説明

発電システム

【課題】流体継手から排出される作動流体から排熱を回収することにより流体継手のすべり損失熱を回収し、回収された排熱(すべり損失熱)を発電のために利用することができる発電システムを提供する。
【解決手段】給水ポンプBPによりボイラ1に給水して蒸気を発生させ、発生した蒸気を用いて蒸気タービン2を駆動して発電し、蒸気タービン2から排出された蒸気を復水器4で復水させ復水を給水ポンプBPによりボイラ1に再供給するようにした発電システムにおいて、給水ポンプBPと給水ポンプBPを駆動する駆動機Mとの間に、羽根車室内を満たす作動流体を介してトルクを伝達する流体継手10を設け、流体継手10から排出される作動流体により復水器4から供給される復水を加熱するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発電システムに係り、特に流体継手の作動流体から排熱を回収し、回収された排熱を発電のために利用することができる発電システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から駆動軸(入力軸)にインペラを結合するとともに被動軸(出力軸)にランナを結合し、ケーシング内部に満たされた作動油を介して駆動源から被動源に動力の伝達を行う流体継手が知られている。流体継手は、火力発電プラントや原子力発電プラントなどにおいて給水ポンプや送風機を可変速駆動するために用いられており、また製鉄所などにおいてポンプや送風機を可変速駆動するために用いられている。流体継手を用いてポンプや送風機を可変速制御する場合、すくい管を使用して負荷側(被動機)の回転速度を最低回転速度から最高回転速度まで無段階に変化させることができるが、原動機と被動機との間の回転速度の差であるすべりはすべり損失となる。
被動機の回転速度を低回転速度にするとすべり損失が大きくなってしまい、流体継手の損失動力は最大で被動機の定格動力の14.8%になってしまう場合もあり、大きなエネルギーロスとなる。
【0003】
流体継手においては、すべり損失によって作動流体である作動油の温度が上昇する。このため、流体継手から排出された作動油をオイルクーラ(油冷却器)によって冷却した後に流体継手に戻すようにしている。したがって、流体継手においてすべり損失によって生じたすべり損失熱は、オイルクーラを介して外部へ放出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−135907号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したように、流体継手においてはすべり損失によって作動流体である作動油の温度が上昇するが、流体継手は、オイルクーラを補機として備えており、流体継手から排出された昇温した作動油をオイルクーラによって冷却して流体継手に戻すようにしている。したがって、流体継手において発生したすべり損失熱は、回収されることなく外部に放出されていた。
【0006】
本発明者らは、流体継手および流体継手によって駆動される被動機を含むシステムの全体について省エネルギー化という観点から検討をすすめた結果、従来にあっては外部に放出されていた流体継手のすべり損失熱を回収してシステム全体の省エネルギーを図るという課題を見出したものである。
本発明は、上述の事情に鑑みなされたもので、流体継手から排出される作動流体から排熱を回収することにより流体継手のすべり損失熱を回収し、回収された排熱(すべり損失熱)を発電のために利用することができる発電システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の目的を達成するため、本発明の第1の態様は、給水ポンプにより蒸気発生器に給水して蒸気を発生させ、発生した蒸気を用いて蒸気タービンを駆動して発電し、蒸気タービンから排出された蒸気を復水器で復水させ該復水を給水ポンプにより蒸気発生器に再供給するようにした発電システムにおいて、前記給水ポンプと該給水ポンプを駆動する駆動機との間に、羽根車室内を満たす作動流体を介してトルクを伝達する流体継手を設け、前記流体継手から排出される作動流体により前記復水器から供給される復水を加熱するようにしたことを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、駆動機により流体継手を介して給水ポンプを駆動して蒸気発生器に給水し、蒸気発生器で高温の蒸気を発生させ、高温の蒸気を用いて蒸気タービンを駆動して発電し、蒸気タービンから排出された蒸気を復水器に供給して復水させ、復水器の復水を流体継手から排出される作動流体により加熱し、加熱された復水を蒸気発生器に再供給する。このように流体継手から排出される作動流体により復水を加熱することにより流体継手のすべり損失熱を回収することができるため、蒸気タービン発電システム全体の熱効率を高めることができ、発電効率を高めることができる。
