説明

発呼制御方法及び発呼制御システム

【課題】ピア・ツー・ピア通信を行う複数のエージェント端末をグループ化し、グループに対する発呼をすることを可能とする。
【解決手段】お客様端末が、自動着信呼分配装置に対し、発呼の要求を出す。自動着信呼分配装置が、発呼の要求を受けたならば、エージェント端末に対し、着呼可能性を問い合わせる。エージェント端末が、問合せを受けた時に、着呼可能であるならば、着呼可能である旨及び自エージェント端末の識別情報を、自動着信呼分配装置に返す。自動着信呼分配装置が、着呼可能である旨及びエージェント端末の識別情報を受けたならば、お客様端末に対し、発呼許可の旨及びエージェント端末の識別情報を送信する。お客様端末が、発呼許可の旨及びエージェント端末の識別情報を受けたならば、エージェント端末の識別情報を用いて、エージェント端末に発呼する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、お客様をサポートするためのお客様サポートセンタ等にあるエージェント端末に対して発呼をかけるための発呼制御方法及び発呼制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、お客様(製品の購入者、サービスの提供を受ける者、これらを検討している者など)をサポートするために企業にはお客様相談センターが設けられている。お客様は、相談しようとした場合、お客様相談センターに電話をかけたり、ファクシミリを送信したり、電子メールを送信したりする。これに応じて、サポートセンタのエージェント(サポート係の者)がお客様の相談に応じる。
【0003】
また、電話、ファクシミリ、電子メールなどを単独で用いてサポートするよりは、これらを適宜組み合わせてお客様とコミュニケーションを取る方が、サポート満足度が高まるだけでなく、サポートの効率化を図ることができる。
【0004】
一方、インターネット上でピア・ツー・ピア通信をすることができる技術が普及してきている。例として、メッセンジャーやスカイプ(SKYPE(出願係属中の商標))(非特許文献1参照)などがあげられる。これらのピア・ツー・ピア通信を利用すると、通話をすることができるのみならず、文書、静止画、動画のやりとりをすることも可能となる。特に、スカイプは、無料で利用でき、且つ、通話時の音質がよいという点で注目されている。
【0005】
従って、お客様を厚くサポートするためには、お客様の端末とエージェントの端末との間でピア・ツー・ピア通信を行い、適宜、通話をしたり、文書をやりとりしたり、静止画をやりとりしたり、動画をやりとりしたり、テレビ通話を行うなど様々なコミュニケーションを取ると共に、サポートにおける通信コストを削減していくことが望ましい。
【非特許文献1】「はじめまして、Skypeです。」[online]、[平成18年3月3日検索]、 インターネット<URL: http://www.skype.com/intl/jp/products/>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、ピア・ツー・ピア通信をお客様相談センターに導入しようとした場合、次のような問題点が生じる。
【0007】
ピア・ツー・ピア通信に基づいているため、複数の端末に対応する1つの代表番号を定めることができない。
【0008】
更に、サポートセンタからお客様端末に着呼をかけるとすると、サポートセンタは、お客様端末のピア・ツー・ピア通信における識別情報を知っておかなければならない。しかし、お客様端末のピア・ツー・ピア通信における識別情報は、サポートセンタにより管理されている識別情報ではないためお客様を管理する点から好ましくない。また、お客様は自己の端末のピア・ツー・ピア通信における識別情報を自由に変更することが可能であるので、或るお客様の或る時には有効であったスカイプIDが後に無効となってしまう場合が多大にある。
【0009】
そこで、本発明は、ピア・ツー・ピア通信を行う複数のエージェント端末をグループ化し、グループに対する発呼をすることを可能とする発呼制御方法及び発呼制御システムを提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明は、お客様端末のピア・ツー・ピア通信における識別情報を利用しなくても、お客様端末とエージェント端末との通話を確立することを可能とする発呼制御方法及び発呼制御システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の観点によれば、お客様端末が、自動着信呼分配装置に対し、発呼の要求を出す発呼要求ステップと、前記自動着信呼分配装置が、前記発呼の要求を受けたならば、エージェント端末に対し、着呼可能性を問い合わせる着呼可能性問合せステップと、前記エージェント端末が、前記問合せを受けた時に、着呼可能であるならば、着呼可能である旨及び自エージェント端末の識別情報を、前記自動着信呼分配装置に返す着呼可能応答ステップと、前記自動着信呼分配装置が、着呼可能である旨及び前記エージェント端末の識別情報を受けたならば、前記お客様端末に対し、発呼許可の旨及び前記エージェント端末の識別情報を送信する発呼許可ステップと、前記お客様端末が、発呼許可の旨及び前記エージェント端末の識別情報を受けたならば、前記エージェント端末の識別情報を用いて、前記エージェント端末に発呼する発呼ステップと、を備えることを特徴とする発呼制御方法が提供される。
【0012】
上記の発呼制御方法において、前記お客様端末が、発呼許可の旨及び前記エージェント端末の識別情報を受けたならば、お客様が発呼を命令するための表示オブジェクトを表示する発呼命令表示オブジェクト表示ステップを更に備え、お客様が前記表示オブジェクトを活性化した時に、前記お客様端末は、前記エージェント端末に発呼するようにしてもよい。
【0013】
上記の発呼制御方法において、前記自動着信呼分配装置が、着呼可能である旨及び前記エージェント端末の識別情報を受けたならば、前記エージェント端末に対し、着信許可の旨を出す着信許可ステップを更に備え、前記エージェント端末は、前記着信許可の旨を受けた後に、着信可能状態となるようにしてもよい。
【0014】
上記の発呼制御方法において、前記エージェント端末は、前記着信許可の旨を受けてから所定期間経過後に、着信拒否状態となるようにしてもよい。
【0015】
