説明

皮膚接触ローラー

【課題】種々の使用状況においても周囲に対して目立つことなく使用でき、美容効果を得られる美容用具である皮膚接触ローラーを提供する。
【解決手段】皮膚接触ローラー1では、筐体2とカバー体3とがヒンジ部4を介して折り畳み可能に形成され、皮膚Sと対向する筐体正面5側からのみ正面側ローラー部9a,9b,9cが露出し、筐体背面10において正面側ローラー部9a,9b,9cが非露出状態となっていることから、複数の正面側ローラー部9a,9b,9c全体が周囲から視認され難くなる。従って、この皮膚接触ローラー1では、使用者が正面側ローラー部9a,9b,9cを皮膚Sに転接させる美容マッサージを行っていても、従来よりも人目につき難くなり、例えば外出先の公共の場所であっても美容マッサージを従来よりも手軽に行うことができる。かくして、本発明では、使用者の使用状況に合わせて手軽に肌に対し美容効果を与え得る使い勝手の優れた皮膚接触ローラー1を提案できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚接触ローラーに関し、皮膚表面にローラーを転動させることにより、皮膚に対して刺激を与え、美容効果を得ることができる皮膚接触ローラーに適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
近年、皮膚接触ローラーとしての美容ローラーは、図11に示すように、使用者の手に把持される把持部101と、当該把持部101に一体成形された棒状の支持部102と、支持部102の先端が把持部101と直交方向に折り曲げられた水平部103に回動自在に設けられた円筒状ローラー104とを備えた美容ローラー100が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
そして、この美容ローラー100では、円筒状ローラー104を使用者の皮膚表面に転接させることによって、円筒状ローラー104によるマッサージ効果や、円筒状ローラー104自体から発する遠赤外線やマイナスイオンによって、使用者の皮膚の血行や新陳代謝を促進し、皮膚に対して美容効果を与えるようになされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004-173933号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、このような美容ローラー100の円筒状ローラー104を皮膚表面に転接させる美容マッサージは、円筒状ローラー104を皮膚表面に転接させる時間が長くなればなるほど、皮膚に対し美容効果を与えることができるため、外出先である公共の場所であっても美容ローラー100による美容マッサージを気軽に行えることが望ましい。
【0006】
しかしながら、従来、美容ローラー100を用いた美容マッサージを行うスタイルとしては、美容マッサージを行う姿を他人に見られたくないことから、人目につくことのない家庭内においてのみ行うことが一般的であった。
【0007】
特に、従来の美容ローラー100では、把持部101と離れた支持部102の先端に円筒状ローラー104全体が露出しているため、使用者が把持部101を把持して円筒状ローラー104を皮膚表面に転接させる美容マッサージを公共の場所で行うと、美容マッサージを行っていることが他人に瞬時に把握されてしまう。そのため、美容ローラー100を用いた美容マッサージを公共の場所で行った場合には、人目につき易いため、外出先である公共の場所で美容マッサージを手軽に行うことができず、使い勝手が非常に悪いという問題があった。
【0008】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、使用者の使用状況に合わせて手軽に皮膚に対し美容効果を与え得る使い勝手の優れた皮膚接触ローラーを提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
かかる課題を解決するため本発明において、請求項1記載の発明では、所定の厚さを有した平面部が設けられ、かつ片手で把持し得る外形形状でなる筐体と、前記筐体の平面部に回動自在に収納され、前記平面部に形成された開口部から外周面が外部に突出するようにして並設された複数の正面側ローラー部と、前記筐体の端部の表面に沿って回動自在に設けられた端部側ローラー部とを備えることを特徴とする。
【0010】
また、請求項2記載の発明では、前記筐体に可動自在に設けられたカバー体を備え、前記カバー体は、前記筐体の平面部と対向した位置まで可動されることにより、前記正面側ローラー部を覆い隠すことを特徴とする。
【0011】
また、請求項3記載の発明では、前記筐体と前記カバー体とを折り畳み可能に取り付けるヒンジ部を備え、前記カバー体には、折り畳み時に、前記平面部から突出した前記正面側ローラー部を収容する収容部を備えることを特徴とする。
【0012】
また、請求項4記載の発明では、前記正面側ローラー部が円筒形状に形成されることを特徴とする。
【0013】
また、請求項5記載の発明では、前記正面側ローラー部が球状に形成されることを特徴とする。
【0014】
