説明

着せ替えカーテン

【課題】 ボーダーやトリム等の装飾布を簡単に取り替えることができ、様々な雰囲気や印象のカーテンを簡単に演出できるようにする。
【解決手段】 着せ替えカーテン1の側縁に、複数のスナップ15を縫い付ける。また、ボーダー2に、複数のスナップ16を縫い付ける。着せ替えカーテン1の上にボーダーやトリム2を置き、スナップ15とスナップ16とを係合させ、着せ替えカーテン1にボーダーやトリム2を着脱自在に取り付ける。ボーダーやトリム2がワンタッチで簡単に取り替えることができるので、同じカーテン生地のカーテンでも、違う雰囲気のカーテンを簡単に演出できる。また、季節に合わせて、ボーダーやトリム2を取り替えることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、着せ替えカーテンに関するもので、特に、ボーダーやトリム等の修飾布を簡単に取り替えることができるようにしたものに関する。
【背景技術】
【0002】
カーテンの雰囲気や印象は、カーテンに取り付けられたボーダーやトリム等により変わってくる。同じ生地のカーテンであっても、ボーダーやトリムを取り替えてみると、今までのカーテンとは違った印象に見えることがある。購入したカーテンが各自の部屋の雰囲気や嗜好に合っていなかったり、今までのカーテンが飽きたりしたときには、ボーダーやトリムを取り替えることで、新鮮な印象のカーテンに蘇らせることができる。また、ボーダーやトリムを季節毎に取り替えるようにすると、季節にふさわしい雰囲気のカーテンを楽しめる。ボーダーを有するカーテンについては、例えば、特許文献1に記載されている。
【特許文献1】実用新案登録第3091791号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来では、特許文献1に示されるように、ボーダーはカーテン生地に縫い付けられている。このように、ボーダーはカーテンに固定されているために、簡単に取り替えることは困難である。
【0004】
本発明は、上述の従来のカーテンを鑑み、ボーダーやトリム等の装飾布を簡単に取り替えることができるようにした着せ替えカーテンを提供することを目的とする。なお、本明細書でいうカーテンには、カーテンの上部を覆うように設けられる上飾りを含むものとする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述の課題を解決するために、本発明に係る着せ替えカーテンは、カーテンの修飾布を結合手段により着脱自在に取り付けるようにしたことを特徴とする。
【0006】
好ましくは、結合手段は、スナップ、マジックテープ(登録商標)、またはファスナーであることを特徴とする。
【0007】
好ましくは、カーテンの修飾布は、ボーダーまたはトリムであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、カーテンの修飾布を結合手段により着脱自在に取り付けるようにしているので、ボーダーやトリムを、ワンタッチで簡単に取り替えることができる。同じカーテン生地のカーテンでも、ボーダーやトリムを取り替えることで、違う雰囲気のカーテンを演出できる。また、季節にふさわしいボーダーやトリムを取り揃えておき、季節に合わせて、ボーダーやトリムを取り替えることができる。
【0009】
また、本発明によれば、結合手段は、スナップや、マジックテープや、ファスナーであるので、ボーダーやトリムをワンタッチで簡単に取り替えることができる。
【0010】
また、本発明によれば、カーテンの修飾布は、カーテンの縁部を修飾するボーダーやトリムであり、これらを取り替えることで、違う雰囲気のカーテンを演出できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
第1実施形態.
