真空電気掃除機
【課題】掃除機ヘッドを提供する。
【解決手段】掃除機ヘッドからファンユニットまで通る空気流を発生させるファンユニットを含む真空電気掃除機と共に使用される掃除機ヘッドを説明する。掃除機ヘッドは、表面から塵粒子を掃引する撹拌器を含む回転可能攪拌器アセンブリを含む。攪拌器アセンブリは、撹拌器により励起された塵粒子が掃除機ヘッドに入る下方に向いた開口部と開口部の近くに位置して励起粒子が攪拌器チャンバを出る塵出口とを含む攪拌器チャンバハウジングに収容される。掃除機ヘッドは、塵含有空気流が掃除機ヘッドから吸い込まれる排気ポート及び塵出口と排気ポートの間に延びる塵チャンネルも含む。塵チャンネルは、チャンネル壁を有し、これらは、塵粒子が空気流内に同伴されることを可能にするレベルに励起塵粒子のエネルギが減少するまでそれとの衝突を通じてその間に励起塵粒子を保持するように成形される。
【解決手段】掃除機ヘッドからファンユニットまで通る空気流を発生させるファンユニットを含む真空電気掃除機と共に使用される掃除機ヘッドを説明する。掃除機ヘッドは、表面から塵粒子を掃引する撹拌器を含む回転可能攪拌器アセンブリを含む。攪拌器アセンブリは、撹拌器により励起された塵粒子が掃除機ヘッドに入る下方に向いた開口部と開口部の近くに位置して励起粒子が攪拌器チャンバを出る塵出口とを含む攪拌器チャンバハウジングに収容される。掃除機ヘッドは、塵含有空気流が掃除機ヘッドから吸い込まれる排気ポート及び塵出口と排気ポートの間に延びる塵チャンネルも含む。塵チャンネルは、チャンネル壁を有し、これらは、塵粒子が空気流内に同伴されることを可能にするレベルに励起塵粒子のエネルギが減少するまでそれとの衝突を通じてその間に励起塵粒子を保持するように成形される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、真空電気掃除機に関し、かつ真空電気掃除機のための掃除機ヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
真空掃除機は、一般的に、汚れ及び塵分離装置を収容する本体、本体に接続され、かつ吸引開口部を有する掃除機ヘッド、及び吸引開口部と掃除機ヘッドとを通じて本体内に汚れ含有空気を吸い込むためのモータ駆動ファンユニットを含む。吸引開口部は、清掃すべき床面に面するように下方へ向けられる。汚れ含有空気は、空気が大気に放出される前に汚れ及び塵を空気から分離することができるように分離装置に搬送される。分離装置は、フィルタ、フィルタバッグ、又は公知のようにサイクロン構成の形態を取ることができる。
【0003】
真空掃除機は、一般的に、円筒又はキャニスタ型掃除機、直立型掃除機、及び手持型掃除機を含む。円筒型真空掃除機は、本体と掃除機ヘッドの間に延びるホース及びワンドアセンブリにより床面に沿って引かれる1組のホイールにより支持された本体を含む。掃除機ヘッドは、一般的に、本体から遠隔のワンドの端部に取外し可能に装着される。直立型真空掃除機は、一般的に、本体、清掃すべき床面にわたって真空掃除機を操作するために本体上に取り付けられた転動アセンブリ、及び本体上に取り付けられた掃除機ヘッドを含む。使用時に、ユーザは、床面の方向に直立型真空掃除機の本体を斜めに倒し、次に、床面にわたって真空掃除機を操作するために本体に装着されたハンドルを順番に押して引く。
【0004】
通常はブラシバーの形態である従動撹拌器は、掃除機ヘッドの円筒形ブラシバーチャンバ内に回転可能に取り付けられる。ブラシバーは、コアから外方に放射状に延びる剛毛を担持する長形円筒形コアを含む。吸引開口部は、ブラシバーチャンバの底部に位置し、ブラシバーは、吸引開口部を通って僅かに突出するようにチャンバ内に取り付けられる。
【0005】
ブラシバーチャンバの排気ポートは、一般的に、ブラシバーチャンバの後部の近くに位置する。排気ポートは、通常、ブラシバーチャンバに形成された円形又は矩形の開口の形態である。開口の正確な位置は、ブラシバーの回転方向、掃除機ヘッドに対するモータ又はタービンの位置、及びブラシバーチャンバから離れて屑含有空気流を搬送するダクトを収容するブラシバーチャンバの背後及び/又は上方に利用可能である空間のような様々な要因によって判断することができる。特に、DysonのDC24真空掃除機のような直立型真空掃除機に対して、ユーザのためにコンパクトな真空掃除機を提供するという願望は、掃除機ヘッドが本体にできるだけ近くに位置し、それによってブラシバーチャンバの上側後部部分に位置する排気ポートから掃除機ヘッドのモータハウジングの上を本体まで延びるダクトが一般的にもたらされることを意味する。
【0006】
ブラシバーは、主として、真空掃除機がカーペットを敷いた表面を清掃するのに使用される時に起動される。ブラシバーの回転は、掃除機の本体から得られる電源によって電力が供給される電動モータにより、又は掃除機ヘッドを通過するか又は掃除機ヘッド内に入る空気流によって駆動されるタービンにより駆動することができる。ブラシバーの回転により、剛毛は、清掃すべきカーペットの表面に沿って掃引され、カーペットの繊維、及びカーペットの表面上及び/又はカーペットの繊維間に位置する塵粒子のようなあらゆる屑の両方を攪拌し、その結果、有意な量のエネルギがこれらの塵粒子に与えられる。剛毛が吸引開口部の前縁から後縁の方向に移動するような方向にブラシバーが回転すると、殆どの励起され活発化された(energised)塵粒子は、回転する剛毛によって吸引開口部を通って後方に掃引され、ブラシバーチャンバに入る。
【0007】
励起された塵粒子がブラシバーチャンバに入る軌跡は、ブラシバーの回転速度、剛毛の剛性、及びカーペットの繊維内への剛毛の浸入のようないくつかの要因に依存するが、本出願人の研究により、励起された塵粒子は、ブラシバーに対して接線方向にかつ吸引開口部の平面に対して45°までの鋭角でブラシバーチャンバに入る傾向があることが見出されている。その結果、特に、排気ポートがブラシバーの回転軸よりも上方に配置される場合に、掃除機ヘッドに入る殆どの励起された塵粒子は、排気ポートを通って直接に掃引されないことになる。代わりに、励起された塵粒子は、ブラシバーチャンバの壁と回転ブラシバーの剛毛及びコアとに複数回衝突する。これらの衝突の無作為性により、励起された塵粒子の一部は、カーペットの繊維上に又は繊維内に再堆積する可能性がある。他の励起された塵粒子は、塵粒子が吸引開口部から排気ポートまで掃除機ヘッドを通過する空気流内に同伴されることが可能なレベルまで上述の衝突を通じてそれらの励起された塵粒子のエネルギが低減するまで、ブラシバーチャンバ内に留まる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】欧州特許出願公開第1838195号明細書
【特許文献2】国際公開第2009/066050号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
所定の掃除機ヘッドを通過する空気流内に同伴される励起された塵粒子の割合を増大させるために、ファンユニットによって発生される空気流の流量は、例えば、ファンユニットの回転速度及び/又はサイズを増加させることによって増大させることができる。しかし、これは、望ましくないことに、ファンユニットを駆動するモータのエネルギ消費を増大させることになる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1の態様では、本発明は、掃除機ヘッドからファンユニットまで通る空気流を発生させるファンユニットを含む真空電気掃除機のための掃除機ヘッドを提供し、掃除機ヘッドは、屑を表面から掃引する少なくとも1つの撹拌器を含む回転可能撹拌器アセンブリと、少なくとも1つの撹拌器により励起された屑が掃除機ヘッドに入る時に通る下方に向けられた開口部及び開口部の近くに位置し、かつ励起された屑が攪拌器チャンバを出る時に通る少なくとも1つの塵出口を含み、攪拌器アセンブリを収容する撹拌器チャンバと、少なくとも1つの塵出口と屑含有空気流が塵チャンネルから吸い込まれる排気ポートとの間に延びて、励起された屑が空気流内に同伴されることを可能にするレベルまで励起された屑のエネルギが減少するまで励起された屑を塵チャンネル内に保持するための手段を含む塵チャンネルとを含む。
【0011】
本発明は、すなわち、攪拌器チャンバの塵出口と、攪拌器アセンブリにより床又は他の表面から掃引された塵粒子のような励起屑を受け取る排気ポートとの間に位置する塵チャンネルを有する修正掃除機ヘッドを提供する。励起屑が掃除機ヘッドに入る開口部の近くに塵出口が位置すると、多数の励起された塵粒子及び他の屑は、直接に、すなわち、攪拌器チャンバ及び/又は攪拌器アセンブリの壁とのあらゆる衝突の前に塵チャンネルに入ることができる。
【0012】
塵チャンネルは、励起屑が空気流内に同伴されることを可能にするレベルまで励起屑のエネルギが減少するまで励起屑を塵チャンネル内に保持するための手段を含む。例えば、保持する手段は、励起屑が攪拌器チャンバに戻るのを防止するために塵チャンネル内に位置する一方向性バルブ又は他の手段を含むことができる。
【0013】
代替的に、塵チャンネルは、励起塵粒子又は屑の他の励起部分が空気流内に同伴されることを可能にするレベルまでそのエネルギが減少するまで、それが衝突する表面を含むことができる。これらの表面は、塵チャンネル内に位置するバッフル、壁、又は他の特徴部によって設けることができる。これらの特徴部は、塵チャンネルのチャンネル壁に接続することができる。代替的に、これらの表面は、塵チャンネル内に位置する繊維状、細胞状、又は泡状の物体によって設けることができる。別の代替として又は追加的に、これらの表面は、塵チャンネルのチャンネル壁の各部分によって設けることができる。これらの表面は、それとの衝突を通じてその間に励起された塵粒子又は他の屑をそれらが空気流内に同伴されることを可能にするレベルまでそれらのエネルギが減少するまで保持するように成形することができる。これらの表面は、湾曲にするか又はファセットにすることができる。塵チャンネル内の励起屑の保持は、励起屑をそれが床面上に再び堆積される前に攪拌器チャンバ内から捕捉するための比較的高い空気流を発生させる要件がもはや存在しないことを意味する。
【0014】
実際に、本出願人は、ファンユニットを駆動する比較的小さいモータを有する真空掃除機の掃除機ヘッド内の塵チャンネルの具備は、ファンユニットを駆動するより大きなモータを有し、従って、より高いエネルギ消費をもたらす真空掃除機に同等の屑収集性能をこの真空掃除機が達成することを可能にすることができることを見出している。
【0015】
塵チャンネルは、塵チャンネルに入る励起屑の実質的に全てが、それが空気流内に同伴されることを可能にするレベルまでそのエネルギが減少するまで塵チャンネル内に保持されるように構成することができる。代替的に、塵チャンネル内での励起屑の少なくとも一部の滞留時間を低減するために、塵チャンネルは、それに衝突している励起屑を排気ポートに向かって誘導するための手段を含むことができる。これは、励起屑が空気流内に同伴され、それによって真空電気掃除機に搬送される速度を増大させることができる。例えば、それに衝突している励起屑を排気ポートに向かって誘導するための手段は、バッフル又は塵チャンネルの壁を含むことができる。
【0016】
第2の態様では、本発明は、掃除機ヘッドからファンユニットまで通る空気流を発生させるファンユニットを含む真空電気掃除機のための掃除機ヘッドを提供し、掃除機ヘッドは、屑を表面から掃引する少なくとも1つの撹拌器を含む回転可能撹拌器アセンブリと、少なくとも1つの撹拌器により励起された屑が掃除機ヘッドに入る時に通る下方に向けられた開口部及び開口部の近くに位置し、かつ励起された屑が攪拌器チャンバを出る時に通る少なくとも1つの塵出口を含み、攪拌器アセンブリを収容する撹拌器チャンバと、少なくとも1つの塵出口と屑含有空気流が塵チャンネルから吸い込まれる排気ポートとの間に延びて、チャンネルに衝突している励起屑を排気ポートに向かって誘導するための手段を含む塵チャンネルとを含む。
【0017】
