説明

相乗作用性殺虫剤混合物

本発明は、チオジカルブ及びクロロニコチニル系化合物から選択される少なくとも一つの他の公知の活性成分を含む殺虫剤混合物、ならびに有害小動物を撃退するための前述の混合物の使用に関係する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、活性成分チオジカルブ及びクロロニコチニル系化合物のカテゴリーから選択される付加的な活性成分を含み、非常に良好な殺虫特性を有する、活性成分の新規な組合せに関係する。
【背景技術】
【0002】
チオジカルブは有害小動物、特に昆虫を抑制するために使用できることが既に知られている。更に、イミダクロプリド、チアクロプリド、クロチアニジン、チアメトキサム、アセタミプリド、ニテンピラム及びジノテフランなどのクロロニコチニル系化合物は有害小動物、特に昆虫を抑制するのに適していることも知られている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
これらの化合物の効能は良好であるが、少量が適用された場合、又は個々の害虫に使用された場合など、幾つかのケースにおいては不充分である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
今や、チオジカルブ及びクロロニコチニル系化合物のカテゴリーから選択される一つの化合物を含む混合物は相乗的に効果を発揮し、有害小動物を抑制するのに適していることが判明した。この相乗効果は著しく少量の活性成分を使用することを可能にし、即ち、本混合物の効果は個々の成分の効果よりも大きい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
言及されている化合物は、例えばBritish Crop Protection Councilから出版された「The Pesticide Manual」、第11版(1997年)(チオジカルブについては第1195頁、イミダクロプリドについては第706頁、アセタミプリドについては第9頁、及びニテンピラムについては第880頁を参照のこと)から公知である。
【0006】
チアメトキサムの式は
【0007】
【化2】