【0009】
本発明の一態様によれば、前記流体継手から排出される作動流体と前記復水器から供給される復水との間で熱交換を行うことにより復水を加熱する熱交換器を設けたことを特徴とする。
【0010】
本発明の一態様によれば、前記流体継手から排出される作動流体と熱交換媒体との間で熱交換を行う第1熱交換器と、前記熱交換媒体と復水器から供給される復水との間で熱交換を行う第2熱交換器とを設け、前記第1熱交換器において作動流体と熱交換媒体との間で熱交換を行って熱交換媒体を加熱し、前記第2熱交換器において前記第1熱交換器で加熱された前記熱交換媒体と復水との間で熱交換を行って復水を加熱するようにしたことを特徴とする。
本発明によれば、作動油の循環系路と復水の循環系路とが完全に切り離されているため、復水が作動流体により汚染される可能性が低下する。
【0011】
本発明の一態様によれば、蒸発器、圧縮機、凝縮器、膨張弁を備えたヒートポンプサイクルを設け、前記蒸発器に前記流体継手から排出される作動流体を供給し前記ヒートポンプサイクルの冷媒を加熱し、前記凝縮器に前記復水器から復水を供給し復水を加熱するようにしたことを特徴とする。
本発明によれば、冷媒は蒸発器において流体継手の作動流体から熱を奪って蒸発して低温・低圧のガスになった後に、圧縮機により圧縮されて高温・高圧のガスになる。高温・高圧になった冷媒ガスは、凝縮器で復水と熱交換することにより熱を放出し、復水を加熱する。このとき、冷媒は高圧下で凝縮液化する。この高圧液は、膨張弁(減圧弁)を通る間に膨張して減圧され、もとの低温・低圧の液体に戻り、再び蒸発器に送られる。このように流体継手から排出される作動流体を熱源とし、復水を冷却源としたヒートポンプサイクルを構成して作動流体により復水を加熱することにより流体継手のすべり損失熱を回収することができるため、蒸気タービン発電システム全体の熱効率を高めることができ、発電効率を高めることができる。
【0012】
本発明の一態様によれば、蒸発器、圧縮機、凝縮器、膨張弁を備えたヒートポンプサイクルを設けるとともに前記復水器から供給される復水と熱交換媒体との間で熱交換を行う熱交換器を設け、前記蒸発器に前記流体継手から排出される作動流体を供給し前記ヒートポンプサイクルの冷媒を加熱し、前記凝縮器に熱交換媒体を供給し熱交換媒体を加熱し、前記熱交換器において前記凝縮器で加熱された熱交換媒体と前記復水器から供給される復水との間で熱交換を行って復水を加熱するようにしたことを特徴とする。
【0013】
本発明によれば、冷媒は蒸発器において作動流体から熱を奪って蒸発して低温・低圧のガスになった後に、圧縮機により圧縮されて高温・高圧のガスになる。高温・高圧になった冷媒ガスは、凝縮器において熱交換器から供給される熱交換媒体と熱交換することにより熱を放出し、熱交換媒体を加熱する。このとき、冷媒は高圧下で凝縮液化する。この高圧液は、膨張弁(減圧弁)を通る間に膨張して減圧されてもとの低温・低圧の液体に戻り、再び蒸発器に送られる。凝縮器において加熱された熱交換媒体は、熱交換器に戻って復水器から供給される復水との間で熱交換を行って復水を加熱する。このように流体継手から排出される作動流体を熱源とし、復水を冷却源としたヒートポンプサイクルを構成して作動流体により復水を加熱することにより流体継手のすべり損失熱を回収することができるため、蒸気タービン発電システム全体の熱効率を高めることができ、発電効率を高めることができる。また、ヒートポンプサイクルの冷媒の循環系路と、復水の循環系路とが完全に切り離されているため、復水が冷媒により汚染される可能性が低下する。
【0014】
本発明の第2の態様は、給水ポンプにより蒸気発生器に給水して蒸気を発生させ、発生した蒸気を用いて蒸気タービンを駆動して発電し、蒸気タービンから排出された蒸気を復水器で復水させ該復水を給水ポンプにより蒸気発生器に再供給するようにした発電システムにおいて、前記給水ポンプと該給水ポンプを駆動する駆動機との間に、羽根車室内を満たす作動流体を介してトルクを伝達する流体継手と、蒸発器、圧縮機、凝縮器、膨張弁を備えたヒートポンプサイクルを設け、前記蒸発器に前記流体継手から排出される作動流体を供給し前記ヒートポンプサイクルの冷媒を加熱し、前記凝縮器に前記蒸気タービンから排出された蒸気の一部を供給するようにし、前記流体継手から排出される作動流体によって加熱された前記冷媒により前記蒸気タービンから排出された蒸気を加熱するようにしたことを特徴とする。
【0015】