少なくとも1つの塵出口の位置は、それが攪拌器アセンブリによって床面から掃引された励起屑を受け取るために開口部の近くに位置するようなものであるが、屑含有空気流が掃除機ヘッドから吸い込まれる排気ポートの位置は、それほど制限されない。これは、掃除機ヘッドが、真空電気掃除機に対して最小のダクト及び/又は空間がその間にあるように接続されることを可能にする適切な位置に排気ポートを位置決めすることを可能にすることができる。
【0018】
例えば、攪拌器チャンバに対する攪拌器アセンブリの回転方向によっては、排気ポートは、掃除機ヘッドの後部に又はその近くに位置する場合がある。掃除機ヘッドから屑含有空気流を受け取るための真空電気掃除機の空気入口の位置によっては、排気ポートは、掃除機ヘッドの側壁間に位置することができ、その場合、それに衝突している励起屑を排気ポートに向かって誘導するための手段は、それに衝突している励起屑を排気ポートに向かって内方に誘導するように構成することができる。代替的に又は追加的に、排気ポートは、攪拌器チャンバの上方に位置することができ、その場合、それに衝突している励起屑を排気ポートに向かって誘導するための手段は、それに衝突している励起屑を排気ポートに向かって内方に及び/又は上方に誘導するように構成することができる。
【0019】
攪拌器アセンブリの回転方向、及び従って励起屑が開口部を通じて掃除機ヘッドに入る方向によっては、塵チャンネルは、掃除機ヘッドから後方に又は前方へ延びることができる。しかし、比較的狭い掃除機ヘッドを提供するために、塵チャンネルは、攪拌器チャンバの上部部分の周りに延びることが好ましい。塵チャンネルは、励起屑を受け取るための少なくとも1つの比較的広い口部と屑が塵チャンネルを出て空気流内に同伴される比較的狭い出口とを有する漏斗の形態であることが好ましい。しかし、塵チャンネルは、励起屑が攪拌器チャンバに戻ることを防止するために管状、回旋状、螺旋状、又は蛇行形状のようなあらゆる他の形状を有することができる。
【0020】
チャンネル壁は、攪拌器アセンブリの近くに位置し、かつ好ましくは攪拌器アセンブリの周りに少なくとも部分的に通って延びるチャンネル内壁、及びチャンネル内壁の周りに延び、かつ好ましくはチャンネル内壁に接続されているチャンネル外壁を含むことが好ましい。チャンネル内壁は、排気ポートと攪拌器チャンバの間に位置することが好ましい。チャンネル外壁は、掃除機ヘッドの上面を提供することができる。コンパクトな掃除機ヘッドを提供するために、チャンネル内壁は、塵チャンネルから攪拌器チャンバを分離することができる。
【0021】
掃除機ヘッドは、励起屑をチャンネル壁間で上方へ偏向させるための手段を含むことが好ましい。攪拌器アセンブリの回転方向に基づいて、偏向させるための手段は、攪拌器アセンブリの背後又はその前に位置し、かつ励起屑が塵チャンネルのチャンネル壁間で上方へ移動するように、励起屑をチャンネル内壁の背後又はその前に偏向させるように配置することができる。
【0022】
偏向させるための手段は、励起屑をチャンネル壁間で偏向させる1つ又はそれよりも多くの凹面を提供するために、掃除機ヘッドの開口部から離れて上方へ湾曲することができる。代替的に、偏向させるための手段は、励起屑をチャンネル壁間で偏向させる1つ又はそれよりも多くの傾斜した又はファセットを有する表面を含むことができる。
【0023】
掃除機ヘッドは、開口部を含む面係合ソールプレートを含むことが好ましく、かつ偏向させるための手段は、ソールプレートに接続又は一体化されていることが好ましい。偏向させるための手段は、ソールプレートからチャンネル外壁まで延びる連続面を提供することができ、かつチャンネル外壁に接続されていることが好ましい。代替的に、偏向させるための手段は、チャンネル外壁と一体化し、かつソールプレートに接続するか、又はソールプレートと係合するように下方へ延びることができる。偏向させるための手段は、掃除機ヘッドがその上で移動される時にカーペットを敷いた床面の繊維を攪拌する作業縁部を提供することができる。
【0024】
チャンネル外壁の形状及び高さの少なくとも一方は、例えば、衝突している励起屑を排気ポートに向かって誘導するように長さに沿って変えることができる。好ましい実施形態では、チャンネル外壁は、衝突している励起屑をチャンネル内壁の方向に誘導するように成形された第1の区画、及び衝突している励起屑を排気ポートへ誘導するように成形された第2の区画を含む。
【0025】
チャンネル外壁の第1の区画は、励起屑が衝突する凹面を含むことが好ましい。従って、励起屑の入射角に基づいて、屑は、チャンネル内壁又はチャンネル外壁の第2の区画の方向にチャンネル外壁の第1の区画によって偏向させることができる。
【0026】
チャンネル内壁は、衝突している励起屑をチャンネル外壁の第1の区画又は第2の区画の方向に誘導するように成形することができる。チャンネル内壁は、励起屑が衝突する凸面を含むことが好ましい。従って、励起屑の入射角に基づいて、屑は、チャンネル外壁の第1の区画又は第2の区画の方向にチャンネル内壁によって偏向させることができる。チャンネル内壁及び外側チャンネルの第1の区画は、部分的に円筒形とすることができ、かつ実質的に同軸とすることができる。
【0027】
従って、励起塵粒子又は他の屑は、(i)掃除機ヘッドを通過する空気流内に励起塵粒子又は他の屑が同伴されるようなレベルまでそのエネルギが低減するまで、チャンネル内壁及びチャンネル外壁の第1の区画との衝突を通じて塵チャンネル内に保持されるか、又は(ii)排気ポートに向かって偏向されるようにチャンネル外壁の第2の区画に衝突するように、上述の衝突の1つ又はそれよりも多くを通じてチャンネル外壁の第2の区画の方向に案内することができる。
【0028】
掃除機ヘッドを通じて吸い込まれた空気流の経路は、攪拌器チャンバの塵出口から排気ポートまで塵チャンネルを通って延びることが好ましい。排気ポートは、チャンネル外壁内に形成されていることが好ましい。真空電気掃除機に掃除機ヘッドを接続するコネクタは、チャンネル外壁と一体化とすることができる。
【0029】
少なくとも1つの塵出口は、チャンネル内壁の縁部によって少なくとも部分的に形成することができる。チャンネル内壁の縁部は、少なくとも1つの塵出口の高さがチャンネル内壁の長さ方向に沿って均一であるように、攪拌器アセンブリの回転軸と実質的に平行であることが好ましい。チャンネル内壁の縁部は、励起塵粒子がそれと衝突する可能性を最小にし、そのためにそれが塵チャンネルから離れるように誘導されるように、比較的狭いとすることができる。代替的に、チャンネル内壁の縁部の幅は、励起屑が衝突して偏向させるための手段の方向に誘導することができる表面を提供するために増大させることができる。
【0030】
少なくとも1つの撹拌器が、塵粒子及び他の屑を表面から後方に掃引するように配置される場合、少なくとも1つの塵出口の望ましい高さに基づいて、チャンネル内壁は、その縁部から前方かつ上方へ湾曲することができる。少なくとも1つの塵出口は、攪拌器チャンバに沿って長さ方向に延びることが好ましい。
【0031】
少なくとも1つの塵出口は、攪拌器アセンブリの長さを実質的に延びる単一の塵出口又は攪拌器アセンブリの長さに沿って離間した複数の塵出口を含むことができる。掃除機ヘッドは、単一の排気ポート又は複数の排気ポートを含むことができる。例えば、掃除機ヘッドが複数の塵出口及び複数の排気ポートを含む場合、各排気ポートは、それぞれの塵出口から塵又は他の屑を受け取るように配置することができる。この場合、掃除機ヘッドは、各々がそれぞれの塵出口とそれぞれの排気ポートの間に延びる複数の塵チャンネルを含むことができる。
【0032】
第3の態様では、本発明は、上述のような掃除機ヘッドと、掃除機ヘッドからファンユニットまで通る空気流を発生させるファンユニットと、空気流から屑を分離する分離装置とを含む真空電気掃除機を提供する。分離装置は、サイクロン分離装置を含むことが好ましい。
【0033】
本発明の第1の態様に関連して上述した特徴は、本発明の第2及び第3の態様に等しく適用可能であり、その逆も当て嵌まる。
【0034】
本発明の好ましい特徴をここで添付図面を参照して一例としてのみ以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】真空電気掃除機の上からの正面斜視図である。
【図2】図1の電気器具の掃除機ヘッドの上からの正面斜視図である。
【図3】掃除機ヘッドの上面図である。
【図4】掃除機ヘッドの底面図である。
【図5】図4の線A−Aに沿った側面断面図である。
【図6】掃除機ヘッドの第1の上側本体区画が取り外された掃除機ヘッドの上からの後部斜視図である。
【図7】掃除機ヘッドの第2の上側本体区画の上からの正面斜視図である。
【図8a】掃除機ヘッドの第2の上側本体区画の底面図である。
【図8b】図8aと類似であるが第2の上側本体区画の内壁が取り外された状態の図である。
【図9a】掃除機ヘッドの第2の上側本体区画の下からの後部斜視図である。
【図9b】図9aと類似であるが第2の上側本体区画の内壁が取り外された状態の図である。
【図10】第1の上側本体区画及び攪拌器アセンブリが取り外された掃除機ヘッドの正面図である。
【図11a】図10の線E−Eに沿った側面断面図である。
【図11b】図10の線F−Fに沿った側面断面図である。
【図11c】図10の線G−Gに沿った側面断面図である。
【図11d】図10の線H−Hに沿った側面断面図である。
【図11e】図10の線J−Jに沿った側面断面図である。
【図11f】図10の線L−Lに沿った側面断面図である。
【図12】攪拌器アセンブリが取り外された掃除機ヘッドの上面断面図である。
【図13】掃除機ヘッドを通過する空気の流量に伴う塵収集性能の変動を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図1は、真空掃除機10を示している。この例においては、真空掃除機10は、本体12及び掃除機ヘッド14を有する「Dyson DC24」真空掃除機と類似のものである直立型真空掃除機である。本体12は、スパイン(背骨)16、及びスパイン16に取外し可能に接続されたワンド19の端部上に位置するハンドル18を含む。ハンドル18は、床面にわたって真空掃除機10を操作するためにユーザにより操作することができる。
【0037】
分離装置20は、スパイン16に取外し可能に装着されている。分離装置20の内部は、ダクト22、23によって本体12と連通している。ダクト22は、掃除機ヘッド14から分離装置20まで塵含有空気流を搬送し、一方、ダクト23は、分離装置20から離れるように比較的清浄な空気流を搬送する。図示の実施形態では、分離装置20は、サイクロン分離装置を含むが、これは、フィルタ、バッグ、又は異なる公知の分離装置の組合せによって置換することができる。分離装置20の性質は、本発明には重要ではない。
【0038】
回転可能支持部材24は、本体12の基部に位置し、かつ床面で本体12を支持する。支持部材24は、本体12の一部を形成する2つの支持アーム26、28に回転可能に接続されている。支持部材24は、横方向で見た時に円弧状外面30を有する。外面30の形状により、真空掃除機10は、1対のホイールを有する従来の直立型真空掃除機よりも簡単に床面にわたって操作することができる。
【0039】
真空掃除機10に空気流を吸い込むモータ及びファンユニット(図示せず)は、支持部材24の内側に取り付けられる。モータ及びファンユニットは、支持部材24の外面30がモータ及びファンユニットを中心として回転するように取り付けられる。モータ及びファンユニットへの入口は、ダクト23と連通している支持アーム28内に形成される。支持アーム28及びダクト23は、従って、分離装置20からモータ及びファンユニットまでの空気流経路を形成する。
【0040】
直立して格納された位置(図1に示すような)にある時に真空掃除機10を支持するために、本体12にはスタンド32が設けられる。スタンド32は、フレーム及び1対のホイールを含み、かつ図1では延びた位置に示されている。スタンド32は、真空掃除機10を使用中に操作することができるように格納式である。適切なスタンドの例は、欧州特許出願公開第1838195号明細書に図示及び説明されている。
【0041】
本体12は、ヨーク34を更に含む。ヨーク34は、支持部材24の両側でピボット回転可能に支持アーム26、28に接続されている2つのアーム36、38を含む。ダクト22は、ヨーク34の左側アーム36内に形成されている。アーム36、38、支持アーム26、28、及び支持部材24は、共通の軸線X−Xの周りに全て接続されている。