であり、EP第0 580 553号から公知である。
【0008】
クロチアニジンの式は
【0009】
【化3】

であり、EP第0 376 279号から公知である。
【0010】
チアクロプリドの式は
【0011】
【化4】

であり、EP第0 235 725号から公知である。
【0012】
ジノテフランの式は
【0013】
【化5】

であり、EP第0 649 845号から公知である。
【0014】
利用される活性成分の相互の割合、更には、適用されるべき本混合物の総量は、昆虫の種及び発現度に依存する。使用される最適な割合及び総量は、各用途に対する一連の試験により決定することができる。
【0015】
本発明による特に好適な混合物は、活性成分としてチオジカルブ及びイミダクロプリドを含む。この混合物の場合、これら二つの物質の相互的な関係における重量比は、好適には100対1から1対50までの間、特に好適には25対1から1対5までの間であり、ここでは、以下でも同様に、それぞれのケースにおいてチオジカルブがこれらの比の最初に指示されている。
【0016】
本発明による別の特に好適な混合物は、活性成分としてチオジカルブ及びアセタミプリドを含む。この混合物の場合、これら二つの活性成分の重量比は、好適には100対1から1対50までの間であり、特に好適には25対1から1対5までの間である。
【0017】
本発明による別の特に好適な混合物は、活性成分としてチオジカルブ及びニテンピラムを含む。この混合物の場合、これら二つの活性成分の重量比は、好適には100対1から1対50までの間であり、特に好適には25対1から1対5までの間である。
【0018】
本発明による別の特に好適な混合物は、活性成分としてチオジカルブ及びジノテフランを含む。この混合物の場合、これら二つの活性成分の重量比は、好適には100対1から1対50までの間であり、特に好適には25対1から1対5までの間である。
【0019】
本発明による別の特に好適な混合物は、活性成分としてチオジカルブ及びチアメトキサムを含む。この混合物の場合、これら二つの活性成分の重量比は、好適には100対1から1対50までの間であり、特に好適には25対1から1対5までの間である。
【0020】
本発明による別の特に好適な混合物は、活性成分としてチオジカルブ及びクロチアニジンを含む。この混合物の場合、これら二つの活性成分の重量比は、好適には100対1から1対50までの間であり、特に好適には25対1から1対5までの間である。
【0021】
本発明による別の特に好適な混合物は、活性成分としてチオジカルブ及びチアクロプリドを含む。この混合物の場合、これら二つの活性成分の重量比は、好適には100対1から1対50までの間であり、特に好適には25対1から1対5までの間である。
【0022】
優れた植物許容性及び温血動物にとって良好な毒性を有する活性成分の組合せは、農業、林業、貯蔵された生産物の保護及び材料の保護、更には衛生部門において発現する有害小動物、特に昆虫、クモ及び線虫を抑制するのに適している。これらの組合せは殺虫剤として好適に使用することができる。また、これらの組合せは、普通に感受性及び抵抗性を有する種に有効であり、更に、すべての生命段階又は個々の段階で有効である。上述の害虫は:
等脚目(Isopoda)の害虫、例えばオニスクス・アセルス(Oniscus asellus)、オカダンゴムシ(Armadillidium vulgare)、ワラジムシ(Porcellio scaber)、
ヤスデ目(Diplopoda)の害虫、例えばブラニウルス・グッツラーツス(Blaniulus guttulatus)、
ムカデ目(Chilopoda)の害虫、例えばツチムカデ(Geophilus carpophagus)、スクチゲラ(Scutigera)種、
コムカデ目(Symphyla)の害虫、例えばスクチゲレラ・イマクラータ(Scutigerella immaculata)、
シミ目(Thysanura)の害虫、例えばセイヨウシミ(Lepisma saccharina)、
トビムシ目(Collembola)の害虫、例えばシロトビムシ(Onychiurus armatus)、
直翅目(Orthoptera)の害虫、例えばヨーロッパイエコオロギ(Acheta domesticus)、ケラ(Gryllotalpa)種、トノサマバッタ(Locusta migratoria migratorioides)、メラノプルス(Melanoplus)種、サバクトビバッタ(Schistocerca gregaria)、
ゴキブリ目(Blattaria)の害虫、例えばトウヨウゴキブリ(Blatta orientalis)、ワモンゴキブリ(Periplaneta americana)、マデラゴキブリ(Leucophaea maderae)、チャバネゴキブリ(Blattella germanica)、
ハサミムシ目(Dermaptera)の害虫、例えばヨーロッパクギヌキハサミムシ(Forficula auricularia)、
シロアリ目(Isoptera)の害虫、例えばヤマトシロアリ(Reticulitermes)種、
シラミ(Phthiraptera)目の害虫、例えばコロモジラミ(Pediculus humanus corporis)、ブタジラミ(Haematopinus)種、ケモノジラミ(Linognathus)種、ケモノハジラミ(Trichodecetes)種、ハジラミ(Damalinia)種、
総翅目(Thysanoptera)の害虫、例えばクリバネアザミウマ(Hercinothrips femoralis)、ネギアザミウマ(Thrips tabaci)、ミナミキイロアザミウマ(Thrips palmi)、ミカンキイロアザミウマ(Frankliniella occidentalis)、
異翅目(Heteroptera)の害虫、例えばチャイロカメムシ(Eurygaster)種、ベニホシカメムシ(Dysdercus intermedius)、ピエスマ・クアドゥラータ(Piesma quadrata)、トコジラミ(Cimex lectularius)、オオサシガメ(Rhodnius prolixus)、サシガメ(Triatoma)種、
同翅目(Homopetra)の害虫、例えばアレウロデス・ブラシッカエ(Aleurodes brassicae)、タバココナジラミ(Bemisia tabaci)、オンシツコナジラミ(Trialeurodes vaporariorum)、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)、ダイコンアブラムシ(Brevicoryne brassicae)、クリプトミズス・リビス(Cryptomyzus ribis)、マメノクロアブラムシ(Aphis fabae)、アフィス・ポミ(Aphis pomi)、リンゴワタムシ(Eriosoma lanigerum)、モモコフキアブラムシ(Hyalopterus arundinis)、モモコフキアブラムシ(Phylloxera vastatrix)、タマワタムシ(Pemphigus)種、ムギヒゲナガアブラムシ(Macrosiphum avenae)、ミズス(Myzus)種、ホップイボアブラムシ(Phorodon humuli)、ムギクビレアブラムシ(Rhopalosiphum padi)、ニドリヒメヨコバイ(Empoasca)種、エウスケリス・ビロバーツス(Euscelis bilobatus)、ツマグロヨコバイ(Nephotettix cincticeps)、ミズキカタカイガラムシ(Lecanium corni)、オリーブカタカイガラムシ(Saissetia oleae)、ヒメトビウンカ(Laodelphax striatellus)、トビイロウンカ(Nilaparvata lugens)、アカマルカイガラムシ(Aonidiella aurantii)、シロマルカイガラムシ(Aspidiotus hederae)、コナカイガラムシ(Pseudococcus)種、キジラミ(Psylla)種、
鱗翅目(Lepidoptera)の害虫、例えばワタアカミムシ(Pectinophora gossypiella)、ブパルス・ピニアリウス(Bupalus piniarius)、ケイマトビア・ブルマータ(Cheimatobia brumata)、リソコレチス・ブランカルデラ(Lithocolletis blancardella)、ヒポノメウタ・パデラ(Hyponomeuta padella)、コナガ(Plutella xylostella)、オビカレハ(Malacosoma neustria)、ドクガ種((Euproctis chrysorrhoea)、マイマイガ(Lymantria)種、ブックラトリクス・スルベリエラ(Bucculatrix thurberiella)、ミカンハモグリガ(Phyllocnistis citrella)、ヤガ(Agrotis)種、エウクソア(Euxoa)種、フェルテア(Feltia)種、ミスジオリンガ(Earias insulana)、ヒリオシス(Heliothis)種、ヨトウガ(Mamestra brassicae)、マツキリガ(Panolis flammea)、ヨトウ(Spodoptera)種、イラクサギンウワバ(Trichoplusia ni)、カルポカプサ・ポモネラ(Carpocapsa pomonella)、シロチョウ(Pieris)種、ニカメイガ(Chilo)種、アワノメイガ(Pyrausta nubilalis)、スジコナマダラメイガ(Ephestia kuehniella)、ハチノスツヅリガ(Galleria mellonella)、コイガ(Tineola bisselliella)、イガ(Tinea pellionella)、ホフマンノフィラ・プセウドスプレテルラ(Hofmannophila pseudospretella)、カコエキア・ポダナ(Cacoecia podana)、カプア・レテクラナ(Capua reticulana)、トウヒシントメハマキ(Choristoneura fumiferana)、ブドウホソハマキ(Clysia ambiguella)、チャハマキ(Homona magnanima)、トルトリックス・ビリダーナ(Tortrix viridana)、クナファロケルス(Cnaphalocerus)種、イネクビボソハムシ(Oulema oryzae)、
甲虫目(Coleoptera)の害虫、例えばアノビウム・プンクターツム(Anobium punctatum)、コナナガシンクイ(Rhizopertha dominica)、エンドウゾウムシ(Bruchidius obtectus)、インゲンマメゾウムシ(Acanthoscelides obtectus)、ヒロトルペス・バジュルス(Hylotrupes bajulus)、アゲラスチカ・アルニ(Agelastica alni)、コロラドハムシ(Leptinotarsa decemlineata)、カラシナハムシ(Phaedon cochleariae)、ディアブロチカ(Diabrotica)種、ナトビハムシ(Psylliodes chrysocephala)、インゲンテントウ(Epilachna varivestis)、アトマリア(Atomaria)種、ノコギリヒラタムシ(Oryzaephilus surinamensis)、ハナゾウムシ(Anthonomus)種、コクゾウムシ(Sitophilus)種、キンケクチブトリゾウムシ(Otiorrhynchus sulcatus)、バショウオサゾウムシ(Cosmopolites sordidus)、ケウソルリンクス・アッシミリス(Ceuthorrhynchus assimilis)、アルファルファタコゾウムシ(Hypera postica)、カツヲブシムシ(Dermestes)種、トゥロゴデルマ(Trogoderma)種、アンスレヌス(Anthrenus)種、アッタゲヌス(Attagenus)種、ヒラタキクイムシ(Lyctus)種、メリゲセス・アエネウス(Meligethes aeneus)、プテヌス(Ptinus)種、ニプトゥス・ホロレウクス(Niptus hololeucus)、ニセマルヒョウホンムシ(Gibbium psylloides)、トゥボリウム(Tribolium)種、チャイロコメノゴミムシダマシ(Tenebrio molitor)、アグリオテス(Agriotes)種、コノデルス(Conoderus)種、ヨーロッパコフキコガネ(Melolontha melolontha)、アンフィマロン・ソルステテアリス(Amphimallon solstitialis)、コステリトゥラ・アエアランデカ(Costelytra zealandica)、イネミズゾウムシ(Lissorhoptrus oryzophilus)、
ハチ目(Hymenoptera)の害虫、例えばマツハバチ(Diprion)種、ナシミバチ(Hoplocampa)種、ケアリ(Lasius)種、イエヒメアリ(Monomorium pharaonis)、スズメバチ(Vespa)種、
双翅目(Diptera)の害虫、例えばヤブカ(Aedes)種、ハマダラカ(Anopheles)種、イエカ(Culex)種、キイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)、イエバエ(Musca)種、ヒメイエバエ(Fannia)種、クロバエ(Calliphora erythrocephala)、キンバエ(Lucilia)種、オビキンバエ(Chrysomyia)種、ウサギヒフバエ(Cuterebra)種、ウマバエ(Gastrophilus)種、シラミバエ(Hyppobosca)種、サシバエ(Stomoxys)種、ヒツジバエ(Oestrus)種、ヒフバエ(Hypoderma)種、アブ(Tabanus)種、タンニア(Tannia)種、ビビオ・ホルツラヌス(Bibio hortulanus)、キモグリバエ(Oscinella frit)、フォルビア(Phorbia)種、アカザモグリハナバエ(Pegomyia hyoscyami)、チチュウカイミバエ(Ceratitis capitata)、オリーブミバエ(Dacus oleae)、チプラ・パルドーサ(Tipula paludosa)、ヒレミア(Hylemyia)種、ハモグリバエ(Liriomyza)種、
ノミ目(Siphonaptera)の害虫、例えばケオプスネズミノミ(Xenopsylla cheopis)、ニワトリノミ(Ceratophyllus)種、
クモ綱(Arachnida)の害虫、例えばイスラエルゴールドスコーピオ(Scorpio maurus)、クロゴケグモ(Latrodectus mactans)、アシブトコナダニ(Acarus siro)、ナガヒメダニ(Argas)種、カズキダニ(Ornithodoros)種、ワクモ(Dermanyssus gallinae)、エリオフィネス・リビス(Eriophyes ribis)、フィルロコプトゥルータ・オレイボーラ(Phyllocoptruta oleivora)、ウシダニ(Boophilus)種、コイタマダニ(Rhipicephalus)種、キララマダニ(Amblyomma)種、イボマダニ(Hyalomma)種、マダニ(Ixodes)種、キュウセンヒゼンダニ(Psoroptes)種、コリオプテス(Chorioptes)種、ヒゼンダニ(Sarcoptes)種、ホコリダニ(Tarsonemus)種、クローバーハダニ(Bryobia praetiosa)、パノニクス(Panonychus)種、ハダニ(Tetranychus)種、ヘミタルソネムス(Hemitarsonemus)種、ヒメハダニ(Brevipalpus)種、
を含む。
【0023】
植物寄生性線虫は、例えばネグサレセンチュウ(Pratylenchus)種、バナナネモグリセンチュウ(Radopholus similis)、ナミキクセンチュウ(Ditylenchus dipsaci)、ミカンネセンチュウ(Tylenchulus semipenetrans)、シストセンチュウ(Heterodera)種、グロボデラ(Globodera)種、ネコブセンチュウ(Meloidogyne)種、ハガレセンチュウ(Aphelenchoides)種、ナガハリセンチュウ(Longidorus)種、オオハリセンチュウ(Xiphinema)種、ユミハリセンチュウ(Trichodorus)種、マツノザイセンチュウ(Bursaphelenchus)種を含む。
【0024】
本発明により、すべての植物及び植物部分を処理することができる。植物は、ここでは、所望及び不所望の野生植物又は栽培植物(天然に生じる栽培植物を含む)などのすべての植物及び植物群を意味するものと理解すべきである。栽培植物は、遺伝子導入植物を含め、また、植物育種家の権利により保護され得る植物種及び保護され得ない植物種を含め、通常の育種及び最適化手法により、又はバイオテクノロジーを利用した方法及び遺伝子工学を利用した方法もしくはこれらの方法の組合せにより得ることができる植物であってよい。植物部分は、芽、葉、花及び根などのすべての地上及び地下の植物部分及び器官を意味するものと理解すべきであり、例えば葉、針状葉、柄、茎、花、花托、果実及び種子、更には根、塊茎及び根茎などを例として挙げることができる。また、植物部分は、収穫された作物、更には発育性及び生殖性繁殖材料、例えば芽、塊茎、根茎、ランナー及び種子も含む。
【0025】