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1の実施形態を示すものである。
【0012】
図1において、着せ替えカーテン1は、カーテン生地10を縫製して形成される。カーテン生地10は、綿やウール等の天然繊維、又はナイロン繊維やポリエステル繊維等の合成繊維からなり、各種の色や柄が施されている。カーテン生地の色や柄としては、柄を織り込んだもの、プリント柄によるもの等、多種多様である。
【0013】
カーテン生地10の天部11には、複数の天部ひだが形成され、また、カーテン生地10の天部11には、芯地が取り付けられ、ここに、吊りフック(図示せず)が取り付けられる。また、カーテン生地10の裾部12は、裾縫いされている。
【0014】
このようにして縫製された着せ替えカーテン1の側縁に、ボーダーOLE_LINK2またはトリムOLE_LINK22が結合手段により着脱自在に取り付けられる。ここで、結合手段は、2つの部材を互いに係合させることにより着脱自在に結合させるものである。
【0015】
図2は、結合手段としてスナップを用いた場合を示すものである。図2に示すように、着せ替えカーテン1の側縁に沿って、複数のスナップ(凹側のスナップ)15が一列に縫い付けられる。また、ボーダー2には、複数のスナップ(凸側のスナップ)16が一列に縫い付けられる。図2においては、複数のスナップ15、16は1列に配列されているが、ボーダーまたはトリム2の幅が広いときには、複数のスナップ15、16は2列またはそれ以上の列で構成することもできる。スナップ15及び16としては、金属製のスナップを用いても良いし、FASNAP(登録商標)と呼ばれる合成樹脂製のスナップが用いても良い。着せ替えカーテン1の側縁に設けれたOLE_LINK1スナップ15OLE_LINK1上に、ボーダーまたはトリム2に設けられたスナップ16を重ねて、スナップ15及び16を押して、スナップ15及び16を係合させることにより、着せ替えカーテン1の側縁に、ボーダーまたはトリム2が着脱自在に取り付けられる。なお、ボーダーまたはトリム2は裏側のスナップ16が上に見えるような状態で示されている。
【0016】
このように、この実施形態では、着せ替えカーテン1に、ボーダーまたはトリム2が着脱自在に取り付けられる。この例では、ボーダーまたはトリム2は、スナップ15及び16により取り付けられている。このため、ボーダーまたはトリム2を簡単に付け替えることができる。
【0017】
図3(A)及び図3(B)は、それぞれ同じ生地の着せ替えカーテン1に対して、異なるボーダーまたはトリム2を取り付けたときの様子を示すものである。ここでは、カーテンの形式は窓5を覆う両開きのカーテンとし、一方のカーテンは広げられ、他方のカーテンはタッセル4で纏められている。図3(A)及び図3(B)に示すように、同じ生地の着せ替えカーテン1でも、ボーダーまたはトリム2を取り替えると、雰囲気の異なるカーテンとなる。購入したカーテンが各自の部屋の雰囲気や嗜好に合っていなかったり、今までのカーテンが飽きたりしたときには、ボーダーまたはトリム2を取り替えることで、新鮮な印象のカーテンに蘇らせることができる。
【0018】
また、例えば、夏は涼しげな色、秋はシックな色というように、季節にふさわしいボーダーまたはトリム2を取り揃えておき、季節毎にボーダーまたはトリム2を取り替えるようにすると、季節毎にカーテンの装飾を楽しめる。また、クリスマスの柄や、お正月の柄等のボーダーまたはトリム2を用意するようにしても良い。更に、有名ブランドのボーダーまたはトリムや、イベントの記念や土産物のボーダーまたはトリム2を用意することもできる。
【0019】
ボーダーまたはトリム2の取付位置としては、図4(A)に示すように、着せ替えカーテン1の一方の側縁に取り付ける他、図4(B)に示すように、着せ替えカーテン1の裾部12に取り付けるようにしても良い。また、図4(C)に示すように、着せ替えカーテン1の両方の側縁に取り付けるようにしても良い。その他、ボーダー2の取付方法は各種あり、本発明は、ボーダーまたはトリム2をどの位置に取り付ける場合にも適用できる。
【0020】
また、ボーダーまたはトリム2は、図5(A)に示すように、着せ替えカーテン1の表面1aに取り付けるようにしても良いし、着せ替えカーテン1の裏面1bに取り付けるようにしても良い。また、着せ替えカーテン1の表面と裏面の双方に取り付けるようにしても良い。
【0021】
第2実施形態.