上記の発呼制御方法において、前記お客様端末が、発呼許可の旨及び前記エージェント端末の識別情報を受けたならば、遅くとも前記エージェント端末が前記着信許可の旨を受けてから前記所定期間が経過するまで、お客様が発呼を命令するための表示オブジェクトを表示する発呼命令表示オブジェクト表示ステップを更に備え、お客様が前記表示オブジェクトを活性化した時に、前記お客様端末は、前記エージェント端末に発呼するようにしてもよい。
【0016】
上記の発呼制御方法において、前記着呼許可ステップにおいて、前記自動着信呼分配装置は、前記エージェント端末に対し、前記着信許可の旨と一緒に、発呼の要求を出した前記お客様端末の識別情報も出し、当該発呼制御方法は、前記発呼ステップを契機として、前記お客様端末と前記エージェント端末との間の通話が行われたならば、前記エージェント端末が、該通話の開始時刻と終了時刻を計測する通話時刻計測ステップと、前記エージェント端末が、前記通話が終了したならば、前記自動着信呼分配装置に対し、前記お客様端末の識別情報並びに前記通話の開始時刻及び終了時刻を送信する通話終了報告ステップと、を更に備えるようにしてもよい。
【0017】
本発明の第2の観点によれば、お客様端末が、自動着信呼分配装置に対し、グループへの発呼の要求を出す発呼要求ステップと、前記自動着信呼分配装置が、前記発呼の要求を受けたならば、前記グループに属する複数のエージェント端末に対し、着呼可能性を問い合わせる着呼可能性問合せステップと、各エージェント端末が、前記問合せを受けた時に、着呼可能であるならば、着呼可能である旨及び自エージェント端末の識別情報を、前記自動着信呼分配装置に返す着呼可能応答ステップと、前記自動着信呼分配装置が、少なくとも1つのエージェント端末から着呼可能である旨及びそのエージェント端末の識別情報を受けたならば、前記お客様端末に対し、発呼許可の旨及び前記複数のエージェント端末のうちの選択されたエージェント端末の識別情報を送信する発呼許可ステップと、前記お客様端末が、発呼許可の旨及び前記選択されたエージェント端末のうちの何れかの識別情報を受けたならば、前記選択されたエージェント端末の識別情報を用いて、前記選択されたエージェント端末に発呼する発呼ステップと、を備えることを特徴とする発呼制御方法が提供される。
【0018】
上記の発呼制御方法において、前記お客様端末が、発呼許可の旨及び前記エージェント端末の識別情報を受けたならば、お客様が発呼を命令するための表示オブジェクトを表示する発呼命令表示オブジェクト表示ステップを更に備え、お客様が前記表示オブジェクトを活性化した時に、前記お客様端末は、前記選択されたエージェント端末に発呼するようにしてもよい。
【0019】
上記の発呼制御方法において、前記自動着信呼分配装置が、前記少なくとも1つのエージェント端末から着呼可能である旨及び前記エージェント端末の識別情報を受けたならば、前記選択されたエージェント端末に対し、着信許可の旨を出す着信許可ステップを更に備え、前記選択されたエージェント端末は、前記着信許可の旨を受けた後に、着信可能状態となるようにしてもよい。
【0020】
上記の発呼制御方法において、前記選択されたエージェント端末は、前記着信許可の旨を受けてから所定期間経過後に、着信拒否状態となるようにしてもよい。
【0021】
上記の発呼制御方法において、前記お客様端末が、発呼許可の旨及び前記エージェント端末の識別情報を受けたならば、遅くとも前記選択されたエージェント端末が、前記着信許可の旨を受けてから前記所定期間が経過するまで、お客様が発呼を命令するための表示オブジェクトを表示する発呼命令表示オブジェクト表示ステップを更に備え、お客様が前記表示オブジェクトを活性化した時に、前記お客様端末は、前記選択されたエージェント端末に発呼するようにしてもよい。
【0022】
上記の発呼制御方法において、前記着呼許可ステップにおいて、前記自動着信呼分配装置は、前記選択されたエージェント端末に対し、前記着信許可の旨と一緒に、発呼の要求を出した前記お客様端末の識別情報も出し、当該発呼制御方法は、前記発呼ステップを契機として、前記お客様端末と前記選択されたエージェント端末との間の通話が行われたならば、前記選択されたエージェント端末が、該通話の開始時刻と終了時刻を計測する通話時刻計測ステップと、前記選択されたエージェント端末が、前記通話が終了したならば、前記自動着信呼分配装置に対し、前記お客様端末の識別情報並びに前記通話の開始時刻及び終了時刻を送信する通話終了報告ステップと、を更に備えるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、ピア・ツー・ピア通信を行う複数のエージェント端末をグループ化し、グループに対する発呼をすることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
【0025】
[実施形態1]
図1は、本発明の実施形態によるシステムの構成を示すブロック図である。
【0026】
図1を参照すると、このシステムは、お客様端末101、WEBサーバ103、WEBページ生成プログラム104、自動着信呼分配装置(ACD:automatic call distributor)105、第1のエージェント端末107−1、第2のエージェント端末107−2、・・・第Nのエージェント端末107−Nを備える。WEBサーバ103は、いわゆるhttpデーモンと呼ばれているソフトウェアである。WEBページ生成プログラム104は、WEBサーバ103と一体化されていても、WEBサーバ103から分離していてもよい。また、これらは、コンピュータ上(サーバ装置など)で動作する。
【0027】
図1には、お客様端末101は、1つしか示されていないが、実際には、同様なお客様端末が複数存在する。
【0028】
お客様端末101は、例えば、パーソナルコンピュータであるが、本発明に関連する構成要素として、WEBブラウザ111及びスカイプ・プログラム113を備える。
【0029】
各エージェント端末107は、例えば、パーソナルコンピュータであるが、本発明に関連する構成要素として、アプリケーション・プログラム115及びスカイプ・プログラム117を備える。
【0030】
WEBブラウザ111とWEBサーバ103は、インターネット121を介して、TCP/IP等のプロトコルを利用して、相互に通信を行う。また、WEBブラウザ111には、本発明に関連する機能を追加するためのプラグインが備わっている。
【0031】