ここで、本発明の化合物の特に有益な効果が、穀類、例えば小麦、オートムギ、オオムギ、スペルト小麦、ライ小麦及びライムギ、更にはトウモロコシ、粟、コメ、サトウキビ、ダイズ、ヒマワリ、ジャガイモ、綿、ナタネ、カノーラ、タバコ、甜菜、飼料用ビート、アスパラガス、ホップなど、ならびに果実植物(梨状果、例えばリンゴ及びナシなど;石果、例えばモモ、ネクタリン、サクランボ、プラム及びアンズなど;カンキツ類果実、例えばオレンジ、グレープフルーツ、ライム、レモン、キンカン、マンダリン及びウンシュウミカンなど;堅果、例えばピスタチオ、アーモンド、クルミ及びペカンなど;トロピカルフルーツ、例えばマンゴー、パパイア、パイナップル、ナツメヤシ及びバナナなど;ならびにブドウを含む)及び野菜[緑葉野菜、例えばエンダイブ、コーンサラダ、フローレンス(Florence)フェンネル、ヘッドアンドルーズ葉レタス、コモンビート、ホウレンソウ及びベルギー(Belgian)エンダイブなど;アブラナ属作物、例えばカリフラワー、ブロッコリー、白菜、ケール(グリーン又は縮緬ケール)、コールラビ、芽キャベツ、レッドキャベツ、ホワイトキャベツ及びサボイキャベツなど;結実野菜、例えばナス、キュウリ、胡椒、食用パンプキン及びカボチャ、トマト、ズッキーニ及びスイートコーンなど;根菜、例えば根用セロリー、カブ、ニンジン、ベビーキャロット、大根、二十日大根、赤カブ、ブラックサルシファイ、セロリーなど;マメ科植物、例えばエンドウ豆及びマメなど;ならびにアリウム属、例えばネギ及びタマネギなどを含む]への適用に関して強調される。
【0026】
本発明による活性成分の組合せを用いる植物及び植物部分の処理は、通例の処理方法により、例えば浸漬法、スプレー法、蒸散法、噴霧法、散水法、コーティング法により、及び繁殖用材料、特に種子の場合には、種子の単層もしくは多層包埋法により、直接的に、又は環境、生育地もしくは貯蔵領域への作用を通じて行われる。
【0027】
本発明による混合物は種子を処理するのに特に適している。害虫によりもたらされる栽培植物への大部分の損傷は、これらの種子が、貯蔵中、及び土壌に種子がまかれた後、更には植物の発芽中及び発芽の直後に冒されたときに起こる。この段階は、生長する植物の根及び芽が特別に敏感になっており、小さな損傷であってもこの植物全体の死をもたらしかねないため、特に重要である。従って、適切な手段を講じることにより種子及び発芽植物を保護するこに大いなる興味が存在する。
【0028】
植物の種子を処理することにより害虫を抑制できることは長年にわたって知られており、処理方法が改善され続けている。しかし、種子を処理する場合、必ずしも満足に解決することができない一連の問題が起こり得る。従って、種子及び発芽植物を保護し、種蒔き後又は植物が発芽した後の殺虫剤の展開を不要に成すプロセスを開発することは価値がある。更に、使用する活性成分の量を最適化し、これにより、これらの種子及び発芽植物が、使用した活性成分によってこれらの植物自体を損傷させることなく、害虫により冒される前に可能な限り保護されるようにすることは、一層価値がある。詳細には、種子を処理するためのプロセスは、最小量の殺虫剤を使用しながら、種子及び発芽植物を最適に保護するため、遺伝子導入植物の固有の殺虫特性も考慮に入れるべきである。
【0029】
従って、本発明は、特定的には、本発明による組成物を用いて種子を処理することにより、植物が害虫によって冒されてしまう前に、種子及び発芽植物を保護するためのプロセスに関係する。また、本発明は、種子及び発芽植物を害虫から保護することを目的とした、種子を処理するための本発明の組成物の使用にも関係する。更に、本発明は、害虫から保護するための本発明の組成物で処理された種子にも関係する。
【0030】
本発明の一つの利点は、本発明の組成物の特殊な系統的特性により、これらの組成物を用いた種子の処理が、種子自体及び発芽後にこれらの種子から現れた植物の両方を害虫から保護することである。これにより、種蒔き中又は種蒔きしてから短期間後に、耕作物をすぐに処理する必要性がなくなる。
【0031】
別の利点は、個々の単一の活性成分に比べ、本発明の組成物の殺虫剤としての効能が相乗的に増大することに関係し、ここで、この効能の増大は、これら二つの活性成分を別々に適用したときの効能を加え合わせたものよりも大きい。これにより、使用すべき活性成分の量を最適化することが可能になる。
【0032】
また、本発明による混合物は、詳細には、遺伝子導入種子に対しても使用することができ、これにより、この種子から現れた植物は、害虫に対抗することを目的としたタンパク質を発現することができる、ということも利点であると考えられる。このような種子を本発明の組成物で処理することにより、特定の害虫を、例えばこの殺虫性タンパク質の発現によって抑制することができ、これは、驚くべきことに、本発明の組成物との相乗的に高められた効能をもたらし、繁殖を防ぐ効果を一層改善する。
【0033】
本発明の組成物は、既に上でリストアップされているように、農業、林業、園芸及びブドウ栽培において使用されるすべての植物種の種子を保護するのに適している。特に、トウモロコシ、ラッカセイ、カノーラ、ナタネ、ポピー、オリーブ、ココナッツ、ココア、ダイズ、綿、ビート(甜菜及び飼料用ビート)、コメ、粟、小麦、オオムギ、オートムギ、ライムギ、ヒマワリ、サトウキビ、及びタバコの種子がこれに当てはまる。また、本発明の組成物は、既に上でリストアップされているものなどの結実植物及び野菜の種子を処理するのにも適している。特に重要なものは、トウモロコシ、ダイズ、綿、小麦及びカノーラ又はナタネの種子の処理である。
【0034】
既に先に述べられている如く、本発明の組成物による遺伝子導入種子の処理は特に重要である。当てはまるものは、一般的に、特定の殺虫特性を備えたポリペプチドの発現を制御する少なくとも一つの異種遺伝子を有する植物の種子である。遺伝子導入種子におけるこれらの異種遺伝子は、バチルス(Bacillus)、リゾビウム(Rhizobium)、シュードモナス(Pseudomonas)、セラチア(Serratia)、トリコデルマ(Trichoderma)、クラビバクター(Clavibacter)、グロムス(Glomus)及びグリオクラジウム(Gliocladium)などの微生物に由来するものであってよい。本発明は、特に、バチルス(Bacillus)種由来の少なくとも一つの異種遺伝子を有し、この遺伝子産物がアワノメイガ及び/又はウェスタンコーンルートワームに対して効果的である、遺伝子導入種子を処理するのに適している。特に好適なものは、バチルス・スリンジエンシス(Bacillus thuringiensis)に由来する異種遺伝子である。
【0035】
本発明の文脈内において、本発明の組成物は単独又は適切な調合物の形態で種子に適用される。好適には、種子は、処理により何ら損傷がもたらされることがないような充分に安定した状況において処理される。一般的に、種子は、収穫及び種蒔きの間のあらゆるタイミングで処理されてよい。通例的に、種子は、植物から分離され、穂軸、鞘、茎、殻、綿毛又は花托から解放されたものが使用される。
【0036】
一般的に、種子を処理するときには、種子の発芽が損なわれず、現れた植物が損傷を被らないように、種子に適用される本発明の組成物及び/又は他の添加剤の量を選択すべく注意を払わなければならない。これは、主として、特定の適用量において薬害作用を及ぼし得る活性成分の場合に心に留めておかなければならない。
【0037】
本発明の組成物は、直接的に、即ち、他の成分を含有せずに、又は希釈せずに、適用されてよい。一般的には、種子に適した調合物の形態において本組成物を適用するのが好適である。種子を処理するのに適した調合物及びプロセスは当業者にとって公知であり、例えば以下の資料に記載されている:US第4,272,417A号、US第4,245,432A号、US第4,808,430A号、US第5,876,739A号、US第2003/0176428A1号、WO第2002/080675A1号、WO第2002/028186A2号。
【0038】
これらの活性成分の組合せは、通常の調合物、例えば溶液剤、乳剤、水和剤、懸濁剤、粉末剤、微粉剤、ペースト剤、可溶性粉末剤、顆粒剤、懸濁乳剤濃縮物、本活性成分が含浸された天然及び合成物質、ならびに高分子物質中におけるマイクロカプセル剤などの形態に変換することができる。
【0039】
これらの調合物は公知の仕方で製造され、例えば、必要な場合には界面活性剤、即ち、乳化剤及び/又は分散剤及び/又は泡形成剤を用いて、本活性成分を増量剤、即ち、溶媒及び/又は固体担体と混ぜ合わせることにより製造される。
【0040】
増量剤として水を使用する場合、有機溶媒を例えば補助溶媒として使用することができる。主な液体溶媒は:芳香族化合物、例えばキシロール、トルオール及びアルキルナフタレンなど;塩素化芳香族化合物及び塩素化脂肪族炭化水素、例えばクロロベンゼン、クロロエチレン及び塩化メチレンなど;脂肪族炭化水素、例えばシクロヘキサン及びパラフィン、例えば原油留分、鉱油及び植物油など;アルコール、例えばブタノール又はグリコール、更にはこれらのエーテル及びエステルなど;ケトン、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン及びシクロヘキサンなど;高度に極性化された溶媒、例えばジメチルホルムアミド及びジメチルスルホキシドなど;ならびに水を含む。
【0041】
固体担体は:
例えばアンモニウム塩及び天然の破砕岩石、例えばカオリン、アルミナ、タルク、チョーク、シリカ、アタプルギット、モンモリロナイト及びケイ藻土など、ならびに合成の破砕岩石、例えば高度に分散性のケイ酸、酸化アルミニウム及びケイ酸塩など;を含み、顆粒剤用の固体担体は:例えば破砕され、分割された天然の石、例えば方解石、大理石、軽石、海泡石、ドロマイトなど、更には無機及び有機岩粉でできた合成粒状物質及び有機材料でできた粒状物質、例えばおがくず、ヤシ殻、トウモロコシの穂軸及びタバコの柄など;を含み、乳化剤及び/又は泡形成剤は:例えば非イオン性及びアニオン性乳化剤、例えばポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪族アルコールエーテル、例えばアルキルアリールポリグリコールエーテル、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アリールスルホン酸塩など、更にはタンパク質水解物など;を含み、分散剤は:例えばリグノスルホン酸塩廃液及びメチルセルロースなど;を含む。
【0042】
これらの調合物において、堆積物構築物、例えばカルボキシメチルセルロース、天然及び合成の粉末化、顆粒化又はラテックス形ポリマーなどが使用されてよく、例えばアラビアゴム、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニルなど、更には天然リン脂質、例えばセファリン及びレシチンなど、ならびに合成リン脂質などを使用することができる。付加的な添加剤は鉱油及び植物油を含み得る。
【0043】
無機顔料、例えば酸化鉄、酸化チタン、フェロシアンブルーなどの着色剤、ならびにアリザリン−、アゾ−及び金属フタロシアニン染料などの有機着色剤、ならびに鉄、マンガン、ホウ素、銅、コバルト、モリブデン及び亜鉛の塩などの微量栄養素を使用することができる。
【0044】
これらの調合物は、一般的には0.1%w/wから95%w/wまでの間の活性成分を含み、好適には0.5%w/wから90%w/wまでの間の活性成分を含む。
【0045】
本発明による活性成分の組合せは通例の調合物の形態で存在することができ、更には他の活性成分、例えば殺虫剤、誘引剤、滅菌剤、殺細菌剤、ダニ駆除薬、殺線虫剤、殺真菌剤、成長調節剤及び除草剤などと混ぜ合わせてこれらの調合物から調製された適用剤形で存在することもできる。殺虫剤は、例えばリン酸エステル、カルバメート、炭酸エステル、塩素化炭化水素、フェニル尿素、及び微生物により産生された物質を含む。
【0046】
以下は、特に有利な混合パートナーの例である:
殺真菌剤:
アルジモルフ、アムプロピルホス、アムプロピルホス−カリウム、アンドプリム、アニラジン、アザコナゾール、アゾキシストロビン、
ベナラキシル、ベノダニル、ベノミル、ベンザマクリル、ベンザマクリル−イソブチル、ビアラホス、ビナパクリル、ビフェニル、ビテルタノール、ブラスチシジン−S、ブロムコナゾール、ブピリメート、ブチオベート、
多硫化カルシウム、カプシマイシン、カプタホル、キャプタン、カルベンダジム、カルボキシン、カルボン、キノメチオネート、クロベンチアゾン、クロルフェナゾール、クロロネブ、クロロピクリン、クロロタロニル、クロゾリネート、クロジラコン、クフラネブ、シモキサニル、シプロコナゾール、シプロジニル、シプロフラム、
デバカルブ、ジクロロフェン、ジクロブトラゾール、ジクロフルアニド、ジクロメジン、ジクロラン、ジエトフェンカルブ、ジフェノコナゾール、ジメチリモール、ジメトモルフ、ジニコナゾール、ジニコナゾール−M、ジノカップ、ジフェニルアミン、ジピリチオン、ジタリムホス、ジチアノン、ドデモルフ、ドジン、ドラゾキソロン、
エディフェンホス、エポキシコナゾール、エタコナゾール、エチリモール、エトリジアゾール、
ファモキサドン、フェナパニル、フェナリモル、フェンブコナゾール、フェンフラム、フェニトロパン、フェンピクロニル、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、フェンチンアセテート、フェンチンヒドロキシド、ファーバム、フェリムゾン、フルアジナム、フルメトバー、フルオロイミド、フルキンコナゾール、フルルプリミドール、フルシラゾール、フルスルファミド、フルトラニル、フルトリアホル、ホルペット、ホセチル−アルミニウム、ホセチル−ナトリウム、フサライド、フベリダゾール、フララキシル、フラメトピル、フルカルボニル、フルコナゾール、フルコナゾール−cis、フルメシクロックス、
グアザチン、
ヘキサクロロベンゼン、ヘキサコナゾール、ヒメキサゾール、
イマザリル、イミベンコナゾール、イミノクタジン、イミノクタジンアルベシル酸塩、イミノクタジン三酢酸塩、ヨードカルブ、イプコナゾール、イプロベンホス(IBP)、イプロジオン、イルママイシン、イソプロチオラン、イソバレジオン、
カスガマイシン、クレソキシム−メチル;銅調製物:例えば水酸化銅、ナフテン酸銅、オキシ塩化銅、硫酸銅、酸化銅、オキシン銅及びボルドー液など、
マンコッパー、マンコゼブ、マネブ、フェリムゾン、メパニピリム、メプロニル、メタラキシル、メトコナゾール、メタスルホカルブ、メトフロキサム、メチラム、メトメクラン、メトスルホバックス、ミルジオマイシン、ミクロブタニル、ミクロゾリン、
ニッケル−ジメチルジチオカルバメート、ニトロタール−イソプロピル、ヌアリモル、
オフレース、オキサジキシル、オキサモカルブ、オキソリニック酸、オキシカルボキシン、オキシチインフ、
パクロブトラゾール、ペフラゾエート、ペンコナゾール、ペンシクロン、ホスジフェン、ピマリシン、ピペラリン、ポリオキシン、ポリオキソリム、プロベナゾール、プロクロラズ、プロシミドン、プロパモカルブ、プロパノシン−ナトリウム、プロピコナゾール、プロピネブ、ピラゾホス、ピリフェノックス、ピリメタニル、ピロキロン、ピロキシフル、
キンコナゾール、キントゼン(PCNB)、
イオウ及びイオウ調製物、
テブコナゾール、テクロフタラム、テクナゼン、テトシクラシス、テトラコナゾール、チアベンダゾール、チシオフェン、チフルザミド、チオファネート−メチル、チラム、チオキシミド、トルクロホス−メチル、トリルフルアニド、トリアジメホン、トリアジメノール、トリアズブチル、トリアゾキシド、トリクラミド、トリシクラゾール、トリデモルフ、トリフルミゾール、トリホリン、トリチコナゾール、
ウニコナゾール、
バリダマイシンA、ビンクロゾリン、ジニコナゾール、
ザリラミド、ジネブ、ジラム、更には
ダガーG、
OK−8705、
OK−8801、
α−(1,1−ジメチルエチル)−β−(2−フェノキシエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−エタノール、
α−(2,4−ジクロロフェニル)−β−フルオル−b−プロピル−1H−1,2,4−トリアゾール−1−エタノール、
α−(2,4−ジクロロフェニル)−β−メトキシ−a−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−1−エタノール、
(5RS,6RS)−6−ヒドロキシ−2,2,7,7−テトラメチル−5−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−3−オクタノン、
(E)−a−(メトキシイミノ)−N−メチル−2−フェノキシ−フェニルアセトアミド、
{2−メチル−1−[[[1−(メチルフェニル)−エチル]−アミノ]−カルボニル]−プロピル}−カルバミン酸−1−イソプロピルエステル、
1−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−エタノン−O−(フェニルメチル)−オキシム、
1−(2−メチル−1−ナフタレニル)−1H−ピロル−2,5−ジオン、
1−(3,5−ジクロロフェニル)−3−(2−プロペニル)−2,5−ピロリジンジオン、
1−[(ジヨードメチル)−スルホニル]−4−メチル−ベンゾール、
1−[[2−(2,4−ジクロロフェニル)−1,3−ジオキソラン−2−イル]−メチル]−1H−イミダゾール、
