説明

研修計画作成支援システム、研修計画作成支援方法、及びコンピュータプログラム

【課題】スキルの経時劣化を考慮した研修計画の作成を可能にする研修計画作成支援システム、研修計画作成支援方法、及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】
研修計画作成支援システム1において、研修情報サーバ2が、研修者の研修の受講履歴を示す研修受講情報に基づいて研修を受講してからの経過期間を特定し、その特定した受講後経過期間に基づいて前記研修の受講により研修者が得たスキルが劣化しているか否かを判定する。また、研修情報サーバ2が、その判定の結果に基づいて、前記研修者の研修計画案を作成し、作成された研修計画案を示す研修計画案情報を教育担当者用クライアント5に対して送信する。教育担当者は、教育担当者用クライアント5にて受信した研修計画案情報に基づいて、前記研修者の研修計画を作成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、研修計画の作成を支援するための研修計画作成支援システム、研修計画作成支援方法、及びコンピュータに研修計画作成の支援を行わせるためのコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
企業等では業務に関するスキルを従業員に取得させるために様々な研修を行っている。このような研修は、個人のキャリアプラン等に応じて作成された研修計画に基づいて実施されることが多く、そのため、適切な研修計画を作成することが重要になる。
【0003】
従来、上記のような研修計画の作成を支援するための技術が種々提案されている。例えば、特許文献1には、研修者に不足しているスキルに応じた研修計画を作成するための人材管理システムが開示されている。この人材管理システムは利用者端末及び管理サーバを備えており、当該利用者端末が、研修者の現在のキャリアに基づいて目標キャリアを指定し、当該管理サーバが、その目標キャリアに必要なスキルと研修者が現在所有しているスキルとに基づいて不足しているスキルを特定し、特定された不足スキルに適合する研修に関する情報を利用者端末に送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−237635号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の人材管理システムでは、上述したとおり、研修者が現在所有しているスキルに基づいて不足しているスキルを特定している。そのため、この現在所有しているスキルを正しく把握することができない場合、適切な研修計画を作成することができない。例えば、研修等により獲得されたスキルは、獲得時と同程度の水準で維持されず時間の経過に伴って劣化することが多くあるため、研修計画を作成する際に当該スキルを研修者が所有していることを前提とすることが適当ではない場合がある。しかしながら、上記の人材管理システムでは、このようなスキルの経時劣化はまったく考慮されていないため、作成される研修計画が研修者にとって適切ではないことがある。
【0006】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、スキルの経時劣化を考慮することにより上記課題を解決することができる研修計画作成支援システム、研修計画作成支援方法、及びコンピュータプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明の一の態様の研修計画作成支援システムは、研修者の研修の受講履歴を示す研修受講情報を記憶する研修受講情報記憶部と、前記研修受講情報記憶部に記憶された研修受講情報に基づいて、研修を受講してからの経過期間を特定する受講後経過期間特定手段と、前記受講後経過期間特定手段により特定された受講後経過期間に基づいて、前記研修の受講により研修者が得たスキルが劣化しているか否かを判定するスキル劣化判定手段と、前記スキル劣化判定手段による判定結果に基づいて、前記研修者の研修計画案を作成する研修計画案作成手段と、前記研修計画案作成手段により作成された研修計画案を示す研修計画案情報を出力する出力手段とを備える。
【0008】
前記態様の研修計画作成支援システムが、研修者が受講する予定の一又は複数の研修を含む研修計画を示す研修計画情報を記憶する研修計画情報記憶部をさらに備え、前記研修計画案作成手段が、前記スキル劣化判定手段による判定結果に基づいて、前記研修計画情報記憶部に記憶された研修計画情報が示す前記研修者の研修計画を変更することにより、前記研修計画案を作成するように構成されていてもよい。
【0009】
また、前記態様の研修計画作成支援システムにおいて、前記研修計画案作成手段が、前記研修計画情報が示す前記研修者の研修計画における研修の受講時期を変更することにより、前記研修計画案を作成するように構成されていてもよい。
【0010】
また、前記態様の研修計画作成支援システムにおいて、前記研修計画案作成手段が、前記スキル劣化判定手段によりスキルが劣化していると判定された場合、受講することにより当該スキルを獲得することが可能な研修を含む研修計画案を作成するように構成されていてもよい。
【0011】
また、前記態様の研修計画作成支援システムにおいて、前記研修計画案作成手段が、前記スキル劣化判定手段によりスキルが劣化していると判定された場合、受講する研修者が当該スキルを所有していることが必要な研修を含む研修計画案を作成するように構成されていてもよい。
【0012】
また、前記態様の研修計画作成支援システムが、前記研修者が得たスキルの劣化を防止するための研修の受講案内を示す受講案内情報を当該研修者に対して通知する受講案内通知手段をさらに備えていてもよい。
【0013】
また、前記態様の研修計画作成支援システムにおいて、前記受講案内通知手段が、前記スキル劣化判定手段によりスキルが劣化していると判定される前に、前記受講案内情報を前記研修者に対して通知するように構成されていてもよい。
【0014】
また、前記態様の研修計画作成支援システムにおいて、前記スキル劣化判定手段が、前記受講案内情報で示される受講案内に係る研修を前記研修者が受講した場合に、前記研修者が得たスキルが劣化していないと判定するように構成されていてもよい。
【0015】
また、前記態様の研修計画作成支援システムにおいて、前記研修計画案作成手段が、前記スキル劣化判定手段により劣化していないと判定された前記研修者のスキル及び当該研修者の係わる業務に必要となるスキルに基づいて、前記研修計画案を作成するように構成されていてもよい。
【0016】
本発明の一の態様の研修計画作成支援方法は、研修者の研修の受講履歴を示す研修受講情報に基づいて、研修を受講してからの経過期間を特定するステップと、特定された受講後経過期間に基づいて、前記研修の受講により研修者が得たスキルが劣化しているか否かを判定するステップと、前記判定の結果に基づいて、前記研修者の研修計画案を作成するステップと、作成された研修計画案を示す研修計画案情報を出力するステップとを有する。
【0017】
また、本発明の一の態様のコンピュータプログラムは、コンピュータに、研修者の研修計画の作成を支援させるためのコンピュータプログラムであって、研修者の研修の受講履歴を示す研修受講情報に基づいて、研修を受講してからの経過期間を特定するステップと、 特定された受講後経過期間に基づいて、前記研修の受講により研修者が得たスキルが劣化しているか否かを判定するステップと、前記判定の結果に基づいて、前記研修者の研修計画案を作成するステップと、作成された研修計画案を示す研修計画案情報を出力するステップとを前記コンピュータに実行させるためのものである。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る研修計画作成支援システム、研修計画作成支援方法、及びコンピュータプログラムによれば、スキルの経時劣化を考慮した研修計画の作成支援を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施の形態に係る研修計画作成支援システムの全体構成を示す模式図。
【図2】本発明の実施の形態に係る研修計画作成支援システムが備える研修情報サーバの構成を示すブロック図。
【図3】研修者情報テーブル、スキル情報テーブル、対面研修情報テーブル、対面研修受講情報テーブル、及びeラーニング研修受講情報テーブルの構造及びその関連性を示す模式図。