スカイプ・プログラム113とスカイプ・プログラム117は、インターネット121を介して、TCP/IP及びUDP/IP等のプロトコルを利用して、ピア・ツー・ピアの通信を行う。なお、スカイプ・プログラム113とスカイプ・プログラム117との間には、スーパー・ノードが存在するが図示していない。また、図1には、第1のエージェント端末107−1のスカイプ・プログラム117がスカイプ・プログラム113と通信を行っている様子が示されているが、第2のエージェント端末107−2のスカイプ・プログラム117から第Nのエージェント端末107−Nのスカイプ・プログラム117も、同様に、スカイプ・プログラム113と通信を行うことができる。
【0032】
次に、図2を参照して、お客様端末のWEBブラウザ111が表示する画面に、お客様相談センターのグループ毎の着信可能状況を表示する方法及びお客様相談センターの各エージェント端末の着信可能状況を表示する方法を説明する。
【0033】
まず、自動着信呼分配装置105は、グループ毎に、そのグループに属する全てのエージェント端末107のアプリケーション・プログラム115に対し、そのエージェント端末107が着信可能な状態にあるか否かを問い合わせる(ステップS201)。図2に示す例では、第1のエージェント端末107−1、第2のエージェント端末107−2、・・・、第Mのエージェント端末107−Mが或るグループに属する。第1のエージェント端末107−1、第2のエージェント端末107−2、・・・、第Mのエージェント端末107−Mは、それぞれ、自端末が着信可能な状態にあるか否かを自動着信呼分配装置105に答える(ステップS203)。図2に示す例では、第1のエージェント端末107−1、第2のエージェント端末107−2が着信可能であり、第Mのエージェント端末107−Mが着信不可能である様子を示している。
【0034】
次に、自動着信呼分配装置105は、ステップS203での応答をまとめて、まとめた結果をWEBサーバ103と自動着信呼分配装置105との間にあるWEBページ生成プログラム104に渡す(ステップS205)。
【0035】
ステップS201、ステップS203及びステップS205は、お客様相談センターに属する全てのグループについて行われる。
【0036】
次に、WEBページ生成プログラム104は、或るグループに属する全てのエージェント端末107の着信可能/不可能状態を基に、そのグループについての着信可能/不可能状態を決定する。具体的には、或るグループに属する全てのエージェント端末107が着信不可能状態であれば、そのグループは、着信不可能状態となるが、或るグループに属する少なくとも1つのエージェント端末107が着信可能状態であれば、そのグループは、着信可能状態となる。WEBページ生成プログラム104は、このようなことをお客様相談センターに属する全てのグループについて繰り返すことにより、お客様相談センターに属する全てのグループについての着信可能/不可能状態を決定し、それを表すWEBページを生成する(ステップS207)。
【0037】
図3(a)は、ステップS207で生成されたWEBページの一例を示す。図3(a)のWEBページは、サポートセンタには、グループA、グループB及びグループCがあり、グループA及びグループCは、着信可能状態であり、グループCは着信不能状態であることを示している。また、グループA及びグループCの領域には、発呼要求を出すための「呼出し」ボタンが設けられている。しかし、グループBの領域には、発呼要求を出すための「呼出し」ボタンが設けられていない。すなわち、着信可能状態にあるグループのみについて「呼出し」ボタンが設けられている。
【0038】
また、WEBページ生成プログラムは、各エージェント端末107の着信可能/不可能状態を基に、お客様相談センターに属する各エージェント端末107についての着信可能/不可能状態を決定し、それを表すWEBページを生成する(ステップS207)。
【0039】
図4(a)は、ステップS207で生成された他のWEBページの一例を示す。図4(a)のWEBページは、サポートセンタには、グループA、グループB及びグループCがあり、グループAのエージェント端末a1、a3が着信可能状態にあり、グループAのエージェント端末a2及びグループBのエージェント端末b1、b2、b3が着信不能状態にある。グループCのエージェント端末の状態は、画面をスクロールすれば表示される。また、着信可能状態にあるエージェント端末の領域には、発呼要求を出すための「呼出し」ボタンが設けられている。しかし、着信不可能状態にあるエージェントの領域には、発呼要求を出すための「呼出し」ボタンが設けられていない。すなわち、着信可能状態にあるエージェント端末のみについて「呼出し」ボタンが設けられている。
【0040】
次に、WEBページ生成プログラムは、ステップS207で生成した2種類のWEBページを記録媒体に格納し、WEBサーバが読み出せるようにしておく(ステップS209)。
【0041】
ステップS201、S203、S205、S207及びS209は定期的に継続して行われる。
【0042】
次に、お客様端末101のWEBブラウザ111が2種類のWEBページのうちの何れかのページの送信を要求したならば(ステップS211)、WEBサーバ103は、それを記録媒体から読み出し(ステップS213)、WEBブラウザ111に送信する(ステップS215)。
【0043】
このようにして、図3(a)又は図4(a)に示すようなWEBページをお客様端末101の画面に表示することが可能となる。
【0044】
次に、図5を参照して、お客様端末101がグループを指定して、そのグループに属する何れかのエージェント端末との通話を開始する方法について説明する。
【0045】
まず、図3の例でいうと、お客様が図3に示すようなグループAの「呼出し」ボタン301を押下すると、お客様端末101のWEBブラウザ111は、グループAに対する発呼要求をWEBサーバ103に送信する(ステップS221)。この要求は、自動着信呼分配装置105に転送される。
【0046】
自動着信呼分配装置105は、発呼要求を受けると、指定されたグループに属する全てのエージェント端末107−1、107−2、・・・、107−Mに対し、着信可能性を問い合わせる(ステップS223)。図5に示す例では、第1のエージェント端末107−1、第2のエージェント端末107−2、・・・、第Mのエージェント端末107−Mが指定されたループに属する。第1のエージェント端末107−1、第2のエージェント端末107−2、・・・、第Mのエージェント端末107−Mは、それぞれ、自端末が着信可能な状態にあるか否かを自動着信呼分配装置105に答える(ステップS225)。図5に示す例では、第1のエージェント端末107−1、第2のエージェント端末107−2が着信可能であり、第Mのエージェント端末107−Mが着信不可能である様子を示している。