1−[[2−(4−クロロフェニル)−3−フェニルオキシラニル]−メチル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
1−[1−[2−[(2,4−ジクロロフェニル)−メトキシ]−フェニル]−エテニル]−1H−イミダゾール、
1−メチル−5−ノニル−2−(フェニルメチル)−3−ピロリジノール、
2’,6’−ジブロモ−2−メチル−4’−トリフルオロメトキシ−4’−トリフルオロ−メチル−1,3−チアゾール−5−カルボキサニリド、
2,2−ジクロロ−N−[1−(4−クロロフェニル)−エチル]−1−エチル−3−メチル−シクロプロパンカルボキサミド、
2,6−ジクロロ−5−(メチルチオ)−4−ピリミジニル−チオシアネート、
2,6−ジクロロ−N−(4−トリフルオロメチルベンジル)−ベンズアミド、
2,6−ジクロロ−N−[[4−(トリフルオロメチル)−フェニル]−メチル]−ベンズアミド、
2−(2,3,3−トリヨード−2−プロペニル)−2H−テトラゾール、
2−[(1−メチルエチル)−スルホニル]−5−(トリクロロメチル)−1,3,4−チアジアゾール、
2−[[6−デオキシ−4−O−(4−O−メチル−β−D−グリコピラノシル)−a−D−グルコピラノシル]−アミノ]−4−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボニトリル、
2−アミノブタン、
2−ブロモ−2−(ブロモメチル)−ペンタンジニトリル、
2−クロロ−N−(2,3−ジヒドロ−1,1,3−トリメチル−1H−インデン−4−イル)−3−ピリジンカルボキサミド、
2−クロロ−N−(2,6−ジメチルフェニル)−N−(イソチオシアナトメチル)−アセトアミド、
2−フェニルフェノール(OPP)、
3,4−ジクロロ−1−[4−(ジフルオロメトキシ)−フェニル]−1H−ピロール−2,5−ジオン、
3,5−ジクロロ−N−[シアン[(1−メチル−2−プロピニル)−オキシ]−メチル]−ベンズアミド、
3−(1,1−ジメチルプロピル−1−オキソ)−1H−インデン−2−カルボニトリル、
3−[2−(4−クロロフェニル)−5−エトキシ−3−イソキサゾリジニル]−ピリジン、
4−クロロ−2−シアン−N,N−ジメチル−5−(4−メチルフェニル)−1H−イミダゾール−1−スルホンアミド、
4−メチル−テトラゾロ[1,5−a]キナゾリン−5(4H)−オン、
8−(1,1−ジメチルエチル)−N−エチル−N−プロピル−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−2−メタンアミン、
8−ヒドロキシキノリン硫酸塩、
9H−キサンテン−9−カルボン酸−2−[(フェニルアミノ)−カルボニル]−ヒドラジド、
ビス−(1−メチルエチル)−3−メチル−4−[(メチルベンゾイル)−オキシ]−2,5−チオフェンジカルボキシレート、
cis−1−(4−クロロフェニル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−シクロヘプタノール、
cis−4−[3−[4−(1,1−ジメチルプロピル)−フェニル−2−メチルプロピル]−2,6−ジメチル−モルホリン−ヒドロクロライド、
エチル−[(4−クロロフェニル)−アゾ]−シアノアセテート、
炭酸水素カリウム、
メタンテトラチオールナトリウム塩、
メチル−1−(2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチル−1H−インデン−1−イル)−1H−イミダゾール−5−カルボキシレート、
メチル−N−(2,6−ジメチルフェニル)−N−(5−イソキサゾリルカルボニル)−DL−アラニネート、
メチル−N−(クロロアセチル)−N−(2,6−ジメチルフェニル)−DL−アラニネート、
N−(2,3−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−1−メチル−シクロヘキサンカルボキサミド、
N−(2,6−ジメチルフェニル)−2−メトキシ−N−(テトラヒドロ−2−オキソ−3−フラニル)−アセトアミド、
N−(2,6−ジメチルフェニル)−2−メトキシ−N−(テトラヒドロ−2−オキソ−3−チエニル)−アセトアミド、
N−(2−クロロ−4−ニトロフェニル)−4−メチル−3−ニトロ−ベンゼンスルホンアミド、
N−(4−シクロヘキシルフェニル)−1,4,5,6−テトラヒドロ−2−ピリミジンアミン、
N−(4−ヘキシルフェニル)−1,4,5,6−テトラヒドロ−2−ピリミジンアミン、
N−(5−クロロ−2−メチルフェニル)−2−メトキシ−N−(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)−アセトアミド、
N−(6−メトキシ)−3−ピリジニル)−シクロプロパンカルボキサミド、
N−[2,2,2−トリクロロ−1−[(クロルアセチル)−アミノ]−エチル]−ベンズアミド、
N−[3−クロロ−4,5−ビス−(2−プロピニルオキシ)−フェニル]−N’−メトキシ−メタンイミドアミド、
N−ホルミル−N−ヒドロキシ−DL−アラニン−ナトリウム塩、
O,O−ジエチル−[2−(ジプロピルアミノ)−2−オキソエチル]−エチルホスホルアミドチオエート、
O−メチル−S−フェニル−フェニルプロピルホスホルアミドチオエート、
S−メチル−1,2,3−ベンゾチアジアゾール−7−カルボチオエート、
スピロ[2H]−1−ベンゾピラン−2,1’(3’H)−イソベンゾフラン]−3’−オン。
【0047】
殺細菌剤:
ブロノポール、ジクロロフェン、ニトラピリン、ジメチルジチオカルバミン酸ニッケル、カスガマイシンオクチリノン、フラン−カルボン酸、オキシテトラサイクリン、プロベナゾール、ストレプトマイシン、テクロフタラム、硫酸銅及び他の銅調合物。
【0048】
殺虫剤/ダニ駆除薬/殺線虫剤
1. アセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害剤
1.1 カルバメート系化合物、例えば
アラニカルブ、アルジカルブ、アルドキシカルブ、アリキシカルブ、アミノカルブ、ベンジオカルブ、ベンフラカルブ、ブフェンカルブ、ブタカルブ、ブトカルボキシム、ブトキシカルボキシム、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、クロエトカルブ、ジメチラン、エチオフェンカルブ、フェノブカルブ、フェノチオカルブ、ホルメタネート、フラチオカルブ、イソプロカルブ、メタム−ナトリウム、メチオカルブ、メチオミル、メトルカルブ、オキサミル、ピリミカルブ、プロメカルブ、プロポキスル、チオジカルブ、チオファノックス、トリメタカルブ、XMC、キシリルカルブ
トリアザメート
1.2 有機リン系化合物、例えば
アセフェート、アザメチホス、アジンホス(−メチル、−エチル)、ブロモホス−エチル、ブロムフェンビンホス(−メチル)、ブタチオホス、カズサホス、カルボフェノチオン、クロレトキシホス、クロルフェンビンホス、クロルメホス、クロルピリホス(−メチル/−エチル)、クマホス、シアノフェンホス、シアノホス、クロルフェンビンホス、デメトン−s−メチル、デメトン−s−メチルスルホン、ジアリホス、ジアジノン、ジクロフェンチオン、ジクロルホス/DDVP、ジクロトホス、ジメトエート、ジメチルビンホス、ジオキサベンゾホス、ジスルホトン、EPN、エチオン、エトプロホス、エトリムホス、ファムフール、フェナミホス、フェニトロチオン、フェンスルホチオン、フェンチオン、フルピラゾホス、ホノホス、ホルモチオン、ホスメチラン、ホスチアゼート、ヘプテノホス、ヨードフェンホス、イプロベンホス、イサゾホス、イソフェンホス、イソプロピルO−サリシレート、イソキサチオン、マラチオン、メカルバム、メタクリホス、メタミドホス、メチダチオン、メビンホス、モノクロトホス、ナレド、オメトエート、オキシデメトン−メチル、パラチオン(−メチル/−エチル)、フェントエート、ホレート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ホスホカルブ、ホキシム、ピリミホス(−メチル/−エチル)、プロフェンホス、プロパホス、プロペタムホス、プロチオホス、プロトエート、ピラクロホス、ピリダフェンチオン、ピリダチオン、キナルホス、セブホス、スルホテップ、スルプロホス、テブピリムホス、テメホス、テルブホス、テトラクロルビンホス、チオメトン、トリアゾホス、トリクロルホン、バミドチオン
2. ナトリウムチャンネルモジュレーター/電位依存性ナトリウムチャンネル遮断薬
2.1 ピレスロイド系化合物、例えば
アクリナトリン、アレスリン(d−cis−trans、d−trans)、ベータ−シフルトリン、ビフェントリン、ビオアレスリン、ビオアレスリン((S)−シクロペンチル異性体)、ビオエタノメトリン、ビオペルメトリン、ビオレスメトリン、クロバポルトリン、cis−シペルメトリン、cis−レスメトリン、cis−ペルメトリン、クロシトリン、シクロプロトリン、シフルトリン、シハロトリン、シペルメトリン(アルファ−、ベータ−、シータ−、ゼータ−)、シフェノトリン、デルタメトリン、エムペントリン(1R−異性体)、エスフェンバレレート、エトフェンプロックス、フェンフルトリン、フェンプロパトリン、フェンピレトリン、フェンバレレート、フルブロシトリネート、フルシトリネート、フルフェンプロックス、フルメトリン、フルバリネート、フブフェンプロックス、ガンマ−シハロトリン、イミプロトリン、カデトリン、ラムダ−シハロトリン、メトフルトリン、ペルメトリン(cis−、trans−)、フェノトリン(1R−trans異性体)、プラレトリン、プロフルトリン、プロトリフェンブート、ピレスメトリン、レスメトリン、RU 15525、シラフルオフェン、タウ−フルバリネート、テフルトリン、テラレトリン、テトラメトリン(1R−異性体)、トラロメトリン、トランスフルトリン、ZX 8901、ピレトリン(ピレスラム)
DDT
2.2 オキサジアジン系化合物、例えばインドキサカルブ
3. アセチルコリン受容体アゴニスト/アンタゴニスト
3.1 クロロニコチニル系化合物、例えば
アセタミプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、ニテンピラム、ニチアジン、チアクロプリド、チアメトキサム
3.2 ニコチン、ベンスルタップ、カルタップ
4. アセチルコリン受容体モジュレーター
4.1 スピノシン系化合物、例えばスピノサド
5. GABA調節性クロライドチャンネルアンタゴニスト
5.1 シクロジエン有機塩素系化合物、例えば
カンフェクロル、クロルダン、エンドスルファン、ガンマ−HCH、HCH、ヘプタクロル、リンダン、メトキシクロル
5.2 フィプロール系化合物、例えば
アセトプロール、エチプロール、フィプロニル、バニリプロール
6. クロライドチャンネル活性化剤
6.1 メクチン系化合物、例えば
アバーメクチン、エマメクチン、エマメクチン−ベンゾエート、イバーメクチン、ミルベマイシン
7. 幼若ホルモン模倣剤、例えば
ジオフェノラン、エポフェノナン、フェノキシカルブ、ヒドロプレン、キノプレン、メトプレン、ピリプロキシフェン、トリプレン
8. エクジソンアゴニスト/攪乱物質
8.1 ジアシルヒドラジン、例えば
クロマフェノジド、ハロフェノジド、メトキシフェノジド、テブフェノジド
9. キチン生合成阻害剤
9.1 ベンゾイル尿素系化合物、例えば
ビストリフルロン、クロルフルアズロン、ジフルベンズロン、フルアズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、ノビフルムロン、ペンフルロン、テフルベンズロン、トリフルムロン
9.2 ブプロフェジン
9.3 シロマジン
10. 酸化的リン酸化阻害剤、ATP攪乱物質
10.1 ジアフェンチウロン
10.2 有機スズ系化合物、例えばアゾシクロチン、シヘキサチン、酸化フェンブタスズ
11. Hプロトン勾配を短絡することによる酸化的リン酸化の脱共役
11.1 ピロール系化合物、例えばクロルフェナピル
11.2 ジニトロフェノール系化合物、例えばビナパクリル、ジノブトン、ジノカップ、DNOC
12. 部位−I電子伝達阻害剤
12.1 METIs、例えばフェナザキン、フェンピロキシメート、ピリミジフェン、ピリダベン、テブフェンピラド、トルフェンピラド
12.2 ヒドラメチルノン
12.3 ジコホル
13. 部位−II電子伝達阻害剤
ロテノン
14. 部位−III電子伝達阻害剤
アセキノシル、フルアクリピリム
15. 昆虫中腸膜の微生物性攪乱物質
バチルス・スリンジエンシス(Bacillus thuringiensis)株
16. 脂肪合成阻害剤
テトロン酸系化合物、例えば
スピロジクロフェン、スピロメシフェン
テトラミン酸系化合物、例えば
3−(2,5−ジメチルフェニル)−8−メトキシ−2−オキソ−1−アザスピロ[4.5]デカ−3−エン−4−イルエチルカルボネート(別名;炭酸、3−(2,5−ジメチルフェニル)−8−メトキシ−2−オキソ−1−アザスピロ[4.5]デカ−3−エン−4−イルエチルエステル、CAS reg.−no.:382608−10−8)及び炭酸、cis−3−(2,5−ジメチルフェニル)−8−メトキシ−2−オキソ−1−アザスピロ[4.5]デカ−3−エン−4−イルエチルエステル(CAS reg.−no.:203313−25−1)
17.カルボキサミド系化合物、例えばフロニカミド
18. オクトパミン作動性アゴニスト、例えばアミトラズ
19. マグネシウム刺激性ATPアーゼ阻害剤、例えばプロパルギット
20. BDCAs、例えばN2−[1,1−ジメチル−2−(メチルスルホニル)エチル]−3−ヨード−N1−[2−メチル−4−[1,2,2,2−テトラフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル]フェニル]−1,2−ベンゼンジカルボキサミド(CAS reg.no.:272451−65−7)
21. ネライストキシン類似体、例えばチオシクラムシュウ酸塩、チオスルタップナトリウム
22. 生物学的製剤、ホルモン又はフェロモン、例えば
アザジラクチン、バチルス(bacillus)種、ボーベリア(Beauveria)種、コドレモン、メタリジウム(metarrhizium)種、ペシロマイセス(Paecilomyces)種、スリンジエンシン(Thuringiensin)、バーティシリウム(Verticillium)種
23. 未知又は不特定の作用メカニズムを有する活性成分
23.1 煙蒸剤、例えば
リン化アルミニウム、臭化メチル、フッ化スルフリル
23.2 選択性拒食剤、例えば
クリオライト、フロニカミド、ピメトロジン
23.3 ダニ成長阻害剤、例えば
クロフェンテジン、エトキサゾール、ヘキシチアゾクス
23.4 アミドフルメト、ベンクロチアズ、ベンゾキシメート、ビフェナゼート、ブロモプロピレート、ブプロフェジン、キノメチオネート、クロルジメホルム、クロルベンジレート、クロロピクリン、クロチアゾベン、シクロプレン、ジシクラニル、フェノキサクリム、フェントリファニル、フルベンジミン、フルフェネリム、フルフェンジン、ゴシプルレ、ヒドラメチルノン、ジャポニルレ、メトキサジアゾン、石油、ピペロニルブトキシド、シュウ酸カリウム、ピリダリル、スルフルラミド、テトラジホン、テトラスル、トリアラテン、ベルブチン、
及び
(1R−cis)−[5−(フェニルメチル)−3−フラニル]−メチル−3−「(ジヒドロ−2−オキソ−3(2H)−フラニリデンド)−メチル]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート
(3−フェノキシフェニル)−メチル−2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート
1−[(2−クロロ−5−チアゾリル)メチル]テトラヒドロ−3,5−ジメチル−N−ニトロ−1,3,5−トリアジン−2(1H)−イミン
2−(2−クロロ−6−フルオルフェニル)−4−[4−(1,1−ジメチルエチル)フェニル]−4,5−ジヒドロ−オキサゾール
2−(アセチルオキシ)−3−ドデシル−1,4−ナフタレンジオン
2−クロロ−N−[[[4−(1−フェニルエトキシ)−フェニル]−アミノ]−カルボニル]−ベンズアミド
2−クロロ−N−[[[4−2,2−ジクロロ−1,1−ジフルオルエトキシ)−フェニル]−アミノ]−カルボニル]−ベンズアミド
3−メチルフェニル−プロピルカルバメート
4−[4−(4−エトキシフェニル)−4−メチルペンチル]−1−フルオロ−2−フェノキシ−ベンゾール
4−クロロ−2−(1,1−ジメチルエチル)−5−[[2−(2,6−ジメチル−4−フェノキシフェノキシ)エチル]チオ]−3(2H)−ピリダジノン
4−クロロ−2−(2−クロロ−2−メチルプロピル)−5−[(6−ヨード−3−ピリジニル)メトキシ]−3(2H)−ピリダジノン
4−クロロ−5−[(6−クロロ−3−ピリジニル)メトキシ]−2−(3,4−ジクロルフェニル)−3(2H)−ピリダジノン
バチルス・スリンジエンシス(Bacillus thuringiensis)株EG−2348
安息香酸[2−ベンゾイル−1−(1,1−ジメチルエチル)−ヒドラジド
酪酸2,2−ジメチル−3−(2,4−ジクロロフェニル)−2−オキソ−1−オキサスピロ[4.5]デカ−3−エン−4−イル−エステル
[3−[(6−クロロ−3−ピリジニル)メチル]−2−チアゾリジニリデン]−シアナミド
