説明

硫酸ピッチ処理方法

【課題】重金属類の溶出や有毒ガスの飛散を抑えながら大量の硫酸ピッチを短時間で効率良く、しかも低価格で環境保全型となって団粒化処理できるようにする。
【解決手段】塊状またはタール状の硫酸ピッチPにアルカリ性中和剤として水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムの水溶液を添加し、混合攪拌して発生する熱を利用して溶解し中和処理すると共に、中和処理後に発生する汚泥は、人工ゼオライトQと、都市ゴミ焼却灰R、赤土、石灰(生石灰、消石灰)、粗成セメントの少なくとも一つを加えて攪拌処理することによって無害化処理して道路路盤材または瞬間凝集剤としてリサイクル利用可能とする。また、硫酸ピッチPを1〜2重量に対し、人工ゼオライトQが1〜4重量、都市ゴミ焼却灰R、赤土、石灰(生石灰、消石灰)、粗成セメントの少なくとも一つを0.5〜4重量加える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、硫酸ピッチを無害化してリサイクル使用することを可能とした硫酸ピッチ処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、石油精製過程の洗浄工程で石油を洗うために硫酸が使用されている。このときの洗浄工程から大量の硫酸ピッチが残留物として排出される。また、原油の移送や積み替えるときの油漏れや流出、またタンカーや貯蔵タンク等の事故による原油の流出によって海上や貯蔵地付近の汚染による環境破壊の問題が深刻な状況となっている。このような硫酸ピッチによる公害を防止するためには、発生した硫酸ピッチを処理して無害化する必要がある。
【0003】
しかしながら、近年においては日本国各地でこのような硫酸ピッチの不法投棄が多発しているのが現状である。すなわち、硫酸ピッチは、蒸留水で重量比1000倍に希釈した溶液ではpH2.1という強酸性であるため、硫酸ピッチが充填されて不法投棄されたドラム缶は腐蝕して破損した際に、流酸ピッチがドラム缶から漏れ出し、付近に亜硫酸ガスや硫酸等が流出し、これが大気汚染や土壌汚染等の最悪な環境破壊に繋がるのである。
【0004】
特に、硫酸ピッチには、図5に示すように、油分7.7%、タール分34%、二酸化硫黄発生濃度3600ppm以上となるのに加えて、鉄、クロム、バナジウム、亜鉛、ニッケル、銅、マンガン、カルシウム、珪素、アルミニウム、ナトリウム、リン、カリウム、等の重金属類、さらにはエチルベンゼン、トルエン、トリメチルベンゼン、ジエチルベンゼン、エチルトルエン、キシレン、ベンゾ(a)ピレン等の有害化学物質が多量に含まれており、このような重金属類の溶出が避けられないのが実状である。
【0005】
このような環境破壊につながる社会問題を解決するために従来では、例えば特許文献1に開示されているように、硫酸ピッチに無機セメント系固化処理材と水を加え混合し、このとき生じる高アルカリ性を中和するために、形成した均一混合体に消石灰またはセメント等の中和剤を加えて攪拌した後、加熱脱水することで混合体に含まれる石灰分で当該混合体を団粒化処理する技術が提供されている。
【特許文献1】特開平6−165999号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来においては、中和剤の添加攪拌後に加熱脱水することで混合体に含まれる石灰分で当該混合体を団粒化処理後においては、混合体からの重金属類の溶出が避けられないものであり、従来ではこのような重金属類の溶出汚染に対する処理技術が未だ開発されていないのが実状である。また、従来の団粒化処理では、かなり長い処理時間を要するために効率が非常に悪く、しかも特殊な臭い成分を含有した有毒ガスの飛散も相俟って更なる大気汚染等の環境破壊による社会問題が多発化するのも避けられない状況ともなっているという問題点を有していた。
【0007】