本発明によれば、駆動機により流体継手を介して給水ポンプを駆動して蒸気発生器に給水し、蒸気発生器で高温の蒸気を発生させ、高温の蒸気を用いて蒸気タービンを駆動して発電し、蒸気タービンから排出された蒸気を復水器に供給して復水させる。ヒートポンプサイクルの蒸発器に流体継手から昇温した作動油が供給され、凝縮器に蒸気タービンから排出される低圧蒸気の一部が供給される。冷媒は蒸発器において作動油から熱を奪って蒸発して低温・低圧のガスになった後に、圧縮機により圧縮されて高温・高圧のガスになり、凝縮器に供給される。一方、蒸気タービンから排出された低圧蒸気の一部は圧縮機で加圧されて凝縮器の冷却側(被加熱側)に供給される。凝縮器において、高温・高圧の冷媒は、加圧された低圧蒸気と熱交換することにより熱を放出し、低圧蒸気を加熱、即ち、過熱する。このとき、冷媒は高圧下で凝縮液化する。この高圧液は、膨張弁(減圧弁)を通る間に膨張して減圧され、もとの低温・低圧の液体に戻り、再び蒸発器に送られる。一方、凝縮器で過熱された蒸気は、蒸気タービンの中段に投入され、蒸気タービンの駆動に寄与する。
【0016】
本発明の一態様によれば、前記凝縮器で加熱された前記蒸気タービンから排出された蒸気を前記蒸気タービンの中段に投入することを特徴とする。
【0017】
本発明の第3の態様は、駆動機と被動機との間に、羽根車室内を満たす作動流体を介してトルクを伝達する流体継手を設け、前記流体継手から排出される作動流体を蒸気発生器に供給し、前記作動流体により蒸気発生器内の冷媒を加熱して蒸発させ、発生した冷媒蒸気を用いてタービンを駆動して発電し、前記タービンから排出された冷媒蒸気を凝縮器に導き冷却媒体により冷却して凝縮させ、凝縮した冷媒液を前記蒸気発生器に再供給するようにしたことを特徴とする。
【0018】
本発明によれば、流体継手から排出された作動流体は蒸気発生器に供給され、蒸気発生器内の冷媒は、作動流体との間で熱交換を行って加熱され、一部の冷媒は蒸発して高温の冷媒蒸気となる。そして、冷媒蒸気はタービンに導入されてタービンを駆動して発電する。タービンから排出された冷媒蒸気は、凝縮器に導入されて冷却水により冷却されて凝縮液化し、液化した冷媒は蒸気発生器に再供給される。このように流体継手の作動流体の排熱を利用して冷媒を蒸発させ、冷媒の蒸気を用いてタービンを駆動して発電することにより流体継手のすべり損失熱を回収することができるため、流体継手を用いて被動機を駆動して液体や気体等の流体を圧送するシステム全体の熱効率を高めることができ、省エネルギーを図ることができる。
【0019】
本発明の一態様によれば、前記冷媒は、ジクロロトリフルオロエタン(HCFC123)又はトリフルオロエタノール(CFCHOH)からなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明の第1の態様によれば、給水ポンプにより蒸気発生器に給水して蒸気を発生させ、発生した蒸気を用いて蒸気タービンを駆動して発電し、蒸気タービンから排出された蒸気を復水器で復水させて復水を給水ポンプにより蒸気発生器に再供給するようにした発電システムにおいて、給水ポンプを駆動する流体継手から排出される作動流体により復水を加熱することにより流体継手のすべり損失熱を回収することができるため、発電システム全体の熱効率を高めることができ、発電効率を高めることができる。流体継手の損失動力は、最大で給水ポンプの定格動力の14.8%になってしまう場合があるが、この損失動力の大部分を回収することができるため、発電システム全体の発電効率を飛躍的に高めることができる。
【0021】
本発明の第2の態様によれば、給水ポンプにより蒸気発生器に給水して蒸気を発生させ、発生した蒸気を用いて蒸気タービンを駆動して発電し、蒸気タービンから排出された蒸気を復水器で復水させて復水を給水ポンプにより蒸気発生器に再供給するようにした発電システムにおいて、給水ポンプを駆動する流体継手から排出される作動油を熱源とし、蒸気タービンから排出される低圧蒸気を冷却源としたヒートポンプサイクルを構成して作動油を熱源として低圧蒸気を加熱することにより流体継手のすべり損失熱を回収することができるため、蒸気タービン発電システム全体の熱効率を高めることができ、発電効率を高めることができる。
【0022】
本発明の第3の態様によれば、流体継手の作動油の排熱を利用して冷媒を蒸発させ、冷媒の蒸気を用いてタービンを駆動して発電することにより流体継手のすべり損失熱を回収することができるため、流体継手を用いて被動機を駆動して液体や気体等の流体を圧送するシステム全体の熱効率を高めることができ、省エネルギーを図ることができる。流体継手の損失動力は、最大で被動機の定格動力の14.8%になってしまう場合があるが、この損失動力の大部分を排熱発電システムにおいて電力として回収することができるため、流体継手を用いてシステム全体の熱効率を飛躍的に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、本発明の発電システムの第1実施形態を示す図であり、蒸気タービン発電システムを示す模式図である。