また、請求項6記載の発明では、前記正面側ローラー部の外周面及び前記端部側ローラー部の外周面には、ミネラル砕石、ブラックシリカ、硅石、ホワイトシリカ、快悠石、トルマリン、二股ラジウム、ゲルマニウム含有鉱石、ホタテの貝殻、麦飯石、医王石、ゼオライト、金、及びプラチナのうち少なくとも1種類が含有されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、このような状況を鑑みてなされたもので、筐体背面側から見たとき筐体によって正面側ローラー部及び端部側ローラー部が非露出状態となっていることから、正面側ローラー部又は端部側ローラー部を皮膚に転接させる美容マッサージを行っていても、従来よりも人目につき難くなる。かくして、種々の使用状況においても周囲に対して目立つことなく使用でき、美容効果を得られる美容用具である皮膚接触ローラーを提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】皮膚接触ローラーの開状態及び閉状態における斜視図である。
【図2】皮膚接触ローラーの開状態における背面図及び側面図である。
【図3】皮膚接触ローラーの開状態及び閉状態における使用状況を示した図である。
【図4】第2の実施の形態による皮膚接触ローラーの開状態における正面図と、閉状態における側面図及び正面図とを示す図である。
【図5】第3の実施の形態による皮膚接触ローラーの開状態における正面図と、閉状態における側面図及び正面図とを示す図である。
【図6】第4の実施の形態による皮膚接触ローラーの開状態における正面図と、閉状態における側面図及び正面図とを示す図である。
【図7】第5の実施の形態による皮膚接触ローラーの開状態における正面図と、閉状態における側面図及び正面図とを示す図である。
【図8】第6の実施の形態による皮膚接触ローラーにおける正面図、側面図、及び正面図を示す図である。
【図9】第7の実施形態による皮膚接触ローラーの開状態における側面図及び正面図と、閉状態における正面図及び側面図と、閉状態における上面図及び下面図とを示す図である。
【図10】第8の実施の形態による皮膚接触ローラーの開状態における正面図及び側面図と、閉状態における正面とを示す図である。
【図11】従来の皮膚接触ローラーの全体構成を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下図面に基づいて、本発明の実施の形態を詳述する。
【0018】
(1)第1の実施の形態
図1(a)及び(b)において、1は全体として第1の実施の形態による皮膚接触ローラーを示し、筐体2の一端とカバー体3の一端とがヒンジ部4を介在させて連結されており、筐体2とカバー体3とがヒンジ部4により折り畳み可能に形成されている。
【0019】
実際上、この皮膚接触ローラー1は、筐体2の正面(以下、筐体正面と呼ぶ)5が、カバー体3の正面(以下、カバー体正面と呼ぶ)6に近づく方向(以下、これを閉方向と呼ぶ)CL及びこれとは逆のカバー体正面6から離れる方向(以下、これを開方向と呼ぶ)OPに回動し得るようになされている。
【0020】
これによりこの皮膚接触ローラー1は、カバー体3に対して筐体2を開方向OPに回動させることにより筐体正面5を外部に露出させる状態(以下、これを開状態と呼ぶ)になり得る。これに対しこの皮膚接触ローラー1は、カバー体3に対して筐体2を閉方向CLに回動させて当該筐体正面5を閉塞させる状態(以下、これを閉状態と呼ぶ)になり得る。このようにして、皮膚接触ローラー1は、閉状態のとき開状態に比して小型化されて容易に持ち運ぶことができるようになされている。
【0021】
ここで、筐体2は、プラスティック部材等の合成樹脂部材からなる所定の厚みを有した板状に形成されており、片手で把持し得る長方形の外形形状を有している。かかる構成に加えて筐体2には、平面部としての筐体正面5に複数(この場合、例えば3つ)のローラー部(以下、これらを正面側ローラー部と呼ぶ)9a,9b,9cが回動自在に設けられている。
【0022】
この場合、筐体2の筐体正面5には、複数(この場合、例えば3つ)の開口部(以下、これらを正面側開口部と呼ぶ)7が並列にそれぞれ所定の間隔を有して設けられており、幅方向に並んで正面側開口部7の隣接位置に軸受部8がそれぞれ対向するようにして一体成形されている。正面側開口部は、正面側ローラー部9a,9b,9cの長手向及び幅方向の大きさよりも僅かに大きく選定された長方形状に形成されており、軸受部8に軸着された各正面側ローラー部9a,9b,9cの一部を筐体2の内部に収納し得るようになされている。
【0023】
この筐体2は、正面側開口部7が筐体正面5にのみ形成され、筐体の背面(以下、筐体背面と呼ぶ)10がほぼ平坦状に形成されていることから、各正面側ローラー部9a,9b,9cが筐体正面5にのみ露出し得るようになされている。
【0024】
ここで、正面側ローラー部9a,9b,9cは、円筒形状からなり、筐体正面5の軸受部8に回動自在に設けられることによって、図2(b)に示したように、正面側ローラー部9a,9b,9cの外周面のほぼ半分が筐体正面5から突出するように構成されている。
【0025】
この実施の形態の場合、正面側ローラー部9a,9b,9cは、長手方向が筐体2の幅方向と一致するように配置されていることにより、筐体2の幅方向と直交する縦方向に向けて回動し得るようになされている。また、正面側ローラー部9a,9b,9cは、互いに僅かな間隔を空けて配置されていることから、それぞれ個別に回動し得るようになされている。
【0026】
かかる構成に加えて筐体背面10には、ヒンジ部4が設けられた筐体2の一端と対向する他端11に円筒状のローラー部(以下、これらを他端側ローラー部と呼ぶ)13が回動自在に設けられている。
【0027】
この場合、筐体背面10には、他端11と筐体背面10との間の角部中央領域に、湾曲状に切り欠かれた開口部(以下、これを他端側開口部と呼ぶ)12が設けられている。この他端側開口部12には、筐体2の幅方向において対向した内側面に軸受部(図示しない)が設けられおり、当該軸受部に他端側ローラー部13が回動自在に軸着されている。