図6は、本発明の第2実施形態を示すものである。この実施形態では、着せ替えカーテン1とボーダーまたはトリム2とを取り付ける結合手段としてマジックテープを用いている。
【0022】
つまり、図6に示すように、着せ替えカーテン1の側縁に沿って、マジックテープ21が取り付けられる。また、ボーダーまたはトリム2には、マジックテープ22が取り付けられる。図6においては、マジックテープ21、22は1列に配列されているが、ボーダーまたはトリム2の幅が広いときには、マジックテープ21、22は、2列またはそれ以上の列で構成することもできる。このマジックテープ21及び22により、着せ替えカーテン1の側縁には、ボーダーまたはトリム2が着脱自在に取り付けられる。なお、ボーダーまたはトリム2は裏側のマジックテープ22が上に見えるような状態で示されている。他の構成については、前述の第1実施形態と同様であり、その説明を省略する。
【0023】
第3実施形態.
図7は、本発明の第3実施形態を示すものである。この実施形態では、着せ替えカーテン1とボーダーまたはトリム2とを取り付ける結合手段としてファスナーを用いている。
【0024】
つまり、図7に示すように、着せ替えカーテン1の側縁に沿って、ファスナー31が縫い付けられる。また、ボーダーまたはトリム2には、ファスナー32が縫い付けられる。このファスナー31及び32により、着せ替えカーテン1の側縁には、ボーダーまたはトリム2が着脱自在に取り付けられる。他の構成については、前述の第1実施形態及び第2実施形態と同様であり、その説明を省略する。
【0025】
第4実施形態.
図8は、本発明の第4実施形態を示すものである。前述の実施形態では、装飾布として、ボーダーまたはトリム2を着脱自在に取り付けて、ボーダーまたはトリム2を簡単に取り替えられるようにしている。これに対して、この第4実施形態では、上飾り3にボーダーまたはトリム2を着脱自在に簡単に取り替えられるようにしている。
【0026】
図8(A)は、着せ替えカーテン1の上部に上飾り3を設けた状態を示す図である。図8(B)は、図8(A)に示す上飾り3にボーダーまたはトリム2を着脱自在に取り付けた状態を示す図である。ここで、ボーダーまたはトリム2は、上飾り3の縁部にスナップ、マジックテープ、ファスナー等の自在着脱手段により、着脱自在に取り付けられる。この実施形態では、上飾りにボーダーまたはトリム2を簡単に取り替えることができ、上飾りの雰囲気を季節等に応じて変えることができる。
【0027】
なお、上述の例では、天部にひだを有するカーテンとしているが、本発明は、ひだ無しカーテンや、シェード等、どのようなスタイルのカーテンにでも適用できる。
【0028】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明は、ボーダーやトリム等の修飾布をカーテン(上飾りを含む)に取り付けるのに利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の第1実施形態の正面図である。
【図2】本発明の第1実施形態の説明に用いる斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態の説明に用いる正面図である。
【図4】本発明の第1実施形態の変形例の説明に用いる正面図である。
【図5】本発明の第1実施形態の変形例の説明に用いる斜視図である。
【図6】本発明の第2実施形態の説明に用いる斜視図である。
【図7】本発明の第3実施形態の説明に用いる斜視図である。
【図8】本発明の第4実施形態の説明に用いる正面図である。
【符号の説明】
【0031】
1 着せ替えカーテン
2 ボーダーまたはトリム
3 上飾り
4 タッセル
10 カーテン生地
11 天部
12 裾部
15,16 スナップ
21,22 マジックテープ
31,32 ファスナー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カーテンの縁部に修飾布を結合手段により着脱自在に取り付けるようにしたことを特徴とする着せ替えカーテン。
【請求項2】
前記結合手段は、スナップであることを特徴とする請求項1に記載の着せ替えカーテン。
【請求項3】
前記結合手段は、マジックテープ(登録商標)であることを特徴とする請求項1に記載の着せ替えカーテン。
【請求項4】
前記結合手段は、ファスナーであることを特徴とする請求項1に記載の着せ替えカーテン。
【請求項5】
前記カーテンの修飾布は、ボーダーであることを特徴とする請求項1に記載の着せ替えカーテン。
【請求項6】
前記カーテンの修飾布は、トリムであることを特徴とする請求項1に記載の着せ替えカーテン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−167051(P2006−167051A)
【公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−361876(P2004−361876)
【出願日】平成16年12月14日(2004.12.14)
【出願人】(504459537)
【Fターム(参考)】