説明

皮膚の電位を測定する装置および方法

本発明は皮膚の電位を測定する装置に関するもので、この装置は複数の測定電極(3)と1つのデータ処理ユニット(4、2)とを有する。本発明によれば、電極と処理ユニットとはワイヤレスで通信する。各電極はデジタルの識別信号を受信し、患者上で測定した皮膚電位を表すアナログ信号を送信する。処理ユニットはデジタル化し次いで処理する前にこのアナログ信号を成形する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の測定電極と1つのデータ処理ユニットとを用いて皮膚の電位を測定する装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、皮膚の電位の測定は、次のような種々の生理学的検査において神経筋の脱分極を量子化するために使用されている:心電図検査(ECG)、脳波検査(EGG)、固定式又は通院型の内臓電気検査(Holter ECG、EGG)、等々。皮膚電位の測定は、また、監視下にある患者を看護する時にも使用される。皮膚の電位は、通常、ケーブル系統によって記録計に接続された複数の電極を用いて測定される。ところが、ケーブルの使用は、通院検査及び/又は長期の検査の場合には無視できない制約となる。
【0003】
文献US 4,441,747には、電極と、従来型の心電図モニターに接続されたベースユニットとの間のワイヤレス通信のプロトコルが記載されている。この解決方法は、特に、従来型の心電図モニターに適合させる手段を必要とするという不便がある。
【発明の開示】
【0004】
本発明は電気生理学的検査の手続きを一般的に簡素化することを目的とするものである。本発明の他の目的は記録に使用する装置のコストを低減することである。
【0005】
前記目的の少なくとも1つは、複数の測定電極と1つのデータ処理ユニットとを備えた皮膚電位測定装置によって達成される。本発明によれば、夫々の測定電極は1つの電子モジュールに連携(接続)されており、この電子モジュールは:
−前記測定電極によって測定された電位と前記電子モジュールの中の基準電極との間の電位差を生成する手段と、
−前記電位差を例えば433MHz の高周波数でアナログ信号に変調する変調手段と、
−斯く変調されたアナログ信号をデータ処理ユニットに向けてワイヤレスで送信する第1のトランシーバ、
とを備えている
【0006】
−更に、データ処理ユニットは、各電子モジュールの識別コードをデジタルで送信すると共に前記アナログ信号を受信するための第2のトランシーバと;このアナログ信号を復調する復調手段と;アナログ・デジタル変換器を較正するための成形手段とを備え、このアナログ・デジタル変換器は前記アナログ信号を処理前に変換するようになっている。
【0007】
本発明の装置によれば、処理ユニット(記録装置)に向けての電極の通信はアナログでワイヤレスに行われ、これは、電極がアナログ・デジタル変換器を集積しているが故に電極が複雑かつ高価である文献US 4,441,747に記載された装置に較べて、実施をかなり簡素化する。更に、本発明の処理ユニット内のアナログ・デジタル変換器は、変換器が最小値と最大値によって較正されるので、最良のデジタル分解能を得る。実際、信号の振幅は個人個人に応じて変化するので、較正段階を行うのが妥当である。
【0008】
好ましくは、各電子モジュールは唯一のコードを収容するメモリスペースを有する。従って、一群の電極の中から1つの電極を識別することができる。
【0009】
本発明によれば、各電子モジュールは、前記の唯一のコードを処理ユニットから送信されたコードと比較する手段と、送信されたコードが前記唯一のコードに対応する時に対応する電極によって測定された皮膚電位の送信をアクティブにする手段とを有する。即ち、処理ユニットは交わる交わる各電極を尋ねる。この処理ユニットは、電極との通信操作を行うベースと、データを処理するためのマイクロコントローラ又はPDA電子アジェンダとで構成することができるが、ベースの全ての機能が組み込まれた専用マイクロコンピュータでもよい。
【0010】
ベースは、電極との通信を管理すると共に離れたマイクロコンピュータ又はPDAと通信するためのマイクロコントローラを有することができる。
【0011】