【0047】
次に、自動着信呼分配装置105は、着信可能である旨の返事をした1以上のエージェント端末107から1つのエージェント端末を選択し、そのエージェント端末のアプリケーション・プログラム115に対し、着呼許可のメッセージを送信する(ステップS227)。このメッセージには、お客様端末113のお客様のお客様番号(U−ID)が含まれている。
【0048】
なお、着信可能である旨の返事をした1以上のエージェント端末107から1つのエージェント端末を選択する方法は任意である。また、お客様端末113のお客様のお客様番号は、お客様端末101がお客様相談センターにログインした時点で、自動着信呼分配装置105が取得している。
【0049】
アプリケーション・プログラム115は、ステップS227で着信許可のメッセージを受けると、スカイプ・プログラム117を起動し、スカイプ・プログラム117に対し、着呼を受け付けるように命令を出す(ステップS229)。
【0050】
他方、自動着信呼分配装置105は、発呼許可のメッセージをお客様端末101のWEBブラウザ111に送信する(ステップS231)。このメッセージには、自動着信呼分配装置105からの着呼許可のメッセージの送信先であるエージェント端末107のスカイプ・プログラム117のスカイプID(S−ID)が含まれている。なお、ステップS225で、アプリケーション・プログラム115は、返事を出す際に、スカイプ・プログラム117のスカイプIDを自動着信呼分配装置105に送っている。
【0051】
次に、WEBブラウザ111は、発呼許可のメッセージを受けたならば、発呼用ボタン(図3(b)の符号302で示されるようなボタン)を所定時間表示する(ステップS233)。この所定時間は、スカイプ・プログラムが着呼可能である期間の終了時刻又はそれよりも前の時刻に終了する時間である。こうすることにより、お客様が発呼用ボタン302を押下しても、エージェント端末107のスカイプ・プログラムが応答しないという事態を避けることができる。
【0052】
WEBブラウザ111が発呼用ボタンを表示している期間にお客様がその発呼用ボタンを押下したことを検出したならば、WEBブラウザ111は、発呼命令をスカイプ・プログラム113に出す(ステップS235)。この命令には、スカイプ・プログラム117のスカイプIDが含まれている。
【0053】
スカイプ・プログラム113は、発呼命令を受けると、その命令に含まれていた、スカイプ・プログラム117のスカイプIDを利用して、エージェント端末107のスカイプ・プログラム117に発呼をかける(ステップS237)。
【0054】
上述したように発呼用ボタンを表示する期間が調整されているので、エージェント端末107のスカイプ・プログラム117が発呼を受ける時は、着呼許可が出されている時間窓に属している。従って、エージェント端末107のスカイプ・プログラム117が、発呼を受けると、お客様端末101のスカイプ・プログラム113とエージェント端末107のスカイプ・プログラム117との間で通話が開始される。なお、通話は、一例であり、この他、文字、静止画、動画のやりとりやテレビ電話を行ってもよい。
【0055】
なお、スカイプ・プログラム117は、通話開始時に通話開始の旨をアプリケーション・プログラム115に通知する(ステップS239)。アプリケーション・プログラム117は、この通知を受けた日時を、エージェント端末107の時計やお客様相談センターの時計から取得し、これを通話開始日時として内部に記録する。
【0056】
同様に、スカイプ・プログラム117は、通話終了時に通話終了の旨をアプリケーション・プログラム115に通知する(ステップS241)。アプリケーション・プログラム117は、この通知を受けた日時刻を、エージェント端末107の時計やお客様相談センターの時計から取得し、これを通話終了日時として内部に記録する。
【0057】
アプリケーション・プログラム115は、スカイプ・プログラム117から通話終了の旨を受けると、自動着信呼分配装置105に対し、通話終了報告を出す(ステップS243)。通話終了報告には、お客様端末101のお客様のお客様番号、通話開始時刻及び通話終了時刻が含まれている。また、図示しない録音装置が、通話開始時刻間ら通話終了時刻までの通話の内容を録音し、この録音内容を通話終了報告に含めてもよい。
【0058】
自動着信呼分配装置105は、通話終了報告を受けたならば、それに含まれているお客様番号、通話開始時刻、通話終了時刻及び通話内容をログイベントとして記録する(ステップS245)。
【0059】
従って、お客様相談センターは、お客様端末とエージェント端末との通話確立のためにお客様端末101のスカイプIDを利用する必要がなくなる。
【0060】
また、自動着信呼分配装置105は、スカイプ・プログラム113とスカイプ・プログラム117との通信の確立を分担すればよく、通信自体を分担する必要が無いため、自動着信呼分配装置105の負荷は少なくてすむ。
【0061】
また、自動着信呼分配装置105は、通話終了報告を受ける度に、ログにログイベントを記録するのみで、ログを生成することが可能となる。従って、自動着信呼分配装置105は、ログを生成するために常に稼働している必要が無くなる。
【0062】
次に、時間窓について説明する。図5に示すステップS229では、上述したように、アプリケーション・プログラム115は、スカイプ・プログラム117を起動し、スカイプ・プログラム117に対し、着呼を受け付けるように命令を出す。
【0063】
アプリケーション・プログラム115は、ステップS229を実行してから所定の長さの時間窓を設け、この時間窓が経過したならば、図6に示すように、スカイプ・プログラム117に対し着信禁止の命令を出す(ステップS251)。これ以降は、スカイプ・プログラム117は、着信を拒否する状態となり、例えば、お客様端末101のスカイプ・プログラム113がスカイプ・プログラム117に対し発呼をかけたとしても、スカイプ・プログラム117はこれを拒否する。
【0064】