【図2】図2は、流体継手の概略の構成を示す模式図である。
【図3】図3は、本発明の蒸気タービン発電システムの第2実施形態を示す模式図である。
【図4】図4は、本発明の蒸気タービン発電システムの第3実施形態を示す模式図である。
【図5】図5は、図4に示す蒸気タービン発電システムの変形例を示す模式図である。
【図6】図6は、本発明に係る発電システムの他の態様を示す模式図である。
【図7】図7は、本発明に係る発電システムの他の態様を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明に係る発電システムの実施形態について図1乃至図7を参照して説明する。図1乃至図7において、同一または相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図1は、本発明の発電システムの第1実施形態を示す図であり、蒸気タービン発電システムを示す模式図である。図1は火力発電プラントに設置されている蒸気タービン発電システムを示し、蒸気発生器としてボイラを用いている。
図1に示すように、蒸気タービン発電システムは、ボイラ給水ポンプBPによりボイラ1に給水し、ボイラ1で高温の蒸気(高圧蒸気)を発生させ、高温の蒸気を用いて蒸気タービン2を駆動して、蒸気タービン2に連結された発電機3により発電し、蒸気タービン2から排出された蒸気(低圧蒸気)を復水器(コンデンサー)4に供給して復水させ、復水器4の復水を復水ポンプ(コンデンセートポンプ)CPにより昇圧して給水加熱ヒータ5に供給し、給水加熱ヒータ5で加熱された復水をボイラ給水ポンプBPによりボイラ1に再供給するように構成している。蒸気タービン2は、多段の翼を備えており、各段の翼は、蒸気タービン2に投入直後の高圧蒸気から、排出直前の低圧蒸気まで、変化する蒸気の圧力に対してそれぞれ最適化されている。
【0025】
図1に示すように、本発明の蒸気タービン発電システムにおいては、ボイラ給水ポンプBPとボイラ給水ポンプBPを駆動するモータMとの間に流体継手10が設置されており、モータMのトルクは流体継手10の作動油(作動流体)を介してボイラ給水ポンプBPに伝達されるようになっている。
【0026】
図2は、流体継手10の概略の構成を示す模式図である。図2に示すように、羽根車室内に流入した作動油はインペラ11によって与えられる遠心力により外周へ送られ、ランナ側に流入してランナ12を回転させる。すくい管室13では遠心力により円筒状の油層を形成し、すくい管14の先端から作動油をすくい取り、すくい管14の位置を任意に変えることにより、インペラ11とランナ12の回転速度比を変え、被動機の回転速度を無段階に制御することができるようになっている。流体継手10においては、インペラ11とランナ12の回転速度差であるすべりは、すべり損失となり、すべり損失によって作動油の温度が上昇する。
【0027】
そのため、本発明においては、図1に示すように、流体継手10の作動油と復水器4から供給される復水との間で熱交換を行うことにより復水を加熱する熱交換器20を設置している。すなわち、流体継手10からすくい管14を介して排出される作動油を作動油管路21によって熱交換器20に導入するとともに復水器4の復水を復水ポンプCPによって熱交換器20に導入することにより、作動油と復水との間で熱交換を行って復水を加熱する。作動油は、熱交換器20の入口側において70〜90℃程度の温度を有しており、熱交換器20における熱交換によって50℃程度まで冷却された後に流体継手10に戻るようになっている。一方、復水は、熱交換器20の入口側において30〜35℃程度の温度を有しており、熱交換器20における熱交換によって昇温された後に給水加熱ヒータ5に供給されるようになっている。そして、給水加熱ヒータ5で加熱された復水は、上述したように、ボイラ給水ポンプBPによりボイラ1に再供給される。
【0028】
本発明の蒸気タービン発電システムによれば、流体継手10から排出される作動油により復水を加熱することにより流体継手10のすべり損失熱を回収することができるため、蒸気タービン発電システム全体の熱効率を高めることができ、発電効率を高めることができる。流体継手の損失動力は、最大でボイラ給水ポンプBPの定格動力の14.8%になってしまう場合があるが、この損失動力の大部分を熱交換器20において回収することができるため、蒸気タービン発電システム全体の発電効率を飛躍的に高めることができる。
【0029】