【0028】
この実施の形態の場合、端部側ローラー部としての他端側ローラー部13は、長手方向が筐体2の幅方向と一致し、かつ外周面が筐体背面10及び他端11表面とほぼ同一面上に配置されていると共に、外周面が筐体背面10及び他端11表面から露出し得るように設けられている。
【0029】
また、本実施の形態、他端側ローラー部13は、正面側ローラー部9a,9b,9cの長手方向の幅寸法とほぼ同一の幅寸法からなり、その直径が正面側ローラー部9a,9b,9cの直径よりも小さく選定されており、筐体背面10及び他端11間の角部に配置され得るような大きさに選定されている。
【0030】
カバー体3は、プラスティック部材等の合成樹脂部材からなる所定の厚みを有した板状に形成されており、縦方向の縦寸法と幅方向の幅寸法とが筐体2とほぼ同じ寸法に選定されている。これにより皮膚接触ローラー1は、閉状態のとき、図1(b)に示すように、筐体2の外枠とカバー体3の外枠とがほぼ一致することにより、開状態のときの大きさに比べて1/2の大きさに小型化し得るようになされている。
【0031】
また、皮膚接触ローラー1は、開状態のとき、図2(b)に示すように、筐体背面10とカバー体背面14とのなす角度が鋭角Θとなるように選定されており、筐体2及びカバー体3とが頬から顎までの湾曲している顔の外形に沿うように形成されている。
【0032】
なお、カバー体正面6には、ヒンジ部4の下方近傍にほぼ長方形状に形成されたミラー部15が設けられており、開状態のとき、使用者がミラー部15によって自己の顔を視認し得るようになされている。また、カバー体正面6には、閉状態のとき、複数の正面側ローラー部9a,9b,9cとを収納するために、各正面側ローラー部9a,9b,9cとそれぞれ対向する位置に収容部16a,16b,16cが形成されている。
【0033】
実際上、この収容部16a,16b,16c は、正面側ローラー部9a,9b,9cを収容するローラー収容部17と、軸受部8を収容する軸受収容部18とで構成されている。ローラー収容部17は、半円柱状に凹んだ形状を有し、閉状態のときに、筐体正面5から突出した正面側ローラー部9a,9b,9cの外周面を収容し得るように構成されている。また、軸受収容部18は、半円盤状からなり、ローラー収容部17の幅方向で対向した内面に形成されており、閉状態のときに、筐体正面5から突出した軸受部8を収納し得るように構成されている。
【0034】
ところで、上述した正面側ローラー部9a,9b,9c及び他端側ローラー部13は、原料として所定の鉱石及び/又は金属を含有しており、転動によるマッサージ効果だけでなく、鉱石及び金属に特有の効能により美容効果を与えるようになされている。
【0035】
実際上、正面側ローラー部9a,9b,9c及び他端側ローラー部13の原料として用いられる鉱石及び金属としては、下記の表1に示すような鉱石及び金属を用いる。因みに、表1では、各鉱石及び金属が持つ効能から第1群の鉱石、第2群の鉱石、第3群の鉱石、第4群の金属に分け、各鉱石及び金属の効能について簡単に記載した。
【0036】
【表1】



ここで、表1では、ミネラル砕石、ブラックシリカ、硅石、ホワイトシリカ、快悠石、及びトルマリンの群を第1群(表1中の1類)の鉱石とした。これらの中でブラックシリカ、硅石、ホワイトシリカ、及び快悠石が石英片岩の一種である。
【0037】
このうちミネラル採石、硅石、及びホワイトシリカは、マイナスイオン及び遠赤外線の発生作用と、水・空気浄化の作用と、弱アルカリ性化・ph調整緩衝作用とを有している。また、ブラックシリカは、マイナスイオン及び遠赤外線の発生作用と、水・空気浄化の作用とを有している。
【0038】
また、快悠石は、マイナスイオン及び遠赤外線の発生作用を有している。トルマリンは、マイナスイオン発生作用を有している。
【0039】
そして、表1では、二股ラジウム、ゲルマニウム含有鉱石、及びホタテの貝殻の群を第2群(表1中の2類)の鉱石とした。そのうち二股ラジウムは、弱アルカリ性化・ph調整緩衝作用と、脱臭・抗菌作用と、薬効(神経痛、アトピー、アセモ、湿疹等)作用とを有している。また、ゲルマニウム含有鉱石は、発汗・薬効・皮膚活性化(しわ、たるみ、肌の若返り)作用を有している。ホタテの貝殻は、薬効(神経痛、アトピー、アセモ、湿疹等)作用を有している。
【0040】
さらに、表1では、麦飯石、医王石、及びゼオライトの群を第3群(表1中の3類)の鉱石とした。そのうち麦飯石は、水・空気浄化作用と、弱アルカリ性化・ph調整緩衝作用と、吸着・イオン交換性作用とを有している。また、医王石は、水・空気浄化作用と、弱アルカリ性化・ph調整緩衝作用と、触媒作用と、吸着・イオン交換性作用とを有する。ゼオライトは、水・空気浄化作用と、触媒作用と、吸着・イオン交換性作用とを有している。
【0041】
さらに、表1では、金及びプラチナの群を第4群(表1中の4類)の金属とした。これら金及びプラチナは、脱臭・抗菌作用と、薬効(神経痛、アトピー、アセモ、湿疹等)作用と、発汗・薬効・皮膚活性化(しわ、たるみ、肌の若返り)作用とを有している。
【0042】
そして、正面側ローラー部9a,9b,9c及び他端側ローラー部13は次のようして製造され得る。正面側ローラー部9a,9b,9c及び他端側ローラー部13を製造する際には、使用者が望む作用を発揮し得る鉱石又は金属(表1)を選択する。
【0043】