このように時間窓を設けることにより、エージェント端末107のスカイプ・プログラム117が、不要な着信を拒否することが可能となる。
【0065】
次に、図7を参照して、お客様端末がエージェント端末を指定して、そのエージェント端末との通話を開始する方法について説明する。
【0066】
まず、図4の例でいうと、お客様が図4に示すようなグループAのエージェント端末a1の「呼出し」ボタン303を押下すると、お客様端末101のWEBブラウザ111は、エージェント端末a1に対する発呼要求をWEBブラウザ103に送信する(ステップS321)。この要求は、自動着信呼分配装置105に転送される。
【0067】
自動着信呼分配装置105は、発呼要求を受けると、指定されたエージェント端末107−1に対し、着信可能性を問い合わせる(ステップS323)。指定されたエージェント端末107−1は、自端末が着信可能な状態にある旨を自動着信呼分配装置105に答える(ステップS325)。
【0068】
次に、自動着信呼分配装置105は、指定されたエージェント端末のアプリケーション・プログラム115に対し、着呼許可のメッセージを送信する(ステップS327)。このメッセージには、お客様端末113のお客様のお客様番号(U−ID)が含まれている。
【0069】
なお、お客様端末113のお客様のお客様番号は、お客様端末101がお客様相談センターにログインした時点で、自動着信呼分配装置105が取得している。
【0070】
アプリケーション・プログラム115は、ステップS327で着信許可のメッセージを受けると、スカイプ・プログラム117を起動し、スカイプ・プログラム117に対し、着呼を受け付けるように命令を出す(ステップS329)。
【0071】
他方、自動着信呼分配装置105は、発呼許可のメッセージをお客様端末101のWEBブラウザ111に送信する(ステップS331)。このメッセージには、自動着信呼分配装置105からの着呼許可のメッセージを送信先であるエージェント端末107のスカイプ・プログラム117のスカイプID(S−ID)が含まれている。なお、ステップS325で、アプリケーション・プログラム115は、返事を出す際に、スカイプ・プログラム117のスカイプIDを自動着信呼分配装置105に送っている。
【0072】
次に、WEBブラウザ111は、発呼許可のメッセージを受けたならば、発呼用ボタン(図4(b)の符号304で示されるようなボタン)を所定時間表示する(ステップS333)。この所定時間は、スカイプ・プログラムが着呼可能である期間の終了時刻又はそれよりも前に終了する時間である。こうすることにより、お客様が発呼用ボタンを押下しても、エージェント端末107のスカイプ・プログラムが応答しないという事態を避けることができる。
【0073】
WEBブラウザ111が発呼用ボタン304を表示している期間にお客様がその発呼用ボタンを押下したことを検出したならば、WEBブラウザ111は、発呼命令をスカイプ・プログラム113に出す(ステップS335)。この命令には、スカイプ・プログラム117のスカイプIDが含まれている。
【0074】
スカイプ・プログラム113は、発呼命令を受けると、その命令に含まれていた、スカイプ・プログラム117のスカイプIDを利用して、エージェント端末107のスカイプ・プログラム117に発呼をかける(ステップS337)。
【0075】
上述したように発呼用ボタンを表示する期間が調整されているので、エージェント端末107のスカイプ・プログラム117が、発呼を受ける時は、着呼許可が出されている時間窓に属している。従って、エージェント端末107のスカイプ・プログラム117が、発呼を受けると、お客様端末101のスカイプ・プログラム113とエージェント端末107のスカイプ・プログラム117との間で通話が開始される。
【0076】
なお、スカイプ・プログラム117は、通話開始時に通話開始の旨をアプリケーション・プログラム115に通知する(ステップS339)。アプリケーション・プログラム117は、この通知を受けた日時を、エージェント端末107の時計やお客様相談センターの時計から取得し、これを通話開始日時として内部に記録する。
【0077】
同様に、スカイプ・プログラム117は、通話終了時に通話終了の旨をアプリケーション・プログラム115に通知する(ステップS341)。アプリケーション・プログラム117は、この通知を受けた日時刻を、エージェント端末107の時計やお客様相談センターの時計から取得し、これを通話終了日時として内部に記録する。
【0078】
アプリケーション・プログラム115は、スカイプ・プログラム117から通話終了の旨を受けると、自動着信呼分配装置105に対し、通話終了報告を出す(ステップS343)。通話終了報告には、お客様端末101のお客様のお客様番号、通話開始時刻及び通話終了時刻が含まれている。また、図示しない録音装置が、通話開始時刻間ら通話終了時刻までの通話の内容を録音し、この録音内容を通話終了報告に含めてもよい。
【0079】
自動着信呼分配装置105は、通話終了報告を受けたならば、それに含まれているお客様番号、通話開始時刻、通話終了時刻及び通話内容をログイベントとして記録する(ステップS345)。
【0080】
従って、お客様相談センターは、お客様端末とエージェント端末との通話確立のためにお客様端末101のスカイプIDを利用する必要がなくなる。
【0081】
また、自動着信呼分配装置105は、スカイプ・プログラム113とスカイプ・プログラム117との通信の確立を分担すればよく、通信自体を分担する必要が無いため、自動着信呼分配装置105の負荷は少なくてすむ。
【0082】
また、自動着信呼分配装置105は、通話終了報告を受ける度に、ログにログイベントを記録するのみで、ログを生成することが可能となる。
【0083】
図3に示す例では、着信可能状態にあるグループのみについて「呼出し」ボタンが設けられるようにした。しかし、図2に示すシーケンスに従って、着信可能状態であるグループのみについて、図3に示すような「呼出し」ボタンが表示されたとしても、その後、短時間のうちに多数のお客様端末から発呼要求が出されると、そのグループに属する全てのエージェント端末が通話状態(すなわち着信不能状態)となってしまい、図3に示す画面の更新がこれに遅れてしまうことが生じ得る。
【0084】