図3は、本発明の蒸気タービン発電システムの第2実施形態を示す模式図である。図3に示す実施形態においては、流体継手10の作動油と熱交換媒体との熱交換を行う第1熱交換器30と、前記熱交換媒体と復水器4から供給される復水との間で熱交換を行う第2熱交換器40とを設置している。熱交換媒体としては、清浄な水が用いられる。すなわち、流体継手10からすくい管14を介して排出された作動油を作動油管路21によって第1熱交換器30に導入するとともに熱交換媒体管路31によって熱交換媒体を第1熱交換器30に導入することにより、作動油と熱交換媒体との間で熱交換を行って熱交換媒体を加熱する。熱交換媒体管路31には循環ポンプ32が設置されている。そして、第1熱交換器30において加熱された熱交換媒体を熱交換媒体管路31によって第2熱交換器40に導入するとともに復水器4の復水を復水ポンプCPによって第2熱交換器40に導入することにより、熱交換媒体と復水との間で熱交換を行って復水を加熱する。
【0030】
流体継手10から排出される作動油は、第1熱交換器30の入口側において70〜90℃程度の温度を有しており、第1熱交換器30における熱交換によって50℃程度まで冷却された後に流体継手10に戻るようになっている。一方、熱交換媒体は、第1熱交換器30における熱交換によって作動油の温度に近い温度まで昇温された後に第2熱交換器40に供給されるようになっている。また、復水は、第2熱交換器40の入口側において30〜35℃程度の温度を有しており、第2熱交換器40における熱交換によって昇温された後に給水加熱ヒータ5に供給されるようになっている。そして、給水加熱ヒータ5で加熱された復水は、図1に示す実施形態と同様に、ボイラ給水ポンプBPによりボイラ1に再供給される。
【0031】
本発明の蒸気タービン発電システムによれば、流体継手10から排出される作動油により復水を加熱することにより流体継手10のすべり損失熱を回収することができるため、蒸気タービン発電システム全体の熱効率を高めることができ、発電効率を高めることができる。流体継手の損失動力は、最大でボイラ給水ポンプBPの定格動力の14.8%になってしまう場合があるが、この損失動力の大部分を2つの熱交換器30,40を利用して回収することができるため、蒸気タービン発電システム全体の発電効率を飛躍的に高めることができる。
【0032】
図3に示す実施形態においては、作動油の循環系路と復水の循環系路とが完全に切り離されているため、復水が作動油により汚染される可能性が低下する。たとえ、熱交換媒体管路31が破損したとしても、熱交換媒体管路31内を流れる熱交換媒体には、復水と同等の清浄度を持つ水が用いられているため、復水が汚染されることはない。
【0033】
図4は、本発明の蒸気タービン発電システムの第3実施形態を示す模式図である。図4に示す実施形態においては、流体継手10の作動油を熱源とし、復水を冷却源としたヒートポンプサイクルを構成することにより、作動油により復水を加熱するようにしている。すなわち、ヒートポンプサイクルHPは、蒸発器E、圧縮機Comp、凝縮器C、膨張弁(減圧弁)Vを備えており、蒸発器Eに流体継手10から昇温した作動油が供給され、凝縮器Cに復水器4の復水が供給されるようになっている。ヒートポンプサイクルHPの冷媒には代替フロン等を用いている。
【0034】
図4に示すヒートポンプサイクルHPを備えた蒸気タービン発電システムにおいては、冷媒は蒸発器Eにおいて作動油から熱を奪って蒸発して低温・低圧のガスになった後に、圧縮機Compにより圧縮されて高温・高圧のガスになる。高温・高圧になった冷媒ガスは、凝縮器Cで復水と熱交換することにより熱を放出し、復水を加熱する。このとき、冷媒は高圧下で凝縮液化する。この高圧液は、膨張弁(減圧弁)Vを通る間に膨張して減圧され、もとの低温・低圧の液体に戻り、再び蒸発器Eに送られる。
【0035】
流体継手10から排出された作動油は、蒸発器Eの入口側において70〜90℃程度の温度を有しており、蒸発器Eにおいて熱を奪われて50℃程度まで冷却された後に流体継手10に戻るようになっている。一方、復水は、凝縮器Cの入口側において30〜35℃程度の温度を有しており、凝縮器Cにおける熱交換によって昇温された後に給水加熱ヒータ5に供給されるようになっている。そして、給水加熱ヒータ5で加熱された復水は、図1に示す実施形態と同様に、ボイラ給水ポンプBPによりボイラ1に再供給される。
【0036】
本発明の蒸気タービン発電システムによれば、流体継手10から排出される作動油を熱源とし、復水を冷却源としたヒートポンプサイクルHPを構成して作動油により復水を加熱することにより流体継手10のすべり損失熱を回収することができるため、蒸気タービン発電システム全体の熱効率を高めることができ、発電効率を高めることができる。流体継手の損失動力は、最大でボイラ給水ポンプBPの定格動力の14.8%になってしまう場合があるが、この損失動力の大部分をヒートポンプサイクルHPを利用して回収することができるため、蒸気タービン発電システム全体の発電効率を飛躍的に高めることができる。
【0037】