【図4】研修者情報テーブルの一例を示す模式図。
【図5】スキル情報テーブルの一例を示す模式図。
【図6】対面研修情報テーブルの一例を示す模式図。
【図7】対面研修受講情報テーブルの一例を示す模式図。
【図8】eラーニング研修受講情報テーブルの一例を示す模式図。
【図9】研修者用クライアントの構成を示すブロック図。
【図10】研修担当者用クライアントの構成を示すブロック図。
【図11】教育担当者用クライアントの構成を示すブロック図。
【図12】スキル情報登録画面の画面例を示す図。
【図13】研修者検索画面の画面例を示す図。
【図14】業務スキル登録画面の画面例を示す図。
【図15】対面研修情報登録画面の画面例を示す図。
【図16】対面研修受講情報登録画面の画面例を示す図。
【図17】受講実績登録画面の画面例を示す図。
【図18】本発明の実施の形態に係る研修計画作成支援システムで実行されるeラーニング研修案内処理の手順を示すフローチャート。
【図19】本発明の実施の形態に係る研修計画作成支援システムで実行されるスキル劣化判定処理の手順を示すフローチャート。
【図20】本発明の実施の形態に係る研修計画作成支援システムで実行される研修計画案提示処理の手順を示すフローチャート。
【図21】研修計画案表示画面の一例を示す図。
【図22】研修計画案表示画面の他の例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
なお、以下では、対面での講義又は実習等による研修を対面研修、コンピュータ等の情報端末を用いた学習等による研修をeラーニング研修と表現する。また、単に研修と表現した場合は、実施形態を問わない研修を意味するものとする。本実施の形態においては、研修者が特定のスキルを獲得するための研修として対面研修が用いられ、対面研修により研修者が獲得したスキルが時間の経過により劣化するのを防止するための研修、又は劣化してしまった場合にそのスキルを回復するための研修としてeラーニング研修が用いられる。
【0021】
また、以下では、研修を受講する者を研修者、研修を企画したり研修の講師を担当したりする者を研修担当者、研修者の研修計画を立案する者を教育担当者とそれぞれ表現する。なお、この分け方は便宜上のものであり、研修担当者及び教育担当者が同一の者であったり、研修者自らが自己の研修計画を立案したり等、様々な態様が想定され得る。
【0022】
[研修計画作成支援システムの構成]
図1は、本実施の形態に係る研修計画作成支援システムの全体構成を示す模式図である。本研修計画作成支援システム1は、企業の社員教育における研修計画の作成に用いられるものである。研修計画作成支援システム1は、インターネット又はイントラネット等の情報ネットワークを使用したクライアントサーバシステムであり、研修に関する情報を管理する研修情報サーバ2と、研修者が使用する研修者用クライアント3と、研修担当者が使用する研修担当者用クライアント4と、教育担当者が使用する教育担当者用クライアント5とを備えている。研修情報サーバ2と各クライアント3乃至5との間は、情報ネットワーク6によりデータ通信可能に接続されている。
【0023】
<研修情報サーバ2の構成>
図2は、研修情報サーバ2の構成を示すブロック図である。研修情報サーバ2は、コンピュータ2aによって実現される。図2に示すように、コンピュータ2aは、本体21と、画像表示部22と、入力部23とを備えている。本体21は、CPU21a、ROM21b、RAM21c、ハードディスク21d、読出装置21e、入出力インタフェース21f、通信インタフェース21g、及び画像出力インタフェース21hを備えており、これらのCPU21a、ROM21b、RAM21c、ハードディスク21d、読出装置21e、入出力インタフェース21f、通信インタフェース21g、及び画像出力インタフェース21hは、バス21jによって接続されている。
【0024】
CPU21aは、RAM21cにロードされたコンピュータプログラムを実行することができる。研修計画作成支援システム1の研修情報サーバ用のコンピュータプログラム24aを当該CPU21aが実行することにより、コンピュータ2aが研修情報サーバ2として機能する。
【0025】
ROM21bは、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、又はEEPROM(Electrically Erasable PROM)等によって構成されており、CPU21aにより実行されるコンピュータプログラム及びこれに用いるデータ等が記録されている。
【0026】
RAM21cは、SRAMまたはDRAM等によって構成されている。RAM21cは、ハードディスク21dに記録されている種々のコンピュータプログラムの読み出しに用いられる。また、RAM21cは、CPU21aがコンピュータプログラムを実行するときに、CPU21aの作業領域として利用される。
【0027】
ハードディスク21dは、オペレーティングシステム及びアプリケーションプログラム等、CPU21aに実行させるための種々のコンピュータプログラム及び当該コンピュータプログラムの実行に用いられるデータがインストールされている。研修情報サーバ用のコンピュータプログラム24aも、このハードディスク21dにインストールされている。
【0028】
読出装置21eは、フレキシブルディスクドライブ、CD−ROMドライブ、またはDVD−ROMドライブ等によって構成されており、可搬型記録媒体24に記録されたコンピュータプログラムまたはデータを読み出すことができる。この可搬型記録媒体24には、コンピュータを研修情報サーバ2として機能させるためのコンピュータプログラム24aが格納されており、コンピュータ2aが当該可搬型記録媒体24からコンピュータプログラム24aを読み出し、当該コンピュータプログラム24aをハードディスク21dにインストールすることができる。
【0029】
なお、コンピュータプログラム24aは、可搬型記録媒体24によって提供されるのみならず、電気通信回線(有線、無線を問わない)によってコンピュータ2aと通信可能に接続された外部の機器から当該電気通信回線を通じて提供することも可能である。例えば、コンピュータプログラム24aがインターネット上のサーバコンピュータのハードディスク内に格納されており、このサーバコンピュータにコンピュータ2aがアクセスして、当該コンピュータプログラム24aをダウンロードし、これをハードディスク21dにインストールすることも可能である。
【0030】
また、ハードディスク21dには、例えば米マイクロソフト社が製造販売するWindows(登録商標)等のマルチタスクオペレーティングシステムがインストールされている。以下の説明において、本実施の形態に係るコンピュータプログラム24aは当該オペレーティングシステム上で動作するものとしている。
【0031】
さらにハードディスク21dには、研修者情報テーブル201と、スキル情報テーブル202と、対面研修情報テーブル203と、対面研修受講情報テーブル204と、eラーニング研修受講情報テーブル205とが格納されている。各テーブルの詳細については後述する。
【0032】
入出力インタフェース21fは、例えばUSB、IEEE1394、又はRS-232C等のシリアルインタフェース、SCSI、IDE、又は IEEE1284等のパラレルインタフェース、及びD/A変換器、A/D変換器等からなるアナログインタフェース等から構成されている。入出力インタフェース21fには、キーボード及びマウスからなる入力部23が接続されており、ユーザが当該入力部23を使用することにより、コンピュータ2aにデータを入力することが可能である。
【0033】
通信インタフェース21gは、Ethernet(登録商標)インタフェースである。通信インタフェース21gは、情報ネットワーク6を介して、研修者用クライアント3、研修担当者用クライアント4及び教育担当者用クライアント5に接続されている。コンピュータ2aは、通信インタフェース21gにより、所定の通信プロトコルを使用して情報ネットワーク6に接続された研修者用クライアント3、研修担当者用クライアント4及び教育担当者用クライアント5との間でデータの送受信を行う。
【0034】
画像出力インタフェース21hは、LCDまたはCRT等で構成された画像表示部22に接続されており、CPU21aから与えられた画像データに応じた映像信号を画像表示部22に出力するようになっている。画像表示部22は、入力された映像信号にしたがって、画像(画面)を表示する。