例えば、図2に示す状態では、グループAに属するエージェント端末のうち着信可能状態なエージェント端末が2台であったとする。この後、3つのお客様端末がWEBサーバにアクセスし、その3つのお客様端末のお客様が「呼出し」ボタン301を押下したとする。そうすると、最初の2つのお客様端末は、着信可能状態であった2台のエージェント端末と通話を開始することができるが、最後の1つのお客様端末は、通話を開始することができない。
【0085】
最初の2つの通話については、図5に示すシーケンスが実行される。図5において、ステップS237の発呼があり、これに対しスカイプ・プログラム117が応答し、ステップS239での通知があった時に、アプリケーション・プログラム115は、自エージェント端末107−iのスカイプ・プログラム117が着信不能状態であることを認識する。
【0086】
従って、図8に示すように、三番目のお客様端末が発呼要求を出し(ステップS421)、自動着信呼分配装置105が着信可能性を問い合わせると(ステップS423)、全てのエージェント端末107−1〜107−Mのアプリケーション・プログラム115から着信不可能である旨の応答が返ってくる(ステップS425)。
【0087】
この場合、自動着信呼分配装置105は、三番目のお客様端末101に対し、発呼許可の旨のメッセージの代わりに、発呼禁止の旨のメッセージを返す(ステップS427)。三番目のお客様端末101は、発呼禁止の旨のメッセージを受けたならば、図9に示すような「発呼不可能」の表示305を出力する。
【0088】
また、図4に示す例では、着信可能状態にあるエージェント端末のみについて「呼出し」ボタンが設けられるようにした。
【0089】
しかし、図2に示すシーケンスに従って、着信可能状態であるエージェント端末について、図4に示すような「呼出し」ボタンが表示されたとしても、その後、短時間のうちに複数のお客様端末から発呼要求が出されると、そのエージェント端末が通話状態(すなわち着信不能状態)となってしまい、図4に示す画面の更新がこれに遅れてしまうことが生じ得る。
【0090】
例えば、図2に示す状態では、エージェント端末a1が着信可能状態にあったとする。この後、2つのお客様端末がWEBサーバにアクセスし、その2つのお客様端末のお客様が「呼出し」ボタン303を押下したとする。そうすると、最初の方のお客様端末は、着信可能状態であったエージェント端末a1と通話を開始することができるが、後の方のお客様端末は、通話を開始することができない。
【0091】
最初の方の通話については、図7に示すシーケンスが実行される。図7において、ステップS337の発呼があり、これに対しスカイプ・プログラム117が応答し、ステップS339での通知があった時に、アプリケーション・プログラム115は、自エージェント端末a1のスカイプ・プログラム107が着信不能状態であることを認識する。
【0092】
従って、図10に示すように、後の方のお客様端末が発呼要求を出し(ステップS521)、自動着信呼分配装置105が着信可能性を問い合わせると(ステップS523)、エージェント端末a1のアプリケーション・プログラム115から着信不可能である旨の応答が返ってくる(ステップS525)。
【0093】
この場合、自動着信呼分配装置105は、後の方のお客様端末101に対し、発呼許可の旨のメッセージの代わりに、発呼禁止の旨のメッセージを返す(ステップS527)。後の方のお客様端末101は、発呼禁止の旨のメッセージを受けたならば、図11に示すような「発呼不可能」の表示306を出力する。
【0094】
なお、上記の説明では、ピア・ツー・ピア通信を行うプログラムとして、スカイプ・プログラムを例に取り説明したが、ピア・ツー・ピア通信を行う他の種類のプログラムにも本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】本発明の実施形態によるお客様相談センター及びお客様端末を示すブロック図である。
【図2】図1に示す構成において、グループ毎の着信可能性及び各エージェント端末の着信可能性をお客様端末の画面に表示するための方法を示すシーケンス図である。
【図3】図2に示す方法によりお客様端末の画面に表示されるグループ毎の着信可能性のページを示す図である。
【図4】図2に示す方法によりお客様端末の画面に表示される各エージェント端末毎の着信可能性のページを示す図である。
【図5】図1に示す構成において、グループ着信をかける方法を示すシーケンス図である。
【図6】図1に示す構成において、時間窓の設け方及び時間窓の効果を示すシーケンス図である。
【図7】図1に示す構成において、特定のエージェント端末に着信をかける方法を示すシーケンス図である。
【図8】図1に示す構成において、或るグループに対する発呼要求が集中した場合に、発呼が不可能となるお客様端末に関する動作を説明するためのシーケンス図である。
【図9】図1に示す構成において、或るグループに対する発呼要求が集中した場合に、発呼が不可能となるお客様端末の画面に表示されるメッセージの例を示す図である。
【図10】図1に示す構成において、或るエージェント端末に対する発呼要求が集中した場合に、発呼が不可能となるお客様端末に関する動作を説明するためのシーケンス図である。
【図11】図1に示す構成において、或るエージェント端末に対する発呼要求が集中した場合に、発呼が不可能となるお客様端末の画面に表示されるメッセージの例を示す図である。
【符号の説明】
【0096】
101 お客様端末
103 WEBサーバ
104 WEBページ生成プログラム
105 自動着信呼分配装置(ACD)
107 エージェント端末
121 インターネット
111 WEBブラウザ
113 スカイプ・プログラム
115 アプリケーション・プログラム
117 スカイプ・プログラム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
お客様端末が、自動着信呼分配装置に対し、発呼の要求を出す発呼要求ステップと、
前記自動着信呼分配装置が、前記発呼の要求を受けたならば、エージェント端末に対し、着呼可能性を問い合わせる着呼可能性問合せステップと、
前記エージェント端末が、前記問合せを受けた時に、着呼可能であるならば、着呼可能である旨及び自エージェント端末の識別情報を、前記自動着信呼分配装置に返す着呼可能応答ステップと、
前記自動着信呼分配装置が、着呼可能である旨及び前記エージェント端末の識別情報を受けたならば、前記お客様端末に対し、発呼許可の旨及び前記エージェント端末の識別情報を送信する発呼許可ステップと、