処理ユニットと離れたデバイスとの間の通信は、WIFI、ブルーツース、その他のプロトコルを介してワイヤレスで行うことができるし、或いは、RS232、USB、TCP/IPその他のプロトコルを介して有線で行うことができる。従来技術文献US 4,441,747は固有の通信プロトコルを提案しており、これは上記したような従来の堅牢なプロトコルの使用とは相容れない。
【0012】
交わる交わるの尋問は、処理ユニットが各電子モジュールに対応する1つのコードを周期的に生成して送信する手段を有することにより得られる。
【0013】
好ましくは、各電子モジュールは、皮膚電位の送信をアクティブにしなければならない時に所定時間の間第1のトランシーバを送信モードに保持するためのタイムディレー手段を有する。
【0014】
同様に、処理ユニットは、1つのコードの送信時に所定時間の間第2のトランシーバを送信モードに保持するための、かつ、1つの電子モジュールから来るアナログ信号を受信するべく所定時間の間第2のトランシーバを受信モードに保持するための、タイムディレー手段を有する。
【0015】
本発明の好ましい特徴によれば、各電子モジュールは前記電子モジュールの電力供給コイルを有し、前記コイルは電磁場により充電される。
【0016】
本発明の他の観点においては、本発明は、前述した装置において実施する皮膚電位測定方法を提供する。本発明によれば、この方法は以下を包含する:
−処理ユニットが各電子モジュールを尋問し、各電子モジュールが皮膚電位の測定値を表すアナログ信号を送信し、受信したアナログ信号の最小値と最大値が保存され、次いでこれらの最小値と最大値を用いて処理ユニット内に存在するアナログ・デジタル変換器が較正される、較正段階と、
−皮膚電位の測定値を表す各アナログ信号が前記アナログ・デジタル変換器によってデジタル化される、測定段階。
【0017】
各電子モジュールは唯一のコードを収容するメモリスペースを有し、この唯一のコードを処理ユニットから送信されたコードと比較し、送信されたコードが前記唯一のコードに対応する時に対応する電極によって測定された皮膚電位の送信をアクティブにする。
【0018】
皮膚電位の送信をアクティブにしなければならない時には、所定時間の間第1のトランシーバを送信モードに保持するべくタイムディレーを導入する。
【0019】
処理ユニット内では、各電子モジュールに対応する1つのコードを周期的に生成して送信する。
【0020】
好ましくは、各コード送信毎に、1つのコードの送信時に所定時間の間第2のトランシーバを送信モードに保持するべくタイムディレーを導入し、次いで、電子モジュールから来るアナログ信号を受信するために所定時間の間第2のトランシーバを受信モードに保持するべくタイムディレーを導入する。
【0021】
本発明の他の利点や特徴は非限定的な実施例の詳細な説明と添付図面から明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
図1には患者1が示してあり、この患者の上には本発明の複数の電極3が配置してある。ここでは、電極とは本発明の電子モジュールに連携された測定電極(若しくは皮膚センサー)を意味する。夫々の電極は患者1の皮膚電位の測定値をベース4に向かってラジオ波により送信する手段を備えている。ベース4は受信した測定値を保存する手段を備えることができるが、好ましくは、配線接続5若しくはワイヤレス接続によってこれらの測定値を記録装置の作用をするマイクロコンピュータ2に送信する。ベース4をマイクロコンピュータ2内に組み込むことができ、全体が処理ユニットを構成する。
【0023】
より詳細に後述するように、ベース4は以下の機能を有する:
−各電極に反復的に初期化信号をアドレスすること、
−電極から来る、皮膚電位の測定値に対応する、アナログ信号を受信すること、
−受信した測定値をマイクロコンピュータに向かって送信すること。
【0024】
同様に、各電極は初期化信号を受信した後に以下の操作を行う手段を備えている:
−皮膚電位を表す電位差の測定、
−アナログ信号の変調、
−ベース4へのこのアナログ信号の送信。
【0025】
好ましくは、本発明の電極は通常の電極で構成することができ、本発明の機能を与えるに必要な構成要素を備えた着脱式アダプタ(多目的使用装置)をそれに接続する。しかし、好ましくは、本発明の電極は単一の部品からなる。
【0026】
図2にはベース4の主要な構成要素がやゝ詳細に示してある。
