加される。従って、例えば、動作時における、有機EL素子12が発光する際に生じる熱や、TFT32,30等からの発熱による、画素部10の温度変化が発生しても、画素部10の輝度が所望の輝度となるように制御できる。
【0060】
以上のように、本実施形態では、遮光部45が設けられているので、有機EL装置2の動作中に、例えば所定時間毎に温度検出回路63により温度を検出し、検出された温度に基づいて所望の輝度となるように補正された駆動波形の印加電流を有機EL素子12に印加することで、有機EL素子12の温度変化による発光輝度の変化あるいは所望の輝度からのズレを低減あるいは好ましくは防止できる。
【0061】
さらに、再び図3において、本実施形態では、遮光部45は、封止基板40上に設けられているので、遮光部45を形成する材料あるいは製造プロセスに対する制約は殆どない。即ち、仮に、遮光部45を、複数の画素部10やデータ線駆動回路24等が設けられた素子基板36上に設ける場合と比較して、遮光部45を形成する材料あるいは製造プロセスの選択の幅が広い、つまり、設計自由度が高いので、遮光部45は容易に形成可能である。
【0062】
加えて、図3において、有機EL装置2は、上述したように、有機EL素子12から発光された光が封止基板40側から出射されるトップエミッション型である。本実施形態では、遮光部45は、封止基板40上に設けられているので、遮光部45を形成することによって、有機EL素子12から発光された光が素子基板36側から出射できる開口領域64を狭くしてしまうことはない。よって、遮光部45を、画素部10における開口率の低下を招かずに、画像表示領域14内に設けることができ、仮に、遮光部45を、画像表示領域14の周辺に位置する周辺領域に形成した場合と比較して、より精度良く、画素部10の温度を検出することが可能である。
【0063】
次に、本実施形態に係る有機EL装置2に設けられた遮光部の封止基板上の画像表示領域における配置について、図2を参照して説明する。
【0064】
本実施形態では、遮光部45は、図2に示すように、画素部10の配置に対応した赤(R)、緑(G)、青(B)、3色のフィルターエレメント43R,43G,43Bを区画するように設けられている。遮光部45は、この区画する線状の全体を1つの繋がった形態として配置されている。遮光部45は、封止基板40上の画像表示領域14の全面に配置されている。よって、画像表示領域14における複数の画素部10の温度分布を検出することができる。したがって、複数の画素部10に印加する駆動波形を、複数の画素部10の温度に応じて、上述した駆動波形制御回路26によって補正することにより、複数の画素部10の温度に起因した画像表示領域14における輝度ばらつきを低減あるいは防止できる。
【0065】
以上説明したように、本実施形態の有機EL装置2によれば、遮光部45によって、複数の画素部10の温度を検出することができ、検出された温度に応じて駆動波形制御回路26によって駆動波形を補正できるので、高品質な画像表示が可能となる。さらに、遮光部45は、封止基板40上に形成されるので、設計自由度が高く、容易に製造可能である。
【0066】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る有機EL装置について、図7及び図8を参照して説明する。
図7及び図8は、第1の実施形態における図2と同趣旨の平面図である。尚、図7及び図8において、図1〜図6に示した第1の実施形態に係る構成要素と同様の構成要素に同一の参照符号を付し、それらの説明は適宜省略する。また、図2に示した遮光部45の全体図は省略する。
【0067】
本実施形態に係る有機EL装置4では、遮光部45のうち、その一部であるクランク状に繰り返し折れ曲がった線状を1つの繋がった形態として複数の画素部10の温度の検出を可能にしている。例えば、図7に示すように、遮光部45aは、画像表示領域14の左右方向に延びるクランク状に繰り返し折れ曲がった線状からなる。また、図8に示すように、遮光部45bは、画像表示領域14の上下方向に延びるクランク状に繰り返し折れ曲がった線状からなる。よって、遮光部45a,45bの抵抗値は大きくなるので、温度変化に対する検出感度を向上させることができる。従って、複数の画素部10に印加する駆動波形を、検出感度を向上させた温度変化に応じて、上述した駆動波形制御回路26によって補正することにより、複数の画素部10の温度分布に起因した画像表示領域14における輝度ばらつきを低減あるいは防止できる。特に、画像表示領域14が広い(即ち、素子基板36及び封止基板40、あるいは発光パネルのサイズが大きい)場合、複数の画素部10の温度分布が生じ易く、画像表示領域14における輝度ばらつきが発生しやすいので、遮光部の抵抗値を大きくすることによって検出された複数の画素部10の温度分布に応じて駆動波形を補正することは、極めて有効である。
