研削盤における加工物の冷却装置
【課題】 研削加工において、安全性を重視して作業性も損なわずに、加工時の発熱を抑制して、生産性及び加工時の精度を向上させる冷却装置が求められていた。
【解決手段】 研削盤の冷却液用の配管に三方継手１を備え、直進する冷却液の流れに交錯する側に圧縮空気の供給用バルブ４とノズル２を配し、減圧弁３にて冷却液の流体圧力より低く調整された圧縮空気をバルブ４で空気量を調整可能にして、吐出口６に至る隙間において、冷却液と空気を混ぜ合わせ、吐出口６より加工物７の研削面と砥石８に噴き付けるようにした。
【解決手段】 研削盤の冷却液用の配管に三方継手１を備え、直進する冷却液の流れに交錯する側に圧縮空気の供給用バルブ４とノズル２を配し、減圧弁３にて冷却液の流体圧力より低く調整された圧縮空気をバルブ４で空気量を調整可能にして、吐出口６に至る隙間において、冷却液と空気を混ぜ合わせ、吐出口６より加工物７の研削面と砥石８に噴き付けるようにした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は研削盤による加工時の砥石の目詰まりを極力少なくし、加工物の発熱を抑制する冷却装置。
【背景技術】
【０００２】
従来の研削盤の冷却装置は、冷却液を吐出口より勢いよく砥石と加工物に噴き付けるという方法が行われている。例えば、吐出口より研削液を噴き付け、別に備えたノズルより圧縮空気を噴き付けるという方法も可能であるが、圧縮空気の方向を定めるのは、専用のホルダーを付すとしても、安全性、操作性に問題が多く、現実には行われていない。研削盤加工において、作業者の安全性と操作性を考慮すると、研削盤の砥石カバー、主軸の周辺にそのような装置を設けることは困難である。
【０００３】
研削液の噴き付けだけでは、砥石の目詰まりが生じ、加工物の仕上面にビビリや研削縞が出来てしまっていた。それを防ぐためには、砥石面を頻繁にドレッシングして、砥石表面の切刃を再生する必要があった。余計なドレッシングによる砥石及びダイヤモンドの消耗は、経済的にも大きな負担となり、改善する必要があった。
【０００４】
例えば、平面研削加工時に、仮に研削液の量を多くして、砥石の切込量を増すと、加工物が発熱して、加工物の平板は変形し、平坦度の精度も著しく低下してしまう。精度を最重視する研削加工において、加工時の発熱は、生産性の向上の障壁になっていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
非常に危険を伴う研削作業において、加工物の発熱を抑制して、作業者の安全性、操作性を損なうことなく、加工物の精度及び仕上り面の良好さを維持し、生産性を向上させ、経済的負担も軽い、簡単な冷却装置の開発。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
研削液の配管に三方継手を備え、直進する冷却液に交錯する側より、空気量を調整可能なバルブを配し、冷却液の流体圧力よりも低く調整された圧縮空気を送り込み、三方継手と吐出口に至る隙間において研削液と空気を混合する。吐出された冷却液は、砥石の表面及び加工物の研削面に勢いよく噴き付けられ、瞬時に目詰まりを防ぎ、且つ冷却効果を増すようにした。
【発明の効果】
【０００７】
研削盤の加工時に、作業者の安全性と操作性も従来同様に確保しつつ、圧縮空気を研削液に混合して、砥石と加工物の研削面に噴き付けることにより、加工物の発熱を抑制し、砥石の目詰まりを減少させた。
【０００８】
特に、平板の研削加工において、発熱による板の反りを極力少なくして、切込量を多くすることが可能になり、生産性の向上が著しく見られた。
【０００９】
面積の広い平板の研削において、連続トラバース加工する際に、両端で砥石の磨耗量を見越した、より多くの切込量が可能となり、磨耗した砥石でも、いわゆる周速が落ちても、効率よく使用できるようになり、砥石の消費量が減少し、非常に大きな経済的効果があった。
【００１０】
砥石の目詰まり、目潰しが減少したため、通常実施していた砥石のドレッシングの回数が減少し、砥石およびダイヤモンドの消耗が少なくなり、経済的効果が見られた。
【００１１】
砥石の目詰まり、目潰しが減少したため、ドレッシング作業の回数を減らしても、ビビリや研削縞がなく、加工物の仕上面が良好になった。
【図面の簡単な説明】
【図１】は、本装置を平面研削盤に使用した際の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【００１２】
研削盤の研削液の配管に、三方継手１を配し、直進する研削液の流れに交錯する側より、減圧弁３とバルブ４の先に、ノズル２を備えている。
バルブ４によって、圧縮空気の量を調節する。バルブ５は、冷却液と圧縮空気の開閉を目的としている。
【００１３】
三方継手１と吐出口６に至る隙間にて、冷却液と圧縮空気を混合したものを吐出口６より、加工物７の研削面及び砥石８に噴き付けるものである。また、圧縮空気量を調節することで、吐出口６より噴き付ける圧力を調整可能にした。
【００１４】
供給する圧縮空気の圧力は、減圧弁３によっても冷却液の流体圧力より低く調整することで、冷却液と空気が吐出口６に至る隙間で安定した混ざり方をする。
【符号の説明】
【００１５】
１ 三方継手
２ 圧縮空気用先端ノズル
３ 減圧弁
４ 圧縮空気用開閉バルブ
５ 冷却液用開閉バルブ
６ 吐出口
７ 加工物
８ 砥石
【技術分野】
【０００１】
本発明は研削盤による加工時の砥石の目詰まりを極力少なくし、加工物の発熱を抑制する冷却装置。
【背景技術】
【０００２】