ジヒドロ−2−(ニトロメチレン)−2H−1,3−チアジン−3(4H)−カルボンアルデヒド
エチル[2−[[1,6−ジヒドロ−6−オキソ−1−(フェニルメチル)−4−ピリダジニル]オキシ]エチル]−カルバメート
N−(3,4,4−トリフルオル−1−オキソ−3−ブテニル)−グリシン
N−(4−クロロフェニル)−3−[4−(ジフルオロメトキシ)フェニル]−4,5−ジヒドロ−4−フェニル−1H−ピラゾール−1−カルボキサミド
N−メチル−N’−(1−メチル−2−プロペニル)−1,2−ヒドラジンジカルボチオアミド
N−メチル−N’−2−プロペニル−1,2−ヒドラジンジカルボチオアミド
O,O−ジエチル−[2−(ジプロピルアミノ)−2−オキソエチル]−エチルホスホロアミドチオエート。
【0049】
他の公知の活性成分、例えば除草剤もしくは肥料、又は成長調節剤などとの混合物も可能である。
【0050】
本発明による活性成分の組合せは、更に、これらの組合せの通例的な調合物の形態において、更には相乗剤と混ぜ合わせてこれらの調合物から調製される適用剤形において、殺虫剤として使用することもできる。相乗剤は、本活性成分の効果がこれらの相乗剤により増強される化合物であるが、加えられる相乗剤自体が能動的に効果的である必要はない。
【0051】
通例の調合物から調製された適用剤形における本活性成分の含有量は広範囲にわたって変わり得る。これらの適用剤形における本活性成分濃度は0.0000001%w/wから95%w/wまでの範囲の活性成分濃度であってよく、好適には0.0001%w/wから1%w/wまでの間である。
【0052】
本活性成分は、これらの適用剤形にとって適切な通例の仕方で適用される。
【0053】
衛生関連及び貯蔵産物害虫に対して適用する場合、本活性成分の組合せは、木材及び土壌に及ぼす顕著な残留効果を有しており、更には石灰処理基材における良好なアルカリ安定性を有している点において際立っている。
【0054】
本発明による活性成分の組合せは、植物、衛生及び貯蔵産物害虫に対してだけでなく、獣医学部門における動物寄生生物(外部寄生虫)、例えばマダニ、軟ダニ、疥癬ダニ、葉ダニ、ハエ(サシバエ及びナメバエ)、寄生バエ幼虫、シラミ、毛ジラミ、羽ジラミ及びノミに対しても作用する。これらの寄生虫は:
シラミ目(Anoplura)の寄生虫、例えばコロモジラミ(Pediculus humanus corporis)、ブタジラミ(Haematopinus)種、ケモノジラミ(Linognathus)種、ケモノハジラミ(Trichodectes)種、ハジラミ(Damalinia)種、
メラノファーガ(Mallophaga)目、ならびにアンブリセラ(Amblycera)亜綱及びイスクノセラ(Ischnocera)亜綱の寄生虫、例えばトゥリメノポン(Trimenopon)種、タンカクハジラミ(Menopon)種、トゥリノトン(Trinoton)種、ボビコーラ(Bovicola)種、ウェルネキーラ(Werneckiella)種、レピケントゥロン(Lepikentron)種、ダマリナ(Damalina)種、ケモノジラミ(Trichodectes)種、フェリコーラ(Felicola)種、
双翅目(Diptera)、ならびにネマクトケリナ(Nematocera)亜綱及びブラキケリナ(Brachycera)亜綱の寄生虫、例えばヤブカ(Aedes)種、ハマダラカ(Anopheles)種、イエカ(Culex)種、ブユ(Simulium)種、エウシムリウム(Eusimulium)種、フレボトムス(Phlebotomus)種、ルツォミヤ(Lutzomyia)種、クリコイデス(Culicoides)種、メクラアブ(Chrysops)種、ヒボミトラ(Hybomitra)種、アティロートゥス(Atylotus)種、アブ(Tabanus)種、ゴマフアブ(Haematopota)種、フィリポミア(Philipomyia)種、ブラウラ(Braula)種、イエバエ(Musca)種、ヒドロタエア(Hydrotaea)種、サシバエ(Stomoxys)種、ハエマトビア(Haematobia)種、モレルリア(Morellia)種、ヒメイエバエ(Fannia)種、ツェツェバエ(Glossina)種、クロバエ(Calliphora)種、キンバエ(Lucilia)種、オビキンバエ(Chrysomyia)種、ヴォールファールトニクバエ(Wohlfahrtia)種、ニクバエ(Sarcophaga)種、ヒツジバエ(Oestrus)種、ヒフバエ(Hypoderma)種、ウマバエ(Gasterophilus)種、シラミバエ(Hippobosca)種、リポプテナ(Lipoptena)種、メロファグス(Melophagus)種、
ノミ(Siphonaptera)目の寄生虫、例えばヒトノミ(Pulex)種、イヌノミ(Ctenocephalides)種、ネズミノミ(Xenopsylla)種、ニワトリノミ(Ceratophyllus)種、
異翅亜目(Heteroptera)の寄生虫、例えばトコジラミ(Cimex)種、サシガメ(Triatoma)種、ロドニウス(Rhodnius)種、パンストロンギルス(Panstrongylus)種、
ゴキブリ目(Blattaria)の寄生虫、例えばトウヨウゴキブリ(Blatta orientalis)、ワモンゴキブリ(Periplaneta americana)、チャバネゴキブリ(Blattella germanica)、チャオビゴキブリ(Supella)種、
コナダニ(Acari(Acarina))亜綱、ならびにマダニ亜目(Meta−)及びトゲダニ亜目(Mesostigmata)の寄生虫、例えばナガヒメダニ(Argas)種、カズキダニ(Ornithodorus)種、オトビウス(Otobius)種、マダニ(Ixodes)種、キララマダニ(Amblyomma)種、オウシマダニ(Boophilus)種、カクマダニ(Dermacentor)種、ハエモフィラリス(Haemophysalis)種、イボマダニ(Hyalomma)種、コイタマダニ(Rhipicephalus)種、サシダニ(Dermanyssus)種、ライリーティア(Raillietia)種、ニューモニサス(Pneumonyssus)種、ステルノストーマ(Sternostoma)種、ヘギイダニ(Varroa)種、
アクチネダ(Actineda)(プロスチガタ(Prostigata))目及びコナダニ(Acarida(Astigmata))目の寄生虫、例えばアカリンダニ(Acarapis)種、ツメダニ(Cheyletiella)種、オルニソケイレティア(Ornithocheyletia)種、ケモチダニ(Myobia)種、ヒツジツメダニ(Psorergates)種、ニキビダニ(Demodex)種、ツツガムシ(Trombicula)種、リストォロフォルス(Listrophorus)種、コナダニ(Acarus)種、ケナガコナダニ(Tyrophagus)種、ゴミコナダニ(Caloglyphus)種、ヒポテクテス(Hypodectes)種、プテロリクス(Pterolichus)種、キュウセンヒゼンダニ(Psoroptes)種、コリオプテス(Chorioptes)種、ミミヒゼンダニ(Otodectes)種、ヒゼンダニ(Sarcoptes)種、ノトエドゥレス(Notoedres)種、クネミドコプテス(Knemidocoptes)種、シトラデテス(Cytodites)種、ラミノシオプテス(Laminosioptes)種、
を含む。
【0055】
また、本発明による活性成分の組合せは、畜牛、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ロバ、ラクダ、水牛、ウサギ、ニワトリ、シチメンチョウ、アヒル、ガチョウ及びミツバチなどの農業用家畜;イヌ、ネコ、愛玩鳥及び観賞魚などの他のペット、更にはハムスター、モルモット、ラット及びマウスなどのいわゆる実験動物を苛む節足動物を抑制するのにも適している。これらの節足動物を抑制することによって、死亡事例及び(食肉、牛乳、羊毛、皮革、玉子、蜂蜜などの)生産性低下が減少するはずであり、従って、本発明による活性成分の組合せを使用することにより、これまで以上に経済的で容易な畜産業が可能になる。
【0056】
本発明による活性成分の組合せは、獣医学部門において、例えば錠剤、カプセル剤、頓服水剤、飲薬、顆粒剤、ペースト剤、大型丸剤、フィードスループロセス及び坐剤の形態における腸内投与により、例えば注射(筋肉内、皮下、静脈内、腹腔内など)、移植片、経鼻的投与などの非経口的投与により、例えば浸漬もしくは水浴び、噴霧、浴びせ掛け及び滴下、洗い及び粉掛けなどの形態における経皮的な投与、更には本活性化合物を含有した成形品、例えば首かせ、耳標、尾標、肢バンド、端綱、マーキング装置などの助けを借りた経皮的な投与により、通例の仕方で使用される。
【0057】
畜牛、家禽、ペットなどのために使用する場合、本活性成分は、1%w/wから80%w/wまでの量の本活性成分を含有した調合物(例えば粉末剤、乳剤、自由流動剤)として、直接的もしくは100倍から10,000倍に希釈した後に使用することができ、又はこれらの調合物を薬浴として使用することもできる。
【0058】
更に、本発明による活性成分の組合せは、工業用材料を破壊する昆虫に対して強力な殺虫作用を有していることが判明した。
【0059】
これらに限定するものではないが、以下の昆虫を好適な例として挙げることができる:
カブトムシ、例えば
ヒロトルペス・ベジュルス(Hylotrupes bajulus)、クロホルス・ピロシス(Chlorophorus pilosis)、アノビウム・プンクタツム(Anobium punctatum)、ゼストビウム・ルフォビロスム(Xestobium rufovillosum)、プティリヌス・ペクチノコルニス(Ptilinus pecticornis)、デンドロビウム・ペルチネクス(Dendrobium pertinex)、マツザイシバンムシ(Ernobius mollis)、プリオビウム・カルピニ(Priobium carpini)、ヒラタキクイムシ(Lyctus brunneus)、アフリカヒラタキクイムシ(Lyctus africanus)、リクツス・プラニコルリス(Lyctus planicollis)、ナラヒラタキクイムシ(Lyctus linearis)、リクツス・プベスケンス(Lyctus pubescens)、トォロゴキシロン・アエカレ(Trogoxylon aequale)、ケブトヒラタキクイムシ(Minthes rugicollis)、キシレボルス(Xyleborus)種、トリプトデンドロン(Tryptodendron)種、アパテ・モナクス(Apate monachus)、ボストリクス・カプキンス(Bostrychus capucins)、ヘテロボストリクス・ブルンネウス(Heterobostrychus brunneus)、シノキシロン(Sinoxylon)種、チビタケシンクイ(Dinoderus minutus)など、
膜翅類、例えば
コルリキバチ(Sirex juvencus)、モミノオオキバチ(Urocerus gigas)、ウロケルス・ギガス・タイグヌス(Urocerus gigas taignus)、ウロケルス・アウグル(Urocerus augur)など、
シロアリ、例えば
カロテルメス・フラビコルリス(Kalotermes flavicollis)、アメリカカンザイシロアリ(Cryptotermes brevis)、ヘテロテルメス・インディコーラ(Heterotermes indicola)、キアシシロアリ(Reticulitermes flavipes)、レティクリテルメス・サントネンシス(Reticulitermes santonensis)、レティクリテルメス・ルシフグス(Reticulitermes lucifugus)、ムカシシロアリ(Mastotermes darwiniensis)、ネバタオオシロアリ(Zootermopsis nevadensis)、イエシロアリ(Coptotermes formosanus)など、
セイヨウシミ、例えばセイヨウシミ(Lepisma saccharina)など。
【0060】
本文脈における工業用材料は、好適にはプラスチック、接着剤、糊、紙及び厚紙、革、木材及び加工木材製品、ならびにコーティング材料などの非生体材料を意味するものと理解すべきである。
【0061】
木材及び加工木材製品は、虫の繁殖から保護されるべき特に好適な材料である。
【0062】
本発明による物質又はこのような物質を含む混合物によって保護され得る木材及び加工木材製品は、例えば:
建築用材木、木製の梁、線路の枕木、橋構成材、船着き場、木製の乗り物、箱、パレット、容器、電柱、木の羽目板、木製の窓及びドア、合板、木くずの圧縮板、住宅建設又は建具類の構築において非常に一般的に使用される建具又は木製製品、
などであると理解すべきである。
【0063】
本活性成分の組合せは、このままで、もしくは濃縮物の形態において使用されてよく、又は一般的に通例の調合物の形態、例えば粉末剤、顆粒剤、溶液剤、懸濁剤、乳剤もしくはペースト剤などの形態において使用することができる。
【0064】
述べられている調合物は、それ自体は公知の仕方で調製されてよく、例えば活性成分を少なくとも一つの溶媒もしくは希釈剤、乳化剤、分散剤及び/又は結合剤もしくは固定剤、撥水剤、適切な場合には乾燥剤及びUV安定剤、ならびに適切な場合には染料及び顔料、更には他の処理補助剤と混合することにより調製することができる。
【0065】
木材及び木材誘導材木製品を保存するために使用されるこれらの殺虫剤もしくは殺虫剤濃縮物は、本発明による活性成分を0.0001%w/wから95%w/wまでの濃度で、特に0.001%w/wから60%w/wまでの濃度で含む。
【0066】
使用される組成物又は濃縮物の量は、昆虫の性状及び発現度、ならびに媒質に依存する。使用される最適な量は、各用途に対する一連の試験により決定することができる。しかし、一般的には、保存されるべき材料に基づき、0.0001%w/wから20%w/wまで、好適には0.001%w/wから10%w/wまでの活性成分を使用すれば充分である。
【0067】
溶媒及び/又は希釈剤は、有機化学溶媒もしくは溶媒混合物及び/又は低揮発性の油性もしくはオイル様有機化学溶媒もしくは溶媒混合物及び/又は極性有機化学溶媒もしくは溶媒混合物及び/又は水、ならびに、適切な場合には、乳化剤及び/又は湿潤剤であってよい。
【0068】
好適に使用される有機化学溶媒は、35以上の蒸発速度を有し、30℃以上の引火点、好適には45℃以上の引火点を有する油性もしくはオイル様溶媒である。このような低揮発性の油性もしくはオイル様の水不溶性溶媒は、適切な鉱油もしくはこれらの鉱油の芳香族留分、又は鉱油、好適には溶媒ナフサ、石油及び/又はアルキルベンゼンを含有する溶媒混合物であってよい。
【0069】
170℃から220℃までの沸点範囲を有する鉱油、170℃から220℃までの沸点範囲を有する溶媒ナフサ、250℃から350℃までの沸点範囲を有するスピンドル油、160℃から280℃までの沸点範囲を有する石油又は芳香族化合物、テレビン油などが有利に使用される。
【0070】
一つの好適に実施態様においては、180℃から210℃までの沸点範囲を有する液体脂肪族炭化水素、又は180℃から220℃までの沸点範囲を有する芳香族及び脂肪族炭化水素の高沸点混合物及び/又はスピンドル油及び/又はモノクロロナフタレン、好適にはα−モノクロロナフタレンが使用される。
【0071】
35以上の相対蒸発速度及び30℃以上の引火点、好適には45℃以上の引火点を有する低揮発性の有機油性又はオイル様溶媒は、溶媒混合物が、同様に、35以上の相対蒸発速度及び30℃以上の引火点、好適には45℃以上の引火点を有し、殺虫剤/殺真菌剤混合物がこの溶媒混合物中において可溶性又は乳化可能であることを条件として、高度又は中等度に揮発性の有機化学溶媒で部分的に置き換えられてよい。
【0072】
一つの好適な実施態様によれば、この有機化学溶媒又は溶媒混合物のうちの幾分かが脂肪族極性有機化学溶媒又は溶媒混合物により置き換えられる。好適には、ヒドロキシル及び/又はエステル及び/又はエーテル基、例えばグリコールエーテル、エステルなどを含有した脂肪族有機化学溶媒が使用される。
【0073】
本発明の文脈において使用される有機化学結合剤は、それ自体は公知であり、水で希釈可能であり、及び/又は使用される有機化学溶媒中において可溶性又は分散可能もしくは乳化可能である合成樹脂及び/又は結合性乾性油であり、特にアクリル樹脂、ビニル樹脂、例えばポリ酢酸ビニル、ポリエステル樹脂、重縮合又は重付加樹脂、ポリウレタン樹脂、アルキド樹脂もしくは変性アルキド樹脂、フェノール樹脂、インデン−クマロン樹脂などの炭化水素樹脂、シリコーン樹脂、乾性植物油及び/又は乾性油からなる結合剤もしくは前述のものを含む結合剤、及び/又は天然及び/又は合成樹脂をベースとした物理的に乾性の結合剤である。
【0074】
結合剤として使用される合成樹脂は乳濁液、分散液又は溶液の形態で使用することができる。歴青又は歴青質も10%w/wまでの量で結合剤として使用することができる。それ自体は公知である染料、顔料、撥水剤、臭気矯正剤及び阻害剤又は防錆剤などを付加的に使用することができる。
【0075】
本発明によれば、本組成物又は濃縮物は、有機化学結合剤として、少なくとも一つのアルキド樹脂又は変性アルキド樹脂及び/又は一つの乾性植物油を含有していることが好適である。45%w/wより多くの含油量、好適には50%w/wから68%w/wまでの含油量を有するアルキド樹脂が本発明により好適に使用される。