ベース4から電極3への初期化信号は周期的な信号であり、その各サイクルは、6ビットのコードと、場合により測定値を受信するためのタイムディレーとを送信することからなる。夫々の電極は固有のコードを有する。ベース4は相継いで周期的にすべての電極のコードを送る。
【0027】
より詳しくは、ベース4は電極に向かってラジオ波を送信することの可能なアンテナ10を備えたトランシーバ6を有する。コードはコード生成ブロック7内で作られる。コードが送られると、コード生成ブロック7はトランシーバ6を受信位置にすると共に、皮膚電位測定値の信号を待つタイムディレーをアクティブにする。受信時間が過ぎると、コード生成ブロック7はトランシーバを送信モードに戻し、次の電極のためのコードを生成する。
【0028】
実用上、トランシーバとしては、使用の堅牢性、小サイズ、低消費電力、低コストが要求されるような近距離通信の用途に理想的なトランシーバTR3100を使用することができる。その主要特性は次の通りである:
供給電力は2.2〜3.7V;
他のピンの供給電力は−0.3〜4.0V;
消費電力7mA、スリープモード時0.7μA
ASK(Amplitude Shift Keying)およびOOK変調、ASK変調を使用;
最大伝送速度:576 kbps(500 kbpsを使用);
寸法:10mm×7mm×2mm
送受信切換時間:107.5μs(最大)
受送信切換時間:12μs(最大)
【0029】
集積回路のモードをCTRL0およびCNTRL1ピンに応じて定めるための表は次の通りである:
【数1】

【0030】
図3にはコード生成ブロック7の主要構成要素が示してある。このブロックの心臓部はPAL(Programmable Array Logic)と呼ばれるプログラム可能な論理デバイス11であり、これは各電極毎に4ビットのコードを生成するための4ビット・カウンター8と、タイマー9とに接続されている。4ビット・カウンター8はPAL11に4ビットのコードを供給することの可能なデバイス74ALS163であり、このPAL11は、レジスタ内へのこのコードの入力と、送信前のこのコードのパラレル・セリアル変換と、タイマー9の管理とトランシーバ6の管理とカウンター8のインクレメントの管理とを行うべくプログラムされている。タイムディレーは2つの単安定マルチバイブレータ9a、9bにより実行され、これらは皮膚電位測定値の受信時間とトランシーバ6の受/送信切換え時間とを考慮する。夫々の単安定マルチバイブレータ9aおよび9bはNE555デバイスによって実現され、その入力には立ち下がりでアクティブとなるタイムディレー開始変数が送られる。出力では、いわゆるタイムディレー変数(これはハイレベルでアクティブとなる)が回収される。NE555の抵抗値と容量値を変えることによりタイムディレーを調節する。
【0031】
コード生成ブロック7は周波数1MHzの水晶発振器からなるクロック12によって律速され、このクロックは500kHzのクロック信号を得るためにDエッジMC14013フリップ・フロップに接続されている。
【0032】
換言すれば、PAL11は次の原理に基づいて作動する:クロック12とカウンタ8の出力とは入力にアドレスされ、プログラムは以下の論理機能を行う:
−コードの成形(スタートビットとエンドビット)を伴うパラレル・セリアル入力;
−コードの送信;
−2つの単安定マルチバイブレータ9aおよび9bの方向へのタイムディレーの開始と、次に、受信モードでのトランシーバ6のアクティブ化;カウンタ8のインクレメントのアクティブ化;および、
−最初のタイムディレーの終わりに、トランシーバ6は送信モードでアクティブにされる;次いで、第2のタイムディレーの終わりに、新たなサイクルが始まる。
PAL11のプログラミングの例を付表1に掲げる。
【0033】
図4には電極3の構成ブロックが示してある。アンテナ14に接続されたトランシーバ13が示してあり、これらの構成要素はベース4に使用したものと同一である。通常の休止時には、トランシーバ13は受信モードにある。コードを受信した時には、このコードはコード処理ブロック15へ送信される。コード処理ブロック15の役割は、受信したコードのセリアル・パラレル変換を行い、このコードを検討中の電極の内部コードと比較し、次に(2つのコードが同一である場合に)皮膚電位測定値信号生成ブロック16をアクティブにすることである。アクティブ化と同時に、トランシーバを所定時間の間だけ送信モードにするためにタイムディレーがトリッガされる。ブロック16は、皮膚センサー19から来る、皮膚電位測定値に対応するアナログ信号をサンプリングする。そこから電位差20を控除し、この電位差を次に21で例えば433MHzの搬送波に変調する。変調されたこのアナログ信号は次いでトランシーバ13を介してベース4へ送られる。