【0068】
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態に係る有機EL装置について、図9を参照して説明する。
図9は、第1の実施形態における図2と同趣旨の断面図である。尚、図9において、図1〜図6に示した第1の実施形態に係る構成要素と同様の構成要素に同一の参照符号を付し、それらの説明は適宜省略する。
【0069】
本実施形態に係る有機EL装置6では、図9に示すように、遮光部45を分割して複数の画素部10の温度の並列検出を可能にしている。例えば、遮光部45は、1つの遮光部45cと1つの遮光部45dとからなる。遮光部45cは、封止基板40上の画像表示領域14の上部に配置されており、遮光部45dは、封止基板40上の画像表示領域14の下部に配置されている。よって、画像表示領域14における複数の画素部10の温度分布を検出することができる。従って、複数の画素部10に印加する駆動波形を、複数の画素部10の温度分布に応じて、上述した駆動波形制御回路26によって補正することにより、複数の画素部10の温度分布に起因した画像表示領域14における輝度ばらつきを低減あるいは防止できる。特に、画像表示領域14が広い(即ち、素子基板36及び封止基板40、あるいは発光パネルのサイズが大きい)場合、複数の画素部10の温度分布が生じ易く、画像表示領域14における輝度ばらつきが発生しやすいので、遮光部45c,45dによって検出された複数の画素部10の温度分布に応じて駆動波形を補正することは、極めて有効である。
【0070】
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態に係る有機EL装置について、図10〜図12を参照して説明する。
図10〜図12は、第1の実施形態における図2と同趣旨の断面図である。尚、図10〜図12において、図1〜図6に示した第1の実施形態に係る構成要素と同様の構成要素に同一の参照符号を付し、それらの説明は適宜省略する。
【0071】
本実施形態に係る有機EL装置8では、図10に示すように、複数の端子部49を互いの近傍に配置している。本実施形態によれば、端子部49同士が近いので、端子部49に接続する外付けのFPC(図示せず)の設計がし易く、FPCの形状を小さくすることができる。
【0072】
なお、上下導通部55を配置する位置は、図10に示すような、画像表示領域14の対角に限ったものではなく、封止基板40上の遮光部45の配線を引き回すことにより上下導通部55の位置は任意に配置可能である。例えば、図11に示すように、遮光部45の右下部の配線を画像表示領域14の周辺領域の右上部まで引き回し、そこに上下導通部55を配置し、そこから左下部の端子部49まで配線55aを引き回す構成である。これにより、2つの上下導通部55を画像表示領域14の一辺に配置することができる。また、図12に示すように、遮光部45の右下部の配線を画像表示領域14の周辺領域の左上部まで引き回し、そこに上下導通部55を配置し、そこから左下部の端子部49まで配線55aを引き回す構成である。これにより、2つの上下導通部55を互いの近傍に配置することができる。
【0073】
<電子機器>
次に、上述した、第1又は第2の実施形態に係る有機EL装置が各種の電子機器に適用される場合について説明する。
【0074】
<モバイル型コンピューター>
先ず、この有機EL装置を、モバイル型のパーソナルコンピューターに適用した例について説明する。
図13は、このパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。図において、コンピューター100は、キーボード102を備えた本体部104と、有機EL装置を用いて構成された表示部106を有する表示ユニット108とを備えている。
【0075】
<携帯電話>
さらに、この有機EL装置を、携帯電話に適用した例について説明する。
図14は、この携帯電話の構成を示す斜視図である。図において、携帯電話120は、複数の操作ボタン122と共に、有機EL装置を用いて構成された表示部124を備えるものである。
【0076】