【0042】
掃除機ヘッド14は、接続アセンブリ40によってヨーク34の前部に回転可能に接続されている。接続アセンブリ40は、国際公開第2009/066050号に説明されており、この特許の内容は、本明細書において引用により組み込まれている。接続アセンブリ40は、ヨーク34上に位置する第1のコネクタ(図示せず)、掃除機ヘッド14上に位置する第2のコネクタ42(図2に図示)、及び取外し可能な接続部材44を含む。接続アセンブリ40を真空掃除機の掃除機ヘッド以外の残りの部分から接続部材44を取外すことにより、掃除機ヘッド14及び本体12を以下に説明するように互いに分離することができる。
【0043】
ここで、図2から図12を参照して掃除機ヘッド14を説明する。掃除機ヘッド14は、第1の上側本体区画48と、第2の上側本体区画50と、下側本体区画又はソールプレート52とを含む本体46を含む。第1の上側本体区画48は、第2の上側本体区画50の一部の上にかつその周りに延び、かつソールプレート52内に形成された開口に挿通可能な留め具54によってソールプレート52に接続されている。コネクタ42は、第2の上側本体区画50と一体化されている。第1の上側本体区画48及びソールプレート52は、本体46の実質的に平行な側壁56、58を一緒に形成する。
【0044】
使用時に、ソールプレート52は、清掃すべき床面に面して、以下でより詳細に説明するように、カーペットを敷いた床の上面と係合する。特に図4及び図5を参照すると、ソールプレート52は、屑含有空気流が掃除機ヘッド14に吸い込まれる吸引開口部64の両側に位置する前区画60及び後区画62を含む。吸引開口部64は、形状がほぼ矩形であり、かつ各々がソールプレート52の底面から直立して一体化している側壁56、58、比較的長い前壁66、及び比較的長い後壁68により区切られる。
【0045】
ソールプレート52は、床ツール10がカーペットを敷いた床面の上で移動される時にカーペットを敷いた床面の繊維を攪拌する2つの作業縁部を含む。ソールプレート52の前部作業縁部70は、前壁66とソールプレート52の前区画60の底面との間の交差部に位置し、かつ側壁56、58間に延びている。ソールプレート52の後部作業縁部72は、後壁68とソールプレート52の後区画62の底面との間の交差部に位置し、かつ側壁56、58の間に延びている。作業縁部70、72は、比較的鋭利であることが好ましい。
【0046】
前部バンパー74は、掃除機ヘッド14の前部に取り付けられる。前部バンパー74は、バンパー74が例えばスナップ嵌め接続によって接続されている第2の上側本体区画50の前部に位置するバンパーコネクタ76を示すために図2及び図3では省略されている。
【0047】
真空掃除機10が硬い床面の上で移動される時に作業縁部70、72がそのような床面を引っ掻くか又は他の方法で傷跡を付けるのを防止するために、掃除機ヘッド14は、硬い床面から作業縁部70、72を離間させる役目をする少なくとも1つの面係合支持部材を含む。この実施形態では、掃除機ヘッド14は、各々が転動要素、好ましくはホイールの形態である複数の面係合支持部材を含む。1対の前部ホイール78は、ソールプレート52の前区画60内に形成された1対の凹部内に回転可能に取り付けられており、後部ホイール80は、ソールプレート52の後区画62内に形成された凹部内に回転可能に取り付けられる。ホイール78、80は、ホイール78、80がその表面と係合している状態で真空掃除機10が硬い床面上に位置する時に、作業縁部70、72が硬い床面から離間するように作業縁部70、72を超えて下方へ突出している。
【0048】
使用中、圧力差が、掃除機ヘッド14を通過する空気と外部環境との間に生成される。この圧力差により、掃除機ヘッド14に対して床面の方向に下方へ作用する力が生成される。真空掃除機10がカーペットを敷いた床面上に位置する時、ホイール78、80は、掃除機ヘッド14の重量及び掃除機ヘッド14に対して下方へ作用する力を受けてカーペットを敷いた床面の繊維内に押し入れられる。ホイール78、80は、少なくともソールプレート52の作業縁部70、72を床面の繊維と接触させるためにカーペットを敷いた床面内に容易に沈み込む。
【0049】
掃除機ヘッド14は、カーペットを敷いた床面の繊維を攪拌するために攪拌器アセンブリ82を更に含む。この実施形態では、攪拌器アセンブリ82は、軸線Rを中心として本体46に対して回転可能であるブラシバーの形態である。攪拌器アセンブリ82は、その縦軸線を中心として回転するほぼ円筒形の本体84を含む。本体84の一端は、本体46に対する回転が得られるように本体46の側壁56の取外し可能な区画86(図6に示すような)により支持され、一方、本体84の他端は、以下でより詳細に説明する駆動機構により支持されかつ回転する。
【0050】
攪拌器アセンブリ82は、この実施形態では、本体84から外方に放射状に突出する剛毛88の形態である複数の撹拌器を更に含む。攪拌器アセンブリ82は、剛毛88が硬い床面及びカーペットを敷いた表面から汚れ及び塵を掃引することを可能にするために、剛毛88が攪拌器アセンブリ82の回転によって吸引開口部64を通って突出するように配置されている。剛毛88は、複数のクラスターに配置されており、複数のクラスターは、1つ又はそれよりも多くの螺旋構成で本体84に沿って規則正しい間隔で配置されていることが好ましい。剛毛88は、電気絶縁性プラスチック材料から形成されていることが好ましい。代替的に、剛毛88の少なくとも一部は、カーペットを敷いた床面上に存在する静電気を放電させるために金属質材料又は複合材料から形成することができる。剛毛88の代替として又はそれに加えて、攪拌器アセンブリ82は、可撓性材料の少なくとも1つのストリップを含むことができる。
【0051】
攪拌器アセンブリ82は、真空掃除機10の本体12への電気接続を有する駆動モータ(図示せず)により駆動される。駆動モータは、第1の上側本体区画48とソールプレート52の間で掃除機ヘッド14の後部の方向に位置するモータハウジング90内に収容される。駆動機構(図示せず)は、攪拌器アセンブリ82に駆動モータを接続する。駆動機構は、攪拌器アセンブリ82の片側に位置する駆動ハウジング92内に位置する。駆動機構は、駆動モータにより回転する駆動シャフトに接続された駆動プーリ、及びベルトにより駆動プーリに接続された従動プーリを含む。駆動ドッグが、攪拌器アセンブリ82の本体84への接続に向けて従動プーリの片側に取り付けられる。国際公開第2009/066050号に説明されているように、駆動モータは、掃除機ヘッド14が真空掃除機10のヨーク34に接続された時に真空掃除機10の電源に接続される。
【0052】
攪拌器アセンブリ82は、掃除機ヘッド14の攪拌器チャンバ94内に収容されている。攪拌器チャンバ94は、第2の上側本体区画50、ソールプレート52、及び側壁56、58により境界付けられている。吸引開口部64は、汚れ、塵粒子、及び他の屑が攪拌器アセンブリ82の回転剛毛88により攪拌器チャンバ94に掃き込まれる開口部を提供する。この例においては、駆動モータ及び駆動機構は、剛毛88が後方に、すなわち、後部作業縁部72の上に攪拌器チャンバ94内に汚れ及び塵を掃き込むような方向に攪拌器アセンブリ82を回転させるように配置されている。
【0053】
掃除機ヘッド14の第2の上側本体区画50は、図7から図9(b)に示されている。第2の上側本体区画50は、外壁96が内壁98周りに延びるように外壁96及び外壁96に接続された内壁98を含む。外壁96は、いくつかの区画を含む。外壁96の後部区画100は、ソールプレート52の後壁68の上端に接続され、かつそこから上方かつ前方へ延びている。外壁96の後部区画100は、掃除機ヘッド14が組み込まれた時に後壁68及び後部区画100の隣接部分が実質的に同じ高さであるように成形されている。後部区画100は、形状が円弧状であり、一般的に、円筒の不規則な区画(でこぼこな区画)の形態であり、かつ攪拌器アセンブリ82の軸線Rの周りに延びている。
【0054】
以下でより詳細に説明するように、排気ポート102は、外壁96の後部区画100に形成されている。この例においては、排気ポート102は、掃除機ヘッド14の側壁56、58の間に、好ましくは、これらの側壁56、58の中間に位置する。また、この例においては、排気ポート102は、攪拌器チャンバ94よりも上方に位置する。図5、図8(a)、図8(b)、図9(a)、及び図9(b)で最も明確に示すように、内壁98は、排気ポート102と攪拌器チャンバ94の間に位置する。ダクト104は、排気ポート102から、排気ポート102から真空掃除機10のダクト22まで屑含有空気流を搬送するコネクタ42に位置する空気出口106まで延びている。ダクト104は、第2の上側本体区画50の外壁96と一体化されていることが好ましい。第1の上側本体区画48の輪郭区画108は、ダクト104の上面にわたって延びている。
【0055】
外壁96の前部区画110は、ソールプレート52の前壁66の上端に接続され、かつそこから上方かつ後方へ延びている。外壁96の前部区画110は、部分的に攪拌器チャンバ94を形成し、かつ攪拌器アセンブリ82の前部上側部分の周りに延びている。前部区画110は、円筒の区画の形態であり、この区画は、攪拌器アセンブリ82の軸線Rと実質的に同軸である。外壁96の前部区画110の曲率半径は、外壁96の後部区画100の曲率半径よりも小さい。
【0056】
外壁96の中間区画112は、後部区画100に前部区画110を接続する。図7、図8(b)、及び図9(b)で最も明確に示すように、中間区画112は、排気ダクト102周りに延び、かつその方向に傾斜している内面を有する。従って、かつ図10及び図11(a)から図11(f)に示すように、外壁96の輪郭は、掃除機ヘッド14の長さ方向に沿って、すなわち、掃除機ヘッド14の側壁56、58間に延びる方向に変化する。この輪郭は、各側壁56、58から排気ダクト102まで同様に変化する。一般的に、外壁96の高さ及び特に外壁96の後部区画100の高さは、図11(a)に示すように、側壁56、58の近くの最小値から側壁56、58の中間の最大値まで掃除機ヘッド14の長さ方向に沿って変化する。
【0057】
内壁98は、前部区画110と外壁96の中間区画112の間の交差部で外壁96に接続されている.外壁96の前部区画110と同様に、内壁98は、部分的に攪拌器チャンバ94を形成する。内壁98も、円筒の区画の形態であり、この区画は、攪拌器アセンブリ82の軸線Rと実質的に同軸であり、かつ外壁96の前部区画110と同じ曲率半径を有する。内壁98の下端114は、攪拌器チャンバ94からの塵出口116を形成するように、ソールプレート52から離間している。塵出口116は、内壁98の下端114とソールプレート52の後部作業縁部72の間に位置し、従って、吸引開口部52の近くに位置する。この例では、内壁98の下端114は、実質的に直線的であり、実質的に攪拌器チャンバ94の長さ全体を延びる。内壁98の下端114は、攪拌器アセンブリ82の軸線Rと実質的に平行であり、従って、塵出口116の高さは、攪拌器チャンバ94の長さ方向に沿って実質的に一定である。
【0058】
塵チャンネル118は、第2の上側本体区画50の外壁96と内壁98の間に位置する。塵チャンネル118は、攪拌器チャンバ94の塵出口116と排気ポート102の間に延び、従って、攪拌器チャンバ94の一部にわたって、かつその周りに延びている。塵チャンネル118は、一般的に、比較的広い口部及び比較的狭い出口を有する湾曲した漏斗の形状である。塵チャンネルは、内壁98により、かつ塵チャンネル118のチャンネル壁を一緒に提供する第2の上側本体区画50の外壁96の後部区画及び中間区画100、112により境界付けられている。
【0059】
塵チャンネル118は、掃除機ヘッド14を通って延び、かつ空気が真空掃除機10のモータ及びファンユニットにより吸い込まれる空気流経路の一部を形成する。空気流経路は、吸引開口部52から攪拌器チャンバ94の塵出口116を通り、かつ塵チャンネル118を通って排気ポート102まで延びている。空気流経路は、ダクト104を通じて排気ポート102から空気出口106まで続く。掃除機ヘッド14を通じて吸い込まれる空気の流量に基づいて、空気流経路は、排気ポート102と塵出口116の間で最短経路に沿って延びることができ、この最短経路は、一般的に、外壁96の後部区画100の表面及びソールプレート52の後壁68の表面にわたっている。