【0034】
図5により詳細に示したように、コード処理ブロック34はベース4に用いたものと同様のクロック22によって律速されるPAL17を有することができる。タイムディレーは送信用の単安定マルチバイブレータ18(NE555デバイス)により得られる。PAL17はトランシーバ13からセリアル信号(即ち、ベース4から送信されたコード)を受け取る。クロック信号22と、単安定マルチバイブレータ18の出力と、受信したセリアル信号とはPAL17の入力にアドレスされ、PAL17は次の論理機能を行う:
−レジスタへのセリアル・パラレル入力;
−入力したコードと内部コードとの比較;この時間中、トランシーバ13を送信モードでアクティブにする;
−コードが対応していない場合には、トランシーバは受信モードにリセットされる;
−コードが対応している場合には、単安定マルチバイブレータ18をアクティブにする;
−タイムディレーが終了すると、トランシーバ13は受信モードになる;
−単安定マルチバイブレータ18がアクティブにされると、測定値の送信を可能にするべく測定値信号生成ブロック16が呼ばれる。
PAL17のプログラミングの例を付表2に掲げる。
【0035】
図6は処理ユニットの他の実施例である。ベース23はPC、PDA又は着脱可能な記憶装置と通信することができる。ベース23は本発明の電極から来るアナログ信号を受信することの可能なトランシーバ13を有する。このアナログ信号は、次いで、復調器24によって復調される。この信号は、次に、モジュール25によって成形される。実際、測定値信号を後でデジタル化し得るためには、それを成形する必要がある(即ち、信号は0〜3Vの間になければならない)。信号を持ち上げるために演算増幅器OPA(図示せず)のバイアスによって信号に1.5Vのオフセットを加える。また、信号がOPAを飽和させることがないように信号の振幅を低減する。このため、差動型のOPAを使用する。他方、OPAは信号にオフセット或いはノイズを付加してはならないので、OPA OP193を使用する。
【0036】
図6において、成形モジュール25を出ると、測定値信号は、サンプリングされた信号を送信するための、セリアル10ビットのアナログ・デジタル変換器ADC26(TLV 1549)によってデジタル化される。このADC26は最適なデジタル分解能を得るべくサンプリング段階で最適化される。
【0037】
マイクロコントローラ27は、ベースの構成要素全体を管理する。このマイクロコントローラは、わけても、電極の初期化プロセス28およびコード生成プロセス29(前述したものと同一)を行うのを可能にする。
【0038】
図7には、本発明の電子モジュールの他の実施例が示してある。外側から見て、トランシーバ30は、ベースからデジタルで送信された識別コードを受信すると共に、患者上で測定した皮膚電位を表すアナログ信号を送信する機能を有する。内側から見て、トランシーバ30は、前述したように、変調器31によって変調されたアナログ信号を受信する。この変調器は、いわゆる測定電極32と基準電極33との間の電位差を表す信号を受け取る。マイクロコントローラ34は、電子モジュールの構成要素全体を管理し、識別コードを受信しかつ保存する機能を有する。
【0039】
図8には、以下の構成要素を用いた初期化モードを示す:
・ スイッチ:
装置の起動を可能にし、このスイッチは押しボタンを用いて位置決めされ、マイクロコントローラの1つの入力/出力ポートのピン上に配置される。
更に、ベース上に配置したコイルは、各電極をコイルに近づけた時に、各電極を作動させるのを可能にする。
・ ベースのパラメータ化:
プログラム(グラフィック・インターフェース)はマイクロコントローラの構成を可能にし、プログラムはコンピュータ又はPDA内で実行され、かつ、パラメータをいづれかの通信モジュール(PC、PDA、等々)を介してベースに向けて送るのを可能にする。
・ マイクロコントローラのパラメータ化:
制御すべき電極の数、通信の周波数、等々の選択。
・ 識別コード:
マイクロコントローラによって生成されたコードはデジタル・エミッタへ送られ、各コードは1電極に対応し、これは以下のモードのために所望の電極を選択するのを可能にする。