そして、先ず始めに、表1中から選択した1種の鉱石、1種の金属、複数の鉱石を混合した混合物、複数の金属を混合した混合物、又は複数の鉱石と複数の金属とを混合した混合物を破砕することにより被破砕粉とし、当該被破砕粉にバインダを添加して釉薬を、円筒状のローラー本体の外周面に塗布し、それらを焼結炉内において焼結を施すことで、鉱石、金属、又は鉱石及び金属の被破砕粉をローラー本体の外周面に付着させた正面側ローラー部9a,9b,9c及び他端側ローラー部13を製造できる。
【0044】
このように本願発明では、表1における種々の鉱石或いは金属、又は鉱石及び金属を組み合わせ、正面側ローラー部9a,9b,9c及び他端側ローラー部13を作製することにより、皮膚接触ローラー1を使用する使用者に対して、使用した鉱石及び金属に特有のマイナスイオン及び遠赤外線の発生作用や、水・空気浄化作用、弱アルカリ性化・ph調整緩衝作用、触媒作用、吸着・イオン交換性作用、脱臭・抗菌、薬効(神経痛、アトピー、アセモ、湿疹等)作用、発汗・薬効・皮膚活性化(しわ、たるみ、肌の若返り)作用を与えることができる。
【0045】
以上の構成において、皮膚接触ローラー1では、筐体2とカバー体3とがヒンジ部4を介して折り畳み可能に形成されていることにより、筐体2を開方向OPに回動させることで、筐体正面5が外部に露出する開状態にすることができる。また、皮膚接触ローラー1では、筐体2を閉方向CLに回動されることにより、筐体正面5が閉塞した閉状態にすることができる。このようにして、皮膚接触ローラー1では、使用者が使用状況に応じて、閉状態から開状態に、または開状態から閉状態に適宜変形させることができる。
【0046】
ここで、皮膚接触ローラー1では、開状態のとき、図3(a)に示すように、使用者によりカバー体3を把持させて、複数の正面側ローラー部9a,9b,9c全てを皮膚Sに対して押し当てることができる。この状態のまま皮膚接触ローラー1では、正面側ローラー部9a,9b,9cの回動方向(図中に示す矢印方向)へ使用者によって移動されることによって、皮膚Sに接触している複数の正面側ローラー部9a,9b,9c全てを転動させることができる。このように皮膚接触ローラー1では、複数の正面側ローラー部9a,9b,9c全てが同時に皮膚に転接することにより、広い範囲の皮膚Sに対して正面側ローラー部9a,9b,9cによるマッサージ効果を与えることができる。
【0047】
このとき、皮膚接触ローラー1では、皮膚Sと対向する筐体正面5側からのみ正面側ローラー部9a,9b,9cが露出し、筐体背面10において正面側ローラー部9a,9b,9cが非露出状態となっていることから、複数の正面側ローラー部9a,9b,9c全体が周囲から視認され難くなる。従って、この皮膚接触ローラー1では、使用者が正面側ローラー部9a,9b,9cを皮膚Sに転接させる美容マッサージを行っていても、従来よりも人目につき難くなり、例えば外出先の公共の場所であっても美容マッサージを従来よりも手軽に行うことができる。かくして、本発明では、使用者の使用状況に合わせて手軽に肌に対し美容効果を与え得る使い勝手の優れた皮膚接触ローラー1を提案できる。
【0048】
また、この皮膚接触ローラー1では、開状態のとき、筐体2とカバー体3とが所定の角度Θに傾斜するようにしたことにより(図2(b))、皮膚接触ローラー1が頬から顎までの湾曲している顔の外形に沿って筐体2及びカバー体3を容易に移動させることができ、かくして複数の正面側ローラー部9a,9b,9c全てを顔の外形に沿って確実に転接させることができる。
【0049】
一方、この皮膚接触ローラー1では、閉状態のとき、図3(b)に示すように、折り畳まれて重なった状態の筐体2及びカバー体3が使用者により把持され、筐体背面10に設けられた他端側ローラー部13が皮膚Sに軽く押し当てられる。この状態のまま皮膚接触ローラー1では、他端側ローラー部13の回動方向(図中に示す矢印方向)へ使用者によって移動されることによって、皮膚Sに接触している他端側ローラー部13を転動させることができる。
【0050】
このとき皮膚接触ローラー1では、他端側ローラー部13が筐体背面10及び他端11間の角部に沿って設けられ、正面側ローラー部9a,9b,9cよりも大きさが小さく形成されていることから、例えば鼻の窪んだ箇所や、顎から首にかけた湾曲箇所等の凹凸部分の皮膚Sに対して他端側ローラー部13を容易に転接させることができ、かくして皮膚Sに対して他端側ローラー部13によるマッサージ効果を与えることができる。
【0051】
また、このとき皮膚接触ローラー1では、皮膚Sと対向する筐体背面10及び他端11間の角部に沿ってのみ他端側ローラー部13が露出し、カバー体背面14側から見たときカバー体背面14によって他端側ローラー部13が非露出状態となっていることから、他端側ローラー部13が周囲から視認され難くなる。従って、この皮膚接触ローラー1では、使用者が他端側ローラー部13を皮膚Sに転接させる美容マッサージを行っていても、従来よりも人目につき難くなり、例えば外出先である公共の場所であっても美容マッサージを手軽に行うことができる。かくして、本発明では、使用者の使用状況に合わせて手軽に肌に対し美容効果を与え得る使い勝手の優れた皮膚接触ローラー1を提案できる。
【0052】
また、この皮膚接触ローラー1では、筐体2が閉方向CLに回動されて筐体正面5が閉塞した閉状態にすることにより、正面側ローラー部9a,9b,9cをカバー体3で覆うことができるので、ポケットや鞄等に入れても、正面側ローラー部9a,9b,9cに塵埃等が付着することを防止でき、かくして従来よりも衛生性を向上させることができる。
【0053】