従来の研削盤の冷却装置は、冷却液を吐出口より勢いよく砥石と加工物に噴き付けるという方法が行われている。例えば、吐出口より研削液を噴き付け、別に備えたノズルより圧縮空気を噴き付けるという方法も可能であるが、圧縮空気の方向を定めるのは、専用のホルダーを付すとしても、安全性、操作性に問題が多く、現実には行われていない。研削盤加工において、作業者の安全性と操作性を考慮すると、研削盤の砥石カバー、主軸の周辺にそのような装置を設けることは困難である。
【０００３】
研削液の噴き付けだけでは、砥石の目詰まりが生じ、加工物の仕上面にビビリや研削縞が出来てしまっていた。それを防ぐためには、砥石面を頻繁にドレッシングして、砥石表面の切刃を再生する必要があった。余計なドレッシングによる砥石及びダイヤモンドの消耗は、経済的にも大きな負担となり、改善する必要があった。
【０００４】
例えば、平面研削加工時に、仮に研削液の量を多くして、砥石の切込量を増すと、加工物が発熱して、加工物の平板は変形し、平坦度の精度も著しく低下してしまう。精度を最重視する研削加工において、加工時の発熱は、生産性の向上の障壁になっていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
非常に危険を伴う研削作業において、加工物の発熱を抑制して、作業者の安全性、操作性を損なうことなく、加工物の精度及び仕上り面の良好さを維持し、生産性を向上させ、経済的負担も軽い、簡単な冷却装置の開発。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
研削液の配管に三方継手を備え、直進する冷却液に交錯する側より、空気量を調整可能なバルブを配し、冷却液の流体圧力よりも低く調整された圧縮空気を送り込み、三方継手と吐出口に至る隙間において研削液と空気を混合する。吐出された冷却液は、砥石の表面及び加工物の研削面に勢いよく噴き付けられ、瞬時に目詰まりを防ぎ、且つ冷却効果を増すようにした。
【発明の効果】
【０００７】
研削盤の加工時に、作業者の安全性と操作性も従来同様に確保しつつ、圧縮空気を研削液に混合して、砥石と加工物の研削面に噴き付けることにより、加工物の発熱を抑制し、砥石の目詰まりを減少させた。
【０００８】
特に、平板の研削加工において、発熱による板の反りを極力少なくして、切込量を多くすることが可能になり、生産性の向上が著しく見られた。
【０００９】
面積の広い平板の研削において、連続トラバース加工する際に、両端で砥石の磨耗量を見越した、より多くの切込量が可能となり、磨耗した砥石でも、いわゆる周速が落ちても、効率よく使用できるようになり、砥石の消費量が減少し、非常に大きな経済的効果があった。
【００１０】
砥石の目詰まり、目潰しが減少したため、通常実施していた砥石のドレッシングの回数が減少し、砥石およびダイヤモンドの消耗が少なくなり、経済的効果が見られた。
【００１１】
砥石の目詰まり、目潰しが減少したため、ドレッシング作業の回数を減らしても、ビビリや研削縞がなく、加工物の仕上面が良好になった。
【図面の簡単な説明】
【図１】は、本装置を平面研削盤に使用した際の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【００１２】
研削盤の研削液の配管に、三方継手１を配し、直進する研削液の流れに交錯する側より、減圧弁３とバルブ４の先に、ノズル２を備えている。
バルブ４によって、圧縮空気の量を調節する。バルブ５は、冷却液と圧縮空気の開閉を目的としている。
【００１３】
三方継手１と吐出口６に至る隙間にて、冷却液と圧縮空気を混合したものを吐出口６より、加工物７の研削面及び砥石８に噴き付けるものである。また、圧縮空気量を調節することで、吐出口６より噴き付ける圧力を調整可能にした。
【００１４】
供給する圧縮空気の圧力は、減圧弁３によっても冷却液の流体圧力より低く調整することで、冷却液と空気が吐出口６に至る隙間で安定した混ざり方をする。
【符号の説明】
【００１５】
１ 三方継手
２ 圧縮空気用先端ノズル
３ 減圧弁
４ 圧縮空気用開閉バルブ
５ 冷却液用開閉バルブ
６ 吐出口
７ 加工物
８ 砥石
【特許請求の範囲】
【請求項１】
研削盤に付した加工物の冷却液用配管に三方継手を備え、直進する冷却液と交錯する側より、冷却液の流体圧力より低く調整された圧縮空気をノズルに通して送り込み、三方継手と吐出口に至る隙間において、冷却液と空気を混ぜ合わせ、砥石及び加工物の研削面に噴き付ける研削盤の冷却装置。
【請求項１】
研削盤に付した加工物の冷却液用配管に三方継手を備え、直進する冷却液と交錯する側より、冷却液の流体圧力より低く調整された圧縮空気をノズルに通して送り込み、三方継手と吐出口に至る隙間において、冷却液と空気を混ぜ合わせ、砥石及び加工物の研削面に噴き付ける研削盤の冷却装置。
【図１】
【公開番号】特開２０１１−８３８８５（Ｐ２０１１−８３８８５Ａ）
【公開日】平成２３年４月２８日（２０１１．４．２８）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００９−２５４４２９（Ｐ２００９−２５４４２９）
【出願日】平成２１年１０月１５日（２００９．１０．１５）
【出願人】（５０９３０６３４０）大和ダイセット有限会社 (1)
【出願人】（５０９３０６３５１）
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２３年４月２８日（２０１１．４．２８）
【国際特許分類】
【出願日】平成２１年１０月１５日（２００９．１０．１５）
【出願人】（５０９３０６３４０）大和ダイセット有限会社 (1)
【出願人】（５０９３０６３５１）
【Ｆターム（参考）】
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