【0076】
上で挙げられているすべて又は幾つかの結合剤は、固定剤(混合物)又は軟化剤(混合物)により置き換えることができる。これらの添加剤は、活性成分の蒸発及び結晶化又は沈殿を防ぐべく意図されている。これらの添加剤は、好適には、(使用される100%の結合剤を基準として)結合剤のうちの0.01%から30%までを置換する。
【0077】
軟化剤は、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル又はフタル酸ベンジルブチルなどのフタル酸エステル、リン酸トリブチルなどのリン酸エステル、アジピン酸ジ−(2−エチルヘキシル)などのアジピン酸エステル、ステアリン酸ブチル又はステアリン酸アミルなどのステアリン酸エステル、オレイン酸ブチルなどのオレイン酸エステル、グリセロールエーテル又はより高い分子量のグリコールエーテル、グリセロールエステル及びp−トルエンスルホン酸エステルの化学的な群からもたらされる。
【0078】
固定剤は、化学的に、ポリビニルメチルエーテルなどのポリビニルアルキルエーテル、又はベンゾフェノンもしくはエチレンベンゾフェノンなどのケトンをベースとしている。
【0079】
水は、特に、溶媒又は希釈剤と見なすことができ、適切な場合には、上で述べられている有機化学溶媒もしくは希釈剤、乳化剤又は分散剤のうちの一つもしくはそれ以上と混ぜることができる。
【0080】
特に効果的な木材の保存は、大きな工業規模で為される含浸プロセス、例えば真空、二重真空又は加圧プロセスにより達成される。
【0081】
すぐに使用できる形態のこれらの組成物は、適切な場合には他の殺虫剤も含むことができ、更に、適切な場合には一つ又はそれ以上の殺真菌剤も含むことができる。
【0082】
本発明による活性成分の組合せは、同時に、塩水又は汽水と接触することとなる対象物、例えば船体、網戸、網、構造物、係留設備及び信号システムを汚染から保護するために使用することもできる。
【0083】
ケヤリムシなどの固着性貧毛綱(Oligochaeta)による汚染、ならびに軟体動物及びレパドモルファ(Lepadomorpha)亜目(エボシ貝の類)からの種、例えば様々なエボシガイ(Lepas)種及びスカルペルム(Scalpellum)種などによる汚染、更にはBalanomorpha亜目(フジツボ)からの種、例えばフジツボ(Balanus)種又はポリキペス(Pollicipes)種などによる汚染は、船の摩擦抵抗を増大させ、この結果として、エネルギー消費量が高くなり、更に、たびたび乾ドックに入らなければならないため、運転費用の著しい増大をもたらす。
【0084】
藻類、例えばシオミドロ(Ectocarpus)種及びケラミウム(Ceramium)種による汚染とは別に、Cirripedia(蔓脚類の甲殻類動物)の下に分類される固着性エントモストラカ(Entomostraca)群による汚染は特に重大である。
【0085】
驚くべきことに、今や、本発明による活性成分の組合せは顕著な防汚効果を有していることが判明した。
【0086】
本発明による活性成分の組合せを用いることにより、ビス−(トリアルキルスズ)硫化物、ラウリン酸トリ−n−ブチルスズ、塩化トリ−n−ブチルスズ、酸化銅(I)、塩化トリエチルスズ、トリ−n−ブチル(2−フェニル−4−クロロフェノキシ)スズ、酸化トリブチルスズ、二硫化モリブデン、酸化アンチモン、高分子チタン酸ブチル、塩化フェニル−(ビスピリジン)−ビスマス、フッ化トリ−n−ブチルスズ、エチレンビスチオカルバミン酸マンガン、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、エチレンビスチオカルバミン酸亜鉛、2−ピリジンチオール1−オキシドの亜鉛塩及び銅塩、エチレン−ビスチオカルバミン酸ビスジメチルジチオカルバモイル亜鉛、酸化亜鉛、エチレン−ビスチオカルバミン酸銅(I)、チオシアン酸銅、ナフテン酸銅及びトリブチルスズハロゲン化物などにおいて、これらの化合物をなしで済ませるべく、又はこれらの化合物の濃度を実質的に低減すべく、重金属を使用することが可能になる。
【0087】
適切な場合、すぐに使用できる形態のこの防汚被覆剤は、他の活性成分、好適には殺藻剤、殺真菌剤、除草剤、軟体動物駆除剤又は他の防汚活性成分を付加的に含んでいてよい。
【0088】
本発明による防汚剤との望ましく好適な組合せパートナーは:
殺藻剤、例えば
2−tert−ブチルアミノ−4−シクロプロピルアミノ−6−メチルチオ−1,3,5−トリアジン、ジクロロフェン、ジウロン、エンドタール、フェンチンアセテート、イソプロツロン、メタベンズチアズロン、オキシフルオルフェン、キノクラミン及びテルブトリンなど;
殺真菌剤、例えば
ベンゾ[b]チオフェンカルボン酸シクロヘキシルアミドS,S−ジオキシド、ジクロフルアニド、フルオロフォルペット、3−ヨード−2−プロピニルブチルカルバメート、トリルフルアニド及びアゾール、例えば
アザコナゾール、シプロコナゾール、エポキシコナゾール、ヘキサコナゾール、メトコナゾール、プロピコナゾール及びテブコナゾールなど;
軟体動物駆除剤、例えば
鉄キレート化剤、フェンチンアセテート、メトアルデヒド、メチオカルブ、ニクロスアミド、チオジカルブ及びトリメタカルブなど;
又は通例の防汚活性成分、例えば
4,5−ジクロロ−2−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、ジヨードメチルパラトリルスルホン、2−(N,N−ジメチルチオカルバモイルチオ)−5−ニトロチアジル、2−ピリジンチオール1−オキシドのカリウム、銅、ナトリウム及び亜鉛塩、ピリジン−トリフェニルボラン、テトラブチルジスタノキサン、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(−メチルスルホニル)−ピリジン、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、テトラメチルチウラムジスルフィド及び2,4,6−トリクロロフェニルマレイミドなど;
である。
【0089】
使用される防汚組成物は、重量で0.001%w/wから50%w/wまで、特に0.001%w/wから20%w/wまでの濃度で本活性成分を含む。
【0090】
更に、この防汚組成物は、UngererによるChem.Ind.、1985年、37、730−732及びWilliamsによるAntifouling Marine Coatings、Noyes、Park Ridge、1973年に記載されているものなどの通例の成分も含む。
【0091】
殺藻剤、殺真菌剤、軟体動物駆除剤及び殺虫剤活性成分のほかに、防汚塗料は、特に結合剤も含む。
【0092】
認識されている結合剤の例は、溶媒系におけるポリ塩化ビニル、溶媒系における塩素化ゴム、溶媒系、特に水性系におけるアクリル樹脂、水性分散液の形態又は有機溶媒系の形態における塩化ビニル/酢酸ビニルコポリマー系、ブタジエン/スチレン/アクリロニトリルゴム、亜麻仁油などの乾性油、タール又は歴青との組合せにおける樹脂エステル又は変性硬化樹脂、アスファルト及びエポキシ化合物、少量の塩素ゴム、塩素化ポリプロピレン及びビニル樹脂である。
【0093】
適切な場合、塗料は、好適には塩水に不溶性の無機顔料、有機顔料又は着色剤も含む。塗料は、更に、活性化合物の制御された放出を可能にすべく、コロホニウムなどの材料も含んでいてよい。更に、これらの塗料は、軟化剤、流動学的特性に影響を及ぼす修飾剤、及び他の通例の成分も含んでいてよい。また、本発明による活性成分の組合せは、自己研磨性防汚系に組み込まれてもよい。
【0094】
更に、本発明による活性成分の組合せは、有害小動物、特に住居、工場のフロア、事務所、乗り物の客室などにおいて見られる昆虫、クモ及びダニなどを抑制するのにも適している。本組合せは、これらの害虫を抑制するため、家庭用殺虫剤製品において単独で用いられてよく、又は他の活性成分及び補助剤と組み合わせて用いることもできる。これらの組合せは、感受性及び抵抗性の種に効果的であり、更に、すべての生命段階に対して効果的である。これらの害虫は:
カサゴ目(Scorpionidae)の害虫、例えばサハライエロースコーピオン(Buthus occitanus)、
ダニ目(Acaria)の害虫、例えばペルシャダニ(Argas persicus)、鳩扁ダニ(Argas reflexus)、ハダニ(Bryobia)種、ワクモ(Dermanyssus gallinae)、グリキファグス・ドメスチクス(Glyciphagus domesticus)、オルニトドルス・モウバートゥ(Ornithodorus moubat)、クリイロコイタマダニ(Rhipicephalus sanguineus)、トゥロンビクラ・アルフレドドゥゲシ(Trombicula alfreddugesi)、ネウトゥロビクラ・アウトゥムナリス(Neutrombicula autumnalis)、デルマトファゴイデス・プテロニッシムス(Dermatophagoides pteronissimus)、デルマトファゴイデス・フォリネ(Dermatophagoides forinae)、
クモ目(Araneae)の害虫、例えばオオツチグモ科(Aviculariidae)、コガネクモ科(Araneidae)、
メクラグモ目(Opiliones)の害虫、例えばプセウドコルピオーネス・ケリフェル(Pseudoscorpiones chelifer)、プセウドコルピオーネス・ケリディウム(Pseudoscorpiones cheiridium)、オピリオーネス・ファランギウム(Opiliones phalangium)、
等脚目(Isopoda)の害虫、例えばオニクス・アセルス(Oniscus asellus)、ワラジムシ(Porcellio scaber)、
ヤスデ目(Diplopoda)の害虫、例えばブラニウルス・グッツラートゥス(Blaniulus guttulatus)、ポリデスムス(Polydesmus)種、
唇脚目(Chilopoda)の害虫、例えばツチムカデ(Geophilus)種、
シミ目(Zygentoma)の害虫、例えばクテノレピスマ(Ctenolepisma)種、セイヨウシミ(Lepisma saccharina)、レピスモデス・インクィリヌス(Lepismodes inquilinus)、
ゴキブリ目(Blattaria)の害虫、例えばトウヨウゴキブリ(Blatta orientalies)、チャバネゴキブリ(Blattella germanica)、オキナワチャバネゴキブリ(Blattella asahinai)、ロイコファエア・マデラエ(Leucophaea maderae)、パンクローラ(Panchlora)種、ウッドゴキブリ(Parcoblatta)種、コワモンゴキブリ(Periplaneta australasiae)、ワモンゴキブリ(Periplaneta americana)、トビイロゴキブリ(Periplaneta brunnea)、クロゴキブリ(Periplaneta fuliginosa)、チャオビゴキブリ(Supella longipalpa)、
長弁亜目(Saltatoria)の害虫、例えばヨーロッパイエコオロギ(Acheta domesticus)、
ハサミムシ目(Dermaptera)の害虫、例えばヨーロッパクギヌキハサミムシ(Forficula auricularia)、
シロアリ目(Isoptera)の害虫、例えばカロテルメス(Kalotermes)種、ヤマトシロアリ(Reticulitermes)種、
チャタテムシ目(Psocoptera)の害虫、例えばレピナツス(Lepinatus)種、リポスケリス(Liposcelis)種、
コレプテーラ目(Coleptera)の害虫、例えばアンスレヌス(Anthrenus)種、アッタゲヌス(Attagenus)種、カツヲブシムシ(Dermestes)種、コゴメゴミムシダマシ(Latheticus oryzae)、ネクロビア(Necrobia)種、プテヌス(Ptinus)種、コナナガシンクイ(Rhizopertha dominica)、グラナリアコクゾウムシ(Sitophilus granarius)、ココクゾウムシ(Sitophilus oryzae)、コクゾウムシ(Sitophilus zeamais)、ジンサンシバンムシ(Stegobium paniceum)、
双翅目(Diptera)の害虫、例えばネッタイシマカ(Aedes aegypti)、ヒトスジシマカ(Aedes albopictus)、デス・タエニオリンクス(Aedes taeniorhynchus)、ハマダラカ(Anopheles)種、クロバエ(Calliphora erythrocephala)、クリソゾーナ・プルビアリス(Chrysozona pluvialis)、ネッタイイエカ(Culex quinquefasciatus)、アカイエカ(Culex pipens)、クレックス・タルサリス(Culex tarsalis)、ショウジョウバエ(Drosophila)種、ヒメイエバエ(Fannia canicularis)、イエバエ(Musca domestica)、サシチョウバエ(Phlebotomus)種、サルコファーガ・カルナルア(Sarcophaga carnaria)、ブユ(Simulium)種、サシバエ(Stomoxys calcitrans)、チプラ・パルドーサ(Tipula paludosa)、
鱗翅目(Lepidoptera)の害虫、例えばアクロイア・グリセルラ(Achroia grisella)、ハチノスツヅリガ(Galleria mellonella)、ノシメマダラメイガ(Plodia interpunctella)、チネア・コアケルラ(Tinea cloacella)、イガ(Tinea pellionella)、コイガ(Tineola bisselliella)、
ノミ目(Siphonaptera)の害虫、例えばイヌノミ(Ctenocephalides canis)、ネコノミ(Ctenocephalides felis)、ヒトノミ(Pulex irritans)、スナノミ(Tunga penetrans)、ケオプスネズミノミ(Xenopsylla cheopis)、
膜翅目(Hymenoptera)の害虫、例えばカンポノトゥス・ヘルクレアヌス(Camponotus herculeanus)、クロクサアリ(Lasius fuliginosus)、トビイロケアリ(Lasius niger)、アメイロケアリ(Lasius umbratus)、イエヒメアリ(Monomorium pharaonis)、スズメバチ(Paravespula)種、トビイロシワアリ(Tetramorium caespitum)、
シラミ目(Anoplura)の害虫、例えばアタマジラミ(Pediculus humanus capitis)、コロモジラミ(Pediculus humanus corporis)、ケジラミ(Phthirus pubis)、
半翅目(Heteroptera)の害虫、例えばネッタイナンキンムシ(Cimex hemipterus)、トコジラミ(Cimex lectularius)、ローデヌス・プロリクス(Rhodinus prolixus)、ブラジルサシガメ(Triatoma infestans)、
を含む。
【0095】
これらの活性成分の組合せは、家庭用殺虫剤の部門において単独で、又はリン酸エステル、カルバメート、ピレスロイド、成長調節剤及び他の公知の殺虫剤群から選択される活性成分などの他の適切な活性成分との組合せにおいて使用される。
【0096】
これらの活性成分の組合せは、エアロゾル剤、非加圧型スプレー製品、例えばポンプ式及びアトマイザー式スプレー、自動噴霧システム、噴霧器、泡剤、ゲル剤、セルロース又はポリマーでできた蒸発器用錠剤を伴う蒸発器製品、液体蒸発器、ゲル及び膜型蒸発器、プロペラ推進蒸発器、エネルギー不要型又は受動型の蒸発システム、モスペーパー、モスバッグ及びモスゲルの形態で適用され、拡散用の罠又は罠ステーションにおける顆粒剤もしくは微粉剤として使用される。
【0097】
本発明による活性成分の組合せを使用する場合、適用される量は、これらの組合せが如何にして適用されるかに依存して広い範囲内で変わり得る。植物の部分を処理する場合、適用される活性成分の組合せの適用量は、一般的には0.1g/haから10,000g/haまでの間であり、好適には10g/haから1,000g/haまでの間である。
【0098】
本発明による活性成分の組合せの良好な殺虫効果が以下の実施例において示されている。個々の活性成分は、これらの成分の効果に関して限りがあるが、本組合せは、個々の効果の合計を超えている。
【0099】
ある与えられた二つの活性成分の組合せに対して期待される効果を算出することができる(Colby,S.R.による「Calculating Synergistic and Antagonistic Responses of Herbicide Combinations」、Weeds、15、pp.20−22、1967年参照)。
【0100】
Xが活性成分Aを「m」ppmの適用量で使用したときの、非処理対照の%で表現した殺傷率、
Yが活性成分Bを「n」ppmの適用量で使用したときの、非処理対照の%で表現した殺傷率、
とすると、
Eが活性成分A及びBを「m」及び「n」ppmの適用量で使用したときの、非処理対照の%で表現した殺傷率。
【0101】
【数1】