・ 電極のアクティブ化:
それらの識別コードを受け取ると、電極は次々にアクティブにされ、受信モードになる(成形モードを待機)。
【0040】
図9にはフォーマッティング・モードが簡単に示してある。
・ 所望の電極の選択:所望の電極に対応するコードをマイクロコントローラによりデジタル・エミッタを介して送信。後者は選択され、送信モードになり、所望の時間にわたりレシーバにアナログ信号を送信するのに備える。
・ データの送信:電極はベースのアナログ・レシーバを介して“ピーク検出”ブロック(復調)に向けてアナログ信号(基準電極との電位差)を送信する。
・ 信号の処理(正規化):予想される信号は正弦曲線状であり、周波数と振幅が小さい;この信号をマイクロコントローラを用いて処理するためには、信号をデジタル化する必要があり(マイクロコントローラのADC)、従って、デジタル化を最適にするために信号を正規化(0〜5V)する必要がある。このため、この機能を実行するための電子的ステップを追加する。
・ 装置の較正:電極が出力した信号を正しくデジタル化するべく(変換点の数、等々)マイクロコントローラのADCを構成するのを可能にする。各電極からの信号を受け取って、データを保存するべく(データ取得モード)ベースを較正する。
【0041】
図10はデータ取得モードを示す:
・ この作動モードはフォーマッティング・モードに似ており、データ処理および保存ブロックを追加する。
・ 保存は、PC、PDA内で、又は異なる通信モジュールを用いて行うことができる。
作動を簡素化するため、アナログ信号およびデジタル信号用の同じデジタル・トランシーバ(RFM)を用い、従って、送信(VFC)前にアナログ信号を変調し、受信(FVC)後に復調する必要がある。
ベースとしては集積型ADCを備えたマイクロコントローラを選定し、このため、マイクロコントローラPIC(16F877)を使用することを提案する。
電極を管理するため、幾つかの入力/出力ピンと1つの小さなメモリが必要であり、各電極毎にこれらの特徴に対応する1つのマイクロコントローラPICを使用する(16F873)。
【0042】
勿論、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変更を加えることができる。
【0043】
【表1】

【0044】
【表2】

【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】図1は本発明の装置の応用例の概略図である。
【図2】図2は本発明のベースの主要な内部構成要素を示す簡素化した模式図である。
【図3】図3は本発明のコード生成ブロックの内部構成を示す電子的模式図である。
【図4】図4は本発明の電極に接続した電子モジュール内で実行される幾つかのステップを示す簡素化した模式図である。
【図5】図5は本発明の電極の内部構成を示すより詳細な電子的模式図である。
【図6】図6は本発明の処理ユニットの主要な構成要素の他の実施例を示す。
【図7】図7は本発明の電子モジュールの主要な構成要素の他の実施例を示す。
【図8】図8は本発明の初期化モードを示すブロック図である。
【図9】図9は本発明のフォーマッティング・モードを示すブロック図である。
【図10】図10は本発明のデータ取得モードを示すブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
皮膚の電位を測定する装置であって、複数の測定電極(3)と1つのデータ処理ユニット(4、2)とを備え、その特徴は、夫々の測定電極は1つの電子モジュールに接続されており、この電子モジュールは:
−前記測定電極によって測定された電位と前記電子モジュールの中の基準電極との間の電位差を生成する手段と、
−前記電位差をアナログ信号に変調する変調手段と、
−斯く変調されたアナログ信号をデータ処理ユニット(4、2)に向けてワイヤレスで送信する第1のトランシーバ(13)、
とを備え、
−データ処理ユニットは、各電子モジュールの識別コードをデジタルで送信すると共に前記アナログ信号を受信するための第2のトランシーバ(10)と;このアナログ信号を復調する復調手段と;アナログ・デジタル変換器を較正するための成形手段とを備え、前記アナログ・デジタル変換器は前記アナログ信号を処理前に変換することができることからなる装置。