図5は、図4に示す蒸気タービン発電システムの変形例を示す模式図である。図4に示す実施形態においては、ヒートポンプサイクルHPの凝縮器Cにおいて復水を直接に加熱したが、図5に示す実施形態においては、復水器4から供給される復水と熱交換媒体との間で熱交換を行う熱交換器50を設置し、熱交換器50から供給される熱交換媒体をヒートポンプサイクルHPの凝縮器Cにおいて加熱するようにしている。熱交換媒体は、熱交換媒体管路51と熱交換媒体管路51に設置された循環ポンプ52とにより凝縮器Cと熱交換器50との間を循環するようになっている。熱交換媒体としては、清浄な水が用いられる。すなわち、冷媒は蒸発器Eにおいて作動油から熱を奪って蒸発して低温・低圧のガスになった後に、圧縮機Compにより圧縮されて高温・高圧のガスになる。高温・高圧になった冷媒ガスは、凝縮器Cにおいて熱交換媒体管路51を介して熱交換器50から供給される熱交換媒体と熱交換することにより熱を放出し、熱交換媒体を加熱する。このとき、冷媒は高圧下で凝縮液化する。この高圧液は、膨張弁(減圧弁)Vを通る間に膨張して減圧されてもとの低温・低圧の液体に戻り、再び蒸発器Eに送られる。凝縮器Cにおいて加熱された熱交換媒体は、熱交換器50に戻って復水器4から供給される復水との間で熱交換を行って復水を加熱する。
【0038】
図5に示す実施形態においては、ヒートポンプサイクルHPの冷媒の循環系路と、復水の循環系路とが完全に切り離されているため、復水が冷媒により汚染される可能性が低下する。たとえ、熱交換媒体管路51が破損したとしても、熱交換媒体管路51内を流れる熱交換媒体には、復水と同等の清浄度を持つ水が用いられているため、復水が汚染されることはない。
【0039】
流体継手10から排出された作動油は、蒸発器Eの入口側において70〜90℃程度の温度を有しており、蒸発器Eにおいて熱を奪われて50℃程度まで冷却された後に流体継手10に戻るようになっている。一方、復水は、熱交換器50の入口側において30〜35℃程度の温度を有しており、熱交換器50における熱交換によって昇温された後に給水加熱ヒータ5に供給されるようになっている。そして、給水加熱ヒータ5で加熱された復水は、図1に示す実施形態と同様に、ボイラ給水ポンプBPによりボイラ1に再供給される。
【0040】
本発明の蒸気タービン発電システムによれば、流体継手10から排出される作動油を熱源とし、復水を冷却源としたヒートポンプサイクルHPを構成して作動油により復水を加熱することにより流体継手10のすべり損失熱を回収することができるため、蒸気タービン発電システム全体の熱効率を高めることができ、発電効率を高めることができる。
【0041】
図6は、本発明に係る発電システムの他の態様を示す模式図である。図1乃至図5に示す蒸気タービン発電システムが、流体継手10から排出される作動油を熱源として復水を加熱することで流体継手10のすべり損失熱を回収する構成であるのに対して、図6に示す態様は、流体継手10から排出される作動油を熱源として蒸気タービン2から排出される低圧蒸気を加熱して蒸気タービン2の低圧段に投入することにより流体継手10のすべり損失熱を回収する構成である点で異なる。そして、低圧蒸気を加熱できるだけの高温を得るために、図6に示す実施形態においては、図4に示す実施形態と同様にヒートポンプサイクルを利用し、流体継手10の作動油を熱源とし、蒸気タービンから排出される低圧蒸気を冷却源としたヒートポンプサイクルを構成するようにしている。すなわち、ヒートポンプサイクルHPは、蒸発器E、圧縮機Comp、凝縮器C、膨張弁(減圧弁)Vを備えており、蒸発器Eに流体継手10から昇温した作動油が供給され、凝縮器Cに蒸気タービン2から排出される低圧蒸気の一部が供給されるようになっている。ヒートポンプサイクルHPの冷媒には代替フロン等を用いている。
【0042】
図6に示すヒートポンプサイクルHPを備えた蒸気タービン発電システムにおいては、冷媒は蒸発器Eにおいて作動油から熱を奪って蒸発して低温・低圧のガスになった後に、圧縮機Compにより圧縮されて高温・高圧のガスになり、凝縮器Cに供給される。一方、蒸気タービン2から排出された低圧蒸気の一部は圧縮機Comp2で加圧されて凝縮器Cの冷却側(被加熱側)に供給される。凝縮器Cにおいて、高温・高圧の冷媒は、加圧された低圧蒸気と熱交換することにより熱を放出し、低圧蒸気を加熱、即ち、過熱する。このとき、冷媒は高圧下で凝縮液化する。この高圧液は、膨張弁(減圧弁)Vを通る間に膨張して減圧され、もとの低温・低圧の液体に戻り、再び蒸発器Eに送られる。一方、凝縮器Cで過熱された蒸気は、蒸気タービン2の中段に投入され、蒸気タービン2の駆動に寄与する。
【0043】
流体継手10から排出された作動油は、蒸発器Eの入口側において70〜90℃程度の温度を有しており、蒸発器Eにおいて熱を奪われて50℃程度まで冷却された後に流体継手10に戻るようになっている。一方、低圧蒸気は、凝縮器Cにおける熱交換によって過熱され、蒸気タービン2の中段に供給されるようになっている。蒸気タービン2を駆動して温度の下がった低圧蒸気は、再びその一部が圧縮機Comp2で加圧されて凝縮器Cに供給され、残りの低圧蒸気は復水器4に戻り復水となる。