この他にも、有機EL装置は、ノート型のパーソナルコンピューター、PDA、テレビ、ビューファインダー、モニター直視型のビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳、電卓、ワードプロセッサー、ワークステーション、POS端末、タッチパネル、DSCなど、さらには有機EL装置を露光用ヘッドとして用いたプリンター、コピー、ファクシミリ等の画像形成装置などの装置等に適用することができる。
【0077】
なお、第3の実施形態において遮光部45を上下2領域に分割しているが、これに係らず複数のブロックに分割可能である。
また、上記有機EL装置は、パッシブマトリクス駆動方式の有機EL素子にも適用することができる。
【符号の説明】
【0078】
2,4,6,8…有機EL装置(発光装置) 10…画素部 12…有機EL素子(発光素子) 14…画像表示領域 16…データ線 18…走査線 20…電源供給線 22…走査線駆動回路 24…データ線駆動回路 26…駆動波形制御回路 28…同期信号線 30,32…TFT 32d…ドレイン電極 32s…ソース電極 34…保持容量 36…素子基板(第1基板) 38…バンク部 40…封止基板(第2基板) 41…層間絶縁膜 42…有機EL層 43R,43G,43B…フィルターエレメント 44…陰極 45,45a,45b,45c,45d…遮光部 46…陽極 47…充填材 48…凹部 49…端子部 50…平坦化膜 51…反射膜 52…ゲート絶縁膜 53…平坦化膜 54…層間絶縁膜 55…上下導通部 55a…配線 55b,55c…電極 56…半導体層 56a…ゲート電極 58,60…コンタクトホール 63…温度検出回路 64…開口領域 100…コンピューター 102…キーボード 104…本体部 106…表示部 108…表示ユニット 120…携帯電話 122…操作ボタン 124…表示部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面と第2面とを有する第1基板と、
前記第1基板の前記第1面と対向して配置される第2基板と、
前記第1基板の前記第1面に設けられており、発光素子を夫々含む複数の画素部と、
前記第2基板上における前記第1基板と対向する側に設けられ、前記複数の画素部の間の領域の少なくとも一部と対向する遮光部と、
を備え、
前記遮光部は、導電体を含み、前記複数の画素部の温度を検出することを特徴とする発光装置。
【請求項2】
請求項1に記載の発光装置において、
前記第1基板の前記第1面に設けられ、前記遮光部に対応して設けられた外部回路を接続する複数の端子部と、
前記第1基板と前記第2基板との間に設けられ、前記各端子部と前記遮光部とを電気的に接続する上下導通部と、
を備えたことを特徴とする発光装置。
【請求項3】
請求項2に記載の発光装置において、
前記複数の端子部は、互いの近傍に配置されていることを特徴とする発光装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の発光装置において、
前記遮光部によって検出された温度に応じて、前記発光素子が所定の輝度で発光するように、前記発光素子に印加すべき駆動波形を制御する駆動波形制御回路を備えたことを特徴とする発光装置。
【請求項5】
請求項4に記載の発光装置において、
前記発光素子は、R(赤)、G(緑)、及びB(青)の各色のいずれかを発光する発光層を夫々含む3種類の発光素子であり、
前記駆動波形制御回路は、前記3種類の発光素子毎に前記駆動波形を制御することを特徴とする発光装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の発光装置において、
前記遮光部の形状は、クランク状に繰り返し折れ曲がった線状であることを特徴とする発光装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項に記載の発光装置において、
前記遮光部は、前記複数の画素部が設けられた表示領域における複数箇所に設けられることを特徴とする発光装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項に記載の発光装置を具備してなる電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−282775(P2010−282775A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−133787(P2009−133787)
【出願日】平成21年6月3日(2009.6.3)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】