【0060】
使用時に、攪拌器アセンブリ82の回転剛毛88は、床面上又はカーペットを敷いた床面の繊維の間に位置する塵粒子及び他の屑に接触し、従って、エネルギを伝達する。攪拌器アセンブリ82が、剛毛88が前部作業縁部70から吸引開口部52を通って後部作業縁部72に通るように攪拌器チャンバ94内で回転する時に、励起屑(以下励起塵粒子という)の殆どは、吸引開口部52を通じて後方に掃引される。本出願人は、励起塵粒子が、一般的に攪拌器アセンブリ82に対して接線から20°までである経路に沿って進む傾向があることを観測した。吸引開口部52の近くの及びこの例においては吸引開口部52の真背後の塵出口116の位置のために、これらの励起塵粒子は、直接に、すなわち、内壁98又は外壁96の前部区画110に最初に衝突することなく攪拌器チャンバ94を出る。塵出口116の高さ、すなわち、後部作業縁部72と内壁96の下端114の間の距離は、励起塵粒子が直接に塵出口116を通過する可能性を最大にするように選択される。塵チャンネル116の高さは、攪拌器アセンブリ82の回転速度及び剛毛88の剛性のような特徴に基づいて変えることができる。この例においては、塵出口116の高さは、攪拌器アセンブリ82の軸線Rとソールプレート52の間の距離とほほ同じである。
【0061】
ソールプレート52の後壁68は、第2の上側本体区画50の外壁96と内壁98の間で励起塵粒子を偏向させる偏向板を形成するように成形される。後壁68は、好ましくは、塵出口116に対向し、かつソールプレート52の後部作業縁部72から外壁96の後部区画100の下縁120まで上方かつ後方に延びる凹面を有する。この凹面の曲率は、後壁68が衝突している励起塵粒子の実質的に全てを外壁及び内壁96、98の下縁114、120の間に、かつ塵チャンネル118内に偏向させるように選択される。
【0062】
塵チャンネル118に入る時に、励起塵粒子のエネルギは、塵チャンネル118を通過する空気流内にすぐに同伴されるのには一般的に高すぎる。これに鑑みて、塵チャンネル118は、塵チャンネル118内に位置する励起塵粒子が攪拌器チャンバ94に再び入ることを防止するように配置される。この例においては、塵チャンネル118のチャンネル壁、すなわち、内壁98と外壁96の後部区画及び中間区画100、112とは、チャンネル壁との衝突を通じて塵粒子のエネルギが十分に消えて塵粒子が空気流内に同伴されることを可能にするまで、チャンネル壁との1つ又はそれよりも多くの衝突を通じて励起塵粒子を塵チャンネル118内に保持するように成形される(94)。
【0063】
塵チャンネル116に入る時に、励起塵粒子は、最初に外壁96の後部区画100に衝突する傾向があることになる。外壁96のこの後部区画100は、励起塵粒子が衝突する凹面を提供することになる。従って、励起塵粒子の入射角に基づいて、塵粒子は、内壁98又は外壁96の中間区画112の方向に偏向される。内壁98は、励起塵粒子が衝突する凸面を提供する。励起塵粒子の入射角に基づいて、塵粒子は、外壁96の後部区画100の方向に戻って、又は図12に示すように外壁96の中間区画112の方向にチャンネル内壁によって偏向させることができる。上述のように、中間区画112は、排気ダクト102の周りに延びている。中間区画112は、排気ダクト102の方向に励起塵粒子を偏向させるように傾斜した内面を有する。
【0064】
従って、励起塵粒子は、(i)塵チャンネルを通過する空気流内に励起塵粒子が同伴されるようなレベルまでそのエネルギが低減するまで、チャンネル内壁及びチャンネル外壁の後部区画との衝突を通じて塵チャンネル内に保持されるか、又は(ii)空気流内に同伴されるように排気ポート102の方向に偏向させるために中間区画112に衝突するように、内壁98及び/又は外壁96の後部区画100との1つ又はそれよりも多くの衝突を通じて外壁96の中間区画112の方向に案内することができる。
【0065】
この塵チャンネル118を設ける恩典は、図13に示されている。図13は、真空掃除機の掃除機ヘッドを通過する空気流量に伴う収集性能(カーペットを敷いた床面上に堆積した塵の量の百分率として測定)の変動を示すグラフである。真空掃除機により捕捉された塵の量は、真空掃除機が床面上を5回移動した後に測定した。
【0066】
図13の線130は、「Dyson DC24」直立型真空掃除機の従来の掃除機ヘッドに対して記録された空気流量に伴う収集性能の変動を示し、一方、線140は、掃除機ヘッド14に対して記録された同じ変動を示している。吸引開口部64のサイズ、攪拌器アセンブリ82及び攪拌器アセンブリ82の回転速度及び方向は、従来の掃除機ヘッドのものとほぼ同じであった。図示のように、約24l/sの比較的高い流量では、2つの掃除機ヘッドの収集性能の差は、比較的小さいものであった。これは、流量が、塵粒子が攪拌器チャンバの壁との衝突によって床面上に再堆積する前に従来の掃除機ヘッドの攪拌器チャンバ内に位置する塵粒子を同伴するほど十分に高かったからである。しかし、空気流量が24l/sから減少すると、床面上に再堆積する前に弱くなった空気流内に同伴することができる塵が少なくなるので、従来の掃除機ヘッドの収集性能は着実に減少した。これとは対照的に、掃除機ヘッド14の収集性能は、流量が約16l/sに減少した時に比較的高いままであった。これは、塵チャンネル118内の塵粒子の保持が、それらの塵粒子が空気流内に同伴される前に床面上に再び堆積するのを防止したからである。
【0067】
すなわち、掃除機ヘッド14による従来の掃除機ヘッドの置換は、掃除機ヘッドを通る空気流量の低減、及び従って真空掃除機のファンユニットのエネルギ消費の低減と共に比較的高い収集性能の達成を可能にした。
【符号の説明】
【0068】
10 真空掃除機
12 本体
14 掃除機ヘッド
16 スパイン
18 ハンドル
19 ワンド
【技術分野】
【0001】
本発明は、真空電気掃除機に関し、かつ真空電気掃除機のための掃除機ヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
真空掃除機は、一般的に、汚れ及び塵分離装置を収容する本体、本体に接続され、かつ吸引開口部を有する掃除機ヘッド、及び吸引開口部と掃除機ヘッドとを通じて本体内に汚れ含有空気を吸い込むためのモータ駆動ファンユニットを含む。吸引開口部は、清掃すべき床面に面するように下方へ向けられる。汚れ含有空気は、空気が大気に放出される前に汚れ及び塵を空気から分離することができるように分離装置に搬送される。分離装置は、フィルタ、フィルタバッグ、又は公知のようにサイクロン構成の形態を取ることができる。
【0003】
真空掃除機は、一般的に、円筒又はキャニスタ型掃除機、直立型掃除機、及び手持型掃除機を含む。円筒型真空掃除機は、本体と掃除機ヘッドの間に延びるホース及びワンドアセンブリにより床面に沿って引かれる1組のホイールにより支持された本体を含む。掃除機ヘッドは、一般的に、本体から遠隔のワンドの端部に取外し可能に装着される。直立型真空掃除機は、一般的に、本体、清掃すべき床面にわたって真空掃除機を操作するために本体上に取り付けられた転動アセンブリ、及び本体上に取り付けられた掃除機ヘッドを含む。使用時に、ユーザは、床面の方向に直立型真空掃除機の本体を斜めに倒し、次に、床面にわたって真空掃除機を操作するために本体に装着されたハンドルを順番に押して引く。
【0004】
通常はブラシバーの形態である従動撹拌器は、掃除機ヘッドの円筒形ブラシバーチャンバ内に回転可能に取り付けられる。ブラシバーは、コアから外方に放射状に延びる剛毛を担持する長形円筒形コアを含む。吸引開口部は、ブラシバーチャンバの底部に位置し、ブラシバーは、吸引開口部を通って僅かに突出するようにチャンバ内に取り付けられる。
【0005】
ブラシバーチャンバの排気ポートは、一般的に、ブラシバーチャンバの後部の近くに位置する。排気ポートは、通常、ブラシバーチャンバに形成された円形又は矩形の開口の形態である。開口の正確な位置は、ブラシバーの回転方向、掃除機ヘッドに対するモータ又はタービンの位置、及びブラシバーチャンバから離れて屑含有空気流を搬送するダクトを収容するブラシバーチャンバの背後及び/又は上方に利用可能である空間のような様々な要因によって判断することができる。特に、DysonのDC24真空掃除機のような直立型真空掃除機に対して、ユーザのためにコンパクトな真空掃除機を提供するという願望は、掃除機ヘッドが本体にできるだけ近くに位置し、それによってブラシバーチャンバの上側後部部分に位置する排気ポートから掃除機ヘッドのモータハウジングの上を本体まで延びるダクトが一般的にもたらされることを意味する。
【0006】
ブラシバーは、主として、真空掃除機がカーペットを敷いた表面を清掃するのに使用される時に起動される。ブラシバーの回転は、掃除機の本体から得られる電源によって電力が供給される電動モータにより、又は掃除機ヘッドを通過するか又は掃除機ヘッド内に入る空気流によって駆動されるタービンにより駆動することができる。ブラシバーの回転により、剛毛は、清掃すべきカーペットの表面に沿って掃引され、カーペットの繊維、及びカーペットの表面上及び/又はカーペットの繊維間に位置する塵粒子のようなあらゆる屑の両方を攪拌し、その結果、有意な量のエネルギがこれらの塵粒子に与えられる。剛毛が吸引開口部の前縁から後縁の方向に移動するような方向にブラシバーが回転すると、殆どの励起され活発化された(energised)塵粒子は、回転する剛毛によって吸引開口部を通って後方に掃引され、ブラシバーチャンバに入る。
【0007】
励起された塵粒子がブラシバーチャンバに入る軌跡は、ブラシバーの回転速度、剛毛の剛性、及びカーペットの繊維内への剛毛の浸入のようないくつかの要因に依存するが、本出願人の研究により、励起された塵粒子は、ブラシバーに対して接線方向にかつ吸引開口部の平面に対して45°までの鋭角でブラシバーチャンバに入る傾向があることが見出されている。その結果、特に、排気ポートがブラシバーの回転軸よりも上方に配置される場合に、掃除機ヘッドに入る殆どの励起された塵粒子は、排気ポートを通って直接に掃引されないことになる。代わりに、励起された塵粒子は、ブラシバーチャンバの壁と回転ブラシバーの剛毛及びコアとに複数回衝突する。これらの衝突の無作為性により、励起された塵粒子の一部は、カーペットの繊維上に又は繊維内に再堆積する可能性がある。他の励起された塵粒子は、塵粒子が吸引開口部から排気ポートまで掃除機ヘッドを通過する空気流内に同伴されることが可能なレベルまで上述の衝突を通じてそれらの励起された塵粒子のエネルギが低減するまで、ブラシバーチャンバ内に留まる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】欧州特許出願公開第1838195号明細書
【特許文献2】国際公開第2009/066050号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
所定の掃除機ヘッドを通過する空気流内に同伴される励起された塵粒子の割合を増大させるために、ファンユニットによって発生される空気流の流量は、例えば、ファンユニットの回転速度及び/又はサイズを増加させることによって増大させることができる。しかし、これは、望ましくないことに、ファンユニットを駆動するモータのエネルギ消費を増大させることになる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1の態様では、本発明は、掃除機ヘッドからファンユニットまで通る空気流を発生させるファンユニットを含む真空電気掃除機のための掃除機ヘッドを提供し、掃除機ヘッドは、屑を表面から掃引する少なくとも1つの撹拌器を含む回転可能撹拌器アセンブリと、少なくとも1つの撹拌器により励起された屑が掃除機ヘッドに入る時に通る下方に向けられた開口部及び開口部の近くに位置し、かつ励起された屑が攪拌器チャンバを出る時に通る少なくとも1つの塵出口を含み、攪拌器アセンブリを収容する撹拌器チャンバと、少なくとも1つの塵出口と屑含有空気流が塵チャンネルから吸い込まれる排気ポートとの間に延びて、励起された屑が空気流内に同伴されることを可能にするレベルまで励起された屑のエネルギが減少するまで励起された屑を塵チャンネル内に保持するための手段を含む塵チャンネルとを含む。