さらに、この皮膚接触ローラー1では、携帯の際にカバー体3を閉めて正面側ローラー部9a,9b,9cを覆っておけば、従来の美容ローラーとは外観が全く異なり正面側ローラー部9a,9b,9cが一切外部に露出することがなく、従来よりも格段的に外観上のデザイン性を向上させることができる。例えばこの皮膚接触ローラー1では、筐体背面10及びカバー体背面14に所定の色や模様を付したり、或いはシール等の装飾品を付することにより、外観上のデザイン性をさらに一段と向上し得る。特に皮膚接触ローラー1では、筐体背面10及びカバー体背面14がほぼ平面状に形成されているため、例えばシール等を簡単に付させることができるので、容易にデザイン性を向上させることができる。
【0054】
また、この実施の形態の場合、皮膚接触ローラー1では、筐体2とカバー体3とをほぼ同一の形状及び同一の大きさで形成されたことにより、筐体2とカバー体3とをヒンジ部4を介して折り畳むことで、筐体2の外枠とカバー体3の外枠とを一致させた閉状態にでき、かくして開状態の大きさのときと比べてほぼ1/2の大きさまで小型化できる。また、他端側ローラー部13の外周面は、筐体背面10及び筐体2の他端11の表面とほぼ同一面上に配置されていることにより、皮膚接触ローラー1の携帯性が向上できる。
【0055】
これに加えて、皮膚接触ローラー1では、表1における鉱石及び金属の中から選択された所望の鉱石或いは金属、又は鉱石及び金属を、正面側ローラー部9a,9b,9c及び他端側ローラー部13の外周面に含有させることにより、鉱石及び金属の種類に応じて例えば、マイナスイオン及び遠赤外線の発生作用、水・空気浄化作用、弱アルカリ性化・ph調整緩衝作用、脱臭・抗菌作用、及び発汗・薬効(神経痛、アトピー、汗疹、湿疹等)・皮膚活性化(シワ、たるみ、肌の若返り)作用の各種作用を皮膚Sに対して与えることができる。
【0056】
ところで、近年、普及している携帯電話機としては、表示部が設けられた表示筐体と、操作部が設けられた操作部筐体とがヒンジ部を介して折り畳み可能に構成され、表示筐体と操作部筐体とが片手で把持し得るほぼ長方形状の外形形状を有している。従って、この皮膚接触ローラー1では、筐体2とカバー体3が長方形状の表示筐体と操作部筐体とほぼ同じ長方形状の外形形状を有し、携帯電話機の外形形状と同様に、筐体2とカバー体3がヒンジ部を介して折り畳み可能に形成されていることから、使用者があたかも携帯電話機を把持しているかのような印象を与えることができ、使用者が他端側ローラー部13を皮膚Sに転接させる美容マッサージを行っていても、従来よりも人目につき難くなり、例えば外出先である公共の場所であっても美容マッサージを従来よりも手軽に行うことができる。
【0057】
(2)第2の実施の形態
図1(a)及び(b)との対応部分に同一符号を付して示す図4(a),(b),及び(c)において、30は第2の実施の形態における皮膚接触ローラーを示し、第1の実施の形態とは筐体31及びカバー体32の形状が相違している。
【0058】
この場合、筐体31及びカバー体32は、縦方向の寸法と幅方向の寸法とがほぼ同じ寸法に選定されており、片手で把持し得る正方形の外形形状を有し、第1の実施の形態よりも縦方向の寸法が短く形成され、全体として小型化が図られている。
【0059】
また、筐体31の他端に設けられた円筒状の他端側ローラー部13は、その外周面が他端の表面から僅かに突出し得るように配置されている。これにより皮膚接触ローラー30では、突出した他端側ローラー部13のみを使用者の皮膚Sに対して容易に密着させることができる。
【0060】
筐体31には、筐体正面31aにおけるヒンジ部4の近傍に、正面側ローラー部9a,9b,9cと並ぶようにして長方形状のミラー部33aが設けられている。また、カバー体32には、カバー体正面32aにおけるヒンジ部4の近傍に、収納部16a,16b,16cと並ぶようにして長方形状のミラー部33bが設けられている。
【0061】
そして、この皮膚接触ローラー30は、筐体31がカバー体32に対して開方向OPに回動されて開状態になったとき、ミラー部33a,33bが長手方向を平行にしてヒンジ部4を挟んで併設され得るようになされており、使用者が自己の顔をミラー部33a,33bにより視認し得る。
【0062】
以上の構成において、皮膚接触ローラー30でも、上述した第1の実施の形態と同様の効果を得られ、使用者が正面側ローラー部9a,9b,9c又は他端側ローラー部13を皮膚Sに転接させる美容マッサージを行っていても、従来よりも人目につき難くなり、例えば外出先である公共の場所であっても美容マッサージを従来よりも手軽に行うことができる。
【0063】
ところで、近年、ファンデーション等の化粧料を収納した携帯型のコンパクト容器は、一般的に化粧料を収容した容器本体にヒンジ部を介して蓋体が開閉自在に取り付けられており、容器本体と蓋体が片手で把持し得るほぼ正方形状や楕円形状の外形形状を有している。従って、この皮膚接触ローラー30では、正方形状のコンパクト容器とほぼ同じ外形形状を有していることから、使用者があたかもコンパクト容器を把持しているかのような印象を与えることができる。
【0064】
(3)第3の実施の形態
図1(a)及び(b)との対応部分に同一符号を付して示す図5(a),(b),及び(c)において、40は第3の実施の形態における皮膚接触ローラーを示し、第1の実施の形態とは筐体41及びカバー体42の形状が相違している。
【0065】