【0102】
実際の殺傷率が計算による率よりも高い場合、この組合せの殺傷率は超加算的であり、即ち、この組合せは相乗効果を有している。この場合、実際に観測された殺傷率は、期待殺傷率(E)に対する上の式を用いて算出された値よりも大きくなければならない。
【0103】
(実施例A)
モモアカアブラムシ(Myzus persicae)試験
溶媒:重量で7部のジメチルホルムアミド
乳化剤:重量で2部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
適切な活性成分調製物のうちの一つを調製するため、重量で1部の活性成分を上で指示されている量の溶媒及び乳化剤と混合し、得られた濃縮物を乳化剤含有水で所望の濃度に希釈する。
【0104】
モモアカアブラムシ(Myzus persicae)がびっしりと付着したキャベツの葉(Brassica oleracea)を所望濃度における活性成分調製物中に浸漬することにより処理する。
【0105】
所望時間後、死滅された%を測定する。これらの目的上、100%は、葉上のアブラムシがすべて殺されたことを意味し;0%は、アブラムシが全く殺されなかったことを意味する。Colbyの式を用いて測定殺傷値を計算する。
【0106】
この試験において、活性成分の以下の組合せは、活性成分を別々に適用した場合に比べ、上の説明に従って、相乗的に改善された効能を示した。
【0107】
【表1】