【0011】
本発明は、すなわち、攪拌器チャンバの塵出口と、攪拌器アセンブリにより床又は他の表面から掃引された塵粒子のような励起屑を受け取る排気ポートとの間に位置する塵チャンネルを有する修正掃除機ヘッドを提供する。励起屑が掃除機ヘッドに入る開口部の近くに塵出口が位置すると、多数の励起された塵粒子及び他の屑は、直接に、すなわち、攪拌器チャンバ及び/又は攪拌器アセンブリの壁とのあらゆる衝突の前に塵チャンネルに入ることができる。
【0012】
塵チャンネルは、励起屑が空気流内に同伴されることを可能にするレベルまで励起屑のエネルギが減少するまで励起屑を塵チャンネル内に保持するための手段を含む。例えば、保持する手段は、励起屑が攪拌器チャンバに戻るのを防止するために塵チャンネル内に位置する一方向性バルブ又は他の手段を含むことができる。
【0013】
代替的に、塵チャンネルは、励起塵粒子又は屑の他の励起部分が空気流内に同伴されることを可能にするレベルまでそのエネルギが減少するまで、それが衝突する表面を含むことができる。これらの表面は、塵チャンネル内に位置するバッフル、壁、又は他の特徴部によって設けることができる。これらの特徴部は、塵チャンネルのチャンネル壁に接続することができる。代替的に、これらの表面は、塵チャンネル内に位置する繊維状、細胞状、又は泡状の物体によって設けることができる。別の代替として又は追加的に、これらの表面は、塵チャンネルのチャンネル壁の各部分によって設けることができる。これらの表面は、それとの衝突を通じてその間に励起された塵粒子又は他の屑をそれらが空気流内に同伴されることを可能にするレベルまでそれらのエネルギが減少するまで保持するように成形することができる。これらの表面は、湾曲にするか又はファセットにすることができる。塵チャンネル内の励起屑の保持は、励起屑をそれが床面上に再び堆積される前に攪拌器チャンバ内から捕捉するための比較的高い空気流を発生させる要件がもはや存在しないことを意味する。
【0014】
実際に、本出願人は、ファンユニットを駆動する比較的小さいモータを有する真空掃除機の掃除機ヘッド内の塵チャンネルの具備は、ファンユニットを駆動するより大きなモータを有し、従って、より高いエネルギ消費をもたらす真空掃除機に同等の屑収集性能をこの真空掃除機が達成することを可能にすることができることを見出している。
【0015】
塵チャンネルは、塵チャンネルに入る励起屑の実質的に全てが、それが空気流内に同伴されることを可能にするレベルまでそのエネルギが減少するまで塵チャンネル内に保持されるように構成することができる。代替的に、塵チャンネル内での励起屑の少なくとも一部の滞留時間を低減するために、塵チャンネルは、それに衝突している励起屑を排気ポートに向かって誘導するための手段を含むことができる。これは、励起屑が空気流内に同伴され、それによって真空電気掃除機に搬送される速度を増大させることができる。例えば、それに衝突している励起屑を排気ポートに向かって誘導するための手段は、バッフル又は塵チャンネルの壁を含むことができる。
【0016】
第2の態様では、本発明は、掃除機ヘッドからファンユニットまで通る空気流を発生させるファンユニットを含む真空電気掃除機のための掃除機ヘッドを提供し、掃除機ヘッドは、屑を表面から掃引する少なくとも1つの撹拌器を含む回転可能撹拌器アセンブリと、少なくとも1つの撹拌器により励起された屑が掃除機ヘッドに入る時に通る下方に向けられた開口部及び開口部の近くに位置し、かつ励起された屑が攪拌器チャンバを出る時に通る少なくとも1つの塵出口を含み、攪拌器アセンブリを収容する撹拌器チャンバと、少なくとも1つの塵出口と屑含有空気流が塵チャンネルから吸い込まれる排気ポートとの間に延びて、チャンネルに衝突している励起屑を排気ポートに向かって誘導するための手段を含む塵チャンネルとを含む。
【0017】
少なくとも1つの塵出口の位置は、それが攪拌器アセンブリによって床面から掃引された励起屑を受け取るために開口部の近くに位置するようなものであるが、屑含有空気流が掃除機ヘッドから吸い込まれる排気ポートの位置は、それほど制限されない。これは、掃除機ヘッドが、真空電気掃除機に対して最小のダクト及び/又は空間がその間にあるように接続されることを可能にする適切な位置に排気ポートを位置決めすることを可能にすることができる。
【0018】
例えば、攪拌器チャンバに対する攪拌器アセンブリの回転方向によっては、排気ポートは、掃除機ヘッドの後部に又はその近くに位置する場合がある。掃除機ヘッドから屑含有空気流を受け取るための真空電気掃除機の空気入口の位置によっては、排気ポートは、掃除機ヘッドの側壁間に位置することができ、その場合、それに衝突している励起屑を排気ポートに向かって誘導するための手段は、それに衝突している励起屑を排気ポートに向かって内方に誘導するように構成することができる。代替的に又は追加的に、排気ポートは、攪拌器チャンバの上方に位置することができ、その場合、それに衝突している励起屑を排気ポートに向かって誘導するための手段は、それに衝突している励起屑を排気ポートに向かって内方に及び/又は上方に誘導するように構成することができる。
【0019】
攪拌器アセンブリの回転方向、及び従って励起屑が開口部を通じて掃除機ヘッドに入る方向によっては、塵チャンネルは、掃除機ヘッドから後方に又は前方へ延びることができる。しかし、比較的狭い掃除機ヘッドを提供するために、塵チャンネルは、攪拌器チャンバの上部部分の周りに延びることが好ましい。塵チャンネルは、励起屑を受け取るための少なくとも1つの比較的広い口部と屑が塵チャンネルを出て空気流内に同伴される比較的狭い出口とを有する漏斗の形態であることが好ましい。しかし、塵チャンネルは、励起屑が攪拌器チャンバに戻ることを防止するために管状、回旋状、螺旋状、又は蛇行形状のようなあらゆる他の形状を有することができる。
【0020】
チャンネル壁は、攪拌器アセンブリの近くに位置し、かつ好ましくは攪拌器アセンブリの周りに少なくとも部分的に通って延びるチャンネル内壁、及びチャンネル内壁の周りに延び、かつ好ましくはチャンネル内壁に接続されているチャンネル外壁を含むことが好ましい。チャンネル内壁は、排気ポートと攪拌器チャンバの間に位置することが好ましい。チャンネル外壁は、掃除機ヘッドの上面を提供することができる。コンパクトな掃除機ヘッドを提供するために、チャンネル内壁は、塵チャンネルから攪拌器チャンバを分離することができる。
【0021】
掃除機ヘッドは、励起屑をチャンネル壁間で上方へ偏向させるための手段を含むことが好ましい。攪拌器アセンブリの回転方向に基づいて、偏向させるための手段は、攪拌器アセンブリの背後又はその前に位置し、かつ励起屑が塵チャンネルのチャンネル壁間で上方へ移動するように、励起屑をチャンネル内壁の背後又はその前に偏向させるように配置することができる。
【0022】
偏向させるための手段は、励起屑をチャンネル壁間で偏向させる1つ又はそれよりも多くの凹面を提供するために、掃除機ヘッドの開口部から離れて上方へ湾曲することができる。代替的に、偏向させるための手段は、励起屑をチャンネル壁間で偏向させる1つ又はそれよりも多くの傾斜した又はファセットを有する表面を含むことができる。
【0023】
掃除機ヘッドは、開口部を含む面係合ソールプレートを含むことが好ましく、かつ偏向させるための手段は、ソールプレートに接続又は一体化されていることが好ましい。偏向させるための手段は、ソールプレートからチャンネル外壁まで延びる連続面を提供することができ、かつチャンネル外壁に接続されていることが好ましい。代替的に、偏向させるための手段は、チャンネル外壁と一体化し、かつソールプレートに接続するか、又はソールプレートと係合するように下方へ延びることができる。偏向させるための手段は、掃除機ヘッドがその上で移動される時にカーペットを敷いた床面の繊維を攪拌する作業縁部を提供することができる。
【0024】
チャンネル外壁の形状及び高さの少なくとも一方は、例えば、衝突している励起屑を排気ポートに向かって誘導するように長さに沿って変えることができる。好ましい実施形態では、チャンネル外壁は、衝突している励起屑をチャンネル内壁の方向に誘導するように成形された第1の区画、及び衝突している励起屑を排気ポートへ誘導するように成形された第2の区画を含む。
【0025】
チャンネル外壁の第1の区画は、励起屑が衝突する凹面を含むことが好ましい。従って、励起屑の入射角に基づいて、屑は、チャンネル内壁又はチャンネル外壁の第2の区画の方向にチャンネル外壁の第1の区画によって偏向させることができる。
【0026】
チャンネル内壁は、衝突している励起屑をチャンネル外壁の第1の区画又は第2の区画の方向に誘導するように成形することができる。チャンネル内壁は、励起屑が衝突する凸面を含むことが好ましい。従って、励起屑の入射角に基づいて、屑は、チャンネル外壁の第1の区画又は第2の区画の方向にチャンネル内壁によって偏向させることができる。チャンネル内壁及び外側チャンネルの第1の区画は、部分的に円筒形とすることができ、かつ実質的に同軸とすることができる。
【0027】
従って、励起塵粒子又は他の屑は、(i)掃除機ヘッドを通過する空気流内に励起塵粒子又は他の屑が同伴されるようなレベルまでそのエネルギが低減するまで、チャンネル内壁及びチャンネル外壁の第1の区画との衝突を通じて塵チャンネル内に保持されるか、又は(ii)排気ポートに向かって偏向されるようにチャンネル外壁の第2の区画に衝突するように、上述の衝突の1つ又はそれよりも多くを通じてチャンネル外壁の第2の区画の方向に案内することができる。
【0028】
掃除機ヘッドを通じて吸い込まれた空気流の経路は、攪拌器チャンバの塵出口から排気ポートまで塵チャンネルを通って延びることが好ましい。排気ポートは、チャンネル外壁内に形成されていることが好ましい。真空電気掃除機に掃除機ヘッドを接続するコネクタは、チャンネル外壁と一体化とすることができる。
【0029】
少なくとも1つの塵出口は、チャンネル内壁の縁部によって少なくとも部分的に形成することができる。チャンネル内壁の縁部は、少なくとも1つの塵出口の高さがチャンネル内壁の長さ方向に沿って均一であるように、攪拌器アセンブリの回転軸と実質的に平行であることが好ましい。チャンネル内壁の縁部は、励起塵粒子がそれと衝突する可能性を最小にし、そのためにそれが塵チャンネルから離れるように誘導されるように、比較的狭いとすることができる。代替的に、チャンネル内壁の縁部の幅は、励起屑が衝突して偏向させるための手段の方向に誘導することができる表面を提供するために増大させることができる。
【0030】
少なくとも1つの撹拌器が、塵粒子及び他の屑を表面から後方に掃引するように配置される場合、少なくとも1つの塵出口の望ましい高さに基づいて、チャンネル内壁は、その縁部から前方かつ上方へ湾曲することができる。少なくとも1つの塵出口は、攪拌器チャンバに沿って長さ方向に延びることが好ましい。
【0031】
少なくとも1つの塵出口は、攪拌器アセンブリの長さを実質的に延びる単一の塵出口又は攪拌器アセンブリの長さに沿って離間した複数の塵出口を含むことができる。掃除機ヘッドは、単一の排気ポート又は複数の排気ポートを含むことができる。例えば、掃除機ヘッドが複数の塵出口及び複数の排気ポートを含む場合、各排気ポートは、それぞれの塵出口から塵又は他の屑を受け取るように配置することができる。この場合、掃除機ヘッドは、各々がそれぞれの塵出口とそれぞれの排気ポートの間に延びる複数の塵チャンネルを含むことができる。
【0032】
第3の態様では、本発明は、上述のような掃除機ヘッドと、掃除機ヘッドからファンユニットまで通る空気流を発生させるファンユニットと、空気流から屑を分離する分離装置とを含む真空電気掃除機を提供する。分離装置は、サイクロン分離装置を含むことが好ましい。
【0033】
本発明の第1の態様に関連して上述した特徴は、本発明の第2及び第3の態様に等しく適用可能であり、その逆も当て嵌まる。
【0034】
本発明の好ましい特徴をここで添付図面を参照して一例としてのみ以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】真空電気掃除機の上からの正面斜視図である。