【0035】
次に、上述した研修者情報テーブル201、スキル情報テーブル202、対面研修情報テーブル203、対面研修受講情報テーブル204、及びeラーニング研修受講情報テーブル205の各テーブルの詳細について説明する。図3は、これらの各テーブル201乃至205の構造及びそれらの関連性を示す模式図である。以下、この図3と図4乃至図8とを参照しながら各テーブル201乃至205について説明する。
【0036】
(a)研修者情報テーブル201
研修者情報テーブル201は、研修を受講する研修者毎にレコードが登録されるテーブルである。図3に示すように、研修者情報テーブル201は、研修者を識別するための研修者ID201aと、研修者の氏名を示す研修者名201bと、研修者が所有しているスキルを識別するための所有スキルID201cと、研修者の現在の業務に係るスキルを識別するための現在業務スキルID201dと、同じく将来の業務に係るスキルを識別するための将来業務スキルID201eと、研修者に対して設定されたパスワード201fとを要素として含んでいる。なお、研修者ID201aは、対面研修受講情報テーブル204及びeラーニング研修受講情報テーブル205で用いられている。
【0037】
図4は、上述した研修者情報テーブル201の一例を示す模式図である。図4に示す例では、研修者ID“AA001”の研修者の所有スキルID201cとして“1,3,11,26,…”が、現在業務スキルID201dとして“6,18”が、将来業務スキルID201eとして“33”がそれぞれ設定されている。これは、当該研修者がスキルID“1,3,11,26,…”で識別されるスキルを所有しており、また、スキルID“6,18”及び“33”で識別されるスキルがそれぞれ当該研修者の現在及び将来の業務に係るスキルであることを意味している。各スキルIDは、次に説明するスキル情報テーブル202によって定義される。
【0038】
(b)スキル情報テーブル202
スキル情報テーブル202は、スキル毎にレコードが登録されるテーブルである。図3に示すように、スキル情報テーブル202は、スキルを識別するためのスキルID202aと、スキルの名称を示すスキル名202bとを要素として含んでいる。なお、スキルID202aは、研修者情報テーブル201及び対面研修情報テーブル203で用いられている。
【0039】
図5は、上述したスキル情報テーブル202の一例を示す模式図である。図5には、スキルID“1”及び“2”のスキルがそれぞれ“溶接技術(基礎)”及び“溶接技術(標準)”である例が示されている。
【0040】
(c)対面研修情報テーブル203
対面研修情報テーブル203は、対面研修毎にレコードが登録されるテーブルである。図3に示すように、対面研修情報テーブル203は、対面研修を識別するための対面研修ID203aと、対面研修の名称を示す対面研修名203bと、対面研修が開催される日程を示す研修開催日程203cと、対面研修の内容を示す研修内容203dと、対面研修を受講することによって得られるスキルを識別するための獲得スキルID203eと、対面研修の内容を復習又は補完するためのeラーニング研修を識別するためのeラーニング研修ID203fと、受講に必要となるスキルを識別するための必須スキルID203gと、受講にあたって所有していることが推奨されるスキルを識別するための推奨スキルID203hとを要素として含んでいる。なお、対面研修ID203aは、対面研修受講情報テーブル204で用いられている。
【0041】
図6は、上述した対面研修情報テーブル203の一例を示す模式図である。図6では、例えば対面研修ID“3”の対面研修“溶接標準講習B”に係る獲得スキルID203eとして“5”及び“7”が、同じくeラーニング研修ID203fとして“12”が、同じく必須スキルID203gとして“3”及び“11”が、同じく推奨スキルID203hとして“1”がそれぞれ設定されている。これは、当該対面研修を受講することによりスキルID“5”及び“7”で識別されるスキルを獲得することが可能であり、当該対面研修の内容を復習又は補完するためにeラーニング研修ID“12”で識別されるeラーニングが用意されており、当該対面研修を受講するためにスキルID“3”及び“11”で識別されるスキルを有していることが必要であり、当該対面研修を受講するにあたってスキルID“1”で識別されるスキルを有していることが推奨されることを意味している。なお、この場合、必須スキルID“3”及び“11”で識別されるスキルを有している研修者のみが当該対面研修を受講することができる。他方、推奨スキルID“1”で識別されるスキルを有していない研修者であっても当該対面研修を受講することは可能である。
【0042】
(d)対面研修受講情報テーブル204
対面研修受講情報テーブル204は、対面研修毎に研修者の受講実績が登録されるテーブルである。図3に示すように、対面研修受講情報テーブル204は、対面研修を識別するための対面研修ID204aと、研修者を識別するための研修者ID204bと、当該対面研修の当該研修者の受講実績204cとを要素として含んでいる。
【0043】
図7は、上述した対面研修受講情報テーブル204の一例を示す模式図である。図7に示す例では、受講実績204cとして“受講済”又は“受講予定”が設定されている。“受講済”の場合は、対面研修ID204aで識別される対面研修を研修者ID204bで識別される研修者が受講したことを、“受講予定”の場合は、当該対面研修を当該研修者が受講する予定であることをそれぞれ意味している。
【0044】
上述したとおり、対面研修受講情報テーブル204には、研修者毎に受講済又は受講予定の研修を示す情報が設定されている。そのため、この対面研修受講情報テーブル204に設定されている情報を、研修者の研修計画を示す情報として取り扱うことができる。
【0045】
(e)eラーニング研修受講情報テーブル205
eラーニング研修受講情報テーブル205は、対面研修情報テーブル203で定義された対面研修の内容を復習又は補完するためのeラーニング研修の受講実績が登録されるテーブルである。図3に示すように、eラーニング研修受講情報テーブル205は、eラーニング研修を識別するためのeラーニング研修ID205aと、eラーニング研修の名称を示すeラーニング研修名205bと、eラーニング研修に係る教材データにアクセスするためのアドレス205cと、eラーニング研修の受講対象者である研修者を識別するための研修者ID205dと、研修者がeラーニング研修を受講した実績としてのテストの得点205e及び閲覧時間205fとを要素として含んでいる。
【0046】
図8は、上述したeラーニング研修受講情報テーブル205の一例を示す模式図である。図8では、例えばeラーニング研修ID“1”のeラーニング研修“溶接応用A”に係るアドレス205cとして“http://・・・”が、同じく研修者ID205dとして“AA001”が、同じく得点205eとして“68”が、同じく閲覧時間205fとして“15:35”がそれぞれ設定されている。これは、“http://・・・”にアクセスすることにより当該eラーニング研修の教材データを再生する、すなわち当該eラーニング研修を受講することができ、“AA001”で識別される研修者が当該eラーニング研修を受講し、その結果当該eラーニング研修で実施されたテストの得点が68点で、閲覧した時間の合計が15分35秒であることを意味している。なお、この例ではアドレス205bとしてURL(Uniform Resource Locator)が用いられているが、URI(Uniform Resource Identifier)及びローカルパス等の他の形式の情報であってもよい。
【0047】
本実施の形態におけるeラーニング研修はテキストデータ、画像データ、動画データ、及び音声データが組み合わされたマルチメディアデータによって構成される教材データを用いた教育研修である。この教材データは、研修情報サーバ2に記憶されていてもよく、他の装置に記憶されていてもよい。また、可搬型記録媒体に教材データが記録されていてもよく、その場合はその保管場所等を示す情報がアドレス205bに設定されることになる。
【0048】
<研修者用クライアント3の構成>