【0108】
【表2】

【0109】
(実施例B)
カラシナハムシ(Phaedon cochleariae)幼虫試験
溶媒:重量で7部のジメチルホルムアミド
乳化剤:重量で2部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
適切な活性成分調製物のうちの一つを製作するため、重量で1部の活性成分を上で指示されている量の溶媒及び乳化剤と混合し、得られた濃縮物を乳化剤含有水で所望の濃度に希釈する。
【0110】
キャベツの葉(Brassica oleracea)を所望濃度における活性成分調製物中に浸漬することにより処理し、葉がまだ湿っている間に、カラシナハムシ(Phaedon cochleariae)の幼虫をたからせる。
【0111】
所望時間後、死滅された%を測定する。この目的上、100%は、葉上のカラシナハムシの幼虫がすべて殺されたことを意味し;0%は、カラシナハムシの幼虫が全く殺されなかったことを意味する。Colbyの式を用いて測定殺傷値を計算する。
【0112】
この試験において、活性成分の以下の組合せは、活性成分を別々に適用した場合に比べ、上の説明に従って、相乗的に改善された効能を示した。
【0113】
【表3】

【0114】
【表4】

【0115】
【表5】

【0116】
【表6】

【0117】
(実施例C)
コナガ幼虫(Plutella xylostella)試験(耐性株)
溶媒:重量で7部のジメチルホルムアミド
乳化剤:重量で2部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
適切な活性成分調製物のうちの一つを調製するため、重量で1部の活性成分を上で指示されている量の溶媒及び乳化剤と混合し、得られた濃縮物を乳化剤含有水で所望の濃度に希釈する。
【0118】
キャベツの葉(Brassica oleracea)を所望濃度における活性成分調製物中に浸漬することにより処理し、葉がまだ湿っている間に、コナガ幼虫(Plutella xylostella、耐性株)をたからせる。
【0119】
所望時間後、死滅された%を測定する。これらの目的上、100%は、葉上の幼虫がすべて殺されたことを意味し;0%は、幼虫が全く殺されなかったことを意味する。Colbyの式を用いて測定殺傷率値を計算する。
【0120】
この試験において、活性成分の以下の組合せは、活性成分を別々に適用した場合に比べ、上の説明に従って、相乗的に改善された効能を示した。
【0121】
【表7】

【0122】
【表8】


【特許請求の範囲】
【請求項1】

【化1】

を有するチオジカルブとクロロニコチニル系化合物のカテゴリーから選択される少なくとも一つの化合物との相乗的に有効な混合物を含む組成物。
【請求項2】
チオジカルブ及びイミダクロプリドの相乗的に有効な混合物を含む組成物。
【請求項3】
チオジカルブ及びアセタミプリドの相乗的に有効な混合物を含む組成物。
【請求項4】
チオジカルブ及びニテンピラムの相乗的に有効な混合物を含む組成物。
【請求項5】
チオジカルブ及びチアメトキサムの相乗的に有効な混合物を含む組成物。
【請求項6】
チオジカルブ及びクロチアニジンの相乗的に有効な混合物を含む組成物。
【請求項7】
チオジカルブ及びチアクロプリドの相乗的に有効な混合物を含む組成物。
【請求項8】
チオジカルブ及びジノテフランの相乗的に有効な混合物を含む組成物。
【請求項9】
有害小動物を抑制するための、請求項1から8までのいずれか一項による組成物の使用。
【請求項10】
請求項1から8までのいずれか一項による相乗的に有効な混合物が増量剤及び/又は界面活性剤と混ぜ合わされる、殺虫剤の調製プロセス。

【公表番号】特表2007−513902(P2007−513902A)
【公表日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−543423(P2006−543423)
【出願日】平成16年11月27日(2004.11.27)
【国際出願番号】PCT/EP2004/013470
【国際公開番号】WO2005/058039
【国際公開日】平成17年6月30日(2005.6.30)
【出願人】(302063961)バイエル・クロツプサイエンス・アクチエンゲゼルシヤフト (524)
【Fターム(参考)】