【図2】図1の電気器具の掃除機ヘッドの上からの正面斜視図である。
【図3】掃除機ヘッドの上面図である。
【図4】掃除機ヘッドの底面図である。
【図5】図4の線A−Aに沿った側面断面図である。
【図6】掃除機ヘッドの第1の上側本体区画が取り外された掃除機ヘッドの上からの後部斜視図である。
【図7】掃除機ヘッドの第2の上側本体区画の上からの正面斜視図である。
【図8a】掃除機ヘッドの第2の上側本体区画の底面図である。
【図8b】図8aと類似であるが第2の上側本体区画の内壁が取り外された状態の図である。
【図9a】掃除機ヘッドの第2の上側本体区画の下からの後部斜視図である。
【図9b】図9aと類似であるが第2の上側本体区画の内壁が取り外された状態の図である。
【図10】第1の上側本体区画及び攪拌器アセンブリが取り外された掃除機ヘッドの正面図である。
【図11a】図10の線E−Eに沿った側面断面図である。
【図11b】図10の線F−Fに沿った側面断面図である。
【図11c】図10の線G−Gに沿った側面断面図である。
【図11d】図10の線H−Hに沿った側面断面図である。
【図11e】図10の線J−Jに沿った側面断面図である。
【図11f】図10の線L−Lに沿った側面断面図である。
【図12】攪拌器アセンブリが取り外された掃除機ヘッドの上面断面図である。
【図13】掃除機ヘッドを通過する空気の流量に伴う塵収集性能の変動を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図1は、真空掃除機10を示している。この例においては、真空掃除機10は、本体12及び掃除機ヘッド14を有する「Dyson DC24」真空掃除機と類似のものである直立型真空掃除機である。本体12は、スパイン(背骨)16、及びスパイン16に取外し可能に接続されたワンド19の端部上に位置するハンドル18を含む。ハンドル18は、床面にわたって真空掃除機10を操作するためにユーザにより操作することができる。
【0037】
分離装置20は、スパイン16に取外し可能に装着されている。分離装置20の内部は、ダクト22、23によって本体12と連通している。ダクト22は、掃除機ヘッド14から分離装置20まで塵含有空気流を搬送し、一方、ダクト23は、分離装置20から離れるように比較的清浄な空気流を搬送する。図示の実施形態では、分離装置20は、サイクロン分離装置を含むが、これは、フィルタ、バッグ、又は異なる公知の分離装置の組合せによって置換することができる。分離装置20の性質は、本発明には重要ではない。
【0038】
回転可能支持部材24は、本体12の基部に位置し、かつ床面で本体12を支持する。支持部材24は、本体12の一部を形成する2つの支持アーム26、28に回転可能に接続されている。支持部材24は、横方向で見た時に円弧状外面30を有する。外面30の形状により、真空掃除機10は、1対のホイールを有する従来の直立型真空掃除機よりも簡単に床面にわたって操作することができる。
【0039】
真空掃除機10に空気流を吸い込むモータ及びファンユニット(図示せず)は、支持部材24の内側に取り付けられる。モータ及びファンユニットは、支持部材24の外面30がモータ及びファンユニットを中心として回転するように取り付けられる。モータ及びファンユニットへの入口は、ダクト23と連通している支持アーム28内に形成される。支持アーム28及びダクト23は、従って、分離装置20からモータ及びファンユニットまでの空気流経路を形成する。
【0040】
直立して格納された位置(図1に示すような)にある時に真空掃除機10を支持するために、本体12にはスタンド32が設けられる。スタンド32は、フレーム及び1対のホイールを含み、かつ図1では延びた位置に示されている。スタンド32は、真空掃除機10を使用中に操作することができるように格納式である。適切なスタンドの例は、欧州特許出願公開第1838195号明細書に図示及び説明されている。
【0041】
本体12は、ヨーク34を更に含む。ヨーク34は、支持部材24の両側でピボット回転可能に支持アーム26、28に接続されている2つのアーム36、38を含む。ダクト22は、ヨーク34の左側アーム36内に形成されている。アーム36、38、支持アーム26、28、及び支持部材24は、共通の軸線X−Xの周りに全て接続されている。
【0042】
掃除機ヘッド14は、接続アセンブリ40によってヨーク34の前部に回転可能に接続されている。接続アセンブリ40は、国際公開第2009/066050号に説明されており、この特許の内容は、本明細書において引用により組み込まれている。接続アセンブリ40は、ヨーク34上に位置する第1のコネクタ(図示せず)、掃除機ヘッド14上に位置する第2のコネクタ42(図2に図示)、及び取外し可能な接続部材44を含む。接続アセンブリ40を真空掃除機の掃除機ヘッド以外の残りの部分から接続部材44を取外すことにより、掃除機ヘッド14及び本体12を以下に説明するように互いに分離することができる。
【0043】
ここで、図2から図12を参照して掃除機ヘッド14を説明する。掃除機ヘッド14は、第1の上側本体区画48と、第2の上側本体区画50と、下側本体区画又はソールプレート52とを含む本体46を含む。第1の上側本体区画48は、第2の上側本体区画50の一部の上にかつその周りに延び、かつソールプレート52内に形成された開口に挿通可能な留め具54によってソールプレート52に接続されている。コネクタ42は、第2の上側本体区画50と一体化されている。第1の上側本体区画48及びソールプレート52は、本体46の実質的に平行な側壁56、58を一緒に形成する。
【0044】
使用時に、ソールプレート52は、清掃すべき床面に面して、以下でより詳細に説明するように、カーペットを敷いた床の上面と係合する。特に図4及び図5を参照すると、ソールプレート52は、屑含有空気流が掃除機ヘッド14に吸い込まれる吸引開口部64の両側に位置する前区画60及び後区画62を含む。吸引開口部64は、形状がほぼ矩形であり、かつ各々がソールプレート52の底面から直立して一体化している側壁56、58、比較的長い前壁66、及び比較的長い後壁68により区切られる。
【0045】
ソールプレート52は、床ツール10がカーペットを敷いた床面の上で移動される時にカーペットを敷いた床面の繊維を攪拌する2つの作業縁部を含む。ソールプレート52の前部作業縁部70は、前壁66とソールプレート52の前区画60の底面との間の交差部に位置し、かつ側壁56、58間に延びている。ソールプレート52の後部作業縁部72は、後壁68とソールプレート52の後区画62の底面との間の交差部に位置し、かつ側壁56、58の間に延びている。作業縁部70、72は、比較的鋭利であることが好ましい。
【0046】
前部バンパー74は、掃除機ヘッド14の前部に取り付けられる。前部バンパー74は、バンパー74が例えばスナップ嵌め接続によって接続されている第2の上側本体区画50の前部に位置するバンパーコネクタ76を示すために図2及び図3では省略されている。
【0047】
真空掃除機10が硬い床面の上で移動される時に作業縁部70、72がそのような床面を引っ掻くか又は他の方法で傷跡を付けるのを防止するために、掃除機ヘッド14は、硬い床面から作業縁部70、72を離間させる役目をする少なくとも1つの面係合支持部材を含む。この実施形態では、掃除機ヘッド14は、各々が転動要素、好ましくはホイールの形態である複数の面係合支持部材を含む。1対の前部ホイール78は、ソールプレート52の前区画60内に形成された1対の凹部内に回転可能に取り付けられており、後部ホイール80は、ソールプレート52の後区画62内に形成された凹部内に回転可能に取り付けられる。ホイール78、80は、ホイール78、80がその表面と係合している状態で真空掃除機10が硬い床面上に位置する時に、作業縁部70、72が硬い床面から離間するように作業縁部70、72を超えて下方へ突出している。
【0048】
使用中、圧力差が、掃除機ヘッド14を通過する空気と外部環境との間に生成される。この圧力差により、掃除機ヘッド14に対して床面の方向に下方へ作用する力が生成される。真空掃除機10がカーペットを敷いた床面上に位置する時、ホイール78、80は、掃除機ヘッド14の重量及び掃除機ヘッド14に対して下方へ作用する力を受けてカーペットを敷いた床面の繊維内に押し入れられる。ホイール78、80は、少なくともソールプレート52の作業縁部70、72を床面の繊維と接触させるためにカーペットを敷いた床面内に容易に沈み込む。
【0049】
掃除機ヘッド14は、カーペットを敷いた床面の繊維を攪拌するために攪拌器アセンブリ82を更に含む。この実施形態では、攪拌器アセンブリ82は、軸線Rを中心として本体46に対して回転可能であるブラシバーの形態である。攪拌器アセンブリ82は、その縦軸線を中心として回転するほぼ円筒形の本体84を含む。本体84の一端は、本体46に対する回転が得られるように本体46の側壁56の取外し可能な区画86(図6に示すような)により支持され、一方、本体84の他端は、以下でより詳細に説明する駆動機構により支持されかつ回転する。
【0050】
攪拌器アセンブリ82は、この実施形態では、本体84から外方に放射状に突出する剛毛88の形態である複数の撹拌器を更に含む。攪拌器アセンブリ82は、剛毛88が硬い床面及びカーペットを敷いた表面から汚れ及び塵を掃引することを可能にするために、剛毛88が攪拌器アセンブリ82の回転によって吸引開口部64を通って突出するように配置されている。剛毛88は、複数のクラスターに配置されており、複数のクラスターは、1つ又はそれよりも多くの螺旋構成で本体84に沿って規則正しい間隔で配置されていることが好ましい。剛毛88は、電気絶縁性プラスチック材料から形成されていることが好ましい。代替的に、剛毛88の少なくとも一部は、カーペットを敷いた床面上に存在する静電気を放電させるために金属質材料又は複合材料から形成することができる。剛毛88の代替として又はそれに加えて、攪拌器アセンブリ82は、可撓性材料の少なくとも1つのストリップを含むことができる。
【0051】
攪拌器アセンブリ82は、真空掃除機10の本体12への電気接続を有する駆動モータ(図示せず)により駆動される。駆動モータは、第1の上側本体区画48とソールプレート52の間で掃除機ヘッド14の後部の方向に位置するモータハウジング90内に収容される。駆動機構(図示せず)は、攪拌器アセンブリ82に駆動モータを接続する。駆動機構は、攪拌器アセンブリ82の片側に位置する駆動ハウジング92内に位置する。駆動機構は、駆動モータにより回転する駆動シャフトに接続された駆動プーリ、及びベルトにより駆動プーリに接続された従動プーリを含む。駆動ドッグが、攪拌器アセンブリ82の本体84への接続に向けて従動プーリの片側に取り付けられる。国際公開第2009/066050号に説明されているように、駆動モータは、掃除機ヘッド14が真空掃除機10のヨーク34に接続された時に真空掃除機10の電源に接続される。
【0052】
攪拌器アセンブリ82は、掃除機ヘッド14の攪拌器チャンバ94内に収容されている。攪拌器チャンバ94は、第2の上側本体区画50、ソールプレート52、及び側壁56、58により境界付けられている。吸引開口部64は、汚れ、塵粒子、及び他の屑が攪拌器アセンブリ82の回転剛毛88により攪拌器チャンバ94に掃き込まれる開口部を提供する。この例においては、駆動モータ及び駆動機構は、剛毛88が後方に、すなわち、後部作業縁部72の上に攪拌器チャンバ94内に汚れ及び塵を掃き込むような方向に攪拌器アセンブリ82を回転させるように配置されている。
【0053】
掃除機ヘッド14の第2の上側本体区画50は、図7から図9(b)に示されている。第2の上側本体区画50は、外壁96が内壁98周りに延びるように外壁96及び外壁96に接続された内壁98を含む。外壁96は、いくつかの区画を含む。外壁96の後部区画100は、ソールプレート52の後壁68の上端に接続され、かつそこから上方かつ前方へ延びている。外壁96の後部区画100は、掃除機ヘッド14が組み込まれた時に後壁68及び後部区画100の隣接部分が実質的に同じ高さであるように成形されている。後部区画100は、形状が円弧状であり、一般的に、円筒の不規則な区画(でこぼこな区画)の形態であり、かつ攪拌器アセンブリ82の軸線Rの周りに延びている。