この場合、筐体41及びカバー体42は、半楕円形状に形成されており、筐体正面43及びカバー体正面45がほぼ平坦に形成されていると共に、筐体背面44及びカバー体背面47が外部へ向けて湾曲状に膨出するような形状を有している。また、この筐体正面43には、ヒンジ部4の近傍に、正面側ローラー部9a,9b,9cと並ぶようにして長方形状のミラー部46が設けられている。
【0066】
このような皮膚接触ローラー40では、上述したように楕円形状のコンパクト容器とほぼ同じ外形形状を有していることから、使用者があたかもコンパクト容器を把持しているかのような印象を与えることができる。
【0067】
かかる構成に加えてこの皮膚接触ローラー40では、円筒状の他端側ローラー部48が筐体背面44の他端に対して回動自在に設けられ、他端側ローラー部48の外周面が筐体背面44の頂上部よりも低くなるように配置されている。また、他端側ローラー部48は、筐体正面43に回動自在に設けられている正面側ローラー部9a,9b,9cに比して幅寸法及び直径が大きく形成されており、閉状態においても外周面を皮膚に対して広範囲に接触させ得るようになされている。
【0068】
以上の構成において、皮膚接触ローラー40でも、上述した第1の実施の形態と同様の効果を得られ、使用者が正面側ローラー部9a,9b,9c又は他端側ローラー部48を皮膚Sに転接させる美容マッサージを行っていても、従来よりも人目につき難くなり、例えば外出先である公共の場所であっても美容マッサージを従来よりも手軽に行うことができる。
【0069】
(4)第4の実施の形態
図1(a)及び(b)との対応部分に同一符号を付して示す図6(a),(b),及び(c)において、50は第4の実施の形態における皮膚接触ローラーを示し、第1の実施の形態とは主に筐体51及びカバー体52の形状が相違している。
【0070】
この場合、筐体51及びカバー体52は、所定の厚みを有した板状からなり、外形形状がほぼ台形形状に形成されている。実際上、皮膚接触ローラー50は、筐体51の幅広な一端53aとカバー体52の幅広な一端54aとがヒンジ部4を介して折り畳み自在に形成されている。筐体51には、一端53aよりも幅狭に形成された他端53bに円筒状の他端側ローラー部55が配置されている。
【0071】
実際上、この筐体51の他端53bは、他端側ローラー部55の幅寸法と比して僅かに大きく選定されており、ほぼ長方形状に切り欠いた切り欠き部56が形成されている。この切り欠き部56には、対向した内面に他端側軸受部57が設けられ、当該他端側軸受部57に円筒状の他端側ローラー部55が回動自在に軸着されている。他端側ローラー部55は、外周面が筐体正面51a及び筐体背面に露出しており、当該外周面が他端53b、筐体正面51a及び筐体背面51bから突出し得るように配置されている。
【0072】
カバー体52は、筐体51の縦寸法より僅かに小さく選定されており、閉状態のとき、筐体51の他端側ローラー部55がカバー体52の他端54bから突出して非接触となり得るように構成されている。なお、図6(a)中における58はミラーである。
【0073】
以上の構成において、皮膚接触ローラー50でも、上述した第1の実施の形態と同様の効果を得られ、使用者が正面側ローラー部9a,9b,9c又は他端側ローラー部55を皮膚Sに転接させる美容マッサージを行っていても、従来よりも人目につき難くなり、例えば外出先である公共の場所であっても美容マッサージを従来よりも手軽に行うことができる。
【0074】
(5)第5の実施の形態
図1(a)及び(b)との対応部分に同一符号を付して示す図7(a),(b),及び(c)において、60は第5の実施の形態における皮膚接触ローラーを示し、第1の実施の形態とは主に筐体61及びカバー体62の形状が相違している。
【0075】
この場合、筐体61及びカバー体62は、所定の厚みを有した板状からなり、外形形状がほぼ釣り鐘形状に形成されている。実際上、皮膚接触ローラー60は、筐体61の直線状に形成された一端63aと、カバー体62の直線状に形成された一端64aとがヒンジ部4を介して折り畳み自在に形成されている。筐体61には、他端中央部65aに円筒状の他端側ローラー部66が配置されている。
【0076】
実際上、この筐体61の他端63bは、他端側ローラー部66の幅寸法と比して僅かに大きく選定されており、ほぼ長方形状に切り欠いた切り欠き部(他端側開口部)67が形成されている。この切り欠き部67には、対向した内面に他端側軸受部68が設けられ、当該他端側軸受部68に円筒状の他端側ローラー部66が回動自在に軸着されている。他端側ローラー部66は、外周面が筐体正面61a及び筐体背面61bに露出しており、当該外周面が他端63b、筐体正面61a及び筐体背面61bから突出し得るように配置されている。
【0077】
カバー体62は、筐体61と同一形状及び同一寸法からなり、閉状態のとき、他端中央部65bに形成された長方形状の凹部67に、筐体正面61aから突出した他端側ローラー部66が配置され、筐体正面61aとカバー体正面62aとが平行に対向し得るようになされている。なお、この皮膚接触ローラー60では、正面側ローラー部を2つとし、筐体正面61aに長方形状のミラー部69が配置されている。
【0078】
以上の構成において、皮膚接触ローラー60でも、上述した第1の実施の形態と同様の効果を得られ、使用者が正面側ローラー部9a,9b又は他端側ローラー部66を皮膚Sに転接させる美容マッサージを行っていても、従来よりも人目につき難くなり、例えば外出先である公共の場所であっても美容マッサージを従来よりも手軽に行うことができる。
【0079】
(6)第6の実施の形態