図9は、本実施の形態に係る研修者用クライアント3の構成を示すブロック図である。研修者用クライアント3は、コンピュータ3aによって実現される。図9に示すように、コンピュータ3aは、本体31と、画像表示部32と、入力部33とを備えている。本体31は、CPU31a、ROM31b、RAM31c、ハードディスク31d、読出装置31e、入出力インタフェース31f、通信インタフェース31g、及び画像出力インタフェース31hを備えており、これらのCPU31a、ROM31b、RAM31c、ハードディスク31d、読出装置31e、入出力インタフェース31f、通信インタフェース31g、及び画像出力インタフェース31hは、バス31jによって接続されている。
【0049】
ハードディスク31dは、オペレーティングシステム及びアプリケーションプログラム等、CPU31aに実行させるための種々のコンピュータプログラム及び当該コンピュータプログラムの実行に用いられるデータがインストールされている。研修者用クライアント用のコンピュータプログラム34aも、このハードディスク31dにインストールされている。
【0050】
読出装置31eは、フレキシブルディスクドライブ、CD−ROMドライブ、またはDVD−ROMドライブ等によって構成されており、可搬型記録媒体34に記録されたコンピュータプログラムまたはデータを読み出すことができる。また、可搬型記録媒体34には、コンピュータを研修者用クライアント3として機能させるためのコンピュータプログラム34aが格納されており、コンピュータ3aが当該可搬型記録媒体34からコンピュータプログラム34aを読み出し、当該コンピュータプログラム34aをハードディスク31dにインストールすることが可能である。
【0051】
なお、前記コンピュータプログラム34aは、可搬型記録媒体34によって提供されるのみならず、電気通信回線(有線、無線を問わない)によってコンピュータ3aと通信可能に接続された外部の機器から前記電気通信回線を通じて提供することも可能である。例えば、前記コンピュータプログラム34aがインターネット上のサーバコンピュータのハードディスク内に格納されており、このサーバコンピュータにコンピュータ3aがアクセスして、当該コンピュータプログラムをダウンロードし、これをハードディスク31dにインストールすることも可能である。
【0052】
また、ハードディスク31dには、例えば米マクロソフト社が製造販売するWindows(登録商標)等のマルチタスクオペレーティングシステムがインストールされている。以下の説明においては、本実施の形態に係るコンピュータプログラム34aは当該オペレーティングシステム上で動作するものとしている。
【0053】
なお、研修者用クライアント3のその他の構成は、上述した研修情報サーバ2の構成と同様であるので、その説明を省略する。
【0054】
<研修担当者用クライアント4の構成>
図10は、本実施の形態に係る研修担当者用クライアント4の構成を示すブロック図である。研修担当者用クライアント4の構成は、研修者用クライアント3の構成と同様であるので、対応する符号を付して説明を省略する。
【0055】
<教育担当者用クライアント5の構成>
図11は、本実施の形態に係る教育担当者用クライアント5の構成を示すブロック図である。教育担当者用クライアント5の構成は、研修者用クライアント3の構成と同様であるので、対応する符号を付して説明を省略する。
【0056】
[研修計画作成支援システムの動作]
次に、上述したように構成された研修計画作成支援システム1の動作について、フローチャート等を参照しながら説明する。なお、本実施の形態の研修計画作成支援システム1にて実行される主な処理として、(1)上述した各テーブル201乃至205に各種の情報を登録するためのテーブル登録処理、(2)各研修者に対してeラーニング研修の受講を案内するためのeラーニング受講案内処理、(3)各研修者が所有しているスキルの劣化の有無を判定するスキル劣化判定処理、及び(4)研修計画案を作成して提示するための研修計画案提示処理がある。以下では、これらの各処理について説明する。
【0057】
(1)テーブル登録処理
テーブル登録処理は、(1−1)スキル情報テーブル登録処理、(1−2)研修者情報テーブル登録処理、(1−3)対面研修情報テーブル登録処理、(1−4)対面研修受講情報テーブル登録処理、及び(1−5)eラーニング研修受講情報テーブル登録処理の5つの処理に分けられる。なお、これらの各テーブル登録処理において、教育担当者が各種の情報の登録を行う場合は、教育担当者用クライアント5を使用して研修情報サーバ2にアクセスし、また、研修担当者が同じく登録を行う場合は、研修担当者用クライアント4を使用して研修情報サーバ2にアクセスする。但し、これらの者が研修情報サーバ2を直接操作することにより各種の情報の登録を行ってもよい。
【0058】
(1−1)スキル情報テーブル登録処理
教育担当者は、教育担当者用クライアント5を使用して研修情報サーバ2にアクセスし、スキル情報を登録するためのスキル情報登録画面を画像表示部52に表示させる。図12は、スキル情報登録画面の画面例を示す図である。図12に示すように、スキル情報登録画面D1には、現在登録されているスキル名を表示する表示欄F1と、新たに登録するスキル名を入力するための入力欄F2と、入力欄F2に入力されたスキル名の登録を行うための登録ボタンB1とが設けられている。教育担当者は、入力部53を用いて、登録対象のスキル名を入力欄F2に入力し、登録ボタンB1を押下する。これにより、入力欄F2に入力された情報が教育担当者用クライアント5から研修情報サーバ2に対して送信され、これを受信した研修情報サーバ2が、当該情報に含まれるスキル名をスキル情報テーブル202のスキル名202bとして登録する。なお、スキルID202aについては、研修情報サーバ2側で採番してもよく、スキル名の登録と同様にして教育担当者が登録を行うようにしてもよい。
【0059】
(1−2)研修者情報テーブル登録処理
教育担当者は、教育担当者用クライアント5を使用して研修情報サーバ2にアクセスし、各研修者の研修者ID、パスワード、及び氏名を登録する。これにより、研修者情報テーブル201に新たなレコードが生成される。その後、教育担当者は、同様にして研修情報サーバ2にアクセスし、現在業務スキル及び将来業務スキルを登録するために、研修者検索画面を画像表示部52に表示させる。図13は、研修者検索画面の画面例を示す図である。図13に示すように、研修者検索画面D2には、研修者の氏名又は研修者IDを入力するための入力欄F3と、入力欄F3に入力された属性情報に関連する研修者を検索するための検索ボタンB2と、検索結果を表示するための表示欄F4とが設けられている。教育担当者は、入力部23を用いて、研修者の氏名又は研修者IDを入力欄F3に入力し、検索ボタンB2を押下する。これにより、入力欄F3に入力された情報が教育担当者用クライアント5から研修情報サーバ2に対して送信され、これを受信した研修情報サーバ2が、当該情報及び研修者情報テーブル201を用いて研修者の検索を実行し、その実行結果を示す情報を教育担当者用クライアント5に送信する。その結果、研修者検索画面D2の表示欄F4に、検索された研修者の氏名が表示される。このとき、教育担当者は、入力部53を用いて、表示欄F3に表示されている研修者の氏名のうち特定の氏名を選択する。これにより、次の業務スキル登録画面が画像表示部52に表示される。
【0060】
図14は、業務スキル登録画面の画面例を示す図である。図14に示すように、業務スキル登録画面D3には、上述したようにして選択された氏名の研修者の現在業務スキルを選択するための表示欄F5と、同じく将来業務スキルを選択するための表示欄F6と、選択された現在業務スキル及び将来業務スキルを登録するための登録ボタンB3とが設けられている。ここで、表示欄F5及びF6は、スキル情報テーブル202に登録されているスキル名をプルダウンメニューで表示するように構成されている。教育担当者は、入力部53を用いて、表示欄F5又はF6から特定のスキル名を選択し、登録ボタンB3を押下する。これにより、選択されたスキル名と対応するスキルIDを含む情報が教育担当者用クライアント5から研修情報サーバ2に対して送信され、これを受信した研修情報サーバ2が、当該情報に含まれるスキルIDを、研修者情報テーブル201の現在業務スキルID201d又は将来業務スキルID201eとして登録する。ここで、この登録前に既に現在業務スキルID201dとして登録されていたスキルIDが存在する場合、研修情報サーバ2は、その既登録スキルIDを削除した上で新たなスキルIDを登録する。
【0061】
(1−3)対面研修情報テーブル登録処理