前記お客様端末が、発呼許可の旨及び前記エージェント端末の識別情報を受けたならば、前記エージェント端末の識別情報を用いて、前記エージェント端末に発呼する発呼ステップと、
を備えることを特徴とする発呼制御方法。
【請求項2】
請求項1に記載の発呼制御方法において、
前記お客様端末が、発呼許可の旨及び前記エージェント端末の識別情報を受けたならば、お客様が発呼を命令するための表示オブジェクトを表示する発呼命令表示オブジェクト表示ステップを更に備え、
お客様が前記表示オブジェクトを活性化した時に、前記お客様端末は、前記エージェント端末に発呼することを特徴とする発呼制御方法。
【請求項3】
請求項1に記載の発呼制御方法において、
前記自動着信呼分配装置が、着呼可能である旨及び前記エージェント端末の識別情報を受けたならば、前記エージェント端末に対し、着信許可の旨を出す着信許可ステップを更に備え、前記エージェント端末は、前記着信許可の旨を受けた後に、着信可能状態となることを特徴とする発呼制御方法。
【請求項4】
請求項3に記載の発呼制御方法において、
前記エージェント端末は、前記着信許可の旨を受けてから所定期間経過後に、着信拒否状態となることを特徴とする発呼制御方法。
【請求項5】
請求項4に記載の発呼制御方法において、
前記お客様端末が、発呼許可の旨及び前記エージェント端末の識別情報を受けたならば、遅くとも前記エージェント端末が前記着信許可の旨を受けてから前記所定期間が経過するまで、お客様が発呼を命令するための表示オブジェクトを表示する発呼命令表示オブジェクト表示ステップを更に備え、
お客様が前記表示オブジェクトを活性化した時に、前記お客様端末は、前記エージェント端末に発呼することを特徴とする発呼制御方法。
【請求項6】
請求項3に記載の発呼制御方法において、
前記着呼許可ステップにおいて、前記自動着信呼分配装置は、前記エージェント端末に対し、前記着信許可の旨と一緒に、発呼の要求を出した前記お客様端末の識別情報も出し、
当該発呼制御方法は、
前記発呼ステップを契機として、前記お客様端末と前記エージェント端末との間の通話が行われたならば、前記エージェント端末が、該通話の開始時刻と終了時刻を計測する通話時刻計測ステップと、
前記エージェント端末が、前記通話が終了したならば、前記自動着信呼分配装置に対し、前記お客様端末の識別情報並びに前記通話の開始時刻及び終了時刻を送信する通話終了報告ステップと、
を更に備えることを特徴とする発呼制御方法。
【請求項7】
お客様端末が、自動着信呼分配装置に対し、グループへの発呼の要求を出す発呼要求ステップと、
前記自動着信呼分配装置が、前記発呼の要求を受けたならば、前記グループに属する複数のエージェント端末に対し、着呼可能性を問い合わせる着呼可能性問合せステップと、
各エージェント端末が、前記問合せを受けた時に、着呼可能であるならば、着呼可能である旨及び自エージェント端末の識別情報を、前記自動着信呼分配装置に返す着呼可能応答ステップと、
前記自動着信呼分配装置が、少なくとも1つのエージェント端末から着呼可能である旨及びそのエージェント端末の識別情報を受けたならば、前記お客様端末に対し、発呼許可の旨及び前記複数のエージェント端末のうちの選択されたエージェント端末の識別情報を送信する発呼許可ステップと、
前記お客様端末が、発呼許可の旨及び前記選択されたエージェント端末のうちの何れかの識別情報を受けたならば、前記選択されたエージェント端末の識別情報を用いて、前記選択されたエージェント端末に発呼する発呼ステップと、
を備えることを特徴とする発呼制御方法。
【請求項8】
請求項7に記載の発呼制御方法において、
前記お客様端末が、発呼許可の旨及び前記エージェント端末の識別情報を受けたならば、お客様が発呼を命令するための表示オブジェクトを表示する発呼命令表示オブジェクト表示ステップを更に備え、
お客様が前記表示オブジェクトを活性化した時に、前記お客様端末は、前記選択されたエージェント端末に発呼することを特徴とする発呼制御方法。
【請求項9】
請求項7に記載の発呼制御方法において、
前記自動着信呼分配装置が、前記少なくとも1つのエージェント端末から着呼可能である旨及び前記エージェント端末の識別情報を受けたならば、前記選択されたエージェント端末に対し、着信許可の旨を出す着信許可ステップを更に備え、前記選択されたエージェント端末は、前記着信許可の旨を受けた後に、着信可能状態となることを特徴とする発呼制御方法。
【請求項10】
請求項9に記載の発呼制御方法において、
前記選択されたエージェント端末は、前記着信許可の旨を受けてから所定期間経過後に、着信拒否状態となることを特徴とする発呼制御方法。
【請求項11】
請求項10に記載の発呼制御方法において、
前記お客様端末が、発呼許可の旨及び前記エージェント端末の識別情報を受けたならば、遅くとも前記選択されたエージェント端末が、前記着信許可の旨を受けてから前記所定期間が経過するまで、お客様が発呼を命令するための表示オブジェクトを表示する発呼命令表示オブジェクト表示ステップを更に備え、
お客様が前記表示オブジェクトを活性化した時に、前記お客様端末は、前記選択されたエージェント端末に発呼することを特徴とする発呼制御方法。
【請求項12】
請求項9に記載の発呼制御方法において、
前記着呼許可ステップにおいて、前記自動着信呼分配装置は、前記選択されたエージェント端末に対し、前記着信許可の旨と一緒に、発呼の要求を出した前記お客様端末の識別情報も出し、
当該発呼制御方法は、
前記発呼ステップを契機として、前記お客様端末と前記選択されたエージェント端末との間の通話が行われたならば、前記選択されたエージェント端末が、該通話の開始時刻と終了時刻を計測する通話時刻計測ステップと、
前記選択されたエージェント端末が、前記通話が終了したならば、前記自動着信呼分配装置に対し、前記お客様端末の識別情報並びに前記通話の開始時刻及び終了時刻を送信する通話終了報告ステップと、
を更に備えることを特徴とする発呼制御方法。
【請求項13】
自動着信呼分配装置と、エージェント端末とを備え、
前記自動着信呼分配装置が、
お客様端末から発呼の要求を受けたならば、前記エージェント端末に対し、着呼可能性を問い合わせる着呼可能性問合せ手段と、
前記エージェント端末から、着呼可能である旨及び前記エージェント端末の識別情報を受けたならば、前記お客様端末に対し、発呼許可の旨及び前記エージェント端末の識別情報を送信する発呼許可手段と、
を備え、
前記エージェント端末が、前記問合せを受けた時に、着呼可能であるならば、着呼可能である旨及び自エージェント端末の識別情報を、前記自動着信呼分配装置に返す着呼可能応答手段を備え、