図1(a)及び(b)との対応部分に同一符号を付して示す図8(a),(b),及び(c)において、70は第6の実施の形態における皮膚接触ローラーを示し、ほぼ偏平矩形状に形成された筐体71を有しており、当該筐体71の筐体正面72aがほぼ平面状に形成されている。
【0080】
筐体71には、一端73aが直線状に形成されていると共に、一端73aと対向する他端73bに他端側ローラー部74が回動自在に設けられている。実際上、筐体71の他端73bには、ほぼ長方形状に切り欠いた切り欠き部75が形成されており、当該切り欠き部75の対向した内面に他端側軸受部76に円筒状の他端側ローラー74が回動自在に軸着されている。他端側ローラー部74は、外周面が筐体正面72a及び筐体背面72bに露出しており、当該外周面が他端73b、筐体正面72a及び筐体背面72bから突出し得るように配置されている。
【0081】
筐体71の筐体正面72aには、上述した複数(例えば3つ)の円柱状の正面側ローラー部9a,9b,9cが軸受部8に回動自在に設けられている。実際上、筐体正面72aには、筐体71の正面側開口部7との間に僅かな間隔を空けて正面側ローラー部9a,9b,9cが配置されていると共に、当該正面側ローラー部9a,9b,9cが長手方向を一致させ所定間隔を空けて配置されている。これにより複数の正面側ローラー部9a,9b,9cは、回動方向が一致し得るように筐体正面72aに配置され得る。
【0082】
因みに、正面側ローラー部9a,9b,9cは、上述した第1の実施の形態と同様に、筐体正面72aの正面側開口部7と隣接する位置に対向するようにして設けられた軸受部8に両端部が軸着されることにより、当該正面側ローラー部9a,9b,9cの半体部分が筐体内部に収容されると共に、外周部が筐体正面72aから突出しえるように配置され得る。なお、図8(a)中の77はミラーである。
【0083】
以上の構成において、皮膚接触ローラー70でも、上述した第1の実施の形態と同様の効果を得られ、使用者が正面側ローラー部9a,9b,9c又は他端側ローラー部74を皮膚Sに転接させる美容マッサージを行っていても、従来よりも人目につき難くなり、例えば外出先である公共の場所であっても美容マッサージを従来よりも手軽に行うことができる。
【0084】
(7)第7の実施の形態
図8(a),(b)及び(c)との対応部分に同一符号を付して示す図9(a),(b),(c),(d),(e)及び(f)のように、80は第7の実施の形態における皮膚接触ローラーを示し、この皮膚接触ローラー80は、筐体81対してカバー体82がほぼ平行にスライド移動し得るように構成されている。
【0085】
実際上、この皮膚接触ローラー80は、筐体81とカバー体82とが平行状態となったまま、筐体82がカバー体82に近づく方向(閉方向)CL及びこれとは逆のカバー体正面から離れる方向(開方向)OPにスライド移動し得るようになされている。
【0086】
これによりこの皮膚接触ローラー80は、筐体82に対して平行にカバー体81を開方向OPにスライド移動させることにより筐体前面83を外部に露出させる状態(開状態)になり得る。これに対しこの皮膚接触ローラー80は、筐体81に対して平行にカバー体82を閉方向CLにスライド移動させて当該筐体正面83を閉塞させる状態(閉状態)になり得、全体として開状態に比して小型化されて容易に持ち運ぶことができるようになされている。
【0087】
この場合、筐体81には、対向する側面に溝部85a,85bが形成されており、カバー体82の側面内側に形成された内側に突出する突起部86a,86bが、当該溝部85a,85bに嵌め込まれることにより、カバー体82が突起部86a,86bを介し溝部85a,85bに沿ってスライド移動し得るようになされている。
【0088】
カバー体82は、図9(e)及び(f)に示すように、板状からなり、カバー体正面84が外部に向けて湾曲状に膨出した構成を有し、これにより形成された内部空間に筐体正面83に設けられた複数の正面側ローラー部9a,9b,9cが閉状態のときに収納され得るようになされている。
【0089】
これによりこの皮膚接触ローラー80は、閉状態のとき、筐体81とカバー体82とが重なり合って、筐体81の外郭とカバー体82の外郭とが同一平面上で一致し、筐体81の他端87aに設けた他端側ローラー部88の外周が、筐体81の他端87a及びカバー体82の他端87aから外部へ突出し得るようになされている。なお図9における89はアーチ状に形成された取手部である。また、カバー体82は、取手部89側に位置する他端84bにカバー体正面84及び側面と一体的に形成された壁面84cが形成されている。
【0090】
以上の構成において、皮膚接触ローラー80でも、上述した第1の実施の形態と同様の効果を得られ、使用者が正面側ローラー部9a,9b,9c又は他端側ローラー部88を皮膚Sに転接させる美容マッサージを行っていても、従来よりも人目につき難くなり、例えば外出先である公共の場所であっても美容マッサージを従来よりも手軽に行うことができる。
【0091】
(8)第8の実施の形態
図1(a)及び(b)との対応部分に同一符号を付して示す図10(a),(b),及び(c)において、90は第8の実施の形態における皮膚接触ローラーを示し、第1の実施の形態とは正面側ローラー部の構成が相違している。この場合、筐体正面93には、正面側ローラー部が縦3列横3列の行列状に配置され、これら複数(この場合、例えば9つ)の正面側ローラー部が回動可能に設けられている。
【0092】
この場合、例えば筐体91は、第1半体91aと第2半体91bから構成され、縦3列横3列の行列状に形成された半球状の凹部97が第1半体91aの一面に形成されている(図10(b))。第1半体91aには、凹部97に球状の正面側ローラー部94が載置され、この状態のまま一面に第2半体91bが固定され得る。