研修担当者は、研修担当者用クライアント4を使用して研修情報サーバ2にアクセスし、対面研修情報を登録するための対面研修情報登録画面を画像表示部52に表示させる。図15は、対面研修情報登録画面の画面例を示す図である。図15に示すように、対面研修情報登録画面D4には、対面研修情報を入力するための入力欄F7と、入力欄F7に入力された対面研修情報の登録を行うための登録ボタンB4とが設けられている。研修担当者は、入力部43を用いて、登録対象の対面研修に係る対面研修情報を入力欄F7に入力する。なお、獲得スキル、対応するeラーニング研修、必須スキル、及び推奨スキルについてはプルダウンメニューで選択できるようになっている。ここで、獲得スキル、必須スキル及び推奨スキルのプルダウンメニューにはスキル情報テーブル202に登録されているスキル名が表示される。研修担当者は、入力欄F7への対面研修情報の入力後、登録ボタンB4を押下する。これにより、入力欄F7に入力された情報が研修担当者用クライアント4から研修情報サーバ2に対して送信され、これを受信した研修情報サーバ2が、当該情報に含まれる対面研修名、研修開催日程、研修内容、獲得スキルID、eラーニング研修ID、必須スキルID、及び推奨スキルIDを対面研修情報テーブル203に登録する。なお、対面研修情報テーブル203中の対面研修ID203aについては、スキルID202aの場合と同様に、研修情報サーバ2側で採番してもよく、研修担当者が登録を行うようにしてもよい。
【0062】
(1−4)対面研修受講情報テーブル登録処理
教育担当者は、教育担当者用クライアント5を使用して研修情報サーバ2にアクセスし、図13で示した研修者検索画面と同様の画面を画像表示部52に表示させ、対面研修受講情報の登録対象の研修者の検索を行う。次に、教育担当者は、当該研修者についての対面研修受講情報を登録するための対面研修受講情報登録画面を画像表示部52に表示させる。図16は、対面研修受講情報登録画面の画面例を示す図である。図16に示すように、対面研修受講情報登録画面D5には、現在登録されている対面研修名を表示する表示欄F8と、研修計画に研修を追加するためのボタンB5とが設けられている。ここで、表示欄F8は、対面研修情報テーブル203に登録されている対面研修名をプルダウンメニューで表示するように構成されている。なお、当該研修者が必須スキルを有していない対面研修の対面研修名は表示欄F8に表示されないものとする。教育担当者は、入力部53を用いて、所望の対面研修名を表示欄F8から選択し、ボタンB5を押下する。これにより、選択された対面研修名を示す情報が教育担当者用クライアント5から研修情報サーバ2に対して送信され、これを受信した研修情報サーバ2が、当該情報で示される対面研修名と対応する対面研修ID、当該研修者の研修者ID、及び受講実績(受講予定)を対面研修受講情報テーブル204に登録する。このようにして各研修者の研修計画が作成される。
【0063】
上述したようにして受講予定となった対面研修を研修者が受講した場合、研修担当者は、研修担当者用クライアント4を使用して研修情報サーバ2にアクセスし、図13で示した研修者検索画面と同様の画面を画像表示部42に表示させ、その受講した研修者の検索を行う。次に、研修担当者は、当該研修者の受講実績を登録するための受講実績登録画面を画像表示部42に表示させる。図17は、受講実績登録画面の画面例を示す図である。図17に示すように、受講実績登録画面D6には、対面研修受講情報テーブル204において当該研修者が受講予定となっている対面研修名を表示する表示欄F9と、対面研修の出欠を表示する表示欄F10と、表示欄F9及びF10を用いて選択された情報を登録するための登録ボタンB6とが設けられている。ここで、表示欄F9は、研修者が受講予定となっている対面研修名をプルダウンメニューで表示するように構成されており、表示欄F10は、“出”及び“欠”をプルダウンメニューで表示するように構成されている。研修担当者は、入力部43を用いて、当該研修者が受講した対面研修名を表示欄F9から選択し、さらに表示欄F10から“出”を選択した後、登録ボタンB6を押下する。これにより、選択された対面研修名及び当該研修者を示す情報が研修担当者用クライアント4から研修情報サーバ2に対して送信され、これを受信した研修情報サーバ2が、当該情報で示される対面研修名と対応する対面研修ID及び当該研修者の研修者IDを含むレコードを対面研修受講情報テーブル204から特定し、そのレコードの受講実績204cに“受講済”を登録する。
【0064】
研修者が対面研修を受講した結果、上述したようにして受講実績204cに“受講済”が登録された場合、研修情報サーバ2は、対面研修情報テーブル203に登録されている当該対面研修に係る獲得スキルID203eを、所有スキルID201cとして登録する。これにより、研修者が対面研修を受講したことにより得たスキルを所有していることが研修者情報テーブル201に反映されることになる。
【0065】
(1−5)eラーニング研修受講情報テーブル登録処理
上述した対面研修受講情報テーブル登録処理により対面研修受講情報テーブル204に新たなレコードが登録された場合、研修情報サーバ2は、そのレコード中の対面研修ID204a及び対面研修情報テーブル203を用いて対応するeラーニング研修を特定し、そのeラーニング研修のeラーニング研修ID、eラーニング研修名、アドレス、及び研修者IDをeラーニング研修受講情報テーブル205に登録する。また、研修者がeラーニング研修を受講した場合、研修情報サーバ2は、そのeラーニング研修で実施されたテストの得点及び閲覧時間をeラーニング研修受講情報テーブル205に登録する。
【0066】
(2)eラーニング研修案内処理
以下、研修計画作成支援システム1におけるeラーニング研修案内処理について説明する。このeラーニング研修案内処理は、各研修者について適宜のタイミングで繰り返し実行される。なお、以下では、eラーニング研修の受講案内を研修者に対して通知する時期(以下、「案内通知時期」という)が予め設定されているものとする。この案内通知時期としては、例えば「対面研修を受講してから30日後」等、対面研修を受講してから一定期間経過した後の時期を示す情報が設定される。
【0067】
図18は、本実施の形態に係る研修計画作成支援システム1で実行されるeラーニング研修案内処理の手順を示すフローチャートである。研修情報サーバ2のCPU21aはまず、処理対象の研修者の研修者IDを用いて、当該研修者の対面研修受講情報を対面研修受講情報テーブル204から取得する(ステップS101)。次に、CPU21aは、取得された対面研修受講情報を参照して当該研修者が受講済の対面研修の対面研修IDを特定し、特定された対面研修IDに係る対面研修情報を対面研修情報テーブル203から取得する(ステップS102)。
【0068】
次に、CPU21aは、ステップS102にて取得した対面研修情報における研修開催日程203cを参照し、現時点が案内通知時期に到達しているか否かを判定する(ステップS103)。ここで到達していないと判定した場合(ステップS103でNO)、CPU21aは処理を終了する。他方、到達していると判定した場合(ステップS103でYES)、CPU21aは、ステップS102にて取得した対面研修情報におけるeラーニング研修ID203f及び当該研修者の研修者IDを用いて、当該研修者の当該対面研修に係るeラーニング研修受講情報をeラーニング研修受講情報テーブル205から取得する(S104)。
【0069】
次に、CPU21aは、ステップS104にて取得したeラーニング研修受講情報におけるeラーニング研修名205b及びアドレス205c等を含むeラーニング研修受講案内用の電子メール(以下、「受講案内メール」という)を、当該研修者の電子メールアドレス宛に送信する(ステップS105)。研修者は、研修者用クライアント3等を用いて受講案内メールを受信し、その受講案内メールで案内されているeラーニング研修を受講する。これにより、対面研修を受講することにより得られたスキルの劣化を防止することができる。
【0070】
なお、eラーニング研修受講情報テーブル205に各eラーニング研修の受講期限を登録しておき、その受講期限又は当該受講期限までの残り日数等を受講案内メールにて研修者に通知するようにしてもよい。
【0071】
また、受講案内メールを送信してから一定期間経過した後においてもまだ研修者がeラーニング研修を受講していない場合、研修情報サーバ2は、eラーニング研修受講督促用の受講督促メールを当該研修者に対して送信するようにしてもよい。