前記お客様端末が、発呼許可の旨及び前記エージェント端末の識別情報を受けたならば、前記エージェント端末の識別情報を用いて、前記エージェント端末に発呼することを特徴とする発呼制御システム。
【請求項14】
自動着信呼分配装置と、グループに属する複数のエージェント端末とを備え、
前記自動着信呼分配装置が、
お客様端末からグループへの発呼の要求を受けたならば、前記グループに属する複数のエージェント端末に対し、着呼可能性を問い合わせる着呼可能性問合せ手段と、
少なくとも1つのエージェント端末から着呼可能である旨及びそのエージェント端末の識別情報を受けたならば、前記お客様端末に対し、発呼許可の旨及び前記複数のエージェント端末のうちの選択されたエージェント端末の識別情報を送信する発呼許可手段と、
を備え、
各エージェント端末が、前記問合せを受けた時に、着呼可能であるならば、着呼可能である旨及び自エージェント端末の識別情報を、前記自動着信呼分配装置に返す着呼可能応答手段を備え、
前記お客様端末が、発呼許可の旨及び前記選択されたエージェント端末のうちの何れかの識別情報を受けたならば、前記選択されたエージェント端末の識別情報を用いて、前記選択されたエージェント端末に発呼することを特徴とする発呼制御システム。
【請求項15】
お客様端末から、発呼の要求を受ける発呼要求受信ステップと、
前記発呼の要求を受けたならば、エージェント端末に対し、着呼可能性を問い合わせる着呼可能性問合せステップと、
前記問合せを受けた時に着呼可能である前記エージェント端末から、着呼可能である旨及びそのエージェント端末の識別情報を受信する着呼可能応答受信ステップと、
着呼可能である旨及び前記エージェント端末の識別情報を受けたならば、前記お客様端末に対し、発呼許可の旨及び前記エージェント端末の識別情報を送信する発呼許可ステップと、
を備えることを特徴とする発呼制御方法。
【請求項16】
請求項15に記載の発呼制御方法において、
着呼可能である旨及び前記エージェント端末の識別情報を受けたならば、前記エージェント端末に対し、着信許可の旨を出す着信許可ステップを更に備えることを特徴とする発呼制御方法。
【請求項17】
請求項16に記載の発呼制御方法において、
前記着呼許可ステップにおいて、前記エージェント端末に対し、前記着信許可の旨と一緒に、発呼の要求を出した前記お客様端末の識別情報も出し、
当該発呼制御方法は、
前記エージェント端末において通話が終了したならば、前記エージェント端末から前記お客様端末の識別情報並びに前記通話の開始時刻及び終了時刻を受信する通話終了報告受信ステップと、
を更に備えることを特徴とする発呼制御方法。
【請求項18】
お客様端末から、グループへの発呼の要求を出す発呼要求受信ステップと、
前記発呼の要求を受けたならば、前記グループに属する複数のエージェント端末に対し、着呼可能性を問い合わせる着呼可能性問合せステップと、
前記問合せを受けた時に着呼可能であるならば前記エージェント端末から、着呼可能である旨及びそのエージェント端末の識別情報を受信する着呼可能応答受信ステップと、
前記自動着信呼分配装置が、少なくとも1つのエージェント端末から着呼可能である旨及びそのエージェント端末の識別情報を受けたならば、前記お客様端末に対し、発呼許可の旨及び前記複数のエージェント端末のうちの選択されたエージェント端末の識別情報を送信する発呼許可ステップと、
を備えることを特徴とする発呼制御方法。
【請求項19】
請求項18に記載の発呼制御方法において、
前記少なくとも1つのエージェント端末から着呼可能である旨及び前記エージェント端末の識別情報を受けたならば、前記選択されたエージェント端末に対し、着信許可の旨を出す着信許可ステップを更に備えることを特徴とする発呼制御方法。
【請求項20】
請求項19に記載の発呼制御方法において、
前記着呼許可ステップにおいて、前記自動着信呼分配装置は、前記選択されたエージェント端末に対し、前記着信許可の旨と一緒に、発呼の要求を出した前記お客様端末の識別情報も出し、
当該発呼制御方法は、
前記選択されたエージェント端末において通話が終了したならば、前記選択されたエージェント端末から前記お客様端末の識別情報並びに前記通話の開始時刻及び終了時刻を送信する通話終了報告ステップと、
を更に備えることを特徴とする発呼制御方法。
【請求項21】
お客様端末から、発呼の要求を受ける発呼要求受信手段と、
前記発呼の要求を受けたならば、エージェント端末に対し、着呼可能性を問い合わせる着呼可能性問合せ手段と、
前記問合せを受けた時に着呼可能である前記エージェント端末から、着呼可能である旨及びそのエージェント端末の識別情報を受信する着呼可能応答受信手段と、
着呼可能である旨及び前記エージェント端末の識別情報を受けたならば、前記お客様端末に対し、発呼許可の旨及び前記エージェント端末の識別情報を送信する発呼許可手段と、
を備えることを特徴とする発呼制御装置。
【請求項22】
お客様端末から、グループへの発呼の要求を出す発呼要求受信手段と、
前記発呼の要求を受けたならば、前記グループに属する複数のエージェント端末に対し、着呼可能性を問い合わせる着呼可能性問合せ手段と、
前記問合せを受けた時に着呼可能であるならば前記エージェント端末から、着呼可能である旨及びそのエージェント端末の識別情報を受信する着呼可能応答受信手段と、
前記自動着信呼分配装置が、少なくとも1つのエージェント端末から着呼可能である旨及びそのエージェント端末の識別情報を受けたならば、前記お客様端末に対し、発呼許可の旨及び前記複数のエージェント端末のうちの選択されたエージェント端末の識別情報を送信する発呼許可手段と、
を備えることを特徴とする発呼制御装置。
【請求項23】
コンピュータに請求項1乃至12の何れか1項又は請求項15乃至20の何れか1項に記載の方法を行わせるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−274083(P2007−274083A)
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−94303(P2006−94303)
【出願日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【出願人】(302069930)NECパーソナルプロダクツ株式会社 (738)
【Fターム(参考)】