なお、凝縮器Cで過熱された蒸気を蒸気タービン2の中段に投入するのではなく、蒸気タービン2とは別に設けた蒸気タービンに投入して、その別の蒸気タービンにより動力を回収するように構成しても良い。この場合も、動力回収後の蒸気は、復水器4に戻されて復水となる。
【0044】
本発明の蒸気タービン発電システムによれば、流体継手10から排出される作動油を熱源とし、蒸気タービン2から排出される低圧蒸気を冷却源としたヒートポンプサイクルHPを構成して作動油を熱源として低圧蒸気を加熱することにより流体継手10のすべり損失熱を回収することができるため、蒸気タービン発電システム全体の熱効率を高めることができ、発電効率を高めることができる。流体継手の損失動力は、最大でボイラ給水ポンプBPの定格動力の14.8%になってしまう場合があるが、この損失動力の大部分をヒートポンプサイクルHPを利用して回収することができるため、蒸気タービン発電システム全体の発電効率を飛躍的に高めることができる。
【0045】
図1乃至図6に示す蒸気タービン発電システムにおいては、火力発電プラントに設置される蒸気タービンサイクルを説明したが、原子力発電プラントの場合には、ボイラが蒸気発生器に代わるだけであり、流体継手の作動油から熱回収する構成は同様である。
【0046】
図7は、本発明に係る発電システムの他の態様を示す模式図である。図7に示す態様は、流体継手10の作動油を熱源とし、冷却水を冷却源として発電する排熱発電システムであり、流体継手の作動油の排熱で冷媒を蒸発させ、冷媒の蒸気を用いてタービンを駆動して発電する排熱発電システムである。冷媒としては低沸点(沸点が40℃前後)の冷媒、例えばジクロロトリフルオロエタン(HCFC123)或いはトリフルオロエタノール(CFCHOH)等を用いる。
【0047】
図7に示すように、駆動機60と被動機61との間に流体継手10が設置されている。駆動機60はモータやエンジンからなり、被動機61は送風機やポンプからなっている。流体継手10は、図2に示したものと同様の構成である。流体継手10から排出された作動油は蒸気発生器63に供給される。蒸気発生器63内の冷媒は、作動油との間で熱交換を行って加熱される。そのため、一部の冷媒は蒸発して高温の冷媒蒸気となる。そして、冷媒蒸気は、タービン64に導入されてタービン64を駆動し、タービン64に連結された発電機65により発電する。タービン64から排出された冷媒蒸気は、凝縮器66に導入されて冷却水により冷却され、凝縮液化する。液化した冷媒は、冷媒ポンプ67により蒸気発生器63に再供給される。流体継手10から排出された作動油は、蒸気発生器63の入口側において70〜90℃程度の温度を有しており、蒸気発生器63において熱を奪われて50℃程度まで冷却された後に流体継手10に戻るようになっている。
【0048】
図7に示す排熱発電システムによれば、流体継手10の作動油の排熱を利用して冷媒を蒸発させ、冷媒の蒸気を用いてタービン64を駆動して発電することにより流体継手10のすべり損失熱を回収することができるため、流体継手10を用いて被動機61を駆動して液体や気体等の流体を圧送するシステム全体の熱効率を高めることができ、省エネルギーを図ることができる。流体継手の損失動力は、最大で被動機61の定格動力の14.8%になってしまう場合があるが、この損失動力の大部分を排熱発電システムにおいて電力として回収することができるため、システム全体の熱効率を飛躍的に高めることができる。
【0049】
図7に示す実施形態においては、被動機61を送風機またはポンプとして説明したが、被動機61はブロワや圧縮機等の回転機械であってもよく、本発明によれば、これらの回転機械を備えたシステム全体の熱効率を向上させることができる。
これまで本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術思想の範囲内において、種々の異なる形態で実施されてよいことは勿論である。
例えば、上述の実施形態では、熱回収する作動油の温度は70〜90℃程度としたが、作動油の循環流量を調整することによって作動油の温度をより低い温度、又は、より高い温度にすることもできる。作動油の温度を100℃以上に高めることもでき、温度を高めれば復水や熱交換媒体、冷媒との熱交換効率が向上する。
【符号の説明】
【0050】
1 ボイラ
2 蒸気タービン
3 発電機
4 復水器(コンデンサー)
5 給水加熱ヒータ
10 流体継手
11 インペラ
12 ランナ
13 すくい管室
14 すくい管
20,50 熱交換器
21 作動油管路
30 第1熱交換器
31,51 熱交換媒体管路
32,52 循環ポンプ
40 第2熱交換器
60 駆動機