【0072】
(3)スキル劣化判定処理
以下、研修計画作成支援システム1におけるスキル劣化判定処理について説明する。このスキル劣化判定処理は、各研修者について適宜のタイミングで繰り返し実行される。なお、以下では、スキルの劣化が生じたと推測される時期(以下、「スキル劣化時期」という)が予め設定されているものとする。このスキル劣化時期としては、例えば「対面研修を受講してから60日後」等、対面研修を受講してから一定期間経過した後の時期を示す情報が設定される。
【0073】
図19は、本実施の形態に係る研修計画作成支援システム1で実行されるスキル劣化判定処理の手順を示すフローチャートである。上述したeラーニング研修案内処理の場合と同様に、研修情報サーバ2のCPU21aはまず、処理対象の研修者の研修者IDを用いて、当該研修者の対面研修受講情報を対面研修受講情報テーブル204から取得し(ステップS201)、さらに、取得された対面研修受講情報を参照して当該研修者が受講済の対面研修の対面研修IDを特定し、特定された対面研修IDに係る対面研修情報を対面研修情報テーブル203から取得する(ステップS202)。その後、CPU21aは、その取得した対面研修情報におけるeラーニング研修ID203f及び当該研修者の研修者IDを用いて、当該研修者の当該対面研修に係るeラーニング研修受講情報をeラーニング研修受講情報テーブル205から取得する(ステップS203)。
【0074】
次に、CPU21aは、ステップS203にて取得したeラーニング研修受講情報を参照し、当該eラーニング研修受講情報において得点204e及び閲覧時間205fが設定されているか否か、すなわち当該研修者がeラーニング研修を受講したか否かを判定する(ステップS204)。ここで受講したと判定した場合(ステップS204でYES)、CPU21aは処理を終了する。この場合、対面研修を受講することにより得られたスキルの劣化が生じていないと判断されたことになる。他方、eラーニング研修を受講していないと判定した場合(ステップS204でNO)、CPU21aは、ステップS202にて取得した対面研修情報における研修開催日程203cを参照し、現時点がスキル劣化時期に到達しているか否かを判定する(ステップS205)。
【0075】
ステップS205において、スキル劣化時期に到達していないと判定した場合(ステップS205でNO)、CPU21aは処理を終了する。この場合、対面研修を受講することにより得られたスキルの劣化が生じていないと判断されたことになる。他方、到達していると判定した場合(ステップS205でYES)、CPU21aは、当該研修者の研修者IDを用いて、当該研修者に係る研修者情報を研修者情報テーブル201から検索し(ステップS206)、その研修者情報における所有スキルID201cの中から、ステップS202にて取得した対面研修情報における獲得スキルID203eと同一のスキルID(すなわち、当該対面研修を受講することにより得られたスキルを示すスキルID)を削除する(ステップS207)。この場合、対面研修を受講することにより得られたスキルの劣化が生じたと判断されたことになる。そのため、ステップS207により劣化が生じたスキルに相当するスキルIDが所有スキルIDから除外され、これにより研修情報サーバ2においては当該研修者が当該スキルを所有していないと取り扱われることになる。
【0076】
上記のスキル劣化判定処理を行うことにより、各研修者に係る研修者情報の所有スキルID201cが適宜整理され、研修者が実際に所有していると考えられるスキルのみが所有スキルID201cとして登録されていることになる。そのため、教育担当者がその所有スキルID201cに基づいて研修計画の作成を行うことにより、各研修者にとって適切な研修計画が作成されることになる。
【0077】
上記のスキル劣化判定処理によりスキルが劣化されたと判定された後に、当該研修者が対応するeラーニング研修を受講した場合に、その劣化したスキルが回復したものとして、当該研修者に係る研修者情報の所有スキルID201cとして当該スキルを示すスキルIDを登録するようにしてもよい。
【0078】
なお、上述したeラーニング研修案内処理における案内通知時期を上記のスキル劣化時期より早い時期に設定することにより、スキルが劣化していると判定される前にeラーニング研修の受講案内を行うことが可能になる。
【0079】
(4)研修計画案提示処理
以下、研修計画作成支援システム1における研修計画案提示処理について説明する。
教育担当者は、教育担当者用クライアント5を使用し、教育担当者用クライアント5のコンピュータプログラム54aを起動する。当該コンピュータプログラム54aが起動すると、教育担当者用クライアント5のCPU51aは、画像表示部52にログイン画面を表示させ、そのログイン画面を介して、教育担当者の教育担当者ID及びパスワードの入力を受け付ける。その後CPU51aは、入力を受け付けた教育担当者ID及びパスワードを研修情報サーバ2に対して送信し、教育担当者のログイン認証を要求する。以下、このログイン認証に成功したものとして説明を進める。
【0080】
図20は、本実施の形態に係る研修計画作成支援システム1で実行される研修計画案提示処理の手順を示すフローチャートである。教育担当者が研修計画案提示処理を行う指示を教育担当者用クライアント5に与えると、CPU51aは研修者を選択するために、研修情報サーバ2へ研修者情報要求データを送信する(ステップS301)。
【0081】
研修情報サーバ2は、教育担当者用クライアント5から送信された研修者情報要求データを受信すると(ステップS401)、研修者情報テーブル201に記録されている情報から、研修者名及び研修者IDを含む研修者情報を教育担当者用クライアント5へ送信する(ステップS402)。
【0082】
教育担当者用クライアント5は、研修情報サーバ2から送信された研修者情報を受信すると(ステップS302)、受信した研修者情報における研修者名を含む情報を画像表示部52に表示する(ステップS303)。これにより、図13に示す研修者検索画面D2と同様の画面が画像表示部52に表示される。この画面に対して、教育担当者は、入力部53を用いて所望の研修者の選択を行う。CPU51aは、研修者の選択を受け付けると(ステップS304)、選択された研修者についての研修計画案を要求するための研修計画案要求データを研修情報サーバ2へ送信する(ステップS305)。なお、この研修計画案要求データには、選択された研修者の研修者IDが含まれている。
【0083】
研修情報サーバ2が、教育担当者用クライアント5から送信された研修計画案要求データを受信すると(ステップS403)、CPU21aは、その研修計画案要求データに含まれている研修者IDを用いて、研修者情報テーブル201の中から教育担当者によって選択された研修者の研修者情報を特定する(ステップS404)。次に、CPU21aは、特定された研修者情報における所有スキルID201cを参照することにより、当該研修者が所有しているスキルを特定する(ステップS405)。
【0084】
次に、CPU21aは、ステップS404にて特定した研修者情報における所有スキルID201c、現在業務スキルID201d及び将来業務スキルID201eに基づいて、当該研修者の研修計画案を作成する(ステップS406)。このステップS406では、受講を推奨する対面研修及び受講予定の変更が必要となっている対面研修を特定する。以下、ステップS406の処理の詳細について説明する。なお、以下では、現在の業務を考慮した場合に受講を推奨する対面研修を第1受講推奨研修と表現し、同じく受講予定の変更が必要となっている対面研修を第1予定変更研修と表現する。また、将来の業務を考慮した場合に受講を推奨する対面研修を第2受講推奨研修と表現し、同じく受講予定の変更が必要となっている対面研修を第2予定変更研修と表現する。
【0085】
ステップS406において、CPU21aはまず、対面研修情報テーブル203の中から、必須スキルID203gのすべてが上記の所有スキルID201c及び現在業務スキルID201dの中に含まれており、且つ推奨スキルID203hの少なくとも一部が同じく所有スキルID201c及び現在業務スキルID201dの中に含まれている対面研修情報を検索し、その対面研修情報に含まれる対面研修IDを特定する。次に、CPU21aは、その特定した対面研修ID及び当該研修者の研修者IDを用いて対面研修受講情報テーブル204を検索することにより、当該対面研修IDに係る対面研修を当該研修者が受講済又は受講予定であるか否かを判定する。ここで、受講済又は受講予定ではないと判定した場合、CPU21aは、その対面研修IDに係る対面研修を第1受講推奨研修としてRAM21cに記録する。