【請求項2】
各電子モジュールは唯一のコードを収容するメモリスペースを有することを特徴とする請求項1に基づく装置。
【請求項3】
各電子モジュールは、前記の唯一のコードを処理ユニットから送信されたコードと比較する手段と、送信されたコードが前記唯一のコードに対応する時に対応する電極によって測定された皮膚電位の送信をアクティブにする手段とを有することを特徴とする請求項2に基づく装置。
【請求項4】
各電子モジュールは、皮膚電位の送信をアクティブにしなければならない時に所定時間の間第1のトランシーバを送信モードに保持するためのタイムディレー手段を有することを特徴とする請求項3に基づく装置。
【請求項5】
処理ユニットは各電子モジュールに対応する1つのコードを周期的に生成して送信する手段を有することを特徴とする前記請求項のいづれかに基づく装置。
【請求項6】
処理ユニットは、1つのコードの送信中に所定時間の間第2のトランシーバを送信モードに保持するための、かつ、1つの電子モジュールから来るアナログ信号を受信するべく所定時間の間第2のトランシーバを受信モードに保持するための、タイムディレー手段を有することを特徴とする請求項5に基づく装置。
【請求項7】
処理ユニットは、電極との通信を管理すると共に離れたマイクロコンピュータと通信するためのマイクロコントローラを有することを特徴とする前記請求項のいづれかに基づく装置。
【請求項8】
処理ユニットは、電極との通信を管理すると共に離れたPDA電子アジェンダと通信するためのマイクロコントローラを有することを特徴とする前記請求項のいづれかに基づく装置。
【請求項9】
処理ユニットと前記の離れたデバイスとの間の通信はWIFIプロトコルを介してワイヤレスで行われることを特徴とする請求項7又は8に基づく装置。
【請求項10】
各電子モジュールは前記電子モジュールの電力供給コイルを有し、前記コイルは電磁場により充電されることを特徴とする前記請求項のいづれかに基づく装置。
【請求項11】
前記請求項のいづれかに基づく装置において実施する皮膚電位測定方法であって、この方法は:
−処理ユニットが各電子モジュールを尋問し、各電子モジュールが皮膚電位測定値を表すアナログ信号を送信し、受信したアナログ信号の最小値と最大値が保存され、次いでこれらの最小値と最大値を用いて処理ユニット内に存在するアナログ・デジタル変換器が較正される、較正段階と、
−皮膚電位測定値を表す各アナログ信号が前記アナログ・デジタル変換器によってデジタル化される、測定段階、
とを包含することを特徴とする方法。
【請求項12】
各電子モジュールは唯一のコードを収容するメモリスペースを有し、この唯一のコードは処理ユニットから送信されたコードと比較され、送信されたコードが前記唯一のコードに対応する時に対応する電極によって測定された皮膚電位の送信がアクティブにされることを特徴とする請求項11に基づく方法。
【請求項13】
皮膚電位の送信をアクティブにしなければならない時に所定時間の間第1のトランシーバを送信モードに保持するべくタイムディレーを導入することを特徴とする請求項12に基づく方法。
【請求項14】
処理ユニットの中で、各電子モジュールに対応する1つのコードを周期的に生成して送信することを特徴とする請求項11から13のいづれかに基づく方法。
【請求項15】
各コード送信毎に、1つのコードの送信時に所定時間の間第2のトランシーバを送信モードに保持するべくタイムディレーを導入し、次いで、電子モジュールから来るアナログ信号を受信するために所定時間の間第2のトランシーバを受信モードに保持するべくタイムディレーを導入することを特徴とする請求項14に基づく方法。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公表番号】特表2007−534399(P2007−534399A)
【公表日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−510078(P2007−510078)
【出願日】平成17年4月28日(2005.4.28)
【国際出願番号】PCT/FR2005/001059
【国際公開番号】WO2005/104931
【国際公開日】平成17年11月10日(2005.11.10)
【出願人】(506360653)ユニヴェルシテ・レンヌ・デスカルト−パリ・サンク (1)
【Fターム(参考)】