61 被動機
63 蒸気発生器
64 タービン
65 発電機
66 凝縮器
67 冷媒ポンプ
C 凝縮器
Comp 圧縮機
E 蒸発器
V 膨張弁(減圧弁)
M モータ
BP ボイラ給水ポンプ
CP 復水ポンプ
HP ヒートポンプサイクル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
給水ポンプにより蒸気発生器に給水して蒸気を発生させ、発生した蒸気を用いて蒸気タービンを駆動して発電し、蒸気タービンから排出された蒸気を復水器で復水させ該復水を給水ポンプにより蒸気発生器に再供給するようにした発電システムにおいて、
前記給水ポンプと該給水ポンプを駆動する駆動機との間に、羽根車室内を満たす作動流体を介してトルクを伝達する流体継手を設け、
前記流体継手から排出される作動流体により前記復水器から供給される復水を加熱するようにしたことを特徴とする発電システム。
【請求項2】
前記流体継手から排出される作動流体と前記復水器から供給される復水との間で熱交換を行うことにより復水を加熱する熱交換器を設けたことを特徴とする請求項1記載の発電システム。
【請求項3】
前記流体継手から排出される作動流体と熱交換媒体との間で熱交換を行う第1熱交換器と、前記熱交換媒体と復水器から供給される復水との間で熱交換を行う第2熱交換器とを設け、前記第1熱交換器において作動流体と熱交換媒体との間で熱交換を行って熱交換媒体を加熱し、前記第2熱交換器において前記第1熱交換器で加熱された前記熱交換媒体と復水との間で熱交換を行って復水を加熱するようにしたことを特徴とする請求項1記載の発電システム。
【請求項4】
蒸発器、圧縮機、凝縮器、膨張弁を備えたヒートポンプサイクルを設け、前記蒸発器に前記流体継手から排出される作動流体を供給し前記ヒートポンプサイクルの冷媒を加熱し、前記凝縮器に前記復水器から復水を供給し復水を加熱するようにしたことを特徴とする請求項1記載の発電システム。
【請求項5】
蒸発器、圧縮機、凝縮器、膨張弁を備えたヒートポンプサイクルを設けるとともに前記復水器から供給される復水と熱交換媒体との間で熱交換を行う熱交換器を設け、前記蒸発器に前記流体継手から排出される作動流体を供給し前記ヒートポンプサイクルの冷媒を加熱し、前記凝縮器に熱交換媒体を供給し熱交換媒体を加熱し、前記熱交換器において前記凝縮器で加熱された熱交換媒体と前記復水器から供給される復水との間で熱交換を行って復水を加熱するようにしたことを特徴とする請求項1記載の発電システム。
【請求項6】
給水ポンプにより蒸気発生器に給水して蒸気を発生させ、発生した蒸気を用いて蒸気タービンを駆動して発電し、蒸気タービンから排出された蒸気を復水器で復水させ該復水を給水ポンプにより蒸気発生器に再供給するようにした発電システムにおいて、
前記給水ポンプと該給水ポンプを駆動する駆動機との間に、羽根車室内を満たす作動流体を介してトルクを伝達する流体継手と、
蒸発器、圧縮機、凝縮器、膨張弁を備えたヒートポンプサイクルを設け、
前記蒸発器に前記流体継手から排出される作動流体を供給し前記ヒートポンプサイクルの冷媒を加熱し、前記凝縮器に前記蒸気タービンから排出された蒸気の一部を供給するようにし、前記流体継手から排出される作動流体によって加熱された前記冷媒により前記蒸気タービンから排出された蒸気を加熱するようにしたことを特徴とする発電システム。
【請求項7】
前記凝縮器で加熱された前記蒸気タービンから排出された蒸気を前記蒸気タービンの中段に投入することを特徴とする請求項6記載の発電システム。
【請求項8】
駆動機と被動機との間に、羽根車室内を満たす作動流体を介してトルクを伝達する流体継手を設け、
前記流体継手から排出される作動流体を蒸気発生器に供給し、前記作動流体により蒸気発生器内の冷媒を加熱して蒸発させ、発生した冷媒蒸気を用いてタービンを駆動して発電し、前記タービンから排出された冷媒蒸気を凝縮器に導き冷却媒体により冷却して凝縮させ、凝縮した冷媒液を前記蒸気発生器に再供給するようにしたことを特徴とする発電システム。
【請求項9】
前記冷媒は、ジクロロトリフルオロエタン(HCFC123)又はトリフルオロエタノール(CFCHOH)からなることを特徴とする請求項8記載の発電システム。

【図6】
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【図7】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−174694(P2011−174694A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−216685(P2010−216685)
【出願日】平成22年9月28日(2010.9.28)
【出願人】(000000239)株式会社荏原製作所 (1,477)