【0086】
また、CPU21aは、対面研修受講情報テーブル204を参照して当該研修者が受講予定となっている対面研修を特定し、さらに対面研修情報テーブル203を参照して当該特定した対面研修の必須スキルID203gを特定する。次に、CPU21aは、その特定した必須スキルID203gのすべてが当該研修者の所有スキルID201a及び現在業務スキルID201dの中に含まれているか否かを判定する。受講予定とするためには当該必須スキルID203gのすべてを研修者が所有している必要があるため、通常の場合は当該研修者の所有スキルID201a及び現在業務スキルID201dの中に当該必須スキルID203gのすべてが含まれていることになるが、上記のスキル劣化処理により劣化したと判定されたスキルについては所有スキルID201aから削除されるため、当該必須スキルID203gのすべてが含まれていない場合が起き得る。その場合、その対面研修については受講することができなくなる。このことに伴って、受講時期を変更する必要が生じた対面研修をCPU21aが特定し、その対面研修を第1予定変更研修としてRAM21cに記録する。
【0087】
上記の第1予定変更研修を特定する処理の具体例について、図6及び図7を参照しながら説明する。
図7において、研修者ID“1”の研修者の場合、対面研修ID“1”については“受講済”、対面研修ID“2”及び“3”については“受講予定”と登録されている。また、図6においては、対面研修ID“2”の“溶接基礎講習C”には必須スキルID203gが登録されておらず、対面研修ID“3”の“溶接標準講習B”にはスキルID“3”及び“11”が必須スキルID203gとして登録されている。ここで、スキルID“3”及び“11”は対面研修ID“1”の“溶接基礎講習A”の獲得スキルID203eとして登録されており、この“溶接基礎講習A”は既に“受講済”であるため、当該研修者は、対面研修ID“3”の “溶接標準講習B”を受講することができるはずである。しかしながら、上記のスキル劣化判定処理によって、対面研修ID“1”の“溶接基礎講習A”により獲得されたスキルが劣化したと判定された場合、当該研修者はスキルID“3”及び“11”に係るスキルを所有していないことになるため、対面研修ID“3”の“溶接標準講習B”を受講することはできない。
【0088】
ここで、受講予定として登録されている対面研修ID“2”及び“3”に係る対面研修の研修開催日程を参照すると、対面研修ID“3”の“溶接標準講習B”の方が先に開催され、その次に対面研修ID“2”の“溶接基礎講習C”が開催されることになっている。この場合、先に開催される対面研修ID“3”の“溶接標準講習B”を受講できなくなると、研修の受講予定がない期間が広がってしまうため、効率の悪い研修計画となってしまう。この場合、後に開催される対面研修ID“2”の“溶接基礎講習C”の受講時期を予定よりも早くすることによって研修の受講予定がない期間が拡大することを防止し、効率の良い研修計画とすべきである。そこで、この場合は、対面研修ID“2”に係る対面研修が第1予定変更研修としてRAM21cに記録される。
【0089】
なお、ここでは、受講時期を変更する必要がある対面研修を第1予定変更研修としているが、例えば、スキルが劣化したと判定されたことにより受講できなくなった対面研修(上記の例では対面研修ID“3”の“溶接標準講習B”)を第1予定変更研修としてもよく、また、その劣化したスキルを獲得することができる対面研修(上記の例では対面研修ID“1”の“溶接基礎講習A”)を第1予定変更研修としてもよい。
【0090】
次に、CPU21aは、対面研修情報テーブル203の中から、必須スキルID203gのすべてが上記の所有スキルID201c及び将来業務スキルID201eの中に含まれており、且つ推奨スキルID203hの少なくとも一部が同じく所有スキルID201c及び将来業務スキルID201eの中に含まれている対面研修情報を検索し、その対面研修情報に含まれる対面研修IDを特定する。CPU21aは、このようにして特定された対面研修IDを用いて上記と同様の処理を実行することにより、第2受講推奨研修及び第2予定変更研修を特定し、これらをRAM21cに記録する。
【0091】
上記のステップS406が完了すると、CPIU21aは、RAM21cに記録された第1及び第2受講推奨研修及び第1及び第2予定変更研修を示す情報を研修計画案情報として教育担当者用クライアント5へ送信し(ステップS407)、処理が終了する。
【0092】
教育担当者用クライアント5が研修情報サーバ2から送信された研修計画案情報を受信すると(ステップS306)、CPU51aは、その研修計画案情報を含む研修計画案表示画面を画面表示部52に表示させ(ステップS307)、処理が終了する。
【0093】
図21及び図22は、研修計画案表示画面の画面例を示す図であり、図21はスキル劣化判定処理によりスキルが劣化したと判定されていない場合における画面例を、図22はスキルが劣化した判定された場合における画面例をそれぞれ示している。これらの図21及び図22において、研修計画案表示画面D7及びD8中の“現在の業務から受講予定の変更が推奨される研修”の項目には第1予定変更研修を示す情報が、“現在の業務から新たに受講が推奨される研修”の項目には第1受講推奨研修を示す情報が、“将来の業務から受講予定の変更が推奨される研修”の項目には第2予定変更研修を示す情報が、“将来の業務から新たに受講が推奨される研修”の項目には第2受講推奨研修を示す情報がそれぞれ表示される。
【0094】
図21に示す画面例では、スキルの劣化が生じていないと判定されているため、“現在(将来)の業務から受講予定の変更が推奨される対面研修”の項目には何も表示されていない。これに対し、図22に示す画面例では、スキルの劣化が生じていると判定されているため、これに伴って第1予定変更研修及び第2予定変更研修が設定され、これらを示す情報が“現在(将来)の業務から受講予定の変更が推奨される対面研修”の項目に表示されている。例えば、上記の例のように対面研修ID“2”の“溶接基礎講習C”の受講時期の変更が必要であるとされた場合、図22に示すとおり、その“溶接基礎講習C”及び開催日程が“現在の業務から受講予定の変更が推奨される対面研修”の項目に表示される。
【0095】
また、図21に示す画面例では、“現在の業務から新たに受講が推奨される対面研修”の項目に“溶接特別講習C”が表示されている。これに対し、図22に示す画面例では、この“溶接特別講習C”が“現在の業務から新たに受講が推奨される対面研修”の項目に表示されていない。これは、上記の例のとおり、研修ID“1”に係る対面研修を受講したことによりスキルID“3”及び“11”のスキルを得たものの、それらのスキルが劣化したと判定されたため、それらのスキルを必須スキルとする対面研修ID“4”の“溶接特別講習C”を受講することができなくなったためである。
【0096】
なお、ステップS416において第1変更予定研修として受講することができなくなった対面研修を記録した場合、“現在の業務から受講予定の変更が推奨される対面研修”には、“溶接基礎講習C”ではなく対面研修ID“3”の“溶接標準講習B”が表示されることになる。また、同じく第1変更予定研修として劣化したスキルを獲得することができる対面研修を記録した場合、“現在の業務から受講予定の変更が推奨される対面研修”には、対面研修ID“1”の“溶接基礎講習A”が表示されることになる。
【0097】
教育担当者は、上記の研修計画案表示画面を参照しながら、各研修者の研修計画を作成する。この研修計画案表示画面では、研修者の所有するスキルの時間経過による劣化が考慮された情報が示されているため、これを参考にすることにより、教育担当者は各研修者にとって適切な研修計画の作成を行うことが可能となる。
【0098】
(その他の実施の形態)
本実施の形態においては、スキルを獲得するための研修を対面研修としているが、受講することによりスキルを獲得する研修であれば、当該研修は対面研修に限定されず、eラーニング研修又はOJT(On the Job Training)等であってもよい。同様に、獲得したスキルの時間経過による劣化を防止するための研修として、eラーニング研修ではなく、対面研修又はOJT等を用いるようにしてもよい。