そこで、本発明は叙上のような従来存した諸事情に鑑み創出されたもので、重金属類の溶出や有毒ガスの飛散を抑えながら大量の硫酸ピッチを短時間で効率良く、しかも低価格で環境保全型となって団粒化処理できる硫酸ピッチ処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記した課題を解決するため、本発明にあっては、塊状またはタール状の硫酸ピッチにアルカリ性中和剤として水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムの水溶液を添加し、混合攪拌して発生する熱を利用して溶解し中和処理すると共に、中和処理後に発生する汚泥は、人工ゼオライトと、都市ゴミ焼却灰、赤土、石灰(生石灰、消石灰)、粗成セメントの少なくとも一つを加えて攪拌処理することによって無害化処理されて道路路盤材または瞬間凝集剤としてリサイクル利用可能としたことを特徴とした。
【0009】
塊状またはタール状の硫酸ピッチに水を添加し、非冷媒型超電導マグネットの超高磁場を通過させることで含有する有害物質または重金属類を分解処理または磁気分離吸着処理して無害化し、油分は分離回収してリサイクルすると共に、中和前処理後に発生する汚泥は、人工ゼオライトと、都市ゴミ焼却灰、赤土、石灰(生石灰、消石灰)、粗成セメントの少なくとも一つを加えて攪拌処理することによって無害化処理されて道路路盤材または瞬間凝集剤としてリサイクル利用可能とした。
【0010】
硫酸ピッチ処理槽内に都市ゴミ焼却灰、赤土、石灰(生石灰、消石灰)、粗成セメントの少なくとも一つを敷き、その上に硫酸ピッチを投入し、さらにその上に人工ゼオライトを載積して攪拌処理する。
【0011】
前記攪拌処理後の硫酸ピッチを屑ガラスの高温スラグ溶液に投入してゼオライト化する。
【0012】
硫酸ピッチを1〜2重量に対し、人工ゼオライトが1〜4重量、都市ゴミ焼却灰、赤土、石灰(生石灰、消石灰)、粗成セメントの少なくとも一つを0.5〜4重量を加える。
【0013】
以上のように構成された本発明に係る硫酸ピッチ処理方法にあって、塊状またはタール状の硫酸ピッチに、アルカリ性中和剤としての水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムの水溶液を添加して混合攪拌した際に、化学反応によって約100℃に近い熱を発生させ、この熱を利用して硫酸ピッチを溶解させる。
【0014】
人工ゼオライトQは、硫酸ピッチPからの重金属類の溶出・分離を抑え、且つ攪拌時に発生する亜硫酸ガス等の有毒ガスを吸着させる。また、都市ゴミ焼却灰Rに含まれるアルカリ性の強い炭酸カルシウムは、攪拌に際し、強酸性の流酸ピッチを中和させる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、重金属類の溶出や有毒ガスの飛散を抑えながら大量の硫酸ピッチPを短時間で効率良く、しかも低価格で環境保全型となって団粒化処理することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明を実施する最良の形態を図面を参照して説明する。本形態においては、硫酸ピッチPに例えばナトリウム型、カルシウム型、鉄型等の人工ゼオライトQと、炭酸カルシウム(CaCO3 )を大量に含む都市ゴミ焼却灰R、酸化鉄系の赤土、生石灰(CaO)または消石灰等の石灰、粗成セメントの少なくとも一つを加えて攪拌処理することにより硫酸ピッチPを中性化状態に団粒化させるものである。
【0017】
具体的には、図1に示すように、高さ70cm程度の硫酸ピッチ処理槽S内に、都市ゴミ焼却灰R、赤土、石灰(生石灰、消石灰)、粗成セメントの少なくとも一つを0.5〜4重量だけ敷き、その上に1〜2重量の硫酸ピッチPを投入し、さらにその上に1〜4重量の人工ゼオライトQを載積して攪拌処理する。例えば、ドラム缶に入っている200kgの硫酸ピッチPに対し、同じ200kgもしくは4倍の800kgのカルシウム型の人工ゼオライトQを添加し、その他に例えば都市ゴミ焼却灰Rを100kg添加して良く攪拌する。そして攪拌処理後に、例えば屑ガラス等の高温スラグ溶液に投入してゼオライト化する。