【0054】
以下でより詳細に説明するように、排気ポート102は、外壁96の後部区画100に形成されている。この例においては、排気ポート102は、掃除機ヘッド14の側壁56、58の間に、好ましくは、これらの側壁56、58の中間に位置する。また、この例においては、排気ポート102は、攪拌器チャンバ94よりも上方に位置する。図5、図8(a)、図8(b)、図9(a)、及び図9(b)で最も明確に示すように、内壁98は、排気ポート102と攪拌器チャンバ94の間に位置する。ダクト104は、排気ポート102から、排気ポート102から真空掃除機10のダクト22まで屑含有空気流を搬送するコネクタ42に位置する空気出口106まで延びている。ダクト104は、第2の上側本体区画50の外壁96と一体化されていることが好ましい。第1の上側本体区画48の輪郭区画108は、ダクト104の上面にわたって延びている。
【0055】
外壁96の前部区画110は、ソールプレート52の前壁66の上端に接続され、かつそこから上方かつ後方へ延びている。外壁96の前部区画110は、部分的に攪拌器チャンバ94を形成し、かつ攪拌器アセンブリ82の前部上側部分の周りに延びている。前部区画110は、円筒の区画の形態であり、この区画は、攪拌器アセンブリ82の軸線Rと実質的に同軸である。外壁96の前部区画110の曲率半径は、外壁96の後部区画100の曲率半径よりも小さい。
【0056】
外壁96の中間区画112は、後部区画100に前部区画110を接続する。図7、図8(b)、及び図9(b)で最も明確に示すように、中間区画112は、排気ダクト102周りに延び、かつその方向に傾斜している内面を有する。従って、かつ図10及び図11(a)から図11(f)に示すように、外壁96の輪郭は、掃除機ヘッド14の長さ方向に沿って、すなわち、掃除機ヘッド14の側壁56、58間に延びる方向に変化する。この輪郭は、各側壁56、58から排気ダクト102まで同様に変化する。一般的に、外壁96の高さ及び特に外壁96の後部区画100の高さは、図11(a)に示すように、側壁56、58の近くの最小値から側壁56、58の中間の最大値まで掃除機ヘッド14の長さ方向に沿って変化する。
【0057】
内壁98は、前部区画110と外壁96の中間区画112の間の交差部で外壁96に接続されている.外壁96の前部区画110と同様に、内壁98は、部分的に攪拌器チャンバ94を形成する。内壁98も、円筒の区画の形態であり、この区画は、攪拌器アセンブリ82の軸線Rと実質的に同軸であり、かつ外壁96の前部区画110と同じ曲率半径を有する。内壁98の下端114は、攪拌器チャンバ94からの塵出口116を形成するように、ソールプレート52から離間している。塵出口116は、内壁98の下端114とソールプレート52の後部作業縁部72の間に位置し、従って、吸引開口部52の近くに位置する。この例では、内壁98の下端114は、実質的に直線的であり、実質的に攪拌器チャンバ94の長さ全体を延びる。内壁98の下端114は、攪拌器アセンブリ82の軸線Rと実質的に平行であり、従って、塵出口116の高さは、攪拌器チャンバ94の長さ方向に沿って実質的に一定である。
【0058】
塵チャンネル118は、第2の上側本体区画50の外壁96と内壁98の間に位置する。塵チャンネル118は、攪拌器チャンバ94の塵出口116と排気ポート102の間に延び、従って、攪拌器チャンバ94の一部にわたって、かつその周りに延びている。塵チャンネル118は、一般的に、比較的広い口部及び比較的狭い出口を有する湾曲した漏斗の形状である。塵チャンネルは、内壁98により、かつ塵チャンネル118のチャンネル壁を一緒に提供する第2の上側本体区画50の外壁96の後部区画及び中間区画100、112により境界付けられている。
【0059】
塵チャンネル118は、掃除機ヘッド14を通って延び、かつ空気が真空掃除機10のモータ及びファンユニットにより吸い込まれる空気流経路の一部を形成する。空気流経路は、吸引開口部52から攪拌器チャンバ94の塵出口116を通り、かつ塵チャンネル118を通って排気ポート102まで延びている。空気流経路は、ダクト104を通じて排気ポート102から空気出口106まで続く。掃除機ヘッド14を通じて吸い込まれる空気の流量に基づいて、空気流経路は、排気ポート102と塵出口116の間で最短経路に沿って延びることができ、この最短経路は、一般的に、外壁96の後部区画100の表面及びソールプレート52の後壁68の表面にわたっている。
【0060】
使用時に、攪拌器アセンブリ82の回転剛毛88は、床面上又はカーペットを敷いた床面の繊維の間に位置する塵粒子及び他の屑に接触し、従って、エネルギを伝達する。攪拌器アセンブリ82が、剛毛88が前部作業縁部70から吸引開口部52を通って後部作業縁部72に通るように攪拌器チャンバ94内で回転する時に、励起屑(以下励起塵粒子という)の殆どは、吸引開口部52を通じて後方に掃引される。本出願人は、励起塵粒子が、一般的に攪拌器アセンブリ82に対して接線から20°までである経路に沿って進む傾向があることを観測した。吸引開口部52の近くの及びこの例においては吸引開口部52の真背後の塵出口116の位置のために、これらの励起塵粒子は、直接に、すなわち、内壁98又は外壁96の前部区画110に最初に衝突することなく攪拌器チャンバ94を出る。塵出口116の高さ、すなわち、後部作業縁部72と内壁96の下端114の間の距離は、励起塵粒子が直接に塵出口116を通過する可能性を最大にするように選択される。塵チャンネル116の高さは、攪拌器アセンブリ82の回転速度及び剛毛88の剛性のような特徴に基づいて変えることができる。この例においては、塵出口116の高さは、攪拌器アセンブリ82の軸線Rとソールプレート52の間の距離とほほ同じである。
【0061】
ソールプレート52の後壁68は、第2の上側本体区画50の外壁96と内壁98の間で励起塵粒子を偏向させる偏向板を形成するように成形される。後壁68は、好ましくは、塵出口116に対向し、かつソールプレート52の後部作業縁部72から外壁96の後部区画100の下縁120まで上方かつ後方に延びる凹面を有する。この凹面の曲率は、後壁68が衝突している励起塵粒子の実質的に全てを外壁及び内壁96、98の下縁114、120の間に、かつ塵チャンネル118内に偏向させるように選択される。
【0062】
塵チャンネル118に入る時に、励起塵粒子のエネルギは、塵チャンネル118を通過する空気流内にすぐに同伴されるのには一般的に高すぎる。これに鑑みて、塵チャンネル118は、塵チャンネル118内に位置する励起塵粒子が攪拌器チャンバ94に再び入ることを防止するように配置される。この例においては、塵チャンネル118のチャンネル壁、すなわち、内壁98と外壁96の後部区画及び中間区画100、112とは、チャンネル壁との衝突を通じて塵粒子のエネルギが十分に消えて塵粒子が空気流内に同伴されることを可能にするまで、チャンネル壁との1つ又はそれよりも多くの衝突を通じて励起塵粒子を塵チャンネル118内に保持するように成形される(94)。
【0063】
塵チャンネル116に入る時に、励起塵粒子は、最初に外壁96の後部区画100に衝突する傾向があることになる。外壁96のこの後部区画100は、励起塵粒子が衝突する凹面を提供することになる。従って、励起塵粒子の入射角に基づいて、塵粒子は、内壁98又は外壁96の中間区画112の方向に偏向される。内壁98は、励起塵粒子が衝突する凸面を提供する。励起塵粒子の入射角に基づいて、塵粒子は、外壁96の後部区画100の方向に戻って、又は図12に示すように外壁96の中間区画112の方向にチャンネル内壁によって偏向させることができる。上述のように、中間区画112は、排気ダクト102の周りに延びている。中間区画112は、排気ダクト102の方向に励起塵粒子を偏向させるように傾斜した内面を有する。
【0064】
従って、励起塵粒子は、(i)塵チャンネルを通過する空気流内に励起塵粒子が同伴されるようなレベルまでそのエネルギが低減するまで、チャンネル内壁及びチャンネル外壁の後部区画との衝突を通じて塵チャンネル内に保持されるか、又は(ii)空気流内に同伴されるように排気ポート102の方向に偏向させるために中間区画112に衝突するように、内壁98及び/又は外壁96の後部区画100との1つ又はそれよりも多くの衝突を通じて外壁96の中間区画112の方向に案内することができる。
【0065】
この塵チャンネル118を設ける恩典は、図13に示されている。図13は、真空掃除機の掃除機ヘッドを通過する空気流量に伴う収集性能(カーペットを敷いた床面上に堆積した塵の量の百分率として測定)の変動を示すグラフである。真空掃除機により捕捉された塵の量は、真空掃除機が床面上を5回移動した後に測定した。
【0066】
図13の線130は、「Dyson DC24」直立型真空掃除機の従来の掃除機ヘッドに対して記録された空気流量に伴う収集性能の変動を示し、一方、線140は、掃除機ヘッド14に対して記録された同じ変動を示している。吸引開口部64のサイズ、攪拌器アセンブリ82及び攪拌器アセンブリ82の回転速度及び方向は、従来の掃除機ヘッドのものとほぼ同じであった。図示のように、約24l/sの比較的高い流量では、2つの掃除機ヘッドの収集性能の差は、比較的小さいものであった。これは、流量が、塵粒子が攪拌器チャンバの壁との衝突によって床面上に再堆積する前に従来の掃除機ヘッドの攪拌器チャンバ内に位置する塵粒子を同伴するほど十分に高かったからである。しかし、空気流量が24l/sから減少すると、床面上に再堆積する前に弱くなった空気流内に同伴することができる塵が少なくなるので、従来の掃除機ヘッドの収集性能は着実に減少した。これとは対照的に、掃除機ヘッド14の収集性能は、流量が約16l/sに減少した時に比較的高いままであった。これは、塵チャンネル118内の塵粒子の保持が、それらの塵粒子が空気流内に同伴される前に床面上に再び堆積するのを防止したからである。
【0067】
すなわち、掃除機ヘッド14による従来の掃除機ヘッドの置換は、掃除機ヘッドを通る空気流量の低減、及び従って真空掃除機のファンユニットのエネルギ消費の低減と共に比較的高い収集性能の達成を可能にした。
【符号の説明】
【0068】
10 真空掃除機
12 本体
14 掃除機ヘッド
16 スパイン
18 ハンドル
19 ワンド
【特許請求の範囲】
【請求項1】
掃除機ヘッドからファンユニットまで通る空気流を発生させるためのファンユニットを含む真空電気掃除機のための掃除機ヘッドであって、
屑を表面から掃引するための少なくとも1つの撹拌器を含む回転可能撹拌器アセンブリと、
前記少なくとも1つの撹拌器によって励起された屑が掃除機ヘッドに入る下方に向けられた開口部と、該開口部の近くに位置し、かつ該励起屑が攪拌器チャンバを出る少なくとも1つの塵出口とを含み、前記攪拌器アセンブリを収容する撹拌器チャンバと、
少なくとも1つの塵出口と屑含有空気流が塵チャンネルから吸い込まれる排気ポートとの間に延びて、励起された屑が空気流内に同伴されることを可能にするレベルに該励起屑のエネルギが減少するまで該励起屑を塵チャンネル内に保持するための手段を含む塵チャンネルと、
を含むことを特徴とする掃除機ヘッド。
【請求項2】
前記手段は、前記励起屑が前記空気流内に同伴されることを可能にするレベルに該励起屑の前記エネルギが減少するまで該励起屑が衝突する表面を含むことを特徴とする請求項1に記載の掃除機ヘッド。
【請求項3】
前記手段は、前記塵チャンネルのチャンネル壁の表面を複数含み、該複数の表面は、励起屑が前記空気流内に同伴されることを可能にするレベルに該励起屑の前記エネルギが減少するまで、該複数の表面との衝突を通じて該複数の表面の間に該励起屑を保持するように成形されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の掃除機ヘッド。
【請求項4】
前記排気ポートは、前記少なくとも1つの塵出口の上方に位置することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の掃除機ヘッド。
【請求項5】
前記排気ポートは、掃除機ヘッドの側壁間に位置することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の掃除機ヘッド。