【0093】
第2半体91bには、正面側ローラー部94の直径よりも僅かに小さく選定された直径を有する球状の正面側開口部が、筐体正面93たる正面に形成されている。かくして第2半体91bは、第1半体91aの一面に固定されることで、正面側開口部から正面側ローラー部94の外周面が外部に露出し得ると共に、当該正面側ローラー部94の外周面が正面側開口部の内周面に当接し、正面側ローラー部94が第1半体91aの凹部から外れることを防止し得るようになされている。
【0094】
また、カバー体93には、皮膚接触ローラー90の閉状態において、筐体92に設けられた各正面側ローラー部91とそれぞれ対応する位置に、各正面側ローラー部91の突出した外周面を収容する半球状の収容部95が形成されている。これにより、皮膚接触ローラー90は、閉状態のとき、各収容部95に正面側ローラー部が収納されることにより、筐体正面とカバー体正面とが平行に対向し得るようになされている。
【0095】
以上のような構成において、上述した第1の実施の形態による効果に加えて、この皮膚接触ローラー90では、球状の正面側ローラー部91を上下左右に回動自在に設けるようにしたことにより、当該正面側ローラー部91の回動方向を使用者に気にさせることなく、使用者の所望の方向に向けて皮膚接触ローラー90を動かすことができ、かくして皮膚接触ローラー90の使い勝手を向上させる効果を奏する。
【0096】
(9)他の実施の形態
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能であり、例えば筐体の外形形状として、動物や動物を擬人化したキャラクタ形状、或いは円形状や三角形状等この他種々の外形形状に筐体を形成してもよい。
【0097】
また、上述した実施の形態では、複数の正面側ローラー部として、2つ又は3つの正面側ローラー部を設けた場合について説明したが、本発明はこれに限らず、少なくとも4つや5つ等この他複数の正面側ローラー部を設けるようにしてもよい。
【0098】
さらに上述の第1の実施の形態においては、前記筐体の端部の表面に沿って回動自在に設けられた端部側ローラー部として、筐体の他端の表面に沿って回動自在に設けられた円筒形状の端部側ローラー部を適用した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、筐体の他端の表面に沿って回動自在に設けられた球状の端部側ローラー部等この他種々の形状からなる端部側ローラー部を他端側ローラー部としてもよい。また、他の実施の形態において、他端側ローラー部13,48,55,66,74も同様に円筒形状に限らず、球状としてもよい。
【符号の説明】
【0099】
1,30,40,50,60,70,80,90 皮膚接触ローラー
2,31,41,51,61,71,82 筐体
3,32,42,52,62,81 カバー体
4 ヒンジ部
9a,9b,9c 正面側ローラー部
13,48,55,66,74 他端側ローラー部(端部側ローラー部)
7 正面側開口部(開口部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の厚さを有した平面部が設けられ、かつ片手で把持し得る外形形状でなる筐体と、
前記筐体の平面部に回動自在に収納され、前記平面部に形成された開口部から外周面が外部に突出するようにして並設された複数の正面側ローラー部と、
前記筐体の端部の表面に沿って回動自在に設けられた端部側ローラー部と
を備えることを特徴とする皮膚接触ローラー。
【請求項2】
前記筐体に可動自在に設けられたカバー体を備え、
前記カバー体は、前記筐体の平面部と対向した位置まで可動されることにより、前記正面側ローラー部を覆い隠す
ことを特徴とする請求項1記載の皮膚接触ローラー。
【請求項3】
前記筐体と前記カバー体とを折り畳み可能に取り付けるヒンジ部を備え、
前記カバー体には、折り畳み時に、前記平面部から突出した前記正面側ローラー部を収容する収容部を備える
ことを特徴とする請求項2記載の皮膚接触ローラー。
【請求項4】
前記正面側ローラー部が円筒形状に形成される
ことを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項記載の皮膚接触ローラー。
【請求項5】
前記正面側ローラー部が球状に形成される
ことを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項記載の皮膚接触ローラー。
【請求項6】
前記正面側ローラー部の外周面及び前記端部側ローラー部の外周面には、
ミネラル砕石、ブラックシリカ、硅石、ホワイトシリカ、快悠石、トルマリン、二股ラジウム、ゲルマニウム含有鉱石、ホタテの貝殻、麦飯石、医王石、ゼオライト、金、及びプラチナのうち少なくとも1種類が含有されている
ことを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか1項記載の皮膚接触ローラー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−251(P2011−251A)
【公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−144773(P2009−144773)
【出願日】平成21年6月17日(2009.6.17)
【出願人】(509171564)株式会社プラネットテクノロジー (2)
【Fターム(参考)】