【0018】
このとき団粒化処理された硫酸ピッチPは、重金属類を溶出しないpH7の中性状態となると同時に、硫酸ピッチ処理槽S内で生じる発熱反応により約70〜100℃に温度上昇した際に発生する亜硫酸ガス等の有毒ガスは、高い陽イオン交換能と吸着性を有する大量の人工ゼオライトQによって効率良く吸着され、硫酸ピッチ処理槽S外に悪臭を飛散させないものとなる。そして、硫酸ピッチPの団粒中性化処理後には、透水性・保水性に富むものとなって、例えばこれを土舗装用の路上硬化剤等の道路路盤材、または瞬間凝集剤として再利用すれば良い。
【0019】
また、硫酸ピッチPの油分を残したまま処理した場合には、この油分を流動炉床方式によるセメント焼成炉1の熱源として利用する。このセメント焼成炉1は、図2乃至図4に示すように、流動炉床上を高さ70cm程度の位置で滑車によって水平方向にスライド移動可能とした屋根型のFRPカバー2を備え、該FRPカバー2の下側開放部分から内部に、ブロワー3を備えた排気管4の吸気口5を臨ませてある。そして、排気管4は、予備槽9にチューブポンプ6を介して接続されている濾過槽7に接続され、当該濾過槽7から排出口8を介して無害化されたガスを外部に排出するようにしてある。
【0020】
塊状またはタール状の硫酸ピッチの場合には、該硫酸ピッチにアルカリ性中和剤として例えば水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムを添加し、混合攪拌したときに発生する約100℃の熱を利用して溶解し中和処理する。そして、中和処理後に発生する汚泥は人工ゼオライトQと、都市ゴミ焼却灰R、赤土、生石灰(CaO)または消石灰等の石灰、粗成セメントの少なくとも一つを加えて攪拌処理するという前記した方法で処理され、道路路盤材等にリサイクル利用する。
【0021】
また、塊状またはタール状の硫酸ピッチPに含まれる有害物質または重金属類を非冷媒型超伝導マグネットを使用して磁気分離して除去することも可能である。この場合、硫酸ピッチPの液体流動性を増すために、水またはアルカリ水溶液またはアルコール水溶液等を添加して粘性を低下させる。この方式で除去した硫酸ピッチP内の重金属類は、最終処分場に搬出するが、重金属および流酸イオンを除去した硫酸ピッチPは、人工ゼオライトQと、都市ゴミ焼却灰R、赤土、生石灰(CaO)または消石灰等の石灰、粗成セメントの少なくとも一つを加えて攪拌処理するという前記した方法でサラサラの状態にして重金属類の溶出が起こらない所謂封じ込め状態にする。そして、油分は分離回収してリサクルするのである。
【0022】
非冷媒型超伝導マグネットは、液体ヘリウムや液体窒素を用いずに冷凍機で直接冷却可能な例えばソレノイド型・スプリット型の高温超伝導による電磁石を用いた永久電流運転が可能な所謂超伝導ドライマグネット方式によって、硫酸ピッチPを5〜10テスラの超高磁場で磁気分離して前記重金属類を除去するためのものである。また、電磁石としては、高温超伝導電磁石を利用する替わりに、通常の永久磁石によるコアと、これに巻装されるコイルとによって構成される少なくとも5テスラ以上の高磁力を発生可能とした一般的な電磁石を使用しても良いことはもちろんである。
【0023】
この場合、低コスト面で適切な都市ゴミ焼却灰Rを使用する。この都市ゴミ焼却灰Rを燃焼させるとき、燃焼炉の内部炉壁の損傷を極力防ぐよう中和させるために炭酸カルシウムを約20〜30%添加して燃焼を行なっている。周知のとおり東京都は集荷するゴミ袋に炭酸カルシウム30%添加と記載されている。炭酸カルシウムは強アルカリ性であり、強酸性の流酸ピッチを中和させるために非常に役に立つ。
【0024】