【請求項6】
前記排気ポートは、掃除機ヘッドの後部に又は後部の近くに位置することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の掃除機ヘッド。
【請求項7】
前記排気ポートは、前記攪拌器チャンバの上方に位置することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の掃除機ヘッド。
【請求項8】
前記塵チャンネルは、前記攪拌器チャンバの上側部分の周りに延びることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の掃除機ヘッド。
【請求項9】
前記塵チャンネルは、前記攪拌器チャンバの後部部分の周りに延びることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の掃除機ヘッド。
【請求項10】
前記塵チャンネルは、前記攪拌器アセンブリの近くに位置するチャンネル内壁及び該チャンネル内壁の周りに延びるチャンネル外壁を含むことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の掃除機ヘッド。
【請求項11】
励起屑を前記チャンネル壁間で上方へ偏向させるための手段を含むことを特徴とする請求項10に記載の掃除機ヘッド。
【請求項12】
前記偏向させるための手段は、励起屑を前記チャンネル内壁の背後に偏向させるように配置されることを特徴とする請求項11に記載の掃除機ヘッド。
【請求項13】
前記偏向させるための手段は、掃除機ヘッドの前記開口部から離れて上方へ湾曲することを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の掃除機ヘッド。
【請求項14】
前記開口部を含む面係合ソールプレートを含み、
前記偏向させるための手段は、前記ソールプレートに接続されるか又はそれに一体化される、
ことを特徴とする請求項11から請求項13のいずれか1項に記載の掃除機ヘッド。
【請求項15】
前記偏向させるための手段は、前記チャンネル外壁に接続されることを特徴とする請求項11から請求項14のいずれか1項に記載の掃除機ヘッド。
【請求項16】
前記チャンネル内壁は、前記チャンネル外壁に接続されることを特徴とする請求項10から請求項15のいずれか1項に記載の掃除機ヘッド。
【請求項17】
前記排気ポートは、前記チャンネル外壁に形成されることを特徴とする請求項10から請求項16のいずれか1項に記載の掃除機ヘッド。
【請求項18】
前記チャンネル外壁は、掃除機ヘッドの上面を提供することを特徴とする請求項10から請求項17のいずれか1項に記載の掃除機ヘッド。
【請求項19】
前記チャンネル内壁は、前記攪拌器チャンバを前記塵チャンネルから分離することを特徴とする請求項10から請求項18のいずれか1項に記載の掃除機ヘッド。
【請求項20】
前記少なくとも1つの塵出口は、前記チャンネル内壁の縁部によって少なくとも部分的に形成されることを特徴とする請求項10から請求項19のいずれか1項に記載の掃除機ヘッド。
【請求項21】
前記チャンネル内壁の前記縁部は、前記攪拌器アセンブリの回転軸と実質的に平行であることを特徴とする請求項20に記載の掃除機ヘッド。
【請求項22】
前記少なくとも1つの撹拌器は、前記表面から後方に屑を掃引するように配置され、
前記チャンネル内壁は、前記チャンネル内壁の縁部から前方かつ上方へ湾曲する、
ことを特徴とする請求項20又は請求項21に記載の掃除機ヘッド。
【請求項23】
掃除機ヘッドを真空電気掃除機に接続するための前記チャンネル外壁に一体化されたコネクタを含むことを特徴とする請求項10から請求項22のいずれか1項に記載の掃除機ヘッド。
【請求項24】
前記少なくとも1つの塵出口は、前記攪拌器チャンバに沿って長さ方向に延びることを特徴とする請求項1から請求項23のいずれか1項に記載の掃除機ヘッド。
【請求項25】
前記少なくとも1つの塵出口は、前記攪拌器アセンブリの長さに沿って延びることを特徴とする請求項1から請求項24のいずれか1項に記載の掃除機ヘッド。
【請求項26】
請求項1から請求項25のいずれか1項に記載の掃除機ヘッドと、
前記掃除機ヘッドからファンユニットまで通る空気流を発生させるためのファンユニットと、
前記空気流から屑を分離するための分離装置と、
を含むことを特徴とする真空掃除電気器具。
【請求項1】
掃除機ヘッドからファンユニットまで通る空気流を発生させるためのファンユニットを含む真空電気掃除機のための掃除機ヘッドであって、
屑を表面から掃引するための少なくとも1つの撹拌器を含む回転可能撹拌器アセンブリと、
前記少なくとも1つの撹拌器によって励起された屑が掃除機ヘッドに入る下方に向けられた開口部と、該開口部の近くに位置し、かつ該励起屑が攪拌器チャンバを出る少なくとも1つの塵出口とを含み、前記攪拌器アセンブリを収容する撹拌器チャンバと、
少なくとも1つの塵出口と屑含有空気流が塵チャンネルから吸い込まれる排気ポートとの間に延びて、励起された屑が空気流内に同伴されることを可能にするレベルに該励起屑のエネルギが減少するまで該励起屑を塵チャンネル内に保持するための手段を含む塵チャンネルと、
を含むことを特徴とする掃除機ヘッド。
【請求項2】
前記手段は、前記励起屑が前記空気流内に同伴されることを可能にするレベルに該励起屑の前記エネルギが減少するまで該励起屑が衝突する表面を含むことを特徴とする請求項1に記載の掃除機ヘッド。
【請求項3】
前記手段は、前記塵チャンネルのチャンネル壁の表面を複数含み、該複数の表面は、励起屑が前記空気流内に同伴されることを可能にするレベルに該励起屑の前記エネルギが減少するまで、該複数の表面との衝突を通じて該複数の表面の間に該励起屑を保持するように成形されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の掃除機ヘッド。
【請求項4】
前記排気ポートは、前記少なくとも1つの塵出口の上方に位置することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の掃除機ヘッド。
【請求項5】
前記排気ポートは、掃除機ヘッドの側壁間に位置することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の掃除機ヘッド。
【請求項6】
前記排気ポートは、掃除機ヘッドの後部に又は後部の近くに位置することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の掃除機ヘッド。
【請求項7】
前記排気ポートは、前記攪拌器チャンバの上方に位置することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の掃除機ヘッド。
【請求項8】
前記塵チャンネルは、前記攪拌器チャンバの上側部分の周りに延びることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の掃除機ヘッド。
【請求項9】
前記塵チャンネルは、前記攪拌器チャンバの後部部分の周りに延びることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の掃除機ヘッド。
【請求項10】
前記塵チャンネルは、前記攪拌器アセンブリの近くに位置するチャンネル内壁及び該チャンネル内壁の周りに延びるチャンネル外壁を含むことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の掃除機ヘッド。
【請求項11】
励起屑を前記チャンネル壁間で上方へ偏向させるための手段を含むことを特徴とする請求項10に記載の掃除機ヘッド。
【請求項12】
前記偏向させるための手段は、励起屑を前記チャンネル内壁の背後に偏向させるように配置されることを特徴とする請求項11に記載の掃除機ヘッド。
【請求項13】
前記偏向させるための手段は、掃除機ヘッドの前記開口部から離れて上方へ湾曲することを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の掃除機ヘッド。
【請求項14】
前記開口部を含む面係合ソールプレートを含み、
前記偏向させるための手段は、前記ソールプレートに接続されるか又はそれに一体化される、
ことを特徴とする請求項11から請求項13のいずれか1項に記載の掃除機ヘッド。
【請求項15】
前記偏向させるための手段は、前記チャンネル外壁に接続されることを特徴とする請求項11から請求項14のいずれか1項に記載の掃除機ヘッド。
【請求項16】
前記チャンネル内壁は、前記チャンネル外壁に接続されることを特徴とする請求項10から請求項15のいずれか1項に記載の掃除機ヘッド。
【請求項17】
前記排気ポートは、前記チャンネル外壁に形成されることを特徴とする請求項10から請求項16のいずれか1項に記載の掃除機ヘッド。
【請求項18】
前記チャンネル外壁は、掃除機ヘッドの上面を提供することを特徴とする請求項10から請求項17のいずれか1項に記載の掃除機ヘッド。
【請求項19】
前記チャンネル内壁は、前記攪拌器チャンバを前記塵チャンネルから分離することを特徴とする請求項10から請求項18のいずれか1項に記載の掃除機ヘッド。
【請求項20】
前記少なくとも1つの塵出口は、前記チャンネル内壁の縁部によって少なくとも部分的に形成されることを特徴とする請求項10から請求項19のいずれか1項に記載の掃除機ヘッド。
【請求項21】
前記チャンネル内壁の前記縁部は、前記攪拌器アセンブリの回転軸と実質的に平行であることを特徴とする請求項20に記載の掃除機ヘッド。
【請求項22】
前記少なくとも1つの撹拌器は、前記表面から後方に屑を掃引するように配置され、
前記チャンネル内壁は、前記チャンネル内壁の縁部から前方かつ上方へ湾曲する、
ことを特徴とする請求項20又は請求項21に記載の掃除機ヘッド。
【請求項23】
掃除機ヘッドを真空電気掃除機に接続するための前記チャンネル外壁に一体化されたコネクタを含むことを特徴とする請求項10から請求項22のいずれか1項に記載の掃除機ヘッド。
【請求項24】
前記少なくとも1つの塵出口は、前記攪拌器チャンバに沿って長さ方向に延びることを特徴とする請求項1から請求項23のいずれか1項に記載の掃除機ヘッド。
【請求項25】
前記少なくとも1つの塵出口は、前記攪拌器アセンブリの長さに沿って延びることを特徴とする請求項1から請求項24のいずれか1項に記載の掃除機ヘッド。
【請求項26】
請求項1から請求項25のいずれか1項に記載の掃除機ヘッドと、
前記掃除機ヘッドからファンユニットまで通る空気流を発生させるためのファンユニットと、
前記空気流から屑を分離するための分離装置と、
を含むことを特徴とする真空掃除電気器具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8a】
【図8b】
【図9a】
【図9b】
【図10】
【図11a】
【図11b】
【図11c】
【図11d】
【図11e】
【図11f】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8a】
【図8b】
【図9a】
【図9b】
【図10】
【図11a】
【図11b】
【図11c】
【図11d】
【図11e】
【図11f】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−20138(P2012−20138A)
【公開日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−157931(P2011−157931)
【出願日】平成23年7月19日(2011.7.19)
【出願人】(508032310)ダイソン テクノロジー リミテッド (286)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月19日(2011.7.19)
【出願人】(508032310)ダイソン テクノロジー リミテッド (286)
【Fターム(参考)】
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