【0099】
また、本実施の形態では、案内通知時期及びスキル劣化時期がすべての研修者について共通であるが、これらの時期を研修者によって異なるようにしてもよい。例えば、勤続年数が短い研修者はスキルの劣化が起こり易く、他方、勤続年数が長い研修者はスキルの劣化が起こり難いと仮定し、勤続年数が短い研修者については案内通知時期及び/又はスキル劣化時期がより早い時期となり、勤続年数が長い研修者についてはより遅い時期となるように設定されていてもよい。例えば、勤続年数が2年の研修者については“−5”、5年の研修者については“+5”という補正値を設けておき、これらの値を案内通知時期及び/又はスキル劣化時期に加えることにより、これらの時期の調整を行うことが想定される。
【0100】
また、案内通知時期及びスキル劣化時期を対面研修によって異なるようにしてもよい。例えば、高度な内容のスキルについては劣化が起こり易いと仮定し、そのようなスキルを獲得することができる対面研修については案内通知時期及び/又はスキル劣化時期がより早い時期となり、それ以外の対面研修についてはより遅い時期となるように設定されていてもよい。
【0101】
また、上述した実施の形態においては、研修計画作成支援システム1が、研修情報サーバ2、研修者用クライアント3、研修担当者用クライアント4、及び教育担当者用クライアント5によって構成されている場合について述べたが、これに限定されるものではない。研修情報サーバ2、研修者用クライアント3、研修担当者用クライアント4、及び教育担当者用クライアント5の機能の全てを1台の装置に搭載した研修計画作成支援システムとしてもよいし、研修情報サーバ2、研修者用クライアント3、研修担当者用クライアント4、及び教育担当者用クライアント5のうちの任意の2つの機能を1台の装置に搭載し、他の1つの機能は別の装置に搭載する構成の学習支援システムとしてもよい。
【0102】
また、上述した実施の形態においては、研修計画作成支援システム専用のサーバプログラムが研修情報サーバ2にインストールされ、前記サーバプログラム専用のクライアントプログラムが研修者用クライアント3、研修担当者用クライアント4、及び教育担当者用クライアント5にインストールされ、研修情報サーバ2から各クライアント3乃至5へ、独自形式データが送信される構成について述べたが、これに限定されるものではない。研修情報サーバ2がWWWサーバとしての機能を有し、HTMLデータをWWWクライアント装置としての各クライアント3乃至5へ送信する構成としてもよい。
【0103】
また、上述した実施の形態においては、単一のコンピュータ2aによりコンピュータプログラム24aの全ての処理を実行する構成について述べたが、これに限定されるものではなく、上述したコンピュータプログラム24aと同様の処理を、複数の装置(コンピュータ)により分散して実行する分散システムとすることも可能である。コンピュータ3a,4a,5aについても同様である。
【産業上の利用可能性】
【0104】
本発明の研修計画作成支援システム、研修計画作成支援方法、及びコンピュータプログラムは、企業等で実施される研修についての研修計画を作成する研修計画作成支援システム及び研修計画作成支援方法、並びにコンピュータに研修計画の作成支援を行わせるためのコンピュータプログラム等として有用である。
【符号の説明】
【0105】
1 研修計画作成支援システム
2 研修情報サーバ
2a コンピュータ
21a CPU
21b ROM
21c RAM
21d ハードディスク
21e 読出装置
22f 入出力インタフェース
21g 通信インタフェース
21h 画像出力インタフェース
21j バス
22 画像表示部
23 入力部
24a コンピュータプログラム
201 研修者情報テーブル
202 スキル情報テーブル
203 対面研修情報テーブル
204 対面研修受講情報テーブル
205 eラーニング研修受講情報テーブル
3 研修者用クライアント
4 研修担当者用クライアント
5 教育担当者用クライアント
6 情報ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
研修者の研修の受講履歴を示す研修受講情報を記憶する研修受講情報記憶部と、
前記研修受講情報記憶部に記憶された研修受講情報に基づいて、研修を受講してからの経過期間を特定する受講後経過期間特定手段と、
前記受講後経過期間特定手段により特定された受講後経過期間に基づいて、前記研修の受講により研修者が得たスキルが劣化しているか否かを判定するスキル劣化判定手段と、
前記スキル劣化判定手段による判定結果に基づいて、前記研修者の研修計画案を作成する研修計画案作成手段と、
前記研修計画案作成手段により作成された研修計画案を示す研修計画案情報を出力する出力手段と
を備える、研修計画作成支援システム。
【請求項2】
研修者が受講する予定の一又は複数の研修を含む研修計画を示す研修計画情報を記憶する研修計画情報記憶部をさらに備え、
前記研修計画案作成手段が、前記スキル劣化判定手段による判定結果に基づいて、前記研修計画情報記憶部に記憶された研修計画情報が示す前記研修者の研修計画を変更することにより、前記研修計画案を作成するように構成されている、
請求項1に記載の研修計画作成支援システム。
【請求項3】
前記研修計画案作成手段が、前記研修計画情報が示す前記研修者の研修計画における研修の受講時期を変更することにより、前記研修計画案を作成するように構成されている、
請求項2に記載の研修計画作成支援システム。
【請求項4】
前記研修計画案作成手段が、前記スキル劣化判定手段によりスキルが劣化していると判定された場合、受講することにより当該スキルを獲得することが可能な研修を含む研修計画案を作成するように構成されている、
請求項1乃至3の何れかに記載の研修計画作成支援システム。
【請求項5】
前記研修計画案作成手段が、前記スキル劣化判定手段によりスキルが劣化していると判定された場合、受講する研修者が当該スキルを所有していることが必要な研修を含む研修計画案を作成するように構成されている、
請求項1乃至4の何れかに記載の研修計画作成支援システム。
【請求項6】
前記研修者が得たスキルの劣化を防止するための研修の受講案内を示す受講案内情報を当該研修者に対して通知する受講案内通知手段をさらに備える、
請求項1乃至5の何れかに記載の研修計画作成支援システム。
【請求項7】
前記受講案内通知手段が、前記スキル劣化判定手段によりスキルが劣化していると判定される前に、前記受講案内情報を前記研修者に対して通知するように構成されている、
請求項6に記載の研修計画作成支援システム。
【請求項8】
前記スキル劣化判定手段が、前記受講案内情報で示される受講案内に係る研修を前記研修者が受講した場合に、前記研修者が得たスキルが劣化していないと判定するように構成されている、
請求項6又は7に記載の研修計画作成支援システム。
【請求項9】
前記研修計画案作成手段が、前記スキル劣化判定手段により劣化していないと判定された前記研修者のスキル及び当該研修者の係わる業務に必要となるスキルに基づいて、前記研修計画案を作成するように構成されている、
請求項1乃至8の何れかに記載の研修計画作成支援システム。
【請求項10】
研修者の研修の受講履歴を示す研修受講情報に基づいて、研修を受講してからの経過期間を特定するステップと、
特定された受講後経過期間に基づいて、前記研修の受講により研修者が得たスキルが劣化しているか否かを判定するステップと、
前記判定の結果に基づいて、前記研修者の研修計画案を作成するステップと、
作成された研修計画案を示す研修計画案情報を出力するステップと
を有する、研修計画作成支援方法。
【請求項11】
コンピュータに、研修者の研修計画の作成を支援させるためのコンピュータプログラムであって、
研修者の研修の受講履歴を示す研修受講情報に基づいて、研修を受講してからの経過期間を特定するステップと、
特定された受講後経過期間に基づいて、前記研修の受講により研修者が得たスキルが劣化しているか否かを判定するステップと、
前記判定の結果に基づいて、前記研修者の研修計画案を作成するステップと、
作成された研修計画案を示す研修計画案情報を出力するステップと
を前記コンピュータに実行させる、コンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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