硫酸ピッチPを砂状にした場合には、重金属類の溶出を防ぐためにセメント系のシンデレライト固化剤を使用する。このシンデレライト固化剤は、カルシウムイオン、カリウムイオン、ナトリウムイオン、アルカリ金属類イオン、ハロゲン属類を主成分とし、その他補助成分として複数の無機化合物によって生成されたイオンリッチ状のパウダーまたは液体の混和剤である。この混和剤は、土粒子に付着して、セメントと土粒子の固化反応を阻害するフミン酸・リグニン酸等をアルコール類やカルボン酸等の低分子化合物に分解し、セメントと土粒子に含まれる珪素(Si2 )、二酸化珪素(シリカ)、三酸化二アルミニウム(アルミナ)と、カルシウムイオンとの直接反応をしやすくする。その結果、セメントの働きは活性化し、エトリンガイトの針状結晶化が進み含水比を低下させると共に、土粒子のセメンテイングが容易になり、充分な強度を持った個体を形成する。
【0025】
このシンデレライト固化剤の製造は、例えば各種セメントである主剤に対し、硫酸塩・硫酸アルミニウムをいっさい使わない非アルミ系のシンデレライト(登録商標)Sを添加することで形成される。尚、このシンデレライト固化剤は、有害な重金属類が一切溶出しないように封鎖することができることは、金魚の水槽の中でこれを使用した場合に金魚の育成に対し全く影響が見られないことで証明されている。
【0026】
このシンデレライトSとしては、例えばpH6.7で、高比重、水不溶性を有し、その成分および含有量は、三酸化硫黄が41.4%、酸化カルシウムが29%、二酸化珪素が15.1%、三酸化二アルミニウムが9.2%、三酸化第二鉄が2.1%、酸化ナトリウムが1.3%、酸化カリウムが0.9%、酸化マグネシウムが0.5%、二酸化チタンが0.2%のものを使用する。主剤に対する具体的な配合例としては、通常の水分含有量においてはアルカリ性セメントを8に対し、シンデレライトSを2の割合で混合させる。また、水分含有量が15%以下の低湿度の場合では、アルカリ性セメントを9に対し、シンデレライトSを1の割合で混合させる。具体的には、例えばアルカリ性セメントが1トン当たりシンデレライトSを150gから200gを配合する。
【0027】
また、石灰岩と炭酸カルシウムから成る石灰質物質、シリカ主成分の軟性粘度ロームから成るアルカリ性粘度物質の少なくともいずれかを含む多孔質構造のアルカリ性セメントを主剤とし、これに例えば酸化珪素および酸化アルミニウムを所定のケイバン比にて混合したものをアルカリ水性媒質と加熱反応させて成る高い陽イオン交換能と吸着性を有する人工ゼオライトQを添加することで人工ゼオライトQ系の固化剤としても良い。このとき、ナトリウム型もしくはカリウム型の人工ゼオライトQは、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化カリウム、塩化鉄、塩化アルミニウムのいずれかでイオン交換されるので、農業用として利用可能なカルシウム型、マグネシウム型、カリウム型、鉄型、アルミニウム型の人工ゼオライトQが容易に生成される。
【0028】
このアルカリ性セメントは、酸性化した土壌を中性化する機能を有している。また、セメントの比表面積は一般に3300m2/g位といわれている。これは活性炭等の吸着剤に比較すると3〜6倍の吸着能力を保持しているといえる。つまり、これらの微粒子は比表面積が多量であるために、汚濁水中のマイナスイオンとの接触面積も増加し、このために凝集効果も著しく増大させることが可能となる。
【0029】
また、アルカリ処理を施した石炭灰である人工ゼオライトQは、吸着性能、イオン交換能力、触媒能力等の優れた機能を有するものである。しかも人工ゼオライトQ自体は多孔質構造体であり、アクロポア、ミクロポア等の微細孔を有し、水中の有毒物質の吸着に寄与する。添加される人工ゼオライトQには二酸化珪素(シリカ)、三酸化二アルミニウム(アルミナ)を多く含み、その他に酸化鉄、酸化カルシウム、酸化チタン等を含む。特に複合アルミナはイオン交換性を有する。そして、酸化アルミニウムは水酸化アルミニウムと重縮合アルミニウムになり、浮遊している懸濁物質の粒子間における電位低下を促して粒子の崩壊、微粒子化を行ない凝集体を形成する機能を有している。
【0030】
また、主剤を酸化鉄系の赤土によって製造することもできる。いずれにしても主剤自体が多孔質構造を有していればその他の主剤を用いても良いのである。例えば多孔質性のあるコンクリートブロックの粉砕物を再利用することもできるのである。
【0031】
また、高シリカの合成された人工ゼオライトQであるZSM5 は、炭化水素の接触分解触媒、すなわちクラッキング能力を有する固体酸触媒であり、このZSM5 に転換した石炭灰を使って、硫酸ピッチP等の廃ピッチ、さらには廃プラスチック、廃重油等を団粒化処理した後、そのまま反応用オートクレーブで高温高圧で反応させてガソリン化するようにしても良い。
【0032】
また、人工ゼオライトQに生石灰(CaO)を混入して、脱硫剤を調合することで、硫酸ピッチPから硫黄を取り除くようにしても良い。この脱硫は、人工ゼオライトQによる硫酸ガス(SO2 )の吸収と、生石灰(CaO)と硫酸ガス(SO2 )との反応で石膏が生じることで行なわれる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明を実施するための最良の形態における硫酸ピッチ処理槽の内部状態の一部切欠断面図である。
【図2】セメント焼成炉の構成を示す平面図である。
【図3】セメント焼成炉の構成を示す側面図である。
【図4】セメント焼成炉の構成を示す正面図である。
【図5】硫酸ピッチに含まれる有害物質濃度を示す説明図である。
【符号の説明】
【0034】
P 硫酸ピッチ
Q 人工ゼオライト
R 都市ゴミ焼却灰
S 硫酸ピッチ処理槽
1 セメント焼成炉
2 FRPカバー
3 ブロワー
4 排気管
5 吸気口
6 チューブポンプ
7 濾過槽
8 排出口
9 予備槽

【特許請求の範囲】
【請求項1】
塊状またはタール状の硫酸ピッチにアルカリ性中和剤として水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムの水溶液を添加し、混合攪拌して発生する熱を利用して溶解し中和処理すると共に、中和処理後に発生する汚泥は、人工ゼオライトと、都市ゴミ焼却灰、赤土、石灰(生石灰、消石灰)、粗成セメントの少なくとも一つを加えて攪拌処理することによって無害化処理されて道路路盤材または瞬間凝集剤としてリサイクル利用可能としたことを特徴とした硫酸ピッチ処理方法。
【請求項2】
塊状またはタール状の硫酸ピッチに水を添加し、非冷媒型超電導マグネットの超高磁場を通過させることで含有する有害物質または重金属類を分解処理または磁気分離吸着処理して無害化し、油分は分離回収してリサイクルすると共に、中和前処理後に発生する汚泥は、人工ゼオライトと、都市ゴミ焼却灰、赤土、石灰(生石灰、消石灰)、粗成セメントの少なくとも一つを加えて攪拌処理することによって無害化処理されて道路路盤材または瞬間凝集剤としてリサイクル利用可能としたことを特徴とした硫酸ピッチ処理方法。
【請求項3】
硫酸ピッチ処理槽内に都市ゴミ焼却灰、赤土、石灰(生石灰、消石灰)、粗成セメントの少なくとも一つを敷き、その上に硫酸ピッチを投入し、さらにその上に人工ゼオライトを載積して攪拌処理する請求項1または2記載の硫酸ピッチ処理方法。
【請求項4】
前記攪拌処理後の硫酸ピッチを屑ガラスの高温スラグ溶液に投入してゼオライト化する請求項1乃至3のいずれか記載の硫酸ピッチ処理方法。
【請求項5】
硫酸ピッチを1〜2重量に対し、人工ゼオライトが1〜4重量、都市ゴミ焼却灰、赤土、石灰(生石灰、消石灰)、粗成セメントの少なくとも一つを0.5〜4重量を加える請求項1乃至4のいずれか記載の硫酸ピッチ処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−136270(P2007−136270A)
【公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−329631(P2005−329631)
【出願日】平成17年11月15日(2005.11.15)
【出願人】(506371350)
【出願人】(503423203)
【Fターム(参考)】